説明

監視システム

【課題】 人の出入りが制限された施設にて、施設内の移動物体を検出する監視システムにおいて、移動物体が施設の正当な利用者であるか、不審者であるかを判断し、管理者に報知できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 出入口撮像装置10の制御部12が、撮像部14から入力された入力画像に基づいて出入口を通過する移動物体を検出すると、タグリーダ16にて常時利用者の所持するICタグ2のIDが読み取られたか否かを判断し、IDが読み取られないと判断した場合に、検出した移動物体を外来者と判定し、外来者の画像を監視装置50に送信する。一方、監視装置50の制御部54は、出入口撮像装置10から送信された外来者の画像の特徴に基づいて、禁止領域に設置された施設内撮像装置30にて外来者が撮像されているか否かを判定し、撮像されていると判定した場合に報知部62から警告を発する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の出入りが制限された施設において、この施設への入場を許可された者以外の者の施設への入場を検出するための監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、会社、学校等の各種施設にて、施設を監視するために使用される監視システムとして、施設内に複数の監視カメラを設置し、この複数の監視カメラにより撮像された画像が管理室等の警備員が常駐している場所に送信されるように構成されたものが知られている。このような監視システムにおいては、警備員が、管理室等にて、モニタに表示された画像を確認し、施設内における不審者の検出、追跡を行う必要があることから、モニタの数が多い場合には不審者の見落としが発生するおそれがあった。
【0003】
そこで、こうした問題を防止するために近年では、監視カメラにより撮像された画像に基づいて移動物体を検出することで、自動的に移動物体を検出し、モニタ上に警告を表示させるように構成された監視システムが提案されている(例えば特許文献1等参照)。
【特許文献1】特開2003−111063号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記提案のシステムでは、モニタに警告を表示させることにより、警備員に移動物体の存在を報知することはできるけれども、移動物体が施設の正当な利用者であるか、または、不審者であるかの判断をすることはできなかった。このため、警備員がモニタを確認して移動物体を識別する必要があるが、モニタに表示された画像が鮮明でないような場合や、警備員が施設の正当な利用者の顔を記憶していないような場合には、画像から不審者を抽出することは非常に困難であった。
【0005】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、人の出入りが制限された施設にて、施設内の移動物体を検出する監視システムにおいて、移動物体が施設の正当な利用者であるか、不審者であるかを判断し、管理者に報知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、人の出入りが制限された監視領域において、該監視領域への入場を許可された登録者以外の者の監視領域への入場を検出する監視システムであって、前記監視領域の出入口を撮像する第1撮像手段と、前記監視領域の出入口を通過する者から前記登録者の個別の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記第1撮像手段により撮像された画像に基づいて前記出入口を通過する移動物体を検出する移動物体検出手段と、該移動物体検出手段にて移動物体が検出されると、前記識別情報取得手段にて前記登録者の識別情報が取得されたか否かを判断し、該識別情報が取得されていない場合に、前記検出した移動物体を未登録者であると判定する未登録者判定手段と、該未登録者判定手段により前記移動物体が未登録者であると判定されると、警告を発する警告手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このように本発明の監視システムは、移動物体検出手段が、第1撮像手段により撮像された画像に基づいて出入口を通過する移動物体を検出すると、未登録者判定手段が、識別情報取得手段にて登録者の識別情報が読み取られたか否かを判断することにより、移動物体が未登録者であるか否かを判定する。そして、未登録判定手段が、移動物体は未登録者であると判定すると、警告手段が警告を発する。
【0008】
このため、本発明の監視システムによれば、未登録者が監視領域に入場した場合にのみ、自動的に警告が発せられるので、管理者は、監視領域への入場者を画面等で常時監視することなく、未登録者の監視領域への入場を容易に把握することが可能である。
【0009】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の監視システムにおいて、監視領域内を撮像する少なくとも1つの第2撮像手段と、第1撮像手段により撮像された画像から未登録者の画像を抽出し、抽出した画像の特徴に基づいて、第2撮像手段にて、この未登録者が撮像されているか否かを判定する画像判定手段とを設け、警告手段は、未登録者判定手段により、移動物体が未登録者であると判定され、その後、画像判定手段により第2撮像手段にてこの未登録者が撮像されていると判定された場合に、警告を発することを特徴とする。
【0010】
請求項1のように、未登録者が出入口を通過すると警告が発せられるようにしてもよいが、この場合、入場者は不審者ではなく、単に、施設を訪問する訪問者である可能性もあり、特に、訪問者の多い施設においては、警告が過度に発せられ、混乱を生じるおそれがある。
【0011】
そこで、請求項2に記載のようにすると、第2撮像手段にて未登録者が撮像された場合に警告が発せられるので、第2撮像手段が、未登録者が存在すべきでない領域(例えば、受付以外の場所、つまり、登録者のみが使用する出入口または教室等)を撮像するように構成することにより、未登録者が不審な行動を取っている場合にのみ警告が発せられるようになるので、より精度の高い警告にて管理者に対し報知することができるようになる。
【0012】
そして、請求項2に記載の監視システムは、請求項3に記載のように、少なくとも第2撮像手段により撮像された画像を表示するための表示手段を設け、識別画像付加手段は、画像判定手段により、未登録者が第2撮像手段にて撮像されていると判定されると、表示手段により表示された画像中の未登録者の画像に、未登録者を示す識別画像を付加するように構成してもよい。
【0013】
警告が発せられてから、管理者が、警告を発生させた未登録者を直接確認しに行くようにしてもよいが、請求項3に記載のようにすると、管理者は、警告を発生させた未登録者を画像で確認することができ、また、画像上で未登録者を追跡することが容易にできるようになるので都合がよい。さらに、管理者は、複数の人間が撮像された画像から未登録者を識別画像により容易に識別できるようになるので、便利である。
【0014】
また、請求項3に記載の監視システムは、請求項4に記載のように、第2撮像手段を、監視領域のうち、未登録者の入場が禁止された禁止領域を撮像する禁止領域撮像手段と、未登録者の入場が許可された許可領域を撮像する許可領域撮像手段との2種類から構成し、警告手段は、未登録者判定手段により、移動物体が未登録者と判定されると、その後、画像判定手段により第2撮像手段のうちの禁止領域撮像手段にて未登録者が撮像されていると判定された場合に警告を発するように構成してもよい。
【0015】
このようにすると、監視領域のうち、許可領域に未登録者がいる場合は、警告は発せられないが、表示手段により表示された画像によりその未登録者を確認または追跡することが可能となるので、都合がよい。
【0016】
さらに、請求項4に記載の監視システムは、請求項5に記載のように、識別画像付加手段は、未登録者の画像に未登録者を示す識別画像を付加し、さらに、第2撮像手段のうちの禁止領域撮像手段にて撮像された未登録者の画像に付加した識別画像を点滅させるように構成してもよい。
【0017】
このようにすると、監視領域内にいる未登録者のうち、特に、禁止領域にいる未登録者の画像に付加された識別画像が点滅するので、禁止領域にいる未登録者(つまり、警告を発生させた未登録者)を表示された画像からより容易に識別できるようになり、便利である。
【0018】
一方、請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5の何れかに記載の監視システムにおいて、通信回線を介して、外部の装置と通信を行うための通信手段と、警告手段により警告が発せられると、通信手段を介して、予め設定された連絡先に、警告を発したことを示す警告情報を送信する警告情報送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】
このようにすると、連絡先として、警備センタを設定しておくことにより、監視領域にて警告が発せられたことを示す情報が警備センタに自動で通知され、また、監視領域内の各所に監視領域の管理者がいる場合には、この管理者の連絡先を設定しておくことにより、管理者に対して自動で同じ情報が通知される。このため、警備センタの警備員、または、監視領域内の管理者は、警告が発せられたことを、警告が発せられたタイミングとほぼ同じタイミングで把握することができ、不審な行動をしている未登録者に対し、素早い対応が取れるようになる。
【0020】
そして、請求項6に記載の監視システムは、請求項7に記載のように、警告情報送信手段は、警告情報に加え、未登録者を撮像した第2撮像手段の識別情報を送信するように構成してもよい。
【0021】
このようにすると、警告を発生させた未登録者を撮像した第2撮像手段の識別情報が通知されるので、警備センタの警備員、または、監視領域内の管理者は、警告が発せられたことに加え、警告が発せられた際の未登録者の所在を把握することができ、都合がよい。
【0022】
次に、請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の監視システムにおいて、識別情報取得手段を、登録者が所持し且つ該登録者の識別情報が記憶されたICタグから、この登録者の識別情報を読み取るタグリーダにて構成したことを特徴とする。
【0023】
識別情報取得手段は、登録者により入力された暗証番号を識別情報として読み取る装置、または、指紋、掌紋、網膜パターン、音声等の登録者の生態特徴を識別情報として読み取る装置等により構成することが考えられるが、請求項8に記載のようにすると、暗証番号を入力する等の登録者の手間を軽減でき、また、識別情報の取得を短時間で行うことができる。
【0024】
また、請求項8に記載の監視システムは、請求項9に記載のように、タグリーダを、UHF帯の電波を送信してICタグとの間で無線通信を行うものとし、ICタグは、タグリーダから送信されるUHF帯の電波を受信可能なアンテナを備え、受信した電波により起動するものとしてもよい。
【0025】
このようにすると、タグリーダの読み取り距離が長くなるので、登録者が出入口でタグリーダにICタグをかざす必要がなく、ICタグを所持しているだけで、登録者の識別情報が読み取られるようになるので、登録者の手間を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された監視システム全体の構成を表す概略構成図である。
本実施形態の監視システムは、学校、会社等の施設において、生徒、先生、社員等の常時利用者が施設を利用している時間帯における常時利用者以外の外来者の施設への入場を検知し、特に、このような外来者が、施設の受付等の予め外来者の入場が許可された許可領域以外に侵入した場合に、この外来者を不審者として、管理者等に警告するためのものであり、施設の出入口に設置される出入口撮像装置10と、施設内の各所に設置される複数の施設内撮像装置30と、施設内の管理室に設置される監視装置50と、施設内の各所に設置された複数の報知装置70と、から構成されている。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の出入口撮像装置10は、CPU、RAM、ROM等を備えるマイクロコンピュータからなる制御部12と、出入口の画像を撮像するためのCCDカメラからなる撮像部14と、常時利用者が所持する学生証、社員証等に内蔵されたICタグ2のIDを読み取るためのタグリーダ16と、撮像部14にて撮像された画像等を監視装置50に送信するための通信部18と、書換可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)からなるメモリ20と、から構成されている。
【0028】
本実施形態のICタグ2は、UHF帯の電波を送受信可能なアンテナを備え、タグリーダ16から送信された電波をアンテナにて受信し、電波のエネルギーを電力に変換することにより起動して、タグリーダ16との間で無線通信を行うRFタグである。一方、タグリーダ16は、UHF帯の電波を送受信することで、数メートル離れたICタグ2からICタグ2に記憶された情報を読み取ることが可能な非接触ICタグリーダであり、施設の常時利用者の鞄、財布等の中に収納された学生証等のICタグ2を読み取れるように、施設の出入口の上方(図2参照)に設置されている。
【0029】
メモリ20には、常時利用者の所持する学生証、社員証等のICタグ2のIDが記憶されており、タグリーダ16にて読み取られたIDが、常時利用者のものであるかの判断に使用される。
【0030】
そして、このように構成された出入口撮像装置10において、制御部12は、撮像部14からの入力画像を取り込んで、この入力画像に基づいて移動物体を検出し、移動物体が検出された場合には、この移動物体が外来者であるか否かを判断し、外来者と判断すると外来者の画像を入力画像から抽出し、この抽出した画像をテンプレート画像として入力画像に付加する。さらに、テンプレート画像が付加された入力画像を、通信部18を介して、監視装置50に送信する。また、上記以外の場合には、撮像部14から入力された入力画像を、そのまま、通信部18を介して、監視装置50に送信する。
【0031】
尚、本実施形態において、移動物体の検出及びテンプレート画像の生成は、図2に示すように、撮像部14にて撮像された入力画像102と、予め設定した基準背景画像100(つまり、検出すべき物体が撮像されていない画像)とから、画素毎に輝度値の差分を求めることにより差分画像104を生成し、この差分画像104に基づいて移動物体を検出している。そして、入力画像102から差分画像104の外接矩形を抽出することによりテンプレート画像を生成しているが、本手法については、例えば、特開2003−111063等に記載されているように、周知の手法であるので、詳細な説明は省略する。
【0032】
尚、図2(a)は、出入口撮像装置10の撮像部14にて撮像された基準背景画像、図2(b)は、人物が出入口にいるときに出入口撮像装置10の撮像部14にて撮像された入力画像、図2(c)は、基準背景画像と、入力画像との差分画像である。
【0033】
次に、施設内撮像装置30は、CPU、RAM、ROM等を備えるマイクロコンピュータからなる制御部32と、CCDカメラからなる撮像部34と、撮像部34にて撮像された入力画像等を監視装置50に送信するための通信部36と、通信部36が監視装置50から指令を受信すると、受信した指令に基づき警告を発するためのスピーカーからなる報知部38と、書換可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)からなるメモリ40とから構成されており、施設内において、外来者の入場が禁止された禁止領域及び外来者の入場が許可された許可領域を夫々撮像できるように、施設内に複数設置されている。そして、各施設内撮像装置30には、夫々、識別番号n(n:1〜N)が設定されており、各装置が、禁止領域、または、許可領域の何れの領域に設置されているかをこの識別番号nにより識別可能である(例えば、n=1〜5は禁止領域、n=6〜Nは許可領域等)。
【0034】
メモリ40には、予め、警告用の警告音及び音声メッセージ等の音声信号が記憶されている。
このように構成された施設内撮像装置30において、制御部32は、撮像部34から入力された入力画像を、通信部36を介して、常時監視装置50に送信する。そして、通信部36が、監視装置50から送信された警告情報を受信すると、受信した情報に基づき、メモリ40に記憶された音声信号を報知部38から出力する。
【0035】
次に、監視装置50は、パーソナルコンピュータからなる監視用コンピュータ52と、監視用コンピュータ52に接続され、出入口撮像装置10及び施設内撮像装置30から送信される入力画像を夫々表示するための複数のディスプレイからなる表示部64と、から構成されている。
【0036】
監視用コンピュータ52は、CPU、RAM、ROM等からなる制御部54と、各撮像装置から送信される画像等の各種情報を受信し、施設内撮像装置30に警告情報を送信すると共に、通信回線6と接続するための通信部56と、通信部56が受信した各種情報を格納するための書換可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)からなるメモリ58と、キーボード及びディスプレイからなる操作部60と、スピーカーからなる報知部62と、から構成されている。
【0037】
メモリ58には、予め、警告用の警告音及び音声メッセージ等の音声信号が記憶されており、また、出入口撮像装置10から送信されたテンプレート画像を記憶するための領域が設けられている。
【0038】
表示部64は、撮像装置の数と同数のディスプレイからなり、出入口撮像装置10にて撮像された画像及び各施設内撮像装置30にて撮像された画像を夫々別々のディスプレイにて表示できるように構成されている。
【0039】
このように構成された監視装置50においては、通信部56が、出入口撮像装置10から送信されたテンプレート画像を受信すると、制御部54は、このテンプレート画像をメモリ58に格納すると共に、このテンプレート画像毎に、警告フラグを設定し、警告フラグをセットする。また、出入口撮像装置10から送信されてきた入力画像(以下、出入口画像という)を表示部64に表示させ、さらに、テンプレート画像と一致する領域上、つまり、外来者の画像上に外来者を示す識別画像(例えば矢印等)を重畳して表示させる。尚、警告フラグは、このテンプレート画像に基づいて、禁止領域において外来者が検出された場合に、報知部62から警告を発生させるか否かを示すフラグであり、通常は、警告を発するようにセットされており、操作部60から入力される、警告解除指令により、リセットされる。
【0040】
また、監視装置50では、通信部56が、施設内撮像装置30から送信された入力画像(以下、第n施設画像という)を受信すると、制御部54は、受信した第n施設画像を表示部64に表示させ、さらに、第n施設画像に、メモリ58に記憶された外来者の画像からなるテンプレート画像と一致する領域があるか否かを判断し、テンプレート画像と一致する領域がある場合には、その領域上(つまり、外来者の画像上)に外来者を示す識別画像を重畳して表示させる。また、禁止領域に設置された施設内撮像装置30から送信された第n施設画像に、テンプレート画像と一致する領域がある場合には、外来者が不審者であるとして警告を発生させると共に警告情報を生成して予め設定された連絡先(施設内にいる管理者等のパソコン80、警備センタ90等)に送信し、テンプレート画像と一致する領域上(つまり、外来者の画像上)に不審者を示す識別画像を重畳して表示させる。
【0041】
尚、本実施形態においては、第n施設画像にテンプレート画像と一致する領域があるか否かの判断は、第n施設画像から移動物体を検出し、移動物体を含む領域を探索領域として設定し、この探索領域の中で、テンプレート画像と最も類似度が高い領域を検出することにより行うが、このような手法は、例えば、特許第3423861等に記載されているように、テンプレートマッチング処理、または、パターンマッチング処理として周知の手法であり、詳細な説明は省略する。
【0042】
報知装置70は、LED、電球等の発光素子を備え、監視装置50から送信された警告指令を受信すると、これらの発光素子を点灯させるものであり、例えば、学校の教室内、会社の各部屋等において先生等の管理者が常時確認可能な場所に設置される。
【0043】
以下に、出入口撮像装置10の制御部12が実行する外来者検出処理の手順を、図3を用いて説明する。図3は、外来者検出処理を表すフローチャートである。
この外来者検出処理は、学校、会社等の施設の常時利用者が、この施設を利用している間(例えば午前9時から午後3時、午前10時から午後5時等)制御部12にて実行される処理であり、処理が開始されると、まずS110にて、撮像部14にて撮像された入力画像を取り込み、S120にて、この画像を基準背景画像としてメモリ20に格納する。
【0044】
次に、S130にて、撮像部14にて撮像された入力画像を取り込み、続くS140では、この入力画像と、メモリ20に記憶された基準背景画像との画素毎の輝度値の差分計算等により、移動物体を検出するための差分処理を実行する。そして、S150にて、差分処理により得られた差分画像に基づいて、移動物体が存在するか否かを判断し、移動物体が存在すると判断すると(S150:YES)、S160にて、差分画像の形状等の特徴から、予め定められた判断基準に基づいて、差分画像が人物画像であるか否かを判断し、人物画像であると判断すると(S160:YES)、S170に移行する。
【0045】
そして、S170にて、タグリーダ16にて、ICタグ2のIDが読み取られたか否かを判断し、IDが読み取られたと判断した場合には(S170:YES)、S180にて、読み取られたIDが、メモリ20に記憶されたIDと一致するか否かを判断し、IDが一致したと判断すると(S180:YES)、検出された人物画像は、常時利用者のものであるとしてS190に移行し、S190では、S130にて取り込んだ入力画像を、通信部18を介して、監視装置50に送信する。そして、S190の処理が終了すると、S130に移行して、S130からの処理を繰り返し実行する。
【0046】
一方、S150にて、移動物体が存在しないと判断した場合には(S150:NO)、S200に移行して、入力画像を新たな基準背景画像としてメモリ20に格納し、S190に移行する。
【0047】
そして、S160にて、差分画像が人物画像でないと判断した場合には(S160:NO)、外来者はいないと判断し、S190に移行する。
また、S170にて、タグリーダ16にてICタグ2のIDが読み取られないと判断した場合(S170:NO)、S180にて、読み取られたIDが、メモリ20に記憶されたIDと一致しないと判断した場合(S180:NO)には、人物画像は、外来者のものであるとして、続くS210では、入力画像からS140の処理にて読み取られた差分画像の外形を含む矩形領域を抽出し、続くS220にて、抽出した画像をテンプレート画像106として、この画像を入力画像に付加し、S190に移行する。
【0048】
次に、施設内撮像装置30の制御部32が実行する施設内撮像処理の手順を、図4を用いて説明する。図4は、施設内撮像処理を表すフローチャートである。
施設内撮像処理は、出入口撮像装置10の実行する外来者検出処理と同様、学校、会社等の施設の常時利用者が、この施設を利用している間、制御部32にて実行され、処理が開始されると、まずS310にて、撮像部34にて撮像された入力画像を取り込み、続くS320にて、取り込んだ画像を、通信部36を介して、監視装置50に送信する。
【0049】
そして、S330では、通信部36が、監視装置50から送信された警告指令を受信したか否かを判断し、警告指令を受信したと判断すると(S330:YES)、続くS340にて、メモリ40から、警告メッセージ等の音声信号を読み出し、報知部38から発生させて外来者に対して警告を行い、S350に移行する。一方、S330にて、警告指令を受信していないと判断すると(S330:NO)、警告すべき不審者はいないとして、S350に移行する。
【0050】
S350にて、撮像部34にて撮像された入力画像を取り込み、続くS360では、取り込んだ画像を、通信部36を介して、監視装置50に送信し、S330に移行して、S330からの処理を繰り返し実行する。
【0051】
監視装置50の制御部54が実行する画像表示処理の手順を、図5を用いて説明する。図5は、画像表示処理を表すフローチャートである。
画像表示処理は、他の装置の処理と同様、学校、会社等の施設の常時利用者が、この施設を利用している間、制御部54にて実行される処理であり、処理が開始されると、まずS510にて、各施設内撮像装置30から送信された第n施設画像(第1施設画像から第N施設画像)を受信して、各施設内撮像装置30の第n基準背景画像としてメモリ58に格納し、続くS520では、出入口撮像装置10から送信された出入口画像を受信し、S530にて、受信した出入口画像を表示部64に表示させる。
【0052】
次に、S540にて、受信した出入口画像にテンプレート画像が付加されているか否かを判断し、出入口画像にテンプレート画像が付加されていると判断すると(S540:YES)、S550に移行して、図6(a)に示すように、表示部64に表示された出入口画像800のテンプレート画像と一致する領域上、つまり、外来者の画像上に識別画像800a(本実施形態では矢印)を重畳して表示させる。
【0053】
そして、S560では、このテンプレート画像がメモリ58に記憶されているかを判断し、同じテンプレート画像が記憶されていると判断した場合には(S560:YES)、S590に移行する。一方、S560にて、同じテンプレート画像が記憶されていないと判断した場合には(S560:NO)、S570に移行し、テンプレート画像が新たに検出された外来者に基づくものであるとして、テンプレート画像をメモリ58に格納し、続くS580では、格納したテンプレート画像に関連づけて警告フラグを設定すると共に、この警告フラグをセットし、S590に移行する。
【0054】
一方、S540にて、出入口画像にテンプレート画像が付加されていないと判断した場合には(S540:NO)、S590に移行する。
そして、S590にて、カウント値nとして値1をセット(n=1)し、続くS600にて、第n施設内撮像装置30から送信された第n施設画像を受信し、続くS610では、受信した第n施設画像を表示部64に表示させる。
【0055】
次に、S620にて、この第n施設画像と、メモリ58に記憶された第n基準背景画像との画素毎の輝度値の差分計算等により、移動物体を検出するための差分処理を実行する。そして、S630にて、差分処理により得られた差分画像に基づいて、移動物体が存在するか否かを判断し、移動物体が存在すると判断した場合には(S630:YES)、S640に移行し、S640にて、差分画像の形状等の特徴から、予め定められた判断基準に基づいて、差分画像が人物画像であるか否かを判断し、人物画像であると判断した場合には(S640:YES)、S650に移行して、この人物画像の外形矩形を探索領域として設定し、S660では、この探索領域内に、メモリ58に記憶されたテンプレート画像と一致する領域があるか否かを判断するテンプレートマッチング処理を実行し、S670に移行する。
【0056】
そして、S670にて、テンプレートマッチング処理の判断結果を検出し、探索領域内にテンプレート画像と一致する領域がない場合には、移動物体が外来者ではないと判断して(S670:NO)、S680に移行する。一方、探索領域内にテンプレート画像と一致する領域がある場合には、移動物体が外来者であると判断して(S670:YES)、S710に移行する。
【0057】
そして、S710では、第n施設内撮像装置30が禁止領域に設置されたものであるか否かを、識別番号nに基づいて判断し、禁止領域に設置されたものでないと判断した場合には(S710:NO)、S770に移行して、図6(b)に示すように、表示部64に表示された第n施設画像802のテンプレート画像106と一致する領域上、つまり、外来者の画像上に外来者を示す識別画像802a(本実施形態では矢印)を重畳して表示させ、S680に移行する。
【0058】
一方、S710にて、第n施設内撮像装置30が、禁止領域に設置されていると判断した場合には(S710:YES)、外来者は不審者であるとしてS720に移行し、S720では、図6(c)に示すように、表示部64に表示された第n施設画像804のテンプレート画像106と一致する領域上、つまり、外来者の画像上に不審者を示す識別画像804a(本実施形態では点滅する矢印)を重畳して表示させ、S730に移行する。そして、S730にて、警告フラグがセットされているか否かを判断し、警告フラグがセットされていると判断した場合には(S730:YES)、S740に移行し、メモリ58から音声信号を読み出し、報知部62から警告音等を発生させる。
【0059】
S750では、少なくとも警告の発生及び不審者を撮像した施設内撮像装置30の識別番号からなる警告情報を、施設内の管理者、または、警備センタ90の警備員に対して通知するための通知用データを、予め設定された連絡先(施設内にいる管理者のパソコン80や、警備センタ90の端末)に応じてメールデータ、または、所定のデータ構成にて生成する。そして、S760にて、生成した通知用データを連絡先に送信すると共に、第n施設内撮像装置30及び施設内の各所に設置された報知装置70に、警告指令を送信し、S680に移行する。
【0060】
そして、S630にて、移動物体が存在しないと判断した場合には(S630:NO)、S690に移行し、第n施設画像を新たな第n基準背景画像としてメモリ58に格納し、S700に移行する。また、S640にて、差分画像が人物画像でないと判断した場合(S640:NO)、S680にて、カウント値nが施設内撮像装置30の総数Nと等しいか否かを判断し、等しくないと判断した場合(S680:NO)には、S700に移行する。続くS700では、カウント値nに1を加えて、S600に移行する。そして、n=Nとなるまで、S600からの処理を繰り返し実行する。
【0061】
一方、S680にて、n=Nと判断した場合(S680:NO)には、S780に移行し、管理室等に常駐する管理者等により操作部60を介して、警告解除指令が入力されたか否かを判断し、警告解除指令が入力されたと判断した場合には(S780:YES)、S790に移行して、入力された指令にて指定されたテンプレート画像の警告フラグをリセットし、S520に移行して、S520からの処理を繰り返し実行する。尚、警告フラグがリセットされたテンプレート画像については、このテンプレート画像に基づいて、禁止領域に外来者が存在する、つまり、不審者が存在すると判断されても警告を発生しない。
【0062】
一方、S780にて、警告解除指令が入力されていないと判断した場合には(S780:NO)、S520に移行し、S520からの処理を繰り返し実行する。
尚、図6(a)は、出入口画像の表示部への表示状態の一例を示す説明図、図6(b)は、許可領域にて撮像された第n施設画像の表示部への表示状態の一例を示す説明図、図6(c)は、禁止領域にて撮像された第n施設画像の表示部への表示状態の一例を示す説明図である。
【0063】
以上説明したように、本実施形態の監視システムにおいては、出入口撮像装置10の制御部12が、撮像部14から入力された入力画像に基づいて出入口を通過する移動物体を検出すると、タグリーダ16にて常時利用者の所持するICタグ2のIDが読み取られたか否かを判断し、IDが読み取られないと判断した場合に、検出した移動物体を外来者と判定し、外来者の画像を監視装置50に送信する。一方、監視装置50の制御部54は、出入口撮像装置10から送信された外来者の画像の特徴に基づいて、禁止領域に設置された施設内撮像装置30にて外来者が撮像されているか否かを判定し、撮像されていると判定した場合に報知部62から警告を発する。
【0064】
このため、本実施形態の監視システムによれば、外来者が、施設内に予め設定された外来者の入場が禁止された禁止領域に入り込むと、自動的に警告が発せられるので、管理室にいる管理者は、禁止領域への入場者を画面等で常時監視することなく、禁止領域に入場する外来者、つまり、不審者の存在を容易に把握することが可能である。
【0065】
そして、監視装置50には、出入口監視装置10及び施設内撮像装置30から送信された画像を表示するための表示部64が設けられており、制御部54は、各装置から送信されてきた画像を表示部64に表示させる。また、制御部54は、外来者が施設内撮像装置30にて撮像されているか否かを判定し、禁止領域に設置された施設内撮像装置30にて撮像されていると判定すると、表示部64に表示された画像中の外来者の画像上に、不審者を示す識別画像(本実施形態では点滅する矢印)を重畳する。さらに、制御部54は、外来者が許可領域に設置された施設内撮像装置30にて撮像されていると判定すると、外来者を示す識別表示(本実施形態では矢印)を重畳する。
【0066】
このため、本実施形態の監視システムによれば、外来者の画像上に外来者を示す矢印が重畳されているので、管理者は、表示部64に表示された画像から外来者を容易に識別できるようになり、また、管理室に居ながら、画像上で外来者を追跡することが容易にできるようになるので都合がよい。そして、特に、禁止領域にて撮像された外来者、つまり、不審者の画像上には、不審者を示す点滅する矢印が重畳されるので、警告の原因となった不審者を表示部64に表示された画像にて容易に識別でき、便利である。
【0067】
また、監視装置50の制御部54は、通信回線を介して、施設内に設置された報知装置70、施設内にいる管理者のパソコン80、警備センタ90の端末等と接続されており、報知部62から警告を発生させると、その後、報知装置70に警告指令を送信すると共に、少なくとも警告の発生及び不審者を撮像した第n施設内撮像装置30の識別番号からなる警告情報を、管理者のパソコン80、または、警備センタ90に対して送信するための通知用データを生成し、送信する。
【0068】
このため、外来者が禁止領域に入り込んで、警告が発せられたことが、報知装置70の報知、または、パソコン80に送信されたメールにて施設内の各所にいる管理者に対して通知され、また、警備センタ90の警備員にも通知されるので、管理者等は、警告が発せられたタイミングとほぼ同じタイミングで、不審者の存在及び所在を把握することができ、不審者に対し、素早い対応が取れるようになる。つまり、先生等の管理者は、生徒等の常時利用者を安全な場所に避難させる等の措置を素早く行うことができるようになる。
【0069】
また、制御部54は、報知部62から警告を発生させると、さらに、第n施設内撮像装置30に警告指令を送信するので、禁止領域に入り込んだ外来者に対して、禁止領域であることを警告することができる。
【0070】
そして、タグリーダ16はUHF帯の電波を送受信してICタグ2との間で無線通信を行うものにて構成し、ICタグ2は、タグリーダ16から送信されるUHF帯の電波を送受信可能なアンテナを備え、受信した電波により起動するものにより構成しているので、常時利用者が学生証、または、社員証等を鞄等から取り出すことなく、学生証等に内蔵されたICタグ2のIDが、出入口のゲートの上方に設置されたタグリーダ16にて読み取られるようになり、常時利用者の手間を軽減することができる。
【0071】
以上説明した実施形態において、常時利用者は本発明の登録者に相当し、外来者は本発明の未登録者に相当し、撮像部14は本発明の第1撮像手段に相当し、撮像部34は本発明の第2撮像手段に相当する。そして、出入口撮像装置にて実行される外来者検出処理のS140〜S160の処理は本発明の移動物体検出手段に相当し、S170、S180の処理は本発明の未登録者判定手段に相当し、S210、S220の処理は、本発明の画像判定処理に相当する。また、監視装置にて実行される画像表示処理における、S620〜S670の処理は本発明の画像判定処理に相当し、S710、S740の処理は本発明の警告手段に相当し、S530、S610の処理は本発明の表示手段に相当し、S550、S720,S770の処理は本発明の識別画像付加手段に相当し、尚、監視情報管理処理のS720〜S740の処理は本発明の未退出者報知手段、S750、S760の処理は本発明の警告情報送信手段に相当する。
【0072】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、タグリーダ16及びICタグ2をUHF帯の電波を利用する非接触ICタグリーダ及びRFタグとしたが、13.56MHz帯、2.45GHz帯等他の周波数帯の電波を利用する非接触ICタグリーダと、これらのタグリーダに対応するRFタグとにより構成してもよい。また、本実施形態では、ICタグ2をタグリーダ16からの電波を受信して起動するパッシブタグとしたが、電池を内蔵するアクティブタグを使用してもよい。
【0073】
そして、本実施形態では、出入口に設置されたタグリーダ16によりICタグ2に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDに基づいて常時利用者の認証を行ったが、この方法に限定されることはなく、例えば、暗証番号の読み取り装置を設置して常時利用者により入力された暗証番号を読み取り、読み取った暗証番号に基づいて常時利用者の認証を行ってもよい。また、指紋、網膜パターン、顔パターン等の常時利用者の生態特徴を検出する装置を設置し、読み取られた生態特徴に基づいて常時利用者を認証するようにしてもよい。
【0074】
また、本実施形態では、撮像装置と同数のディスプレイからなる表示部64を設けたが、1つのディスプレイに複数の撮像装置からの映像を分割して表示させてもよく、時間毎に順に表示させるようにしてもよい。
【0075】
そして、報知装置70は、LED、電球等の発光素子により構成したが、文字を表示できるような電光掲示板にて構成してもよく、このようにすれば、不審者を撮像した撮像装置の識別番号等を表示させることもできるので、不審者の存在だけでなく、不審者の所在を管理者等に通知することが可能である。
【0076】
また、本実施形態では、本発明を、学校、会社等の施設において、常時利用者が施設を利用している時間帯における常時利用者以外の外来者の禁止領域への入場を検知すると共に、不審者の情報を施設内の管理者等に警告して、常時利用者に警戒を促すためのシステムに適用した例であるが、このような用途に限らず、施設が閉館されている時間、または、常時、施設への入場者を監視するシステムに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明が適用された監視システム全体の構成を表す構成図である。
【図2】差分処理を説明するための説明図である。
【図3】出入口撮像装置にて実行される外来者検出処理を表すフローチャートである。
【図4】施設内撮像装置にて実行される施設内撮像処理を表すフローチャートである。
【図5】監視装置にて実行される出退検知処理を表すフローチャートである。
【図6】出入口画像及び第n施設画像の表示部への表示状態の一例を表す説明図である。
【符号の説明】
【0078】
2…ICタグ、6…通信回線、10…出入口撮像装置、12…制御部、14…撮像部、16…タグリーダ、18…通信部、20…メモリ、30…(第n)施設内撮像装置、32…制御部、34…撮像部、36…通信部、38…報知部、40…メモリ、50…監視装置、52…監視用コンピュータ、54…制御部、56…通信部、58…メモリ、60…操作部、62…報知部、64…表示部、70…報知装置、80…パソコン、90…警備センタ、100…基準背景画像、102…入力画像、104…差分画像、106…テンプレート画像、800…出入口画像、802,804…第n施設画像、800a,802a,804a…識別画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の出入りが制限された監視領域において、該監視領域への入場を許可された登録者以外の者の監視領域への入場を検出する監視システムであって、
前記監視領域の出入口を撮像する第1撮像手段と、
前記監視領域の出入口を通過する者から前記登録者の個別の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記第1撮像手段により撮像された画像に基づいて前記出入口を通過する移動物体を検出する移動物体検出手段と、
該移動物体検出手段にて移動物体が検出されると、前記識別情報取得手段にて前記登録者の識別情報が取得されたか否かを判断し、該識別情報が取得されていない場合に、前記検出した移動物体を未登録者であると判定する未登録者判定手段と、
該未登録者判定手段により前記移動物体が未登録者であると判定されると、警告を発する警告手段と、
を備えることを特徴とする監視システム。
【請求項2】
前記監視領域内を撮像する少なくとも1つの第2撮像手段と、
前記第1撮像手段により撮像された画像から前記未登録者の画像を抽出し、該抽出した画像の特徴に基づいて、前記第2撮像手段にて、該未登録者が撮像されているか否かを判定する画像判定手段と、
を備え、
前記警告手段は、前記未登録者判定手段により、前記移動物体が未登録者であると判定され、その後、前記画像判定手段により前記第2撮像手段にて該未登録者が撮像されていると判定された場合に、警告を発することを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
少なくとも前記第2撮像手段により撮像された画像を表示するための表示手段と、
前記画像判定手段により、前記未登録者が前記第2撮像手段にて撮像されていると判定されると、前記表示手段により表示された画像中の該未登録者の画像に、未登録者を示す識別画像を付加する識別画像付加手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記第2撮像手段は、前記監視領域のうち、前記未登録者の入場が禁止された禁止領域を撮像する禁止領域撮像手段と、前記未登録者の入場が許可された許可領域を撮像する許可領域撮像手段との2種類からなり、
前記警告手段は、前記未登録者判定手段により、前記移動物体が未登録者と判定されると、その後、前記画像判定手段により前記第2撮像手段のうちの禁止領域撮像手段にて未登録者が撮像されていると判定された場合に警告を発することを特徴とする請求項3に記載の監視システム。
【請求項5】
前記識別画像付加手段は、前記未登録者の画像に、前記未登録者を示す識別画像を付加し、さらに、前記第2撮像手段のうちの禁止領域撮像手段にて撮像された未登録者の画像に付加した識別画像を点滅させることを特徴とする請求項4に記載の監視システム。
【請求項6】
通信回線を介して、外部の装置と通信を行うための通信手段と、
前記警告手段により警告が発せられると、前記通信手段を介して、予め設定された連絡先に、警告を発したことを示す警告情報を送信する警告情報送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項2〜請求項5の何れかに記載の監視システム。
【請求項7】
前記警告情報送信手段は、前記警告情報に加え、前記未登録者を撮像した第2撮像手段の識別情報を送信することを特徴とする請求項6に記載の監視システム。
【請求項8】
前記識別情報取得手段は、前記登録者が所持し且つ該登録者の識別情報が記憶されたICタグから、該登録者の識別情報を読み取るタグリーダであることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れかに記載の監視システム。
【請求項9】
前記タグリーダは、UHF帯の電波を送信して前記ICタグとの間で無線通信を行い、
前記ICタグは、前記タグリーダから送信されるUHF帯の電波を受信可能なアンテナを備え、受信した電波により起動することを特徴とする請求項8に記載の監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−58314(P2007−58314A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240019(P2005−240019)
【出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】