説明

監視制御システム

【課題】子局が収集したデータに対して、現用系及び待機系の通信制御装置で個別に演算を行い、両演算データの精度を検証する手段を現用系サーバに設けることにより、通信制御装置の異常を早期に検出することができる監視制御システムを提供する。
【解決手段】子局2はリアルタイムに取得したデータを現用系通信制御装置3及び待機系通信制御装置4に送信し、それぞれの系の通信制御装置はデータ演算部8、11で所定の演算を行い、結果を現用系サーバ5に送信する。現用系サーバ5では、現用系通信制御装置3及び待機系通信制御装置4から収集した直近の演算後のデータを比較し、その差が所定の範囲を超える場合は、運用者に警報を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リアルタイムで精密なデータ演算を行う二重化された通信制御装置を備えた監視制御システムにおいて、待機系通信制御装置でもデータ演算処理を行い、現用系サーバにて両系の通信制御装置で処理したデータの内容を検証することにより、各通信制御装置の異常及びその兆候を検出できる監視制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、重要な監視制御に関わる情報などを扱う装置について、装置の冗長化を行い信頼性を向上させている。このような装置が扱う演算データは、リアルタイムで収集され、かつ精密な演算結果が要求される。信頼性を向上するために、冗長化されている装置の故障や、演算処理プログラムの動作の性能・パフォーマンスの劣化を早期に検出することができる装置の必要性が高まっている。
【0003】
そのような装置の一例として、特許文献1のような多重化通信装置が提案されている。この装置は、多重化通信装置の待機系において、自装置が受信したフレームと、現用系装置が送信したフレームとを傍受して比較し、これらが一致するか否かでシステムの運用状態を判断するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−162910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の二重化通信制御装置によるデータの判定方法は、両系で処理するデータが一致するか否かで判断しているが、河川等における水位・流量などは、通常頻繁に変化があり、また精度が求められるデータを扱う場合は、リアルタイムかつ精密な逐次再演算を行っている。
このようなデータを扱う場合は、全てのフレームを取得して比較することは膨大なデータを取り扱う必要があり装置に負荷がかかり過ぎるという問題があった。
また、一部のデータをサンプリングして検査する場合は、両系のデータの処理タイミングは一致しないため、両系のデータが完全一致するか否かでシステムの正常運用状態を判断できない。
しかしながら、通信制御装置の故障や、リソース・性能パフォーマンスの劣化により、データの演算処理が遅れた場合、異常の兆候を早期に検出する必要がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、現用系及び待機系の通信制御装置で個別に演算を行い、その演算データの精度を検証する手段を設けることにより、通信制御装置の異常を早期に検出することができる監視制御システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る監視制御システムは、
逐次所定のデータを収集する子局と、
子局からデータを受信してデータを元に演算するデータ演算部を有する第1の通信制御装置及び第2の通信制御装置と、
第1の通信制御装置及び第2の通信制御装置から演算後の直近の各データの転送を受けるデータ受信部と演算後の直近の各データを比較して第1の誤差を算出し、第1の誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定するデータ検証部を有する現用系サーバ、
とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、この発明に係る監視制御システムは、
逐次所定のデータを収集する子局と、
子局からデータを受信してデータを元に演算するデータ演算部を有する第1の通信制御装置乃至第3の通信制御装置と、
第1の通信制御装置乃至第3の通信制御装置から演算後の直近の各データの転送を受けるデータ受信部と各データを相互に比較して演算後の直近の各データ間の誤差を算出し、いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合は、誤差の多数決により異常の発生した通信制御装置を判定するデータ検証部を有する現用系サーバ、
とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る監視制御システムは、
逐次所定のデータを収集する子局と、
子局からデータを受信してデータを元に演算するデータ演算部を有する第1の通信制御装置及び第2の通信制御装置と、
第1の通信制御装置及び第2の通信制御装置から演算後の直近の各データの転送を受けるデータ受信部と演算後の直近の各データを比較して誤差を算出し、該誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定するデータ検証部を有する現用系サーバ、
とを備えたものなので、現用系及び待機系の通信制御装置にて個別に逐次データを演算させることができ、両系の同期を取る必要がないので両通信制御装置で大量の精密計算を行う場合でも負荷に耐えることができる。
そして、両系の通信制御装置で演算したデータを、現用系サーバにて比較し一定範囲を逸脱した場合に警報出力することで、通信制御装置の故障や性能・パフォーマンスの劣化による処理の遅れなどの異常を早期に検出することができる。
【0010】
また、この発明に係る監視制御システムは、
逐次所定のデータを収集する子局と、
子局からデータを受信してデータを元に演算するデータ演算部を有する第1の通信制御装置乃至第3の通信制御装置と、
第1の通信制御装置乃至第3の通信制御装置から演算後の直近の各データの転送を受けるデータ受信部と各データを相互に比較して演算後の直近の各データ間の誤差を算出し、いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合は、誤差の多数決により異常の発生した通信制御装置を判定するデータ検証部を有する現用系サーバ、
とを備えたことを特徴とするものなので、
現用系及び待機系の通信制御装置に加え、更に1台の独立系通信制御装置を設け、それぞれの装置で演算させたデータを相互に検証することで、多数決によるより精度の高い異常検出ができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明に係る監視制御システムの実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明に係る監視制御システムの実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明に係る監視制御システムの実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【図4】この発明に係る監視制御システムの実施の形態4の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明に係る監視制御システムの実施の形態5の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
以下、この発明に係る監視制御システムの実施の形態1を図を用いて説明する。
図1は、この発明に係る監視制御システムの実施の形態1の構成を示すブロック図である。
図1において、監視制御システム101は、子局2、現用系通信制御装置3、待機系通信制御装置4、現用系サーバ5、待機系サーバ6から構成されている。
監視制御システム101において、子局2は、例えば池や河川から水位や流速などのデータを収集し、収集したデータを、現用系通信制御装置3と待機系通信制御装置4にそれぞれ送信する。データ収集のタイミングは、間隔が短いほど後に演算するデータの精度は上がる。
したがって、適用されるデータは毎秒以下のタイミングで逐次再演算が必要とされるものを対象とする。
また、子局2が現用系通信制御装置3と待機系通信制御装置4に送信するデータは、それぞれの通信制御装置宛に逐次送信すれば良く、同期を取る必要ない。同期を取ればその分システムに負荷がかかり、また外部の通信環境による影響を受けやすくなるからである。
【0013】
現用系通信制御装置3は、データ受信部7、データ演算部8、データ送信部9から構成される装置である。
現用系通信制御装置3は、データ受信部7で子局2からのデータを受信する。そして、データ演算部8では、データ受信部7が受信したデータを元に演算を行い、演算したデータは、データ送信部9を用いて現用系サーバ5に送信される。
【0014】
待機系通信制御装置4は、データ受信部10、データ演算部11、データ送信部12から構成される装置である。
待機系通信制御装置4は、データ受信部10で子局2からのデータを受信する。そして、データ演算部11では、データ受信部10が受信したデータを元に演算を行い、演算したデータは、データ送信部12を用いて現用系サーバ5に送信される。
このように、待機系通信制御装置4の構成は、現用系通信制御装置3の構成と同一である。
【0015】
現用系通信制御装置3のデータ演算部8及び待機系通信制御装置4のデータ演算部11で行う演算は、それぞれ独立しており、並行して演算される。
演算結果は、いずれも現用系サーバ5のデータ受信部13宛に送信される。
【0016】
現用系サーバ5は、現用系通信制御装置3及び待機系通信制御装置4からのデータを受信するデータ受信部13、データ受信部13で受信したデータを収集するデータ収集部14と、現用系通信制御装置3からの受信データと待機系通信制御装置4からの受信データを比較検証するデータ検証部15と、データ検証部15にて比較した結果、現用系通信制御装置3と待機系通信制御装置4とのデータに所定の範囲以上の差が検出された場合に警報を発する警報通知部16とで構成される。
【0017】
待機系サーバ6については、現用系サーバ5と同じ構成を有し、現用系サーバ5に異常が発見された時には、系切替え行い、待機系サーバ6が、以後現用系サーバ5の動作を代替して実施する。この場合は、現用系通信制御装置3、待機系通信制御装置4からのデータは待機系サーバ6に送信される。
【0018】
データ検証部15では、現用系通信制御装置3で演算された直近のデータと待機系通信制御装置4で演算された直近のデータの比較により装置異常の兆候を検出する。
各演算データは、現用系通信制御装置3、待機系通信制御装置4の各装置の演算タイミングで演算される。そのためデータの比較は完全一致によるものではない。
現用系サーバ5で受信して収集した最新の両系のデータのずれを、両通信制御装置からのデータ受信のタイミングにかかわらず、極めて短い間隔で逐次判定し、これを繰り返す。
【0019】
その差が設定した一定範囲から逸脱した場合に、いずれかの通信制御装置に異常があると判定し、警報通知部16から警報を出力することで、運用者に異常を通知する。
また、異常通知と同時に現用系サーバ5の運転を停止し、処理を待機系サーバ6に引き渡すことにより、現用系サーバ5の異常による誤判定の可能性を排除できる。これにより、システム全体の運用を停止する前に監視制御システム101の異常箇所を切り分けることが可能となる。
なお、異常と判定しない許容範囲については、設定で変更可能である。
【0020】
このような監視制御システムによれば、現用系と待機系両系の通信制御装置にて個別に逐次データを演算させることができ、両系の同期を取る必要がないので現用系及び待機系の通信制御装置で大量の精密計算を行っても負荷に耐えることができる。
そして、両系で演算したデータを、サーバにて比較し一定範囲を逸脱した場合に警報出力することで、通信制御装置の故障や性能・パフォーマンスの劣化による処理の遅れなどの異常を早期に検出することができる。
また、一方の通信制御装置の異常により、データが送信されない場合に加え、一方の通信制御装置において処理は継続しているものの、性能・パフォーマンスが劣化しデータ演算部の演算処理が遅延したような場合においても異常を検出し、又は異常の兆候を早期に発見することができ、信頼性の高い監視制御システムを提供することができる。
【0021】
実施の形態2.
以下、この発明に係る監視制御システムの実施の形態2を、実施の形態1と異なる部分を中心に、図を用いて説明する。
図2は、この発明に係る監視制御システムの実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【0022】
図2に示すように、現用系サーバ205にデータ蓄積部17を設け、データ収集部14で収集した全ての演算後のデータを蓄積情報18として順次蓄積する。
蓄積するデータは、所定の期間保管する。
データ検証部15は、現用系通信制御装置3及び待機系通信制御装置4からの過去の処理データの統計を元に通信制御装置の異常検出を実施する。
【0023】
検出方法としては、両系データの比較に加え、蓄積された過去データの中心値や、平均値、移動平均等を算出し、現在値が、それらの値からはずれた幅・回数等を系毎に算出し、それらの値を両系で比較し、許容範囲を逸脱しているか否かで正常又は異常と判定する。
いずれかの通信制御装置を異常と判定した場合は、警報通知部16より警報を出力することができる。
【0024】
このように、本実施の形態2に係る監視制御システムによれば、実施の形態1で述べた効果に加え、両系の通信制御装置で演算したデータを、サーバ内に継続的に蓄積することで、両系の処理データを統計的に検証でき、更に精度の高い異常検出ができる。
これにより、両通信制御装置の異常の兆候を更に早期に発見することができ、信頼性の高い監視制御システム201を提供することができる。
【0025】
実施の形態3.
以下、この発明に係る監視制御システムの実施の形態3を、実施の形態1と異なる部分を中心に、図を用いて説明する。
図3は、この発明に係る監視制御システムの実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【0026】
図3に示すように、この実施の形態3では、現用系通信制御装置303に、データ受信部7からデータ送信部9に対して、子局2から受信した演算前の未加工のデータを直接転送する構成を付加している。
これにより、現用系通信制御装置303から現用系サーバ5に、現用系通信制御装置303における演算前のデータと演算後のデータの両方を送信することになる。
同様に、待機系通信制御装置304において、データ受信部10からデータ送信部12に、子局2から受信した演算前の未加工のデータを直接送信する構成とすることで、待機系通信制御装置304から現用系サーバ5に、待機系通信制御装置304における演算前のデータと演算後のデータの両方を送信する。
【0027】
現用系サーバ5は、現用系通信制御装置303及び待機系通信制御装置304から、それぞれ演算前のデータと演算後のデータをデータ受信部13で受信し、データ収集部14で収集する。
データ検証部15において、取得した両系の演算前のデータと演算後のデータを検証する。演算前の両データに一定範囲以上の差異がなく、演算後のデータに一定範囲以上の差異がある場合は、現用系通信制御装置303のデータ演算部8または待機系通信制御装置304のデータ演算部11のいずれかに異常があると判定し、警報通知部16より警報を出力するとともにサーバの運用を待機系サーバ6に切り替えることができる。
【0028】
このように、本実施の形態3に係る監視制御システムによれば、実施の形態1又は2で述べた効果に加え、現用系及び待機系の通信制御装置での演算前のデータと演算後のデータをサーバに送信して機器の動作を検証することで、異常個所を更に絞り込むことができ、より精度の高い異常検出ができる。
【0029】
実施の形態4.
以下、この発明に係る監視制御システムの実施の形態4を、実施の形態1と異なる部分を中心に、図を用いて説明する。
図4は、この発明に係る監視制御システムの実施の形態4の構成を示すブロック図である。
【0030】
図4に示すように、この実施の形態4では監視制御システム401は、実施の形態1における構成に加え、独立系通信制御装置21を備える。
独立系通信制御装置21は、データ受信部22、データ演算部23、データ送信部24から構成される装置である。
独立系通信制御装置21は、データ受信部22で子局2からのデータを受信する。そして、データ演算部23では、データ受信部22が受信したデータを元に演算を行い、演算したデータは、データ送信部24を用いて現用系サーバ5に送信される。
【0031】
現用系サーバ5においては、現用系通信制御装置3と待機系通信制御装置4からのデータに加え、データ受信部413で独立系通信制御装置21からもデータを受信し、データ収集部414で収集する。
データ検証部415において、データ収集部414から現用系通信制御装置3における演算データ、待機系通信制御装置4における演算データ、独立系通信制御装置21における演算データを全て取得する。
データ検証部415は、この3組の演算データについて多数決における判定を行うことで、より精度の良い異常判定を実施する。
いずれかのデータが所定の範囲外となった時は、多数決によって異常を引き起こした通信制御装置を判定し、警報通知部16により警報を出力する。
【0032】
このように、本実施の形態4に係る監視制御システムによれば、実施の形態1乃至3で述べた効果に加え、現用系及び待機系の通信制御装置に加え、更に1台の独立系通信制御装置を設け、それぞれの装置で演算させたデータを相互に検証することで、多数決によるより精度の高い異常検出ができる。
【0033】
実施の形態5.
この発明による実施の形態5を、実施の形態1と異なる部分を中心に、図5を用いて説明する。
図5は、この発明に係る監視制御システムの実施の形態5の構成を示すブロック図である。
【0034】
図5に示すように、実施の形態1における構成に加え、この実施の形態5では、現用系通信制御装置503にデータ比較部30と警報通知部31を、待機系通信制御装置504にデータ比較部33と警報通知部32を設けた構成である。現用系通信制御装置503において、データ演算部8からデータ比較部30に演算後のデータを送信することにより、データ比較部30は演算後のデータを取得する。
同様に待機系通信制御装置504においては、データ演算部11からデータ比較部33に演算後のデータを送信することにより、データ比較部33は演算後のデータを取得する。
【0035】
現用系通信制御装置503のデータ比較部30と待機系通信制御装置504のデータ比較部33とで、それぞれ双方の演算後のデータを比較し、その差が一定範囲を逸脱する場合に、現用系通信制御装置503の警報通知部31と待機系通信制御装置504の警報通知部32から警報を出力する。
【0036】
このように、本実施の形態5に係る監視制御システムによれば、実施の形態1乃至4で述べた効果に加え、現用系及び待機系の通信制御装置自身で他方の演算データを取得して演算後の相互のデータを比較検証することにより、サーバで検出するより早く異常検出ができる。
【符号の説明】
【0037】
101,201,401 監視制御システム、2 子局、
3,303,503 現用系通信制御装置、4,304,504 待機系通信制御装置、21 独立系通信制御装置、5,205 現用系サーバ、6 待機系サーバ、
7,10,13,22,413 データ受信部、8,11,23 データ演算部、
9,12,24 データ送信部、14,414 データ収集部、
15,415 データ検証部、16,31,32 警報通知部、17 データ蓄積部、
18 蓄積情報、30,33 データ比較部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
逐次所定のデータを収集する子局と、
前記子局から前記データを受信して前記データを元に演算するデータ演算部を有する第1の通信制御装置及び第2の通信制御装置と、
前記第1の通信制御装置及び前記第2の通信制御装置から演算後の直近の各データの転送を受けるデータ受信部と前記演算後の直近の各データを比較して誤差を算出し、該誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定するデータ検証部を有する現用系サーバ、
とを備えたことを特徴とする監視制御システム。
【請求項2】
逐次所定のデータを収集する子局と、
前記子局から前記データを受信して前記データを元に演算するデータ演算部を有する第1の通信制御装置乃至第3の通信制御装置と、
前記第1の通信制御装置乃至前記第3の通信制御装置から演算後の直近の各データの転送を受けるデータ受信部と前記各データを相互に比較して演算後の直近の各データ間の誤差を算出し、いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合は、誤差の多数決により異常の発生した通信制御装置を判定するデータ検証部を有する現用系サーバ、
とを備えたことを特徴とする監視制御システム。
【請求項3】
前記現用系サーバは、全ての通信制御装置から受信した演算後の各データを保存するデータ蓄積部を備え、
前記データ検証部は、
それぞれの通信制御装置から受信した直近のデータと、前記データ蓄積部に保存された同一の通信制御装置から受信した所定の範囲のデータ群から取得した所定の統計値との間の乖離値、
が所定の範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の監視制御システム。
【請求項4】
前記所定の統計値は、中心値又は平均値又は移動平均値であることを特徴とする請求項3に記載の監視制御システム。
【請求項5】
全ての通信制御装置は、演算前のデータを前記現用系サーバに転送し、
前記データ検証部は前記演算前のデータを使用して演算した後のデータを相互に比較して誤差を算出し、すべての誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定し、
いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合は、前記演算前のデータを相互に比較して誤差を算出し、すべての誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の監視制御システム。
【請求項6】
全ての通信制御装置は、他の通信制御装置と通信する回路を有し、
自らの通信制御装置での演算後の直近のデータと他の通信制御装置での演算後の直近のデータとを比較して誤差を算出するデータ比較部と、
いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合、異常の発生を監視制御システムの使用者に通知する第1の警報通知部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の監視制御システム。
【請求項7】
いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合に、前記現用系サーバからすべての処理を引き継ぐ待機系サーバを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の監視制御システム。
【請求項8】
前記現用系サーバは、いずれかの誤差が所定の範囲外にある場合に、監視制御システムの使用者に警報を通知する第2の警報通知部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の監視制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−114642(P2012−114642A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261329(P2010−261329)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】