説明

目視検査装置と目視検査方法

【課題】 検査員の熟練度に依存することが少なく、検査効率の良い目視検査装置及び目視検査方法と、そのような目視検査装置を備えた検査システムを提供することを課題とする。
【解決手段】 検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段を備えたディスプレイパネルの目視検査装置であって、テストパターン記憶手段と、自動検査装置が作成した自動検査結果情報を取得する手段と、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥についてのマーカーパターンを上記取得した自動検査結果情報に基づいて作成する手段と、作成したマーカーパターンをテストパターンに重畳させる手段と、マーカーパターンが重畳されたテストパターンを検査対象パネルに表示させる手段を備えている目視検査装置及び目視検査方法、並びにそのような目視検査装置を備えた検査システム並びに目視検査方法を提供することによって解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目視検査装置と目視検査方法に関し、詳細には、液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネルなどのディスプレイパネルの欠陥を目視によって検査するディスプレイパネルの目視検査装置と目視検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイパネルなどのディスプレイパネルにおいては、通常、セル工程の最終検査で、パネルを実際に点灯させて、点欠陥、線欠陥、ムラ欠陥などの有無を調べる、いわゆる点灯検査が行われている。この点灯検査には、通常、自動検査装置及び目視検査装置と呼ばれる2種類の検査装置が、それぞれ単独で、或いは組み合わせて用いられている。
【0003】
自動検査装置は、テストパターンを表示させたディスプレイパネルをCCDカメラなどで撮影して画像データとし、その画像データをコンピュータで画像処理し、欠陥の有無を自動的に判断する検査装置であり、検査員の目視による判断を介さないので、欠陥の有無の判断が一律で、客観性があり、かつ、処理能力も高いという利点を有している。しかし、その反面、自動検査装置には、画像処理されたデータが欠陥を表すものであるか否かをコンピュータに搭載されたソフトウエアに判断させる際の閾値の設定が難しいという欠点がある。すなわち、欠陥の検出漏れを避けるために閾値を低く設定すると、ソフトウエアはパネル上のゴミやキズまでをも欠陥と判断してしまい、いわゆる過検出になり、製品の歩留まりが悪化するという不都合が生じ、逆に、過検出を避けるために、閾値を高く設定すると、本来欠陥として検出されなければならないものが見落とされ、欠陥の検出漏れを招来してしまうことになる。
【0004】
これに対し、目視検査装置は、テストパターンを表示させたディスプレイパネルを検査員が実際に目で見て欠陥の有無を検査する装置であり、検査員が目視によって欠陥の有無を判断するので、自動検査装置よりもキメの細かな欠陥検査が可能であるという利点を有している。しかし、目視検査装置における欠陥検出の精度は検査員の熟練の程度に負うところが大きく、検査員に依存して欠陥検出の精度にバラツキが避けられないという欠点があり、また、検査に時間が掛かり、効率が悪いという不都合がある。
【0005】
このため、自動検査装置と目視検査装置の両者を組み合わせ、互いの欠点を補完しあうようにすることも考えられる。しかし、自動検査装置によって欠陥ありと判断された検査パネルを目視検査装置で確認するという組み合わせでは、例えば、欠陥の検出漏れを避けるため、自動検査装置における閾値を低く設定すると、自動検査装置で欠陥ありと判断されるパネルの数が増え、これらパネルの全数を目視検査装置に送り、一つ一つを点灯させて目視検査を行うとなると、検査に非常に時間が掛かり、検査システム全体としての処理能力が大幅に落ちるという不都合が生じる。逆に、目視検査装置で検査するパネル数を抑制するために、自動検査装置における閾値を高めに設定すると、本来欠陥として検出されなければならないものが見落とされ、欠陥の検出漏れを生じるという不都合が生じ、いずれにせよ、自動検査装置における閾値の設定に困難性が伴うという問題点は解消されない。
【0006】
この問題点を解消すべく、例えば、特許文献1、2においては、自動検査装置において、取り込んだ画像データを解析して欠陥があると判断された場合には、当該パネルについての画像をモニタ画面に表示させ、検査員がモニタ画面上で欠陥の有無を確認できるようにした検査システムが提案されている。これらの検査システムによれば、検査員は、自動検査装置で欠陥ありと判断されたパネルの画像をモニタ画面上で確認するだけであるので、検査パネルを一つ一つ点灯させて目視検査をする場合に比べ、目視検査を効率良く行うことができるという利点が得られる。
【0007】
しかし、これら従来の検査システムにおいては、目視検査の対象とされるのは、テストパターンを表示して点灯した実際のディスプレイパネルではなく、自動検査装置で撮影されたディスプレイパネルの表示画像であるから、目視検査とはいえ、その検査精度は、自動検査装置において撮影された画像の鮮明さや解像度などによる制約を受け、目視検査本来の精度が得られないという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−289733号公報
【特許文献2】特開2004−279037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために為されたもので、検査員の熟練度に依存することが少なく、検査効率の良い目視検査装置及び目視検査方法と、そのような目視検査装置を備えた検査システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の課題を、検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段を備えたディスプレイパネルの目視検査装置であって、テストパターン記憶手段と、自動検査装置が作成した自動検査結果情報を取得する手段と、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥についてのマーカーパターンを上記取得した自動検査結果情報に基づいて作成する手段と、作成したマーカーパターンをテストパターンに重畳させる手段と、マーカーパターンが重畳されたテストパターンを検査対象パネルに表示させる手段を備えている目視検査装置を提供することによって、また、そのような目視検査装置を備えた検査システムを提供することによって、解決するものである。
【0011】
本発明の目視検査装置におけるマーカーパターンとは、好ましくは、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥の検査対象パネル上の位置に対応する位置に表示される、欠陥の種類及び/又は大きさに対応した1又は複数の図形及び/又は記号から構成されるパターンである。本発明の目視検査装置は、このマーカーパターンをテストパターンに重畳して検査対象パネルに表示させることによって、検査員が検査対象パネル上の特定の領域に注意を集中することを可能にし、検査対象パネルの全域を偏りなく一から検査する場合に比べて、効率良く、かつ、検査員の熟練度に依存することの少ない精度の高い目視検査を行うことを可能にする。その結果、自動検査装置及び目視検査装置の双方を備えた検査システム全体における処理能力が向上し、自動検査装置における閾値を低く設定して、欠陥の検出漏れの低減を図ることが可能になる。
【0012】
また、本発明の目視検査装置は、モニタ画面と、当該モニタ画面に自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥を表示する手段と、表示された欠陥の中から1又は複数の欠陥を選択することを可能にする手段と、選択された欠陥と、当該欠陥についての目視検査結果とを関連づけることを可能にする手段と、欠陥とそれに関連づけられた目視検査結果とに基づいて、目視検査結果情報を作成する手段とを備えているのが望ましい。これにより、検査員は、実施した目視検査の結果に基づいて、目視検査結果情報を作成することが可能となる。この目視検査結果情報は、そのまま利用されても良く、また、この目視検査結果情報に基づいて、先に取得した自動検査結果情報を書き換え、総合的な検査結果情報として利用することも可能である。
【0013】
モニタ画面に自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥を表示する手段は、少なくともマーカーパターンが表示された検査対象パネルの画像をモニタ画面に表示する手段であるのが望ましい。マーカーパターンが表示された検査対象パネルの画像がモニタ画面に表示される場合には、点灯されている実際の検査対象パネルと、モニタ画面に表示された検査対象パネルの画像とが対応しているので、モニタ画面に表示された欠陥の中から1又は複数の欠陥を選択することが容易になるという利点が得られる。
【0014】
本発明の検査システムにおいて、目視検査装置におけるパネルにテストパターンを表示させる手段を、自動検査装置における検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段とすることも可能である。この場合には、自動検査装置と目視検査装置とで、パネルにテストパターンを表示させる手段が共通となり、自動検査装置による検査を終了した検査パネルに、そのまま、自動検査結果情報に基づくマーカーパターンを表示させて、目視検査を実施することが可能になる。
【0015】
本発明は、また、検査対象パネルを目視検査装置の検査位置に搬入する工程、検査位置に搬入した検査パネルについて自動検査装置が作成した自動検査結果情報を取得する工程、取得した自動検査結果情報に基づいて、自動検査装置が当該検査対象パネルに存在すると判断した欠陥についてのマーカーパターンを作成する工程、作成したマーカーパターンをテストパターンに重畳させて検査位置にある検査対象パネルに表示させる工程を含む目視検査方法を提供することによって、上記の課題を解決するものである。
【0016】
本発明の目視検査方法においては、先行する自動検査において作成された自動検査結果情報に基づいて、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥についてのマーカーパターンが検査対象パネルに表示されるので、検査員は、検査対象パネルの全域を偏りなく一から検査する場合に比べて、効率良く、かつ、精度の高い目視検査を行うことが可能となる。このため、検査効率が向上し、自動検査装置における閾値を低く設定して、欠陥の検出漏れの低減を図ることが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のディスプレイパネルの目視検査装置及び目視検査方法によれば、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥が、マーカーパターンとして、テストパターンに重畳して検査対象パネルに表示されるので、目視検査装置における検査員は、マーカーパターンで示されたパネル上の特定の領域に注意を集中して欠陥の有無を判断することができる。そのため、パネル全域を偏りなく検査する場合に比べて、欠陥発見の精度が高まり、経験の浅い検査員であっても、精度の高い目視検査を効率良く行うことができ、検査員の熟練度に依存することの少ない高精度の目視検査を効率良く行うことができるという利点が得られる。
【0018】
特に、マーカーパターンが、欠陥の種類及び/又は大きさに対応した1又は複数の図形及び/又は記号から構成されるパターンである場合には、パネル上に表示されたマーカーパターンを見ることによって、存在する可能性のある欠陥の位置だけでなく、その種類や大きさについての情報も得られるので、検査効率が大幅に上昇するという利点が得られる。
【0019】
また、自動検査装置と本発明の目視検査装置とを備えた本発明の検査システムによれば、目視検査装置の検査効率が高いので、自動検査装置における閾値を低く設定して、自動検査装置における欠陥の検出漏れを防止することができるという利点が得られる。また、自動検査装置における閾値を低く設定することによって、自動検査装置において欠陥ありと判断されるパネルの割合が増えても、後続する目視検査装置において、精度の高い目視検査が効率良く行われるので、検査システム全体として過検出となる恐れがなく、製品の歩留まりを必要以上に低下させることがないという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の検査システムの一例を示す概念図である。
【図2】本発明の目視検査装置の一例を示す概略図である。
【図3】目視検査装置の検査部の概念図である。
【図4】パネルに表示されるマーカーの一例を示す図である。
【図5】パネルに表示されるマーカーの他の例を示す図である。
【図6】パネルに表示されるマーカーの更に他の例を示す図である。
【図7】マーカーパターンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を用いて、検査パネルが液晶ディスプレイパネルである場合を例に、本発明を詳細に説明するが、本発明が図示のものに限られないことは勿論である。
【0022】
図1は、本発明の検査システムの一例を示す概念図である。図1において、1は本発明の検査システムを示し、2は自動検査装置、3は本発明の目視検査装置、4は、例えば、工場内に設置されたLANなどのネットワーク、5は管理サーバである。図に示すとおり、自動検査装置2、目視検査装置3、及び管理サーバ5は、ネットワーク4を介して、有線若しくは無線で、常時又は随時接続され、必要に応じてデータや命令をやり取りすることができようになっており、全体として本発明の検査システム1を形成している。
【0023】
自動検査装置2は、通常の自動検査装置であり、検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段と、テストパターンが表示された検査対象パネルの表示画面を画像データとして取り込む画像データ取得手段と、取得した画像データを解析する画像処理手段と、解析された画像データに基づいて自動検査結果情報を作成する手段と、作成した自動検査結果情報を記憶する記憶手段とを備えている。
【0024】
例えば、自動検査装置2は、後述する目視検査装置3におけると同様に、検査対象パネルを取り込み、セットステージにセットして検査部へと搬送するローダ部と、検査部に搬送された検査パネルの位置合わせを行うアライメントカメラと、検査パネルの電極に接触するプローブユニットと、プローブユニットに信号を供給して、検査パネルを点灯し、テストパターンを表示させる検査部と、テストパターンを記憶する記憶装置を備えており、これらによって、検査対象パネルにテストパターンを表示させることができるように構成されている。なお、テストパターンを記憶する記憶装置は、管理サーバ5上にあっても良い。
【0025】
また、自動検査装置2は、テストパターンが表示された検査対象パネルの表示画面を画像データとして取り込む画像データ取得手段として、テレビカメラ、CCDカメラなどの撮像装置を備え、さらに、取得した画像データを解析する画像処理手段、及び、解析された画像データに基づいて自動検査結果情報を作成する手段として、コンピュータと、当該コンピュータに上記の画像処理及び自動検査結果情報の作成を行わせるプログラムとを備えている。自動検査装置2に備えられているコンピュータは、作成した自動検査結果情報を、自動検査装置2内に備えられている記憶装置又は管理サーバ5に設けられている記憶装置、或いはその双方に記憶させる。
【0026】
なお、自動検査装置2で検査される個々の検査パネルには、例えば、2次元バーコード、ICタグなどを用いて、識別用IDが付されており、自動検査装置2に備えられているコンピュータは、テレビカメラ、CCDカメラ、ICタグリーダなどの適宜の手段を用いて、ローダ部又は検査部で各検査パネルの識別用IDを読み取る。作成された上記の自動検査結果情報は、読み取った当該検査パネルの識別用IDと関連付けて、自動検査装置2内に備えられている記憶装置又は管理サーバ5に設けられている記憶装置、或いはその双方に記憶されることになる。このとき、当該検査パネルについて撮像した画像データ及び/又は当該画像データの解析結果も併せて、記憶させるようにしても良い。
【0027】
図2は、本発明の目視検査装置3の一例を示す概略図である。図2において、6はローダ部、7は検査部であり、これらローダ部6及び検査部7は目視検査装置3を形成している。8は検査部7に設けられたモニタ画面、9、9は検査部7に設けられたアライメントカメラ、10、10は同じく検査部7に設けられたプローブユニット、11は検査パネルである。
【0028】
ローダ部6は、図示しない搬送装置から、例えば機械ハンドで検査対象となる液晶パネルを取り込み、XYZθ方向に移動可能なセットステージにセットして、検査部7へと搬送する機能を備えている。検査部7では、アライメントカメラ9、9と、セットステージを用いて、セットステージにセットされた検査パネル11が所定の検査位置になるように位置合わせが行われる。位置合わせが完了すると、検査パネル11の電極にプローブユニット10、10が押し当てられ、検査パネル11が点灯し、テストパターンなどが表示される。これを検査員が目で見て、目視検査が行われる。検査が終了した検査パネル11は、ローダ部6に搬送され、外部の搬送装置へと戻される。目視検査装置3におけるこれらの動作は、検査部7に収容されているコンピュータによる制御の下に行われる。
【0029】
図3は、検査部7の構成を示す概念図である。図3において、12はコンピュータ、13は記憶装置、14は入出力装置、15はテストパターン記憶装置、16はマーカーパターン作成装置、17はパターン合成装置、18は、液晶パネル11にテストパターン等を表示させる駆動装置である。図3に示すとおり、コンピュータ12と、記憶装置13、入出力装置14、テストパターン記憶装置15、マーカーパターン作成装置16、及びモニタ画面8とは、信号線で接続されており、コンピュータ12は、ネットワーク4と有線若しくは無線で接続されている。
【0030】
以下、図2及び図3を用いて、本発明の目視検査装置3の動作、及び本発明の目視検査方法を説明する。まず、図示しない検査員が、入出力装置14を介して、コンピュータ12にパネルの検査開始を指示すると、コンピュータ12は、ローダ部6に命令を送り、外部の搬送装置上で待機している検査パネル11を取り込んで、セットステージにセットして、検査部7へと搬送させる。検査パネル11の検査部7への搬送が完了すると、コンピュータ12は検査部7に命令を送り、搬送されてきた検査パネル11を、アライメントカメラ9、9及びセットステージを用いて、検査部7の所定の検査位置に位置合わせする。
【0031】
検査パネル11に付されている識別用IDは、前述した自動検査装置2におけると同様に、検査部7に設けられている適宜の読み取り手段によって読み取られ、記憶装置13に一時記憶されるとともに、モニタ画面8に表示される。なお、検査パネル11に付されている識別用IDの読み取りは、ローダ部6で行うようにしても良い。
【0032】
識別用IDの読み取りが終わると、コンピュータ12は、自動的に、或いは、入出力装置14からの指令を待って、ネットワーク4を介して、読み取った識別用IDの検査パネル11についての自動検査結果情報の送信を要求する。この要求は、自動検査結果情報が自動検査装置2の記憶装置に記憶されている場合には自動検査装置2に対して為され、管理サーバ5に記憶されている場合には管理サーバ5に対して為される。自動検査装置2又は管理サーバ5から、当該検査パネル11の自動検査結果情報を受信すると、コンピュータ12は、それをマーカーパターン作成装置16に送信する。
【0033】
マーカーパターン作成装置16は、送信されてきた自動検査結果情報に基づいて、当該検査パネル11についてのマーカーパターンを作成する。マーカーパターン作成装置16によるマーカーパターンの作成は、例えば以下のようにして行われる。すなわち、マーカーパターン作成装置16は、送信されてきた自動検査結果情報に基づいて、当該検査パネル11に存在すると判断された1又は複数の欠陥の各々について、その欠陥が、例えば、点欠陥、線欠陥、又はムラ欠陥のいずれであるかを判別して、その判別結果を、各欠陥と関連づけて、記憶装置13に記憶する。マーカーパターン作成装置16が独自の記憶装置を有している場合には、その記憶装置に記憶させるようにしても良い。欠陥種類の判別は、自動検査結果情報に含まれている個々の欠陥の位置情報に基づいて行うことができる。送信されてきた自動検査結果情報に既に個々の欠陥の種類についての情報が含まれている場合には、それをそのまま利用しても良い。
【0034】
記憶装置13又はマーカーパターン作成装置16内の記憶装置には、欠陥の種類と、マーカーとして表示すべき図形又は記号、及びそれらの色との対応テーブルが記憶されている。例えば、点欠陥のマーカー図形は「円」で、その色は「赤」、線欠陥のマーカー記号は「×」で、その色は「緑」、ムラ欠陥のマーカー図形は「四角形」で、その色は「青」、といった対応関係が、対応テーブルに記憶されている。因みに、これらのマーカー図形又は記号、及びそれらの色は、あくまでも一例に過ぎない。各欠陥に他の図形又は記号、若しくは他の色を対応させることが可能であることは勿論であり、上記対応テーブルに設定されている図形や記号、及びそれらの色は、例えば、検査員が、入出力装置14からコンピュータ12を介して適宜、設定、変更を行うことができる。また、これらのマーカーとしての図形又は記号は、それらを点滅させたり、それらに矢印などの記号を付加したりして、検査員の注意を引きやすくしても良い。
【0035】
次に、マーカーパターン作成装置16は、送信されてきた自動検査結果情報に含まれている個々の欠陥の位置情報と、先に判別した欠陥の種類に基づいて、個々の欠陥について、表示させるべきマーカーを形成する検査パネル11におけるセルのアドレスを算出する。例えば、1番目の欠陥が点欠陥であった場合には、マーカーパターン作成装置16は、上記欠陥種類とマーカーとの対応テーブルからマーカーが「円」で色が「赤」であることを読み出し、検査パネル11において点欠陥が存在するとされるセルを中心とする「円」を描くセルのアドレスを算出する。算出されたセルのアドレスは、1番目の欠陥についてのマーカーパターンとして、そのマーカーの色とともに、記憶装置13若しくはマーカーパターン作成装置16内の記憶装置に記憶される。
【0036】
算出されたセルのアドレスに基づいて、検査パネル11に表示されるマーカーとしての「円」は、例えば、図4において、Mとして示すようなものである。図4に示すとおり、マーカーMは、自動検査装置において欠陥と判断された点欠陥Dを中心とする、適宜の半径の「円」として検査パネル11に表示されることになる。なお、図4には、説明の便宜上、マーカーMとともに、点欠陥Dが併せて示されているが、欠陥Dは、検査員が目視によってその存在の有無を判断する対象物であり、検査パネル11に表示されるものではない。また、図4では、マーカーMに色は付されていないけれども、マーカーMは、実際には、対応テーブルに点欠陥のマーカーに対して設定されている色、例えば「赤」で検査パネル11に表示される。
【0037】
マーカーMとしての「円」の半径は、適宜の大きさに設定すれば良い。「円」の半径が余りに小さいと、検査パネル11上で、当該「円」を見つけるのが困難となり、また、余りに大きいと、当該「円」で囲まれる領域が広すぎて、マーカーとしての「円」を検査パネル11に表示する意味が失われるので好ましくない。マーカーとしての「円」の半径は、検査員が、入出力装置14からコンピュータ12を介して適宜設定、変更できるようにしておくのが好ましい。
【0038】
また、点欠陥が複数存在し、個々の点欠陥についてのマーカーとしての「円」が重なってしまうときには、マーカーパターン作成装置16は、それら複数の点欠陥の中心となるセルのアドレスを計算で求め、そのセルを中心として複数の点欠陥をカバーする半径の「円」が表示されるように、セルのアドレスを算出するようにしても良い。
【0039】
2番目の欠陥が、例えば線欠陥であった場合には、マーカーパターン作成装置16は、上記欠陥種類とマーカーとの対応テーブルからマーカーが「×」で色が「緑」であることを読み出し、検査パネル11において線欠陥が存在するとされるセル列の両端に「×」という記号を描くセルのアドレスを算出する。算出されたセルのアドレスは、2番目の欠陥についてのマーカーパターンとして、そのマーカーの色とともに、記憶装置13若しくはマーカーパターン作成装置16内の記憶装置に記憶される。
【0040】
算出されたセルのアドレスに基づいて、検査パネル11に表示されるマーカーとしての「×」は、例えば、図5において、M、Mとして示すようなものである(図5には、図4で示したマーカーM及び欠陥Dも併せて示してある)。図5に示すとおり、マーカーM、Mは、自動検査装置において欠陥と判断された線欠陥Dの両端を、それぞれの2本線の交点とする2個の「×」記号として検査パネル11に表示されることになる。なお、図5には、説明の便宜上、マーカーM、Mとともに、線欠陥Dが併せて示されているが、欠陥Dは、検査員が目視によってその存在の有無を判断する対象物であり、検査パネル11に表示されるものではない。また、図5では、マーカーM、Mに色は付されていないけれども、マーカーM、Mは、実際には、対応テーブルに線欠陥のマーカーに対して設定されている色、例えば「緑」で検査パネル11に表示される。
【0041】
図5では、マーカーM、Mは、2個一組で、線欠陥Dの両端を挟む位置に表示されるようにされているが、線欠陥Dの一方端のみに記号「×」を表示するようにしても良いし、線欠陥Dの中央となる位置に1個の「×」記号が表示されるようにしても良い。また、線欠陥Dの一方端のみ、又は中央部のみに記号「×」を表示する場合には、線欠陥Dの長さに応じて記号「×」の大きさを変え、線欠陥Dが長いときには記号「×」を大きく、逆に短いときには記号「×」を小さく表示するようにすれば、記号「×」の大きさによって、線欠陥Dが存在すると思われる線状領域の大凡の長さを知ることができ、便利である。
【0042】
3番目の欠陥が、例えばムラ欠陥であった場合には、マーカーパターン作成装置16は、上記欠陥種類とマーカーとの対応テーブルからマーカーが「四角形」で色が「青」であることを読み出し、検査パネル11においてムラ欠陥が存在するとされる領域を囲む「四角形」を表示するセルのアドレスを算出する。算出されたセルのアドレスは、3番目の欠陥についてのマーカーパターンとして、そのマーカーの色とともに、記憶装置13若しくはマーカーパターン作成装置16内の記憶装置に記憶される。
【0043】
算出されたセルのアドレスに基づいて、検査パネル11に表示されるマーカーとしての「四角形」は、例えば、図6において、Mとして示すようなものである(図6には、図5で示したマーカーM、M、M及び欠陥D、Dも併せて示してある)。図6に示すとおり、マーカーMは、自動検査装置において欠陥と判断されたムラ欠陥Dを囲む「四角形」として検査パネル11に表示されることになる。なお、図6には、説明の便宜上、マーカーMとともに、ムラ欠陥Dが併せて示されているが、欠陥Dは、検査員が目視によってその存在の有無を判断する対象物であり、検査パネル11に表示されるものではない。また、図6では、マーカーMに色は付されていないけれども、マーカーMは、実際には、対応テーブルに線欠陥のマーカーに対して設定されている色、例えば「青」で検査パネル11に表示される。
【0044】
以上のような操作を繰り返し、マーカーパターン作成装置16は、受信した自動検査結果情報に含まれている全ての欠陥について、表示すべきマーカーのセルのアドレスを算出し、そのマーカーの色とともに、記憶装置13若しくはマーカーパターン作成装置16内の記憶装置に記憶して、マーカーパターンを作成する。作成されたマーカーパターンは、例えば図7に示されるようなパターンである。このマーカーパターンは、モニタ画面8に表示させて、その内容を確認することが可能である。
【0045】
マーカーパターンの作成が完了すると、コンピュータ12は、自動的に、或いは、入出力装置14からの指令を待って、マーカーパターン作成装置16が作成したマーカーパターンをパターン合成装置17に送信させるとともに、テストパターン記憶装置15に記憶されている適宜のテストパターンをパターン合成装置17に送信させる。送信されたマーカーパターンとテストパターンとは、パターン合成装置17で合成、重畳されて、駆動装置18に送られ、検査パネル11に表示される。
【0046】
テストパターン記憶装置15には、1又は複数種類のテストパターンが記憶されており、検査員は、入出力装置14からコンピュータ12を介して、パターン合成装置17に送信するテストパターンの種類を検査パネルごとに選択、指定することができる。また、テストパターン記憶装置15に記憶されているテストパターンの検査員による変更、更新、入れ替えも、入出力装置14からコンピュータ12を介して、適宜行うことが可能である。
【0047】
以上のようにして、検査パネル11上に、テストパターンとマーカーパターンとが重畳した状態で表示されると、検査員は、表示されているマーカーパターンの部分に注意を集中して、自動検査装置において存在すると判断された個々の欠陥について、その有無を、目視によって検査する。
【0048】
なお、検査パネル11上へのマーカーパターンの表示は、検査員が、入出力装置14を介してコンピュータ12に指令を出すことによって、一括して、オン・オフすることが可能である。したがって、検査員は、必要でない場合には、マーカーパターンの表示をオフにして、検査パネル11上にテストパターンだけを表示させて検査を行うこともでき、必要な場合には、マーカーパターンの表示をオンにして、上述したとおり、検査パネル11上にテストパターンとマーカーパターンの両者を表示させて検査を行うことができる。
【0049】
また、検査員は、必要な場合には、入出力装置14を介してコンピュータ12に指令を出すことによって、マーカーパターンを構成するマーカーのうち1又は複数のマーカーを選択して、マーカーごとに個別に、検査パネル11への表示をオン・オフしたり、点滅させたり、色を変更したりすることが可能である。したがって、検査員は、例えば、目視検査が終了したマーカーや、不要と思われるマーカーについては、検査パネル11への表示をオフにして表示させないようにしたり、逆に、必要と思われるマーカーについては、検査パネル11への表示をオンにして表示させたり、或いは、点滅させたり、色を変えて見易くしたりして、目視検査の効率化を図ることが可能である。対象となるマーカーの選択は、例えば、マーカーパターンをモニタ画面上に表示させ、選択したいマーカーを指でタッチするか、マウスによってクリックするなどの手段によって、モニタ画面上で行うことができる。
【0050】
検査員による目視検査時、モニタ画面8には、検査対象となっている検査パネル11の識別用IDとともに、テストパターン及びマーカーパターンが表示された検査パネルの画像が表示される。この検査パネルの画像は、例えば、パターン合成装置17の出力に基づいて、コンピュータ12によって作成され、モニタ画面8に送られる。検査員は、以下に述べるとおり、このモニタ画面8に表示された検査パネルの画像を介して、検査パネル11上で目視によって行った検査結果を、コンピュータ12に入力することができる。
【0051】
例えば、検査パネル11に図7に示すようなマーカーパターンがテストパターとともに表示されており、検査員が、検査パネル11上で、マーカーMで示された円形の領域内における点欠陥の有無を目視検査して、その結果、点欠陥は「存在する」又は「存在しない」と判断した場合、検査員は、モニタ画面8に表示されている検査パネルの画像上で、マーカーMに対応する部分を指でタッチするか、マウスでクリックして選択し、そのとき開いたウインド若しくはプルダウンメニュー上で、欠陥「有」又は「無」のいずれかを指定するか、モニタ画面8上に表示されている欠陥「有」又は「無」の選択ボタンのいずれかを指でタッチするか、マウスでクリックすることによって、当該欠陥についての目視検査結果を、当該欠陥と関連づけて、コンピュータ12に入力することができる。
【0052】
すなわち、モニタ画面8上に表示されているマーカーパターンが表示された検査パネルの画像は、自動検査装置が検査パネル11に存在すると判断した欠陥を表示する手段であるとともに、検査員に、それら表示された欠陥の中から1つの欠陥を選択することを可能にする手段である。また、欠陥が選択されたときに開くウインド若しくはプルダウンメニューに表示された欠陥「有」又は「無」の選択肢、及び、モニタ画面8上に表示されている欠陥「有」又は「無」の選択ボタンは、検査員に、選択された欠陥と、当該欠陥についての目視検査結果とを関連づけることを可能にする手段ということになる。
【0053】
検査員がモニタ画面8上で選択する欠陥は複数であっても良く、その場合には、選択された複数の欠陥についての目視検査結果を、まとめて、それら複数の欠陥と関連づけて、コンピュータ12に入力することができる。また、上記の例では、モニタ画面8に、マーカーパターンとテストパターンの双方が表示された検査パネル画像が表示されるように為されているが、モニタ画面8に表示される検査パネル画像は、マーカーパターンだけが表示されたものであっても良い。
【0054】
なお、自動検査装置が検査パネル11に存在すると判断した欠陥の中から1又は複数の欠陥を選択することを可能にする手段は、モニタ画面8に表示された検査パネルの画像だけに限られない。例えば、モニタ画面8に表示された検査パネルの画像に表示されている欠陥のそれぞれに番号を付し、その番号に対応する一覧表をモニタ画面8に表示し、対象欠陥の選択と、選択された欠陥についての目視検査結果の入力とは、その一覧表上で行うようにしても良い。
【0055】
以上のような操作を繰り返すことによって、検査員は、検査パネル11に表示されたマーカーパターンに基づいて、自動検査装置が欠陥と判断した検査パネル11上の全ての領域について欠陥の有無を検査し、その結果を、モニタ画面8を介してコンピュータ12に入力する。入力された検査結果は、目視検査結果情報として、検査パネル11の識別用IDと関連づけて記憶装置13に記憶される。このようにして作成された目視検査結果情報は、目視検査結果情報として、自動検査結果情報とは別個のものとして利用されても良いし、目視検査結果情報に基づいて、対応する検査パネルの自動検査結果情報を書き換え、新たに検査結果情報を作成し、それを総合的な検査結果情報として利用するようにしても良い。
【0056】
以上のとおり、本発明の目視検査装置3、及び本発明の目視検査方法によれば、検査パネル11の点灯検査時に、自動検査装置2が欠陥が存在すると判断した検査パネル11上の位置又は領域を示すマーカーパターンがテストパターンとともに検査パネル11に表示されるので、検査員は、マーカーパターンが表示された部分だけに注意を集中して目視検査を行うことができるので、経験の浅い検査員であっても、精度の高い目視検査を効率良く行うことができる。
【0057】
また、本発明の目視検査装置3によれば、仮に、検査パネル11にマーカーパターンを表示することができない場合であっても、モニタ画面8にはマーカーパターンとテストパターンが表示された検査パネルの画像が表示されるので、検査員は、モニタ画面8を見ながら、検査パネル11上の欠陥と判断された位置又は領域を知ることができ、精度の高い目視検査を効率良く行うことが可能である。
【0058】
したがって、図1にその一例を示した本発明の検査システム1によれば、自動検査装置2における欠陥判別の閾値を低く設定して、欠陥の検出漏れの危険性を可及的に低く抑えることが可能であり、閾値を低く設定することによって、欠陥ありで不良品と判断されたパネルの割合が増しても、後続する本発明の目視検査装置3によって、精度の高い目視検査が為されるので、製品の歩留まりが必要以上に低下する恐れはない。このように、本発明の検査システム1においては、従来から問題であった自動検査装置における閾値の設定の困難性が克服され、欠陥の検出漏れのない、精度の高い検査を効率良く行うことが可能である。
【0059】
なお、本発明の検査システム1において、必要であれば、自動検査装置2における検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段と、目視検査装置3におけるパネルにテストパターンを表示させる手段とを同じものとしても良い。この場合には、自動検査装置2と目視検査装置3とが、検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段を除いて、互いに不足する要素を加算して融合した総合検査装置となり、1台の検査装置において、まず、自動検査を行い、その結果を自動検査結果情報として作成した後に、同じ装置を用いて、目視検査を行うことが可能となる。この場合には、検査パネル11を、検査部7に搬送し、位置合わせをする作業が1回で済むので、効率が良いという利点が得られる。
【0060】
また、以上説明した例では、自動検査装置2において欠陥があると判断されたパネルについてのみ、目視検査装置3による目視検査が行われるように為されているが、必要があれば、自動検査装置2で検査された全パネルについて目視検査装置3による目視検査を行うようにしても良い。
【0061】
本発明の目視検査装置及び検査システム、さらには本発明の目視検査方法が対象とするディスプレイパネルは、液晶ディスプレイパネルに限られず、プラズマディスプレイパネル、ELディスプレイパネル、電界放出ディスプレイパネル、電子ペーパーなど、パネル上の欠陥を自動検査及び目視検査する全てのディスプレイパネルを対象とするものである。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上の述べたとおり、本発明の目視検査装置とそれを備えた検査システム並びに目視検査方法によれば、ディスプレイパネルの欠陥検査を、検出漏れなく、高い精度で、効率良く行うことができるので、ディスプレイパネルの製造に係わる産業分野において、多大なる産業上の利用可能性を有するものである。
【符号の説明】
【0063】
1 検査システム
2 自動検査装置
3 目視検査装置
4 ネットワーク
5 管理サーバ
6 ローダ部
7 検査部
8 モニタ画面
9 アライメントカメラ
10 プローブユニット
11 検査パネル
12 コンピュータ
13 記憶装置
14 入出力装置
15 テストパターン記憶装置
16 マーカーパターン作成装置
17 パターン合成装置
18 駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段を備えたディスプレイパネルの目視検査装置であって、当該目視検査装置は、テストパターン記憶手段と、自動検査装置が作成した自動検査結果情報を取得する手段と、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥についてのマーカーパターンを上記取得した自動検査結果情報に基づいて作成する手段と、作成したマーカーパターンをテストパターンに重畳させる手段と、マーカーパターンが重畳されたテストパターンを検査対象パネルに表示させる手段を備えている目視検査装置。
【請求項2】
マーカーパターンが、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥の検査対象パネル上の位置に対応する位置に表示される、欠陥の種類及び/又は大きさに対応した1又は複数の図形及び/又は記号である請求項1記載の目視検査装置。
【請求項3】
検査対象パネルへのマーカーパターンの表示を一括して、又はマーカーごとに個別に、オン・オフする手段を備えている請求項1又は2記載の目視検査装置。
【請求項4】
モニタ画面と、当該モニタ画面に自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥を表示する手段と、表示された欠陥の中から1又は複数の欠陥を選択することを可能にする手段と、選択された欠陥と、当該欠陥についての目視検査結果とを関連づけることを可能にする手段と、欠陥とそれに関連づけられた目視検査結果とに基づいて、目視検査結果情報を作成する手段とを備えている請求項1〜3のいずれかに記載の目視検査装置。
【請求項5】
作成した目視検査結果情報に基づいて、取得した自動検査結果情報を書き換え、検査結果情報を作成する手段を備えている請求項4記載の目視検査装置。
【請求項6】
自動検査装置と目視検査装置を備えたディスプレイパネルの検査システムであって、自動検査装置が、検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段と、テストパターンが表示された検査対象パネルの表示画面を画像データとして取り込む画像データ取得手段と、取得した画像データを解析する画像処理手段と、解析された画像データに基づいて自動検査結果情報を作成する手段と、作成した自動検査結果情報を記憶する記憶手段とを備えた自動検査装置であり、目視検査装置が請求項1〜5のいずれかに記載の目視検査装置である検査システム。
【請求項7】
自動検査装置における検査対象パネルにテストパターンを表示させる手段が、目視検査装置におけるパネルにテストパターンを表示させる手段である請求項6記載の検査システム。
【請求項8】
検査対象パネルを目視検査装置の検査位置に搬入する工程、検査位置に搬入した検査パネルについて自動検査装置が作成した自動検査結果情報を取得する工程、取得した自動検査結果情報に基づいて、自動検査装置が当該検査対象パネルに存在すると判断した欠陥についてのマーカーパターンを作成する工程、作成したマーカーパターンをテストパターンに重畳させて検査位置にある検査対象パネルに表示させる工程を含む目視検査方法。
【請求項9】
マーカーパターンが、自動検査装置が検査対象パネルに存在すると判断した欠陥の検査対象パネル上の位置に対応する位置に表示される、欠陥の種類及び/又は大きさに対応した1又は複数の図形及び/又は記号である請求項8記載の目視検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−271055(P2010−271055A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−120696(P2009−120696)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【出願人】(000153018)株式会社日本マイクロニクス (349)
【Fターム(参考)】