説明

直交無線通信システムにおけるセル探索のための方法および装置

無線通信システムにおける効率的なセル探索のための技術を提供するシステムおよび方法論が記述される。1つの局面では、セルのセル・グループIDまたはセルIDに基づいて、周波数シフトを、ノードBのカバレッジを提供するセルから送信された基準信号へ適用することによって、周波数再使用パターンが生成される。基準信号へ適用された周波数シフトは、その後、周波数分割多重化(FDM)またはFDMと他の多重化技術との組み合わせを用いて、別のセルからの基準信号を多重化するベースとして利用されうる。検出効率を向上するために、例えば送信電力調節のように、それぞれのセルから送信された基準信号に対する他の調節がさらになされる。

【発明の詳細な説明】
【相互参照】
【0001】
本願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれ、"A METHOD AND APPARATUS FOR CELL SEARCH IN AN ORTHOGONAL WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM"と題された、2006年11月1日に出願された米国仮出願60/863,965号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、無線通信に関し、さらに詳しくは、無線通信システムにおいてセル探索を実行する技術に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、様々な通信サービスを提供するために広く展開しており、例えば、音声サービス、ビデオ・サービス、パケット・データ・サービス、ブロードキャスト・サービス、およびメッセージ・サービスが、そのような無線通信システムによって提供されうる。これらのシステムは、利用可能なシステム・リソースを共有することによって、複数の端末の通信をサポートすることが可能な多元接続システムでありうる。そのような多元接続システムの一例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムを含んでいる。
【0004】
端末が無線通信システムのカバレッジ領域に入るか、電源が入れられるか、あるいは、そのシステムにおいて最初にアクティブになる場合、端末は、しばしば、システムにおいて動作可能となるために、初期セル探索手順に実行することが要求される。セル探索手順の間、端末は一般に、システムとの時間同期および周波数同期を実行する。さらに、端末は一般に、端末が位置するセルと、例えば、帯域幅および送信機アンテナ構成のような他の重要なシステム情報を特定する。
【0005】
セル探索は、しばしば、同期および/または基準信号を使用することによって、無線通信システムにおいて行なわれる。しかしながら、例えば第3世代ロング・ターム・エボリューション(3G LTE)システムおよびエボリューション・ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(E−UTRA)システムや、直交周波数分割多重化およびダウンリンク・システム帯域幅用途におけるシンボル間干渉を緩和するための周期的プレフィクスの存在のような様々なシステム特性は、効率的および信頼できる方式の同期信号および/または基準信号の構築を複雑にしうる。したがって、必要なリソースを最小にしながら、システム全体の速度を最大にするセル獲得手順に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0006】
下記は、そのような実施形態の基本的な理解を提供するために示された実施形態の単純化された概要を示す。この概要は、考えられる全ての実施形態の広範囲な概観ではなく、重要または決定的な要素を特定するのでも、そのような実施形態の範囲を線引きすることも意図していない。その唯一の目的は、開示される実施形態の幾つかの概念を、後に示されるより詳細な説明の前置きとして、簡単な形式で表すことである。
【0007】
局面によれば、本明細書では、無線通信システムにおけるセル獲得のために、信号の送信を調整する方法が開示される。この方法は、基準信号が送信される基本周波数セットを特定し、1または複数の周波数シフトを、基本周波数セットへ適用して、シフトされた周波数セットを得ることを少なくとも部分的に実行することによって、周波数再使用パターンを生成することと;それぞれのセルを、それぞれのセルの識別子に基づいて、基本周波数セットと、シフトされた周波数セットとからなるグループから選択された周波数再使用パターンのそれぞれの周波数セットへ関連付けることと;セルにそれぞれ関連付けられた周波数セットのそれぞれのセルによって、送信のための基準信号を生成することと;セルにそれぞれ関連付けられた周波数セットを用いて、それぞれのセルにおいて、基準信号を送信することとを備えうる。
【0008】
他の局面は、周波数シフトのセットに対応する周波数再使用パターンと1または複数のセクタに関するデータを格納するメモリを備えうる無線通信装置に関する。この無線通信装置はさらに、それぞれのセクタの識別子に基づいて、それぞれの周波数シフトを、それぞれのセクタに割り当て、割り当てられた周波数シフトに基づいて、それぞれの周波数セットのそれぞれのセクタにおける基準信号の送信を指示することによりそれぞれのセクタにおいて送信された基準信号を周波数で多重化するように構成されたプロセッサを含みうる。
【0009】
さらに別の局面は、無線通信システムにおけるセル獲得を容易にする装置に関する。この装置は、それぞれの周波数シフトに対応するそれぞれの周波数セットを備える周波数再使用パターンを特定する手段と;それぞれのセクタの識別子と周波数再使用パターンに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの周波数シフトをそれぞれのセクタへ割り当てる手段と;セクタへ割り当てられたそれぞれの周波数シフトに対応する周波数セットのそれぞれのセクタにおける基準信号の送信を調整する手段とを備えうる。
【0010】
さらに別の局面は、コンピュータに、それぞれの周波数シフト・パラメータに対応する1または複数のシフトされた周波数セットと基本周波数セットとを少なくとも部分的に生成させることによって、周波数再使用パターンを生成させるコードと;コンピュータに、それぞれのセルを、それぞれのセルの識別子に少なくとも部分的に基づいて、それぞれの周波数シフト・パラメータへ関連付けさせるコードと;それぞれのセルに関連付けられたそれぞれの周波数シフト・パラメータに対応する周波数セットで、それぞれのセルにおける基準信号の構築および送信を管理するコードとを備えたコンピュータ読取可能媒体に関する。
【0011】
別の局面によれば、本明細書では、無線通信システムにおけるセル獲得のための信号の送信を管理するためのコンピュータ実行可能な命令群を実行する集積回路が記述される。これら命令群は、基準信号の送信のためのそれぞれの周波数セットを、それぞれのセクタへと、それぞれのセクタの識別子と周波数再使用パターンとに基づいて割り当てることを備えうる。周波数シフトは、それぞれのセクタの識別子に基づいて、それぞれの周波数セットに適用される。また、これら命令群は、セクタにそれぞれ割り当てられた周波数セットで、セクタにおける基準信号の送信を指示することによって、それぞれのセクタにおける基準信号の多重化送信を周波数において調整することを備えうる。
【0012】
更なる局面によれば、本明細書において、無線通信システムにおいてセル獲得を実行する方法が記述される。この方法は、基準信号の送信のためにそれぞれのセクタによって使用される周波数リソースに関する情報を含む1または複数の同期符号を受信することと;セクタから基準信号を受信することと;この基準信号が受信された周波数リソースのセットを特定することと;基準信号が受信された周波数リソースのセットと同期符号に含まれる情報に少なくとも部分的に基づいて、基準信号が受信されたセクタを特定することとを備えうる。
【0013】
他の局面は、それぞれのセルの識別子に基づいてノードBによってサービス提供されるそれぞれのセルから送信される基準信号に適用される周波数シフトに関連するデータを格納するメモリを備えうる無線通信装置に関する。この無線通信装置はさらに、基準信号を受信し、この基準信号に適用される周波数シフトを決定し、この基準信号に適用される周波数シフトに少なくとも部分的に基づいて、この基準信号を送信したセルを特定するように構成されたプロセッサを備えうる。
【0014】
さらに別の局面は、基準信号が受信されたセルの識別を容易にする装置に関連する。この装置は、それぞれのセルの識別子に基づいてそれぞれのセルによる基準信号の送信のために使用される周波数セットに関する周波数再使用情報を受信する手段と;基準信号を受信する手段と;基準信号が受信された周波数セットを識別する手段と;この基準信号が受信された周波数セットと周波数再使用情報とに少なくとも部分的に基づいて、この基準信号が受信されたセルを特定する手段とを備えうる。
【0015】
また他の局面は、コンピュータ読取可能媒体に関する。このコンピュータ読取可能媒体は、基準信号が送信されたそれぞれのセクタの識別子に基づいて、基準信号の送信へ適用される周波数シフトに関するデータを、コンピュータに対して取得させるコードと;セクタからの基準信号をコンピュータに対して受信させるコードと;基準信号に適用された周波数シフトを特定することを少なくとも部分的に実行することによって、基準信号が受信されたセクタをコンピュータに対して特定させるコードとを備えうる。
【0016】
更なる局面は、無線通信システムにおいてセル探索を実行するためのコンピュータ実行可能な命令群を実行する集積回路に関する。これら命令群は、それぞれのセルから送信される基準信号に適用される周波数シフトと、それぞれのセルのアイデンティティとに関する情報を取得することと;周波数セットにおける基準信号を受信することと;基準信号が受信された周波数セットに基づいて、基準信号に適用された周波数シフトを特定することと;特定された周波数シフトに基づいて、基準信号を送信したセルを特定することとを備えうる。
【0017】
前述および関連する目的を達成するために、1または複数の実施形態は、後に十分に説明され、特に特許請求の範囲で指摘される特徴を備える。以下の説明および添付図面は、開示された実施形態のある実例となる局面を詳細に述べている。しかしながら、これらの局面は、様々な実施形態の原理が適用される様々な方法のうちの極僅かを示すに過ぎない。さらに、開示された実施形態は、そのような局面およびそれらの等価物の全てを含むことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本明細書に述べられた様々な局面にしたがう無線多元接続通信システムを例示する。
【図2】図2は、様々な局面にしたがい無線通信システムにおけるセル探索を容易にするシステムの一例を示す。
【図3】図3は、様々な局面にしたがい無線通信システムで利用されうるセル探索手順の一例を示す。
【図4】図4は、無線通信システムにおいて同期符号を送信するために利用されうる送信構成の一例を例示する。
【図5A】図5Aは、様々な局面にしたがうセル探索のために利用されうる基準信号構造の一例を例示する。
【図5B】図5Bは、様々な局面にしたがうセル探索のために利用されうる基準信号構造の一例を例示する。
【図5C】図5Cは、様々な局面にしたがうセル探索のために利用されうる基準信号構造の一例を例示する。
【図6】図6は、様々な局面にしたがう基準信号の送信のために利用される周波数再使用パターンを例示する。
【図7】図7は、基準信号の送信および基準信号の送信に使用されるリソースの提供のための方法論のフロー図である。
【図8】図8は、基準信号の特性に基づいて基準信号のソースを特定する方法論のフロー図である。
【図9A】図9Aは、基準信号の検出および処理のための方法論のフロー図である。
【図9B】図9Bは、基準信号の検出および処理のための方法論のフロー図である。
【図9C】図9Cは、基準信号の検出および処理のための方法論のフロー図である。
【図10】図10は、本明細書に記載の様々な局面が機能する無線通信の例を示すブロック図である。
【図11】図11は、基準信号の送信と、それに関して使用されるリソースとを調整する装置のブロック図である。
【図12】図12は、基準信号が受信されるセルの識別を容易にする装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
様々な実施形態が、全体を通じて同一要素を参照するため同一符号が使用される図面を参照して説明される。以下の記述では、説明の目的のために、1または複数の実施形態の完全な理解を与えるために、多くの具体的な詳細が述べられる。しかしながら、そのような実施形態は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが明白である。他の例では、周知の構成およびデバイスが、1または複数の実施形態の記述を容易にするために、ブロック図形式で示される。
【0020】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」等は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、実行中のソフトウェアの何れかであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図されている。例えば、構成要素は、これらに限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能形式、実行スレッド、プログラム、および/または、コンピュータでありうる。一例として、計算デバイス上で実行するアプリケーションと、計算デバイスとの両方が、構成要素になりうる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、1つの構成要素は、1つのコンピュータ上に局在化されるか、および/または、2またはそれ以上のコンピュータに分散されうる。さらに、これら構成要素は、そこに格納された様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ読取可能媒体から実行されうる。これら構成要素は、例えば1または複数のデータ(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを介して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ)のパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。
【0021】
さらに本明細書では、様々な実施形態が無線端末および/または基地局に関して記載される。無線端末は、音声および/またはデータ接続をユーザへ提供するデバイスを称しうる。無線端末は、例えばラップトップ・コンピュータまたはデスクトップ・コンピュータのような計算デバイスへ接続されうるか、あるいは、携帯情報端末(PDA)のような自律型デバイスでありうる。無線端末はまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、遠隔局、アクセス・ポイント、遠隔端末、ユーザ端末、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、あるいはユーザ機器(UE)とも称されうる。無線端末は、加入者局、無線デバイス、セルラ電話、PCS電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、あるいは、無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。基地局(例えば、アクセス・ポイント)は、1または複数のセクタを介して無線端末とエア・インタフェースで通信するアクセス・ネットワークにおけるデバイスを称しうる。基地局は、受信したエア・インタフェース・フレームをIPパケットへ変換することによって、無線端末と、インターネット・プロトコル(IP)ネットワークを含みうるアクセス・ネットワークのその他との間のルータとして動作することができる。基地局はまた、エア・インタフェースのための属性の管理を調整することができる。
【0022】
さらに、本明細書に記載の様々な局面または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、またはメディアからアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVD等)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キー・ドライブ等)を含みうる。
【0023】
様々な局面が、多くのデバイス、構成要素、モジュール等を含むシステムの観点から示されるだろう。様々なシステムが、追加のデバイス、構成要素、モジュール等を含むことができるか、および/または、図面と関連して説明されたデバイス、構成要素、モジュール等の全てを含んでいる訳ではないことが理解され認識されるべきである。これらアプローチの組み合わせも使用されうる。
【0024】
図示するように、図1は、様々な局面にしたがった無線多元接続通信システム100の例である。一例において、無線多元接続通信システム100は、複数の基地局110と複数の端末120とを含む。さらに、1または複数の基地局110は、1または複数の端末120と通信しうる。限定しない例によって、基地局110は、アクセス・ポイント、ノードB(例えば、イボルブド・ノードBまたはeNB)、および/または他の適切なネットワーク・エンティティでありうる。基地局110はそれぞれ、特定の地理的領域102のためにカバレッジ範囲を提供する。本明細書で使用され、当該技術で一般的であるように、用語「セル」は、その用語が使用される文脈に依存して、基地局110および/またはそのカバレッジ範囲102を称しうる。
【0025】
システム容量を向上するために、基地局110に対応するカバレッジ領域102は、複数の小さな領域(例えば、領域104a、104b、および104c)に分割されうる。これら小さな領域104a、104b、および104cのおのおのは、それぞれの基地トランシーバ・サブシステム(BTS、図示せず)によってサービス提供される。本明細書で使用され、当該技術で一般的であるように、用語「セクタ」は、その用語が使用される文脈に依存してBTSおよび/またはそのカバレッジ範囲を称しうる。さらに、本明細書で使用され、当該技術で一般的であるように、用語「セル」は、その用語が使用される文脈に依存してBTSのカバレッジ範囲を称することができる。一例において、セル102内のセクタ104は、基地局110におけるアンテナ・グループ(図示せず)によって形成されうる。アンテナ・グループのおのおのは、セル102の一部分にある端末120との通信を担当する。例えば、セル102aにサービス提供する基地局110は、セクタ104aに対応する第1のアンテナ・グループと、セクタ104bに対応する第2のアンテナ・グループと、セクタ104cに対応する第3のアンテナ・グループとを有することができる。しかしながら、本明細書に記載された様々な局面は、セクタ化されたセルおよび/またはセクタ化されていないセルを有するシステムにおいても利用されることが認識されるべきである。さらに、任意の数のセクタ化されたセルおよび/またはセクタ化されていないセルを有する全ての適切な無線通信ネットワークが、本明細書に添付された請求項の範囲内にあることが意図されていることが認識されるべきである。簡略のために、本明細書で使用される用語「基地局」は、セルにサービス提供する局のみならず、セクタにサービス提供する局をも称することができる。
【0026】
一つの局面にしたがい、端末120は、システム100全体にわたって分散することができる。おのおのの端末120は、固定式またはモバイルでありうる。限定しない例によれば、端末120は、アクセス端末(AT)、モバイル局、ユーザ機器(UE)、加入者局、および/または、その他の適切なネットワーク・エンティティでありうる。端末120は、無線デバイス、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、ハンドヘルド・デバイス、あるいはその他の適切なデバイスでありうる。さらに、端末120は、所与の瞬間において、任意の数の基地局110と通信するか、あるいは、基地局110と通信しないこともある。
【0027】
別の一例において、システム100は、1または複数の基地局110に接続されうるシステム・コントローラ130を適用することによって、集中化されたアーキテクチャを利用し、基地局110のための調整および制御を与えることができる。代替局面によれば、システム・コントローラ130は、単一のネットワーク・エンティティであるか、あるいは、ネットワーク・エンティティの集合でありうる。さらに、システム100は、基地局110が必要に応じて互いに通信できるように、分散型アーキテクチャを利用することができる。一例において、システム・コントローラ130はさらに、複数のネットワークへの1または複数の接続を含みうる。これらのネットワークは、インターネット、他のパケット・ベースのネットワーク、および/または、システム100内の1または複数の基地局110と通信している端末120との間で情報を授受する回路交換音声ネットワークを含むことができる。他の例において、システム・コントローラ130は、端末120へのおよび/または端末120からの送信をスケジュールしうるスケジューラ(図示せず)を含んでいるか、あるいは接続されうる。このスケジューラは、おのおのの個々のセル102、おのおののセクタ104、またはこれらの組み合わせ内に存在することができる。
【0028】
一例において、システム100は、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、単一キャリアFDMA(SC−FDMA)のような1または複数の多元接続スキーム、および/またはその他の適切な多元接続スキームを利用することができる。TDMAは、時分割多重化(TDM)を利用する。そこでは、異なる端末120の送信は、異なる時間間隔における送信によって直交化されうる。FDMAは、周波数分割多重化(FDM)を利用する。そこでは、異なる端末120の送信は、異なる周波数サブキャリアにおける送信によって直交化されうる。一例において、TDMAシステムおよびFDMAシステムはまた、符号分割多重化(CDM)をも利用しうる。そこでは、複数の端末のための送信が、同じ時間間隔または周波数サブキャリアで送られても、別の直交コード(例えば、Walshコード)を用いて直交化されうる。OFDMAは、直交周波数分割多重(OFDM)を利用し、SC−FDMAは、単一キャリア周波数分割多重化(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を、それぞれデータを用いて変調される複数の直交サブキャリア(例えば、トーン、値域等)に分割しうる。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で送られ、SC−FDMでは時間領域で送られる。それに加えておよび/またはその代わりに、システム帯域幅は、おのおのが1または複数のサブキャリアを含む1または複数の周波数サブキャリアへと分割されうる。システム100はまた、例えばOFDMAおよびCDMAのような多元接続スキームの組み合わせを利用することができる。
【0029】
別の例において、システム100における端末120および基地局110は、1または複数のデータ・チャネルを用いてデータを、1または複数の制御チャネルを用いてシグナリングを、通信することができる。システム100によって利用されるデータ・チャネルは、おのおののデータ・チャネルが、所与の時間において唯一の端末によって使用されるように、アクティブな端末120へ割り当てられうる。あるいは、データ・チャネルは、データ・チャネル上に重ね合わされているかまたは直交的にスケジュールされた複数の端末120へと割り当てられる。システム・リソースを節約するために、システム100によって利用される制御チャネルは、例えば符号分割多重化を用いる複数の端末120間で共有されうる。
【0030】
図2は、本明細書で説明された様々な局面にしたがい無線通信システムにおけるセル探索機能を提供するシステム200の一例のブロック図である。システム200は、1または複数の基地局210と、1または複数の端末250を含みうる。これらは、1または複数の無線通信プロトコルを用いて、順方向リンクおよび逆方向リンクで互いに通信しうる。
【0031】
1つの局面にしたがい、電源が投入され、端末250がアイドル状態からアクティブ状態に入り、基地局210のカバレッジ範囲に移動するか、そうでない場合には、システム200において通信する機能を取得する場合、端末250は、セル獲得を行い、システム200において動作可能となる。システム200に最初に入った時、端末250は、例えば、システム200のタイミング、システム200内で利用される周波数リソース、システム200の帯域幅、システム200内のどの基地局210が送信しているか、および/またはその他のパラメータのような、システム200内の通信のために必要なパラメータを認識していない。したがって、システム200内で動作可能となるために、端末250は、例えば基地局210とのセル探索またはセル獲得手続によって、これらのパラメータおよび/またはその他必要な情報を取得しうる。
【0032】
一例において、端末250は、セル獲得手続中に、システム200および/または基地局210とのタイミング同期を実行して、例えばシンボル境界、フレーム境界およびサブフレーム境界、ブロードキャスト・チャネル送信時間間隔(TTI)境界、および/または、システム200によって利用されるその他のタイミング・パラメータのようなパラメータを取得する。さらに、端末250は、セル探索中に、システム200および/または基地局210と周波数同期を実行し、例えば、ダウンリンク送信のために利用されるキャリア周波数を獲得する。これは、アップリンク送信のための周波数基準として使用されうる。端末250はさらに、例えば、端末250が位置する範囲にサービス提供する基地局210のカバレッジ範囲内のセルおよび/または基地局210のアイデンティティ、システム帯域幅、基地局210内のセルおよび/または基地局210で使用されるアンテナ構成、システム200内で利用される周期的プレフィクス(CP)持続時間、および/またはその他のパラメータのように、システム200における通信に必要なその他のシステム情報を、セル獲得中に獲得することができる。
【0033】
別の例において、システム・パラメータは、セル探索中に、セル探索情報シグナリング230によって、基地局210によって端末250へ提供されうる。このシグナリングは例えば、1次同期符号(PSC)232、2次同期符号(SSC)234、基準信号(RS)236、およびブロードキャスト・チャネル(BCH)238を含みうる。シグナリング230が実行できる様々な機能のみならず、シグナリング230が送信される様々な構成は、以下にさらに詳細に述べられる。
【0034】
基地局210は、プロセッサを含みうる。このプロセッサは単独で動作するか、あるいは、信号生成構成要素216とともに動作することができる。信号生成構成要素216は、送信機218を経由して端末250へ送信するためのセル探索情報シグナリング230を生成し準備する。プロセッサ212はさらに、メモリ214とインタラクトすることができる。一例において、基地局210におけるプロセッサ212および/または信号生成構成要素216は、タイミング同期、周波数同期、および/またはその他のシステム・パラメータに基づいてセル探索情報シグナリング230を構築しうる。これらのパラメータは、基地局210によって、個々の信号232〜238、および/または、これら信号の組み合わせへ組み込まれうる。
【0035】
基地局210はさらに、人工知能(AI)構成要素220を含むことができる。用語「知能」は、例えば、システムに関する既存の情報に基づいて情報の現在の状態または将来の状態に関する結論を理由付けまたは描く、例えば推論する能力を称する。人工知能は、特定のコンテクストまたは動作を特定するために、あるいは、人間の介在なくシステムの特別な状態の確率分布を生成するために適用されうる。人工知能は、例えば判定ツリー、ニューラル・ネットワーク、回帰分析、クラスタ分析、遺伝的アルゴリズム、および強化学習のような高度な数学的アルゴリズムを、システム上の利用可能なデータ(情報)のセットに適用することに依存する。特に、AI構成要素220は、後に記述される様々な自動化局面を実施することによって、データから学習し、例えば、hidden Markovモデル(HMM)および関連する原型依存モデルのように構築されたモデル、例えば、Bayesianモデル・スコアまたは近似、線形分類を用いた構造探索によって生成されるBayesianネットワーク、例えば、サポート・ベクトル機械(SVM)、非線形分類、例えば、「ニューラル・ネットワーク」法、ファジー・ロジック法、およびその他の(データ融合等を実行する)アプローチのようなより一般的な確率的グラフィック・モデルから推論を行う多くの方法のうちの1つを適用しうる。
【0036】
別の局面によれば、セル探索情報シグナリング230および/またはその他の信号は、その後、受信機252によって端末250において受信される。これらの信号はその後プロセッサ254および/または抽出構成要素260へ提供され、この受信情報に基づいて、端末250は、セル獲得を実行できるようになる。一例において、抽出構成要素260は、セル探索情報230からシステム・パラメータを抽出し、もって、端末250は、システム200において動作可能となる。さらに、プロセッサ254および/または抽出構成要素260は、メモリ256とインタラクトすることができる。それに加えて、および/または、その代わりに、端末250はさらに、基地局210におけるAI構成要素220と類似の方式で動作し、端末250の自動化を促進するAI構成要素(図示せず)を含みうる。
【0037】
抽出構成要素260はさらに、検出構成要素262を含みうる。検出構成要素262は、抽出構成要素260によって受信されたシグナリングが、1または複数のセル探索情報シグナリング232〜238を含んでいるかを判定する。一例として、検出構成要素260は、周波数におけるRS236を位置決めするために、例えばPSC232および/またはSSC234のような他の信号から取得されるチャネル情報を用いて、変調シンボルまたは予め定めた期間について、例えばRS236のような信号に対するコヒーレントな検出を行うことができる。あるいは、検出構成要素260は、周波数領域における信号を、シンボルまたは期間にわたって直接的に総和することによって、変調シンボルまたは期間にわたり、信号のための非コヒーレントな検出を実行することができる。所与のシンボルおよび/または期間にわたるコヒーレントな検出および/または非コヒーレントな検出から得られる結果に基づき、連続した期間および/またはシンボルにわたるコヒーレントおよび/または非コヒーレントな検出を組み合わせることによって、所与の信号の検出が完了する。
【0038】
図3は、様々な局面にしたがって、無線通信システム(例えば、システム200)で利用されうるセル探索手順300の一例を示す図である。一例において、端末(例えば、端末250)は、無線通信システムにおける通信に必要なパラメータを取得するために、セル探索手順300を実行しうる。ブロック302によって例示されるように、手順300は、1次同期コード(PSC)の検出により始まる。ブロック302で検出されたPSCは、例えば1次同期チャネル(P−SCH)で送信されうる。さらに、PSCは、無線通信システムに共通である。あるいは、システム・パラメータを伝送するために、システム(例えば、基地局210)内のエンティティによって個別に調整される。さらに、ブロック302によって例示されるように、検出されたPSCが利用され、例えばOFDMシンボル、スロット、およびサブフレーム時間境界、および/または、その他の適切なタイミング情報のような、システムのための粗いタイミング情報が取得される。
【0039】
ブロック302に示すように、PSCが検出されると、その後、ブロック304に例示するように、2次同期符号(SSC)が検出される。SSCは、例えば2次同期チャネル(S−SCH)で送信されうる。一例において、SSCのために使用されるシーケンスは、可能なシーケンスのグループから選択され、SSCを送信するエンティティに対応するセル・グループIDまたはセルIDを伝送するために使用されうる。さらに、SSCは、対応するPSCで提供される補足情報に、追加のタイミング同期を提供するために使用されうる。例えば、SSCは、ハーフ・ラジオ・フレーム時間境界およびラジオ・フレーム時間境界を伝送するために使用されうる。さらに、SSCは、PSCのように、以下により詳細に述べるように、システム・パラメータを伝送するシステム内のエンティティによって個別に調整されうる。
【0040】
ブロック302およびブロック304において例示されるように、PSCおよびSSCが検出された後、ブロック306によって例示されるように、オプションとして、基準信号(RS)が検出されうる。基準信号は、例えば、時間および周波数における所与のパターンで送信されるパイロット・トーンを用いて構築されうる。基準信号は、SSCがセル・グループIDのみを提供する事象において、セルIDを伝送するために使用されうる。基準信号はさらに、以下により詳細に述べるように、他のシステム・パラメータを提供するために使用されうる。手順300はその後、例えば1次ブロードキャスト・チャネル(P−BCH)のようなブロードキャスト・チャネル(BCH)によって受信された信号を復調することによって、ブロック308において例示されるように継続する。ブロードキャスト・チャネルによって受信された信号はさらに、ブロードキャスト・チャネルによって送信しているテンティティおよび/またはシステムに関する情報を含みうる。
【0041】
1つの局面によれば、手順300が実行されるシステムは、複数の帯域幅(例えば1.25MHz、1.6MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、15MHz、20MHz等)でありうる。したがって、端末が、システムによって使用される帯域幅に関係なくセル獲得を行なうことを可能にするために、手順300において信号は、システム帯域幅に独断的ではない共通の周波数帯域によって送信されうる。例えば、手順300で使用される信号は、1.08MHz、1.25MHz、あるいはその他の適切な帯域幅におよぶ周波数帯域によって送信されうる。
【0042】
別の局面によれば、セル探索手順300のブロック302およびブロック304で検出されたPSCおよび/またはSSCは、端末が、ブロック306およびブロック308において基準信号および/またはブロードキャスト・チャネルを検出することを支援するために、システム情報を含むように構築されうる。例えば、PSCおよび/またはSSCは、符号が送信されるセルに存在する送信アンテナの数に関する情報を含めるように構成することができる。一例において、基準信号は、基準信号を送信するために使用される送信アンテナの数に基づいて、時間および周波数において、設定されたパターンで送信される一連のパイロット・トーンを備えうる。したがって、基準信号を受信する前に、基準信号を送信するために使用される送信アンテナの数を知ることによって、端末は、基準信号の検出を支援するために基準信号に存在するパイロット・トーンのエネルギーを使用することが可能となる。送信アンテナの数に関する情報は、ラジオ・フレーム内のPSCの時間位置を変えることによって、PSCおよび/またはSSCのために使用されるシーケンスを変えることによって、および/または、その他任意の適切な手段によって、PSCおよび/またはSSC内に組み込まれうる。
【0043】
別の例として、PSCおよび/またはSSCは、所与のノードB(例えば、基地局210)によってサービス提供されるセクタの数に関する情報を伝送するように構成されうる。例えばノードBによってサービス提供されるセル内のセクタのための基準信号は、時間リソースおよび/または周波数リソースを共有するために、符号分割多重化(CDM)を用いて多重化されうる。したがって、基準信号の検出前にノードBによってサービス提供されるセクタの数を知ることにより、検出性能を向上することができる。一例において、ノードBによってサービス提供されるセクタの数に関する情報は、セルにおける送信アンテナの数に関する情報と類似した方法で、PSCおよび/またはSSCへ組み込まれうる。
【0044】
補足例として、システム帯域幅に関する情報が、PSCおよび/またはSSCへ組み込まれうる。一例において、システムは、複数の帯域幅の下で動作可能でありうる。その結果、手順300によってセル獲得を実行する端末は、最初は、システムによって使用されている帯域幅を知らないかもしれない。このために、PSC、SSC、および/または、その他のセル獲得信号は、セル獲得のための共通の周波数帯域で送信されうる。しかしながら、システム帯域幅に関する情報が、ブロック306およびブロック308によって例示されるような基準信号の検出、および/または、ブロードキャスト・チャネルによる信号の復調の前に与えられる場合、基準信号および/またはブロードキャスト・チャネルは、セル獲得のための共通周波数帯域以外の帯域幅を使用することが可能とされうる。その結果、基準信号および/またはブロードキャスト・チャネルを介してより多くの情報が送信されるようになる。これは、より高速かつより効率的なセル獲得をもたらしうる。PSCおよび/またはSSCは、このシステムによって利用される正確な帯域幅を提供するように構成されうる。あるいは、帯域幅は、範囲(例えば、このシステム帯域幅が、基準帯域幅よりも小さいか、等しいか、あるいは大きいか)で指定されうる。システム帯域幅に関する情報は、ノードBによってサービス提供されるセクタおよび/または送信アンテナに関する情報と同様の方式で、PSCおよび/またはSSCへ組み込まれうる。さらに、様々なシステム帯域幅および同期符号構成のための基準信号を送信する技術が、より詳細に以下に記述される。
【0045】
図4は、無線通信システム(例えばシステム200)において同期符号(例えばPSC232およびSSC234)を送信するために利用することができる送信構造400の例を示す。送信構造400は、無線通信システムで利用されうるダウンリンク・フレーム用の構造の例を示している。構造400によって例示されるように、フレームは、時間において連続したスロットとして構成されうる。そして、それらのうちの1または複数は、シグナリングおよび/または共有データの送信のために使用されうる。一例において、OFDMの結果生じる干渉を緩和するために無線通信システムによって利用される周期的プレフィクスは、例えば、構造400によって例示されるフレームのようなダウンリンク・フレームにおける1または複数のサブフレームで提供される情報に基づいて、セル探索中に端末によって決定されうる。
【0046】
構造400は、PSCおよびSSCが送信されうる時間における位置の一つの例を示す。一つの局面によれば、対応するPSCシーケンスおよびSSCシーケンスが時間および周波数において近くに位置していなければ、SSCは、PSCをフェーズ基準として用いてコヒーレントに検出されない。その結果、SSCに使用されるシーケンスのタイプ、すなわち、利用されうる別のSSCシーケンスの数に制約が生じる。一般に、SSCのコヒーレントな検出を可能とする送信構造は、多くの数のSSCシーケンスが利用できるようにする一方、SSCの非コヒーレントな検出しか可能としない送信構造は、利用できるSSCシーケンスの数を、少数に制限することが認識されるべきである。
【0047】
別の局面によれば、同期システムにおいて、送信構造400は、セルからセルへと繰り返されうる。したがって、ラジオ・フレーム内のPSC位置およびSSC位置が固定されている場合、他のセルによって利用されるものと同じPSCは、「単一周波数ネットワーク」(SFN)チャネルを経験しうる。その結果、セル共通のPSCとセル特有のSSCのフェーズ間でミスマッチが発生する。このために、様々な信号検出技術が利用されうる。例えば、SSCは、対応するPSCがSSCの検出のために使用されないように、非コヒーレントに検出されうる。それに加えて、および/または、その代わりに、単一の共通PSCとは異なり、複数のPSCがシステム内で使用されうる。
【0048】
図5A乃至図5Cは、様々な局面にしたがうセル探索のために利用される基準信号構造510〜530の例を示す図である。1つの局面によれば、基準信号は、符号化されたシーケンスとして構築されうる。基準信号の構築のために使用される符号化されたシーケンスは、準ランダム(PN)シーケンスあるいはその他の適切なシーケンスから導出され、さらに、シーケンスが使用されるシステム内の干渉の効果を緩和するために周期的プレフィクス(CP)を含めることができる。一例において、基準信号に関して使用されるCPは、短い(例えば、標準の)CPであるか、あるいは長い(例えば、拡張された)CPでありうる。標準のCPを用いる基準信号の場合、システム内の別のセル(例えば、セクタ104)から送信された基準信号の多重化を可能とするために、基準信号に直交シーケンスが適用されうる。あるいは、拡張されたCPを利用する基準信号の場合、基準シーケンスが送信されるセルは、おのおののセルにおいて異なるPNシーケンスを利用することによって区別されうる。
【0049】
1つの局面によれば、基準信号の構築のために利用されるシーケンスは、予め定めた時間間隔で送信される一連のパイロット・トーンへ周波数マップされうる。一例において、基準信号はさらに、これらのパラメータをシステム内のUE(例えば、端末250)へ伝送するためのシステム・パラメータを含むように構成されうる。別の局面によれば、基準信号のために利用されるパイロット・トーン・シーケンスは、基準信号を送信するセルにおける送信アンテナの数に基づきうる。例えば、図5Aにおける図510は、単一の送信アンテナによって利用される基準信号構造の例を示す。図510に例示するように、送信アンテナは、第1の周波数セットで第1の基準信号を、第2の周波数セットで第2の基準信号を、時間において交互に送信することができる。別の例として、図5Bの図520は、2つの送信アンテナを有するセルによって利用される基準信号構造の例を示す。図520に例示するように、おのおのの送信アンテナは、図510によって例示される単一の送信アンテナと同様の方式で、第1の周波数セットおよび第2の周波数セットで、パイロット・シンボルを時間において交互に送信することができる。
【0050】
さらに、図5Cの図530は、4つの送信アンテナを有するセルによって利用される基準信号構造の例を示す。図530に例示するように、送信(Tx)アンテナ1およびTxアンテナ2として図530に示される4つの送信アンテナのうちの2つは、図510および図520によって例示されるものと同様の方式で、第1の周波数セットおよび第2の周波数セットで、パイロット・シンボルを時間において交互に送信することができる。さらに、図530は、Txアンテナ3およびTxアンテナ4として示される2つの追加の送信アンテナが、4つ全ての送信アンテナが、おのおののスロットの開始時において、隣接する周波数サブキャリアでパイロット・トーンを送信できるように、0.5msのスロットのおのおのの開始時において、周波数サブキャリアのセットを交互に送信することができることを例示している。
【0051】
1つの局面によれば、UEにおける信号検出性能を高めるために、セルにおいてそれぞれのアンテナによって利用される送信電力もまた調節されうる。具体的であるが、限定しない例によれば、図5Cの図530に例示するような4つの送信アンテナを適用するセルの場合、パイロット検出性能を高めるために、様々な電力利用戦略が適用されうる。例えば、全てのアンテナからのパイロット信号の同時一様検出を容易にするために、セクタに利用可能な送信電力は、セクタにおける全ての送信アンテナに対して一様に分配されうる。あるいは、4つの送信アンテナのうちの1つの電力が、1/4時間高められるように、利用可能な電力が、送信アンテナ間でサイクルされうる。これによって、それぞれのアンテナからのパイロット信号の個々の検出を容易にする。そのような例では、基準信号送信の時間長さは、基準信号における全てのパイロット・シンボルの検出が可能となるように、適切に拡張されうる。別の例として、同期符号および/または基準信号が送信されるサブフレームの間、セルにおいて利用される送信電力全体が調節されうる。例えば、所与のセルにおけるアンテナからの送信が、同期符号および/または基準信号が送信されるサブフレームの間、ディセーブルされうる。それに加えて、および/または、その代わりに、UEにおける基準信号検出の信頼性を高めるために、同期符号が送信されるサブフレームで送信されるパイロット・トーンの電力が増加される。そのような電力増加スキームが利用される場合、チャネル品質測定を実行する場合、電力が増加されたトーンのアイデンティティがUEにシグナルされて、UEは電力増加を割り引くことができるので、チャネル品質測定の精度が保証される。
【0052】
図6は、様々な局面にしたがって、基準信号の送信のために利用される周波数再使用パターンを例示する一連の図610〜630である。図510〜530と同様の方式で、図610〜630における暗い領域は、パイロット・トーンが送信される周波数および時間における位置に対応する一方、白い領域は、データが送信される周波数および時間における位置に対応する。図610〜630によって例示される送信は、例えば、図520によって例示される送信と同様の方式で、セクタ毎に2つの送信アンテナを適用するセクタ(例えば、セクタ104)によって行われうる。さらに、具体例として、図610〜630によって例示される基準信号は、拡張された周期的プレフィクス(CP)に関連して使用されうる。そのような例では、それぞれのセクタによって送信される基準信号は、セクタにユニークであるPNシーケンスおよび/またはその他のシーケンスに基づきうる。
【0053】
一つの局面によれば、1または複数のセクタによって送信される基準信号は、UE(例えば、端末250)における検出確率を高めるために、図610〜630によって例示されるように、周波数において制約をうける。一例において、図610によって例示されるように、基準信号が複数のセクタから送信されうる。しかしながら、基準信号が構築されるパイロット・トーンが、同じ周波数で送信されるのであれば、近くのセクタから送信されたパイロット・トーンが、UEによって同時に受信されることにより衝突しうる。その結果、UEは、特定のセクタから送信された基準信号に対応するパイロット・トーンの検出における誤りを犯し、所与の基準信号が受信されたセクタのセルIDに対応して複数の仮説を試みなければならない場合がある。したがって、UEにおいて衝突する複数のセクタから送信されたパイロット・トーンの効果を緩和し、かつ、UEにおけるセルID仮説に対応するために、図610〜630によって例示されるように、システム内のそれぞれのセクタから送信される基準信号に周波数再使用パターンが適用され、近くのセクタによって送信されたパイロット・トーンが、互いに衝突しないように、周波数においてシフトされる。
【0054】
一例において、それぞれのセクタから送信される基準信号のために適用された周波数シフトは、それぞれのセクタのセルIDに関連付けられうる。一例として、図610〜630によって例示されるように、3つの周波数再使用パターンが適用され、周波数再使用インデクスが、そのセルIDに基づいてセクタへ割り当てられる。例えば、周波数シフトは、そのセルIDモジュロ3に基づいてセクタへ割り当てられうる。これによって、0、3、6等のセルIDを有するセクタは、図610によって例示されるような第1の周波数再使用インデクスにしたがう基本周波数パターンで基準信号を送信できるようになる。同様に、1、4、7等のセルIDを有するセクタは、図620によって例示されるような第2の周波数再使用インデクスにしたがって、1つの位置の周波数シフトによって基準信号を送信することができ、2、5、8等のセルIDを有するセクタは、図630によって例示されるような第3の周波数再使用インデクスにしたがって、2つの位置の周波数シフトによって基準信号を送信することができる。あるいは、セクタに割り当てられた周波数シフトは、特定のセクタの識別情報ではなく、セクタが位置しているセル・グループのグループIDに基づきうる。一例において、基準信号送信のために1または複数のセクタによって利用される周波数シフトに関する情報が、基準信号を検出する前に、PSC、SSC、および/またはその他の適切な信号によってUEへ伝送されうる。
【0055】
別の局面によれば、図610〜630によって例示される周波数シフト・パターンは、周波数分割多重化(FDM)を用いて、別のセクタからの基準信号を多重化するためのベースとして利用されうる。従来、基準信号は、セクタに対応する直交シーケンスを、セクタによって送信される基準信号を構築するパイロット・トーンへ適用することによって、符号分割多重化(CDM)を用いて多重化される。セル内のそれぞれのセクタの基準信号は、同じ時間リソースおよび周波数リソースにおいて同時に送信され、適用された直交シーケンスによって多重化される。しかしながら、そのような多重化スキームは、同じリソースによる複数のセクタへの送信を必要とするので、特定のセクタからの基準信号の送信電力に対して、ほとんど柔軟性を与えない。
【0056】
したがって、一例において、図610〜630によって例示される周波数シフトは、別のセクタからの基準信号が、周波数において多重化されうる3セクタFDMを容易にするために利用されうる。多重化は、直交符号によってではなく、周波数においてなされるので、おのおのの基準信号は、別々の周波数リソースで送信される。その結果、利用可能な送信電力は、基準信号間で等しく比例していないので、CDMを用いた基準信号の送信に対して利用可能であるものよりも、高い柔軟性を持つ送信電力が提供される。それに加えて、基準信号は周波数において分離されているので、例えば、特定の基準信号が送信されるセクタのチャネル条件に基づいて、別の基準信号に対して、別の電力増加係数が利用されうる。それに加えて、および/または、その代わりに、図610〜630によって例示されるように、基準信号の送信のために確保されたトーン間でデータを送信するために、不連続送信(DTX)が利用されうる。
【0057】
別の例では、上述した3セクタFDMのための技術が、FDMとCDMとを結合することによって、追加のセクタを有するセルへ拡張されうる。具体例として、FDMおよびCDMは、セルを3つのセクタの3つのグループへ分割することによって、9つのセクタを有するセルによる基準信号の送信のために、組み合わせて使用されうる。これらグループは、例えば、上述したような3つの周波数再使用パターンに基づいて、FDMを用いて定義されうる。おのおののグループでは、個々のセクタから送信された基準信号を特定するために、CDMが利用されうる。
【0058】
図7乃至図9に示すように、無線通信システムにおけるセル探索のための方法論が例示される。説明を簡単にする目的のために、これら方法論は、一連の動作として示され説明されているが、1または複数の局面によれば、幾つかの動作が、本明細書に示され説明されたものと異なる順序で、および/または、他の動作と同時に生じうるので、これら動作順に制限されないことが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、方法論は、代わりに、例えば状態図のように、一連の相互関連する状態またはイベントとして示されうることを理解し認識するであろう。さらに、1または複数の局面にしたがって方法論を実施するために、例示された全ての動作が必ずしも必要とはされていない。
【0059】
図7は、基準信号(例えば、基準信号236)を送信し、基準信号を送信することともに使用されるリソースを提供するための方法論700を例示する。方法論700は例えば、基地局(例えば、システム200における基地局210)および/またはその他任意の適切なネットワーク・エンティティによって実行されうることが認識されるべきである。方法論700は、ブロック702において開始され、ここでは、基準信号の送信のためにセクタ毎に利用可能な送信アンテナの数が特定される。一例において、基準信号のために利用されるパイロット・トーン構造を決定するために、ブロック702において、セクタ毎の送信アンテナの数が決定される。例えば、前述したように、1つの送信アンテナを有するセクタは、図5Aの図510に基づいて基準信号を送信し、2つの送信アンテナを有するセクタは、図5Bの図520に基づいて基準信号を送信し、4つの送信アンテナを有するセクタは、図5Cの図530に基づいて基準信号を送信しうる。
【0060】
その後、方法論700は、オプションで、ブロック704に進むことができる。ここでは、それぞれの基準信号(例えば、基準信号236)の送信のために、それぞれのセクタ(例えば、方法論700を実行するエンティティによってサービス提供されるセクタ104)において、ブロック702で特定された送信アンテナによって送信電力が利用される。704では、例えば、UE(例えば、端末250)における基準信号検出性能を高めるために、電力増加が実行される。一例において、基準信号送信のために、ブロック702において特定された所与のアンテナに割り当てられた送信電力が、データおよび/または送信のための送信電力に関連して個別に増加または低減されうる。さらに、ブロック704でなされる調節は、一定であるかもしれないし、サイクルするかもしれない。
【0061】
ブロック702および/またはブロック704において説明した動作を完了すると、方法論700は、ブロック706へ進む。ここでは、それぞれのセクタまたはセクタのグループが、周波数再使用パターンに基づいて、それぞれの周波数シフトへ割り当てられる。一例において、ブロック706において割り当てられた周波数シフトは、図610〜630によって例示され、前述した記載によって説明されたように、それぞれのセクタからの基準信号を構築するパイロット・トーンに提供されうる。さらに、ブロック706において適用される周波数シフトは、個々のセクタまたはセクタのグループへ適用されうる。
【0062】
次に、ブロック708では、ブロック706において周波数シフトが適用されたそれぞれのセクタまたはセクタのグループからの基準信号が、ブロック706において適用された周波数シフトに基づいて、基準信号のために周波数リソースを割り当てることを少なくとも部分的に実行することに基づいて、FDMを用いて多重化される。一例において、それぞれのセクタからの基準信号が、ブロック706において適用された周波数シフトに基づいて構築される。したがって、これら周波数シフトは、図6に関して以前に述べたように、FDMを用いて基準信号を多重化するためのベースとして利用されうる。別の例において、ブロック706における周波数シフトが、セクタのグループについて実行される場合、ブロック708における多重化は、FDMとCDMとを組み合わせることによって実行されうる。例えば、セクタ・グループは、ブロック708においてFDMを用いて多重化され、このセクタ・グループ内のセクタからの基準信号が、CDMを用いて多重化されうる。ブロック708で記載された動作を完了すると、方法論700はその後、基準信号が、それぞれ割り当てられた周波数リソースを用いて送信されるブロック710で終了する。
【0063】
図8は、基準信号の特性に基づいて基準信号のソースを特定する方法論800を例示する。方法論800は、例えば、無線通信システムにおける端末(例えば端末250)および/またはその他任意の適切なエンティティによって実行されうる。方法論800は、ブロック802で始まる。そこでは、基準信号の送信のためにそれぞれのセクタによって使用される周波数リソースに関する情報を含む1または複数の同期符号が受信される。ブロック802で受信された情報は、例えば、一次同期符号(例えば、PSC232)、二次同期符号(例えば、SSC234)、および/または、他の適切な信号を用いて伝送されうる。さらに、ブロック800で受信された同期符号は、ラジオ・フレーム内の時間位置、その構築のために使用されるシーケンス、および/またはその他の要因に基づいて情報を伝送しうる。一例において、ブロック802において受信される情報は、セクタのそれぞれのグループのグループIDまたはそれぞれのセクタのセルIDに基づきうる、ノードB(例えば、基地局210)によってサービス提供される様々なセクタからの基準信号の送信のために使用される。別の例において、ブロック802において受信される同期符号はまた、方法論800を実行するエンティティにおける基準信号検出性能を向上するために、セル毎に適用される送信アンテナの数、および/または、システム内のおのおののノードBによってサービス提供されるセクタの数に関する情報を含みうる。
【0064】
方法論800は、その後、ブロック804に進む。ここでは、基準信号が、特定された周波数リソースのセットで受信される。一例において、方法論800を実行するエンティティは、ブロック802において提供されるそれぞれの周波数シフトに対応する複数の周波数セットにおいて、ブロック804で基準信号を検出することを試みうる。基準信号が受信されると、基準信号が受信された周波数リソースが特定され、方法論800は、ブロック806において終了する。ブロック806では、ブロック804で受信された基準信号を送信したセクタが、ブロック802において同期符号によって提供された周波数シフト情報と、ブロック804において基準信号が受信された周波数リソースとに少なくとも部分的に基づいて特定される。一例において、ブロック802において提供された周波数シフト情報は、周波数における特定のシフトを、単一セクタのセルIDへと関連付けることができる。そのような例では、ブロック804において基準信号が受信されたセクタが、ブロック806において、基準信号が単独で受信される周波数から特定されうる。あるいは、ブロック802で提供された周波数シフト情報が、セル・グループIDに関連付けられ、ブロック804で受信された基準信号を送信したセクタを含むセル・グループが、基準信号の送信のために使用される周波数シフトから特定されうる。そのような例では、例えばCDMのような技術を用いる追加の多重化が利用され、基準信号が受信されたセル・グループ内の特定のセクタの特定を容易にするために利用されうる。
【0065】
図9A乃至図9Cは、無線通信システムにおける基準信号検出および処理のための様々な方法論910乃至930を例示する。方法論910乃至930は、無線通信システムにおける例えば端末および/またはその他任意の適切なエンティティによって実行されうる。1つの局面によれば、基準信号は、対応する期間(例えば0.5ミリ秒)にわたって送信される一連のOFDMシンボルによって構成されうる。さらに、基準信号が送信された時、端末は、基準信号がどのようにして送信されるかに関する1または複数のパラメータを知らない場合もありうる。例えば、端末は、所与の基準信号を送信するために使用される送信アンテナ数を知らない場合もありうる。これは、図5A乃至図5Cに関して前述したように、基準信号の構造に悪影響を与えうる。その結果、端末は、基準信号を送信した送信アンテナの数を決定するために、送信アンテナの数にそれぞれ対応する仮説のセットの下、図9A乃至図9Cのうちの1または複数によって例示されるような基準信号を検出することを試みうる。
【0066】
図9A乃至図9Cは、基準信号を検出するために端末によって利用されうる様々な方法論910乃至930を例示する。図9A乃至図9Cによって一般的に例示するように、基準信号は、一連の仮説の下、単一のOFDMシンボルまたは期間の検出を実行し、その後、これら一連の仮説の部分的な結果を組み合わせて適切な仮説を決定することによって、検出されうる。特に図9Aに示すように、基準信号を検出および処理する第1の方法論910のフロー図が例示される。方法論910はブロック912において始まる。ここでは、基準信号に対するコヒーレントな検出が、1または複数の仮説について、連続した期間にわたって実行される。一例において、コヒーレントな検出は、基準信号を周波数において構成するパイロット・トーンを位置決めするために、別のチャネル(例えば、PSC232および/またはSSC234が送信されるチャネル)から得られる固定されたチャネル基準を利用する。これらのトーンはその後、ブロック912において考慮されるべきおのおのの期間および仮説について総括されうる。次に、ブロック914において、ブロック912で考慮されたおのおのの仮説について、期間にわたって、コヒーレントな結合が実行される。さらに詳しくは、コヒーレントな結合は、一連の期間についてブロック912で取得されたコヒーレントに検出された部分結果のおのおのの仮説について、直接総和することによって、ブロック914において実行されうる。ブロック914において結合を完了すると、方法論910は、ブロック916において終了する。ここでは、結合の結果に基づいて仮説が選択される。
【0067】
図9Bは、基準信号の検出および処理のための別の方法論920を例示する。方法論920は、ブロック922において始まる。ここでは、基準信号に対するコヒーレントな検出が、方法論910のブロック912と同様な方法で、1または複数の仮説について、連続した期間にわたって実行される。次に、ブロック924では、ブロック922で考慮されたおのおのの仮説について、期間にわたって非コヒーレントな結合が実行される。一例において、ブロック922において取得され、コヒーレントに検出された部分結果が、先ず、おのおのの部分結果のエネルギーを取得し、次に、考慮されるおのおのの仮説のための期間にわたる全エネルギーを総和することによってブロック924において非コヒーレントに結合されうる。その後、方法論920は、ブロック924において実行された結合の結果に基づき仮説を選択することによって、ブロック926において終了する。
【0068】
図9Cは、基準信号の検出および処理のための第3の方法論930を例示する。方法論930は、ブロック932において始まる。ここでは、基準信号に対する非コヒーレントな検出が、1または複数の仮説について、連続した期間にわたって実行される。ブロック912およびブロック922において実行されたコヒーレントな検出とは対照的に、非コヒーレントな検出は、チャネル基準を利用しない。代わりに、基準信号は、ブロック932において考慮されるおのおのの期間および仮説について、周波数領域で直接的に総和されうる。次に、ブロック934では、非コヒーレントな結合が、ブロック932において考慮されたおのおのの仮説の期間にわたって実行される。一例において、ブロック934における非コヒーレントな結合は、考慮されるおのおのの仮説の期間にわたって、ブロック932において取得された部分結果の直接的な総和を実行することによって実行されうる。最後に、ブロック936では、ブロック934において実行された結合の結果に基づいて仮説が選択されうる。
【0069】
図10に例示するように、本明細書に記載される1または複数の実施形態が機能することができる無線通信システム1000の例を例示するブロック図が提供される。一例において、システム1000は、送信機システム1010および受信機システム1050を含む複数入力複数出力(MIMO)システムである。しかしながら、送信機システム1010および/または受信機システム1050はまた、例えば、(例えば基地局における)複数の送信アンテナが、1または複数のシンボル・ストリームを、(例えば、モバイル局における)単一のアンテナ・デバイスへ送信できる複数入力単数出力システムにも適用されうることが認識されるべきである。さらに、本明細書に記載の送信機システム1010および/または受信機システム1050の局面は、単一出力単一入力アンテナ・システムに関しても利用されうることが認識されるべきである。
【0070】
1つの局面によれば、送信機システム1010において、データ・ソース1012から送信(TX)データ・プロセッサ1014へと、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが提供される。一例において、おのおののデータ・ストリームは、その後、それぞれの送信アンテナ1024を経由して送信されうる。さらに、TXデータ・プロセッサ1014は、符号化データを提供するために、おのおののデータ・ストリームのために選択された特定の符号化スキームに基づいて、おのおののデータ・ストリームのためのトラフィック・データをフォーマット、符号化、およびインタリーブしうる。一例において、おのおののデータ・ストリームの符号化データは、その後、OFDM技術を用いて、パイロット・データとともに多重化されうる。このパイロット・データは、例えば、周知の手法で処理される周知のデータ・パターンでありうる。さらに、パイロット・データは、チャネル応答を推定するために、受信機システム1050において使用されうる。送信機システム1010に戻って、おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符号化されたデータは、変調シンボルを提供するためにそれぞれのデータ・ストリームについて選択された特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QSPK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボル・マップ)されうる。一例において、おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ1030によって実行および/または提供される命令群によって決定されうる。
【0071】
次に、全てのデータ・ストリームの変調シンボルが、TXプロセッサ1020へ提供されうる。TXプロセッサ1020はさらに、(例えば、OFDM用の)この変調シンボルをさらに処理しうる。その後、TX MIMOプロセッサ1020は、N個の変調シンボル・ストリームを、N個のトランシーバ1022a〜1022tへと提供しうる。一例において、おのおののトランシーバ1022は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理する。おのおののトランシーバ1022は、このアナログ信号をその後さらに処理(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルによる送信のために適した変調信号を提供する。したがって、トランシーバ1022a〜1022tからのN個の変調信号は、その後、N個のアンテナ1024a〜1024tからそれぞれ送信されうる。
【0072】
別の局面によれば、送信された変調信号は、N個のアンテナ1052a〜1052rによって受信機システム1050において受信されうる。おのおののアンテナ1052からの受信信号は、その後、それぞれのトランシーバ1054へ提供されうる。一例において、おのおののトランシーバ1054は、それぞれ受信信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化して、サンプルを提供する。その後、このサンプルを処理して、対応する「受信」シンボル・ストリームを提供する。RX MIMO/データ・プロセッサ1060はその後、N個のトランシーバ1054からN個のシンボル・ストリームを受信し、この受信したN個のシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、N個の「検出」シンボル・ストリームを提供する。一例において、おのおのの検出シンボル・ストリームは、対応するデータ・ストリームについて送信された変調シンボルの推定値であるシンボルを含みうる。その後、RXプロセッサ1060が、おのおのの検出シンボル・ストリームを少なくとも部分的に、復調、デインタリーブ、および復調することによって、おのおののシンボル・ストリームを処理して、対応するデータ・ストリームのトラフィック・データを復元する。したがって、RXプロセッサ1060による処理は、送信機システム1010におけるTX MIMOプロセッサ1020およびTXデータ・プロセッサ1014によって実行されるものと相補的でありうる。RXプロセッサ1060はさらに、処理されたシンボル・ストリームをデータ・シンク1064へ提供しうる。
【0073】
1つの局面によれば、RXプロセッサ1060によって生成されたチャネル応答推定値は、受信機における空間/時間処理の実行、電力レベルの調節、変調レートまたはスキームの変更、および/またはその他の適切な動作のために使用されうる。さらに、RXプロセッサ1060は、検出シンボル・ストリームの例えば信号対雑音および干渉比(SNR)のような、チャネル特性をさらに推定しうる。RXプロセッサ1060はその後、推定されたチャネル特性をプロセッサ1070へ提供することができる。一例では、RXプロセッサ1060および/またはプロセッサ1070はさらに、システムの「動作中の」SNRの推定値を導出することができる。その後、プロセッサ1070は、チャネル状態情報(CSI)を提供することができる。CSIは、通信リンクおよび/または受信データ・ストリームに関する情報を備えうる。この情報は、例えば、動作中のSNRを含みうる。CSIはその後、TXデータ・プロセッサ1018によって処理され、変調器1080によって変調され、トランシーバ1054a〜1054rによって調整され、送信機システム1010へ送り戻される。さらに、受信機システム1050におけるデータ・ソース1016は、TXデータ・プロセッサ1018によって処理される追加データを提供しうる。
【0074】
送信機システム1010に戻って、受信機システム1050からの変調シンボルが、その後、アンテナ1024によって受信され、トランシーバ1022によって調整され、復調器1040によって復調され、RXデータ・プロセッサ1042によって処理されて、受信機システム1050によって報告されるCSIが復元される。一例において、この報告されるCSIは、その後、プロセッサ1030へ提供され、1または複数のデータ・ストリームのために使用される符号化スキームおよび変調スキームのみならず、データ・レートを決定するために使用されうる。この決定された符号化スキームおよび変調スキームはその後、量子化、および/または、受信機システム1050への後の送信における使用のために、トランシーバ1022へ提供されうる。それに加えて、および/または、その代わりに、この報告されたCSIは、TXデータ・プロセッサ1014およびTX MIMOプロセッサ1020のための様々な制御を生成するために、プロセッサ1030によって使用されうる。別の例において、RXデータ・プロセッサ1042によって処理されたCSIおよび/またはその他の情報は、データ・シンク1044へ提供されうる。
【0075】
一例において、送信機システム1010におけるプロセッサ1030、および受信機システム1050におけるプロセッサ1070は、それぞれのシステムにおける動作を指示する。さらに、送信機システム1010におけるメモリ1032、および受信機システム1050におけるメモリ1072は、プロセッサ1030およびプロセッサ1070によってそれぞれ使用されるプログラム・コードおよびデータのためのストレージを提供することができる。さらに、受信機システム1050では、N個の受信信号を処理して、N個の送信シンボル・ストリームを検出するために、様々な処理技術が使用されうる。これらの受信機処理技術は、空間および空間/時間受信機処理技術を含みうる。これら技術はまた、等値化技術、および/または、「連続ヌルイング(nulling)/等値化および干渉キャンセル」受信機処理技術とも称される。「連続ヌルイング/等値化および干渉キャンセル」受信機処理技術はまた、「連続干渉キャンセル」または「連続キャンセル」受信機処理技術とも称される。
【0076】
図11は、これに関連して使用される基準信号(例えば、基準信号236)およびリソースの送信を調整する装置1100を例示する。装置1100は、プロセッサ、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして例示されていることが認識されるべきである。装置1100は、ノードB(例えば、基地局210)および/またはその他の適切なネットワーク・エンティティによって実現されることができ、セル毎(例えば、セクタ104毎)に利用される送信アンテナの数を決定するモジュール1102と、基準信号の送信のためにそれぞれの送信アンテナによって利用される送信電力を調節するモジュール1014と、対応するセルまたはセル・グループに基づいて、それぞれの信号へそれぞれの周波数シフトを割り当てることによって、それぞれのセルまたはセル・グループによって送信される基準信号の周波数分割多重化を実行するモジュール1106と、電力リソースおよび周波数リソースのためのそれぞれの割り当てに基づいて基準信号を送信するモジュール1108とを含みうる。
【0077】
図12は、基準信号が受信されたセル(例えば、システム100内のセクタ104)の特定を容易にする装置を例示する。装置1200は、UE(例えば端末250)および/またはその他の適切なネットワーク・エンティティにおいて実現され、それぞれのセルにおいて、基準信号のために利用される周波数シフトに関する1または複数の同期信号から情報を取得するモジュール1202と、周波数リソースのセットによって、セルから基準信号を受信するモジュール1204と、基準信号が受信された周波数リソースを、取得された周波数シフトと比較することによって、基準信号を送信したセルを特定するモジュール1206とを含みうる。
【0078】
本明細書に記載の局面は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはこれら任意の組み合わせによって実現されうることが理解されるべきである。システムおよび/または方法が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアあるいはマイクロコード、プログラム・コードまたはコード・セグメントで実現される場合、それらは、例えばストレージ構成要素のような機械読取可能媒体内に格納されうる。コード・セグメントは、手順、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、あるいは命令群からなる任意の組み合わせ、データ構造、またはプログラム・ステートメントを表しうる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ・コンテンツの引渡しおよび/または受け取りによって、他のコード・セグメントまたはハードウェア回路へ接続されうる。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡し、ネットワーク送信等を含む任意の適切な手段を用いて引渡し、転送、または送信されうる。
【0079】
ソフトウェアで実現する場合、これら本明細書に記載の技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能等)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット内に格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサの内部に、あるいはプロセッサの外部に実装されうる。プロセッサの外部に実装される場合、当該技術において周知の様々な手段によってプロセッサと通信可能に結合されうる。
【0080】
上述したものは、1または複数の例を含む。もちろん、前述した局面を説明する目的の考えられる構成要素または方法論の全ての組み合わせを記述することは可能ではないが、当業者であれば、様々な局面のさらなる多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識しうる。したがって、記述した局面は、特許請求の範囲の精神および範囲にあるそのような全ての変更、修正、および変形を含むことが意図されている。さらに、用語「含む」(includes)が、詳細な記載または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用されている限り、その用語は、用語「備える」(comprising)が、特許請求の範囲における遷移語として適用される場合に解釈されるように、用語「備える」と同様に包括的であることが意図される。さらに、詳細な記載または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用されるように、用語「または」(or)は、「限定しないまたは」であることと意味される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるセル獲得のための信号の送信を調整する方法であって、
基準信号が送信されうる基本周波数セットを特定することと、シフトされた周波数セットを取得するために1または複数の周波数シフトを基本周波数セットへ適用することとを少なくとも部分的に行うことによって、周波数再使用パターンを生成することと、
それぞれのセルを、それぞれのセルの識別子に基づいて、前記基本周波数セットと、前記シフトされたた周波数セットとから構成されるグループから選択される周波数再使用パターンにおけるそれぞれの周波数セットへ関連付けることと、
セルにそれぞれ関連付けられた周波数セットにおけるそれぞれのセルによる送信のための基準信号を生成することと、
セルにそれぞれ関連付けられた周波数セットを用いて、それぞれのセルにおいて基準信号を送信することと
を備える方法。
【請求項2】
前記関連付けることは、それぞれのセルのセルIDに基づいて、前記それぞれのセルを、それぞれの周波数セットへ関連付けることを備え、
前記生成することは、前記それぞれのセルによる送信のための基準信号を、周波数で多重化することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記関連付けることは、それぞれのセルが属するセル・グループのグループIDに基づいて、それぞれの周波数セットへそれぞれのセルを関連付けることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生成することは、
それぞれのセル・グループによる送信のための基準信号を周波数で多重化することと、
前記それぞれのセル・グループにおけるそれぞれのセルによる送信のための基準信号へそれぞれ直交シーケンスを適用することを少なくとも部分的に行って、前記それぞれのセルによる送信のための基準信号を、符号で多重化することと
を備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記送信することは、基準信号が前記それぞれのセルにおいて送信されない周波数を用いて、前記それぞれのセルにおけるデータの不連続な送信を実行することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記関連付けることは、前記周波数再使用パターンで利用される周波数シフトの合計数に関連するそれぞれのセルの識別子についてモジュロ演算を実行することを少なくとも部分的に行うことによって、前記それぞれのセルにそれぞれの周波数シフトを割り当てることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記それぞれのセルにおいて、前記基準信号の送信のために利用される電力を調節することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記調節することは、
基準信号を送信するために、セルにおいて使用される複数の送信アンテナを特定することと、
前記複数の送信アンテナの間で、前記セルにおける基準信号の送信のために利用される電力を一様に分配することと
を備える請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記調節することは、
基準信号を送信するためにセルにおいて使用される複数の送信アンテナを特定することと、
前記複数の送信アンテナの間で、前記セルにおける基準信号の送信のために利用される電力を、時間の関数としてサイクルすることと
を備える請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記調節することは、基準信号の送信のために利用される電力が、それぞれのセルにおけるデータ送信のために使用される電力よりも高くなるように、前記それぞれのセルにおける基準信号の送信のために利用される電力へオフセットを適用することを備える請求項7に記載の方法。
【請求項11】
1または複数の同期符号を送信することをさらに備え、
前記同期符号は、前記周波数再使用パターンに関する情報を提供する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記同期符号はさらに、それぞれのセルで送信された基準信号のコヒーレントな検出を容易にするチャネル情報を提供する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1または複数のセクタと、周波数シフトのセットに対応する周波数再使用パターンとに関するデータを格納するメモリと、
それぞれのセクタの識別子に基づいて、それぞれの周波数シフトを、前記それぞれのセクタに割り当て、前記割り当てられた周波数シフトに基づいて、それぞれのセクタにおける基準信号の、それぞれの周波数セットにおける送信を指示することによって、前記それぞれのセクタにおいて送信される基準信号を周波数で多重化するように構成されたプロセッサと
を備える無線通信装置。
【請求項14】
前記それぞれのセクタの識別子は、前記それぞれのセクタのセルIDである請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記それぞれのセクタの識別子は、前記それぞれのセクタが位置するセル・グループのセル・グループIDである請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項16】
前記プロセッサはさらに、
それぞれのセル・グループにおけるセクタによって送信された基準信号を周波数で多重化することと、
前記それぞれのセルによる送信のための基準信号へそれぞれの直交シーケンスを適用することによって、前記それぞれのセル・グループにおけるそれぞれのセクタによる送信のための基準信号を、符号で多重化することと
を実行するように構成された請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記メモリはさらに、基準信号の送信のために前記それぞれのセクタにおいて利用可能な送信アンテナの数に関するデータを格納し、
前記プロセッサはさらに、前記それぞれのセクタにおける基準信号の送信のために利用される電力を調節することを実行するように構成された請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記プロセッサはさらに、セクタにおける基準信号の送信のために少なくとも2つの送信アンテナが利用可能であるかを判定することと、肯定的な判定がなされた場合、前記セクタにおいて利用可能な複数の送信アンテナの間で、前記セクタにおける基準信号の送信のために利用される電力を分配することとを実行するように構成された請求項17に記載の無線通信装置。
【請求項19】
前記プロセッサはさらに、それぞれのセクタにおける基準信号送信のために利用される電力レベルが、前記それぞれのセクタにおけるデータ送信のために使用される電力レベルよりも高くなるように、前記それぞれのセクタにおける基準信号の送信のために利用される電力へオフセットを適用することを実行するように構成された請求項17に記載の無線通信装置。
【請求項20】
前記プロセッサはさらに、前記それぞれのセクタにおける基準信号の送信のために利用される電力へ適用されるオフセットに関する情報の送信を指示することを実行するように構成された請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項21】
前記プロセッサはさらに、前記周波数再使用パターンに関する情報を提供する1または複数の同期符号の送信を指示することを実行するように構成された請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項22】
前記同期符号はさらに、前記無線通信装置によってサービス提供されるセクタの数に関する情報を提供する請求項21に記載の無線通信装置。
【請求項23】
無線通信システムにおけるセル獲得を容易にする装置であって、
それぞれの周波数シフトに対応するそれぞれの周波数セットを備える周波数再使用パターンを特定する手段と、
それぞれのセクタの識別子と周波数再使用パターンとに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれのセクタにそれぞれの周波数シフトを割り当てる手段と、
前記セクタに割り当てられたそれぞれの周波数シフトに対応する周波数セットにおけるそれぞれのセクタにおいて、基準信号の送信を調整する手段と
を備える装置。
【請求項24】
コンピュータに対して、それぞれの周波数シフト・パラメータに対応する1または複数のシフトされた周波数セットと基本周波数セットを生成することを少なくとも部分的に行わせることによって、周波数再使用パターンを生成させるコードと、
コンピュータに対して、前記それぞれのセルの識別子に少なくとも部分的に基づいて、それぞれのセルを、それぞれの周波数シフト・パラメータへ関連付けさせるコードと、
前記それぞれのセルに関連付けられたそれぞれの周波数シフト・パラメータに対応する周波数セットおけるそれぞれのセルにおける基準信号の構築および送信を管理するコードと
を備えるコンピュータ読取可能媒体。
【請求項25】
無線通信システムにおけるセル獲得のための信号の送信を管理するためのコンピュータ実行可能な命令群を実行する集積回路であって、
前記命令群は、前記それぞれのセクタの識別子と周波数再使用パターンに基づいて、基準信号の送信のためのそれぞれの周波数セットをそれぞれのセクタに割り当てることを備え、
前記それぞれの周波数セットには、前記それぞれのセクタの識別子に基づいて周波数シフトが適用され、
前記命令群は、セクタにおける基準信号の、前記セクタへそれぞれ割り当てられた周波数セットでの送信を指示することによって、前記それぞれのセクタにおける基準信号の多重化送信を調整することを備える集積回路。
【請求項26】
無線通信システムにおけるセル獲得を実行する方法であって、
基準信号の送信のためにそれぞれのセクタによって使用される周波数リソースに関する情報を含む1または複数の同期符号を受信することと、
セクタから基準信号を受信することと、
前記基準信号が受信された周波数リソースのセットを特定することと、
前記基準信号が受信された周波数リソースのセットと前記同期符号に含まれる情報に少なくとも部分的に基づいて、前記基準信号が受信されたセクタを特定することと
を備える方法。
【請求項27】
前記同期符号はさらに、前記セクタの識別子に基づいて、それぞれのセクタからの基準信号の送信に適用される周波数シフトに関する情報を含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記セクタの識別子は、前記セクタのセクタIDである請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記セクタの識別子は、それぞれのセクタが位置するセクタ・グループのセクタ・グループIDであり、
前記同期符号はさらに、共通のセクタ・グループにおけるセクタによって送信された基準信号の多重化のために使用される直交符号に関する情報を含む請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記受信された1または複数の同期符号は、基地局から1または複数の同期符号を受信することを含み、
前記同期符号は、前記基地局のカバレッジを提供するセクタの数に関する情報を提供する請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記同期符号は、前記それぞれのセクタにおける他の送信に関するそれぞれのセクタにおける基準信号の送信に適用される電力増加に関する情報を提供する請求項26に記載の方法。
【請求項32】
チャネル品質インジケータを計算するために使用される1または複数の電力測定値から受け取った基準信号の送信に適用される電力増加を不連続にすることを少なくとも部分的に行うことによって、1または複数のチャネル品質インジケータを計算することをさらに備える請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記基準信号を受信することは、それぞれの送信アンテナ構成に対応する1または複数の仮説の下、前記基準信号の検出を試みることを少なくとも部分的に行うことによって、前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定することを備える請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定することは、
前記1または複数の仮説のために予め定めた連続した一定期間にわたって前記基準信号のコヒーレントな検出を実行することと、
前記仮説のための期間にわたるコヒーレントな検出から得られた部分的な結果をコヒーレントに結合することと、
前記仮説の部分的な結果のコヒーレントな結合に基づいて、前記1または複数の仮説から仮説を選択することと
を備える請求項33に記載の方法。
【請求項35】
基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定することは、
前記1または複数の仮説のために予め定めた連続した一定期間にわたって前記基準信号のコヒーレントな検出を実行することと、
前記仮説のための期間にわたるコヒーレントな検出から得られた部分的な結果を非コヒーレントに結合することと、
前記仮説のための部分的な結果の非コヒーレントな結合に基づいて、前記1または複数の仮説から仮説を選択することと
を備える請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定することは、
前記1または複数の仮説のために予め定めた連続した一定期間にわたって前記基準信号の非コヒーレントな検出を実行することと、
前記仮説のための期間にわたる非コヒーレントな検出から得られた部分的な結果を非コヒーレントに結合することと、
前記仮説のための部分的な結果の非コヒーレントな結合に基づいて、前記1または複数の仮説から仮説を選択することと
を備える請求項33に記載の方法。
【請求項37】
それぞれのセルのアイデンティティに基づいて、ノードBによってサービス提供されるそれぞれのセルから送信される基準信号に適用される周波数シフトに関するデータを格納するメモリと、
基準信号を受信し、前記基準信号に適用される周波数シフトを決定し、前記基準信号に適用される周波数シフトに少なくとも部分的に基づいて、前記基準信号を送信したセルを特定するように構成されたプロセッサと
を備える無線通信装置。
【請求項38】
前記周波数シフトが基づくセクタの識別子は、前記それぞれのセルのセルIDである請求項37に記載の無線通信装置。
【請求項39】
前記周波数シフトが基づくセクタの識別子は、前記それぞれのセルが位置するセル・グループのグループIDであり、
前記メモリはさらに、共通のセル・グループにおけるセルによって送信される基準信号を多重化するために使用される直交符号に関連するデータを格納し、
前記プロセッサはさらに、基準信号を受信し、前記基準信号に適用された直交符号および周波数シフトを特定し、前記基準信号に適用された直交符号と前記周波数シフトに少なくとも部分的に基づいて、前記基準信号を送信したセルを特定するように構成された請求項37に記載の無線通信装置。
【請求項40】
前記プロセッサはさらに、1または複数の同期符号を受信し、前記同期符号から、前記周波数シフトに関するデータを取得するように構成された請求項37に記載の無線通信装置。
【請求項41】
前記メモリはさらに、他の送信に関する基準信号の送信に適用された電力オフセットに関するデータを格納する請求項37に記載の無線通信装置。
【請求項42】
前記プロセッサはさらに、基準信号が受信された電力レベルを特定することと、前記特定された電力レベルから電力オフセットを不連続にすることとを少なくとも部分的に行うことによって、1または複数のチャネル品質インジケータを計算するように構成された請求項37に記載の無線通信装置。
【請求項43】
前記プロセッサはさらに、それぞれの送信アンテナ構成に対応する1または複数の仮説を検証することによって、前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定するように構成された請求項37に記載の無線通信装置。
【請求項44】
前記プロセッサはさらに、
前記1または複数の仮説のために予め定めた連続した一定期間にわたって前記基準信号のコヒーレントな検出を実行することと、
前記仮説のための期間にわたるコヒーレントな検出から得られた部分的な結果をコヒーレントに結合することと、
前記仮説のための部分的な結果のコヒーレントな結合に基づいて、前記1または複数の仮説から仮説を選択することと
を少なくとも部分的に実行することによって、前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定するように構成された請求項43に記載の無線通信装置。
【請求項45】
前記プロセッサはさらに、前記1または複数の仮説のために予め定めた連続した一定期間にわたって前記基準信号のコヒーレントな検出を実行することと、前記仮説のための期間にわたるコヒーレントな検出から得られた部分的な結果を非コヒーレントに結合することと、前記仮説のための部分的な結果の非コヒーレントな結合に基づいて、前記1または複数の仮説から仮説を選択することとを少なくとも部分的に実行することによって、前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定するように構成された請求項43に記載の無線通信装置。
【請求項46】
前記プロセッサはさらに、前記1または複数の仮説のために予め定めた連続した一定期間にわたって前記基準信号の非コヒーレントな検出を実行することと、前記仮説のための期間にわたるコヒーレントな検出から得られた部分的な結果を非コヒーレントに結合することと、前記仮説のための部分的な結果の非コヒーレントな結合に基づいて、前記1または複数の仮説から仮説を選択することとを少なくとも部分的に実行することによって、前記基準信号の送信のために使用される送信アンテナの数を決定するように構成された請求項43に記載の無線通信装置。
【請求項47】
基準信号が受信されるセルの特定を容易にする装置であって、
それぞれのセルの識別子に基づいて、前記それぞれのセルによる基準信号の送信のために利用される周波数セットに関する周波数再使用情報を受信する手段と、
基準信号を受信する手段と、
前記基準信号が受信される周波数セットを特定する手段と、
前記基準信号が受信された周波数セットと、前記周波数再使用情報とに少なくとも部分的に基づいて、前記基準信号が受信されたセルと特定する手段と
を備える装置。
【請求項48】
基準信号が送信されたそれぞれのセクタの識別子に基づいて、コンピュータに対して、前記基準信号の送信に適用された周波数シフトに関する情報を取得させるコードと、
コンピュータに対して、セクタからの基準信号を受信させるコードと、
前記基準信号に適用された周波数シフトを特定することに少なくとも部分的に基づいて、コンピュータに対して、前記基準信号が受信されたセクタを特定させるコードと
を備えるコンピュータ読取可能媒体。
【請求項49】
無線通信システムにおいてセル探索を実行するためのコンピュータ実行可能な命令群を実行する集積回路であって、
前記命令群は、
それぞれのセルから送信された基準信号に適用された周波数シフトとそれぞれのセルのアイデンティティに関する情報を取得することと、
周波数セットで基準信号を受信することと、
前記基準信号が受信された周波数セットに基づいて、前記基準信号に適用された周波数シフトを特定することと、
前記特定された周波数シフトに基づいて、前記基準信号を送信したセルを特定することと
を備える集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−508788(P2010−508788A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535459(P2009−535459)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/083265
【国際公開番号】WO2008/057898
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】