説明

直流電源装置及び電力貯蔵システム

【課題】性能にばらつきがある複数の電池を、より有効に活用することができる直流電源装置及びこれを用いた電力貯蔵システムを提供する。
【解決手段】複数の電池(典型的には二次電池)から選択した電池とDC/DC変換回路2とを相互に接続する第1の接続装置3を有する直流電源装置であって、DC/DC変換回路2は、複数のキャパシタC1〜C4と、第2の接続装置20とを備えている。第2の接続装置20は、キャパシタを並列又は直列に接続することができ、並列接続で電池により充電された各キャパシタを直列接続に切り替えて外部へ放電出力させる工程、又は、直列接続で外部の電圧により充電された各キャパシタを並列接続に切り替えて電池の充電用に放電出力させる工程を繰り返す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池を用いた直流電源装置及びこれを含む電力貯蔵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
充電して繰り返し使用可能な二次電池を用いて電力を貯蔵し、必要時に二次電池から系統へ電力を供給する電力貯蔵技術の開発が進んでいる(例えば、非特許文献1参照。)。このような電力貯蔵技術は、電力需要の変動を緩和して発電設備の利用率を高める用途の他、太陽光発電や風力発電のように発電量の変動が大きい発電設備を補完する用途にも適用可能である(例えば、非特許文献2参照。)。
【0003】
上記のような用途に用いられる二次電池は、多数の電池の集合体からなる。例えばリチウムイオン電池であれば、1個の電圧は3.6V程度であるので、多数の電池を直列に接続してストリングを形成し、さらにストリングを並列に接続した直並列接続とする。このような多数の電池を充電しておくことにより、必要な場合に、所望の電圧・電力を供給することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】三菱重工技報Vol.41、No.5、「リチウムイオン電池電力貯蔵システムの開発」、2004年9月
【非特許文献2】電気設備学会誌、平成17年10月、「レドックスフロー電池の風力発電出力平滑化用途への適用」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図10は、例えば3つの電池を互いに直列に接続した図とともに、それらの残量(F:満、E:空)を観念的に例示した図である。なお、ここで言う1つの電池とは、電池の1セルと考えても良いし、複数セルが直列接続された電池パックとしての1電池であると考えても良い。充電時には電池の直列体に電流が流れ込み、電力が蓄えられる。放電時には、電池の直列体から電流が流れ出て、電力が外部へ供給される。
【0006】
ここで、電池の直列体から放電させて外部に電力供給する場合には、残量が最も低い電池が放電限界に達すると、他の電池には残量が十分あっても、直列体全体としては出力が0になってしまう。一方、充電時には、いずれか1つの電池が満充電の状態になると、他の電池は満充電でなくても、それ以上充電することはできなくなる。
【0007】
このように、性能にばらつきがある電池の直列体を用いて充放電を行わせる場合、いずれかの電池がいわば全体の足を引っ張る形になって、全体としての充放電性能を十分に生かせないという問題点がある。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、性能にばらつきがある複数の電池を、より有効に活用することができる直流電源装置及びこれを用いた電力貯蔵システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明は、複数の電池と、DC/DC変換回路と、前記複数の電池から選択した1つの電池又は複数の並列接続された電池と前記DC/DC変換回路とを相互に接続する第1の接続装置と、を備えた直流電源装置であって、前記DC/DC変換回路は、
複数のキャパシタと、並列接続用のスイッチを介して各キャパシタを並列接続する回路、及び、直列接続用のスイッチを介して各キャパシタを直列接続する回路を含み、各スイッチのオン又はオフを選択することによって、並列接続で前記電池により充電された各キャパシタを直列接続に切り替えて外部へ放電出力させる工程を繰り返す第2の接続装置とを備えている。
【0009】
上記のように構成された直流電源装置では、第2の接続装置によって、並列接続で電池により充電された各キャパシタを直列接続に切り替えて外部へ放電出力させることにより昇圧を実現するので、電池自体は1つか又は複数の並列接続体としてDC/DC変換回路に接続すればよい。すなわち、電池を直列に接続して所望の電圧を得るという構成ではないので、個々の電池の放電能力を有効活用することができる。
【0010】
(2)また、別の視点からの本発明は、二次電池である複数の電池と、DC/DC変換回路と、前記複数の電池から選択した1つの電池又は複数の並列接続された電池と前記DC/DC変換回路とを相互に接続する第1の接続装置と、を備えた直流電源装置であって、前記DC/DC変換回路は、
複数のキャパシタと、並列接続用のスイッチを介して各キャパシタを並列接続する回路、及び、直列接続用のスイッチを介して各キャパシタを直列接続する回路を含み、各スイッチのオン又はオフを選択することによって、直列接続で外部から供給される電圧により充電された各キャパシタを並列接続に切り替えて前記電池に対して放電出力させる工程を繰り返す第2の接続装置とを備えている。
【0011】
上記(2)のように構成された直流電源装置では、第2の接続装置によって、直列接続で外部から供給される電圧により充電された各キャパシタを並列接続に切り替えて電池の充電用に放電出力させることにより降圧を実現するので、電池自体は1つか又は複数の並列接続体としてDC/DC変換回路に接続すればよい。すなわち、電池の直列体を充電するという構成ではないので、個々の電池の充電容量を有効活用することができる。
【0012】
(3)また、上記(1)又は(2)の直流電源装置において、第1の接続装置は、各電池を開放してその両端電圧を測定する回路を含むものであってもよい。
この場合、開放すなわち不使用時の電池の両端電圧から、当該電池の充電深度を求めることができる。
【0013】
(4)また、上記(1)の直流電源装置において、第1の接続装置は、DC/DC変換回路との接続用に選択されていない不使用の各電池について、その両端電圧に基づいて充電深度を求め、いずれかの電池を放電させるときは、充電深度が相対的に高い電池を優先的にDC/DC変換回路に接続するようにしてもよい。
この場合、その時点で残量が多い電池を適時に有効活用することができる。
【0014】
(5)また、上記(2)の直流電源装置において、第1の接続装置は、DC/DC変換回路との接続用に選択されていない不使用の各電池について、その両端電圧に基づいて充電深度を求め、いずれかの電池を充電するときは、充電深度が相対的に低い電池を優先的にDC/DC変換回路に接続するようにしてもよい。
この場合、残量が少ない電池を充電して、当該電池を、放電用に選択できる状態に回復させることができる。
【0015】
(6)また、上記(1)又は(2)の直流電源装置において、第1の接続装置は、各電池を順番にDC/DC変換回路に接続するようにしてもよい。
この場合、各電池を順番に選ぶことにより、まんべんなく各電池を使いこなし又は充電することができる。
【0016】
(7)また、上記(1)又は(2)の直流電源装置において、第1の接続装置は、使用可能な全ての電池を並列に接続して、DC/DC変換回路に接続するようにしてもよい。
この場合、電池の放電の際は、各電池を同時に使用することができ、出力電圧が安定する。また、電池の充電の際は、各電池を同時に充電することができ、電圧を揃えることができる。
【0017】
(8)また、上記(1)又は(2)の直流電源装置において、スイッチは、半導体スイッチング素子であることが好ましい。
半導体スイッチング素子は、高速応答に適し、耐久性にも優れている。
【0018】
(9)また、上記(1)又は(2)の直流電源装置において、電池とDC/DC変換回路との接続は、半導体スイッチング素子を介して行われることが好ましい。
半導体スイッチング素子は、高速応答に適し、耐久性にも優れている。
【0019】
(10)また、上記(8)又は(9)の直流電源装置において、半導体スイッチング素子は、FETであってもよい。
FETは高速応答に適し、特に、SiC−FETは、高速応答及び耐電圧の点で最も優れている。
【0020】
(11)また、上記(8)〜(10)のいずれかの直流電源装置において、半導体スイッチング素子は、SiC、GaN、又は、ダイヤモンドを含む材料によって構成されたワイドバンドギャップ半導体であることが好ましい。
これらの素子は、シリコンと比較して圧倒的に絶縁耐力が優れている他、オン抵抗が小さいのでスイッチング損失が少ない。また、高速応答に適し、耐久性にも優れている。
【0021】
(12)一方、本発明の電力貯蔵システムは、上記(1)又は(2)の直流電源装置と、当該直流電源装置の入出力と所望の電源系統とを仲介する変換装置とを備えたものである。
この場合、個々の電池の放電能力を有効活用する電力貯蔵システムを構成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の直流電源装置又は電力貯蔵システムによれば、性能にばらつきがある複数の電池を、より有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る電力貯蔵システムの要部を示す接続図である。
【図2】変換装置の構成が図1とは異なる場合の、電力貯蔵システムの要部を示す接続図である。
【図3】直流負荷系統と連系する場合の、電力貯蔵システムの要部を示す接続図である。
【図4】直流電源装置の詳細な回路構成の一例を示す回路図である。
【図5】(a)及び(b)はそれぞれ、電池から外部に直流電圧を供給する場合の、キャパシタの充電時及び放電時のスイッチの状態を示す回路図である。
【図6】図5に示す各スイッチのオン・オフに関するタイムチャートの一例である。
【図7】(a)及び(b)はそれぞれ、外部から直流電圧の供給を受けて電池の充電を行う場合の、キャパシタの充電時及び放電時のスイッチの状態を示す回路図である。
【図8】電池情報の取得に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】電池の充電又は放電の動作に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】例えば3つの電池を互いに直列に接続した図とともに、それらの残量(充電深度)を観念的に例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
《電力貯蔵システムとしての概略》
図1は、本発明の一実施形態に係る電力貯蔵システムの要部を示す接続図である。図において、交流負荷系統に連系する電力貯蔵システムは、交流/直流を相互に変換する交直変換装置101と、直流電源装置1(詳細後述)とによって構成される。
【0025】
図2は、変換装置の構成が図1とは異なる場合の、電力貯蔵システムの要部を示す接続図である。この場合は、直流/直流変換装置102によって一旦電圧調整をした上で、交直変換装置101を介して交流負荷系統と連系する。変換効率を最適化するには、この構成が好ましい。
また、図3は、直流負荷系統と連系する場合の、電力貯蔵システムの要部を示す接続図である。この場合には、直流/直流変換装置102のみでよい。
上記のように、変換装置(101,102)は、直流電源装置1の入出力と所望の電源系統とを仲介する役目をする。
【0026】
《直流電源装置》
図4は、直流電源装置1の詳細な回路構成の一例を示す回路図である。図において、この装置1は、二次電池である複数(8個)の電池B1〜B8と、外部の変換装置(101,102)と接続されるDC/DC変換回路2と、複数の電池B1〜B8から1又は複数の電池を選択してDC/DC変換回路2に接続する接続装置3(第1の接続装置)と、マイクロコンピュータやスイッチング用のドライバを含む制御装置4と、複数の電池B1〜B8から1個のみを選択するためのスイッチとしての複数(8個)のフォトカプラPc1〜Pc8と、電池B1〜B8の共通の負極及び、フォトカプラPc1〜Pc8のうちいずれか1つから送られてくる電池の正極の電位差(両端電圧)をデジタル値に変換するA/Dコンバータ5と、を備えている。
【0027】
上記接続装置3には、共通の1個のスイッチSB0及び、各電池B1〜B8に対応した複数(8個)のスイッチSB1〜SB8を図示のように接続して構成された電池用のスイッチ群SBの他、当該スイッチ群SBのオン・オフ制御を行う制御装置4、フォトカプラPc1〜Pc8、A/Dコンバータ5も含まれる。なお、電池B1〜B8、スイッチSB1〜SB8及びフォトカプラPc1〜Pc8は、それぞれ8個としているが、これは一例に過ぎず、個数は任意の複数に構成することができる。
【0028】
なお、個々の電池は、理論的には1セルであってもよいが、通常は複数セルが直列に接続されて1個体を成しているものを、1つの電池としている。電池の種類としては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、その他各種の充電可能な電池(二次電池)を用いることができる。
【0029】
電池B1〜B8の負極は全て、共通のマイナス側電路Lnに接続されている。また、正極はそれぞれスイッチSB1〜SB8を介してプラス側電路Lpに接続されている。スイッチSB1〜SB8は、どの電池B1〜B8をプラス側電路Lpにつなぐかを選択するスイッチである。そして、マイナス側電路Lnと、スイッチSB0を介したプラス側電路Lp1との間の電圧が、DC/DC変換回路2への入力電圧となる。
【0030】
一方、電池B1〜B8の各正極はそれぞれ、フォトカプラPc1〜Pc8を介してA/Dコンバータ5の一方の入力端子(+)に接続されている。電池B1〜B8の各負極が接続されたマイナス側電路Lnは、A/Dコンバータ5の他方の入力端子(−)に接続されている。すなわち、いずれか1つのフォトカプラをオンにすれば、対応する電池の両端電圧がA/Dコンバータ5に入力される。A/Dコンバータ5は入力されたアナログ電圧値をデジタル電圧値に変換して、制御装置4に提供する。制御装置4は、フォトカプラPc1〜Pc8のオン・オフ、及び、スイッチSB0〜SB8のオン・オフを制御する。
【0031】
上記スイッチSB0〜SB8としては、高速応答に適し、耐久性にも優れている半導体スイッチング素子が好適であり、例えば、FETが用いられる。FETは、高速応答に適し、特に、SiC−FETは、高速応答及び耐電圧の点で最も優れている。
【0032】
DC/DC変換回路2は、複数のキャパシタC1〜C4と、これらのキャパシタC1〜C4を並列又は直列に接続するための接続装置20(第2の接続装置、キャパシタC1〜C4は含まない。)と、を主要な構成要素として備えている。接続装置20は、並列接続用のスイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3bを介して各キャパシタC1〜C4を並列接続する回路(図の横方向の線路)、及び、直列接続用のスイッチS1c,S2c,S3cを介して各キャパシタC1〜C4を直列接続する回路(図の斜め方向の線路)を含んでいる。また、DC/DC変換回路2内の各スイッチは制御装置4によってオン・オフ制御されるので、制御装置4も接続装置20の一部を成すものである。すなわち、制御装置4は、第1の接続装置3の一部であるとともに、第2の接続装置20の一部でもある。
【0033】
また、回路上のノード(接続点)Npと、Nnとの間に、スイッチSoutを介して平滑用キャパシタCoutが接続されている。この平滑用キャパシタCoutの両端電圧が、DC/DC変換回路2の出力電圧となる。
【0034】
各スイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3b,S1c,S2c,S3c,Soutは、制御装置4によってオン・オフ制御される。なお、図示したキャパシタの個数(4個)は説明の便宜上の一例に過ぎず、入力電圧と所望の出力電圧との関係によって個数は異なる。また、キャパシタC1〜C4のキャパシタンスは必ずしも共通の値でなくてもよいが、典型的には同一値である。一例としては、キャパシタC1〜C4のキャパシタンスは4000μF、平滑用キャパシタCoutは1000μFである。
【0035】
DC/DC変換回路2用のスイッチとしては、高速応答に適し、耐久性に優れている半導体スイッチング素子が好適であり、例えば、FETが用いられる。また、材料としては、SiC、GaN、又は、ダイヤモンド等の材料によって構成されたワイドバンドギャップ半導体が好適である。これらの素子は、シリコンと比較して圧倒的に絶縁耐力が優れており、1000V以上の耐圧を低オン抵抗で実現することも可能である。低オン抵抗により、スイッチング損失を少なくすることができる。また、高速応答に適し、耐久性にも優れている。なお、スイッチSB0〜SB8についても同様の半導体スイッチング素子を使用することができる。
【0036】
次に、上記DC/DC変換回路2の動作について説明する。図5の(a)及び(b)はそれぞれ、電池から外部に直流電圧を供給する場合の、キャパシタC1〜C4の充電時及び放電時のスイッチの状態を示す回路図である。
まず、充電時において制御装置11(図4)は、(a)に示すように、並列接続用のスイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3bを全てオン(スイッチSB0もオン)の状態とし、かつ、直列接続用のスイッチS1c,S2c,S3c及び、スイッチSoutをオフの状態とする。
【0037】
この状態では、電池B1〜B8のいずれかから供給される入力電圧Vにより、互いに並列に接続された4つのキャパシタC1〜C4が充電され、両端電圧は同じ値Vとなる。なお、仮に、4つのキャパシタC1〜C4のキャパシタンスが完全に同一ではなかったとしても、それぞれのキャパシタンスに応じた電荷が蓄積され、両端電圧は同じ値Vである。
【0038】
次に、制御装置11は、(b)に示すように、並列接続用のスイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3bを全てオフ(スイッチSB0もオフ)の状態とし、かつ、直列接続用のスイッチS1c,S2c,S3c及び、スイッチSoutをオンの状態とする。これによって4つのキャパシタC1〜C4は直列に接続される。このとき、ノードNp−Nn間に発生する電圧をVは、短時間的には、4直列に接続されたキャパシタC1〜C4の両端電圧の総和となり、
=4・V
となる。キャパシタの数がn(2以上の自然数)であれば、一般的には
=n・V
と表される。
【0039】
図6は、各スイッチのオン・オフに関するタイムチャートである。例えば時刻t1に並列接続用のスイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3bがオンの状態になり、時刻t2にオフの状態となる。その直後の時刻t3に、直列接続用のスイッチS1c,S2c,S3c及び出力用のスイッチSoutがオンの状態となり、時刻t4にオフの状態となる。以下同様に、スイッチングが周期Tで繰り返される。並列接続用のスイッチと、直列接続用のスイッチとは、互いに同時にオンの状態とならないように、僅かな時間差(例えばt2〜t3)が設けてある。
【0040】
このようにして、図5の(a)に示すキャパシタC1〜C4の充電と、(b)に示すキャパシタC1〜C4の放電とは、例えば2kHz程度の高頻度で繰り返し実行される。すなわち、接続装置20は、各スイッチのオン又はオフを適宜選択することによって、並列接続された各キャパシタC1〜C4を、入力された電圧で充電した後、直列接続に切り替えて放電出力させる、という工程を繰り返す。従って、キャパシタC1〜C4は、エネルギーが尽きることなく直流電源として機能し、平滑用キャパシタCoutの両端から上記電圧Vが出力される。すなわち、入力電圧を4倍(n倍)に昇圧するDC/DC変換回路2となる。
【0041】
一方、図7の(a)及び(b)はそれぞれ、外部から直流電圧の供給を受けて電池の充電を行う場合の、キャパシタC1〜C4の充電時及び放電時のスイッチの状態を示す回路図である。
まず、充電時において制御装置11(図4)は、(a)に示すように、並列接続用のスイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3bを全てオフ(スイッチSB0もオフ)の状態とし、かつ、直列接続用のスイッチS1c,S2c,S3c及び、スイッチSoutをオンの状態とする。これによって4つのキャパシタC1〜C4は直列に接続される。
【0042】
この状態で外部の変換装置(101,102)から供給される所定の直流電圧Vにより、4つのキャパシタC1〜C4が充電される。この場合、各キャパシタC1〜C4には等量の電荷Qが蓄えられるので、V=Q/Cの関係で各キャパシタC1〜C4の両端電圧が決まる。キャパシタンスが同一値であるとすると、各キャパシタC1〜C4の両端電圧Vは、V=V/4となる。
【0043】
次に、制御装置11は、(b)に示すように、並列接続用のスイッチS1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3bを全てオン(スイッチSB0もオン)の状態とし、かつ、直列接続用のスイッチS1c,S2c,S3c及び、スイッチSoutをオフの状態とする。これによって4つのキャパシタC1〜C4は互いに並列に接続される。このとき、出力される電圧は、Vである。
【0044】
このように、出力される電圧は、4直列で充電されたキャパシタC1〜C4の各両端電圧となり、
=(1/4)・V
となる。キャパシタの数がnであれば、一般的には
=(1/n)・V
と表される。
【0045】
直列接続/並列接続の切替のタイミングは、図6と同様に行われる。このようにして、図7の(a)に示すキャパシタC1〜C4の充電と、(b)に示すキャパシタC1〜C4の放電とは、同様に、例えば2kHz程度の高頻度で繰り返し実行される。すなわち、接続装置20は、各スイッチのオン又はオフを適宜選択することによって、直列接続された各キャパシタC1〜C4を、入力された電圧で充電した後、並列接続に切り替えて放電出力させる、という工程を繰り返す。従って、キャパシタC1〜C4は、エネルギーが尽きることなく直流電源として機能し、電圧Vが出力される。すなわち、入力電圧を1/4倍(1/n倍)に降圧するDC/DC変換回路2となる。
【0046】
以上のように、このDC/DC変換回路2では、並列接続の状態で充電されたキャパシタが、直列接続に切り替えられることにより、放電により出力される電圧は各キャパシタの両端電圧の総和となる。すなわち、入力された電圧は、基本的にキャパシタの数だけ増倍され、昇圧される。また、逆に、このDC/DC変換回路2では、直列接続の状態で充電されたキャパシタが、並列接続に切り替えられることにより、放電により出力される電圧は直列体に充電された電圧をキャパシタ数で除した電圧となる。すなわち、入力された電圧は、基本的にキャパシタの数で分圧され、降圧される。このようなDC/DC変換回路2は、昇圧/降圧にリアクトルを必要としないため、小型化・軽量化に適し、また、リアクトルの銅損・鉄損が無いので、変換効率が改善される。
【0047】
なお、平滑用キャパシタCoutに至る回路にスイッチSoutが介挿されていることにより、このスイッチSoutをオフにすれば、外部の電源と、電池とを、互いに絶縁することができる。また、スイッチSoutがオンのときは、接続装置3側のスイッチSB0がオフになるので、やはり、外部の電源と、電池とは、互いに絶縁される。
【0048】
上記DC/DC変換回路2は、電池B1〜B8のいずれか又は変換装置(101,102)から提供される電気エネルギーを蓄えつつ放出するという過程を連続的に行って、電気エネルギーの中継を行っている。外部の変換装置(101,102)と直接的に電気エネルギーのやりとりをするのはキャパシタC1〜C4であり、電池B1〜B8ではない。
【0049】
次に、上記DC/DC変換回路2を含む、直流電源装置1全体の動作について説明する。直流電源装置1の動作は、電池情報の取得に関する処理と、充電又は放電の動作に関する処理とがあり、これらの処理は平行して行われる。
上記のフォトカプラPc1〜Pc8、A/Dコンバータ5及び制御装置4は、各電池B1〜B8の両端電圧を測定する回路を構成しており、この回路によって電池情報が取得される。なお、電池B1〜B8のいずれかを選択して使用する場合は、当然ながら、非選択の電池は使用されていない。使用されていない電池は、開放されているので、起電力の測定が可能である。
【0050】
図8は、電池情報の取得に関する処理の一例を示すフローチャートである。図において、まず、制御装置4は、8個のフォトカプラPc1〜Pc8のうち、いずれか1つをオン(他は全てオフ)にして(ステップS1)、対応する電池の両端電圧を測定する(ステップS2)。ここで、現在、使用(選択)されていない電池の両端電圧は内部抵抗による電圧降下が無いので、実質的に起電力を表している。一方、使用されている電池の両端電圧は、電流が内部抵抗に流れることによる電圧降下分だけ、起電力より低い値となる。
【0051】
そこで、制御装置4は、両端電圧を測定した電池が、現在使用中か否か、すなわち、選択された電池であるか否かを判定し(ステップS3)。使用中でなければ、測定値を起電力として扱う(ステップS4)。起電力がわかれば、ネルンストの式(Nernst Equation)を用いて充電深度を求めることができる(ステップS5)。一方、使用中であれば、測定値をそのまま両端電圧として扱い(ステップS6)、既に記憶している起電力との比較に基づいて内部抵抗を求める(ステップS7)。
【0052】
その後、制御装置4は、ステップS1に戻り、次のフォトカプラをオンにして、同様の処理を行う。ステップS1において制御装置4は、例えばフォトカプラPc1からPc8まで順番に選択し、Pc8の次は、またPc1から順番に選択する。このようにしてサイクリックに電池情報の取得を繰り返し、情報を更新していく。
なお、充電深度すなわち電池としての残量は、充放電に際して、どの電池を選択するかの選択基準となる。また、電池は、劣化するほど内部抵抗が大きくなるので、内部抵抗に基づいて交換時期を判断し、交換を促す警告を発する処理を行うこともできる。
【0053】
図9は、電池の充電又は放電の動作に関する処理の一例を示すフローチャートである。まず、制御装置4は、電池の充電か放電かによって、動作を区別する(ステップS10)。充電/放電のどちらの動作を行うかは、外部(上位システム)からの指示による。
まず、電池を放電させる場合の動作について説明する。
【0054】
上記の電池情報に基づいて、制御装置4は、放電用として最も充電深度が高い電池(B1〜B8のいずれか1つ)を、次に選択すべき電池として特定する(ステップS11)。なお、現時点で選択されている電池については、電圧降下のために正確な充電深度を把握できないので、当該電池は除外して、その他の電池のうちで最も充電深度が高い電池(B1〜B8のうち使用中の1つを除いたものの中のいずれか1つ)を特定するようにしてもよい。
【0055】
次に、制御装置4は、現時点で選択されている電池に対応するスイッチ(SB1〜SB8のいずれか)をオフにして、当該電池を系統から解列する(ステップS12)。続いて制御装置4は、次に選択すべき電池に対応するスイッチ(SB1〜SB8のいずれか)をオンにして、当該電池をプラス側電路Lp(図4)に接続する(ステップS13)。
【0056】
続いて、制御装置4は、スイッチSB0をオンにするとともに、接続装置20を図5の(a)の状態すなわち、キャパシタC1〜C4を並列接続した状態とすることにより、並列接続されたキャパシタC1〜C4を充電する(ステップS14)。充電後、制御装置4は、接続装置20を図5の(b)の状態すなわち、キャパシタC1〜C4を直列接続した状態でスイッチSoutをオンにするとともにスイッチSB0をオフとすることにより、直列接続されたキャパシタC1〜C4を放電させ、出力電圧を外部へ提供する(ステップS15)。前述のように、並列接続/直列接続の切替を例えば2kHzで行うとすれば、ステップS14,S15の実行時間は(1/2)msecである。
【0057】
制御装置4は、ステップS14,S15を所定回数(あるいは所定時間)実行し(ステップS16)、実行完了後はステップS10に戻り、同様の処理を繰り返す。電池はその都度特定される(ステップS11)ので、現在選択されている電池を次期選択の対象外とする場合は、残りの電池の中で充電深度が最も高い電池が選択されることになる。このようにして、残量の多い電池が逐次選ばれる。なお、「残りの電池の中で充電深度が最も高い」というのは選択基準の一例であり、必ずしも最も高いものでなくてもよい。例えば充電深度が1,2番手の電池からランダムに選ぶ、というような選択も可能である。充電深度が相対的に高い電池を優先的に選択することで、その時点で性能が優れている電池を適時に有効活用することができる。
【0058】
なお、電池の電圧は一定とは限らないのでDC/DC変換回路2の出力電圧も一定とは限らないが、外部の変換装置(101,102)の制御により電圧変動を吸収して所定の系統連系のための電圧を出力することができる。このことから、逆に言えば、電池の選択は、必ずしも残量の多いものを優先的に選択しなくてもよい、ということになる。従って、例えば、残量に関係なく順番に電池を使用するようにしてもよい。この場合、ステップS11における電池の特定は、単に、順番が回ってきた電池を選ぶ、ということになる。各電池を順番に選ぶことにより、まんべんなく各電池を使いこなすことができる。但し、残量が著しく低下している電池や、内部抵抗が所定値以上に増大している(劣化している)電池は除外することが必要な場合もある。
【0059】
また、残量が近似した複数の電池を並列接続して使用してもよい。
さらには、使用可能な全ての電池を並列に接続して(全ての電池が使用可能であればスイッチSB1〜SB8を全てオンにする。)使用してもよい。この場合には、図9におけるステップS11〜S13の処理は不要である。この場合、各電池を同時に使用することができ、出力電圧が安定する。
【0060】
すなわち、電池の選び方には、残量の多いものを選ぶ、順番に選ぶ、まとめて複数並列で選ぶ、という選び方があるが、いずれの場合も、電池は直列に接続されない。
本実施形態の直流電源装置1は、電池を直列に接続せず、キャパシタC1〜C4の接続を並列/直列に切り替えることで昇圧するので、電池を直列に接続したときのような、いずれかの電池に制約されて全ての電池の放電能力を発揮できない、という事態を防止することができる。
【0061】
次に、電池を充電する場合の動作について説明する。
まず、前述の電池情報に基づいて、制御装置4は、充電用(充電対象)として最も充電深度が低い電池(B1〜B8のいずれか1つ)を、次に選択すべき電池として特定する(ステップS21)。
【0062】
次に、制御装置4は、現時点で選択されている電池に対応するスイッチ(SB1〜SB8のいずれか)をオフにして、当該電池を系統から解列する(ステップS22)。続いて制御装置4は、次に選択すべき電池に対応するスイッチ(SB1〜SB8のいずれか)をオンにして、当該電池をプラス側電路Lpに接続する(ステップS23)。
【0063】
続いて、制御装置4は、DC/DC変換回路2の接続装置20を図7の(a)の状態すなわち、キャパシタC1〜C4を直列接続した状態でスイッチSoutをオンにすることにより、直列接続されたキャパシタC1〜C4を充電する(ステップS24)。なお、このときスイッチSB0はオフである。充電後、制御装置4は、接続装置20を図7の(b)の状態すなわち、キャパシタC1〜C4を並列接続した状態でスイッチSoutをオフ、スイッチSB0をオンにすることにより、並列接続されたキャパシタC1〜C4を放電させ、接続されている電池を充電する(ステップS25)。ここでも直列接続/並列接続の切替を例えば2kHzで行うとすれば、ステップS24,S25の実行時間は(1/2)msecである。
【0064】
制御装置4は、ステップS24,S25を所定回数(あるいは所定時間)実行し(ステップS26)、実行完了後はステップS10に戻り、同様の処理を繰り返す。電池はその都度特定される(ステップS11)ので、現在選択されている電池を次期選択の対象外とする場合は、残りの電池の中で充電深度が最も低い電池が選択されることになる。このようにして、残量の少ない電池が逐次選ばれる。なお、「残りの電池の中で充電深度が最も低い」というのは選択基準の一例であり、必ずしも最も低いものでなくてもよい。要するに、充電深度が相対的に低い電池を優先的に選択することで、残量の少ない電池を、放電用に選択できる状態に回復させることができる。
【0065】
なお、外部からDC/DC変換回路2に供給される電圧は一定であり、従って、電池を充電する電圧は一定である。
なお、電池の選択は、必ずしも残量の少ないものを優先的に選択しなくてもよい。例えば、残量に関係なく順番に電池を充電するようにしてもよい。この場合、ステップS21における電池の特定は、単に、順番が回ってきた電池を選ぶ、ということになる。各電池を順番に選ぶことにより、まんべんなく各電池を充電することができる。但し、相対的に残量が十分にある電池は充電回避してもよい。また、内部抵抗が所定値以上に増大している(劣化している)電池は除外することが必要である場合もある。
【0066】
また、複数の電池を並列接続して一斉に充電してもよい。
さらには、使用可能な全ての電池を並列接続して(全ての電池が使用可能であればスイッチSB1〜SB8を全てオンにする。)充電してもよい。この場合には、図9におけるステップS21〜S23の処理は不要である。この場合、各電池を同時に充電することができ、電圧を揃えることができる。
【0067】
すなわち、電池の選び方には、残量の少ないものを選ぶ、順番に選ぶ、まとめて複数並列で選ぶ、という選び方があるが、いずれの場合も、電池は直列に接続されない。
本実施形態の直流電源装置1は、電池を直列に接続せず、キャパシタC1〜C4の接続を直列/並列に切り替えることで降圧するので、電池を直列に接続したときのような、いずれかの電池に制約されて全ての電池を満充電できない、という事態を防止することができる。
【0068】
《その他》
なお、上記のDC/DC変換回路2は、必要により多段に構成することも可能である。多段構成によれば、さらに昇圧/降圧の幅が広がる。
また、上記実施形態では二次電池を使用しているが、外部への電力供給という点のみを利用する場合には、一次電池の出力する電圧をDC/DC変換回路で昇圧するという実施形態も可能である。
なお、上記実施形態における各スイッチは半導体を想定しているが、kHzレベルでスイッチングされるDC/DC変換回路2内の各スイッチや、これと同期して動作するスイッチSB0を除く、スイッチSB1〜SB8やフォトカプラPc1〜Pc8については、比較的動作頻度が低い状態で使用すれば、機械的なリレー接点を採用することも可能である。
【0069】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明の直流電源装置を用いることにより、性能のばらつきがある電池を用いて電力貯蔵システムを構成することができる。
また、ハイブリッド車や電気自動車の普及によって近い将来に、二次電池の中古品が大量に市場に出回ることが予想される。本発明の直流電源装置を用いることで、このような性能のばらついた中古品の二次電池を有効活用し、安価に、電力貯蔵システムを構成することができる。
【符号の説明】
【0071】
1:直流電源装置
2:DC/DC変換回路
3:接続装置(第1の接続装置)
4:制御装置
5:A/Dコンバータ
20:接続装置(第2の接続装置)
101:交直変換装置
102:直流/直流変換装置
B1〜B8:電池
C1〜C4:キャパシタ
Pc1〜Pc8:フォトカプラ
S1a,S2a,S3a,S1b,S2b,S3b,S1c,S2c,S3c,SB0〜SB8:スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池と、
DC/DC変換回路と、
前記複数の電池から選択した1つの電池又は複数の並列接続された電池と前記DC/DC変換回路とを相互に接続する第1の接続装置と、を備えた直流電源装置であって、
前記DC/DC変換回路は、
複数のキャパシタと、
並列接続用のスイッチを介して各キャパシタを並列接続する回路、及び、直列接続用のスイッチを介して各キャパシタを直列接続する回路を含み、各スイッチのオン又はオフを選択することによって、並列接続で前記電池により充電された各キャパシタを直列接続に切り替えて外部へ放電出力させる工程を繰り返す第2の接続装置と
を備えていることを特徴とする直流電源装置。
【請求項2】
二次電池である複数の電池と、
DC/DC変換回路と、
前記複数の電池から選択した1つの電池又は複数の並列接続された電池と前記DC/DC変換回路とを相互に接続する第1の接続装置と、を備えた直流電源装置であって、
前記DC/DC変換回路は、
複数のキャパシタと、
並列接続用のスイッチを介して各キャパシタを並列接続する回路、及び、直列接続用のスイッチを介して各キャパシタを直列接続する回路を含み、各スイッチのオン又はオフを選択することによって、直列接続で外部から供給される電圧により充電された各キャパシタを並列接続に切り替えて前記電池に対して放電出力させる工程を繰り返す第2の接続装置と
を備えていることを特徴とする直流電源装置。
【請求項3】
前記第1の接続装置は、各電池を開放してその両端電圧を測定する回路を含む請求項1又は2に記載の直流電源装置。
【請求項4】
前記第1の接続装置は、前記DC/DC変換回路との接続用に選択されていない不使用の各電池について、その両端電圧に基づいて充電深度を求め、いずれかの電池を放電させるときは、充電深度が相対的に高い電池を優先的に前記DC/DC変換回路に接続する請求項1記載の直流電源装置。
【請求項5】
前記第1の接続装置は、前記DC/DC変換回路との接続用に選択されていない不使用の各電池について、その両端電圧に基づいて充電深度を求め、いずれかの電池を充電するときは、充電深度が相対的に低い電池を優先的に前記DC/DC変換回路に接続する請求項2記載の直流電源装置。
【請求項6】
前記第1の接続装置は、各電池を順番に前記DC/DC変換回路に接続する請求項1又は2に記載の直流電源装置。
【請求項7】
前記第1の接続装置は、使用可能な全ての電池を並列に接続して、前記DC/DC変換回路に接続する請求項1又は2に記載の直流電源装置。
【請求項8】
前記スイッチは、半導体スイッチング素子である請求項1又は2に記載の直流電源装置。
【請求項9】
前記電池と前記DC/DC変換回路との接続は、半導体スイッチング素子を介して行われる請求項1又は2に記載の直流電源装置。
【請求項10】
前記半導体スイッチング素子は、FETである請求項8又は9記載の直流電源装置。
【請求項11】
前記半導体スイッチング素子は、SiC、GaN、又は、ダイヤモンドを含む材料によって構成されたワイドバンドギャップ半導体である請求項8〜10のいずれか1項に記載の直流電源装置。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の直流電源装置と、当該直流電源装置の入出力と所望の電源系統とを仲介する変換装置とを備えた電力貯蔵システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−65434(P2012−65434A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207094(P2010−207094)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】