説明

真空源ユニット

【課題】吸着パッドなどの機能部品に対する真空源の構成や配管の取り回しを簡素化することのできる真空源ユニットを提供する。
【解決手段】空気を噴出させる噴気部8が先端部に形成されるとともに後端部に供給ポート11が形成されたノズル体4と、噴気部8の外周側に所定の隙間を空けた状態でノズル体4と一体化され、その噴気部8の外周側から先端側に至る箇所にディフューザ部が形成されたスリーブ体5と、負圧が生じる部分からスリーブ体5の外周面に延びてその外周面に開口するようにスリーブ体5に形成された第一連通孔18と、スリーブ体5を気密状態に挿入する取付孔21が貫通して形成された本体部3と、その本体部3の外表面部に形成された複数の接続用ポート22と、それらの接続用ポート22と取付孔21に挿入されているスリーブ体5における第一連通孔18とを繋ぐ第二連通孔22とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バキュームチャック(もしくはバキュームカップ)などの吸引作用を行う機能部材に対する真空源となる装置に関し、特に空気を使用したジェットポンプ(もしくはエジェクタポンプ)によって真空を発生させる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、比較的軽量な部品や製品などを保持するために、バキュームチャックなどの吸着具が使用されている。これは、吸着パッドなどの吸着具を真空源に連通させ、その吸着具を対象物に密着させることにより、対象物を吸着して保持するように構成されている。その真空源としては、特には高真空を必要としないので、ジェットポンプ(エジェクタポンプ)が使用されることがあり、その例が特許文献1や特許文献2に記載されている。これらの特許文献1,2に記載された装置は、直方体状のブロック本体に、一端が閉じた取付穴を設け、その取付穴にノズルとディフューザとを挿入した後、その取付穴の開口端にキャップを装着することにより取付穴を閉じてノズルおよびディフューザとを本体に組み込むように構成されている。その本体には、ノズルに対して圧縮空気を供給する供給孔が形成されるとともに、ノズルの先端側に生じる負圧部に開口する吸引孔およびその吸引孔の開口端である吸引ポートが、本体に形成されている。さらに、ディフューザから吹き出す空気の流速を減じた後に排出させるサイレンサが、本体に設けた排気孔に装着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−103263号公報
【特許文献2】特開2010−203317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の各特許文献に記載された装置は、電子部品などの比較的軽量な物品を搬送するためのものであって、被搬送物を吸着して保持するとともに、その被搬送物と共に移動するように構成されている。したがって、エジェクタポンプとサイレンサならびに吸引ポートとが本体に組み込まれてそれらが一体化されている。
【0005】
また一方、空気を使って負圧を発生させるエジェクタポンプは、定置式の真空源として使用されることもあり、そのような場合、一台のエジェクタポンプによって複数箇所から吸引するように構成されることがある。例えば射出成形機から成形品を取り出す取出機においては、成形品の複数箇所を吸着して保持することにより成形品を成形型から離脱させるとともに所定箇所に搬送するように構成されている。このような取出機はロボットアームに取り付けて使用するのが通常であり、したがってエジェクタポンプを主体とする真空発生装置を吸着パッド毎に設けるとすれば、取出機の全体としての部品数が多くなって構造が複雑化し、また重量が増大するから、一台のエジェクタポンプにマニホールドを接続し、そのマニホールドに複数の吸着パッドを連通させている。
【0006】
しかしながら、複数の吸引部をマニホールドを介して一台のエジェクタポンプに連通させるように構成すると、エジェクタポンプから吸引部までの距離が長くなってしまうだけでなく、配管が増えてその取り回しが複雑かつ面倒なものとなるなどの問題が生じる。
【0007】
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、吸着パッドなどの複数の吸引部に対する接続や配管の取り回しが容易な真空源ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、加圧空気を流通させることにより負圧を発生させる真空源ユニットにおいて、前記加圧空気を噴出させる先細りのテーパ状をなす噴気部が先端部に形成されるとともに後端部に前記加圧空気の供給ポートが形成されたノズル体と、前記噴気部の外周側に所定の隙間をあけた状態で前記ノズル体を挿入してノズル体と一体化され、そのノズル体における噴気部の外周側から先端側に至る箇所に前記噴気部の外周面との間に隙間を空けた状態で前記噴気部が挿入されるディフューザ部が形成されたスリーブ体と、前記ディフューザ部で負圧が生じる部分から前記スリーブ体の外周面に延びて前記スリーブ体の外周面に開口するように前記スリーブ体に形成された第一連通孔と、前記ノズル体を一体化させた前記スリーブ体を気密状態に挿入する取付孔が貫通して形成されたユニット本体部と、そのユニット本体部の外表面部に形成された複数の接続用ポートと、それらの接続用ポートと前記取付孔に挿入されている前記スリーブ体における前記第一連通孔とを繋ぐ第二連通孔とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、外形形状と前記接続用ポートの数もしくはその位置とのいずれか一方が互いに異なる少なくとも二種類のユニット本体部を備え、それらのユニット本体部における各取付孔が同一内径とされていることを特徴とする真空源ユニットである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記スリーブ体の外周面に、前記第一連通孔が開口している環状溝が形成され、前記第二連通孔は前記取付孔の内周面のうち該取付孔に挿入された前記スリーブ体における前記環状溝に対向する位置に開口していることを特徴とする真空源ユニットである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記複数の接続用ポートのいずれか一つに吸着パッドが接続され、かつその接続用ポートに該接続用ポートを大気圧以上の箇所に連通させる真空破壊スイッチもしくは圧力計が接続されていることを特徴とする真空源ユニットである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、ノズル体にその供給ポートから圧縮空気を供給すると、その先端部に形成されている噴気部からディフューザ部に向けて高速で空気が噴射され、その空気流が周囲の空気を巻き込むために噴気部の周囲もしくはディフューザ部の内部で負圧が生じる。その負圧の生じる箇所に、スリーブ体に形成された第一連通孔が開口し、ユニット本体部に形成された第二連通孔がその第一連通孔に繋がっており、さらにその第二連通孔に、ユニット本体部に形成された複数の接続用ポートが繋がっているので、結局、全ての接続用ポートから吸引することになる。したがって、この発明によれば、一つの真空源で複数の箇所から同時に吸引でき、その結果、従来使用していたマニホールドが不要になって設備もしくは装置の全体としての構成を簡素化でき、また配管の取り回しを容易かつ簡素化できる。さらに、いずれかの接続用ポートを大気圧以上の箇所に選択的に連通させる真空破壊スイッチをその接続用ポートに取り付ければ、他の接続用ポートの圧力を大気圧以上に切り替え、その吸引を解除できるので、例えば適宜の物品を吸着して保持するハンドリング装置に使用した場合には、その吸着保持と、物品の離脱もしくは放出とを行うための構成を簡素化することができる。さらに、この発明では、複数種類のユニット本体部に対して単一のノズル体・スリーブ体アッセンブリを共通して使用することができ、その結果、ポート数の選択や変更あるいは外形形状の異なるユニット本体部の選択あるいは変更が容易になり、ひいては真空源の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の一例である2ポートタイプの真空源ユニットを示す断面図である。
【図2】そのノズル体を示す断面図である。
【図3】そのスリーブ体を示す断面図である。
【図4】その本体部を示す断面図である。
【図5】4ポートタイプの真空源ユニットの例を示す断面図である。
【図6】6ポートタイプの真空源ユニットの例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
つぎに、この発明を具体例を参照して説明する。図1は2ポートタイプの真空源ユニットにこの発明を適用した例を示す断面図であり、負圧を発生する手段として、ジェットポンプ(エジェクタポンプ)1が用いられており、そのエジェクタポンプ1が、複数の接続用ポート2が形成された本体部3に取り付けられている。そのエジェクタポンプ1は、ノズル体4と、これを一体化させたスリーブ体5とを主体として構成されている。
【0015】
そのノズル体4を図2に示してあり、外周面に雄ネジ6が形成された軸部7の先端側に、先細りのテーパ状をなす噴気部8が一体に形成されており、軸部7の中心軸線に沿って形成された空気孔9がその噴気部8の先端に開口している。軸部7の後端側の部分は、ノズル体4を掴んだり、工具(図示せず)によって回したりするハンドリング部分であって、図に示す例では、断面形状が六角形となるいわゆる六角部10とされている。そして、その六角部10の内部には、その中心軸線に沿って雌ネジあるテーパネジ部が形成され、そのテーパネジ部が前記空気孔9に繋がっている。したがって、そのテーパネジ部が圧縮空気を供給する供給ポート11となっている。
【0016】
また、スリーブ体5を図3に示してあり、ここに示すスリーブ体5は負圧を発生させる手段としてはいわゆる本体となる部分であって、全体として円筒状に形成されている。その一方の端部は、上記のノズル体4を挿入して取り付ける部分であって、ノズル体4の雄ネジ6をねじ込んで一体化させるための雌ネジ部12が、中心軸線に沿って所定の長さに亘り形成されている。なお、その雌ネジ12の開口している端部には、スリーブ体5のハンドリングおよび本体部3に対する固定のために、円筒部分より大きい六角形のフランジ部13が形成されている。
【0017】
雌ネジ12の先端側には、雌ネジ12の内径とほぼ同じ径の大径孔部14となっており、その大径孔部14は、雌ネジ12にねじ込んだノズル体4における前記噴気部8の外周部に到る程度の長さとされ、それより先端側は、その噴気部8の外周面との間に僅かな隙間が生じる程度に内径を絞った小径孔部15となっている。その小径孔部15の内径は、前記噴気部8の先端の外径より僅か大きく、スリーブ体5に組み付けた前記ノズル体4における噴気部8を挿入できるように構成されている。なお、小径孔部15は、先端側(大径孔部14とは反対側)で次第に内径が大きくなるテーパ状に形成されていてもよい。さらに、スリーブ体5における前記フランジ部13とは反対側の端部には、小径孔部15に繋がっている雌ネジであるテーパネジ部16が形成されている。このテーパネジ部16は、空気を外部に吹き出させる排出口であり、図示しないサイレンサなどの排気処理部を接続できるようにテーパネジが形成されている。
【0018】
上記のスリーブ体5の外周部のうち、その内部に挿入して組み付けた前記ノズル体4における噴気部8に対応する箇所に、環状溝17が形成されており、さらにその環状溝17から前記大径孔部14に到る半径方向に向けた第一連通孔18が形成されている。さらに、その環状溝17を挟んだ両側には、スリーブ体5を本体部3に組み付けた際の気密性を保持するためのシールリング19が嵌め込まれている。そして、スリーブ体5の先端外周部には、ロックナットを取り付けるための雄ネジ20が形成されている。
【0019】
つぎに、本体部3の構成について説明すると、図4はその一例を示しており、この本体部3は全体として直方体状に形成され、その内部には、前記スリーブ体5の外径とほぼ等しい取付孔21が貫通して形成されている。その取付孔21の長さは、スリーブ体5におけるフランジ部13から雄ネジ20までの長さとほぼ同じ長さであり、したがってスリーブ体5をその取付孔21に挿入し、そのフランジ部13を本体部3の側面に密着させると、雄ネジ20の少なくとも先端部分が取付孔21から突出し、その突出した部分にロックナットをねじ込んで締め付けることにより、スリーブ体5を本体部3に組み付けるようになっている。なお、スリーブ体5の外周部にはシールリング19が装着されているので、それら二本のシールリング19で挟まれた箇所の気密性が保持されるようになっている。
【0020】
さらに、本体部3のうち、その取付孔21に挿入して固定したスリーブ体5の環状溝17に対応する箇所には、外表面から取付孔21の内周面に到る複数(図1および図4に示す例では二本)の第二連通孔22が形成されている。これらの第二連通孔22は、図1および図4に示す例では、内周面に雌ネジが形成されたテーパ状の貫通孔であり、接続用ポートを兼ねている。
【0021】
この発明におけるエジェクタポンプ1は、上記のノズル体4をスリーブ体5に組み付けて構成される。すなわち、ノズル体4に形成されている雄ネジ6を、スリーブ体5に形成されている雌ネジ12にねじ込んで両者を一体に組み付ける。その状態では、ノズル体4における噴気部8が、スリーブ体5の内部に形成されている大径孔部14と小径孔部15との境界部分にまで差し込まれ、また噴気部8の先端が小径孔部15に僅か差し込まれている。この状態でノズル体4の後端部に形成されている供給ポート11に適宜のホース(図示せず)を接続して圧縮空気を供給すると、噴気部8から小径孔部15の内部に高速で空気が流れ、それに伴って大径孔部14から空気を引き込み、その結果、大径孔部14の内部やこれに連通している第一連通孔18の圧力を低下させ、負圧を発生させる。したがって上記の大径孔部14およびその先端側の小径孔部15がこの発明におけるディフューザ部となっている。
【0022】
このように、この発明においては、上記のノズル体4とこれを組み付けたスリーブ体5とが真空発生器となっている。しかしながらそのスリーブ体5には吸着パッドなどを接続するための機能がなく、そこでこの発明ではエジェクタポンプ1を本体部3に組み付けて真空源ユニットとして構成するようになっている。図1はエジェクタポンプ1を本体部3に組み付けた状態を示しており、ノズル体4を組み付けてこれを一体化したスリーブ体5を、そのフランジ部13が本体部3の側面に密着するまで取付孔21に挿入すると、その先端部が取付孔21の反対側に突出し、その突出した雄ネジ20にロックナット23をねじ込んで止め付ける。こうすることによりスリーブ体5(すなわちエジェクタポンプ1)が本体部3に取り付けられる。この状態では、スリーブ体5の外周部に形成された環状溝17と本体部3に形成されている第二連通孔22との位置が一致して両者が連通している。
【0023】
本体部3に組み付けられているエジェクタポンプ1の供給ポートから圧縮空気を供給すると、前述したように、ディフューザ部の作用によって負圧が生じ、上記の第一および第二の連通孔18,22を介して接続用ポートから吸引する。したがって、これらの接続用ポートに吸着パッド24などの適宜の機能部品を取り付けることにより、単一のエジェクタポンプ1によって複数の機能部品に真空を発生させて所定の動作を行わせることができる。言い換えれば、本体部3がエジェクタポンプ1に対する接続具としての機能と、単一の真空発生部を複数の機能部品に分岐させるマニホールドとしての機能とを果たすようになっている。
【0024】
なお、図1には、吸着パッド24以外の機能部品として真空破壊スイッチ25を所定の接続用ポートに取り付けた例を示してある。ここで、真空破壊スイッチ25は、電気的に制御されて開動作することにより接続用ポートを大気圧以上の箇所に連通させる弁機構である。したがって真空破壊スイッチ25に通電して開弁させると、複数設けられている接続用ポートの一つが大気解放されてここから外気を吸入してしまうので、他の接続用ポートが負圧にならず(すなわち真空が破壊され)、例えば吸着パッド24による吸着を解除させることができる。
【0025】
上述した例は、接続用ポートが二つのいわゆる2ポートタイプの例であるが、この発明では、更に多くの接続用ポートを設けた構成とすることができる。図5は接続用ポートが四つ設けられた4ポートタイプの例を示しており、本体部3は取付孔21の半径方向に延びたいわゆる延長部3Aを備えており、その延長部3Aの内部には、前記スリーブ体5の環状溝17に連通している第二連通孔22が形成されている。その先端部は、延長部3Aの端部に形成された接続用ポート22Aに繋がっており、また第二連通孔22の中間部には、延長部3Aの側面に形成された二つの接続用ポート22Aが繋がっている。すなわち、延長部3Aに三つの接続用ポート22Aが形成され、また本体部3にテーパネジ部である接続用ポートが形成されて全体として四つの接続用ポートが設けられている。また、図6に示す例は、延長部3Aを更に長くしてその延長部3Aに五つの接続用ポート22Aを形成し、合計で六つの接続用ポートを設けた例である。これら図5および図6に示す例においても、各接続用ポートに吸着パッドなどの機能部品を接続することにより、単一のエジェクタポンプ1あるいは真空源ユニットによって複数箇所で吸着などの機能を果たすことができ、特に図5や図6に示す例では、接続用ポートの数が多いことによりマニホールド機能を兼備していることが、より明らかである。また、図5あるいは図6に示す例においても、適宜の接続用ポートに真空破壊スイッチを取り付けることができ、またこれと併せて、もしくはこれとは替えて、圧力計を適宜の接続用ポートに取り付けることができる。
【0026】
なお、この発明におけるエジェクタポンプ1は、複数の本体部3に対して共用できるように構成することができる。すなわち、図5に示す例の本体部3および図6に示す例の本体部3には、図1および図4に示す本体部3の取付孔21と同一内径もしくは同一形状の取付孔21が形成されている。したがって、必要とする接続用ポートの数を変更する場合には、本体部3のみを変更し、従前のエジェクタポンプ1を新たな本体部3に組み付ければよい。こうすることにより、接続用ポートの数の変更に伴う部品の変更を最小限にとどめ、設備コストの低廉化を図ることが可能になる。
【符号の説明】
【0027】
1…ジェットポンプ(ディフューザポンプ)、 2…接続用ポート、 3…本体部、 3A…延長部、 4…ノズル体、 5…スリーブ体、 6…雄ネジ、 7…軸部、 8…噴気部、 9…空気孔、 11…供給ポート、 14…大径孔部、 15…小径孔部、 16…テーパネジ部、 17…環状溝、 18…第一連通孔、 19…シールリング、 21…取付孔、 22…第二連通孔、 22A…接続用ポート、 24…吸着パッド、 25…真空破壊スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧空気を流通させることにより負圧を発生させる真空源ユニットにおいて、
前記加圧空気を噴出させる先細りのテーパ状をなす噴気部が先端部に形成されるとともに後端部に前記加圧空気の供給ポートが形成されたノズル体と、
前記噴気部の外周側に所定の隙間を空けた状態で前記ノズル体を挿入してノズル体と一体化され、そのノズル体における噴気部の外周側から先端側に至る箇所に前記噴気部の外周面との間に隙間を空けた状態で前記噴気部が挿入されるディフューザ部が形成されたスリーブ体と、
前記ディフューザ部で負圧が生じる部分から前記スリーブ体の外周面に延びて前記スリーブ体の外周面に開口するように前記スリーブ体に形成された第一連通孔と、
前記ノズル体を一体化させた前記スリーブ体を気密状態に挿入する取付孔が貫通して形成されたユニット本体部と、
そのユニット本体部の外表面部に形成された複数の接続用ポートと、
それらの接続用ポートと前記取付孔に挿入されている前記スリーブ体における前記第一連通孔とを繋ぐ第二連通孔と
を備えていることを特徴とする真空源ユニット。
【請求項2】
外形形状と前記接続用ポートの数もしくはその位置とのいずれか一方が互いに異なる少なくとも二種類のユニット本体部を備え、
それらのユニット本体部における各取付孔が同一内径とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の真空源ユニット。
【請求項3】
前記スリーブ体の外周面に、前記第一連通孔が開口している環状溝が形成され、
前記第二連通孔は前記取付孔の内周面のうち該取付孔に挿入された前記スリーブ体における前記環状溝に対向する位置に開口している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の真空源ユニット。
【請求項4】
前記複数の接続用ポートのいずれか一つに吸着パッドが接続され、かつその接続用ポートに該接続用ポートを大気圧以上の箇所に連通させる真空破壊スイッチもしくは圧力計が接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の真空源ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−97697(P2012−97697A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247834(P2010−247834)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(301075536)
【Fターム(参考)】