説明

着色剤調合物

【課題】にじみが少なく、良好かつ鮮明な画像を形成することができる着色剤調合物を提供する。
【解決手段】本発明は、
少なくとも一種の粒子状着色剤a)、
大気圧下、247℃以上の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒b)、および、
水c)、を含み、
大気圧下、247℃未満の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒を、0.25質量%未満含む着色剤調合物により上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
少なくとも一種の粒子状着色剤a)、
大気圧下、247℃以上の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒b)、および
水c)、を含み、
大気圧下、247℃未満の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒を、0.25質量%未満含む着色剤調合物に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット方式(例えば、サーマルインクジェット方式、ピエゾインクジェット方式、コンティニュアスインクジェット方式、バルブインクジェット方式、転写方式)において使用される着色剤調合物、特に顔料インクは、一連の要件の全てを満たさなければならない:これらは、印刷に適した粘度および表面張力を有していなければならず、保存性において安定でなければならない、すなわち、凝固または凝縮すべきではなく、プリンターノズルの詰まりを招いてはならず、これは分散させたすなわち溶解させてない着色剤粒子を含むインクを用いた場合に特に問題となり得る。これらのインクへの保存における安定性のさらなる要件は、分散された着色剤粒子が沈殿しないことである。さらに、コンティニュアスインクジェットの場合、導電性塩の添加においても安定でなければならず、イオン量の増加に伴うフロックの析出傾向があってはならない。さらに、得られた印刷物は、色彩の要件、すなわち、高い光沢および色の深みを示し、必要であれば定着などの後処理後に、摩擦定着性(堅牢度)、光定着性、水定着性、および湿潤摩擦定着性などの定着性が高く、優れた乾燥特性などを有していなければならない。
【0003】
更なる要件としては、印刷されるイメージや文字、記号等がにじまず、かつ、例えば異なる色のインク液滴が混ざらないようするため、基板上でインクが素早く乾燥することがある。これに関して、針状に鮮明な印刷の形成には、印刷乾燥時間の最短化だけでなく、印刷乾燥時間の間における基板上のインク液滴のにじみ制御も必要とする。液滴がにじまないインクは、優れた抑止特性(ホールドアウト)を有していると言われている。従来のインクの抑止特性または印刷鮮明度は、所望するものとは離れていた。
【0004】
US5,141,556は、染料または分散された顔料、および、成分c)としてヘキセン−1,2−ジオールまたは脂肪族1,2−ジオールまたは脂肪族1,3−ジオール、好ましくは分岐した1,2−ジオールからなる水溶性インクおよびそれらのインクジェット印刷への使用が開示されている。しかしながら、前記インクには、未だに改良の余地を残している。
【0005】
EP0649888は、水および溶解性染料と同様に、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、および/または、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ならびに、その他の水溶性ブチルエーテルからなるインクジェット印刷方式用インク組成物が開示されている。このように得られる前記インクは、リサイクル用紙上で優れたイメージを形成できるが、吸湿性が低いインク液滴の抑止特性は十分ではない。
【0006】
EP−A0514159は、水溶性染料およびいくつかの有機溶媒を含む水溶性インクが開示されている。EP−A0514159において開示されているインクも同様に、改良の余地を残している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述した不具合を有しない、着色剤調合物、特にインクジェット方式用インクを提供することである。本発明のさらなる目的は、改良された着色剤調合物の製造方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、印刷基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
我々は、まず、前記第一の目的が、所定の着色剤調合物によって達成されることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、
少なくとも一種の粒子状着色剤a)、
大気圧下、247℃以上の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒b)、および、
水c)、を含み、
大気圧下、247℃未満の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒を、0.25質量%未満含む着色剤調合物により上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、印刷特性に優れる着色剤調合物、特にインクジェット方式用インクを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の着色剤調合物は、例えば、顔料または分散された染料など、粒子状着色剤a)を含む。本発明の目的において、前記顔料は、ドイツ標準規格DIN55944における規定に従って、実質的に不溶性で、高分散された有機着色剤または無機着色剤である。
【0012】
顔料の代表的な例としては、下記のものがある。
−モノアゾ顔料:
シー.アイ.ピグメントブラウン25;シー.アイ.ピグメントレンジ5,13,36,および67;シー.アイ.ピグメントレッド1,2,3,5,8,9,12,17,22,23,31,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,52:1,52:2,53,53:1,53:3,57:1,63,112,146,170,184,210,245,および251;シー.アイ.ピグメントイエロー1,3,73,74,65,97,151,および183;
−ジスアゾ顔料:
シー.アイ.ピグメントレンジ16,34,および44;シー.アイ.ピグメントレッド144,166,214,および242;シー.アイ.ピグメントイエロー12,13,14,16,17,81,83,106,113,126,127,155,174,176,および188;
−アンタントロン顔料:
シー.アイ.ピグメントレッド168(シー.アイ.バットオレンジ3);
−アントラキノン顔料:
シー.アイ.ピグメントイエロー147および177;シー.アイ.ピグメントバイオレット31;
−アントラキノン顔料:
シー.アイ.ピグメントイエロー147および177;シー.アイ.ピグメントバイオレット31;
−アントラピリミジン顔料:
シー.アイ.ピグメントイエロー108(シー.アイ.バットイエロー20);
−キナクリドン顔料:
シー.アイ.ピグメントレッド122,202および206;シー.アイ.ピグメントバイオレット19;
【0013】
−キノフタロン顔料:
シー.アイ.ピグメントイエロー138;
−ジオキサジン顔料:
シー.アイ.ピグメントバイオレット23および37;
−フラバントロン顔料:
シー.アイ.ピグメントイエロー24(シー.アイ.バットイエロー1);
−インダントロン顔料:
シー.アイ.ピグメントブルー60(シー.アイ.バットブルー4)および64(シー.アイ.バットブルー6);
−イソインドリン顔料:
シー.アイ.ピグメントオレンジ69;シー.アイ.ピグメントレッド260;シー.アイ.ピグメントイエロー139および185;
−イソインドリノン顔料:
シー.アイ.ピグメントオレンジ61;シー.アイ.ピグメントレッド257および260;シー.アイ.ピグメントイエロー109,110,173および185;
−イソビオラントロン顔料:
シー.アイ.ピグメントバイオレット31(シー.アイ.バットバイオレット1);
−金属錯体顔料:
シー.アイ.ピグメントイエロー117,150および153;シー.アイ.ピグメントグリーン8;
−ペリノン顔料:
シー.アイ.ピグメントオレンジ43(シー.アイ.バットオレンジ7);シー.アイ.ピグメントレッド194(シー.アイ.バットレッド15);
−ペリレン顔料:
シー.アイ.ピグメントブラック31および32;シー.アイ.ピグメントレッド123,149,178,179(シー.アイ.バットレッド23),190(シー.アイ.バットレッド29)および224;シー.アイ.ピグメントバイオレット29;
−フタロシアニン顔料:
シー.アイ.ピグメントブルー15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6および16;シー.アイ.ピグメントグリーン7および36;
−ピラントロン顔料:
シー.アイ.ピグメントオレンジ51;シー.アイ.ピグメントレッド216(シー.アイ.バットオレンジ4);
−チオインジゴ顔料:
シー.アイ.ピグメントレッド88および181(シー.アイ.バットレッド1);シー.アイ.ピグメントバイオレット38(シー.アイ.バットバイオレット3);
−トリアリールカルボニウム顔料:
シー.アイ.ピグメントブルー1,61および62;シー.アイ.ピグメントグリーン1;シー.アイ.ピグメントレッド81,81:1および169;シー.アイ.ピグメントバイオレット1,2,3および27;シー.アイ.ピグメントブラック1(アニリンブラック);
−シー.アイ.ピグメントイエロー101(アルダジンイエロー);
−シー.アイ.ピグメントブラウン22
【0014】
無機顔料としては、下記のものがある。
−ホワイト顔料:
二酸化チタン(シー.アイ.ピグメントホワイト6),ジンクホワイト,ピグメントグレード酸化亜鉛;硫化亜鉛,リトポン;鉛白;
−ブラック顔料:
酸化鉄ブラック(シー.アイ.ピグメントブラック11),鉄マンガンブラック,スピネルブラック(シー.アイ.ピグメントブラック27);カーボンブラック(シー.アイ.ピグメントブラック7);
−クロマティック顔料:
酸化クロム,酸化クロム水和物グリーン;クロムグリーン(シー.アイ.ピグメントグリーン48);コバルトグリーン(シー.アイ.ピグメントグリーン50);ウルトラマリングリーン;コバルトブルー(シー.アイ.ピグメントブルー28および36);ウルトラマリンブルー;アイアンブルー(シー.アイ.ピグメントブルー27);マガニーズブルー;ウルトラマリンバイオレット;コバルトバイオレット,マガニーズバイオレット;酸化鉄レッド(シー.アイ.ピグメントレッド101);硫セレン化カドミウム(シー.アイ.ピグメントレッド108);モリブデン酸塩レッド(シー.アイ.ピグメントレッド104);ウルトラマリンレッド;
酸化鉄ブラウン,ミックスブラウン,スピネル相およびコランダム相(シー.アイ.ピグメントブラウン24,29および31),クロムオレンジ;
酸化鉄イエロー(シー.アイ.ピグメントイエロー42);ニッケルチタンイエロー(シー.アイ.ピグメントイエロー53;シー.アイ.ピグメントイエロー157および164);クロムチタンイエロー;硫化カドミウムおよび硫化亜鉛カドミウム(シー.アイ.ピグメントイエロー37および35);クロムイエロー(シー.アイ.ピグメントイエロー34),亜鉛イエロー,アルカリ土類金属クロム酸塩;ネープルズイエロー,バナジウムビスマス酸(シー.アイ.ピグメントイエロー184);
−インターフェレンス顔料:
被覆された金属プレートレットに基づく金属性顔料;金属酸化物で被覆された雲母プレートレットに基づくパール光沢顔料,液晶顔料。
【0015】
本発明において、好ましい顔料は、モノアゾ顔料(特に、レーキBONS顔料、ナフトールAS顔料)、ジスアゾ顔料(特に、ジアリールイエロー顔料、ビスアセトアセトアニリド顔料、ジスアゾピラゾロン顔料)、キナクリドン顔料、キノフタロン顔料、ペリノン顔料、フタロシアニン顔料、トリアリールカルボニウム顔料(アルカリブルー顔料、レーキローダミン、混合アニオンとの染料塩)、イソインドリン顔料、およびカーボンブラックである。
【0016】
特に好ましい顔料の具体的な例としては、シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントレッド122,シー.アイ.ピグメントバイオレット19,シー.アイ.ピグメントブルー15:3および15:4,シー.アイ.ピグメントブラック7,シー.アイ.ピグメントオレンジ5,38および43、ならびにシー.アイ.ピグメントグリーン7である。
【0017】
上記列挙した顔料は、本発明の着色剤調合物に基づくインクジェットインクセットの製造に有利に用いられる。それぞれの着色剤調合物または顔料インクにおける特定の顔料の濃度は、特定の条件(三原色の着色など)に適応させなければならない、すなわち、シアンブルー顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料、ブラック顔料はそれぞれの含有量について調整されるべきである。
【0018】
下記顔料の組合せが、三原色の条件について特に推奨される。
−シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントバイオレット19,シー.アイ.ピグメントブルー15:3およびシー.アイ.ピグメントブラック7;
−シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントレッド122,シー.アイ.ピグメントブルー15:3または15:4およびシー.アイ.ピグメントブラック7;
−シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントバイオレット19,シー.アイ.ピグメントブルー15:3,シー.アイ.ピグメントブラック7,シー.アイ.ピグメントオレンジ43およびシー.アイ.ピグメントグリーン7;
−シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントレッド122,シー.アイ.ピグメントブルー15:3または15:4,シー.アイ.ピグメントブラック7,シー.アイ.ピグメントオレンジ5およびシー.アイ.ピグメントグリーン7;
−シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントレッド122,シー.アイ.ピグメントブルー15:3または15:4,シー.アイ.ピグメントブラック7,シー.アイ.ピグメントオレンジ38およびシー.アイ.ピグメントグリーン7;
−シー.アイ.ピグメントイエロー138,シー.アイ.ピグメントレッド122,シー.アイ.ピグメントブルー15:3または15:4,シー.アイ.ピグメントブラック7,シー.アイ.ピグメントオレンジ43およびシー.アイ.ピグメントグリーン7
【0019】
それぞれの分散染料の具体的な例としては、
−シー.アイ.ディスパースイエロー2,4,5,6,7,8,10,11,11:1,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,40,41,42,43,44,45,46,47,48,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100,101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,119,120,121,179,180,181,182,183,184,184:1,198,200,201,202,203,204,205,206,207,208,209,210,211,212,213,214,215,216,217,218,219,220,221,222,223,224,225,226,227および228;
−シー.アイ.ディスパースオレンジ2,4,5,6,7,8,9,10,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,25:1,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,38,39,40,41,41:1,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,126,127,128,129,130,131,136,137,138,139,140,141,142,143,145,146,147および148;
−シー.アイ.ディスパースレッド2,3,4,5,5:1,6,7,8,9,10,12,13,14,15,16,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,30:1,31,32,33,34,35,36,38,39,40,41,43,43:1,46,48,50,51,52,53,54,55,55:1,56,58,59,60,61,63,65,66,69,70,72,73,74,75,76,77,79,80,81,82,84,85,86,86:1,87,88,89,90,91,92,93,94,96,97,98,100,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,115,116,117,118,120,121,122,123,125,126,127,128,129,130,131,132,133,134,135,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146,147,148,149,150,151,151:1,152,153,154,155,156,157,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,167:1,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,178,179,180,181,182,183,184,185,186,187,188,189,190,190:1,191,191:1,192,193,194,195,211,223,224,273,274,275,276,277,278,279,280,281,302:1,305,306,307,308,309,310,311,312,313,314,315,316,317,318,319,320,321,322,323,324,325,326,327,328,329,330,331,332,333,334,335,336,338,339,340,341,342,343,344,346,347,348,349,352,356および367;
【0020】
−シー.アイ.ディスパースバイオレット 1,2,3,4,4:1,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,31,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,70,81,86,87,88,89,91,92,93,94,96および97;
−シー.アイ.ディスパースブルー2,4,5,6,8,9,10,11,12,13,13:1,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,23:1,24,25,27,28,29,30,31,32,33,34,36,38,39,40,42,43,44,45,47,48,49,51,52,53,54,55,56,58,60,60:1,61,62,63,64,64:1,65,66,68,70,72,73,75,76,77,79,80,81,81:1,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100,101,103,104,105,107,108,109,111,112,113,114,115,116,117,118,119,121,122,123,125,126,127,128,130,131,132,133,134,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146,147,148,149,150,151,152,153,154,155,156,158,159,160,161,162,163,164,165,165:2,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,195,281,282,283,283:1,284,285,286,287,288,289,290,291,292,293,294,316,317,318,319,320,321,322,323,324,325,326,327,328,329,330,331,332,333,334,335,336,337,338,339,340,341,342,343,344,345,346,347,349,351および359;
−シー.アイ.ディスパースグリーン1,2,5,6および9;
−シー.アイ.ディスパースブラウン1,2,3,4,4:1,5,7,8,9,10,11,18,19,20および21;
−シー.アイ.ディスパースブラック1,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,20,22,24,25,26,27,28,29,29:1,30,31,32,33,34および36;
また、好ましくは、式Aによる基本構造を有する置換ベンゾジフラノンである。
【0021】
【化1】

【0022】
このような染料は、どちらか一方または双方のフェニル環が、置換されていてもよい。有用な置換基X1およびX2は、ハロゲン、隣接しない酸素原子により中断されているまたはされていないアルキル基、酸素原子により中断されているまたはされていないおよびアルキル部において置換を有するまたは有しないアルコキシ基、ヒドロキシル基、置換または非置換のアミノ基、シアノ基、ニトロ基、およびアルコキシカルボニル基を含む。
【0023】
式Bによる染料もまた好ましい。
【0024】
【化2】

【0025】
分散染料のさらなる例としては、WO97/46623、WO98/24850、およびWO99/29783に記載されたものがある。
【0026】
本発明の着色剤調合物は、二以上の異なる着色剤の混合物を含んでいてもよい。しかしながら、本発明の着色剤調合物は、二以上の異なる着色剤の混合物ではなく、一種類の着色剤のみを含むのが好ましい。
【0027】
本発明の着色剤調合物は、粒子状である、すなわち、粒子の形状を有する着色剤を含む。前記粒子は、その形状において、規則的または非規則的であってもよく、例えば、前記粒子は、球状、実質的に球の形状、または針状であってもよい。
【0028】
本発明の一実施形態において、粒子は、球状または実質的に球の形状である、すなわち、最小直径に対する最大直径の比が1.0〜2.0、好ましくは1.5以下である。
【0029】
本発明の着色剤調合物中に含まれる粒子状の着色剤は、非常に細かく分割されるべきである。好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上の着色剤粒子が、1μm、好ましくは0.5μm、特に0.2μmの中央粒径を有するのが好ましい。
【0030】
本発明の好ましい一実施形態において、本発明の着色剤調合物は、粒子状の着色剤を10〜100g/l、好ましくは12〜70g/l含む。
【0031】
本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクにおける成分b)は、大気圧下で、247℃以上、好ましくは250℃以上の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒である。
【0032】
好ましくは、本発明の着色剤調合物に含まれる有機溶媒b)は、分解点が少なくとも200℃またはそれ以上である特性を有する。
【0033】
低分子量ポリテトラヒドロフランが有機溶媒b)であるのが好ましく、これは、単独で、または、一種以上の高沸点の水溶性または水混和性の有機溶媒と混合して用いてもよい。
【0034】
前記低分子量ポリテトラヒドロフランは、150〜500g/mol、好ましくは200〜300g/mol、より好ましくは約250g/molの(分子量分布に対する)数平均分子量MWを有するものが、通例、好ましく用いられる。
【0035】
ポリテトラヒドロフランは、テトラヒドロフランのカチオン重合による従来の方法で調製できる。
【0036】
ポリテトラヒドロフランが、さらなる有機溶媒と混合して用いられる場合、前記有機溶媒は、一般的に高沸点(すなわち、前記沸点が、大気圧で、一般的に≧247℃である)であり、かつ、水中で溶解されるまたは水溶性を有するものが用いられる。
【0037】
有用な溶媒は、多価アルコール、好ましくは、グリセロールなど、3〜8、特に3〜6の炭素原子を有する分岐または非分岐の多価アルコールを含む。
【0038】
有用な溶媒は、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレンをさらに含み、また、これらは低重合体(三および四量体)をも含む。ポリエチレングリコールおよびポリプロピレンは、120〜1500g/mol、特に200〜800g/mol、さらに300〜500g/molの数平均分子量Mnを有するものが好ましい。具体的な例は、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、tri−およびtetra−1,2−および−1,3−プロピレングリコール、および、tri−およびtetra−1,2−および−1,3−プロピレングリコールモノメチル、モノエチル、モノプロピル、モノブチルエーテルである。
【0039】
特に好ましい溶媒の例としては、グリセロール、ポリエチレングリコール(Mn300〜500g/mol)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、および、トリエチレングリコールモノブチルエーテルである。
【0040】
また、ポリテトラヒドロフランは、一以上(例えば、2、3、または4)の上記した溶媒と混合されてもよい。
【0041】
本発明の一実施形態としては、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、有機溶媒を、0.1質量%〜45質量%、好ましくは5質量%〜30質量%、より好ましくは10質量%〜25質量%、最も好ましくは10質量%〜20質量%含んでいてもよい。
【0042】
本発明の目的において、有機溶媒は、室温で、液体である。
【0043】
本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、大気圧で、247℃未満の沸点を有する有機溶媒を含まない。ここで用いる“溶媒を含まない”とは、247℃未満の沸点を有する有機溶媒画分が、全量で、0.25質量%未満、好ましくは0.1質量%未満、より好ましくは0.05質量%未満の不純物または混入物として存在していてもよいことを意味する。それぞれの場合において質量%で示される量は本発明の着色剤調合物に対する。
【0044】
247℃未満の沸点を有する有機溶媒の例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、N−メチルピロリドン、プロピレングリコール、プロピレンカーボネート、ジエチレンモノメチルエーテル、ジエチレンモノエチルエーテル、ジエチレンモノ−n−ブチルエーテル、1,2−メトキシエタン、イソプロパノール、およびエタノールが挙げられる。
【0045】
有機溶媒、特に上述した特に好ましい溶媒の組み合わせを含むものは、溶媒混合物の保水効果をさらに向上させるため、尿素(本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクの質量に対して、好ましくは0.1質量%〜5質量%)が追加されるのが好ましい。
【0046】
本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、印刷産業および塗布産業において、特に水溶性インクジェットインクに慣用されている助剤をさらに含んでいてもよい。このような助剤の例としては、エリトリトール、ペンタエリスリトール、アラビトール、アドニトール、およびキシリトールなどのペンチトール、ソルビトール、マンニトール、およびズルシトールなどのヘキシトールなどが挙げられる。
【0047】
さらなる例としては、2000g/molを超え10000g/mol、好ましくは800g/mol以下のMwを有するポリエチレングリコールがある。さらなる例は、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンおよびアルカリ金属塩などの保存料、例えば、アセチレンジオール1モルあたり20〜40モルのエチレンオキシドを通常、含み、かつ、分散性を有していてもよい、エトキシル化アセチレンジオールなどの脱ガス剤/消泡剤、粘度調整剤、フロー剤、湿潤剤(例えば、エトキシル化またはプロポキシル化された脂肪またはオキソアルコール、プロピレンオキサイド−エチレンオキサイドのブロック共重合体、オレイン酸またはアルキルフェノールのエトキシレート、アルキルフェノールエーテル硫酸塩(alkylphenol ether sulfates)、アルキルポリグリコシド、アルキルホスホン酸塩、アルキルフェニルホスホン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルフェニルホスホン酸塩、または、好ましくはポリエーテルシロキサン共重合体、特にアルコキシル化2−(3−ヒドロキシプロピル)ヘプタメチルトリシロキサンに基づく、7〜20、好ましくは7〜12のエチレンオキサイド単位と2〜20、好ましくは2〜10のプロピレンオキサイド単位とから一般的になり、かつ、着色剤調合物において0.05質量%〜1質量%の量で含まれ得る湿潤性界面活性剤)、防沈殿剤(anti−settlers)、光沢向上剤、潤滑油、接着向上剤、皮張り防止剤、つや消し剤、乳化剤、安定剤、疎水剤、光制御添加剤、手触り向上剤(hand improvers)、pH調整剤としてK2CO3などの塩基または特に乳酸またはクエン酸等のカルボン酸などの酸である。これらの物質が本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクの一部である場合、その全量は、本発明の着色剤調合剤および特に本発明のインクジェット方式用インクの質量に対して、一般的に2質量%、特に1質量%である。
【0048】
本発明の着色剤調合剤は、分散剤をさらに含んでいてもよい。有用な分散剤の例としては、US4,218,218などに記載されているものなどのアルコキシル化または部分的に硫酸化されたアルキルフェノール、US5,186,846などに記載されているナフタリンスルホン酸とホルムアルデヒドとの凝縮物またはアリールスルホン酸−ホルムアルデヒド凝縮物の混合物などが挙げられる。
【0049】
さらに、有用な分散剤としては、式
x2x+1O(CH2CH2O)y
(Xは12〜30、好ましくは18以下の整数であり、yは3〜50の整数である)の脂肪アルコールが挙げられる。
【0050】
さらに、有用な分散剤としては、マレイン酸−アクリル酸の共重合体、特にそれらの2000〜10000g/molの分子量を有し、ランダム共重合体またはブロック共重合体の形態を有するものが挙げられる。有用な分散剤としては、N−ビニルピロリドンホモポリマー、アクリレート−N−ビニルピロリヂン共重合体、特に2000から10000g/molの分子量Mnを有し、ランダム共重合体またはブロック共重合体の形態を有するN−ビニルピロリドンホモポリマーおよびアクリレート−N−ビニルピロリヂン共重合体が挙げられる。
【0051】
本発明の一実施形態において、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、バインダーを含む。バインダーとしては、放射線硬化性バインダー、熱硬化性バインダー、および風乾燥性バインダーよりなる群から選択されるものであり得る。有用なバインダーは、例えば、WO99/01516およびWO02/36695などに記載されている。同様に、WO03/29318などの分散性バインダー化合物も添加剤として有用である。
【0052】
本発明の一実施形態において、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、それぞれ20℃において、1〜30mPa・s、好ましくは1〜20mPa・s、より好ましくは2〜15mPa・sの動的粘度を有する。
【0053】
本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクの表面張力は、20℃で、概して20〜70mN/m、特に20〜40mN/m、より好ましくは25〜35mN/mである。
【0054】
本発明の一実施形態において、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクのpHは、概して5から10、好ましくは7〜9である。
【0055】
本発明の着色剤調合物において、成分c)は、水、好ましくは脱イオン水である。好ましい水の含有量は、少なくとも30質量%、好ましくは少なくとも45質量%、より好ましくは65質量%である。
【0056】
本発明の一実施形態において、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクの質量に対して、500ppm未満、好ましくは400ppm未満の遊離重金属イオンを含む。重金属イオンの具体的な例としては:Cu2+、Co2+、Co3+、Fe2+、Fe3+、Ni2+、Zn2+、Ca2+である。より好ましくは、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、300ppm以下の鉄を含む。
【0057】
500ppm未満の重金属イオンを含む本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、例えば、精製顔料を用いることによって、または、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクを調製する間に、沈殿、塩析、イオン交換法、ろ過、電気分解、慣用の脱イオン化法などの工程を実施することによって、調製できる。また、相当する精製された有機溶媒、および、完全に脱イオン化された水を使用することができる。
【0058】
本発明の一実施形態において、本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、塩化ナトリウムとして測定される塩化物を、0.05質量%未満含む。
【0059】
本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、通常、環境に親和的である。
【0060】
本発明のさらなる態様は、下記で本発明の製造方法として言及する、本発明の着色剤調合物の製造方法である。本発明の製造方法は、通例、種々の成分を混合する一以上の工程を有する。このような工程は、例えば、ボールミル、撹拌されたボールミルを含む、溶解機、槽およびミルなどの慣用の混合装置において実施される。
【0061】
本発明の製造方法の一実施形態において、水性プレスケーキなどの粒子状着色剤(a)は、例えば溶解機などの適当な装置において、少なくとも一種の有機溶媒(b)、水(c)とともに予め混合される。その後、得られた混合物は、所望の粒径(一般的に1μm、特に0.5μm、より好ましくは0.2μmの最大直径)になるまでミルで粉砕する。
【0062】
本発明の着色剤調合物は、インクとして直接、または、インクの製造に使用される。より好ましくは、本発明の着色剤調合物は、インクジェット方式用インクとして直接、または、インクジェット方式用インクの製造に使用される。他の好ましいインクとしては、例えば、万年筆用インクがある。
【0063】
本発明の着色剤調合物からインクを調製するために、本発明の一実施形態は、本発明の着色剤調合物に水を加える、場合によってはさらに添加剤を添加し、1〜0.5μmの粒子を除去するろ過手段を用いて最終的にろ過することによって所望の着色剤濃度に設定するのに十分な工程を有する。本発明のインクジェットインクは、このような方法で得られる。
【0064】
本発明のさらなる態様は、本発明の着色剤調合物または本発明のインクを用いたインクジェット方式によって、シート状または三次元状などであり得る基板への印刷方法である。この目的を達するために、本発明の着色剤調合物または本発明のインクジェットインクは、基板上に印刷され、印刷物はその後に任意に定着される。
【0065】
インクジェット方式において、一般的な水溶性インクは、微小な液滴として基板上に直接、散布される。これらには、ノズルを介して一定の速度でインクを加圧して印刷すべきパターンに基づく電界によって基板上へ噴出が方向付けられる連続式の方式があり、また、着色されたドットが出現すべき場所にのみインクが放出される割り込み方式(interrupted process)またはドロップオンデマンド式があり、後者の方式には圧力をインクシステムに加えてインク液滴を噴出させるピエゾ電気結晶または加熱中空針(heated hollow needle)(バブルまたはサーマルジェット方式)のいずれかを使用する。これらの技術は、Text.Chem.Color19(1987)、No.8、23〜29、および21(1989)、No.6、27〜32に記載されている。
【0066】
本発明のインクは、バブルジェット(登録商標)方式、または、ピエゾ電気結晶を用いた方式のインクとして特に有用である。
【0067】
有用な基板材料としては下記のものが挙げられる:
ラッカーまたはその他のものでコーティングされていてもよい、紙、板紙、ボール紙、木材、木質などのセルロース系材料、
ラッカーまたはその他のものでコーティングされていてもよい、アルミニウム、鉄、銅、銀、金、亜鉛、またはこれらの合金からなる箔、シート、加工品などの金属材料、
同様にコーティングされていてもよい、ガラス、磁器、およびセラミックなどのケイ酸塩材料、
ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン樹脂、ポリアクリル酸塩、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、およびブロック共重合体を含む相当する共重合体、生分解性高分子、ゼラチン等の天然高分子など、あらゆる種類の高分子材料、
天然または人口の、滑らかな形態の革、ナッパ革、またはスエード革などの革、
食料品および化粧品、
ならびに特に、
織物、編物、織布、不織布、例えば、ポリエステル、変性ポリエステルなどからなる人工布、ポリエステル混紡織物、綿混紡織物、綿、ジュート、亜麻、麻、およびカラムシなどのセルロース材料、ビスコース、ウール、シルク、ポリアミド、ポリアミド混紡織物、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリテトラヒドロフラン、トリアセテート、アセテート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ならびにポリエステルマイクロファイバー、などの二以上の材料からなる混紡布、ガラス繊維織物。
【0068】
本発明の着色剤調合物および特に本発明のインクジェット方式用インクは、特に、優れた印刷開始性、優れた使用持続性(こげつき)、および優れた耐滲み性など、総合的に有利な動作性能を有し、高品質、すなわち、光沢、色の深み、耐摩擦性、耐光性、耐水性、耐湿性、耐洗濯性、およびケミカルドライクリーニングに対する安定性に優れるイメージを印刷できる。これらは、コーティングされた印刷物、普通紙、織物において、特に有用である。
【0069】
本発明のさらなる実施形態では、基板、特に織物基板を提供し、これは、上述した本発明の一方法によって印刷がされ、パリッと印刷された像または線描および優れた手触りが顕著である。
【0070】
本発明のさらなる一実施形態において、少なくとも二つ、好ましくは少なくとも三つの本発明とは異なるインクジェット用インクを、混合してセットとしてもよい。
【実施例】
【0071】
本発明の実施例を以下に記載する。
【0072】
1a)顔料の分散
下記のものを撹拌型ボールミル、Drais DCP SF 12 Superflow中で粉砕した。
【0073】
ピグメントブルー15:3 1800g
n−C1837O(CH2CH2O)25H 450g
蒸留水 3700g
粉砕は、顔料粒子の平均径が100nmになるまで続けた。
【0074】
1b)本発明の着色剤調合物の調製
下記のものをガラスビーカー中で混合した。
【0075】
1a)の分散顔料 17g
グリセロール(沸点:290℃) 15g
ポリエチレングリコール(Mn8000g/mol) 1g
ポリエチレングリコール(Mn 400g/mol) 7g
ポリテトラヒドロフラン(Mn 250g/mol) 5g
湿潤剤(Tego Wet(登録商標)250、沸点>>250℃) 0.2g
尿素 1g
完全な脱イオン水 53.8g
【0076】
得られた着色剤調合物を、直径が1μmの孔を有する篩でろ過した。
【0077】
使用したグリセロール、ポリエチレングリコール、およびポリテトラヒドロフランは、使用したグリセロール、使用したポリエチレングリコール、および使用したポリテトラヒドロフランのそれぞれに対して、500ppm未満の濃度の遊離重金属イオンを含んでいた。
【0078】
本発明の着色剤調合物は、インクジェット用インクとして使用することができる。織物(綿)などの印刷基板上において非常に優れた結果が達成された。
【0079】
基板、特に綿などの織物上での液滴抑止特性(ホールドアウト)は、非常に優れていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一種の粒子状着色剤a)、
大気圧下、247℃以上の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒b)、および、
水c)、を含み、
大気圧下、247℃未満の沸点を有する少なくとも一種の有機溶媒を、0.25質量%未満含む着色剤調合物。
【請求項2】
全ての有機溶媒b)が、大気圧下、少なくとも250℃の沸点を有する請求項1に記載の着色剤調合物。
【請求項3】
全ての有機溶媒b)が、少なくとも200℃の分解点を有する請求項1または2に記載の着色剤調合物。
【請求項4】
水c)を、少なくとも30質量%含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色剤調合物。
【請求項5】
遊離重金属イオンを500ppm未満含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色剤調合物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色剤調合物の、インクを製造するための使用法。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色剤調合物の、インクジェット方式用インクを製造するための使用法。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色剤調合物を用いたインクジェット方式用インクの製造方法。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか1項に記載された着色剤調合物、または、請求項7もしくは8に記載のインクを用いたインクジェット方式による基板への印刷方法。
【請求項10】
前記基板が、織物基板である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項10または11に記載の方法によって得られた印刷基板。

【公表番号】特表2007−502335(P2007−502335A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522916(P2006−522916)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007859
【国際公開番号】WO2005/017047
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】