説明

石膏製品のためのワックスエマルション

石膏製品に耐水性を付与するのに有用なエマルションが開示される。本発明のエマルションは、少なくとも1つのワックスと、アルキルフェノールと及び親水性金属塩、好ましくは硫酸マグネシウムを含む。本発明のこのエマルションは、澱粉化合物の添加を必要としないため、従来技術のエマルションと比較すると、固形分がより高くても強化された安定性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石膏製品に耐水性を付与するのに有用なエマルションに関する。具体的には、本発明は、少なくとも1つのワックスと、アルキルフェノールと及び親水性金属塩(好ましくは硫酸マグネシウム)とを含むワックスエマルションに関する。本発明のこのワックスエマルションは、澱粉化合物の添加を必要としないため、従来技術のエマルションと比較すると、固形分がより高くても強化された安定性を示す。加えて、本発明は、このワックスエマルションの調製方法及びこのワックスエマルションから形成された物品に関する。
【背景技術】
【0002】
石膏(硫酸カルシウム二水塩)は、その特定の特性により、工業及び建築製品、特に石膏ボードの製造においてよく使用されている。石膏は豊富であり及び一般に安価な原料であり、脱水と再水和の工程を経て、注型、成型又は他の方法により有用な形状にすることができる。石膏ボードを製造する基材は、俗にスタッコと称される、硫酸カルシウム(石膏)の半水化物であり、水相を除去した後の二水和物の熱転化により製造される。
【0003】
石膏ボードの製作において、石膏スラリーが紙の基体上を流動しなくてはならない。連続工程において、次に、このスラリーと基体とが組み合わさったものをローラの間に通してサイジング加工する。このサイジング加工段階と同時に、このサイジング加工された石膏スラリーの上に裏紙を配置する。従って、石膏スラリーは、適切にサイジング加工された石膏ボードが製造できるために十分な流動性を有していなければならない。流動性とは、石膏スラリーが流動する能力のことである。
【0004】
石膏ボードの製造において、石膏スラリーは、ある程度まで発泡可能であることも重要である。発泡性とは、この発泡する能力のことである。石膏スラリーと紙の基体とをサイジングローラの間に通す際、サイジングローラに定常の石膏流が供給されるように、ある程度の量の石膏スラリーが逆流して、ローラのニップに蓄積されなくてはならない。発泡性は、石膏スラリーの、ローラのニップにおいてのこの逆流能力にとって重要である。成形板を使用して、マスターロールの使用を廃してよいが、発泡は完成品の密度を制御するにあたって重要である。
【0005】
石膏スラリーが基板上を流動し、次にサイジングローラを通過するという石膏ボード製造工程の連続性により、サイジング加工後の石膏スラリーの流動程度は、石膏ボードの完成品寸法の維持にとって非常に重要である。石膏スラリーがその流動を停止する時間は、硬化前時間と称される。従って、硬化前時間は石膏スラリーの重要な特性である。石膏スラリーの硬化時間もまた、重要な特性である。硬化時間とは、石膏スラリーが熱により乾燥されて、完成された固形の石膏ボードになるまでにかかる時間を意味している。当業界で周知のように、石膏ボード連続製造工程において、石膏スラリーは一貫した硬化時間を有していることが重要である。
【0006】
石膏ボードは、水を吸収し、水を吸収することで壁板の強度が低下する。普通の石膏ボード、石膏タイル、石膏ブロック、石膏ギブス等の従来技術の製品は、比較的低い耐水性を有する。通常の石膏ボードは、例えば、水に浸漬されると、かなりの量の水を急速に吸収し、その強度の大部分を失う。石膏ボードを心材とした2インチx4インチのシリンダを約70°F(21.1℃)の水に浸漬させた際、40分間に亘る浸漬の後、シリンダは36%の吸水率を示したことを実際の試験が示している。
【0007】
耐水性を石膏ボードに付与する今までの試みは、添加剤としてアスファルト、金属石鹸、樹脂及びワックスを水性石膏スラリーに混ぜることを含む。これにより得られる材料は使用しづらく、中心となる性質を制御することが困難であった。ポリシロキサンをベースとした系もまた、石膏ボードに耐水性を付与する試みにおいて使用されてきた。しかしながら、ポリシロキサンをベースとした系は高価であり及び使用が困難である。完成した石膏製品は、耐水性フィルム又はコーティングで被覆されもしてきた。耐水性の石膏製品を得ようとする過去の試みのある具体例は、溶融パラフィン、ワックス又はアスファルトを水性石膏スラリーに噴霧することである。
【0008】
耐水性の石膏製品を得るための従来の試みの別例は、ワックス1部につき約1部から約10部のアスファルトの相対的割合のパラフィンワックス等のワックスとアスファルトとのエマルションを水性石膏スラリーに添加することである。アスファルトは、常温ではパラフィンワックス及び同様のワックスにとって比較的貧溶媒であるため、高温で生成された溶液は、冷却時に、アスファルト・ワックス表面上に微細なワックスの結晶を堆積する傾向がある。
【0009】
ポリビニルアルコールは、石膏に耐水特性を追加するにあたっての使用を目的として、室温系を得るための試みにおいて使用されてきた。しかしながら、このポリビニルアルコール系は、急速に分離する傾向があり、このため、通常、使用前に持続的に混ぜ続けることを必要とする。このポリビニルアルコール系固有の不安定性は、調合物中における化合物の層化を引き起こす傾向がある。従って、ポリビニルアルコール系は、組成的に斑になりがちである。加えて、別々の相へと分離して不安定になることから、細菌が増殖する可能性もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、石膏製品に耐水性を付与するのに有用であり及び経済的に利用しやすい添加剤が必要とされている。コストのかかる成分の使用を必要とせず、流動性、発泡性、硬化前時間又は硬化時間に影響することのない耐水性添加剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の要旨
石膏製品に耐水性を付与するための本発明のエマルションは、少なくとも1つのワックスと、アルキルフェノールと及び硫酸マグネシウムとを含む。一実施形態において、硫酸マグネシウムの量は、エマルションの総重量に対して約0.05重量%から約5重量%の量である。別の実施形態において、澱粉成分はこのエマルションに添加されない。別の実施形態において、本発明は、石膏製品に耐水性を付与するための本発明のエマルションの調製方法を含む。更に別の実施形態において、本発明は、本発明のエマルションを利用して作成した石膏製品を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
発明の詳細な説明
本発明は、石膏製品に耐水特性を付与するのに有用なエマルションを提供する。このエマルションは、少なくとも1つのワックスと、アルキルフェノールと及び親水性金属塩、好ましくは硫酸マグネシウムとを含む。本発明のこのエマルションは、石膏ボード等の石膏製品の製造に必要な混合物の特性に悪影響を与えることなく、石膏と水との混合物に添加し得る。
【0013】
多様な石膏源を、本発明の組成物中に使用し得る。但し、石膏サンプルを水和するのに必要な水の量は、サンプルの純度によって異なる。
【0014】
本発明のエマルションにおいて有用なワックスは、融点約120°F(48.9℃)から約150°F(65.6℃)、好ましくは約135°F(57.2℃)から約145°F(62.8℃)を有する市販の既知のワックスのいずれからも選択し得る。このようなワックスは、通常、低揮発性であり、標準熱重量分析の間、約10%未満の重量の損失を示す。また、これらのワックスのオイル含有量は、通常、約1重量%未満である。これらのワックスは比較的高分子量であり、約36個以上(C36以上)の炭素原子の平均鎖長を有している。炭化水素ワックス成分は、石膏スラリーエマルションの分野で既知の全てのワックスを含み得る。
【0015】
特定の実施形態においては、1つ以上のワックスを鹸化することが有用である。この場合、この鹸化されたワックスは、添加された界面活性剤として機能する。この点で有用なワックスは、酸価又は鹸化価ならびに約180°F(82.2℃)より高い融点を有するワックスに限定される。このようなワックスの鹸化は、このワックスと、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の強塩基性物質とを混ぜ合わせることで達成し得る。本発明のエマルション中で鹸化し得るワックスは、モンタンワックス、カルナバワックス、蜜ろう、ヤマモモワックス(Bayberry−myrtle wax)、カンデリラワックス、カランデイワックス(caranday wax)、トウゴマワックス、エスパルトグラスワックス(esparto grass wax)、和ろう、オーリキュリーワックス(ouricury wax)、レタモ・セリ・ミミビワックス(retamo−ceri mimibi wax)、セラック、鯨ろう、サトウキビワックス、ウール・ラノリンワックス他を含む。ワックスの鹸化に必要な強塩基性物質の量は、そのワックスの鹸化価に基づいて計算し得る。例えば、1000で割った鹸化価は、ワックス1グラムあたりに添加する水酸化カリウムのグラム数に等しい。
【0016】
アルキルフェノールをエマルションに混ぜることが、最終石膏製品において低吸水性を達成するのに重要であることが判明している。本明細書で使用するところの「アルキルフェノール」という用語は、長鎖アルキル基を有するフェノール化合物に言及している。長鎖アルキル基は直鎖又は分岐基であってよい。長鎖アルキル基は、24から34個の炭素原子(C24〜C34)の基であってよい。このようなアルキルフェノールは、長鎖のC24〜C34重合メチレン結合アルキルフェノール、フェネート塩、カルシウムフェネート、分岐長鎖カルシウムアルキルフェノール、長直鎖カルシウムアルキルフェノール及びアミン基で置換された及び置換されていないマレイン酸の複合ポリマーを含む。本発明の組成物において有用な市販のアルキルフェノールの適切な例は、C24−C34重合メチレン結合アルキルフェノール、アミン基で置換されていないマレイン酸の複合ポリマーであるFLOZOL140、アミン基で置換されたマレイン酸の複合ポリマーであるFLOZOL145であり、これらは全てオハイオ州ウィクリフのルーブリゾール・ケミカルコーポレーション(Lubrizol Chemical Corp.)から入手可能である。
【0017】
本発明のエマルションは、硫酸マグネシウム(MgSO)を含むことで、懸濁化/ゲル化補助剤としての澱粉を必要とする安定性の低い七モリブデン酸アンモニウムのワックスの分散剤としての使用を廃し、及び、より広範囲に亘る入手可能なワックス(つまり、より低コスト/低融点のワックス)にも適合している。利用された澱粉の例が、米国特許出願公報第2005/0250858A1と米国特許第6663707号明細書に記載されており、これらの文献は共に参照により本願に組み込まれる。理論によって制限することを望むものではないが、七モリブデン酸アンモニウムはワックスを分断することによって機能し、ワックスを分散させるために懸濁化/ゲル化補助剤(澱粉)の添加を必要とすると発明者は信じている。しかしながら、ゲル化状態は、安定性と性能に関しては予測不可能である。対照的に、MgSOは、水溶性がより高いことから、エマルションとして懸濁されているワックスをスタッコ/コア基体全体により均一に分散させ、及び入手可能なより広範囲及びより低コスト/低融点のワックスに対応する機会を与える。本発明のMgSO含有エマルションにより、従来の系において分散剤として機能したアルキル化フェノールの使用の低減が可能となる。その結果、本発明のワックスエマルションは、以前又は競合する系よりもはるかに安定しており、エマルションの性能又は安定性を失うことなく、より高い固形分で貯蔵し得る。
【0018】
本発明のエマルションは、少なくとも1週間、好ましくは少なくとも1ヶ月、より好ましくは少なくとも6ヶ月間に亘って安定である。本発明のエマルションの典型的な平均固形分は、少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも45重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも55重量%、更により好ましくは少なくとも60重量%である。固形分がより高いエマルションの安定性は、輸送コストを削減できる可能性という点で有益である。
【0019】
石膏製品に耐水性を付与するのに有用な本発明のエマルションの典型的な組成範囲は、以下の組合せのいずれをも含む。エマルションの総重量に対して約25重量%から約40重量%の量の少なくとも1つのワックス。エマルションの総重量に対して約2.5重量%から約4.5重量%の量の鹸化可能なワックス。本発明のエマルションは、アルキルフェノールを、エマルションの総重量に対して、約0.1重量%から約10.0重量%、好ましくは約0.1重量%から約5.0重量%、更により好ましくは約0.1重量%から約2.0重量%、最も好ましくは約0.1重量%から約1.0重量%の量場合により含有する。必要とされるアルキルフェノールの量は、従来技術の剤で通常必要とされた量より低減されており、本発明のエマルションの調製におけるコスト削減となる。本発明の一実施形態において、エマルションはアルキルフェノールを含有しない。エマルションの総重量に対して約0.25重量%から約5.0重量%の量のポリナフタレンスルホン酸、エマルションの総重量に対して約55重量%から約65重量%の量の水であり、エマルションの総重量に対して約0.5重量%から約1.5重量%の量のアルカリ金属水酸化物。エマルションの総重量に対して、約0.05重量%から約5重量%、好ましくは約0.05重量%から約3.0重量%、更により好ましくは約0.1重量%から約2.5重量%、最も好ましくは約0.1重量%から約1.0重量%の量のMgSO
【0020】
本発明のエマルションは、少なくとも1週間、好ましくは少なくとも1ヶ月、より好ましくは少なくとも6ヶ月に亘って安定である。本発明のエマルションの典型的な平均固形分は、少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも45重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも55重量%、更により好ましくは少なくとも60重量%である。
【0021】
本発明をより良く理解するために、その代表的な利点を含め、以下の実施例が提供される。
【実施例1】
【0022】
表1は、実施例で利用したエマルション剤の成分及び特定の特性を一覧にしたものである。エマルションの調製においては、水と水溶性成分とを混ぜ合わせて第一混合物とし、次にこの混合物を約185°F(85℃)から約205°F(96.1℃)の温度まで加熱した。ワックス化合物をアルキルフェノールと混ぜて第二混合物とし、この混合物も約185°F(85℃)から約205°F(96.1℃)の温度まで加熱した。水性混合物とワックス混合物とを次に混ぜ合わせて、得られた混合物を次にホモジナイザ内に投入した。均質化により、約0.6ミクロンから約1.8ミクロンの範囲に亘るミセル直径の分布が達成されることが好ましい。但し、ミセル直径の分布は、約0.5ミクロンから約2.5ミクロンの範囲であってよい。この均質化レベルは、例えば、約2000から約4000psigで運転するデュアルオリフィスホモジナイザを用いることによって成し遂げ得る。
【0023】
【表1】

【0024】
表2、3、4及び5は、表1に記載のエマルションを利用して用意した試料について得られた流動性と吸水性のデータを一覧にしている。表3は、0.25重量%のチオベンジゾールを抗菌剤として更に含むエマルション4B、4C、6B及び6Cについてのデータを含む。全試料は、50gのスタッコを一覧の表2、3及び4で指定のグラム数の水及びエマルションと混合して調製された。対照(ブランク)については、エマルションを添加しなかった。石膏、水及びエマルションが、加えられた場合、一緒に混合され、1分間に亘って放置された。この混合物を、次に、更に30秒に亘って混合した。この2回目の混合の後、試料は平坦な表面上に注がれ、得られるパテの直径が測定された。パテの直径は、試料の流動性の指数である。直径が大きければ大きいほど、試料は流動的である。流動性試験で作成したパテを少なくとも24時間に亘って110°F(43.3℃)にて乾燥させた。この乾燥時間の終了時に、パテの重量を計測し、重量を記録した。乾燥させたパテを、次に、水中に2時間に亘って浸漬させた。この2時間に亘る浸漬の終了時に、パテの重量を計測し、この湿重量を記録した。次に、保水率(%)を、記録されたこれら2つの重量の差に基づいて計算した。
【0025】
【表2】

【0026】
【表3】

【0027】
【表4】

【0028】
【表5】

【0029】
表7は、本発明のエマルションの最も好ましい実施形態を示し、表8は、この好ましい実施形態についての吸水性データを提供している。
【0030】
【表6】

【0031】
【表7】

【0032】
本発明をその特定の実施形態と実施例に言及して記載及び説明したが、当業者は、本発明がそれ自体で本明細書中で必ずしも説明されていない他の実施形態に適することを理解するものである。このため、本発明の真の範囲を定める目的のためには、付随の請求項についてのみ参照されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのワックスと、アルキルフェノールと及び硫酸マグネシウムとを含む、石膏製品に耐水性を付与するためのエマルション。
【請求項2】
前記硫酸マグネシウムが、前記エマルションの総重量に対して約0.05重量%から約5重量%の量である、請求項1に記載のエマルション。
【請求項3】
前記硫酸マグネシウムが、前記エマルションの総重量に対して約0.1重量%から約2.5重量%の量である、請求項1に記載のエマルション。
【請求項4】
前記硫酸マグネシウムが、前記エマルションの総重量に対して約0.1重量%から約1.0重量%の量である、請求項1に記載のエマルション。
【請求項5】
澱粉成分が添加されていない、請求項1に記載のエマルション。
【請求項6】
少なくとも1つのワックスが、前記エマルションの総重量に対して約25重量%から約40重量%の量であり、前記エマルションが鹸化可能なワックスを、前記エマルションの総重量に対して約2.5重量%から約4.5重量%の量にて更に含む、請求項1に記載のエマルション。
【請求項7】
更にアルキルフェノールを、前記エマルションの総重量に対して約0.1重量%から約1.0重量%の量にて含む、請求項6に記載のエマルション。
【請求項8】
ポリナフタレンスルホン酸を、前記エマルションの総重量に対して約0.25重量%から約5.0重量%の量にて、水を、前記エマルションの総重量に対して約55重量%から約65重量%の量にて、アルカリ金属水酸化物を、前記エマルションの総重量に対して約0.5重量%から約1.5重量%の量にて、更に含む、請求項6に記載のエマルション。
【請求項9】
前記エマルションが、少なくとも1ヶ月に亘って安定である、請求項1に記載のエマルション。
【請求項10】
前記エマルションの総重量に対して45重量%を超える固形分を有する、請求項1に記載のエマルション。
【請求項11】
(a)少なくとも1つのワックスとアルキルフェノールとを含む第一混合物を、硫酸マグネシウムと水とを含む第二混合物と混合する段階、
(b)第一混合物と第二混合物とを混合してもたらされる混合物を形成する段階、及び
(c)前記もたらされた混合物を均質化する段階、
を含む、石膏製品に耐水性を付与するのに有用なエマルションを製作する方法。
【請求項12】
第二混合物が、硫酸マグネシウムを、前記エマルションの総重量に対して約0.05重量%から約5重量%の量にて含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記エマルションが澱粉化合物を含有していない、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
第一混合物が、少なくとも1つのワックスを、前記エマルションの総重量に対して約25重量%から約40重量%の量にて含み、前記第一混合物が、鹸化可能なワックスを、前記エマルションの総重量に対して約2.5重量%から約4.5重量%の量にて更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
第一混合物が、アルキルフェノールを、前記エマルションの総重量に対して約0.1重量%から約1.0重量%の量にて含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
石膏及び請求項1に記載の前記エマルションを含む石膏製品。
【請求項17】
前記硫酸マグネシウムが、前記エマルションの総重量に対して約0.05重量%から約5重量%の量である、請求項16に記載の石膏製品。
【請求項18】
前記硫酸マグネシウムが、前記エマルションの総重量に対して約0.1重量%から約2.5重量%の量である、請求項16に記載の石膏製品。
【請求項19】
前記硫酸マグネシウムが、前記エマルションの総重量に対して約0.1重量%から約1.0重量%の量である、請求項16に記載の石膏製品。
【請求項20】
但し、前記エマルションが澱粉成分を含有していない、請求項16に記載の石膏製品。

【公表番号】特表2009−535447(P2009−535447A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507700(P2009−507700)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/008629
【国際公開番号】WO2007/127034
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(596174400)ヘキソン スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッド (20)
【住所又は居所原語表記】180 East Broad Street,Columbus,Ohio 43215,United States of America
【Fターム(参考)】