説明

磁気ストライプを有するモバイル決済機器

モバイル決済機器(1900)は、本体(1010)、入力機器(120A)、および磁気ストライプ(160)を有する基板を備えてもよい。入力機器(120A)は、複数のデータソースからデータを受信するように構成されてもよい。磁気ストライプ(160)は、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信するデータを格納するように構成されてもよい。基板は、本体(1010)と移動可能に連結されてもよく、第1および第2の位置間で移動するように構成されてもよい。磁気ストライプ(160)は、第1の位置において、本体(1010)から少なくとも部分的に突出してもよく、また、第2の位置において、本体(1010)から突出しなくてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「MOBILE PAYMENT DEVICE WITH MAGNETIC STRIPE」と題された、米国仮出願第60/833,022号(2006年7月24日)の優先権を主張し、この仮出願の開示の全体は、あらゆる目的のために、あたかも本明細書中に述べられているかのように、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本発明は、概して、個人用電子機器に関する。より具体的には、本発明は、モバイル決済機器に関する。
【背景技術】
【0003】
現代の販売業者およびサービス提供業者は、多数の決済形式を受け付けている。販売業者の多くは、現金、クレジットカード、デビットカード、ストアドバリューカード、小切手、およびクーポン等の販売促進物を受け付ける。販売業者および/またはサービス提供者によっては、種々の可能な決済形式のうちのいくつかだけしか受け付けないことがあるため、多くの場合、消費者は、これらの決済形式の全てを携帯しなければならない。特定の販売業者および/またはサービス提供業者を訪れることを事前に予定していない顧客もいるため、消費者が予定外に訪れることになった場合に、消費者は、異なる決済形式を携帯したいと望む場合がある。
【0004】
このことから、消費者が日常的に携帯する多数の決済方法をもたらすことが可能になっている。さらに、消費者は、運転免許証、身分証明証、ロイヤルティプログラムカード、および会員カード等のその他の物を定期的に携帯する必要があり得る。消費者がこれら全てを携帯しなければならない場合、整理整頓できず、かつ置き間違えるため、セキュリティ上の問題を引き起こされ、場合により取引が重複して行なわれる場合がある。本発明の実施形態は、これらの問題およびその他の問題に対する解決策を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための装置を提供する。装置は、プロセッサ、入力機器、データ記憶装置、表示装置、非視覚的出力機器、および磁気ストライプを備えてもよい。入力機器は、プロセッサと通信してもよく、複数のデータソースからデータを受信するように構成可能であってもよい。データ記憶装置は、プロセッサと通信してもよく、複数のデータソースから受信したデータを格納するように構成可能であってもよい。表示装置は、プロセッサと通信してもよく、また、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信したデータを表示するように構成されてもよい。非視覚的出力機器は、プロセッサと通信してもよく、また、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信したデータを出力するように構成されてもよい。磁気ストライプは、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信したデータを格納するように構成されてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態において、表示装置は、グラフィカルインターフェースを表示するようにさらに構成されてもよく、入力機器は、ユーザが、グラフィカルインターフェースと相互作用することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態において、磁気ストライプは、磁性を特徴とし、装置は、磁気ストライプの磁性を変更するように構成される磁気ストライプ符号器をさらに備えてもよく、その結果、データソースから受信したデータは、磁気ストライプに格納される。その他の実施形態において、装置は、磁気ストライプの磁性を制御するように構成される磁性制御機器を備えてもよい。例えば、磁性制御機器は、符号器を介して磁気ストライプを処理することを必要とせずに、特性を能動的に変更してもよい。
【0008】
いくつかの実施形態において、非視覚的出力機器は、入力機器のユーザから受信した命令に少なくとも部分的に基づいて、特定のデータソースから受信したデータを出力するように構成されてもよい。これらの実施形態およびその他の実施形態において、磁気ストライプは、入力機器のユーザから受信した命令に少なくとも部分的に基づいて、特定のデータソースから受信するデータを格納するように構成されてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態において、プロセッサは、少なくとも1つのデータソースに関連付けられる信用限度および/または残高を監視するように構成されてもよく、および/または少なくとも1つのデータソースに関連付けられる消費者ロイヤルティプログラムを監視するように構成されてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、入力機器は、ユーザからセキュリティコードを受信するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ、入力機器、データ記憶装置、表示装置、非視覚的出力機器、または磁気ストライプは、ユーザから受信したセキュリティコードに少なくとも部分的に基づいて、有効または無効にされるように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、非視覚的出力機器は、ユーザから受信したセキュリティコードに少なくとも部分的に基づいて、不正使用メッセージを伝送するようにさらに構成されてもよい。
【0011】
さらにその他の実施形態において、装置は、生体認証入力機器をさらに備えてもよい。生体認証入力機器は、ユーザから生体認証データを受信するように構成されてもよい。プロセッサ、入力機器、データ記憶装置、表示装置、非視覚的出力機器、または磁気ストライプは、ユーザから受信した生体認証データに少なくとも部分的に基づいて、有効または無効にされるように構成されてもよい。また、非視覚的出力機器は、ユーザから受信した生体認証データに少なくとも部分的に基づいて、不正使用メッセージを伝送するようにさらに構成されてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、装置は、本体も備え、磁気ストライプは、本体に格納式であるようにさらに構成されてもよい。その他の実施形態において、装置は、本体およびクリップを備えてもよく、クリップは、本体およびクリップ間の物体を圧縮するように構成される。いくつかの実施形態において、装置は、本体用のカバーをさらに備えてもよく、本体用のカバーは、プロセッサ、入力機器、データ記憶装置、表示装置、非視覚的出力機器、磁気ストライプ、および本体のうちの少なくとも1つを保護するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態において、装置は、無線周波数識別(「RFID」)標示機器も備えてもよく、この無線周波数識別標示機器は、場合により販売時点情報管理機器上にある無線周波数識別送受信機が、非視覚的出力機器と通信可能または通信不可能であることをユーザに標示するように構成される。無線周波数識別標示機器は、赤色光、緑色光、および振動機器を備えてもよい。赤色光は、無線周波数識別送受信機が通信不可能である場合に照射するように構成されてもよい。緑色光は、無線周波数識別送受信機が通信可能である場合に照射するように構成されてもよい。振動機器は、無線周波数識別送受信機が最初に利用可能になる場合に、特定の時間振動するように構成されてもよい。その他の実施形態において、装置は、プロセッサ、入力機器、データ記憶装置、表示装置、および非視覚的出力機器のうちの少なくとも1つがアクティブである場合に、特定の時間振動するように構成される独立型の振動機器をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態は、1つの振動機器を使用して、本振動機器の機能性ならびに無線周波数識別標示機器における振動機器の機能性を提供してもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、プロセッサ、データ記憶装置、および/またはその他の構成要素は、プロセッサまたはその他の構成要素により実行可能な命令であって、音声ファイルを復号するため、インターネットと通信するウェブブラウザを提供するため、受信した全地球位置測定システム伝送を処理するため、および/または移動電話伝送を処理するための命令を含んでもよい。
【0015】
いくつかの実施形態において、プロセッサ、データ記憶装置、および/またはその他の構成要素は、プロセッサまたはその他の構成要素により実行可能な命令であって、入力機器と通信するコンピュータが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信したか否かを判断するための命令を含んでもよい。プロセッサ、データ記憶装置、および/またはその他の構成要素は、プロセッサまたはその他の構成要素により実行可能な命令であって、入力機器と通信するコンピュータが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信したという判断に応答して、少なくとも1つの特定の処置をとるための命令をさらに含んでもよい。可能な特定の1つの処置は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のどのウェブサイトをコンピュータが通信したかに少なくとも一部に基づいて、特定のデータソースから受信し、かつデータ記憶装置に格納されるデータを選択するステップを含んでもよい。特定の1つの処置は、コンピュータによって受信するために、非視覚的出力機器を介して、選択されたデータを出力するステップをさらに含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施形態において、プロセッサ、データ記憶装置、および/またはその他の構成要素は、プロセッサまたはその他の構成要素により実行可能な命令であって、データ記憶装置に格納され、かつ販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信するデータを、機器を使用してユーザが選択したということを判断するための命令を含んでもよい。また、プロセッサまたはその他の構成要素により実行可能な命令は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信するデータを、ユーザが入力機器を使用して選択したという判断に応答して、少なくとも1つの特定の処置をとるための命令を、非視覚的出力機器を介して出力するステップを含んでもよい。特定の1つの処置は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信するステップ、および/または非視覚的出力機器から、選択されたデータを受信するステップを含んでもよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、表示装置は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立する入力機器に応答して、販売促進を表示するように構成されてもよい。販売促進は、単なる一例として、クーポン、セール情報、および/または金融情報であってもよい。いくつかの実施形態において、表示装置は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立する入力機器に応答して、販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる少なくとも1つの所望の商品またはサービスに関する表現を表示するように構成されてもよい。この表現は、単なる一例として、食品リストを含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、装置は、電源をさらに備えてもよい。電源は、単なる一例として、使い捨て電池、充電式電池、容量素子、および/または太陽電池であってもよい。いくつかの実施形態において、電源は、運動エネルギー変換器も備えてもよく、この場合、運動エネルギー変換器は、運動エネルギーの動きを電力に変換するように構成される。
【0019】
別の実施形態において、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法を提供する。方法は、請求項または本明細書の説明に記載される装置のいずれかによって実行されるステップを含んでもよい。
【0020】
別の実施形態において、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法を提供する。方法は、請求項または本明細書の説明に記載される装置のいずれかを使用するためのステップを含んでもよい。方法は、関連データがデータ記憶装置に格納されるストアドバリュー券に、価値を加えるステップをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、方法は、請求項または本明細書の説明により記載される装置の使用を伴う金融取引に適用する料金を計算するステップを含んでもよい。料金は、販売業者、サービス提供業者、金融機関、または請求項または本明細書の説明により記載される装置のユーザにアクセスされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、プロセッサ、入力機器、データ記憶装置、表示装置、非視覚的出力機器、および磁気ストライプを含む、複数のデータソースからのデータを格納および出力する本発明のある実施形態に関するブロック図である。
【図2】図2は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の可能な入力機器を示すこと以外は、図1に示すブロック図と類似している。
【図3】図3は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の可能なデータ記憶装置を示すこと以外は、図2に示すブロック図と類似している。
【図4】図4は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、LCDディスプレイのような表示装置を示すこと以外は、図3に示すブロック図と類似している。
【図5】図5は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の可能な非視覚的出力機器を示すこと以外は、図4に示すブロック図と類似している。
【図6】図6は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の種類の磁気ストライプを示すこと以外は、図5に示すブロック図と類似している。
【図7】図7は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、磁気ストライプ符号器も含むこと以外は、図6に示すブロック図と類似している。
【図8】図8は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、磁性制御機器も含むこと以外は、図6に示すブロック図と類似している。
【図9】図9は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、生体認証入力機器も含むこと以外は、図8に示すブロック図と類似している。
【図10】図10は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、本体も含むことと、格納式である磁気ストライプを示すこと以外は、図1に示すブロック図と類似している。
【図11】図11は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、クリップも含むこと以外は、図10に示すブロック図と類似している。
【図12】図12は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、無線周波数識別(「RFID」)標示機器も含むこと以外は、図9に示すブロック図と類似している。
【図13】図13は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、赤色光、緑色光、および振動機器を備えるRFID標示機器を示すこと以外は、図12に示すブロック図と類似している。
【図14】図14は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、振動機器も含むこと以外は、図13に示すブロック図と類似している。
【図15】図15は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、データ記憶装置に格納されるプロセッサにより実行可能な種々の命令も示すこと以外は、図14に示すブロック図と類似している。
【図16】図16は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、電源も含むこと以外は、図15に示すブロック図と類似している。
【図17】図17は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、異なる種類の可能な電源を示すこと以外は、図16に示すブロック図と類似している。
【図18】図18は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、運動エネルギー変換器を電源として示すこと以外は、図16に示すブロック図と類似している。
【図18A】図18Aは、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、入力機器および非視覚的出力機器と通信するコンピュータを示すこと以外は、図18に示すブロック図と類似している。
【図19】図19は、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための、本発明の1つの装置に関する等角投影図である。
【図20】図20は、本発明のある実施形態に関する等角投影図であり、格納位置における磁気ストライプを示すこと以外は、図19に示す図と類似している。
【図21】図21は、本発明のある実施形態に関する側面図であり、クリップを示すこと以外は、図19に示す図と類似している。
【図22】図22は、本発明のある実施形態に関する等角投影図であり、カバーも含むこと以外は、図19に示す図と類似している。
【図23】図23は、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための、本発明の1つの方法に関するブロック図である。
【図24】図24は、例示的なコンピュータシステムに関するブロック図であり、この例示的なコンピュータシステムは、本発明の装置またはシステムの少なくとも一部において使用可能であり、または本発明の方法の少なくとも一部を実装可能である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付の図面を併用して本発明について記載する。
【0023】
添付の図面において、類似の構成要素および/または特徴は、同一の数字参照表示を有することができる。さらに、同一の種類の種々の構成要素は、類似の構成要素および/または特徴を区別する文字が参照表示の後に続くことによって区別することが可能である。本明細書において第1の数字参照表示のみを使用する場合、説明は、接尾語にかかわらず、同一の第1の数字参照表示を有する類似の構成要素および/または特徴のいずれかに適用可能である。いくつかの事例において、参照表示の後に2つの文字が続く場合がある。第2の文字は、参照表示の後に1つの文字を含む特定の構成要素の個々の構成要素および/または特徴を区別する。
【0024】
以下の説明は、例示的実施形態のみを提供し、本開示の範囲、適用性、または構成を限定することを意図しない。むしろ、例示的実施形態に関する以下の説明は、例示的実施形態の実装を可能にする説明を当業者に提供する。添付の請求項に記載されているように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、要素の機能および配置に種々の変更を加えてもよいことを理解されたい。
【0025】
実施形態を完全に理解するために、実施形態の具体的な詳細が以下の説明に提供される。しかしながら、これらの具体的な詳細無しで実施形態を実用化してもよいことを当業者は理解するであろう。例えば、回路、システム、ネットワーク、プロセス、およびその他の構成要素は、不必要な詳細により実施形態が不明瞭にならないように、ブロック図の形式における構成要素として示される場合がある。その他の事例において、既知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および手法は、実施形態を不明瞭にしないように、不必要な詳細無しで示される場合がある。
【0026】
また、個々の実施形態は、フローチャート、フロー図、データフロー図、構造図、またはブロック図として示されるプロセスとして説明され得ることに留意されたい。フローチャートは、順次プロセスとして動作を説明してもよいが、その動作の多くは、並行または同時に実行可能である。さらに、動作の順番の配置を変えてもよい。プロセスは、その動作の完了時に終了するが、図面に含まれない追加のステップを含んでもよい。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラム等に対応してもよい。プロセスが機能に対応する場合、その終了は、呼び出し関数またはメイン関数への関数の戻りに対応する。
【0027】
用語の「機械可読媒体」は、携帯型または固定型記憶装置、光学式記憶装置、無線チャネル、ならびに命令および/またはデータを格納、含有、または携帯することが可能なその他の種々の媒体を含むがそれだけに限定されない。コードセグメントまたは機械により実行可能な命令は、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラム記述の任意の組み合わせを表してもよい。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、または記憶内容を通過および/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に連結されてもよい。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットッワーク伝送等を含む任意の適切な手段を介して通過、転送、または伝送されてもよい。
【0028】
さらに、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードに実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメントは、機械可読媒体に格納されてもよい。プロセッサは、必要なタスクを実行してもよい。
【0029】
図1を参照すると、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための本発明の1つの装置100に関するブロック図が示される。装置100は、プロセッサ110、入力機器120、データ記憶装置130、表示装置140、非視覚的出力機器150、および磁気ストライプ160を備えてもよい。種々の構成要素の各々は、プロセッサ110および/または装置100のその他の構成要素と直接通信または間接通信してもよい。入力機器120は、複数のデータソースからデータを受信するように構成されてもよい。データ記憶装置130は、複数のデータソースからのデータを格納するように構成されてもよい。表示装置140は、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信するデータを表示するように構成されてもよい。非視覚的出力機器150は、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信するデータを出力するように構成されてもよい。磁気ストライプ160は、複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信するデータを格納するように構成されてもよい。
【0030】
複数のデータソースは、単なる一例として、クレジットカード、デビットカード、現金自動預払機カード、小売店クレジットカード、ストアドバリュー券、割引カード、運転免許証、身分証明証、学生証、図書館カード、会員カード、パスポート、消費者ロイヤルティプログラムカード、健康保険証、眼治療保険証、歯科治療保険証、名刺、職業登録カード、レンタル認証カード、セキュリティカードまたは無線周波数識別セキュリティボブ、ならびにインターネットを介して利用可能な遠隔ソース等のデータソースを含んでもよい。データソースは、例えば、電子、可聴、無線周波数、書面、印刷、またはバーコード等の種々の形式であってもよい。さらに、ユーザは、可能なデータソースから事前に記憶された情報を有してもよく、その記録された情報は、データソースであってもよい。
【0031】
ユーザは、装置100を使用して、複数のデータソースからのデータを格納および出力してもよい。ユーザは、入力機器120を使用してデータソースを入力してもよい。データをデータ記憶装置130に格納してもよい。表示装置140は、場合により、データが受信および/または格納されたことをユーザに確認してもよい。次に、ユーザは、販売業者、サービス提供業者、または販売業者、サービス提供業者、または金融機関に存在してもよく、格納されたデータを呼び出しおよび出力することを望んでもよい。場合により、入力機器120を使用するユーザは、装置100に指示することによって、非視覚的出力機器150において特定のデータソースから特定のデータを出力してもよく、および/またはデータを磁気ストライプ160において格納してもよい。いくつかの実施形態において、販売業者、サービス提供業者、または金融機関における販売時点情報管理機器またはその他機器は、入力機器120と通信し、非視覚的出力機器150に指示して格納されている特定のデータを出力してもよい。プロセッサ110は、装置100の構成要素のいずれかの動作に指示してもよく、および/またはその動作を制御してもよい。
【0032】
図2は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の可能な入力機器120を示すこと以外は、図1に示すブロック図と類似している。いくつかの実施形態において、入力機器120は、タッチスクリーン120A、少なくとも1つのボタン120B、少なくとも1つのタッチセンサ式パッド120C、選択回転部120D、マイクロホン120E、デジタルスキャナ120F、無線周波数識別トランスポンダ120G、無線周波数送受信機120H、直列接続または並列接続120I、ならびに/あるいは磁気ストライプ読み取り器120Jのうちの1つ以上であってもよい。
【0033】
図3は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の可能データ記憶装置130を示すこと以外は、図2に示すブロック図と類似している。いくつかの実施形態において、データ記憶装置130は、磁気記憶装置130A、光学式記憶装置130B、光磁気記憶装置130C、および/または固体記憶装置130Dのうちの1つ以上であってもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、データ記憶装置130は、着脱式の読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ媒体であってもよく、磁気記憶装置、光学式記憶装置、光磁気記憶装置、および/または固体記憶装置を含むがそれだけに限定されない。着脱式媒体には、専用のケーシングを含む任意の数の物理的形状あるいはCompactFlash、SmartMedia(登録商標)、Memory Stick、Multimedia Card、および/またはSecure Digital Card等の業界標準フラッシュメモリフォーマットが設けられてもよい。いくつかの実施形態において、読み取り専用メモリ媒体は、装置のいくつかの実施形態に存在しない追加の機能を提供するための機械により実行可能な命令を含んでもよい。例えば、全地球位置測定システム地図、娯楽ソフトウェア、ならびにワード処理および表計算プログラム等の生産性ソフトウェアは、本発明の装置が使用する着脱式メモリにおいて利用可能であり得る可能な種類のソフトウェアのほんの数例である。データ記憶装置に格納され得るその他の機能について、以下にさらに詳細に説明する。
【0035】
図4は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、LCDディスプレイ140Aのような表示装置140を示すこと以外は、図3に示すブロック図と類似している。その他の種類の表示装置140も、その他の実施形態において使用してもよい。装置100において使用され得るその他の可能な表示装置140の例として、デジタル光処理画面、プラズマディスプレイ、発光ダイオード画面、有機発光ダイオード画面、表面電界ディスプレイ、電界放出ディスプレイ、および/またはシリコン上の液晶ディスプレイが挙げられる。表示装置140は、いくつかの実施形態において、グラフィカルインターフェースを表示するように構成されてもよく、入力機器120は、ユーザがグラフィカルインターフェースと相互作用することを可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、グラフィカルインターフェースは、アイコンを表示するように構成されてもよい。アイコンは、階層的にユーザに提示されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、データ記憶装置130に格納されるデータソースは、クレジットカード、デビットカード、身分証明証、会員カード等のカテゴリにグループ化されてもよい。これらのカテゴリの各々は、アイコンによって第1のメニューに表示されてもよい。アイコンのうちの1つが選択されると、新しい組のアイコンが表示装置140上に出現し、そのアイコンの各々は、場合によりカテゴリ内における異なるデータソースを表してもよい。
【0036】
図5は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の可能な非視覚的出力機器150を示すこと以外は、図4に示すブロック図と類似している。いくつかの実施形態において、非視覚的出力機器150は、RFIDトランスポンダ150A、無線周波数送受信機150B、直列接続または並列接続150C、音声出力接続150D、ならびに/あるいは音声スピーカ150Eのうちの1つ以上であってもよい。いくつかの実施形態において、非視覚的出力機器150は、入力機器120と一体型でもよく、または入力機器120と同一であってもよい。例えば、いくつかの実施形態において、装置100は、非視覚的出力機器150および入力機器120の両方として機能するRFIDトランスポンダ150Aまたは無線周波数送受信機150Bを含んでもよい。いくつかの実施形態において、直列接続または並列接続150等のその他の機器も、非視覚的出力機器150および入力機器120の両方であるように構成されてもよい。直列接続または並列接続120I、150Cは、いくつかの実施形態において、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)またはファイヤワイヤ(IEEE1394)接続である。さらに、無線周波数送受信機120H、150Bは、無線ネットワーキングまたは接続信号(例えば、WiFi(IEEE802.11)またはBluetooth(IEEE802.15.1))、移動電話通信、全地球位置測位信号、および衛星音楽無線信号が含まれるがそれだけに限定されない任意の種類の無線周波数信号を受信および/または送信するように構成されてもよいことに留意されたい。
【0037】
図6は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、種々の種類の磁気ストライプ160を示すこと以外は、図5に示すブロック図と類似している。異なる種類の磁気ストライプ160を、本発明の種々の実施形態において使用してもよい。単なる一例として、磁気ストライプ160は、スラリー状磁気ストライプ160A、高温ホイル状ストライプ160B、金属ストライプ160C、高保磁力ストライプ160D、および/または低保磁力ストライプ160Eであってもよい。いくつかの実施形態において、磁気ストライプ160は、磁性を特徴とし、磁性は、磁気ストライプの表面において異なるため、それによりデータを表してもよい。このようなデータは、例えば、磁気クレジットカード、運転免許証、および磁気ストライプを含むその他のカードに格納される同一または類似のデータを表してもよい。表されたデータは、カード上のテキスト、無線周波数識別子、またはインターネット上のソースから電子的に検索可能なデータ等の、その他の媒体内またはその媒体に格納または配置されるデータも表してもよい。
【0038】
図7は、本発明のある実施形態700に関するブロック図であり、磁気ストライプ符号器710を含むこと以外は、図6に示すブロック図と類似している。磁気ストライプ符号器710は、プロセッサ110と通信してもよい。磁気ストライプ符号器710は、種々の構成であってもよい。いくつかの実施形態において、磁気ストライプ符号器710は、磁気ストライプ160に対して移動し、かつ磁気ストライプ160の磁性を変更するように構成されてもよい。その他の実施形態において、磁気ストライプ160は、磁気ストライプ符号器710に対して移動し、かつ磁気ストライプ160の磁性を変更するように構成されてもよい。さらにその他の実施形態において、磁気ストライプ符号器710および磁気ストライプ160の両方は、固定のままでもよいが、磁気ストライプ160の磁性は変更される。磁気ストライプ160の磁性を変更することによって、磁気ストライプ160に格納される磁気が変更されてもよい。
【0039】
図8は、本発明のある実施形態800に関するブロック図であり、磁性制御機器810も含むこと以外は、図6に示すブロック図と類似している。磁性制御機器810は、磁気ストライプ160の磁性を制御するように構成されてもよい。磁気ストライプの磁性を制御するための方法および装置は、1995年5月2日にRobert J. Hossに発行された名称が「RADIO FREQUENCY ACTIVATED CHARGE CARD」である米国特許第5,412,192号にさらに詳細に記載されており、本特許は、全目的のために参照することによって本明細書に組み込まれる。磁性制御機器810は、磁気ストライプ符号器710が磁性を不動態から別の状態に変更することを必要とせずに、磁気ストライプ160の磁性を能動的に制御可能であるように構成されてもよい。これらの実施形態において、磁気ストライプ160は、例えば、金属製であってもよく、または磁性制御機器810により制御され得る固体回路を含んでもよい。磁気ストライプ160の磁性を変更することによって、磁気ストライプ160上に格納されるデータが変更されてもよい。
【0040】
磁気ストライプ160が金属製であるまたは固体回路を含む実施形態において、磁気ストライプ160は、消費者、販売業者、サービス提供業者、および金融機関が使用および一体化し易いように、従来の磁気ストライプ160として物理的に出現するように作製されてもよい。磁気ストライプをエミュレートするために固体装置を制御するための方法および装置は、2004年3月16日に発行された名称が「POINT OF SALE ADAPTER FOR ELECTRONIC TRANSACTION DEVICE」である米国特許第6,705,520号と、2004年8月3日にSatyan G. PitrodaおよびMerul Patelの両者に発行された名称が「POINT OF SALE DISPLAY ADAPTER FOR ELECTRONIC TRANSACTION DEVICE」である米国特許第6,769,607号においてさらに詳細に説明されており、これらの両特許は、全目的のために、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0041】
図9は、本発明のある実施形態900に関するブロック図であり、生体認証入力機器910も含むこと以外は、図8に示すブロック図と類似している。生体認証入力機器910は、セキュリティ対策としてユーザから生体認証データを受信し、装置900の少なくとも一部分を有効または無効にするように構成されてもよい。ユーザから受信した生体認証データに少なくとも部分的に基づいて、プロセッサ110、入力機器120、データ記憶装置130、表示装置140、非視覚的出力機器150、磁気ストライプ160、磁気ストライプ符号器710、磁性制御機器810、および/または本発明の可能な実施形態のうちのその他の任意の構成要素を有効または無効にしてもよい。磁気ストライプ160が格納式である実施形態において、生体認証入力が違うと、磁気ストライプ160が格納されるか、または格納状態のままになる。
【0042】
いくつかの実施形態において、ユーザは、本発明の装置の利用を初めに開始する際に、場合により指紋、網膜または虹彩パターン、顔面パターン、ならびに/あるいは指測定等の生体認証情報を入力してもよい。本生体認証情報は、場合によりデータ記憶装置130に格納されてもよく、その後、本発明の装置が動作可能になる前にユーザが誰であるかを検証するために使用されてもよい。いくつかの実施形態において、多数のユーザは、装置を使用することが可能になってもよく、また、例えば、夫婦が共同金融口座を有する場合に、多数の組の生体認証情報を格納してもよい。このような実施形態において、特定のユーザは、データ記憶装置130に格納されるデータの特定部分のみを呼び出すように制限されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、セキュリティを提供するために、セキュリティコードまたはピン番号システムを、生体認証入力機器910の代わりに、または生体認証入力機器910と併用して使用してもよい。セキュリティコードまたはピン番号は、生体認証データの格納のように、格納されてもよく、その後、上述のように、本発明の装置が動作可能になる前にユーザが誰であるかを検証するために使用されてもよい。どのセキュリティシステムが本発明の種々の実施形態において実装されるかにかかわらず、非視覚的出力機器150および/または本発明の別の構成要素は、ユーザから受信した生体認証データまたはセキュリティコードに少なくとも部分的に基づいて、不正使用メッセージを出力するように構成されてもよい。この不正使用メッセージは、多数の装置によって、場合により異なるエンティティによって受信されるように構成されてもよい。例えば、本メッセージは、販売業者、サービス提供業者、および/または金融機関における販売時点情報管理機器によって受信されるように構成されてもよい。また、本メッセージは、移動電話ネットワークによって受信されてから、金融機関および/または法執行当局によって受信されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、装置は、GPS受信機を含んでもよく、また、GPS受信機が判断または受信した不正使用メッセージを含む情報を伝送することによって、装置の位置に関するメッセージの受信を報告するように構成されてもよい。
【0044】
図10は、本発明のある実施形態1000に関するブロック図であり、本体101も含むことと、本体1010に格納式である(方向矢印1020により示される)磁気ストライプを示すこと以外は、図1に示すブロック図と類似している。本実施形態において、装置の種々の構成要素は、要素、誤使用、または事故から構成要素を保護するように本体1010内に含まれてもよい。いくつかの実施形態において、本体1010は、プラスチック、ポリマー、金属、複合材料、および/またはユーザが日常的に携帯する際に被る損害に抵抗するのに適切なその他の材料から作製されてもよい。本体の外縁によって、種々の構成要素は、その他の機器と通信することが可能になってもよい。例えば、直列接続および並列接続120I、150Cは、本体1010の外縁に位置してもよいため、ケーブルまたは構成要素に対するその他のコネクタを介してアクセスが可能になる。画面を有する表示装置140は、画面サイズと同延のサイズおよび形状である本体1010において画定される空間に位置してもよい。その他の実施形態において、本体の少なくともある部分は、ユーザが表示装置140を観測可能であるように透明であってもよい。
【0045】
また、本体1010は、商標または装置の使用説明等のマーキングも含んでもよい。さらに、本体1010は、機器内のその他の構成要素の位置をユーザに通知するためのマーキング標示を含んでもよい。例えば、機器内のRDIFトランスポンダ120G、150Aの位置を標示するマーキングによって、ユーザは、RDIFトランスポンダ120G、150Aを、装置と通信するように構成される別の機器のある場所と同一場所に配置できる。
【0046】
図11は、本発明のある実施形態1100に関するブロック図であり、クリップ1110も含むこと以外は、図10に示すブロック図と類似している。クリップは、ユーザの衣服、例えば、場合によりベルトに装置を装着するように構成されてもよい。その他の実施形態において、クリップを使用して、クリップ1110および本体1010間の物体を圧縮してもよい。これにより、マネークリップとして装置を使用することが可能になり、紙幣および/またはその他の物は、クリップおよび本体間に格納される。
【0047】
図12は、本発明のある実施形態1200に関するブロック図であり、RFID標示機器1210も含むこと以外は、図9に示すブロック図と類似している。RFID標示機器1210は、場合により、販売時点情報管理機器である範囲内にRFID送受信機が存在することをユーザに報告するように構成されてもよい。これは、RFID送受信機を備える販売時点情報管理機器が取引の実行に利用可能であること、または販売時点情報管理機器に装置を近づけ、装置に指示してRFIDトランスポンダの伝送を可能にすることによって、ユーザがさらなるアクティビティを開始することを待機中であること、を装置のユーザに報告してもよい。
【0048】
図13は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、赤色光1210A、緑色光1210B、および振動機器1210Cを含むRFID標示機器1210を示すこと以外は、図12に示すブロック図と類似している。本実施形態において、赤色光1210Aは、無線周波数送受信機が通信不可能である場合に照射するように構成されてもよい。赤色光1210Aは、通常の状態において常に照射されてもよく、またはユーザがRFID取引の開始を試行中であるが、送受信機が利用不可能である場合に照射してもよい。緑色光1210Bは、無線周波数送受信機が通信可能である場合に照射してもよい。緑色光1210Bは、RFID送受信機が通信可能である場合はいつでも照射してもよく、あるいはRFID送受信機が通信可能であり、かつユーザがRFID取引の開始を試行中である場合に照射してもよい。振動機器1210Cは、特定の時間に振動するように構成されてもよく、それによって、RFID送受信機が最初に通信可能になる場合に、ユーザの感覚を介してユーザに通知してもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、RFID標示機器1210は、取引が成功し、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との処理が完了したことを、装置のユーザに標示してもよい。RFID標示機器1210は、これを種々の方式で行なってもよく、この方式には、緑色光1210Bの点滅または振動機器1210Cの断続的な作動が含まれるがそれだけに限定されない。いくつかの実施形態において、取引が失敗する場合、RFID標示機器1210は、例えば、赤色光1210Aの点滅または振動機器1210Cの持続的かつ断続的な作動によってこの失敗をユーザに標示してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、振動機器1210Cが振動する特定の時間は、場合により、入力機器120を使用することによって、ユーザにより構成可能であってもよい。本実施形態において、RFID標示機器1210は、赤色光1210A、緑色光1210B、および振動機器1210Cを含むが、その他の構成も可能である。さらに、装置のその他の構成要素において、例えば、表示装置140および/または非視覚的出力機器150は、代替的にまたは付加的に、RFID送受信機が利用可能であることをユーザに標示してもよい。また、RFID標示機器1210は、例えば、無線ネットワーキングを含む取引を実行するために、その他の通信方法が利用可能であるか否かおよび/またはその実行について成功するか否かを標示するように構成されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、装置は、RFIDアクティビティの独立したBluetooth通信アクティビティを標示するために青色光を含んでもよい。いくつかの実施形態において、青色光は、Bluetooth通信ソースが利用可能である場合に点滅してもよい。いくつかの実施形態において、青色光は、Bluetooth通信ソースが利用可能である場合に点滅してもよく、通信リンクが確立した場合に絶えず輝いてもよい。その他の実施形態において、異なる色の光および/または標示スキームを用いてもよい。いくつかの実施形態において、RFID標示機器1210は、単一の多色光点を含んでもよい。単一の多色光点は、上述の同一の緑色光、赤色光、および青色光を、同一の方式で使用してもよく、あるいはその他の光および/または標示スキームを使用してもよい。
【0052】
図14は、本発明のある実施形態1400に関するブロック図であり、振動機器1410も含むこと以外は、図13に示すブロック図と類似している。振動機器1410は、プロセッサ110、入力機器120、データ記憶装置130、表示装置140、および非視覚的出力機器のうちの少なくとも1つがアクティブである場合に特定の時間振動するように構成されてもよい。これは、装置がユーザ入力を要求している場合またはユーザにアクティビティについて報告したい場合に、ユーザの感覚を介してユーザに通知してもよい。例えば、表示装置140および非視覚的出力機器150を含む、装置のその他の構成要素も、振動機器1410と併用してユーザに通知するように作動してもよい。いくつかの実施形態において、振動機器1410は、振動機器1210Cと一体型または振動機器1210Cと同一であってもよい。
【0053】
図15は、本発明のある実施形態1400に関するブロック図であり、プロセッサにより実行可能で、かつデータ記憶装置130に格納される種々の命令も示すこと以外は、図14に示すブロック図と類似している。データ記憶装置130は、音声ファイル1510Aを復号するため、インターネット1510Bと通信するウェブブラウザを提供するため、受信した全地球位置測定システム(「GPS」)伝送1510Cを処理するため、および/または移動電話伝送1510Dを処理するために格納される命令を含んでもよい。データ記憶装置に保持されるその他の可能な命令には、映像ファイルを復号するため、衛星音楽無線信号を復号するため、あるいは高度および/または気温もしくは気圧等のその他の環境指標を提供するための命令が含まれてもよい。また、装置は、このような命令の実装に必要または有利なその他のハードウェアおよび/または構成要素も含んでもよい。例えば、GPS受信機または移動電話受信機は、上述の命令の実装を支援するために、本発明のいくつかの実施形態に含まれてもよい。いくつかの実施形態において、これらの追加の構成要素は、装置のメインプロセッサ110ではなく、これらの命令を実行するプロセッサを含んでもよい。その他の実施形態において、無線周波数送受信機120Hを使用して、GPS、移動電話機、無線ネットワーキング、およびこのような命令の実行に必要なその他のデータを受信してもよい。
【0054】
音声ファイル1510Aを復号するためにプロセッサ110により実行可能なデータ記憶装置130に格納される命令、または音声ファイルを復号し得るその他のハードウェアおよび/または構成要素を有する実施形態において、種々のフォーマットに対応してもよい。単なる一例として、MP3、M4P、およびWMVは、対応し得る音声フォーマットである。装置の種々の構成要素は、Apple iPodTM音楽および映像機器、Apple iTunesTMソフトウェア、ならびにAppleオンライン音楽ストアを一体化およびそれらと相互作用するように構成されてもよい。MSN MusicTM、NapsterTM、およびYahoo MusicTM等のその他のオンラインメディアサービス、ならびにCreative Labs ZenTMおよびSamsung yepp’TM等のメディア機器に対応してもよい。単なる一例として、装置の構成要素は、場合によりパーソナルコンピュータを介する入力機器120および非視覚的出力機器150によって、または場合により直接的に、これらのサービスおよび機器と相互作用するように構成されてもよい。したがって、装置は、上述の機器のうちの1つまたは上述の機器の少なくとも一部として作動するように構成されてもよい。
【0055】
図16は、本発明のある実施形態1600に関するブロック図であり、電源1610も含むこと以外は、図15に示すブロック図と類似している。図17は、本発明のある実施形態1600に関するブロック図であり、異なる種類の可能な電源1610を示すこと以外は、図16に示すブロック図と類似している。いくつかの実施形態において、電源1610は、使い捨て電池1610A、充電式電池1610B、容量素子1610C、および/または太陽電池1610Dであってもよい。図18は、本発明のある実施形態に関するブロック図であり、運動エネルギー変換器1610Eを含む電源1610を示すこと以外は、図16に示すブロック図と類似している。運動エネルギー変換器1610Eは、振り子1610EA、主歯車1610EB、ピニオン歯車1610EC、および発電機1610EDを含んでもよい。振り子1610EAは、主歯車1610EBと固定して連結されてもよく、ピニオン歯車1610ECは、主歯車1610EBとかみ合ってもよい。発電機1610EDは、ピニオン歯車1610ECと動作可能に連結されてもよい。運動エネルギー変換器1610Eの運動により、振り子1610EAが回転し、それにより主歯車1610EBが回転し、それによりピニオン歯車1610ECが回転し、それにより発電機1610EDの回転可能部分が動作して、電力が生成される。この電力は、いくつかの実施形態において、充電式電池1610Bまたは容量素子1610Cに保存されてもよい。
【0056】
図18Aは、本発明のある実施形態1800に関するブロック図であり、入力機器120および非視覚的出力機器150と通信するコンピュータ1810を示すこと以外は、図18に示すブロック図と類似している。いくつかの実施形態において、場合によりラップトップ型、ノート型、デスクトップ型等のパーソナルコンピュータであるコンピュータ1810は、入力機器120および/または非視覚的出力機器120を介して装置と通信するために、場合によりソフトウェアとともに構成されてもよい。いくつかの実施形態において、装置のユーザは、クレジットカード、デビットカード、またはその他の個人用金融券を適用するために、コンピュータを使用してウェブサイトまたはその他のインターフェースにアクセスしてもよい。特定の金融手段について承認される場合、コンピュータは、金融手段を使用して取引を実行するのに必要な情報を装置に提供するのに必要な情報をダウンロードしてもよい。このような情報は、インターネットまたはその他の媒体上で伝送される際に暗号化されてもよく、また、コンピュータ1810から機器への転送後にデータ記憶装置130に格納されてもよい。これらの実施形態またはその他の実施形態において、その他の種類のデータソースは、オンラインで適用されて、装置に転送されてもよい。例えば、種々の組織の会員および/または運転免許証が挙げられる。いくつかの実施形態において、グラフィックまたはその他の種類のマルチメディア情報を装置にダウンロードして、種々の決済源に関するアイコンの生成を支援してもよい。例えば、Home DepotTM店舗クレジットカードがオンラインで申し込みおよび付与される場合、グラフィックは、Home DepotTM商標またはその他の商業的に認識可能な記号のダウンロードであってもよい。表示装置140上の特定メニューにおけるアイコンとして商標または記号を使用して、装置に格納される異なるデータソース間でユーザが迅速に区別する方法を提供してもよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、コンピュータ1810は、データ記憶装置130に格納されるデータの全てを管理するソフトウェアを備えてもよい。装置が、場合により入力機器120または非視覚的出力機器150であるコンピュータと通信する場合、コンピュータ1810上のソフトウェアは、データ記憶装置130におけるデータを、コンピュータ1810上の1組のデータと同期化してもよい。このように、新しいデータが、装置を介してデータ記憶装置130に加えられる場合、次に相互に通信して同期化する時に、新しいデータは、コンピュータ1810に格納されてもよい。同様に、新しいデータがコンピュータに加えられる場合、次に相互に通信して同期化する時に、新しいデータは、データ記憶装置130に格納されてもよい。このように、コンピュータ1810上のデータについてバックアップが維持されてもよい。また、ソフトウェアにより、データソースの一般的な維持および管理が可能になってもよい。コンピュータ1810上のデータへのアクセスならびに同期化、維持、および/または機能性の管理を提供するソフトウェアは、装置自体に関して上述したように、パスワード、ピンコードおよび/または生体認証方法を介して保護されてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態において、ソフトウェアは、異なる個人のデータソースがソフトウェアにより格納および/またはアクセスされ得る多数のプロファイルを可能にしてもよい。これらの実施形態において、多数のユーザは、同一のソフトウェアを使用して、それぞれのデータソースを格納、バックアップ、同期化、維持および/または管理してもよい。任意の1つのプロファイルへのアクセスは、上述のパスワード、ピンコード、および/または生体認証方法によって制限されてもよい。
【0059】
図19は、複数のデータソースからデータを格納および出力するための本発明の1つの装置1900に関する等角投影図である。装置1900は、本体1010およびLCD画面140Aを含むように示され、本実施形態において、タッチスクリーン120Aであってもよい。未格納状態における格納式磁気ストライプ160も示される。RFID標示機器1210の赤色光1210Aおよび緑色光1210Bが示される。直列接続または並列接続120I、150Cも示される(本実施形態において、USB Mini−B型接続として示される)。最後に、RFIDトランスポンダ150Aも示される。
【0060】
使用の際、ユーザは、タッチスクリーン120Aを使用して、クレジットカードおよびデビットカード等の複数のデータソースからデータを入力してもよい。装置1900は、本図面に示されないが本体1010に一体型である、場合によりデータ記憶装置130に、受信したデータを格納してもよい。その後、ユーザが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関に居る場合に、ユーザは、特定のデータソースを表すデータの一部を選択して、その場で決済してもよい。装置1900は、本図面に示されないが本体1010に一体型である、場合により磁気ストライプ符号器710または磁性制御機器810を使用して、磁気ストライプ160にデータを格納してもよい。次に、ユーザまたは店員は、磁気ストライプ読み取り器を備える販売時点情報管理機器に磁気ストライプを通して、データを販売時点情報管理機器に転送し、取引の処理を開始してもよい。
【0061】
その他の事例において、RFID標示機器1210の緑色光1210Bは、RDIF送受信機が範囲内にあり、また、決済データのRFID伝送を受け付ける準備が整っていることをユーザに標示してもよい。これらの事例において、磁気ストライプ160を使用する代わりに、ユーザは、販売時点情報管理機器の一部にトランスポンダ150Aを近接させてもよい。販売時点情報管理機器におけるRFID送受信機は、信号をRFIDトランスポンダ150Aに送信し、それによりRFIDトランスポンダ150Aは、販売時点情報管理機器により処理するための選択データを伝送してもよい。さらにその他の事例において、会員情報、身元情報、および/またはセキュリティ情等のその他のデータ情報は、本発明の装置1900またはその他の装置によって格納、選択、および出力されてもよい。
【0062】
図20は、本発明のある実施形態1900に関する等角投影図であり、格納位置にある磁気ストライプ160を示すこと以外は、図19に示す図と類似している。図21は、本発明の実施形態2100に関する側面図であり、クリップ1110を示すこと以外は、図19の図に類似している。お金および/またはその他の物を、方向矢印2110で示されるように、クリップ1110および本体1010間に挿入して、クリップ1110および本体1010間でそれらを圧縮してもよい。また、クリップ1110を使用して、ベルト等の衣服に装置2100を一時的に装着してもよい。図22は、本発明の実施形態2200に関する等角投影図であり、カバー2210も含むこと以外は、図19に示す図と類似している。カバー2210は、ポリマー、プラスチック、革、複合材料、または装置2200およびそれらの構成要素を損傷または誤使用から保護するのに適切であるその他の材料から作製されてもよい。カバー2210は、種々の構成要素、例えば、表示装置140、磁気ストライプ160、またはRPID標示機器1210の構成要素である種々の構成要素が、突出し、ユーザにより可視、またはユーザによりアクセス可能であるように、開口部を含んでもよい。
【0063】
図23は、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための、本発明の1つの方法2300に関するブロック図である。ブロック2305において、装置を提供してもよい。ブロック2310において、複数のデータソースを提供してもよい。ブロック2315において、データソースからのデータを、装置によって受信してもよい。ブロック2320において、データを格納してもよい。ブロック2325において、ユーザは、機器に格納されるデータが表す口座にストアドバリューを加えるように指示してもよい。ブロック2327において、装置は、場合により、販売促進情報に関連付けられる販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を装置が確立することに起因して、販売促進情報を受信してもよい。装置は、このような販売促進情報を、例えば、表示装置を介してユーザに報告してもよい。ブロック2330において、装置は、ユーザからセキュリティ情報を受信してもよい。ブロック2335において、装置は、アクセスが許可されるか否かを判断してもよい。ブロック2340において、装置は、データを出力する命令を受信してもよい。ブロック2345において、データを出力してもよい(場合により、磁気ストライプに格納されることによって)。ブロック2350において、装置は、場合によりレシートである、出力されたデータに関連する返却を受信してもよい。ブロック2355において、出力したデータを受信した販売時点情報管理機器は、データが提供された取引を処理してもよい。ブロック2356において、取引の処理の一部として、販売時点情報管理機器または販売時点情報管理機器と通信するその他の機器は、場合により装置を使用して取引を開始しているため、取引に関連付けられる料金を計算してもよい。
【0064】
開示される実施形態に関する多数の変形、追加、および/または修正も、本発明の範囲内において使用可能である。例えば、本発明のいくつかの実施形態は、口座残高と、本発明の装置に格納されるデータが表す口座の信用限度に関連するものとを監視してもよい。これらの実施形態は、表示装置140および/または非視覚的表示装置150を使用して、ユーザが入力した信用限度または金融機関が装置に通信した信用限度にユーザが接近していることを、ユーザに報告してもよい。残高は、本発明の装置によって保持されてもよく、クレディターが保存する口座残高またはクレディターからダウンロードのみされる口座残高で、周期的に確認および/または更新されてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態において、プロセッサ110および/または本発明のその他の構成要素は、データが格納されるデータソースのうちの少なくとも1つに関連付けられる消費者ロイヤルティプログラムを監視するように構成されてもよい。プロセッサ110(および/またはその他の構成要素)は、本発明の装置のユーザによって指示される場合に、消費者ロイヤルティデータを販売時点情報管理機器または店員に供給してもよい。その他の実施形態において、装置は、特定の販売業者との売上げが発生していることを判断し、決済データを含むロイヤルティプログラム情報を伝送してもよい(場合により、その他のデータを含むこのような情報を磁気ストライプ160に格納することによって)。いくつかの実施形態において、装置のユーザは、後に、装置に格納される情報にアクセスして、過去の購入により、どの報酬またはその他の報奨がユーザに利用可能であるかを判断してもよい。
【0066】
また、本発明の種々の装置の実施形態は、ユーザの便宜のために、その他のシステムと相互作用するように構成されてもよい。一実施形態において、データ記憶装置130および/または装置のその他の構成要素は、プロセッサおよび/または装置のその他の構成要素により実行可能な命令を含んでもよい。これらの命令は、入力機器120と通信するコンピュータが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信したか否かを判断するため、ならびにこのような判断に応答して、少なくとも1つの特定の処置をとるために実行可能であってもよい。可能な特定の1つの処置は、コンピュータが通信している販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトの少なくとも一部に基づいて、データ記憶装置130に格納されるデータを選択するステップと、コンピュータによって受信するために、非視覚的出力機器150を介して選択されたデータを出力するステップとを含んでもよい。一例において、ユーザが、特定の小売店のウェブサイトにアクセスしてもよい場合、装置は、特定の小売店に関連付けられる小売店クレジットカードから受信するデータを選択および出力してもよい。コンピュータは、このデータを受信し、そのデータを使用して、ユーザが開始する任意の取引をウェブサイトで処理してもよい。
【0067】
別の実施形態において、装置の構成要素は、入力機器120を使用するユーザが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信する選択されたデータを有することを判断するため、ならびにこのような判断に応答して、少なくとも1つの特定の処置をとるための命令を、非視覚的出力機器150を介してコンピュータに出力するために、実行可能な命令を含んでもよい。いくつかの実施形態において、特定の1つの処置は、関連付けられる販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信してもよく、取引に使用する選択データを非視覚的出力機器150から受信してもよい。いくつかの実施形態において、装置は、コンピュータが既に装置と通信している場合にのみこのような命令を実行してもよく、一方、その他の実施形態において、装置は、コンピュータとの通信を確立して、命令を実行してもよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、表示装置140は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立する入力機器に応答して、販売促進を表示するように構成されてもよい。販売促進は、単なる一例として、クーポン、セール情報、および/または金融情報であってもよい。いくつかの実施形態において、入力機器120は、入手可能である場合はいつでも、無線ネットワークまたはその他の無線周波数ネットワークとの通信を確立するように構成されてもよい。いくつかの事例において、これらのネットワークは、これらのネットワークの範囲内に来る可能性のある顧客に販売促進を通信するために、販売業者、サービス提供業者、または金融機関によって確立されてもよい。販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信が確立されると、装置は、販売促進を要求してもよく、または自動的に受信してもよい。いくつかの実施形態において、表示装置140は、これらの販売促進を表示してもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、記載の実施形態の任意の部分または記載の実施形態の少なくとも自動的な動作を無効にすることを判断してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、ユーザは、販売促進を自動的に受け入れるよりも販売促進を探知するように装置に指示可能であってもよい。
【0069】
さらに別の実施形態において、表示装置140は、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立する入力機器120に応答して、販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる少なくとも1つの所望の商品またはサービスに関する表現を表示するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、この表現は、食品リストあるいは販売業者、サービス提供業者、または金融機関からユーザが必要とする商品またはサービスに関するその他のリストであってもよい。ユーザは、場合により入力機器120または後に情報を装置に転送するコンピュータ等の関連システムを使用することによって、所望の商品またはサービスを装置に入力してもよい。ユーザが後に装置を携帯する際に、装置は、関連の商品および/またはサービスが必要とする販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立してもよい。上述のように、これは、販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる無線周波数ネットワークに装置が入る場合に発生してもよい。
【0070】
図24は、例示的なコンピュータシステム2400を示すブロック図であり、この例示的コンピュータシステムにおいて、本発明の少なくとも一部が実装されてもよい。本例は、全体的に、部分的に、または種々の修正を加えて使用して、上述のプロセッサ110、入力機器120、データ記憶装置130、表示装置140、非視覚的出力機器150、磁気ストライプ符号器710、磁性制御機器810、生体認証入力機器910、RFID標示機器1210、振動機器1410、および/または本発明のその他の構成要素の機能を提供し得るコンピュータシステム2400を示す。例えば、装置の種々の機能は、コンピュータシステム2400によって制御および/または実行されてもよく、単なる一例として、音声データファイル1510Aを復号するための命令、インターネット1510Bと通信するウェブブラウザを提供するための命令、受信した全地球位置測定システム伝送1510Cを処理するための命令、移動電話伝送1510Dを処理するための命令等を含んでもよい。
【0071】
コンピュータシステム2400は、バス2490を介して電気的に連結され得るハードウェア要素を備えるように示される。ハードウェア要素には、1つ以上の中央処理装置2410、1つ以上の入力機器2420(例えば、マウス、キーボード等)、および1つ以上の出力機器2430(例えば、表示装置、プリンタ等)が含まれてもよい。また、コンピュータシステム2400は、1つ以上の記憶装置2440を備えてもよい。一例として、記憶装置2440は、ディスクドライブ、光学式記憶装置、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)および/または読み取り専用メモリ(「ROM」)等の固体記憶装置であってもよく、これらは、プログラム可能であり、フラッシュ更新可能であり、および/またはその同等物であることが可能である。
【0072】
コンピュータシステム2400は、コンピュータ可読記録媒体読み取り器2450、通信システム2460(例えば、モデム、ネットワークカード(無線または有線)、赤外線通信機器、Bluetooth機器、セルラ通信機器等)、ならびに上述のようなRAMおよびROM機器を含み得る作業メモリ2480を付加的に備えてもよい。いくつかの実施形態において、コンピュータシステム2400は、デジタルシグナルプロセッサ、特殊目的のプロセッサ、および/またはその同等物を含むことが可能である処理促進ユニット2470も備えてもよい。
【0073】
コンピュータ可読記録媒体読み取り器2450は、遠隔、局所、固定および/または着脱式記憶装置を包括的に表すコンピュータ可読記憶媒体に、さらに接続可能であり(任意により、記憶装置2440と組み合わせて)、一時的および/またはより永続的にコンピュータ可読情報を含む記憶媒体にも接続可能である。通信システム2460は、上述のネットワーク、システム、コンピュータ、および/またはその他の構成要素とのデータ交換を可能にする。
【0074】
また、コンピュータシステム2400は、ソフトウェア要素も備えてもよく、このソフトウェア要素は、本図面においてオペレーティングシステム2484および/またはその他のコード2488を含む作業メモリ2480内に位置するように示される。コンピュータシステム2400の代替実施形態が、上述の実施形態から多くの変更を有してもよいことを理解されたい。例えば、カスタマイズされたハードウェアも使用してもよく、および/または特定の要素を、ハードウェア、ソフトウェア(アプレット等の携帯型ソフトウェアを含む)、あるいはその両方において実装してもよい。さらに、ネットワーク入力/出力およびデータ取得機器等のその他のコンピューティング機器への接続も発生してもよい。
【0075】
コンピュータシステム2400のソフトウェアは、本明細書に記載されるような、アーキテクチャの種々の要素に関する任意の機能または全ての機能を実装するために、コード2488を含んでもよい。例えば、システム2400等のコンピュータシステムに格納および/または実行されるソフトウェアは、上述のようなプロセッサ110、入力機器120、データ記憶装置130、表示装置140、非視覚的出力機器150、磁気ストライプ符号器710、磁性制御機器810、生体認証入力機器910、RFID標示機器1210、振動機器1410、および/または本発明のその他の構成要素の機能を提供することが可能である。これらの構成要素のいくつかにおいてソフトウェアにより実装可能である方法は、より詳細に上述されている。
【0076】
本発明について、明確にするためおよび理解するために上記において詳細に説明した。しかしながら、添付の請求項の範囲内において、特定の変更および修正を実行してもよいことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
複数のデータソースからデータを受信するように構成される入力機器と、
磁気ストライプを有する基板と、
を備える、モバイル決済機器であって、
前記磁気ストライプは、前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つから受信するデータを格納するように構成され、
前記基板は、移動可能に前記本体と連結され、かつ第1および第2の位置間で移動するように構成され、
前記磁気ストライプは、前記第1の位置において、前記本体から少なくとも部分的に突出し、
前記磁気ストライプは、前記第2の位置において、前記本体から突出しない、
モバイル決済機器。
【請求項2】
前記磁気ストライプは、磁性を特徴とし、前記装置は、前記磁気ストライプの前記磁性を変更するように構成される磁気ストライプ符号器をさらに備える、
請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項3】
前記モバイル決済機器は、表示装置をさらに備え、前記表示装置は、グラフィカルインターフェースを表示するように構成され、前記入力機器は、ユーザが、前記グラフィカルインターフェースと相互作用することを可能にするようにさらに構成される、請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項4】
前記グラフィカルイターフェースは、階層的であり、1次階層レベルは、データソースのカテゴリであり、2次階層レベルは、前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つである、請求項3に記載のモバイル決済機器。
【請求項5】
前記グラフィカルインターフェースとのユーザの相互作用は、前記複数のデータソースからのどのデータを前記磁気ストライプに格納するかを少なくとも部分的に判断する、請求項3に記載のモバイル決済機器。
【請求項6】
前記表示装置および前記入力機器は一体型であり、前記一体型の表示装置および入力機器は、タッチスクリーンを備える、請求項3に記載のモバイル決済機器。
【請求項7】
前記モバイル決済機器は、プロセッサをさらに備え、前記プロセッサは、前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つに関連付けられる信用限度または残高を監視するように構成される、請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項8】
前記モバイル決済機器は、プロセッサをさらに備え、前記プロセッサは、少なくとも1つのデータソースに関連付けられる消費者ロイヤルティプログラムを監視するように構成される、請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項9】
前記入力機器は、ユーザからセキュリティ情報を受信するようにさらに構成され、前記基板は、前記セキュリティ情報に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の位置に少なくとも一時的に固定されるように構成される、請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項10】
前記モバイル決済機器は、非視覚的出力機器をさらに備え、前記非視覚的出力機器は、前記ユーザから受信した前記セキュリティ情報に少なくとも部分的に基づいて、不正使用メッセージを伝送するように構成される、請求項9に記載のモバイル決済機器。
【請求項11】
前記装置は、無線周波数識別標示機器および無線周波数識別トランスポンダをさらに備え、前記無線周波数識別標示機器は、無線周波数識別送受信機が、前記無線周波数識別トランスポンダと通信可能または通信不可能であることをユーザに標示するように構成される、請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項12】
前記モバイル決済機器は、
前記入力機器と通信するコンピュータが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信したか否かを判断し、
販売業者、サービス提供業者、または金融機関のどのウェブサイトと前記コンピュータが通信したかに少なくとも部分的に基づいて、特定のデータソースから受信したデータを選択し、
前記特定のデータソースからの前記データを非視覚的出力機器へ格納する、
ように構成されるプロセッサをさらに備える、
請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項13】
前記モバイル決済機器は、非視覚的出力機器と、
販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信したデータを、ユーザが、前記入力機器を使用して選択したことを判断し、
前記販売業者、前記サービス提供業者、または前記金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信したデータを、ユーザが、前記入力機器を使用して選択したという判断に応答して、少なくとも1つの特定の処置をとるための命令を、前記非視覚的出力機器を介してコンピュータに出力する、
ように構成されるプロセッサと、をさらに備える、
請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項14】
前記少なくとも1つの特定の処置は、
前記関連付けられる販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信するステップと、
前記非視覚的出力機器から前記選択されたデータを受信するステップと、
を含む、請求項13に記載のモバイル決済機器。
【請求項15】
前記モバイル決済機器は、プロセッサと、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立する前記プロセッサに応答して、販売促進を表示するように構成される表示装置と、をさらに備える、請求項1に記載のモバイル決済機器。
【請求項16】
複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法であって、
モバイル決済機器に格納式磁気ストライプを提供するステップと、
前記モバイル決済機器において、複数のデータソースからのデータを受信するステップと、
前記モバイル決済機器において、前記複数のデータソースのうちの1つを選択するステップと、
前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つからのデータを前記格納式磁気ストライプに格納するステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記方法は、前記モバイル決済機器においてグラフィカルインターフェースを提供するステップをさらに含み、前記モバイル決済機器において前記複数のデータソースのうちの1つを選択するステップは、前記グラフィカルインターフェースとのユーザ相互作用を含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項18】
前記方法は、前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つに関連付けられる信用限度または残高を監視するステップをさらに含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項19】
前記方法は、前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つに関連付けられる消費者ロイヤルティプログラムを監視するステップをさらに含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記モバイル決済機器においてセキュリティ情報をユーザから受信するステップと、
前記セキュリティ情報に少なくとも部分的に基づいて、前記磁気ストライプを格納位置に固定するステップと、
をさらに含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項21】
前記方法は、
前記モバイル決済機器においてセキュリティ情報をユーザから受信するステップと、
前記セキュリティ情報に少なくとも部分的に基づいて、前記モバイル決済機器から遠隔にあるシステムに、不正使用メッセージを伝送するステップと、
をさらに含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項22】
前記方法は、無線周波数識別送受信機が、前記モバイル決済機器において局部的な無線周波数識別トランスポンダと通信可能または通信不可能であることを、前記モバイル決済機器において判断するステップをさらに含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記モバイル決済機器と通信するコンピュータが、販売業者、サービス提供業者、または金融機関のウェブサイトと通信したか否かを判断するステップと、
販売業者、サービス提供業者、または金融機関のどのウェブサイトを前記コンピュータが通信したかに少なくとも部分的に基づいて、特定のデータソースから受信したデータを選択するステップと、
前記モバイル決済機器において、前記特定のデータソースからの前記データを、非視覚的出力機器を介して出力するステップと、
をさらに含む、
請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項24】
前記方法は、
販売業者、サービス提供業者、または金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信したデータをユーザが選択したことを判断するステップと、
前記販売業者、前記サービス提供業者、または前記金融機関に関連付けられる特定のデータソースから受信したデータを、ユーザが、前記入力機器を使用して選択したという判断に応答して、少なくとも1つの特定の処置をとるための命令を、前記非視覚的出力機器を介してコンピュータに出力するステップと、
を含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。
【請求項25】
前記方法は、
前記モバイル決済機器において、販売業者、サービス提供業者、または金融機関との通信を確立する前記モバイル決済機器に応答して、販売促進を表示するステップ、
をさらに含む、請求項16に記載の、複数のデータソースからのデータを格納および出力するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図18A】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2009−545078(P2009−545078A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521961(P2009−521961)
【出願日】平成19年7月24日(2007.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2007/074253
【国際公開番号】WO2008/014279
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
2.MEMORY STICK
3.Bluetooth
【出願人】(507093570)ファースト データ コーポレイション (5)
【Fターム(参考)】