説明

磁気ダンパーを有するエアスライド装置

【課題】被案内可動体を案内軌道に沿って移動させる際、被案内可動体の移動速度に係わらず、被案内可動体を任意の目標停止位置に停止可能な磁気ダンパーを備えたエアスライド装置を提供する。
【解決手段】被案内可動体12を案内軌道面に対して非接触形態で支持する静圧気体軸受と、該案内軌道に沿って走行中の被案内可動体に対して制動力を負荷する磁気ダンパー20とを有するエアスライド装置10であって、前記磁気ダンパー20は、一対の磁石ユニット26の各々が、該導電性ダンパープレート24の対応する側面に対して間隔を隔てて配置され、それにより、前記被案内可動体12が前記案内軌道に沿って走行中に、該導電性ダンパープレート24が前記磁石ユニット26を横切ることにより、前記導電性ダンパープレート24に生じる渦電流に基づいて、前記被案内可動体12に対して制動力を負荷することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ダンパーを有するエアスライド装置に関し、より詳細には、被案内可動体を任意の目標停止位置に急激な制動による衝撃を和らげながら停止させることが可能であり、耐久性を向上させた磁気ダンパーを有するエアスライド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、精密機械工作用の加工ヘッド、計測検査装置のセンサヘッド等の可動台や、液晶もしくはプラズマディスプレイ装置製造装置等の加工機械の可動テーブルに、静圧気体軸受を有したエアスライド装置が用いられている。
この静圧気体軸受を有したエアスライド装置が、たとえば特許文献1に開示されている。
【0003】
この静圧気体軸受を有したエアスライド装置は、搬送目的物を搭載する可動体と、可動体の走行を案内する案内固定台とを有し、可動体と案内固定台との間に空気層を形成することにより、案内固定台に対して可動体を非接触形態で支持する静圧気体軸受が設けられ、さらに、案内固定台により案内されて走行する可動体を制動するのに、可動体側に磁石ユニットが、一方案内固定台側に、この磁石ユニットにより発生する磁界を通じて渦電流を生じるように設けられた導電体とがそれぞれ、設けられている。
このような静圧気体軸受を有したエアスライド装置によれば、静圧気体軸受では、気体の圧縮性と低い減衰性能に起因して、案内固定台に対して非接触形態で支持される可動体に、上下方向の自励振動、走行方向に比較的長い振動が生じやすい特性を有するところ、可動体が案内固定台に対して走行することにより渦電流の発生に基づく制動力が非接触の形態で可動体に作用し、走行中の可動体が停止するまでこのような上下方向の自励振動および走行方向の比較的長い振動を抑制することが可能であり、これにより静圧気体軸受特有の技術的欠点を補うことができる。
【0004】
しかしながら、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置には、以下のような種々の技術的問題が存する。
第1に、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置では、可動体の目標停止位置の設定が困難である。
より詳細には、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置では、案内固定台側に可動体の走行方向に延びる帯状の導電体が設けられていることから、可動体の走行中、渦電流の発生に基づく制動力が常時非接触の形態で可動体に作用し、以て上述のような上下方向および走行方向の振動が抑制されるが、たとえば、オペレータが案内台に対して非接触形態で支持された可動体を走行方向に押し出す際、走行中可動体に常時作用する制動力を考慮して、可動体の目標停止位置を設定するのは困難である。
ましてや、案内固定台上に可動体の目標停止位置を任意に複数設定したり、あるいは設定された目標停止位置を変更したりすることは余計に困難である。
【0005】
第2に、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置は、耐久性に欠ける点である。
より詳細には、第1の技術的問題点で述べたように、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置は、可動体は静圧気体軸受により非接触形態で走行するが、目標停止位置を設定するのが困難であるため、可動体は、案内軌道の両端において、接触形態で停止させるようにしていた。そのために、可動体を接触形態で停止させることにより、静圧気体軸受の摩耗が生じ、エアスライド装置としての耐久性に問題があった。
【0006】
第3に、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置では、可動体を停止する際、衝撃が加わり、場合により可動体に載置した搬送品が損傷することがある。
より詳細には、第1の技術的問題点で述べたように、従来の静圧気体軸受を有したエアスライド装置は、可動体は静圧気体軸受により非接触形態で走行するが、目標停止位置を設定するのが困難であるため、可動体は、案内軌道の両端において、接触形態で停止させるようにしていた。そのために、可動体を停止する際、可動体に載置した搬送品が損傷する危険性があった。
【0007】
この点、特許文献2は、渦電流に基づく制動力を生じる磁気ダンパーを開示するが、搬送用被案内可動体ではなく、減揺対象物の動揺を軽減するための減揺装置に適用される例であり、往復運動を行わせる揺動体に対して制動力を加えるが、ある特定の位置に位置決め停止するものではない。
【特許文献1】特開2006−322531公報
【特許文献2】特開平10−129585公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の技術的問題に鑑み、本発明の目的は、被案内可動体を案内軌道に沿って移動させる際、被案内可動体の移動速度に係わらず、被案内可動体を任意の目標停止位置に停止可能な磁気ダンパーを備えたエアスライド装置を提供することにある。
【0009】
以上の技術的問題に鑑み、本発明の目的は、被案内可動体を案内軌道に沿って移動させる際、被案内可動体の移動中のみならず、停止するまで非接触形式を実現することにより、耐久性を向上した磁気ダンパーを備えたエアスライド装置を提供することにある。
以上の技術的問題に鑑み、本発明の目的は、被案内可動体に搬送物を載置して案内軌道に沿って搬送させる際、載置する搬送物の重量、あるいは被案内可動体の移動速度に係わらず、被案内可動体を任意の目標停止位置に停止させる際の衝撃を緩和することにより搬送物を十全に保護しつつ、目標停止位置に停止可能な磁気ダンパーを備えたエアスライド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するために、本発明に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置は、被案内可動体と、案内軌道が形成された案内固定台とを有し、該案内軌道は、該被案内可動体との間に空気層を形成する案内軌道面を有し、さらに被案内可動体を案内軌道面に対して非接触形態で支持する静圧気体軸受と、該案内軌道に沿って走行中の被案内可動体に対して制動力を負荷する磁気ダンパーとを有するエアスライド装置であって、
前記磁気ダンパーは、前記被案内可動体から突出し前記案内軌道に沿って延びる導電性ダンパープレートと、前記案内固定台側において、前記被案内可動体の前記案内軌道上での目標停止位置に一対の磁石ユニットとを有し、該一対の磁石ユニットの各々は、該導電性ダンパープレートの対応する側面に対して間隔を隔てて配置され、
それにより、前記被案内可動体が前記案内軌道に沿って走行中に、該導電性ダンパープレートが前記磁石ユニットを横切ることにより、前記導電性ダンパープレートに生じる渦電流に基づいて、前記被案内可動体に対して制動力を負荷する構成としている。
【0011】
以上の構成を有する磁気ダンパーを有するエアスライド装置によれば、静圧気体軸受により非接触形態で案内軌道面に対して支持された被案内可動体を、たとえばオペレータが手で案内軌道の方向に押し出すことにより、被案内可動体はほとんど摩擦減衰のない状態で、案内軌道に沿って走行することが可能である。
その際、案内軌道上、被案内可動体を停止すべき目標停止位置に一対の磁石ユニットを配置することにより、被案内可動体が目標停止位置に到達すると、導電性ダンパープレートがその両側に設けられた磁石ユニットを横切ることにより、磁界が変化し、電磁誘導により導電性ダンパープレートに渦電流が発生し、この渦電流と磁界とによりフレミングの法則により導電性ダンパープレートの走行を制動する向きに被案内可動体に対して制動力が作用し、磁石ユニットの配置位置を任意に変更することにより所望の目標停止位置に被案内可動体を停止させることが可能である。
さらに、被案内可動体を目標停止位置で停止する際、従来のように接触形式で停止させず、被案内可動体の移動中だけでなく、停止するまで非接触形式とすることが可能であるので、停止の際の接触に伴う静圧気体軸受の摩耗を防止でき、以てエアスライド装置の耐久性を向上させることが可能である。
さらにまた、この磁気ダンパーによる制動力は、通常、被案内可動体の移動速度に対して線形であることから、被案内可動体が目標停止位置に近づくと大きな制動力が作用するが、それにより被案内可動体の移動速度が低下すると徐々に制動力が低減し、たとえば被案内可動体に載置する搬送物に対する衝撃を緩和し、以て搬送物に対する損傷を防止することが可能である。

【0012】
また、前記磁石ユニットは、前記案内固定台に対して取り外し可能に設けられるのがよい。
さらに、前記被案内可動体は、前記導電性ダンパープレートの厚みおよび/または前記案内軌道に沿う長さが異なる複数の種類が設けられ、前記被案内可動体に載置する搬送物に応じて、搬送に用いるべき前記被案内可動体の種類が選択されるのがよい。
【0013】
さらにまた、前記案内軌道は、前記案内固定台の上面から上方に突出したレールからなり、
前記被案内可動体は、前記レールの両側面および上面に対して覆いかぶさるように位置決めされる、断面コの字状のシフトテーブルを有し、
このシフトテーブルは、前記レールの両側面および上面それぞれに対向する面に、静圧気体軸受を有し、
前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の長手方向に関して線対称に配置された一対の導電性ダンパープレートからなるのがよい。
【0014】
また、前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の長手方向に、前記磁石ユニットの前記案内軌道に沿う方向の長さに応じて定められる所定間隔を隔てて設けられるのでもよい。
この場合、前記シフトテーブルは、前記被案内可動体の下面の前記所定間隔に相当するスペースに設けられるのがよい。
【0015】
さらにまた、前記導電性ダンパープレートは、非磁性体材料からなるのがよい。
加えて、前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の端面から前記被案内可動体の長手方向に突出し、前記案内軌道に沿って延びるのでもよい。
【0016】
さらに、前記磁石ユニットは、電磁石ユニットからなり、前記被案内可動体により搬送される搬送物の重量に応じて、電流の大きさにより磁力を調整するのでもよい。
加えて、前記静圧気体軸受は、前記シフトテーブルの本体部の内部に設けられた給気孔と連通する多孔質体を有し、該多孔質体は、多孔質金属焼結層により構成され、多孔質金属焼結層の一方の面が該給気孔からの高圧空気を前記案内軌道面に向かって噴出する多孔面を形成するのでもよい。
この場合、前記給気孔は、複数設けられ、前記多孔質体は、前記シフトテーブルの長手方向にほぼ直交する断面上で連続的であり、単一の静圧気体軸受として前記複数の給気孔と連通するのでもよく、あるいは前記給気孔は、複数設けられ、前記静圧気体軸受は、それぞれが前記複数の給気孔の各々と連通する複数の軸受本体と、該複数の軸受本体の各々の内部に収容され、かつ対応する給気孔からの高圧空気を前記案内軌道面に向かって噴出する多孔面を備えた多孔質体とを有するのでもよい。
また、前記磁石ユニットは、永久磁石でもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る磁気ダンパーを有するエアスライド装置によれば、案内軌道上、被案内可動体を停止すべき目標停止位置に一対の磁石ユニットを配置することにより、被案内可動体が目標停止位置に到達すると、導電性ダンパープレートの走行を制動する向きに被案内可動体に対して制動力が作用し、一対の磁石ユニットの配置位置を任意に変更することにより所望の目標停止位置に被案内可動体を停止させることが可能であるとともに、被案内可動体の移動中だけでなく、停止するまで非接触形式とすることが可能であるので、停止の際の接触に伴う静圧気体軸受の摩耗を防止でき、以てエアスライド装置の耐久性を向上させることが可能であり、さらにこの磁気ダンパーによる制動力は、通常、被案内可動体の移動速度に対して線形であることから、被案内可動体が目標停止位置に近づくと大きな制動力が作用するが、それにより被案内可動体の移動速度が低下すると徐々に制動力が低減し、たとえば被案内可動体に載置する搬送物に対する衝撃を緩和し、以て搬送物に対する損傷を防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置10の第1実施形態を図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0019】
図1および図2に示すように、本発明に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置10は、上面に搬送すべき搬送物を載置する被案内可動体12と、案内軌道レール14を備えた案内固定台16と、被案内可動体12を案内軌道レール14の案内軌道面に対して非接触形態で支持する静圧気体軸受18(図4参照)と、案内軌道レール14に沿って走行中の被案内可動体12に対して制動力を負荷する磁気ダンパー20とから概略構成されている。
図1に示すように、案内固定台16は、たとえばSS材からなる矩形プレート状であり、その上面に長手方向の中心軸線に沿って案内軌道レール14が設けられている。案内軌道レール14は、案内固定台16の長手方向に直線状に延び、案内固定台16の上面から上方に突出し、被案内可動体12を案内軌道レール14に沿って案内するようにしている。
案内固定台16の上面には、案内軌道レール14の目標停止位置に(図1において、A位置およびB位置)、磁石ユニット26が配置され、後に説明するように、この磁石ユニット26と導電性ダンパープレート24とにより磁気ダンパー20を構成するようにしている。
【0020】
図3に示すように、被案内可動体12は、上面に搬送すべき搬送物を載置するのに十分な面積を有する非磁性材料(例えば銅製)のテーブル22と、それぞれテーブル22の下面から下方に突出する非磁性体材料(たとえば、銅製)の一対の導電性ダンパープレート24とを有する。
導電性ダンパープレート24は、被案内可動体12の長手方向中心軸線に関して線対称に配置された一対の導電性ダンパープレート24からなる。
【0021】
一対の導電性ダンパープレート24はそれぞれ、テーブル22の対応する縁部に沿ってテーブル22の長手方向全体に亘って互いに平行に設けられる。テーブル22の下面には、一対の導電性ダンパープレート24の間に、テーブル22と同心状にシフトテーブル25が設けられ、このシフトテーブル25に後に説明する静圧気体軸受18が設けられ、被案内可動体12と案内軌道レール14の案内軌道面との間に空気層を形成することにより、被案内可動体12を案内軌道レール14の案内軌道面に対して非接触形態で支持するようにしている。テーブル22を静圧気体軸受18により非接触形態で支持する観点から、静圧気体軸受18が設けられるシフトテーブル25は、テーブル22の中心部に設けられるのが好ましい。
被案内可動体12と案内軌道レール14との間のクリアランスは、後に説明する静圧気体軸受18の性能と、被案内可動体12および搬送物の重量に応じて、適宜定めればよいが、たとえば10μm程度である。
【0022】
被案内可動体12は、導電性ダンパープレート24の厚みtおよび/または案内軌道に沿う長さLが異なる複数の種類が設けられ、被案内可動体12に載置する搬送物に応じて、搬送に用いるべき種類を選択するようにしている。
この場合、磁気ダンパーによる制動力Fは、被案内可動体12の移動速度vを用いて、次のように表わされる。
F=Cv
ここに、Cは、減衰係数であり、次のように表わされる。
C=C(Btαβ)/ρ
ここに、Cは、磁場の形状係数、Bは磁束密度、tは導電性ダンパープレート24の厚み、ρは、導電性ダンパープレート24の比抵抗、αβは、磁束の矩形面積である。
よって、導電性ダンパープレート24の厚みtを選択することにより、制動力Fそのものを調整し、一方案内軌道に沿う長さLを選択することにより、制動力Fが作用する時間を調整し、以て被案内可動体12の種類、かくして搬送すべき搬送物に応じて、磁気ダンパーの性能を調整することが可能である。
【0023】
図4に示すように、被案内可動体12は、案内軌道レール14の両側面45、48および上面42に対して覆いかぶさるように位置決めされ、シフトテーブル25は、略コの字状の断面を有し、シフトテーブル25は、案内軌道レール14の案内軌道面を構成する両側面45、48、上面42および下面43に対向する面全体に亘って、単一の静圧気体軸受18を有する。シフトテーブル25の金属部分である本体部の内部には、後に説明する多孔質体に連通する給気孔28(28Aないし28E)と、給気孔28に連通する給気通路34(34Aないし34C)とが形成され、この本体部が裏金となって、その内面に多孔質体が設けられ、単一の静圧気体軸受18がシフトテーブル25の長手方向全体に亘って設けられるようにしている。
【0024】
静圧気体軸受18は、シフトテーブル25の本体部の断面と同様に、略コの字状の断面を有し、給気孔28からの高圧空気を噴出する多孔面29を有した多孔質体からなる。多孔質体は、シフトテーブル25の長手方向にほぼ直交する断面において、連続的である。給気孔28は、給気通路34を介して(給気孔28Aは給気通路34Cを介して、給気孔28BおよびDは給気通路34AおよびCを介して、給気孔28CおよびEは給気通路34BおよびCを介して)高圧空気発生源39に接続されており、高圧空気発生源39で発生された高圧空気は、給気通路34を介して給気孔28に供給されるようにしている。
【0025】
多孔質体は、金属粉末と無機質粉末との混合物が多孔質金属焼結層を形成しており、多孔質金属焼結層の一方の平坦な面が多孔面29となっており、給気孔28に供給された高圧空気を多孔質金属焼結層の多数の細孔を介して多孔面29から案内軌道レール14の上面42、側面45、48および下面43に向かって噴出するようになっている。
静圧気体軸受18において、シフトテーブル25の上水平部の下面40と案内軌道レール14の上面42との間に配された部分18Aは、上水平部の下面40に固着されており、シフトテーブル25の垂下部の内側面44と案内軌道レール14の側面45との間に配された部分18Bは、垂下部の内側面44に固着されており、シフトテーブル25の垂下部の内側面46と案内軌道レール14の側面48との間に配された部分18Cは、垂下部の内側面46に固着され、シフトテーブル25の下水平部の上面49と案内軌道レール14の下面43との間に配された部分18DおよびEは、下水平部の上面49に固着されている。
【0026】
以上のように、高圧空気発生源39で発生された高圧空気により、上水平部の下面40に固着された静圧気体軸受18の部分18Aの多孔面29Aと案内軌道レール14の上面42との間、垂下部の内側面44に固着された静圧気体軸受18の部分18Bの多孔面29Bと案内軌道レール14の側面45との間、垂下部の内側面46に固着された静圧気体軸受18の部分18Cの多孔面29Cと案内軌道レール14の側面48との間、および下水平部の上面49に固着された静圧気体軸受18の部分18DおよびEの多孔面29DおよびEと案内軌道レール14の下面43との間夫々に、つまり、被案内可動体12と案内軌道レール14の案内軌道面との間に空気層が形成されるようになっている。
なお、テーブル22の大きさとの関係において、このような静圧気体軸受18は、シフトテーブル25の長手方向に適宜の間隔を隔てて、分割形式で複数設けてもよい。
【0027】
変形例として、図5に示すように、図4と異なり、案内軌道レール14の断面構造を矩形状とし、それに伴い、図4におけるシフトテーブル25の下水平部の上面49に固着された静圧気体軸受18の部分を省略してもよい。
さらなる変形例として、上述のように、単一の静圧気体軸受18ではなく、シフトテーブル25の本体部の内面を構成する面(40、44、46、および49)ごとに、静圧気体軸受18を複数設けてもよい。より詳細には、静圧気体軸受は、それぞれが複数の給気孔給気孔28AないしEの各々と連通する複数の軸受本体(図示せず)と、複数の軸受本体の各々の内部に収容され、かつ対応する給気孔からの高圧空気を案内軌道面に向かって噴出する多孔面を備えた多孔質体とを有するのでもよい。
【0028】
図6に示すように、案内固定台16の上面には、一対のL字材50A、Bが2組、案内軌道レール14の中心軸線に関して線対称に配置されている。より具体的には、1組目の一対のL字材50の一方の直立部54と一対のL字材50の一方の直立部56とが対向し、2組目の一対のL字材50の他方の直立部58と一対のL字材50の他方の直立部60とが対向するように配置されている。各組の一対のL字材50A、Bには、一対の磁石ユニット26A、Bが設けられている。より詳細には、一対のL字材50の各々の直立部の対向面62、64、66、および68にはそれぞれ、磁石ユニット26が設けられている。一対のL字材50の対向する対向面同士の間隔dは、対応する導電性ダンパープレート24が対応する一対のL字材50の対向面の間を通過して、磁石ユニット26を横切る際、導電性ダンパープレート24の側面と磁石ユニット26の側面との間に所定のクリアランスが確保できるように決定すればよい。なお、被案内可動体12を案内軌道レール14に沿って安定走行させる観点から、一対の導電性ダンパープレート24をテーブル22の長手方向中心軸線に関して線対称に配置し、テーブル22をその長手方向中心軸線が案内軌道レール14に沿うように配置し、しかも一対の導電性ダンパープレート24それぞれにおいて、一方の側面と対応する磁石ユニット26との間の間隔と、他方の側面と対応する磁石ユニット26との間の間隔とが一致するようにするのが好ましい。
【0029】
L字材50は、ボルト51等により取り外し可能に案内固定台16の上面に固定される。これにより、被案内可動体12の目標停止位置に応じて、L字材50、かくして磁石ユニット26の固定位置を決定すればよい。
磁石ユニット26は、たとえばネオジウム製永久磁石ユニットであり、L字材50の直立部の対抗面に密着固定させる観点から、薄型のプレート状であるのが好ましい。磁石ユニット26の選定、特に案内軌道レール方向の長さについては、磁石の磁力、磁束密度等に応じて適宜決定すればよく、被案内可動体12に対して所望の磁気ダンパー20を構成するために、決定した磁石ユニット26の特性に応じて、被案内可動体12の導電性ダンパープレート24の厚みtおよび/または案内軌道レール14方向の長さLを選択すればよい。
永久磁石ユニット26の代わりに、電磁石ユニット26として、被案内可動体12により搬送される搬送物の重量に応じて、電流の大きさにより磁力を調整するのでもよい。
【0030】
以上の構成を有する磁気ダンパーを有するエアスライド装置10の作用について、図面を参照しながら説明する。
以下では、図7に示すように、案内軌道上において、位置Aにおいて多数存在する搬送物aを搭載し、位置Bに搬送する際、被案内可動体12を位置Aと位置Bとの間で往復移動する場合を例として説明する。
【0031】
まず、案内軌道レール14上において、位置Aと位置Bそれぞれに磁石ユニット26を装着しておく。より具体的には、一対のL字材50を案内軌道レール14上の所望位置のわきにボルト51等により固定する。
次いで、静圧気体軸受18をオン、すなわち高圧空気発生源39から高圧空気を供給することにより、被案内可動体12を案内軌道レール14の案内軌道面に対して非接触状態で支持する。
次いで、オペレータが位置Aに位置決めされた被案内可動体12の上面に搬送物を搭載する。
【0032】
次いで、オペレータが被案内可動体12を位置Bに向かって押し出す。これにより、図8(A)および(B)に示すように、被案内可動体12は摩擦減衰がほぼない状態で、案内軌道レール14に沿って移動する。
【0033】
次いで、図8(C)に示すように、位置Bに近づくと、被案内可動体12の移動方向進み側に設けられた導電性ダンパープレート24が、目標停止位置に設けられた磁石ユニット26を横切り始め、この磁界の変化により導電性ダンパープレート24に渦電流が発生し、この渦電流により被案内可動体12に対して制動力が負荷される。この場合、磁気ダンパー20は、通常、その制動力が被案内可動体12の移動速度に比例することから、被案内可動体12に対する制動力は、被案内可動体12の先端が目標停止位置に進入し始めたときには、被案内可動体12に作用する制動力は大きく、それにより被案内可動体12の移動速度が低下するに従い、制動力は低下する。
【0034】
次いで、図8(D)に示すように、被案内可動体12は、位置Bに停止するまで、非接触状態で位置Bで停止する。これにより、停止に伴い、静圧気体軸受18が摩耗することを防止可能であり、エアスライド装置10の耐久性を向上させることが可能である。
次いで、位置Bにおいて、搬送物を荷おろしする。
なお、被案内可動体12を位置Bから位置Aに向かって移動させる場合も、上記と同様に行えばよい。この場合、被案内可動体12を位置Aと位置Bとの間で繰り返し往復移動させる場合には、静圧気体軸受18を継続してオン状態にしておけばよい。
以上のサイクルを繰り返すことにより、位置Aにある複数の搬送物を位置Bに搬送することが可能である。
変形例として、図9に示すように、A位置で搬送物aを被案内可動体12に搭載し、矢印のように、B位置まで移動し、B位置において、搬送物bを被案内可動体12にさらに搭載し、矢印のように、C位置まで移動し、C位置において、搬送物aおよびbを荷おろしし、さらにC位置からA位置まで移動し、このサイクルを繰り返す場合には、AないしC位置それぞれに、磁石ユニット26を配置すればよい。
【0035】
図10に示すように、さらなる変形例として、被案内可動体12において、一対の導電性ダンパープレート24それぞれにおいて、テーブル22の長手方向に所定間隔Dを隔てて、テーブル22の一方の端部、他方の端部それぞれに導電性ダンパープレート24を設けて、すなわち被案内可動体12に対して制動力が負荷されない部分を設けて、制動力を調整するようにしてもよい。
【0036】
以上の構成を有する磁気ダンパーを有するエアスライド装置10によれば、静圧気体軸受18により非接触形態で案内固定台16に対して支持された被案内可動体12を、たとえばオペレータが手で案内軌道の方向に押し出すことにより、被案内可動体12はほとんど摩擦減衰のない状態で、案内軌道に沿って走行することが可能である。
その際、案内軌道上、被案内可動体12を停止すべき目標停止位置に一対の磁石ユニット26を配置することにより、被案内可動体12が目標停止位置に到達すると、導電性ダンパープレート24がその両側に設けられた一対の磁石ユニット26を横切ることにより、磁界が変化し、電磁誘導により導電性ダンパープレート24に渦電流が発生し、この渦電流と磁界とによりフレミングの法則により導電性ダンパープレート24の走行を制動する向きに被案内可動体12に対して制動力が作用し、磁石ユニット26の配置位置を任意に変更することにより所望の目標停止位置に被案内可動体12を停止させることが可能である。
【0037】
さらに、この磁気ダンパー20による制動力は、被案内可動体12の移動速度に対して線形であることから、被案内可動体12が目標停止位置に近づくと大きな制動力が作用するが、それにより被案内可動体12の移動速度が低下すると徐々に制動力が低減し、たとえば被案内可動体12に載置する搬送物に対する衝撃を緩和し、以て搬送物に対する損傷を防止することが可能である。
【0038】
本発明に係る磁気ダンパー20を備えたエアスライド装置10の第2実施形態を図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。以下の実施形態では、第1実施形態と同様な構成要素には、同一の参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では特徴部について説明する。
図11および図12に示すように、本実施形態の特徴は、案内固定台16については、案内軌道レール14および案内軌道レール14との関係における磁石ユニット26の設置位置、一方被案内可動体12については、テーブル22とシフトテーブル25との関係、および導電性ダンパープレート24の設置位置にある。
【0039】
案内軌道レール14について、案内固定台16の上面において、互いに平行に延びる一対の案内軌道レール14が設けられ、被案内可動体12のテーブル22が、一対の案内軌道レール14に跨るように配置される。磁石ユニット26は、一対の案内軌道レール14の各々において、両端それぞれのわきに設けられる。
これにより、被案内可動体12は、磁石ユニット26が配置される位置Aと位置Bとの間で往復直線移動を行うように構成している。
テーブル22とシフトテーブル25との関係について、テーブル22の四隅それぞれにシフトテーブル25が設けられ、各シフトテーブル25は、第1実施形態と同様に、それぞれの静圧気体軸受18を介して案内軌道レール14の案内軌道面に対して非接触状態で支持されるようにしてある。これにより、第1実施形態とは異なり、被案内可動体12のテーブル22の大きさを確保することが可能であり、大型の搬送物を非接触状態で搬送するのに適している。一対の案内軌道レール14の間隔および/または案内軌道レール14の方向に隣り合うシフトテーブル25の間隔を適宜に設定することにより、被案内可動体12のテーブル22の大きさを設定することが可能である。
【0040】
導電性ダンパープレート24の設置位置について、第1実施形態のようにテーブル22の下面に設けられるのではなく、テーブル22の案内軌道レール方向の各端において、対応するシフトテーブル25から突出するように設けられる。より具体的には、対応するシフトテーブル25の端面の中央に取り付けられている。このような構成によれば、被案内可動体12を図11の矢印X方向に移動させる際、導電性ダンパープレート24が磁石ユニット26を横切ることにより、第1実施形態と同様に、被案内可動体12に対して制動力が負荷され、非接触状態で被案内可動体12を位置Bに停止することが可能であり、一方被案内可動体12を図11の矢印Y方向に移動させる際、導電性ダンパープレート24が磁石ユニット26を横切ることにより、第1実施形態と同様に、被案内可動体12に対して制動力が負荷され、非接触状態で被案内可動体12を位置Aに停止することが可能である。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、大型の搬送物を位置Aと位置Bとの間で搬送するのに、位置Aおよび位置Bそれぞれで被案内可動体12を停止するのに、大型の搬送物に衝撃を加えることなく、非接触状態で被案内可動体12を停止することが可能であり、大型の搬送物の十全な保護を図ることが可能である。
【0042】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変形が可能である。たとえば、第1実施形態においては、案内固定台16に設ける磁石ユニット26の走行方向の長さが、導電性ダンパープレート24の走行方向の長さより短いように示されているが、これに限定されることなく、被案内可動体12に対して所望の制動力が奏される限り、磁石ユニット26の長さが導電性ダンパープレート24の長さより長くてもよい。
【0043】
また、本実施形態においては、被案内可動体12が停止する際、磁石ユニット26の走行方向進み側の先端を越えない範囲で停止する場合を説明したが、これに限定されることなく、被案内可動体12に載置される搬送物の重量、被案内可動体12に付与する走行方向の初速等に応じて、磁石ユニット26の走行方向進み側の先端を越えた状態で停止することも想定されている。
さらに、本実施形態においては、案内軌道が直線である場合を説明したが、それに限定されることなく、円軌道でもよい。この場合、たとえば円軌道上の2点間で被案内可動体12を移動させる場合に、被案内可動体12を2基設けて、例えば、円軌道の12時位置と6時位置の2点間において、右側のルートと左側のルートにおいてそれぞれ別個の被案内可動体を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の概略平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の概略側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の被案内可動体の概略平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の被案内可動体の概略断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の被案内可動体の概略断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の案内固定台の磁石ユニットの概略側面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置において、被案内可動体の移動軌跡を示す概略図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置において、被案内可動体が案内固定台に沿って走行する状況を示す概略側面図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置において、被案内可動体の別の移動軌跡を示す概略図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の被案内可動体の変形例の概略平面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置の概略斜視図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る磁気ダンパーを備えたエアスライド装置のシフトテーブルを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
t 厚み
d 間隔
D 間隔
10 エアスライド装置
12 被案内可動体
14 案内軌道レール
16 案内固定台
18 静圧気体軸受
20 磁気ダンパー
22 テーブル
24 導電性ダンパープレート
25 シフトテーブル
26 磁石ユニット
28 給気孔
29 多孔面
39 高圧発生源
40 下面
42 上面
44 内側面
45 側面
46 内側面
48 側面
50 L字材
54 直立部
56 直立部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被案内可動体と、案内軌道が形成された案内固定台とを有し、該案内軌道は、該被案内可動体との間に空気層を形成する案内軌道面を有し、さらに被案内可動体を案内軌道面に対して非接触形態で支持する静圧気体軸受と、該案内軌道に沿って走行中の被案内可動体に対して制動力を負荷する磁気ダンパーとを有するエアスライド装置であって、
前記磁気ダンパーは、前記被案内可動体から突出し前記案内軌道に沿って延びる導電性ダンパープレートと、前記案内固定台側において、前記被案内可動体の前記案内軌道上での目標停止位置に一対の磁石ユニットとを有し、該一対の磁石ユニットの各々は、該導電性ダンパープレートの対応する側面に対して間隔を隔てて配置され、
それにより、前記被案内可動体が前記案内軌道に沿って走行中に、該導電性ダンパープレートが前記磁石ユニットを横切ることにより、前記導電性ダンパープレートに生じる渦電流に基づいて、前記被案内可動体に対して制動力を負荷することを特徴とするエアスライド装置。
【請求項2】
前記磁石ユニットは、前記案内固定台に対して取り外し可能に設けられる、請求項1に記載のエアスライド装置。
【請求項3】
前記被案内可動体は、前記導電性ダンパープレートの厚みおよび/または前記案内軌道に沿う長さが異なる複数の種類が設けられ、前記被案内可動体に載置する搬送物に応じて、搬送に用いるべき前記被案内可動体の種類が選択される、請求項1または請求項2に記載のエアスライド装置。
【請求項4】
前記案内軌道は、前記案内固定台の上面から上方に突出したレールからなり、
前記被案内可動体は、前記レールの両側面および上面に対して覆いかぶさるように位置決めされる、断面コの字状のシフトテーブルを有し、
このシフトテーブルは、前記レールの両側面および上面それぞれに対向する面に、静圧気体軸受を有し、
前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の長手方向に関して線対称に配置された一対の導電性ダンパープレートからなる、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のエアスライド装置。
【請求項5】
前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の長手方向に、前記磁石ユニットの前記案内軌道に沿う方向の長さに応じて定められる所定間隔を隔てて設けられる、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のエアスライド装置。
【請求項6】
前記シフトテーブルは、前記被案内可動体の下面の前記所定間隔に相当するスペースに設けられる、請求項5に記載のエアスライド装置。
【請求項7】
前記導電性ダンパープレートは、非磁性体材料からなる請求項1に記載のエアスライド装置。
【請求項8】
前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の下面から下方に突出し前記案内軌道に沿って延びる、請求項1に記載のエアスライド装置。
【請求項9】
前記導電性ダンパープレートは、前記被案内可動体の端面から前記被案内可動体の長手方向に突出し、前記案内軌道に沿って延びる、請求項1に記載のエアスライド装置。
【請求項10】
前記磁石ユニットは、電磁石ユニットからなり、前記被案内可動体により搬送される搬送物の重量に応じて、電流の大きさにより磁力を調整する、請求項1に記載のエアスライド装置。
【請求項11】
前記静圧気体軸受は、前記シフトテーブルの本体部の内部に設けられた給気孔と連通する多孔質体を有し、該多孔質体は、多孔質金属焼結層により構成され、多孔質金属焼結層の一方の面が該給気孔からの高圧空気を前記案内軌道面に向かって噴出する多孔面を形成する、請求項4に記載のエアスライド装置。
【請求項12】
前記給気孔は、複数設けられ、前記多孔質体は、前記シフトテーブルの長手方向にほぼ直交する断面上で連続的であり、単一の静圧気体軸受として前記複数の給気孔と連通する、請求項11に記載のエアスライド装置。
【請求項13】
前記給気孔は、複数設けられ、前記静圧気体軸受は、それぞれが前記複数の給気孔の各々と連通する複数の軸受本体と、該複数の軸受本体の各々の内部に収容され、かつ対応する給気孔からの高圧空気を前記案内軌道面に向かって噴出する多孔面を備えた多孔質体とを有する、請求項11に記載のエアスライド装置。
【請求項14】
前記磁石ユニットは、永久磁石からなる、請求項1に記載のエアスライド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−270852(P2010−270852A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−124053(P2009−124053)
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(000103644)オイレス工業株式会社 (384)
【Fターム(参考)】