説明

磁気特性測定方法および磁気特性測定装置

【課題】動的に変化する各種磁性材料の磁気特性および損失測定情報を相互に関連付けて適切に表示できる磁気特性測定方法および磁気特性測定装置を提供すること。
【解決手段】測定対象磁性材料を交流励磁信号で励磁して磁束密度Bと磁界の強さHを測定することによりB−H曲線を求め、前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記B−H曲線の時間軸に沿って配列表示することを特徴とする磁気特性測定方法および磁気特性測定装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気特性測定方法および磁気特性測定装置に関し、詳しくは、高周波領域における各種磁性材料の動的磁気特性評価に適した磁気特性測定方法および磁気特性測定装置の改良に関するものである。
【0002】
磁性材料は、各種の産業分野で、いろいろな用途に広く用いられている。たとえばハイブリッドカーにおける各種の動力駆動源としてのモータや直流電力を交流電源に変換するインバータは、磁性材料を重要基礎部品として構成されている。
【0003】
ところが、省エネルギーや環境保護などの視点からも注目されているハイブリッドカーでは、モータやインバータから発生する「うなり音」が、車内の快適性を阻害する耳障りな騒音として指摘されている。これは、アクセルと連動して変化する駆動周波数領域に、耳障りな騒音として感じる周波数成分が含まれていることに起因している。
【0004】
すなわち、金属に磁界を加えることにより、金属には「磁歪」といわれる10−6mを単位とするような微小な伸縮が発生する。この磁歪は、周囲の空気を振動させて、「磁気歪音」といわれる音を発生させるが、駆動周波数によっては前述のような高周波の「うなり音」になり、ハイブリッドカーの利用者に不快感を与えてしまう。
【0005】
一方、磁性材料を用いた部品・装置の小型化・大容量化・高効率化のために、汎用のインバータでは数10KHzから数100KHzへ、UPS(無停電電源装置)では数10MHzを目指して、駆動周波数の高周波化が加速されつつある。
【0006】
また、インバータの駆動にあたっては、正弦波駆動に代えて、正弦波信号に所定の振幅を有しパルス幅が正弦波の変化分に応じて変化するように調整されたパルス幅信号を重畳させるとともに、パルス幅信号のゼロレベルラインをたとえば正弦波信号周期の1/12の間隔で段階的に変化させた擬似正弦波信号で駆動することも行われている。
【0007】
この場合、インバータの出力電圧の変化が非常に小さいため、半導体素子のスイッチング損失を大幅に小さくできる。また、インバータの出力波形が擬似正弦波であるため、後段の平滑フィルタを不要にしたり、容量を大幅に小さくできることから、フィルタ回路での損失も低減できる。
【0008】
さらに、磁性材料を用いた電源の実際の励磁状態に着目すると、正弦波励磁よりも矩形波励磁がほとんどになっている。ところが、矩形波は高次の高調波成分を含むことから、正弦波励磁に比べてヒステリシス損と渦電流損の和で表される鉄損が増加し、周波数が高くなるとその違いはさらに大きくなる。
【0009】
ここで、鉄損は、磁性材料の鉄心(コア)にコイルを巻いて交流で磁化した時に失われる電気エネルギーであって、コイルの導線の抵抗によって失われる電気エネルギーである銅損と合わせて、電動機や発電機、変圧器などの電気機械の効率を低下させる。
【0010】
ヒステリシス損は、鉄心の磁区が交番磁界によって磁界の向きを変えるときの損失であり、この損失はループ状になるヒステリシス曲線(B−H曲線)で表され、その大きさはこのヒステリシス曲線の輪に囲まれた部分の面積に比例する。
【0011】
渦電流損は、鉄心の中に発生する渦電流によって生じるものであり、前述のように高周波になるほど渦電流損の比率が大きくなる。このような渦電流を流れにくくするために、透磁率が高くて導電率は低い材料を使ったり、渦電流の大きさは板厚の2乗に比例することに着目して両面に絶縁加工を施した薄い材料を重ねて使うなどの対策がとられる。
【0012】
これら各種磁性材料の研究開発や製造検査にあたっては、測定対象磁性材料の磁気特性および各種損失情報を含む所望の測定項目の測定結果が、効率よく高精度に得られることが望ましい。
【0013】
図5は、従来から一般的に行われている磁性材料の静的な磁気特性測定方法の説明図であり、(A)は励磁信号の一例を示し、(B)は(A)の励磁信号で励磁することにより求められる静的なB−H曲線の一例を示している。
【0014】
図5において、励磁信号は(A)に示すように交流の基本波成分のみであり、B−H曲線は(B)に示すようにメジャーループのみである。(B)に示すような静的なB−H曲線に基づいて定常状態での鉄損などの特性値を求めるとともに、実使用環境での特性値も推定している。
【0015】
図6は、磁性材料の実使用環境における動作説明図であり、(A)は励磁信号の一例を示し、(B)は(A)の励磁信号で励磁した場合のB−H曲線の一例を示している。
【0016】
図6において、実使用環境における励磁信号には、(A)に示すように、交流の基本波成分に高周波成分が重畳されている。そして、B−H曲線には、(B)に示すように、交流の基本波成分に対応したメジャーループと、このメジャーループの内側に一部分が連結された高周波成分に起因した複数のマイナーループが表れている。
【0017】
特許文献1には、PWMインバータの出力周期のすべてに渡って、スイッチングリプルによる鉄損のみを正確に算定するリアクトル損失測定方法が開示されていて、メジャーループと動的マイナーループについても記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2008−122210号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかし、静的なB−H曲線に基づいて実使用環境での特性値を推定する従来の方法によれば、高周波成分に起因する複数のマイナーループが及ぼす測定対象とする磁性材料の動的な磁気特性を適切に反映させることは困難であり、誤差が大きくなるという問題点があった。
【0020】
このような問題点の解決方法として、励磁信号にオフセットを付加して静的なマイナーループを測定する方法や、実使用環境を模擬した励磁信号で励磁して測定する方法なども提案されているが、測定結果の表示は従来と同様なB−H曲線による表示であって測定対象とする磁性材料の動的な特性を適切に表示することは困難であり、損失情報を関連付けて表示することもできない。
【0021】
本発明は、このような従来の問題点に着目したものであり、その目的は、動的に変化する各種磁性材料の磁気特性および損失測定情報を相互に関連付けて適切に表示できる磁気特性測定方法および磁気特性測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
このような課題を達成する請求項1の発明は、測定対象磁性材料を交流励磁信号で励磁して磁束密度Bと磁界の強さHを測定することによりB−H曲線を求め、前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記B−H曲線の時間軸に沿って配列表示することを特徴とする磁気特性測定方法である。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1に記載の磁気特性測定方法において、前記B−H曲線を時系列的に複数求め、これら複数のB−H曲線を時間軸に沿って離散的に配列表示するとともに、前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記各B−H曲線の時間軸に沿って配列表示することを特徴とする。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の磁気特性測定方法において、前記交流励磁信号は基本波成分に高周波成分が重畳されたものであり、前記B−H曲線は前記高周波成分に起因した複数のB−H曲線のマイナーループを含むことを特徴とする。
【0025】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載された磁気特性測定方法において、前記損失測定情報は、前記測定対象磁性材料の微小形状変化を光学的に検出する光変位検出信号に基づく磁歪測定情報であることを特徴とする。
【0026】
請求項5の発明は、
測定対象磁性材料を交流励磁信号で励磁する励磁手段と、
励磁された前記測定対象磁性材料の磁束密度Bと磁界の強さHを測定し、時間軸に沿った複数のB−H曲線を生成するB−H曲線生成手段と、
前記測定対象磁性材料の時系列的な損失情報を測定する損失情報測定手段と、
前記複数のB−H曲線を時間軸に沿って離散的に配列表示するとともに、前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記各B−H曲線の時間軸に沿って配列表示する3次元表示手段、
とで構成されたことを特徴とする磁気特性測定装置である。
【0027】
請求項6の発明は、請求項5に記載の磁気特性測定装置において、前記交流励磁信号は基本波成分に高周波成分が重畳されたものであり、前記B−H曲線は前記高周波成分に起因した複数のB−H曲線のマイナーループを含むことを特徴とする。
【0028】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の磁気特性測定装置において、前記損失情報測定手段は、前記測定対象磁性材料の微小形状変化を光学的に検出する光変位検出手段であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
これらにより、動的に変化する各種磁性材料の磁気特性および磁歪測定情報を、時系列的に相互に関連付けて適切に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に基づく表示形態の一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明に基づく表示形態の他の実施例を示す説明図である。
【図3】本発明に基づく表示形態の他の実施例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例を示す構成説明図である。
【図5】従来から一般的に行われている磁性材料の静的な磁気特性測定方法の説明図である。
【図6】磁性材料の実使用環境における動作説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明について、図面を用いて説明する。図1は本発明に基づく表示形態の一実施例を示す説明図である。
【0032】
図1において、(A)では、測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報としての磁歪測定情報の大きさを線分の長さで表すようにして、図5(B)に示した静的なB−H曲線のメジャーループの時間軸に沿って、離散的に配列表示されている。一方、(B)では、測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報としての磁歪測定情報の振幅の大きさを線分の長さで表すようにして、時間軸に沿って連続する動的なB−H曲線上に離散的に配列表示されている。
【0033】
図2は本発明に基づく表示形態の他の実施例を示す説明図である。
【0034】
図2において、(A)では、測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報としての磁歪測定情報の大きさを線分の濃淡階調で表すようにして、図5(B)に示した静的なB−H曲線のメジャーループの時間軸に沿って、離散的に表示されている。一方、(B)では、測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報としての磁歪測定情報の振幅の大きさを線分の濃淡階調で表すようにして、図6(B)に示したメジャーループの内側に一部分が連結された高周波成分に起因した複数のマイナーループが表れている動的なB−H曲線の時間軸に沿って、離散的に表示されている。
【0035】
これらの表示形態によれば、B−H曲線と損失測定情報としての磁歪測定情報が時系列的に相互に関連付けられて表示されるので、たとえば前述のような「磁気歪音」とB−H曲線との相互関係を視覚的に把握でき、「磁気歪音」を軽減するための各種の対策を講じた場合の効果を表示画面上で直観的に確認できる。
【0036】
図3は、動的なB−H曲線の表示例であり、(A)は時間軸Tの方向に沿ってB−H曲線が閉じることなく螺旋状に連続する例を示し、(B)は測定周期ごとに閉じた複数のB−H曲線が時間軸Tの方向に沿って配列表示された例を示している。これら図3のB−H曲線にも図1や図2に示す本発明に基づく表示形態を適用することにより、B−H曲線と損失測定情報としての磁歪測定情報を時系列的に相互に関連付けて表示できる。
【0037】
図4は、本発明に基づく磁気特性測定装置の一実施例を示す構成説明図である。図4において、測定対象磁性材料1は、励磁信号発生部2aにより、所定の励磁信号で励磁される。このような励磁信号発生部2aとしては、たとえば任意の波形を出力できる任意波形発生器やファンクションジェネレータを用いてもよい。
【0038】
電流測定部2bは励磁状態における測定対象磁性材料1に流れる電流を検出コイルを介して測定し、電圧測定部2cは励磁状態において測定対象磁性材料1に印加される電圧を検出コイルを介して測定する。これらの測定データは、測定時刻データとともに測定データ格納部2gに逐次格納される。これら電流測定部2bおよび電圧測定部2cとしては、たとえばデジタルオシロスコープを用いてもよい。
【0039】
損失情報測定部2dは、励磁状態における測定対象磁性材料1の磁歪による微小な形状変化を測定するものであり、たとえば光変位計を用いる。励磁状態における測定対象磁性材料1の振動波や音波は、電流波形と相似した波形になる。光変位計を用いれば、振動センサやマイクで測定する場合に比べて、より広帯域に渡り、振動や音の成分を検出測定できる。これらの測定データも、測定時刻データとともに測定データ格納部2gに逐次格納される。
【0040】
測定対象パラメータ格納部2eには、測定対象磁性材料1の断面積、磁路長などのパラメータが格納されている。
【0041】
操作入力部2fは、作業者が装置に対して一連の測定に必要な命令や指示を入力するためのインタフェースである。
【0042】
磁束密度演算部2hは、次式に示す所定の演算式に基づいて、磁束密度Bを算出する。
磁束密度B=Integ(C1)/(K1*K2)
ここで、
Integは積分演算を表し、
C1は電圧測定部2cで測定された電圧であり、
K1はピックアップコイル(Bコイル)の巻数であり、
K2は測定対象磁性材料1の断面積である。
【0043】
磁界強度演算部2iは、次式に示す所定の演算式に基づいて、磁界強度Hを算出する。
磁界強度H=C2*K4/K3
ここで、
C2は電流測定部2bで測定された電流であり、
K3は測定対象磁性材料1の磁路長であり、
K4は主巻線(Hコイル)の巻数である。
【0044】
B−H曲線生成部2jは、測定データ格納部2gに格納されている測定データと磁束密度演算部2hおよび磁界強度演算部2iの演算結果に基づき、図1から図3に示すような表示を行うためのB−H曲線を生成する。
【0045】
鉄損演算部2kは、たとえばB−H曲線生成部2jで生成されたB−H曲線に基づき、測定対象磁性材料1の鉄損を演算する。
【0046】
B−H曲線関連情報重畳部2mは、B−H曲線生成部2jで生成されたB−H曲線に、損失情報測定部2dで測定された測定対象磁性材料1の時系列的な磁歪情報や、鉄損演算部2kで算出された鉄損を、たとえば図1や図2に示すような所望の形態で表示するように、重畳する。
【0047】
B−H曲線3次元表示生成部2nは、B−H曲線生成部2jで生成され(X−Y)軸上で2次元に表示されるB−H曲線を、図3に示すように時間軸T(Z軸)に沿って展開表示するための表示画面を生成する。
【0048】
なお、このB−H曲線3次元表示生成部2nは、必要に応じて、たとえば図2(B)に示すB−H曲線における複数のマイナーループを時間軸に沿って分離表示するように処理することもできる。
【0049】
さらに、B−H曲線3次元表示生成部2nは、必要に応じて、B−H曲線の3次元表示画像を任意の角度で回転表示するように処理することもできる。これにより、X−Y、X−Z、Y−Z,X−Y−Zなどの特定の関係にのみ注目した表示観測も行える。
【0050】
表示部2pは、各部で生成された各画像を図1から図3に示すような所望の表示形態で表示するものであり、たとえば液晶などの平面型表示パネルを用いる。
【0051】
制御部2qは、装置全体の動作を統括制御するものであり、たとえばバスBを介して装置を構成する各部と相互に接続されている。なお、各部が単体の独立した装置で構成されている場合には、バスBは装置相互を接続するネットワークとして機能することになる。
【0052】
図4の構成によれば、従来はX−Y平面でのトレース情報として表示されていた測定結果を、その値が観測された時間情報をZ軸として付加された3次元のトレース情報として表示することができ、B−H曲線と損失測定情報としての磁歪測定情報が時系列的に相互に関連付けられて表示されるので、たとえば前述のような「磁気歪音」とB−H曲線との相互関係を表示画面上で直観的に確認できる。
【0053】
なお、上記実施例では、ハイブリッドカーのモータやインバータから発生する「うなり音」に注目して説明したが、測定対象はこれに限るものではなく、電磁調理器や高周波焼入れ装置、柱上やスイッチング電源などで用いられる各種のトランス、工場や家庭で用いられる各種モータなどの磁性材料の動的磁気特性評価にも有効である。
【0054】
以上説明したように、本発明によれば、高周波領域における各種磁性材料の動的磁気特性評価に適した磁気特性測定方法および磁気特性測定装置を実現できる。
【符号の説明】
【0055】
1 測定対象磁性材料
2a 励磁信号発生部
2b 電流測定部
2c 電圧測定部
2d 損失情報測定部
2e 測定対象パラメータ格納部
2f 操作入力部
2g 測定データ格納部
2h 磁束密度演算部
2i 磁界強度演算部
2j B−H曲線生成部
2k 鉄損演算部
2m B−H曲線関連情報重畳部
2n B−H曲線3次元表示生成部
2p 表示部
2q 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象磁性材料を交流励磁信号で励磁して磁束密度Bと磁界の強さHを測定することによりB−H曲線を求め、
前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記B−H曲線の時間軸に沿って配列表示することを特徴とする磁気特性測定方法。
【請求項2】
前記B−H曲線を時系列的に複数求め、
これら複数のB−H曲線を時間軸に沿って離散的に配列表示するとともに、前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記各B−H曲線の時間軸に沿って配列表示することを特徴とする請求項1に記載の磁気特性測定方法。
【請求項3】
前記交流励磁信号は基本波成分に高周波成分が重畳されたものであり、前記B−H曲線は前記高周波成分に起因した複数のB−H曲線のマイナーループを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気特性測定方法。
【請求項4】
前記損失測定情報は、前記測定対象磁性材料の微小形状変化を光学的に検出する光変位検出信号に基づく磁歪測定情報であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載された磁気特性測定方法。
【請求項5】
測定対象磁性材料を交流励磁信号で励磁する励磁手段と、
励磁された前記測定対象磁性材料の磁束密度Bと磁界の強さHを測定し、時間軸に沿った複数のB−H曲線を生成するB−H曲線生成手段と、
前記測定対象磁性材料の時系列的な損失情報を測定する損失情報測定手段と、
前記複数のB−H曲線を時間軸に沿って離散的に配列表示するとともに、前記測定対象磁性材料の時系列的な損失測定情報を前記各B−H曲線の時間軸に沿って配列表示する3次元表示手段、
とで構成されたことを特徴とする磁気特性測定装置。
【請求項6】
前記交流励磁信号は基本波成分に高周波成分が重畳されたものであり、前記B−H曲線は前記高周波成分に起因した複数のB−H曲線のマイナーループを含むことを特徴とする請求項5に記載の磁気特性測定装置。
【請求項7】
前記損失情報測定手段は、
前記測定対象磁性材料の微小形状変化を光学的に検出する光変位検出手段であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の磁気特性測定装置。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−226840(P2011−226840A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94885(P2010−94885)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】