説明

磁気記録媒体上にパターンを製造するためのシステム

【課題】従来の連続媒体から区別したパターニングされた媒体を識別するパターン転写ステップを統合した複数の基板の処理装置などの技術を提供すること。
【解決手段】ハードディスクドライブに用いるためのハードディスク上に磁気記録層をパターニングするためのインライン処理システム。ディスクは、MDCと呼ばれるラウンドプレート形状ホルダ(plate−like holder)の垂直方向に同時に両側に処理される。複数(10個程)のディスクは、MDCのダイヤルキャリアでホールディングされ、1つの処理ステーションから他の処理ステーションに移動する。MDCのダイヤルキャリアは、1つまたは複数の処理源がディスクを同時に処理できるように各処理ステーションで、正常から70°までの回転及び/または角度を提供する。このような構成は、時間節約及び要求される処理源の数と大きさの減少を提供する。磁気媒体のパターニングのためのマスク改善処理、及び充填と平坦化処理は共に用いられ、また開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気記録物質が蒸着され、不連続的な磁気ドメイン中にパターニングされた特別な剛性(rigid)及びハードディスク媒体での磁気記録媒体の製造に関する。より詳しくは、本発明は、パターニングされた媒体の製造のための単一統合された処理ツール(tool)内におけるいくつかの処理ステップの統合に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のハードディスクメモリ格納は、個別的ドメイン(domain)、または、ビット(bit)中にその金属粒子(grain)の小さいクラスタ(cluster)の磁気を配列することによってフィルムの上に情報を格納する、連続磁気フィルム(「連続媒体」とも知られている)を用いる。この「連続媒体」技術は、メモリ密度に対する物理的制限を有しており、ドメインが互いにさらに小さくなった後に、それらの影響は互いに増加し、収容できないレベルの自発的スイッチングがさらに小さい熱影響、「超常磁性(super−paramagnetism)」と呼ばれる物理的効果の下で発生する。
【0003】
現代電子工学では、データストレージのための絶対体積(absolute volume)の要求事項が持続して増加する一方、データストレージのための装置に割り当てられた空間は同一に保持されるか、さらに小さくなる。固体状態メモリ(Solid−state memory)は非常にコンパクトである反面、磁気メモリよりもビット当たりの値段が数百倍程高い。
【0004】
長年にわたり、データストレージ要件の継続的な増加は、「面密度」(ユニットハードディスク面積当たりの磁気ドメインの数)の着実な増加につながっている。これは、用いる磁気フィルムの平均粒子サイズのかなりの減少を要求し、超常磁性の限界を克服するために、さらに高い磁気異方性(anistropy)及び保磁力(coercivity)を有する物質を用いた。このような保磁力の増加は、ビットを入力(write)するためにさらに高い電界強度を要求し、その限界により薄膜フィルムヘッド(head)による入力機(writer)の容量(capability)に限界をもたらす。結局、従来のヘッドでは確実に入力することができる媒体の最大保磁力に限界があり、代替案を追求する必要がある。
【0005】
垂直記録媒体のための1つの代替的な方法として、連続的な入力媒体のインターフェースに近くさらに柔らかい物質から媒体の保磁力を等級化し、インターフェースから遠いほど実質的にさらに高い保磁力を等級化することが提案された。そのような設計は、現在導入されており、700Gb/in−800Gb/inの面密度の達成を許容するものと期待される。
【0006】
研究されているまた他のアプローチ方法は、熱的に補助された、または、マイクロ波がサポートされた記録を用いるものである。この技術は、入力処理の間に媒体の保磁力を一時的に減少させるために、局部加熱(localized heating)を用いる。これは、入力処理で同期化された(synchronized)熱またはマイクロ波パルスによって達成される。熱的で補助された記録の多様な形態は、現在R&D実験室で続けて研究されており、2012年までに商業的に利用可能な製品に導入することができる。
【0007】
超常磁性の問題だけでなく、面密度における増加は、読出しヘッド(read head)に信号対雑音費(signal−to−noise ratio;S/R)を低下させるクロストラック干渉(cross track interference)に続く。これは、トラック間における媒体の結果であり、達成することができる面密度を制限する。新しい読出しヘッドの設計は、このクロストラック干渉を最小化した新規遮蔽(shielding)を含むが、しかしこのようなアクセスの究極的拡張性を制限しながら、持続的な低い浮上(flying)高度を要求する。
【0008】
平方インチ当たり約8000億ビット(800Gb/in)を越える面密度を増加させるために、記録層の磁気ドメインがこれ以上連続的でないこともあるが、物理的に不連続ドメイン中にパターニングされなければならない。これは、その間で磁気媒体なしに連続的なトラックの中にフィルムをパターニングすることによって部分的に達成することができ、したがって、隣接した記録トラックの間で磁気結合を大きく減少させる。代案として、磁性粒子を物理的にするよりも、磁気的に断絶させるようにトラック間の領域を消磁することである。これは、2つの規模(dimension)のうちの1つによってドメインを効果的に分離(de−couple)し、読出/入力ヘッドの技術に対して、小さいまたは全くない変化を要求し、面密度が平方インチ当たり約1兆ビット(1Tb/in)で増加するように許容する。それ以上の面密度のより大きな増加は、トラック自体が切断されて不連続ドメインまたはビットでパターニングされるように要求する。さらに、より小さい磁気ドメインが製造される時、これはさらに高い保磁力物質の使用を許容し、したがって信号強度を向上させる。それは、面密度が約6Tb/inの物理的限界で増加するようにさらに許容する。よって、パターニングされた媒体のステージ型(staged)の導入は、2009年〜2014年の間の磁気格納密度の30〜40%の化合物の年間成長を許容すると予想される。
【0009】
不連続トラックを生成するための媒体のパターニングは、結果的に不連続的ビットを生成するためのものであり、様々な新しい処理手順をハードディスクの製造に導入する。新しい処理シーケンス(sequence)は、開始から終わりが完全に新しい技術を含むことが研究されているが、最も有望な技術は新しい処理手順を既存生産ラインに簡単に挿入することである。
【0010】
このような単純な場合において、連続磁気フィルムは、フォトレジストなどのマスキング物質によってコーティングされる。そして、パターニングされたスタンプは、マスキング物質中にトラックまたはビットドメインのナノスケールのパターンをインプリント(imprint)するために用いられる。フォトレジストを適用してフォトレジスト中にパターンをインプリントするためのナノインプリント技術を用いる生産システムは、すでにMolecular Imprints、Obducat、及びイーヴィグループ(EV Group)などの会社によって販売された。
【0011】
そして、インプリントされたマスクパターンは、磁気フィルムの下に転写する必要がある。これは、反応性イオンエッチング(reactive ion etching;RIE)、イオンビームインプランテーション(ion beam implantation)、イオンビームエッチング(ion beam etching;IBE)及び反応性イオンビームエッチング(reactive ion beam etching;RIBE)などの全てまたは一連の削減(subtractive)及び/または、磁気的に破壊的な処理の全てまたは一部によって行われてもよい。パターン転写技術は、ディスク表面を平坦でないまま残しておくと、不均一(unevenness)が充填されて滑らかになり、使用するときにその上で数ナノメートル浮揚する読出しヘッドに受容できない振動を伝えなくなる。したがって、ディスクは、パターンを充填して滑らかに平坦化する必要があるといえる。一旦滑らかになれば、ディスクはダイヤモンド状の炭素(diamond−like carbon)、及び薄型潤滑剤(lubricant)フィルムのような保護用の保護膜(overcoat)で仕上げる。
【0012】
既存のハードディスク製造ラインを連続的なものからパターニングされた媒体に切り替えるための課題は、技術面と経済面である。費用が非常に高価であったり、底面スペースの要求が大きすぎる場合には、パターニングされた媒体は単に選択的に採択されるか、または全く採択されないであろう。現在の指標としては、すべてのパターニングステップを追加するために増大するディスク当たりの費用(cost/disk)を効率的な費用にするための方法には、ディスク当たり1ドル未満でなければならない。新しいツール(tooling)は、マスク層を適用し、パターンをインプリントし、磁気媒体でパターンを転写し、マスキング層を除去し、ドメイン間のギャップを満たし、滑らかにしたり必要に応じてそれらを「平坦化(planarize)」するように要求する。新しいツールは、ディスク当たりの費用を追加するが、ビット当たりの費用を追加してはならない。従来の処理がアップグレードされている場合、この新しい処理装備は、余分なスペースのほとんどない工場に適合する必要があるため、小型である必要がある。このような課題(challenge)を満足させることは、パターニングされた媒体の採択のために、そして拡張による電子工学産業の持続的な成長のために必要である。
【0013】
現在動作しているハードディスク製造ラインの生産フローと競うことができ、不連続トラック及びビットパターニングされた媒体の両方の大量生産に利用することのできる、できるだけ小さなスペースで、できるだけ多くの新しい処理手順を1つのプラットフォーム(Platform)上に統合(intergrate)して経済的に効率的な処理解決策が必要である。
【0014】
パターニングされた媒体を作る際に特別な使用のための従来技術のシステムが存在しないとしても、従来の連続媒体処理の要求事項を達成するための産業上許容された手段を利用する処理システムがある。処理システムの構造などの一実施形態を図1に示す。前記システムは、図1に示すように基板搬送システム2、及び処理ユニット6を形成する処理モジュール4の線形シリーズを含む。基板搬送システム2は、処理及びアンロードステーション16のための基板14のカセット12を収容するロードステーション10の前端部8を含み、そこで処理された基板14のカセットはアンロードされる。処理システムのまた他の実施形態を図2に示し、システムの線形経路の方向を変化させるために用いられる回転モジュール18を有する。この実施形態において、方向はそれがロードされた同一の領域で処理されたウェハーを戻すために4回変化する。図3は、2つのディスク14を有する一般的なディスクキャリア12を示す。
【0015】
従来のハードドライブディスクの製造に用いられた線形処理システムは、通常「インライン(inline)」システムによって構成され、ディスクが各々の処理位置を通過して移動するように同時にディスクの両側で発生する処理によって垂直方向にある間に運搬される。現在使用される技術の実施形態は、米国登録特許第5,215,420号、及び第5,425,611号に開示され、例えば、MDP−250及び200などのサンタクララ、カリフォルニアのIntevac、Inc.によって販売されたシステムによって実現化される。
【0016】
期間が満了した様々な特許は、インライン真空処理システム技術の一般的特徴を示す。
1966年に、S.S.Charschanなどは、Western Electric Company、Inc.で出願された米国登録特許第3,294,670号を付与された。集積回路(integrated circuit)に対する薄型基板の片側(one−sided)垂直処理のための入口及び出口ロードロック(loadlock)を有するインライン真空コーティングシステムを記述した。システムは、連結された真空処理チャンバ及び1つのチャンバから次のチャンバへのシーケンスに基板ホルダを搬送するためのインターコネクティングトラックを含む。この特許明細書の図12は、入口及び出口のロードロックが互いに隣接して位置するように許容するU型経路を形成しながら、チャンバの配列状態はそれ自体に対して正反対の方向に進んだ実施形態を示す。そして、1963年10月に出願されたこの特許は次のように開示している。連結された処理チャンバのインライン真空システムにおける基板の垂直処理は、大気対真空ロック、及び回転したり曲げられた経路を有する各々の端部で終結する(terminated)。
【0017】
インラインシステムは、通常一端部にロードされ、他の端部にアンロードされるが、一部の革新的設計は、例えば、図1及び図2に示すように、ロード領域の付近に回されて戻ってくる処理ラインを許容することを導入し、ディスクを略同一の場所でロードしてアンロードされる。これは、工場のフロー管理及び空間活用の面で長所を有する。この実施形態は、上記の米国登録番号第6,027,618号、第6,228,439B1号、及び第6,251,232B1号で開示され、日本の府中市のアネルバ株式会社(Anelva Corporation)によってC−3040として販売されたシステムで具体化されている。似た目的として、インテバック(Intevac)は、「200Lean」と呼ばれる米国特許第6,919,001B2号に開示された積層処理を有するインラインシステムを販売し、インライン処理の2つのレベルを積層することによって床面積の要求を減少させ、レベル間で搬送させるためのディスクキャリアのための手段を提供した。
【0018】
1981年に、R.B.Loveは、Advanced Coating Technology、Inc.で出願された米国登録特許第4,274,936号を付与された。それは、大規模インライン建築用ガラスコータ(coater)を開示し、ガラス基板が大気対真空ロックを有する各端部で終結して分離した処理チャンバをゲートバルブのインラインシリーズを介して垂直方向に搬送する。それは、スパッタカソードの両側を同時に2枚のガラスをコーティングするために用いた対称的処理の使用を開示している。
【0019】
1985年に、Boys及びGravesは、Varian Associates、Inc.から出願された米国登録特許第4,500,407号を付与された。それは、インライン処理システムを開示している。発明の異なる重要な特徴のうち、線形経路についてディスク基板を移動させ、同時に両側(both sides)が処理され、インライン処理経路がUターンするようにそれ自体を折り曲げ(fold back)て作り搬送方向の変化を提供した。最後の特徴は、ロード及びアンロードポート(port)が並んで(side−by−side)位置し、再び、図1及び図2に示すように、インラインプロセッサ用の「閉ループ(closed−loop)」構造を設けた。
【0020】
1985年に、C.B.Garrettは、Varian Associates、Inc.から出願された米国登録特許第4,518,078号を付与された。1984年7月に出願されたこの特許は、インライン真空処理システムにおいてワークピース(work piece)の搬送を動作(actuating)させるための磁気結合されたドライブの使用を開示する。
【0021】
1988年に、D.R.Bloomquistなどは、Hewlett−Packard Companyから出願された米国特許第4,790,921号を付与された。それは、ディスクの両側をコーティングするためのインライン真空処理システムを開示している。それは、ディスクが2次誘導または遊星式モーション(planetary motion)を有する回転する複数のディスクキャリアを使用する。このような2次回転が2つの開示された方法のうちの1つによって具体化された。1つは、ディスクがその中心部を貫通したスピンドル(spindle)の周縁に巻かれれたものであり、他の1つはそれらが全体のウエハキャリアが回転することによってグルーブエッジされた開口(groove−edged opening)内で巻回されたものである。したがって、2次遊星式モーションは、スピンドル及びディスクの中心ホールの内側のエッジの間で、または、それが集合したディスクの外側と保持溝との間の摩擦(friction)によって稼動した。2つの実施形態は、摩擦とローリング(rolling)モーションによって粒子生成をもたらした。発明は、変化する光線(radial)の組成物として、大規模な形式のマルチ金属スパッタリングカソード(large format multi−metal sputtering cathode)を利用した。これは、フィルム組成物の均一度のために2次または遊星式モーションを必要とした。それは、大気対真空ロック(atmosphere−to−vaccum locks)と各端部で終結した処理チャンバを分離するゲートバルブのインラインシリーズを通した垂直方向に、回転式マルチディスクキャリアでディスクの第2側処理(two−sided processing)を設けたが、ここに記述される本発明の新規独創的な組合せを暗示しない。
【0022】
「傾斜及び回転」技術は、米国特許第6,238,582B1号で十分に開示され、2001年にK.E.Williamsに付与され、本発明の譲渡人であるVeeco Instrumentsによって出願され、本明細の書内に参照として含まれる。
【0023】
上記にて議論されたインラインシステムは、通常各々1つ以上のディスクをベアリング(bearing)というディスクキャリアによってロードされる。ディスクキャリアは、回転または垂直運動せずにシステムを通過し、したがって、スキャニングまたはスタティック処理(static process)を提供するために、ディスクに影響を及ぼす処理が2種類のうちの1つの方法によって設計される。スキャニング処理は、処理源、通常スパッタリングカソードを過ぎて、ディスクキャリアが動いたり、またはスキャンする形式のうちの1つである。この場合に、スパッタカソードは、全体ディスクキャリアを横切って均一な処理を提供するために設計される。スタティック処理において、ディスクキャリアは、各々の処理位置で止まり、各々のディスクは個別的スパッタカソードによって処理される。そのような場合、各々の処理位置は、ディスクキャリア上でディスクがあるように多くのスパッタカソードを有してもよい。スパッタカソードの実施形態は、先行技術の構造を説明するために単に用いられた、エッチング、化学気相蒸着、及び潤滑剤応用などの他の工程、またインラインシステム内に統合された。
【0024】
上述したシステムのディスクキャリアは、このような処理の類型に用いられた任意の基板ホルダ(holder)のように、処理ビルドアップ(buildup)及び他の残留物を蓄積する。したがって、ディスクキャリアは、洗浄(cleaning)のために頻繁に外部へスイッチされ、洗浄処理は通常システムからどこか離れた場所で達成される。これは、システムの前動作(the full utility of the system)を中断し、人的スケジューリング、時にはいくつかの「ダウンタイム(downtime)」を要求して費用を発生させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の目的は、従来の連続媒体から区別したパターニングされた媒体を識別するパターン転写ステップを統合した複数の基板の処理装置、パターン構造を製造するマスク改善工程、磁気ディスク媒体の製造工程及び磁気スタック上(above)のトレンチ(trench)を含む磁気媒体表面の平坦化方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明一実施形態によれば、複数の基板を保持する回転型ダイヤルキャリアを含むマルチディスクキャリアと、各マルチディスクキャリアを受容するサイズの複数の処理モジュールにおいて、前記モジュールのうち少なくとも1つは、前記処理モジュール内に位置するマルチディスクキャリア内の複数の基板に、同時に表面処理工程を適用するための処理源(source)を含む複数の処理モジュールと、を含む複数の基板の処理装置を提供してもよい。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、前記回転型ダイヤルキャリアは、少なくとも3つの前記基板を保持してもよいが、これらに制限されることはない。
【0028】
また、前記回転型ダイヤルキャリアは、少なくとも6個の前記基板を保持してもよいが、これらに制限されることはない。
【0029】
また、前記回転型ダイヤルキャリアは、少なくとも10個の前記基板を保持してもよいが、これらに制限されることはない。
【0030】
また、複数の前記処理モジュールは、前記処理モジュール内に位置するマルチディスクキャリアのダイヤルキャリア内の複数の基板に、同時に表面処理工程を適用するための処理源を含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0031】
また、前記処理モジュールのうちの1つは、前記処理モジュール内に位置するマルチディスクキャリア内の基板より少ない数に、表面処理工程を適用するための処理源を含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0032】
また、前記ダイヤルキャリアは、定形化された方式で(in an indexed fashion)回転し、前記ダイヤルキャリア内の複数の基板に、前記処理源を順次適用することもできるが、これらに制限されることはない。
【0033】
また、前記処理モジュールは、前記マルチディスクキャリア内を通過する基板の順次工程のために順に配列されたものであってもよいが、これらに制限されることはない。
【0034】
また、前記処理モジュールは線形配置されて組み立てられたものであってもよいが、これらに制限されることはない。
【0035】
また、前記マルチディスクキャリアが、トラックに沿って車(car)で遷移される前記トラックをさらに含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0036】
また、前記処理モジュールは、2つの垂直レベルに配列され、マルチディスクキャリアを前記2つの垂直レベルの間を移動させるための昇降ステーション(elevator stations)をさらに含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0037】
また、前記マルチディスクキャリアは、通常垂直方向(vertical orientation)に前記基板を保持してもよいが、これらに制限されることはない。
【0038】
また、1つの前記処理モジュールは、前記ダイヤルキャリアを回転させるために、前記マルチディスクキャリアに係合できるアクチュエータを含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0039】
また、1つの前記処理モジュールは、法線方向を有する源(source)と、前記法線方向に対する角度で前記ダイヤルキャリアを傾ける前記マルチディスクキャリアMDCに係合できるアクチュエータを含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0040】
また、少なくとも1つの前記処理モジュール内の環境が、ロードロック(load lock)によって外気から断絶(isolated)されたものであってもよいが、これらに制限されることはない。
【0041】
また、前記処理モジュールにおいて、マルチディスクキャリアを運んだり前記処理モジュールからマルチディスクキャリアを受けるためのロボット式基板調整機(handler)をさらに含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0042】
また、他の本発明の一実施形態によれば、基板上にパターニングされたフォトレジスト物質を蒸着するステップと、前記フォトレジスト物質を硬化させるステップと、前記パターニングされたフォトレジスト上(above)に炭素スペーサ層を蒸着するステップと、所望するパターン構造を製造するために前記基板を同時にエッチングするエッチング工程を用いて前記炭素スペーサ層を除去するステップと、前記硬化したフォトレジストの除去ステップと、と含むパターン構造を製造するマスク改善工程を提供してもよい。
【0043】
また、前記炭素スペーサ層の蒸着ステップは、前記フォトレジスト物質に隣接した基板の一部分より、前記フォトレジスト物質上に前記スペーサ層のより大きい蓄積(accumulation)を形成してもよいが、これらに制限されることはない。
【0044】
また、他の本発明の一実施形態によれば、磁気スタック(magnetic stackさん(above)の媒体内に垂直に定義されたトレンチ(trench)のパターンをエッチングするステップと、前記トレンチを完全に満たすために気相(vapor phase)蒸着工程を用いて前記垂直に定義されたトレンチ充填材層を蒸着するステップと、前記トレンチを満たすために前記充填材層を平坦化するステップと、を含む磁気ディスク媒体の製造工程を提供してもよい。
【0045】
また、前記充填材層の蒸着ステップは、物理的気相蒸着を含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0046】
また、前記充填材層の蒸着ステップは、凝縮相(condensed phase)蒸着を含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0047】
本発明の一実施形態によれば、前記充填材層は、酸化アルミニウム、シリコン、シリコン二酸化物、シリコン窒化物、α炭素及び炭素窒化物からなる群より選択される物質を含んでもよいが、これらに制限されることはない。
【0048】
また、他の本発明の一実施形態によれば、トレンチ及び前記トレンチ間のランド部(land)を覆う、磁気スタック上(above)の選択された厚さの炭素二重層を蒸着するステップと、前記トレンチ及び前記ランド部上(above)の表面を形成するために、前記トレンチを満たして前記ランド部を覆うように、前記炭素層上(above)にシリコン含有充填材層を蒸着するステップと、前記トレンチ内の前記充填材層を残すことによって、前記選択された厚さと略同じ距離の前記炭素二重層の上部表面の下に窪み、前記ランド部上の前記充填材層を除去するためのシリコン含有充填材層に対して高選択比の工程で、前記充填材層を選択的にエッチングするステップと、前記ランド部上に露出した炭素を除去して前記炭素層及びシリコン含有層で満たされた前記トレンチを残すために、前記炭素層に対して高選択比の工程で、前記炭素層を選択的にエッチングするステップと、を含む磁気スタック上(above)のトレンチ(trench)を含む磁気媒体表面の平坦化方法を提供してもよい。
【発明の効果】
【0049】
本発明によって、可能な小さい空間で、可能な多くの新しい処理手順を1つのプラットフォーム(Platform)上で統合し、現在の動作するハードディスク製造ラインで生産フローと互換可能で、不連続トラック及びビットパターニングされた媒体2つともの最高容量の生産のために用いることができる処理速度を有し、費用を減少させ、処理再現性を向上させる経済的に効率的な処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】従来技術のディスク処理システムの概略レイアウト図である。
【図2】従来技術のディスク処理システムの概略レイアウト図である。
【図3】図1及び図2のディスクキャリアの一実施形態の概略図である。
【図4】本発明のディスクキャリアの概略的な斜視図である。
【図5】本発明のディスクキャリアの概略的な斜視図である。
【図6】冷却ステーションの概略図である。
【図7】ビーム源及び回転角を証明する。
【図8】ビーム源及び回転角を証明する。
【図9】ビーム源及び回転角を証明する。
【図10】インターセクションモジュールを含むレイアウト概略図である。
【図11】不連続トラック媒体を作るためのシーケンスの実施形態の概略的なマイクロレベル図である。
【図12】図11の第1実施形態を実施するための線形処理ラインの概略図である。
【図13】線形処理ラインの斜視図である。
【図14】測定された選択比を示すデータチャートグラフである。
【図15A】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15B】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15C】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15D】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15E】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15F】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15G】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15H】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図15I】ハードマスク処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16A】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16B】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16C】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16D】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16E】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16F】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16G】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16H】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16I】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図16J】マスク改善システム処理によって作られる不連続磁気媒体の連続概略断面図である。
【図17】単一トレンチ断面の説明である。
【図18】測定された選択比及び角度を示すデータチャートである。
【図18A】イオン化されたPVDでギャップフィーリングを説明する走査電子顕微鏡グラフ(SEM)の断面図である。
【図19】3レベル線形処理システムの断面図である。
【図20】ボックス類型の線形処理システムの概略図である。
【図21】MDC組立は見られるが、任意の処理源なしに2つのモジュール構造に配列されたユニバーサル処理モジュールの透明な表面を有する斜視図である。
【図22】図15A〜図15Iと類似のデュアルハードマスクパターニング選択の要約書である。
【図23】ラベルのように測定された選択比を示すデータチャートである。
【図24】図16A〜図16Jと類似のマスク改善処理に関する情報を有するチャートである。
【図25】図16A〜図16Jと類似のマスク改善処理に関する情報を有するチャートである。
【図26】ラベルのようにインタートラックまたはインタービット(interbit)隔離のためのデータチャートのコレクションである。
【図27】ユニバーサル処理モジュール(Universal Process Module;UPM)の移動及びマルチディスクキャリアの側面を示す。
【図28】ユニバーサル処理モジュール(Universal Process Module;UPM)の移動及びマルチディスクキャリアの側面を示す。
【図29】ユニバーサル処理モジュール(Universal Process Module;UPM)の移動及びマルチディスクキャリアの側面を示す。
【図30】原子層蒸着のための処理源を示す。
【図31A】図15Gに示したような連続概略図である。
【図31B】図15Gに示したような連続概略図である。
【図31C】図15Gに示したような連続概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書内に含まれて詳細な説明の一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を説明し、上述された本発明の一般的な説明及び後述する実施形態の詳細な説明と共に本発明の原理の説明を補助する。
【0052】
薄膜ヘッド及びIC製造のためのパターン転写工程は、ディスク製造から非常に多様な経済性を有する。薄膜ヘッド処理の場合に、各々の完成された基板は数千個の薄膜ヘッドに切断され、単にハードドライブ当たりいくつかを必要とする(with only several needed per hard drive)。同様に、多くのICは単一半導体ウエハから切断される。一方、各々のハードドライブは、様々な全体のハードディスクを要求する。直径150mm〜200mmの大型基板上で行われる薄膜ヘッド処理と異なり、ディスクは一般より非常に小さい、直径48mm〜95mmまでの範囲である。薄膜ヘッド製造のために処理されたウエハの数量に対する生産されたディスクの数の比率は、10,000:1であってもよい。また、薄膜ヘッド、またはICの場合、非常に小さい粒子は収容できないという問題の原因となることがあり、一方ハードディスクの記録媒体はやや敏感さが低い。その意味は、薄膜ヘッド技術で用いられた処理は、記録媒体応用のために利益の少ない領域で費用が高く設計され(over−engineered)、その結果、非常に遅くて費用が高いため、さらに高い水準の生産性のために再設計する必要があることを意味する。これは、薄膜ヘッドまたはIC製造設備のために用いられたものに比べて、処理量、信頼性、保持機能、及びディスク処理ツール(tool)の稼動時間(uptime)にさらに多くの要求をする。
【0053】
本発明は、ハードドライブのための記録ディスクの非常に高い出力生産のために最適化された処理ステップの全て(suite)を統合するが、しかし、それらをまた変更して他のデバイスの生産のために用いてもよい。
【0054】
本発明の目的は、従来の連続媒体から区別したパターニングされた媒体を識別するパターン転写ステップを統合した結合可能な処理モジュールの小型システムを提供することにある。
【0055】
パターニングされた媒体の新しい要求事項を扱うために、ディスク処理システムは転写パターンの処理と統合しなければならない。これは、現代ICのそれらのように作業することが難しいように集積回路、またはICの製造で、シリコンウエハ上で、そして最小配線幅(<50nm)で精巧なエッチング工程を要求する。パターニングされた媒体ディスク製造で直面することになる問題は顕著に異なる、しかし、磁気層はエッチング処理に敏感であり、これは使用することのできるアプローチ方法を制限する。
【0056】
以前に、ディスクに適用された唯一のパターンは、粒子の磁気配列(magnetic alignment)にあり、よって表面は蒸着されたフィルムのように物理的に滑らかなものとして残った。上述したシステムは、連続媒体処理を統合するために設計され、それを支持して保護する磁気記録層及びすべての層は蒸着した。現在、完全に新しいパターン転写システムが下記のように要求される。
【0057】
1)すでに上記にてパターニングされインプリントされたマスキング層を有するディスクを収容する、
2)マスキング層ポリマーの選択的除去として扱う、
3)ディスク上に磁気層をエッチングする、
4)ディスクからマスク及びエッチングの副産物(byprocuct)を完全に除去する、
5)最後のダイヤモンド状炭素(iamond−like carbon;DLC)と互換可能な適度に丈夫でコンパクトな物質によってエッチングされたパターンを充填する、及び
6)磁気物質の任意のかなりの量を除去したり、磁気トラックまたは、不連続ドメインの磁気性質を損傷させることなく高いポイントの選択的除去によって充填層を滑らかにすること。
【0058】
1.マルチディスクキャリアコンセプト(THE MDC (MULTI DISC CARRIER)CONCEPT)
本発明は、先行記述する1つまたは2つのディスクキャリアとして同一の線形経路に従って「ダイヤル」キャリア周囲で同時に6個、8個、10個または、それ以上のディスクを通過させることのできる回転式ラウンドマルチディスクキャリア(multi−disc carrier;MDC)を具体化する。各々の処理ステーションで、キャリアはすべてのディスクが大規模な形式の処理ユニット(unit)を対向することにより、両側上で均一に処理されるようにそれらの円形の軸周囲を回転する。本発明でMDCの一実施形態の実施形態は、図4、図5及び図26〜図29に示す。各々のMDCは、およそ同時にMDCにすべてのディスクの動的配置(dynamic batch)処理を許容するために、例えば、15rpm〜300rpmで回転してもよい(図4の中央図面の矢印参照)。回転は、図28の下部に現れるように2つの同心円(concentric)軸(shaft)の中心軸によって駆動する。
【0059】
本発明の一実施形態において、単一基板ホルダ上にマルチ基板は大規模な形式の処理源によって同時に処理される。したがって、本発明において、すべての基板は連続して処理される。換言すれば、16秒の処理は8個の基板上で16秒後に完了する。それに対し、上述したシステムの配置処理は8×16秒を要求する。
【0060】
特に、処理持続時間の減少が可変性(variability)を増加できるように、上述した速度の改善は、処理持続時間の減少を試すことなく出てくる。一実施形態として、スパッタリングカソードを制御する電源は、1000ボルト以上の放電(discharge)を開始したときに(I)に流れる電流の変化を検出して放電を開始する必要があり、予め決められた所定のセットポイント(set−point)の安定した電力に到達するように特性インピーダンスに基づいてそれを直ちに調節する。放電開始及び自動化調節精密度の小さい変化は、通常0.5秒以上の誤差をもたらす。これは、4秒の処理の場合、全体の処理時間の12.5%であるが、上述したように16秒の処理の場合にははるかに少ない。また、任意のプラズマ処理の開始時に、ガス加熱及び膨張は、処理体積内に圧力傾斜度及びガス流量に対する変化の原因となる。このような変化は、モジュールが適切に設計されている場合、最終的に1秒または2秒未満の時間枠(time frame)で安定化する。しかし、この期間中、処理の特性は変動し、処理自体は明細書の範囲内で繰り返し伝えることができないかもしれない。稼動シャッター(movable shutter)は安定化が基板に影響を及ぼすことなく起きるように処理源及び基板の間で用いてもよいが、シャッターの開口部(opening)、さらに安定化の期間を導入する。処理が反応性ガスの使用を含む場合、安定するように着実に処理に到達するための一時的な処理は気相(gas phase)の組成を安定化させるために必要な追加時間に不活性ガスを利用した処理と比べて通常さらに長くかかる。基板の加熱または冷却は、全体の処理時間の追加を含むか、または加熱または冷却が非常に短い全体の処理時間が保たれる場合には、分離したチャンバで行われることを要求する。最後に、高精度のエッチング及び蒸着工程のために、サブステップ(sub−step)のシーケンスは、全体処理及びオーバーヘッド時間(over−head time)を増加させる所望する目標を達成するためにたびたび必要となる。
【0061】
このような安定化時間の要求は、他のチャンバ設計及び処理レシピ(recipe)に対して異なるが、このような類型(即ち、スパッタ、エッチング、化学気相蒸着、IBE、RIBE、など)のすべての処理に存在する。これは単一基板プロセッサで最も顕著であるが、任意のシステムで処理量(thorughput)を制限する重要な要素である。処理時間は、常に一定の安定化時間がそれに追加される必要があり、これは処理時間が短縮されることに比例して大きくなる。処理時間に16秒を必要とし、1秒の安定化時間を有する処理は、処理時間が4秒で短縮されれば、変形が4倍に増加することを体験するだろう。例えば、10nmフィルム蒸着処理で、1つの基板は蒸着された物質の9nmを得ることができ、その次は11nmを得ることができる。このような変形はウエハ上で、通常±5%、一律基準(uniformity standard)で混合する。
【0062】
本発明の一実施形態において、全体MDCは、それが単一の大型基板のように処理される。したがって、6個〜10個の基板が一度に処理され、処理を完了するために要求された時間は、上述した変形の重要性を減少させるために長くすることができる。例えば、8個の基板を保持するMDCが16秒で処理された場合、上述した誤差の影響は±1nmから±0.25nmまでの4分の1まで減少することがある。
【0063】
さらなる長所として、処理量も向上させることができる。例えば、8個の基板が16秒で処理を終了し、次の処理ステップに4秒後に共に搬送される。搬送動作で、圧力は2つの処理モジュールの間で均一になり、ゲートバルブが開かれ、基板キャリアは一処理モジュールから別の処理モジュールに移動する。このような動作は、関連する処理モジュールで行われる任意の処理を妨害し、したがって、搬送動作は2つのモジュールで処理が完了した後にのみ開始される。それが1個または8個の基板を保持しているか否かは、一つの基板キャリアを搬送するのに必要な時間は固定されていても、基板当たりの搬送時間は単一基板キャリアの場合よりも8倍大きい。これは2.5秒(16+4を8で割った値)の基板当たりのステップ所要時間につながる。それと対照的に、上述したように、処理におけるシステムの4倍の変化(variation)は、それを3倍以上遅くさせる上に、8秒(4+4を1で割った値)の基板当たりのステップ所要時間を有する。
【0064】
MDCは、基板を保持するダイヤルキャリア(dial carrier)を含んでもよく、ダイヤルキャリアはMDC内で回転自在にしてもよい。洗浄処理が必須であるため、MDCダイヤルキャリアはそれの周辺部(periphery)に超清浄(ultra−clean)真空互換性ベアリング(bearing)によって支持されてもよい。超清浄、真空互換性ベアリングは多様な半導体の応用に用いることができるように開発された。これらの一部は、最小粒子生成のためのセラミック及び真空互換性プラスチックを組み合わせて用いる。ベアリングは、すべての接触面積が処理環境から完全に遮蔽されるようにMDCのダイヤルキャリアのリム(rim)内に埋め込まれている(buried)。磁気的に浮揚した(levitated)ベアリングを用いてもよい。そのようなベアリングは、通常アクティブ制御及びベアリングの安定性のための永久電磁石との組み合せを必要とする。初め無理やり嵌め込んで(interference fit)を低摩擦係数で作られたシール(seal)は、摩耗性(abradable)物質を用いてもよく、シールを行った後、それは結局MDCの回転部分の微小な隙間に非接触シールとなり、これによりベアリングで生成された任意の粒子が処理空間に排出されるのを防止する。
【0065】
MDCダイヤルキャリアの回転(spinning)はベベルギヤドライブ(bevel gear drive)、キャプスタンドライブ(capstan drive)、または、さらに適切にダイヤルキャリアのエッジに位置する磁気的に連結されたドライブなどの多様なドライブによって駆動してもよい。その代りに、ダイヤルキャリアは観覧車(Ferris wheel)に似て、その中心ハブ(hub)を介して支持されてもよく、それから中心ハブ、またはエッジドライブを介して駆動されてもよい。磁気的に連結されたドライブの場合、永久磁石は磁気回転軸と磁気的に係合したダイヤルキャリアの外周(outer periphery)に内蔵されてもよい。
【0066】
ダイヤルキャリアの回転速度が処理性能に対して重要ではない状況では、回転ドライブは所望する上部回転速度に到達するまでそれを回転させるためにダイヤルキャリアと単に間欠的に係止してもよい。通常10秒〜60秒の範囲における処理時間で、回転慣性(rotation inertia)は適切な速度でダイヤルキャリア回転を保持してもよい。このような場合に、回転ドライブは処理モジュール内でまたは、隣接した処理ステーションの間の領域で共存してもよい。
【0067】
100kHz〜40MHzの範囲の容量結合無線高周波電力(capacitively coupled radio−frequency power)は、磁気ベアリングによって形成された薄型ギャップを横切る電力を印加することによって、MDCを介して、ディスクに通常印加することができ、したがって、そのような応用が有益な際にディスクの表面で「バイアス電圧(bias voltage)」の生成を可能にする。
【0068】
連続的またはパルス用DCバイアスを必要とする特定の処理については、バイアスはローリング接触によって印加されてもよい。ダイヤルキャリアは、基板を回転させない場合には、接触は収縮できる周辺部接触(retractable periphery contact)、またはMDCの表面でバイオネット型接触(bayonet type contact)によって行ってもよい。
【0069】
MDC上のバイアスもまたMDC付近で2次電極(secondary electrode)で低周波(100kHz−400kHz)RF電力を印加することによって誘導されてもよい。スパッタエッチングモジュールのために、このような2次電極は相対電極(counter electrode)または3極管(triode)エッチングシステムの2次電極であってもよい。スパッタリングシステムでは、RF電力はMDCと対向するターゲット組立体に印加される。両方のケースでは、低周波RFは最初のプラズマを保持するために必要な最初のRFまたはDC電力上で重なら(superimposed)なければならない。特定のRF電力のために、誘導されたバイアスは通常直接的に印加されたバイアスよりも下がるが、その長所はそれがMDCで電気的接触を完全に回避することにあり、したがって、MDCが回転している時でさえも効果的である。バイアスを印加するための最も良い方法は、応用及びチャンバの配列に依存する。
【0070】
MDCダイヤルキャリアもまた正確にインデックスされた(indexed)位置によって段階的に回転することができ、各々のディスクは例えば冷却または加熱などの静的個別的処理が好まれる場合に個別的に処理される。MDCディスクキャリアは、0.5°以内でポジティブ(positive)の位置が温度遷移パネル(iv.セクションにて説明)を有する配列の取得のためにインデックスされる。
【0071】
MDCは、線形レールまたはトラック上で乗るMDCカート(cart)上にシステムを介して遷移される。処理ステーションの間で直線運動は、ベルト、コンベヤー、プッシュ−ロード(push−rod)、その他のような従来の機械的な手段によって、または適切に線形モータなどの磁気的に連結されたドライブによって達成してもよい。
【0072】
各々の処理ステーションで、1つ以上のドライブがMDCの回転または、インデックスされた段階的なモーションを提供するために、MDCカートと噛み合わさる。さらに、ドライブもまた各々の処理ステーションの源と関連して0°〜70°の範囲でキャリアの面を傾斜(tilt)させるために垂直軸に対してキャリアを回転させるのに用いてもよい。このような傾斜は、図28の上部に示す。傾斜は、処理ステーション内の垂直軸に対してレールを回転させることによって達成してもよい。多くの異なる方法が連続的に可変傾斜のための回転ドライブを含むMDCを傾斜させるために用いてもよい。固定されて予め定義された(pre−defined)傾斜の場合、カム(cam)はそれが処理ステーション内の位置中に線形に移動するようにカートと噛み合わさって、似た方法がカートが処理ステーションを離れると0度に傾斜を戻すために用いられる。図28の上部に示すように、2つの同心円形態の軸の外部軸は、端部にローラとフォロワーアーム(follower arm)を有する。ローラは、プロファイルされたレールで溝と一致する。カートが線形に移動するように、ローラに圧力を印加して、軸のセンターラインに溝までの距離を変化させた。これは、順にMDCの傾斜を変化させて外部軸を回転させる。チャンバに固定された傾斜が調節されれば、カムプロファイルされたレールに系合し、フォロワーアームの角度は傾斜軸(図に示す、垂直軸)と関連して調節されてもよい。また、カムプロファイルされたレールは、軸方向に動作してもよい。調整可能な傾斜が要求されれば、後者が好ましいとも言える。以前の明細書が垂直に関し言及しても、システムは、キャリアが同等な傾斜を達成するために相応する軸に対し回転できるように、他の方向に配列することができるように考慮される。
【0073】
マルチディスク「配置(batch)」処理は、ディスク当たり少なくとも2回から4回程まで、搬送工程の数を減少させるMDCによって可能であり、定期的に洗浄しなければならないディスク当たりのディスクキャリアの数を減少させ、全体的な増加処理量(時間当りのディスク)、底面積の平方フィート当たりの処理量、及び重要な装備費用のドル当たり処理量を全体的に増加させた。
【0074】
2.ユニバーサル処理モジュール(UNIVERSAL PROCESS MODULES)
VAT、Inc.、及びMDC Corporationによって販売されているような、長方形真空ゲートバルブによってお互いため分離される「ユニバーサル処理モジュール」も本発明に含まれる。このようなバルブは真空処理産業では一般的であり、これらのシステムの設計または使用に関与する者によく知られています。ユニバーサル処理モジュールは、マスキングポリマー、磁気層、及びギャップ充填層を物理的に及び化学的にエッチングするための反応性ガスの混合物と共に動作したり、またはそのような混合物なしで動作する(with and or without mixtures of reactive gases)非常に大きいイオンビーム源を含みながら、ディスクを処理することによって幅広い範囲の処理技術を収容することができる。それらはまた、ディスクを処理するために要求されたように非常に大きいマグネトロン、誘導結合プラズマ(inductively−coupled plasma;ICP)源、イオン注入源、化学蒸着(chemical vapor deposition;CVD)源、原子層蒸着(atomic layer deposition;ALD)、プラズマ強化化学蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition;PECVD)、液滴化学蒸着(misted chemical deposition;MCD)、リモートプラズマ源、及び陰極アーク源をマウントしてもよい。
【0075】
ユニバーサルモジュールは、それらが交互にMDC上を過ぎて回転するように反復的な配列でディスクを処理する類似の微細な処理源の配列でマウントしてもよい。そのマウンティングフランジ(mounting flange)の適応性によって、ユニバーサルモジュールは、またディスク上で蒸着物質及び物質の前駆体(precursor)への凝縮に依存する多様な噴霧(misting)、気相、及びエアゾール技術を含む、大気圧力処理を収容するために形成されてもよい。これらは、湿潤制(wetting agent)、潤滑剤(lubricant)、スピンオンガラス(spin on glass)、スピンオン高分子材料、及び多様な大気圧または、低大気圧(sub−atmospheric)のCVD前駆体を含む。1つのオプションは、基板表面上に過酸化水素の縮合及びシランなどのシリコン含有ガスとの後続反応を含むFlowfillTM処理である。また他の可能なアプローチは、表面上に物質のようなシラソール(silnol)凝縮をすることによって、次にトリメチルアルミニウム、アルミニウム水素化物のような重合剤(polymerizing agent)をそれらと反応させる。このような物質は、トレンチ(trench)のために適切な多様な二酸化シリコンガラス層を形成し、パターニングされた媒体上にギャップを充填する。他の低大気圧処理は、無水HF/アルコール混合物を用いる気相エッチング、及びCOスノーまたはクライソル(cryosols)のような超閾値流体(supercritical fluid)を用いる気相洗浄を含む媒体製造に有用し。COスノー及び揮発性液体のミストは、ディスクと物理的に接触することなくディスクを冷却させるためにディスクに向かって指図する。
【0076】
機械加工された凹部(machined recess)は、各々のユニバーサル処理モジュールでトラックを囲んでいる。機械加工された凹部は、誤って降下して基板がすべての移動部分の経路(way)に完全に落ちることができるように設計される。(The machined recesses are designed to allow a spuriously dropped substrate to fall completely out of the way of all moving parts)開口部(opening)は、チャンバの基部からすべての残骸(debris)を迅速かつ容易に除去するために、チャンバに設けてもよく、蓄積することを許容すれば、搬送システムを損傷する粒子源となる可能性がある。カット−ビーム(cut−beam)センサなどのセンサは、各々の処理及び/または搬送工程の後に欠落した基板のためにMDCをチェックする。
【0077】
ユニバーサルモジュールは、上述したように、直線運動、MDCの回転及び傾斜のためのメカニズムを含む。直線運動のためのレールまたはトラックがユニバーサル処理モジュールの両側上の真空ゲートバルブで中断されなければならないため、準備(provision)はレールまたはトラックを一つのモジュール内の次のモジュールのレールまたはトラックからスムーズに搬送するためのMDCカートのために作られる。1つの方法は、その前端部の重心が前のモジュール内のトラックのエッジを通過する前に次のモジュール内のトラックと系合するようにカートの長さを十分に長くすることである。隣接するモジュールのレールの間の優れた配列は、適切な動作を支援する。一般的に長距離のレールまたは構造体のアライメントを行うために使用される光学的及び機械的技術は、整列を容易にするためにチャンバ内で構築してもよい。
【0078】
正常稼動時には、すべてのステーションはカートによって取得される。したがって、干渉することなく次に1つのモジュールでカートの移動を同期(synchronous)及びスケジュールしたモーション制御システムが要求される。内蔵されたコントローラを有する直線運動システムは、Magnemotion及びBosch Rexrothなどの会社で入手できます。動作は、同期または非同期(asynchronous)であってもよい。非同期の例は、処理モジュールの上流(upstream)のカートがそこに残っている間に、処理モジュール下流(downstream)のカートが1つのステーションによってインデックスが作成される。これは、洗浄または調整(conditioning)の工程がチャンバ内に存在するカートを使用するおとなく処理モジュールで実行されるようにする。
【0079】
処理源に加え、処理モジュールは、必要な処理ガスの供給システム、乾燥、及び高真空ポンプ(例えば、ターボ分子ポンプ(turbo−molecular pump)、クライオポンプ(cryogenic pump)、ウォータポンプ、及びその他の組合であってもよく、真空ポンプシステム、圧力計測、チャンバ壁温度制御、処理環境でチャンバ表面を保護するための遮蔽(shielding)、及び電子/ソフトウェア制御システムを整えている。各々のユニバーサルモジュールの特定設計特徴は、モジュール内で行われる処理に依存する。
【0080】
3.圧力/大気遷移(PRESSURE/ATMOSPHERE TRANSITION)
ユニバーサルモジュールはまた、処理の間で圧力及び大気遷移を提供するために設定してもよい。例えば、それは真空でMDCを収容することができ、大気圧力窒素などの高圧力環境、または反対の環境でそれを遷移してもよい。広く圧力を遷移するためのこのような機能は、本発明がシステムを単一自動化された通過処理の間に同一のディスクで真空処理及び大気処理を行うように許容する。このような機能は、例えば、パターン転写エッチングを有するディスクを処理するために用いてもよく、またディスク上に物質の凝縮を蓄積するために、さらに高い圧力を必要とするミスト、気体、またはエアゾール技術を用いて充填層でコーティングする必要がある。大気及び真空処理の間における遷移は、処理ステーションの間に位置する単一チャンバ内で達成するか、または異なる真空レベルで動作する各々のチャンバのシーケンスによって達成してもよい。チャンバの数と各々のチャンバ内の真空レベルは、処理量、清浄さ、及びイントラステーションクロスコンタミネイション(intra−station cross contamination)の要求事項によって決定される。
【0081】
4.温度遷移モジュール(TEMPERATURE TRANSITION MODULES)
ユニバーサルモジュールは、温度遷移にディスクを提供するように設定してもよい。本発明の一実施形態において、輻射、伝導(後述するように、高導電ガスの少ない量によって)、及び対流冷却または加熱を容易にするためのディスクの近接に取り入れることのできる熱電セラミック(thermo−electric ceramic;TEC)パネルを提供してもよい。TECパネルの配列は、図5に示す。このような熱電パネルは、ディスクの形状と類似し、MDCの各々のディスクが温度遷移の間にその両側に熱電パネルセットを近接するように、それらのホルダ上に配列してもよい。したがって、このように形成された両側冷却(two−sided cooling)処理は、20秒未満内に100℃から0℃以下にディスクを冷却させることができ、同じ時間内に同様の温度範囲以上にディスクを加熱することができる。この遷移は、ユニバーサルモジュール上に収容されてもよく、また遷移は1圧力及び大気によって別のディスクを遷移してもよい。例えば、真空でエッチングパターンの転写が完成したディスクは、次の処理のための最適温度よりもさらに熱いこともあり、それは窒素環境の大気圧で行う必要があり得る。
【0082】
TECパネル及びディスクの間の熱伝達率を達成するために、TECヘッド及びディスクの間の狭いギャップは、1〜50トール(Torr)の間の圧力でヘリウムなどの熱伝導率の高いガスで充填される。TEC上の低い表面温度もさらに冷却率を増加させるが、それはまた、約20℃がマスキング層として用いられる高分子物質に対する低温限界であることを考慮する必要がある。同様に、今日の最も先進的メディアのために、ディスクが処理する前に一定の温度で加熱する必要があるとき、ディスク温度は175℃〜200℃の上限温度限界を超過してはならない。
【0083】
冷却は、キャビティ(cavity)内の圧力が十分に高いと対流熱遷移がディスク冷却過程でかなりの役割を果たしている場合は、このキャビティで冷却されたガスを注入することによってさらに加速される可能性がある。
【0084】
冷却されたガスの代わりに、蒸発の高い潜熱と沸点の低い液体ミストがMDCの表面に散布された蒸発冷却を使用してもよい。複数の冷媒(フロリナート)が適しているが、これらの多くは高価で、適切な洗浄(scrubbing)、閉鎖ループシステムなしに大気中へ噴出することができないため、フィルタと冷媒の再利用が必要である。バーンボックス(burn box)で容易に弱めることができるイソプロピルアルコールなどの蒸発の高い潜熱を有する安価な揮発性流体を使用してもよい。冷却のためのCOスノーの使用は、上述したように別のオプションである。
【0085】
TEC冷却プレート実施形態の代りに、MDC冷却は、乱流(turbulent)ガスの流れと接触することによって達成してもよい。回転のための固有機能を有するMDCは、適切なガス圧の存在下で誘導抗力の過乱流(drag induced vortex turbulence)を生成し得る。このような条件は、5mm〜10mmの距離で回転MDCの両側に隣接する平行な冷却板を有する低容量チャンバを用いることによって満たされる。適切なガスは、最初熱キャリアとして用いられ、回転MDCを含む体積が条件気圧範囲の10トール、またはそれより大きい圧力になるまで、急速に拡大し、冷却を可能にするためにMDCの回転軸付近の圧力下で誘導される。各々の平行板が、そのMDCに面する側に、ガス、回転MDC、及びプレート間で抗力(drag)を増加させるように溝と条痕のパターンが設計、加工され、層流(laminar flow)を分割する乱流の流れを誘導して効率的な熱遷移を容易にする。
【0086】
本発明の後者の実施形態において、ディスク及び熱交換プレートの間に非常に小さな許容差のギャップを必要性とせず、温度遷移を達成するためにMDCを用いている。これは費用削減と、プロセスの再現性を向上させる重要な利点である。
【0087】
乱流の冷却のために、高いバルクガス速度が重要な役割を果たしており、熱遷移が停滞したり低いバルクガス速度を含む従来例に比べて大幅に速くなる可能性がある。通常、ヘリウムはウエハ間の熱遷移に用いられ、ペデスタル(pedestal)を冷却または加熱し、NASA TN D2677 (1965)でM.R.Vancoによって記述されるように、高不活性ガス(noble gas)によって希釈してもよい。実際に、乱流条件下で、このようなバイナリ混合物は、キセノン(Xenon)、ヘリウムの20:80モル比の場合には、純粋ヘリウムの40%程を上回ってもよい。Heの一部は、約20:60:20であるXe:He:Hの最終モル比のため、可燃されることなく、25%程だけHによってさらに希釈することができる。このような方法では、伝熱ガス混合物は純粋なヘリウムよりも効率がよく、大幅なコスト節減を提供できる可能性がある。
【0088】
同様に、冷却されたガスは、基板のさらに急速な冷却を提供するために導入してもよい。
【0089】
上述した本発明の2つの実施形態において、そのようなキャリアガスまたはガス混合物は、並列冷却プレートに隣接した1つまたは複数の小さいチャンバに高圧で回収、再充填、再格納されてもよい。超冷却ガスの場合には、それらはまた、再冷却されてもよい。基板の冷却サイクルの開始時に、さらに高圧ガス貯蔵室から冷却ステーションを分離するバルブは、プレートと回転MDCを含む量(volume)に急速に拡大するようにキャリアガスを許容しながら開かれる。そのような急速な拡大は、それを冷却しながらキャリアガスのエネルギを減少させる。
【0090】
並列冷却プレートは、周囲の空気冷却を容易にするために、その外側面に作られた放熱ベイン(heat dissipation vane)を有する、チャンバ側壁で形成される。それらは、交互に水などの冷却された液体冷媒(liquid coolant)を循環させることによって能動的に冷却することができる。
【0091】
図6は、下のような動作シーケンスの例の初期条件を示す。
・5つの全てのバルブが閉じられる。
・「冷却ステーション」は、動作移転基板の圧力であり、10−6トール及び10−5トールの間で10リットル(例)の体積を有する。
・「真空バッファ」は、1トールの圧力でキャリアガスを含み、100リットル(例)の体積を有する。
・「高圧ガス」の容器(vessel)は、100から10、000トールの間の圧力でキャリアガスを含み、1リットルの体積を有する。
・「ターボ」ポンプは、2トールのフォアライン(foreline)圧力で、全体RPMで回転する。
・乾燥「ポンプ/コンプレッサ(Compressor)」は、その背部とバルブ#4との間で、2トールの注入から最高10、000トールまでアイドリングする。
【0092】
(一連の操作)
1.MDCは、冷却ステーションに入り、両側ゲートバルブが閉じられている間に回転をつける。バルブ#5を設定値(set point)でキャリアガスエントリ及び圧力上昇を許容するためにオープンする。
【0093】
2.MDCは、キャリアカスが圧力容器から冷却ステーションに急速に拡大するにつれて30RPM以上で回転する。
【0094】
3.冷却ステーションのキャリアガスの圧力は、10〜50トールの間の圧力設定値に到達するようにバルブ#5を閉じる。
【0095】
4.MDCは、温度設定値まで冷却するか、設定時間が経過するまでキャリアガスで回転させる。
【0096】
5.同時に、バルブ#3及びバルブ#4を開いて、高圧ガス容器にターボを解して供給し、真空バッファにキャリアガス使用して再充電する。
【0097】
6.冷却処理が完了するとき、温度測定または一定時間の設定値によって決定されるように、コンダクタンス(conductance)に応じて約3秒以内に約1〜2トールまで冷却ステーションガスの圧力が低下するようにバルブ#3を閉じ、バルブ#1を開く。
【0098】
7.バルブ#1を閉じてバルブ#2を開く。冷却ステーションは10−6トールと10−5トールの間の動作移転基板の圧力で送られる。
【0099】
8.バルブ#2を閉じて、バルブ#3を開き、MDCが冷却ステーションに転移して、次にMDCが転移して入ってくるときにキャリアガスの循環は完了し、ゲートバルブを閉じる。
【0100】
ピラニ(pirani)型のゲージは、真空バッファ容器、ターボフォアライン圧力、及び高圧ガス容器をモニタリングする。各々のサイクルで、キャリアガスの少量は失われ、これは真空バッファまたは高圧ガス容器のどちらかで定期的な補充によって補償される。例えば、高圧ガス容器は、コンプレッサを介してガスのリサイクルを介して与えられた設定値に到達することに失敗した場合、これは高圧ガスの容器と連結され、適切な圧力に設定し、チェックバルブを介して「トッピングオフ(topping off)」を動作してもよい。
【0101】
図6の概略図に示すように、冷却ステーションと真空バッファ容器との間の連結は細いラインであるが、実際のコネクタが3秒未満で2つのチャンバの間の圧力を均等にするために必要なガスの流れを提供するために十分な大きさの断面積を有する。例えば、このコネクタは、バルブ#1と電気的に等しく、規模が大きく空気圧で動作するゲートバルブで、30mmの直径のチューブ(tubing)、または100mmの直径のチューブで形成してもよい。似た実際の寸法は、バルブ#2とバルブ#3に関連するコネクションに適用される。
【0102】
5.処理傾斜(PROCESS TILTING)
イオンビーム入射角(Ion beam angle−of−incidence)は、「スパッタ」除去のためにイオンビームエッチング(ion beam etching;IBE)、及び反応イオンビームエッチング(reactive ion beam etching;RIBE)の処理に重要な影響をもち、下記にてそれらを説明する。
【0103】
表面が入射イオンによって打たれたとき、そのイオンのエネルギの一部または全体が損失する。損失エネルギの一部は振動として吸収されて熱になるが、その一部は排出される原子に移動したり、または表面から「はじき飛ばされる(sputtered)」。インパクトイオン(impacting ion)としてはじき飛ばされた表面原子の比率は、「収率」と呼ばれ、通常インパクトイオン及び表面との間に形成された角度の強い機能(function)である。「通常(normal)」の入射で、イオンが表面に対して90度で攻撃するとき、収率は1の値を有してもよいが、法線入射が60度を外れるときは、1.8程に高くなることがある。同一のエネルギイオンに対する収率のうち80%の増加は、IBEユーザにとって明らかに重要である。反応イオンビームエッチング(RIBE)の場合、入射角の重要性もまた大きい。イオンビームにおける表面原子と化学種との間の反応率が同時に行われていることをスパッタリングに強く連結する。
【0104】
エッチング応用では、表面には2つの積層された組成物のパターンを有するおとができ、1つは除去し、1つはそのままにする。この場合、「選択(selectivity)」が必要となる。それは、他のものに比べて積極的に表面のある組成物に作用する場合、IBE処理が選択されます。それは、一部の物質が他の物質より非常に高いスパッタ収率を有し、また、一部の物質がそれらの表面変化においてイオンビームの入射角のような収率でさらに強い変化を有することは、当技術分野に係る当業者らによく知られている。ある組成物に対する「高選択比」とは、おそらく100倍他のものよりも速く削除されることを意味します。例えば、特に入射角の機能として、マスキング層として用いられたフォトレジストと、ハードディスク上のストレージ層として用いられたCo合金との間に大きな選択比の違いがある。このような選択比は、またトレンチ充填層を平坦化させるということにおいて有利に用いることができる特性である。したがって、急な角度でエッチング率が倍増することがあり、イオンビームは表面の窪みより高い位置を削除する傾向があり、フィルムプロファイルを平坦化させる。角度の組合せは好ましい選択比、エッチングプロファイル、最終的表面粗さを達成すると、再蒸着の問題を減少させるため、イオンビームエッチングで用いられてもよい。
【0105】
このような磁気格納ディスクにおいて、円形基板上に任意の点で、記録トラックまたは不連続的ビットなどの構造が存在してもよく、それは表面の外部に上げられた構造である。このような構造がIBE処理を用いて生成され、特にそれが入射角の選択的IBEまたはRIBE処理によってその周囲から物質を除去することによって作成された場合には、その後のいくつかの重要な問題に対応する必要がある。第1に、このような構造(その側壁)上の入射角の影響は一様に作用しているため、イオンビームは何らかの方法によって目的の角度の入射を維持しながら、その上部と側面に接触して入射イオンをもたらし、構造の正常な周囲を回転しなければならない。この最初の課題は、イオンビームによって基板を傾けて回転させることによって対応するが、それは第2の課題を提起し、イオンビームの密度と、その構造のすべての側面に作用するようにエネルギーが等方性(isotropic)を有する必要がある。傾斜基板は、他よりもさらにイオン源からの一側面を常に有するように、任意のビームステアリング(グリッドに対する表面法線に相対する光線の平均角度)、及び発散(divergence)(ステアリング各に対する光線の各拡散)が構造体の側壁の異方性処理につながることを念頭に置く必要がある。完全に発散したビームでは、表面に衝突するイオンの密度は、ほぼイオン源からの距離の二乗に比例して離れて行く。これは、例えば、構造体の側壁の形成が不均一に現れることがあり、「臨界サイズ(critical dimension)」、またはCDの容認できない移動に繋がることがある。また、これは特にインボード(in−board)側の側壁の結果は、構造のアウトボード(out−board)側の側壁よりも急であったり、さらに垂直の基板の端に位置する構造のための非対称のプロファイルにつながる可能性がある。大きな角度拡散はまた、トレンチの下部でのビーム密度と、非平行ビームの遮蔽のために、トレンチの上部表面上のビーム密度よりも大幅に低くなるため、エッチング幅の狭い高アスペクト比のトレンチをエッチングすることが困難になる場合がある。これは、多様な比率でエッチングされる多様な幅のトレンチの結果を導く。また、トレンチの下部(bottom)は平らでなくてもよい。パターニングされたディスクが、異なるサイズ、形状、特にディスクのサーボ(servo)領域のアスペクト比の構造を有すると予想され、優れた側壁角の制御と同一の比率ですべての構造をエッチングするための機能は重要である。
【0106】
第2の課題は、入射角の選択比が要求されたとき、不連続的トラックまたはビットパターンとして3次元構造を定義するための任意のIBEまたはRIBE処理は適していない。イオンビームが仮想的に「視準が合って(collimated)」増えた場合に、任意の重要な発散を除去することによって、そのような処理作業を行う。典型的なシステムは、米国特許第6,759,807号に示され、独自に開発、薄膜ヘッドを作る生産に入れ、参照として本発明に開示した。傾斜回転IBE及びRIBE技術は、大型基板または基板キャリア上に全てのポイントで等方性オフノーマル(off−normal)処理を提供してもよい。
【0107】
上述し、本発明で引用されたような、進歩したイオンビームグリッド技術は、さらにイオンビーム源からの距離、または「スロウ長さ(throw length)」の範囲で、大型基板上に均一な平行ビームを提供する。
【0108】
したがって、円形基板は、それが平行イオンビーム内に完全に位置するように配置され、1.)イオン源の軸と関連する角度θによって傾斜軸を有してもよく、2.)特に同じイオン衝撃(ion bombardment)の密度、イオン源に向く表面上の全ての点で受信してもよく、3.)その傾斜軸に対して回転して、それの表面上の各ポイントは固定角度θ、及びすべての方位角φからイオンビームを受信する。この活用は、従来の先行技術の使用と顕著に異なる。
【0109】
本発明の一実施形態において、均一な高い平行ビームを有する大きい直径のイオン源、大回転する基板、または基板ホルダを用いることで、重要な処理の異方性を導入することなく傾けることができる(図7)。基板の一側面を処理するのは唯一で新規の方法であるが、この新規の特徴は、図9に示すように、両側が同時に同じ入射角の処理を受けるようにし、回転基板または基板ホルダの他の側にイオンビーム源を配置することによって、本発明で両側処理に拡張される。
【0110】
図8に示すように、他のイオンビームは、回転基板または基板ホルダでイオンビームの密度を示すために、シェーディング(shading)を使用し、比較のために表される。イオンビームは、図8に示すものよりも図7の基板の方が低密度である。これらの図は、このような多様な源のイオン密度を正確に描いていないが、概略的な原理を示すためのものである。
【0111】
図9は、対向する対面的平行イオンビームの使用である、本発明の一実施形態による両面処理を説明するために示す。
【0112】
物理気相蒸着(physical vapor deposition;PVD)法では、傾斜はパターニングされた表面上の蒸着膜の表面形状に適合(tailoring)する。PVD源と関連し、基板を傾斜させることは、ターゲットが基板表面に平行で、PVD源に対して垂直になるように、トレンチの下部に蒸着を増加させる基板表面と平行する配列間のトレンチ構造の上部コーナー上で、物質の優先的蒸着の結論を出す。ステップカバレッジ(step coverage)上のこのような制御は、後述するマスク改善処理のために有用である。
【0113】
原子層蒸着または凝縮上の蒸着(condensed phase deposition)は、MDC上で行われてもよい。このような処理タイプの代表的な処理源を図30に示す。各々の処理源は、円で配列されたシャワーヘッド(showerhead)形状の複数のウェッジ(wedge)形態で構成される。MDCの両側にある2つの処理源は、外部表面がMDCの固定遮蔽による密封(または、略密封)が施されるMDCの近くに設けられる。ALD Alのために、トリメチルアルミニウム(trimethyl aluminum;TMA)及び水は、TMA及び水ゾーン(zone)の間に注入された不活性ガスで交代にシャワーヘッドゾーンを介して注入される。さらに、不活性的ガスは、処理源の中心とMDCの周辺を介して注入される。TMAとHOは、不活性的パージ(purge)がTMAとHOゾーンの両方を介してポンピングされている間に、対応するポート(pot)に接続された専用の真空ポンプを介してポンピングされる。このような態様において、TMAとHOは、ディスク表面上に化学的に吸着されて反応物を除いて互いに物理的に分離(isolated)される。ランプの組立(図示せず)はMDC内のディスクを所望の温度で加熱する。1つ以上のランプの組立は、不活性的パージゾーンに位置する。
【0114】
6.MDCの傾斜(MDC TILTING)
傾斜源のマウント以上の処理入射角の利点のさらなる拡張では、各ユニバーサルモジュールは、処理中に移動(travel)の線形経路からの各方向に最高約70度までMDCを傾けるための機能を有する。このような機能は、上述したように、エッチングのため、及び選択的にトレンチとギャップの充填層を滑らかにして平坦化するための材料の選択性を向上させる上で大きな利点がある。各処理傾斜、またはMDC傾斜、またはそれらの組合せのいずれかを利用できることが分かる。MDC傾斜は、上述のどの処理源とも共に用いることができる。
【0115】
7.遷移/シャトル軸(TRANSFER/SHUTTLE SHAFT)
上述した本発明の実施形態は、MDC上に処理されたディスクがシステムの後部からアンロードステーションの前端部まで早く搬送するように許容されたアンダーキャリッジ(undercarriage)の真空搬送軸を用いる。これは、それが最終工程ステーションを終了した後にMDCを受容する後に端部ステーション昇降機(elevator)によって達成される。搬送軸は、ユニバーサルモジュールと同様にコメント(segment)で構成されるが、処理機能を使用せずに、それらの間でゲートバルブを不要とする。正常稼動では、処理レベルは、システムの後端に向かって最高時速140MDCで処理することができ、これは1つのMDCごとに約25秒以上で最後の処理工程ステーションから出てくることを意味する。25秒以内に処理されたディスクをロードし、MDCが前端部ステーションで往復(shuttled)し(3秒)、ウィンドウはそのディスクをアンロードされるようにし(15秒)、MDCは後端部ステーションで往復し(3秒)、そのステーションに隣接したMDCの洗浄モジュールに搬送され(3秒)、それによって処理量またはシステム溶解性を中断することなく、このメンテナンス操作を適合してもよい。搬送経路は、特定のレイアウトに依存する処理モジュールの下、上、横に配置してもよい。また、他のオプションは、一方向に上部レベルの処理ステーション間のMDC搬送をするように垂直方向にモジュールを積層(stacking)するためのものであり、その後、最初の処理ステーションに入るのと同じ側に最後の処理ステーションから出て来るように、逆方向に下部レベルの処理ステーションの間を通過する。
【0116】
8.MDCの洗浄及び格納(MDC CLEANING AND STORAGE)
本発明の様々な想定上の実施形態において、MDCの洗浄モジュールは、空のMDCを受け取り、処理ビルドアップ(build−up)、及び他の残留物を洗浄する。これは、ビルドアップと残留物の性質により、化学的プラズマ処理、流体、または炭酸水素ナトリウム粉末などの柔らかい研磨剤、ジェット洗浄(jet cleaning)、スパッタエッチング、またはイオンビームエッチングなどの物理的処理、または、他の技術を用いて達成してもよい。ディスク処理のために、ビルドアップと異質物の完全な除去を保証するために、化学的及び物理的な処理の組み合せを用いることが一般的である。このような処理は、洗浄の効率性及び完全性を向上させるために、MDCの回転及び傾斜を含んでもよい。処理量の向上、または相互互換性の洗浄処理を行うために、1つ以上の洗浄ステーションの動作を直列または並列にしてもよい。洗浄ステーションでは、源が不要な微粒子汚染の源になり得るすべての表面の完全な洗浄を達成するために、MDCに対して異なる位置と角度でマウントしてもよい。
【0117】
「ボックス」システムの構造配列では、ロード及びアンロードステーションが通過スロウ(pass−through)、または「ブリッジ」、またはMDCの洗浄ステーションに取付けられたことによって分離してもよい。他の方法として、後述するシステムの後端部から離してもよく、またはインターセクション(intersection)モジュールによる可能なブランチ位置にしてもよい。
【0118】
MDCの洗浄ステーションの一実施形態は、1つは実際の洗浄処理に対応(accumulate)し、1つは洗浄及び洗浄する前に両方のMDCのアキュムレータ(accumulator)として動作する2つのレベルを有する。処理ビルドアップと残留物がシステムを介して複数の通過の後に、単に許容できないレベルで蓄積されるため、MDCの洗浄処理はディスクパターンの搬送処理程までに速い必要はない。例えば、MDCがシステムを介して10回通過した後に洗浄を必要とする処理ビルドアップと残留物を十分に蓄積すれば、その10回目の通過後に後端部ステーションに戻ってアンロードして往復し、洗浄ステーションに直接搬送したり、または洗浄を待つためのアキュムレータに搬送される。相補的なアキュムレータは、前端部ステーションに隣接して位置してもよく、それは洗浄のためにラインから外された他のものをロードするために準備されたクリーンなMDCを格納する。このように、本発明は、ディスクキャリアの除去及び洗浄のために定期的に停止するという従来技術のシステムに共通する中断をなくして動作をさせることができる。ディスクキャリアのための洗浄スケジュールは、各々のキャリアがシステムの処理量に影響を及ぼすことなく洗浄することができるように時間をずらしてもよい。
【0119】
MDCの洗浄モジュールの代りに、アキュムレータモジュールは、それらが管理(servicing)を要求するようにMDCを収集するために用いてもよい。このようなアキュムレータは、カールセルラック(carousel rack)、または、カセットスタイルラック(cassette−style rack)で形成してもよい。2つの基板ロード及びアンロードステーション上に位置するカセットロードロックは、1)クリーンなMDCの新しいロードをもたらし、2)洗浄が必要なMDCのカセットロードを搬送するために定期的に用いられる。
【0120】
MDCトラッキング(tracking)は、バーコードまたはRFIDのような方法によって、MDCが与えられた回数を用いて洗浄及び/またはサービスするときに、システムに知らせることができる。MDCは、基板がアンロードされる際に、基板ロードロックに隣接したそれ自体のロードロックのカセット内に自らを配置する。ほぼ一杯になるときに、システムは保留中のアンロード動作をオペレーターに通報する。
【0121】
洗浄されたMDCの一杯になったカセットは、アンロード側のものと同様に存在するMDCのためのカセットロードロック(s)の基板ロード側でシステムにロードされる。
【0122】
あるいは、単一のMDCカセットロードロックは、洗浄に使用するMDCを除去するために用いられ、システムにクリーンなMDCを入れるために用いてもよい。このような場合、アンロードステーションロボットは、必要に応じてロードステーションロボットに新しいMDCを搬送する。
【0123】
パターン転写処理の性質は、ネットゼロ(net zero)に近い(全体蒸着量が全体除去量とほぼ同一)、またはネット除去が一般程度であることである。とはいえ、MDCの基板保持の撓み(flexure)や固定具(fixture)の小さな領域は、処理残留物を蓄積することがあり、シャドウイングによって腐食され、最終的に修理または交換する必要がある。いずれにしても、撓みや固定具は、ロボット制御の可変カートリッジ(cartridge)の一部のスクリューイン(screw−in)またはスナップイン(snap−in)であってもよい。マウントされた撓みと他の基板保持固定具のセットを含むカートリッジは、外部サービスの間で使用を拡張し、システムロボットによって定期的に交換してもよい。
【0124】
IX.垂直積層(VERTICAL STACKING)
本発明の一実施形態において、処理モジュールで選択的垂直方向の拡張機能を用いる。このような垂直方向の拡張は、あるユニバーサル処理モジュールを他の上部(top)に積層して形成される。このような構成では、MDC上のディスクは、それがさらに低いユニバーサルチャンバの下部にマウントされた昇降機によって持ち上げられたときに、上部のユニバーサルチャンバ内で処理されてもよい。このような積層機能を用いることによって、システムの設置面積を大幅に縮小することができたり、冗長な処理能力が単一の高保持処理に隣接して保管されることができる。追加的にまたは選択的に、2つのさらに長い処理はそれが次のモジュールで比較的短い持続処理で先行する場合には、1つの積層されたモジュールで達成してもよい。これらの用途のすべては、記録ディスク製造業者のための処理経済性のために非常に有益な影響を与える可能性がある。
【0125】
本発明の実施形態において、ユニバーサル処理モジュールは、独立した並列処理トラック、一次中間処理のトラックの下及び/または上の両方でマウントしてもよい。これは、各モジュールセグメントの構造部材として処理モジュールを用いることによって設計内に収容される。エンドステーション昇降機は、各トラックのレベルにMDCを上げたり下げたりする。
【0126】
パラレル(parallel)とシリアル(serial)処理の組み合せを実行する他の構造もまた考慮することができる。そのような構造において、例えば、さらに1つ以上のモジュールが修理または保守のためにオフラインで用いられ、システムが動作を持続できるように頻繁に保守を必要とするモジュールのために重複して組み立ててもよい。
【0127】
処理モジュールに加えて、いくつかのモジュールはイン−ライン検査または、測定(metrology)のために活用してもよい。このようなモジュールから収集された情報は、深刻な欠陥やスクラップイベント(scrap event)が検出されれば、処理を中断するために使用したり、情報が管理処理制御ループの一部として同じツールまたは他のツールで他の処理モジュールにフェドフォワード(fed−forward)またはフェドバック(fed−back)してもよい。
【0128】
X.インターセクションチャンバ(INTERSECTION CHAMBERS)
本発明のいくつかの実施形態のインライン構成は、処理、サンプリング、MDCの洗浄、または、処理測定などの多様な理由によってサイドライン(sideline)内にMDCを再び送るために適用してもよい。これに用いられたインターセクションチャンバは、その垂直軸に対してMDCの全体360°の回転を許容するために十分に広く、任意の最初の取付けポイントから0°、90°、180°、及び270°に相応する4つの位置でユニバーサルモジュールに取付けたり軸セクションを搬送してもよい。インターセクションモジュールは図10に示す。このようなインターセクションモジュールは、任意の入ってくる(incoming)MDCの移動の方向に平行して整列したトラックのセクションを含み、それから任意の選択された出て行く(outgoing)方向にMDCを整列させるためにそのセンターに対して回転させる。このような4つの側のインターセクションモジュールは、例えば、高メンテナンス処理が実行される位置に配置してもよい。そのような処理は、それを先に行うか後で行うことによってメンテナンスをさらに要求することができ、システム全体は、メンテナンスが行われる間、停止(shut down)する必要がある。インターセクションモジュールを用いる同一の(identical)高いメンテナンス処理には、システムのメインラインに90°で向かい合って取り付けてもよく、交互に他のMDC上で用いてもよく、または、他の1つがその位置でメンテナンスを必要とするときまで他に再ルーティングする方法、などがある。このような方法により、不要なモジュールがメンテナンスのためにオフラインで利用され、システム全体の生産性を保つことができる。また、インターセクションモジュールは、次の処理が行われる前に処理パフォーマンスの重要なチェックを行うことができる多様な測定ステーションをマウントするために用いてもよい。そのような測定ステーションは、例えば、処理ラインでその時点の直前に蒸着された誘電体層の厚さを測定するためにエリプソメトリ(ellipsometry)を用いてもよい。または、プロセスエンジニアは、他のMDCのフローを中断することなく、実験室における分析のための処理システムからサンプルを抽出することのできるミッドラインロードロックの役割をすることができる。または、インターセクションモジュールは、平行配列された構成と異なって配置される本発明のインラインシステムを可能にし、コーナーを回すために、例えば「L」字状または「U」字状、または、床面積の制約に対応するために、長方形または「ボックス」の構成で設定してもよい。
【0129】
(SUMMARY)
本明細書は、ハードディスクドライブに使用するハードディスク上の磁気記録層の上にパターンを搬送させるための高柔軟性のインライン処理システムについて説明する。システムは、回転するMDCと呼ばれるラウンドプレートのようなホルダに複数のディスクを保持することによって、それが1つの処理ステーションから他の処理ステーションに搬送されるように、垂直方向(orientation)にディスクの両側を同時に処理するように、2つ位の少ない数の処理源が一度に10個位の65mmのディスクを処理することができ、その結果70°までの角度で動作することができ、時間の節約と必要な処理源の数とサイズの減少をもたらすことができる。システムは、フレームと3つのモジュール化されたトラック位置(中央、下部、上部)を構成するセグメントと、線形構成で共に固定されているセグメントで構成されている。端部セグメントは、トラック間のMDCを上げ下げするものを含み、少なくとも1つの端部セグメントは、入口及び出口のカセットロードを有し、ロードとアンロードロボット、及びMDCの洗浄処理を有してもよい。システムは、この類の従来技術システムで慣例的に経験するダウン時間を減少させることにより、MDCディスクキャリアの洗浄を自動化する。処理源は、入射角及び距離パラメータを最適化するために各ユニバーサルモジュール上でいくつかの方法によってマウントすることができる。各処理モジュールは、さらなる角度または「傾斜」を処理の最適化のために与えてもよく、回転することのできるトラックセグメントを含む。
本発明の上記の及び他の目的と長所は、添付する図面とその説明から明らなかになる。
【0130】
(第1実施形態)
本発明の一実施形態において、磁気メモリ格納ディスクのような基板は、相対的に小さい底面積を要求する線形システムを介して高い速度で、パターン転写、ギャップ充填、平坦化、及び保護膜堆積の処理手順によって、同時に両側上の垂直方向(orientation)で処理される。このような処理シーケンスは、図11の「1.媒体のためのエッチング」に分類して要約された処理方法を図で説明する。図11は、2種類の他の処理方法を示す。3つの全ての図に対して、図の左側に係る分類は、図に描かれた層に該当する。
【0131】
「媒体のためのエッチング」を有する持続的線形処理システムの実施形態の処理シーケンスを図12に示す。
このような実施形態は、エッチング、冷却、エッチング、アッシュ(ash)(図面に示すように、それは第2エッチングに含まれる)、ギャップ充填、平坦化A、平坦化B、及び保護膜の8個の処理ステーションの線形配置で構成される。エッチング処理ステーション下に搬送/シャトル軸の1つのセグメントがあり、これらはMDC上で完成したディスクを返し、そしてMDCの洗浄ステーションから往復してくる空のMDCのために、連続的に戻る経路を形成するために線形的に連結される。
【0132】
前端部ステーション(左側)は、ロード及びアンロードのために形成される。それは、マルチカセットの真空ロードロックにディスクのカセットを受け入れ、真空下でMDC上にカセットからディスクをロードし、搬送/往復レベルから戻ってくるMDCを昇降させ、カセット内にMDCから完了したディスクをアンロードし、出口の真空ロードロックを介して生産ラインに完了したカセットを通過させる。
後端部ステーション(右側)は、MDCカートの昇降機を含み、図13に示すように、それの後端部にMDCの洗浄ステーション及びアキュムレータを取付けた。
【0133】
動作(Operation)
図11及び図12は、図11及び図12と共通する手順を実行している図15A〜図15I、及び図16A〜図16Jの概略的な拡大図によって補完している。図15A〜図15I、及び16A〜図16Jは以下にて参照する。
【0134】
前端部(FRONT END)
本発明のこのような実施形態において、処理する準備ができているディスクのフルカセットは、前端部ステーションにおける入口ロードロック内に配置される。前端部ステーションは、一側に入口ロードロックを有し、他の側に出口ロードロックを有する。技術に精通した者であれば、カセットロードロックとその動作を理解できるであろう。
【0135】
ロードされたディスク(図15A)は、マスキング物質、例えば、フォトレジストをすでに有しており、それらの両側に適用される。マスキング物質は、すでに従来のリソグラフィ技術によって、またはナノインプリントによって開示されたパターンを有する。各ロードロックの内側のドアバルブは、MDCロード/アンロードチャンバによって開かれ、それは真空に保たれる。カセットは、入口ロードロックから除去され、ロード動作のために配置される。カセットからディスクに、真空ロボットによって空のMDC上にロードされる。空のカセットは、アンロードロボットによって処理されたディスクでロードされ、出口ロードロック内に配置される。それは、真空中にカセットを移動させることが非現実的であれば、大気ロボットは1つまたは複数のバッファカセット、またはディスクトレイを含むロードロックにカセットから単独で、またはバッチ(batch)内のディスクを搬送することができる。ロードロックが下へポンピングされた後、真空ロボットはMDC上にディスクをロードする。このような方法によって、ロードロックの清潔が保たれる。
【0136】
エッチング1(ETCH 1)
ディスクでロードされるときには、各MDCは第1処理モジュールにゲートバルブを介してチャンバの外から磁気的に動かされてそのカートに乗る。カートは各処理モジュールのフロアで磁気レールのセグメントを通過する。各処理モジュールでは、取り外し可能なシールド(shield)は直接的な処理にさらされる(expose)領域を最小限に抑え、カートとMDCのエッジを保護するために配置される。第1の処理モジュールにおいては、アルゴンと酸素イオンを含む法線入射低エネルギ(150eV〜400eV)のイオンビームは、トレンチ内に任意の残留レジストを除去するために用いられるだけでなく、「デスカム(descum)」と呼ばれる薄いパターニングされたマスキング層を薄くするために用いられる(図15B)。このようなステップの持続期間は、磁気記録層またはパターンの下にマスクを露光することによって、通常10nm〜30nmのパターニングされたマスキング層の薄いギザギザ部分を完全に除去するために適している。このステップで、アルゴン及び酸素の混合物の使用(RIBE)は、図14に示すように、通常の処理によって露光された磁気層よりもフォトレジスト混合物であり、マスキング層に対して数十倍さらに高い選択的エッチング率の結果を有する。法線入射角イオンビームがギザギザのパターンを有する表面に当たるため、イオンは通常の角度(90度)でどこにでも当たるわけではない。例えば、それらはグレージング角(grazing angle)のパターンのギザギザの側壁に当たり、技術に精通する当業者であれば、エッチング率の入射角に依存性がある場合には、ファセット(faceting)が発生することを知っている。多くのイオンビームエッチング処理では、エッチング率はファセット(facet)の形成を加速する45°〜60°の入射角で実際に最大である。したがって、このような処理手順に対する入射角の依存性を最小限に抑えるため、処理条件を選択することが重要である。エッチング率が法線入射角に対して最も高い処理条件がこのような処理手順において好ましい。本発明の一実施形態において、2:1のO:Arの比率、または低いビームエネルギ(<250V)の使用は、高いマスク層のエッチング率が法線入射角で最も高く、基板はビームから離れて傾斜したように減少する結果を引き起こす。これは、優れたパターン転写精度の結果である。このステップが完了すると、イオン質量分析(ion mass spectroscopy)または光放出は、気相(gas−phase)排気口でCo合金成分を検出し、このステップは自動的に停止する。トラックまたは不連続ビットを記録するために、意図的に領域を保護するようにカバーするマスキング層物質の十分に厚い部分は残っている。NO、NO、NO、SO、CO、などのガスを含むその他の酸素を用いてもよい。ポリマー物質が単原子フッ素(atomic fluorine)によってエッチングされるため、CF、CHF、NF、などのガスを含むフッ素ガス含有不活性または酸素含有ガスと組み合わせて用いてもよい。不活性ガス(Ar)は、エッチング率の角度依存性を合わせるために、Ne、Kr、Xeなどの他の不活性ガスに置き換えてレジスト形状を形成することができる。このようなステップは、炭素であるハードマスク層(図15C)または側壁スペーサ(図16E)を除去するために用いてもよい。このステップは、最高パターン搬送の正確度(fidelity)のために、0°〜10°の基板の傾斜で正常に行われる。減少するファセットは、垂直エッチングのためにトレンチ幅の大幅な増加の結果となり、またマスキング層の基部にあるフット(foot)の形成を誘導する間の傾斜は大きい。
【0137】
処理のこの時点では、イオン源は現在のパターンで露出した磁気層は、残りのマスキング層に対する優れた選択比によってエッチングできるように150eV〜700eVの純粋なアルゴン、及びそのイオンエネルギによってアルゴン対酸素比率を調節する(図15D)。Ne、Kr、またはXeなどの他の不活性ガスは、選択比を調整(modify)するために用いてもよい。NH、CO、CO、C、などの反応性ガスは、選択比を増加させたりエッチング率の角度依存性を減少させるために用いることができる。さらに低いエネルギでは、エッチング率の同時損失によってファセットを形成する程度を減少させることができる。非常に低いエネルギでは、ビームはそれの視準(collimation)を損失し、ビームの中性化条件に敏感になることがある。非常に低いビームエネルギで極端な場合には、ファセットはビームがマスクの表面に蓄積電荷によって偏向されるようにアンダーカット(undercut)によって置き換えてもよい。もう一度このステップでは、基板は0°〜10°の範囲の傾斜で側壁の垂直状態を保持することが好ましい。このステップは、トラックまたは不連続的ビットの間の磁気物質のかなりの量の除去の結果により、パターンは磁気層に転送され始める(図15E及び図16F)。このステップは、ディスクを顕著に加熱させ、したがって、それはマスキング層を過熱することを回避するために、単にこのモジュールで部分的に完了する。記録層に現在部分的にエッチングされたパターンと、回転スピンドル(rotating spindle)は、MDCから分離(de−couple)され、チャンバゲートバルブを開いて、MDCを次のMDCが第1処理モジュールに位置するように第2処理モジュールに移動する。ストレージ層のエッチングはマスク硬化処理(図16B)によって先行してもよく、レジストはハードマスクまたはストレージ層の後続エッチングの間にレジストマスクのエッチング耐性を改善したレジストを硬化するために30度の基板の傾斜で短い時間(3秒〜10秒)の間に適当なビームエネルギ(400V〜700V)で露光される。
【0138】
第2処理モジュールにおいて、ディスクは冷却される。このモジュールにおいて、回転スピンドルは、約20秒で100℃から0℃までディスクを冷却することができ、−50℃にディスクの温度を下げることができ、相補性(complimentary)熱電チャックのセットによって、整列した固定位置でMDCをインデックスする。熱電チャックは、冷却処理の均一性と速度を向上させ、ディスクから離れて熱をさらに効果的に移動させるためのガス流量を含んでもよい。オペレーターが選択した温度に達すると、ガスの流れは遮断され、冷却チャックアレイはディスクから分離し、回転スピンドルはMDCから分離し、チャンバはプログラム化された設定値である真空圧力に戻り、ゲートバルブは開かれ、MDCは次にMDCが第2処理モジュールに位置するように第3処理モジュールに移動する。
【0139】
選択可能な冷却方法は、急速冷却のための熱いディスク表面の上に揮発性液体またはCOスノーのミストを吹き付ける(blow)ことである。各ディスクのために、流体の約0.5〜1リットル(大気圧で気相と同等の体積)は20秒以下でディスクを冷却させる必要がある。チャンバに接続されたラフポンプ(rough pump)は、次に冷却流体を有するディスクの投与後の同口からチャンバを排気し、一方ターボ分子ポンプ(turbomolecular pump)は、MDCが次のチャンバに移動する前に、高真空のチャンバを早くポンプダウンするために投入に続いて残余ガスを除去する。
【0140】
エッチング2(ETCH 2)
第3処理モジュールにおいて、第1処理モジュールのような類似のイオンビーム源は、トラックまたは、不連続的ビットの間の磁気物質の残余物を除去するために再び用いられるため、パターンは磁気層に完全に転写される。これは、時間設定された処理であってもよく、Verity Instrumentsからの光学エンドポイント(end−point)のモニタまたはHidenからのSIMSエンドポイントモニタのようなエンドポイントモニタは、ストレージ層がその全体で除去されて下にある(underlying)シード層(seed layer)が露出するときにエッチングを停止させるのに用いてもよい。イオンビームエッチングは、非常に再現性があるため、エンドポイントモニタリングは、エッチング率を設定するために定期的に用いることができ、この新たに決定されたエッチング率は、後続MDCのためのエッチング時間を規定するために用いてもよい。
【0141】
残余マスキング層の除去及び磁気記録層へのパターンのエッチングは、通常残っているマスキング層上にある金属の一部の再蒸着(例えば図15E)が返される。5%〜20%Oを有するAr/Oの混合物は、この物質を除去するために法線から10°〜40°の角度に適用される時、最適に一致させ、したがって、MDCは、イオン源及び20°〜40°のオフの法線に対するディスク間の角度を形成するためのそのトラックのセクションで回転する(pivoted)。イオンビームは、150eVと700eVとの間のエネルギ及び記述されたAr/Oを含み、パターンから再蒸着を除去する。傾斜角はすべての表面からネット除去の比率があるようにビームのパターン(即ち、側壁及び底部)のすべての表面に到達するように選択される。マスクの側壁角度、トレンチパターンの縦横比、及びストレージ層のエッチングの間で用いられた基板傾斜によって、分離した再蒸着除去は必要としないこともある。
【0142】
マスキング層は、通常加熱及びイオン衝撃(ion bombardment)の結果として炭化した「スキン(skin)」を形成するが、これはもう1つの最適化された2:1またはより大きいO/Arの比率、20°の角度で適用され、150eV〜400eVのビームエネルギによって除去される。このようなステップは、マスキング層の相当な部分が磁気層の側壁をエッチングすることなく除去されるように行われる。側壁のエッチングを最小とするために、50°〜70°のより大きい傾斜はさらに小さい角度(0°〜20°)がマスクの残余部を除去するために、移動する前にマスクの大部分を除去するように用いてもよい。
【0143】
イオンビームは、ハードマスクまたは再蒸着された物質と、それらの炭化したスキンの現在洗浄された残りのマスキング層を「アッシング(ashing)」するために適したガスを活性化できるリモートプラズマ源を装備し、個別処理モジュールを含むすべてのマスキング層を除去するために用いることができる。リモートプラズマ源は、ディスク上に均一に分散したO、NO、H、またはNFなどの1つ以上の反応性ガスと結合したArまたはNなどの不活性ガスを通常含むガス混合物を使用している。アッシングは、ギャップ充填処理モジュールに搬送する前に任意のマスク層残余物を洗浄を完了するために、0°〜20°の基板傾斜で5%〜20%のAr/O比率を利用して選択的にエネルギRIBE処理に結合してもよい。
【0144】
ギャップ充填(GAP FILL)
第4処理モジュールにおいて、ギャップ充填層は、パターニングされた磁気フィルム(図15Gまたは図16H)の上に蒸着される。この層は、アルミニウム酸化物、シリコン、二酸化シリコン、α−炭素、CN、またはALD、CVD、PVD、イオン化されたPVD、HDP−CVD、その他などの周知の蒸着技術を用いて蒸着することのできる類似の適切な物質であってもよい。この層を選択するための基準の1つは、ガスが除去されていないコンパクトな物質を有するトラック間のトレンチを完全に充填するための機能であり、DLC保護膜と互換可能にある。理想的な表面ポストギャップの充填は、平坦化に対する必要性を減少させるために平面でなければならない。また、他の基準は、MDCの洗浄ステーションで利用可能な洗浄技術を利用したMDCから除去のための従順性(amenability)である。
【0145】
スピンコーティング、平面インプリント(planar imprint)、
または電着(electro−deposition)などの湿式処理ステップを用いてもよい。平面インプリントは、平らなナノインプリントLithographyの拡張であり、パターニングされたテンプレートよりも、逆にパターンのないテンプレートは、ギャップの充填後に平面近くの表面に残っている媒体であり、小さい構造の充填を達成するために用いられる。真空処理ツールにおけるこのような処理の集積化が問題となる。しかし、乾式類似処理及び低大気圧で行われることができる凝縮上処理のようなこのような湿式処理ステップの変更(variant)はここで記述されたツール構造中に集積化(integration)で処理してもよい。
【0146】
ギャップ充填蒸着後、その結果得られた層は、トラックまたはビット、及びそれらの周囲にエッチングされたパターンのすべてにコーティングによる非平面である。平面性の不足は、ディスク上のデータトラック領域と比較してさらに広い特徴を有するサーボ(servo)領域において特に深刻なこともある。層は、以降のステップにおいて、トラックまたはビットをカバーできるギャップ充填物質は、実際に過度に凹の(recessed)ギャップを充填する物質を残さずに削除する可能性があるため、を十分に厚くさせる。ギャップ充填した後、上記の搬送工程を繰り返し、MDCは次のMDCが位置するように第5処理モジュールに移動する。
【0147】
平坦化A及びB(PLANARIZATION A and B)
第5平坦化処理(図15Hまたは図16I)モジュールにおいて、様々なオプションは、ギャップ充填層を平坦化するために用いてもよい。本発明の一実施形態において、イオンビームは、ギャップ充填層の表面を滑らかにして平坦化するために用いられる。このステップでは、磁気トラックまたはビットを正確に読出して入力するために表面に十分に近くにあるが、任意の重要な程度でトラックまたは不連続的ビットの上部で磁気記録層をエッチングすることは望ましくなく、したがって、光学エンドポイントまたはSIMSのような「エンドポイント(end point)」検索方法が必要である。
【0148】
高比率の高位置と著しく低比率で凹凸のある場所を選択的にエッチングするために、ビーム入射角が急で、法線入射45度〜65度であることを図17に示す。この角度を最適化するために、大規模な形式のイオンミル(ion mill)は、固定された傾斜にマウントされ、カートとMDC組立体は、第3処理モジュールで行ったように、プログラム可能な下付の加角度まで回転する。PVD蒸着されたAlまたはSiOのギャップ充填層の場合、アルゴン及びCHFガスの混合物は図18に示すように、エッチング率、入射角敏感度及び選択比を増加させるために用いられる。Siベースギャップ充填のために、CF、O及びArの混合物が適切であり、一方炭素ベースのギャップ充填のためにAr及びOの混合物含有ガスが適切である。表面ポスト平坦化(post−planarization)の最後の表面完了は、5A以下でなければならない。これは、平坦化処理の間で発展できる表面粗さを優先的に除去する高エネルギ、低い選択比エッチングステップを含むステップ処理の使用によって達成される。第6処理モジュールは、同様に設備することができ、平坦化の処理が平滑化(smooting)を促進してエンドポイント検出をさらに正確にするために、さらに遅い比率で続けてもよい。
【0149】
トラックまたはビットの間で、キャビティの溝部の深さがポスト平坦で5nm未満であって、望ましくは2nm未満でなければならない。平坦化の適当なレベルが達成されていない場合、ギャップ充填及び平坦化のシーケンスは、所望する平坦度が達成される時まで繰り返される。数多くのギャップ充填及び平坦化サイクルを増加させることは、時間と費用がかかるため、最小のサイクル数(理想的に1回のサイクル)を要求するギャップ充填及び平坦化方法が好ましい。
【0150】
保護膜(OVERCOAT)
次の処理モジュールは、通常ダイヤモンド状の炭素、またはDLCの2nm〜3nm、ディスクに薄型保護膜層(図15Iまたは図16J)を適用するためにイオンビーム(例えば、直接蒸着法、フィルタ陰極アーク等)、PVDまたはCVD技術(例えば、PE−CVD、ホットワイヤCVD等)を用いる。DLC層は、読出し及び記録ヘッドとの衝突によって磁気物質を保護し、最終的潤滑層で結合するのに役に立つ。これは通常、ハード、コンパクト、磁気物質に隣接したピンホールフリーのC;H層と電気的に導電性があり、リューブ(lube)と互換性がありα−CNxの外層(outer layer)で構成される二重層である。
【0151】
保護膜がMDCのディスクに適用された後に、それは本発明のこの実施形態のエンドステーションに入り、トラックセクションは昇降機にマウントされる。このエンドステーションは、処理モジュールレベルでシステムの後端部から前端部まで連続的真空搬送チャンバを形成して一連に連結されたチャンバを介してシステムの長さの下で駆動するリターントラック(return track)によってMDC及びそのカートを停止する。
【0152】
MDCが前端部ステーションに到達したとき、それは別のカート昇降機によって受容され、ロード/アンロードステーションまで引き上げられて、そこで真空ロボットがそれらのカセットの中に処理されたディスクをアンロードし、処理されたカセットを出口のロードロックの中にロードさせる。出口のロードロックドアを閉じ、ロードロックは真空から大気圧までベント(vent)アップし、カセットはオペレーターによってシステムからアンロードされる。
【0153】
蒸着及び/または除去処理露出(exposure)を有するシステムを介して繰り返し循環されている任意の基板キャリアは、最終的にキャリアの使用を悪化させ、蒸着及び/または残留物を蓄積することは本技術に関連する当業者に知られている。また、このビルドアップによって引き起こされた損傷が周囲の工場の大気に対する周期的露出によって加速され、そこでは水分吸収及び酸化が早く進むことがあり、層間の接着性を低下させて、それらの中で上昇する内部応力の原因となることが通常知られている。MDCが大気に露出するとき、フィルム中にあるマイクロキャビティ(micro−cavities)にトラップされたガスは、MDCが後に下へポンピングされるときに蒸着したフィルムがポップオフ(pop−off)する原因になり得る。このような問題は、そのような周期的な露出を回避することによって遅延させる。上述したように、MDCは工場の大気に対して露出することなく再利用することで循環する。ツール内で周期的に自動化されたMDCの洗浄は、おそらくそれをシステムの外に再装備してサービスしたときに、このようなキャリアの使用可能寿命を延長させる。
【0154】
第1追加的実施形態
また他の実施形態において、上述した処理シーケンスは、図11の「1.媒体のためのエッチング」といいう図に示すアプローチによって適用可能である。しかし、エッチング、蒸着及び平坦化のステップは、例えば、図11の下部領域には多少異なる順序で行われる代替可能な処理シーケンスを示す。処理の個数及びシーケンスを除き、このような実施形態の動作は、上述した適切な実施形態の動作と本質的に同一の方法によって進められる。
【0155】
第2追加的実施形態
また他の実施形態において、ハードマスクは、インプリントマスクがストレージ層のエッチングの間存続するための十分なエッチング耐性をもたない可能性があるため、ストレージ層をパターニングするために用いてもよい。図15A〜図15Iには、2層ハードマスクを含むハードマスク方法を示している。これらの図のキャプション(caption)は、特定の化学元素と、使用した化合物に言及したが、この説明で記載したものはいずれも一例であり、それらに制限されることはない。ディスクがインプリントされ、フォトレジスト下ですでに下部ハードマスク及び上部ハードマスクがロードされる。上部(top)ハードマスク層は、底のハードマスク層のエッチング中に、比較的無傷のままレジストを侵食することなく、容易にエッチングされるように選択する必要があり、一方底ハードマスク層が生存するために十分なエッチング耐性を有する必要がある。上段ハードマスクは、Arを用いてエッチングできるCr、NiFe、またはAr/CF/Oを用いてエッチングすることができるTiまたはTa、またはAr/CHFによってエッチングできるAlまたはSiOのうちから選択してもよい。通常の厚さは、3nm〜5nmである。全体のストレージ層のエッチング全体に亘り、ハードマスクの下部(bottom)側壁を垂直に近い所で保持することは、ストレージ層のエッチングの間の垂直側壁の近い所でそれを提供してもよい。これは、ハードマスク層の厚さ及びそのエッチング耐性がハードマスクの上部(top)コーナーに必然的に形成されたファセット(facet)がストレージ層のエッチングの端部でハードマスクの下部(bottom)コーナーに到達しないようになければならないことを意味する。一般的な炭素は、通常20nm〜30nmの厚さで形成し、それがRIBEまたはICP RIEを用いたAr/Oエッチングによって容易にパターニングされ、同時にインプリントされたレジストを除去するため、下部(bottom)ハードマスク層に最も適している。図22に示すように、濾過された陰極アーク炭素(filtered cathodic arc carbon)(ダイヤモンド類似炭素)及びPVD炭素などの炭素の一部の形態は、優れたエッチング耐性を有し、適切なハードマスク層である。
【0156】
第3追加的実施形態
また他の実施形態において、図16A〜図16Jに示すように、ハードマスクを用いる代りに、マスク改善処理はシャープトラックの遷移(sharp track transition)を達成するために用いてもよい。シャープトラックの遷移は、信号対雑音比(signal to noise ratio;SNR)のために必須である。これらは、ストレージ層のトレンチ側壁角度(side wall angle;SWA)(SWA)>75°、滑らかなストレージ層の側壁、あるトラックエッジの損傷、及びストレージ層のエッチング及びマスク除去後に狭いトレンチ(デューティサイクル>70%)を有する広いランド部(land)を必要とする。このような要求を満たすために、垂直側壁を有するエッチング耐性マスク及び低エネルギ(<250V)、平行(<4°発散)イオンビームを用いたイオンビームエッチングが活用される。
【0157】
マスク改善処理の一実施形態は、図16A〜図16Jに説明する。図面のキャプション(caption)は、特定の化学元素および使用する化合物を言及しているが、それらと本明細書の実施形態で任意に言及するものに制限されない。それは、おおまかに、レジスト層の形成(図16A)、残留レジスト除去(図16B)、レジスト硬化&ライン幅トリミング(図16C)、炭素スペーサ層蒸着(図16D)、スペーサエッチング/デスカム(descum)(図16E)、ストレージ層のエッチング(図16F)、再蒸着除去(選択)、及びマスクアッシュ/ストリップ(図16G)が含まれる。上述した処理は、このような各ステップを実施するために用いられ、具体的な条件及び処理のアプローチ方法は、パターンにやや依存する。スペーサ蒸着モジュールは、ギャップ充填モジュールと同一の必須のハードウェアを有する。スペーサは、レジストの残留層が除去される前、または残留レジスト除去後に蒸着できる。活用される。
【0158】
このようなシーケンスの複数変更は可能であり、炭素と異なるスペーサ物質を用いてもよい。マスク改善システム処理は、それが主にハードマスク工程を置き換えるように意図されており、インプリントマスク、またはハードマスクと共に用いてもよい。向上したマスク処理を用いて、近い垂直な側壁と低側壁の粗さを有するサブ20nmの広い特徴のパターニングは可能であり、BPMに明白な拡張性(extendibility)を証明することができる。実施形態によって、図16Cのレジスト硬化時間に、約10%まですべての方向に収縮される。図16Dにおいて、炭素スペーサの厚さは、30nmトレンチ幅と比較して通常10nmである。炭素スペーサは、コンフォーマル(conformal)でない。上部の厚さは約10nmであり、上部(top)コーナ上の厚さは約8nm、及び下部(bottom)の厚さは約2nmである。炭素スペーサ蒸着後の側壁は、以前よりさらに垂直に見える。図16Fにおいて、すべての炭素は4nmまで上部で、そして約1nm(それは垂直に近いため、側壁上のエッチング率はさらに低くなる)によるまで側壁に沿って炭素の厚さを減少させる100%オーバーエッチング(over−etch)(実質的に4nm除去)によってトレンチの下部(bottom)で除去される。
【0159】
第4追加的実施形態
図31B及び図31Cに示したまた他の実施形態において、ギャップ充填物質は、二重層(例えば、5nmの炭素に続く45nmのSiO)である。図31Aは、PVD炭素(約50nm厚さ、ブラックライン)及びPVD SiO(黒線上に約50nm厚さ)の二重層によって充填された磁気積層によるトレンチを示す。平坦化エッチングの間に、45nmSiOが除去され、ここで、磁気層と略同一、しかし、通常図31Bに示すように周囲炭素層下に5nmSiOが含入する。それから磁気層の上部に露出した炭素は、SiO及び磁気層に対する高い選択比によって、図31Cに示すように除去される。処理後に効果的に溝を深めることで0に減少する。このような方法は、調節可能な溝深さを達成する。PVD炭素の厚さは、炭素除去後に選択され、表面は<5nmのトレンチ溝深さを有する平面である。示された構造において、トレンチの深さは約20nmであり、トレンチの幅は通常ディスクのサーボ領域で発生するパターンのタイプを反映するめに約100nmである。
【0160】
第5追加的実施形態
さらに、他の実施形態において、イオン注入は、磁気層の磁気性質を妨げるために用いてもよく、したがって、物理的よりも「磁気トレンチ」を生成することによって、ユニバーサルモジュールはこれを達成するために必要なハードウェアを受容する。トラック間のストレージ層の除去によってトラックを物理的に断絶させる代りに、隣接するトラック、または、ビットの間の領域を消磁してもよい。これは、物質を消磁するために、例えばOまたは他の種類を注入させることによって行ってもよい。図26は、10keV〜20keVのエネルギで、Oによってそれを注入させることにより、ストレージ層を消磁することが可能であることを説明し、投与量は十分に高いと規定した。1017/cmを超過した投与量は、物質を完全に消磁するために必要となる。この投与量及びエネルギは、プラズマ浸漬イオン注入によって、または高い電流Oビームをイオン源から抽出することによって、そして所望する注入エネルギを達成するためにグリッドまたは、ディスクをバイアス(biasing)することによって達成してもよい。注入と関係のあるものの1つは、側方に散り散り(straggle)になって進むことを制限する必要がある、したがって、フラッシュアニーリング(例えば、レーザまたは、フラッシュUVを介して)に焦点が合てられたものと関連し、デュアルエネルギまたはデュアルイオン注入は、側方に散り散りになるのを制限するために必要である。
【0161】
上述した実施形態において、処理は正面からシステムの背面に進み、さらに低い搬送/シャトル軸に沿って戻される。それぞれの場合において、実施形態は、選択的上部トラック/処理ラインの位置を用いて製造することによって短縮化してもよい。MDCは、中央または上段トラックに沿って前から後ろに進んでその処理の一部を完了し、その次に、それらの処理はそれがロード/アンロードステーションに向かって戻るように続く他の処理トラックに上げたり低下させる。これは、MDCの洗浄ステーション及び任意のアキュムレータからMDCを得るために低い搬送/シャトル軸を解放する。そのような配置の概略断面図を図19に示す。
【0162】
本発明の実施形態のさらに他の構成として、図20に示すように、インターセクションモジュールは「ボックス」の構成にシステムを戻すために用いられる。このような場合、「ブリッジ(bridging)」チャンバは、搬送/シャトル軸セグメントで構成され、MDCをリターンインライン処理経路に導く。
【0163】
処理シーケンスの限られた種類と量が議論されているが、本発明は今後のパターン転写を想定した任意の進歩した処理を実行するために非常に適している。これらの進歩は、確かにトラックと不連続ビットのサイズをさらに小さくする必要がある。例えば、マスク改善処理は、決定的なトレンチとインタービットパターンの規模を保護するためのサブ100nmの空間で有益となり得る。イオンビームエッチングが大部分のエッチングステップを説明するために使用され、反応性イオンエッチング、高密度プラズマエッチング、リモートプラズマエッチング、原子層のエッチング、蒸気(vapor)エッチング、及び/または、湿式化学エッチングなどのエッチングの他の形態の適切なことに代替されてもよい。同様に、蒸着ステップにおいても、多様な蒸着技術が適切な場合がある。
【0164】
重要なことは、本発明は、広い範囲の入射角を用いるマルチディスクの均一で対称的な衝撃を可能にする。マルチディスクキャリア上における大規模な形式のイオンビームの使用は、分当り及びユニット底領域当りで処理されるディスクの数を向上する。搬送の3レベルを導入することにより、シャトル軸としてそれらの1つを使用し、本発明は負担になりコストのかかるオーバーヘッド(overhead)の問題を軽減し、できるだけディスクキャリア洗浄の使用を可能にする。
【0165】
本発明は、多様な実施形態の説明によって示され、これらの実施形態を非常に詳しく説明したが、それらに制限されたり、またはその詳細に加えた請求の範囲を制限するものでない。追加的な長所及び変更は、当業界の熟練した者らであれば容易に表すことができる。したがって、その広範囲の側面における本発明は、図と詳細な説明、細部事項、代表的な装置と方法、及び例示的な実施形態に制限されない。したがって、変更は出願人の一般的発明の概念の思想または範囲を逸脱することなく、そのような詳細によって行うことができる。
【符号の説明】
【0166】
2:基板搬送システム
4:処理モジュール
6:処理ユニット
8:前端部
10:ロードステーション
12:ディスクキャリア
14:ディスク
16:アンロードステーション
18:回転モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板を保持する回転型ダイヤルキャリアを含むマルチディスクキャリアと、
各マルチディスクキャリアを受容するサイズの複数の処理モジュールにおいて、前記モジュールのうち少なくとも1つは、前記処理モジュール内に位置するマルチディスクキャリア内の複数の基板に、同時に表面処理工程を適用するための処理源を含む複数の処理モジュールと、
を含む複数の基板の処理装置。
【請求項2】
前記回転型ダイヤルキャリアは、少なくとも3つの前記基板を保持する請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項3】
前記回転型ダイヤルキャリアは、少なくとも6個の前記基板を保持する請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項4】
前記回転型ダイヤルキャリアは、少なくとも10個の前記基板を保持する請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項5】
複数の前記処理モジュールは、前記処理モジュール内に位置するマルチディスクキャリアのダイヤルキャリア内の複数の基板に、同時に表面処理工程を適用するための処理源を含む請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項6】
前記処理モジュールのうちの1つは、前記処理モジュール内に位置するマルチディスクキャリア内の基板より少ない数に、表面処理工程を適用するための処理源を含む請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項7】
前記ダイヤルキャリアは、定形化された方式で回転して、前記ダイヤルキャリア内の複数の基板に、前記処理源を順次適用する請求項6に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項8】
前記処理モジュールは、前記マルチディスクキャリア内を通過する基板の順次工程のために順に配列された請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項9】
前記処理モジュールは、線形配置されて組み立てられた請求項8に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項10】
前記マルチディスクキャリアが、トラックに沿って車で転移される、前記トラックをさらに含む請求項8に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項11】
前記処理モジュールは、2つの垂直レベルに配列され、マルチディスクキャリアを前記2つの垂直レベルの間を移動させるための昇降ステーションをさらに含む請求項8に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項12】
前記マルチディスクキャリアは、通常垂直方向に前記基板を保持する請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項13】
1つの前記処理モジュールは、前記ダイヤルキャリアを回転させるために、前記マルチディスクキャリアに係合できるアクチュエータを含む請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項14】
1つの前記処理モジュールは、法線方向を有する源と、前記法線方向に対する角度で前記ダイヤルキャリアを傾ける前記マルチディスクキャリアMDCに係合できるアクチュエータを含む請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項15】
少なくとも1つの前記処理モジュール内の環境が、ロードロックによって外気から断絶される請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項16】
前記処理モジュールにおいて、マルチディスクキャリアを運んだり前記処理モジュールからマルチディスクキャリアを受けるためのロボット式基板調整機をさらに含む請求項1に記載の複数の基板の処理装置。
【請求項17】
基板上にパターニングされたフォトレジスト物質を蒸着するステップと、
前記フォトレジスト物質を硬化させるステップと、
前記パターニングされたフォトレジスト上に炭素スペーサ層を蒸着するステップと、
所望するパターン構造を製造するために前記基板を同時にエッチングするエッチング工程を用いて前記炭素スペーサ層を除去するステップと、
前記硬化したフォトレジストを除去するステップと、
を含む、パターン構造を製造するマスク改善工程。
【請求項18】
前記炭素スペーサ層の蒸着ステップは、前記フォトレジスト物質に隣接した基板の一部分より、前記フォトレジスト物質上に前記スペーサ層のより大きい蓄積を形成する請求項17に記載のパターン構造を製造するマスク改善工程。
【請求項19】
磁気スタック上の媒体内に垂直に定義されたトレンチのパターンをエッチングするステップと、
前記トレンチを完全に満たすために気相蒸着工程を用いて前記垂直に定義されたトレンチ充填材層を蒸着するステップと、
前記トレンチを満たすために前記充填材層を平坦化するステップと、
を含む、磁気ディスク媒体の製造工程。
【請求項20】
前記充填材層の蒸着ステップは、物理的気相蒸着を含む請求項19に記載の磁気ディスク媒体の製造工程。
【請求項21】
前記充填材層の蒸着ステップは、凝縮相蒸着を含む請求項19に記載の磁気ディスク媒体の製造工程。
【請求項22】
前記充填材層は、酸化アルミニウム、シリコン、シリコン二酸化物、シリコン窒化物、α−炭素及び炭素窒化物からなる群より選択される物質を含む請求項19に記載の磁気ディスク媒体の製造工程。
【請求項23】
トレンチ及び前記トレンチ間のランド部を覆う、磁気スタック上の選択された厚さの炭素二重層を蒸着するステップと、
前記トレンチ及び前記ランド部上の表面を形成するために、前記トレンチを満たして前記ランド部を覆うように、前記炭素層上にシリコン含有充填材層を蒸着するステップと、
前記トレンチ内の前記充填材層を残すことによって、前記選択された厚さと略同じ距離の前記炭素二重層の上部表面の下に含入された、前記ランド部上の前記充填材層を除去するためのシリコン含有充填材層に対する高選択比の工程において、前記充填材層を選択的にエッチングするステップと、
前記ランド部上に露出した炭素を除去して前記炭素層及びシリコン含有層で満たされた前記トレンチを残すために、前記炭素層に対する高選択比の工程において、前記炭素層を選択的にエッチングするステップと、
を含む磁気スタック上のトレンチを含む磁気媒体表面の平坦化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G】
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【図15H】
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【図15I】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図16E】
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【図16F】
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【図16G】
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【図16H】
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【図16I】
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【図16J】
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【図17】
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【図18】
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【図18A】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図31C】
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【公表番号】特表2013−503414(P2013−503414A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526978(P2012−526978)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/046783
【国際公開番号】WO2011/028597
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(507414535)ビーコ・インスツルメンツ・インコーポレーテッド (8)
【Fターム(参考)】