説明

神経因性疼痛のためのAMPA受容体アンタゴニストおよびゾニサミド

本発明は、治療的有効量のAMPA受容体アンタゴニストおよびゾニサミドを患者に投与することによって、神経因性疼痛を治療および/または予防する方法を提供する。神経因性疼痛は、糖尿病性神経障害であり得る。本発明はまた、治療的有効量のAMPA受容体アンタゴニストおよびゾニサミドを含むキットおよび医薬組成物も提供する。AMPA受容体アンタゴニストは、例えば、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オンであり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、米国特許法第119条のもと2007年7月13日に出願されたUS仮出願第60/929,811号の優先権を主張する。上記仮出願の開示は、その全体が本明細書において参考として組み込まれる。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、AMPA受容体アンタゴニストを含む医薬組成物、ならびにAMPA受容体アンタゴニストを使用して多様な疾患および障害を治療するための方法に関する。AMPA受容体アンタゴニストは、多様な疾患および障害を治療するために、ゾニサミド等の他の薬剤と任意に併用できる。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
様々な中枢神経および末梢神経の損傷または機能障害に起因する神経因性疼痛は、その重症度、慢性化、および通常の鎮痛剤に対する耐性のために問題になっている。抗鬱薬(三環系抗鬱薬およびデュロキセチン)、抗癲癇薬(カルバマゼピン、オキサカルバゼピン、ガバペンチン、プレガバリン等)、オピオイド、ならびにNMDAアンタゴニストは神経因性疼痛の治療のためによく使われるが、これらの化合物は有効性および寛容性において問題がある(Finnerup NBら, Pain 118 (2005)289-305)。
【0004】
AMPA受容体アンタゴニストは、1,2-ジヒドロピリジン化合物を含む。1,2-ジヒドロピリジン化合物の一例がペランパネル[3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン]であり、米国特許第6,949,571号に記載されている。疾患を治療する方法、およびこれらの化合物をコリンエステラーゼ阻害剤と併用して投与する方法はWO2006/107859およびWO2006/107860に記載されている。
【0005】
ゾニサミド[3-スルファモイルメチル-1,2-ベンズイソオキサゾールおよび1,2-ベンズイソオキサゾール-3-メタンスルホンアミド;例えば、Merck Index、12th Ed.、10323(1996)]は、種々の癲癇発作を治療するための抗癲癇薬として(特公昭60-33114号、特公昭61-59288号、米国特許第4,172,896号、Epilepsy Research 29, 109-114, 1998)、虚血性脳障害を治療するため(特公平7-84384号、米国特許第5,128,354号、Brain Research 770, 115-122, 1997)、および神経変性によって引き起こされる疾患(例えば、パーキンソン病、ハンチントン病、舞踏病症候群およびジストニー症候群)を治療するための有用性について開示されている。なぜならば、ゾニサミドは、MPTP(1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン)によって誘導されるドーパミン作動性の神経変性に対して非常に強力な抑制作用を示すからである(日本国特許第3364481号、Neurosci. Res., 41, 397-399, 2001、Current Pharmaceutical Design, 10, 687-693, 2004.)。
【0006】
新規の医薬組成物または組合せを用いて神経因性疼痛を治療することが当該分野で必要とされている。本発明は、上記およびその他の重要な目標を目指す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[発明の要旨]
本発明は、治療的有効量の少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニスト(例えば、1,2-ジヒドロピリジン化合物)と、任意に治療的有効量のゾニサミドとを投与することによって、神経因性疼痛を治療および/または予防することを必要とする患者の神経因性疼痛を治療および/または予防する方法を提供する。一実施形態において、AMPA受容体アンタゴニストは3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オンである。AMPA受容体アンタゴニストとゾニサミドとの組合せは、神経因性疼痛の治療および/または予防において予想外の相乗効果を生み出す。
【0008】
別の実施形態において、本発明は、治療的有効量の少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニスト(例えば、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン)を含む医薬組成物を提供する。本発明は、治療的有効量の:(i)ゾニサミドおよび(ii)少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニスト(例えば、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン)を含む医薬組成物を提供する。
【0009】
本発明は以下に関する:
(1)(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩;および
(C)1つ以上の医薬的に許容可能な担体、を含む医薬組成物。
(2)前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、式(III)の化合物、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物であり、該式(III)の化合物は:
【化1】


(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;ならびに R17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである)である、(1)に記載の医薬組成物。
(3)前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物である、(1)に記載の医薬組成物。
(4)神経因性疼痛を治療するために使用される、(1)に記載の医薬組成物。
(5)(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;および
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩、を含む組合せ。
(6)前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、式(III)の化合物、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物であり、該式(III)の化合物は:
【化2】


(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;ならびにR17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである)である、(5)に記載の組合せ。
(7)前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物である、(5)に記載の組合せ。
(8)前記(A)および(B)は、別々に患者に投与されるか、または医薬組成物の形態で患者に投与される、(5)に記載の組合せ。
(9)神経因性疼痛を治療するために使用される、(5)に記載の組合せ。
(10)神経因性疼痛の治療のための医薬組成物を製造するための化合物(A)および(B)の使用であって、該(A)および(B) は:
(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;および
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩、である使用。
(11)前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、式(III)の化合物、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物であり、該式(III)の化合物は:
【化3】


(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;ならびにR17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである)である、(10)に記載の使用。
(12)前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物である、(10)に記載の使用。
(13)前記(A)および(B)は、別々に患者に投与されるか、または医薬組成物の形態で患者に投与される、(10)に記載の使用。
(14)神経因性疼痛の治療に使用するための化合物(A)および(B)であって、該(A)および(B)は:
(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;および
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩、である化合物(A)および(B)。
(15)(1)〜(4)のいずれか一項に記載の医薬組成物、または(5)〜(9)のいずれか一項に記載の組合せを含む、キット。
(16)神経因性疼痛を治療することを必要とする患者に、治療的有効量の(1)〜(4)のいずれか一項に記載の医薬組成物、または治療的有効量の(5)〜(9)のいずれか一項に記載の組合せを投与する工程を含む、神経因性疼痛を治療するための方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[発明の詳細な説明]
「患者」とは、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトをいう。用語「患者」には、男性および女性が含まれ、成人、小児および乳幼児を含む。一実施形態において、患者は、犬または猫等のペットであってもよい。
【0011】
「活性成分」とは、疾患または障害の治療および/または予防に関与するAMPA受容体アンタゴニスト、ゾニサミド、および本明細書に記載するその他の化合物を指す。上記活性成分は、既知の作用メカニズムを有するものでも、未知の作用メカニズムを有するものでもよく、この活性成分は、1つ以上の作用メカニズムを有することができる。活性成分は、置換基の型に応じて不斉炭素を有してもよく、立体異性体(例えば、幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー等)を有してもよい。活性成分またはその立体異性体は、医薬的に許容可能な塩を形成することができる。活性成分、その医薬的に許容可能な塩、その立体異性体、またはその立体異性体の医薬的に許容可能な塩は、無水物である場合があり、そして溶媒和物を形成する場合もある。活性成分、その医薬的に許容可能な塩、その立体異性体、その立体異性体の医薬的に許容可能な塩またはその溶媒和物は、結晶であっても非晶質のものであってもよい。活性成分、その医薬的に許容可能な塩、その立体異性体、その立体異性体の医薬的に許容可能な塩またはその溶媒和物中には結晶多型が存在してもよいが、これに限定されることなく、任意の型の結晶が単独または組合せで存在してもよく、これらは本発明の範囲内にある。
【0012】
「治療(処置)(treatment)」および「治療する(処置する)(treating)」とは、所望の薬理的効果および/または生理的効果を獲得することをいう。これらの効果は、疾患および/または症状を完全もしくは部分的に妨げるという観点からは予防的であり、そして疾患および/または疾患によって引き起こされる有害事象を完全もしくは部分的に治癒するという観点からは治療的である。「治療」および「治療する」とは、患者の疾患の全ての治療を含み、これらの治療としては、例えば、(a)ある疾患または症状に罹患しやすい疑いがあるが、まだ罹患したとは診断されていない患者において疾患または症状を防ぐこと;(b)疾患の症状を抑制すること、すなわち、症状の進行を抑制または遅らせること;および(c)疾患の症状を軽減すること、すなわち、疾患の症状を後退(reverse)もしくは消去すること;または症状の進行を後退することが挙げられる。
【0013】
本明細書に記載される疾患および障害の治療および/または予防および/または発症を遅らせるために2つ以上の化合物を投与することに関して、「別々に投与される」とは、例えば、任意の順番での化合物の連続投与または化合物の同時投与が挙げられる。化合物の同時投与とは、投与様式に応じて、それらの化合物が実質的に同時にまたは厳密に同時に患者に投与されることを意味する。化合物の連続投与は任意の順番で行ってもよいし、化合物の投与の間の時間は任意で行ってもよい。連続投与は、どの化合物が最初に投与されるべきか、どの化合物が二番目に投与されるべきか、そして化合物の投与の間にどのくらいの時間の中断をとるべきかに影響する因子に基づいて行うことができる。例えば、2つ以上の化合物が別々かつ連続的に投与される場合、いつ患者に化合物を投与するかということに影響する因子としては、例えば、(a)投与する化合物について最良の効能が提供される時間、(b)投与する化合物について副作用が最小限になる時間、(c)化合物の投薬量、(d)化合物の投与経路、(e)治療される疾患または障害、(f)治療される患者、(g)投与される化合物と当該分野で公知の他の因子とのインビボでの関係が挙げられる。連続投与のための時間間隔は、活性成分を組合せて使用する際に治療される疾患または障害に対する効果が、活性成分の一方のみを使用して得られる効果と比較して、相加的なレベルを超えるように選択されることが好ましい。
【0014】
「組合せ(combination)」とは、AMPA受容体アンタゴニストおよび第2の活性成分(例えば、ゾニサミド)が、異なる医薬組成物または製薬(例えば、AMPA受容体アンタゴニストを含む第1の医薬組成物およびゾニサミドを含む第2の医薬組成物)として別々に投与されることを指す。医薬組成物または製剤は、投与様式が同じであっても異なっていてもよい。
【0015】
「単剤療法」は、疾患または障害の治療および/または予防のために、1種の活性成分のみを使用する治療である。
【0016】
「併用療法」は、疾患の治療および/または予防のために、2種以上の活性成分が別々に投与される、あるいは医薬組成物の形態で投与される治療である。
【0017】
「治療的有効量」とは、疾患を治療および/または予防するために必要な活性成分の量をいう。2種以上の活性成分が併用療法のために投与される場合、用語「治療的有効量」とは、疾患を治療および/または予防するために必要な活性成分の量をいい、例えば、以下の(a)〜(d)が挙げられる:(a)治療的有効量の第1の活性成分と治療的有効量の第2の活性成分(すなわち、疾患を治療および/または予防するための単剤療法に使用される各活性成分の量が、併用療法のために使用される);(b)治療的有効量の第1の活性成分と治療的有効量より少ない第2の活性成分、これらは組み合せることにより疾患の治療および/または予防を有効に提供する(例えば、治療的有効量よりも少ない第2の活性成分が併用療法において使用されて、第2の活性成分が単剤療法で使用される場合に達成される結果と等しい結果またはそれを超える結果を達成することができる);(c)治療的有効量よりも少ない第1の活性成分と治療的有効量の第2の活性成分、これらは組み合せることにより疾患の治療および/または予防を有効に提供する(例えば、治療的有効量よりも少ない第1の活性成分が併用療法において使用されて、第1の活性成分が単剤療法で使用される場合に達成される結果と等しい結果またはそれを超える結果を達成することができる);ならびに(d)治療的有効量よりも少ない第1の活性成分と治療的有効量よりも少ない第2の活性成分、これらは併用療法において疾患もしくは障害の治療および/または予防を提供する(例えば、治療的有効量よりも少ない第1の活性成分を併用療法において使用して、第1の活性成分が単剤療法で使用される場合に達成される結果と等しい結果またはそれを超える結果を達成することが可能であり、かつ、治療的有効量よりも少ない第2の活性成分を併用療法において使用して、第2の活性成分が単剤療法で使用される場合に達成される結果と等しい結果またはそれを超える結果を達成することが可能である)。3つ以上の活性成分を併用療法に使用する場合は、同様の「治療的有効量/治療的有効量よりも少ない量」で使用できる。例えば、(a)3つ全ての活性成分が治療的有効量である場合があり;(b)2つの活性成分が治療的有効量で、第3の活性成分が治療的有効量よりも少ない量である場合があり;(c)1つの活性成分が治療的有効量で、他の2つの活性成分が治療的有効量よりも少ない量である場合があり;または(d)3つ全ての活性成分が治療的有効量よりも少ない量である場合もある。
【0018】
「キット」は、「市販パッケージ(commercial package)」とも呼ばれ、以下の組合せを含むことができる:(i)AMPA受容体アンタゴニストを含む第1の医薬組成物または製剤;(ii)第2の活性成分(例えば、ゾニサミド)を含む第2の医薬組成物または製剤;(iii)疾患を治療もしくは予防するため、または疾患の発症を遅らせるために医薬組成物または製剤を使用することについての指示書;および(iv)任意に、医薬組成物もしくは製剤を投与するため(例えば、シリンジ、希釈剤、医療用グローブ、手の殺菌剤等)、身体中の薬物レベルをモニタリングするため、薬剤の服用に関して患者のコンプライアンスをサポートするため、または疾患の状態をモニタリングするためのその他の材料。上記キットは、数日間、数週間または数ヶ月間におよび十分な薬剤および材料を供給することができる。別の実施形態において、「キット」は以下を含むことができる:(i)AMPA受容体アンタゴニストと第2の活性成分(例えば、ゾニサミド)との両方を含む医薬組成物または製剤;(ii)疾患を治療もしくは予防するため、または疾患の発症を遅らせるために医薬組成物または製剤を使用するための指示書;および(iii)任意に、医薬組成物もしくは製剤を投与するため(例えば、シリンジ、希釈剤、医療用グローブ、手の殺菌剤等)、身体中の薬物レベルをモニタリングするため、薬剤の服用に関して患者のコンプライアンスをサポートするため、または疾患の状態をモニタリングするためのその他の材料。上記キットは、数日間、数週間または数ヶ月間におよび十分な薬剤および材料を供給することができる。
【0019】
「溶媒和物」は当該分野で周知である。溶媒和物は、医薬的に許容可能な溶媒和物であることが好ましい。医薬的に許容可能な溶媒和物は、水和物または非水和物のいずれであってもよいが、好ましくは水和物である。水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の溶媒を使用することができる。
【0020】
「水和物」は、結晶の水分子を含む化合物をいう。結晶の水分子は、1個以上(例えば、1〜10個)の整数値をとってもよいし、0よりも大きい任意の分数でも1〜10の整数の分数でもよい。例えば、水和物は、化合物・1/4 H2O;化合物・1/2 H2O;化合物・3/4 H2O;化合物・2H2O;化合物・5 1/2 H2O;化合物・6H2O等として表すことができる。「化合物」は、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン等、本明細書に記載のいずれのものであってもよい。
【0021】
「医薬的に許容可能な塩」は当該分野で周知であり、これらとしては、無機酸の塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩およびリン酸塩)、ならびに有機酸の塩(例えば、ギ酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩およびトルエンスルホン酸塩)が挙げられる。特定の置換基が選択される場合、本発明の化合物は、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩)、有機アミン塩(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミンまたはN,N’-ジベンジルエチレンジアミンとの塩)を形成することができる。当業者は、本発明の化合物を他の任意の医薬的に許容可能な塩の形態として作製することができることを認識するであろう。
【0022】
「神経因性疼痛」とは、通常は組織の損傷に伴う複合的な慢性の痛みの状態をいう。神経因性疼痛の場合、神経線維自体が傷ついている場合もあるし、機能不全になっている場合もあるし、損傷を受けている場合もある。これらの損傷を受けた神経線維は、他の痛み中枢に間違ったシグナルを送る。神経線維損傷の影響は、損傷部位と損傷の周辺領域との両方における神経機能の変化を含む。神経因性疼痛の症状としては、うずくような痛み及び焼けるような痛み(shooting and burning pain)ならびに/または刺痛および痺れを挙げることができる。神経因性疼痛は、当該分野で公知の任意の神経因性疼痛の疾患または障害であり得る。神経因性疼痛の一例は、幻影肢症候群と呼ばれる。これは、病気または損傷のために腕または脚が切断されているのに、失われた肢から本来インパルスを伝える神経からの痛みメッセージを脳が依然として受け取る場合に起こる。これらの神経は、意図された効果をあげず、痛みを引き起こす。神経因性疼痛には、はっきりとした原因がないようである場合が多いが、神経因性疼痛の原因の例としては、アルコール症;切断;背中、脚および腰の問題;化学療法;糖尿病;顔面神経の問題;HIV感染;AIDS;多発性硬化症;帯状ヘルペス;脊柱の手術などが挙げられる。
【0023】
神経因性疼痛の例としては以下が挙げられる:1)エントラップメントニューロパシー、有痛性瘢痕、部分的または完全な切断(transsection)、開胸術後(post-tharacotomy)、灼熱痛(causalgia)、および断端痛を含む外傷性単神経障害により引き起こされる疼痛;2)糖尿病性単神経障害、神経痛性筋萎縮症、糖尿病性筋萎縮症、悪性神経/神経叢侵襲(malignant nerve/plexus invasion)、ヘルペス後神経因性疼痛、放射性神経叢障害(radiation plexopathy)、三叉神経因性疼痛、結合組織疾患、および舌咽神経因性疼痛を含む他の単神経障害および多発性単神経障害により引き起こされる疼痛;3)(a)糖尿病、アルコール依存症、ペラグラ、アミロイド、脚気、ストラチャン病(Strachan’s)(ジャマイカ神経障害)、キューバ神経障害、タンザニア神経障害、および灼熱足症候群(burning feet syndrome)を含む代謝/栄養異常により生じるもの、(b)イソニアジド、シスプラチン、ビンクリスチン、ニトロフラントインおよびジスルフィラムを含む1つ以上の薬剤により生じるもの、(c)タリウム、ヒ素、およびクリオキノールを含む1つ以上の毒性物質により生じるもの、(d)ファブリー病および優先遺伝性感覚神経障害を含む遺伝性神経障害、(e)骨髄腫および癌を含む悪性腫瘍により生じるもの、(f)急性突発性多発性神経障害(ギラン・バレー)および突発性神経障害を含むその他により生じるものを含む多発性神経障害により引き起こされる疼痛;4)脳および脊髄における血管病変、外傷性脊髄傷害、脊髄空洞症および延髄空洞症、腫瘍、膿瘍、脱髄、ならびに幻肢痛によって引き起こされる中心性疼痛。
【0024】
神経因性疼痛の診断は、患者の病歴、および物理的試験からの結果に基づいて行う。
【0025】
一実施形態において、本明細書に記載する方法および組成物で使用するAMPA受容体アンタゴニストは、当該分野で公知のいずれのものであってもよい。AMPA受容体アンタゴニストの例(全て活性成分)としては、1,2-ジヒドロピリジン化合物、キノキサリンジオンアミノアルキルホスホン酸塩等が挙げられる。
【0026】
別の実施形態において、AMPA受容体アンタゴニストは、ベカンパネル、EGIS 8332(7-アセチル-5-(4-アミノフェニル)-8,9-ジヒドロ-8-メチル-7H-1,3-ジオキソロ[4,5-h][2,3]ベンゾジアゼピン-8-カルボニトリル);GYKI 47261(4-(7-クロロ-2-メチル-4H-3,10,10a-トリアザ-ベンゾ[f]アズレン-9-イル)フェニルアミン));イラムパネル(irampanel)(N,N-ジメチル-2-[2-(3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)フェノキシ]エタンアミン);KRP 199((7-[4-[[[[4-カルボキシフェニル)-アミノ]カルボニル]オキシ]メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]-3,4-ジヒドロ-3-オキソ-6-(トリフルオロメチル)-2-キノキサリンカルボン酸);NS 1209(2-[[[5-[4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニル]-1,2,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-8-メチル-2-オキソ- 3H-ピロロ[3,2-h]イソキノリン-3-イリデン]アミノ]オキシ]-4-ヒドロキシブタン酸モノナトリウム塩);トピラメート(topiramate)(TOPAMAX(登録商標));タランパネル(LY-300164、(R)-7-アセチル-5-(4-アミノフェニル)-8,9-ジヒドロ(dibydro)-8 メチル-7H-1,3-ジオキソロ[4,5-h][2,3]ベンゾ-ジアゼピン;YM9OK(6-イミダゾール-1-イル-7-ニトロ-1,4-ジヒドロ(dibydro)-キノキサリン-2,3-ジオン);S-34730(7-クロロ-6-スルファモイル-2-(1H)-キノリノン-3-ホスホン酸);ゾナンパネル(Zonampanel)(YM-872;(7-イミダゾール-1-イル-6-ニトロ-2,3-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-キノキサリン-1-イル)-酢酸);GYKI 52466 (4-(8-メチル-9H-1,3-ジオキサ-6,7-ジアザ-シクロヘプタ[f]インデン-5-イル)-フェニルアミン);ZK 200775(MPQX、(7-モルホリン-4-イル-2,3-ジオキソ-6-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-2H-キノキサリン-1-イルメチル)-ホスホン酸);CP-465022(3-(2-クロロフェニル)-2-[2-(6-ジエチルアミノメチル-ピリジン-2-イル)-ビニル]-6-フルオロ-3H-キナゾリン-4-オン);SYM-2189(4-(4-アミノ-フェニル)-6-メトキシ-1-メチル-1H-フタラジン-2-カルボン酸プロピルアミド);SYM-2206(8-(4-アミノ-フェニル)-5-メチル-5H-[1,3]ジオキソロ[4,5-g]フタラジン-6-カルボン酸プロピルアミド);RPR-117824((4-オキソ-2-ホスホノ-5,10-ジヒドロ-4H-イミダゾ[1,2-a]インデノ[1,2-e]ピラジン-9-イル)-酢酸);またはLY-293558(6-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)-エチル]-デカヒドロ-イソキノリン-3-カルボン酸)であり得る。
【0027】
別の実施形態において、AMPA受容体アンタゴニストは、1,2-ジヒドロピリジン化合物である。本明細書に記載の方法および組成物において使用される1,2-ジヒドロピリジン化合物は、当該分野で公知のいずれのものであってもよい。「1,2-ジヒドロピリジン化合物」という用語には、1,2-ジヒドロピリジン化合物、1,2-ジヒドロピリジン化合物の医薬的に許容可能な塩、1,2-ジヒドロピリジン化合物の立体異性体、1,2-ジヒドロピリジン化合物の立体異性体の医薬的に許容可能な塩、1,2-ジヒドロピリジン化合物の水和物、1,2-ジヒドロピリジン化合物の医薬的に許容可能な塩の水和物、1,2-ジヒドロピリジン化合物の水和物の立体異性体、および1,2-ジヒドロピリジン化合物の医薬的に許容可能な塩の水和物の立体異性体が含まれる。
【0028】
本明細書に記載する方法および組成物に使用する1,2-ジヒドロピリジン化合物は、式(I)の化合物であり得る:
【化4】


式中、QはNH、OまたはSであり;
R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、または-X-Aであり;
Xは、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)- 、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;
R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;
Aは、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環である;ただし、R1、R2、R3、R4およびR5のうち3つの基は-X-Aであり、R1、R2、R3、R4およびR5のうち残った2つの基は、独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである。
【0029】
一実施形態において、以下の化合物は、式(I)の化合物の範囲から除外される:(1)QがOであり;R1およびR5が水素であり;ならびにR2、R3およびR4がフェニルである場合;(2)QがOであり;R1およびR4が水素であり;ならびにR2、R3およびR5がフェニルである場合;そして(3)QがOであり;R1およびR2が水素であり;ならびにR3、R4およびR5がフェニルである場合。
【0030】
別の実施形態において、本明細書に記載する方法および組成物で使用する1,2-ジヒドロピリジン化合物は、式(II)の化合物である:
【化5】


式中、QはNH、OまたはSであり;
X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)- 、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;
R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;
A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;そして
R17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである。
【0031】
別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレンまたは必要により置換されたC2-6 アルキニレンである)を提供する。置換基は、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-および-N(R15)-CS-N(R16)-の1つ以上であってよく;
R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;
A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環である。
【0032】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物のための置換基は、以下のもののうちの1つ以上であってよい:ヒドロキシ;ハロゲン;ニトリル;ニトロ;C1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル[ここで、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、独立して、かつ必要により、ヒドロキシ、ニトリル、ハロゲン、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、C2-6アルケニルアミノ、ジ(C2-6アルケニル)アミノ、C2-6アルキニルアミノ、ジ(C2-6アルキニル)アミノ、N-C1-6アルキル-N-C2-6アルケニルアミノ、N-C1-6アルキル-N-C2-6アルキニルアミノ、N-C2-6アルケニル-N-C2-6アルキニルアミノ、アラルキルオキシ、TBDMSオキシ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキルカルボニルオキシ、C2-6 アルケニルカルボニルオキシ、C2-6アルキニルカルボニルオキシ、N-C1-6アルキルカルバモイル、N-C2-6アルケニルカルバモイルおよびN-C1-6アルキニルカルバモイルから選択される1つ以上の基で置換され得る];C1-6アルコキシ;C2-6アルケニルオキシ;C2-6アルキニルオキシ[ここで、アルコキシ、アルケニルオキシおよびアルキニルオキシは、独立して、かつ必要により、C1-6アルキルアミノ、アラルキルオキシおよびヒドロキシから選択される1つ以上の基で置換され得る];C1-6アルキルチオ;C2-6アルケニルチオ;C2-6アルキニルチオ[ここで、アルキルチオ、アルケニルチオおよびアルキニルチオは、独立して、かつ必要により、ヒドロキシ、ニトリル、ハロゲン、C1-6アルキルアミノ、アラルキルオキシ、TBDMSオキシ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキルカルボニルオキシおよびC1-6アルキルカルバモイルから選択される1つ以上の基によって置換され得る];必要により置換されたカルボニル[これは、C1-6アルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、C2-6アルケニルアミノ、ジ(C2-6アルケニル)アミノ、C2-6アルキニルアミノ、ジ(C2-6アルキニル)アミノ、N-C1-6アルキル-N-C2-6アルケニルアミノ、N-C1-6アルキル-N-C2-6アルキニルアミノおよびN-C2-6アルケニル-N-C2-6アルキニルアミノによって置換され得る];必要により置換されたアミノ[これは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルキルスルホニル、C2-6アルケニルスルホニル、C2-6アルキニルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C2-6アルケニルカルボニルおよびC2-6アルキニルカルボニルから選択される1つまたは2つの基で置換され得る];C1-6アルキルスルホニル;C2-6アルケニルスルホニル;C2-6アルキニルスルホニル;C1-6アルキルスルフィニル;C2-6アルケニルスルフィニル;C2-6 アルキニルスルフィニル;ホルミル;必要により置換されたC3-8シクロアルキル;必要により置換されたC3-8シクロアルケニル[ここで、シクロアルキル基および/またはシクロアルケニル基は、独立して、かつ必要により、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトリル、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-6アルキルおよびアラルキルから選択される1つ以上の基によって置換され得る];5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環[これは、必要により、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトリル、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-6アルキルおよびアラルキルから選択される1つ以上の基によって置換され得る];C6-14芳香族炭化水素環式環[これは、必要により、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトリル、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6 アルキルオキシC1-6アルキルおよびアラルキルから選択される1つ以上の基によって置換され得る];ならびに5〜14員の芳香族ヘテロ環式環[これは、必要により、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトリル、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-6アルキルおよびアラルキルから選択される1つ以上の基によって置換され得る]。
【0033】
別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニルまたは必要により置換された5〜14員の非芳香族へテロ環である)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC6-14 芳香族炭化水素環または必要により置換された5〜14員の芳香族へテロ環である)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、フェニル、ピロリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フリル、ナフチル、キノリル、iso-キノリル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾピリジル、カルバゾリル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、ジオキシニル、アダマンチル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリル(morpholyl)であり;これらはいずれも、必要により置換基を有していてもよい)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して:
【化6】


(これらのうちのいずれも、必要により置換され得る)から選択される)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノまたはニトリルで置換される)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、ニトリルまたはニトロである)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物(式中、Qは酸素である)を提供する。
【0034】
別の実施形態において、本発明は、式(I)または(II)の化合物(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、-CH2-、-CH(OH)-、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-O-または-CO-である)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(I)または(II)の化合物(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ単結合である)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(I)または(II)の化合物(式中、R17およびR18は、それぞれ独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピルまたはiso-プロピルである)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(I)または(II)の化合物(式中、R17およびR18は、それぞれ水素である)を提供する。
【0035】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を示し、好ましい原子としては、フッ素、塩素および臭素が挙げられる。
【0036】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C1-6アルキルとは、1〜6個の炭素を有するアルキル基をいい、例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-エチルプロピル、n-ヘキシル、1-メチル-1-エチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1-プロピルプロピル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル等の直鎖または分岐鎖のアルキル基が挙げられる。
【0037】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C2-6アルケニルとは、2〜6個の炭素を有するアルケニル基をいい、例としては、ビニル、アリル、1-プロペニル、2-プロペニル、iso-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、3-メチル-1-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、3-メチル-2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-ペンテニル、1-ヘキセニル、1,3-ヘキサジエニル、1,6-ヘキサジエニル等が挙げられる。
【0038】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C2-6アルキニルとは、2〜6個の炭素を有するアルキニル基をいい、例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、3-メチル-1-プロピニル、1-エチニル-2-プロピニル、2-メチル-3-プロピニル、1-ペンチニル、1-ヘキシニル、1,3-ヘキサジイニル(hexadiynyl)、1,6-ヘキサジイニル等が挙げられる。
【0039】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C1-6アルコキシとは、1〜6個の炭素を有するアルコキシ基をいい、例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、sec-プロポキシ、n-ブトキシ、iso-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、iso-ペンチルオキシ、sec-ペンチルオキシ、n-ヘキシオキシ、iso-ヘキシオキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、2-エチルプロポキシ、1-メチル-2-エチルプロポキシ、1-エチル-2-メチルプロポキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
【0040】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C2-6アルキニルオキシとは、2〜6個の炭素原子を有するアルキニルオキシ基をいい、例としては、エチニルオキシ、1-プロピニルオキシ、2-プロピニルオキシ、1-ブチニルオキシ、2-ブチニルオキシ、3-ブチニルオキシ、1-メチル-2-プロピニルオキシ、1-エチル-2-プロピニルオキシ、1-エチニル-2-プロピニルオキシ、1-ペンチニルオキシ、1-ヘキシニルオキシ、1,3-ヘキサジニルオキシ、1,6-ヘキサジニルオキシ等が挙げられる。
【0041】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C2-6アルケニルオキシとは、2〜6個の炭素を有するアルケニルオキシ基をいい、例としては、ビニルオキシ、2-プロペニルオキシ、1-プロペニルオキシ、2-プロペニルオキシ、iso-プロペニルオキシ、2-メチル-1-プロペニルオキシ、3-メチル-1-プロペニルオキシ、2-メチル-2-プロペニルオキシ、3-メチル-2-プロペニルオキシ、1-ブテニルオキシ、2-ブテニルオキシ、3-ブテニルオキシ、1-ペンテニルオキシ、1-ヘキセニルオキシ、1,3-ヘキサジエニルオキシ、1,6-ヘキサジエニルオキシ等が挙げられる。
【0042】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C3-8シクロアルキルとは、3〜8個の炭素原子で構成されるシクロアルキル基をいい、例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。
【0043】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C3-8シクロアルケニルとは、3〜8個の炭素原子で構成されるシクロアルケニル基をいい、例としては、シクロプロペン-1-イル、シクロプロペン-3-イル、シクロブテン-1-イル、シクロブテン-3-イル、1,3-シクロブタジエン-1-イル、シクロペンテン-1-イル、シクロペンテン-3-イル、シクロペンテン-4-イル、1,3-シクロペンタジエン-1-イル、1,3-シクロペンタジエン-2-イル、1,3-シクロペンタジエン-5-イル、シクロヘキセン-1-イル、シクロヘキセン-3-イル、シクロヘキセン-4-イル、1,3-シクロヘキサジエン-1-イル、1,3-シクロヘキサジエン-2-イル、1,3-シクロヘキサジエン-5-イル、1,4-シクロヘキサジエン-3-イル、1,4-シクロヘキサジエン-1-イル、シクロヘプテン-1-イル、シクロヘプテン-3-イル、シクロヘプテン-4-イル、シクロヘプテン-5-イル、1,3-シクロヘプテン-2-イル、1,3-シクロヘプテン-1-イル、1,3-シクロヘプタジエン-5-イル、1,3-シクロヘプタジエン-6-イル、1,4-シクロヘプタジエン-3-イル、1,4-シクロヘプタジエン-2-イル、1,4-シクロヘプタジエン-1-イル、1,4-シクロヘプタジエン-6-イル、1,3,5-シクロヘプタトリエン-3-イル、1,3,5-シクロヘプタトリエン-2-イル、1,3,5-シクロヘプタトリエン-1-イル、1,3,5-シクロヘプタトリエン-7-イル、シクロオクテン-1-イル、シクロオクテン-3-イル、シクロオクテン-4-イル、シクロオクテン-5-イル、1,3-シクロオクタジエン-2-イル、1,3-シクロオクタジエン-1-イル、1,3-シクロオクタジエン-5-イル、1,3-シクロオクタジエン-6-イル、1,4-シクロオクタジエン-3-イル、1,4-シクロオクタジエン-2-イル、1,4-シクロオクタジエン-1-イル、1,4-シクロオクタジエン-6-イル、1,4-シクロオクタジエン-7-イル、1,5-シクロオクタジエン-3-イル、1,5-シクロオクタジエン-2-イル、1,3,5-シクロオクタトリエン-3-イル、1,3,5-シクロオクタトリエン-2-イル、1,3,5-シクロオクタトリエン-1-イル、1,3,5-シクロオクタトリエン-7-イル、1,3,6-シクロオクタトリエン-2-イル、1,3,6-シクロオクタトリエン-1-イル、1,3,6-シクロオクタトリエン-5-イル、1,3,6-シクロオクタトリエン-6-イル基等が挙げられる。
【0044】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環とは、窒素、硫黄および酸素から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、単環式、二環式または三環式の5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環をいう。具体的な例としては、ピロリジニル、ピロリル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリル、ピラゾリジル、イミダゾリジル、モルホリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ピロリニル、ジヒドロフリル、ジヒドロピラニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル等が挙げられる。さらに、ピリドン環および非芳香族縮合環に由来する基(例えば、フタルイミド環、スクシンイミド環等に由来する基)もまた、非芳香族へテロ環式環に含まれる。
【0045】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、C6-14芳香族炭化水素環式環およびアリール(C6-14aromatic hydrocarbocyclic ring and the aryl)とは、6〜14個の炭素原子から構成される芳香族炭化水素環式環、単環式環、および縮合した二環式環、三環式環等を意味する。具体的な例としては、フェニル、インデニル、1-ナフチル、2-ナフチル、アズレニル、ヘプタレニル、ビフェニル、インデニル(indathenyl)、アセナフチル、フルオレニル、フェナレニル、フェナントレニル、アントラセニル、シクロペンタシクロオクテニル、ベンゾシクロオクテニル等が挙げられる。
【0046】
本発明の1,2-ジヒドロピリジン化合物に関して、5〜14員の芳香族ヘテロ環式環およびヘテロアリール環とは、窒素、硫黄および酸素から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む単環式、二環式または三環式の5〜14員の芳香族ヘテロ環式環を意味する。具体的な例としては、(1)ピロリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリル、iso-インドリル、インドリジニル、プレニル、インダゾリル、キノリル、iso-キノリル、キノリジニル(quinoliziyl)、フタラジル、ナフチルイジニル(naphthylidinyl)、キノキサリル(quinoxalyl)、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、イミダゾトリアジニル、ピラジノピリダジニル、アクリジニル、フェナントリジニル、カルバゾリル、カルバゾリニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル(phenacinyl)、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル、ピラゾロピリジニルまたはピラゾロピリジニル等の窒素を含有する芳香族ヘテロ環式環;(2)チエニルまたはベンゾチエニル等の硫黄を含有する芳香族ヘテロ環式環;(3)フリル、ピラニル、シクロペンタピラニル、ベンゾフリルまたはiso-ベンゾフリル等の酸素を含有する芳香族ヘテロ環式環;および(4)チアゾリル、iso-チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、フェノチアジニル、イソオキサゾリル、フラザニル、フェノキサジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾロオキサジアゾリル(pyrazoloxadiazolyl)、イミダゾチアゾリル、チエノフラニル、フロピロリルまたはピリドキサジニル(pyridoxadinyl)等の2つ以上の異なるヘテロ原子を含有する芳香族ヘテロ環式環が挙げられる。
【0047】
別の実施形態において、本明細書に記載の方法および組成物において使用される1,2-ジヒドロピリジン化合物は、式(III)の化合物である:
【化7】


(式中、X1、X2、X3、A1、A2、A3、R17およびR18は、上記の式(II)の化合物において定義された意味と同じ意味を有する)。
【0048】
別の実施形態において、本発明は、式(III)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環または5〜14員の芳香族へテロ環である)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(III)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、フェニル、ピロリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フリル、ナフチル、キノリル、iso-キノリル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾピリジル、カルバゾリル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、ジオキシニル、アダマンチル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリル(morpholyl)であり;ここで各々は、必要により置換され得る)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(III)の化合物(式中、A1、A2およびA3は、それぞれ独立して:
【化8】


(これらの各々は、必要により置換され得る)から選択される)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(III)の化合物(式中、A1、A2およびA3における置換基の結合部位は、それぞれ、基X1、X2およびX3に結合する炭素原子のα位にある)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(III)の化合物(式中、X1、X2およびX3は単結合である)を提供する。別の実施形態において、本発明は、式(III)の化合物(式中、R7およびR18は水素である)を提供する。
【0049】
一実施形態において、本明細書に記載の方法および組成物において使用される1,2-ジヒドロピリジン化合物は、化合物Aである:
【化9】


化合物AについてのIUPAC名称は、2-(2-オキソ-1-フェニル-5-ピリジン-2-イル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンゾニトリルである。化合物Aは、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オンと呼ばれる場合もある。化合物Aは、ペランパネル(perampanel)としても公知である。
【0050】
本明細書を通して、用語「化合物A」、「2-(2-オキソ-1-フェニル-5-ピリジン-2-イル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンゾニトリル」、「3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン」および「ペランパネル」は、それらの医薬的に許容可能な塩、それらの立体異性体、それらの立体異性体の医薬的に許容可能な塩、それらの水和物、それらの医薬的に許容可能な塩の水和物、それらの水和物の立体異性体、およびそれらの医薬的に許容可能な塩の水和物の立体異性体を含むことが意図される。別の実施形態において、用語「化合物A」、「2-(2-オキソ-1-フェニル-5-ピリジン-2-イル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンゾニトリル」、「3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン」および「ペランパネル」は、それらの医薬的に許容可能な塩、それらの水和物およびそれらの医薬的に許容可能な塩の水和物を含むことが意図される。
【0051】
他の実施形態において、本発明の方法および組成物において有用な1,2-ジヒドロピリジン化合物は、以下のものである:3-(2-シアノフェニル)-5-(2-メチルスルホニルアミノフェニル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン; 3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ニトロフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-アミノフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メチルスルホニルアミノフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メチルアミノフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ジメチルアミノフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-[3-(5-メトキシメチル-2-オキサゾリジノン-3-イル)-フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メトキシカルボニルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メチルアミノカルボニルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-ヒドロキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-ジメチルアミノエトキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ホルミルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-シアノメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メチルスルホニルアミノメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-アセトキシメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-メチルチオフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ホルミルチオフェン-3-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ジエチルアミノメチルチオフェン-3-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ヒドロキシメチルチオフェン-3-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-ベンジル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-フェニル-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1,5-ジフェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(3,4-ジメトキシフェニル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(チオフェン-3-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-フルオロフェニル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(3-フルフリル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-フルフリル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-メトキシカルボニルフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-フェニル-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-フルオロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メトキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-フルオロ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(4-メトキシ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-フルオロ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メトキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-フルオロ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-メトキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メトキシ-フェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-フェニル-5-(2-ピリジル)-1-(3-フルオロフェニル-)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-ホルミルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-ホルミルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-クロロフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-トリル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(チオフェン-3-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-フルフリル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-トリル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-トリフルオロメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-メトキシピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(ピリミジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ベンジルオキシメチルピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-エチルチオピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-メトキシピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-クロロピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-フルオロピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-メトキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-フェニル-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(チオフェン-3-イル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノチオフェン-3-イル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-フルオロ-3-ピリジル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ヒドロキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ジメチルアミノエトキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-クロロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(3-ジメチルアミノプロポキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-ヒドロキシメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(4-シアノメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-シアノメチルフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(6-ジエチルアミノメチル-2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-フェニル-5-(2-ピリミジニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-ヒドロキシピリジン-6-イル)-1-フェニル-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;1-(2-アミノベンゾチアゾール-6-イル)-3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-[2-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]-1-フェニル-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(5-メチルピリジン-2-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(3-ヒドロキシピリジン-2-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-フェニル-5-(2-チアゾリル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-メトキシピリジン-6-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;1-(4-アミノフェニル)-3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;1-(3-アミノフェニル)-3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリミジニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-アミノトルエン-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-[3-(ジメチルアミノエトキシ)フェニル]-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-[3-(ピペリジノエトキシ)フェニル]-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-[3-(ピロリジノエトキシ)フェニル]-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-[3-(ジイソプロピルアミノエトキシ(diisoproylaminoethoxy))フェニル]-5-(-2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-[3-(4-ピペリジノブチル-1-オキシ)フェニル]-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-(4-ニトロフェニル)-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;1-フェニル-5-(2-ピリジル)-3-(2-チアゾリル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-(3-ピリジル)-5-(2-ピリミジニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-フルオロピリジン-3-イル)-1-フェニル-5-(2-ピリミジニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノピリジン-3-イル)-1-フェニル-5-(2-ピリミジニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-(3-ニトロフェニル)-5-(2-ピリミジニル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-ニトロフェニル)-1-フェニル-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-ホルミルチオフェン-3-イル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-ナフチル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(1-ナフチル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;5-(2-アミノピリジン-6-イル)-3-(2-シアノフェニル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;5-(2-ブロモピリジン-6-イル)-3-(2-シアノフェニル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-モルホリノピリジン-6-イル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロ
ピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-(3-ヒドロキシフェニル)-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-[3-(4-ピペリジルオキシ)]フェニル-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;1-[3-(N-アセチルピペリジン-4-イル-オキシ)フェニル]-3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-1-{3-[1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル-オキシ]フェニル}-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;1-[3-(N-メチルピペリジン-4-イル-オキシ)フェニル]-3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(6-クロロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-(2-ニトロトルエン-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-(2-シアノチオフェン-3-イル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-[2-(5-オキサゾリル)フェニル]-1-フェニル-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;3-[2-(5-オキサゾリル)チオフェン-3-イル]-1-フェニル-5-(2-ピリジル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;および3-(2-エトキシカルボニルビニルチオフェン-3-イル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン。
【0052】
上記1,2-ジヒドロピリジン化合物および上記1,2-ジヒドロピリジン化合物を作製するための方法は、米国特許第6,949,571号、米国公開公報2004/0023973号、ならびにPCT国際公開公報WO 03/047577、WO 04/009553、WO 06/004100、WO 06/004107、WO07/072868、およびWO07/072869に記載されており、これらの開示は、その全体が本明細書に参考として組み込まれる。
【0053】
キノキサリンジオンアミノアルキルホスホネート等の他のAMPA受容体アンタゴニストの投与方法、用量およびその作製方法は、例えば、WO 2005/094797およびWO 98/17672に記載されている。
【0054】
ゾニサミドは、市販されており、また文献において周知の方法によって調製することができる。ゾニサミドは、EXCEGRANTM錠剤(Dainippon Pharma Co., Ltd.)、EXCEGRANTM 粉剤(Dainippon Pharma Co., Ltd.)およびZONEGRANTM (Eisai, Inc.)として米国で利用可能である。
【0055】
ゾニサミドは、その塩の形態でも同様に使用することができる。塩とは、当該分野で公知の医薬的に許容可能な塩をいい、ゾニサミドと医薬的に許容可能な塩を形成するかぎり、特に限定されない。具体的には、例として、四級化アミン塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩およびリチウム塩)、およびアルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩およびカルシウム塩)が挙げられる。
【0056】
ゾニサミドは、例えば、特公昭60-33114号、特公昭61-59288号および米国特許第4,172,896号に記載の方法に従って生成することができる。
【0057】
別の実施形態において、本発明は、治療的有効量の:(i)少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニスト、(ii)ゾニサミド、および(iii)少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤、を含む医薬組成物を提供する。本発明はまた、治療的有効量の:(i)少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニストおよび(ii)ゾニサミドを含む組合せであって、該化合物は、本明細書に記載する疾患または障害を治療するために患者に別々に(例えば、同時に、連続して)投与することができる、組合せも提供する。本発明は、治療的有効量の:(i)少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニスト、(ii)ゾニサミド、ならびに(iii)本明細書に記載する疾患および障害の治療における(i)および(ii)の同時、別々、または連続した使用のための指示書、を含むキット(例えば、市販パッケージ)を提供する。AMPA受容体アンタゴニストは、本明細書に記載のいずれのものであってもよい。例えば、1,2-ジヒドロピリジン化合物は、式(I)の化合物、式(II)の化合物、式(III)の化合物、または化合物Aであり得る。一実施形態において、本発明は、治療的有効量の:(i)ゾニサミド;(ii) 3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;および(iii)少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤、を含む医薬組成物を提供する。
【0058】
本発明は、治療的有効量の:(a)少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニストおよび(b)ゾニサミドを投与することにより神経因性疼痛の治療および/または予防を必要とする患者における神経因性疼痛を治療および/または予防する方法を提供する。神経因性疼痛の治療方法は、(i)神経因性疼痛の頻度を減らす方法、(ii)神経因性疼痛の重症度を低くする方法、(iii)神経因性疼痛の継続時間を短くする方法、(iv)神経因性疼痛の頻度を減らし、重症度を低くする方法、(v)神経因性疼痛の頻度を減らし、継続時間を短くする方法、(vi)神経因性疼痛の重症度を低くし、継続時間を短くする方法、ならびに(vii)神経因性疼痛の頻度を減らし、重症度を低くし、継続時間を短くする方法を含む。神経因性疼痛の治療方法は、神経因性疼痛に起因する1つ以上の症状を治療する方法を含む。AMPA受容体アンタゴニストおよびゾニサミドは、患者に別々に投与してもよいし、医薬組成物の形態で投与されてもよい。
【0059】
本発明は、治療的有効量の:(a)少なくとも1つのAMPA受容体アンタゴニストおよび(b)ゾニサミドを投与することにより患者の糖尿病性神経障害を治療および/または予防する方法を提供する。糖尿病性神経障害の治療方法は、(i)糖尿病性神経障害の頻度を減らす方法、(ii)糖尿病性神経障害の重症度を低くする方法、(iii)糖尿病性神経障害の継続時間を短くする方法、(iv)糖尿病性神経障害の頻度を減らし、重症度を低くする方法、(v)糖尿病性神経障害の頻度を減らし、継続時間を短くする方法、(vi)糖尿病性神経障害の重症度を低くし、継続時間を短くする方法、ならびに(vii)糖尿病性神経障害の頻度を減らし、重症度を低くし、継続時間を短くする方法を含む。糖尿病性神経障害の治療方法は、糖尿病性神経障害に起因する1つ以上の症状を治療する方法を含む。糖尿病性神経障害はまた、有痛性糖尿病性神経障害または糖尿病性神経因性疼痛とも呼ばれる場合がある。糖尿病性神経障害は、糖尿病のよくある合併症であり、患者に自律神経および感覚の問題を引き起こす。糖尿病性神経因性疼痛は、糖尿病人口の約10%にみとめられる。糖尿病性神経因性疼痛は、自然発生によってもまたは刺激によっても引き起こされ、重度または難治性であり得る。糖尿病性神経因性疼痛は、焼けるような痛み(burning)、しびれてピリピリする感覚(pins and needles)、うずくような痛み(shooting)、ズキズキ(aching)、突き刺すような痛み(jabbing)、鋭痛(sharpe)、痙攣、刺痛、冷たい、または異痛と説明される場合がある。
【0060】
本発明の組合せ、キットおよび/または医薬組成物に含まれる製剤の剤形(投薬形態)は、特に限定されない。本発明の組合せ、キットおよび/または医薬組成物は、神経因性疼痛を治療するため;神経因性疼痛を予防するため;ならびに神経因性疼痛の発症を遅らせるための組合せ、キットおよび/または医薬組成物として有用である。
【0061】
本発明の組合せ、キットおよび/または医薬組成物は、神経因性疼痛を治療するため;神経因性疼痛を予防するため;ならびに神経因性疼痛の発症を遅らせるための薬剤として使用することができる。
【0062】
本発明の組合せ、キットおよび/または医薬組成物は、患者に投与することができる。
【0063】
本発明の組合せ、キットおよび/または医薬組成物は、経口投与または非経口投与によって使用することができる。本発明の組合せ、キットおよび/または医薬組成物が使用される場合、本発明の化合物の投与される用量は、患者の症状の程度、年齢、性別、体重および感受性の差、投与の様式、投与期間、投与間隔、医薬製剤の性質、処方およびタイプ、ならびに活性成分のタイプに応じて異なる。
【0064】
本発明の医薬組成物は、種々の形態(例えば、経口用固形製剤、注射用溶液等)にすることができる。
【0065】
本発明のAMPA受容体アンタゴニストおよびその他の化合物(例えば、ゾニサミド)は、従来の医薬的に許容可能な非毒性担体、アジュバント、およびビヒクルを所望に応じて含む投薬単位製剤として、経口的、局所的、非経口的、吸引(経鼻もしくは経口)、または経直腸的に投与することができる。非経口という用語には、皮下、静脈内、筋内、髄腔内、胸骨内への注射または注入技術が含まれる。
【0066】
経口投与の場合、本発明のAMPA受容体アンタゴニスト(例えば、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン)の一日の用量は、通常、30μg/日〜10 g/日;100μg/日〜5 g/日;または100μg/日〜100 mg/日である。注射による投与の場合、一日の用量は、通常、30μg/日〜1 g/日;100μg/日〜500 mg/日;または100μg/日〜30 mg/日である。化合物は、一日に一回、または一日に数回に分けて投与される。投薬量に関連して使用する場合、重量数値は、塩、対イオン、水和物等を除いた1,2-ジヒドロピリジンの重量を指す。従って、500 mgの3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オンの等量を得るためには、医薬的に許容可能な塩および/または水和物の追加重量があるために、化合物の医薬的に許容可能な塩および/または水和物を500 mgを超える量で使用する必要がある。
【0067】
本発明のゾニサミドの一日の用量は、通常、0.1 mg/日〜3000 mg/日;1 mg/日〜600 mg/日;または5 mg/日〜300 mg/日である。別の実施形態では、一日の用量は、0.01 mg/日〜500 mg/日;0.1 mg/日〜100 mg/日;または0.1 mg/日〜30 mg/日である。化合物は、一日に一回、または一日に数回に分けて投与される。投薬量に関連して使用する場合、重量数値は、塩等を除いたゾニサミドの重量を指す。
【0068】
子供に投与する場合、用量は場合によって成人のものよりも少なくてもよい。実際の投与方法は、大きく変動し、本明細書に記載する好適な方法から逸脱してもよい。
【0069】
本明細書に記載の任意の他の化合物は、例えば、化合物の用量を記載しているThe Physician’s Desk Reference、および化合物の用量を記載している論文を参照して、当該分野で周知の用量で患者に投与することができる。
【0070】
一実施形態において、投与の様式は、皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射または動脈内注射等の注射によるものである。適切な分散剤または湿潤剤、懸濁剤(例えば、メチルセルロース、Polysorbate 80、ヒドロキシエチルセルロース、アカシア、粉末トラガカント、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリオキシエチレン(polyoxytehylene)ソルビタンモノラウレート等)、pH調整剤、緩衝剤、可溶化剤(例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、Polysorbate 80、ニコチンアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、マクロゴール、ヒマシ油脂肪酸のエチルエステル等)、安定剤(例えば、亜硫酸ナトリウムおよびピロ亜硫酸ナトリウム(metasulfite);保存剤の例としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾール等)、等張化剤および保存剤を使用して、当該分野に従って注射用調製物(例えば、注射用滅菌水溶液または油性懸濁液)を処方することができる。注射用滅菌調製物は、例えば、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒(例えば、1,3-ブタンジオール溶液)に入った注射用滅菌溶液または懸濁液としてもよい。使用することができる許容可能なビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、溶媒または懸濁媒質として滅菌固定油が慣用的に使用される。この目的にために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の刺激の少ない固定油を使用することができ、さらに、オレイン酸等の脂肪酸も、注射用調製物において使用することができる。このような調製物は、当該分野で公知の方法によって、凍結乾燥することができる。
【0071】
固体の経口製剤を調製するためには、賦形剤、および必要により、結合剤、崩壊剤、滑剤、着色剤、矯味矯臭剤等を主薬に添加し、次いで、慣用的な方法に従って錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、細粒剤、分散剤、カプセル剤等に成形する。
【0072】
賦形剤としては、例えば、ラクトース、コーンスターチ、スクロース、グルコース、ソルビトール(sorbit)、結晶セルロール、二酸化ケイ素等を使用することができ;結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等を使用することができ;滑剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ等を使用することができ;着色剤としては、薬剤に添加することができるものを使用することができ;矯味矯臭剤としては、例えば、ココアパウダー、メントール、芳香族酸、ペパーミント油、樟脳油、シナモンパウダー等を使用することができる。もちろん、必要な場合には、これらの錠剤および顆粒剤は、糖コーティング、ゼラチンコーティング等により適宜被覆されていてもよい。
【0073】
経口投与のための固体投薬形態としては、チューインガム、カプセル剤、錠剤、舌下剤、粉剤、顆粒剤およびゲルを挙げることができる。このような固体投薬形態において、活性化合物は、ラクトースまたはデンプン等の1つ以上の不活性な希釈剤と混合することができる。慣行として、そのような投薬形態は、他の物質(ステアリン酸マグネシウム等の滑剤が挙げられる)も含むことができる。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、上記投薬形態は、緩衝剤を含むこともできる。錠剤は、腸溶性コーティングまたはフィルムコーティング等(好ましくはフィルムコーティング)で調製することもできる。
【0074】
錠剤を作製するために、ビヒクル(例えば、ラクトース、白砂糖、マンニトール、グルコース、デンプン、炭酸カルシウム、結晶セルロース、ケイ酸等)、結合剤(例えば、水、エタノール、ミラノール(myranol)、グルコース溶液、デンプン溶液、ゼラチン溶液、 ポリビニルピロリドン等)、分解剤(例えば、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、ラクトース等)、吸収促進剤(例えば、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、湿潤剤(例えば、グリセリン、デンプン等)、滑剤(例えば、ステアリン酸、ポリエチレングリコール等)、および矯味矯臭剤(例えば、甘味料)等の当該分野で公知の医薬的に許容可能な担体と化合物とを混合することができる。錠剤は、従来の錠剤、成形剤、カシェ剤等の形態にすることができる。
【0075】
舌下投与とは、口の中での投与(例えば、舌の下、頬と歯肉との間、舌と口蓋との間)をいう。口の中の血管の多い粘膜内層は、化合物を身体に投与するのに好都合な位置である。
【0076】
他の実施形態において、固体投薬形態は、医薬的に許容可能な担体に入れられた、顆粒剤または粉剤としてパッケージされていてもよく、顆粒剤または粉剤は、パッケージから取り出して食物に振りかけられるか、または水もしくはジュース等の液体と混合されるか、あるいは、顆粒剤は、カプセルに封入される。この実施形態において、本明細書に記載の化合物は、矯味矯臭剤または甘味剤と混合することができる。パッケージする材料は、プラスチックでもコーティング紙でもよいし、顆粒剤および/または粉剤に水もしくは湿気が到達することを防ぐ任意の材料でもよい。
【0077】
経口投与のための液体投薬形態としては、当該分野で一般的に使用される不活性な希釈剤(例えば、水)を含む、医薬的に許容可能な乳剤、溶液、舌下用溶液、懸濁液およびシロップを挙げることができる。このような組成物は、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、ならびに甘味剤、矯味矯臭剤および香料も含むことができる。舌下用溶液を作製するために、化合物は、種々の担体、賦形剤、pH調整剤等(例えば、水、砂糖、乳酸、酢酸、フルクトース、グルコース、サッカリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、アルコール、ベントナイト、トラガカント、ゼラチン、アルギン酸塩、アスパルテーム、ソルビトール、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、人工の矯味矯臭剤および着色剤)と混合することができる。
【0078】
本明細書において引用される特許、特許出願および公報の各々は、その全体が本明細書において参考として組み込まれる。
当業者であれば、添付の特許請求の範囲の趣旨または範囲から逸脱することなく、本発明に対して種々の改変がなされ得ることを理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩;および
(C)1つ以上の医薬的に許容可能な担体、を含む医薬組成物。
【請求項2】
前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、式(III)の化合物、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物であり、該式(III)の化合物は:
【化10】


(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;ならびにR17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである)
である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
神経因性疼痛を治療するために使用される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;および
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩、を含む組合せ。
【請求項6】
前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、式(III)の化合物、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物であり、該式(III)の化合物は:
【化11】


(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;ならびにR17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである)
である、請求項5に記載の組合せ。
【請求項7】
前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物である、請求項5に記載の組合せ。
【請求項8】
前記(A)および(B)は、別々に患者に投与されるか、または医薬組成物の形態で患者に投与される、請求項5に記載の組合せ。
【請求項9】
神経因性疼痛を治療するために使用される、請求項5に記載の組合せ。
【請求項10】
神経因性疼痛の治療のための医薬組成物を製造するための化合物(A)および(B)の使用であって、該(A)および(B) は:
(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;および
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩、である使用。
【請求項11】
前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、式(III)の化合物、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物であり、該式(III)の化合物は:
【化12】


(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、単結合、必要により置換されたC1-6アルキレン、必要により置換されたC2-6アルケニレン、必要により置換されたC2-6アルキニレン、-O-、-S-、-CO-、-SO-、-SO2-、-N(R6)-、-N(R7)-CO-、-CO-N(R8)-、-N(R9)-CH2-、-CH2-N(R10)-、-CH2-CO-、-CO-CH2-、-N(R11)-S(O)m-、-S(O)n-N(R12)-、-CH2-S(O)p-、-S(O)q-CH2-、-CH2-O-、-O-CH2-、-N(R13)-CO-N(R14)-または-N(R15)-CS-N(R16)であり;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;m、n、pおよびqは、それぞれ独立して0、1または2の整数であり;A1、A2およびA3は、それぞれ独立して、必要により置換されたC3-8シクロアルキル、必要により置換されたC3-8シクロアルケニル、必要により置換された5〜14員の非芳香族ヘテロ環式環、必要により置換されたC6-14芳香族炭化水素環式環、または必要により置換された5〜14員の芳香族ヘテロ環式環であり;ならびにR17およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲンまたはC1-6アルキルである)
である、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物が、3-(2-シアノフェニル)-5-(2-ピリジル)-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物である、請求項10に記載の使用。
【請求項13】
前記(A)および(B)は、別々に患者に投与されるか、または医薬組成物の形態で患者に投与される、請求項10に記載の使用。
【請求項14】
神経因性疼痛の治療に使用するための化合物(A)および(B)であって、該(A)および(B) は:
(A)AMPA受容体アンタゴニスト、その医薬的に許容可能な塩、その水和物、またはその医薬的に許容可能な塩の水和物;および
(B)ゾニサミドまたはその医薬的に許容可能な塩、である化合物(A)および(B)。
【請求項15】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物、または請求項5〜9のいずれか一項に記載の組合せを含む、キット。
【請求項16】
神経因性疼痛を治療することを必要とする患者に、治療的有効量の請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物、または治療的有効量の請求項5〜9のいずれか一項に記載の組合せを投与する工程を含む、神経因性疼痛を治療するための方法。

【公表番号】特表2010−533128(P2010−533128A)
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552601(P2009−552601)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【国際出願番号】PCT/JP2008/062975
【国際公開番号】WO2009/011411
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(506137147)エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 (215)
【Fターム(参考)】