本発明は、神経成長因子（ＮＧＦ）のアンタゴニストを投与することにより、骨転移に関連した癌の疼痛などの骨癌の疼痛を予防または処置するための方法および組成物を特徴とする。ＮＧＦアンタゴニストは、ｈＮＧＦを結合することのできる抗ＮＧＦ（抗ｈＮＧＦなど）であり得る。本発明は、抗ＮＧＦ抗体などのＮＧＦのアンタゴニストが、骨転移に関連した癌の疼痛などの骨癌の疼痛の処置に有効であるという発見に基づいている。該処置は、本明細書に記載された骨転移に関連した癌の疼痛など、骨癌の疼痛の１つ以上の態様に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
神経成長因子（ＮＧＦ）アンタゴニストの有効量を個体に投与する工程を包含する、個体における骨癌の疼痛を処置するための方法。
【請求項２】
前記骨癌の疼痛が、骨に生じる癌に由来する、請求項１に記載の方法。
【請求項３】
前記骨癌の疼痛が、骨肉腫に由来する、請求項２に記載の方法。
【請求項４】
前記骨癌の疼痛が、骨に転移した癌に由来する、請求項１に記載の方法。
【請求項５】
前記骨癌の疼痛が、骨に転移した前立腺癌に由来する、請求項４に記載の方法。
【請求項６】
前記骨癌の疼痛が、骨に転移した乳癌に由来する、請求項４に記載の方法。
【請求項７】
前記骨癌の疼痛が、骨に転移した肺癌に由来する、請求項４に記載の方法。
【請求項８】
前記骨癌の疼痛が、骨に転移した肉腫に由来する、請求項４に記載の方法。
【請求項９】
前記骨癌の疼痛が、骨に転移した腎臓癌に由来する、請求項４に記載の方法。
【請求項１０】
前記ＮＧＦアンタゴニストが、抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体である、請求項１に記載の方法。
【請求項１１】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体が、モノクローナル抗体である、請求項１０に記載の方法。
【請求項１２】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体が、ヒト化抗体である、請求項１０に記載の方法。
【請求項１３】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体が、ヒト抗体である、請求項１０に記載の方法。
【請求項１４】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体が、ヒトＮＧＦに結合する、請求項１０に記載の方法。
【請求項１５】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体が、げっ歯類ＮＧＦにさらに結合する、請求項１４に記載の方法。
【請求項１６】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体が、約０．１ｎＭまたは約０．１ｎＭ未満のＫ_ＤでヒトＮＧＦに結合する、請求項１４に記載の方法。
【請求項１７】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体の重鎖可変領域が、配列番号１に示されるアミノ酸配列を含む、請求項１０に記載の方法。
【請求項１８】
前記抗ＮＧＦアンタゴニスト抗体の軽鎖可変領域が、配列番号２に示されるアミノ酸配列を含む、請求項１０に記載の方法。
【請求項１９】
前記ＮＧＦアンタゴニストが、オピオイド鎮痛剤と同時投与されない請求項１に記載の方法。
【請求項２０】
ＮＧＦアンタゴニスト、および骨癌の疼痛を処置するためにＮＧＦアンタゴニストを用いる使用説明書を含む、骨癌の疼痛を処置するためのキット。

【図１】

【図２】

【図３】

【図６】

【図７】

【図１０−１】

【図１０−２】

【図１２】

【図４】

【図５】

【図８】

【図９】

【図１１】

【図１３】

【図１４】

【公表番号】特表２００８−５００９７０（Ｐ２００８−５００９７０Ａ）
【公表日】平成２０年１月１７日（２００８．１．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−５０７５００（Ｐ２００７−５０７５００）
【出願日】平成１７年４月７日（２００５．４．７）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＵＳ２００５／０１１７８６
【国際公開番号】ＷＯ２００５／１１１０７７
【国際公開日】平成１７年１１月２４日（２００５．１１．２４）
【出願人】（５０５１２９４１５）ライナット　ニューロサイエンス　コーポレイション (33)
【出願人】（３０１０７８４８９）リージェンツ　オブ　ザ　ユニバーシティ　オブ　ミネソタ (24)
【Ｆターム（参考）】