説明

移動する金属ストリップを冷却するための方法およびプラント

本発明は、連続的に移動する金属ストリップ2を冷却するための方法に関し、ストリップ2が、円弧を形成するように主冷却ローラ10に接触させられ、円弧の内側の曲線が、前記ローラの外面と共に、ローラの内部に向かってストリップ内の熱の一部を除去するための接触区域を画定し、ストリップ2が、ストリップの外側の曲線に作用する加圧ローラ14により、主冷却ローラ10に接触して保持され、加圧ローラ14は、弾性的に変形可能な熱容量性の媒体から作成され、ストリップ2から加圧ローラ14に伝達された熱が、第2の冷却手段16によって取り除かれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動する金属ストリップを冷却するための方法およびアセンブリに関する。
【0002】
これは、具体的には、この種のストリップの真空処理用に使用され、特に高温コーティング用に使用される。
【背景技術】
【0003】
アニール工程または連続コーティングなどの熱処理工程を、鋼ストリップに正確に実施するためには、ストリップを所定の速度で継続的に加熱しかつ冷却することが一般に必要である。この種のストリップを制御された方法で冷却するためには、このストリップは、気体の噴出によって、液体の噴射によって、またはストリップが接触する少なくとも1つの冷却ローラによって急冷される。
【0004】
ローラによる冷却の知られている方法は、連続的な動きに従って移動するストリップを、少なくとも1つの冷却ローラに押しつける工程から成り、冷却ローラの内側では、冷却液、具体的には冷水が流れている。このローラは、その軸の周りを回転することによって動くことができ、移動するストリップの摩擦によって、または独立した電動アセンブリを用いて駆動される。この方法でローラに押しつけられたストリップは、円弧を形成し、その内面は、ローラの外面と共に、ローラの内側に向かってストリップの熱の一部を放出するのに適した接触区域の範囲を定める。
【0005】
ストリップと冷却ローラとの間の接触を改善するために、ストリップの円弧が、円弧の外面に金属支持ローラによりローラと接触して保持されることが、これまでに提案されている。ストリップの平らな部分を冷却ローラに押しつける作用が保持されることを保証するために、これらの支持ローラそれぞれは、その軸の周りを自由に回転するように、剛性アーム端部に取り付けられ、冷却ローラに対するその剛性アーム端部の間隔は、ストリップの厚さに従って予め決められる。
【0006】
この種の金属支持ローラは、冷却ローラでストリップの所期の保持を生じるが、一方では、ストリップの外面を傷つける危険性を含んでおり、この傷は、冷却ローラと支持ローラの軸の平行度に関して障害が生じた場合、非常に深くなる可能性があり、他方では、支持ローラ内での急速な熱の蓄積のせいでストリップの冷却を弱める可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、この冷却工程を制御する間、ストリップがしっかりと冷却ローラに接して保持されることを可能にし、それよりストリップの表面状態を損なうことなく、移動する金属ストリップを冷却するための方法およびアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのためには、本発明は、
冷却すべき金属ストリップが、連続的な方法で移動させられ、
このストリップが、ストリップが円弧を形成するように、その軸の周りを移動することができる主冷却ローラに押しつけられ、その円弧の内面が、主冷却ローラの外面と共に、ストリップの熱の一部を主冷却ローラの内側に向かって放出するのに適した接触区域の範囲を定め、
このストリップが、ストリップによって形成された円弧の外面で、少なくとも1つの支持ローラにより主冷却ローラに接触して保持され、この支持ローラまたは各支持ローラが、実質的に主冷却ローラに平行に、その軸の周りの回転に関して移動可能であるように配置される、移動する金属ストリップを冷却するための方法に関し、この方法は、 この支持ローラまたは各支持ローラが、少なくともその周囲で、弾性的に変形可能な熱容量性の材料によって構成され、ストリップからこの支持ローラまたは各支持ローラに伝達された熱が、第2の冷却手段よって放出され、この第2の冷却手段は、この支持ローラまたは各支持ローラの外面の一部と共に、熱をこれらの第2の冷却手段に向かって移すための区域を形成するのに適していることを特徴とする。
【0009】
単独で行われ、またはすべての技術的に可能である組み合わせで行われる、本発明の他の特徴によれば、
この支持ローラまたは各支持ローラは、少なくともストリップの幅全体にわたって延び、ストリップによって形成される円弧の外面に、このストリップの幅全体にわたって実質的に均一となる圧力を加え、
主冷却ローラの入口に押しつけられたストリップの温度は、支持ローラを構成する材料の劣化温度より低く、
その入口に押しつけられたストリップの温度は、約200℃より低い。
【0010】
本発明は、移動する金属ストリップを冷却するためのアセンブリにも関し、冷却すべきストリップが連続的な方法で移動させられ、アセンブリは、主冷却ローラを備え、主冷却ローラに、円弧を形成するようにストリップが押しつけられ、円弧の内面が、主冷却ローラの外面と共に、ストリップの熱の一部を、主冷却ローラの内側に向かって放出するのに適した接触区域の範囲を定め、アセンブリは、ストリップによって形成された円弧の外面に少なくとも1つの支持ローラをさらに備え、この支持ローラが、ストリップを、主冷却ローラに接触させて保持するのに適し、この支持ローラまたは各支持ローラが、実質的に主冷却ローラに平行に、その軸の周りの回転に関して移動可能であるように配置され、この支持ローラまたは各支持ローラが、少なくともその周囲では、弾性的に変形可能な熱容量性の材料によって構成され、アセンブリが、第2の冷却手段を備え、この第2の冷却手段は、ストリップからこの支持ローラまたは各支持ローラに伝達された熱を放出するために、この支持ローラまたは各支持ローラの外面の一部と共に、熱をこれらの第2の冷却手段に向かって移すための区域を形成するのに適していることを特徴とする。
【0011】
単独で行われ、またはすべての技術的に可能である組み合わせにしたがって行われる、このアセンブリの他の特徴によれば、
この支持ローラまたは各支持ローラは、少なくともその周囲で、エラストマー材料から、具体的には加硫シリコーンから製造され、
少なくともこの支持ローラまたは各支持ローラの周囲を構成する材料は、1W/m・K未満の熱伝導率係数を有し、
この支持ローラまたは各支持ローラの直径は、主冷却ローラの直径の4分の1から10分の1の間であり、
第2の冷却手段は、少なくとも1つの第2の冷却ローラを備え、この第2の冷却ローラは、その軸の周りの回転に関して移動可能であり、かつ実質的に支持ローラに平行に配置され、
このアセンブリは、熱交換液体が供給されるための手段を備え、この手段は、主冷却ローラおよび第2の冷却手段に共通である。
【0012】
本発明は、単に例として、以下の図面を参照して行われる次の説明を読み取ることから、より十分に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に示すアセンブリ1は、矢印4によって示した方向に移動する鋼ストリップ2を冷却するものである。このアセンブリは、たとえば、ストリップのコーティングの処理中に、具体的には、真空内で使用される。
【0014】
このアセンブリは、
図示されない電動駆動システムをオプションで備えた、ストリップ2を偏向させるための2つのシリンダ8A、8Bと、
主冷却ローラ10とを備え、該主冷却ローラ10は、軸X−Xを有し、かつ、これらの偏向シリンダが、主冷却ローラ10の入口と出口それぞれにおいてストリップ2を適切な方法で導くように、偏向シリンダ円筒8A、8Bに対面して配置され、
このアセンブリはさらに、
主冷却ローラ10にストリップを支持するための支持ローラ14を備え、該支持ローラ14は、実質的に主冷却ローラ10の軸X−Xと平行である軸Z−Zを有し、かつ好ましくは、ストリップが主冷却ローラ10の周りで回転させられる区域に対して、実質的に垂直に配置され、
このアセンブリはさらに、
第2の冷却ローラ16を備え、該第2の冷却ローラ16は、支持ローラ14の軸Z−Zと平行である軸X’−X’を有し、主冷却ローラ10とは反対の側方に、これら支持ローラ14と接触して配置され、同一の平面Pが、冷却ローラ10、16の中心面を形成する。
【0015】
より正確には、主冷却ローラ10および第2の冷却ローラ16は、高温部材をそれらに接触させたとき、熱エネルギーをそれらの外面からローラの内側に向けて放出することが可能である。そのためには、冷却ローラ10、16は、知られている方法で、冷水などの冷却流体を、これらの冷却ローラの内周で循環させることが可能である二重ケーシングを備える。当業者に知られている、接触により冷却を行うための他の種類のローラも、想定することができる。
【0016】
支持ローラ14は、それ自体、軸Z−Zを有する単一の円筒状の構成要素、または関係することができ、または無関係であることもできる多数の細い同軸のシリンダから形成される。支持ローラ14は、弾性的に変形可能な材料から、具体的には、エラストマー材料から製造される。本発明の場合には、「弾性的に変形可能な材料」という用語は、一般に、弾性係数(またはヤング係数)が、以下に説明する理由で、ストリップ2を形成する材料の弾性係数より明らかに低い材料を指すものである。適切なエラストマー材料の例は、加硫シリコーンを含む。
【0017】
支持ローラ14を構成する材料は、さらに熱伝導性および熱容量の点から好ましい特性を有する。すなわち、たとえば、セラミック材料のように、完全にまたはほぼ完全に熱伝導に抵抗性があってはならず、必ずしも通常の合金のように高いレベルの伝導をもたらす必要はない。支持ローラは、さらにその中心部に、ストリップから得た熱エネルギーを蓄積できなければならない。支持ローラ14を構成するエラストマー材料は、たとえば、約1W/m・K(Watt per metre and per Kelvin)より低い熱伝導率係数、およびたとえば、1000J/kg・K(joule per kilogramme and per Kelvin)程度の高い熱容量を有する。
【0018】
支持ローラ14の直径は、主冷却ローラ10の直径の4分の1から10分の1の間であることが好ましい。さらに、この支持ローラ14の長さは、少なくともストリップ2の幅より若干長い。
【0019】
本発明による方法を示すアセンブリ1の動作は、以下の通りである。
【0020】
アセンブリ1の上流側で、隣接する製造アセンブリ、コイル、または加熱アセンブリ(図示されない)から作り出されたストリップ2は、高温とみなされる温度で、アセンブリ1の入口に到達する。高温とみなされる温度は、具体的には、周囲温度とその温度を超えると支持ローラ14を構成する材料が劣化させられる危険性がある高温との間であり、すなわちたとえば、周囲温度と約200℃との間の温度である。その移動は、少なくとも部分的に、シリンダ8Aによって生じさせることができる。
【0021】
シリンダ8Aの出口におけるストリップ2は、主冷却ローラ10に押しつけられ、その主冷却ローラ10の周りで、ストリップはできるだけ長い円弧を、たとえば、約240°まで形成し、その円弧の内面は、シリンダ10の外面に接触している。主冷却ローラ10に押しつけられたとき、ストリップ2によって形成された円弧は、好ましくは、巻き付けられ始める区域内では、支持ローラ14によってこの主冷却ローラに押しつけられた状態で接触して保持される。
【0022】
主冷却ローラ10の外面に対する支持ローラ14の相対的位置は、具体的には、ストリップ2の厚さに従って前もって調整され、または弾性的に変形可能な支持手段によって制御され、その結果、ストリップ2の外面は、ストリップをその幅に沿って平らにし、かつこのストリップの内面とこの主冷却ローラの外面との間の接触表面積を増大させることによって、ストリップから主冷却ローラ10への熱の移動を促進するのに十分な、接触圧力を受ける。
【0023】
支持ローラを形成する材料の剛性が低いと、軸Z−Zと軸X−Xとの間の平行度に関する障害が生じたときでも、ストリップの外面が傷つけられる危険性が抑えられる。さらに、ストリップ2は、良好な横断方向の表面平滑性を有する。
【0024】
さらに、支持ローラ14を形成する材料が、熱容量性であるため、ストリップの熱の一部は、ストリップから支持ローラに移され、したがってストリップの補完的な冷却を実現することができる。
【0025】
ストリップ2の移動は、支持ローラ14をその軸の周りの回転に関して駆動し、この支持ローラ14自体は、第2の冷却ローラ16を駆動する。支持ローラ14が、第2の冷却ローラ16と保持する接触区域により、支持ローラ14の周辺部分から第2の冷却ローラ16の内側に熱を移すことが可能になる。支持ローラを形成する材料は、熱容量が非常に高いため、ストリップから支持ローラ14に移された熱は、支持ローラ14の周辺に蓄積されてから、第2の冷却ローラ16に移される。
【0026】
支持ローラ14を形成する材料の弾性により、軸Z−ZとX’−X’との間で平行度が欠如しているときでも、支持ローラ14と第2の冷却ローラ16の外面との間に大きな接触表面積が形成されることを保証し、したがって高いレベルの熱の移動を保証する。
【0027】
ローラ10の出口では、ストリップ2は、偏向シリンダ8Bの周りを回転し、アセンブリ1を離れる。
【0028】
本発明による方法は、したがって、ストリップの表面を損傷させまたは傷つけることなく、制御された方法でストリップ2が冷却されることを可能にする。得られる冷却は、均一でもあり、したがって冷却されたストリップの特性の均一性を保証し、急速でもあり、それにより冷却の所要時間、および対応する区域の長さを、減少させることが可能になる。
【0029】
支持ローラ14を形成するためのエラストマー材料の使用は、あまり複雑なものではなく、第2の冷却ローラ16は、すでに存在する技術に基づいている。さらに、主冷却ローラ10に送られる冷却流体の循環網は、たとえば、枝路を用いて使用すると、第2の冷却ローラ16に供給することができるので有利であり、すなわち既存の冷却アセンブリに基づき、本発明によるアセンブリを実現するための投資費用は、最小限である。
【0030】
図2は、一方では、1つではなくて2つの支持ローラ14が、主冷却ローラ10と第2の冷却ローラ16との間に配置されているという点で、他方では、出口偏向シリンダ8Bが、たとえば、主冷却ローラ10と同様の第2の主冷却円筒12に置き換えられているという点で、図1のアセンブリとは異なるアセンブリ1の変形例を示す。このアセンブリの動作は、図1の動作と実質的に同様である。
【0031】
従来技術による方法、ならびに図2のアセンブリ1を使用する本発明による方法の応用例を、以下に詳細に説明する。以下の2つの表では、このアセンブリの動作パラメータが説明されている。
【表1】

【表2】

【0032】
以下の表は、試験結果を要約したものである。
【0033】
表3に関するページを参照のこと。
【0034】
試験1および2は、支持ローラなしで実施され、試験3および4は、図2に示すように、エラストマー材料からなる2つの支持ローラ14で実施される。
【0035】
第1の主冷却ローラ10が、2つの支持ローラ14と関連しているとき、15倍以上の冷却効率が、第1の主冷却ローラ10で見られるが、第2の冷却ローラ12でも実質的な冷却効率の上昇が見られる。これらの結果は、支持ローラ14が、ストリップ2に、高い度合いの横断方向の表面平滑性を提供して、ストリップの幅にわたる高く均一な度合いの冷却を可能にすることを示している。赤外線サーモグラフィを使用する温度測定により、さらに温度冷却効果が均一であることが確認される。
【0036】
さらに、支持ローラ14が達する温度については、支持ローラ14の材料の表面層が、局部的に、接触の所要時間程度の比較的短い時間の間に、これらの支持ローラが接触しているストリップ2の温度に到達できるということを明らかにすることもできる。これは、具体的には、ストリップの移動速度が遅い、たとえば、上記の表1および2で詳細に説明されている応用例では、20m/分程度であるときの場合である。
【0037】
ストリップの移動速度が増加したときは、しかしながら、ストリップとエラストマー材料の接触の所要時間は、熱交換が終了させられるのには足りず、エラストマーの温度は、ストリップの温度より低いままとなる。したがって、工業用アセンブリの移動速度に対応する150m/分程度の移動速度の場合、150℃程度のストリップの初期温度では、エラストマー材料は、局部的に、せいぜい100℃程度の温度にしか達せず、これは、ほとんどの加硫エラストマー材料の場合の一般的な動作温度に相当する。
【0038】
上述の方法およびアセンブリのさまざまな配置および変形例を、想定することができる。具体的には、支持ローラおよび第2の冷却ローラの数、それらの寸法、ならびにそれらの配置は、当該の主冷却ローラの周囲で使用可能な自由な空間によってのみ限定される。各支持ローラが、少なくとも1つの第2のローラによって冷却される限り、任意の組み合わせが可能となる。例を挙げると、図3は、5個の支持ローラ14および4個の第2の冷却ローラ16と関連した主冷却ローラ10を示している。
【0039】
さらに、支持ローラ14は、多層構造を備えることができ、外層だけは、柔軟性および熱容量の点から、本発明を実施するために上述された特徴を持たなければならない。
【0040】
さらに、冷却ローラ16は、他の第2の冷却手段が、支持ローラの外面の一部と共に、充分な熱放出区域を形成する限り、気体噴出により急冷するためのシステムなどの他の第2の冷却手段に置き換えることができる。
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による冷却アセンブリの概略図である。
【図2】本発明によるアセンブリの変形例を示す、図1と同様の図である。
【図3】本発明によるアセンブリの変形例を示す、図1と同様の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する金属ストリップを冷却するための方法であり、
冷却すべき金属ストリップ(2)が、連続的な方法で移動させられ、
金属ストリップ(2)が、金属ストリップが円弧を形成するように、その軸(X−X)の周りで動くことができる主冷却ローラ(10)に押しつけられ、前記円弧の内面が、主冷却ローラの外面と共に、金属ストリップの熱の一部を主冷却ローラの内側に向かって放出させるのに適した接触区域の範囲を定め、
金属ストリップ(2)が、金属ストリップによって形成された円弧の外面で、少なくとも1つの支持ローラ(14)により主冷却ローラ(10)に接触して保持され、支持ローラまたは各支持ローラが、実質的に主冷却ローラ(10)に平行に、その軸(Z−Z)の周りの回転に関して移動可能なように配置される、方法であって、
支持ローラまたは各支持ローラ(14)が、少なくとも周囲で、弾性的に変形可能な熱容量性の材料により構成され、金属ストリップ(2)から支持ローラまたは各支持ローラ(14)に伝達された熱が、第2の冷却手段(16)によって放出され、該第2の冷却手段(16)が、支持ローラまたは各支持ローラ(14)の外面の一部と共に、前記第2の冷却手段(16)に向かって熱を移すための区域を形成するのに適していることを特徴とする、方法。
【請求項2】
支持ローラまたは各支持ローラ(14)が、少なくとも金属ストリップ(2)の幅全体にわたって延び、金属ストリップによって形成される円弧の外面に、金属ストリップの幅全体にわたって実質的に均一となる圧力を加えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
主冷却ローラ(10)の入口に押しつけられた金属ストリップ(2)の温度が、支持ローラ(14)を構成する材料の劣化温度より低いことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
主冷却ローラの入口に押しつけられた金属ストリップの温度が、約200℃より低いことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
移動する金属ストリップを冷却するためのアセンブリであり、冷却すべき金属ストリップ(2)が、連続的な方法で移動させられ、前記アセンブリが、主冷却ローラ(10)を備え、該主冷却ローラに、円弧を形成するように金属ストリップ(2)が押しつけられて、前記円弧の内面が、主冷却ローラ(10)の外面と共に、金属ストリップの熱の一部を主冷却ローラの内側に向かって放出するのに適した接触区域の範囲を定め、前記アセンブリが、金属ストリップによって形成された円弧の外面に、少なくとも1つの支持ローラ(14)をさらに備え、該支持ローラが、金属ストリップを主冷却ローラ(10)に接触させて保持するのに適し、支持ローラまたは各支持ローラが、実質的に主冷却ローラに平行に、支持ローラの軸(Z−Z)の周りの回転に関して移動可能であるように配置される、アセンブリであって、
支持ローラまたは各支持ローラ(14)が、少なくとも周囲で、弾性的に変形可能な熱容量性の材料によって構成され、アセンブリ(1)が、第2の冷却手段(16)を備え、該第2の冷却手段(16)が、金属ストリップ(2)から支持ローラまたは各支持ローラに伝達された熱を放出するために、支持ローラまたは各支持ローラ(14)の外面の一部と共に、熱を前記第2の冷却手段に向かって移すための区域を形成するのに適していることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項6】
支持ローラまたは各支持ローラ(14)が、少なくとも周囲で、エラストマー材料から、具体的には、加硫シリコーンから製造されることを特徴とする、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
支持ローラまたは各支持ローラ(14)の少なくとも周囲を構成する材料が、1W/m・K未満の熱伝導率係数を有することを特徴とする、請求項5または6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
支持ローラまたは各支持ローラ(14)の直径が、主冷却ローラ(10)の直径の約4分の1から10分の1の間であることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
第2の冷却手段が、少なくとも1つの第2の冷却ローラ(16)を備え、該第2の冷却ローラ(16)が、その軸(X’−X’)の周りの回転に関して移動可能であり、かつ実質的に支持ローラ(14)と平行に配置されることを特徴とする、請求項5から8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
アセンブリが、熱交換流体が供給されるための手段を備え、該手段が、主冷却ローラ(10)、ならびに第2の冷却手段(16)に共通であることを特徴とする、請求項5から9のいずれか一項に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−527307(P2006−527307A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516279(P2006−516279)
【出願日】平成16年6月9日(2004.6.9)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001441
【国際公開番号】WO2004/111280
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(501126157)
【Fターム(参考)】