説明

移動体情報提供サーバ、移動体情報提供方法、プログラム、情報記憶媒体

【課題】所定の移動体情報をクライアント端末に送信することができる移動体情報提供サーバを提供する。
【解決手段】移動体情報提供サーバ10は、移動体を認識する移動体認識装置20およびクライアント端末30に通信可能に接続されている。移動体情報提供サーバ10は、移動体の識別情報に対応づけて移動体情報を記憶した移動体情報データベース18aと、移動体認識装置20が認識した認識情報であって、移動体認識装置20から送信されてきた情報を受信する受信手段14aと、認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段12aと、識別情報判断手段12aにより判断された移動体の識別情報に基づき、移動体情報データベースから移動体情報を読み出す読出手段12bと、読出手段12bが読み出した移動体情報をクライアント端末30に送信する送信手段14bとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体情報を提供することができる移動体情報提供サーバ、移動体情報提供方法、プログラムおよび情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ある顧客の来店情報は、その顧客であることを示す会員登録証や身分証明書などを提示してもらわない限り難しい。つまり、来店した顧客が何か購入しないとその顧客が来店したことを認識するのは難しい。
【0003】
また、顧客の来店情報をつかむことは、顧客のニーズにあった商品を取り揃えたり、在庫管理する際に特に有用である。
【0004】
このように顧客の来店情報を把握するのは極めて重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、所定の移動体情報をクライアント端末に送信することができる、移動体情報提供サーバ、移動体情報提供方法、プログラムおよび情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
1.移動体情報提供サーバ
1.1 第1の移動体情報提供サーバ
第1の移動体情報提供サーバは、
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバであって、
前記移動体の識別情報に対応づけて移動体情報を記憶した移動体情報データベースと、
前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた情報を受信する受信手段と、
前記認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段と、
前記識別情報判断手段により判断された移動体の識別情報に基づき、前記移動体情報データベースから移動体情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した移動体情報を前記クライアント端末に送信する送信手段とを含む。
【0007】
本発明によれば、どのような移動体が移動体認識装置の付近を通過またはその付近に駐車されているかをクライアント端末に知らせることができる。したがって、たとえば、道路や駐車場を管理する者に、どのような移動体が通過しまたは駐車されているかを知らせることができるので、道路や駐車場の管理がしやすくなり、また、その環境に応じた適切な措置を迅速にとることができる。
【0008】
本発明の一態様として、前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を前記移動体情報データベースに記憶させる記憶制御手段を含むことができる。
【0009】
1.2 第2の移動体情報提供サーバ
第2の移動体情報提供サーバは、
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバであって、
前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段と、
前記識別情報判断手段が判断した識別情報を前記クライアント端末に送信する送信手段とを含む。
【0010】
本発明によれば、クライアント端末に対して移動体の識別情報を送信するため、その識別情報に基づいて情報入手者は、移動体認識装置の付近を通過またはその付近に駐車してある移動体を特定することができる。したがって、道路や駐車場を管理する者に、どのような移動体が通過しまたは駐車されているかを知らせることができるので、道路や駐車場の管理がしやすくなり、また、その環境に応じた適切な措置を迅速にとることができる。
【0011】
1.3 第3の移動体情報提供サーバ
第3の移動体情報提供サーバは、
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバであって、
前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段から受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段と、
前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を移動体情報データベースに記憶させる記憶制御手段と、
前記クライアント端末から送信された情報送信要求および移動体を特定し得る情報を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段が受信した移動体を特定し得る情報に基づき、前記移動体情報データベースから該移動体と対応する移動体情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段により読出した移動体情報を前記クライアント端末に送信する送信手段と、を含む。
【0012】
本発明によれば、移動体情報提供サーバは、クライアント端末の要求に応じて所定の移動体情報をそのクライアント端末に送信することができる。この移動体情報には、移動体認識装置が認識した認識情報も含むため、この情報の入手者は、どのような移動体が通過しまたは駐車されているかを知ることができるので、道路や駐車場の管理がしやすくなり、また、その環境に応じた適切な措置を迅速にとることができる。
【0013】
上記の第1〜第3の移動体情報提供サーバにおいて、前記移動体認識装置は、カメラであり、前記移動体認識装置が前記移動体情報提供サーバに送信する認識情報は、前記カメラが移動体を撮影した画像情報とすることができる。
2.移動体情報提供方法
2.1 第1の移動体情報提供方法
第1の移動体情報提供方法は、
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバを用いた移動体情報提供方法であって、
受信手段が、前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた情報を受信するステップと、
識別情報判断手段が、前記認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するステップと、
読出手段が、前記識別情報判断手段により判断された移動体の識別情報に基づき、前記移動体の識別情報に対応づけて移動体情報を記憶した移動体情報データベースから移動体情報を読み出すステップと、
送信手段が、前記読出手段が読み出した移動体情報を前記クライアント端末に送信するステップとを含む。
【0014】
本発明の一態様として、記憶制御手段が、前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を前記移動体情報データベースに記憶させるステップを含むことができる。
【0015】
2.2 第2の移動体情報提供方法
第2の移動体情報提供方法は、
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバを用いた移動体情報提供方法であって、
受信手段が、前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信するステップと、
識別情報判断手段が、前記受信手段が受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するステップと、
送信手段が、前記識別情報判断手段が判断した識別情報を前記クライアント端末に送信するステップとを含む。
【0016】
2.3 第3の移動体情報提供方法
第3の移動体情報提供方法は、
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバを用いる移動体情報提供方法であって、
第1受信手段が、前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信するステップと、
識別情報判断手段が、前記第1受信手段から受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するステップと、
記憶制御手段が、前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を移動体情報データベースに記憶させるステップと、
第2受信手段が、前記クライアント端末から送信された情報送信要求および移動体を特定し得る情報を受信するステップと、
読出手段が、前記第2受信手段が受信した移動体を特定し得る情報に基づき、前記移動体情報データベースから該移動体と対応する移動体情報を読み出すステップと、
送信手段が、前記読出手段により読出した移動体情報を前記クライアント端末に送信するステップと、を含む。
【0017】
上記の第1〜第3の移動体情報提供方法において、前記移動体認識装置は、カメラであり、前記移動体認識装置が前記移動体情報提供サーバに送信する認識情報は、前記カメラが移動体を撮影した画像情報とすることができる。
【0018】
3.プログラム
本発明のプログラムは、移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続された移動体情報提供装置に上述の本発明の移動体情報提供方法を実行させるものである。
【0019】
4.情報記憶媒体
本発明の情報記憶媒体は、本発明のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
1.1 第1の実施の形態
1.全体構成
図1は、移動体情報提供システムを模式的に示す図である。図2は、移動体情報提供サーバの構成例を示す。
【0022】
移動体情報提供サーバ10は、図1に示すように、通信ネットワーク40を(たとえばインターネット、イントラネット)を介して、移動体認識装置20およびクライアント端末30に通信可能に接続されている。
【0023】
移動体情報提供サーバ10は、移動体認識装置20が認識した認識情報に基づき、クライアント端末30に移動体識別情報または移動体情報を提供したり、または、クライアント端末30からの要求に応じて、その要求に合った移動体情報をクライアント端末30に送信するものである。
【0024】
移動体情報提供サーバ10は、図2に示すように、処理部12と、送受信部14と、入力部16と、記憶部18と、情報記憶媒体19とを含む。
【0025】
処理部12は、識別情報判断手段12aと、読出手段12bと、記憶制御手段12cと、位置判断手段12dとを含む。この処理部12の機能は、プロセッサ(CPU)により実現することができる。
【0026】
識別情報判断手段12aは、移動体認識装置20が認識した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するものである。具体的には、移動体が自動車や自動二輪車の車両の場合であって、移動体認識装置20がナンバープレートを含むように車両を撮影した場合には、識別情報判断手段12aが、そのナンバープレートの画像情報に基づいて、そのナンバー(移動体の識別情報)を判断する。
【0027】
読出手段12bは、識別情報判断手段12aにより判断された移動体の識別情報またはクライアント端末30から送信された移動体を特定し得る情報に基づき、移動体情報データベース18aから移動体情報を読み出すものである。
【0028】
記憶制御手段12cは、移動体情報データベース18aの移動体情報の記憶情報を追加、変更または削除の制御をするものである。入力部により入力された情報(たとえば操作者が入力した情報)や、情報管理システム(POS(販売時点情報管理システム))から取得した情報に基づいて、記憶制御手段12cが移動体情報データベース18aを変更することができる。また、通信ネットワーク40を介して送信されてきた情報を受信手段14aが受信し、記憶制御手段12cがその情報に基づいて、移動体情報データベース18aの情報を変更、追加してもよい。また、移動体認識装置20が送信してきた認識情報から種々の情報を処理部12により処理し、その情報を記憶制御手段12cにより、移動体情報データベース18aに記憶してもよい。
【0029】
位置判断手段12dは、移動体の位置を判断する手段である。この位置判断手段12dによる位置判断は、たとえば、移動体認識装置20から認識情報が送信されてきた場合に、その移動体認識装置20を特定し、その移動体認識装置20の位置を判断することを通じて行うことができる。この場合、移動体認識装置の位置を記憶部に記憶しておく必要がある。なお、移動体認識装置20が、その位置情報を移動体情報提供サーバ10に送信する場合には、位置判断するに当たって、この位置判断手段12dは必須なものではない。位置判断手段12dが移動体の位置を判断した後、記憶制御手段12cにより移動体情報データベース18aの移動体の活動情報にその位置を追加することができる。
【0030】
送受信部14は、受信手段14aと、送信手段14bとを含む。受信手段14aは、通信ネットワーク40を通じて送信されてきた情報を受信することができるものであれば特に限定されず、公知のものを適用することができる。送信手段14bは、通信ネットワークに情報を送信することができるものであれば特に限定されず、公知のものを適用することができる。
【0031】
入力部16は、データを入力するためのものである。入力部16は、操作部16aを含む。操作部16aは、操作者がデータを入力するためのものである。操作部16aの機能は、キーボード、マウスなどにより実現することができる。データ取得手段16bは、データを取得することができるものであれば特に限定されない。
【0032】
記憶部18は、移動体情報データベース18aを含む。図3は、移動体情報データベース18aの内容の一例を示す。移動体情報データベース18aは、移動体の識別情報に対応づけて移動体情報が記憶されている。移動体の識別情報は、移動体を識別し得る情報であれば特に限定されない。移動体が自動車や自動二輪車などの車両の場合には、車両のナンバーとすることができる。また、移動体情報は、移動体に関する情報であるが、たとえば、移動体の車名、移動体の種類、移動体の車検時期、移動体の製造時期、移動体の活動情報(車両の通過位置や駐車情報)、移動体利用者情報(たとえば氏名、年齢、職業)、車名、製造メーカー、車色、盗難情報が挙げられる。記憶部18の機能は、公知の記憶手段、たとえばRAM(Random Access Memory)や、ハードディスクなどで実現することができる。
【0033】
情報記憶媒体19は、プログラム、たとえば、移動体情報提供サーバ10の機能を実現するためのプログラムや、文字を読み取るためのソフトウェアなどの情報を記憶させるものである。情報記憶媒体19の機能は、たとえば、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、またはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。移動体情報提供サーバ10の動作を実現するためのプログラムは、一般に、ROMに格納される。
【0034】
次に、移動体認識装置20について説明する。移動体認識装置20は、移動体を認識する装置である。具体的には、移動体認識装置20は、たとえば、移動体の画像情報を取得するカメラ(たとえばWEBカメラ)とすることができる。この移動体認識装置20は、移動体情報提供サーバ10に、移動体認識装置20が認識した情報を送信することができる送信手段(図示せず)を含む。移動体認識装置20は、たとえば、道路、駐車場の入り口に設置することができる。この駐車場としては、特に限定されないが、たとえば車両の入出庫が行われる事業所、より具体的には、運送業者の事業所、コンビニエンスストア、車販店、道沿いにある店舗、警察、ホテルなどを挙げることができる。
【0035】
次に、クライアント端末30について説明する。図4は、クライアント端末の構成例を示す。クライアント端末30は、処理手段30aと、送信手段30bと、受信手段30cと、入力手段30dと、出力手段30eとを含む。クライアント端末30は、たとえば、移動電話(たとえば携帯電話、PHS(Personal Handy phonesystem))、パーソナルコンピュータ、PDA(携帯端末)などからなることができる。
【0036】
処理手段30aは、種々の情報の処理や、送信手段30b、受信手段30cおよび出力手段30eを制御するためのものである。
【0037】
送信手段30bは、移動体情報提供サーバ10に移動体情報の送信要求を送信するためのものである。送信手段30bは、公知のものを適用することができる。
【0038】
受信手段30cは、移動体情報提供サーバ10から送信されてきた移動体情報を受信するためのものである。受信手段30cは、公知のものを適用することができる。
【0039】
入力手段30dは、操作者がデータを入力するためのものである。これにより、操作者が移動体情報の送信要求を入力したり、移動体を特定し得る情報を入力することができる。
【0040】
出力手段30eは、移動体情報提供サーバ10から送信されてきた移動体情報を出力するものである。具体的には、出力手段30eは、表示手段や、音波を出力する装置(スピーカー)とすることができる。表示手段は、移動体情報を表示することができるものであれば特に限定されず、たとえばディスプレイ(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ)、CRTを挙げることができる。
【0041】
2.動作
以下、本実施の形態の動作を説明する。
【0042】
2.1 第1動作例
第1動作例について説明する。図5は、第1動作例のフロチャートを示す。
【0043】
まず、移動体認識装置20が移動体を認識する(S10)。具体的には、移動体認識装置20がカメラからなる場合には、ナンバープレートが写るように移動体(たとえば車両)を撮影する。
【0044】
次に、移動体認識装置20が認識した認識情報を移動体情報提供サーバ10に送信する(S12)。具体的には、移動体認識装置20が撮影した画像情報を移動体情報提供サーバ10に送信する。
【0045】
次に、移動体情報提供サーバ10が認識情報を受信すると(S14)、識別情報判断手段12aがその認識情報に基づき移動体の識別情報を判断する(S16)。具体的には、識別情報判断手段12aは、ナンバープレートが写った画像に基づき、移動体の識別情報としてのナンバーを判断する。
【0046】
次に、読出手段12bが、移動体の識別情報(ナンバー)に基づき、移動体情報データベース18aから対応する移動体情報を読み出す(S18)。ここで読み出される移動体情報は、すべての情報であっても、一部の情報であってもよい。
【0047】
次に、読出手段12bが読み出した移動体情報をクライアント端末30に送信する(S20)。なお、この際、移動体認識装置20から送信されてきた移動体の認識情報(画像情報)をあわせてクライアント端末30に送信してもよい。また、移動体情報のクライアント端末30への送信は、移動体認識装置20から認識情報を受信した後すぐに送信(リアルタイム送信)してもよいし、所定時間ごとに送信してもよい。または、クライアント端末30からの要求があってから移動体情報をクライアント端末30に送信してもよい。
【0048】
次に、クラインアント端末30の受信手段30cが移動体情報を受信すると、その移動体情報を出力手段30eにより出力する。具体的には、移動体情報を音波出力装置(スピーカー)により音声情報として出力する(たとえば、「その車両は○○様で来月車検です。」という音声情報をスピーカーにより出力する。)。または、表示手段に移動体情報を表示してもよい。
【0049】
2.2 第2動作例
以下、第2動作例について説明する。図6は、第2動作例のフロチャートを示す。
【0050】
まず、クライアント端末30の送信手段30bが、移動体情報提供サーバ10に対して、移動体を特定し得る情報および移動体情報の取得要求を送信する。移動体を特定し得る情報としては、送信して欲しい移動体情報に係る移動体を特定できる情報であれば特に限定されず、たとえば移動体の利用者情報、移動体の識別情報を挙げることができる。
【0051】
次に、移動体情報提供サーバ10の受信手段14aが移動体を特定し得る情報および移動体情報の取得要求を受信すると、読出手段12bが対応する移動体情報を移動体情報データベース18aから読み出す。次に、読み出された移動体情報を送信手段14bがクライアント端末30に送信する。
【0052】
次に、クライアント端末30の受信手段30cが移動体情報を受信すると、出力手段30eに移動体情報を出力する。具体的には、スピーカーなどの音波出力装置により音声情報を出力したり、または、表示手段に移動体情報を出力する。クライアント端末30に送信する移動体情報は、特に限定されないが、たとえば移動体利用車情報と車両情報との組み合わせや、車両活動情報とすることができる。
【0053】
この際、移動体情報提供サーバ10に移動体の画像情報を記憶している場合には、その画像情報をクライアント端末に送信してもよい。
【0054】
また、この動作例の具体例としては、クライアントがその端末を通じて、所定の期間(たとえば1ヶ月)内に、どういう車両がきた日時の情報が欲しいという情報を移動体情報提供サーバに送信すると、その情報を移動体情報提供サーバの読み出し手段が読み出し、クライアント端末30に送信することができる。
【0055】
3.作用効果
以下、本実施の形態の作用効果を説明する。
【0056】
本実施の形態によれば、移動体情報提供サーバ10が移動体の認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断し、その識別情報に基づいてデータベースから移動体情報を読出し、読み出された移動体情報をクライアント端末30に送信することができる。これにより、どのような移動体が移動体認識装置20の付近を通過または駐車されているかをクライアント端末30に知らせることができる。したがって、道路や駐車場を管理する者に、どのような移動体が通過しまたは駐車されているかを知らせることができるので、道路や駐車場の管理がしやすくなり、また、その環境に応じた適切な措置を迅速にとることができる。
【0057】
また、移動体認識装置を店舗の駐車場に設定することで、店舗の駐車場に入庫した車両を知ることができる。したがって、車により来店した顧客であって、何も購入しなかった顧客の来店情報を知ることができる。
【0058】
また、入庫と同時に、クライアント端末30にその車両の情報を送信することで、店側は、その移動体の所有者の情報を知ることができるので、きめ細やかなサービスを行うことができる。
【0059】
さらに、盗難車がこの移動体認識装置により撮影された場合には、クライアント端末にこの盗難車の活動情報が移動体情報データベースに蓄積され、かつ、その情報が所定のクライアント端末30に送信されるため、盗難車の行方を知ることができる。その結果、本実施の形態は、盗難対策にも有用である。
【0060】
また、特定の車種だけをある地域に入れる際にも有用である。すなわち、移動体認識装置をその地域の手前に設置しておき、人が検問をしなくてもその車両がその地域に入ることができるものかどうか判断することができる。
【0061】
また、車両に傷がついている場合に、その情報を移動体情報提供データベースに記憶しておき、所定の修理会社のクライアント端末に送信しておくことで、その修理会社はあらかじめ修理の準備をすることができる。
【0062】
また、車両の活動情報は、保険料査定の際に特に有用である。
【0063】
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を超えない範囲で種々の変更が可能である。
【0064】
クライアント端末30が取得権限があるかどうか判断してから、移動体情報を発信するようにしてもよい。この場合には、クライアント端末30が自己の識別番号(ID)およびパスワードを移動体情報提供サーバ10に送信し、その情報に基づいて移動体情報提供サーバ10がクライアント端末30において取得権限があるかどうか判断して、あると判断した場合にのみ移動体情報を送信してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】移動体情報提供システムを模式的に示す図である。
【図2】移動体情報提供サーバの構成例を示す。
【図3】移動体情報データベース18aの内容の一例を示す。
【図4】クライアント端末の構成例を示す。
【図5】第1動作例のフロチャートを示す。
【図6】第2動作例のフロチャートを示す。
【符号の説明】
【0066】
10 移動体情報提供サーバ
12 処理部
12a 識別情報判断手段
12b 読出手段
12c 記憶制御手段
12d 位置判断手段
14 送受信部
14a 送信手段
14b 受信手段
16 入力部
16a 操作部
16b データ取得手段
18 記憶部
18a 移動体情報データベース
19 情報記憶媒体
20 移動体認識装置
30 クライアント端末
30a 処理手段
30b 送信手段
30c 受信手段
30d 入力手段
30e 出力手段
40 通信ネットワーク
100 移動体情報提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバであって、
前記移動体の識別情報に対応づけて移動体情報を記憶した移動体情報データベースと、
前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた情報を受信する受信手段と、
前記認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段と、
前記識別情報判断手段により判断された移動体の識別情報に基づき、前記移動体情報データベースから移動体情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した移動体情報を前記クライアント端末に送信する送信手段とを含む、移動体情報提供サーバ。
【請求項2】
請求項1において、
前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を前記移動体情報データベースに記憶させる記憶制御手段を含む、移動体情報提供サーバ。
【請求項3】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバであって、
前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段と、
前記識別情報判断手段が判断した識別情報を前記クライアント端末に送信する送信手段とを含む、移動体情報提供サーバ。
【請求項4】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバであって、
前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段から受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断する識別情報判断手段と、
前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を移動体情報データベースに記憶させる記憶制御手段と、
前記クライアント端末から送信された情報送信要求および移動体を特定し得る情報を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段が受信した移動体を特定し得る情報に基づき、前記移動体情報データベースから該移動体と対応する移動体情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段により読出した移動体情報を前記クライアント端末に送信する送信手段と、を含む、移動体情報提供サーバ。
【請求項5】
前記移動体認識装置は、カメラであり、
前記移動体認識装置が前記移動体情報提供サーバに送信する認識情報は、前記カメラが移動体を撮影した画像情報である、移動体情報提供サーバ。
【請求項6】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバを用いた移動体情報提供方法であって、
受信手段が、前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた情報を受信するステップと、
識別情報判断手段が、前記認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するステップと、
読出手段が、前記識別情報判断手段により判断された移動体の識別情報に基づき、前記移動体の識別情報に対応づけて移動体情報を記憶した移動体情報データベースから移動体情報を読み出すステップと、
送信手段が、前記読出手段が読み出した移動体情報を前記クライアント端末に送信するステップとを含む、移動体情報提供方法。
【請求項7】
請求項6において、
記憶制御手段が、前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を前記移動体情報データベースに記憶させるステップを含む、移動体情報提供方法。
【請求項8】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバを用いた移動体情報提供方法であって、
受信手段が、前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信するステップと、
識別情報判断手段が、前記受信手段が受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するステップと、
送信手段が、前記識別情報判断手段が判断した識別情報を前記クライアント端末に送信するステップとを含む、移動体情報提供方法。
【請求項9】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信可能に接続された移動体情報提供サーバを用いる移動体情報提供方法であって、
第1受信手段が、前記移動体認識装置が認識した認識情報であって、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を受信するステップと、
識別情報判断手段が、前記第1受信手段から受信した認識情報に基づき、移動体の識別情報を判断するステップと、
記憶制御手段が、前記識別情報判断手段が判断した識別情報に対応させて、前記移動体認識装置から送信されてきた認識情報を移動体情報データベースに記憶させるステップと、
第2受信手段が、前記クライアント端末から送信された情報送信要求および移動体を特定し得る情報を受信するステップと、
読出手段が、前記第2受信手段が受信した移動体を特定し得る情報に基づき、前記移動体情報データベースから該移動体と対応する移動体情報を読み出すステップと、
送信手段が、前記読出手段により読出した移動体情報を前記クライアント端末に送信するステップと、を含む、移動体情報提供方法。
【請求項10】
前記移動体認識装置は、カメラであり、
前記移動体認識装置が前記移動体情報提供サーバに送信する認識情報は、前記カメラが移動体を撮影した画像情報である、移動体情報提供方法。
【請求項11】
移動体を認識する移動体認識装置およびクライアント端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続された移動体情報提供装置に請求項1〜10のいずれかに記載の移動体情報提供方法を実行させるプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−31224(P2006−31224A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−206959(P2004−206959)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(503001827)株式会社システムワン (1)
【Fターム(参考)】