説明

移動式発電機用の固体酸化物形燃料セルスタック

移動式電源供給システムで使用する固体酸化物形燃料電池モジュールが提供される。固体酸化物形燃料電池モジュールは、実質的に閉鎖された内部キャビティを画定する壁構造体を備えたハウジングを有し、このハウジングは、外壁面および内壁面を有する。また、固体酸化物形燃料電池モジュールは、ハウジングの外壁面から内壁面に壁面を貫通して延び、かつ内部キャビティと流体連通する開口部を有する。3層固体酸化物形燃料電池をハウジングに取り付け、開口部を実質的に覆うように位置決めする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、固体酸化物形燃料セルスタックに関し、より詳細には、面実装式の中温作動型固体酸化物燃料電池を有する固体酸化物形燃料セルスタック構造に関する。
【背景技術】
【0002】
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、電力範囲が1kw未満の移動式電源を提供する実現可能な解決手段として追求されてこなかった。固体酸化物形燃料電池は高温で作動し、一般的には、固定発電用途に適していると考えられている。移動式の電源供給用途に固体酸化物形燃料電池を使用しない理由の1つは、通常、固体酸化物形燃料電池システムを動作温度にするために要する数十分になることがある時間の長さにあり、この動作温度は、650〜900℃の範囲である。この長い立ち上げ時間と、熱サイクルが繰り返されるために固体酸化物形燃料電池で発生し得る劣化と、が相まって、固体酸化物形燃料電池を固定発電用途などの定常運転状態までゆっくりと上昇させることを許容できる用途に適したものにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
移動式の用途で固体酸化物形燃料電池を使用するために、熱サイクルによる劣化に対して高い耐性を有する小型のスタック構造体を開発する必要がある。セラミック電極支持式設計に基づく典型的な固体酸化物形燃料電池では、必要とされる熱サイクルに対する耐久性を得るために、小型のスタック構造に適さない形状にしなければならない場合がある。
【0004】
金属支持式の中温作動型固体酸化物形燃料電池(N・ブランドン(N.Brandon)他「500〜600℃で作動する金属支持式固体酸化物形燃料電池の開発(Development of metal supported solid oxide fuel cells for operation at 500−600℃)」米国金属学会マテリアルズソリューションコンファレンス、2003年8月13日〜15日、ペンシルベニア州ピッツバーグ)の出現は、小型で、かつ熱サイクルによる劣化に対して耐性のあるスタック構造を可能にした。本明細書では、1kw未満の用途に適したスタック構造について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
移動式電源供給システムで使用する固体酸化物形燃料電池モジュールが提供される。固体酸化物形燃料電池モジュールは、実質的に閉鎖された内部キャビティを画定する壁構造体を備えたハウジングを有し、このハウジングは、外壁面および内壁面を有する。また、固体酸化物形燃料電池モジュールは、ハウジングの外壁面から内壁面に壁構造体を貫通して延び、かつ内部キャビティと流体連通する開口部を有する。3層固体酸化物形燃料電池をハウジングに取り付け、開口部を実質的に覆うように位置決めする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1を参照すると、本発明の実施形態によるスタックリピートユニット10を示している。スタックリピートユニット10は、本明細書で説明するように、高比出力を発生させ、かつ急激な熱サイクルに耐えるように構成された面実装式の中温作動型固体酸化物形燃料セルスタック構造の基本部を形成する。スタックリピートユニット10は、固体酸化物形燃料電池モジュールと呼ばれることもある。
【0007】
スタックリピートユニット10は、複数の固体酸化物形燃料電池(SOFC)アッセンブリ14を支持するように構成されたハウジング12と、隣接する固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14と連結し、かつ電気的に接続する電気インタコネクト16と、を有する。各固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、図1および図1Aに示すように、このアッセンブリに取り付けられ、かつ電気インタコネクト16と電気的に接続するように接続された集電器18を有する。各固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、固体酸化物形燃料電池用の金属支持体でもある集電器18を有する。
【0008】
ハウジング12は、壁構造体を有する。ハウジング12の壁構造体は、内部キャビティ26を画定する。ハウジング12の壁構造体は、内側面13および外側面15を有する。
【0009】
図1では、ハウジング12は、燃料入口20を通じて反応ガスをハウジング12内に取り込み、排気出口22を通じて使用済みの反応ガスを排出するように構成される。図1Aに示すように、ハウジング12は、複数の開口部24および少なくとも1つの内部キャビティ26を有する。固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、開口部24を覆い、ハウジング12の外側面の一部とオーバラップするような大きさとされる。以下に説明するように、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14をハウジング12に接合するのに、このオーバラップが適している。図1Bに示すように、ハウジング12は、両側に開口部24を有する。固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、各開口部24を実質的に覆うように配置される。
【0010】
ハウジング12は、本技術分野において公知の高温での酸化処理を経て絶縁スケールを形成した合金または積層した絶縁スケールを有する合金から形成される。例えば、アルクロムY、アルクロムYHf、カンタル合金、18SRステンレス鋼などの商品名で市販されているFe−Cr−Al合金つまりフェクラロイ(fecralloy)および酸化によってアルミナスケールを形成できる他のアルミニウム含有合金をハウジング12に使用する。同様に、アルミナまたは適切な熱膨張係数を有するフェライト系ステンレス鋼およびニッケル基合金などの他の絶縁材料で形成できる合金またはこれらをコーティングできる合金を使用して、ハウジング12を形成してもよい。ハウジング12は、合金で形成する場合、薄いシートつまりホイルから形成される。ハウジング12の絶縁スケールは、固体酸化物形燃料電池アッセンブリの間の電気的なショートを防止する。当業者ならば、ハウジング12は各種の適切な材料から形成されることを理解できるであろう。
【0011】
ハウジング12はセラミック材料から形成されてもよい。例えば、イットリア安定化ジルコニア材料を使用して、ハウジング12を形成する。ストロンチウムを添加したチタン酸バリウムを使用して、ハウジング12を形成してもよい。ストロンチウムを添加したチタン酸バリウムの組成を変えて、熱膨張係数を固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の熱膨張係数に合わせてもよい。また、ハウジング12は、絶縁バリアつまり絶縁スケールの有無を問わず、ガラスセラミック複合材料、金属セラミック複合材料から形成されてもよい。ハウジング12がセラミック材料からなる実施形態では、開口部24との連通によって反応ガスを固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14に供給するために、少なくとも1つの内部キャビティ26または反応ガス流路(図示せず)によって連通した複数の内部キャビティを使用する。ハウジング12がセラミックからなる実施形態では、隣接する固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の間のショートを本質的に防止する電気絶縁体を提供する。
【0012】
図1Aおよび図1Bに示すように、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14をハウジング12に接合して、シール28を形成する。ハウジング12と固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の接合は、ハウジング12と固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14との間の開口部24を囲むオーバラップ部で行われる。シール28は、キャビティ26内の反応ガスがハウジング12外の反応ガスと反応することを防止する。通常、作動中に、水素を含む燃料ガスが燃料入口20を通ってキャビティ26内に流入する。空気などの酸化ガスは、ハウジング12の外側面のまわりを流れる。固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、制御された電気化学反応が起こり、この制御された反応から電力が発生することをそのイオン伝導性および電子伝導性によって可能にする。各反応ガスを直接混合すると、システムに損傷を与え得る燃焼反応が生じることがある。
【0013】
図1Aは、スタックリピートユニット10の断面図を示している。図1Aを参照すると、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、非多孔質領域32および多孔質領域34を有する金属支持体30を含む。さらに、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、電極層36、電解質層38および電極層40を有する。固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、中温作動型固体酸化物形燃料電池として文献で公知の固体酸化物形燃料電池システムの一種に属する。中温作動型固体酸化物形燃料電池は通常、700℃より低い温度で作動する(N・ブランドン他「500〜600℃で作動する金属支持式固体酸化物形燃料電池の開発」米国金属学会マテリアルズソリューションコンファレンス、2003年8月13日〜15日、ペンシルベニア州ピッツバーグ;A・ウェーバ(A.Weber)他、電源誌(J.Power Sources)、vol.127,273、2004年)。
【0014】
金属支持体30は、非多孔質領域32が多孔質領域34を囲むように構成された任意の適切な合金である。非多孔質領域32は、シール材料を使用して固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14をハウジング12に接合および封止するのに適している。シール材料の例は、活性金属ろう付け材、反応性酸化物成分を有する合金、ガラス、ガラスセラミックまたは本技術分野で公知の他の材料を含む。化学エッチング、レーザ穴加工、電子ビーム穴加工、ワイヤ放電加工(EDM)および本技術分野で公知の他の方法を含む様々な方法によって多孔質領域34を製造する。多孔質領域34により、内部キャビティ26内の反応ガスが電極層36と接触できるようになり、電気化学反応を進める。適切な合金は、限定するものではないが、フェライト系ステンレス鋼、400系ステンレス鋼、ニッケル基超合金、オーステナイト鋼およびクロミアなどの電子伝導性保護スケールを形成する他の合金を含む。適切なバイメタル材料を金属支持体30として使用してもよい。非多孔質領域32によって囲まれた多孔質領域34を含む金属支持体30の構造により、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14をハウジング12の外側面に面実装することが可能になる。
【0015】
金属支持体30の多孔質領域34に電極層36を積層する。通常、電極層36は、多孔質サーメット材料で形成されたアノード電解質である。例えば、ニッケル、銅、ルテニウムまたは他の金属と、任意の中温作動型固体酸化物電解質系である電解質材料と、を使用する。さらに、アノード系は、混合した電子/イオン伝導性材料で形成される。例えば、ドープされたチタン酸塩を微量の金属成分とともに使用する。当業者であれば、電極層36をカソード層とし、かつキャビティ26内の反応ガスを酸化反応物とすることができることを理解できるであろう。
【0016】
高密度電解質層38は、電解質が電極層36を実質的に覆うように電極層36に積層される。高密度電解質層38は、反応ガスが拡散し、ハウジング12外に漏れる可能性のある流路を閉鎖するために、ある程度まで非多孔質領域32とオーバラップする。任意の適切なセラミック積層技術を使用して、電解質層38を積層する。通常、電気泳動を使用して電解質層38を積層でき、次いで、固化および焼結を行う。電解質層38は、希土類を添加したセリア、好ましくはガドリニアを添加したセリア材料である。他の電解質材料は、限定するものではないが、ドープしたランタン没食子酸塩材料群、例えば、マグネシウムおよびストロンチウムを添加したランタン没食子酸塩を含む。さらに、電解質層38として、薄膜スカンジウム安定化ジルコニアを使用してもよい。通常、中温作動型固体酸化物電解質系は、約500〜700℃の範囲の温度で所望の酸素イオン伝導性を得ることができる。
【0017】
電極層40は電解質層38上に積層される。通常、電極層40は、電解質層38および電極層36が積層され、焼き付けつまり焼結された後で積層される。電極層40は、多孔質カソード電極である。多数の適切なカソード系を使用してもよい。カソード系は、イオン伝導相および電子伝導相を有する複合セラミックであり、マイクロ構造がイオンおよび電子の両方の3次元浸透を可能にする。例えば、カソード電極層40は、ガドリニアを添加したセリアをイオン伝導相とし、ドープしたランタンフェライトを電子伝導相とする。通常、イオン伝導相は、電解質系から得られ、電子伝導相は、良好な電子伝導性および酸化還元に対する良好な活性を有する任意の適切な無機酸化物である。固体酸化物形燃料電池の動作温度範囲で、良好なイオンおよび電子伝導体となる混合材料を電極として単独で使用することができるので、この層にイオン伝導材料を使用する必要がなくなる。当業者であれば、電極層40をアノード電極とし、アノードに供給される反応ガスを水素含有燃料とすることができることを理解できるであろう。
【0018】
反応物燃料の存在下で、必要な活動温度にある固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の電気化学反応中に、電極層40に向かう、または電極層40から来る電子流用の低抵抗流路を設けるために、集電器18を電極層40に取り付ける。電気インタコネクト16は、ハウジング12の外側面に取り付けた隣接する固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14のアノードとカソードとの間に電気接続を形成する。固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14が面実装構成であるので、電気インタコネクト16は、1つまたは複数の固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14を電気的に接続するために、反応物含有バリアつまりハウジング壁と交差する必要がない。
【0019】
図1Aの実施形態によれば、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14は、ハウジング12の外側面に取り付けられている。上記のように、ハウジング12は、各固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14を電気的に絶縁するために、適切な絶縁スケール42を有さなければならない。絶縁スケール42は、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14を絶縁して、隣接する固体酸化物形燃料電池アッセンブリの間の電気的な流路が、電気インタコネクト16のみであることを保証する。例えば、セラミック製ハウジングなどの導電性ではないハウジングを使用する本発明の実施形態では、絶縁スケール42を削除することができる。
【0020】
図1および図1Aを参照すると分かるように、作動時、反応ガス即ち水素含有燃料は、燃料入口20からハウジング12に流入し、内部キャビティ26、開口部24および多孔質領域34を流れ、本技術分野において公知のように、水素は、三相界面(TPB)領域で酸素イオンと反応する。三相界面領域は、電極層36および電解質層38の界面付近にある。一般的に、水素含有ガスは、水素および一酸化炭素を含む改質ガスである。電極層40で、酸化剤即ち空気ガス内の酸素を集電器18によって送出された電子を捕捉した酸素イオンに還元する。酸素イオンは、イオン伝導プロセスによって電極層40および電解質層38を通って移送されて、三相界面で水素と反応し、電子を放出する。放出された電子は、電極層36を通って金属支持体30に進み、次いで、電気インタコネクト16を通って次の固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の集電器18に進むなどして、外部負荷を備えた回路を完結する。アノード層36およびカソード層40を逆にすることが望ましい場合もあり、この場合に、本技術分野において公知のように、ハウジング12の内部または外部にある反応ガスを置き換える必要があることを理解されたい。
【0021】
図1Bは、低製造コストをもたらす対称設計のハウジング12を示している。しかし、他の非対称設計も本発明の範囲内である。集電器18および固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の各層の詳細は、図1Bの図を分かりやすくするために省略される。内部キャビティ26により、キャビティ内の反応ガスは、ハウジング12の両面に取り付けた固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14と流体連通する。各反応ガスが混ざって固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14を損傷させる形態で反応することを防止するシール28を形成するように、各固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14をハウジング12に接合する。ハウジング12の平らで細長い箱状構造によって、一連の固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14をハウジング12の両面に取り付けることが可能になる。これは、サイズが小型で、他のリピートユニットとともに吊り下げられて、移動式発電システムの電力発生要素となる頑強で軽量のスタックを形成するスタックリピートユニット10の構築を可能にする。内部キャビティ26は、完全に空にしてもよいし、またはガスを再分散させることと、速度場をより一様にすることと、ガスの停滞領域をなくすことと、を強化する軽量構造体を含んでもよい。
【0022】
図1Dは、図1の線A−Aに沿った断面図を示し、リピートユニット10の完結した電気回路がどのように構成されているかを示している。この実施形態では、燃料反応物は、リピートユニットの内部キャビティ26を通って流れており、空気即ち酸化剤ガスは、リピートユニット外を流れている。本技術分野において公知のように、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ14の電極を逆に取り付けた場合、ガス流を反対にする必要がある。
【0023】
図1Cは、本発明によるリピートユニット110の他の実施形態を示している。リピートユニット110は、ハウジング112、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ114、電気インタコネクト116、集電器118、燃料入口120、排気出口122、開口部124、内部キャビティ126、シール128、金属支持体130、非多孔質領域132および多孔質領域134を有する。複数の固体酸化物形燃料電池アッセンブリ114、複数の燃料入口120および複数の排気出口122とすることも本発明の範囲内であることを理解されたい。
【0024】
リピートユニット110は、ハウジング112の内側面に取り付けた固体酸化物形燃料電池アッセンブリ114を有する。シール材料は、金属支持体130の非多孔質領域132とハウジング112の内壁115との間に気密シール128を形成している。上記のように、ハウジング112は、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ114を電気的に絶縁する絶縁スケールつまりコーティング142を有する。ハウジング112は、絶縁スケールつまりコーティングを必要としない電気絶縁材料で形成される。
【0025】
図2は、金属支持体30によって支持され、3層電池の最上層として見ることができる電極40を有する3層中温作動型固体酸化物形燃料電池の上面図を示している。図2では、カソード電極層40を明瞭に見ることができる。図3は、図2の3層中温作動型固体酸化物形燃料電池の金属支持体の底面図を示している。図3に示すように、金属支持体30は、非多孔質領域32によって囲まれた多孔質領域34を有する。3層中温作動型固体酸化物形燃料電池の3つの層は、図2に示すカソード電極層40、図示しない電解質層および図示しないアノード電極層である。3層電池の3つの層はすべて、金属支持体30によって支持されている。この3層構造体は、金属支持体30の多孔質領域34を実質的に覆い、これによって、各反応ガスが混合することを防止する。
【0026】
図4は、本発明による固体酸化物形燃料セルスタックの他の実施形態に従ったハウジング212を示している。ハウジング212は、対称の半体シェルに打ち抜いた2つの薄い合金シートから形成される。対称の半体シェル同士を結合してハウジング212を形成する。ハウジング212は、少なくとも1つの固体酸化物形燃料電池アッセンブリを収容する寸法の長さを有する。ハウジング212の長さは、図1および図5に示すように、その長さに沿って互いに隣接して配置された複数の固体酸化物形燃料電池アッセンブリを収容する寸法であることが好ましい。ハウジング212は、幅内に少なくとも1つの固体酸化物形燃料電池アッセンブリを収容する寸法の幅を有する。ハウジング212は、幅に沿って並んで配置された複数の固体酸化物形燃料電池アッセンブリを収容する寸法の幅を有することを理解されたい。ハウジング212は、長さおよび幅に比べて比較的小さい厚さを有し、これによって平らな箱状構造を形成する。ハウジング212は、ガスの流れおよび分散に関する必要条件を満たすために、1つまたは複数の反応ガス入口(図示せず)および1つまたは複数の排気出口(図示せず)を有する。
【0027】
ハウジング212は、両側に配置された複数の開口部224を有する。ハウジング212は、対で整列した開口部224を有するように構成され、対の1番目はハウジングの前部側にあり、対の2番目は対向する後部側にある。この対の構成により、固体酸化物形燃料電池アッセンブリによって覆われた比較的大きな表面積を有する小型のリピートユニットが可能になる。ハウジング212により、熱サイクルに対して頑強で、かつ多くの移動式発電システム用途に対して十分な出力密度を供給できる面実装式スタック構造が可能になる。
【0028】
ハウジング212は、隅部に配置された支持体250を有する。この支持体250は、取付開口部252またはハウジングをフレームに取り付けるように構成された同様の取付構造部を有する。図6を参照して以下に説明するように、支持体250および取付開口部252を使用して、ハウジング212をフレームに取り付ける。ハウジング212をフレームに連結するために、例えば、保持取付具、接合取付具、または留め具などの適切な取付構造体を使用することを理解されたい。
【0029】
図4に示すように、ハウジング212は、面当たり3つの開口部224を有し、全部で6つの開口部224を有する。図6を参照して以下に示すように、開口部のこの構成により、リピートユニットを固体酸化物形燃料セルスタック構造に効率よく実装することができる。本発明の範囲から逸脱することなく、面当たり任意の数の開口部を使用することができることを理解されたい。
【0030】
図4Aは、図4の線A−Aに沿って取ったハウジング212の断面図を示している。図4Bは、図4Aの断面図の部分拡大図を示している。図4Bは、ハウジング212に構造的な強さを付与する、ハウジング212内の補強曲げ部つまり補強材213を示している。ハウジング212の平面に他の補強構造を打ち抜き加工するか、エンボス加工するか、または取り付けて、構造体の変形または曲がりを最小限にする。溶接、拡散接合、摩擦溶接、ろう付けおよび本技術分野において公知の他の方法などの一般的な金属加工を使用して、ハウジング212の半体を接合する。さらに、図4Bは、ハウジング212を溶接するか、ろう付けするか、または他の方法でシールするために使用できる重ねフランジ215を示している。ハウジング212は、2つの打ち抜き加工されたシェルで構築されてもよい。示すように、ハウジング212は、開口部224と流体連通して反応ガスが供給されることを可能にする内部キャビティ226を有する。ハウジング212の内部キャビティでガス流を再分散させるように、補強曲げ部つまり補強材213を設計する。他の材料または構造を使用して、リピートユニットの幅にわたって速度場が半ば一様になるか、または速度場に停滞領域がなくなるように、ガス流の分散に影響を及ぼすようにしてもよい。このような材料および構造は、限定するものではないが、非常に高い多孔率のセラミック構造体、スケールからなる絶縁膜を有する波形エキスパンドメタル、絶縁コーティングもしくはスケールを有するワイヤメッシュつまりワイヤクロスまたはスチールウールを含む。
【0031】
ハウジング212がアルミナ合金で形成される場合、ハウジングの半体同士を結合した後、ハウジングは、適切な温度、雰囲気および時間で酸化されて、積層したアルミナ絶縁スケールを形成する。あるいは、最初に半体を酸化して、積層したアルミナ絶縁スケールを形成し、次いで、酸化物面またはガラスもしくはガラスセラミック材料に積層する活性金属ろう付け材または金属ろう付け材を使用する適切な接合法によって、半体同士を接合してもよい。ハウジング212が非アルミナ合金で形成される場合、絶縁コーティングをその外側面に施す。
【0032】
図5に示す構造は、本発明の実施形態によるスタックリピートユニット210を概略的に示している。図5は、図4を参照して説明したハウジング212の平面図を示している。開口部224を実質的に覆うように固体酸化物形燃料電池アッセンブリ214をハウジング212に接合する。各開口部224を覆うように固体酸化物形燃料電池アッセンブリ214を接合する場合、ハウジング212内の反応ガスがハウジング212から漏れることを防止するようにハウジング212をシールする。
【0033】
図5Aは、図5の線A−Aに沿った断面図を示しており、図1Bを参照して上記に説明した構造と同様である。溶接、ろう付け、拡散接合などの適切な接合法によって、2つの半体同士からハウジング212を接合する。ハウジング212を酸化させるか、または別の方法で処理して、表面に絶縁スケール242を形成つまり積層させる。シール228を使用して、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ214をハウジング212にシールする。シール228は、金属ろう付け材、活性金属ろう付け材、ガラス、ガラスセラミックまたは本技術分野において公知の他のシール材料である。
【0034】
図6は、固体酸化物形燃料セルスタック270を示している。スタック270は、複数のスタックリピートユニット210を支持するように構成されたフレーム272を有する。フレーム272は、任意の適切な材料であってよい。例えば、フレーム272は、ステンレス鋼や他の適切な合金である。フレーム272は耐衝撃性があり、スタックリピートユニット210が、機械的衝撃、急激な振動または移動式発電システムにかかる他の衝撃による損傷を受けないように構成されることが望ましい。さらに、フレーム272を電気的に絶縁することが望ましい。図6に示すように、フレーム272は、概ね3次元直方体構造を形成している。以下に説明するように、複数のリピートユニット210をフレーム272で吊り下げる。スペーサ278は、隣接するリピートユニット210の間に挿入される金属製またはセラミック製のワッシャ状構造であるとともに、リピートユニット間の間隔が実質的に一定になることを保証し、これにより、電気化学反応および冷却を目的として固体酸化物形燃料電池アッセンブリ214に反応ガスを供給しながら、固体酸化物形燃料電池アッセンブリ214の外側面を流れる反応ガスの分散が実質的に一様になる。必要ならば、電気絶縁性の高多孔質材料を隣接するリピートユニット間に置いて、反応ガス流の分散に影響を及ぼしてもよい。
【0035】
フレーム272は、少なくとも1つの懸架部材274および少なくとも1つの連結部材276を有する。懸架部材274は、フレーム272および複数の懸架したリピートユニット210を移動式発電システムの高温部に固定するように構成される。懸架部材274は、リピートユニット210の長さ寸法を突出して延びており、これによって、図7を参照して以下に説明するように、固体酸化物形燃料セルスタック270を移動式発電システム内に吊り下げる構造体を形成する。
【0036】
図6に示すように、フレーム272は、4つの懸架部材274を有する。上記のように、フレーム272は、フレーム272をリピートユニット210の取付開口部252に取り付けるように構成された連結部材276を有する。リピートユニット210における長手方向の各端部に1つずつある一対の連結部材276は、リピートユニット210のハウジング212における各隅部に配置される取付開口部252を貫通するロッド状のループ構造の形態をとる。任意の適切な接合または取付機構によって、連結部材276を懸架部材272に取り付ける。連結部材は、各種留め具およびその他の取付手段を含むハウジング212上の対応する構造体と協働するように構成されることを理解されたい。反応ガスが、実質的に一様な態様でハウジング212を流れることを可能にするように、スペーサ278を隣接するリピートユニット210の間に使用して、リピートユニットを互いに離間させる。
【0037】
図7は、低熱質量スタック構造に基づいた移動式発電システム300を概略的に示している。発電システム300は、速い立ち上げを可能にし、多くの移動式用途の十分な電圧および電力を達成させる。システムは、例えば、ブタンや他の炭化水素燃料などの燃料を、主にH2、CO、H2O、CO2と、空気流からの窒素と、を含む改質ガス流に変換するために、触媒部分酸化(CPOX)処理に基づく改質装置302を有する。発電システム300は、固体酸化物形燃料セルスタック370を出た残留可燃ガスの燃焼を促進させる触媒バーナ304を有する。
【0038】
発電システム300は、高温コンパートメント306つまりホットコンパートメントおよび周囲温度コンパートメント308を有する。改質装置302、固体酸化物形燃料セルスタック370、触媒バーナ304および1つまたは複数の回収熱交換器310は、高温コンパートメント306に収容されている。高温コンパートメント306からの熱損失および周囲温度コンパートメント308の過熱の両方を防止し、取り扱いを容易かつ安全にするために、高温コンパートメント306を熱的に切り離す。
【0039】
空気の予熱およびエネルギの回収のために、高効率の回収熱交換器310を使用して熱を管理する。さらに、エーロゲルなどの超低熱伝導性断熱材を使用して、高温コンパートメント306を断熱する。作動中、熱特性を弱め、かつ安全性を向上させるために、発電システム300を出る以前に、プロセスガスを外気で希釈することができる。
【0040】
周囲温度コンパートメント308は、空気処理サブシステム314と、燃料制御部316、オプションのポンプサブシステム(図示せず)と、充電式バッテリ320と、電気制御およびバッテリ充電用の直流/直流変換器322と、プロセスコントローラ324と、出力調整サブシステム326と、を有する。
【0041】
空気処理サブシステム314は、速度制御型送風機328を有する。送風機328は、希釈用供給空気330、カソード用供給空気332および改質装置用供給空気334を供給する。希釈用供給空気330は、移動式電源供給システムの熱特性を弱める。カソード用供給空気332は、反応空気を燃料セルスタック370のカソード側に供給する。改質装置用供給空気334は、空気を触媒部分酸化の改質装置302に供給する。
【0042】
送風機328は、周囲温度チャンバ308内に配置される。希釈用供給空気は、周囲温度チャンバ308から生じて、回収熱交換器310を出た排気と混ざり、排気を希釈するとともに、冷却する。同様に、カソード用供給空気332は、周囲温度チャンバ308から生じて、反応空気を燃料セルスタック370のカソード側に供給する以前に予熱されるように、回収熱交換器310を通過する。同様に、改質装置用供給空気は周囲温度チャンバ308から生じ、高温チャンバ306内の改質装置302に供給される。
【0043】
ブタン燃料タンク336は、反応ガスをスタック370のアノード側に供給する。ブタンは、その高い蒸気圧によって自動加圧されて、反応ガス流をスタック370に供給する。他のタイプの燃料では、燃料を改質装置302に供給するために、速度制御式ポンプ(図示せず)が必要である。
【0044】
作動下で、燃料セルスタック370を出た任意の残留可燃ガスを触媒バーナ304で燃焼させる。
【0045】
最大約100℃/分のスタック加熱速度によって、発電システム300の立ち上げ時間を制御する。触媒部分酸化の改質装置302または個別のバーナ(図示せず)もしくは電気ヒータ(図示せず)によって加熱を行う。充電可能なバッテリ320を使用して、負荷340に電力を供給し、送風機328およびシステムコントローラ324用の開始電力を供給する。
【0046】
即時に出力できるように電力システム300が設計される。このような設計では、充電可能なバッテリ320は、高温チャンバ306を加熱し、送風機328およびシステムコントローラ324を駆動するために必要な電力と、利用者への開始電力と、を供給できる容量である。立ち上げ後、スタック370から取り込んだ電力により、バッテリ320を再充電し、送風機328と、システムコントローラ324と、必要に応じてシステム300の他の構成要素と、に電力を供給する。
【0047】
本発明の典型的な実施形態を示し、特定の実施形態およびその用途に関連させて説明したが、いずれもが本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書に記載した発明に対する多数の変更、修正または改造が可能であることが当業者には明らかであろう。したがって、このような変更、修正および改造はすべて、本発明の範囲内であるとみなすべきである。
【0048】
本発明の前述した説明を示し、特定の実施形態およびその用途に関連させて記載したが、この説明は、例示と説明のために提示されたのであって、それに尽きるものではないし、開示した特定の実施形態および用途に本発明を限定するものでもない。いずれもが本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書に記載した発明に対する多数の変更、修正または改造が可能であることが当業者には明らかであろう。特定の実施形態および用途は、本発明の原理とその実際の用途の最も優れた実例を提供するように選択および記載され、これによって、様々な実施形態で、企図された特定の使用に適した様々な修正とともに、当業者が本発明を利用できるようにする。したがって、このような変更、修正、変形および改造はすべて、添付の特許請求の範囲が、公正に、法律的に、公平に権利を与えられた広さに従って解釈された場合に、添付の特許請求の範囲によって決まる本発明の範囲内であるとみなすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態による固体酸化物形燃料セルスタック内のリピートユニットの平面図である。
【図1A】図1の線A−Aに沿って取った図1のリピートユニットを示す断面図である。
【図1B】図1の線B−Bに沿って取った図1のリピートユニットを示す断面図である。
【図1C】線B−Bに沿って取った、本発明の他の実施形態の断面図である。
【図1D】図1の線A−Aに沿って取った図1のリピートユニットを示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態による金属基材に積層された固体酸化物形燃料電池の上面図である。
【図3】本発明の実施形態による固体酸化物形燃料電池を支持するように構成された金属基材の底面図である。
【図4】本発明の実施形態による面実装式固体酸化物形燃料電池を支持するように構成されたハウジングの平面図である。
【図4A】図4のハウジングの線A−Aに沿った正射投影断面図である。
【図4C】図4Aのハウジングの部分4Cの拡大断面図である。
【図5】本発明による燃料セルスタックのリピートユニットにおける実施形態の平面図である。
【図5A】図5の線A−Aに沿った断面図である。
【図6】図5に示したリピートユニットで構成された懸架式スタックの斜視図である。
【図7】図6と同じ懸架式固体酸化物形燃料セルスタック構成を使用した移動式発電システムの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に閉鎖された内部キャビティを画定する壁構造体を備え、外壁面と、内壁面と、を有するハウジングと、
前記ハウジングの前記外壁面から前記内壁面に前記壁構造体を貫通して延び、かつ前記内部キャビティと流体連通する開口部と、
前記ハウジングに取り付けられて前記ハウジングとともに気密シールを形成し、かつ前記開口部を実質的に覆うように位置決めされた3層固体酸化物形燃料電池と、
を有する固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項2】
前記3層固体酸化物形燃料電池が、
金属支持体に積層された第1の電極層と、
前記第1の電極層の上面に積層された電解質層と、
前記電解質層の上面に積層された第2の電極層と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項3】
前記第1の電極層はアノード電極であり、前記第2の電極層はカソード電極であることを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項4】
前記第1の電極層はカソード電極であり、前記第2の電極層はアノード電極であることを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項5】
前記金属支持体は、非多孔質領域と接する多孔質領域を有することを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項6】
前記第1の電極層、前記電解質層および前記第2の電極層は、前記金属支持体の前記多孔質領域を実質的に覆う大きさに形成されることを特徴とする請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項7】
前記3層固体酸化物形燃料電池は、前記ハウジングの外側面に取り付けられて気密シールを形成し、かつ前記開口部を実質的に覆うように位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項8】
前記気密シールは、ガラスシール材料を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項9】
前記気密シールは、ろう付けシール材料を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項10】
前記3層固体酸化物形燃料電池は、前記ハウジングの内側面に取り付けられて気密シールを形成し、かつ前記開口部を実質的に覆うように位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項11】
前記気密シールは、ガラス材料を含むことを特徴とする請求項10に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項12】
前記気密シールは、ろう付けシール材料を含むことを特徴とする請求項10に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項13】
前記ハウジングの前記外壁面から前記内壁面に前記壁構造体を貫通して延び、かつ前記内部キャビティと流体連通する複数の開口部と、
前記金属支持体の前記非多孔質領域と前記外壁面との間に実質的にガス不浸透性のシールを形成するシール材料によってハウジングに結合されるとともに、それぞれが前記複数の開口部の各々と整列された複数の3層固体酸化物形燃料電池と、
をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項14】
前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第1番目の前記第1の電極層から、前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第2番目の第2の電極層に電子流路を形成するように構成された電気インタコネクトをさらに有することを特徴とする請求項13に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項15】
前記電気インタコネクトは、実質的に前記ハウジング外にあることを特徴とする請求項14に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項16】
前記電気インタコネクトは、前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第1番目の前記金属支持体に連結され、かつ前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第2番目に取り付けられた集電器に連結されることを特徴とする請求項15に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項17】
前記ハウジングの前記外壁面から前記内壁面に前記壁構造体を貫通して延び、かつ前記内部キャビティと流体連通する複数の開口部と、
前記金属支持体の前記非多孔質領域と前記外壁面との間に実質的にガス不浸透性のシールを形成するシール材料によってハウジングに結合されるとともに、それぞれが前記複数の開口部の各々と整列された複数の3層固体酸化物形燃料電池と、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項18】
前記電気インタコネクトは、実質的に前記ハウジング外にあることを特徴とする請求項17に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項19】
前記電気インタコネクトは、前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第1番目の前記金属支持体に連結され、前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第2番目に取り付けられた集電器に連結されることを特徴とする請求項18に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項20】
前記複数の3層固体酸化物形燃料電池の第1番目の前記第1の電極層と、該複数の3層固体酸化物形燃料電池の第2番目の第2の電極層との間に電子流路を形成するように構成された電気インタコネクトをさらに有することを特徴とする請求項17に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項21】
前記ハウジングは、細長い平らな箱状の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項22】
前記細長い平らな箱状の形状が、
少なくとも1つの固体酸化物形燃料電池アッセンブリを収容する寸法の幅と、
少なくとも1つの固体酸化物形燃料電池アッセンブリに反応ガスを供給するのに十分なガス浸透性空間を前記内部キャビティが有することを可能にする寸法の厚さと、
複数の並んだ固体酸化物形燃料電池アッセンブリを収容する寸法の長さと、
を含むことを特徴とする請求項21に記載の固体酸化物形燃料電池モジュール。
【請求項23】
少なくとも1つの固体酸化物形燃料電池モジュールと結合するように構成されたフレームと、
前記フレームに結合された固体酸化物形燃料電池モジュールと、
を有し、
前記固体酸化物形燃料電池モジュールが、
反応ガス用のキャビティを形成するとともに、外側面と、前記フレームと結合するように構成された取付構造体と、を有するハウジングと、
前記ハウジングの前記反応ガス用キャビティおよび前記外側面と流体連通する前記ハウジング内の少なくとも1つの開口部と、
前記ハウジングの前記面に取り付けられるとともに、前記開口部を実質的に覆い、これによって、前記反応ガス用キャビティをシールする少なくとも1つの燃料電池アッセンブリと、
を有する固体酸化物形燃料セルスタック。
【請求項24】
前記フレームが、
前記フレームを前記ハウジングに結合するように構成されたハウジング結合部と、
前記ハウジング結合部に取り付けられるとともに、前記固体酸化物形燃料セルスタックを移動式発電システム内に吊り下げるように構成された少なくとも1つの懸架部材と、
を有することを特徴とする請求項23に記載の固体酸化物形燃料セルスタック。
【請求項25】
前記少なくとも1つの燃料電池アッセンブリが、
金属支持体に積層された第1の電極層と、
前記第1の電極層の上面に積層された電解質層と、
前記電解質層の上面に積層された第2の電極層と、
を有することを特徴とする請求項23に記載の固体酸化物形燃料セルスタック。
【請求項26】
前記金属支持体は、非多孔質領域と接する多孔質領域を有することを特徴とする請求項25に記載の固体酸化物形燃料セルスタック。
【請求項27】
前記第1の電極層、前記電解質層および前記第2の電極層は、前記金属支持体の前記多孔質領域を実質的に覆う大きさに形成されることを特徴とする請求項25に記載の固体酸化物形燃料セルスタック。
【請求項28】
多孔質領域および非多孔質領域を有する金属支持体と、
前記金属支持体に積層され、アノード、カソードおよび電解質が前記金属支持体の前記多孔質領域を実質的に覆う固体酸化物形燃料電池と、
前記固体酸化物形燃料電池の前記カソードに取り付けられた集電器と、
前記集電器に取り付けられ、かつ電子用の電流路をもたらすように構成された電気インタコネクトと、
電流を阻止するように構成された絶縁ハウジングであって、
前記金属支持体の前記多孔質領域とほぼ境界線をともにする大きさに形成された少なくとも1つの開口部を有し、
ガス流を伝達するように構成されたキャビティを画定し、
前記金属支持体の前記非多孔質領域が、前記絶縁ハウジングに接合され、該金属支持体の前記多孔質領域が前記ガス流と連通する絶縁ハウジングと、
を有する燃料セルスタック。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図4C】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−505370(P2009−505370A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−526914(P2008−526914)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/029417
【国際公開番号】WO2007/021280
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(500477447)ユーティーシー パワー コーポレイション (138)
【Fターム(参考)】