説明

移載装置

【課題】物品を挟持する移載装置において、物品をつぶれにくくする。
【解決手段】移載装置29は、スタッカクレーンに搭載され、荷物の両側を挟んで荷物を、荷物収納棚との間で出し入れする。移載装置29は、スタッカクレーンに搭載可能な装置本体31と、クランプ部33と、前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bと、移動駆動部61と、を備えている。クランプ部33は、装置本体31に対して進退可能かつ荷物を挟持する閉位置および荷物から離反した開位置に開閉可能に装置本体31に配置されている。前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bは、移載方向である前後X方向に間隔を隔てて装置本体31に配置され、クランプ部33を開閉駆動する。移動駆動部61は、装着本体31に配置され、クランプ部33を進退駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移載装置、特に、搬送装置に搭載され、物品の両側を挟んで物品を移載位置との間で出し入れする移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動倉庫は、一対のラックと、スタッカクレーンと、入庫ステーションと、出庫ステーションとを備えている。一対のラックは、前後方向(移載方向)に所定間隔を空けるようにして設けられている。スタッカクレーンは、前後のラック間の走行通路を左右方向に走行する。入庫ステーションは、一方のラックの側方に配置されている。出庫ステーションは、他方のラックの側方に配置されている。ラックは、上下・左右に並んだ多数の移載位置の一例である荷物収納棚を有する。スタッカクレーンは、走行台車と、走行台車に設けられたマストに昇降可能に装着された昇降台と、昇降台に設けられた移載装置とを有している。
従来の移載装置として、物品の一例である荷物の両側を一対のアームを有するクランク部により挟んでラックに移載可能なものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
従来の移載装置は、荷物の両側を挟持する一対のアームを有するクランプ部と、アームの伸縮方向と同方向に荷物を搬送可能なコンベア部とを有している。コンベア部は一対のアームの間に配置されている。一対のアームは開閉方向に移動して荷物を挟持および挟持解除可能である。
このようなクランプ部を有する移載装置では、一対のアームは、前後方向の中間部に配置されたチェーンを有する開閉駆動部により開閉駆動されている。チェーンは、移載装置の両端に垂直軸回りに回転する一対のスプロケットにより回転駆動される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−52064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の構成では、1本のチェーンで一対のアームを開閉駆動している。このため、一対のアームの先端で荷物を挟持すると、物品から遠い位置で一対のアームが開閉駆動される。この結果、アームの開閉駆動部で駆動される部分がたわみ、段ボール等の強度が弱い物品では、たわんだアームが物品をつぶすおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、物品を挟持する移載装置において、物品をつぶれにくくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合わせることができる。
本発明の一見地に係る移載装置は、搬送装置に搭載され、物品の両側を挟んで物品を移載位置との間で出し入れする移載装置である。移載装置は、搬送装置に搭載可能な装置本体と、クランプ部と、第1開閉駆動部および第2開閉駆動部と、移動駆動部と、を備えている。クランプ部は、装置本体に対して進退可能かつ物品を挟持する閉位置および物品から離反した開位置に開閉可能に装置本体に配置されている。第1開閉駆動部および第2開閉駆動部は、移載方向に間隔を隔てて装置本体に配置され、クランプ部を開閉駆動する。移動駆動部は、装着本体に配置され、クランプ部を進退駆動する。
この移載装置では、移載位置から移載装置に物品を積み込むときには、クランプ部を開位置にして移載位置にクランプ部を進出させる。そして、クランプ部を閉位置にして物品を挟持して移載装置内に引き込む。このとき、クランプ部は移載方向に間隔を隔てて配置された第1開閉駆動部および第2開閉駆動部により開位置から閉位置に移動する。ここでは、開位置から閉位置への閉動作において、移載方向に間隔を隔てて配置された第1開閉駆動部および第2開閉駆動部により駆動されてクランプ部は閉動作を行うので、移載方向の両側でクランプ部を駆動可能になる。このため、物品の近くでクランプ部を開閉でき、物品の両側に配置されるクランプ部がたわみにくくなる。したがって、物品がつぶれにくくなる。
【0007】
第1開閉駆動部および第2開閉駆動部は、一つの駆動部材により駆動されてもよい。この場合には、2つの開閉駆動部が一つの駆動部材により連動して駆動されるので、2つの開閉駆動部を同期させやすくなる。このため、クランプ部を2つの開閉駆動部により駆動してもクランプ部の開閉動作の精度を高めることができ、さらに物品がつぶれにくくなる。
【0008】
クランプ部は、第1ベース部材および第2ベース部材と、第1アームおよび第2アームとを有してもよい。第1ベース部材および第2ベース部材は、装置本体に開閉する方向に移動可能に設けられている。第1アームおよび第2アームは、第1ベース部材および第2ベース部材に各別に進退可能に設けられている。移載装置は、第1差分検出部および第2差分検出部をさらに備える。第1差分検出部および第2差分検出部は、第1ベース部材および第2ベース部材に移載方向に間隔を隔てて配置され、第1開閉駆動部の移動量と第1アームの移動量との差および第2開閉駆動部の移動量と第1アームの移動量との差を各別に検出する。
この場合には、移載方向に間隔を隔てて配置された第1開閉駆動部および第2開閉駆動部のそれぞれの移動量と第1アームの移動量との差を検出できるので、常に物品に近い側で移動量の差を検出できる。このため、クランプ部の開閉動作の精度をさらに高めることができ、さらに物品がつぶれにくくなる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、開位置から閉位置への閉動作において、移載方向に間隔を隔てて配置された第1開閉駆動部および第2開閉駆動部により駆動されてクランプ部は閉動作を行うので、移載方向の両側でクランプ部を駆動可能になる。このため、物品の近くでクランプ部を開閉でき、物品の両側に配置されるクランプ部がたわみにくくなる。したがって、物品がつぶれにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図。
【図2】図1のII−II矢視図であり、ラックとスタッカクレーンを説明するための図。
【図3】図1のIII−III矢視図であり、ラックとスタッカクレーンを説明するための図。
【図4】移載装置の模式平面図。
【図5】コンベア部の概略側面図。
【図6】クランプ部が最も内側に配置されたときのコンベア部およびクランプ部の平面図。
【図7】クランプ部の側面図。
【図8】クランプ部が最も内側に配置されたときのコンベア部との位置関係を示す正面図。
【図9】アーム閉検出部の一部断面平面図。
【図10】クレーン制御部の機能ブロック図。
【図11】クレーン制御部の移載動作を説明するフローチャート。
【図12】配置動作を説明するフローチャート。
【図13】寄せ動作を説明するフローチャート。
【図14】搬送元と搬送先とが同じ側にある場合の移載動作を説明する模式図。
【図15】搬送元と搬送先とが異なる側にある場合の移載動作を説明する模式図。
【図16】他の実施形態の図4に相当する移載装置の概略平面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)自動倉庫全体
以下、本発明に係る一実施形態が採用された自動倉庫1を説明する。なお、この実施形態において、図1の上下方向が自動倉庫1の前後X方向であり、図1の左右方向が自動倉庫1の左右Y方向である。
図1において、自動倉庫1は、主に、前ラック2aおよび後ラック2bと、その間を走行するスタッカクレーン3とから構成されている。
【0012】
(2)ラック
前ラック2aおよび後ラック2bは、左右Y方向に延びるスタッカクレーン3の走行通路5を挟むよう前後に配置されている。前ラック2aおよび後ラック2bは、走行通路5側に所定間隔で左右に並ぶ多数の第1支柱7と、走行通路5と反対側に所定間隔を空けて並ぶ第2支柱9と、隣り合う第1支柱7および第2支柱9の間に設けられた多数の荷物支承部11とを有している。この実施形態では、一つの荷物支承部11は、二つの荷物収納棚13を有している。荷物収納棚13には、図1から明らかなように、スタッカクレーン3が中心基準かつ後端(走行通路5側端)基準で荷物Wを載置する。
【0013】
前ラック2aの左側の最下段には、荷物Wを入庫するための入庫ステーション17が配置されている。後ラック2bの左側の最下段には、荷物Wを出庫するための出庫ステーション19が配置されている。したがって、入庫ステーション17および出庫ステーション19においても、2個の荷物Wを入出庫可能である。
【0014】
(3)スタッカクレーン
図1、図2および図3において、走行通路5に沿って、上ガイドレール21aおよび下ガイドレール21bが設けられており、上ガイドレール21aおよび下ガイドレール21bにスタッカクレーン3が左右Y方向に移動可能に案内されている。スタッカクレーン3は、多数の荷物収納棚13と入庫ステーション17と出庫ステーション19との間で荷物Wを搬送する。
【0015】
スタッカクレーン3は、図2および図3に示すように、台車本体23および昇降台27を有する走行台車22と、走行台車22に設けられた2台の移載装置29と、を有している。台車本体23は、左右Y方向の両端部に左走行車輪23aおよび右走行車輪23bを有している。左走行車輪23aおよび右走行車輪23bは、台車本体23に軸受により回転自在に支持され、下ガイドレール21b上を走行する。台車本体23は、下ガイドレール21bを挟んで両端に一対配置された前ガイドローラ23cおよび後ガイドローラ23dにより下ガイドレール21bに案内される。右走行車輪23bは、走行用モータ87により駆動される。台車本体23の左走行車輪23aおよび右走行車輪23bの内側には、左マスト25aおよび右マスト25bが固定されている。左マスト25aおよび右マスト25bは、上下方向に延びている。昇降台27は、台車本体23に設けられた左マスト25aおよび右マスト25bに昇降自在に装着されている。2台の移載装置29は、昇降台27に左右Y方向に並べて設けられている。
【0016】
(4)移載装置
移載装置29は、スタッカクレーン3と、入庫ステーション17、出庫ステーション19および荷物収納棚13と、の間で荷物Wを移載するための装置である。移載装置29は、図4に示すように、昇降台27としても機能する装置本体31と、コンベア部32と、クランプ部33と、クランプ部33を開閉駆動する開閉駆動機構60と、クランプ部33を進退駆動する移動駆動部61と、備えている。なお、図4以降では、1台分の移載装置29を示しているが、昇降台27には2台の移載装置29が設けられている。
図4に示すように、装置本体31の左右Y方向の中央部分に、荷物Wを載置して前後X方向(移載方向)に沿って荷物収納棚13側へ移動させるコンベア部32が設けられている。装置本体31のコンベア部32の外側に、荷物Wを把持して荷物収納棚13側へ移動させるクランプ部33が設けられている。
【0017】
(4−1)装置本体
装置本体31は、荷物Wを載置可能な荷物載置領域31aを有している。荷物載置領域31aには、荷物Wが後端基準で載置される。ここで荷物Wの後端とは、クランプ部33が把持する側であり、移載対象の前ラック2aまたは後ラック2bから離れた端部である。したがって、前ラック2aが移載対象の場合、図4右側の端部が後端になり、後ラック2bが移載対象の場合、図4左側の端部が後端になる。荷物載置領域31aの前後X方向の両端部には、図示しないブラケットに取り付けられた投受光型の第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bが配置されている。第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bは、荷物Wの後端の検出等に用いられる。第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bの前後X方向外側には、図示しないブラケットに取り付けられた投受光型の第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bが配置されている。第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bは、荷物Wが昇降台27よりはみ出していることの検出等に用いられる。
【0018】
(4−2)コンベア部
コンベア部32は、荷物Wを載置して移動させるものである。コンベア部32は、図4、図5および図6に示すように、装置本体31の左右Y方向の中央部分には、中心に対して対称に配置された第1コンベアユニット32aと第2コンベアユニット32bと、これらを駆動するコンベア駆動部42と、を有している。第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bは、例えばベルトコンベアである。第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bは、同じ構造であるので、第1コンベアユニット32aについて以下に説明する。
【0019】
第1コンベアユニット32aは、コンベアフレーム35と、搬送ベルト37と、搬送ベルト37を駆動する駆動プーリ39と、コンベアフレーム35の両端に配置された従動プーリ41と、を備えている。コンベアフレーム35は、前後X方向に沿って配置され、装置本体31の上面に固定されている。駆動プーリ39および従動プーリ41は、コンベアフレーム35に支持されている。駆動プーリ39は、コンベア駆動部42に連結されている。コンベア駆動部42は、コンベア駆動モータ96と、コンベア駆動モータ96から動力を駆動プーリ39に伝達する駆動軸40と、を有している。搬送ベルト37は、従動プーリ41と駆動プーリ39に懸架されている。なお、コンベアの種類としては、ベルトコンベアでなくてもよく、ローラコンベアやチェーンコンベア等でもよい。
【0020】
(4−3)クランプ部
クランプ部33の構成を、図4、図6、図7および図8により説明する。クランプ部33は、側面を挟持して荷物Wを移動させる機構である。クランプ部33は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bと、第1アーム53aおよび第2アーム53bと、を有している。第1ベース部材51aおよび第1アーム53aと、第2ベース部材51bおよび第2アーム53bは、鏡像関係にある構造である。なお、図8では第1ベース部材51aおよび第1アーム53aを開示している。第2ベース部材51bおよび第2アーム53bは、図8に示す第1ベース部材51aおよび第1アーム53aは鏡像の形状であるので、図による開示を省略する。
【0021】
(4−4)第1ベース部材および第2ベース部材
第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、左右Y方向に互いに接近および離反して開閉可能に装置本体31に設けられている。第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bの左右Y方向両側に配置されている。
【0022】
第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、前後X方向に延びる概ね矩形板状の部材である。第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの両端部は、装置本体31の前後X方向の両端に左右Y方向に沿って配置された一対のリニアガイド34aおよびリニアガイド34bに案内され、装置本体31に左右Y方向に移動自在に支持されている。第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、前後X方向の両端下部に左右Y方向外側(離反側)に直角に折れ曲がった第1折れ曲がり部51cおよび第2折れ曲がり部51dを各別に有している。第1折れ曲がり部51cおよび第2折れ曲がり部51dの両端部には、リニアガイド34aおよびリニアガイド34bに案内される案内部としての第1リニア軸受63aおよび第2リニア軸受63b(図7および図8参照)がボルトにより各別に固定されている。
【0023】
第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの対向する内側面には、第1アーム53aおよび第2アーム53bを支持する第1中間リニアガイド65aおよび第2中間リニアガイド65bが前後X方向に沿って各別に設けられている。第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの外側面には、移動駆動部61の第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bが配置されている。
【0024】
第1ベース部材51aの上部には、図7および図8に示すように、第1アーム53aが前側(図7左側の第1ラック2a側)および後側(図7右側の第2ラック2b側)の後端基準位置に配置されたことを検出する前側後端基準センサ84aと後側後端基準センサ84bとが配置されている。また、後述する第1中間アーム部54aの前後X方向の中心位置には、前側後端基準センサ84aおよび後側後端基準センサ84bにより検出される検出突起83が上方に突出して形成されている。前側後端基準センサ84aおよび後側後端基準センサ84bは、荷物Wを把持した状態で前側または後側で第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bで荷物Wが位置決めされて後端基準で移載装置29に位置決めされたときに第1アーム53aおよび第2アーム53bが配置されるように第1ベース部材51aに配置されている。
なお、前側後端基準センサ84aおよび後側後端基準センサ84bを設ける代わりに、図10に示すアーム移動量検出用のロータリエンコーダ92の出力により、第1アーム53a及び第2アーム53bが後端基準位置に配置されていることを検出してもよい。
【0025】
(4−5)第1アームおよび第2アーム
第1アーム53aおよび第2アーム53bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bに前後X方向に進退可能に各別に設けられている。
第1アーム53aは、第1中間アーム部54aと、第1先端アーム部55aと、を有している。第2アーム53bは、第2中間アーム部54bと、第2先端アーム部55bと、を有している。また、第1アーム53aおよび第2アーム53bは、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bを第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの移動に連動して移動させる第1連動機構56aおよび第2連動機構56bを各別に有している。
【0026】
第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bは、概ね矩形板状の部材である。第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bに進退自在に各別に支持されている。第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bと対向する外側面には、第1中間リニアガイド65aおよび第2中間リニアガイド65bに案内される第1中間リニア軸受67aおよび第2中間リニア軸受67bが各別に固定されている。これにより、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bが第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bに前後X方向に進退自在支持される。
【0027】
第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの対向する内側面には、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bを前後X方向に案内する第1先端リニアガイド66aおよび第2先端リニアガイド66bが各別に固定されている。第1先端リニアガイド66aおよび第2先端リニアガイド66bの前後X方向の長さは、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの前後X方向の長さより長い。これは、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bを荷物収納棚13に配置しやすくするためである。
【0028】
第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの対角の隅部には、矩形の一対の第1開口54cおよび一対の第2開口54d(図7および図8参照)が各別に形成されている。第1開口54cおよび第2開口54dには、第1連動機構56aおよび第2連動機構56bを構成する第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bが回転自在に各別に装着されている。
【0029】
第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bは、概ね矩形板状の部材であり、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bより僅かに長さおよび幅が短い。第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bの第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bと対向する外側面には、第1先端リニアガイド66aおよび第2先端リニアガイド66bに案内される第1先端リニア軸受68aおよび第2先端リニア軸受68bが各別に固定されている。これにより、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bは、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bに前後X方向に進退自在に支持される。
【0030】
(4−6)第1連動機構および第2連動機構
第1連動機構56aおよび第2連動機構56bは、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bを第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの前後X方向の移動に連動して2倍の速度で前後X方向に各別に移動させるものである。第1連動機構56aおよび第2連動機構56bは、前述した一対の第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bと、第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bに架け渡される一対の第1連動ベルト59aおよび一対の第2連動ベルト59bと、を各別に有している。第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bは歯付きプーリであり、第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bは、歯付きベルトである。
【0031】
図6および図7に一点鎖線で示す上方に配置された一方の第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bの第1端は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの図6および図7の左端部に固定されている。一方の第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bの第2端は、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bの左端部に固定されている。図6および図7に破線で示す下方に配置された他方の第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bの第1端は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの図6および図7の右端部に固定されている。他方の第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bの第2端は、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bの右端部に固定されている。
【0032】
このような構成により、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bが前後X方向の前側(図6の右側)又は後側(図6の左側)に移動すると、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bは、一方の第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59b又は他方の第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bに引っ張られる。この結果、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bは、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの2倍の速度で第1先端リニアガイド66aおよび第2先端リニアガイド66bに案内されて同じ方向に各別に移動する。このため、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bは、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bに対して進退する。
【0033】
(4−7)開閉駆動機構
開閉駆動機構60は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bを左右Y方向に開閉駆動するための機構である。開閉駆動機構60は、アーム開閉モータ93と、第1開閉駆動部の一例である前開閉駆動部60aと、第2開閉駆動部一例である後開閉駆動部60bと、を有している。前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bは、移載方向である前後X方向に間隔を隔てて配置されている。前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bは、アーム開閉モータ93に連結された前ボールねじ軸62aおよび後ボールねじ軸62bと、を各別に有している。また、前開閉駆動部60aは、前ボールねじ軸62aに螺合する前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bを有し、後開閉駆動部60bは、後ボールねじ軸62bに螺合する後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dを有している。
【0034】
図4、図6および図7に示すように、アーム開閉モータ93は、前ボールねじ軸62aおよび後ボールねじ軸62bを回転駆動する。前ボールねじ軸62aおよび後ボールねじ軸62bは、それぞれ左右Y方向に沿って配置されている。前ボールねじ軸62aおよび後ボールねじ軸62bには、左右Y方向の中心位置を境に右ねじ部62cと左ねじ部62dとがそれぞれ形成されている。図7に示すように、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの対向する内側面に各別に配置されている。ここで、前第1ナット部材64aおよび後第1ナット部材64cは、右ねじ部62cに螺合する右ねじの部材であり、前第2ナット部材64bおよび後第2ナット部材64dは、左ねじ部62dに螺合する左ねじの部材である。前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dは、図9に示すように内部に循環する多数のボールが螺旋状に配置された右ねじ又は左ねじのボールナット部を有するナット本体70aと、ナット本体70aに設けられた取付フランジ70bと、を有している。取付フランジ70bは、図7に示すように、概ね菱形形状である。
【0035】
図9に示すように、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dには、アーム閉検出部94が設けられている。アーム閉検出部94は、第1アーム53aおよび第2アーム53bが閉方向に移動したとき荷物Wを挟持したことを検出して、閉動作を停止させるための検出部である。アーム閉検出部94は、取付フランジ70bの両端に固定された一対のガイド軸71と、一対のコイルばね72と、隙間検出センサ73と、を有している。ガイド軸71は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bを貫通して配置されている。ガイド軸71は、ナット本体70aを第1ベース部材51aまたは第2ベース部材51bと接離する方向に案内するものである。ガイド軸71は、大径の頭部71aと、小径の雄ねじ部71bと、頭部71aと雄ねじ部71bとの間に両者の間の外径を有する軸部71cとを有している。ガイド軸71は、ナット74により取付フランジ70bに固定されている。コイルばね72は、ガイド軸71の外周側に配置され、頭部71aと第1ベース部材51a又は第2ベース部材51bとの間に圧縮状態で配置されている。これにより、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならび後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dには、コイルばね72により、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの内側面に向けて各別に付勢される。隙間検出センサ73は、例えば門型断面の投受光式光電センサである。隙間検出センサ73は、取付フランジ70bに固定された検出子75を検出する。隙間検出センサ73は、第1ナット部材64aまたは第2ナット部材64bと第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bとの移動量の差分を検出し、その差分により、第1アーム53aおよび第2アームbが荷物Wを挟持して閉位置にあるか否かを判断する。
【0036】
アーム開閉モータ93により前ボールねじ軸62aおよび後ボールねじ軸62bが一方向に回転すると、第1ベース部材51aと第2ベース部材51bが互いに離反する開方向に移動し、他方向に回転すると接近する閉方向に移動する。そして、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bが荷物Wの両側に接触して荷物Wを挟持するまでは、図9(a)に示すように、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dは、コイルばね72により付勢され、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bと接触している。しかし、荷物Wを挟持すると、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは荷物Wにより閉方向への移動が阻止されるが、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dは、コイルばね72の付勢力に抗してさらに閉方向に移動可能である。この結果、図9(b)に示すように、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bと、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dの取付フランジ70bと、の間に隙間が生じる。この隙間は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの移動量と前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dの移動量との差分になる。この隙間が所定長さ以上になると、検出子75が隙間検出センサ73の対向部分から外れて隙間検出センサ73がオンする。このタイミングで開閉駆動機構60のアーム開閉モータ93を停止して閉動作を停止する。
このとき、移載方向である前後X方向に離れた2つの位置で、前第1ナット部材64aおよび前第2ナット部材64bならびに後第1ナット部材64cおよび後第2ナット部材64dが前ボールねじ軸62aおよび後ボールねじ軸62bに螺合している。このため、荷物Wを挟持する第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bがたわみにくくなり、荷物Wがつぶれにくくなる。
【0037】
(4−8)移動駆動部
移動駆動部61は、図4、図6、図7および図8に示すように、アーム駆動モータ91と、スプライン軸69と、第1駆動プーリ76aおよび第2駆動プーリ76bと、一対の第1従動プーリ77aおよび一対の第2従動プーリ77bと、第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bと、を有している。
【0038】
スプライン軸69は、左右Y方向に沿って配置されており、アーム駆動モータ91により回転駆動される。第1駆動プーリ76aおよび第2駆動プーリ76bは、スプライン軸に一体回転可能かつ軸方向移動自在に係合する。第1駆動プーリ76aおよび第2駆動プーリ76bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの外側面に第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの外側面に開閉方向(左右Y方向)の移動に連動して移動可能に配置されている。一対の第1従動プーリ77aおよび一対の第2従動プーリ77bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの両端に回転自在に支持されている。第1駆動プーリ76aおよび第2駆動プーリ76bの上方には、一対の第1テンションプーリ79aおよび一対の第2テンションプーリ79bが配置されている。一方(例えば図7右側)の第1第1テンションプーリ79aおよび一対の第2テンションプーリ79bは、第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bに張力を各別に付与する方向に移動可能である。第1駆動プーリ76aおよび第2駆動プーリ76bと、一対の第1従動プーリ77aおよび一対の第2従動プーリ77bと、は、歯付きプーリである。
【0039】
第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bは、歯付きベルトである。第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bは、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bに各別に連結されている。第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bは、図8に示すように、第1中間リニア軸受67aおよび第2中間リニア軸受67bの固定部分に取り付けられたL字型の第1取付金具80aおよび第2取付金具80bにより、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bに各別に連結されている。第1取付金具80aおよび第2取付金具80bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bに前後X方向に沿って形成された第1スリット51eおよび第2スリット51fを通過して第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bに向かって延びている。この先端部に第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bが固定されている。
【0040】
アーム駆動モータ91によりスプライン軸69が回転すると、第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bが循環駆動される。これにより、第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bが前後X方向の前ラック2a側または後ラック2b側に移動し、さらに第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bが前ラック2aまたは後ラック2bの荷物収納棚13に配置される。
このような構成の移載装置29では、移動駆動部61の第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bが第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの外側に配置されている。このため、図6および図8に示すように、最も小さい荷物Wを把持するために、クランプ部33を閉方向に移動させても、開閉方向(左右Y方向)の接近側に配置されたコンベア部32と第1移動ベルト78aのおよび第2移動ベルト78bとが干渉しなくなり、一対のクランプ部33を可及的にコンベア部32に接近させることができる。具体的には、図6および図8では、第1アーム53aの第1先端アーム部55aおよび第2アーム53bの第2先端アーム部55bが第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bの上方において左右Y方向で重なる位置まで移動可能になる。ここでは、移動駆動部61の第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bを第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bより外側(開閉方向の離反側)に各別に配置することにより、第1アーム53aおよび第2アーム53bをコンベア部32に可及的に接近させることができる。このため、幅が小さい荷物Wを挟持しやすくなる。
【0041】
(5)クレーン制御部
図10において、スタッカクレーン3のクレーン制御部81は、スタッカクレーン3に搭載されている。クレーン制御部81は、自動倉庫1全体を制御するコントローラ(図示せず)と通信可能である。クレーン制御部81は、CPUやメモリ等のコンピュータ・ハードウェアを含んでいるが、図10においてはコンピュータ・ハードウェアとソフトウェアの協働によって実現される機能ブロックとして表現されている。なお、制御信号の送受信は無線(電波)で行っているが、有線であってもよい。
【0042】
クレーン制御部81は、台車本体23の走行および停止の制御と、昇降台27の昇降制御と、2台の移載装置29の移載制御と、をおこなう。クレーン制御部81には、走行用モータ87と、走行量検出用のロータリエンコーダ88と、昇降用モータ89と、昇降量検出用のロータリエンコーダ90と、が接続されている。また、クレーン制御部81には、後述するアーム駆動モータ91と、アーム移動量検出用のロータリエンコーダ92と、アーム開閉モータ93と、アーム閉検出用の4つの隙間検出センサ73と、アーム開閉移動量検出用のロータリエンコーダ95と、コンベア駆動モータ96と、第1位置決めセンサ98aと、第2位置決めセンサ98bと、第1荷はみセンサ97aと、第2荷はみセンサ97bと、が接続されている。なお、図10では、クレーン制御部81には、移載装置29の一台分のセンサ類およびモータ等が開示されているが、もう一台分のセンサ類およびモータ類もクレーン制御部81に接続されている。
【0043】
ここで、第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bは、移載装置29内で荷物Wを後端基準に位置決めするためのセンサである。後端基準とは、荷物Wを荷物収納棚13に移載するとき、移載される側と逆側の端部を後端とし、その後端を揃えて荷物Wを移載装置29に載置することをいう。これにより、荷物Wを荷物収納棚13に移載すると、荷物収納棚13の走行通路5側に荷物Wの後端を揃えることができる。したがって、前ラック2aにある荷物収納棚13に荷物Wを移載するときは、第2位置決めセンサ98bにより荷物Wの後端を位置決めする。逆に後ラック2bにある荷物収納棚13に荷物Wを移載するときは、第1位置決めセンサ98aにより荷物Wの後端を位置決めする。
第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bは、荷物Wが移載装置29からはみ出して台車本体23および昇降台27の移動ができないか否かを検出するセンサである。第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bが荷物Wのはみ出しを検出している間は、スタッカクレーン3の移動は禁止される。
【0044】
クレーン制御部81は、機能構成として、後述する位置決め手段81aと、所定距離移動手段81bと、走行規制手段81cと、移載方向把握手段81dと、配置動作手段81eと、寄せ動作手段81fと、停止判断手段81gと、を有している。なお、以降の説明では、第1アーム53aおよび第2アーム53bを単にアーム53と記す。
ここで、位置決め手段81aは、搬送先の荷物収納棚(次の移載位置の一例)に応じて荷物Wを後端基準で配置する手段である。所定距離移動手段81bは、アーム53を所定距離進出および退入させる手段である。所定距離は、ロータリエンコーダ95の検出出力により判断する。走行規制手段81cは、荷物Wが荷物載置領域31aに載置された状態で第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出したとき、台車本体23および昇降台27の動作を禁止する手段である。また、走行規制手段81cは、第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出してから荷物Wを検出しなくなると台車本体23および昇降台27の動作を許可する手段である。移載方向把握手段81dは、搬送指令に含まれる搬送先の荷物収納棚13に基づき、搬送先の移載方向が搬送元と同じ側か異なる側かを把握する手段である。配置動作手段81eは、搬送先に到着する前に搬送先に応じた後端基準位置にアーム53および荷物Wを配置する手段である。寄せ動作手段81fは、搬送元の荷物収納棚13からスタッカクレーン3が移動する間に、搬送元の荷物収納棚13から荷物Wを引き込む途中で走行台車22の走行を開始し、走行中に後端基準で荷物Wを位置決めしてクランプし、搬送先の荷物収納棚13に近い位置に荷物Wおよびアーム53を寄せる動作を行う手段である。停止判断手段81gは、寄せ動作を行う際に、スタッカクレーン3が搬送先に着いて停止するのと、寄せ動作手段81fがアーム53および荷物Wを寄せ動作を終了して停止するのとのいずれが早かったかを判断する手段である。
【0045】
(6)スタッカクレーンの動作
以下、図11、図12および図13のフローチャートと図14および図15の動作模式図を用いて、スタッカクレーン3の移載動作を説明する。フローチャートはクレーン制御部81による制御動作を示しているが、説明の簡略化のために各種モータの動作の説明を省略している。
【0046】
図11を用いて、スタッカクレーン3が荷物Wを搬送元に迎えに行って積み込んで次の搬送先に荷下ろしするまでの移載動作について説明する。
【0047】
ステップS1では、搬送元の荷物Wがある荷物収納棚(移載位置の一例)13の搬送元情報および荷物Wの搬送先の荷物収納棚13の搬送先情報を含む搬送指令を待つ。搬送指令を受け取るとステップS2に移行する。ステップS2では、台車本体23および昇降台27の搬送元の荷物収納棚13への移動を開始する。ステップS3では、搬送元の荷物収納棚13の後端基準位置が、現在アーム53が位置している後端基準位置と逆側にあるかを判断する。搬送先の荷物収納棚13の後端基準位置が、現在アーム53が位置している後端基準位置と逆側にある場合は、ステップS4に移行してアーム後端基準動作を実行し、ステップS5に移行する。アーム後端基準動作では、搬送指令の搬送元の情報により搬送元の荷物収納棚13の後端基準位置用の前側後端基準センサ84aまたは後側後端基準センサ84bがアーム53を検出するまでアーム53を移動させる。これにより、搬送元の荷物収納棚13で荷物Wを後端基準で把持できるようになる。この動作は搬送元の後端基準位置と同じ側にアーム53がすでに配置されている場合は不要であるので、ステップS5に移行する。
【0048】
図14では、搬送元の荷物収納棚13が前ラック2a側で搬送先の荷物収納棚13が同じ前ラック2a側である場合を示している。また、図15では、搬送元の荷物収納棚13が前ラック2a側で搬送先の荷物収納棚13が異なる後ラック2b側である場合を示している。
【0049】
したがって、図14および図15の例では、前側後端基準センサ84aがアーム53を検出している場合は、ステップS4で、アーム53を後側後端基準センサ84bが検出するまで移動させる。これにより、図14(a)に示すように、アーム53が後ラック2bに近い前ラック2a用の後端基準位置に配置される。ステップS5では、移載装置29の搬送元の荷物収納棚13への到着を待つ。搬送元の荷物収納棚13に到達するとステップS6に移行する。ステップS6では、図14(b)および図15(a)に示すようにアーム53を開状態で搬送元の荷物収納棚13に所定距離進出させる。このときコンベア部32は駆動していない。ステップS7では、開状態のアーム53を閉状態にして荷物Wを挟持する。このとき、隙間検出センサ73によりアーム53が荷物Wを挟持したことを確認すると、閉動作を終了する。荷物Wを挟持すると、ステップS8に移行する。このアーム53が閉状態になるとき、開閉駆動機構60が前後X方向に間隔を隔てて配置された前開閉駆動部60aと後開閉駆動部60bを有しているので、アーム53がたわみにくくなる。このため、荷物Wがつぶれにくくなる。
【0050】
ステップS8では、アーム53の退入を開始する。このとき、アーム53は、進出時と同じ所定距離だけ退入する。ステップS9では、アーム53の退入開始後に直ちにコンベア部32を移載装置29に引き込む方向に正転させる。ここで、コンベア部32の正転は、搬送先の荷物収納棚13に接近する方向の回転であり、逆転は離反する方向の回転である。
【0051】
ステップS10では、搬入側の第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出した後にその第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出しなくなったか、つまり、搬入側の荷はみセンサを荷物Wが通過したか否かを判断する。図14および図15の例では、第1荷はみセンサ97aを荷物Wが通過したか否かを判断する。第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bを荷物Wが通過していないと判断すると、ステップS10に戻る。したがって、第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出している(オンしている)と、スタッカクレーン3の移動は禁止される。なお、移動途中に第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出すると、スタッカクレーン3は緊急停止する。
【0052】
第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bを荷物Wが通過したと判断すると、ステップS10からステップS11に移行する。ステップS11では、搬入側の第1荷はみセンサ97a又は第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出しなくなった後、搬入側の第1位置決めセンサ98a又は第2位置決めセンサ98bが荷物Wも検出しなくなったか否かを判断する。図14および図15の例では、第1位置決めセンサ98aが荷物Wを検出しなくなったか否かを判断する。荷物Wを検出するまでステップS11に戻り、荷物Wを検出しなくなると、ステップS12に移行する。
ステップS12では、台車本体23および昇降台27の搬送先の荷物収納棚13への移動を開始する。これにより、荷物Wが後端基準に配置されるのを待つことなくスタッカクレーン3を搬送先の荷物収納棚に移動させることができ、搬送時間を短縮することができる。
【0053】
ステップS16では、アーム53を所定距離に退入させる。具体的には前側後端基準センサ84aまたは後側後端基準センサ84bがオンするのを待つ。図14(c)および図15(b)では、アーム53が所定距離退入したことを、図14及び図15に示した後側後端基準センサ84bの出力により確認する。
【0054】
アーム53が後端基準に配置されたと判断すると、ステップS17に移行し、アーム53およびコンベア部32を停止し、ステップS18に移行する。このとき、通常は、荷物Wの後端が第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bにより検出される。しかし、何らかのトラブルにより、第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wの後端を検出しなかった場合は、アーム53を開いてコンベア部32を動作させる。そして、第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wの後端を検出するまで荷物Wを再度移動させ、荷物Wを後端基準に配置すればよい。ステップS18では、搬送先の荷物収納棚13が搬入元の荷物収納棚13と同じ側にあるか否かを判断する。図15に示したように同じ側にない場合、ステップS19に移行し、図12に示す配置動作を行い、ステップS20に移行する。搬送先の荷物収納棚13が搬入元の荷物収納棚13と同じ側にある場合は、ステップS18からステップS20に移行する。
【0055】
図12に示す配置動作は、搬送中に搬送先に応じた後端基準位置にアーム53および荷物Wを配置して、後端基準でアーム53が荷物Wを把持できるようにするための動作である。
具体的には、図12のステップS31では、アーム53を開く。ステップS32では、アーム53の進出を開始する。ステップS33では、コンベア部32の逆転を開始し、荷物Wを搬送先の後端基準位置に移動させる。逆転は、前述したように搬送先の荷物収納棚13から離反する方向のコンベア部32の搬送方向である。ステップS34では、逆転側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bによって荷物Wが検出されて荷物Wが後端基準に配置されるのを待つ。図15では、第1位置決めセンサ98aに荷物Wが検出されるのを待つ。第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出するとステップS35に移行し、コンベア部32を停止する。これにより荷物Wが後端基準に配置される。ステップS36では、アーム53が搬送先と逆側の後端基準位置に配置されるのを待つ。具体的には、搬送先から離反した前側後端基準センサ84aまたは後側後端基準センサ84bがアーム53を検出するのを待つ。これにより、アーム53が所定距離退入する。図15では、前側後端基準センサ84aがオンするのを待つ。
【0056】
前側後端基準センサ84aまたは後側後端基準センサ84bがアーム53を検出してオンすると、ステップS37に移行してアーム53を停止させる。これにより、図15(c)に示すように、アーム53が搬送先から離れた後端基準位置に配置されるとともに、荷物Wが搬送先に対して後端基準に配置される。ステップS38では、アーム53を閉じて荷物Wを把持しでメインルーチンに戻る。
【0057】
ステップS18では、荷物Wおよびアーム53を搬送先の荷物収納棚13に近い位置に寄せる図13に示す寄せ動作を行う。
具体的には、図13のステップS41で荷物Wを把持した状態でアーム53の進出を開始する。ステップS42では、アーム53の進出開始と同時にコンベア部32の正転駆動を開始してアーム53と同期して搬送先の荷物収納棚13に接近する方向に荷物Wを移動させる。ステップS43では、スタッカクレーン3が搬送先に到着して停止したか否かを判断する。搬送先で停止していない判断するとステップS44に移行する。ステップS44では、搬送先に接近した側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出したか否かを判断する。荷物Wを搬送先に接近した第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが検出するとステップS45に移行し、アーム53およびコンベア部32を停止させる。この状態を図14(d)および図15(d)に示す。
【0058】
ステップS45でアーム53およびコンベア部32を停止させるとステップS46に移行し、スタッカクレーン3の搬送先での停止を待つ。一方、荷物Wが搬送先に接近した側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出しないと、ステップS43に戻る。ステップS46でスタッカクレーン3が搬送先で停止したと判断すると、ステップS47に移行し、コンベア部32の正転を再開するとともに、アーム53を所定距離のうちの残りの距離を進出させる。メインルーチンに戻る。
一方、ステップS43でスタッカクレーン3が搬送先に到着して停止したと判断すると、ステップS43からステップS50に移行する。ステップS50では、ステップS44と同様に搬送先に接近した側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出したか否かを判断する。荷物Wを検出するとステップS50からステップS45に移行する。この場合は、スタッカクレーン3の到着と荷物の寄せ動作終了とが同時であるので、アーム53およびコンベア部32は一旦停止させる。しかし、次のステップS46での判断が「YES」となるため、直ちにステップS47に移行する。
【0059】
また、ステップS50で荷物Wを検出していない場合はステップS51に移行する。この場合は、荷物Wが荷物を下ろす側の端部に到着する前にスタッカクレーン3が搬送先に到着して停止している。このため、ステップS51では、ステップS45のようにアーム53およびコンベア部32を停止させることなく、停止をキャンセルしてアーム53をそのまま所定距離進出させるとともにコンベア部32を正転駆動し続ける。
【0060】
すなわち、この寄せ動作では、スタッカクレーン3による搬送終了が早いか寄せ動作による搬送先に接近した位置への到達が早いかを判断する。そして、搬送終了が早い場合は、移載装置の搬送先に接近した位置でアーム53およびコンベア部32を止めることなく寄せ動作に続けて荷物Wを搬送先の荷物収納棚13に移載している。また、搬送終了が寄せ動作より遅い場合には、コンベア部32およびアーム53を一旦止める。そして、搬送が終了すると、アーム53を所定距離の残りの距離だけ進出させ、コンベア部32の正転を開始する。
【0061】
寄せ動作が終了すると、ステップS21に移行する。ステップS21では、アーム53が所定距離進出して荷物Wが搬送先の荷物収納棚13に載置されるのを待つ。図14(e)および図15(e)に示すように、荷物Wが荷物収納棚13に載置されると、ステップS22に移行する。ステップS22ではコンベア部32を停止させる。ステップS23では、アーム53を開く。ステップS24では、アーム53を所定距離退入させて移載動作を終了する。これにより、アーム53は搬送先の後端基準位置に配置され、スタッカクレーン3は、次の搬送指令による動作を行う。
【0062】
(7)特徴
(A)移載装置29は、搬送装置としてのスタッカクレーン3に搭載され、物品としての荷物Wの両側を挟んで荷物Wを、移載位置としての荷物収納棚13との間で出し入れする装置である。移載装置29は、スタッカクレーン3に搭載可能な装置本体31と、クランプ部33と、第1開閉駆動部としての前開閉駆動部60aおよび第2開閉駆動部としての後開閉駆動部60bと、移動駆動部61と、を備えている。クランプ部33は、装置本体31に対して進退可能かつ荷物Wを挟持する閉位置および荷物Wから離反した開位置に開閉可能に装置本体31に配置されている。前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bは、移載方向である前後X方向に間隔を隔てて装置本体31に配置され、クランプ部33を開閉駆動する。移動駆動部61は、装置本体31に配置され、クランプ部33を進退駆動する。
この移載装置29では、荷物収納棚13から移載装置29に荷物Wを積み込むときには、クランプ部33を開位置にして荷物収納棚13にクランプ部を進出させる。そして、クランプ部33を閉位置にして荷物Wを挟持して移載装置29内に引き込む。このとき、クランプ部33は前後X方向に間隔を隔てて配置された前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bにより開位置から閉位置に移動する。ここでは、開位置から閉位置への閉動作において、前後X方向に間隔を隔てて配置された前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bにより駆動されてクランプ部33は閉動作を行うので、前後X方向の両側でクランプ部33を駆動可能になる。このため、荷物Wの近くでクランプ部33を開閉でき、荷物Wの両側に配置されるクランプ部33の第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bならびに第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bがたわみにくくなる。したがって、荷物Wがつぶれにくくなる。
【0063】
(B)前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bは、一つの駆動部材としてのアーム開閉モータ93により駆動されている。この場合には、前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bが一つのアーム開閉モータ93により連動して駆動されるので、前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bを同期させやすくなる。このため、クランプ部33を前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bにより駆動してもクランプ部33の開閉動作の精度を高めることができ、さらに荷物Wがつぶれにくくなる。
【0064】
(C)クランプ部33は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bと、第1アーム53aおよび第2アーム53bとを有している。第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、装置本体31に開閉する方向に移動可能に設けられている。第1アーム53aおよび第2アーム53bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材52aに各別に進退可能に設けられている。移載装置は、第1差分検出部および第2差分検出部をとしての2つの隙間検出センサ73をさらに備える。2つの隙間検出センサ73は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bに移載方向に間隔を隔てて配置され、前開閉駆動部60aの移動量と第1アーム53aの移動量との差および後開閉駆動部60bの移動量と第1アーム53aの移動量との差を各別に検出する。
この場合には、前後X方向に間隔を隔てて配置された前開閉駆動部60aおよび後開閉駆動部60bのそれぞれの移動量と第1アーム53aの移動量との差を検出できるので、常に荷物Wに近い側で移動量の差を検出できる。このため、クランプ部33の開閉動作の精度をさらに高めることができ、さらに荷物Wがつぶれにくくなる。
【0065】
(8)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態および変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
【0066】
(a)前記実施形態では、移載方向(前後X方向)に間隔を隔てて配置された前ボールねじ軸62aと後ボールねじ軸62bとにより、第クランプ部33を開閉駆動したが、本発明はこれに限定されない。
図16では、移載装置129の開閉駆動機構160は、アーム開閉モータ193と、前開閉駆動部160aと、後開閉駆動部160bと、を有している。前開閉駆動部160aおよび後開閉駆動部160bは、移載方向である前後X方向に間隔を隔てて配置されている。前開閉駆動部160aおよび後開閉駆動部160bは、アーム開閉モータ193に連結された前駆動プーリ162aおよび後駆動プーリ162cと、前従動プーリ162bおよび後従動プーリ162dと、を各別に有している。また、前開閉駆動部160aは、前駆動プーリ162aおよび前従動プーリ162bに架け渡される前開閉ベルト164aを有している。後開閉駆動部160bは、後駆動プーリ162cおよび後従動プーリ162dに架け渡される後開閉ベルト164bを有している。前駆動プーリ162aと前従動プーリ162bは、装置本体31の前側で左右Y方向の両端に配置され、後駆動プーリ162cと後従動プーリ162dは、装置本体31の後側で左右Y方向の両端に配置されている。これらのベルトおよびプーリは、歯付きのものである。この前開閉ベルト164aおよび後開閉ベルト164bの一方の側(例えば左右Y方向片側)にクランプ部133の第1ベース部材151aが図示しない連結金具により連結され、他方の側(例えば左右Y方向反対側)に第2ベース部材151bが連結されている。
【0067】
このような構成の開閉駆動機構160では、アーム開閉モータ193が一方向(例えば図16の時計回り)に回転すると、第1ベース部材151aおよび第2ベース部材151bが互いに離反する開方向に移動し、他方向(例えば図16の反時計回り)に回転すると互いに接近する閉方向に移動する。
なお、この実施形態では、第1ベース部材151aおよび第2ベース部材151bの開閉にベルトを用いたが、チェーンやロープ等の他の無端循環部材を用いてもよい。
【0068】
(b)前記実施形態では、搬送装置として二次元的に前後に荷物収納棚13を配置したスタッカクレーン3を例に本発明を説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、搬送経路の少なくとも片側の移載位置に物品を搬送して移載するすべての移載装置に本発明を適用できる。例えば、移載位置が一次元的に配置された移載装置にも本発明を適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係る移載装置は、例えば、自動倉庫のスタッカクレーン等に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 自動倉庫
2a 前ラック
2b 後ラック
3 スタッカクレーン
5 走行通路
7 第1支柱
9 第2支柱
11 荷物支承部
13 荷物収納棚
17 入庫ステーション
19 出庫ステーション
21a 上ガイドレール
21b 下ガイドレール
22 走行台車
23 台車本体
23a 左走行車輪
23b 右走行車輪
23c 前ガイドローラ
23d 後ガイドローラ
25a 左マスト
25b 右マスト
27 昇降台
29 移載装置
31 装置本体
31a 荷物載置領域
32 コンベア部
32a 第1コンベアユニット
32b 第2コンベアユニット
33 クランプ部
34a リニアガイド
34b リニアガイド
35 コンベアフレーム
37 搬送ベルト
39 駆動プーリ
40 駆動軸
41 従動プーリ
42 コンベア駆動部
51a 第1ベース部材
51b 第2ベース部材
51c 第1折れ曲がり部
51d 第2折れ曲がり部
51e 第1スリット
51f 第2スリット
53 アーム
53a 第1アーム
53b 第2アーム
54a 第1中間アーム部
54b 第2中間アーム部
54c 第1開口
54d 第2開口
55a 第1先端アーム部
55b 第2先端アーム部
56a 第1連動機構
56b 第2連動機構
58a 第1連動プーリ
58b 第2連動プーリ
59a 第1連動ベルト
59b 第2連動ベルト
60 開閉駆動機構
60a 前開閉駆動部
60b 後開閉駆動部
61 移動駆動部
62a 前ボールねじ軸
62b 後ボールねじ軸
62c 右ねじ部
62d 左ねじ部
63a 第1リニア軸受
63b 第2リニア軸受
64a 前第1ナット部材
64b 前第2ナット部材
64c 後第1ナット部材
64d 後第2ナット部材
65a 第1中間リニアガイド
65b 第2中間リニアガイド
66a 第1先端リニアガイド
66b 第2先端リニアガイド
67a 第1中間リニア軸受
67b 第2中間リニア軸受
68a 第1先端リニア軸受
68b 第2先端リニア軸受
69 スプライン軸
70a ナット本体
70b 取付フランジ
71 ガイド軸
72 コイルばね
73 隙間検出センサ
74 ナット
75 検出子
76a 第1駆動プーリ
76b 第2駆動プーリ
77a 第1従動プーリ
77b 第2従動プーリ
78a 第1移動ベルト
78b 第2移動ベルト
79a 第1テンションプーリ
79b 第2テンションプーリ
80a 第1取付金具
80b 第2取付金具
81 クレーン制御部
81a 位置決め手段
81b 所定距離移動手段
81c 走行規制手段
81d 移載方向把握手段
81e 配置動作手段
81f 寄せ動作手段
81g 停止判断手段
83 検出突起
84a 前側後端基準センサ
84b 後側後端基準センサ
87 走行用モータ
88 ロータリエンコーダ
89 昇降用モータ
90 ロータリエンコーダ
91 アーム駆動モータ
92 ロータリエンコーダ
93 アーム開閉モータ
94 アーム閉検出部
95 ロータリエンコーダ
96 コンベア駆動モータ
97a 第1荷はみセンサ
97b 第2荷はみセンサ
98a 第1位置決めセンサ
98b 第2位置決めセンサ
129 移載装置
133 クランプ部
151a 第1ベース部材
151b 第2ベース部材
160 開閉駆動機構
160a 前開閉駆動部
160b 後開閉駆動部
162a 前駆動プーリ
162b 前従動プーリ
162c 後駆動プーリ
162d 後従動プーリ
164a 前開閉ベルト
164b 後開閉ベルト
193 アーム開閉モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置に搭載され、物品の両側を挟んで前記物品を移載位置との間で出し入れする移載装置であって、
前記搬送装置に搭載可能な装置本体と、
前記装置本体に対して進退可能かつ前記物品を挟持する閉位置および前記物品から離反した開位置に開閉可能に前記装置本体に配置されたクランプ部と、
移載方向に間隔を隔てて前記装置本体に配置され、前記クランプ部を開閉駆動する第1開閉駆動部および第2開閉駆動部と、
前記装置本体に配置され、前記クランプ部を進退駆動する移動駆動部と、
を備えた移載装置。
【請求項2】
前記第1開閉駆動部および前記第2開閉駆動部は、一つの駆動部材により駆動される、請求項1に記載の移載装置。
【請求項3】
前記クランプ部は、
前記装置本体に前記開閉する方向に移動可能に設けられた第1ベース部材および第2ベース部材と、
前記第1ベース部材および第2ベース部材に各別に進退可能に設けられた第1アームおよび第2アームを有し、
前記第1ベース部材および第2ベース部材に前記移載方向に間隔を隔てて配置され、前記第1開閉駆動部の移動量と前記第1アームの移動量との差および前記第2開閉駆動部の移動量と前記第1アームの移動量との差を各別に検出する第1差分検出部および第2差分検出部をさらに備える、請求項1又は2に記載の移載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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