空気注入式の容器カバー
【課題】1つの容器カバーにより、種々の外形変化に対応して、容器側面に極めて密着した状態で保持して被うことができ、容器との一体的取扱が可能な空気注入式の容器カバーを提供する。
【解決手段】空気注入式容器カバー1は、非通気性軟質材料製の外側シート12及び内側シート13とからなる筒状壁部11を有し、筒状壁部の内部全体が、外側シート及び内側シートの周縁部を気密に閉鎖して形成した全体空気室からなり、筒状壁部は、空気入出手段15から全体空気室に空気を注入していない扁平状態において、内径及び外径がそれぞれ軸方向に一定であり、膨張状態において、大略円筒状となり、外側シートと内側シートとを帯状に接合した分割接合帯32によって、全体空気室が、相互に空気の流通が可能な複数の通気小室に分割され、筒状壁部の円周方向に延びる折り畳み用接合帯35を少なくとも1つ含む。
【解決手段】空気注入式容器カバー1は、非通気性軟質材料製の外側シート12及び内側シート13とからなる筒状壁部11を有し、筒状壁部の内部全体が、外側シート及び内側シートの周縁部を気密に閉鎖して形成した全体空気室からなり、筒状壁部は、空気入出手段15から全体空気室に空気を注入していない扁平状態において、内径及び外径がそれぞれ軸方向に一定であり、膨張状態において、大略円筒状となり、外側シートと内側シートとを帯状に接合した分割接合帯32によって、全体空気室が、相互に空気の流通が可能な複数の通気小室に分割され、筒状壁部の円周方向に延びる折り畳み用接合帯35を少なくとも1つ含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気注入式の容器カバーに関する。本発明の容器カバーは、空気を注入すると、その内側形状が容器の外側形状に応じて膨張するので、外側形状や寸法(高さ)が異なる種々の哺乳瓶やペットボトルに対し、1つの容器カバーにより、種々の外形変化に対応して、容器側面に極めて密着した状態で保持して被うことができ、容器カバーを容器と一体的に取り扱うことができる。
【背景技術】
【0002】
空気注入式(エアー式)の容器カバーとしては、非通気性表地及び非通気性裏地の周縁部を密着して形成したカバー本体の表地と裏地とを複数条の密着部によって連通空気室を形成し、カバー本体の両側にファスナーなどの一対の結合具を取り付けた保温カバーが知られている(特許文献1)。この保温カバーは、瓶や缶などの容器にカバー本体を巻回してから、その両側をファスナーなどの一対の結合具によって結合した後、空気吸入口から空気を入れて連通空気室を脹らませるか、容器に取り付ける前に空気室を脹らませて使用することができるので、容器内の液体の保温と衝撃による破損を防止し、使用後は空気を抜いて容器から取り外すことによって小さく折り畳むことができるとされている。
しかしながら、特許文献1には、保温効果や緩衝効果、並びに取り扱いの容易性に関しては記載があるものの、容器とカバーとの密着性に関しては一切記載がない。更に、前記特許文献1の添付図面に具体的に示されている実施態様では、収納される瓶が、その肩部から首部にかけて外径が連続的に狭くなるのに伴って、カバー本体それ自体の形状も相当する部分を狭くなるように変形させている。すなわち、収納される容器の外形の変化に合わせて、それを被うカバー本体の形状を変化させており、一方の開口部からもう一方の開口部まで同じ内径を有する円筒状カバーについては具体的な記載がない。また、高さが異なる複数の容器に対して1つの容器カバーを適用させる手段も開示されていない。更に、高さや外形が異なる複数の容器に対して、1つの容器カバーを適用させる手段も記載されていない。
【0003】
【特許文献1】実開昭61−5772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気注入式(エアー式)容器カバーには、容器内の飲料の温度維持機能(保温・保冷機能)や、壊れやすい容器(例えば、ガラス製容器)を落とした際の破損を防止する緩衝機能などが主に求められている。しかしながら、哺乳瓶やペットボトルなどの空気注入式(エアー式)容器カバーでは、飲用に供する際に、容器をカバーから取り外すのではなく、容器にカバーを取り付けたままの状態で飲用に供することができると極めて便利である。このように、容器にカバーを取り付けたままの状態で飲用に供するためには、容器とカバーとを一体的に取り扱うことができるように、両者が極めて緊密に密着していることが必要である。特に、哺乳瓶のように、乳幼児が使用する容器の場合は、乳幼児がカバーのみを掴み、哺乳瓶を掴まないで使用することになりやすいので、容器がカバーから外れると危険である。また、哺乳瓶には、乳幼児の成長段階に沿って瓶の高さや外径を変化させた各種のタイプが存在するので、それらの各種のタイプに対して1つのカバーを使用することができると便利である。
従って、本発明の課題は、空気注入式(エアー式)容器カバーとしての温度維持効果(保温・保冷効果)、緩衝効果、及び取扱い容易性を維持したまま、更に、容器との一体性を保証する密着性と、高さなどの外形の異なる各種容器に対応可能なカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題は、本発明による
非通気性軟質材料製の外側シートと非通気性軟質材料製の内側シートとからなる筒状壁部を有する空気注入式の容器カバーであって、
前記筒状壁部の内部全体が、前記外側シート及び前記内側シートの周縁部を気密に閉鎖して形成した全体空気室からなり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入していない扁平状態において、内径及び外径がそれぞれ軸方向に一定であり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入した膨張状態において、大略円筒状となり、
前記外側シートと前記内側シートとを接合した分割接合部によって、前記全体空気室が、相互に空気の流通が可能な複数の通気小室に分割されており、更に、
筒状壁部の円周方向に延びる折り畳み用接合部を少なくとも1つ含む
ことを特徴とする、前記容器カバー
によって解決することができる。
【0006】
本発明による容器カバーの好ましい態様においては、全体空気室が、全体で1つの空気室からなるか、あるいは筒状壁部の円周方向に一周に亘って連続的に延びる横方向閉鎖接合帯によって分断され、相互に空気が流通しない2又は3の密閉空気室からなる。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、前記分割接合部が、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる縦方向分割接合帯、筒状壁部の円周方向に実質的に一周に亘って連続的若しくは不連続的に延びる横方向分割接合帯、あるいは、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されていると共に筒状壁部の円周方向に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されているドット状又は十字状接合部である。
【0007】
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる複数の縦方向分割接合帯と、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁まで連続的に延びる1つの閉環接合帯とによって、全体空気室が5〜16の通気小室に、円周方向に等間隔に分割されており、
各通気小室が相互に空気の流通が可能であり、
各縦方向分割接合帯及び閉環接合帯のそれぞれに直交方向に交差して筒状壁部の円周方向に不連続的に延びる折り畳み用接合帯を有する。
【0008】
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、折り畳み用接合帯を有する開口端部とは反対側の開口端部に、前記全体空気室と相互に空気の流通が可能であるか若しくは相互に空気が流通せず、筒状壁部の円周方向に1つの空気小室として形成される緩衝保護底部を更に備える。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、筒状壁部の外側表面に、把持用ハンドル部及び/又は吊下用ストラップ部を更に備える。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、開口端部の少なくとも一方に蓋部を更に備える。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、容器カバーの内側に固定して備えるか、若しくは着脱自在に備える蓄熱ライナーを有する。
【0009】
また、前記容器カバーの内側に接して併用することが可能な蓄熱ライナーにも関する。
【0010】
本明細書において、本発明による容器カバー(又は容器)における上下の位置関係(例えば、「上方」又は「下方」)は、本発明の容器カバーを容器に装着させる際の、容器の一般的な上下関係に沿って説明の便宜上から表すものであり、それ以外の状態(例えば、保存時や使用時の状態)での位置関係を限定するものではない。ここで、容器の一般的な上下関係とは、飲料用容器の飲み口を有する端部を上部とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の容器カバーは、空気注入式(エアー式)の容器カバーとして、容器内の飲料の温度維持機能(保温・保冷機能)、及び壊れやすい容器(例えば、ガラス製容器)を落とした際の破損を防止する緩衝機能を有する。また、容器への装着操作や容器からの取り外し操作も、少数(特に1つ)の空気入出手段から空気を注入して容器カバーを膨張させて容器に密着させるか、又は空気を排出して容器カバーを扁平化させて容器との一体性を解除するだけで、ファスナーなどの解除操作や蓋部の開閉操作などの必要がなく、取扱いがきわめて容易である。更に、本発明の容器カバーは、空気を注入することによって容器の側壁に、極めて緊密に密着させることができ、緊密密着させた空気注入状態では、容器から容器カバーを取り外すことは実質的に無理なので、容器と容器カバーとを一体的に使用することができる。
また、1つの容器カバーを、高さや外側形状の異なる各種容器に適用させて用いることができる。
【0012】
更に、哺乳瓶のように、キャップを付けた状態で保管し、キャップを外して飲用に供する容器に対しても、容器カバーを装着させた状態で、容器カバーの非装着状態と同じ条件でキャップの着脱操作を行うことができ、しかも、キャップ装着状態及びキャップ脱離状態のいずれの状態でも、本発明の容器カバーを哺乳瓶から取り外すことなく、使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に沿って本発明による容器カバーの代表的態様を説明する。
図1は、本発明による扁平状態の容器カバー1に、哺乳瓶2を装入する途中の状態を示す模式的斜視図であり、図2は、哺乳瓶2を装入した後に、容器カバー1に空気を注入して容器カバー1を哺乳瓶1に密着させて一体化させた状態を示す模式的斜視図である。また、図3は、哺乳瓶2を装入せずに、空気を注入した膨張状態の容器カバー1の模式的斜視図である。
【0014】
図1に示すように、本発明による容器カバー1を使用する際は、容器カバー1に空気入出手段15から空気を注入していない扁平状態の筒状壁部11の内側空間14に、哺乳瓶2を装入する。あるいは、机上に直立させた哺乳瓶2に、その上方から本発明による容器カバー1を被せて包むこともできる。哺乳瓶2は、その先端に乳首21及び乳首取り付けリング22を備え、それらの上からキャップ25を装着している。本発明による容器カバー1は、空気を注入していない扁平状態において、その内側内径が、装着させる容器の外側外径よりも大きい必要がある。また、後述するように、空気を注入することによって、本発明による容器カバー1の内側壁面を、容器の外側壁面に密着させることができる程度の内側内径を有する必要がある。なお、図1に示すように、空気を注入していない扁平状態の筒状壁部11は、その内径及び外径が、それぞれ、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に関してほぼ均一である。本発明による容器カバー1は、空気を注入していない扁平状態において、内側壁面を相互に接触させて、全体を平坦なシート状とすることもできる。
【0015】
本発明による容器カバー1は、非通気性軟質材料(例えば、合成樹脂)製の外側シート12と非通気性軟質材料製の内側シート13とからなり、外側シート12の上方端縁12A及び内側シート13の上方端縁13Aは、両者の接合により気密に閉鎖された上方端縁11Aが形成されている。一方、外側シート12の下方端縁12Bと内側シート13の下方端縁13Bでは、1枚のシートの折り返しによって気密な下方端縁11Bが形成されている。従って、外側シート12と内側シート13の内部は、上方端縁11Aと下方端縁11Bとによって、気密に閉鎖されている。なお、上方端縁11Aが、1枚のシートの折り返しによって形成され、下方端縁11Bが、外側シート12と内側シート13との接合によって形成されていても、あるいは上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、外側シート12と内側シート13との接合によって形成することも、更には、上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、シートの折り返し(筒状シート)によって形成することもできる。
【0016】
本発明において、前記接合及び後述する接合は、いずれも、任意の公知方法、例えば、高周波融着法、熱板融着法、熱風融着法、又は超音波融着法を用いて実施することができる。高周波融着法とは、例えば、合成樹脂シートの一部分と、それに接合させるべき合成樹脂シートの一部分とを重ね合わせ、この重ね合わせ部分を2ヶ所の電極(一方の電極は、ウエルドバー)間に置き、この重ね合わせ部分にウエルドバーを加圧しながら、電極に高周波で発振する電位差を印加し、ウエルドバーで加圧、印加した部分に発生する合成樹脂シートの分子摩擦熱により、これらの重ね合わせ部分のうち、ウエルドバーで加圧した部分を熱融着するものである。熱風融着法は、ヒーターの電気制御によって熱風を、接合体の融着仕様に応じて選ばれたノズル先端を通じて合成樹脂シートの接合面(重ね合わせ部)間に吹き込み、合成樹脂シートの表面を相互に瞬時に溶融させ、直後に圧着して融着を行う方法である。また、熱板融着法は、合成樹脂シートの溶融温度以上に、ヒーター内臓の加熱された金型(こて)を用いて合成樹脂シート接着部を圧着し、連続的にシールする方法である。更に、超音波融着法は、超音波振動子から発生する超音波エネルギーを工具ホーンの先端を通じて振幅を増幅させ、これを融着すべき合成樹脂シートに投射することによって両合成樹脂シートの境界面に発生する摩擦熱を利用して瞬時に融着させる方法である。
【0017】
図1に示す容器カバー1は、筒状壁部11の側面に、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる1つの閉環接合帯31と、7つの縦方向分割接合帯32を含む。閉環接合帯31は、外側シート12と内側シート13とからなる壁部を閉環させて筒状体に形成する際に、外側シート12及び内側シート13の軸方向の両端部を帯状に気密に接合して形成される接合帯である。従って、図1に示すように、閉環接合帯31は、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)と平行な方向に、一方の上方端縁11Aからもう一方の下方端縁11Bまで連続的に(すなわち、断線することなく)延びている。こうして、外側シート12と内側シート13とが、上方端縁11A、及び下方端縁11B、並びに閉環接合帯31によって気密に閉鎖され、外側シート12と内側シート13との内部に、閉鎖された1つの全体空気室が形成される。
【0018】
図1に示す容器カバー1は、前記の閉環接合帯31の他に、7つの縦方向分割接合帯32を含み、合計8つの接合帯31,32は、円周方向(矢印Bの方向)に相互にほぼ等間隔に平行に設置される。これら8つの接合帯31,32によって、1つの全体空気室が、縦方向に、8つの通気小室に分割される。図1では、前方の側面に設けた第1分割接合帯32aと第2分割接合帯32bと示す。これらの分割接合帯32も、外側シート12と内側シート13とを帯状に気密に接合して形成される接合帯である。各分割接合帯32は、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)と平行な方向に、筒状壁部11の一方の上方端部領域11Tから筒状壁部11のもう一方の下方端部領域11Sまで、連続的に(すなわち、断線することなく)延びている縦方向分割接合帯である。各分割接合帯32の上方端部32Aは、筒状壁部11の上方端縁11Aには到達せず、各分割接合帯32の下方端部32Bは、筒状壁部11の下方端縁11Bには到達しないので、これらの上方端縁11A及び下方端部32Bでは、外側シート12と内側シート13との内側が接合されておらず、空気が流通する。また、各分割接合帯32のそれぞれの上方端部及びそれぞれの下方端部は、図1に示すように、円周方向(矢印Bの方向)に関して、ほぼ同じ位置にあることが好ましい。
【0019】
図1に示す容器カバー1を製造するには、例えば、1枚の非通気性軟質材料製シートを長方形に裁断し、中央部で折り曲げて1/2の大きさの2層長方形シートにする。2層の内の一方が、図1に示す容器カバー1の外側シート12となり、もう一方が、内側シート13となり、折り畳み辺は、図1に示す容器カバー1の下方端縁11Bとなる。この後、折り畳み辺と反対側の辺では、2枚のシートを接合させるので、この接合辺は、図1に示す容器カバー1の上方端縁11Aとなる。また、2層長方形シートの両側の端部を帯状に気密に接合して筒状に閉環させるので、この接合部が、図1に示す容器カバー1の閉環接合帯31となる。また、これらの接合の際に、外側シート12と内側シート13との必要な接合を行い、分割接合帯32を形成することができる。こうして形成される図1に示す容器カバー1は、同じ大きさの外側シート12と内側シート13とからなる。また、同じ大きさの2枚の非通気性軟質材料製シートを長方形に裁断し、一方の対向辺をそれぞれ接合させて、図1に示す容器カバー1の上方端縁11Aと下方端縁11Bとを形成させ、もう一方の対向辺を、帯状に気密に接合して筒状に閉環させ、閉環接合帯31を形成させることもできる。
【0020】
特に、図1及び図3に示すように、空気入出手段15から空気を注入すると、筒状壁部11の全体空気室に空気が注入され、外側シート12と内側シート13との間に空気が供給されて容器カバー1が膨張する。この膨張の際、閉環接合帯31の部分と7つの分割接合帯32の部分とで、膨張が制限され、それ以外の部分で膨張する。膨張を制限する閉環接合帯31及び7つの分割接合帯32は、円周方向(矢印Bの方向)に相互にほぼ等間隔に平行に設置されているので、これらの間に形成される複数の通気小室61(61a,61b,61c,61d)は、それぞれ、全体として相互に同じ状態で膨張し、しかも、各通気小室61(61a,61b,61c,61d)において、外側シート12は外側に向かって、内側シート13は内側に向かって、それぞれ、同程度に膨張する。しかしながら、図2に示すように、容器カバー1の内側に哺乳瓶2が存在すると、内側シート13の内側への膨張が妨げられることにより、容器カバー1が哺乳瓶2を緊密に固定することができる。また、哺乳瓶2の外側形状が高さ方向に凹部や凸部を有していても、それらの凹凸形状に沿って内側シート13が膨張するので、緊密な接触が維持される。なお、このような膨張の程度は、閉環接合帯31及び7つの分割接合帯32を設ける間隔によって制御することができる。
【0021】
図1に示す容器カバー1の態様では、各分割接合帯32の上方端部32A及び下方端部32Bが、それぞれ、筒状壁部11の上方端縁11A及び下方端縁11Bには到達しないが、各分割接合帯32の上方端部32A又は下方端部32Bのいずれか一方が、筒状壁部11の上方端縁11A又は下方端縁11Bのいずれか一方に到達し、その端縁で空気の連通を遮断していてもよい。また、各分割接合帯32は、それらの上方端縁11Aから下方端部32Bまで連続的に接合している必要はなく、1又は複数箇所に非接合部分を含むことによって断線し、空気の流通を可能にさせることもできる。この場合、各分割接合帯32の上方端部32A及び下方端部32Bの両方が、筒状壁部11の上方端縁11A及び下方端縁11Bには到達していてもよい。なお、1又は複数箇所に非接合部分を含むことによって断線する各縦方向分割接合帯においては、1又は複数の非接合部分を、それぞれ円周方向の同等の位置に配置して、各通気小室をそれぞれ円周方向に同じように膨張させるように調整することが好ましい。
【0022】
各分割接合帯32は、連続的又は不連続的に、筒状壁部11の一方の上方端部領域11T(又は上方端縁11A)からもう一方の下方端部領域11S(又は下方端縁11B)まで延びているが、筒状壁部11の上方端縁11Aから下方端縁11Bまでの長さ(Lt)に対して、接合帯部分の合計長さ(L1)の比率(L1/Lt)は、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、最も好ましくは0.8以上である。但し、空気の通気が確保される必要があるので、1.0未満であることが必要であり、0.04以上であることが好ましい。なお、前記比率(L1/Lt)を0.6以上にすることにより、膨張時の容器カバー1の外形を全体的にほぼ均一に保つことができる。
【0023】
図1に示す容器カバー1が備える分割接合帯32の数も特に限定されないが、1つの閉環接合帯31と複数の分割接合帯32の合計数が、好ましくは4〜20、より好ましくは5〜16、最も好ましくは6〜12である。合計数が4未満になると、空気を注入した際に、外側形状の均一性が損なわれ、美観が損なわれるだけでなく、容器カバーを掴みにくくなる。合計数が20を超えると、各通気小室の膨張度が制限されるため、1種類の容器カバーが適用可能な容器の種類(外形)が制限され、場合により、密着性が損なわれることがある。
【0024】
図1に示す容器カバー1は、筒状壁部11の上方端部領域11Tの下方領域に、筒状壁部11の円周方向(矢印Bの方向)に不連続に(すなわち、断線して)延びる折り畳み用接合帯35(35a,35b,35c,35d)を備えている。この折り畳み用接合帯35も、外側シート12と内側シート13との接合によって形成され、筒状壁部11の上方端部領域11Tを筒状壁部11の内側空間14の内側に折り畳む際に折り畳み線として利用することができる。図4は、折り畳み用接合帯35を利用して、扁平状態の容器カバー1を折り畳んだ状態を示す模式的斜視図であり、図5は、折り畳んだ状態の容器カバーに、背の低い哺乳瓶を挿入してから膨張状態にして緊密に密着させて取り付けた状態を示す模式的斜視図である。このように、容器カバー1は、折り畳み用接合帯35で折り畳むと、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)の長さ(高さ)が短くなるので、被うべき容器の高さが低い場合に折り畳んで用いることができる。また、筒状壁部11の上方端部領域11Tの空気室には、内側に折り畳まれた状態で空気が注入されるため、その部分で容器カバーと容器との密着性を向上させることができる。
【0025】
なお、筒状壁部11の上方端部領域11Tにおいては、円周方向(矢印Bの方向)に不連続に(すなわち、断線して)延びる折り畳み用接合帯35(35a,35b,35c,35d)を備えていれば、容器カバー1の長さ調整用としては十分であるが、図1〜図5に示すように、上方端部領域11Tの領域内に、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる補助接合部63を備えていることが好ましい。この補助接合部63の存在により、上方端部領域11Tの膨張を制限することができるので、上方端部領域11Tを筒状壁部11の内側空間14の内側に折り畳まないで使用する場合(すなわち、図1〜図3)に、筒状壁部11の上方開口部が外側及び内側に大きく広がることを防止することができる。なお、上方端部領域11Tを折り畳まずに使用する際に、上方端部領域11Tの膨張様式と、筒状壁部11の中間部の膨張様式とを揃えるために、上方端部領域11T内の補助接合部63と各分割接合帯32とを、図1〜図5に示すように連続させるのが好ましい。また、上方端部領域11T内の補助接合部63の太さや長さを変化させることにより、上方端部領域11Tでの膨張程度を制御して、通気小室61(61a,61b,61c,61d)の膨張程度と調和させることもできる。
【0026】
図6に示すように、本発明による容器カバー1Aは、筒状壁部11の上方端部領域11Tの下方領域に折り畳み用接合帯35を設けるだけでなく、筒状壁部11のもう一方の下方端部領域11Sの上方領域にも、折り畳み用接合帯36を併設することができる。2つの折り畳み用接合帯35,36を備える場合は、両方を折り畳んで使用しても、いずれか一方を折り畳んで使用しても、あるいは両方を折り畳まずに使用してもよく、容器の高さに応じて3種類の長さで提供することができる。なお、図6は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Aを示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。なお、折り畳み用接合帯を設ける数は、1又は2に限定されず、3以上であることもでき、また、筒状壁部11の側面にそれらを設ける位置(矢印A方向での高さ)も限定されない。
【0027】
図7に示すとおり、本発明による容器カバー1Bは、筒状壁部11の側部に一対の把持用ハンドル部41,41を備えていることができる。把持用ハンドル部は、本発明による容器カバー1Bによって密着固定された容器を飲用に供する際に、使用者が両手で把持する際に便利な形態であれば、その具体的な形状や設ける数は特に限定されない。把持用ハンドル部41,41は、空気注入式であることも、空気注入式でないこともできる。空気注入式の場合は、容器カバー1の全体空気室と通気していることができるか、あるいは容器カバー1の全体空気室と通気せず、別途、空気入出手段を備えていてもよい。全体空気室と通気している場合は、空気入出手段15から空気を注入することにより、同時に膨張させることができる。把持用ハンドル部は、1本、又は3本以上を設けることもできる。図7は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Bを示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。なお、把持用ハンドル部を備える容器カバー1Bにも、折り畳み用接合帯を併用することができ、併用する場合は、把持用ハンドル部が折り畳み用接合帯の折り畳みと同時に折り畳まれる位置に設けられていても、あるいは、折り畳み用接合帯の折り畳みを妨害しない位置に設けられていてもよい。なお、把持用ハンドル部41,41に代えて、あるいは把持用ハンドル部41,41に加えて、1又は複数の吊下用ストラップ部(図示せず)を筒状壁部11の上方端部領域及び/又は下方端部領域に設けることもできる。
【0028】
図8に示すとおり、本発明による容器カバー1Cは、筒状壁部11の下方端縁11Bの円周縁に沿って、その内側にリング状に設けた緩衝保護底部45を備えることもできる。緩衝保護底部45は、円周方向の底部形成接合帯43の一部に設けた通気部4を介して、筒状壁部11の中央空気室と相互に空気の流通が可能であると、1つの空気入出手段15から空気の注入・排出を行うことができるので好ましいが、前記中央空気室と気密的に独立させて別個の空気室(緩衝保護底部空気室)とし、別の空気入出手段から空気の注入・排出を行うこともできる。緩衝保護底部45を設ける場合は、容器カバー1を製造する際に、容器カバー1の下方端縁11Bをシートの折り返しによって形成し、その上方部に、円周方向の底部形成接合帯43を接合によって形成し、緩衝保護底部45を筒状壁部11の下方領域に設けることができる。緩衝保護底部45には、底部形成接合帯43に通気部4を設けて、筒状壁部11の中央空気室と共通の空気入出手段15から空気の注入・排出を行うことができる。なお、共通の空気入出手段1つを緩衝保護底部45の緩衝保護底部空気室に設けてもよい。また、底部形成接合帯43に通気部4を設けず、筒状壁部11の中央空気室とは別の密閉空気室とし、専用の空気入出手段を設けてもよい。
【0029】
図8に示す緩衝保護底部45は、その内部に補助接合部を有していないので、空気注入の際に膨張を妨げるものが存在せず、図8に示すように、外側及び内側に大きく脹らむことができ、容器カバー1Cの内側の容器の底部の露出程度を少なくすることができる。すなわち、緩衝保護底部を備えていない場合には、筒状壁部11の下方端縁11Bの開口部から容器底部が露出することもあるので、その場合に、容器カバーに包まれた状態で容器カバーを容器と共に誤って落とすと、露出部分が床面などに直接衝突して破損することがあるが、緩衝保護底部45を設けることにより、筒状壁部11の下方端縁11Bの開口部が内側にも部分的に被われるので、誤って落としても、容器底部が床面などに直接衝突して破損することを防止することができる。特に、ガラス製哺乳瓶の場合には、安全上の観点から有効である。なお、図8は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Cを示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。
【0030】
図9に示すとおり、本発明による容器カバー1C’は、緩衝保護底部45Aに補助接合部65を備えていることもできる。すなわち、図8に示す態様では、緩衝保護底部45に接合部を全く備えていないので、空気を注入した際に膨張が制限されず、膨張時の形状がいびつになり、立設させる(垂直に立たせる)ことが困難になることがある。しかしながら、緩衝保護底部45Aに補助接合部65を設けることにより、膨張時の形態を制御することができ、例えば、立設しやすい形状にすることもできる。なお、図9は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1C’を示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。
【0031】
図8に示す容器カバー1C、及び図9に示す容器カバー1C’は、それぞれ、円周方向の底部形成接合帯43を、折り畳み用接合部として利用することができる。従って、図8に示す態様の容器カバー1C、及び図9に示す態様の容器カバー1C’は、それぞれ、折り畳み用接合部35を備えている必要はない。また、底部形成接合帯43を、折り畳み用接合部として利用する場合は、緩衝保護底部の緩衝保護底部空気室を筒状壁部の中央空気室と相互に空気の流通を可能とし、空気入出手段を筒状壁部の中央空気室に設ける必要がある。
【0032】
図10に示すとおり、本発明による容器カバー1Dは、筒状壁部11の側部に把持用ハンドル部41,41を備えていると共に、筒状壁部11の下方端縁11Bの円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部45を備えていることもできる。なお、図10は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Dを示し、図1〜図5、及び図7及び図8に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。
【0033】
図11に示すとおり、本発明による容器カバー10は、図1〜図10に示す縦方向分割接合帯に替えて、複数の横方向接合帯37を備えていることができる。横方向接合帯37は、筒状壁部11の側面に、筒状壁部11の円周方向(矢印Bの方向)に、実質的に一周に亘って(すなわち、通気部4を除いて一周に亘って)、連続的に延びる。複数の横方向接合帯37(37a,37b,37c,37d,37e,37f,37g)は、相互に平行に、かつ等間隔に設けられている。図11に示す態様では、合計7つの横方向接合帯37を備え、これら7つの横方向接合帯37によって、1つの全体空気室が、8つの通気小室に分割される。横方向接合帯37の間隔が等間隔なので、各通気小室もそれぞれ同じように膨張させることができる。横方向接合帯の数は特に限定されず、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)の長さに応じて適宜決定することができる。例えば、高さ(乳首取り付けリング側開口部から哺乳瓶底部までの距離)が約10cmの哺乳瓶の容器カバーとして用いる場合には、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6である。
【0034】
図11に示す容器カバー10の筒状壁部11も、上方端縁11Aは外側シート12と内側シート13との接合によって形成され、下方端縁11Bは、1枚のシートの折り返しによって形成されていることができる。もちろん、上方端縁11Aが、1枚のシートの折り返しによって形成され、下方端縁11Bが、外側シート12と内側シート13との接合によって形成されていても、あるいは上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、外側シート12と内側シート13との接合によって形成することも、更には、上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、シートの折り返し(筒状シート)によって形成することもできる。
【0035】
更に、図11に示す容器カバー10の筒状壁部11も、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる1つの閉環接合帯31を有する。この閉環接合帯31も、前記と同様に、外側シート12と内側シート13とからなる壁部を閉環させた筒状体に形成する際に、外側シート12と内側シート13とを帯状に気密に接合して形成される接合帯である。この閉環接合帯31は、複数の各横方向接合帯37a,37b,37c,37d,37e,37f,37gと相互に直交する。これらの横方向接合帯は、それぞれ、折り畳み用接合帯としての機能も有することができる。また、図11に示す容器カバー10の筒状壁部11に、図7に示す把持用ハンドル部や、吊下用ストラップ部を設けることができる。また、最下端の横方向接合帯によって形成される空気室を緩衝保護底部として用いることができ、この空気室は、中央空気室と通気性であることも非通気性であることもできる。
【0036】
また、図11に示す容器カバー10の最上端の横方向接合帯によって形成される空気室、及び/又は最下端の横方向接合帯によって形成される空気室に、補助接合部67を設けて、膨張を制限することもできる。補助接合部67を設けることにより、膨張時の形態を制御することができ、例えば、立設しやすい形状にすることもできる。
【0037】
図12に示すとおり、本発明による容器カバー20は、図1〜図10に示す縦方向分割接合帯や、図11に示す横方向接合帯に替えて、複数の十字接合帯39を有することもできる。複数の十字接合帯39は、横方向接合線部39Xと縦方向接合線部39Yとの2本の短い接合線部が相互に直角に交差して形成される。各十字接合帯39の横方向接合線部39Xは、それぞれ、横方向(矢印Bの方向)に隣接する各十字接合帯39の横方向接合線部39Xと、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延び、各十字接合帯39の縦方向接合線部39Yは、それぞれ、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に隣接する各十字接合帯39の縦方向接合線部39Yと、同一の縦方向Aの方向に延びる。
【0038】
図12に示す容器カバー20の筒状壁部11も、上方端縁11Aは外側シート12と内側シート13との接合によって形成され、下方端縁11Bは、1枚のシートの折り返しによって形成されていることができる。上方端縁11Aが、1枚のシートの折り返しによって形成され、下方端縁11Bが、外側シート12と内側シート13との接合によって形成されていても、あるいは上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、外側シート12と内側シート13との接合によって形成することも、更には、上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、シートの折り返し(筒状シート)によって形成することもできる。
【0039】
更に、図12に示す容器カバー20の筒状壁部11も、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)方向に延びる1つの閉環接合帯31を有する。この閉環接合帯31も、前記と同様に、外側シート12と内側シート13とからなる壁部を閉環した筒状体に形成する際に、外側シート12と内側シート13とを帯状に気密に接合して形成される接合帯である。この閉環接合帯31は、隣接する各十字接合帯39の横方向接合線部39Xと、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びる横方向接合線部39Zを直交して含む。こうして形成される複数の十字接合帯39によって、1つの全体空気室が複数の通気小室62に分割される。すなわち、隣接する4つの十字接合帯39によって、1つの通気小室62が形成され、それぞれの通気小室62は同じ大きさを有しているので、空気を注入すると、それぞれ同じように膨張する。
【0040】
図12に示す容器カバー20の筒状壁部11に設ける十字接合帯39の数は特に限定されないが、設けられた全ての十字接合帯39の1円周方向(矢印Bの方向)における縦方向接合線部39Yの合計数が、図1〜図10に示す分割接合帯32の数とほぼ同数であるのが好ましく、同様に、設けられた全ての十字接合帯39の軸方向(矢印Aの方向)における横方向接合線部39Xの合計数が、図11に示す横方向接合帯37の数とほぼ同数であるのが好ましい。図12に示す容器カバー20においては、横方向接合線部39Xが、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びており、この1組の横方向接合線部39Xを折り畳み用接合部として利用することができる。
【0041】
図13は、図12に示す十字接合帯39に代えて、筒状壁部11に円形接合部39Aを備える容器カバー20Aの模式的斜視図である。各円形接合部39Aは、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる線上に配置されていると共に、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びる線上に配置されている。こうして1つの全体空気室が複数の通気小室62Aに分割される。すなわち、隣接する4つの円形接合部39Aによって、1つの通気小室62Aが形成され、それぞれの通気小室62Aは同じ大きさを有しているので、空気を注入すると、それぞれ同じように膨張する。また、円形接合部39Aは、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びており、この1組の円形接合部39Aを折り畳み用接合部として利用することができる。更に、円形接合部39Aに、その横方向に延びる補助接合部69を設けて、折り畳みを容易にすることもできる。
【0042】
本発明の容器カバーにおいては、外側シートと内側シートとの内部に形成される全体空気室が、通気小室に分割されており、しかも各通気小室間に空気が流通しているので、容器を包んだ状態で空気を注入して膨張させる際に、各通気小室毎に容器の外側の形状に合わせて膨張が起こり、容器カバーの内側の壁面表面のほとんど全てが、容器の外側表面と緊密に接触して、容器カバー全体で容器を押し付けるように一体化される。また、全体空気室が通気小室に分割されているので、膨張状態で容器を押し付けて一体化した場合でも、外側の形状は、筒状壁部の上方端縁から下方端縁までほぼ均一の外径を示し、取り扱いが便利であるだけでなく、美観を損なうことがない。
【0043】
本発明の容器カバーは、図14に示す蓄熱ライナー51を併用することができる。蓄熱ライナー51は、袋体52の内部に蓄熱材を含み、保温又は保冷に用いることができる。例えば、保温蓄熱材を含む蓄熱ライナーを電子レンジなどで所定の温度に暖め、図15に示すように哺乳瓶2の側面に巻き付け、面ファスナー53によって固定してから、例えば、図1及び図2に示すように、本発明による容器カバー1に被せると、更に保温効果を向上させることができる。保冷効果を得る場合は、保冷蓄熱材を含む蓄熱ライナーを冷蔵庫などで所定の温度に冷やしてから、同様に使用することができる。
【0044】
本発明の容器カバーは、その内側表面に、蓄熱ライナーを着脱自在に保持する手段を含むこともできる。この場合は、蓄熱ライナーを所定温度に暖めるか又は冷やした後に、容器カバーの内側に装着してから、容器に被せることができる。あるいは、本発明の容器カバーは、その内側表面に、蓄熱ライナーを固定して含むこともできる。この場合は、容器カバーをそのまま電子レンジや冷蔵庫に入れて所定温度に暖めるか又は冷やした後に、容器に被せることができる。
【0045】
本発明の容器カバーは、必要により、更に、筒状壁部の上方端縁及び下方端縁のいずれか一方、又は両方に蓋部を有することができる。この蓋部は、着脱自在に取り付けることのできる蓋部であることも、固定された蓋部であることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の容器カバーは、任意の容器のカバーに用いることができる。特に、温度維持効果(保温・保冷効果)、及び緩衝効果が求められる容器のカバーとして使用するのが好ましい。更に、本発明の容器カバーは、容器の上端から下端までほぼ均一な外側表面を有する缶ビール容器や缶ジュース容器などに用いた場合には、極めて良好に密着固定させることができるだけでなく、容器の先端が狭まる首部や凸型に拡がる肩部などを備えている容器、例えば、ビール瓶や哺乳瓶などに用いた場合にも、その形状変化に伴って内部壁面が膨張するので、極めて良好に密着固定させることができる。
【0047】
例えば、哺乳瓶に用いると、哺乳瓶キャップを取り付けた状態で、容器カバーで覆って保管し、飲用時に容器カバーから取り外さずに、キャップのみを取り外して、容器カバーを乳幼児に持たせて飲用に供することができる。この場合でも、容器と容器カバーとが一体的に維持されているので、危険性がない。
また、折り畳み用接合帯を内側に折り曲げるだけで長さ調整を行うことができるので、1つの容器カバーによって、種々の容器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による扁平状態の容器カバーに、哺乳瓶を装入する途中の状態を示す模式的斜視図である。
【図2】哺乳瓶を装入した後に、容器カバーに空気を注入して容器カバーを哺乳瓶に密着させて一体化させた状態を示す模式的斜視図である。
【図3】哺乳瓶を装入せずに、空気を注入した膨張状態の容器カバーの模式的斜視図である。
【図4】折り畳み用接合帯を利用して、扁平状態の容器カバーを折り畳んだ状態を示す模式的斜視図である。
【図5】折り畳んだ状態の容器カバーに低い哺乳瓶を挿入してから膨張状態にして緊密に密着被覆した状態を示す模式的斜視図である。
【図6】筒状壁部の上方端部領域と下方端部領域とに折り畳み用接合帯を備える本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図7】筒状壁部の側部に把持用ハンドルを備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図8】筒状壁部の下方端縁の円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部を備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図9】筒状壁部の下方端縁の円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部を備えている本発明の別の容器カバーの模式的斜視図である。
【図10】筒状壁部の側部に把持用ハンドルを備えていると共に、筒状壁部の下方端縁の円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部を備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図11】複数の横方向接合帯を備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図12】複数の十字接合帯を有する本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図13】複数の円形接合部を有する本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図14】蓄熱ライナーの模式的平面図である。
【図15】蓄熱ライナーを巻き付けた哺乳瓶の模式的斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1,1A,1B,1C,1C‘,1D,10,20,20A・・・容器カバー;
2・・・哺乳瓶;4・・・通気部;
11・・・筒状壁部;11A・・・筒状壁部の上方端縁;
11B・・・筒状壁部の下方端縁;11T・・・筒状壁部の上方端部領域;
11S・・・筒状壁部の下方端部領域;
12・・・外側シート;
12A・・・外側シートの上方端縁;12B・・・外側シートの下方端縁;
13・・・内側シート;
13A・・・内側シートの上方端縁;13B・・・内側シートの下方端縁;
14・・・筒状壁部の内側空間;15・・・空気入出手段;
21・・・乳首;22・・・乳首取り付けリング;25・・・キャップ;
31・・・閉環接合帯;
32,32a,32b・・・分割接合帯;
32A・・・分割接合帯の上方端部;
32B・・・分割接合帯の下方端部;
35,35a,35b,35c,35d,36・・・折り畳み用接合帯;
37,37a,37b,37c,37d,37e,37f,37g・・・横方向接合帯;
39・・・十字接合帯;39A・・・円形接合部;
39X,39Z・・・横方向接合線部;39Y・・・縦方向接合線部;
41・・・把持用ハンドル部; 43・・・底部形成接合帯;
45,45A・・・緩衝保護底部;
51・・・蓄熱ライナー;52・・・袋体;53・・・面ファスナー;
61,61a,61b,61c,61d,62,62A・・・通気小室;
63,65,67,69・・・補助接合部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気注入式の容器カバーに関する。本発明の容器カバーは、空気を注入すると、その内側形状が容器の外側形状に応じて膨張するので、外側形状や寸法(高さ)が異なる種々の哺乳瓶やペットボトルに対し、1つの容器カバーにより、種々の外形変化に対応して、容器側面に極めて密着した状態で保持して被うことができ、容器カバーを容器と一体的に取り扱うことができる。
【背景技術】
【0002】
空気注入式(エアー式)の容器カバーとしては、非通気性表地及び非通気性裏地の周縁部を密着して形成したカバー本体の表地と裏地とを複数条の密着部によって連通空気室を形成し、カバー本体の両側にファスナーなどの一対の結合具を取り付けた保温カバーが知られている(特許文献1)。この保温カバーは、瓶や缶などの容器にカバー本体を巻回してから、その両側をファスナーなどの一対の結合具によって結合した後、空気吸入口から空気を入れて連通空気室を脹らませるか、容器に取り付ける前に空気室を脹らませて使用することができるので、容器内の液体の保温と衝撃による破損を防止し、使用後は空気を抜いて容器から取り外すことによって小さく折り畳むことができるとされている。
しかしながら、特許文献1には、保温効果や緩衝効果、並びに取り扱いの容易性に関しては記載があるものの、容器とカバーとの密着性に関しては一切記載がない。更に、前記特許文献1の添付図面に具体的に示されている実施態様では、収納される瓶が、その肩部から首部にかけて外径が連続的に狭くなるのに伴って、カバー本体それ自体の形状も相当する部分を狭くなるように変形させている。すなわち、収納される容器の外形の変化に合わせて、それを被うカバー本体の形状を変化させており、一方の開口部からもう一方の開口部まで同じ内径を有する円筒状カバーについては具体的な記載がない。また、高さが異なる複数の容器に対して1つの容器カバーを適用させる手段も開示されていない。更に、高さや外形が異なる複数の容器に対して、1つの容器カバーを適用させる手段も記載されていない。
【0003】
【特許文献1】実開昭61−5772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気注入式(エアー式)容器カバーには、容器内の飲料の温度維持機能(保温・保冷機能)や、壊れやすい容器(例えば、ガラス製容器)を落とした際の破損を防止する緩衝機能などが主に求められている。しかしながら、哺乳瓶やペットボトルなどの空気注入式(エアー式)容器カバーでは、飲用に供する際に、容器をカバーから取り外すのではなく、容器にカバーを取り付けたままの状態で飲用に供することができると極めて便利である。このように、容器にカバーを取り付けたままの状態で飲用に供するためには、容器とカバーとを一体的に取り扱うことができるように、両者が極めて緊密に密着していることが必要である。特に、哺乳瓶のように、乳幼児が使用する容器の場合は、乳幼児がカバーのみを掴み、哺乳瓶を掴まないで使用することになりやすいので、容器がカバーから外れると危険である。また、哺乳瓶には、乳幼児の成長段階に沿って瓶の高さや外径を変化させた各種のタイプが存在するので、それらの各種のタイプに対して1つのカバーを使用することができると便利である。
従って、本発明の課題は、空気注入式(エアー式)容器カバーとしての温度維持効果(保温・保冷効果)、緩衝効果、及び取扱い容易性を維持したまま、更に、容器との一体性を保証する密着性と、高さなどの外形の異なる各種容器に対応可能なカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題は、本発明による
非通気性軟質材料製の外側シートと非通気性軟質材料製の内側シートとからなる筒状壁部を有する空気注入式の容器カバーであって、
前記筒状壁部の内部全体が、前記外側シート及び前記内側シートの周縁部を気密に閉鎖して形成した全体空気室からなり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入していない扁平状態において、内径及び外径がそれぞれ軸方向に一定であり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入した膨張状態において、大略円筒状となり、
前記外側シートと前記内側シートとを接合した分割接合部によって、前記全体空気室が、相互に空気の流通が可能な複数の通気小室に分割されており、更に、
筒状壁部の円周方向に延びる折り畳み用接合部を少なくとも1つ含む
ことを特徴とする、前記容器カバー
によって解決することができる。
【0006】
本発明による容器カバーの好ましい態様においては、全体空気室が、全体で1つの空気室からなるか、あるいは筒状壁部の円周方向に一周に亘って連続的に延びる横方向閉鎖接合帯によって分断され、相互に空気が流通しない2又は3の密閉空気室からなる。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、前記分割接合部が、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる縦方向分割接合帯、筒状壁部の円周方向に実質的に一周に亘って連続的若しくは不連続的に延びる横方向分割接合帯、あるいは、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されていると共に筒状壁部の円周方向に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されているドット状又は十字状接合部である。
【0007】
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる複数の縦方向分割接合帯と、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁まで連続的に延びる1つの閉環接合帯とによって、全体空気室が5〜16の通気小室に、円周方向に等間隔に分割されており、
各通気小室が相互に空気の流通が可能であり、
各縦方向分割接合帯及び閉環接合帯のそれぞれに直交方向に交差して筒状壁部の円周方向に不連続的に延びる折り畳み用接合帯を有する。
【0008】
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、折り畳み用接合帯を有する開口端部とは反対側の開口端部に、前記全体空気室と相互に空気の流通が可能であるか若しくは相互に空気が流通せず、筒状壁部の円周方向に1つの空気小室として形成される緩衝保護底部を更に備える。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、筒状壁部の外側表面に、把持用ハンドル部及び/又は吊下用ストラップ部を更に備える。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、開口端部の少なくとも一方に蓋部を更に備える。
本発明による容器カバーの更に好ましい態様においては、容器カバーの内側に固定して備えるか、若しくは着脱自在に備える蓄熱ライナーを有する。
【0009】
また、前記容器カバーの内側に接して併用することが可能な蓄熱ライナーにも関する。
【0010】
本明細書において、本発明による容器カバー(又は容器)における上下の位置関係(例えば、「上方」又は「下方」)は、本発明の容器カバーを容器に装着させる際の、容器の一般的な上下関係に沿って説明の便宜上から表すものであり、それ以外の状態(例えば、保存時や使用時の状態)での位置関係を限定するものではない。ここで、容器の一般的な上下関係とは、飲料用容器の飲み口を有する端部を上部とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の容器カバーは、空気注入式(エアー式)の容器カバーとして、容器内の飲料の温度維持機能(保温・保冷機能)、及び壊れやすい容器(例えば、ガラス製容器)を落とした際の破損を防止する緩衝機能を有する。また、容器への装着操作や容器からの取り外し操作も、少数(特に1つ)の空気入出手段から空気を注入して容器カバーを膨張させて容器に密着させるか、又は空気を排出して容器カバーを扁平化させて容器との一体性を解除するだけで、ファスナーなどの解除操作や蓋部の開閉操作などの必要がなく、取扱いがきわめて容易である。更に、本発明の容器カバーは、空気を注入することによって容器の側壁に、極めて緊密に密着させることができ、緊密密着させた空気注入状態では、容器から容器カバーを取り外すことは実質的に無理なので、容器と容器カバーとを一体的に使用することができる。
また、1つの容器カバーを、高さや外側形状の異なる各種容器に適用させて用いることができる。
【0012】
更に、哺乳瓶のように、キャップを付けた状態で保管し、キャップを外して飲用に供する容器に対しても、容器カバーを装着させた状態で、容器カバーの非装着状態と同じ条件でキャップの着脱操作を行うことができ、しかも、キャップ装着状態及びキャップ脱離状態のいずれの状態でも、本発明の容器カバーを哺乳瓶から取り外すことなく、使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に沿って本発明による容器カバーの代表的態様を説明する。
図1は、本発明による扁平状態の容器カバー1に、哺乳瓶2を装入する途中の状態を示す模式的斜視図であり、図2は、哺乳瓶2を装入した後に、容器カバー1に空気を注入して容器カバー1を哺乳瓶1に密着させて一体化させた状態を示す模式的斜視図である。また、図3は、哺乳瓶2を装入せずに、空気を注入した膨張状態の容器カバー1の模式的斜視図である。
【0014】
図1に示すように、本発明による容器カバー1を使用する際は、容器カバー1に空気入出手段15から空気を注入していない扁平状態の筒状壁部11の内側空間14に、哺乳瓶2を装入する。あるいは、机上に直立させた哺乳瓶2に、その上方から本発明による容器カバー1を被せて包むこともできる。哺乳瓶2は、その先端に乳首21及び乳首取り付けリング22を備え、それらの上からキャップ25を装着している。本発明による容器カバー1は、空気を注入していない扁平状態において、その内側内径が、装着させる容器の外側外径よりも大きい必要がある。また、後述するように、空気を注入することによって、本発明による容器カバー1の内側壁面を、容器の外側壁面に密着させることができる程度の内側内径を有する必要がある。なお、図1に示すように、空気を注入していない扁平状態の筒状壁部11は、その内径及び外径が、それぞれ、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に関してほぼ均一である。本発明による容器カバー1は、空気を注入していない扁平状態において、内側壁面を相互に接触させて、全体を平坦なシート状とすることもできる。
【0015】
本発明による容器カバー1は、非通気性軟質材料(例えば、合成樹脂)製の外側シート12と非通気性軟質材料製の内側シート13とからなり、外側シート12の上方端縁12A及び内側シート13の上方端縁13Aは、両者の接合により気密に閉鎖された上方端縁11Aが形成されている。一方、外側シート12の下方端縁12Bと内側シート13の下方端縁13Bでは、1枚のシートの折り返しによって気密な下方端縁11Bが形成されている。従って、外側シート12と内側シート13の内部は、上方端縁11Aと下方端縁11Bとによって、気密に閉鎖されている。なお、上方端縁11Aが、1枚のシートの折り返しによって形成され、下方端縁11Bが、外側シート12と内側シート13との接合によって形成されていても、あるいは上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、外側シート12と内側シート13との接合によって形成することも、更には、上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、シートの折り返し(筒状シート)によって形成することもできる。
【0016】
本発明において、前記接合及び後述する接合は、いずれも、任意の公知方法、例えば、高周波融着法、熱板融着法、熱風融着法、又は超音波融着法を用いて実施することができる。高周波融着法とは、例えば、合成樹脂シートの一部分と、それに接合させるべき合成樹脂シートの一部分とを重ね合わせ、この重ね合わせ部分を2ヶ所の電極(一方の電極は、ウエルドバー)間に置き、この重ね合わせ部分にウエルドバーを加圧しながら、電極に高周波で発振する電位差を印加し、ウエルドバーで加圧、印加した部分に発生する合成樹脂シートの分子摩擦熱により、これらの重ね合わせ部分のうち、ウエルドバーで加圧した部分を熱融着するものである。熱風融着法は、ヒーターの電気制御によって熱風を、接合体の融着仕様に応じて選ばれたノズル先端を通じて合成樹脂シートの接合面(重ね合わせ部)間に吹き込み、合成樹脂シートの表面を相互に瞬時に溶融させ、直後に圧着して融着を行う方法である。また、熱板融着法は、合成樹脂シートの溶融温度以上に、ヒーター内臓の加熱された金型(こて)を用いて合成樹脂シート接着部を圧着し、連続的にシールする方法である。更に、超音波融着法は、超音波振動子から発生する超音波エネルギーを工具ホーンの先端を通じて振幅を増幅させ、これを融着すべき合成樹脂シートに投射することによって両合成樹脂シートの境界面に発生する摩擦熱を利用して瞬時に融着させる方法である。
【0017】
図1に示す容器カバー1は、筒状壁部11の側面に、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる1つの閉環接合帯31と、7つの縦方向分割接合帯32を含む。閉環接合帯31は、外側シート12と内側シート13とからなる壁部を閉環させて筒状体に形成する際に、外側シート12及び内側シート13の軸方向の両端部を帯状に気密に接合して形成される接合帯である。従って、図1に示すように、閉環接合帯31は、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)と平行な方向に、一方の上方端縁11Aからもう一方の下方端縁11Bまで連続的に(すなわち、断線することなく)延びている。こうして、外側シート12と内側シート13とが、上方端縁11A、及び下方端縁11B、並びに閉環接合帯31によって気密に閉鎖され、外側シート12と内側シート13との内部に、閉鎖された1つの全体空気室が形成される。
【0018】
図1に示す容器カバー1は、前記の閉環接合帯31の他に、7つの縦方向分割接合帯32を含み、合計8つの接合帯31,32は、円周方向(矢印Bの方向)に相互にほぼ等間隔に平行に設置される。これら8つの接合帯31,32によって、1つの全体空気室が、縦方向に、8つの通気小室に分割される。図1では、前方の側面に設けた第1分割接合帯32aと第2分割接合帯32bと示す。これらの分割接合帯32も、外側シート12と内側シート13とを帯状に気密に接合して形成される接合帯である。各分割接合帯32は、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)と平行な方向に、筒状壁部11の一方の上方端部領域11Tから筒状壁部11のもう一方の下方端部領域11Sまで、連続的に(すなわち、断線することなく)延びている縦方向分割接合帯である。各分割接合帯32の上方端部32Aは、筒状壁部11の上方端縁11Aには到達せず、各分割接合帯32の下方端部32Bは、筒状壁部11の下方端縁11Bには到達しないので、これらの上方端縁11A及び下方端部32Bでは、外側シート12と内側シート13との内側が接合されておらず、空気が流通する。また、各分割接合帯32のそれぞれの上方端部及びそれぞれの下方端部は、図1に示すように、円周方向(矢印Bの方向)に関して、ほぼ同じ位置にあることが好ましい。
【0019】
図1に示す容器カバー1を製造するには、例えば、1枚の非通気性軟質材料製シートを長方形に裁断し、中央部で折り曲げて1/2の大きさの2層長方形シートにする。2層の内の一方が、図1に示す容器カバー1の外側シート12となり、もう一方が、内側シート13となり、折り畳み辺は、図1に示す容器カバー1の下方端縁11Bとなる。この後、折り畳み辺と反対側の辺では、2枚のシートを接合させるので、この接合辺は、図1に示す容器カバー1の上方端縁11Aとなる。また、2層長方形シートの両側の端部を帯状に気密に接合して筒状に閉環させるので、この接合部が、図1に示す容器カバー1の閉環接合帯31となる。また、これらの接合の際に、外側シート12と内側シート13との必要な接合を行い、分割接合帯32を形成することができる。こうして形成される図1に示す容器カバー1は、同じ大きさの外側シート12と内側シート13とからなる。また、同じ大きさの2枚の非通気性軟質材料製シートを長方形に裁断し、一方の対向辺をそれぞれ接合させて、図1に示す容器カバー1の上方端縁11Aと下方端縁11Bとを形成させ、もう一方の対向辺を、帯状に気密に接合して筒状に閉環させ、閉環接合帯31を形成させることもできる。
【0020】
特に、図1及び図3に示すように、空気入出手段15から空気を注入すると、筒状壁部11の全体空気室に空気が注入され、外側シート12と内側シート13との間に空気が供給されて容器カバー1が膨張する。この膨張の際、閉環接合帯31の部分と7つの分割接合帯32の部分とで、膨張が制限され、それ以外の部分で膨張する。膨張を制限する閉環接合帯31及び7つの分割接合帯32は、円周方向(矢印Bの方向)に相互にほぼ等間隔に平行に設置されているので、これらの間に形成される複数の通気小室61(61a,61b,61c,61d)は、それぞれ、全体として相互に同じ状態で膨張し、しかも、各通気小室61(61a,61b,61c,61d)において、外側シート12は外側に向かって、内側シート13は内側に向かって、それぞれ、同程度に膨張する。しかしながら、図2に示すように、容器カバー1の内側に哺乳瓶2が存在すると、内側シート13の内側への膨張が妨げられることにより、容器カバー1が哺乳瓶2を緊密に固定することができる。また、哺乳瓶2の外側形状が高さ方向に凹部や凸部を有していても、それらの凹凸形状に沿って内側シート13が膨張するので、緊密な接触が維持される。なお、このような膨張の程度は、閉環接合帯31及び7つの分割接合帯32を設ける間隔によって制御することができる。
【0021】
図1に示す容器カバー1の態様では、各分割接合帯32の上方端部32A及び下方端部32Bが、それぞれ、筒状壁部11の上方端縁11A及び下方端縁11Bには到達しないが、各分割接合帯32の上方端部32A又は下方端部32Bのいずれか一方が、筒状壁部11の上方端縁11A又は下方端縁11Bのいずれか一方に到達し、その端縁で空気の連通を遮断していてもよい。また、各分割接合帯32は、それらの上方端縁11Aから下方端部32Bまで連続的に接合している必要はなく、1又は複数箇所に非接合部分を含むことによって断線し、空気の流通を可能にさせることもできる。この場合、各分割接合帯32の上方端部32A及び下方端部32Bの両方が、筒状壁部11の上方端縁11A及び下方端縁11Bには到達していてもよい。なお、1又は複数箇所に非接合部分を含むことによって断線する各縦方向分割接合帯においては、1又は複数の非接合部分を、それぞれ円周方向の同等の位置に配置して、各通気小室をそれぞれ円周方向に同じように膨張させるように調整することが好ましい。
【0022】
各分割接合帯32は、連続的又は不連続的に、筒状壁部11の一方の上方端部領域11T(又は上方端縁11A)からもう一方の下方端部領域11S(又は下方端縁11B)まで延びているが、筒状壁部11の上方端縁11Aから下方端縁11Bまでの長さ(Lt)に対して、接合帯部分の合計長さ(L1)の比率(L1/Lt)は、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、最も好ましくは0.8以上である。但し、空気の通気が確保される必要があるので、1.0未満であることが必要であり、0.04以上であることが好ましい。なお、前記比率(L1/Lt)を0.6以上にすることにより、膨張時の容器カバー1の外形を全体的にほぼ均一に保つことができる。
【0023】
図1に示す容器カバー1が備える分割接合帯32の数も特に限定されないが、1つの閉環接合帯31と複数の分割接合帯32の合計数が、好ましくは4〜20、より好ましくは5〜16、最も好ましくは6〜12である。合計数が4未満になると、空気を注入した際に、外側形状の均一性が損なわれ、美観が損なわれるだけでなく、容器カバーを掴みにくくなる。合計数が20を超えると、各通気小室の膨張度が制限されるため、1種類の容器カバーが適用可能な容器の種類(外形)が制限され、場合により、密着性が損なわれることがある。
【0024】
図1に示す容器カバー1は、筒状壁部11の上方端部領域11Tの下方領域に、筒状壁部11の円周方向(矢印Bの方向)に不連続に(すなわち、断線して)延びる折り畳み用接合帯35(35a,35b,35c,35d)を備えている。この折り畳み用接合帯35も、外側シート12と内側シート13との接合によって形成され、筒状壁部11の上方端部領域11Tを筒状壁部11の内側空間14の内側に折り畳む際に折り畳み線として利用することができる。図4は、折り畳み用接合帯35を利用して、扁平状態の容器カバー1を折り畳んだ状態を示す模式的斜視図であり、図5は、折り畳んだ状態の容器カバーに、背の低い哺乳瓶を挿入してから膨張状態にして緊密に密着させて取り付けた状態を示す模式的斜視図である。このように、容器カバー1は、折り畳み用接合帯35で折り畳むと、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)の長さ(高さ)が短くなるので、被うべき容器の高さが低い場合に折り畳んで用いることができる。また、筒状壁部11の上方端部領域11Tの空気室には、内側に折り畳まれた状態で空気が注入されるため、その部分で容器カバーと容器との密着性を向上させることができる。
【0025】
なお、筒状壁部11の上方端部領域11Tにおいては、円周方向(矢印Bの方向)に不連続に(すなわち、断線して)延びる折り畳み用接合帯35(35a,35b,35c,35d)を備えていれば、容器カバー1の長さ調整用としては十分であるが、図1〜図5に示すように、上方端部領域11Tの領域内に、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる補助接合部63を備えていることが好ましい。この補助接合部63の存在により、上方端部領域11Tの膨張を制限することができるので、上方端部領域11Tを筒状壁部11の内側空間14の内側に折り畳まないで使用する場合(すなわち、図1〜図3)に、筒状壁部11の上方開口部が外側及び内側に大きく広がることを防止することができる。なお、上方端部領域11Tを折り畳まずに使用する際に、上方端部領域11Tの膨張様式と、筒状壁部11の中間部の膨張様式とを揃えるために、上方端部領域11T内の補助接合部63と各分割接合帯32とを、図1〜図5に示すように連続させるのが好ましい。また、上方端部領域11T内の補助接合部63の太さや長さを変化させることにより、上方端部領域11Tでの膨張程度を制御して、通気小室61(61a,61b,61c,61d)の膨張程度と調和させることもできる。
【0026】
図6に示すように、本発明による容器カバー1Aは、筒状壁部11の上方端部領域11Tの下方領域に折り畳み用接合帯35を設けるだけでなく、筒状壁部11のもう一方の下方端部領域11Sの上方領域にも、折り畳み用接合帯36を併設することができる。2つの折り畳み用接合帯35,36を備える場合は、両方を折り畳んで使用しても、いずれか一方を折り畳んで使用しても、あるいは両方を折り畳まずに使用してもよく、容器の高さに応じて3種類の長さで提供することができる。なお、図6は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Aを示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。なお、折り畳み用接合帯を設ける数は、1又は2に限定されず、3以上であることもでき、また、筒状壁部11の側面にそれらを設ける位置(矢印A方向での高さ)も限定されない。
【0027】
図7に示すとおり、本発明による容器カバー1Bは、筒状壁部11の側部に一対の把持用ハンドル部41,41を備えていることができる。把持用ハンドル部は、本発明による容器カバー1Bによって密着固定された容器を飲用に供する際に、使用者が両手で把持する際に便利な形態であれば、その具体的な形状や設ける数は特に限定されない。把持用ハンドル部41,41は、空気注入式であることも、空気注入式でないこともできる。空気注入式の場合は、容器カバー1の全体空気室と通気していることができるか、あるいは容器カバー1の全体空気室と通気せず、別途、空気入出手段を備えていてもよい。全体空気室と通気している場合は、空気入出手段15から空気を注入することにより、同時に膨張させることができる。把持用ハンドル部は、1本、又は3本以上を設けることもできる。図7は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Bを示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。なお、把持用ハンドル部を備える容器カバー1Bにも、折り畳み用接合帯を併用することができ、併用する場合は、把持用ハンドル部が折り畳み用接合帯の折り畳みと同時に折り畳まれる位置に設けられていても、あるいは、折り畳み用接合帯の折り畳みを妨害しない位置に設けられていてもよい。なお、把持用ハンドル部41,41に代えて、あるいは把持用ハンドル部41,41に加えて、1又は複数の吊下用ストラップ部(図示せず)を筒状壁部11の上方端部領域及び/又は下方端部領域に設けることもできる。
【0028】
図8に示すとおり、本発明による容器カバー1Cは、筒状壁部11の下方端縁11Bの円周縁に沿って、その内側にリング状に設けた緩衝保護底部45を備えることもできる。緩衝保護底部45は、円周方向の底部形成接合帯43の一部に設けた通気部4を介して、筒状壁部11の中央空気室と相互に空気の流通が可能であると、1つの空気入出手段15から空気の注入・排出を行うことができるので好ましいが、前記中央空気室と気密的に独立させて別個の空気室(緩衝保護底部空気室)とし、別の空気入出手段から空気の注入・排出を行うこともできる。緩衝保護底部45を設ける場合は、容器カバー1を製造する際に、容器カバー1の下方端縁11Bをシートの折り返しによって形成し、その上方部に、円周方向の底部形成接合帯43を接合によって形成し、緩衝保護底部45を筒状壁部11の下方領域に設けることができる。緩衝保護底部45には、底部形成接合帯43に通気部4を設けて、筒状壁部11の中央空気室と共通の空気入出手段15から空気の注入・排出を行うことができる。なお、共通の空気入出手段1つを緩衝保護底部45の緩衝保護底部空気室に設けてもよい。また、底部形成接合帯43に通気部4を設けず、筒状壁部11の中央空気室とは別の密閉空気室とし、専用の空気入出手段を設けてもよい。
【0029】
図8に示す緩衝保護底部45は、その内部に補助接合部を有していないので、空気注入の際に膨張を妨げるものが存在せず、図8に示すように、外側及び内側に大きく脹らむことができ、容器カバー1Cの内側の容器の底部の露出程度を少なくすることができる。すなわち、緩衝保護底部を備えていない場合には、筒状壁部11の下方端縁11Bの開口部から容器底部が露出することもあるので、その場合に、容器カバーに包まれた状態で容器カバーを容器と共に誤って落とすと、露出部分が床面などに直接衝突して破損することがあるが、緩衝保護底部45を設けることにより、筒状壁部11の下方端縁11Bの開口部が内側にも部分的に被われるので、誤って落としても、容器底部が床面などに直接衝突して破損することを防止することができる。特に、ガラス製哺乳瓶の場合には、安全上の観点から有効である。なお、図8は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Cを示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。
【0030】
図9に示すとおり、本発明による容器カバー1C’は、緩衝保護底部45Aに補助接合部65を備えていることもできる。すなわち、図8に示す態様では、緩衝保護底部45に接合部を全く備えていないので、空気を注入した際に膨張が制限されず、膨張時の形状がいびつになり、立設させる(垂直に立たせる)ことが困難になることがある。しかしながら、緩衝保護底部45Aに補助接合部65を設けることにより、膨張時の形態を制御することができ、例えば、立設しやすい形状にすることもできる。なお、図9は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1C’を示し、図1〜図5に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。
【0031】
図8に示す容器カバー1C、及び図9に示す容器カバー1C’は、それぞれ、円周方向の底部形成接合帯43を、折り畳み用接合部として利用することができる。従って、図8に示す態様の容器カバー1C、及び図9に示す態様の容器カバー1C’は、それぞれ、折り畳み用接合部35を備えている必要はない。また、底部形成接合帯43を、折り畳み用接合部として利用する場合は、緩衝保護底部の緩衝保護底部空気室を筒状壁部の中央空気室と相互に空気の流通を可能とし、空気入出手段を筒状壁部の中央空気室に設ける必要がある。
【0032】
図10に示すとおり、本発明による容器カバー1Dは、筒状壁部11の側部に把持用ハンドル部41,41を備えていると共に、筒状壁部11の下方端縁11Bの円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部45を備えていることもできる。なお、図10は、空気を注入する前の扁平状態の容器カバー1Dを示し、図1〜図5、及び図7及び図8に示す態様と同様の部分は、同じ符号(参照番号)で示し、それらの説明を省略する。
【0033】
図11に示すとおり、本発明による容器カバー10は、図1〜図10に示す縦方向分割接合帯に替えて、複数の横方向接合帯37を備えていることができる。横方向接合帯37は、筒状壁部11の側面に、筒状壁部11の円周方向(矢印Bの方向)に、実質的に一周に亘って(すなわち、通気部4を除いて一周に亘って)、連続的に延びる。複数の横方向接合帯37(37a,37b,37c,37d,37e,37f,37g)は、相互に平行に、かつ等間隔に設けられている。図11に示す態様では、合計7つの横方向接合帯37を備え、これら7つの横方向接合帯37によって、1つの全体空気室が、8つの通気小室に分割される。横方向接合帯37の間隔が等間隔なので、各通気小室もそれぞれ同じように膨張させることができる。横方向接合帯の数は特に限定されず、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)の長さに応じて適宜決定することができる。例えば、高さ(乳首取り付けリング側開口部から哺乳瓶底部までの距離)が約10cmの哺乳瓶の容器カバーとして用いる場合には、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6である。
【0034】
図11に示す容器カバー10の筒状壁部11も、上方端縁11Aは外側シート12と内側シート13との接合によって形成され、下方端縁11Bは、1枚のシートの折り返しによって形成されていることができる。もちろん、上方端縁11Aが、1枚のシートの折り返しによって形成され、下方端縁11Bが、外側シート12と内側シート13との接合によって形成されていても、あるいは上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、外側シート12と内側シート13との接合によって形成することも、更には、上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、シートの折り返し(筒状シート)によって形成することもできる。
【0035】
更に、図11に示す容器カバー10の筒状壁部11も、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる1つの閉環接合帯31を有する。この閉環接合帯31も、前記と同様に、外側シート12と内側シート13とからなる壁部を閉環させた筒状体に形成する際に、外側シート12と内側シート13とを帯状に気密に接合して形成される接合帯である。この閉環接合帯31は、複数の各横方向接合帯37a,37b,37c,37d,37e,37f,37gと相互に直交する。これらの横方向接合帯は、それぞれ、折り畳み用接合帯としての機能も有することができる。また、図11に示す容器カバー10の筒状壁部11に、図7に示す把持用ハンドル部や、吊下用ストラップ部を設けることができる。また、最下端の横方向接合帯によって形成される空気室を緩衝保護底部として用いることができ、この空気室は、中央空気室と通気性であることも非通気性であることもできる。
【0036】
また、図11に示す容器カバー10の最上端の横方向接合帯によって形成される空気室、及び/又は最下端の横方向接合帯によって形成される空気室に、補助接合部67を設けて、膨張を制限することもできる。補助接合部67を設けることにより、膨張時の形態を制御することができ、例えば、立設しやすい形状にすることもできる。
【0037】
図12に示すとおり、本発明による容器カバー20は、図1〜図10に示す縦方向分割接合帯や、図11に示す横方向接合帯に替えて、複数の十字接合帯39を有することもできる。複数の十字接合帯39は、横方向接合線部39Xと縦方向接合線部39Yとの2本の短い接合線部が相互に直角に交差して形成される。各十字接合帯39の横方向接合線部39Xは、それぞれ、横方向(矢印Bの方向)に隣接する各十字接合帯39の横方向接合線部39Xと、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延び、各十字接合帯39の縦方向接合線部39Yは、それぞれ、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に隣接する各十字接合帯39の縦方向接合線部39Yと、同一の縦方向Aの方向に延びる。
【0038】
図12に示す容器カバー20の筒状壁部11も、上方端縁11Aは外側シート12と内側シート13との接合によって形成され、下方端縁11Bは、1枚のシートの折り返しによって形成されていることができる。上方端縁11Aが、1枚のシートの折り返しによって形成され、下方端縁11Bが、外側シート12と内側シート13との接合によって形成されていても、あるいは上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、外側シート12と内側シート13との接合によって形成することも、更には、上方端縁11A及び下方端縁11Bの両方を、シートの折り返し(筒状シート)によって形成することもできる。
【0039】
更に、図12に示す容器カバー20の筒状壁部11も、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)方向に延びる1つの閉環接合帯31を有する。この閉環接合帯31も、前記と同様に、外側シート12と内側シート13とからなる壁部を閉環した筒状体に形成する際に、外側シート12と内側シート13とを帯状に気密に接合して形成される接合帯である。この閉環接合帯31は、隣接する各十字接合帯39の横方向接合線部39Xと、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びる横方向接合線部39Zを直交して含む。こうして形成される複数の十字接合帯39によって、1つの全体空気室が複数の通気小室62に分割される。すなわち、隣接する4つの十字接合帯39によって、1つの通気小室62が形成され、それぞれの通気小室62は同じ大きさを有しているので、空気を注入すると、それぞれ同じように膨張する。
【0040】
図12に示す容器カバー20の筒状壁部11に設ける十字接合帯39の数は特に限定されないが、設けられた全ての十字接合帯39の1円周方向(矢印Bの方向)における縦方向接合線部39Yの合計数が、図1〜図10に示す分割接合帯32の数とほぼ同数であるのが好ましく、同様に、設けられた全ての十字接合帯39の軸方向(矢印Aの方向)における横方向接合線部39Xの合計数が、図11に示す横方向接合帯37の数とほぼ同数であるのが好ましい。図12に示す容器カバー20においては、横方向接合線部39Xが、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びており、この1組の横方向接合線部39Xを折り畳み用接合部として利用することができる。
【0041】
図13は、図12に示す十字接合帯39に代えて、筒状壁部11に円形接合部39Aを備える容器カバー20Aの模式的斜視図である。各円形接合部39Aは、筒状壁部11の軸方向(矢印Aの方向)に延びる線上に配置されていると共に、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びる線上に配置されている。こうして1つの全体空気室が複数の通気小室62Aに分割される。すなわち、隣接する4つの円形接合部39Aによって、1つの通気小室62Aが形成され、それぞれの通気小室62Aは同じ大きさを有しているので、空気を注入すると、それぞれ同じように膨張する。また、円形接合部39Aは、同一円周上に沿って矢印Bの方向に延びており、この1組の円形接合部39Aを折り畳み用接合部として利用することができる。更に、円形接合部39Aに、その横方向に延びる補助接合部69を設けて、折り畳みを容易にすることもできる。
【0042】
本発明の容器カバーにおいては、外側シートと内側シートとの内部に形成される全体空気室が、通気小室に分割されており、しかも各通気小室間に空気が流通しているので、容器を包んだ状態で空気を注入して膨張させる際に、各通気小室毎に容器の外側の形状に合わせて膨張が起こり、容器カバーの内側の壁面表面のほとんど全てが、容器の外側表面と緊密に接触して、容器カバー全体で容器を押し付けるように一体化される。また、全体空気室が通気小室に分割されているので、膨張状態で容器を押し付けて一体化した場合でも、外側の形状は、筒状壁部の上方端縁から下方端縁までほぼ均一の外径を示し、取り扱いが便利であるだけでなく、美観を損なうことがない。
【0043】
本発明の容器カバーは、図14に示す蓄熱ライナー51を併用することができる。蓄熱ライナー51は、袋体52の内部に蓄熱材を含み、保温又は保冷に用いることができる。例えば、保温蓄熱材を含む蓄熱ライナーを電子レンジなどで所定の温度に暖め、図15に示すように哺乳瓶2の側面に巻き付け、面ファスナー53によって固定してから、例えば、図1及び図2に示すように、本発明による容器カバー1に被せると、更に保温効果を向上させることができる。保冷効果を得る場合は、保冷蓄熱材を含む蓄熱ライナーを冷蔵庫などで所定の温度に冷やしてから、同様に使用することができる。
【0044】
本発明の容器カバーは、その内側表面に、蓄熱ライナーを着脱自在に保持する手段を含むこともできる。この場合は、蓄熱ライナーを所定温度に暖めるか又は冷やした後に、容器カバーの内側に装着してから、容器に被せることができる。あるいは、本発明の容器カバーは、その内側表面に、蓄熱ライナーを固定して含むこともできる。この場合は、容器カバーをそのまま電子レンジや冷蔵庫に入れて所定温度に暖めるか又は冷やした後に、容器に被せることができる。
【0045】
本発明の容器カバーは、必要により、更に、筒状壁部の上方端縁及び下方端縁のいずれか一方、又は両方に蓋部を有することができる。この蓋部は、着脱自在に取り付けることのできる蓋部であることも、固定された蓋部であることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の容器カバーは、任意の容器のカバーに用いることができる。特に、温度維持効果(保温・保冷効果)、及び緩衝効果が求められる容器のカバーとして使用するのが好ましい。更に、本発明の容器カバーは、容器の上端から下端までほぼ均一な外側表面を有する缶ビール容器や缶ジュース容器などに用いた場合には、極めて良好に密着固定させることができるだけでなく、容器の先端が狭まる首部や凸型に拡がる肩部などを備えている容器、例えば、ビール瓶や哺乳瓶などに用いた場合にも、その形状変化に伴って内部壁面が膨張するので、極めて良好に密着固定させることができる。
【0047】
例えば、哺乳瓶に用いると、哺乳瓶キャップを取り付けた状態で、容器カバーで覆って保管し、飲用時に容器カバーから取り外さずに、キャップのみを取り外して、容器カバーを乳幼児に持たせて飲用に供することができる。この場合でも、容器と容器カバーとが一体的に維持されているので、危険性がない。
また、折り畳み用接合帯を内側に折り曲げるだけで長さ調整を行うことができるので、1つの容器カバーによって、種々の容器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による扁平状態の容器カバーに、哺乳瓶を装入する途中の状態を示す模式的斜視図である。
【図2】哺乳瓶を装入した後に、容器カバーに空気を注入して容器カバーを哺乳瓶に密着させて一体化させた状態を示す模式的斜視図である。
【図3】哺乳瓶を装入せずに、空気を注入した膨張状態の容器カバーの模式的斜視図である。
【図4】折り畳み用接合帯を利用して、扁平状態の容器カバーを折り畳んだ状態を示す模式的斜視図である。
【図5】折り畳んだ状態の容器カバーに低い哺乳瓶を挿入してから膨張状態にして緊密に密着被覆した状態を示す模式的斜視図である。
【図6】筒状壁部の上方端部領域と下方端部領域とに折り畳み用接合帯を備える本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図7】筒状壁部の側部に把持用ハンドルを備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図8】筒状壁部の下方端縁の円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部を備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図9】筒状壁部の下方端縁の円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部を備えている本発明の別の容器カバーの模式的斜視図である。
【図10】筒状壁部の側部に把持用ハンドルを備えていると共に、筒状壁部の下方端縁の円周縁に沿ってリング状に設けた緩衝保護底部を備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図11】複数の横方向接合帯を備えている本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図12】複数の十字接合帯を有する本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図13】複数の円形接合部を有する本発明の容器カバーの模式的斜視図である。
【図14】蓄熱ライナーの模式的平面図である。
【図15】蓄熱ライナーを巻き付けた哺乳瓶の模式的斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1,1A,1B,1C,1C‘,1D,10,20,20A・・・容器カバー;
2・・・哺乳瓶;4・・・通気部;
11・・・筒状壁部;11A・・・筒状壁部の上方端縁;
11B・・・筒状壁部の下方端縁;11T・・・筒状壁部の上方端部領域;
11S・・・筒状壁部の下方端部領域;
12・・・外側シート;
12A・・・外側シートの上方端縁;12B・・・外側シートの下方端縁;
13・・・内側シート;
13A・・・内側シートの上方端縁;13B・・・内側シートの下方端縁;
14・・・筒状壁部の内側空間;15・・・空気入出手段;
21・・・乳首;22・・・乳首取り付けリング;25・・・キャップ;
31・・・閉環接合帯;
32,32a,32b・・・分割接合帯;
32A・・・分割接合帯の上方端部;
32B・・・分割接合帯の下方端部;
35,35a,35b,35c,35d,36・・・折り畳み用接合帯;
37,37a,37b,37c,37d,37e,37f,37g・・・横方向接合帯;
39・・・十字接合帯;39A・・・円形接合部;
39X,39Z・・・横方向接合線部;39Y・・・縦方向接合線部;
41・・・把持用ハンドル部; 43・・・底部形成接合帯;
45,45A・・・緩衝保護底部;
51・・・蓄熱ライナー;52・・・袋体;53・・・面ファスナー;
61,61a,61b,61c,61d,62,62A・・・通気小室;
63,65,67,69・・・補助接合部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非通気性軟質材料製の外側シートと非通気性軟質材料製の内側シートとからなる筒状壁部を有する空気注入式の容器カバーであって、
前記筒状壁部の内部全体が、前記外側シート及び前記内側シートの周縁部を気密に閉鎖して形成した全体空気室からなり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入していない扁平状態において、内径及び外径がそれぞれ軸方向に一定であり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入した膨張状態において、大略円筒状となり、
前記外側シートと前記内側シートとを接合した分割接合部によって、前記全体空気室が、相互に空気の流通が可能な複数の通気小室に分割されており、更に、
筒状壁部の円周方向に延びる折り畳み用接合部を少なくとも1つ含む
ことを特徴とする、前記容器カバー。
【請求項2】
全体空気室が、全体で1つの空気室からなるか、あるいは筒状壁部の円周方向に一周に亘って連続的に延びる横方向閉鎖接合帯によって分断され、相互に空気が流通しない2又は3の密閉空気室からなる、請求項1に記載の容器カバー。
【請求項3】
前記分割接合部が、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる縦方向分割接合帯、筒状壁部の円周方向に実質的に一周に亘って連続的若しくは不連続的に延びる横方向分割接合帯、あるいは、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されていると共に筒状壁部の円周方向に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されているドット状又は十字状接合部である、請求項1又は2に記載の容器カバー。
【請求項4】
筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる複数の縦方向分割接合帯と、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁まで連続的に延びる1つの閉環接合帯とによって、全体空気室が5〜16の通気小室に、円周方向に等間隔に分割されており、
各通気小室が相互に空気の流通が可能であり、
各縦方向分割接合帯及び閉環接合帯のそれぞれに直交方向に交差して筒状壁部の円周方向に不連続的に延びる折り畳み用接合帯を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項5】
折り畳み用接合帯を有する開口端部とは反対側の開口端部に、前記全体空気室と相互に空気の流通が可能であるか若しくは相互に空気が流通せず、筒状壁部の円周方向に1つの空気小室として形成される緩衝保護底部を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項6】
筒状壁部の外側表面に、把持用ハンドル部及び/又は吊下用ストラップ部を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項7】
開口端部の少なくとも一方に蓋部を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項8】
容器カバーの内側に固定して備えるか、若しくは着脱自在に備える蓄熱ライナーを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の容器カバーの内側に接して併用することが可能な蓄熱ライナー。
【請求項1】
非通気性軟質材料製の外側シートと非通気性軟質材料製の内側シートとからなる筒状壁部を有する空気注入式の容器カバーであって、
前記筒状壁部の内部全体が、前記外側シート及び前記内側シートの周縁部を気密に閉鎖して形成した全体空気室からなり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入していない扁平状態において、内径及び外径がそれぞれ軸方向に一定であり、
前記筒状壁部は、空気入出手段から全体空気室に空気を注入した膨張状態において、大略円筒状となり、
前記外側シートと前記内側シートとを接合した分割接合部によって、前記全体空気室が、相互に空気の流通が可能な複数の通気小室に分割されており、更に、
筒状壁部の円周方向に延びる折り畳み用接合部を少なくとも1つ含む
ことを特徴とする、前記容器カバー。
【請求項2】
全体空気室が、全体で1つの空気室からなるか、あるいは筒状壁部の円周方向に一周に亘って連続的に延びる横方向閉鎖接合帯によって分断され、相互に空気が流通しない2又は3の密閉空気室からなる、請求項1に記載の容器カバー。
【請求項3】
前記分割接合部が、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる縦方向分割接合帯、筒状壁部の円周方向に実質的に一周に亘って連続的若しくは不連続的に延びる横方向分割接合帯、あるいは、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されていると共に筒状壁部の円周方向に延びる直線上に同じ間隔を隔てて配置されているドット状又は十字状接合部である、請求項1又は2に記載の容器カバー。
【請求項4】
筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁又は端部領域から他の端縁又は端部領域まで連続的若しくは不連続的に延びる複数の縦方向分割接合帯と、筒状壁部の軸方向と平行な方向に一方の端縁から他の端縁まで連続的に延びる1つの閉環接合帯とによって、全体空気室が5〜16の通気小室に、円周方向に等間隔に分割されており、
各通気小室が相互に空気の流通が可能であり、
各縦方向分割接合帯及び閉環接合帯のそれぞれに直交方向に交差して筒状壁部の円周方向に不連続的に延びる折り畳み用接合帯を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項5】
折り畳み用接合帯を有する開口端部とは反対側の開口端部に、前記全体空気室と相互に空気の流通が可能であるか若しくは相互に空気が流通せず、筒状壁部の円周方向に1つの空気小室として形成される緩衝保護底部を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項6】
筒状壁部の外側表面に、把持用ハンドル部及び/又は吊下用ストラップ部を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項7】
開口端部の少なくとも一方に蓋部を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項8】
容器カバーの内側に固定して備えるか、若しくは着脱自在に備える蓄熱ライナーを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の容器カバー。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の容器カバーの内側に接して併用することが可能な蓄熱ライナー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−78840(P2009−78840A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−249364(P2007−249364)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(500459029)株式会社赤ん坊カンパニー (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(500459029)株式会社赤ん坊カンパニー (7)
【Fターム(参考)】
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