説明

立体映像表示装置及びその駆動方法

【課題】別途のパネル構造の変更がなくても、高速駆動時に液晶層に十分な電圧印加時間を提供することで、表示しようとする階調を正確に表示し、立体映像の表示においても、一般の映像より輝度が低下することを減らす立体映像表示装置及びその駆動方法の提供。
【解決手段】3Dモードである場合には、2D周波数より高い3D周波数で左眼用映像と右眼用映像を表示し、左眼用映像または右眼用映像を連続する少なくとも二つのフレームにわたって同一の極性及び同一の大きさのデータ電圧でデータ線に印加して、充電率及び輝度を向上させる。また、データ線と交差する複数のゲート線に、総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧を印加して、遅延による問題点を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳しくは立体映像表示装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、超高速情報通信網を根幹として構築された、情報の高速化のために実現されるサービスは、現在の電話のような単純に聞いて話すサービスから文字、音声、映像を高速処理するデジタル端末を中心とするマルチメディア型サービスに発展し、究極的には時空間を超え、実感があって立体的に見て感じて楽しむ超空間型実感の3次元立体情報通信サービスに発展すると予想される。
【0003】
一般に、3次元を表現する立体映像は、両眼を通したステレオ視覚の原理によって行われるが、両眼の視差、つまり、両眼が約65mm程度離れて存在するため現れる両眼視差は、立体感の最も重要な要因であるといえる。つまり、左右の目はそれぞれ互いに異なる2次元画像を見るようになり、この二つの画像が網膜を通して脳に伝達されると、脳はこれを正確に互いに融合して、本来3次元映像の奥行き感と実際感を再生する。このような能力を通常、ステレオグラピ(stereography)という。
【0004】
立体映像表示装置は、両眼視差を利用するものであって、観察者の別途の眼鏡着用の要否により、眼鏡式(stereoscopic)の偏光方式と、時分割方式、非眼鏡式(autostereoscopic)のパララックスバリア方式、レンチキュラー(lenticular)方式、及びブリンキングライト(blinkinglight)方式がある。
【0005】
非眼鏡式立体映像表示装置は、液晶表示装置の上にレンチキュラーレンズ層のように左眼用映像と右眼用映像を分離する装置が用いられる。非眼鏡式立体映像表示装置は、観察者が直接スクリーンをみつめるようになって、追加的な眼鏡なしに立体映像を見ることができるという長所があるが、右眼に伝達される画像と左眼に伝達される画像とが明確に区分されないため、立体感が劣るという短所がある。
【0006】
一方、眼鏡式立体映像表示装置は、別途の眼鏡を用いなければならないという点で追加費用が発生するが、多くの人々が立体映像を楽しむことができ、左眼に伝達される画像と右眼に伝達される画像とを明確に区分させるので、立体感に優れているという長所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、別途のパネル構造の変更がなくても、高速駆動時に液晶層に十分な電圧印加時間を提供することで、表示しようとする階調を正確に表示することができるようにし、立体映像の表示においても、一般の映像より輝度が低下することを減らす立体映像表示装置及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による立体映像表示装置の駆動方法は、2Dモードであるか、または3Dモードであるかを判断する段階、2Dモードの場合には設定された2D周波数で画像を表示する段階、3Dモードの場合には前記2D周波数より高い3D周波数で左眼用映像と右眼用映像を表示する段階を含み、前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、前記左眼用映像または前記右眼用映像を連続する少なくとも二つのフレームにわたって同一の極性及び同一の大きさのデータ電圧でデータ線に印加する段階、及び前記データ線と交差する複数のゲート線に、総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧を印加する段階を含むことを特徴とする。
【0009】
前記補正ゲートオン印加時間は、前記総データ遅延値を前記複数のゲート線の総個数で割った値である基準データ遅延値を1Hの時間に加えた値とすることが好ましい。
【0010】
前記左眼用映像または前記右眼用映像が連続して印加されるフレーム数をxとして、前記3Dモードにおける有効充電時間から総ゲート遅延値を引いた時間をx倍した時間が、2Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間より大きくなるようにマージンを提供することが好ましい。
【0011】
前記3D周波数は、前記2D周波数の1.5〜4倍であることが好ましい。
【0012】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像を含む立体映像信号グループは、左眼用映像グループと右眼用映像グループに区分され、前記左眼用映像グループの最後のフレーム及び右眼用映像グループの最後のフレームには、ブラック映像が含まれていることが好ましい。
【0013】
前記ブラック映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧は、前記左眼用映像及び前記右眼用映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧が印加される時間の2倍の時間が印加されるものであることが好ましい。
【0014】
前記立体映像表示装置は、信号処理部、データ駆動部、ゲート駆動部、液晶表示パネル、前記液晶表示パネルの背面に位置されるバックライト、及び眼鏡を含み、前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、前記信号処理部に入力される入力映像データを3D周波数に適合するように再配列した映像データを生成して、前記データ駆動部に出力する段階をさらに含むことが好ましい。
【0015】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像は、LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRBのうちの一つの配列に再配列することが好ましく、ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を示す。
【0016】
前記信号処理部は、入力された前記入力映像データを再配列し、さらにDCC処理を行った後、前記映像データを生成することが好ましい。
【0017】
前記立体映像表示装置は、液晶表示パネル、及び前記液晶表示パネルの背面に位置するバックライトを含み、前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、前記液晶表示パネルを複数のブロックに区分する段階と、前記バックライトにより複数のブロックに対応する部分をそれぞれオン/オフさせるか、または前記バックライト全体をオン/オフさせる段階と、をさらに含むことが好ましい。
【0018】
前記立体映像表示装置は、前記立体映像表示装置と同期化されている眼鏡をさらに含み、前記眼鏡のレンズを前記立体映像表示装置の信号によってオン/オフさせる段階をさらに含むことが好ましい。
【0019】
前記立体映像表示装置は、FRC部、信号処理部、データ駆動部、ゲート駆動部、液晶表示パネル、前記液晶表示パネルの背面に位置するバックライト、及び眼鏡を含み、前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、前記FRC部に入力される外部映像信号を受信して、LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRBのような配列のうちの一つに再配列して、前記信号処理部に伝達する段階をさらに含むことが好ましく、ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を示す。
【0020】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による立体映像表示装置は、2次元映像を表示する2Dモード、及び立体映像を表示する3Dモードを有し、信号処理部、データ駆動部、ゲート駆動部、及び液晶表示パネルを含む立体映像表示装置において、前記2Dモードを表示する時に動作する動作周波数である2D周波数は、前記3Dモードを表示する時に動作する動作周波数である3D周波数より小さく、前記信号処理部は、左眼用映像または右眼用映像をそれぞれ連続する少なくとも二つのフレームにわたって同一の極性で前記液晶表示パネルのデータ線に印加するように映像データを前記データ駆動部に伝達し、前記信号処理部は、前記データ線と交差する複数のゲート線に、前記データ線に沿ってデータ電圧が遅延する総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧が印加されるように前記ゲート駆動部を制御することを特徴とする。
【0021】
前記補正ゲートオン印加時間は、前記総データ遅延値を前記複数のゲート線の総個数で割った値である基準データ遅延値を1Hの時間に加えた値であることが好ましい。
【0022】
前記左眼用映像または前記右眼用映像が連続して印加されるフレーム数をxとして、3Dモードにおける有効充電時間から総ゲート遅延値を引いた時間をx倍した時間は、2Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間より大きいことが好ましい。
【0023】
前記3D周波数は、前記2D周波数の1.5倍乃至4倍であることが好ましい。
【0024】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像を含む立体映像信号グループは、左眼用映像グループと右眼用映像グループに区分され、前記左眼用映像グループの最後のフレーム及び右眼用映像グループの最後のフレームには、ブラック映像が含まれていることが好ましい。
【0025】
前記ブラック映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧は、前記左眼用映像及び前記右眼用映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧が印加される時間の2倍の時間が印加されるものであることが好ましい。
【0026】
前記信号処理部はフレームメモリをさらに含み、前記信号処理部は、入力された入力映像データを前記フレームメモリに保存し、3D周波数に適合するように再配列した映像データを生成して、前記データ駆動部に出力することができる。
【0027】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像は、LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRBのような配列のうちの一つに再配列することが好ましく、ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を示す。
【0028】
前記信号処理部では、入力された前記入力映像データを前記再配列の他にDCC処理を行うことが好ましい。
【0029】
前記立体映像表示装置は、前記液晶表示パネルの背面に配置して、光源を含むバックライトを含み、前記バックライトは、前記光源を一定のブロックに区分した後、ブロック別にそれぞれオン/オフするか、または前記バックライト全体をオン/オフすることが好ましい。
【0030】
前記立体映像表示装置は、前記立体映像表示装置と同期化されている眼鏡をさらに含み、前記眼鏡のレンズは、前記立体映像表示装置の信号によってオン/オフされることが好ましい。
【0031】
前記立体映像表示装置は、FRC部をさらに含み、前記FRC部は、外部から入力される外部映像信号を受信して、LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRBのような配列のうちの一つに再配列して前記信号処理部に伝達することが好ましく、ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を表す。
【0032】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による立体映像表示装置の駆動方法は、表示装置が2Dモードを表示するか、または3Dモードを表示するかを判断する段階と、2Dモードである場合には設定された2D周波数で画像を表示する段階と、3Dモードである場合には前記2D周波数より高い3D周波数で3D映像を表示する段階と、を含み、前記3D映像を表示する段階は、データ線に左眼用映像または右眼用映像を表示する第1データ電圧を印加する段階と、前記データ線に前記第1データ電圧の極性及び大きさと同一の極性及び大きさを有する第2データ電圧を次のフレームに印加する段階と、前記データ線と交差する複数のゲート線に、総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧を印加する段階と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明の立体映像表示装置によれば、左眼用映像または右眼用映像が、連続する少なくとも二つのフレームにわたって、同一の極性で液晶表示パネルのデータ線に印加されるので、高周波数においても充電量が十分であり、これによって表示輝度も向上させることができる。
【0034】
また、本発明の立体映像表示装置の駆動方法によれば、ゲート電圧またはデータ電圧の遅延を補償して立体映像表示装置を駆動することで、高周波数でも表示品質が低下しないという効果がある。
【0035】
また、本発明の立体映像表示装置によれば、液晶表示パネルが120Hzまたは240Hzで2次元映像を表示することにおいても問題がなく、左眼用映像及び右眼用映像を少なくとも二つのフレームにわたって同一の極性で印加することによって、立体映像でも表示品質に問題が発生しないようにすることができる。その結果、別途の構成要素の追加や液晶表示パネルの構造の変更を必要としないので、製作費用が画期的に減少するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態による立体映像表示装置の動作を説明するための図面である。
【図2】本発明の一実施形態による立体映像表示装置において立体映像を表示するためにゲート線及びデータ線に印加される信号の波形図である。
【図3】本発明の一実施形態による立体映像表示装置において2次元映像を表示するためにゲート線及びデータ線に印加される信号の波形図である。
【図4】本発明の一実施形態による立体映像表示装置においてデータ駆動部から遠くなるほど発生するデータ電圧の遅延を補償するためにゲート電圧を印加する方式を説明するための波形図である。
【図5】本発明の一実施形態による立体映像表示装置においてゲート駆動部から遠くなるほど発生するゲート電圧の遅延を説明するための波形図である。
【図6】本発明の一実施形態による立体映像表示装置のブロック図である。
【図7】本発明の実施形態による多様な立体映像表示用データの例示図である。
【図8】本発明の一実施形態による立体映像表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られるものではない。
【0038】
図面においては、種々の層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して表示した。明細書の全体にわたって類似する部分に対しては、同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「すぐ上」にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分の「すぐ上」にあるという時には、中間に他の部分がないことを意味する。
【0039】
次に、本発明の実施形態による立体映像表示装置について、図1を参照して詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明の実施形態による立体映像表示装置の動作を説明するための図面である。
【0041】
本発明の実施形態による立体映像表示装置は、基本的に立体映像を表示するモード(以下、3Dモードという)と、2次元映像を表示するモード(以下、2Dモードという)を有する。
【0042】
本実施形態による立体映像表示装置は、2Dモードで映像を表示する時に使用される周波数(以下、2D周波数という)と、3Dモードで映像を表示する時に使用される周波数(以下、3D周波数という)とが異なり、2D周波数が3D周波数より小さい。表示装置で最も基本的に使用される周波数(以下、基本周波数という)が60Hzである時、3Dモードの映像を表示するためには、少なくとも基本周波数の2倍の周波数が必要である。これは、左眼用映像(L)信号と右眼用映像(R)信号をそれぞれ表示しなければならないためである。
本実施形態においては、2D周波数として基本周波数の2倍である120Hzまたは4倍である240Hzを例に挙げて説明し、3D周波数としては基本周波数の6倍である360Hz及び8倍である480Hzを例に挙げて説明する。また、パネル別に基本周波数は多様であり、60Hz以外の周波数を使用することも可能である。
【0043】
3Dモードを表示するためには、左眼用映像は左眼に印加し、右眼用映像は右眼に印加しなければならない。このために、本実施形態による立体映像表示装置300は、左眼用映像を表示する区間と右眼用映像を表示する区間を区分して表示する。また、眼鏡100を用いて、左眼用映像が表示された区間では、左側レンズが透明になり、右側レンズが不透明になって、左眼にだけ立体映像表示装置300が見られるようにし、右眼用映像が表示された区間では、反対に右眼にだけ立体映像表示装置300が見られるようにする。その結果、左眼用映像は左眼に印加され、右眼用映像は右眼に印加されることによって、立体映像を見ることができる。
【0044】
このように眼鏡100をオン/オフさせて立体映像表示装置300を見る場合には、左眼用映像と右眼用映像が重なるクロストーク問題を除去するために、左眼用映像と右眼用映像の間にブラックデータを挿入するか、またはバックライトの全部または一部を一定時間の間オフさせるか、または眼鏡100の両側レンズを全て不透明にすることが好ましい。このような方式のうち、図1の実施形態では、ブラックデータを挿入し、バックライトを複数のブロックに区分して、ブロック別にオン/オフさせる方式を使用している。
【0045】
図1に示した波形図は、360Hzで立体映像を表示する場合であって、左眼用映像ではホワイトを表示し、右眼用映像ではブラックを表示することを示す。
以下、図1について詳細に説明する。
【0046】
図1による立体映像表示装置300の液晶表示パネルは、ゲート線を沿って横方向に延長されている8個のブロック(block)に区分されている。図1では、各ブロックを示すために、立体映像表示装置300内に点線を追加して区分した。各ブロックは同一の個数のゲート線を含む。
【0047】
立体映像表示装置300は、液晶表示パネルの背面に位置するバックライトを含む。バックライトは、CCFLのような蛍光ランプを含むこともでき、LEDのような発光ダイオードを含むこともできるので、図1の実施形態では、LEDを基準に説明する。
バックライトに形成されているLEDは、液晶表示パネルの特定ブロックにだけ光を提供するか、または提供しないように配置されており、当該ブロックに対応するLEDをオン/オフさせて、当該ブロックに含まれる画素で表示する画像が、外部では視認できないようにする。
【0048】
図1では、当該ブロックに対応するLEDがオン/オフされるタイミングを波形図上に示した。波形図上で「LED On」に対応するホワイト色に表示された部分は、バックライトのLEDが点灯した区間を意味し、「LED Off」に対応する灰色に表示された部分は、バックライトのLEDが消灯した区間を示す。つまり、第1のブロック(Block#1)は、対応するLEDが消灯した状態が4.05ms間維持されてから点灯する状態に変更され、4.05msを周期として反復される。ここで、4.05msは、360Hz駆動時、1H期間である2.7msの1.5倍の値であり、LEDのオンとオフ間のデューティ比は50%である。
第2のブロック(Block#2)に対応するLEDは、第1のブロック(Block#1)より約0.3ms程度後に動作する。つまり、第1のブロック(Block#1)に対応するLEDが点灯すれば、約0.3ms程度後に第2ブロック(Block#2)に対応するLEDも点灯し、第1のブロック(Block#1)に対応するLEDが消灯すれば、約0.3ms程度後に第2ブロック(Block#2)に対応するLEDも消灯する。図1に示したように、各ブロックは約0.3msの間隔で順次に動作する。
【0049】
図1の右側波形図でブロックごとに示した波形は、立体映像を表示する場合の代表的な液晶層の応答を示し、最大応答ではホワイトを表示し、最小応答ではブラックを表示する。
【0050】
立体映像を表示するために、図1の実施形態では、360Hzの周波数で左眼用映像データ(L)、左眼用映像データ(L)、ブラック映像データ(B)、右眼用映像データ(R)、右眼用映像データ(R)、ブラック映像データ(B)を順次に、そして反復的に表示する。以下、これについては「LLBRRB」のように表し、これらを立体映像信号グループと称する。
【0051】
図1の波形図においては、左眼用映像データ(L)としてはホワイトが印加され、各ブロックにおいて左眼用映像データ(L)が最初に印加されるフレーム内には、液晶層にデータ電圧が十分な時間の間印加されないため、所望の輝度のホワイトを表示することができない。
【0052】
これは、360Hzで駆動する場合、1フレームは2.7msであるが、フルHDの解像度を有するパネルの場合には1080個のゲート線があって、一つのゲート線にゲートオン電圧を印加できる時間(以下、有効充電時間という)は約2.47μsである(図2参照)。約2.47μsという時間は、240Hzで画像を表示する時に使用される有効充電時間の3.7μs(図3参照)より短い時間であるため、十分な充電が行われない。
【0053】
このように、液晶層が十分な時間充電できない問題が発生することがあるため、本実施形態では、同一の極性で左眼用データ電圧を少なくとももう一回印加する。その結果、第2のフレームにおいても目標輝度のホワイトが表示できるようになる。このことは、第1の有効充電時間と第2の有効充電時間を加えた有効充電時間の間、液晶層を充電することと実質的に同一なので、合計4.94μs(2.47×2)の間充電する効果を有する。
【0054】
つまり、本実施形態では、3Dモードで立体映像を表示する時に、2Dモードより高周波数で画像を表示するため、有効充電時間が減少する問題が発生しうるが、少なくとも二回連続して同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧を印加するので、十分な充電時間が確保できる。少なくとも二回連続して印加された左眼用映像データまたは右眼用映像データのうちの第1のフレームに印加されたものは、フリーチャージの効果を有するので、フリーチャージ用映像データともいう。
【0055】
図1の波形図によれば、その次のフレーム(第3のフレーム)にはブラックデータが挿入されて、ブラック映像が表示される。
【0056】
第4のフレームでは右眼用映像データ(R)が入力されるが、右眼用映像データ(R)においても十分な有効充電時間を確保することができないので、追加的に第5のフレームでも同一の極性の右眼用データ電圧をもう一回入力して、十分な有効充電時間が確保できるようにしている。その後、第6のフレームではブラックデータが挿入されて、ブラック映像が表示される。但し、図1では右眼用映像データ(R)にブラックデータを用いているので、右眼用映像データ(R)とブラック映像データ(B)が同一であるために混乱する恐れが考えられるが、図1は、立体映像表示装置300の動作の説明のために右眼用映像データ(R)をブラックと限定したものであり、実際には多様な階調のデータが表示されるので、混乱の恐れはない。
【0057】
以上のように、一つの立体映像信号グループ(LLBRRB)が表示パネルに表示されれば、合計6個のフレームが必要であり、360Hzで6個のフレームが消費されることになるが、これは60Hzの基本周波数では1フレームと同一の時間に相当する。
【0058】
一つの立体映像信号グループが表示されると共に、バックライトのLEDはオン/オフ動作し、眼鏡100も左側レンズと右側レンズがオン/オフ動作するようになる。
【0059】
図1を参照すれば、各ブロックに対応するLEDは、約0.3msの間隔で順次にオン/オフ動作し、オンとオフ間のデューティ比は50%である。オンとオフ間のデューティ比は、実施形態によってはオン区間をより延ばすことができ、60〜70%にオン区間を延ばすこともできる。LEDがオンの時、液晶層は、所望の階調を表示するように配列されているので、LEDのオン区間を延ばすためには、液晶の充電時間による応答速度が速い必要がある。
【0060】
この時、眼鏡100において、左側レンズを透明にするオンの時は、表示パネルにおいて右眼用映像が全て除去された後(または、全てのパネルに挿入されるブラックデータが全て表示された後)であり、それ以降に表示される左眼用映像を全て視認するように、オンの状態を維持する。但し、左側レンズがオンの状態でも、各ブロックではLEDがオフ状態とオン状態を反復動作しているので、黒い画面を少なくとも一部視認するようになる。その後、左眼用映像が表示パネルから全て除去されると、(または、全てのパネルに挿入されるブラックデータが全て表示されれば)左側レンズがオフにされて不透明になり、右側レンズがオンにされて透明になる。
【0061】
以上、図1により、全体的に立体映像を表示する方式について説明したが、以下、図2を通じて、立体映像の表示において印加されるゲート信号及びデータ信号を中心に説明する。
【0062】
図2は、本発明の実施形態による立体映像表示装置において、立体映像を表示するためにゲート線及びデータ線に印加される信号の波形図である。
【0063】
図2には、各ブロックに対応するLEDのオン/オフと、眼鏡100のレンズがオン/オフするタイミングを除いて、液晶表示パネルの一つのデータ線及びこれと交差する1080個のゲート線に印加される信号を示している。また、図2には、一つの立体映像信号グループ(LLBRRB)のうちの左眼用映像グループ(LLB)だけを示しており、右眼用映像グループ(RRB)は、左眼用映像グループ(LLB)と類似するので省略している。
【0064】
まず、第1のフレームの第1の1H(1水平周期)では、第1のゲート線に第1のゲートオン電圧(Gate pulse#1)が印加され、第2の1Hの間には第2のゲート線に第2のゲートオン電圧(Gate pulse#2)が印加され、1H間隔で1080番目のゲート線までゲートオン電圧が順次に印加される。これと共に、データ駆動部の出力端(S−IC out)では、1H間隔で左眼用映像信号に対応するデータ電圧(以下、左眼用データ電圧という)を印加する。実際のデータ駆動部の出力端(S−IC out)では、左眼用データ電圧は印加される各画素によって互いに異なる大きさの電圧値が印加されるが、図2には、説明を明確にするために、単純に出力される電圧が変化しているという点だけを示した。
一方、図2には、データ駆動部の出力端(S−IC out)から出力される左眼用データ電圧が共通電圧Vcomより高く、同一の極性を有するデータ電圧が印加されることを示しているが、実施形態によっては、1フレーム内で一定の規則によって極性が異なるデータ電圧を印加することもできる。
【0065】
その後、第2のフレームでも第1のフレームのように1H間隔で順次にゲートオン電圧が印加され、データ駆動部の出力端(S−IC out)も1H間隔で左眼用データ電圧をデータ線に印加する。ここで、同一の画素に印加される第1のフレーム及び第2のフレームにおける左眼用映像信号によるデータ電圧は、極性及び大きさが同一である。これは1フレームだけでは有効充電時間が十分でないので、2フレームにわたって充電が行われるようにするためである。その結果、第一のフレームで印加されたデータ電圧は、フリーチャージの特性を有しているので、フリーチャージ用データ電圧という。
【0066】
第3のフレームではブラックデータが印加され、1フレーム内にだけブラックデータが印加されなければならないので、ブラックデータの有効充電時間が不十分になる問題が発生しうる。このために、図2の実施形態では、一つのゲート線に印加されるゲートオン時間を1Hの2倍である2Hに修正して印加している。
【0067】
このために、図2の実施形態では第2のフレームと第3のフレームの間のブランク期間(G)の中に、第1のゲート線に第1のゲートオン電圧(Gate pulse#1)を予め印加し、2Hの間維持する。
第1のゲートオン電圧(Gate pulse#1)の印加から1H以後には、第2のゲート線に第2のゲートオン電圧(Gate pulse#2)を印加し、2H(約4.94μs)の間維持する。このように、1Hを周期として各ゲート線に順次に2Hの間持続するゲートオン電圧を印加する。このように、ゲートオン電圧が印加されることにより、データ駆動部の出力端(S−IC out)では、ブラックデータ電圧(一例として、共通電圧Vcom)が一定に印加される。その結果、1フレームである2.7msの間だけブラック映像(B)が印加されるが、各画素では十分な有効充電時間の間充電されて、ブラック映像が表示される。
【0068】
実施形態によっては、ブラック映像を表示するために、全てのゲート線にゲートオン電圧を同時に印加することもできる。この時にも有効充電時間を考慮すれば、ゲートオン電圧が維持される時間は、2H以上であることが好ましい。
【0069】
以上、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態による立体映像表示装置における立体映像を表示する方式について説明した。
【0070】
以下、図3を参照して、本発明の実施形態による立体映像表示装置において、2Dモードで2次元映像を表示する方式について説明する。
【0071】
図3は、本発明の実施形態による立体映像表示装置において、2次元映像を表示するためにゲート線及びデータ線に印加される信号の波形図である。
【0072】
本発明の実施形態による立体映像表示装置の2Dモードでは、3Dモードで使用する3D周波数よりも低い周波数で画像を表示する。図3における2D周波数は、240Hzである。その結果、2Dモードにおける1フレームは約4.1msで、3Dモードにおける1フレーム(約2.7ms)より長く、2Dモードにおける1Hは約3.7μsで、3Dモードにおける1H(約2.47μs)よりも長い。
【0073】
図3にも、液晶表示パネルの一つのデータ線、及びこれと交差する1080個のゲート線に印加される信号を示している。
【0074】
まず、第1のフレームの第1の1Hでは、第1のゲート線に第1のゲートオン電圧(Gate pulse#1)が印加され、第2の1H間には第2のゲート線に第2のゲートオン電圧(Gate pulse#2)が印加され、1H間隔で1080番目ゲート線までゲートオン電圧が順次に印加される。これと共に、データ駆動部の出力端(S−IC out)では、1H間隔でデータ電圧が印加される。実際のデータ駆動部の出力端(S−IC out)では、データ電圧が印加される各画素によって互いに異なる大きさの電圧値が印加されるが、図3には単純に出力される電圧が変化しているという点だけを示した。
一方、図3には、データ駆動部の出力端(S−IC out)から出力されるデータ電圧が共通電圧Vcomより高く、同一の極性を有するデータ電圧が印加されることが示されているが、実施形態によっては、1フレーム内で一定の規則によって極性が異なるデータ電圧を印加することもできる。
【0075】
その後、第2のフレームでも第1のフレームのように1H間隔で順次にゲートオン電圧が印加され、データ駆動部の出力端(S−IC out)も1H間隔でデータ電圧をデータ線に印加する。
【0076】
第1のフレームと第2フレームは、それぞれ有効充電時間で3.7μsを有しており、十分な充電時間を有する。したがって、第1のフレームで印加されるデータ電圧と第2のフレームで印加されるデータ電圧とは、極性が異なるようにすることができ、その大きさも異なるようにすることができる。
【0077】
また、2Dモードにおいては、図1に示したように左眼用映像(L)と右眼用映像(R)の区分がなく、各ブロック別に対応するLEDをオン/オフさせる必要もなく、眼鏡100のレンズもオン/オフさせる必要がない。また、2Dモードで映像と映像の間にブラック映像(B)を挿入することもできるが、挿入しなくてもよい。ブラック映像(B)を挿入する場合には、入力される映像信号の周波数の2倍の高さの周波数に変更して入力される映像信号の間にブラック映像(B)を挿入して、動画の表示特性を向上させることができる。
【0078】
図3に示したように、240Hzにおいて2Dモードで2次元映像を表示する時においても、有効充電時間及び信号遅延による表示特性の低下の問題は、克服することができる。
【0079】
しかし、図1及び図2に示したように、高周波数の3Dモードで立体映像を表示する場合には、有効充電時間が減り、信号遅延も有効充電時間を減らす大きな要素として浮び上がる。
【0080】
このため、本発明の実施形態による立体映像表示装置における、信号遅延による表示特性の低下を防止するための方法について、図4及び図5を参照して説明する。
【0081】
まず、図4を参照して、データ線に沿って発生する信号遅延による問題点を克服する方法について説明する。
【0082】
図4は、本発明の実施形態による立体映像表示装置において、データ駆動部から遠くなるほど発生するデータ電圧の遅延を補償するために、ゲート電圧を印加する方式を示した波形図である。
【0083】
図4は、液晶表示パネルの一つのデータ線及びこれと交差する1080個のゲート線に印加される信号を示している。
【0084】
図4において、データ駆動部の出力端(S−IC out)では、点線で示すように四角波形態で瞬間的に多くの電圧差が発生するように、1Hごとにデータ電圧を変更させて出力しているが、実際にデータ線に印加されるデータ電圧は、実線のように順次的に変化して、データ駆動部500から遠くなるほど(図6のA部分参照)、データ電圧の大きさが低くなりながら遅延することが確認できる。
【0085】
データ線に印加されたデータ電圧が第1のゲート線に到達するまでは、遅延をほとんど感じることはできないが、1080番目の最後のゲート線に到達する時には、相当な遅延が発生し、図4の実施形態では、0.8μsの遅延(図4に「ds」と表しており、以下、「総データ遅延値」という)が発生したことを示している。
【0086】
このように、0.8μsの遅延を無視したまま3Dモードで駆動する場合には、1080番目ゲート線と連結した画素において有効充電時間として0.8μs程度の損失が生じる問題が発生する。その結果、所望の輝度に充電できない問題も発生しうる。
【0087】
これを防止するために、本発明の実施形態では、最終ゲート線から発生した総データ遅延値を総ゲート線の個数で割った値(以下、「基準データ遅延値」という)を算出し、それぞれのゲートオン電圧ごとに、ゲートオン電圧の印加時間を、基準データ遅延値分増加させて各ゲート線に印加させる。次のゲート線に印加されるゲートオン電圧は、前段ゲート線のゲートオン電圧が終了してから印加されるので、各ゲート線に印加されるゲートオンタイミングは遅延することと同じ効果を有する。
【0088】
つまり、各ゲートオン電圧は、1Hの時間に基準データ遅延値を加えた時間(以下、「補正ゲートオン印加時間」という)の間、持続して印加されるようにする。その結果、第1のゲート線に印加される第1のゲートオン電圧(Gate pulse#1)は、補正ゲートオン印加時間の間にゲートオン電圧を印加し、第1のゲートオン電圧がゲートオフ電圧に変化すると同時に、第2のゲート線に第2のゲートオン電圧(Gate pulse#2)が印加されて、補正ゲートオン印加時間の間に印加される。このように各ゲートオン電圧が補正ゲートオン印加時間の間に印加されると、1080番目ゲート線に印加されるゲートオン電圧は、実際に印加されるべきタイミングより総データ遅延値分遅れて印加されるので、データ電圧が遅延しても画像を適切に表示することができる。
【0089】
図4では、ゲートイネーブル信号(つまり、ゲート駆動部400でゲートオン電圧が印加されるようにする信号、例えば、CPV信号)の周期を、1Hより長い補正ゲートオン印加時間に設定する方式で具現される。
【0090】
次に、図5を参照して、ゲート線に沿って発生する信号遅延による問題点について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る立体映像表示装置において、ゲート駆動部から遠くなるほど発生するゲート電圧の遅延を示した波形図である。
【0091】
図5は、液晶表示パネルの一つのゲート線及びこれと交差するデータ線のうちの第1のデータ線と最後のデータ線におけるゲートオン電圧を示している。
入力されるゲート電圧(Input gate)でハイ値のゲートオン電圧は、1Hまたは補正ゲートオン印加時間の間維持される。
【0092】
ゲート駆動部400と近い最初のデータ線と交差する位置におけるゲート電圧は、ロー電圧(ゲートオフ電圧)から瞬間的にハイ電圧(ゲートオン電圧)に変化できず、一定時間後にゲートオン電圧に到達する。ゲート駆動部400で最も遠い最後のデータ線と交差する位置におけるゲート電圧は、ゲートオン電圧のハイ電圧に到達する時間の遅延によってさらに遅れるようになる。第1のデータ線と交差する部分でハイ電圧に達する時間と、最後のデータ線と交差する部分でハイ電圧に達する時間との差(図5に「dg」と表しており、以下、「総ゲート遅延値」という)が発生する。総ゲート遅延値によって最後のデータ線と交差する部分(図6のB部分参照)では、有効充電時間が総ゲート遅延値分減少する。つまり、総ゲート遅延値を0.8μsとすると、360Hzで駆動する場合、1フレーム内の有効充電時間は、2.47μs−0.8μsで1.67μsとなる。
しかし、本実施形態においては、同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧が少なくとも二回重複して印加されるので、1.67μs×2である3.34μsの有効充電時間を有し、これはゲート遅延による240Hzの有効充電時間の2.9μs(=3.7μs−0.8μs)より大きい。その結果、本実施形態によれば、ゲート遅延値は十分なマージンを有することができる。
【0093】
しかし、パネルの特性によって総ゲート遅延値が大きくなり、360Hzで二回連続して左眼用映像データ(L)または右眼用映像データ(R)を印加しても、240Hzの有効充電時間に至らない場合には、360Hzで左眼用映像データ(L)または右眼用映像データ(R)を連続して三回印加するようにすることも可能である。
【0094】
液晶表示パネル310には、図4のデータ線の遅延と図5のゲート線の遅延がいずれも発生する部分があり、図6におけるA領域とB領域が重なる領域がこれに相当する。A領域とB領域が重なる部分は、ゲートオン電圧が補正ゲートオン印加時間の間印加されてデータ電圧の遅延を補償し、これと共に総ゲート遅延値に基づいて十分なマージンを有するか否かを判断し、ゲート電圧の遅延も補償する。その結果、表示品質に問題は発生しない。
【0095】
以上のような立体映像表示装置300について、図6を参照して詳細に説明する。
【0096】
図6は、本発明の実施形態に係る立体映像表示装置のブロック図である。
【0097】
立体映像表示装置300は、液晶表示パネル310、ゲート駆動部400、データ駆動部500、階調電圧生成部550、信号処理部600、及びFRC部650を含む。
【0098】
液晶表示パネル310は、互いに交差するゲート線(G1〜Gn)及びデータ線(D1〜Dm)を含み、一対のゲート線(G1〜Gn)及びデータ線(D1〜Dm)に連結されており、マトリックス状に配列された複数の画素(PX)を含む。
【0099】
一つの画素(PX)は一つのゲート線と制御端子が接続され、一つのデータ線に入力端子が接続されている薄膜トランジスタを含み、薄膜トランジスタの出力端子には、液晶キャパシタ(CLC)及びストレージキャパシタ(CST)を含む。本実施形態による液晶表示パネル310は、一つの画素が一つのゲート線及び一つのデータ線に接続されている一つのスイッチング素子を有する。
【0100】
一般に、立体映像表示装置は高速駆動によって充電率が落ちるので、液晶表示パネル310に充電率を補償するために別途の構造を設ける必要があるが、本実施形態では、既存の液晶表示装置を使用しても、同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧を少なくとも二回連続的に印加することによって充電率を補償するので、既存の液晶表示パネルに別途の構造を追加しなくても使用可能である。
【0101】
外部映像信号はFRC部650に印加され、FRC部650は、外部映像信号を信号処理部600の処理規格に合わせて再配列して、入力データ(Input DAT)として信号処理部600に伝達する。入力データ(Input DAT)は、3Dモードの場合に左眼用データと右眼用データが区分されて含まれており、240Hzに合わせてLLRRのように左眼用映像、左眼用映像、右眼用映像、右眼用映像が順に配列されている
【0102】
信号処理部600は、入力データ(Input DAT)を受信して、モードによって映像データ(DAT)に補正して、データ駆動部500に伝達する。
【0103】
240HzのLLRRの入力データ(Input DAT)が入力されると、信号処理部600は、360HzのLLBRRBのように左眼用映像データ、左眼用映像データ、ブラック映像データ、右眼用映像データ、右眼用映像データ、ブラック映像データの順に再配列した後、映像データ(DAT)としてデータ駆動部500に伝達する。一方、ブラック映像データは信号処理部600に挿入されずに、LLLRRRの形態でデータ駆動部500に伝達された後、データ駆動部でL及びRをブラックデータ電圧に置き換えて、LLBRRBに対応するデータ電圧を印加させることもできる。
【0104】
信号処理部600は、受信するメインクロック(MCLK)を修正して360Hzなどの周波数に合うクロックに変更し、受信するメインクロック(MCLK)は基本周波数または2D周波数でありうる。
【0105】
信号処理部600は、受信する入力データ(Input DAT)と出力する映像データ(DAT)間の周波数の差によって、一定時間データを保存しておく必要があり、フレームメモリを含む。フレームメモリにデータを保存することにおいては、入力データ(Input DAT)をそのまま入力することもできるが、フレームメモリの容量を減らすために入力データ(Input DAT)を圧縮して保存することも可能である。
【0106】
また、信号処理部600は、液晶表示パネルで映像をさらに高速で表示するために、入力データ(Input DAT)を補正した後映像データ(DAT)に出力することができる。このために、下記のようなDCC(Dynamic Capacitance Compensation)処理を行うことができる。つまり、DCC処理は、液晶の応答速度を向上させるために、現在フレームの画像データと既存フレームの画像データとの差によって予め設定された補正値で現在フレームの画像データを補正する。この時、予め設定された補正値は、DCC用ルックアップテーブル(LUT)に保存することができる。
【0107】
また、信号処理部600は、液晶表示パネルのガンマ特性によって適切に画像を表示するために、入力データ(Input DAT)を補正した後映像データ(DAT)に出力することができる。このために、下記のようなACC(Accurate Color Capture)処理を行うことができる。つまり、ACC処理は、外部から入力された入力データ(Input DAT)を、表示装置のガンマ特性によって予め設定された補正ガンマ値(ACC用ルックアップテーブルに保存されている)に基づいてガンマ補正する。
【0108】
データ駆動部500は、制御信号(CONT2)及び映像データ(DAT)を利用して階調電圧生成部550で階調電圧を生成し、これをデータ電圧としてデータ線(D1〜Dm)に印加する。
【0109】
ゲート駆動部400は、信号処理部600の制御信号(CONT1)によってゲート線(G1〜Gn)にゲートオン電圧(Von)及びゲートオフ電圧(Voff)を交互に印加する。また、ゲートオン電圧は、1Hまたは補正ゲートオン印加時間の間持続され、その後には下のゲート線からゲートオン電圧が印加される。
【0110】
実施形態によってはブラック映像(B)を表示するために、ゲートオン電圧が2Hの時間(または2倍の補正ゲートオン印加時間)の間印加されるか、または全てのゲート線に同時に印加されることができる。
【0111】
以上、2Dモードで240Hzの周波数で動作し、3Dモードにおいて360Hzで動作する場合を中心に説明した。しかし、実施形態によっては他の動作周波数を有することができ、特に3Dモードの映像データ(DAT)に対する多様な実施形態について説明する。
【0112】
図7は、本発明の実施形態による種々の立体映像表示用データの例示図である。図7において、L1、L2は左眼用映像を表し、互いに同一の値を有することができ、R1、R2は右眼用映像を表し、互いに同一の値を有することができる。また、図7においてL1、L2、R1、R2の表示のそばに記載された数字は、当該データが持続する時間であり、1フレームの長さを表す。また、Input DAT(a)、Input DAT(b)、DAT(a)、DAT(b)、DAT(c)、DAT(d)の下には四角波形が示されているが、この波形は左眼用映像と右眼用映像を区分させる同期化信号(シンク信号;LR sync)を示す。当該同期化信号がハイであれば左眼用映像を、ローであれば右眼用映像を示す。
【0113】
図7には、信号処理部600に入力される入力データ(Input DAT)を二種類示している。まず、図7のInput DAT(a)では、240Hz(基本周波数の4倍)で入力される入力データ(Input DAT)を示している。図7のInput DAT(a)の入力データ(Input DAT)では、L1とL2と左眼用映像を示し、R1とR2と右眼用映像を示している。
【0114】
また、入力データ(Input DAT)が120Hz(基本周波数の2倍)である場合もあるが、この時には左眼用映像L1とL2が一つのL1に入力され、右眼用映像R1とR2が一つのR1に入力される。(図7のInput DAT(b)参照)
【0115】
図7に示した二種類の入力データ(Input DAT)のうちの一つが入力されると、これに基づいて本実施形態による立体映像表示装置の信号処理部600は、3D周波数で動作周波数を変更させ、入力データ(Input DAT)を再配列して、図7に示した4個の映像データ(DAT)((a)、(b)、(c)、(d))のうちの一つを生成する。
【0116】
図7に示した4個の映像データ(DAT)のうちの(a)、(b)二つは、360Hz(基本周波数の6倍)の3D周波数に対応し、残り二つの映像データ(DAT)(c)、(d)は、480Hz(基本周波数の8倍)の3D周波数に対応する。
【0117】
360Hzの3D周波数に対応する映像データ(DAT)(a)は、それぞれLLLRRRの立体映像信号グループを有する。このような立体映像信号グループを有する場合にはブラック映像(B)が挿入されず、クロストークが発生する可能性があり、クロストークを防止するために、眼鏡100のレンズのオン/オフ周期を図1とは異なるように設定してクロストークを除去することもでき、データ駆動部500でL及びRをブラックデータ電圧に置き換えて、LLBRRBのような画像が液晶表示パネル310に表示されるようにすることも可能である。ここで、左眼用入力データは、L1、L2の二種類であるが、L1データだけを重複使用しており、右眼用入力データは、R1、R2の二種類であるが、R1データだけを重複使用している。このことは実施形態によって変更することも可能である。
【0118】
一方、360Hzの3D周波数に対応する映像データ(DAT)(b)は、LLBRRBの立体映像信号グループを有する。ここで左眼用入力データは、L1、L2の二種類であるが、L1データだけを重複使用しており、右眼用入力データは、R1、R2の二種類であるが、R1データだけを重複使用している。このことも実施形態によって変更することが可能である。
【0119】
480Hzの3D周波数に対応する映像データ(DAT)(c)は、LLLLRRRRの立体映像信号グループを有する。このような立体映像信号グループを有する場合にはブラック映像(B)が挿入されず、クロストークが発生する可能性があり、クロストークを防止するために、眼鏡100のレンズのオン/オフ周期を図1とは異なるように設定してクロストークを除去することもでき、データ駆動部500でL及びRをブラックデータ電圧に置き換えて、LLLBRRRBのような画像が液晶表示パネル310に表示されるようにすることも可能である。ここで、左眼用入力データはL1、L2の二種類であるが、L1データだけを重複使用しており、右眼用入力データはR1、R2二種類であるが、R1データだけを重複使用している。これは実施形態によって変更することも可能である。
一方、480Hzの3D周波数に対応する映像データ(DAT)(d)はLLLBRRRBの立体映像信号グループを有する。ここで左眼用入力データはL1、L2の二種類であるが、L1データだけを重複使用していて、右眼用入力データはR1、R2の二種類であるが、R1データだけを重複使用している。これは実施形態によって変更することも可能である。
【0120】
図7のDAT(c)及びDAT(d)に示したように、480Hzの場合には一つのフレームは2.08msの時間持続され、約1.85μsの1H時間を有する。1H時間だけでは十分な有効充電時間を有することができないが、同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧が少なくとも3フレームにわたって連続的に印加されるので、約5.55μsの有効充電時間を有する。これは240Hzの2D周波数における有効充電時間である3.7μsに比べて十分に大きいので、充電が不足する問題は発生しない。
【0121】
また、図4に示したようなデータ電圧の遅延問題も発生するため、最終ゲート線で発生した総データ遅延値を総ゲート線の個数で割った値である基準データ遅延値を算出し、各ゲートオン電圧の印加時間を基準データ遅延値分増加させて各ゲート線に印加させることで遅延問題を克服することができる。
【0122】
そして、図5に示したようなゲート電圧の遅延問題も発生するが、少なくとも3フレームが連続して約5.55μsの十分な有効充電時間を有するので、問題が発生しない程度のマージンを有する。
【0123】
つまり、総ゲート遅延値を上述したように0.8μsとすると、480Hzで駆動する場合、1フレーム内の有効充電時間は、1.85μs−0.8μsであるから1.05μsとなる。しかし、480Hzの3Dモードでは、同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧が少なくとも3回重複して印加されるので、1.05μs×3の3.15μsの有効充電時間を有し、これはゲート遅延による240Hzの有効充電時間の2.9μs(=3.7μs−0.8μs)より大きい。その結果、本実施形態によれば、ゲート遅延値は十分なマージンを有することができる。
【0124】
以上、3D周波数に対応する映像データ(DAT)を信号処理部600で再配列させることについて説明したが、実施形態によっては、図6のFRC部650で再配列した後、信号処理部に伝達することも可能である。
【0125】
本発明の実施形態は、液晶表示パネル310が2次元映像を表示するために240Hz(基本周波数の4倍)で動作することに問題がない場合には、液晶表示パネル310の構造を変更せずに、また構成要素を追加しなくても、360Hzでは少なくとも2回連続して同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧を印加し、480Hzでは少なくとも3回連続して同一の極性の左眼用データ電圧または右眼用データ電圧を印加することで、充電率の補償が可能であることを説明した。また、本実施形態は、データ電圧の遅延問題は、補正ゲートオン印加時間の間にゲートオン電圧を印加するように補正することによって克服することができ、ゲート電圧の遅延に対しては、2回または3回連続して印加することによってマージンを十分に有することができることを確認した。
【0126】
以下、図8を参照して、本発明の実施形態に係る立体映像表示装置の駆動方法について説明する。
【0127】
図8は、本発明の実施形態に係る立体映像表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【0128】
本発明の実施形態に係る立体映像表示装置は、外部から外部映像信号が入力されると、2Dモードで画像を表示するか、または3Dモードで画像を表示するかを判断する(S10)。
【0129】
2Dモードで画像を表示する場合には、120Hzまたは240Hzのように基本周波数の2倍または4倍の2D周波数で2次元映像を表示する(S100)。2次元映像を表示する方式については多様な方式があり、これに対する説明は本明細書に含めていないが、この分野の通常の知識を有する者であれば習得している内容である。
【0130】
3Dモードで画像を表示する場合には、3D周波数で左眼用映像と右眼用映像を区分して表示する(S200)。
【0131】
3Dモードでは、図8に示したように多様な段階が一定の関係を有して映像を表示するようになるが、実施形態によっては当該段階を含まない実施形態も存在することがある。
【0132】
まず、本実施形態による立体映像表示装置において、3Dモードの周波数(3D周波数)は2D周波数とは異なり、基本周波数の6倍または8倍の周波数とすることができ、2D周波数の1.5倍乃至4倍の周波数を有する。
【0133】
また、本実施形態による立体映像表示装置において、左眼用映像及び右眼用映像は少なくとも2個のフレームで連続的に印加される(S210)。つまり、360Hzでは2回連続して印加され、1回はブラック映像が挿入されるか、または3回連続して印加され、480Hzでは3回連続して印加され、1回はブラック映像が挿入されるか、または4回連続して印加される。このように入力映像データとは異なる配列を有するので、信号処理部600は入力映像データを再配列する必要があり、再配列と共にDCC処理やACC処理などを共に行える。また、再配列時にはフレームメモリを用いて映像データを臨時保存することができ、保存容量を減らすために圧出して保存することも可能である。そして、DCC処理またはACC処理時にはルックアップテーブルを利用することができる。一方、信号処理部600でないFRC部650で外部映像信号を受信して、これを再配列させることもできる。この時、信号処理部600は、再配列を除いたDCC処理またはACC処理を進めることができる。
【0134】
一方、液晶表示パネル310から発生するデータ電圧の遅延またはゲート電圧の遅延を補償するために、S220またはS225の段階を行うことができる。
【0135】
まず、データ電圧の遅延を補償するS220段階について説明すると、図4で説明したように、総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間順次にゲートオン電圧を印加して、ゲートオン電圧の印加タイミングを順次に遅延させて、データ電圧遅延に合わせてゲートオン電圧が印加されるようにする。
【0136】
また、ゲート電圧の遅延を補償するS225段階について説明すると、左眼用映像または右眼用映像が連続して印加されるフレーム数をxとする時、1フレームにおける有効充電時間から総ゲート遅延値を引いた時間のx倍した時間は、2Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間より大きいようにマージンを提供して、ゲート電圧の遅延を補償する(図5参照)。これは液晶表示パネル自体が十分なマージンを有する場合には別途に提供しないこともある。
【0137】
以上の二つの段階(S220、S225)はパネルの特性によって遅延による問題が発生する場合に限って適用すれば良いので、二つの段階のいずれか一つだけが適用されるか、または全部適用されないこともある。
【0138】
本実施形態による立体映像表示装置は、バックライトをオン/オフさせることができ、図1に示したようにブロックに区分して、当該ブロックに対応するLED(LED以外の他の光源であってもよい)をオン/オフさせるか、またはバックライト全体をオン/オフさせることができる(S230)。
【0139】
また、左眼用映像は、左眼にだけ印加されなければならず、右眼用映像は右眼にだけ印加されなければならないので、眼鏡100のレンズが立体映像表示装置と同期化されてオン/オフされる(S240)。
【0140】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0141】
100 眼鏡
300 立体映像表示装置
310 液晶表示パネル
400 ゲート駆動部
500 データ駆動部
550 階調電圧生成部
600 信号処理部
650 FRC部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2Dモードであるか、または3Dモードであるかを判断する段階と、
2Dモードである場合には設定された2D周波数で画像を表示する段階と、
3Dモードである場合には前記2D周波数より高い3D周波数で左眼用映像と右眼用映像を表示する段階と、を含み、
前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、
前記左眼用映像または前記右眼用映像を、連続する少なくとも二つのフレームにわたって同一の極性及び同一の大きさのデータ電圧でデータ線に印加する段階と、
前記データ線と交差する複数のゲート線に、総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧を印加する段階と、を含むことを特徴とする立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項2】
前記補正ゲートオン印加時間は、前記総データ遅延値を前記複数のゲート線の総個数で割った値である基準データ遅延値を、1Hの時間に加えた値であることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項3】
前記左眼用映像または前記右眼用映像が連続して印加されるフレーム数をxとして、
前記3Dモードにおける有効充電時間から総ゲート遅延値を引いた時間をx倍した時間が、前記2Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間より大きくなるようにマージンを提供することを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項4】
前記3D周波数は、前記2D周波数の1.5倍乃至4倍であることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法
【請求項5】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像を含む立体映像信号グループは、左眼用映像グループと右眼用映像グループに区分され、前記左眼用映像グループの最後のフレーム及び前記右眼用映像グループの最後のフレームにはブラック映像が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項6】
前記ブラック映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧は、前記左眼用映像及び前記右眼用映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧が印加される時間の2倍の時間が印加されるものであることを特徴とする請求項5に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項7】
前記立体映像表示装置は、信号処理部、データ駆動部、ゲート駆動部、液晶表示パネル、前記液晶表示パネルの背面に位置するバックライト、及び眼鏡を含み、
前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、
前記信号処理部に入力される入力映像データを前記3D周波数に適合するように再配列した映像データを生成して、前記データ駆動部に出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項8】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像は、次のような配列のうちの一つに再配列することを特徴とする請求項7に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRB
ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を表わす。
【請求項9】
前記信号処理部は、入力された前記入力映像データを再配列し、さらにDCC処理を行った後、前記映像データを生成することを特徴とする請求項8に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項10】
前記立体映像表示装置は、液晶表示パネル及び前記液晶表示パネルの背面に位置するバックライトを含み、
前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、
前記液晶表示パネルを複数のブロックに区分する段階と、
前記バックライトにより複数のブロックに対応する部分をそれぞれオン/オフさせるか、または前記バックライト全体をオン/オフさせる段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項11】
前記立体映像表示装置は、前記立体映像表示装置と同期化されている眼鏡をさらに含み、
前記眼鏡のレンズを前記立体映像表示装置の信号によってオン/オフさせる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
【請求項12】
前記立体映像表示装置は、FRC部、信号処理部、データ駆動部、ゲート駆動部、液晶表示パネル、前記液晶表示パネルの背面に位置するバックライト、及び眼鏡を含み、
前記左眼用映像と右眼用映像を表示する段階は、
前記FRC部に入力される外部映像信号を受信して、次のような配列のうちの一つに再配列して前記信号処理部に伝達する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置の駆動方法。
LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRB
ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を表わす。
【請求項13】
2次元映像を表示する2Dモードと、立体映像を表示する3Dモードを有し、信号処理部、データ駆動部、ゲート駆動部、及び液晶表示パネルを含む立体映像表示装置において、
前記2Dモードを表示する時に動作する動作周波数である2D周波数は、前記3Dモードを表示する時に動作する動作周波数である3D周波数より小さく、
前記信号処理部は、左眼用映像または右眼用映像をそれぞれ連続する少なくとも二つのフレームにわたって同一の極性で前記液晶表示パネルのデータ線に印加するように映像データを前記データ駆動部に伝達し、
前記信号処理部は、前記データ線と交差する複数のゲート線に、前記データ線に沿ってデータ電圧が遅延する総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧が印加されるように前記ゲート駆動部を制御することを特徴とする立体映像表示装置。
【請求項14】
前記補正ゲートオン印加時間は、前記総データ遅延値を、前記複数のゲート線の総個数で割った値である基準データ遅延値を1Hの時間に加えた値であることを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項15】
前記左眼用映像または前記右眼用映像が連続して印加されるフレーム数をxとして、
3Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間をx倍した時間は、2Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間より大きいことを特徴とする請求項14に記載の立体映像表示装置。
【請求項16】
前記3D周波数は、前記2D周波数の1.5倍乃至4倍であることを特徴とする請求項15に記載の立体映像表示装置。
【請求項17】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像を含む立体映像信号グループは、左眼用映像グループと右眼用映像グループに区分され、前記左眼用映像グループの最後のフレーム及び前記右眼用映像グループの最後のフレームには、ブラック映像が含まれていることを特徴とする請求項16に記載の立体映像表示装置。
【請求項18】
前記ブラック映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧は、前記左眼用映像及び前記右眼用映像が印加されるフレームにおけるゲートオン電圧が印加される時間の2倍の時間が印加されるものであることを特徴とする請求項17に記載の立体映像表示装置。
【請求項19】
前記信号処理部は、フレームメモリをさらに含み、
前記信号処理部は、入力された入力映像データを前記フレームメモリに保存し、3D周波数に適合するように再配列した映像データを生成して前記データ駆動部に出力することを特徴とする請求項18に記載に立体映像表示装置。
【請求項20】
前記左眼用映像及び前記右眼用映像は、次のような配列のうちの一つに再配列することを特徴とする請求項19に記載の立体映像表示装置。
LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRB
ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を表わす。
【請求項21】
前記信号処理部は、入力された前記入力映像データを再配列し、さらにDCC処理を行うことを特徴とする請求項20に記載の立体映像表示装置。
【請求項22】
前記左眼用映像または前記右眼用映像が連続して印加されるフレーム数をxとすると、
前記3Dモードにおける有効充電時間から総ゲート遅延値を引いた時間のx倍した時間は、2Dモードにおける有効充電時間から前記総ゲート遅延値を引いた時間より大きいことを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項23】
前記立体映像表示装置は、前記液晶表示パネルの背面に位置して、光源を含むバックライトを含み、
前記バックライトは、前記光源を一定のブロックに区分した後、ブロック別にそれぞれオン/オフするか、または前記バックライト全体をオン/オフすることを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項24】
前記立体映像表示装置は、前記立体映像表示装置と同期化されている眼鏡をさらに含み、
前記眼鏡のレンズは、前記立体映像表示装置の信号によってオン/オフすることを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項25】
前記立体映像表示装置はFRC部をさらに含み、
前記FRC部は、外部から入力される外部映像信号を受信して、次のような配列のうちの一つに再配列して前記信号処理部に伝達することを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
LLLRRR、LLBRRB、LLLLRRRR、LLLBRRRB
ここで、Lは左眼用映像、Rは右眼用映像、Bはブラック映像を表わす。
【請求項26】
表示装置が2Dモードを表示するか、または3Dモードを表示するかを判断する段階と、
2Dモードである場合には設定された2D周波数で画像を表示する段階と、
3Dモードである場合には前記2D周波数より高い3D周波数で3D映像を表示する段階と、を含み、
前記3D映像を表示する段階は、
データ線に左眼用映像または右眼用映像を表示する第1データ電圧を印加する段階と、
前記データ線に前記第1データ電圧の極性及び大きさと同一の極性及び大きさを有する第2データ電圧を次のフレームに印加する段階と、
前記データ線と交差する複数のゲート線に、総データ遅延値に基づいて計算された補正ゲートオン印加時間の間、順次にゲートオン電圧を印加する段階と、を含むことを特徴とする立体映像表示装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−11859(P2013−11859A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−106778(P2012−106778)
【出願日】平成24年5月8日(2012.5.8)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】