説明

立軸ポンプ

【課題】ポンプ機場が冠水して、立軸ポンプ10の外部軸受ケーシング16が水没する高さまで水位が上昇しても、その水位が冠水設定水位WLを越えなければ、運転が継続できる立軸ポンプを提供する。
【解決手段】ポンプ軸18に冷却ファン34を配設し、吐出エルボ12から突出したポンプ軸18を吐出エルボ12から水没時の冠水設定水位WLより上方まで水密的に二重筒状部材46で覆い、その内側筒体46bの上部を大気に連通し、内側筒体46bの下部を外側筒体46aと内側筒体46bの間に連通し、外側筒体46aと内側筒体46bの間も上部で冠水設定水位WLよりも上方で大気に連通する。ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン34により、内側筒体46b内の空間部と外側筒体46aと内側筒体46bの間の連通路内の大気を流動させて、外部軸受ケーシング16およびラジアル軸受20とスラスト軸受22を冷却する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプが水没しても運転が可能とした立軸ポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポンプ機場に設置される立軸ポンプの従来の構造の一例を図5および図6を参照して簡単に説明する。図5は、従来の立軸ポンプの全体構成図である。図6は、図5に示す立軸ポンプの外部軸受部の詳細断面図である。
【0003】
図5および図6において、立軸ポンプ10の吐出エルボ12の外壁に軸受台14が配設され、この軸受台14の上に外部軸受ケーシング16が配設される。吐出エルボ12の外壁を貫通してポンプ軸18が上方に突出し、外部軸受ケーシング16に挿通されて、この外部軸受ケーシング16内に配設されたラジアル軸受20およびスラスト軸受22により軸支される。さらに、ポンプ軸18の上部は、連結軸24を介して原動機26の出力軸28に適宜に駆動連結される。また、ポンプ軸18は、吐出エルボ12の外壁にメカニカルシール30で水密的に軸封されて貫通する。さらに、ポンプ軸18の下部には、羽根車32が配設される。そして、外部軸受ケーシング16から上方に突出したポンプ軸18には、冷却ファン34が配設される。さらに、冷却ファン34および外部軸受ケーシング16の側方全外周を覆うように筒状カバー36が設けられる。この筒状カバー36は、上方が開口36aされるとともに下部に排気孔36bが設けられ、ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン34が回転されると、筒状カバー36内に上方の開口36aから大気が流入し下部の排気口36bから排出される。もって、筒状カバー36内の大気の流動により外部軸受ケーシング16およびその内部に配設されたラジアル軸受20やスラスト軸受22が冷却される。なお、外部軸受ケーシング16には、外周壁にフィン16a、16a…が放射状に多数突設されていて、大気の流動により効率的に外部軸受けケーシング16が冷却されるように構成されている。
【0004】
かかる従来の立軸ポンプの構造の一例が、特許第4098548号公報(特許文献1)に示されている。
【特許文献1】特許第4098548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の構造の立軸ポンプ10は、大気中で使用されることを前提にして設計されている。そこで、急激な集中豪雨等によりポンプ機場が冠水し、水位が上昇して立軸ポンプ10が水没するような非常事態が発生すると、外部軸受ケーシング16内に水が侵入し、ラジアル軸受20およびスラスト軸受22が水に浸って、立軸ポンプ10の運転が不可能となる。そこで、外部軸受ケーシング16が冠水しないように、ポンプ軸18の高い位置に外部軸受ケーシング16を配設したり、水に浸っても使用可能なラジアル軸受20およびスラスト軸受22を使用するなどの対策が考えられるが、構造が複雑となったり設備費が高価なものとなる等の問題がある。
【0006】
本発明は、上述のごとき従来構造の立軸ポンプに鑑みてなされたもので、ポンプ機場が冠水して、立軸ポンプの外部軸受ケーシングが水没する高さまで水位が上昇しても、その水位が冠水設定水位を越えなければ、運転が継続できるようにした立軸ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上述のごとき問題点を解決するためになされたもので、本発明の立軸ポンプは、吐出エルボの外壁をポンプ軸が上方に貫通突出し、前記吐出エルボの外壁に設けた軸受台の上に外部軸受ケーシングを固定配設し、前記ポンプ軸を前記外部軸受ケーシングを貫通させ、前記外部軸受ケーシング内に配設された軸受で前記ポンプ軸を軸支する立軸ポンプにおいて、前記ポンプ軸に冷却ファンを配設し、前記吐出エルボから突出した前記ポンプ軸を前記吐出エルボから水没時の冠水設定水位より上方まで水密的に覆いその上部が大気に連通するように空間部を形成し、前記空間部の下部を連通路の一端に連通し、前記連通路の他端を前記冠水設定水位よりも上方で大気に連通し、前記ポンプ軸の回転に伴い前記冷却ファンにより前記空間部内の大気を流動させて前記外部軸受ケーシングおよび前記軸受を冷却するように構成されている。
【0008】
そして、前記ポンプ軸を覆って二重筒状部材を配設し、前記二重筒状部材の内側筒体の内部が前記空間部を形成し、前記二重筒状部材の内側筒体と外側筒体の間が前記連通路を形成するように構成しても良い。
【0009】
また、前記ポンプ軸を覆って筒状部材を配設し、前記筒状部材の内部が前記空間部を形成し、前記筒状部材の下部に一端を連通させたパイプが前記連通路を形成するように構成することもできる。
【0010】
さらに、前記外部軸受ケーシングから上方に突出した前記ポンプ軸に、前記冷却ファンを配設して構成しても良い。
【0011】
また、前記吐出エルボから上方に突出し前記外部軸受ケーシングに挿通されるまでの間の前記ポンプ軸に、前記冷却ファンを配設して構成しても良い。
【0012】
そしてさらに、前記二重筒状部材の内側筒体と外側筒体の間で形成した前記連通路が吸気流路となり、前記二重筒状部材の内側筒体の内部に形成した前記空間部が排気流路となるように、前記冷却ファンを前記ポンプ軸に配設して構成することも可能である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の立軸ポンプにあっては、吐出エルボから上方に突出したポンプ軸を、吐出エルボから水没時の冠水設定水位より上方まで水密的に覆いその上部が大気に連通するように空間部を形成し、空間部の下部を連通路の一端に連通し、連通路の他端を冠水設定水位よりも上方で大気に連通しているので、ポンプ揚水機場が冠水して立軸ポンプの外部軸受ケーシングが水没する高さまで水位が上昇しても、その水位が冠水設定水位を越えなければ、外部軸受ケーシングとその内部に配設したラジアル軸受とスラスト軸受および冷却ファンが水に浸かるようなことがなく、運転を継続することができる。もって、急激な集中豪雨等による水位が上昇した際における信頼度が高いものである。また、簡単な構造で軸受等の水没が防止されており、設備費が安価である。
【0014】
請求項6記載の立軸ポンプにあっては、二重筒状部材の内側筒体と外側筒体の間で形成した連通路が吸気流路となるようにしたので、二重筒状部材の外側にある水で連通路を通過する吸気が冷却され、この冷却された大気で外部軸受ケーシング等が冷却されるので、冷却効果が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の第1実施例を図1を参照して説明する。図1は、本発明の立軸ポンプの第1実施例の外部軸受部の詳細断面図である。図1において、図5および図6に記載の部材と同じ若しくは均等な部材には、同じ符号を付けて、重複する説明を省略する。
【0016】
図1において、立軸ポンプ10の吐出エルボ12の外壁に軸受台44が配設され、この軸受台44の上に外部軸受ケーシング16が配設される。軸受台44は、吐出エルボ12との接合部が水密的に接合され、また軸受台44の側壁に設けられた作業用開口部44aが蓋体42により水密的に閉塞されている。そして、従来技術と同様に、吐出エルボ12の外壁を貫通してポンプ軸18が上方に突出し、外部軸受ケーシング16に挿通されて、この外部軸受ケーシング16内に配設されたラジアル軸受20およびスラスト軸受22により軸支される。さらに、ポンプ軸18の上部は、連結軸24を介して原動機26の出力軸28に適宜に駆動連結されている。また、ポンプ軸18は、吐出エルボ12の外壁にメカニカルシール30で水密的に軸封されて貫通する。さらに、ポンプ軸18の下部には、羽根車32が配設される。そして、外部軸受ケーシング16を上方に突出したポンプ軸18には、冷却ファン34が配設される。
【0017】
そして、冷却ファン34および外部軸受ケーシング16の側方全外周を覆うように二重筒状部材46が設けられる。この二重筒状部材46の上端部は、冠水設定水位WLよりも上方まで立ち上げられて大気に開口されている。また、二重筒状部材46の外側筒体46aの下端部が軸受台44の上端部に水密的に接合され、この外側筒体46a内および軸受台44内に外部から水が侵入できない水密構造とされる。さらに、二重筒状部材46の内側筒体46bの下端部には開口部46c、46c…が複数穿設されていて、外側筒体46aと内側筒体46bの間に形成される連通路と内側筒体46b内の空間部が連通するようになされる。ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン34が回転されると、冷却ファン34は、内側筒体46b内の空間部内の大気を図1で下方に向けて流動させる。なお、特許文献1の従来技術と同様に、外部軸受ケーシング16には、外周壁にフィン16a、16a…が放射状に多数突設されている。
【0018】
かかる構成からなる第1実施例の立軸ポンプ10にあっては、ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン34が回転されると、冷却ファン34により二重筒状部材46の内側筒体46b内の空間部に上方から大気が吸引され、外部軸受ケーシング16に吹き付けられてこれを冷却し、開口部46c、46c…を通過して連通路としての外側筒体46aと内側筒体46bの間を図1で上方に向けて流動し、上方から大気に排出される。ここで、二重筒状部材46が、冠水設定水位WLよりも上方まで立ち上げられているので、立軸ポンプ10が水没しても、水位が冠水設定水位WLを越えなければ、外部軸受ケーシング16およびラジアル軸受20とスラスト軸受22が水に浸かるようなことがなく、立軸ポンプ10の運転を継続することができる。
【0019】
上述の第1実施例の構造にあっては、二重筒状部材46を設けて、水位が冠水設定水位WLを越えなければ、二重筒状部材46内および軸受台44内に水が侵入しないようにすることで、ラジアル軸受20およびスラスト軸受22が水に浸かるのを防止でき、その構造が比較的に簡単である。そこで、ラジアル軸受20およびスラスト軸受22に水に浸かっても使用が可能な特殊で高価は軸受を必要としない。もって、設備費が安価なものとなる。
【0020】
次に、本発明の第2実施例を図2を参照して説明する。図2は、本発明の立軸ポンプの第2実施例の外部軸受部の詳細断面図である。図2において、図1と図5および図6に記載の部材と同じ若しくは均等な部材には、同じ符号を付けて、重複する説明を省略する。
【0021】
図2に示す第2実施例において、図1に示す第1実施例と相違するところは、冷却ファン34に換えて、羽根の向きが逆に形成された冷却ファン48を取り付けたことにある。そこで、第2実施例にあっては、ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン48が回転されると、冷却ファン48により二重筒状部材46の連通路としての外側筒体46aと内側筒体46bの間に上方から大気が吸引され、開口部46c、46c…を通過して外部軸受ケーシング16に下側方から吹き付けられてこれを冷却し、内側筒体46b内の空間部を上方に向けて流動して上部から大気に排出される。
【0022】
この第2実施例にあっては、立軸ポンプ10が水没した状態では、二重筒状部材46の外側に水があり、その水により外側筒体46aと内側筒体4の間の連通路を流動する大気が冷却され、外部軸受ケーシング16を冷却する効果が高い。この第2実施例にあっては、第1実施例と同様に、水位が冠水設定水位WLを越えなければ、二重筒状部材46内および軸受台44内に水が侵入することがなく、立軸ポンプ10の運転を継続することができる。
【0023】
さらに、本発明の第3実施例を図3を参照して説明する。図3は、本発明の立軸ポンプの第3実施例の外部軸受部の詳細断面図である。図3において、図1と図2と図5および図6に記載の部材と同じ若しくは均等な部材には、同じ符号を付けて、重複する説明を省略する。
【0024】
図3に示す第3実施例において、図1に示す第1実施例と相違するところは、冷却ファン34に換えて、羽根の向きが逆に形成された冷却ファン48が、吐出エルボ12から上方に突出し外部軸受ケーシング16に挿通されるまでの間のポンプ軸18に配設されたことにある。そして、冷却ファン48を遊嵌させてその外側周囲を囲むように円筒状ガイド50が外部軸受ケーシング16の底部から下方に向けて配設される。外部軸受ケーシング16の底の周縁部分で二重円筒状部材46の内側筒体46b内の空間部に臨んでしかも円筒状ガイド50の内側に第1連通孔52、52…が複数穿設され、また外側筒体46aと内側筒体46bの間で形成された連通路に臨んでしかも円筒状ガイド50の外側に第2連通孔54、54…が複数穿設される。かかる構成の第3実施例にあっては、ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン48が回転されると、冷却ファン48により二重筒状部材46の連通路としての外側筒体46aと内側筒体46bの間に上方から大気が吸引され、第2連通孔54、54…を通過して軸受台44内に入り、第1連通孔52、52…を通過して内側筒体46b内の外部軸受ケーシング16のフィン16a、16a…を冷却して、内側筒体46b内の空間部を上方に向けて流動して上部から大気に排出される。ここで、円筒状ガイド50は、二重筒状部材46の外側筒体46aと内側筒体46bの間の連通路から冷却ファン48に大気の流入をガイドするものである。
【0025】
この第3実施例にあっても、第2実施例と同様に、立軸ポンプ10が水没した状態では、二重筒状部材46の外側に水があり、その水により外側筒体46aと内側筒体4の間の連通路を流動する大気が冷却され、外部軸受ケーシング16を冷却する効果が高い。さらに、軸受台44内を流動する大気は吐出エルボ16の外壁によっても冷却がなされ、第2実施例以上に外部軸受ケーシング16を冷却する効果が高い。そして、第3実施例にあっても、第1実施例および第2実施例と同様に、水位が冠水設定水位WLを越えなければ、二重筒状部材46内および軸受台44内に水が侵入することがなく、立軸ポンプ10の運転を継続することができる。
【0026】
そしてさらに、本発明の第4実施例を図4を参照して説明する。図4は、本発明の立軸ポンプの第4実施例の外部軸受部の詳細断面図である。図4において、図1ないし図3と図5および図6に記載の部材と同じ若しくは均等な部材には、同じ符号を付けて、重複する説明を省略する。
【0027】
図4に示す第4実施例において、図1に示す第1実施例と相違するところは、二重筒状部材46に換えて、冷却ファン34および外部軸受ケーシング16の側方全外周を覆うように一重の筒状部材56が配設されている。この筒状部材56の上端部は、冠水設定水位WLよりも上方まで立ち上げられて大気に開口されている。また、筒状部材56の下端部が軸受台44の上端部に水密的に接合され、この筒状部材56内および軸受台44内に外側から水が侵入できない水密構造とされる。さらに、筒状部材56の下端部には連通口56a、56a…が複数穿設されていて、これらの連通口56a、56a…を囲むようにして筒状部材56の外側全周に連通流路58が配設され、この連通流路58に連通路としてのパイプ60の一端が開口されている。このパイプ60の他端は、冠水設定水位WLよりも上方まで立ち上げられて大気に開口されている。なお、筒状部材56と軸受台44と連通流路58およびパイプ60は、外側から水が侵入しないような水密構造でそれぞれに接合されていることは勿論である。
【0028】
この第4実施例にあっては、ポンプ軸18の回転に伴い冷却ファン34が回転されると、冷却ファン34により筒状部材56内の空間部に上方から大気が吸引され、外部軸受ケーシング16を冷却し、連通口56a、56a…を通過して連通流路58に流入し、さらに連通路としてのパイプ60内を上方に向けて流動して上部から大気に排出される。ここで、第4実施例にあっても、第1実施例と同様に、水位が冠水設定水位WLを越えなければ、筒状部材56内および軸受台44内に水が侵入することがなく、立軸ポンプ10の運転を継続することができる。
【0029】
なお、上記実施例にあっては、二重筒状部材46および筒状部材56は、円筒状であっても良いが、他の断面形状であっても良い。そして、二重筒状部材46および筒状部材56は、軸方向に2分割された例えば半円筒の部材を適宜に接合しても良く、また長さ方向で分割した部材を適宜に接合しても良い。さらに、二重筒状部材46にあっては、外側筒体46aと内側筒体46bを一体で形成しても良いが、径の異なる2本の筒状部材を適宜に組み合わせて形成しても良い。また、吐出エルボ12に対して、軸受台44と外部軸受ケーシング16をそれぞれに別体で形成したものを適宜に配設しても良いが、吐出エルボ12と軸受台44を一体で形成しても良く、軸受台44と外部軸受ケーシング16を一体で形成しても良く、さらには吐出エルボ12に軸受台44と外部軸受ケーシング16を一体で形成しても良い。そしてまた、外部軸受ケーシング16内に配設される軸受は、ラジアル軸受20およびスラスト軸受22に限られず、ポンプ軸18を軸支する軸受であれば、如何なる構造の軸受であっても良いことは、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の立軸ポンプの第1実施例の外部軸受部の詳細断面図である。
【図2】本発明の立軸ポンプの第2実施例の外部軸受部の詳細断面図である。
【図3】本発明の立軸ポンプの第3実施例の外部軸受部の詳細断面図である。
【図4】本発明の立軸ポンプの第4実施例の外部軸受部の詳細断面図である。
【図5】従来の立軸ポンプの全体構成図である。
【図6】図5に示す従来の立軸ポンプの外部軸受部の詳細断面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 立軸ポンプ
12 吐出エルボ
14、44 軸受台
16 外部軸受ケーシング
16a フィン
18 ポンプ軸
20 ラジアル軸受
22 スラスト軸受
24 連結軸
26 原動機
28 出力軸
30 メカニカルシール
32 羽根車
34、48 冷却ファン
36 筒状カバー
36a 開口
36b 排気孔
42 蓋体
44a 作業用開口部
46 二重筒状部材
46a 外側筒体
46b 内側筒体
46c 開口部
50 円筒状ガイド
52 第1連通孔
54 第2連通孔
56 筒状部材
56a 連通口
58 連通流路
60 パイプ
WL 冠水設定水位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出エルボの外壁をポンプ軸が上方に貫通突出し、前記吐出エルボの外壁に設けた軸受台の上に外部軸受ケーシングを固定配設し、前記ポンプ軸を前記外部軸受ケーシングを貫通させ、前記外部軸受ケーシング内に配設された軸受で前記ポンプ軸を軸支する立軸ポンプにおいて、前記ポンプ軸に冷却ファンを配設し、前記吐出エルボから突出した前記ポンプ軸を前記吐出エルボから水没時の冠水設定水位より上方まで水密的に覆いその上部が大気に連通するように空間部を形成し、前記空間部の下部を連通路の一端に連通し、前記連通路の他端を前記冠水設定水位よりも上方で大気に連通し、前記ポンプ軸の回転に伴い前記冷却ファンにより前記空間部内の大気を流動させて前記外部軸受ケーシングおよび前記軸受を冷却するように構成したことを特徴とする立軸ポンプ。
【請求項2】
請求項1記載の立軸ポンプにおいて、前記ポンプ軸を覆って二重筒状部材を配設し、前記二重筒状部材の内側筒体の内部が前記空間部を形成し、前記二重筒状部材の内側筒体と外側筒体の間が前記連通路を形成するように構成したことを特徴とする立軸ポンプ。
【請求項3】
請求項1記載の立軸ポンプにおいて、前記ポンプ軸を覆って筒状部材を配設し、前記筒状部材の内部が前記空間部を形成し、前記筒状部材の下部に一端を連通させたパイプが前記連通路を形成するように構成したことを特徴とする立軸ポンプ。
【請求項4】
請求項1記載の立軸ポンプにおいて、前記外部軸受ケーシングから上方に突出した前記ポンプ軸に、前記冷却ファンを配設して構成したことを特徴とする立軸ポンプ。
【請求項5】
請求項1記載の立軸ポンプにおいて、前記吐出エルボから上方に突出し前記外部軸受ケーシングに挿通されるまでの間の前記ポンプ軸に、前記冷却ファンを配設して構成したことを特徴とする立軸ポンプ。
【請求項6】
請求項2記載の立軸ポンプにおいて、前記二重筒状部材の内側筒体と外側筒体の間で形成した前記連通路が吸気流路となり、前記二重筒状部材の内側筒体の内部に形成した前記空間部が排気流路となるように、前記冷却ファンを前記ポンプ軸に配設して構成したことを特徴とする立軸ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−153541(P2011−153541A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14391(P2010−14391)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000151058)株式会社電業社機械製作所 (21)
【Fターム(参考)】