説明

端末のリレーを用いて干渉制御を行うマルチセル通信システム

マルチセル通信システムは、少なくとも第1基地局と第1端末のペア及び、第2基地局と第2端末のペアを含む。第1基地局と第2基地局が干渉制御を行う必要がある場合、第1端末は、干渉制御に関連するメッセージを第1基地局と第2基地局との間でリレーする。すなわち、第1端末は、第1基地局から第2基地局に干渉制御と関連するメッセージを送信し、第2基地局から第1基地局に干渉制御と関連するメッセージを送信する。これによって、第1基地局及び第2基地局は第1端末を経由して干渉制御を行うために求められるメッセージを送受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
下記の実施形態は、2つのセルの間で発生する干渉による問題を解決するための技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マルチセル環境の通信システムに対する関心が高まっている。ここで、マルチセル環境の通信システムは、2つ以上のマクロセルを含み、フェムト基地局、ピコ基地局などの小型基地局を含む小型セル及びマクロセルを含む。
【0003】
小型セルの一例として、フェムト基地局を含むフェムトセル及びマクロセルを含む通信システムを仮定する。このとき、フェムトセルのカバレッジに属する端末は、一般的に、近接した位置にあるフェムト基地局によってサービングされるため、高い送信率を達成できる。
ただし、マクロセルがフェムトセルの全てまたは一部を含む場合、マクロセルとフェムトセルとの間には干渉が発生することがあり、このような干渉は、マクロセル及びフェムトセルの全てに良くない問題を引き起こす。
【0004】
マクロセルとフェムトセルとの間で発生する干渉による問題を解決することは重要な問題である。特に、マクロセルとフェムトセルとの間で発生する干渉による問題を解決するために、干渉制御と関連する技術が開発されている。
ここで、干渉制御に関連する技術は、最適のリソーススケジューリング、送信電力制御(代表的に動的スペクトル管理(Dynamic Spectrum Management)がある)、干渉整列(Interference Alignment)、干渉雑音化、干渉中和、マルチアンテナ送信などの様々な形態で具体化される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る第1基地局によってサービングされる第1端末の通信方法は、前記第1基地局と隣接する第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2基地局によってサービングされる第2端末から前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップと、前記第2基地局が前記干渉制御を行うか、または前記第1基地局と前記第2基地局とが協力して前記干渉制御を行うように前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップとを含む。
【0006】
前述した方法は、前記第1基地局に前記第1端末のチャネル情報を送信するステップと、前記第1基地局から前記第1端末で干渉が発生していることを表す情報を受信するステップとをさらに含み、前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、前記第1端末で干渉が発生していることを表す情報を受信したことに応答し、前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップであってもよい。
【0007】
前述した方法は、前記干渉制御の実行結果または前記メッセージに対する応答を前記第1基地局と前記第2基地局との間でリレーするステップをさらに含んでもよい。
【0008】
前述した方法は、前記第2基地局から前記干渉制御の必要性に関する情報を受信するステップと、前記干渉制御の必要性に関する情報を前記第1基地局に送信するステップとをさらに含み、前記干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記干渉制御の必要性に関する情報に対する前記第1基地局の応答に基づいて、前記干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップであってもよい。
【0009】
前述した方法は、前記第1端末のチャネル情報に基づいて前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2基地局によってサービングされる第2端末から前記第1端末への干渉を測定するステップをさらに含み、前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2基地局によってサービングされる第2端末から前記第1端末への干渉に応じて前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップであってもよい。
【0010】
前記第1基地局は、セルルーラ通信システムでのマクロ基地局であり、前記第2基地局はフェムト基地局またはピコ基地局を含む小型基地局であってもよい。
【0011】
前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記第2基地局が前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び前記第2基地局と前記第1端末との間のチャネル情報、または前記第1基地局と前記第1端末の間とのチャネル情報及び前記第1基地局と前記第2端末の間とのチャネル情報を把握するために用いられるフィードバックメッセージを、前記干渉制御を行うためのメッセージとして生成するステップを含んでもよい。
【0012】
前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いて前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップであってもよい。
【0013】
前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び周知の信号を結合して前記メッセージを生成するステップであってもよい。
【0014】
前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報をリファレンス信号に加工することによって、前記メッセージを生成するステップであってもよい。
【0015】
前述した方法は、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉を認知するステップをさらに含み、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記認知された干渉に応じて前記メッセージを生成するステップであってもよく、前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、前記認知された干渉に応じて前記メッセージを送信するステップであってもよい。
【0016】
前記第2基地局から前記第1端末への干渉を認知するステップは、前記第1基地局から受信された信号に対する信号対干渉プラス雑音比、パケットエラー率、またはビットエラー率、受信信号強度、リファレンス信号受信パワー、リファレンス信号受信品質のうち少なくとも1つに基づいて前記干渉を認知するステップであってもよい。
【0017】
前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉を認知するステップは、予め決定した特定レベルと前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉の比較結果に基づいて、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉を認知するステップであってもよい。
【0018】
前記第1基地局、前記第1端末、及び前記第2基地局は、時分割二重化方式で動作してもよい。
【0019】
本発明の一実施形態に係る第2基地局の通信方法は、第1端末をサービングする第1基地局に隣接し、第2端末をサービングする前記第2基地局から、前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを、前記第1端末から受信するステップと、前記メッセージに基づいて前記干渉制御が要求されるか否かを判断するステップと、前記判断結果に応じて前記干渉制御を行うステップと、を含む。
【0020】
前述した方法は、前記第2基地局が第2端末をサービングする必要があり、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉が発生すると予測される場合、前記第1端末に前記干渉制御の必要性に関する情報を送信するステップをさらに含み、前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップは、前記第1端末に前記干渉制御の必要性に関する情報を送信した後、前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップであってもよい。
【0021】
前記干渉制御が要求されるか否かを判断するステップは、前記メッセージに基づいて前記干渉制御に対する前記第1基地局の要求を把握するステップを含み、前記干渉制御を行うステップは、前記干渉制御に対する前記第1基地局の要求に基づいて前記干渉制御を行うステップであってもよい。
【0022】
前述した方法は、前記メッセージに基づいて前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び前記第2基地局と前記第1端末との間のチャネル情報、または前記第1基地局と前記第2端末との間のチャネル情報を把握するステップをさらに含み、前記干渉制御を行うステップは、前記第1基地局と前記第1端末の間のチャネル情報及び前記第2基地局と前記第1端末との間のチャネル情報、または前記第1基地局と前記第2端末との間のチャネル情報に基づいて前記干渉制御を行うステップであってもよい。
【0023】
前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップは、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いて前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップであってもよい。
【0024】
前記メッセージはリファレンス信号を含み、前記リファレンス信号は前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報を加工することによって生成されるものであってもよい。
【0025】
本発明の一実施形態に係る第1端末は、第1端末をサービングする第1基地局及び第2端末をサービングする第2基地局を含むマルチセル通信システムにおいて、前記第1基地局または前記第2基地局から干渉制御に関連するリクエストがあるか、あるいは前記干渉制御を行う必要があると判断される場合、前記干渉制御に関連するメッセージを前記第1基地局と前記第2基地局との間でリレーする。
【0026】
前記干渉制御に関連するメッセージは、前記干渉制御の手続きをトリガーするためのメッセージ、前記第1基地局または前記第2基地局が前記干渉制御の手続きを交渉するためのメッセージ、及び前記第1基地局または前記第2基地局によって行われた干渉制御の実行結果のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0027】
前記第1端末は、前記干渉制御に関連するメッセージを前記第1基地局と前記第2基地局との間でリレーするために、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いてもよい。
【0028】
本発明の実施形態に係る第1基地局の通信方法は、第1端末をサービングする第1基地局及び第2端末をサービングする第2基地局を含むマルチセル通信システムにおいて、前記第2端末から前記第1基地局への干渉または前記第2基地局から前記第1基地局への干渉を測定するステップと、前記第1端末が干渉制御を行うためのメッセージを生成し、前記メッセージを前記第2基地局に送信することを前記第1端末にリクエストするステップと、を含む。
【0029】
前述した方法は、前記第2端末から前記第1基地局への干渉または前記第2基地局から前記第1基地局への干渉に対して独自に干渉制御を行うか、または前記第2基地局と協力して干渉制御を行うステップをさらに含んでもよい。
【0030】
前述した方法は、前記第2基地局から前記メッセージに対する応答を、前記第1端末を経由して受信し、前記干渉制御の実行結果を、前記第1端末を経由して前記第2基地局に送信するステップをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、2つのセル(例えば、マクロセルとフェムトセル)の間で発生する干渉による問題を効率的に解決することができる。
また、本発明の実施形態によれば、端末は干渉制御を行う2つの基地局の間でメッセージをリレーすることによって、干渉制御が要求されるメッセージ交換の過程に対するソリューションを提供することができる。
【0032】
また、本発明によれば、固有のフィードバックメッセージを用いることによって、基地局は効率的に干渉制御の実行において必要な情報を取得することができる。
また、本発明の実施形態によれば、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いることによって、互いに異なるセルは円滑にチャネル情報を共有することができる。
【0033】
また、本発明の実施形態によれば、パケットエラー率、ビットエラー率、または信号対干渉プラス雑音比、受信信号強度(received signal strength)、リファレンス信号受信パワー(reference signal received power)、リファレンス信号受信品質(reference signal received quality)などに基づいて効率的に干渉の発生を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】下りリンクの場合において、マクロ端末で発生するフェムト基地局による干渉の例を示す図である。
【図2】上りリンクの場合において、基地局で発生するマクロ端末による干渉の例を示す。
【図3】下りリンクの場合において、基地局と端末との間のチャネルを示す図である。
【図4】図3に示す端末1、基地局1、及び基地局2の動作方法を示した動作フローチャートである。
【図5】上りリンクの場合において、基地局と端末との間のチャネルを示す図である。
【図6】図5に示された端末1、端末2、基地局1、及び基地局2の動作方法を示した動作フローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るフレーム構造を示す。
【図8】本発明の他の実施形態に係るフレーム構造を示す。
【図9】第1基地局、第1端末、第2基地局、及び第2端末を含むマルチセル通信システムを示す図である。
【図10】第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーが行われる過程を示す動作フローチャートである。
【図11】基地局1が端末1における干渉に基づいて干渉制御をトリガーする場合、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーする過程を示す動作フローチャートである。
【図12】基地局2が干渉制御をトリガーする場合、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーする過程を示す動作フローチャートである。
【図13】端末1が干渉制御をトリガーする場合、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーする過程を示す動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本明細書で用いられる「基地局」は、セルラー通信システムの一般的な基地局だけではなく様々な装置を含む。「基地局」は、端末のような様々な受信機をサービングするために用いられる装置を含む。それだけではなく、本明細書で用いられる「端末」は携帯電話、ノートブック、スマートフォンなどのモバイルデバイスを含み、さらに、基地局または中継機からデータ信号を受信する様々な装置を備える。
【0036】
また、本明細書で用いられる「フェムト基地局」は、小型基地局の一例である。すなわち、本発明の実施形態では、「フェムト基地局」のみならず、ピコ基地局のような様々な小型基地局にも適用されてもよい。
【0037】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、下りリンクの場合において、マクロ端末で発生するフェムト基地局による干渉の例を示す図である。
図1を参照すると、マクロセルのカバレッジ100は、フェムトセルのカバレッジ110を含む。ここで、マクロセルはマクロ基地局によって運用され、フェムトセルはフェムト基地局によって運用される。
【0038】
下りリンクの場合において、マクロ基地局はマクロ端末に信号を送信し、フェムト基地局はフェムト端末に信号を送信する。ここで、「マクロ端末」はマクロ基地局によってサービングされる端末であり、「フェムト端末」はフェムト基地局によってサービングされる端末である。
このとき、マクロ基地局及びフェムト基地局は、それぞれ同一の無線リソースを用いて対応する信号を送信してもよい。
【0039】
マクロ基地局およびフェムト基地局が同一の無線リソースを用いる場合、マクロセルとフェムトセルとの間には干渉が発生する。特に、図1に示すように、マクロ端末がフェムトセルのカバレッジ110と隣接した場合、フェムト基地局はマクロ端末に多量の干渉を与えるようになる。
【0040】
すなわち、図1に示すマクロ端末に関連し、実線はマクロ基地局からマクロ端末に送信される所望する信号を意味し、点線はフェムト基地局からマクロ端末に送信される望まない信号として干渉信号を意味する。干渉信号の強度が大きい場合、マクロ端末はマクロ基地局から所望する信号を充分に受信できない場合がある。
【0041】
図2は、上りリンクの場合において基地局で発生するマクロ端末による干渉の例を示す。
図2を参照すると、図1と同様、マクロセルのカバレッジ200はフェムトセルのカバレッジ210を含む。
【0042】
上りリンクの場合において、マクロ端末はマクロ基地局に該当信号を送信し、フェムト端末もフェムト基地局に該当信号を送信する。このとき、マクロ端末及びフェムト端末が同一の無線リソースを用いる場合、フェムト基地局ではマクロ端末による干渉が発生する。特に、図2に示すように、マクロ端末がフェムトセルのカバレッジ210に隣接した場合、マクロ端末はフェムト基地局に多量の干渉を与えることになる。
【0043】
すなわち、図2のフェムト基地局に関連して、実線はフェムト端末からフェムト基地局に送信される所望する信号を意味し、点線はマクロ端末からフェムト基地局に送信される望まない信号として干渉信号を意味する。干渉信号の強度が大きい場合、フェムト基地局はフェムト端末から所望する信号を充分に受信できない場合がある。
【0044】
図1及び図2に示すように、マクロ端末もフェムト基地局で干渉が発生する場合、フェムト基地局またはマクロ基地局は干渉制御を実行してもよい。例えば、フェムト基地局またはマクロ基地局は、最適のリソーススケジューリング、送信電力制御(代表的には、動的スペクトル管理がある)、干渉整列、干渉雑音化、干渉中和、マルチアンテナ送信などの干渉制御を実行する。
【0045】
また、本明細書に記載の干渉制御は、フェムト基地局及びマクロ基地局の全てにおいて協力的に行われてもよく、フェムト基地局またはマクロ基地局において独自に行われてもよい。特に、マクロ基地局が独自に干渉制御を行う場合、マクロ基地局によって行われた干渉制御の実行結果はフェムト基地局に通知され、フェムト基地局は干渉制御の実行結果に応じて動作してもよい。
【0046】
ただし、フェムトセル及びマクロセルは互いに異なるセルとして互いに独立的であるため、干渉を直接的に制御することは難しい問題である。
例えば、下りリンクの場合において、マクロ端末でフェムト基地局による干渉が発生した場合、マクロ基地局がフェムト基地局を直接制御することは難しい。また、フェムト基地局が干渉制御を実行するためには、マクロ端末に関連する様々なチャネルに情報を把握しなければならないが、このような情報を把握することも多くのオーバーヘッドを発生させることになる。
【0047】
図3は、下りリンクの場合において、基地局と端末との間のチャネルを示す図である。
図3を参照すると、下りリンクの場合において、基地局1と端末1との間のチャネルをH11、基地局1と端末2との間のチャネルをH12、基地局2と端末1との間のチャネルをH21、基地局2と端末2との間のチャネルをH22と仮定する。このとき、端末1に関連して、チャネルH11は所望する信号に対応するチャネルであり、チャネルH21は干渉信号に対応する干渉チャネルである。
【0048】
端末1で発生する干渉による問題を解決するために、基地局2は、動的スペクトル管理のような干渉制御を実行してもよい。このとき、基地局2は、チャネルH11及びチャネルH21を把握しなければならない。
【0049】
基地局2がチャネルH11及びチャネルH21を把握する過程については図4を参照して詳説する。
図4は、図3に示す端末1、基地局1、及び基地局2の動作方法を示した動作フローチャートである。
【0050】
図4を参照すると、端末1は、基地局1と端末1との間のチャネルH11を測定する(S411)。すなわち、端末1は、基地局1から送信されたパイロット信号などを用いて、周期的または非周期的にチャネルH11を測定する。
【0051】
また、端末1は、測定された基地局1と端末1と間のチャネルH11に基づいてチャネルH11に対するチャネル情報を生成する(S412)。このとき、チャネルH11に対するチャネル情報は、チャネルH11に対する信号対干渉プラス雑音比に関連する情報などのように、チャネル品質に関連する情報を含んでもよい。
【0052】
また、端末1はチャネルH11のチャネル情報を基地局1にフィードバックする(S413)。このとき、端末1は既に周知のCQI(Channel Quality Information)フィードバック方式を用いてチャネルH11のチャネル情報を基地局1にフィードバックしてもよい。
【0053】
また、基地局1はチャネルH11のチャネル情報に基づいて、端末1で干渉が存在するか否かを判断する(S421)。ここで、図4に示すものとは異なって、端末1も自ら干渉が存在するか否かを判断してもよい。
【0054】
基地局1は、端末1における信号対干渉プラス雑音比、パケットエラー率、またはビットエラー率、受信信号強度(received signal strength)、リファレンス信号受信パワー(reference signal received power)、リファレンス信号受信品質(reference signal received quality))などに基づいて端末1で干渉が存在するか否かを判断してもよい。特に、基地局1は端末1における信号対干渉プラス雑音比、パケットエラー率、またはビットエラー率などを特定レベルと比較することによって、端末1で干渉が存在するか否かを判断してもよい。例えば、端末1における信号対干渉プラス雑音比が特定レベルよりも小さいか、パケットエラー率またはビットエラー率が特定レベルよりも高い場合、端末1で干渉が存在すると判断する。
【0055】
端末1で干渉が存在しない場合、端末1は、ステップS411ないしステップS413を再び行う。ただし、干渉が存在すると判断された場合、基地局1は、端末1で干渉が発生したことを端末1に通知する(S422)。
端末1は、基地局1からの通知に応答して、干渉が発生したことを認知する(S414)。
【0056】
また、端末1は、干渉が発生したことを認知した場合、フィードバックメッセージを生成する(S415)。ここで、フィードバックメッセージは、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報、及び基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報を基地局2に通知するために用いられる。
【0057】
特に、図7及び図8に関連して詳細に説明すると、本発明の実施形態によれば、基地局2はフィードバックメッセージだけを用いて基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報、及び基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報を把握することができる。このようなフィードバックメッセージは、次の具体的な例によって把握できるように様々な方式で生成されてもよい。
【0058】
第1に、端末1は、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報と、プリアンブルまたはパイロット信号のような周知の信号を結合することによって、フィードバックメッセージを生成してもよい。このとき、基地局2は、フィードバックメッセージに含まれた基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報を把握することができる。また、基地局2はフィードバックメッセージを受信する過程において、フィードバックメッセージに含まれたプリアンブルまたはパイロット信号のような周知の信号を用いて基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報を推定することができる。厳密に言えば、基地局2は、フィードバックメッセージを用いて基地局2から端末1へのチャネルに対するチャネル情報を推定するのではなく、端末1から基地局2へのチャネルに対するチャネル情報を推定する。
ただし、時分割複信(Time Division Duplex:TDD)システムにおいては、基地局2から端末1へのチャネルと端末1から基地局2へのチャネルは実質的に同一と見なしてもよい。したがって、基地局2は、端末1から基地局2へのチャネルに対するチャネル情報を推定することによって、基地局2から端末1へのチャネルに対するチャネル情報を推定することを代替できる。
【0059】
第2に、端末1は、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報を加工することによって、フィードバックメッセージを生成してもよい。特に、端末1は、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報をリファレンス信号に加工してもよい。
【0060】
例えば、端末1は、基地局1と端末1との間のチャネルH11のSINRと基地局1のセルIDに基づいて基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報をCAZAC(Constant Amplitude Zero AutoCorrelation)シーケンスのような直交(Orthogonal)リファレンス信号に加工してもよい。より具体的な例として、基地局1と端末1との間のチャネルH11のSINRが属する範囲に応じて、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報は互いに異なる直交リファレンス信号にマッピングされてもよい。このような場合、基地局2は受信される直交リファレンス信号のパターンを確認することによって、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報(より正確にSINRの範囲)を把握することができる。また、基地局2は、受信される直交リファレンス信号を用いて基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報を推定することができる。
【0061】
上記において、端末1がフィードバックメッセージを生成する方法に対する2種類の例を説明した。ただし、端末1は、上記にて説明した例の他にも様々な方式によって基地局2が基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報を把握すると同時に、基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報を把握できるようにフィードバックメッセージを生成してもよい。
【0062】
また、端末1は、生成されたフィードバックメッセージを基地局2に提供する(S416)。このとき、端末1は、共有チャネルを用いてもよく、ランダムアクセスチャネルを用いてもよい。特に、ランダムアクセスチャネルを用いる場合、端末1は、衝突の発生に備えてフィードバックメッセージを直交リファレンス信号に加工してもよい。端末1が共有チャネル及びランダムアクセスチャネルを用いることについて、図7及び図8を参照して詳細に説明する。
【0063】
また、上記にて説明したように、基地局2は、端末1から提供されたフィードバックメッセージに基づいて、基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報を推定すると同時に、基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報も把握する(S431)。
【0064】
さらに、基地局2は、基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報、及び基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報に基づいて、動的スペクトル管理などの様々な方式によって干渉制御を実行する(S432)。
【0065】
すなわち、本発明の実施形態によれば、端末1は、SINR、PER、BERなどに基づいて、効率的に干渉が発生したか否かを把握してもよい。また、端末1は、基地局2と端末1との間のチャネルを別に推定しないため、基地局1及び基地局2が必ず直交するパイロットを用いる必要がない。また、基地局2は、1つのフィードバックメッセージを介して基地局2と端末1との間のチャネルH21に対するチャネル情報、及び基地局1と端末1との間のチャネルH11に対するチャネル情報を同時に把握することができるため、オーバーヘッドを最小化することができる。
【0066】
図5は、上りリンクの場合において、基地局と端末との間のチャネルを示す図である。
図5を参照すると、上りリンクの場合において、端末1と基地局1との間のチャネルをH11、端末1と基地局2との間のチャネルをH12、端末2と基地局1との間のチャネルをH21、端末2と基地局2との間のチャネルをH22であると仮定する。このとき、基地局2に関連して、チャネルH22は、所望する信号に対応するチャネルであり、チャネルH12は、干渉信号に対応する干渉チャネルである。
【0067】
基地局2で発生する干渉による問題を解決するために、基地局1は動的スペクトル管理のような干渉制御を実行してもよい。このとき、基地局2はチャネルH12及びチャネルH22を把握しなければならない。
基地局2がチャネルH12及びチャネルH22を把握する過程に対しては図6を参照して詳細に説明する。
【0068】
図6は、図5に示された端末1、端末2、基地局1、及び基地局2の動作方法を示した動作フローチャートである。
図6を参照すると、基地局2は、端末2と基地局2との間のチャネルH22を測定する(S611)。このとき、基地局2は、端末2から送信されたサウンディングパケットを用いてチャネルH22を測定する。ここで、チャネルH22を測定することは、チャネルH22の利得またはチャネルH22に対するSINRを測定することを含む概念である。
【0069】
また、端末2は、使用チャネルの品質に関連する端末2のSINRを基地局2に報告する(S621)。このとき、端末2は既に周知のCQIフィードバック方式によって端末2のSINRを基地局2に報告してもよい。
【0070】
また、基地局2は、測定されたチャネルH22のチャネル情報(例えば、SINR)に基づいて基地局2に干渉が存在するか否かを判断する(S612)。すなわち、基地局2は、基地局2へのSINR、PER、BERなどに基づいて基地局2で干渉が存在するか否かを判断する。
【0071】
基地局2で干渉が存在しない場合、基地局2は、ステップ611ないしステップ612を再び行う。ただし、干渉が存在する場合、基地局2は、フィードバックメッセージを生成する(S613)。ここで、端末1は、基地局2と端末2との間のチャネル情報と、基地局2と端末1と間のチャネル情報を把握するために用いられる。
【0072】
すなわち、基地局2は、チャネルH22のチャネル情報とパイロット信号またはプリアンブルと共に周知の信号を結合してフィードバックメッセージを生成してもよい。それだけではなく、上述したものと類似に、基地局2は、チャネルH22のチャネル情報をCAZACシーケンスのようなリファレンス信号に加工することによって、フィードバックメッセージを生成してもよい。その他にも、フィードバックメッセージを生成する方法は様々である。
【0073】
また、基地局2は、生成されたフィードバックメッセージを共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いて端末1に提供する(S614)。 このとき、端末1は、フィードバックメッセージからチャネルH22のチャネル情報を把握し、フィードバックメッセージを用いてチャネルH12のチャネル情報を推定する(S631)。すなわち、端末1はフィードバックメッセージからチャネルH22のチャネル情報を把握することができ、フィードバックメッセージに含まれたパイロット信号またはプリアンブルを用いてチャネルH12のチャネル情報を推定してもよい。また、端末1はリファレンス信号の形態を有するフィードバックメッセージからチャネルH12のチャネル情報を推定すると同時に、チャネルH22のチャネル情報を把握することができる。
【0074】
また、端末1は、チャネルH12のチャネル情報及びチャネルH22のチャネル情報を基地局1に送信する(S632)。このとき、基地局1は、チャネルH12のチャネル情報及びチャネルH22のチャネル情報に基づいて干渉制御を実行する(S633)。
【0075】
図7は、本発明の一実施形態に係るフレーム構造を示す。
図7を参照すると、本発明の実施形態は、フィードバックメッセージのために共有チャネルを用いてもよい。図7に示す共有サブフレームは共有チャネルのためのサブフレームを示す。
【0076】
全体フレームは、下りリンクサブフレーム及び上りリンクサブフレームを含み、さらに共有サブフレームを含む。共有サブフレームは、端末または基地局がフィードバックメッセージを送信するために用いられる。
【0077】
すなわち、端末または基地局は、送信しようとするチャネルのチャネル情報としてSINRと該当セルのIDを「メッセージ」項目に挿入し、周知の信号として「プリアンブル」を「メッセージ」項目に結合してフィードバックメッセージを生成する。そして、端末または基地局は、共有サブフレームの一部または全てを用いてフィードバックメッセージを送信する。
【0078】
図8は、本発明の他の実施形態に係るフレーム構造を示す。
図8を参照すると、本発明の他の実施形態は、フィードバックメッセージのために、ランダムアクセス(Random Access、RA)チャネルを用いてもよい。
【0079】
全体フレームは、下りリンクサブフレーム及び上りリンクサブフレームを含み、さらにランダムアクセスチャネルを含む。ランダムアクセスチャネルは、様々な装置によって用いられてもよく、特に端末または基地局がフィードバックメッセージを送信するために用いられてもよい。
【0080】
上述したように、端末または基地局が送信しようとするチャネル情報及びセルIDに基づいて、CAZACシーケンスのようなリファレンス信号を生成したと仮定する。このとき、端末または基地局によって生成されたリファレンス信号は、他の装置によって生成されたリファレンス信号と直交するため、端末または基地局は、衝突することなくチャネル情報を有効に送信できる。
【0081】
このとき、リファレンス信号を受信する装置は、リファレンス信号に対応するチャネル情報を抽出することができ、リファレンス信号を用いてリファレンス信号の送信経路に対応するチャネルのチャネル情報を推定することができる。
【0082】
本発明に係る基地局または端末の動作方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などの単独または組み合わせたものを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープなどの磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクなどの光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成される機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成されてもよい。
【0083】
添付の図面には記載されていないが、サービング基地局によってサービングされる端末は、チャネル測定部、干渉認知部、メッセージ生成部、及びメッセージ提供部を備える。
チャネル測定部は、サービング基地局と端末との間のチャネル情報を周期的または非周期的に生成する。
【0084】
また、干渉認知部は、隣接基地局による干渉を認知する。干渉認知部は、SINR、PER、BER、受信信号強度、リファレンス信号受信パワー、リファレンス信号受信品質などの様々なファクターなどを考慮して隣接基地局による干渉を認知してもよく、サービング基地局から送信された干渉が発生したことを通知する通知に応じて隣接基地局による干渉を認知してもよい。
【0085】
また、メッセージ生成部は、隣接基地局においてサービング基地局と端末との間のチャネル情報及び隣接基地局と端末との間のチャネル情報を把握するために用いられるフィードバックメッセージを生成する。このとき、メッセージ生成部は、サービング基地局と端末との間のチャネル情報及び周知の信号を結合してフィードバックメッセージを生成してもよく、サービング基地局と端末との間のチャネル情報をリファレンス信号に加工することによってフィードバックメッセージを生成してもよい。
【0086】
また、メッセージ提供部は、隣接基地局にフィードバックメッセージを提供する。このとき、メッセージ提供部は、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いてフィードバックメッセージを提供してもよい。
【0087】
図1〜図8及び前述した説明は、主に図3の端末1がフィードバックメッセージを図3に示す基地局2に提供する実施形態と、図5の基地局2がフィードバックメッセージを図5に示す端末1に提供する実施形態に関する。
次に、図3または図5に示す端末1または端末2が、干渉制御を行う過程においてリレーが行われる実施形態について詳細に説明する。
【0088】
図9は、第1基地局、第1端末、第2基地局、及び第2端末を備えるマルチセル通信システムを示す図である。
図9を参照すると、マルチセル通信システムは、第1基地局910、第1端末920、第2端末930、及び第2基地局940を備え、第1基地局910及び第1端末920は1つのセルを形成し、第2基地局940及び第2端末930も他の1つのセルを形成する。すなわち、第1端末920は、第1基地局910によってサービングされ、第2端末930は、第2基地局940によってサービングされる。
図9に示す第1基地局910及び第2基地局940、または第2基地局940及び第1基地局910の関係は、マクロ基地局−ピコ基地局、マクロ基地局−フェムト基地局、マクロ基地局−マクロ基地局の関係であり得る。
【0089】
第2基地局940または第2端末930によって、第1基地局910または第1端末920では干渉が発生することがある。
より具体的には、第1基地局910及び第1端末920が下りリンク通信を行う場合、第1端末920には、第2端末930の上りリンク通信による干渉、または第2基地局940の下りリンク通信による干渉が発生することがある。
【0090】
このような干渉は第1基地局910と第2基地局940との間の干渉制御によって解決され、上述したように、干渉制御は最適のリソーススケジューリング、送信電力制御(代表的に、動的スペクトル管理(Dynamic Spectrum Management)がある)、干渉整列(Interference Alignment)、干渉雑音化、干渉中和、マルチアンテナ送信などを含んでもよい。干渉制御は、第1基地局910及び第2基地局940の全てによって協力的に行われてもよく、第1基地局910及び第2基地局940のいずれか1つによって独自に行われてもよい。
特に、第1基地局910が独自に干渉制御を行う場合、第1基地局910によって行われた干渉制御の実行結果は、第2基地局940に通知され、第2基地局940は、干渉制御の実行結果に応じて動作してもよい。例えば、第1基地局910は、特定の時間リソース及び特定の周波数リソースで、第2基地局940または第2端末930が沈黙(silent)することを第2基地局940に命令してもよい。
【0091】
干渉制御を行うためには、第1基地局910と第2基地局940との間でメッセージ交換が行われなければならず、本発明の実施形態によれば、第1基地局910及び第2基地局940は、第1基地局910によってサービングされる第1端末920を経由して干渉制御を行うためのメッセージを交換してもよい。
すなわち、第1端末920は、干渉制御を行うためのメッセージを第1基地局910と第2基地局940との間でリレーすることによって、より効率的に干渉制御を支援することができる。
例えば、図1〜図8を参照して説明したように、第1基地局910及び第2基地局940がチャネル情報をよって効率的に共有できるよう、第1端末920は「フィードバックメッセージ」を第2基地局940に送信してもよい。
下記において、第1端末920が、チャネル情報だけではなく様々な情報、指示子などを含んでいる干渉制御のためのメッセージを、リレーする技術について詳細に説明する。
【0092】
図10は、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーを行う過程を示す動作フローチャートである。
図10に関連して図9に示す第1端末を端末1、第2端末を端末2、第1基地局を基地局1、第2基地局を基地局2のように表示する。
【0093】
図10を参照すると、端末1、端末2、基地局1、基地局2のうち少なくとも1つは干渉制御を行う必要があるか否かを判断する(S1010)。干渉制御を行う必要があるか否かは、端末1、端末2、基地局1、基地局2のうち少なくとも1つによって様々な基準に応じて判断される。
【0094】
例えば、端末1において、基地局2及び端末2によって干渉が発生する場合、端末1のチャネル情報(例えば、信号対干渉プラス雑音比、パケットエラー率(packet error rate)、またはビットエラー率(bit error rate)、受信信号強度(received signal strength)、リファレンス信号受信パワー(reference signal received power)、リファレンス信号受信品質(reference signal received quality))に基づいて干渉制御を行う必要があるかを判断する。
このとき、端末1は、自ら干渉制御を行う必要があるかを判断してもよく、端末1の基地局1または基地局2が干渉制御を行う必要があるかを判断できるよう、基地局1または基地局2にチャネル情報を提供してもよく、また、端末1のチャネル情報がなくても干渉制御を行う必要があるかを判断してもよい。より具体的に、基地局2は、端末1または端末2の存在の認知に応答して干渉制御を行う必要があるかを判断してもよい。
【0095】
任意のデバイスによって干渉制御を行う必要があると判断されると、干渉制御の手続きがトリガーされる(S1020)。干渉制御の手続きをトリガーすることは、端末1、端末2、基地局1、または基地局2のうち任意のデバイスによって行われてもよい。下記で具体的に説明するが、干渉制御の手続きがトリガーされる過程で用いられるメッセージ及び情報は、端末1を経由して基地局1及び基地局2にリレーされてもよい。
【0096】
干渉制御の手続きがトリガーされると、端末1は、干渉制御のためのメッセージを生成し(S1030)、そのメッセージを基地局2に送信する(S1040)。このとき、干渉制御のためのメッセージは、図1〜図8を参照して説明した「フィードバックメッセージ」を含むだけではなく、干渉制御を行うために基地局1と基地局2との間で交換される様々な情報を含んでもよい。
【0097】
例えば、基地局1は、基地局2が使用してはいけない無線リソースを識別した後、その無線リソースに関する情報を端末1に送信すると、端末1はその無線リソースに関する情報を「メッセージ」にして基地局2に送信してもよい。
このような場合、基地局2は、「メッセージ」に基づいて端末1または基地局1における干渉問題を把握することができ、干渉制御を行うために基地局1と協力(coordination)してもよい。
【0098】
他の例として、基地局2は干渉制御の必要性のような情報を「リクエスト(request)」の形態に端末1へ送信することによって、干渉制御の手続きをトリガーする場合、端末1は、干渉制御の必要性のような情報をメッセージとして生成し、基地局1にリレーしてもよい。このとき、基地局1は、干渉制御の手続きを受諾するメッセージを、端末1を経由して基地局2に送信してもよく、それによって基地局1と基地局2との間には干渉制御が行われる。
前述した干渉制御の必要性のような情報または干渉制御の手続きを受諾するメッセージなどは、端末1を介して基地局1と基地局2との間で交換されてもよく、特定ビット(例えば、1bit)の指示子であってもよい。
【0099】
端末1が干渉制御を行うためのメッセージを基地局2に送信すると、基地局1及び基地局2は干渉制御のための協力を行なう(S1050)。図10には、端末1がメッセージを基地局2にメッセージを1回送信するものと図示したが、本発明の実施形態によると、端末1を介して基地局1と基地局2との間では様々なメッセージが交換され得る。
【0100】
干渉制御の実行結果は、端末1を介して基地局1と基地局2との間でリレーされる(S1061、S1062、S1070)。干渉制御の実行結果は様々であるが、例えば、基地局2及び端末2によって用いられる無線リソースに関する情報、送信電力に関する情報などを含む。
また、基地局1または基地局2が干渉制御の実行結果に応じる命令も端末1を経由してリレーしてもよく、その命令に対する応答もリレーされてもよい。
【0101】
図11は、基地局1が端末1における干渉に基づいて干渉制御をトリガーする場合、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーする過程を示す動作フローチャートである。
【0102】
図11を参照すると、端末1は、第1基地局から受信された信号に対する信号対干渉プラス雑音比、パケットエラー率、またはビットエラー率、受信信号強度、リファレンス信号受信パワー、リファレンス信号受信品質などの端末1のチャネル情報を測定する(S1110)。ここで、端末1のチャネル情報は端末1から基地局2、または端末2によって発生する干渉を表し得る。
【0103】
このとき、端末1は、基地局1にチャネル情報をフィードバックし(S1120)、基地局1は、チャネル情報に基づいて端末1で干渉の量が閾値よりも大きいか否かを判断する(S1130)。もし、端末1における干渉の量が閾値よりも大きければ、基地局1は第1端末で干渉が発生していることを表す情報(干渉通知情報)を第1端末に送信する(S1140)。ここで、干渉通知情報は、特定ビットの指示子の形態またはリクエストの形態であって、端末1に提供されてもよい。それだけではなく、干渉通知情報は、基地局2が使用しない無線リソースに関する情報を含んでもよい。
【0104】
端末1で干渉が発生していることを表す情報を受信すると、端末1は、干渉制御を行うためのメッセージを生成する(S1150)。例えば、端末1は基地局2が用いてはいけない無線リソースに関する情報、干渉制御を実行しようとする基地局1のリクエストなどをメッセージとして生成してもよい。
【0105】
端末1は、干渉が発生していることを表す情報を、干渉制御を行うためのメッセージに変形して基地局2に送信し(S1160)、これによって基地局1及び基地局2は、干渉制御のための協力を行なう(S1170)。
【0106】
干渉制御の実行結果は、端末1を介して基地局1と基地局2との間でリレーされる(S1181、S1182、S1190)。
干渉制御の実行結果は様々であり、例えば、基地局2及び端末2によって用いられる無線リソースに関する情報、送信電力に関する情報などを含む。
また、基地局1または基地局2が干渉制御の実行結果による命令を、端末1を経由してリレーしてもよく、その命令に対する応答をリレーしてもよい。
【0107】
図12は、基地局2が干渉制御をトリガーする場合、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーする過程を示す動作フローチャートである。
図12を参照すると、端末2は基地局2に接続し(S1210)、基地局2は、端末2が接続することに応答して干渉制御が必要であるかを判断する(S1220)。基地局2は、端末1または基地局1の相対的な位置などを考慮して、基地局2と端末2との間の通信に応じて端末1または基地局1で発生する干渉を予測することによって、干渉制御が必要であるかを判断してもよい。
【0108】
干渉制御が必要であると判断されると、基地局2は、干渉制御の必要性に関する情報を端末1に送信する(S1230)。この干渉制御の必要性に関する情報は、干渉制御の手続きを行うことに対するリクエストであってもよい。
【0109】
端末1は、その干渉制御の必要性に関する情報を基地局1に送信し(S1240)、基地局1からその干渉制御の必要性に関する情報の応答を受信する(S1250)。このとき、その応答は、リクエストに関するものであり得る。そして、端末1は、応答に基づいて干渉制御を行うためのメッセージを生成し、そのメッセージを基地局2に送信する(S1260、S1270)。
【0110】
基地局2が端末1から送信されたメッセージを受信すると、基地局1及び基地局2は、干渉制御のための協力を行なう(S1280)。
干渉制御の実行結果は、端末1を介して基地局1と基地局2との間でリレーされる(S1291、S1292、S1293)。干渉制御の実行結果は様々であり、例えば、基地局2及び端末2によって用いられる無線リソースに関する情報、送信電力に関する情報などを含む。
また、基地局1または基地局2が干渉制御の実行結果による命令を、端末1を経由してリレーしてもよく、その命令に対する応答をリレーしてもよい。
【0111】
図13は、端末1が干渉制御をトリガーする場合、第1端末で干渉制御が行われるように第1基地局と第2基地局との間でリレーする過程を示す動作フローチャートである。
図13を参照すると、端末1は、SINR、PER、BER、受信信号強度、リファレンス信号受信パワー、リファレンス信号受信品質などのチャネル情報を用いて干渉を測定する(S1310)。そして、端末1は干渉の量と閾値とを比較し(S1320)、干渉の量が閾値よりも大きい場合、干渉制御のためのメッセージを生成する(S1330)。このとき、干渉制御のためのメッセージは、干渉制御の手続きをトリガーするためのメッセージを含んでもよい。端末1は、干渉制御のためのメッセージを基地局2に送信する(S1340)。
【0112】
基地局2が端末1から送信されたメッセージを受信すると、基地局1及び基地局2は、干渉制御のための協力を行なう(S1350)。
干渉制御の実行結果は、端末1を介して基地局1と基地局2との間でリレーされる(S1361、S1362、S1370)。干渉制御の実行結果は様々であり、例えば、基地局2及び端末2によって用いられる無線リソースに関する情報、送信電力に関する情報などを含む。また、基地局1または基地局2が干渉制御の実行結果による命令を、端末1を経由してリレーし、その命令に対する応答をリレーしてもよい。
【0113】
以下は、再び図9を参照して第1基地局910で干渉が発生する場合について説明する。
図9を参照すると、第2端末930の上りリンク通信または第2基地局940の下りリンク通信によって、第1基地局910では第2端末930からの干渉または第2基地局940からの干渉が発生することがある。
【0114】
第1基地局910で干渉が発生する場合、第1基地局910は干渉を測定し、干渉制御を行う必要があるか否かを判断する。もし、干渉制御を行う必要があると判断されると、第1基地局910は、第1端末920が干渉制御を行うためのメッセージを生成し、メッセージを第2基地局940に送信することを第1端末920にリクエストしてもよい。
【0115】
例えば、第1基地局910は、第1端末920が第2基地局940で干渉制御の手続きをトリガーするためのメッセージを送信することをリクエストしてもよく、第1端末は、第1基地局910のリクエストに応答して干渉制御の手続きをトリガーするためのメッセージを第2基地局940に送信してもよい。このとき、第2基地局940は、干渉制御の手続きをトリガーするためのメッセージに対する応答を、第1端末920を経て第1基地局910に送信してもよい。
【0116】
他の例として、第1基地局910は、干渉制御の実行結果に関する情報を、第1端末920を経由して第2基地局940に送信してもよい。このとき、干渉制御は、第1基地局910及び第2基地局940の全てによって協力的に行われてもよく、第1基地局910によって独自に行われてもよい。
【0117】
図9〜図13を参照して、端末1が基地局1と基地局2との間でメッセージをリレーする実施形態を説明した。ここで、図1ないし図8を参照して説明した「フィードバックメッセージ」に関する内容も図9〜図13にそのまま適用され得る。
【0118】
すなわち、端末1は、フィードバックメッセージを、干渉制御を行うためのメッセージに生成してもよく、第2基地局は、フィードバックメッセージを用いて第1基地局と第1端末との間のチャネル情報と、第2基地局と第1端末との間のチャネル情報を把握することができる。また、端末1は、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いてメッセージを基地局2に送信してもよい。
【0119】
また、端末1は、第1基地局と第1端末との間のチャネル情報及び周知の信号(well−known signal)を結合してメッセージを生成してもよく、第1基地局と第1端末との間のチャネル情報を予め約束されたリファレンス信号に加工してもよい。
【0120】
上述したように本発明を限定された実施形態と図面とによって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されず、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形をすることが可能である。
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基地局によってサービングされる第1端末の通信方法において、
前記第1基地局と隣接する第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2基地局によってサービングされる第2端末から前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップと、
前記第2基地局が前記干渉制御を行うか、または前記第1基地局と前記第2基地局とが協力して前記干渉制御を行うように前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップと、
を含むことを特徴とする第1端末の通信方法。
【請求項2】
前記第1基地局に前記第1端末のチャネル情報を送信するステップと、
前記第1基地局から前記第1端末で干渉が発生していることを表す情報を受信するステップと、
をさらに含み、
前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、前記第1端末で干渉が発生していることを表す情報を受信したことに応答し、前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項3】
前記干渉制御の実行結果または前記メッセージに対する応答を、前記第1基地局と前記第2基地局との間でリレーするステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項4】
前記第2基地局から前記干渉制御の必要性に関する情報を受信するステップと、
前記干渉制御の必要性に関する情報を前記第1基地局に送信するステップと、をさらに含み、
前記干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記干渉制御の必要性に関する情報に対する前記第1基地局の応答に基づいて、前記干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項5】
前記第1端末のチャネル情報に基づいて前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2基地局によってサービングされる第2端末から前記第1端末への干渉を測定するステップをさらに含み、
前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2基地局によってサービングされる第2端末から前記第1端末への干渉に応じて前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項6】
前記第1基地局はセルルーラ通信システムでのマクロ基地局であり、前記第2基地局はフェムト基地局またはピコ基地局を含む小型基地局であることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項7】
前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記第2基地局が前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び前記第2基地局と前記第1端末との間のチャネル情報、または前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び前記第1基地局と前記第2端末との間のチャネル情報を把握するために用いられるフィードバックメッセージを、前記干渉制御を行うためのメッセージとして生成するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項8】
前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いて前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項9】
前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び周知の信号を結合して前記メッセージを生成するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項10】
前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報をリファレンス信号に加工することによって、前記メッセージを生成するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項11】
前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉を認知するステップをさらに含み、
前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉に対して干渉制御を行うためのメッセージを生成するステップは、前記認知された干渉に応じて前記メッセージを生成するステップであり、
前記メッセージを前記第2基地局に送信するステップは、前記認知された干渉に応じて前記メッセージを送信するステップであることを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項12】
前記第2基地局から前記第1端末への干渉を認知するステップは、前記第1基地局から受信された信号に対する信号対干渉プラス雑音比、パケットエラー率、ビットエラー率、受信信号強度、リファレンス信号受信パワー、リファレンス信号受信品質のうち少なくとも1つに基づいて前記干渉を認知するステップであることを特徴とする請求項11に記載の第1端末の通信方法。
【請求項13】
前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉を認知するステップは、予め決定した特定レベルと前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉の比較結果に基づいて、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉を認知するステップであることを特徴とする請求項11に記載の第1端末の通信方法。
【請求項14】
前記第1基地局、前記第1端末、及び前記第2基地局は、時分割二重化方式で動作することを特徴とする請求項1に記載の第1端末の通信方法。
【請求項15】
第1端末をサービングする第1基地局に隣接し、第2端末をサービングする第2基地局の通信方法において、
前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉に対して、干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップと、
前記メッセージに基づいて前記干渉制御が要求されるか否かを判断するステップと、
前記判断結果に応じて前記干渉制御を行うステップと、
を含むことを特徴とする第2基地局の通信方法。
【請求項16】
前記第2基地局が第2端末をサービングする必要があり、前記第2基地局から前記第1端末への干渉または前記第2端末から前記第1端末への干渉が発生すると予測される場合、前記第1端末に前記干渉制御の必要性に関する情報を送信するステップをさらに含み、
前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップは、前記第1端末に前記干渉制御の必要性に関する情報を送信した後、前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップであることを特徴とする請求項15に記載の第2基地局の通信方法。
【請求項17】
前記干渉制御が要求されるか否かを判断するステップは、前記メッセージに基づいて前記干渉制御に対する前記第1基地局の要求を把握するステップを含み、
前記干渉制御を行うステップは、前記干渉制御に対する前記第1基地局の要求に基づいて前記干渉制御を行うステップであることを特徴とする請求項15に記載の第2基地局の通信方法。
【請求項18】
前記メッセージに基づいて前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び前記第2基地局と前記第1端末との間のチャネル情報、または前記第1基地局と前記第2端末との間のチャネル情報を把握するステップをさらに含み、
前記干渉制御を行うステップは、前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報及び前記第2基地局と前記第1端末との間のチャネル情報、または前記第1基地局と前記第2端末との間のチャネル情報に基づいて前記干渉制御を行うステップであることを特徴とする請求項15に記載の第2基地局の通信方法。
【請求項19】
前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップは、共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いて前記干渉制御を行うためのメッセージを前記第1端末から受信するステップであることを特徴とする請求項15に記載の第2基地局の通信方法。
【請求項20】
前記メッセージはリファレンス信号を含み、前記リファレンス信号は前記第1基地局と前記第1端末との間のチャネル情報を加工することによって生成されることを特徴とする請求項15に記載の第2基地局の通信方法。
【請求項21】
第1端末をサービングする第1基地局及び第2端末をサービングする第2基地局を含むマルチセル通信システムにおいて、
前記第1端末は、
前記第1基地局または前記第2基地局から干渉制御に関連するリクエストがあるか、あるいは前記干渉制御を行う必要があると判断された場合、前記干渉制御に関連するメッセージを前記第1基地局と前記第2基地局との間でリレーすることを特徴とする第1端末。
【請求項22】
前記干渉制御に関連するメッセージは、前記干渉制御の手続きをトリガーするためのメッセージ、前記第1基地局または前記第2基地局が前記干渉制御の手続きを交渉するためのメッセージ、及び前記第1基地局または前記第2基地局によって行われた干渉制御の実行結果のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項21に記載の第1端末。
【請求項23】
前記干渉制御に関連するメッセージを前記第1基地局と前記第2基地局との間でリレーするために共有チャネルまたはランダムアクセスチャネルを用いることを特徴とする請求項21に記載の第1端末。
【請求項24】
第1端末をサービングする第1基地局及び第2端末をサービングする第2基地局を含むマルチセル通信システムで、前記第1基地局の通信方法において、
前記第2端末から前記第1基地局への干渉または前記第2基地局から前記第1基地局への干渉を測定するステップと、
前記第1端末が干渉制御を行うためのメッセージを生成し、前記メッセージを前記第2基地局に送信することを前記第1端末にリクエストするステップと、
を含むことを特徴とする第1基地局の通信方法。
【請求項25】
前記第2端末から前記第1基地局への干渉または前記第2基地局から前記第1基地局への干渉に対して独自に干渉制御を行うか、または前記第2基地局と協力して干渉制御を行うステップをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の第1基地局の通信方法。
【請求項26】
前記第2基地局から前記メッセージに対する応答を、前記第1端末を経由して受信し、前記干渉制御の実行結果を、前記第1端末を経由して前記第2基地局に送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の第1基地局の通信方法。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公表番号】特表2012−531803(P2012−531803A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517396(P2012−517396)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【国際出願番号】PCT/KR2010/004147
【国際公開番号】WO2010/151079
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】