説明

端末装置および通信方法

【課題】 携帯電話等の処理能力の低い端末装置であっても、送信データを適切に中継することが可能な端末装置等を提供すること。
【解決手段】 少なくとも3台の携帯電話100で構成される通信システムで使用される携帯電話100であって、送信データ146の生成時に送信データ146を生成するデータ生成部132と、送信データ146の中継時に送信データ146を更新する更新部134と、送信データ146を受信するとともに、前回の送信先とは異なる携帯電話100へ向け送信データ146を送信する通信部110を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置および通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ゲームネットワーク等では、1台の装置が他の複数の装置にデータを送信するスター型ネットワークまたは特開2007−251361号公報に記載されているような各装置が順番にデータを中継するリング型ネットワークが採用されている。
【特許文献1】特開2007−251361号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スター型ネットワークの場合、送信元の装置の処理負荷が高くなる等の理由により、一部の装置にデータが送信されない場合がある。また、リング型ネットワークの場合、中継中の装置がネットワークから切断されている等の理由により、一部の装置にデータが送信されない場合がある。
【0004】
本発明の目的は、携帯電話等の処理能力の低い端末装置であっても、送信データを適切に中継することが可能な端末装置および通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る端末装置は、少なくとも3台の端末装置で構成される通信システムで使用される前記端末装置であって、
送信データの生成時に前記送信データを生成するデータ生成部と、
前記送信データの中継時に前記送信データを更新する更新部と、
前記送信データを受信するとともに、前回の送信先とは異なる端末装置へ向け前記送信データを送信する通信部と、
を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る通信方法は、少なくとも3台の端末装置で構成される通信システムにおける通信方法であって、
前記端末装置は、
送信データの生成時に前記送信データを生成し、
前記送信データの中継時に前記送信データを更新し、
前記送信データを受信するとともに、前回の送信先とは異なる端末装置へ向け前記送信データを送信することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、端末装置は、送信ごとに送信データを異なる端末装置へ向け送信することにより、携帯電話等の処理能力の低い端末装置であっても、送信データを適切に中継することができる。
【0008】
また、前記送信データは、通知内容を示す内容データと、各端末装置が受信済みかどうかを示す受信状態データとを含み、
前記データ生成部は、自端末装置が受信済みであることを示す前記受信状態データを生成し、
前記通信部は、当該受信状態データを含む前記送信データを送信してもよい。
【0009】
これによれば、端末装置は、自端末装置が受信済みであることを示す受信状態データを生成することにより、自端末装置が送信した送信データを受信しなくて済むため、より効率的に通信を行うことができる。
【0010】
また、前記送信データは、通知内容を示す内容データと、各端末装置が受信済みかどうかを示す受信状態データとを含み、
前記データ生成部は、自端末装置が未受信であることを示す前記受信状態データを生成し、
前記通信部は、当該受信状態データを含む前記送信データを送信してもよい。
【0011】
これによれば、端末装置は、自端末装置が未受信であることを示す受信状態データを生成することにより、自端末装置が送信した送信データを受信することができるため、他の端末装置が送信データを受信したかどうかを確認することができる。
【0012】
また、前記送信データは、可変長の前記内容データと、固定長の前記受信状態データと、送信元の端末装置を示す固定長の送信元データとを含んでもよい。
【0013】
これによれば、中継を行う端末装置は、更新対象が固定長の領域であるため、より効率的に送信データを更新することができる。
【0014】
また、前記通信部は、サーバーから各端末装置の所在を示す所在データを受信するとともに、前記所在データに基づき、前記送信データを送信してもよい。
【0015】
また、前記送信データの送信に先立って、サーバーが、各端末装置の所在を示す所在データを送信し、
前記端末装置は、前記送信データを受信するとともに、前記所在データに基づき、前記送信データを送信してもよい。
【0016】
これらによれば、端末装置は、最新の所在データをサーバーから受信することができるため、より柔軟かつ確実に通信を行うことができる。
【0017】
また、前記サーバーは、ゲームにおけるグループを構成する端末装置に対して前記所在データを送信してもよい。
【0018】
これによれば、端末装置は、ゲームにおけるグループ内で通信を行う場合に、より確実かつ効率的に通信を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を携帯電話に適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0020】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例における通信システムの一例を示す図である。本実施例の通信システムは、複数の携帯電話100−1〜100−5と、サーバー200を含んで構成されている。携帯電話100とサーバー200は、携帯電話網、インターネット、有線LAN、無線LAN等のネットワーク300を介して接続されている。なお、実際には6台以上の携帯電話100がネットワーク300に接続されている。
【0021】
各携帯電話100は、ゲーム実行機能を有しており、ネットワーク300を介して他の1台の携帯電話100に自分のキャラクターのゲーム空間における位置データ等を含む送信データを送信する。他の携帯電話100は、当該送信データを受信して自分が受信済みとなるように当該送信データを更新し、当該送信データを未受信の携帯電話100に送信する。このように、いわゆるリング型通信方式に似た方式で送信データがゲームのグループに属するすべての携帯電話100に送信される。
【0022】
次に、このような機能を有する携帯電話100の機能ブロックについて説明する。図2は、第1の実施例における携帯電話100の機能ブロック図である。
【0023】
携帯電話100は、送信データの送受信を行う通信部110と、プレイヤーの操作を示す操作情報を生成する操作部120と、種々の処理を実行する処理部130と、種々のデータを記憶する記憶部140と、ゲーム画像等を表示する表示部150と、ゲーム音声等を出力する音声出力部160を含んで構成されている。
【0024】
また、処理部130は、送信データ146の生成時に送信データ146を生成するデータ生成部132と、送信データ146の中継時に送信データ146を更新する更新部134と、操作情報、ゲームデータ142、位置データ等に基づいてゲーム演算を行ってゲーム画像情報およびーム音声情報を生成するゲーム演算部136を含んで構成されている。
【0025】
また、記憶部140は、ゲーム画像データ、ゲーム音声データ等を含むゲームデータ142、各携帯電話100のIPアドレス等を示す所在データ144、送信データ146、前回の送信先の携帯電話100等を示す送信履歴データ148等を記憶している。
【0026】
図3は、第1の実施例における所在データ144の一例を示す図である。所在データ144は、各携帯電話100の所在を示すデータである。サーバー200は、ゲームのマッチング機能を有しており、複数の携帯電話100をゲームのグループとして決定し、当該グループに属する各携帯電話100の所在を示す所在データ144を、当該グループに属する各携帯電話100に送信する。
【0027】
所在データ144の項目としては、例えば、各携帯電話100の識別情報である「ID」、各携帯電話100の所在を示す「IPアドレス」、各携帯電話100の通信状態を示す「状態」等が該当する。なお、「状態」は、0が不明、2が通信可能、3が通信不能であることを示す。
【0028】
図4は、第1の実施例における送信データ146の一例を示す図である。送信データ146は、先頭アドレスから順番に、位置データ等のゲーム内容を示す内容データ、各携帯電話100の受信状態を示す受信状態データ、当該送信データ146の送信元の携帯電話100を示す送信元データを含む。なお、内容データは可変長であり、受信状態データおよび送信元データは固定長である。
【0029】
また、受信状態データでは、1が未受信、2が受信済み、3が通信不能であることを示す。また、受信状態データは、左がIDの最も大きな携帯電話100の受信状態を示し、右がIDの最も小さな携帯電話100の受信状態を示す。図4の受信状態データは、IDが0001の携帯電話100−1が受信済みであり、IDが0002〜0005の携帯電話100−2〜100−5が未受信であることを示す。
【0030】
また、携帯電話100は、これらの各部の機能を以下のハードウェアを用いて実装してもよい。例えば、携帯電話100は、通信部110は無線通信ユニット、操作部120は操作ボタン等、処理部130はCPU、画像処理回路、音声処理回路等、記憶部140はRAM等、表示部150は液晶ディスプレイ、液晶駆動回路等、音声出力部160はアンプ、スピーカー等を用いて実装してもよい。
【0031】
次に、送信データ146の生成時の処理手順について説明する。図5は、第1の実施例における送信データ146の生成時の処理手順を示すフローチャートである。
【0032】
ゲームの開始時に各携帯電話100は、自分のIPアドレスを含むゲーム開始要求情報をサーバー200に送信し、サーバー200は、当該ゲーム開始要求情報に応じてマッチングを行い、マッチングによって決定したグループに属する携帯電話100に所在データ144を送信する。なお、所在データ144におけるIDの決定方法は、例えば、サーバー200への携帯電話100の登録順、携帯電話100のIPアドレスの昇順または降順等であってもよい。
【0033】
各携帯電話100は、サーバー200から所在データ144を受信し(ステップS1)、更新部134は、所在データ144を記憶部140に記憶する。
【0034】
データ生成部132は、送信データ146を生成する必要があるかどうかを判定し(ステップS2)、送信データ146を生成する必要がある場合、自分を受信済みにした送信データ146を生成する(ステップS3)。
【0035】
具体的には、例えば、データ生成部132は、所在データ144に基づき、自分のIDを確認するとともに、グループを構成する携帯電話100の台数を確認する。例えば、携帯電話100−1のデータ生成部132は、所在データ144によってグループを構成する携帯電話100の台数が5台であることを確認し、送信データ146の受信状態データとして5台分の領域を確保し、所在データ144のIPアドレスとIDから自分のIDを確認して送信元データに自分のIDを設定する。
【0036】
また、データ生成部132は、所在データ144から自分が何番目の携帯電話100であるかを確認し、受信状態データにおける自分の領域を受信済みにする。この場合、携帯電話100−1は1番目であるため、データ生成部132は、受信状態データの最も右の領域を2を設定し、他の領域に1を設定する。
【0037】
通信部110は、所在データ144と、送信履歴データ148に基づき、送信ごとに送信データ146(送信データ146を含むパケット)を異なる携帯電話100へ向け送信する(ステップS4)。送信データ146の送信後、更新部134は、前回の送信先が、当該送信データ146の送信先の携帯電話100であることを示すように送信データ146を更新する。
【0038】
次に、送信データ146の中継時の処理手順について説明する。図6は、第1の実施例における送信データ146の中継時の処理手順を示すフローチャートである。
【0039】
通信部110は、送信データ146を受信したかどうかを判定する(ステップS11)。送信データ146を受信した場合、ゲーム演算部136は、送信データ146に含まれる内容データに基づいてゲーム処理(例えば、ゲーム画像における送信元の携帯電話100が操作するキャラクターの位置の更新等)を実行する。
【0040】
また、更新部134は、通信部110が受信した送信データ146の受信状態データを参照して未受信の携帯電話100があるかどうかを判定する(ステップS12)。未受信の携帯電話100がある場合、更新部134は、自分が受信済みになるように受信状態データを更新する(ステップS13)。
【0041】
通信部110は、所在データ144と、送信履歴データ148に基づき、送信ごとに送信データ146(送信データ146を含むパケット)を異なる携帯電話100へ向け送信する(ステップS14)。
【0042】
なお、ステップS12の判定で、送信元以外に未受信の携帯電話100がない場合はすべての携帯電話100が受信したことになるため、送信データ146の中継処理は実行されない。
【0043】
また、更新部134は、所在データ144と、中継時の送信データ146に基づき、通信対象となっている携帯電話100のうち、一定時間(例えば、1分等)以上送信してこない携帯電話100がある場合、所在データ144や送信データ146における当該携帯電話100の状態を通信不能(本実施例では3)に設定してもよい。
【0044】
ここで、送信データ146の中継順序と受信状態データについて説明する。図7(A)〜図7(D)は、第1の実施例における送信データ146の中継順序と受信状態データの一例を示す模式図である。また、図8(A)〜図8(D)は、第1の実施例における送信データ146の中継順序と状態データの他の一例を示す模式図である。
【0045】
例えば、携帯電話100−1が最初の送信データ146を生成する場合、携帯電話100−1は、図7(A)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−2へ向け送信する。なお、送信先は任意であり、例えば、通信部110は、送信履歴データ148に基づいて最も最初に送信した携帯電話100を送信先として決定してもよいし、ランダムに送信先を決定してもよい。
【0046】
携帯電話100−2は、図7(B)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−3へ向け送信する。携帯電話100−3は、図7(C)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−4へ向け送信する。携帯電話100−4は、図7(D)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−5へ向け送信する。
【0047】
なお、携帯電話100−5が送信データ146を受信した時点で受信状態データでは自分以外のすべての携帯電話100が受信済みになっているため、携帯電話100−5は、携帯電話100−4からの送信データ146を転送しない。
【0048】
また、携帯電話100−1が2回目の送信データ146を生成する場合、携帯電話100−1は、図8(A)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を前回の送信先とは異なる携帯電話100−3へ向け送信する。
【0049】
携帯電話100−3は、図8(B)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−5へ向け送信する。携帯電話100−5は、図8(C)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−2へ向け送信する。携帯電話100−2は、図8(D)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−4へ向け送信する。
【0050】
なお、携帯電話100−4が送信データ146を受信した時点で受信状態データでは自分以外のすべての携帯電話100が受信済みになっているため、携帯電話100−4は、携帯電話100−2からの送信データ146を転送しない。
【0051】
以上のように、本実施例によれば、携帯電話100は、前回の送信先とは異なる携帯電話100へ向け送信データ146を送信することにより、携帯電話100のように処理能力の低い端末装置であっても、送信データ146を適切に中継することができる。
【0052】
また、本実施例によれば、携帯電話100は、自分が受信済みであることを示す受信状態データを生成することにより、自分が送信した送信データ146を受信しなくて済むため、より効率的に通信を行うことができる。
【0053】
また、本実施例によれば、中継を行う携帯電話100は、送信データ146における更新対象が固定長の領域であるので、当該領域のアドレスを決定しやすいため、より効率的に送信データ146を更新することができる。
【0054】
また、本実施例によれば、携帯電話100は、最新の所在データ144をサーバー200から受信することができるため、ゲームにおけるグループ内で通信を行う場合等において、より柔軟かつ確実に通信を行うことができる。
【0055】
また、本実施例によれば、携帯電話100は、毎回送信先を変えることにより、途中で通信不能になった携帯電話100があったとしても、別の経路から送信データ146を送信することができるため、より確実に送信データ146の内容を他の携帯電話100に伝達することができる。
【0056】
また、本実施例によれば、携帯電話100は、1台の携帯電話100に送信データ146を送信することにより、スター型通信方式のように同時に複数の携帯電話100に送信データ146を送信する必要がないため、より低い処理負荷で送信データ146を送信することができる。また、本実施例によれば、携帯電話100は、送信データ146に自分のデータを付加しないで中継することにより、より低い処理負荷で送信データ146を送信することができる。
【0057】
さらに、本実施例によれば、携帯電話100は、通信不能の携帯電話100を示す受信状態データを他の携帯電話100に送信することにより、他の携帯電話100が通信不能の携帯電話100を把握することができるため、当該他の携帯電話100は通信不能の携帯電話100を送信候補から外して送信データ146を送信することができる。これにより、携帯電話100は、より効率的かつ確実に送信データ146を送信することができる。
【0058】
(第2の実施例)
第1の実施例では、送信データ146を生成する携帯電話100は、自分が受信済みである設定で送信データ146を生成したが、自分が未受信の設定で送信データ146を生成してもよい。
【0059】
図9(A)〜図9(E)は、第2の実施例における送信データ146の中継順序と受信状態データの一例を示す模式図である。また、図10(A)〜図10(E)は、第2の実施例における送信データ146の中継順序と状態データの他の一例を示す模式図である。
【0060】
例えば、携帯電話100−1が最初の送信データ146を生成する場合、携帯電話100−1は、図9(A)に示すように、自分を未受信にした送信データ146を携帯電話100−2へ向け送信する。
【0061】
携帯電話100−2は、図9(B)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−3へ向け送信する。携帯電話100−3は、図9(C)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−4へ向け送信する。携帯電話100−4は、図9(D)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−5へ向け送信する。
【0062】
さらに、携帯電話100−5は、図9(E)に示すように、送信元以外のすべての携帯電話100が受信済みになっているため、自分を受信済みにした送信データ146を送信元の携帯電話100−1へ向け送信する。
【0063】
また、携帯電話100−1が2回目の送信データ146を生成する場合、携帯電話100−1は、図10(A)に示すように、自分を未受信にした送信データ146を前回の送信先とは異なる携帯電話100−3へ向け送信する。
【0064】
携帯電話100−3は、図10(B)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−5へ向け送信する。携帯電話100−5は、図10(C)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−2へ向け送信する。携帯電話100−2は、図10(D)に示すように、自分を受信済みにした送信データ146を携帯電話100−4へ向け送信する。
【0065】
さらに、携帯電話100−4は、図10(E)に示すように、送信元以外のすべての携帯電話100が受信済みになっているため、自分を受信済みにした送信データ146を送信元の携帯電話100−1へ向け送信する。
【0066】
以上のように、本実施例によれば、携帯電話100は、自端末装置が未受信であることを示す受信状態データを生成することにより、自端末装置が送信した送信データ146を受信することができるため、他の携帯電話100が送信データ146を受信したかどうかを確認することができる。
【0067】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、携帯電話100における通信方式は、ネットワーク300を介して送信データ146を送受信する方式には限定されず、ネットワーク300を介さずに送信データ146を直接送受信する方式であってもよい。また、携帯電話100の台数は3台以上の任意の台数でよい。
【0068】
また、各携帯電話100は、複数の送信データ146を同時に送信してもよい。例えば、携帯電話100−2が携帯電話100−1からの送信データ146を携帯電話100−3に送信する時に携帯電話100−4が携帯電話100−3からの送信データ146を携帯電話100−5に送信してもよい。
【0069】
また、更新部134は、受信状態データおよび所在データ144で通信不能に設定した携帯電話100であっても、他の送信データ146において、当該携帯電話100が通信可能であることを示す場合、所在データ144等における当該携帯電話100のデータを通信可能に設定してもよい。
【0070】
また、内容データは、キャラクターの位置データには限定されず、例えば、所有アイテム、送信済みアイテム、レーシングゲームの開始時刻等を示すデータであってもよい。例えば、携帯電話100は、レーシングゲームの開始時刻を示す送信データ146を他の携帯電話100に送信することにより、複数の携帯電話100におけるレーシングゲームの開始時刻を揃えることができ、快適にレーシングゲームを行うことができる。
【0071】
また、端末装置は、携帯電話100には限定されず、例えば、携帯型PC、携帯型ゲーム装置等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】第1の実施例における通信システムの一例を示す図である。
【図2】第1の実施例における携帯電話の機能ブロック図である。
【図3】第1の実施例における所在データの一例を示す図である。
【図4】第1の実施例における送信データの一例を示す図である。
【図5】第1の実施例における送信データの生成時の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施例における送信データの中継時の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図7(A)〜図7(D)は、第1の実施例における送信データの中継順序と受信状態データの一例を示す模式図である。
【図8】図8(A)〜図8(D)は、第1の実施例における送信データの中継順序の他の一例を示す模式図である。
【図9】図9(A)〜図9(E)は、第2の実施例における送信データの中継順序と受信状態データの一例を示す模式図である。
【図10】図10(A)〜図10(E)は、第2の実施例における送信データの中継順序の他の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0073】
100 携帯電話
110 通信部
132 データ生成部
134 更新部
144 判定部
146 送信データ
148 送信履歴データ
200 サーバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3台の端末装置で構成される通信システムで使用される前記端末装置であって、
送信データの生成時に前記送信データを生成するデータ生成部と、
前記送信データの中継時に前記送信データを更新する更新部と、
前記送信データを受信するとともに、前回の送信先とは異なる端末装置へ向け前記送信データを送信する通信部と、
を含む、
端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置において、
前記送信データは、通知内容を示す内容データと、各端末装置が受信済みかどうかを示す受信状態データとを含み、
前記データ生成部は、自端末装置が受信済みであることを示す前記受信状態データを生成し、
前記通信部は、当該受信状態データを含む前記送信データを送信する、
端末装置。
【請求項3】
請求項1に記載の端末装置において、
前記送信データは、通知内容を示す内容データと、各端末装置が受信済みかどうかを示す受信状態データとを含み、
前記データ生成部は、自端末装置が未受信であることを示す前記受信状態データを生成し、
前記通信部は、当該受信状態データを含む前記送信データを送信する、
端末装置。
【請求項4】
請求項2、3のいずれかに記載の端末装置において、
前記送信データは、可変長の前記内容データと、固定長の前記受信状態データと、送信元の端末装置を示す固定長の送信元データとを含む、
端末装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の端末装置において、
前記通信部は、サーバーから各端末装置の所在を示す所在データを受信するとともに、前記所在データに基づき、前記送信データを送信する、
端末装置。
【請求項6】
少なくとも3台の端末装置で構成される通信システムにおける通信方法であって、
前記端末装置は、
送信データの生成時に前記送信データを生成し、
前記送信データの中継時に前記送信データを更新し、
前記送信データを受信するとともに、前回の送信先とは異なる端末装置へ向け前記送信データを送信する、
通信方法。
【請求項7】
請求項6に記載の通信方法において、
前記送信データの送信に先立って、サーバーが、各端末装置の所在を示す所在データを送信し、
前記端末装置は、前記送信データを受信するとともに、前記所在データに基づき、前記送信データを送信する、
通信方法。
【請求項8】
請求項7に記載の通信方法において、
前記サーバーは、ゲームにおけるグループを構成する端末装置に対して前記所在データを送信する、
通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−141547(P2010−141547A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315337(P2008−315337)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】