説明

端末装置及びチルト機構

【課題】スライド機構と組み合わせても可動側筺体を大きな角度までチルトさせることができる端末装置及びチルト機構を提供する。
【解決手段】チルトヒンジ23は固体側筺体21に配置され、回転軸31と、軸受け32と、可動片23aとを有する。回転軸31は突起部を有する。また、回転軸31aの下側半分は螺旋状の曲面を有する。軸受け32には回転軸31の下側半分にならう螺旋状の溝が設けられており、回転軸31は押えばね33a,33bにより軸受け31の溝に向けて付勢されている。可動側筺体25をチルトさせると、回転軸31の突起部が軸受け32の溝面を摺動し、回転軸31の回転中心が上側に移動する。これにより、可動側筺体と固定側筺体21との間の隙間が拡大し、可動側筺体を大きな角度までチルトさせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置及びチルト機構に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンを代表とする多機能携帯電話が広く使用されている。これらの多機能携帯電話の多くは、画面がスライドする機構を有している。以下、画面がスライドする機構を有する携帯電話等の端末装置を、スライド式端末装置という。スライド式端末装置では、入力キー(テンキー又はQWERTYキー等)を備えた筺体(以下、固定側筺体という)と、液晶パネル等の表示デバイス及びスライドレールを備えた筺体(以下、可動側筺体という)とを有する。また、固定側筺体には、スライドレールに係合して可動側筺体をスライド可能に支持するレール把持部が取り付けられている。
【0003】
多機能携帯電話では、テレビ放送やインターネットを介して配信される動画、又はメモリに保存された動画などを表示できるものが多い。一般的なスライド式端末装置では、固定側筺体に対し可動側筺体がスライドするだけであるので、単に机の上に端末装置をおいただけでは画面を斜めから見ることになり、視認性が悪いものとなる。そこで、スライド機構とチルト機構(可動側筺体を傾斜させる機構)とを組み合わせた端末装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−74411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、スライド機構及びチルト機構を有する従来の端末装置では、チルト角が高々30°程度と小さい。
【0006】
以上から、スライド機構と組み合わせても可動側筺体を大きな角度までチルトさせることができる端末装置及びチルト機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一観点によれば、入力デバイスが設けられた固定側筺体と、表示デバイスが設けられ、前記固定側筺体に重なって配置される可動側筺体と、前記固定側筺体に対し前記可動側筺体をチルト可能に接続するチルトヒンジとを有し、前記チルトヒンジが、回転軸と、前記回転軸を回転可能に支持する軸受けと、一端側が前記回転軸に接続され、他端側が前記可動側筺体に接続される可動片と、前記回転軸の回転にともなって前記回転軸の回転中心を前記可動側筺体側に移動させる回転中心移動部とを有する端末装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
上記一観点によれば、回転中心移動部により、回転軸の回転にともなって回転軸の回転中心が可動側筺体側に移動する。これにより、可動側筺体をチルトしたときに可動側筺体の端部と固定側筺体との間の隙間が大きくなり、可動側筺体を大きな角度までチルトすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)〜(c)は、スライド機構及びチルト機構を有する端末装置(携帯電話)の一例を表した模式図である。
【図2】図2は、実施形態に係る端末装置の斜視図である。
【図3】図3は、実施形態の端末装置を閉じた状態の側面図である。
【図4】図4は、図2に矢印Bで示す方向から見たときの端末装置の図である。
【図5】図5は、チルト機構の模式的断面図である。
【図6】図6は、チルトヒンジの模式的斜視図である。
【図7】図7(a),(b)は、端末装置を開くときの動作を示す模式図である。
【図8】図8は、可動側筺体をチルトさせるときのチルトヒンジの動作を表す模式図である。
【図9】図9は、変形例1の端末装置を表す斜視図である。
【図10】図10(a)〜(c)は、変形例2の端末装置を表す斜視図である。
【図11】図11は、変形例3の端末装置のチルト機構の模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
【0011】
図1(a)〜(c)は、スライド機構及びチルト機構を有する端末装置(携帯電話)の一例を表した模式図である。
【0012】
固定側筺体11にはテンキー及びその他の入力キーが設けられており、可動側筺体15には液晶パネル等の表示デバイスとスライドレール16とが設けられている。
【0013】
図1(a)のように、固定側筺体11の上面側にはチルトヒンジ13が配置されており、このチルトヒンジ13の可動片側にはレール把持部12が取り付けられている。このレール把持部12はチルトヒンジ13の中心軸を回転中心として所定の角度範囲内を回転可能である。
【0014】
レール把持部12はスライドレール16に係合し、可動側筺体15をスライド可能に支持する。図1(b)は、可動側筺体15をスライドレール16の端まで固定側筺体11の上面に水平な方向にスライドした状態を表している。スライドレール16の端までスライドした可動側筺体15は、図1(c)のようにヒンジ13の中心軸を回転中心としてチルト(傾斜)させることができる。以下、図1(a)の状態を閉じた状態、図1(b)又は図1(c)の状態を開いた状態という。
【0015】
ところで、チルトヒンジ13は、可動側筺体15がスライドする際に邪魔にならないように、固定側筺体11の上側の面から突出しない位置に配置される。このため、可動側筺体15と固体側筺体11との間の隙間は極めて小さく、可動側筺体15をチルトすると図1(c)のように可動側筺体15の端部(図中矢印Aで示す部分:以下、後端ともいう)が固定側筺体11に当接する。これにより、上述の端末装置では、チルト角θが最大30°程度に制限される。
【0016】
チルトヒンジ13の回転中心を固定側筺体11の上面よりも上に配置すれば、可動側筺体15の後端と固定側筺体11との間の隙間が広がり、チルト角を大きくすることができる。しかし、その場合は端末装置を閉じたときにも固定側筺体11と可動側筺体15との間に大きな隙間が生じてしまうので、デザインの面から好ましくない。
【0017】
また、チルトした可動側筺体15が固定側筺体11に当接しないように、可動側筺体15の後端を切り欠いて曲面とすることも考えられる。しかし、その場合も、端末装置を閉じたときに固定側筺体11と可動側筺体15の後端との間に隙間が生じるため、デザインの面から採用することは困難である。
【0018】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0019】
(実施形態)
図2は実施形態に係る端末装置の斜視図である。図2では、端末装置を開いた状態を表している。また、図3はその端末装置を閉じた状態の側面図である。更に、図4は、図2に矢印Bで示す方向から見たときの端末装置の図である。なお、本実施形態では、端末装置が携帯電話の場合について説明しているが、以下に開示する技術はPDA(Personal Digital Assistant)又はその他の電子機器に適用することもできる。
【0020】
本実施形態に係る端末装置20は、入力デバイス28(テンキー又はその他の入力キー)が設けられた固定側筺体21と、文字及び画像の表示が可能な表示デバイス(液晶パネル等)29が設けられた可動側筺体25とを有する。可動側筺体25の幅方向の両側部には、可動側筺体25の長さ方向に延びるスライドレール(溝)26が設けられている。
【0021】
一方、固定側筺体21の上面側にはチルトヒンジ23が配置されている。図4のように、チルトヒンジ23の可動片23aにはチルトプレート22が取り付けられており、このチルトプレート22は可動片23aの回転角に応じた角度でチルトする。
【0022】
チルトプレート22の幅方向の両側部にはレール把持部24が設けられている。このレール把持部24は、スライドレール26に係合して可動側筺体25をスライド可能に支持する。
【0023】
図5はチルト機構、すなわちチルトヒンジ23及びその周辺部分の模式的断面図である。また、図6は、チルトヒンジ23の模式的斜視図である。なお、図5,図6は、いずれも端末装置20を閉じた状態におけるチルトヒンジ23の各部の状態を表している。
【0024】
本実施形態に係る端末装置20のチルトヒンジ23は、回転軸31と、軸受け32と、可動片23aと、押えばね(板ばね)33a,33b,33cとを有している。また、チルトヒンジ23は、固定側筺体21の上面側に設けられた凹部21a内に配置されている。
【0025】
回転軸31は棒状の部材であり、図5のように端末装置20を閉じた状態において上側半分は半円形の曲面を有し、下側半分は螺旋状(例えば対数螺旋)の曲面を有する。そして、図5のように回転軸31はその右側の部分において上側の曲面と下側の曲面とが滑らかに接続し、左側の部分では上側の曲面と下側の曲面との間に段差が生じている。以下、この段差部分を突起部と呼ぶ。
【0026】
本実施形態では、回転軸31の上側半分(半円形の部分)の曲面の曲率半径が1.5mm、段差(突起部の高さ)が0.5mmとする。回転軸31は、例えば金属又は硬質の樹脂により形成されている。
【0027】
可動片23aは回転軸31の頂部に接続され、水平方向(図5では右側)に延びて配置されている。チルトプレート22は金属又は樹脂などから形成された板状の部材であり、ねじ35により可動片23aに取り付けられている。
【0028】
軸受け32は回転軸31の下側の曲面に倣った螺旋状の曲面の溝を有し、この溝の部分で回転軸31を回転可能に支持する。この軸受け32は、例えば硬く且つ摺動性が良好な樹脂により形成されている。
【0029】
押えばね33a,33bは回転軸31を両側から挟む位置に配置され、それらの先端の湾曲した部分で回転軸31に接触して回転軸31を軸受け32の溝に押し込むように付勢する。
【0030】
なお、図5のように、可動片23aは押えばね33a,33bの先端間の隙間を通ってチルトプレート22に接続されている。また、図5(閉じた状態)では、可動片23aは固定側筺体21の上面に平行に配置されているが、回転軸31の回転により可動片23aと固定側筺体21の上面とのなす角度は変化する。
【0031】
図6のように、押えばね33cは、押えばね33bに隣接して配置されている。この押えばね33cの先端は回転軸31を包むように湾曲しており、可動側筺体25をチルトしたときにチルトした状態を保持するための摩擦力を発生する。なお、本実施形態では、回転軸31のうち押えばね33cの先端に包まれた部分には突起部が設けられていない、すなわち回転軸31のうち押えばね33cに対応する部分は円柱状であるとする。
【0032】
これらの押えばね33a,33b,33cは、いずれも回転軸31と反対側の部分が、凹部21a内に設けられた棒状部材36の頂部にねじ37により固定されている。これらの押えばね33a,33b,33cにより、回転軸31が軸受け32の溝からはずれなようにしている。
【0033】
以下、端末装置20を開くときの動作について説明する。端末装置20を閉じた状態では、図3のように可動側筺体25は固定側筺体21の上に重なり、全体としてほぼ直方体の形状をなしている。
【0034】
端末装置20を開くときには、図7(a)のように可動側筺体25をスライドレール26の端までスライドさせる。このように可動側筺体25をスライドさせることにより、固定側筺体21の上面の入力デバイスが露出して、キー操作による入力が可能になる。この状態で端末装置20を使用することもできるが、ここでは可動側筺体25をチルトさせるものとする。
【0035】
図8は、可動側筺体25をチルトさせるときのチルトヒンジ23の動作を表す模式図である。可動側筺体25をチルトさせるためには、図7(a)のように可動側筺体25をスライドレール26の端までスライドさせた後、可動側筺体25の先端部を押し上げてチルトさせる。ここでは、図7(b)のように、可動側筺体25のチルト方向は左回りであるとする。これにより、図8のように、回転軸31はその周方向に回転(左回り)する。
【0036】
一方、軸受け32の溝は、可動側筺体25のチルト方向と逆向きに渦を巻く(中心側から外側に向けて右回り)螺旋状の曲面である。このため、回転軸31の回転にともなって突起部が軸受け32の溝の曲面に沿って摺動する際に、図8のように回転軸31の回転中心を上方に押し上げる。
【0037】
これにより、回転軸31の回転中心の位置が一定の場合に比べて、可動側筺体25の後端と固定側筺体21の上面との間の隙間が大きくなり、図7(b)のように、可動側筺体25を大きな角度までチルト(傾斜)させることができる。例えば前述したように回転軸31の曲率半径が1.5mm、突起部の高さが0.5mmとすると、可動側筺体25を最大60°近く(回転中心の位置が一定の場合に比べて+27°程度)まで傾斜させることができる。
【0038】
なお、チルトした可動側筺体25は、押えばね33cと回転軸31との間の働く摩擦力により、チルトした角度に保持される。
【0039】
本実施形態に係る端末装置20は、可動側筺体25のチルト角が大きいので、机の上において画面に表示される文字、画像又は動画を正面から見ることができ、視認性が良好である。また、端末装置20を閉じた状態では、図3のように固定側筺体21と可動側筺体25との間の隙間が小さく、デザイン性が優れている。
【0040】
(変形例1)
上述の実施形態では可動側筺体25がその長手方向に移動するいわゆる縦型スライド式端末装置にチルト機構を付加した例について説明したが、上述の実施形態を図9のような横スライド式端末装置に適用することもできる。
【0041】
スマートフォンでは、可動側筺体を横方向(長手方向に直交する方向)にスライドするとキーボード(QWERTYキー)が現れるものが多い。図9は、上述の実施形態で説明したスライド機構及びチルト機構を有する横スライド式端末装置の例を表した斜視図である。
【0042】
図9の端末装置40は、チルト角が大きく、画面を見やすい角度に調整してキーボードから文字等を入力することができる。そのため、チルト機構を有しない横スライド式端末装置に比べて使い勝手が向上する。
【0043】
(変形例2)
折りたたみ式の携帯電話では、TV放送(ワンセグ放送)等を視聴する際に画面を90°回転させて横長の画面とすることができるスイング機構を備えたものがある。
【0044】
図10(a)〜(c)は、実施形態で説明したスライド機構及びチルト機構に、更にスイング機構を付加した端末装置50の例を表している。すなわち、チルトプレートと可動側筺体との間にスイング機構を設け、図10(a)のように固定側筺体51に対し可動側筺体52をスライドレールの端までスライドさせた後、可動側筺体52を90°回転させる。その後、図10(b),(c)のように、可動側筺体51を所望の角度までチルトさせる。
【0045】
このような端末装置50では、閉じた状態の他に、図10(a)〜(c)に記載した3種類の開いた状態をとることができ、状況に応じた最適な状態で使用することができる。なお、スイング機構については公知であるので、ここではスイング機構についての説明は省略する。
【0046】
(変形例3)
上述の実施形態では板ばね(押えばね33a,33b)により回転軸31を軸受け32に溝に向けて付勢していたが、図11に示すように、押え部材38a,38bとコイルばね39とを使用して回転軸31を軸受け32に溝に向けて付勢してもよい。また、トーションバーやその他の弾性体を使用して回転軸31を軸受け32に溝に向けて付勢してもよい。
【0047】
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0048】
(付記1)入力デバイスが設けられた固定側筺体と、
表示デバイスが設けられ、前記固定側筺体に重なって配置される可動側筺体と、
前記固定側筺体に対し前記可動側筺体をチルト可能に接続するチルトヒンジとを有し、
前記チルトヒンジが、
回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受けと、
一端側が前記回転軸に接続され、他端側が前記可動側筺体に接続される可動片と、
前記回転軸の回転にともなって前記回転軸の回転中心を前記可動側筺体側に移動させる回転中心移動部と
を有することを特徴とする端末装置。
【0049】
(付記2)前記回転中心移動部が、前記回転軸に設けられた突起であることを特徴とする付記1に記載の端末装置。
【0050】
(付記3)前記軸受けの前記回転軸に接触する面が、前記可動側筺体のチルト方向と逆向きに渦を巻く螺旋状の曲面であることを特徴とする付記2に記載の端末装置。
【0051】
(付記4)更に、前記可動側筺体に設けられたスライドレールと、
前記スライドレールに係合して前記可動側筺体を前記スライドレールの延びる方向にスライド可能に支持するスライドレール把持部と、
前記可動片と前記スライドレール把持部との間を接続するチルトプレートと
を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置。
【0052】
(付記5)更に、前記可動側筺体を、前記表示デバイスの面に平行な面内において90°回転させるスイング機構を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置。
【0053】
(付記6)前記軸受けには前記回転軸の周面に倣う形状の溝が設けられていることを特徴とする付記3に記載の端末装置。
【0054】
(付記7)前記回転軸が、弾性体により前記軸受けに向けて付勢されていることを特徴とする付記3に記載の端末装置。
【0055】
(付記8)前記チルトヒンジが、前記固定側筺体に設けられた凹部内に配置されていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置。
【0056】
(付記9)第1の部材に対し第2の部材をチルト可能に接続するチルト機構において、
回転軸と、
前記第1の部材に設けられて前記回転軸を回転可能に支持する軸受けと、
一端側が前記回転軸に接続され、他端側が前記第2の部材に接続される可動片と、
前記回転軸の回転にともなって前記回転軸の回転中心を前記第2の部材側に移動させる回転軸移動部と
を有することを特徴とするチルト機構。
【0057】
(付記10)前記回転中心移動部が、前記回転軸に設けられた突起であることを特徴とする付記9に記載のチルト機構。
【0058】
(付記11)前記軸受けの前記回転軸に接触する面が、前記可動側筺体のチルト方向と逆向きに渦を巻く螺旋状の曲面であることを特徴とする付記10に記載のチルト機構。
【0059】
(付記12)前記軸受けには、前記回転軸の周面に倣う形状の溝が形成されていることを特徴とする付記11に記載のチルト機構。
【符号の説明】
【0060】
11,21,51…固定側筺体、12,24…レール把持部、13,23…チルトヒンジ、15,25,52…可動側筺体、16,26…スライドレール、20,40,50…端末装置、22…チルトプレート、23a…可動片、28…入力デバイス、29…表示デバイス、31…回転軸、32…軸受け、33a,33b,33c…押えばね、37…ねじ、38a,38b…押え部材、39…コイルばね。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力デバイスが設けられた固定側筺体と、
表示デバイスが設けられ、前記固定側筺体に重なって配置される可動側筺体と、
前記固定側筺体に対し前記可動側筺体をチルト可能に接続するチルトヒンジとを有し、
前記チルトヒンジが、
回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受けと、
一端側が前記回転軸に接続され、他端側が前記可動側筺体に接続される可動片と、
前記回転軸の回転にともなって前記回転軸の回転中心を前記可動側筺体側に移動させる回転中心移動部と
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記回転中心移動部が、前記回転軸に設けられた突起であることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記軸受けの前記回転軸に接触する面が、前記可動側筺体のチルト方向と逆向きに渦を巻く螺旋状の曲面であることを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
更に、前記可動側筺体に設けられたスライドレールと、
前記スライドレールに係合して前記可動側筺体を前記スライドレールの延びる方向にスライド可能に支持するスライドレール把持部と、
前記可動片と前記スライドレール把持部との間を接続するチルトプレートと
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項5】
更に、前記可動側筺体を、前記表示デバイスの面に平行な面内において90°回転させるスイング機構を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記軸受けには前記回転軸の周面に倣う形状の溝が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項7】
前記回転軸が、弾性体により前記軸受けに向けて付勢されていることを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項8】
前記チルトヒンジが、前記固定側筺体に設けられた凹部内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項9】
第1の部材に対し第2の部材をチルト可能に接続するチルト機構において、
回転軸と、
前記第1の部材に設けられて前記回転軸を回転可能に支持する軸受けと、
一端側が前記回転軸に接続され、他端側が前記第2の部材に接続される可動片と、
前記回転軸の回転にともなって前記回転軸の回転中心を前記第2の部材側に移動させる回転軸移動部と
を有することを特徴とするチルト機構。
【請求項10】
前記回転中心移動部が、前記回転軸に設けられた突起であることを特徴とする請求項9に記載のチルト機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−60548(P2012−60548A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203917(P2010−203917)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】