説明

端末装置

【課題】遊技者の遊技媒体貸出のための各種操作に対して、表示部が干渉しないようにできる端末装置を提供する。
【解決手段】遊技機と遊技機との間に設けられ、表示部を有する端末装置であって、端末装置の前面側から突設された表示架台に表示部を取り付けて、その表示部を水平方向に回動させる機構と、表示架台を上下方向に摺動させることによって表示部を上下方向に移動させる機構と、表示架台を摺動させた状態で固定することによって表示部の高さ位置を固定する機構とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の周辺に配置される表示部を有する端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、遊技場では遊技者に提供するサービスの1つとして、例えば、図6に示すように遊技機1、及び遊技媒体貸出機2に併設して端末装置10が配置されている。この端末装置10には、表示部41が備えてあり、この表示部41には各遊技機1の遊技履歴情報(例えば、本日の特賞回数、前回特賞からの入賞回数等)を表示する。そして、遊技者は、その遊技履歴情報を参考にして、複数台設置の遊技機1の中から遊技する遊技機1を選定したり、遊技の終了の判別に役立てている。
【0003】
また、遊技者が、遊技機1の遊技に使用する椅子に着座した状態で前記表示部41を見易くするために、この表示部41は、端末装置10の上部に張り出して設けてある上架台44の端部に取付けの上架台軸44aで回動可能に取付けてある。なお、図6(a)は、表示部41が回動前の状態、図6(b)は、90度回動後の姿態を示す。
【0004】
【特許文献1】特開平10−244066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来から、遊技場の限られたスペースに多くの遊技機1を設置するために、隣接する遊技機1の間には無駄な間隔が生じないように遊技機1は配置されている。この遊技機1の間には、遊技媒体貸出機2が設置されておりその正面(遊技者と向い合う面)側には、例えば、現金投入口2a、貸出操作部2b、遊技媒体貸出口2c等の各種操作部を備えており、遊技者は、各種操作を実施している。そして、近年、遊技場では遊技者に提供するサービスの1つとして、端末装置10を遊技機1、及び遊技媒体貸出機2に併設して配置している。例えば、新装開店等で、端末装置10だけでなく、遊技媒体貸出機2も同時に購入して配置するのであれば、前記端末装置10の表示部41と前記遊技媒体貸出機2への遊技者が実施する各種操作の際に、互いに干渉しないような端末装置10と遊技媒体貸出機2を予め配置できる。しかしながら、現状多くは、新規に端末装置10の配置を試みても、端末装置10を配置する間隔が狭く、配置できないという問題点がある。そこで、間隔の狭い場所にでも配置可能なように端末装置10の幅を狭くする構成が考えられる。しかし、このような構成にして端末装置10を配置できたとしても、表示部41を遊技者が見易いように水平方向に回動させると、表示部41が遊技媒体貸出のための各種操作部の前面に張り出してしまい、この回動した表示部41が、遊技媒体貸出のために遊技者が実施する各種操作に干渉することがあり、遊技者は、その干渉の都度、表示部41を元に戻さなければならず手間を要した(表示部41の表示面が、遊技機1の正面とほぼ垂直な位置)という問題点があった。
【0006】
この遊技媒体貸出のための各種操作の高さ方向の位置は、製造元や種類によって様々であり、予め表示部41の高さを遊技者の遊技媒体貸出のための操作の妨げにならない位置に合せることもできない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、遊技者の遊技媒体貸出のための各種操作に対して、表示部41が干渉しないようにできる端末装置10を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの端末装置である。
本願発明の端末装置を用いれば、遊技者は、端末装置の表示部を上下動できる。これにより、例えば、遊技媒体貸出のための現金投入口、もしくは貸出操作部の操作、もしくは遊技媒体貸出口等において、遊技者の行う各種操作が前記表示部に干渉して実施できない場合でも、遊技者は、前記表示部を上下動できるため、その干渉を回避できる。
ここで、遊技媒体貸出の機構としては、プリペイドカード等を受け付けて遊技機の遊技媒体払い出し機構に貸出要求信号を出力するもの(いわゆるCRユニット)や、ノズルを介して実際に遊技媒体を供給するものなどがある。
【0009】
本発明の端末装置を用いれば、表示部が取り付けられた表示架台を、遊技媒体貸出のための操作部の前面に張り出すように回動することができる。そして、前記表示部を張り出した状態のまま、上下動することができる。これにより、例えば、遊技者が、前記表示部を見易いよう(正視可能な状態)に回動可能である。また、その表示部の回動により、遊技媒体貸出のために操作する部分の前面に張り出してしまうために、遊技媒体貸出のための現金投入口、もしくは貸出操作部の操作、もしくは遊技媒体貸出口等において、遊技者の行う各種操作が前記表示部に干渉して実施できない場合でも、遊技者は、前記表示部を上下動できるため、その干渉を回避できる。
【0010】
本発明の端末装置は、付設する表示部が、遊技中の遊技者により上下動可能な構成である。これにより、例えば、遊技者は、遊技中に自身の見易い高さ位置に表示部を固定できる。
【0011】
本発明は、遊技機における端末装置の施工方法として把握することもできる。
施工方法としての本発明は、表示部を有する端末装置を遊技機と遊技機との間に設ける工程と、
前記端末装置の前面側から突設された表示架台に取り付けられている前記表示部を、水平方向に回動可能に取り付ける工程と、
前記表示部を上下方向に移動可能とするために、前記表示架台を上下方向に摺動可能に取り付ける工程と、
前記表示部の高さ位置を調整可能とするために、固定前記表示架台を摺動させた状態で固定可能に取り付ける工程と
を備えていることを特徴とする。
これにより、例えば、遊技媒体貸出に際して遊技者の行う各種操作が前記表示部に干渉して実施できない場合でも、遊技者は、前記表示部を上下動できるため、その干渉を回避できる端末装置が施工可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本実施の形態に係る端末装置10は、遊技媒体貸出機2と共に、遊技機1に併設するものであり、遊技機1と遊技機1との間に配置する。
【0013】
◆[第1の実施の形態]
図1は、遊技機1と遊技機1の間に遊技媒体貸出機2と共に併設の端末装置10の構成部材を示す斜視図である。また、図2は、図1の正面図である。この端末装置10は、取付枠体20と、摺動体30と、表示体40で構成してある。なお、前記表示部41に関する配線機器は省略し、組み立て要部のみを説明する。
また、従来例と同じ作用をする部材には同じ符号を附す。
【0014】
長方形薄板状の取付枠体20の右端部には、逆U字状のガイドレール21が取り付けてあり、このガイドレール21には上下方向に長孔21bが穿設してあると共に、この長孔21bに連結して、上下方向に適宜の間隔で複数個の長孔凹部21aが形成してある。なお、このガイドレール21は、後述する表示体40に突設の摺動凸部42aを長孔21bで摺動移動させた後、前記長孔凹部21aに挿入することによって、後述の表示体40の高さの位置変更を可能にする。
【0015】
取付枠体20の正面左端部には、上下方向に、前記ガイドレールに対して開口部を向けた状態の断面コ字状のガイド溝22が、上下に分離して取り付けてある。このガイド溝22に後述の摺動体30のガイド体31を挿入して、上下動することによって、前記摺動体30の昇降を可能にする。
【0016】
次に、前記取付枠体20に表示体40を昇降可能に取り付けるための押さえ体としての板状の摺動体30について説明する。この摺動体30の左端部の中央には、前記摺動板42を装着可能な幅の切欠部33が形成してある。そして、この切欠部33の上下にガイド体31が形成され、前記取付枠体20のガイド溝22に挿入して、この摺動体30を昇降可能にする。
【0017】
次に、表示部41を取り付ける表示体40は、ほぼ正方形の薄板状の摺動板42と、表示部41を取り付ける上架台44と下架台45、及び表示部41で構成してある。そして、前記摺動板42の右端部の裏面側には、前記ガイドレールを避けるために断面略L字状の切欠部42bが形成してあると共に、右端部の裏面側には前記長孔凹部21aに嵌合可能な摺動凸部42aを備えている。また、前記摺動板42の左端部の上下端には、表示部41を取り付ける細長い略長方形状の上架台44と下架台45が取り付けてあると共に、上架台44には下向きの上架台軸44aが、下架台45には上向きの下架台軸45aを備えている。そして、表示部41は、前記上架台軸44a、と前記下架台軸45a、とに装着する。このように、表示部41は、端末装置10から前面に張り出した表示架台(例えば、上架台44、及び下架台45)に凸部(例えば、上架台軸44a、下架台軸45a)を介して取付けられ、前記凸部を軸に水平方向に回動可能である。
【0018】
次に、前記取付枠体20、と摺動体30、と表示体40、で構成された端末装置10の組み立てについて説明する。まず、前記取付枠体20に、摺動板42の裏面に形成の摺動凸部42aをガイドレール21の長孔21bに挿入して重ね合わせ、摺動体30に形成のガイド体31をガイド溝22に挿入して組み立てる。
【0019】
次に、遊技者が表示部41を上下方向に移動する方法について図2、図3を参照して説明する。なお、前記ガイドレール21の長孔凹部21aには、種々の形状が考えられるが、図2に記すように長孔凹部21aを長孔21bから水平に形成の形状と、図3に記すように長孔凹部21aを長孔21bから水平に形成すると共に下端部側に膨らみ21cを備えている形状等があり、それぞれの場合について下記(1)〜(2)で説明する。
【0020】
(1)長孔凹部21aを水平に形成の形状(図2)
長孔凹部21aが水平に形成してあるので、遊技者が表示部41を把持した状態のまま、表示部41を端末装置10の右方向(図2において)に押圧すると、摺動凸部42aは、長孔凹部21aから離脱して長孔21bに移行する。そのため、前記摺動凸部42aは、前記ガイドレール21の長孔21bに沿って上下摺動可能な状態となる。そこで、遊技者は、所望する高さまで移動させた後に、表示部41を左側(遊技者側)に引き込むと、摺動凸部42aは長孔凹部21aに嵌合されて、その位置で固定される。なお、長孔凹部21aがこのように水平形状の場合には、例えば、取付枠体20の右端の上下には、長方形状の弾性体支持体26を介して弾性体(コイルバネ等)25の端部が取付けてある。また、お椀状の転がり枠体24に回転可能に転がり体23を嵌合し、この転がり枠体24に前記弾性体25の他端部が取付けてある。なお、前記弾性体25は、前記転がり体23が摺動体30の右端部に押圧可能で、且つ、転がり体23が円滑に回転可能な強度のものを選定する。また、前記弾性体25の曲折防止のために、前記弾性体支持体26に前記取付枠体20に向ってガード体27を設けてある。前記転がり体23によって、摺動凸部42aは長孔凹部21aの方向に押圧されて、脱抜防止を図り表示体40の動きを規制する。なお、前記押圧機構を弾性体25と転がり体23で構成してあるので、摺動体30が上下動しても、取付枠体20に対して円滑に動かすことができるし、摺動体30の位置決めをしたとき、弾性体25の反力によって、摺動凸部42aは長孔凹部21aに嵌合状態を維持する。
【0021】
(2)長孔凹部21aの下端部側に膨らみを備えている形状(図3)
長孔凹部21aの下端部に膨らみ21cが形成してあるので、遊技者が表示部41を把持した状態のまま、表示部41を少し上に持ち上げ(前記長孔凹部21aの下端部側の膨らみ21cから脱するまで持ち上げ)図3に示す状態で右方向に押圧すると、摺動凸部42aを長孔凹部21aから離脱して長孔21bに移行する。そのため、前記摺動凸部42aは、前記ガイドレール21の長孔21bに沿って上下摺動可能な状態となる。そこで、遊技者は、表示部41を所望する高さまで移動させた後に、表示部41を左側に引き込むと共に、少し下げて、摺動凸部42aを長孔凹部21aの下端部側に形成の膨らみ内に嵌合されて、その位置で固定される。
【0022】
従って、本発明の端末装置は、表示部が容易に上下動可能に調整可能であるので、現金投入口2a、貸出操作部2b、遊技媒体貸出口2c等の操作に支障がない。以上のように、表示部41は、摺動凸部42aと長孔凹部21aとによって、簡便に高さを選定できる。
【0023】
なお、表示部41を特定の高さ(ガイドレール21の上部)で使用する場合には、表示部41を付設の摺動板42の上部と取付枠体20の上部に弾性体を設けて、常時、摺動板42を上方向に付勢状態に構成する。この弾性体によって、一時的に表示部41をガイドレール21の下部に移動させたい場合(例えば、前記表示部41が上部に固定している状態で、遊技者が、遊技媒体貸出機2の現金投入口2aへ現金投入操作を行いたいが表示部41に干渉して現金投入操作ができない場合)には、遊技者が、表示部41を下部に移動させ、その後、表示部41を離すと、弾性体の張力により戻すことができる。従って、この構成によると、例えば、遊技者は、左手で表示部41を下部へ移動させたままの状態で、右手で現金投入口2aへ現金投入操作を実施し、その現金投入操作が完了すれば、左手を離すだけで、表示部41が元の高さに戻る。なお、表示部41を下部へ動かし上部に戻る構成を例に説明したが、逆の上部へ動かし下部に戻る構成でも構わない。
【0024】
◆[第2の実施の形態]
本実施の形態の端末装置10は、表示体70の高載位置を円弧状の回動を介して可能にする構成であり、図4、図5を参照して説明する。
長方形薄板状の取付枠体50の左端部には、三日月状のガイドレール51、51が2個取り付けてあり、このガイドレール51,51には扇形周縁状の長孔51bが穿設してあると共に、この長孔51bに連結して、適宜の間隔で複数個の長孔凹部51aが形成してある。なお、前記ガイドレール51に形成の長孔凹部51aは、少なくとも一方のガイドレール51に形成されていれば良いし、前記長孔凹部51aの形状には、ストレート状の長孔凹部51a(図5(b))の他、下向きの膨らみ51cを有する形状(図5(c))であってもよい。また、前記取付枠体50の左端部には貫通孔54が形成してあり、この貫通孔54は、後述の回転体60の中心に形成の中心孔62に対応している。
【0025】
略半円板状の回転体60の中心には、前記取付枠体50の貫通孔54に支持ピン53を嵌挿する中心孔62が形成してあると共に、前記ガイドレール51に挿入する摺動ピン52を挿通する摺動孔61が穿設してある。
【0026】
表示体70は、上腕体72と下腕体73、表示部71を支持する略コ字形状の表示架台74、表示部71で構成してある。そして、上腕体72と下腕体73の左端部には、表示架台74が支持軸75を介して固定してあり、この表示架台74には表示部71が、前記第1実施例の上架台軸44aと下架台軸45aと同じ構造に取り付けて回動可能である。
次に、摺動ピン52、52をガイドレール51、51に形成の長孔51b、51bと回転体60、60に形成の摺動孔61、61及び貫通孔72b、73bに挿通し、摺動ピン止め52a、52aで係合する。同様に、支持ピン53、53を取付枠体50に形成の貫通孔54、54と回転体60、60に形成の中心孔62、62及び長孔72a、73aに挿通し、支持ピン止め53a、53aで係合する。なお、この摺動ピン52、52を、長孔51b、51bに連結の長孔凹部51a、51aに嵌合することによって、表示体70の高さ位置調整できる。
【0027】
摺動ピン52が、扇形円周状に長孔51bに沿って摺動可能な構成とするために、上腕体72、及び下腕体73に穿設の長孔72a、及び73aの長さは、前記長孔51bに対応して決められる。以上によって、端末装置10は組み立てられ、図5に示す正面姿態になる。
【0028】
次に、遊技者が表示部71を上下方向に移動し、高さ調整する方法について図5(a)を参照して説明する。なお、前記ガイドレール51の長孔凹部51aには、種々の形状が考えられるが、図5(b)に記すように長孔凹部51aを長孔51bを円周の一部と見立てたその円の中心方向に形成のストレートの形状と、図5(c)に記すように長孔凹部51aを長孔51bを円周の一部と見立てたその円の中心方向に形成すると共に下端部側に膨らみ51cを備えている形状等があり、それぞれの場合について下記(1)〜(2)で説明する。
【0029】
(1)長孔凹部51aがストレートの形状(図5(b))
長孔凹部51aがストレートに形成してあるので、遊技者が表示部71を把持した状態のまま表示部71をガイドレール51の長孔51b側に押圧すると、摺動ピン52は長孔凹部51aから離脱して長孔51bに移行する。そのため、摺動ピン52は自由状態になる。そこで、遊技者は、表示部71を所望する高さまで持ち上げると、表示体70は支持ピン53、53を支点に回動し、その後、表示部71を手前に引っ張ると共に下方向に押圧すると、摺動ピン52は、長孔凹部51aの膨らみ51cに嵌合されて、その位置で固定される。
【0030】
(2)長孔凹部51aの下端部側に膨らみ51cを備えている形状(図5(c))
長孔凹部51aの下端部に膨らみ51cが形成してあるので、遊技者が表示部71を把持した状態のまま、表示部71を少し上に持ち上げ(前記長孔凹部51aの下端部側の膨らみから脱するまで持ち上げ)表示部71をガイドレール51の長孔51b側に押圧すると、摺動ピン52は、長孔凹部51aから離脱して長孔51bに移行する。そのため、前記摺動ピン52は自由状態になる。そこで、遊技者は、表示部71を所望する高さまで持ち上げると、表示体70は支持ピン53を軸に回動し、その後、表示部71を手前に引っ張ると共に下方向に押圧すると、摺動ピン52は長孔凹部51aの膨らみ51cに嵌合されて、その位置で固定される。従って、本発明の端末装置は、表示部が容易に上下動可能に調整可能であるので、現金投入口2a、貸出操作部2b、遊技媒体貸出口2c等の操作に支障がない。以上のように、表示部71は、摺動ピン52と長孔凹部51aとによって、簡便に高さを選定できる。
【0031】
そして、上記(1)〜(2)に記載に基づき、前記表示部71を上下に摺動させると、そのままでは表示部71は、上腕体72、及び下腕体73と平行になるため、遊技者にとって見難い状態である。しかしながら、これらの上腕体72、及び下腕体73は、前記表示架台74と支持軸75を介して接続されているために、遊技者は、前記表示部71を水平方向になるように角度調整可能な構成である。
【0032】
本実施の形態で説明したように、端末装置10の表示部41(71)の高さ位置を、遊技者が自由に決めることができるのであれば、遊技媒体貸出機2の各種操作の干渉回避だけでなく、各遊技者ごとに所望する高さ位置に前記表示部41(71)を固定できるため、遊技者にとって表示部41(71)を見易い状態にして固定可能となる。
【0033】
なお、第2の実施の形態で説明した回転体60は、端末装置10において、押さえ部材的な役割であるため、構成上、必ずしも必要ではない。
【0034】
なお、本実施の形態の端末装置10には、例えば、ロックピン(図、符号なし)を有する簡易施錠機構(図、符号なし)を備え、遊技者が、表示部41(71)の高さ位置を決めてから、前記ロックピンを前記簡易施錠機構に挿し込むことにより施錠され、高さ位置を変更できない構成であっても良い。そして、前記表示部41(71)は、そのロックピンを抜かない限り移動することができない。
【0035】
なお、本実施の形態において、端末装置10は、遊技者が遊技中に表示部41(71)を上下動して高さ位置を変更できる構成を説明したが、端末装置10を設置時に併設する遊技媒体貸出機2への遊技者の各種操作が干渉しない高さ位置に、例えば設置業者が、表示部41(71)の高さ位置に固定することもできる。
【0036】
なお、本発明の端末装置10は、表示部41(71)を上下動できるため、既設置のどのような遊技媒体貸出機2に対しても併設することができるため、端末装置10を設置時に併せて遊技媒体貸出機2も変更する必要がなく大変有効である。
【0037】
なお、本実施の形態における、遊技媒体貸出機2は、現金投入機を例に説明したが、プリペイドカード機でも構わない。その場合には、例えば、貸出操作部2b、遊技媒体貸出口2c等が存在しない構成となるが、表示部41(71)が、遊技者のプリペイドカード投入口(図、符号なし)への投入操作が干渉する恐れがあるため同様である。
【0038】
また、前記表示部41(71)には、遊技履歴情報を表示するだけでなく、遊技機1に相当する擬似遊技が可能となる、例えば、パチンコゲームを表示しても良い。この場合、端末装置10にはハンドル(図、符号なし)が付設してあり、このハンドル操作によって、前記表示部41(71)に表示の擬似パチンコゲームが実施される。なお、この擬似パチンコゲームにおいて、入賞すると、前記実機の遊技機1から賞品球の払い出しを行う構成にしても良い。
【0039】
このように、実機の遊技機1に付設する端末装置10において、擬似遊技を可能にすることによって、実機では賞品球の獲得ができない遊技者にとって、気分を変えて、擬似遊技で遊んだりすることができる。以上のように、実機の他に擬似遊技機を備えることによって、遊技場において遊技者へのサービスの向上を図ることができる。なお、前記した端末装置10に表示の擬似パチンコゲームは、無料で実施可能な構成としても良いし、実機と同様に有料で構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明(第1の実施の形態)の端末装置10の部材構成を示す一実施例の斜視図である。
【図2】図1に記した端末装置10において、長孔凹部21aを水平に形成の形状の正面図である。
【図3】図1に記した端末装置10において、長孔凹部21aの下端部に膨らみ21cを備えている形状の正面図である。
【図4】本発明(第2の実施の形態)の端末装置10の部材構成を示す一実施例の斜視図である。
【図5】図4に記した端末装置10の正面図である。
【図6】従来の遊技場における端末装置10の表示部41について説明する図である。
【符号の説明】
【0041】
1…遊技機、 10…端末装置、 20、50…取付枠体、
21、51…ガイドレール、 21a、51a…長孔凹部、
21b、51b…長孔、 30…摺動体、 60…回転体、
40、70…表示体、 41、71…表示部、 52…摺動ピン、
53…支持ピン、 72…上腕体、 73…下腕体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機と遊技機との間に設けられ、表示部を有する端末装置であって、
前記端末装置の前面側から突設されて、前記表示部が取り付けられた表示架台と、
前記表示架台に取り付けられた前記表示部を、水平方向に回動させる機構と、
前記表示架台を上下方向に摺動させることにより、前記表示部を上下方向に移動させる機構と、
前記表示架台を摺動させた状態で固定することにより、前記表示部の高さ位置を固定する機構と
を備えていることを特徴とする端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−289783(P2007−289783A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211156(P2007−211156)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【分割の表示】特願2003−10164(P2003−10164)の分割
【原出願日】平成15年1月17日(2003.1.17)
【出願人】(000106690)サン電子株式会社 (161)
【Fターム(参考)】