説明

端末認証装置、情報端末、および端末認証システム

【課題】利用者が車室内に持ち込んだ情報端末に対し、ドライバーまたは利用者が認証情報を設定することなく、車内に設置された無線通信網を利用できるようにする。
【解決手段】車室101に設置されている端末認証装置300と、自身の周囲環境を測定し、その測定した周囲環境に関するデータを端末認証装置300に送信する情報端末400とを有するシステムにおいて、端末認証装置300に、車室101内の環境を測定する環境測定部301と、測定した測定結果を用いて環境解析情報を生成する環境解析部303と、情報端末400が送信する周囲環境に関するデータを受信する環境データ受信部305と、生成した環境解析情報および受信した周囲環境に関するデータを用いて、情報端末400を認証する認証部306と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末を認証する技術に関し、特に、車室内に設置されている端末認証装置が行なう情報処理端末を認証する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載機器間の動的な連携に対するニーズが増加している。例えば、車載オーディオ機器に携帯ミュージックプレーヤを接続し、携帯ミュージックプレーヤ内のコンテンツを車載オーディオ機器で再生したり、携帯電話と車載スピーカを接続し、ハンズフリー通話システムを車内で構築する等が行われている。こうした車載機器間の連携においては、機器同士を接続する通信媒体として、欧州車、米国車を中心にMOST(Media Oriented Systems Transport)やIEEE1394といった有線ケーブルを利用した車内LAN(Local Area Network)を設置することが提案されており、一部の車両では実用に供されている。
【0003】
しかし、有線ケーブルによる車内LAN設備には、車両総重量の増加を招くという問題がある。また、利用者が新規に持ち込んだ端末を接続する際、ケーブルの配線が必要となり、端末の設定作業が面倒である。そのため、近年急速に普及が進んでいるIEEE802.11(b/a/g)等の無線LAN技術やBluetoothといった無線通信技術を活用することが望まれている。こうした無線通信では、有線通信と異なり、無線電波を受信可能なエリアにおいて任意の端末が車室内の無線通信網にアクセスできる。そのため、無線通信を利用する場合、アクセス可能な端末を制限することが必要となる。
【0004】
従来から、無線通信のアクセス制限の技術として、無線LANにおけるWEP(Wired Equivalent Privacy)キーやBluetoothにおけるPINコード等、全端末に共通の認証情報を設定する技術が知られている。また、アクセス可能な端末のMACアドレスを無線基地局に設定しておくMACアドレスフィルタリングや、端末の認証情報を認証サーバに登録しておくIEEE802.1x等の技術も利用されている(例えば、非特許文献1)。
【0005】
また、車載用の認証装置では、相手先に認証情報を知られたくない等の理由を考慮し、PKI(Public Key Infrastructure)等の外部に存在する第三者による認証機関を利用して端末を認証する手法も提案されている。しかし、こうした第三者による認証は、路車間の通信回線が切断している状況では利用できないため、端末の認証が行なえない場合がある。この問題を解決するために、第三者による認証機関を利用する車載用の認証装置において、路車間通信が切断している際に、カーナビ等の画面に端末の認証を求めるメッセージを表示し、ドライバーが無線通信網の責任者としてアクセスを許可するという手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
【非特許文献1】B.Potter,B.Fleck著(夏目大訳) 「802.11セキュリティ」オーム社 2003年
【特許文献1】特開2004−252752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記非特許文献1および特許文献1は、以下の問題を有している。具体的には、非特許文献1の技術では、ネットワークの利用者は、通信を行うためにWEPキーやPINコード等の認証情報の設定を行う必要が生じる。この認証情報の設定作業は、無線通信の取り扱いに慣れていない利用者にとり困難である。また、上述の通り、自動車には、認証情報を安易に教えることが好ましくない利用者が多いという問題がある。例えば、自動車の利用者には、ドライバー自身やその家族等の他に、友人、知人等が含まれる。そして、友人、知人等に認証情報を安易に教えることが好ましくないこともある。また、バスやタクシーにおいては、乗客に認証情報を教えたくないことが多いと考えられる。
【0008】
また、上記特許文献1は、ドライバー自身にアクセスを許可するか否かの認証作業を負担させてしまうという問題を有している。特に走行中における認証作業は、ドライバーの注意を運転操作からそらすことも考えられるため好ましくない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、利用者に負担をかけないで、情報処理端末を認証することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、車室内の環境情報が外部からは容易に推知し得ないことに着目し、車室内に設置した端末認証装置、および認証を要求する情報端末の双方で測定する環境情報が類似する場合、情報端末が車室内に存在すると推定して無線通信網への参入を許可するようにしたものである。
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、車室内に設置され、情報端末を認証する端末認証装置に適用される。ここで、前記情報端末は、自身の周囲環境を測定し、該測定した周囲環境に関するデータを前記端末認証装置に送信可能に構成されているものとする。
【0012】
そして、前記端末認証装置は、車室内の環境を測定する環境測定部と、前記環境測定部が測定した測定結果を用いて環境解析情報を生成する環境解析部と、前記情報端末が送信する周囲環境に関するデータを受信する受信部と、前記生成した環境解析情報と、前記受信した前記情報端末からの周囲環境に関するデータとを用いて、前記情報端末を認証する認証部と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
このように本発明によれば、端末認証装置は、情報端末が測定して得た周囲環境に関するデータと、端末認証装置が車室内の環境を測定して得た環境解析情報とを用いて情報端末を認証するようにしている。したがって、本発明によれば、端末認証装置および情報端末に予め認証のために用いる情報(例えば、PINコード等の認証情報)を設定しておく必要がない。すなわち、本発明によれば、認証のために予め設定作業を行う必要がなく、かつ認証ために用いる情報を情報端末の利用者に知らせる必要がない。また、本発明によれば、端末認証装置の利用者が認証処理のための操作を行う必要がない。
【0014】
したがって、本発明を利用することにより、利用者に負担をかけないで、情報処理端末を認証することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
《第1実施形態》
最初に本発明の第1実施形態が適用された認証システムの概略構成について、図1を用いて説明する。なお、本実施形態は、車両100に設けられた無線通信網200に接続されている端末認証装置300が、無線通信網200を介して接続されている情報端末400を認証する場合を例にする。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態の認証システムの概略構成を説明するための図である。図示するように、本実施形態の認証システムは、車両100に設けられた無線通信網200に接続されている端末認証装置300と、無線通信網200に接続可能な情報端末400と、を有する。端末認証装置300は、車両100の車室101に設置されている。また、車室101には、カーオーディオ等の音声出力装置500が設置されている。そして、認証装置300は、情報端末400からの認証要求を受け付け、情報端末400に対する認証処理を行なう。なお、本実施形態では、無線通信網として、無線LAN(Local Area Network)を利用する場合を例にするが、これは例示に過ぎない。
【0017】
具体的には、第1実施形態の認証システムでは、端末認証装置300および情報端末400は、各々、自身の周囲環境を測定する。端末認証装置300は、各々で測定された周囲環境を示すデータ(環境情報)を比較し、情報端末400が同じ車室101内に存在するか否かの判定を行う。端末認証装置300は、情報端末400が同じ車室101内に存在すると判定した合、「認証成立」の判定を行い、情報端末400からのアクセスを許可する。一方、端末認証装置300は、情報端末400が同じ車室101内に存在しない判定した場合、「認証不成立」の判定を行なう。
【0018】
なお、第1実施形態の説明では、認証に用いる「環境情報」として音声出力装置500から出力される音楽等の音声データを利用する場合を例にする。このように、音声データを利用するようにしたのは、以下の理由による。すなわち、車両には、騒音公害の防止やオーディオ出力の最適化のため、音波を構成する特定の周波数に対する吸収剤が設置されている。この吸収剤により、オープンカー等の特定の車種を除き、車室内と車室外とではオーディオ出力の周波数スペクトルが異なるという性質がある。第1実施形態は、車室101内と車室外とではオーディオ出力の周波数スペクトルが異なるという性質に着目している。そして、端末認証装置300および情報端末400に、各々、「環境情報」として音声データを測定させ、各々で測定された「環境情報」を比較することで、端末認証装置300と情報端末400とが同じ車室101内に存在しているか否かを判定するようにしている。
【0019】
続いて、第1実施形態の認証システムの機能構成について、図2を用いて説明する。図2は、第1実施形態の認証システムの機能構成を説明するための図である。
【0020】
端末認証装置300は、環境測定部301、記録部302、環境解析部303、通信部304、認証データ受信部305、および認証部306を有する。環境測定部301は、音声出力装置500から出力される音声データを測定する。記録部302は、環境測定部301が測定した音声データを記録する。環境解析部303は、記録部302に記録されている音声データを用いて解析処理を行い、「環境解析データ」を生成する。通信部304は、無線通信網200を介して情報端末400と無線通信を行う。認証データ受信部305は、情報端末400からの認証データを、通信部304を介して受信する。認証部306は、受信した「認証データ」および生成した「環境解析データ」を用いて、認証を行なう。認証部306は、認証結果を情報端末400に送信する。
【0021】
情報端末400は、端末認証装置300と同様の機能の環境測定部401、記録部402、環境解析部403、および通信部404を有し、更に、認証データを端末認証装置300に送信する認証データ送信部405と、利用者からの認証開始を指示を受け付ける入力部406と、を有する。
【0022】
続いて、第1実施形態の認証システムのハードウェア構成について、図10を用いて説明する。
【0023】
図10は、本発明の第1実施形態の認証システムのハードウェア構成を説明するための図である。
【0024】
図示するように、端末認証装置300は、音声出力装置500から出力される音声デーを集音するためのマイク320と、マイクが集音したアナログの音声データをデジタルデータに変換するA/D変換器313と、各種の処理を実行するCPU310と、メモリ311と、無線通信網200を介して情報端末400と通信を行うLANI/F312と、を有する。メモリ311には、上述した環境測定部301、環境解析部303、通信部304、認証データ受信部305、および認証部306の機能を実現するための各プログラム(環境測定プログラム、環境解析プログラム、通信プログラム、認証データ受信プログラム、および認証プログラム)が記憶されていている。そして、環境測定部301、環境解析部303、通信部304、認証データ受信部305、および認証部306の機能は、CPU310が上記各プログラム(環境測定プログラム、環境解析プログラム、通信プログラム、認証データ受信プログラム、および認証プログラム)を実行することにより実現される。また、メモリ311の所定領域には、上述した記録部302が設けられている。
【0025】
また、情報端末400は、音声出力装置500から出力される音声デーを集音するためのマイク420と、マイク320が集音したアナログの音声データをデジタルデータに変換するA/D変換器413と、各種の処理を実行するCPU410と、メモリ411と、無線通信網200を介して端末認証装置300と通信を行うLANI/F412と、を有する。メモリ411には、上述した環境測定部401、環境解析部403、通信部404、認証データ送信部405、および入力部406の機能を実現するためのプログラム(環境測定プログラム、環境解析プログラム、通信プログラム、認証データ送信プログラム、および入力プログラム)が記憶されていている。そして、環境測定部401、環境解析部403、通信部404、認証データ送信部405、および入力部406の機能は、CPU410が各プログラム(環境測定プログラム、環境解析プログラム、通信プログラム、認証データ送信プログラム、および入力プログラム)を実行することにより実現される。また、メモリ411の所定領域には、上述した記録部402が設けられている。
【0026】
なお、第1実施形態の説明では、端末認証装置300および情報端末400の各部の機能をCPUが実行するプログラムにより実現する場合を例にしているが、特にこれに限定するものでない。例えば、端末認証装置300が有する環境測定部301、環境解析部303、通信部304、認証データ受信部305、および認証部306の機能を専用のハードウェアロジックにより実現するようにしてもよい。同様に、情報端末400が有する環境測定部401、環境解析部403、通信部404、認証データ送信部405、および入力部406の機能を専用のハードウェアロジックにより実現するようにしてもよい。
【0027】
続いて、第1実施形態の端末認証装置300および情報端末400が行なう処理について、図3および図4を用いて説明する。図3は、本実施形態の情報端末400が行う認証要求処理のフローを説明するための図である。図4は、本実施形態の端末認証装置300が行なう情報端末を認証する処理のフローを説明するための図である。
【0028】
先ず、本実施形態の情報端末400が行う処理について説明する。図3に示すように、情報端末400による認証要求処理は、利用者が認証指示要求を情報端末400に入力することにより開始される。
【0029】
具体的には、先ず、情報端末400の入力部406は、利用者が入力する認証指示を受付け、認証データ送信部405に出力する(S31)。なお、利用者が入力する認証指示は、例えば、情報端末400の操作画面(図示せず)から利用者が認証開始のボタンを押す等により行なわれる。
【0030】
続いて、認証データ送信部405は、通信部404を介して、認証処理開始要求を端末認証装置300に送信する(S32)。次に、情報端末400は、端末認証装置300からの認証開始応答を受信する(S33)。なお、情報端末400は、S32の後、端末認証装置300からの認証開始応答を受信するまで待機している。端末認証装置300からの認証開始応答には、音声データを測定するための「測定指示データ」が含まれている。この「測定指示データ」には、「サンプリング設定(サンプリング回数、測定する周波数領域等を示すデータ)」、「記録開始時刻」および「記録終了時刻」が含まれている。
【0031】
認証データ送信部405が端末認証装置300からの応答を受信した後、環境測定部401は、「測定指示データ」に含まれる「サンプリング設定」、「記録開始時刻」および「記録終了時刻」に従って、音声出力装置500から出力されている音声データを測定し、記録部402に記録する(S34)。
【0032】
なお、第1実施形態では、音声出力装置500から、音楽やラジオ放送等の音声データが出力されているものとする。音声出力装置50は、利用者(車両に乗車している者であれば誰でもよい)からの操作を受付けることにより音声データの出力を開始するようにしてもよいし、端末認証装置300からの指示により音声データの出力を開始するようにしてもよい。端末認証装置300からの指示で音声データの出力する場合、例えば、端末認証装置300に、音声出力装置500を制御する機能(例えば、ラジオのスイッチを「ON」にする機能や、音楽CD等の再生を指示する機能)を設けておく。そして、端末認証装置300は、情報端末400からの認証処理開始の要求を受付けた場合、音声出力装置500に音声データの出力開始を指示するようにする。
【0033】
S34の音声データ記録処理の終了後、環境解析部403の処理に移行する。環境解析部403は、記録部402に記録した音声データを解析する(ステップS35)。この解析には、例えば、フーリエ変換またはウェーブレット変換等の公知の解析手法を利用する。以下では、フーリエ変換による方法を例示する。一般に、時間により変化する信号x(t)をフーリエ変換すると、周波数ωに関するスペクトルX(ω)が得られる。
【0034】
S35の処理の後、認証データ送信部405は、特定の時刻tにおける情報端末400側のスペクトルX(ω)を取り出し、取り出したスペクトルX(ω)を認証データとして端末認証装置300に送信する(S36)。S36の送信処理の後、情報端末400は、端末認証装置300からの認証結果を受信するまで待機する(S37)。
【0035】
続いて、本実施形態の端末認証装置300が行う処理について説明する。なお、以降では時刻tにおけるスペクトルX(ω)をX(ω,t)と表記し、情報端末400におけるスペクトルをXc、端末認証装置300におけるスペクトルをXsと表記する。
【0036】
図4に示すように、端末認証装置300の認証処理は、上述のS32で情報端末400が送信した認証開始要求を端末認証装置300が受信することによって開始される。具体的には、端末認証装置300の認証データ送受信部305が、情報端末400からの認証開始要求を受信することにより(S41)、端末認証装置300は、証処理を開始する。
【0037】
続いて、端末認証装置300の認証データ受信部305は、「測定指示データ」を作成する。具体的には、認証データ受信部305は、「測定指示データ」として、「サンプリング設定(サンプリング回数、測定する周波数領域等を示すデータ)」、「記録開始時刻」および「記録終了時刻」を作成する。認証データ受信部305は、作成した「測定指示データ」を含む認証開始応答を情報端末400に送信する(S42)。なお、認証データ受信部305は、情報端末400に送信した「測定指示データ」を環境測定部301に対しても送信する。
【0038】
認証開始応答を送信後、環境測定部301は、認証データ受信部305からの「測定指示データ」に含まれる「サンプリング設定」、「記録開始時刻」および「記録終了時刻」に従って音声データを測定し、記録部302に記録する(S43)。本ステップと、上述した図3のS34とにより、端末認証装置300および情報端末400は、同じタイミングで音声データを測定することとなる。
【0039】
記録終了後、環境解析部303は、上述したS35と同様の手順により記録した音声データを解析し(S44)、環境解析情報を生成する。次に、認証データ受信部305は、認証データ送信部405がS36において送信した認証データを受信する(S45)。認証データを受信後、認証データに含まれる周波数スペクトルXc(ω,t)と、ステップS44における解析結果(環境解析情報)に含まれる同時刻の周波数スペクトルXs(ω,t)との類似性を検証する(S46)。なお、類似性の検証方法については後述する図5において説明する。
【0040】
続いて、認証部303は、通信部304を介して、S46の認証結果を情報端末400に送信する(S47)。具体的には、認証部306は、S46において類似性が認められれば、情報端末400は、端末認証装置300と同一の車室内に存在するものとして、情報端末400にアクセス許可を与える。アクセス許可の具体的な方法について特に限定しないが、例えば、WEPキー等の、情報端末400が認証に用いる認証情報をS47の応答メッセージに含めるようにしてもよい。一方、認証部306は、S46において類似性が認められなければ、情報端末400は、端末認証装置300と同一の車室内に存在しないと推定し、情報端末400からのアクセス要求を拒否する。
【0041】
次に、端末認証装置300が行なうS46の類似性検証処理について、図5を用いて具体的に説明する。図5は、第1実施形態の端末認証装置300が行なう類似性検証処理のフローを説明するための図である。
【0042】
第1実施形態では、類似性の判断基準として、周波数スペクトルの各周波数jにおける信号強度の差の二乗和を求め、これが特定の閾値D以下であれば同一であると判断する(S51〜S52)。以下、具体的に説明する。
【0043】
S51において、端末認証装置300の認証部306は、認証データ受信部305から認証データ(S45において受信した認証データ「Xc=Xc(ω,t)」)を取得する。また、認証部306は、情報端末400からの認証データ「Xc=Xc(ω,t)」と同時刻tの周波数スペクトル「Xs=Xs(ω,t)」を環境解析部303から取得する。
【0044】
そして、認証部306は、情報端末400からの認証データ「Xc=Xc(ω,t)」と、環境解析部303により解析された周波数スペクトル「Xs=Xs(ω,t)」とを比較する。認証部306は、例えば、以下の(式1)を用いて、周波数スペクトルの各周波数jにおける信号強度の差の二乗和dを求める(S51)。
【0045】
【数1】

【0046】
そして、認証部306は、S51で求めた差分値「d」が予め保持している閾値「D」より小さいか否かを判定する(S52)。認証部306は、差分値「d」が閾値「D」より小さい場合、認証成立の判定を行う。一方、認証部463は、差分値「d」が閾値「D」より大きい場合、認証不成立の判定を行う。
【0047】
なお、一般的に周波数スペクトルX(ω,t)は、瞬時変動が激しいため、瞬時値による比較が有効とは限らない。そこで、例えば時刻tの近傍におけるピーク値をもって比較の対象としても良い。あるいは、時刻tの近傍の平均を算出して比較の対象としても良い。参考までに、図6、図7、図8に本実施形態での認証データとして想定するオーディオ出力の周波数スペクトルの測定データを示す。図6〜8は、それぞれ、同一の出力に対し、特定時刻の瞬時値610a〜cと、その近傍におけるピーク値600a〜cとを車室前部席、車室後部席、および車室外において測定した結果を示している。
【0048】
また、第1実施形態において、認証精度を高めるため、複数の時刻における周波数スペクトルを利用するようにしてもよい。この場合、上記のS36において、情報端末400は、複数の時刻におけるスペクトルを取り出し、その取り出したスペクトルを端末認証装置300に送信する。端末認証装置300は、情報端末400からの複数の時刻における周波数スペクトルと同時刻の複数の周波数スペクトルを環境解析部303から取得する。そして、端末認証装置300は、上記の複数の時刻の全てあるいはいずれかにおいて類似性が認められれば認証が成立するとしても良い。また、車室等の複雑な形状を持つ環境においては、音声出力装置500からの直接波のほかに、車室の壁による反射波や座席シートを透過した浸透波等の影響を受ける。そのため、S46の類似性検証処理において、この影響を考慮し、情報端末400から送信される時刻Tの周波数スペクトルに対し、これと類似する周波数スペクトルが端末認証装置300における時刻Tの近傍に存在すれば認証が成立するとしても良い。以上で述べた内容を考慮して、図5で示した端末認証装置300における類似性検証処理を拡張した場合の例について、図9を用いて説明する。
【0049】
図9は、本発明の第1実施形態の端末認証装置300の類似性検証処理の拡張処理のフロー図である。なお、端末認証装置300の認証部306は、情報端末400から複数の時刻におけるスペクトルXcを取得しているものとする。また、認証部306は、複数の周波数スペクトル「Xs=Xs(ω,t)」を環境解析部303から取得しているものとする。
【0050】
まず、端末認証装置300の認証部306は、類似性検証処理に利用する変数「i」を「0」に設定する(S91)。
【0051】
次に、認証部306は、Xcの値を、情報端末400における時刻Tiの周波数スペクトルXc(ω,Ti)とする(S92)。ここで、認証部306には、Ti(i=0…N−1)として、音声データの記録開始時刻から記録終了時刻までの間において選択されたN個の時刻が設定されているものとする。なお、Tiは、N個の時刻を無作為に選択してもよいし、記録開始時刻から記録終了時刻までの範囲をN個に等分割することによって選択してもよい。
【0052】
続いて、認証部306は、変数tを、「Ti−α」とする(S93)。ここで「α」は、反射波や浸透波による影響を考慮した時刻補正のための値であり、どのような値でも良い(「α」は、認証部306に設定されているものとする)。本実施形態では、「α」が「0.5秒程度」であることを想定している。
【0053】
次に、認証部306は、Xsの値を、端末認証装置300における時刻tの周波数スペクトルXs(ω,t)とする(S94)。
【0054】
以上で設定されたXcおよびXsに対して、図5に示したフロー図に従ってXcとXsとの差分を計算し、認証の成立または不成立を判断する(S95)。なお、複数の時刻のいずれかにおいて類似性が認められれば認証成立と判定する場合には、本ステップにおいて認証が成立した場合に処理を終了する。また、複数の時刻のうち所定数以上の時刻での類似性が認められれば認証が成立すると判定する場合には、本ステップにおいて認証が成立した場合に認証成立回数をカウントしておく。そして、認証成立回数が所定数以上の場合に認証が成立したものとして処理を終了し、所定数より少ない場合にS98に進む。
【0055】
一方、S95において、認証が不成立である場合には、「t」に微小時間「θ」を加えて(S96)、「t」が「Ti+β」未満の値であれば、S94に戻る(S97)。
【0056】
S94からS97を繰り返した結果「t」が、「Ti+β」以上になった場合、時刻Tiにおける周波数スペクトルには類似性が認められないということである。そこで、「i」に「1」を足し(ステップS98)、「i」が「N」未満であればS92へ戻る(S99)。なお、S99において、「i」が「N」以上になれば、認証は不成立となる。例えば、S95において、複数の時刻のいずれかにおいて類似性が認められれば認証成立と判定する場合、「i」が「N」以上になれば、Ti(i=0...N−1)のいずれの時刻においても類似性が認められないということになる。また、例えば、S95において、複数の時刻のうち所定数以上の時刻での類似性が認められれば認証が成立する判定する場合、「i」が「N」以上になれば、Ti(i=0...N−1)の時刻の中で所定数以上の類似性が認められないということになる
以上の処理によって、車室内における反射波や浸透波を考慮した類似性検証が可能となる。なお、端末認証装置300と情報端末400では、通常は各々の時刻(CMOS時刻あるいはOS時刻)が異なる。こうした時刻の違いを考慮し、NTP(Network Time Protocol)等の公知の時刻同期方法により時刻差を計算して、この時刻差を図9に示した処理に反映するようにしても良い。一例として、S32の認証開始要求送信時刻を「ts0」とし、S41の認証開始要求受信時刻を「ts1」とし、S42の認証開始応答送信時刻を「ts2」とし、S33の認証開始応答受信時刻を「ts3」とする。この場合、端末認証装置300と情報端末400との時刻差として考えられる最小および最大の値は、それぞれ「A=min(ts1−ts0,ts2−ts3)」および「B=max(ts1−ts0,ts2−ts3)」となることが知られている。
【0057】
ここで、minは、指定された2つの引数のうち小さい値を返す関数であり、maxは、指定された2つの引数のうち大きい値を返す関数である。これらの値を用いて、S93における「t」の設定を「t=T−α+A」とし、S97における条件式を「t<Ti+β+B」とすることにより、情報端末400と端末認証装置300との時刻差を考慮した処理が可能となる。
【0058】
このように、第1実施形態は、認証を行なう端末認証装置300と、認証を受ける情報端末400とが、各々、周囲環境(ここでは、音声データ)を測定し、その測定結果を利用し、端末認証装置300および情報端末400が同じ車室内に在るか否かを判定するようにしている。そして、端末認証装置300および情報端末400が同じ車室内に在ると判定できた場合に、端末認証装置300は、情報端末400にアクセスを認めるようにしている。
【0059】
したがって、第1実施形態では、認証処理のために、予め認証情報を設定する必要がなく、また、認証処理のための操作を必要としない。そのため本発明によれば、利用者が車室内に持ち込んだ情報端末に対し、ドライバーまたは利用者が認証情報を設定することなく、車内に設置された無線通信網を利用できるようになる。特に、本実施形態によれば、運転中に認証処理のための操作を行なう必要がなくなるため、安全上の観点からも好ましい。
【0060】
なお、上記説明では、カーオーディオ装置等の音声出力装置500が出力する音声データを測定し、その測定データを利用して認証処理を行う場合を例にしたが特にこれに限定するものではない。例えば、端末認証装置300に音声データ(例えば、ビープ音)を出力する機能を設けておいて、音声出力装置500に代えて端末認証装置300が出力する音声データを測定するようにしてもよい。端末認証装置300は、情報端末400からの認証要求があった場合にだけ、音声データを所定時間出力する。端末認証装置300および情報端末400は、端末認証装置300が出力した音声データを測定し、その測定結果を利用して認証処理を行う。
【0061】
このように構成しておけば、例えばカーオーディオにCD、MD等の再生メディアが何も入っていない場合等であっても認証に利用する環境情報を確実に生成することができる。また、タクシーのように乗客への配慮からカーオーディオ等から音楽を出力できない場合でも認証に利用する環境情報を確実に生成することができる。
【0062】
また、上記の説明では、情報端末400が解析処理(図3のS35)を行うようにしているが、特にこれに限定するものではない。情報端末400が解析処理を行うためには、情報端末400に一定の処理能力が備わっている必要があるためである。そのため、端末認証装置300の処理能力が十分に高ければ、記録した音声データをそのまま端末認証装置300に送信し、解析処理を端末認証装置300において行ってもかまわない。また、情報端末400において音声データを記録することなく、受信したデータを認証装置300に送信して解析するという方法を用いてもよい。
《第2実施形態》
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、上述した第1実施形態の端末認証装置300に、さらに、端末認証装置300の利用者に認証処理の状況を告知する認証状況告知部を付加したものである。悪意の利用者が端末認証装置300に偽の認証データを送信し、無線通信網200への参入を試みることも考えられるため、端末認証装置300の利用者に認証されたことを告知するようした。なお、第2実施形態の構成は、認証処理の状況を告知する認証状況告知部以外は、上述した第1実施形態のものと同じである。そのため、第2実施形態の説明は、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0063】
第2実施形態の端末認証装置300は、図2で説明した環境測定部301、記録部302、環境解析部303、通信部304、認証データ受信部305、および認証部306に加えて、さらに、認証状況告知部(図示しない)を有している。また、第2実施形態の端末認証装置300には、液晶ディスプレイ等の表示装置が接続されている。
【0064】
そして、第2実施形態において、認証部306は、認証成立の判定をした場合、認証成立およびアクセスを認める情報端末400に関するデータ(例えば、情報端末400の携帯電話番号やIPアドレス等)が含まれる「認証成立情報」を認証状況告知部に送信する。
【0065】
認証状況告知部は、認証部306からの「認証成立情報」を受信した場合、例えば、図11に例示する表示画面1100を表示装置に表示し、情報端末400からのアクセス要求を認めたことを利用者に告知する。図11に示すように、表示画面1100には、情報端末400に対してアクセスを許可した旨を示すデータ、および情報端末400に関するデータを示した表示エリア1101が設けられている。
【0066】
このように認証状況告知部の機能により、利用者は、端末認証装置300が情報端末400からのアクセス要求を認めたことを確認することができる。そして、例えば、車室101内に同乗者がいないにもかかわらず画面1100が表示装置に表示された場合、利用者は、悪意の者からのアクセスされた可能性があると判断することができる。
【0067】
さらに、認証状況告知部に、画面1100に情報端末400からのアクセスを拒否するための拒否ボタンを表示する機能と、利用者からの拒否ボタンの選択を受付ける機能とを設けるようにしてもよい。認証状況告知部は、利用者から拒否ボタンの選択を受付けた場合、アクセス許可を取り消すようにする。このようにしておけば、利用者は、不正アクセスの可能性があると判定した場合に、そのアクセスを取り消すことができる。
【0068】
なお、上記説明では、認証状況告知部は、画像データにより認証状況を告知するものとしたが、特にこれに限定するものではない。例えば、認証状況告知部は、音声データにより、情報端末400へのアクセスを許可した旨を利用者に告知するようにしてもよい。
【0069】
なお、本発明は、以上で説明した第1および第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、端末認証装置300に、第1実施形態或いは第2実施形態の機能に加えて、更に、情報端末400からの認証要求の受信を停止する受信停止指示部を設けるようにしてもよい。この場合、受信停止指示部は、利用者からの「認証要求の受信を停止」の指示を受付ける。そして、受信停止指示部は、上記の「認証要求の受信を停止」の指示を受付けた場合、情報端末400からの認証要求の受信を停止する。このように構成するのは、同乗者の情報端末が無線通信網へ参入することをドライバーが許可したくない場合にも対応できるようにするためである。
【0070】
また、第1実施形態および第2実施形態では、ともに、認証処理に利用する情報として、測定した音声データを解析処理して得られる「周波数スペクトル」を用いる場合を示したがこれは例示に過ぎない。例えば、認証処理に利用する情報として測定した音声データの強度(db)としてもよい。
【0071】
また、環境情報として、音声データではなく他の情報を利用してもよい。端末認証装置300および情報端末400が各々で測定できるデータであり、そのデータを利用して、端末認証装置300と情報端末400とが同じ車室101内に在るか否かを判定できればよい。例えば、環境情報として、音声データに代えて無線LANの電波強度を測定し、その測定した電波強度を比較することにより認証処理を行なうようにしてもよい。
【0072】
また、環境情報として、車室内101に設けられている表示装置に表示されている画像データを利用するようにしてもよい。この場合、端末認証装置300に表示装置を接続しておく。また、情報端末400の環境測定部401に画像を撮影する機能(例えば、カメラ)を設ける。そして、情報端末400に表示装置の画面を撮影させる。情報端末400は、撮影した画像データを環境に関するデータとして端末認証装置300に送信する。一方、端末認証装置300は、接続されている表示装置に出力させている画像データと、情報端末400からの画像データとを比較することにより、端末認証装置300および情報端末400が同じ車室内101に在るか否かを判定する。
【0073】
また、上記の実施形態の説明では、端末認証装置300は、情報端末400を認証する単体の装置として説明したが、これは例示に過ぎない。例えば、端末認証装置300が車載用ナビゲーション装置に組み込まれ、ナビゲーション装置の一部として機能してもよい。また、端末認証装置300がカーオーディオ装置に組み込まれ、カーオーディオ装置の一部として機能してもよい
また、本実施形態では、端末認証装置300が車室内101に設置される車載用システムに適用された場合を例にしたが特にこれに限定するものではない。本発明は、無線通信において端末認証装置の近隣に存在する端末に対してのみアクセス許可を与える方式を採用したものである。そのため、上述した実施形態1〜2の車室のように空間が完全に密閉されている以外においても、例えばミーティングの出席者間でのファイルの共有等、端末が近隣に存在しさえすれば良い場合にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1実施形態の認証システムの概略構成を説明するための図である。
【図2】本発明の第1実施形態の認証システムの機能構成を説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施形態の情報端末400が行う認証要求処理のフローを説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態の端末認証装置300が行なう情報端末400を認証する処理のフローを説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施形態の端末認証装置300が行なう類似性検証処理のフローを説明するための図である。
【図6】車室内の端末認証装置における周波数スペクトルの例である。
【図7】車室内の端末認証装置における周波数スペクトルの例である。
【図8】車室外の情報端末における周波数スペクトルの例である。
【図9】本発明の第1実施形態の端末認証装置300の類似性検証処理の拡張処理のフロー図である。
【図10】本発明の第1実施形態の認証システムのハードウェア構成を説明するための図である。
【図11】本発明の第2実施形態の端末認証装置300が表示する認証状況を告知する画面を例示した図である。
【符号の説明】
【0075】
200…無線通信網、300…端末認証装置、301…環境測定部、302…記録部、303…環境解析部、304…通信部、305…認証データ受信部、306…認証部、310…CPU、311…メモリ、312…LANI/F、313…A/D変換器、320…マイク、400…情報端末、401…環境測定部、402…記録部、403…環境解析部、404…通信部、405…認証データ送信部、406…入力部、410…CPU、411…メモリ、412…LANI/F、413…A/D変換器、500…音声出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内に設置され、情報端末を認証する端末認証装置であって、
前記情報端末は、自身の周囲環境を測定し、該測定した周囲環境に関するデータを前記端末認証装置に送信可能に構成されていて、
車室内の環境を測定する環境測定部と、
前記環境測定部が測定した測定結果を用いて環境解析情報を生成する環境解析部と、
前記情報端末が送信する周囲環境に関するデータを受信する受信部と、
前記生成した環境解析情報と、前記受信した前記情報端末からの周囲環境に関するデータとを用いて、前記情報端末を認証する認証部と、を有すること
を特徴とする端末認証装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末認証装置であって、
前記環境測定部は、前記車室内の環境として、該車室内において発生している音声を測定すること
を特徴とする端末認証装置。
【請求項3】
請求項1から2のいずれか一項に記載の端末認証装置であって、
前記環境解析情報は、前記測定結果の周波数特性を解析した情報であること
を特徴とする端末認証装置。
【請求項4】
請求項1から2のいずれか一項に記載の端末認証装置において、
前記環境解析情報は、前記環境測定情報の信号強度を演算した結果であること
を特徴とする端末認証装置。
【請求項5】
通信網を介して車室内の端末認証装置と接続されている情報端末であって、
自身の周囲の環境を測定する環境測定部と、
前記測定結果を解析して環境解析情報を生成する環境解析部と、
前記端末認証装置へ該環境解析情報を送信する認証データ送信部と、を有すること
を特徴とする情報端末。
【請求項6】
車室内に設置されている端末認証装置と、該端末認証装置に通信網を介して接続されている情報端末とを有する端末認証システムであって、
前記情報端末は、
自身の周囲の環境を測定し、該測定結果を解析処理して第1の環境解析情報を生成する第1環境解析部と、
前記第1の環境解析情報を前記端末認証装置に送信する認証データ送信部と、を有し、
前記端末認証装置は
前記車室内の環境を測定し、該測定結果を解析処理して第2の環境測定情報を生成する第2環境解析部と、
前記情報端末からの前記第1の環境解析情報を受信する受信部と、
前記第1の環境解析情報と前記第2の環境解析情報とを比較し、該比較結果を用いて前記情報端末を認証する認証部とを有すること
を特徴とする端末認証システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−325080(P2006−325080A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−147944(P2005−147944)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】