説明

筐体装置、及び電子機器

【課題】収納時は小さくしておけるとともに、いわゆるビュースタイルの状態おいて、操作部筐体の向きを変えずに、表示部筐体の向きを所望の向きに向けやすくする。
【解決手段】表示部11を有する第1筐体1と、操作部21を有する第2筐体2と、これら第1筐体1と第2筐体2とを第1軸41を中心に開閉可能に連結すると共に、第1軸41と軸線が交差する第2軸42を中心に回転可能に連結する連結部材5と、を備える筐体装置であって、連結部材5は、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げる方向に延長させる延長機構を備え、当該延長機構によって第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた状態で、第1筐体1と第2筐体2とを第2軸42を中心とする回転動作が許容される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1筐体と第2筐体とを第1軸を中心に開閉可能に連結すると共に、第1軸と軸線が交差する第2軸を中心に回転可能に連結した筐体装置と、その筐体装置を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の折り畳み式携帯電子機器においては、表示側筐体と操作側筐体を相互に二つの軸で回転可能になるようなヒンジ部で連結されているいわゆる2軸ヒンジ構造のものが主流となっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−30226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、2軸ヒンジ構造の機器において、いわゆるビュースタイルの状態では、両筐体とも動かさなければ、表示側筐体の表示の向きを変化させることができなかった。
従って、卓上に両筐体の側面を下にして立てて置いた場合、上方向から見やすいように表示部を向けることができないという問題があった。
また、薄型のものでは、自立させた状態の安定性が確保できないという問題点もあった。
さらに、例えば、操作側筐体またはヒンジ部に撮像部を備える機器の場合、ハイアングルやローアングルでの撮影時に、表示部が見やすい状態で撮影することが困難であるという問題もあった。
【0004】
本発明の課題は、収納時は小さくしておけるとともに、いわゆるビュースタイルの状態おいて、操作部筐体の向きを変えずに、表示部筐体の向きを所望の向きに向けやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体と第2筐体とを第1軸を中心に開閉可能に連結すると共に、前記第1軸と軸線が交差する第2軸を中心に回転可能に連結する連結部材と、を備える筐体装置であって、前記連結部材は、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げる方向に延長させる延長機構を備え、当該延長機構によって前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げた状態で、前記第1筐体と第2筐体とを前記第2軸を中心とする回転動作が許容されることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の筐体装置であって、前記延長機構は、前記第1筐体または第2筐体の一方に結合された第1結合部材と、前記第1筐体または第2筐体の他方に結合された第2結合部材とを備え、前記第1結合部材または第2結合部材の一方に設けられた第1係合部に沿って、前記第1結合部材または第2結合部材の他方に設けられた第2係合部が摺動することにより、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げる方向に延長させることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の筐体装置であって、前記延長機構は、延長終端の位置にて、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げた状態に保持させる保持機構を更に備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の筐体装置であって、前記保持機構は、前記第2係合部と、前記他方の結合部材に設けられた保持用突起とが、前記延長終端の位置にて、前記第1係合部と前記一方の結合部材の外縁を挟み込むことにより、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げた状態に保持することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の筐体装置であって、前記第1筐体は表示部を備え、前記第2筐体は操作部を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の筐体装置であって、前記第2筐体または前記連結部材は撮像部を更に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の筐体装置であって、前記第1筐体は太陽電池パネルを更に備えることを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の筐体装置であって、前記第1筐体はアンテナを更に備えることを特徴とする。
【0013】
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の筐体装置を備える電子機器を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、収納時は、両筐体間の間隔を狭めた延長していない状態にして、小さくしておくことができるとともに、いわゆるビュースタイルの状態で、両筐体間の間隔を広げることにより、例えば、操作部を有する筐体の向きを変えずに、表示部を有する筐体の向きを所望の向きに向けやすくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明を適用した電子機器の一実施形態の構成として2軸ヒンジを備える携帯電話を示したもので、図2は図1(c)のビュースタイル状態でヒンジカバーを省略して2軸ヒンジ構造を示したものであり、1は第1筐体、2は第2筐体、3はヒンジカバー、4は2軸ヒンジ、5は連結部材である。
【0016】
図示のように、表示部11を有する第1筐体1と操作部21を有する第2筐体2はヒンジカバー3で覆われた2軸ヒンジ4を介して結合されている。2軸ヒンジ4は、第1軸である一対のヒンジ軸41と第2軸である回転支軸42とで構成されて、第1筐体1と第2筐体2の間に連結部材5を介して連結されている。第1筐体1と第2筐体2は、ヒンジ軸41を中心として折り畳み可能(開閉可能)に組み付けられていて、第1筐体1は第2筐体2に対し回転支軸42を中心として回転可能に組み付けられている。なお、図示例において、ヒンジ軸41と回転支軸42は互いの軸線が直交しているが、軸線は直交に限らず交差していればよく、いわゆる立体交差も含まれる。
【0017】
連結部材5は、図3にも拡大して示すように、第2筐体2の内部に各々固定される一対の第1結合プレート51と、一対のヒンジ軸41の外端に各々固定される一対の第2結合プレート52と、一対のヒンジ軸41の内端を両端に各々支持して回転支軸42の一端を中央に支持するコ字状の連結プレート53と、回転支軸42の他端に固定して第1筐体1の内部に固定される固定プレート54とから構成されている。
【0018】
そして、第1結合プレート51と第2結合プレート52は延長機構を構成している。
従って、図4に示すように、第1結合プレート51と第2結合プレート52を延長してビュースタイル状態で回転支軸42を中心に第1筐体1を回転させた状態にしたり、図5に示すように、同じく第1結合プレート51と第2結合プレート52を延長してビュースタイル状態で第2筐体2と回転支軸42を中心に回転させた第1筐体1とで卓上において自立状態にしたりすることができる。
【0019】
また、図示しないが、第2筐体2または連結部材5に撮像部が設けられている。例えば、撮像部は、第2筐体2の操作部21と反対側の面に設けられ、または、連結部材5の中央等に設けられてヒンジカバー3から外部に露出し、或いは、ヒンジカバー3に設けられている。
従って、図6に示すように、撮像部によるカメラ撮影状態で回転支軸42を中心に第1筐体1を回転させて表示部11をハイアングル状態にしたり、図7に示すように、同じくカメラ撮影状態で回転支軸42を中心に第1筐体1を回転させて表示部11をローアングル状態にしたりすることができる。
【0020】
図8及び図9は第1結合プレート51と第2結合プレート52の延長機構の構成例を示したもので、第1結合プレート51には、第1係合部をなす縦方向のスリット51aが形成されて、第2結合プレート52には、スリット51aに係合する第2係合部をなす突部52aが形成されている。この突部52aは、スリット51aを貫通して頭部を大径加工することで抜け止めされている。
【0021】
以上の第1結合プレート51と第2結合プレート52の延長機構により、2軸ヒンジ4は、図8に示す開閉の動きをする。すなわち、図8(a)に示すように、第1筐体1及び第2筐体2を折り畳む閉じ状態において、第1結合プレート51のスリット51aに沿って突部52aを移動(摺動)させて、第1結合プレート51に対し第2結合プレート52を延長することができる。そして、第2筐体2に対しヒンジ軸41を中心に第1筐体1を回転させて図8(b)に示す開き途中状態を経て、図8(c)に示すように、第2筐体2に対し第1筐体1を開き状態にすることができる。
【0022】
また、2軸ヒンジ4は、図9に示す回転の動きをする。すなわち、図9(a)に示すように、第2筐体2に対しヒンジ軸41を中心に回転させて第1筐体1を立ててから、第2筐体2に対し回転支軸42を中心に第1筐体1を回転させることができる。そして、図9(b)に示す回転途中状態を経て、図9(c)に示すように、第1筐体1を180度回転させてから折り畳むことで、ビュースタイル状態にすることができる。
【0023】
図10は図2の2軸ヒンジ構造側から見た側面図で、図10(a)から図10(b)に示すように、第1結合プレート51に対し第2結合プレート52を延長させて、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げることができる。逆に、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた図10(b)の状態から図10(a)に示すように、第1筐体1と第2筐体2の間隔を狭めることができる。
【0024】
図11は図10の2軸ヒンジ構造の斜視図で、図11(a)から図11(b)に示すように、第1結合プレート51のスリット51aに沿って突部52aを移動させて、第1結合プレート51に対し第2結合プレート52を延長させて、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げることができる。逆に、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた図11(b)の状態から図11(a)に示すように、スリット51aに沿って突部52aを移動させて、第1筐体1と第2筐体2の間隔を狭めることができる。
【0025】
以上、実施形態の2軸ヒンジ4を備える携帯電話によれば、2軸ヒンジ4の連結部材5を、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げる方向に延長させる延長機構を備え、当該延長機構によって第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた状態で、第1筐体1と第2筐体2とを回転支軸42を中心とする回転動作が許容される構成としたので、以下の作用効果が得られる。
【0026】
先ず、収納時は、両筐体1・2間の間隔を狭めた延長していない状態にして、小さくしておくことができる。
そして、いわゆるビュースタイルの状態で、両筐体1・2間の間隔を広げることにより、操作部21を有する第2筐体2の向きを変えずに、表示部11を有する第1筐体1の向きを所望の向きに向けやすくすることができる。すなわち、表示部11の視角調整が容易になる。
【0027】
具体的には、例えば、卓上に両筐体1・2の側面を下にして立てて置いた場合、上方向から見やすいように表示部11を向けることができる。
また、両筐体1・2間の間隔を広げることにより、両筐体1・2の長手方向の側面で自立させた場合の安定性が向上する。そして、自立させた状態で、表示部11を有する第1筐体1が備える機能の指向性調整が容易になる。
【0028】
しかも、以上の連結部材5の延長機構を、第1結合プレート51と第2結合部材52とを備え、スリット51aに沿って突部52aが摺動する構成としたことにより、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げる方向に延長させる簡単な構造で実現することができる。
【0029】
さらに、実施形態のように、第2筐体2または連結部材5或いはヒンジカバー3に撮像部を備えられている場合、ハイアングルやローアングルでの撮影時に、表示部11を見やすい状態にして撮影することができる。
【0030】
(実施形態2)
次に、図12は図11(b)の延長機構部分を拡大して実施形態2を示したもので、前述した実施形態1と同様、41はヒンジ軸、51は第1結合プレート、51aはスリット、52は第2結合プレート、52aは突部であって、52bは保持用突起である。
【0031】
実施形態2において、前記連結部材5の延長機構は、図示のように、その延長終端の位置にて、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた状態に保持させる保持機構を更に備えている。
すなわち、連結部材5の延長機構部分の側面図である図12(a)及び斜視図である図12(b)に示すように、第2結合プレート52には、第1結合プレート51のスリット51aの状態に突部52aが位置する延長終端の位置において、第1結合プレート51の上端外縁に当接する小さな保持用突起52bが形成されている。
【0032】
この保持用突起52bは、第2結合プレート52の突部52aが第1結合プレート51のスリット51aの上端位置に達するまでは、第1結合プレート51の内面に押さえ付けられて接しており、突部52aがスリット51aの上端位置に達した時点で、第1結合プレート51の上端外縁に当接してストッパーとして機能する。
【0033】
従って、第1結合プレート51のスリット51aの上端に突部52aが位置する延長終端の位置において、第2結合プレート52の突部52aと保持用突起52bとが、スリット51aと第1結合プレート51の外縁を挟み込むことにより、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた状態に保持することができる。
【0034】
以上、実施形態2の2軸ヒンジ4を備える携帯電話によれば、連結部材5の延長機構を、その延長終端の位置にて、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた状態に保持させる保持機構を備える構成としたので、前述した実施形態1の2軸ヒンジ4により得られる作用効果に加え、延長機構の延長終端の位置にて、安定的に両筐体1・2の間隔を保持させることができるといった利点が得られる。
【0035】
しかも、このように、第1筐体1と第2筐体2の間隔を広げた状態に保持する保持機構を、突部52aがスリット51aの上端位置に達した時点で、第1結合プレート51の上端外縁に当接してストッパーとして機能する保持用突起52bを設けるだけの簡単な構造で実現することができる。
【0036】
(実施形態3)
図13は実施形態3の2軸ヒンジ4を備える携帯電話を開いた状態でヒンジカバー3の前面部を省略して2軸ヒンジ構造を示したもので、図14はその2軸ヒンジ構造を拡大して示しており、前述した実施形態1と同様、1は第1筐体、11は表示部、2は第2筐体、21は操作部、3はヒンジカバー、4は2軸ヒンジ、41はヒンジ軸、42は回転支軸、5は連結部材、51は第1結合プレート、52は第2結合プレート、54は固定プレートである。
【0037】
実施形態3において、連結部材5は、図示のように、一対のヒンジ軸41を各々支持するヒンジカバー3と、そのヒンジカバー3に一体に設けた一対の第1結合プレート51と、回転支軸42を支持する第2結合プレート52と、回転支軸42の他端に固定して第1筐体1の内部に固定される固定プレート54とから構成されている。
【0038】
そして、連結部材5の延長機構は、第1結合プレート51と第2結合プレート52とから構成される。前述した実施形態1と同様、例えば、第1結合プレート51には縦方向のスリット51aが形成されて、第2結合プレート52には、スリット51aに係合する突部52aが形成されている。
【0039】
以上、実施形態3の2軸ヒンジ4を備える携帯電話によっても、前述した実施形態1と同様の作用効果が得られる。
【0040】
(実施形態4)
図15は実施形態4として連結部材5を延長してビュースタイル状態で筐体1を回転させた状態を示したもので、前述した実施形態1と同様、1は第1筐体、11は表示部、2は第2筐体、4は2軸ヒンジ、41はヒンジ軸、42は回転支軸、5は連結部材、51は第1結合プレート、52は第2結合プレート、53は連結プレートであって、12は操作キー、13は太陽電池パネル、14はループアンテナである。
【0041】
実施形態4において、第1筐体1の表示部11の側方には、図示のように、例えば、十字キーによる操作キー12と、太陽電池パネル13と、内部に平面的なループアンテナ14が設けられている。
【0042】
以上、実施形態4の2軸ヒンジ4を備える携帯電話によれば、第1筐体1の表示部11の側方に太陽電池パネル13が設けられているとき、前述した実施形態1の2軸ヒンジ4により得られる作用効果に加え、例えば、自立させた状態で太陽光により充電する場合、発電状況が良い状態にしやすくすることができるといった利点が得られる。
【0043】
さらに、実施形態のように、第1筐体1の表示部11の側方にループアンテナ14を設けられているとき、例えば、自立させた状態でTV等を見る場合、受信状況が良い状態にしやすくすることができる。
【0044】
(変形例)
なお、以上の実施形態においては、携帯電話やビデオカメラとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電卓、デジタルカメラ、PDA、ノートパソコン、ウェアラブルパソコンなど、筐体を2軸ヒンジで結合した電子機器の全てに用いることができる。
また、実施形態では、結合部材の係合部について、スリットに突部が係合する構造としたが、溝層の凹部に突部が係合する構造や、切り欠きに突部が係合する構造としてもよい。
さらに、第1結合部材と第2結合部材の第1係合部と第2係合部の関係も、実施形態と逆であってもよい。
また、連結部材、結合部材の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明を適用した電子機器の一実施形態の構成を示すもので、2軸ヒンジを備える携帯電話を示した斜視図であって、折り畳んだ状態(閉じた状態)を示した図(a)、開いた状態を示した図(b)、ビュースタイル状態を示した図(c)である。
【図2】図1(c)のビュースタイル状態でヒンジカバーを省略して2軸ヒンジ構造を示した図である。
【図3】図2の2軸ヒンジ構造の拡大図である。
【図4】図2の連結部材を延長してビュースタイル状態で筐体を回転させた状態を示した斜視図である。
【図5】図4のビュースタイル状態で自立状態を示した側面図である。
【図6】カメラ撮影状態で筐体を回転させたハイアングル状態を示した斜視図である。
【図7】図6と同じくカメラ撮影状態でローアングル状態を示した斜視図である。
【図8】図3の2軸ヒンジ構造のヒンジの開閉の動きを示す斜視図で、閉じ状態を示した図(a)、開き途中状態を示した図(b)、開き状態を示した図(c)である。
【図9】図3の2軸ヒンジ構造のヒンジの回転の動きを示す斜視図で、通常の向きで開いている状態を示した図(a)、回転途中状態を示した図(b)、ビュースタイル(180度回転)の向きで開いている状態を示した図(c)である。
【図10】図2の2軸ヒンジ構造側から見た側面図で、両筐体の間隔を狭めた状態を示した図(a)と、両筐体の間隔を広げた状態を示した図(b)である。
【図11】図10の2軸ヒンジ構造の斜視図で、両筐体の間隔を狭めた状態を示した図(a)と、両筐体の間隔を広げた状態を示した図(b)である。
【図12】実施形態2を示すもので、図11(b)の延長機構部分を拡大して示した側面図(a)及び斜視図(b)である。
【図13】実施形態3の2軸ヒンジを備える携帯電話を開いた状態を示す斜視図で、ヒンジカバーの前面部を省略して2軸ヒンジ構造を示した図である。
【図14】図13の2軸ヒンジ構造の拡大図である。
【図15】実施形態4を示すもので、連結部材を延長してビュースタイル状態で筐体を回転させた状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
1 第1筐体
11 表示部
13 太陽電池パネル
14 アンテナ
2 第2筐体
21 操作部
3 ヒンジカバー
4 2軸ヒンジ
41 第1軸
42 第2軸
5 連結部材
51 第1結合部材
51a 第1係合部
52 第2結合部材
52a 第2係合部
52b 保持用突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体と第2筐体とを第1軸を中心に開閉可能に連結すると共に、前記第1軸と軸線が交差する第2軸を中心に回転可能に連結する連結部材と、を備える筐体装置であって、
前記連結部材は、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げる方向に延長させる延長機構を備え、
当該延長機構によって前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げた状態で、前記第1筐体と第2筐体とを前記第2軸を中心とする回転動作が許容されることを特徴とする筐体装置。
【請求項2】
前記延長機構は、前記第1筐体または第2筐体の一方に結合された第1結合部材と、前記第1筐体または第2筐体の他方に結合された第2結合部材とを備え、
前記第1結合部材または第2結合部材の一方に設けられた第1係合部に沿って、前記第1結合部材または第2結合部材の他方に設けられた第2係合部が摺動することにより、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げる方向に延長させることを特徴とする請求項1に記載の筐体装置。
【請求項3】
前記延長機構は、延長終端の位置にて、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げた状態に保持させる保持機構を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の筐体装置。
【請求項4】
前記保持機構は、前記第2係合部と、前記他方の結合部材に設けられた保持用突起とが、前記延長終端の位置にて、前記第1係合部と前記一方の結合部材の外縁を挟み込むことにより、前記第1筐体と第2筐体の間隔を広げた状態に保持することを特徴とする請求項3に記載の筐体装置。
【請求項5】
前記第1筐体は表示部を備え、
前記第2筐体は操作部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の筐体装置。
【請求項6】
前記第2筐体または前記連結部材は撮像部を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の筐体装置。
【請求項7】
前記第1筐体は太陽電池パネルを更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の筐体装置。
【請求項8】
前記第1筐体はアンテナを更に備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の筐体装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の筐体装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−114799(P2010−114799A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287450(P2008−287450)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】