説明

管理システム及び管理方法

【課題】互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムにおいて、異常発生から異常検出までの時間を短くする。
【解決手段】判断基準記憶部(データベース204)は、複数の製造装置206それぞれごとに、異常を有すると判断するための判断基準情報を記憶している。処理条件取得部(品質管理システム203)は、処理対象装置がいずれかの製造装置206において処理されたときに、当該処理における処理条件を取得する。異常判断部(品質管理システム203)は、判断基準情報を判断基準記憶部から読み出し、読みだした判断基準情報と処理条件に基づいて製造装置206に異常があるか否かを判断する。停止情報生成部(品質管理システム203)は、製造装置206に異常があると異常判断部が判断した時に、製造装置206の動作を停止させるための情報である装置停止情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムを管理する管理システム及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の製造装置を有する半導体製造システムにおいて、製造装置に異常が発生した場合、該当装置の異常状態を放置してそのまま処理を続けると大量の不良品が発生する可能性がある。また、異常な装置で処理された中間製品に対して後続プロセスを継続することは、製造ラインのリソースを無駄に使用することになる。これらの問題に対応するために、製造装置を管理するシステムを用いて管理する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。なお、ここで言う製造装置の異常とは必ずしも処理された製品に悪影響が有る場合を意味するわけではなく、装置の情報(プロセス結果のトレンドが要注意状態にあるとか、通常は規格範囲内にあるプロセス結果が規格範囲から外れたなど)から、装置をチェックした方が良いと判断される状態を意味している。
【0003】
ここで、図16を用いて、特許文献1に記載の生産管理システムの判定値算出装置を説明する。製造装置102は、ネットワーク104を介して中央制御装置101に接続している。また、処理された製品をチェックするためのテスト装置103もネットワーク104を介して中央制御装置101に接続している。中央制御装置101は、各製造装置102の処理条件、処理状況を把握する。これにより中央制御装置101はどの製造装置102にどの製品が通過して処理されたかを管理することが可能となる。
【0004】
また、中央制御装置101は、テスト装置103からネットワーク104を介して中央制御装置101へ送られてくるデータをもとに、良品/不良品の判別を行うとともに不良分類別にして集計を行う。そして中央制御装置101は、集計結果と過去に発生して記録されている不良内容を比較して、不良原因を発生させていると判断した製造装置102へネットワーク104を介して警告し、製造現場の装置管理者に調整やメンテナンスを促す。
【特許文献1】特開平8−195406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、テスト装置でデータを収集しなければ、不良原因を発生させたと考えられる製造装置すなわち異常を有する製造装置を特定することができない。このため、異常発生から異常確認までの間に時間が経過する。その間、問題のある製造装置で製造処理を継続することになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムを管理する管理システムであって、
前記複数の製造装置それぞれごとに、当該製造装置が異常を有すると判断するための判断基準情報を、前記製造装置を相互に識別する装置IDに対応付けて記憶している判断基準記憶部と、
処理対象装置がいずれかの前記製造装置において処理されたときに、当該処理を行った前記製造装置の前記装置ID、及び当該処理における処理条件を取得する処理条件取得部と、
前記処理条件取得部が取得した前記装置IDに対応する前記判断基準情報を前記判断基準記憶部から読み出し、読みだした前記判断基準情報と前記処理条件に基づいて、前記処理条件取得部が取得した前記装置IDが示す前記製造装置に異常があるか否かを判断する異常判断部と、
異常があると前記異常判断部が判断した時に、前記処理条件取得部が取得した前記装置IDが示す前記製造装置の動作を停止させるための情報である装置停止情報を生成する停止情報生成部と、
を備える管理システムが提供される。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0008】
本発明によれば、処理条件取得部は、処理対象装置がいずれかの製造装置において処理されたときに、当該処理を行った製造装置の装置ID、及び当該処理における処理条件を取得する。そして異常判断部は、判断基準記憶部が記憶している判断基準情報と処理条件に基づいて、処理条件取得部が取得した装置IDが示す製造装置に異常があるか否かを判断する。このため、処理対象装置がいずれかの製造装置において処理されたときに、その製造装置に異常があるか否かを判断することができる。従って、異常発生から異常検出までの時間を短くすることができる。
【0009】
本発明によれば、互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムを管理する管理方法であって、
コンピュータが、前記複数の製造装置それぞれごとに、当該製造装置が異常を有すると判断するための判断基準情報を、前記製造装置を相互に識別する装置IDに対応付けて記憶しておき、
処理対象装置がいずれかの前記製造装置において処理されたときに、前記コンピュータが、当該処理を行った前記製造装置の前記装置ID、及び当該処理における処理条件を取得し、
前記コンピュータが、取得した前記装置IDに対応する前記判断基準情報と前記処理条件に基づいて、取得した前記装置IDが示す前記製造装置に異常があるか否かを判断し、異常があると判断した時に、取得した前記装置IDが示す前記製造装置の動作を停止させるための情報である装置停止情報を生成する管理方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムにおいて、異常発生から異常検出までの時間を短くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
図1は、第1の実施の形態における管理システムの使用態様を示すブロック図である。この管理システムは、互いに異なる処理を行う複数の製造装置206を有する半導体製造システムを管理する管理システムである。管理システムは、判断基準記憶部(データベース204)、処理条件取得部(品質管理システム203)、異常判断部(品質管理システム203)、及び停止情報生成部(品質管理システム203)を備える。判断基準記憶部は、複数の製造装置206それぞれごとに、当該製造装置206が異常を有すると判断するための判断基準情報を、製造装置206を相互に識別する装置IDに対応付けて記憶している。処理条件取得部は、処理対象装置がいずれかの製造装置206において処理されたときに、当該処理を行った製造装置206の装置ID、及び当該処理における処理条件を取得する。異常判断部は、処理条件取得部が取得した装置IDに対応する判断基準情報を判断基準記憶部から読み出し、読みだした判断基準情報と処理条件に基づいて、処理条件取得部が取得した装置IDが示す製造装置206に異常があるか否かを判断する。停止情報生成部は、製造装置206に異常があると異常判断部が判断した時に、処理条件取得部が取得した装置IDが示す製造装置206の動作を停止させるための情報である装置停止情報を生成する。判断基準情報は、例えば、JIS規格で定められた異常パターン(管理特性値が連続6点増加する等)とか、経験に基づいてその製造ライン独自で定めた管理特性値の異常パターン、あるいは、その製造装置で処理した管理特性値(例えば成膜された膜の膜厚)が対象製品の管理規格範囲を外れたかどうかなどである。
【0013】
各製造装置206と品質管理システム203は、通信網207を介して互いに接続している。通信網207には、さらに生産制御システム201(処理条件管理部)及び履歴検索システム205が接続している。生産制御システム201は、データベース202にも接続しており、各製造装置206における処理条件を各製造装置206から取得する。そして、いずれかの製造装置206が新たに処理対象装置を処理して新たな処理条件をその製造装置206から取得したときに、品質管理システム203に、この新たな処理条件を装置IDに対応付けて送信する。
【0014】
また生産制御システム201(装置停止情報記憶部)は、装置停止情報と装置IDを対応付けて記憶する。そして生産制御システム201(処理前装置ID取得部)は、処理対象装置がいずれかの製造装置206において処理されるときに、当該製造装置206の装置IDを取得する。生産制御システム201は、取得した装置IDに対応する装置停止情報を記憶していたときに、取得した装置IDに対応する製造装置206の動作を停止させる。
【0015】
さらに品質管理システム203(処理条件取得部)は、装置ID及び処理条件に対応付けて、処理対象装置を相互に識別する製品IDを取得する。品質管理システム203(停止情報生成部)は、品質管理システム203(処理条件取得部)が取得した装置IDが示す製造装置206に異常があると判断した時に、品質管理システム203(処理条件取得部)が取得した製品IDが示す処理対象装置への処理を中止するための情報である装置処理中止情報を生成する。
【0016】
このとき、生産制御システム201(装置処理中止情報記憶部)は、装置処理中止情報と前記製品IDを対応付けて記憶する。そして生産制御システム201(処理前製品ID取得部)は、処理対象装置がいずれかの製造装置206において処理されるときに、処理対象となっている処理対象装置の製品IDを取得する。そして生産制御システム201(装置処理停止指令送信部)は、生産制御システム201(処理前製品ID取得部)が取得した製品IDに対応する装置処理中止情報が生産制御システム201(装置処理中止情報記憶部)に記憶されていたときに、生産制御システム201(処理前製品ID取得部)が取得した製品IDに対応する処理対象装置への処理を停止させる。
【0017】
図1に示した生産制御システム201および品質管理システム203の各機能は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。品質管理システムの各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
図2は、データベース202が記憶しているデータの構成を示す図である。データベース202は、工程手順テーブル3100、履歴テーブル3200、及び製造装置状態テーブル3300を有している。工程手順テーブル3100は、各製品の製造手順と各工程の処理条件を記録している。履歴テーブル3200は、各製品の進捗履歴を記録している。製造装置状態テーブル3300は、各製造装置206の作業可否状態を記録している。
【0019】
詳細には、工程手順テーブル3100は、製造ラインで製造する品種ごとに工程手順名3101というキー項目を有している。このキー項目のもとに、処理順を示すシーケンス番号3102と個々の処理内容を指定した処理条件3103が記録されている。
【0020】
履歴テーブル3200は、製造ラインで処理されている処理対象装置ごとに、処理対象装置を相互に識別する製品ID3201と、その処理対象装置と紐づいている工程手順名3202が記録されている。製品ID3201は、処理対象装置を相互に識別するIDであり、例えばロット番号である。また履歴テーブル3200は、各処理対象装置に対して継続して処理を行なってよいか否かを示す処理可否状態3203と、処理された履歴順を示すシーケンス番号3204、処理された工程の作業開始日時3205、作業終了日時3206、処理対象装置を処理した製造装置206を示す装置ID3207、および各製造装置206で処理されたときの処理温度、圧力、ガス流量、電流、電圧、寸法、膜厚などの処理条件を示す処理データ3208が項目名と一緒に記録されている。
【0021】
製造装置状態テーブル3300(装置停止情報記憶部)は、各製造装置206を相互に識別するための装置ID3301と、各製造装置206の作業可否状態3302すなわち装置停止情報の有無が記録されている。
【0022】
図3は、データベース204が記憶しているデータの構成を示す図である。データベース204は、層別テーブル4100、規格テーブル4200(判断基準記憶部)、及びデータテーブル4300を有している。規格テーブル4200は層別テーブル4100の配下に位置しており、データテーブル4300は規格テーブル4200の配下に位置している。
【0023】
層別テーブル4100は、生産制御システム201より送られてきた処理条件をフィルタリングするための情報を記録している。層別テーブル4100は、各フィルタリング情報を管理するためのID4101、フィルタリングの対象となる製造装置206を指定する管理装置情報4110、および処理データを送信する装置を指定するデータ装置情報4120を有している。
【0024】
管理装置情報4110には、フィルタリングの対象となる製造装置206を特定するための装置ID4111、工程手順名4112、処理条件4113、シーケンス番号4114が含まれている。データ装置情報4120には、処理データを送信する装置および処理工程を特定するための処理条件4121、及びシーケンス番号4122が含まれている。
【0025】
規格テーブル4200は、製造装置206が異常を有すると判断するための判断基準情報を装置ID4111に対応付けて記憶している。詳細には、規格テーブル4200には、異常の有無を判定する際に用いられる処理データの項目名4201、処理データに対する規格値4202、規格の判定パターン4203、及び規格はずれ(異常)と判断されたときの履歴チェックの有無を指定したフラグ4204を有している。ここでの履歴チェックとは、製造装置206の作業履歴をチェックすることである。また規格テーブル4200は、履歴チェックを行なうと指定された項目について、階層4205および履歴チェックの対象となる期間4206も記憶している。
【0026】
データテーブル4300は、規格(判断基準情報)ごとの判定結果を記録している。詳細には、データテーブル4300は、処理された製品ID4301、作業終了日時4302、処理データ4303、および規格判定結果4304を記録している。
【0027】
図4は、図1に示したシステムにおいて、処理対象装置を処理するときの動作を示すフローチャートである。まず、複数の処理対象装置を所定の製造装置206にセットする。製造装置206は、セットされた処理対象装置の製品ID3201を取得して、通信網207を介して生産制御システム201へ送る。
【0028】
生産制御システム201は、送られた製品ID3201に基づいて履歴テーブル3200をデータベース202より検索し、検索した履歴テーブル3200における処理可否状態3203のデータをチェックする。ここで生産制御システム201は、セットされた処理対象装置に対して、装置処理中止情報(すなわち処理を中止する旨の情報)が記憶されているか否かを確認する(ステップS501)。装置処理中止情報が記憶されている場合、この製品ID3201を送った製造装置206にアラーム情報を返して、これ以降の処理を中止させる(ステップS505)。
【0029】
また生産制御システム201は、製品ID3201を送った製造装置206の装置ID3301に基づいて、製造装置状態テーブル3300を検索する。そして、この製造装置206の作業可否状態3302すなわち装置停止情報の有無を確認する(ステップS502)。確認の結果、この製造装置206に対応する装置停止情報が記憶されていた場合、この装置ID3301に対応する製造装置206にアラーム情報を返して、これ以降の処理を中止させる(ステップS505)。
【0030】
処理対象装置及び製造装置206のいずれにも装置処理中止情報及び装置停止情報が記憶されていなかったとき、生産制御システム201は、通信網207を介して該当製造装置206へ該当製品の処理開始を指示する。また、生産制御システム201はデータベース202の履歴テーブル3200のうち製品ID3201が一致するテーブルに、シーケンス番号3204を追加し、かつ作業開始日時3205、及び装置ID3207を記録する(ステップS503)。
【0031】
製造装置206は、処理を完了したら、通信網207を介して生産制御システム201に作業終了日時と処理データ(処理条件)を送信する。生産制御システム201は、送られた情報をデータベース202の履歴テーブル3200のうち製品ID3201が一致するテーブルに、作業終了日時3206及び処理データ3208を記録する(ステップS504)。
【0032】
このような処理を各製品の各処理工程で行うことで、製造ライン内での処理情報をデータベース202に蓄積する。
【0033】
生産制御システム201は、履歴テーブル3200の作業終了日時3206と処理データ3208への情報記録作業が完了したら、記録した履歴テーブルの製品ID3201、工程手順名3202、シーケンス番号3204、作業開始日時3205、作業終了日時3206、装置ID3207、及び処理データ3208を、通信網207を介して品質管理システム203に送信する。
【0034】
図5は、生産制御システム201から情報を受信した後の品質管理システム203の動作を示すフローチャートである。品質管理システム203は、生産制御システム201から送られてきた製品IDに対応する層別テーブル4100の有無を確認することにより、処理が終了した製造装置206が管理対象であるか否かのチェックを行う(ステップS601)。管理対象としない装置の例として、例えば測定装置を挙げることができる。例えばずっと同じ測定値を出し続けるなどの場合には、本実施形態を一部適用することは適当であるが、測定装置は定期的に標準サンプルを用いたチェックを行うなどの方法を取った方が望ましい。
【0035】
処理が終了した製造装置206が管理対象である場合、品質管理システム203は、その製品IDに対応する層別テーブル4100のデータ装置情報4120において、処理条件4121およびシーケンス番号4122が指定されているかチェックする(ステップS602)。
【0036】
データ装置情報4120の処理条件4121およびシーケンス番号4122が指定されていない場合、品質管理システム203は、送られた処理データ3208のうち、規格テーブル4200の項目名4201に対応するデータを検索する。品質管理システム203は、検索したデータ(項目名4201)に対応するデータテーブル4300にレコードを追加し、このレコードに製品ID4301、作業終了日時4302、および処理データ4303を記録する(ステップS603)。製造装置206が加工装置である場合、処理データ4303は、処理対象装置の検査結果、例えば加工後の処理対象装置の測定値である。
【0037】
データ装置情報4120内に処理条件4121およびシーケンス番号4122が指定されている場合、品質管理システム203は、生産制御システム201より送られた情報、管理装置情報4110、およびデータ装置情報4120より、作業終了報告を行った製造装置206が、管理対象の処理(シーケンス)であるかどうかの判断を行う(ステップS604)。
【0038】
管理対象の処理(シーケンス)でないと判断した場合、品質管理システム203は、生産制御システム201より送られた情報のうち、規格テーブル4200の項目名4201に対応するデータを検索する。品質管理システム203は、検索したデータ(項目名4201)に対応するデータテーブル4300において、処理対象製品の製品ID4301及び作業終了日時4302が記録されている処理データ欄に、該当するデータ値を記録する(ステップS605)。
【0039】
管理対象の処理(シーケンス)であると判断した場合、品質管理システム203は、生産制御システム201より送られた情報のうち、規格テーブル4200の項目名4201に対応するデータを検索する。品質管理システム203は、検索した項目名4201に対応する規格テーブル4200配下のデータテーブル4300にレコードを追加して、製品ID4301及び作業終了日時4302を登録する(ステップS606)。
【0040】
品質管理システム203は、ステップS603およびステップS605で登録された処理データ4303に対して、対応する規格テーブル4200内の規格値4202と判定パターン4203を用いた規格判定(すなわち異常の有無の判断)を行う(ステップS607)。規格判定の結果がNGの場合(すなわち異常があると判断した場合)は、NGになった判定パターン4203の履歴チェックフィールドのフラグ4204を検索して、履歴チェックの有無(すなわち履歴の調査を行なうか否か)を確認する(ステップS608)。
【0041】
履歴チェックフィールドのフラグ4204が無の場合(すなわち履歴の調査を行わない場合)は、品質管理システム203から通信網207を介して生産制御システム201へ、制御対象となる装置IDと製品IDとを有した制御処理イベント(装置停止情報及び装置処理中止情報)を送信する。制御処理イベントを受け取った生産制御システム201は、データベース202に記録されている履歴テーブル3200の該当製品の処理可否状態3203を作業不可に変更する。併せて製造装置状態テーブル3300の該当装置IDの作業可否状態3302を作業不可に変更する(ステップS609)。
【0042】
履歴チェックフィールドのフラグ4204が有の場合(すなわち履歴の調査を行う場合)は、データテーブル4300の作業終了日時4302から、対象となる判定パターン4203に記載されている期間4206をもとに遡ることにより、検索開始日時を算出する(ステップS610)。
【0043】
次いで品質管理システム203は、通信網207を介して履歴検索システム205へ検索処理イベント、管理対象の装置ID4111、階層4205、及び算出した検索開始日時を送信する(ステップS611)。
【0044】
図6は、履歴検索システム205の動作を示すフローチャートである。品質管理システム203からイベントおよびこれに付随する情報を受け取った履歴検索システム205は、受け取った装置IDと検索開始日時をキーに、生産制御システム201が有しているデータベース202内の履歴テーブル3200から、検索開始日時から現在までの期間で、該当装置IDで処理を行った処理対象製品の製品ID3201および作業終了日時3206をリストアップする(ステップS701)。次いで履歴検索システム205は、リストアップしたデータの先頭フィールドにポインタを設定する。
【0045】
次いで履歴検索システム205は、ポインタが指しているフィールドに、検索された製品IDが記録されているかチェックする(ステップS702)。製品IDが記録されている場合、履歴検索システム205は、その製品IDをキーに、履歴テーブル3200より、管理対象となっている製造装置206における処理が行なわれた後に、その処理対象装置に処理を行なった製造装置206の装置IDをリストアップする(ステップS703)。このリストアップは、例えば2次汚染の可能性のある製造装置206をリストアップすることである。
【0046】
履歴検索システム205は、通信網207を介して生産制御システム201に、対象となる製品IDとステップS703でリストアップした装置IDを含む制御処理イベントを送信する。制御処理イベントを受け取った生産制御システム201は、データベース202に記録されている履歴テーブル3200の該当製品の処理可否状態3203を作業不可に変更する。また生産制御システム201は、製造装置状態テーブル3300の該当装置IDの作業可否状態3302を作業不可に変更する(ステップS704)。
【0047】
履歴検索システム205及び生産制御システム201は、ポインタが最終フィールドを指し示すまで、ステップS702〜ステップS704の処理を繰り返す。その後、履歴検索システム205は、品質管理システム203から送られてきた階層4205の値をチェックする(ステップS705)。階層4205の値が1以上の場合は、前処理のステップS703〜ステップS704で制御対象となった装置、製品および履歴テーブル3200より、新たな装置IDと検索開始日時を取得する(ステップS706)。そして、新たな装置IDと検索開始日時でステップS701〜ステップS704に示した処理を、階層4205の値と同じだけ繰り返す。
【0048】
次に、図7を用いて、ステップS701〜ステップS706における対象製品・装置の検索処理について、製品と処理履歴の関係から改めて説明する。
【0049】
図7では縦に製品、横に装置を記載している。各製品は左から右の流れで処理され、個々の処理で使用された装置欄に○印で示している。また装置欄の右端に近いほど現時刻に近い履歴であることを示している。処理対象製品Aが、製造装置206の一つである装置A101で規格はずれを発生させたとする(801)。履歴チェックを行わない場合は、そのまま処理対象製品Aと装置A101が制御対象となる。
【0050】
履歴チェックを行い、階層が0、そして規格テーブル4200の期間4206とデータテーブル4300に基づいて算出された検索開始日時が、符号802で示す日時であった場合、製品A、Cが処理中止の対象となる。そして製品AおよびCが装置A101における処理のあとに通過した製造装置206である装置B101、D101も、2時汚染の可能性があるため、制御対象となる。
【0051】
階層が1の場合は、前項の処理で制御対象となった装置B101をキーにするとともに、制御対象となった製品A、Cのうちで装置B101での作業終了日時が古い方の日時を検索開始日時803として現時点まで検索すると、製品Dも制御対象となる。そして、製品Dを処理した装置C101が制御対象となる。同様に装置D101をキーにした場合は、検索開始日時804から現時点までが対象期間となる。しかし、その間に製品A、C以外に対象となる履歴はないので、処理対象製品の追加は行わない。
【0052】
階層が2以上の場合も、同様にして、あらたに制御対象となった製造装置206と処理対象製品について、上記と同様の処理を行う。例えば階層が2の場合は、装置キーが装置C101で、製品Dの作業終了日時805が検索開始日時となる。これにより製品Eと装置E101が制御対象となる。また階層が3の場合は、装置キーが装置E101で、製品Eの作業終了日時806が検索開始日時となり、製品Fが制御対象となる。
【0053】
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。本実施形態によれば、品質管理システム203は、処理対象装置がいずれかの製造装置206において処理されたときに、当該処理を行った製造装置206の装置ID、及び当該処理における処理条件を取得する(図5のステップS602,S603)。そして品質管理システム203は、記憶している判断基準情報と処理条件に基づいて、取得した装置IDが示す製造装置206に異常があるか否かを判断する。このため、処理対象装置がいずれかの製造装置206において処理されたときに、その製造装置206に異常があるか否かを判断することができる。従って、異常発生から異常特定までの時間を短くすることができる。
【0054】
さらに生産制御システム201は、異常があると判断された製造装置206に対応付けて、装置停止情報を記憶する。そして装置停止情報が記憶されている製造装置206の動作を停止させる(図4のステップS505)。したがって、不良品となる処理対象製品が増加することを抑制できる。
【0055】
また生産制御システム201は、異常があると判断された処理対象装置に対応付けて、装置処理中止情報を記憶する。そして装置処理中止情報が記憶されている処理対象装置に対する処理を中止させる(図4のステップS505)。したがって、異常があると判断された処理対象装置を介して他の製造装置206に二次汚染が広がることを抑制できる。
【0056】
また、ステップS602、ステップS604、ステップS605、及びステップS606に示した処理により、管理対象の製造装置206で処理した製品ID4301、作業終了日時4302と、その製造装置206で処理された処理対象製品の検査結果を示すデータである処理データ4303とを対応させることが可能となる。これにより、製造装置206自身の処理した情報だけでは判断できなくても、その処理工程後に検査結果を確認するための工程を設定することで、短時間で該当製造装置および製品の監視が可能となる。
【0057】
また、ステップS608、ステップS610、及びステップS611の処理によって、該当する製造装置206で異常が発生したと推定される日時をデータテーブル4300の作業終了日時4302から取得する。この作業終了日時から現在日時の期間と製造装置206をキーにして履歴テーブル3200のデータを検索することで、ステップS701に示したように、この製造装置206で設定した期間内に処理された処理対象製品を抽出することができる。
【0058】
そして、抽出された処理対象製品の製品IDに基づいて、異常が発生した製造装置206より後にその処理対象製品を処理した製造装置206を特定することにより、二次汚染の可能性がある製造装置206を特定することができる。
【0059】
また、検索結果からあらたな作業終了日時(例えば図7の802〜806)と装置IDを取得して、同様の処理を繰り返すことで、トラブルの影響が及んでいると考えられる製品と製造装置を階層的に検索して制御することが可能となる。
【0060】
図8は、第2の実施形態に係るシステムの使用態様を示す図である。このシステムは、検索条件を入力するための端末901が通信網207に接続されている点を除いて、第1の実施形態と同様の構成である。ここでの検索条件は、異常が発生したときに、管理の対象とすべき他の製造装置206及び処理対象装置を検索するための条件である。
【0061】
図9は端末901より入力する検索条件の例である。ここで示す検索条件は、検索対象となる期間1001、検索する階層1002、制御方法1003、並びに工程手順名、製品ID、装置ID、及び処理条件よりなる検索キー1004の入力フィールドを有している。
【0062】
図10は、図8に示したシステムの動作を示すフローチャートであり、第1の実施形態における図6に相当する図である。利用者は、端末901より検索条件を入力し、通信網207を介して履歴検索システム205へ送信する。検索条件を受け取った履歴検索システム205は、受け取った期間1001と検索キー1004を用いて、生産制御システム201が有しているデータベース202内の履歴テーブル3200から、対象となる処理対象装置の製品IDと製造装置206の装置IDを検索する(ステップS701,S702,S703)。
【0063】
履歴検索システム205は、処理対象装置の製品IDと製造装置206の装置IDの検索が完了したら、送られてきた検索条件の制御方法1003の設定内容を確認する(ステップS1101)。設定内容が「自動」の場合、履歴検索システム205は検索された処理対象装置及び製造装置206に対して制御処理を行う。ここでの制御処理は、第1の実施形態において図6のステップS704で示した処理と同様である(ステップS704)。
【0064】
「選択」(手動)の場合、履歴検索システム205は、検索した内容をリストアップして保持しておく(ステップS1101,S1102)。そして、検索処理が指定された階層1002まで完了したら、検索によってリストアップされた製品ID及び装置IDを、通信網207を介して、検索条件を送信した端末901へ送り返す(ステップS1104)。
【0065】
図11は、履歴検索システム205から送られた製品および装置IDリストの表示例である。表示されたリストには、検索された装置ID1202、製品ID1203および該装置で処理した作業条件1204、及び作業開始・終了日時1205,1206が表示されている。また各装置IDおよび製品IDごとに選択ボックス1201,1207を有している。
【0066】
ユーザは、表示された一覧から、処理を中止したい製造装置206および処理対象製品の選択ボックス1201,1207のフラグをOnにして、端末901から通信網207を介して生産制御システム201へ送る。
【0067】
情報を受け取った生産制御システム201は、選択ボックス1201,1207のフラグがOnの製造装置206および処理対象製品に対しては、データベース202に記録されている履歴テーブル3200の該当製品の処理可否状態3203を作業不可に変更し、かつ製造装置状態テーブル3300の該当装置IDの作業可否状態3302を作業不可に変更する。
【0068】
以上、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、製造装置206の処理情報のみでは捕らえることのできない問題(たとえば処理手順や処理条件の設定ミス、汚染や異物混入などの事項)が発生したときに、人が検索条件を設定することで、影響があったと考えられる装置処理および製品の進捗を制御させることで、問題が拡大することを抑制できる。
【0069】
図12は、第3の実施形態に係るシステムにおけるデータベース202が記憶しているデータの構成を示す図である。本実施形態においてデータベース202は、以下を除いて第1または第2の実施形態と同様の構成である。まず、工程手順テーブル3100に、停止禁止工程、およびそのレベルを指定する項目1301が追加されている。そして、製造装置状態テーブル3300に、装置ごとに制御除外レベルを指定する項目1302が追加されている。
【0070】
図13は、本実施形態におけるデータベース204が記憶しているデータの構成を示す図である。本実施形態においてデータベース204は、規格テーブル4200内の判定パターンごとにレベルを指定する項目1401が追加されている点を除いて、第1又は第2の実施形態と同様の構成である。
【0071】
図14は、本実施形態におけるシステムの動作を示すフローチャートであり、第1の実施形態における図6に相当する図である。品質管理システム203から履歴検索システム205に、通信網207を介して処理イベント情報が送信されるとき、第1の実施形態に示した情報に加えて該当した判定パターンの項目1401のレベル情報も併せて送信する。
【0072】
品質管理システム203が製品履歴検索処理(ステップS703)を終了した後、制御対象となる製造装置206の項目1302の除外レベルと、品質管理システム203より送られてきたレベル情報1401とを比較する(ステップS1501)。比較の結果、「項目1401のレベル情報≦項目1302の除外レベル」の場合、品質管理システム203は、その製造装置206に対する装置停止情報の生成処理を実施しないで次のステップへ進む。「項目1401のレベル情報>項目1302の除外レベル」の場合、品質管理システム203は、第1の実施形態と同じ制御処理を行い、その製造装置206に対する装置停止情報の生成処理を行なう(ステップS704)。
【0073】
さらに品質管理システム203は、装置処理中止情報の生成処理が行なわれた処理対象製品については、該当製品の履歴テーブル3200と工程手順テーブル3100より、その処理対象製品について行なわれた処理を特定する。そして品質管理システム203は、特定した処理の項目1301の停止禁止工程に設定されている値と品質管理システム203より送られてきた項目1401のレベル情報を比較する(ステップS1501)。比較した結果、「項目1401のレベル情報>項目1301の停止禁止工程」の場合は、第1の実施形態と同じ制御処理を行い、該当製品の進捗を停止させる。一方、「項目1401のレベル情報≦項目1301の停止禁止工程」の場合は、該当製品の履歴テーブル3200内の状態3203を作業可から品質管理システム203より送られてきた項目1401のレベル情報に変更する(ステップS704)。
【0074】
図15は、本実施形態において、処理対象装置を処理するときの動作を示すフローチャートであり、第1の実施形態の図4に相当する図である。本図に示す処理は、ステップS501〜ステップS504までの処理は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0075】
ステップS504に示した処理が行なわれた後、処理中の処理対象製品の履歴テーブル3200における状態3203の内容をチェックする(ステップS1601)。状態3203にレベル情報が設定されている場合は、工程手順テーブル3100と履歴テーブル3200から次工程の停止禁止工程1301の設定値を検索する(ステップS1602)。「状態3203に設定されているレベル値」>「ステップS1602で検索した次工程の停止禁止工程1301の設定値」の場合は、該当製品の状態3203を作業不可に変更する(ステップS1603)。
【0076】
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、製造装置、処理工程および規格判定パターンにレベル情報を設けることで、製造装置を不必要に停止させることを抑制できる。
【0077】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第1の実施の形態における管理システムの使用態様を示すブロック図である。
【図2】データベースが記憶しているデータの構成を示す図である。
【図3】データベースが記憶しているデータの構成を示す図である。
【図4】図1に示したシステムにおいて、処理対象装置を処理するときの動作を示すフローチャートである。
【図5】生産制御システム201から情報を受信した後の品質管理システム203の動作を示すフローチャートである。
【図6】履歴検索システム205の動作を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS701〜ステップS706における対象製品・装置の検索処理について説明する図である。
【図8】第2の実施形態に係るシステムの使用態様を示す図である。
【図9】端末901より入力する検索条件の例である。
【図10】図8に示したシステムの動作を示すフローチャートである。
【図11】履歴検索システム205から送られた製品および装置IDリストの表示例である。
【図12】第3の実施形態に係るシステムにおけるデータベースが記憶しているデータの構成を示す図である。
【図13】データベースが記憶しているデータの構成を示す図である。
【図14】システムの動作を示すフローチャートである。
【図15】処理対象装置を処理するときの動作を示すフローチャートである。
【図16】特許文献1に記載の生産管理システムの判定値算出装置を説明する図である。
【符号の説明】
【0079】
101 中央制御装置
102 製造装置
103 テスト装置
104 ネットワーク
201 生産制御システム
202 データベース
203 品質管理システム
204 データベース
205 履歴検索システム
206 製造装置
207 通信網
802 符号
803 検索開始日時
804 検索開始日時
805 作業終了日時
806 作業終了日時
901 端末
1001 期間
1002 階層
1003 制御方法
1004 検索キー
1201 選択ボックス
1202 装置ID
1203 製品ID
1204 作業条件
1205 作業開始日時
1206 作業終了日時
1207 選択ボックス
1301 項目
1302 項目
1401 項目
3100 工程手順テーブル
3101 工程手順名
3102 シーケンス番号
3103 処理条件
3200 履歴テーブル
3201 製品ID
3202 工程手順名
3203 処理可否状態
3204 シーケンス番号
3205 作業開始日時
3206 作業終了日時
3207 装置ID
3208 処理データ
3300 製造装置状態テーブル
3301 装置ID
3302 作業可否状態
4100 層別テーブル
4101 ID
4110 管理装置情報
4111 装置ID
4112 工程手順名
4113 処理条件
4114 シーケンス番号
4120 データ装置情報
4121 処理条件
4122 シーケンス番号
4200 規格テーブル
4201 項目名
4202 規格値
4203 判定パターン
4204 フラグ
4205 階層
4206 期間
4300 データテーブル
4301 製品ID
4302 作業終了日時
4303 処理データ
4304 規格判定結果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムを管理する管理システムであって、
前記複数の製造装置それぞれごとに、当該製造装置が異常を有すると判断するための判断基準情報を、前記製造装置を相互に識別する装置IDに対応付けて記憶している判断基準記憶部と、
処理対象装置がいずれかの前記製造装置において処理されたときに、当該処理を行った前記製造装置の前記装置ID、及び当該処理における処理条件を取得する処理条件取得部と、
前記処理条件取得部が取得した前記装置IDに対応する前記判断基準情報を前記判断基準記憶部から読み出し、読みだした前記判断基準情報と前記処理条件に基づいて、前記処理条件取得部が取得した前記装置IDが示す前記製造装置に異常があるか否かを判断する異常判断部と、
異常があると前記異常判断部が判断した時に、前記処理条件取得部が取得した前記装置IDが示す前記製造装置の動作を停止させるための情報である装置停止情報を生成する停止情報生成部と、
を備える管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の管理システムにおいて、
前記製造装置における前記処理条件を前記製造装置から取得する処理条件管理部を備え、
前記処理条件管理部は、いずれかの前記製造装置が新たに前記処理対象装置を処理して新たな前記処理条件を当該製造装置から取得したときに、前記処理条件取得部に当該新たな処理条件を前記装置IDに対応付けて送信する管理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の管理システムにおいて、
前記装置停止情報と前記装置IDを対応付けて記憶する装置停止情報記憶部と、
第2の前記処理対象装置がいずれかの前記製造装置において処理されるときに、当該製造装置の装置IDを取得する処理前装置ID取得部と、
前記処理前装置ID取得部が取得した前記装置IDに対応する前記装置停止情報が前記装置停止情報記憶部に記憶されていたときに、前記処理前装置ID取得部が取得した前記装置IDに対応する前記製造装置の動作を停止させる装置停止指令送信部と、
を備える管理システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一つに記載の管理システムにおいて、
前記処理条件取得部は、前記装置ID及び前記処理条件に対応付けて、前記処理対象装置を相互に識別する製品IDを取得し、
前記停止情報生成部は、前記処理条件取得部が取得した前記装置IDが示す前記製造装置に異常があると判断した時に、前記処理条件取得部が取得した前記製品IDが示す前記処理対象装置への処理を中止するための情報である装置処理中止情報を生成する管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の管理システムにおいて、
前記装置処理中止情報と前記製品IDを対応付けて記憶する装置処理中止情報記憶部と、
前記処理対象装置がいずれかの前記製造装置において処理されるときに、処理対象となっている前記処理対象装置の前記製品IDを取得する処理前製品ID取得部と、
前記処理前製品ID取得部が取得した前記製品IDに対応する前記装置処理中止情報が前記装置処理中止情報記憶部に記憶されていたときに、前記処理前製品ID取得部が取得した前記製品IDに対応する前記処理対象装置への処理を停止させる装置処理停止指令送信部と、
を備える管理システム。
【請求項6】
互いに異なる処理を行う複数の製造装置を有する半導体製造システムを管理する管理方法であって、
コンピュータが、前記複数の製造装置それぞれごとに、当該製造装置が異常を有すると判断するための判断基準情報を、前記製造装置を相互に識別する装置IDに対応付けて記憶しておき、
処理対象装置がいずれかの前記製造装置において処理されたときに、前記コンピュータが、当該処理を行った前記製造装置の前記装置ID、及び当該処理における処理条件を取得し、
前記コンピュータが、取得した前記装置IDに対応する前記判断基準情報と前記処理条件に基づいて、取得した前記装置IDが示す前記製造装置に異常があるか否かを判断し、異常があると判断した時に、取得した前記装置IDが示す前記製造装置の動作を停止させるための情報である装置停止情報を生成する管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−153568(P2010−153568A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329671(P2008−329671)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】