説明

管路の内張り方法

【課題】熱可塑性合成樹脂からなる樹脂管による管路の内張りの作業時間を短くする。
【解決手段】熱可塑性合成樹脂からなる樹脂パイプ10に、牽引用ベルト13を挿通しておくとともに、その一端部に予め貫通孔10aを形成しておき、樹脂パイプ10を、高温高圧のエアと牽引用ベルト13の牽引力とによって、反転させつつ、その反転部分を下水道管11に進行させて、下水道管11に設置する。また、このとき、下水道管11に設置された加熱台車19のヒータ19aにより、樹脂パイプ10の反転部分を局所的に加熱する。下水道管11への樹脂パイプ10への設置が完了した状態では、樹脂パイプ10の貫通孔10aが形成された部分がマンホール12b内に位置しており、貫通孔10aから反転した樹脂パイプ10内のエアが排出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管路に樹脂管を設置して管路を内張りする、管路の内張り方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、下水道管などの管路を補修、補強などする目的で、管路に合成樹脂材料からなる樹脂管を設置して管路を内張りすることが知られている。そして、このような管路の内張り方法として、特許文献1には、可撓性を有するパイプを、加圧流体の圧力により、その内面と外面とを反転させつつ、その反転部分を管路に進行させることによって、管路をパイプで内張りすることが記載されている。さらに、パイプがポリエチレンなど硬質の熱可塑性合成樹脂からなる場合には、高温高圧の蒸気やエアといった加熱加圧流体でパイプを加熱することによって、パイプを軟化させつつ反転させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−285373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、このような管路の内張りは、できるだけ速やかに終えることが好ましい。例えば、下水道管を内張りする際に、一時的に水を止めた上で内張りの作業を行う場合には、水を止めておくことができる時間は限られている。
【0005】
また、下水道管を内張りする際に、下水道管の内張りを行う部分に水が流れないようにした上で内張りの作業を行う場合には、内張りを行う部分よりも上流側のマンホールから水をくみ上げ、くみ上げた水を、内張りを行う部分よりも下流側のマンホールから下水道管に戻す作業を伴う。この作業を水替えというが、この水替えを行うのには、時間と場所の制限を伴い、さらには、制限されている場所で水替えを行うには、多くの費用を伴うこととなる。
【0006】
具体的には、水をくみ上げるためのポンプやホースなどを敷設するために道路を占拠しなければならない。このとき、ホースなどが大きな道路を横断する場合には、通行量の少ない夜間などに、通行を全面又は一部制限した上で作業を行うこととなる。また、ホースが車に轢かれるなどして扁平に変形してしまうのを防止するために、ホースの上に丈夫な橋(ホースブリッジ)を敷設したり、要所にガードマンを立たせたりするなどの対策をとる必要もある。
【0007】
また、下水道管には、家庭から出される汚水を集めて処理場に送るための汚水管と、雨水を集めて川に流す雨水管とがある。また、汚水管の方式には、汚水を雨水と一緒に処理場に送る合流式と、汚水と雨水とを分けて処理場に送る分流式とがあり、最近の下水道管は、分流式が主流となっている。そして、汚水管の場合、流量に余裕を見ており、2時間程度であれば水を止めても溢れることがないようになっているため、1時間程度であれば、水を止めても問題が生じることはない。
【0008】
以上のことから、下水道管(汚水管)においては、水替えをしないで済む短時間(例えば、1時間以内)で作業を終えることができるような、管路の内張り方法が望まれている。
【0009】
一方、上述したようにして、管路に樹脂管を設置した後には、樹脂管の末端部分を切断するなど仕上げの作業が必要となる。
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載されている方法により、熱可塑性合成樹脂からなる樹脂管を管路に設置した直後は、樹脂管は高温であり、また、反転された樹脂管の内部に高温の流体が残存しているため、樹脂管の設置後、すぐに作業者がマンホールに入って次の作業を行うことができる環境にない。そのため、樹脂管の設置後、管路内の温度が十分に低下するまで次の作業を開始することができず、その分、管路の内張り作業の時間が長くなってしまう。
【0011】
ここで、温度が低下するのにかかる時間を短くするために、樹脂管の設置後、樹脂管に孔をあけて、樹脂管内の流体を排出することなども考えられるが、内部に高温高圧の流体が残存した樹脂管に孔をあけるのは作業者にとって危険である。
【0012】
本発明の目的は、作業時間の短い、管路の内張り方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1の発明に係る管路の内張り方法は、複数のマンホールに接続された管路内に、熱可塑性合成樹脂からなる樹脂管を設置して、前記管路を内張りする、管路の内張り方法であって、前記樹脂管の所定部分に、前記樹脂管の内部と外部とを連通させる連通孔を形成し、前記樹脂管を、前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入し、加熱加圧流体により、樹脂管の内面と外面とを反転させつつ、その反転部分を前記管路に進行させることによって、前記連通孔が、前記管路の他端に接続されたマンホールに内に開口するように、前記樹脂管を前記管路に設置することを特徴とする。
【0014】
樹脂管が管路の他端に接続されたマンホールに到達したときには、圧力を保持しつつ、管路にフィットさせた状態で冷却する必要があり、このために、圧力を保持した状態で加熱加圧流体を外部に排出するとともに、加熱加圧流体を冷却水などと置換することで冷却するが、本発明によると、樹脂管が管路の他端に接続されたマンホールに到達したときに、当該マンホール内に開口した連通孔から、反転した樹脂管内の加熱加圧流体が外部に排出されるため、樹脂管の温度を、圧力を保ちつつ迅速に低下させることができる。そして、これにより、樹脂管を設置した後、樹脂管の温度が十分に低下して次の作業を行うことができるようになるまでの時間が短くなり、作業時間を短縮することができる。
【0015】
また、樹脂管に連通孔を形成してから樹脂管を管路に設置しているので、管路に樹脂管を設置した後に樹脂管に連通孔を形成するなどの危険な作業を伴わない。
【0016】
第2の発明に係る管路の内張り方法は、第1の発明に係る管路の内張り方法であって、前記樹脂管を前記管路に導入する前に、前記管路の一端に接続されたマンホールに、断熱材からなるガイド管を設置し、前記ガイド管を通して、前記樹脂管を前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入することを特徴とする。
【0017】
本発明によると、樹脂管がガイド管によって保温されつつ管路に導入されるため、樹脂管の温度が低下しにくく、樹脂管をスムーズに反転させつつ管路に進行させることができる。
【0018】
第3の発明に係る管路の内張り方法は、第1又は第2の発明に係る管路の内張り方法であって、前記加熱加圧流体とは別の加熱手段によって、前記樹脂管の反転部分を局所的に加熱することを特徴とする。
【0019】
本発明によると、樹脂管の反転部分を、加熱加圧流体とは別の加熱手段によって、局所的に加熱することにより、樹脂管の反転部分をスムーズに反転させつつ管路内を進行させることができる。また、樹脂管は十分に加熱された上で反転されるため、反転時に樹脂管にクラックが発生しにくい。
【0020】
さらに、加熱手段は、高温にしたい反転部分のみを局所的に加熱するため、樹脂管の他の部分の温度上昇は極力に抑えられる。したがって、加熱手段での加熱によって、管路に設置された樹脂管の温度が十分に低下するのにかかる時間が長くなってしまうのを極力抑えることができる。
【0021】
第4の発明に係る管路の内張り方法は、第1〜第3のいずれかの発明に係る管路の内張り方法であって、前記樹脂管を前記管路に導入する前に、前記樹脂管に帯状の挿通部材を挿通しておき、前記加熱加圧流体の圧力によって前記樹脂管の未反転部分に密着した前記挿通部材を、反転部分の進行方向に牽引することを特徴とする。
【0022】
本発明によると、加熱加圧流体の圧力に加えて、挿通部材の牽引力によっても、樹脂管を反転させつつ管路を進行させることができるので、樹脂管をスムーズに反転させつつ管路に進行させることができる。
【0023】
第5の発明に係る管路の内張り方法は、第1〜第4のいずれかの発明に係る管路の内張り方法において、前記樹脂管に前記加熱加圧流体を供給することによって、前記樹脂管をその内面と外面とを反転させつつ送り出す反転機を用いて、前記樹脂管を前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入するとともに、前記樹脂管の反転部分を前記管路に進行させ、前記反転機には、前記樹脂管を送り出す送出口の近傍に、前記樹脂管の未反転部分を加熱する加熱装置が設けられていることを特徴とする。
【0024】
本発明によると、加熱装置により、送出口から送り出される直前の樹脂管の未反転部分が加熱されるため、樹脂管をスムーズに反転させつつ、その反転部分を管路に進行させることができる。
【0025】
第6の発明に係る管路の内張り方法は、第1〜第5のいずれかの発明に係る管路の内張り方法において、前記樹脂管に前記加熱加圧流体を供給することによって、前記樹脂管をその内面と外面とを反転させつつ送り出す反転機を用いて、前記樹脂管を前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入するとともに、前記樹脂管の反転部分を前記管路に進行させ、前記樹脂管を前記管路に設置する際に、前記樹脂管の反転部分が前記管路の途中の所定位置に到達するまでは、前記反転機から前記樹脂管に前記加熱加圧流体を供給し、前記樹脂管の反転部分が前記所定位置に到達した後は、前記反転機から前記樹脂管に前記加熱加圧流体よりも温度の低い加圧流体を供給することを特徴とする。
【0026】
本発明によると、樹脂管の反転部分が、管路の途中の所定位置に到達した後、反転機から樹脂管に供給される温度の低い加圧流体により、樹脂管の既に反転して管路に設置された部分を冷却することができる。これにより、管路への樹脂管の設置後、樹脂管の温度が十分に低下するまでの時間をさらに短くすることができる。
【0027】
なお、このように、管路への樹脂管の設置の途中から、樹脂管に温度の低い加圧流体を供給したとしても、樹脂管の反転部分には、それまで供給されていた高温高圧流体が存在しており、樹脂管の反転部分はこの高温高圧流体によって加熱されるため、樹脂管が反転しにくいといったことはない。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、樹脂管が管路の他端に接続されたマンホールに到達したときに、当該マンホール内に開口した連通孔から、反転した樹脂管内の加熱加圧流体が外部に排出されるため、樹脂管の温度を、圧力を保ちつつ迅速に低下させることができる。そして、これにより、樹脂管を設置した後、樹脂管の温度が十分に低下して次の作業を行うことができるようになるまでの時間が短くなり、作業時間を短縮することができる。
【0029】
また、樹脂管に連通孔を形成してから樹脂管を管路に設置しているので、管路に樹脂管を設置した後に樹脂管に連通孔を形成するなどの危険な作業を伴わない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態に係る樹脂パイプの構成を示す斜視図であり、(a)が元の形状、(b)が扁平となるように変形させた状態を示している。
【図2】反転機の縦断面図である。
【図3】樹脂パイプを下水道管に設置する手順を示す図であり、(a)が樹脂パイプを下水道管に設置する前の状態、(b)が樹脂パイプを下水道管に導入しているときの状態、(c)が樹脂パイプを下水道管に設置しているときの状態を示している。
【図4】樹脂管の設置が完了した直後における図2の部分拡大図である。
【図5】変形例1の図3(c)相当の図である。
【図6】変形例1の図4相当の図である。
【図7】変形例2の図3(c)相当の図である。
【図8】変形例3の図3(c)相当の図である。
【図9】(a)が変形例4の図1(b)相当の図、(b)が変形例4の図3(c)相当の図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0032】
本実施の形態において内張り材として用いる樹脂パイプ10(樹脂管)は、図1(a)に示すように、たて糸、よこ糸ともポリエステル糸などの織物からなる円筒状のジャケット9の外側に、ポリ塩化ビニルなどの硬質の熱可塑性合成樹脂材料からなり、ジャケット9よりも厚みの大きい略円筒状の樹脂層8が形成された構造となっており、その外径が、例えば後述する下水道管11の内径とほぼ同じ300mm程度となっている。また、樹脂パイプ10には、一方の端部における互いに対称な位置(所定部分)に、樹脂パイプ10の内部と外部とを連通させる2つの貫通孔10a(連通孔)が形成されている。貫通孔10aは、後述するように、樹脂パイプ10内の蒸気又はエアを外部に排出させるためのものである。
【0033】
また、樹脂パイプ10には、牽引用ベルト13(挿通部材)が挿通されている。牽引用ベルト13は、後述するように、樹脂パイプ10を下水道管11に設置する際に、樹脂パイプ10を牽引するためのものである。牽引用ベルト13には、樹脂パイプ10の貫通孔10aと反対側の端部に、ロープ15が連結されている。
【0034】
そして、このような樹脂パイプ10は、下水道管11に設置される前には、図1(b)に示すように、扁平となるように変形された状態で、図2に示すような反転機14内に収容されている。なお、本実施の形態では、樹脂パイプ10を反転機14内に収容するよりも前、すなわち、後述するように樹脂パイプ10を下水道管11に設置するよりも前に、例えば、樹脂パイプ10の製造工場などにおいて、樹脂パイプ10に上記貫通孔10aを形成しておくとともに、樹脂パイプ10に牽引用ベルト13を挿通しておく。
【0035】
反転機14は、内部に収容された樹脂パイプ10に向けて、樹脂パイプ10を、その内面と外面とを反転させつつ、図2の左端部に設けられた送出口14aから送り出す装置であり、パイプ収容部21、パイプ固定部22、ヒータ23、ガイドローラ24a、24bなどを備えている。パイプ収容部21には、上述したように扁平となるように変形された樹脂パイプ10が巻き取られた状態で収容されており、図示しないエア供給源から、高圧のエアが供給される。パイプ固定部22は送出口14a近傍に設けられており、パイプ固定部22には、樹脂パイプ10の貫通孔10aが形成されているのと反対側の端部が固定されている。なお、パイプ収容部21やパイプ固定部22の構成や、パイプ固定部22への樹脂パイプ10の取り付け方などは、従来と同様(例えば、特開昭55−145572号公報など参照)であるので、ここではこれ以上の詳細な説明は省略する。
【0036】
ヒータ23(加熱装置)は、送出口14a近傍に上下に対向するように配置されており、樹脂パイプ10は、上下に対向するヒータ23の間を通って、送出口14aから送り出される。ヒータ23は、送出口14a近傍に位置する樹脂パイプ10の未反転部分や、パイプ収容部21や送出口14a近傍の、反転機14に供給されたエアを加熱する。なお、図2では、対向するヒータ23の間を通過する樹脂パイプ10が、ヒータ23と接触しているが、ヒータ23と樹脂パイプ10とは非接触であってもよい。また、ヒータ23の代わりに、赤外線加熱装置や、高温の蒸気により加熱を行う加熱装置を用いてもよい。
【0037】
ガイドローラ24aは、ヒータ23の図2における右側に、樹脂パイプ10を挟むように配置されている。ガイドローラ24aは、パイプ収容部21に収容された樹脂パイプ10を上下に対向するヒータ23の間に案内する。ガイドローラ24bは、ヒータ23の図における左側に樹脂パイプ10を挟むように配置されている。ガイドローラ24bは、上下に対向するヒータ23の間を通過した樹脂パイプ10を引き取り、送出口14aに向けて案内する。
【0038】
そして、反転機14には、図示しないエア供給源反転機14から高温高圧の(加熱加圧流体)が供給される。これにより、樹脂パイプ10は、高温高圧のエアとヒータ23とにより、ビカット軟化点よりも高く且つ融点よりも低い温度(例えば、ポリ塩化ビニルの場合には70℃〜130℃程度)まで加熱されるとともに、上記エアの圧力により、加熱された樹脂パイプ10を貫通孔10aが形成されているのと反対側の端部から順に、その内面と外面とを反転させつつ、送出口14aから送り出される。このとき、樹脂パイプ10は、パイプ収容部21において、高温高圧のエアにより、その全体が、軟化する温度(例えば100℃程度)まで加熱され、送出口14aから送り出される直前の未反転部分がヒータ23により、さらに高温(例えば130℃程度)まで加熱される。なお、反転機14において、樹脂パイプ10を反転させつつ送出口14aから送り出させる動作も、従来と同様(例えば、特開昭55−145572号公報など参照)であるので、ここではこれ以上の詳細な説明は省略する。
【0039】
そして、本実施の形態では、図3、図4に示すように、下水道管11(管路)のうち、2つのマンホール12a、12bの間に位置する部分を、上述したような樹脂パイプ10で内張りすることで、下水道管11の当該部分を補修又は補強する。ここで、樹脂パイプ10は、後述するように、下水道管11への設置が完了した状態で、貫通孔10aがマンホール12b内に開口するように、その長さや、貫通孔10aの位置が決められている。具体的には、樹脂パイプ10の長さは、下水道管11のマンホール12aとマンホール12bとの間の部分の長さと、反転機14から下水道管11までの長さと、下水道管11に設置された状態でマンホール12b内に位置する部分の長さとを足し合わせた長さとなっている。
【0040】
下水道管11は、例えば、内径が300mm程度の管であり、図3に右側の部分ほど高い位置にくるように、水平方向に対して僅かに傾斜している。すなわち、下水道管11は図3の右側が上流側となっており、図中右側から左側に向けて水が流れる。
【0041】
次に、下水道管11を樹脂パイプ10で内張りする手順について説明する。下水道管11を樹脂パイプ10で内張りするためには、まず、図3(a)に示すように、下水道管11における、上流側のマンホール12aよりも上流側の部分に、止水プラグ17を設置することにより水を止めて、下水道管11の2つのマンホール12a、12bの間に位置する部分に水が流れ込まないようにする。
【0042】
次に、下水道管11のマンホール12aのすぐ下流側(図3(a)の左側)の部分に、ヒータ19a(加熱手段)を備えているとともに、下水道管11に沿って移動可能な加熱台車19を配置する。なお、加熱台車19には、加熱台車を下水道管11に沿って移動させるための牽引用ロープや、電線などが接続されているが、ここではこれらの図示を省略する。また、マンホール12aの地上における開口近傍の部分に、当該開口とほぼ同じ径の断熱材からなるガイド管18aを設置するとともに、マンホール12aの下端部に、後述するように、樹脂パイプ10の進行方向を変えるためのガイド板18bを設置する。ここで、ガイド管18aを構成する断熱材は、例えば、密度が荒く、空気層を蓄えることができる、5〜30デニール程度の太さのポリエステル短繊維、長繊維をパンチングなどで不織布化した、5〜20mm程度の厚みを有するポリエステル不織布などである。
【0043】
次に、樹脂パイプ10に挿通された牽引用ベルト13に連結されたロープ15を、マンホール12a、下水道管11及びマンホール12bの順に挿通し、マンホール12bから地上に引き出したロープ15の先端部を、マンホール12bの入口付近に設けた巻取機16に取り付ける。なお、本実施の形態では、ロープ15を挿通することができるように、ヒータ19aにロープ15を挿通するための孔などが形成されている。
【0044】
次に、反転機14において、図示しないエア供給源から供給された高温のエアと、ヒータ23とによって、樹脂パイプ10を加熱して軟化させるとともに、このエアの圧力で、図3(b)に示すように、貫通孔10aが形成されているのと反対側の端部から順に、樹脂パイプ10の内面と外面とを反転させつつ、その反転部分をガイド管18a及びガイド板18bに沿って進行させる、すなわち、樹脂パイプ10を、ガイド管18aに沿って下方に進行させ、マンホール12aの下端部においてガイド板18bにより進行方向を下水道管11の延在方向に変えさせる。これにより、マンホール12aから下水道管11に導入される。このとき、断熱材からなるガイド管18aを通して、樹脂パイプ10をマンホール12aから下水道管11に導入しているため、樹脂パイプ10の温度が低下しにくく、樹脂パイプ10をスムーズに反転させるとともに、その反転部分をガイド管18aに進行させることができる。
【0045】
なお、このとき、樹脂パイプ10を、製造された工場や輸送中などに予め加熱しておくことによって、樹脂パイプ10をエアで加熱したときに、樹脂パイプ10が短時間で上記温度に達するようにしてもよい。
【0046】
さらに、このとき、巻取機16により牽引用ベルト13と連結されたロープ15を巻き取る。樹脂パイプ10の未反転部分は、反転機14から供給されたエアの圧力によって、牽引用ベルト13に密着している。したがって、巻取機16によりロープ15を巻き取ると、樹脂パイプ10は、牽引用ベルト13により、反転部分の進行方向(図3の左方)に牽引される。すなわち、本実施の形態では、エアの圧力に加えて、牽引用ベルト13の牽引力によって、樹脂パイプ10を反転させつつ、その反転部分をガイド管18aに進行させている。
【0047】
下水道管11に導入された樹脂パイプ10は、さらに、図3(c)に示すように、エアの圧力と牽引用ベルト13の牽引力とによって、反転されるとともに、その反転部分が下水道管11に沿って進行し、これにより、樹脂パイプ10が下水道管11に順次設置されていく。
【0048】
このとき、本実施の形態では、樹脂パイプ10の反転部分が下水道管11の所定位置(例えば、下水道管11におけるマンホール12aとマンホール12bとの中間地点)に到達するまでは、反転機14に高温高圧のエアを供給するとともにヒータ23を駆動することによって、樹脂パイプ10に高温高圧のエアを供給し、樹脂パイプ10の反転部分が、上記所定位置に到達した後は、反転機14に常温高圧のエアを供給するとともにヒータ23を切ることによって、樹脂パイプ10にそれまでよりも温度が低い高圧のエアを供給する。
【0049】
また、このとき、樹脂パイプ10の反転部分は、加熱台車19のヒータ19aに接触することで局所的に加熱される。また、このとき、樹脂パイプ10の反転部分の進行に合わせて、図示しない牽引用ロープを牽引するなどして、加熱台車19を下水道管11に沿って移動させる。
【0050】
そして、下水道管11に設置された樹脂パイプ10は、エアの圧力によって拡径し、反転後の外周面が下水道管11の内面に密着する。これにより、下水道管11が樹脂パイプ10で内張りされる。また、内張りされた樹脂パイプ10は、その後温度が低下することにより硬化するため、下水道管11の内面に密着した状態で保持される。
【0051】
本実施の形態では、上述したように、エアの圧力と、牽引用ベルト13の牽引力とによって、樹脂パイプ10を反転させるとともに、その反転部分をマンホール12a及び下水道管11に進行させているため、樹脂パイプ10をスムーズに反転させるとともに、その反転部分をマンホール12a及び下水道管11に進行させることができる。
【0052】
また、ヒータ19aにより樹脂パイプ10の反転部分を局所的に加熱しているため、樹脂パイプ10の反転部分は、確実に軟化する。したがって、樹脂パイプ10をスムーズに反転させつつ、その反転部分を下水道管11に進行させることができる。また、樹脂パイプ10は十分に加熱された状態で反転されるため、樹脂パイプ10にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
【0053】
また、反転機14の送出口14aから送り出される直前の樹脂パイプ10の未反転部分が、ヒータ23によって加熱されるため、樹脂パイプ10を、さらにスムーズに反転させつつ、その反転部分を下水道管11に進行させることができる。
【0054】
そして、下水道管11への樹脂パイプ10の設置が完了した状態では、図3に示すように、樹脂パイプ10のうち貫通孔10aが形成された部分が、マンホール12b内に開口しており、反転した樹脂パイプ10内の高温のエアが貫通孔10aから樹脂パイプ10の外部に排出される。
【0055】
ここで、本実施の形態では、樹脂パイプ10を下水道管11に設置する際に、エアの熱で樹脂パイプ10を加熱しているため、樹脂パイプ10の設置が完了した直後は、樹脂パイプ10の温度が高くなっているとともに、反転した樹脂パイプ10の内部に高温のエアが存在している。
【0056】
しかしながら、本実施の形態では、上述したように、下水道管11への樹脂パイプ10の設置が完了したときに、マンホール12bに開口した貫通孔10aから、樹脂パイプ10内の高温のエアが排出されるため、樹脂パイプ10の温度を迅速に低下させることができる。したがって、下水道管11への樹脂パイプ10の設置が完了した後、樹脂パイプ10の温度が十分に低下して、樹脂パイプ10のマンホール12bに位置している部分の除去、ガイド管18aや加熱台車19の撤去などの作業を行うことができるようになるまでの時間が短くなり、作業時間を短縮することができる。また、このとき、反転機14から樹脂パイプ10に温度の低いエアが供給されていることにより、樹脂パイプ10内の圧力が保持され、この圧力によって、樹脂パイプ10は、硬化するまでの間、下水道管11の壁面に密着した状態に保持される。
【0057】
また、下水道管11への樹脂パイプ10の設置が完了した後に樹脂パイプ10に貫通孔を形成する必要などの危険な作業を伴わない。
【0058】
また、本実施の形態では、上述したように、下水道管11に樹脂パイプ10を設置する際に、ヒータ19aによって、高温にする必要のある樹脂パイプ10の反転部分のみを局所的に加熱しているため、ヒータ19aでの加熱による樹脂パイプ10のそれ以外の部分の温度上昇は極力に抑えられる。したがって、ヒータ19aでの加熱によって、樹脂パイプ10の温度が十分に低下するのにかかる時間が長くなってしまうのを極力抑えることができる。
【0059】
また、本実施の形態では、上述したように、下水道管11への樹脂パイプ10の設置の際に、樹脂パイプ10に、途中までは高温高圧のエアを供給し、途中からはそれまでよりも温度の低い常温高圧のエアを供給しているため、この温度の低いエアによって、樹脂パイプ10の反転が完了した部分が冷却される。これにより、樹脂パイプ10の温度が低下するのにかかる時間をさら短縮することができる。
【0060】
なお、このように途中から樹脂パイプ10に供給するエアの温度を低くしたとしても、樹脂パイプ10の反転部分には、それまで供給していた高温高圧のエアが存在しており、樹脂パイプ10の反転部分は、この高温高圧のエアによって加熱される。さらに、樹脂パイプ10の反転部分は、ヒータ19aによっても加熱される。したがって、下水道管11への樹脂パイプ10の設置の際に、途中から樹脂パイプ10に供給するエアを温度の低いものにしても、樹脂パイプ10が反転しにくくなるといったことはない。
【0061】
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施の形態と同様の構成を有するものについては、適宜その説明を省略する。
【0062】
一変形例(変形例1)では、図5、図6に示すように、樹脂パイプ10に、牽引用ベルト13(図4参照)が挿通されておらず、代わりに、樹脂パイプ10の貫通孔10aよりもさらに先端に近い部分に形成された2つの貫通孔10bにコントロールベルト26が挿通されていることにより、樹脂パイプ10にコントロールベルト26が取り付けられている。
【0063】
そして、この場合には、反転機14により樹脂パイプ10にエアの圧力によってのみ、樹脂パイプ10を反転させつつ、その反転部分をマンホール12a及び下水道管11に進行させる。
【0064】
また、この場合には、樹脂パイプ10を反転させつつ、マンホール12aや下水道管11を進行させる際には、樹脂パイプ10のコントロールベルト26が取り付けられた端部が、コントロールベルト26によって進行方向と反対方向(図5の右側)に引っ張られる。これにより、樹脂パイプ10の反転部分に適切な張力が付与され、樹脂パイプ10の反転部分は、コントロールベルト26による張力に応じた速度で、下水道管11内を進行する。
【0065】
また、変形例1では、牽引用ベルト13が設けられていないが、樹脂パイプ10に対して、牽引用ベルト13とコントロールベルト26の両方が設けられていてもよい。
【0066】
また、上述の実施の形態では、下水道管11に配置した加熱台車19のヒータ19aにより、樹脂パイプ10の反転部分を局所的に加熱していたが、ヒータ19a以外の加熱手段によって、樹脂パイプ10の反転部分を局所的に加熱してもよい。
【0067】
例えば、別の一変形例(変形例2)では、図7に示すように、加熱台車19(図3参照)の代わりに、先端から高温の蒸気を噴射する蒸気噴射ホース31(加熱手段)が、下流側のマンホール12bから下水道管11に挿入されている。また、蒸気噴射ホース31の先端部は、下水道管11内を移動可能な台車32に取り付けられており、樹脂パイプ10の反転部分に向けられている。そして、蒸気噴射ホース31から噴射される高温の蒸気によって、樹脂パイプ10の反転部分を局所的に加熱している。
【0068】
また、蒸気噴射ホース31は、巻取装置33に取り付けられており、巻取装置33により蒸気噴射ホース31を巻き取ることによって、蒸気噴射ホース31の先端部(台車32)を、樹脂パイプ10が下水道管11を進行してくるのに合わせて移動させることができるようになっている。
【0069】
さらには、樹脂パイプ10の反転部分を局所的に加熱せず、反転機14から供給される高温高圧のエアによってのみ、樹脂パイプ10を加熱してもよい。
【0070】
また、上述の実施の形態では、マンホール12aから下水道管11に樹脂パイプ10を案内するための、断熱材からなるガイド管18aやガイド板18bが設けられていたが、ガイド管18aやガイド板18bは、断熱材以外の材料によって構成されていてもよい。さらには、ガイド管18aやガイド板18bは設けられていなくてもよい。
【0071】
また、下水道管11の2つのマンホール12aとマンホール12bとの間の部分には、他の管路が接続されていてもよい。例えば、別の一変形例(変形例3)では、図8に示すように、下水道管11の2つのマンホール12aとマンホール12bとの間の部分に、家庭枡41にそれぞれ接続された複数(図では2つ)の取り付け管42が接続されている。
【0072】
この場合には、作業時間を短くするために、下水道管11への樹脂パイプ10の設置が完了した後、家庭枡41から取り付け管42に窄孔機43を入れ、窄孔機43によって、樹脂パイプ10の取り付け管42の開口を塞いでいる部分に、水が流れるのに最低限必要な、取り付け管42の開口よりも径の小さい孔(例えば、径が150mm程度の孔)を形成する。これにより、下水道管11への樹脂パイプ10の設置が完了した後、すぐに、家庭枡41から下水道管11への最低限の排水が可能となる。そして、後日、樹脂パイプ10の取り付け管42を塞いでいる部分全体に、下水道管11側から貫通孔を形成する。
【0073】
また、変形例3では、下水道管11の2つのマンホール12aとマンホール12bとの間に取り付け管42が接続されていたが、下水道管11の2つのマンホール12aとマンホール12bとの間に別のマンホールが接続されていてもよい。この場合には、上述の実施の形態と同様にして下水道管11に樹脂パイプ10を形成した後、樹脂パイプ10の上記別のマンホールを塞いでいる部分に貫通孔を形成することによって、下水道管11(樹脂パイプ10)と上記別のマンホールとを連通させる。
【0074】
また、上述の実施の形態では、樹脂パイプ10の内部と外部とを連通させる連通孔として、樹脂パイプ10に貫通孔10aが形成されていたが、これには限られない。別の一変形例(変形例4)では、図9(a)に示すように、樹脂パイプ10に貫通孔10aが形成されておらず、代わりに、下水道管11への設置前の扁平となるように変形された状態で、樹脂パイプ10の貫通孔10aが形成されていたほうの端部が、その一部分を除いて縫い合わされており、樹脂パイプ10の上記端部のうち、縫い合わされていない部分に、金属材料などからなるパイプ51が挿通されて広げられることにより連通孔10cが形成されている。ここで、パイプ51は、樹脂パイプ10の全長にわたって挿通されているような長いものではなく、樹脂パイプ10の上記端部にのみ挿通された短いものである。
【0075】
この場合には、上述したのと同様にして、樹脂パイプ10を下水道管11に設置すると、図9(b)に示すように、パイプ51が挿通された(連通孔10cが形成された)樹脂パイプ10の端部が、マンホール12b内に位置し、樹脂パイプ10内の高温高圧のエアが、パイプ51(連通孔10c)から排出される。
【0076】
また、上述の実施の形態では、反転機14に、途中までは高温高圧のエアを供給し、途中から常温高圧のエアを供給していたが、これには限られない。例えば、樹脂パイプ10を下水道管11に設置する間、反転機14に、常に常温高圧のエアを供給し、ヒータ23を駆動して反転機14に供給されたエアを加熱することによって、樹脂パイプ10に高温高圧のエアを供給し、途中でヒータ23を切って、反転機14に供給されたエアを加熱しないようにすることによって、樹脂パイプ10に上記高温高圧のエアよりも温度の低いエアを供給してもよい。
【0077】
さらには、途中で樹脂パイプ10に供給するエアの温度を変えることには限られず、樹脂パイプ10を下水道管11に設置する間、例えば、反転機14に常に高温高圧のエアを供給するとともに、ヒータ23を駆動し続けることによって、樹脂パイプ10に高温高圧のエアを供給し続けてもよい。
【0078】
また、上述の実施の形態では、反転機14の送出口14aの近傍にヒータ23が設けられていたが、ヒータ23は反転機14の他の部分に設けられていてもよい。さらには、反転機14に高温高圧のエアが供給される場合など、反転機14に供給されたエアを加熱しなくても、供給されたエアによって樹脂パイプ10を軟化させることができる場合には、反転機14にヒータ23が設けられていなくてもよい。
【0079】
また、以上では、反転機14から樹脂パイプ10に高温高圧のエアを供給していたが、これには限られず、例えば、反転機14から樹脂パイプ10に高温高圧の蒸気など別の加熱加圧流体を供給してもよい。
【0080】
また、上述の実施の形態では、止水プラグ17により、下水道管11の水を止めることによって、下水道管11のマンホール12aとマンホール12bとの間の部分に水が流れないようにしたが、これには限られない。例えば、ポンプなどによって、マンホール12aよりもさらに上流側にあるマンホールから下水道管11内の水をくみ上げるとともに、くみ上げた水をマンホール12bよりもさらに下流側にあるマンホールから下水道管11に戻すなどして、下水道管11のマンホール12aとマンホール12bとの間の部分に水が流れないようにしてもよい。
【0081】
また、以上では、下水道管11を樹脂パイプ10で内張りする例について説明したが、これには限られず、水道管やガス管など、マンホールに連通する他の管路に、上述したのと同様にして樹脂パイプ10を形成することも可能である。
【符号の説明】
【0082】
10 樹脂パイプ
10a 貫通孔
10c 貫通孔
11 下水道管
12a、12b マンホール
13 牽引用ベルト
14 反転機
18 ガイド管
19a ヒータ
23 ヒータ
31 蒸気噴射ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマンホールに接続された管路内に、熱可塑性合成樹脂からなる樹脂管を設置して、前記管路を内張りする、管路の内張り方法であって、
前記樹脂管の所定部分に、前記樹脂管の内部と外部とを連通させる連通孔を形成し、
前記樹脂管を、前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入し、加熱加圧流体により、前記樹脂管の内面と外面とを反転させつつ、その反転部分を前記管路に進行させることによって、前記連通孔が、前記管路の他端に接続されたマンホールに内に開口するように、前記樹脂管を前記管路に設置することを特徴とする管路の内張り方法。
【請求項2】
前記樹脂管を前記管路に導入する前に、前記管路の一端に接続されたマンホールに、断熱材からなるガイド管を設置し、
前記ガイド管を通して、前記樹脂管を前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入することを特徴とする請求項1に記載の管路の内張り方法。
【請求項3】
前記加熱加圧流体とは別の加熱手段によって、前記樹脂管の反転部分を局所的に加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の管路の内張り方法。
【請求項4】
前記樹脂管を前記管路に導入する前に、前記樹脂管に帯状の挿通部材を挿通しておき、
前記加熱加圧流体の圧力によって前記樹脂管の未反転部分に密着した前記挿通部材を、反転部分の進行方向に牽引することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の管路の内張り方法。
【請求項5】
前記樹脂管に前記加熱加圧流体を供給することによって、前記樹脂管をその内面と外面とを反転させつつ送り出す反転機を用いて、前記樹脂管を前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入するとともに、前記樹脂管の反転部分を前記管路に進行させ、
前記反転機には、前記樹脂管を送り出す送出口の近傍に、前記樹脂管の未反転部分を加熱する加熱装置が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の管路の内張り方法。
【請求項6】
前記樹脂管に前記加熱加圧流体を供給することによって、前記樹脂管をその内面と外面とを反転させつつ送り出す反転機を用いて、前記樹脂管を前記管路の一端に接続されたマンホールから前記管路に導入するとともに、前記樹脂管の反転部分を前記管路に進行させ、
前記樹脂管を前記管路に設置する際に、前記樹脂管の反転部分が前記管路の途中の所定位置に到達するまでは、前記反転機から前記樹脂管に前記加熱加圧流体を供給し、前記樹脂管の反転部分が前記所定位置に到達した後は、前記反転機から前記樹脂管に前記加熱加圧流体よりも温度の低い加圧流体を供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の管路の内張り方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−121240(P2012−121240A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274349(P2010−274349)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000117135)芦森工業株式会社 (447)
【Fターム(参考)】