箱詰め装置
【課題】箱詰めする物品を安定して移送することができるとともに、物品の処理能力を向上させることができる箱詰め装置を提供する。
【解決手段】無端搬送路12上に物品を収容可能な間隔で設けられた一群のフィン13を備え、各フィン13が無端搬送路12の円弧状反転部12cの物品受取位置にきたときに物品を受け取るように構成された整列コンベア2と、整列コンベア2を駆動させる第1サーボモータと、第1サーボモータの駆動を制御するコントローラとを備えており、コントローラが、最後尾のフィン13が物品受取位置で物品を受け取ったあと上記第1サーボモータを第1設定速度を超えないように加速させ、最後尾のフィン13が往路部12b近傍に至ったとき第1サーボモータを第1設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる。
【解決手段】無端搬送路12上に物品を収容可能な間隔で設けられた一群のフィン13を備え、各フィン13が無端搬送路12の円弧状反転部12cの物品受取位置にきたときに物品を受け取るように構成された整列コンベア2と、整列コンベア2を駆動させる第1サーボモータと、第1サーボモータの駆動を制御するコントローラとを備えており、コントローラが、最後尾のフィン13が物品受取位置で物品を受け取ったあと上記第1サーボモータを第1設定速度を超えないように加速させ、最後尾のフィン13が往路部12b近傍に至ったとき第1サーボモータを第1設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばポテトチップ、豆、飴などの食品が袋詰めまたは箱詰めされた物品を、段ボールケースまたはダース箱などの外装箱の内部に整然と自動収容する箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の箱詰め装置として、本願の出願人が先に出願しているものがある(例えば、特許文献1参照)。この箱詰め装置は、図6乃至8に示すように、袋詰め品1を所定の間隔で搬送方向(図6の矢符X方向)に整列させる整列コンベア2と、この整列コンベア2に袋詰め品1を導入する物品導入コンベア3と、整列コンベア2によって整列された袋詰め品1を整列コンベア2の側方(図6の矢符Y方向)に押し出す押し出しプレート4と、この押し出しプレート4によって押し出された袋詰め品1をその両側から挟み込んで保持する一対の保持プレート5、5と、この保持プレート5、5によって保持された袋詰め品1を下方(図8の矢符Z方向)の段ボールケース6に押し込む押し込みプレート7と、段ボールケース(外装箱)6を載置して上下方向(図7の矢符Z方向)に移動させる昇降装置8と、この昇降装置8へ段ボールケース6を搬入する箱搬入コンベア9と、袋詰め品1が収容された段ボールケース6を搬出する箱搬出装置10と、これらの動作を制御する制御装置(図示せず)とを備える。
【0003】
図9に示すように、整列コンベア2は、下側の復路部12aから上側の水平状の往路部12bに至るまでの間に円弧状反転部12cを有する無端搬送路12を備える。この無端搬送路12には、物品導入コンベア3によって搬送されてきた袋詰め品1を整列させる多数枚のフィン13が設けられている。これらのフィン13の間には複数のギャップ部14が形成されている。この複数のフィン13は整列コンベア2の円弧状反転部12cにおいて放射状に広がるようになっている。そして、各フィン13が円弧状反転部12cの物品受取位置にきたときに、物品導入コンベア3から導入される袋詰め品1が各フィン13の先端からフィン13同士のギャップ部14内に滑り込むようになっている。円弧状反転部(物品受取位置)12cには、袋詰め品1が物品導入コンベア3からギャップ部14内に収容されたことを検知する物品受取位置センサ15が設けられている。
【0004】
整列コンベア2は、各フィン13が物品受取位置にきたときに停止される。そして、整列コンベア2は、物品受取位置センサ15が各ギャップ部14内に袋詰め品1が収容されたことを検知すると再び走行される。この動作が繰り返し行われて全ギャップ部14内に袋詰め品1が収容される。この間、整列コンベア2は間欠的に走行されることになる。そして、整列コンベア2は、所定数の袋詰め品1を受け取り終わった後、すなわち最後尾のフィン13が袋詰め品1を受け取った後、図10に示すように所定速度αまで加速され、この所定速度αで所定区間走行する。その後、整列コンベア2は減速され袋詰め品1を押し出す位置(物品押出位置)で停止する。
【0005】
一方、図6乃至図8に示すように、押し出しプレート4はフィン13との干渉を避けるためのスリット4aを備える。押し出しプレート4は、整列コンベア2上の整列された袋詰め品1を側方に押し出し、これをコ字状の中継ぎ体16を介して開閉自在のダンパー板17、17上に供給するように構成されている。押し出しプレート4は、袋詰め品1を所定数量ずつダンパー板17、17上の停止位置に押し出すと、整列コンベア2上に整列しつつある次の袋詰め品1と干渉しないように、整列コンベア2の上方を押し出し方向と逆方向にスライドして元の位置(待機位置)に戻り、次の押し出し動作の開始までその位置で待機するように構成されている。
【0006】
図11に示すように、押し出しプレート4は、待機位置からダンパー板17、17上の停止位置まで移動するとき、まず待機位置から移動開始して所定速度βまで加速される。このとき、押し出しプレート4は、加速している途中で袋詰め品1と当接する。この位置を当接位置という。押し出しプレート4は袋詰め品1と当接した後、さらに所定速度βまで加速される。そして、押し出しプレート4は所定速度βに達した後、この速度βで走行する。そのあと、押し出しプレート4は減速され、ダンパー板17、17上の停止位置で停止する。
【特許文献1】特開2000−6910号公報 (第2−3頁、第3−5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の箱詰め装置では、図10に示すように最後尾のフィン13が袋詰め品1を受け取ったあと整列コンベア2は所定速度αまで略一定の加速度で加速されるようになっている。これにより、ギャップ部14内の袋詰め品1が整列コンベア2の円弧状反転部12c上を往路部12bに向かって加速される。このとき、ギャップ部14内の袋詰め品1には、往路部12bに近づくにつれて大きな遠心力(整列コンベア2の速度の略二乗に比例する)が作用し、袋詰め品1が踊ったり、飛び跳ねたり、外方に飛び出す場合がある。これに対処するためには、最後尾のフィン13が往路部12bに至ったときの整列コンベア2の速度α1を下げる必要があり、従来は、上記所定速度αを下げることにより対処していた。そのため、箱詰め装置の処理能力が低下するという問題があった。
【0008】
また、従来の箱詰め装置では、図11に示すように押し出しプレート4が所定速度βまで略一定の加速度で加速されるために、押し出しプレート4が比較的速い速度β1で物品に衝突していた。これにより、袋詰め品1に衝撃が加わり袋詰め品1が押出方向に倒れる場合があった。この傾向は、特に、袋詰め品1の重心位置が高い場合に顕著であった。これに対処するためには、押し出しプレート4が袋詰め品1に衝突するときの速度β1を下げる必要があり、従来は、上記所定速度βを下げることにより対処していた。そのため、箱詰め装置の処理能力が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、箱詰めする物品を安定して移送することができるとともに、物品の処理能力を向上させることができる箱詰め装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明に係る箱詰め装置は、下側の復路部から上側の往路部に至るまでの間に円弧状反転部を有する無端搬送路、および、該無端搬送路上に物品を搬送する方向に物品を収容可能な間隔で設けられた一群の仕切部材を備え、各仕切部材が円弧状反転部の物品受取位置にきたときに物品を受け取るように構成された搬送装置と、該搬送装置を駆動させる第1駆動装置と、該第1駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、該制御装置が、最後尾の仕切部材が物品受取位置で物品を受け取ったあと第1駆動装置を予め設定された第1設定速度を超えないように加速させ、最後尾の仕切部材が往路部近傍に至ったとき第1駆動装置を第1設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる。
【0011】
この構成によれば、最後尾の仕切部材が物品受取位置から往路部近傍に至るまで第1駆動装置が第1設定速度を超えないように加速されるので、この第1設定速度を適宜設定することにより、各仕切部材の間に収容されている物品が遠心力などにより踊ったり飛び出たりすることを防止することができる。これにより、箱詰めする物品を安定して移送することができる。
【0012】
また、最後尾の仕切部材が往路部近傍に至ったとき、第1駆動装置が第1設定速度を超えないように加速されるときより大きい加速度で加速されるので、この加速度を適宜設定することにより、第1駆動装置を短時間に所定速度まで加速させ、この所定速度で一群のフィンを所定区間走行させることができる。しかも、この所定速度を従来よりも速い速度に設定することができる。これは、従来は、一群の仕切部材が所定数の物品を受け取ったあと上記所定速度まで略一定の加速度で加速されるため、各仕切部材の間に収容されている物品が遠心力などにより踊ったり飛び出たりしないように上記所定速度を比較的低く設定する必要があったが、本発明では、往路部上の一群の仕切部材の走行条件、および、上述した最後尾の仕切部材が物品受取位置から往路部近傍に至るまでの一群の仕切部材の走行条件をそれぞれ独立して設定し得ることからその必要がなくなったことによる。これに加えて、最後尾の仕切部材が往路部近傍に至ったあと一群の仕切部材が上記所定速度で走行する区間が上述の物品受取位置から往路部近傍に至るまでの区間より長いことから、両区間を通して一群の仕切部材が走行するのに要する時間を短縮することが可能になる。これにより、箱詰め装置の物品の処理能力を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る箱詰め装置は、物品を搬送するための搬送装置と、該搬送装置を横切るように移動して物品を搬送装置の側方に押し出すための押出部材、および、該押出部材を駆動させる第2駆動装置を有する押出装置と、該第2駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、該制御装置が、搬送装置が物品押出位置で位置で停止したあと第2駆動装置を予め設定した第2設定速度を超えないように加速させ、押出部材が物品に当接する位置から物品押出方向に所定距離を離隔した所定位置に至ったとき第2駆動装置を第2設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる。
【0014】
この構成によれば、押出部材が所定位置に至るまで第2駆動装置が第2設定速度を超えないように加速されるので、この第2設定速度を適宜設定することにより、押出部材が物品に当接したときに物品を押し倒さないようにすることができる。これにより、箱詰めする物品を安定して移送することができる。なお、所定位置は予め実験などにより設定される。
【0015】
また、押出部材が所定位置に至ったとき、第2駆動装置が第2設定速度を超えないように加速されるときより大きい加速度に加速されるので、この加速度を適宜設定することにより、第2駆動装置を短時間に所定速度まで加速させ、この所定速度で物品を所定区間押していくことができる。しかも、この所定速度を従来よりも速い速度に設定することができる。これは、従来は、押出部材が搬送装置が物品押出位置で停止したあとこの所定速度まで一定の加速度で加速されるため、押出部材が物品に当接したときに物品を押し倒さないようにこの所定速度を比較的低く設定する必要があったが、本発明では、押出部材が上記所定速度で走行する区間の走行条件、および、上述した押出部材が移動開始から所定位置に至るまでの区間の走行条件をそれぞれ独立して設定し得ることからその必要がなくなったことによる。これに加えて、押出部材が上記所定速度で走行する区間が、押出部材が移動開始から所定位置に至るまでの区間より長いことから、両区間を通して押出部材が走行するのに要する時間を短縮することが可能になる。これにより、箱詰め装置の物品の処理能力を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、箱詰めする物品を安定して移送することができるとともに、物品の処理能力を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る箱詰め装置の一実施形態を各図を参照して説明する。この実施形態に係る箱詰め装置が、図6乃至図11を参照して説明した従来の箱詰め装置と相違するところは、一群のうちの最後尾のフィン13が物品導入コンベア3から袋詰め品1を受け取ったあと整列コンベア2の往路部12bに至り略直立状態になるまで所定速度を超えないように加速され、そのあとそれ以前より大きい加速度で所定速度まで加速されるように構成されているところと、押し出しプレート4が、袋詰め品1に当接する位置から物品押出方向に所定距離を離隔した所定位置に至るまで所定速度を超えないように加速され、そのあとそれ以前より大きい加速度で所定速度まで加速されるように構成されているところである。従って、図6乃至図11に示す従来の箱詰め装置と同等の部品には、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。以下、詳細に説明する。
【0018】
図1は、整列コンベアの走行速度と整列コンベア上の最後尾のフィンの位置との関係を示す図である。図2は、押し出しプレートの速度と位置との関係を示す図である。図3は、本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の制御系の構成を示すブロック図である。図4は、整列コンベアの制御フロー図である。図5は、押し出しプレートの制御フロー図である。
【0019】
最初に、整列コンベア2の動作について図1、図6および図9を用いて説明する。
【0020】
図1中、符号L1は本実施形態の運転パターンを示し、符号L2は従来の運転パターンを示している。図1中の縦軸は整列コンベア2の走行速度を、横軸は整列コンベア2上の最後尾のフィン13の位置を示している。図1中の物品受取位置は、図9に示すように、物品導入コンベア3の袋詰め品1の排出側であって、整列コンベア2の円弧状反転部12c上で一群のフィン13が放射状に広がり、物品導入コンベア3から袋詰め品1を受け取る位置である。図1中の加速位置は、最後尾のフィン13が整列コンベア2の往路部12bに至り略直立状態になる位置である。図1中の物品押出位置は、押し出しプレート4が整列コンベア2を横切って(図6の矢符Y方向)各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1を押し出すことができるように整列コンベア2上の一群のフィン13を停止させる位置である。図1中の減速位置は、一群のフィン13を物品押出位置に停止させるために整列コンベア2を減速させる位置である。これらの位置は、実験などにより予め設定される。
【0021】
図1中の運転パターンL1で示すように、まず、整列コンベア2は、最後尾のフィン13が物品受取位置で袋詰め品1を受け取った後、加速度γ2で走行速度α2まで加速される。整列コンベア2の走行速度がα2になった後、整列コンベア2は略一定の走行速度(α2)で走行する。この走行速度α2は、一群のフィン13が整列コンベア2の円弧状反転部12cを走行するときに各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1が遠心力などによって踊ったり飛び出したりしないように、予め実験などにより設定される。これにより、図1中の従来の運転パターンL2のように最後尾のフィン13が物品受取位置から加速位置に至る途中から整列コンベア2が走行速度α2を超えて走行することを防止することができる。その結果、各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1が遠心力などにより踊ったり飛び出したりすることを防止することができる。なお、ここでは、整列コンベア2が走行速度α2まで加速された後、次の加速位置まで略一定の走行速度で走行されるようになっているが、これに限定するものではない。すなわち、整列コンベア2の走行速度が予め設定された走行速度α2を超えなければよい。
【0022】
整列コンベア2は、最後尾のフィン13が加速位置に至ったときに加速度γ3で走行速度α3まで加速される。整列コンベア2の走行速度がα3になった後、整列コンベア2は略一定の走行速度(α3)で走行する。最後尾のフィン13が加速位置に至ったあと、すなわち往路部12bに至ったあと、一群のフィン13は水平方向に直線的に走行する(図9参照)。従って、各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1には遠心力が作用しない。さらに、このとき、各フィン13は整列コンベア2の走行方向(図6の矢符X方向)に所定の間隔で略平行に配列されるので、各フィン13が袋詰め品1の走行方向の前後から挟み込むような状態になる。その結果、各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1が踊ったり飛び出したりすることがなくなる。これにより、図1に示す整列コンベア2の加速度γ3および走行速度α3を物品受取位置から加速位置までの加速度γ2および走行速度α2より大きく設定することができる。具体的には、例えば、加速度γ2=0.3(G:重力加速度)、走行速度α2=600mm/secに対して、加速度γ3=1.12(G)、走行速度α3=1830mm/secに設定することができる。
【0023】
また、この走行速度α3を、図1に示すように、従来の整列コンベア2の走行速度α(具体的には、1050mm/sec)より大きく設定することができる。これは、最後尾のフィン13が加速位置に至ったあとの整列コンベア2の走行条件(走行速度、加速度)、および、最後尾のフィン13が物品受取位置から加速位置に至るまでの整列コンベア2の走行条件をそれぞれ独立に設定することができるからである。これにより、一群のフィン13が加速位置から減速位置まで走行するのに要する時間を大幅に短縮することもできる。
【0024】
そして、一群のフィン13が減速位置に至ったときに、整列コンベア2は加速度γ4で減速する。そして、整列コンベア2は一群のフィン13が物品押出位置に至ったときに停止する。
【0025】
次に、押し出しプレート4の動作について図2および図6に基づいて説明する。図2中、符号L3は本実施形態の運転パターンを示し、符号L4は従来の運転パターンを示している。図2中の縦軸は押し出しプレート4の走行速度を、横軸は押し出しプレート4の位置を示している。図2中の待機位置は、押し出しプレート4が一群のフィン13が上述した物品押出位置に至るまで待機している位置である。この待機位置は、整列コンベア2の物品押出位置の側方(整列コンベア2の走行方向(図6の矢符X方向)に対して右側)に位置する。図2中の当接位置は、押し出しプレート4が押出方向(図6の矢符Y方向)に走行し各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1に当接する位置である。図2中の加速位置は、押し出しプレート4が袋詰め品1に当接したあと袋詰め品1を安定して移送するために要する所定距離を上記当接位置から押出方向に離隔した位置である。具体的には、この加速位置として、例えば、押し出しプレート4が整列コンベア2をその走行方向に対して略直角に横切った位置を採用することができる。この位置を採用する場合、押し出しプレート4が加速位置に至ったあと、各フィン13と袋詰め品1とが互いに干渉することがないので、押し出しプレート4は袋詰め品1を安定してダンパー17、17(図6参照)上まで押し出すことができる。図2中の停止位置は、押し出しプレート4が袋詰め品1を押し出してダンパー17、17上で停止する位置である。この停止位置の押出方向には、押し出しプレート4により押し出された袋詰め品1を受け止めるストッパ(図示せず)が設けられている。これにより、押し出しプレート4が袋詰め品1を停止位置まで押し出したときに袋詰め品1が倒れることを防止している。図2中の減速位置は、押し出しプレート4を停止位置に停止させるために押し出しプレート4を減速させる位置である。これらの位置は予め実験などにより設定される。
【0026】
図2中の運転パターンL3で示すように、まず、押し出しプレート4は、上述した一群のフィン13が物品押出位置で停止した後、加速度δ2で走行速度β2まで加速される。その後、押し出しプレート4は略一定速度(β2)で走行する。この走行速度β2は、押し出しプレート4が袋詰め品1に当接したときに袋詰め品1を押し倒さない速度であり、予め実験などにより設定される。これにより、図2中の従来の運転パターンL4のように押し出しプレート4が待機位置から加速位置に至る途中からβ2を超えて走行することを防止することができる。その結果、押し出しプレート4が袋詰め品1に当接したときに袋詰め品1が押し倒されることを防止することができる。なお、ここでは、押し出しプレート4が走行速度β2まで加速された後、次の加速位置まで一定速度β2で走行するようになっているが、これに限定するものではない。すなわち、押し出しプレート4の走行速度が予め設定されたβ2を超えなければよい。
【0027】
押し出しプレート4が加速位置に至ったあと、押し出しプレート4は加速度δ3で走行速度β3まで加速される。その後、押し出しプレート4は略一定の速度(β3)で走行する。この加速度δ3および走行速度β3は待機位置から加速位置までの区間の加速度δ2および走行速度β2より大きく設定することができる。これは、押し出しプレート4が袋詰め品1を押し倒す虞のある、待機位置から加速位置までの区間を低速(β2)で走行させることにしたからである。具体的には、例えば、加速度δ2=0.73(G:重力加速度)、走行速度β2=1300mm/secに対して、加速度δ3=1.53(G)、走行速度β3=2500mm/secに設定することができる。
【0028】
また、この走行速度β3を、図2に示すように、従来の押し出しプレート4の走行速度β(具体的には、1680mm/sec)より大きく設定することができる。これは、図2に示すように、押し出しプレート4が加速位置に至ったあとの走行条件(走行速度、加速度)、および、押し出しプレート4が物品受取位置から加速位置に至るまでの走行条件をそれぞれ独立して設定することができるからである。これにより、押し出しプレート4が加速位置から減速位置まで走行するのに要する時間を大幅に短縮することができる。
【0029】
そして、押し出しプレート4が減速位置に至ったときに、押し出しプレート4は加速度δ4で減速される。そして、押し出しプレート4が停止位置に至ったときに停止する。その後、押し出しプレート4は、整列コンベア2上に整列しつつある次の袋詰め品1と干渉しないように、整列コンベア2の上方を押出方向と逆方向にスライドして元の位置(待機位置)に戻る。
【0030】
次に、上述した整列コンベア2および押し出しプレート4の動作を実現するための箱詰め装置の制御系の構成について述べる。
【0031】
図3に示すように、箱詰め装置はマイクロプロセッサを主体に構成されたコントローラ20を備える。このコントローラ20が箱詰め装置の動作を制御している。
【0032】
コントローラ20には、記憶部21が接続されている。記憶部21は、リードオンリーメモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)などを含み、コントローラ20の動作手順を規定するプログラム、または、コントローラによって処理されるべきデータを記憶する。記憶部21には、上述した整列コンベア2の速度情報(α2〜α3、0)若しくは加速度情報(γ2〜γ4)、および、最後尾のフィン13の位置情報(物品受取位置、加速位置、減速位置、物品押出位置)が予め記憶されている。さらに、記憶部21には、押し出しプレート4の速度情報(β2〜β3、0)、加速度情報(δ2〜δ4)、および位置情報(待機位置、加速位置、減速位置、停止位置)も予め記憶されている。
【0033】
コントローラ20には、袋詰め品1が物品導入コンベア3からギャップ部14内に収容されたことを検知する物品受取位置センサ15が接続されている。物品受取位置センサ15としては、例えば、光センサが使用される。
【0034】
コントローラ20には、整列コンベア2を第1サーボモータ22を介して駆動させる第1ドライバ23が接続されている。また、コントローラ20には、押し出しプレート4を第2サーボモータ24を介して駆動させる第2ドライバ25が接続されている。これらの第1および第2サーボモータ22、24には、これらの回転角度を検出する第1および第2エンコーダ22a、24aがそれぞれ設けられている。この第1および第2エンコーダ22a、24aは各回転角度の情報30、31をコントローラ20に送信可能にそれぞれ接続されている。
【0035】
次に、整列コンベアの制御フローについて図3および図4を用いて説明する。コントローラ20は、袋詰め品1が物品導入コンベア3からギャップ部14内に収容されたときに物品受取位置センサ15から出力信号32を受信する。コントローラ20は、この出力信号32によって所定数(例えば、5個)の袋詰め品1がギャップ部14内に収容されたか否かを判定する(S100)。これにより、最後尾のフィン13が物品受取位置に至ったか否かを判定する。
【0036】
コントローラ20は、ギャップ部14内に所定数の袋詰め品1が収容されたと判定したとき、整列コンベア2の走行速度および加速度をα2、γ2に設定する(S101)。コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度をα2、γ2にするための出力信号33を第1ドライバ23に出力する(S102)。この出力信号33に基づいて、第1ドライバ23は第1サーボモータ22を加速する。これにより、整列コンベア2は加速度γ2で走行速度α2まで加速され、その後略一定の速度(α2)で走行する(S103)。
【0037】
次に、コントローラ20は、エンコーダ22aから受信した回転角度の情報30に基づいて、最後尾のフィン13が加速位置に至ったか否かを判定する(S104)。最後尾のフィン13が加速位置に至ったと判定したとき、すなわち最後尾のフィン13が往路部12bに至ったとき、コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度をα3、γ3に設定する(S105)。コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度をα3、γ3にするための出力信号33を第1ドライバ23に出力する(106)。この出力信号33に基づいて、第1ドライバ23は第1サーボモータ22を加速する。これにより、整列コンベア2は加速度γ3で走行速度α3まで加速され、その後略一定の速度(α3)で走行する(S107)。
【0038】
次に、コントローラ20は、エンコーダ22aから受信した回転角度の情報30に基づいて、最後尾のフィン13が減速位置に至ったか否か判定する(S108)。最後尾のフィン13が減速位置に至ったと判定したとき、コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度を0、γ4に設定する(S109)。コントローラ20は、整列コンベア2を減速して停止させるための出力信号33を第1ドライバ23に出力する(S110)。この出力信号33に基づいて、第1ドライバ23は第1サーボモータ22を減速する。これにより、整列コンベア2は加速度γ4で減速され停止する。(S111)。このとき、一群のフィン13は物品押出位置に停止する。
【0039】
次に、押し出しプレート4の制御フローについて図3および図5を用いて説明する。
【0040】
コントローラ20は、エンコーダ22aから受信した回転角度の情報30に基づいて、一群のフィン13が物品押出位置に至ったか否かを判定する(S200)。コントローラ20は、一群のフィン13が物品押出位置に至ったと判断したとき、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ2、δ2に設定する(S201)。コントローラ20は、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ2、δ2にするための出力信号34を第2ドライバ25に出力する(S202)。この出力信号34に基づいて、第2ドライバ25は第2サーボモータ24を加速する。これにより、押し出しプレート4は加速度δ2で走行速度β2まで加速され、その後略一定の速度(β2)で走行する(S203)。
【0041】
次に、コントローラ20は、エンコーダ24aから受信した回転速度の情報31に基づいて、押し出しプレート4が加速位置に至ったか否かを判定する(S204)。コントローラ20は、押し出しプレート4が加速位置に至ったと判定したとき、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ3、δ3に設定する(S205)。コントローラ20は、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ3、δ3にするための出力信号34を第2ドライバ25に出力する(S206)。この出力信号34に基づいて、第2ドライバ25は第2サーボモータ24を加速する。これにより、押し出しプレート4は加速度δ3で走行速度β3まで加速され、その後略一定の速度(β3)で走行する(S207)。
【0042】
次に、コントローラ20は、エンコーダ24aから受信した回転速度の情報31に基づいて、押し出しプレート4が減速位置に至ったか否かを判定する(S208)。コントローラ20が、押し出しプレート4が減速位置に至ったと判断したとき、押し出しプレート4の走行速度および加速度を0、δ4に設定する(S209)。コントローラ20は、押し出しプレート4を減速して停止させるための出力信号34を第2ドライバ25に出力する(S210)。この出力信号34に基づいて、第2ドライバ25は第2サーボモータ24を減速する。これにより、押し出しプレート4は加速度δ4で減速され、停止位置に停止する(S211)。
【0043】
この後、押し出しプレート4は、整列コンベア2上に整列しつつある次の袋詰め品1と干渉しないように、整列コンベア2の上方を押出方向と逆方向にスライドして元の待機位置に戻り、次の押し出し動作の開始までその位置で待機する(S212)。
【0044】
なお、上述した実施形態は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の、整列コンベアの走行速度と整列コンベア上の最後尾のフィンの位置との関係を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の押し出しプレートの速度と位置との関係を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】整列コンベアの制御フロー図である。
【図5】押し出しプレートの制御フロー図である。
【図6】従来の箱詰め装置の平面図である。
【図7】従来の箱詰め装置の正面図である。
【図8】従来の箱詰め装置の側面図である。
【図9】従来の箱詰め装置の整列コンベアの部分正面図である。
【図10】従来の箱詰め装置の整列コンベアの走行速度と整列コンベア上の最後尾のフィンの位置との関係を示す図である。
【図11】従来の箱詰め装置の押し出しプレートの速度と位置との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1…物品
2…整列コンベア
4…押し出しプレート
13…フィン
14…ギャップ部
15…物品受取位置センサ
20…コントローラ
21…記憶部
22、24…第1および第2サーボモータ
23、25…第1および第2ドライバー
22a、24a…第1および第2エンコーダ
30、31…回転角度の情報
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばポテトチップ、豆、飴などの食品が袋詰めまたは箱詰めされた物品を、段ボールケースまたはダース箱などの外装箱の内部に整然と自動収容する箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の箱詰め装置として、本願の出願人が先に出願しているものがある(例えば、特許文献1参照)。この箱詰め装置は、図6乃至8に示すように、袋詰め品1を所定の間隔で搬送方向(図6の矢符X方向)に整列させる整列コンベア2と、この整列コンベア2に袋詰め品1を導入する物品導入コンベア3と、整列コンベア2によって整列された袋詰め品1を整列コンベア2の側方(図6の矢符Y方向)に押し出す押し出しプレート4と、この押し出しプレート4によって押し出された袋詰め品1をその両側から挟み込んで保持する一対の保持プレート5、5と、この保持プレート5、5によって保持された袋詰め品1を下方(図8の矢符Z方向)の段ボールケース6に押し込む押し込みプレート7と、段ボールケース(外装箱)6を載置して上下方向(図7の矢符Z方向)に移動させる昇降装置8と、この昇降装置8へ段ボールケース6を搬入する箱搬入コンベア9と、袋詰め品1が収容された段ボールケース6を搬出する箱搬出装置10と、これらの動作を制御する制御装置(図示せず)とを備える。
【0003】
図9に示すように、整列コンベア2は、下側の復路部12aから上側の水平状の往路部12bに至るまでの間に円弧状反転部12cを有する無端搬送路12を備える。この無端搬送路12には、物品導入コンベア3によって搬送されてきた袋詰め品1を整列させる多数枚のフィン13が設けられている。これらのフィン13の間には複数のギャップ部14が形成されている。この複数のフィン13は整列コンベア2の円弧状反転部12cにおいて放射状に広がるようになっている。そして、各フィン13が円弧状反転部12cの物品受取位置にきたときに、物品導入コンベア3から導入される袋詰め品1が各フィン13の先端からフィン13同士のギャップ部14内に滑り込むようになっている。円弧状反転部(物品受取位置)12cには、袋詰め品1が物品導入コンベア3からギャップ部14内に収容されたことを検知する物品受取位置センサ15が設けられている。
【0004】
整列コンベア2は、各フィン13が物品受取位置にきたときに停止される。そして、整列コンベア2は、物品受取位置センサ15が各ギャップ部14内に袋詰め品1が収容されたことを検知すると再び走行される。この動作が繰り返し行われて全ギャップ部14内に袋詰め品1が収容される。この間、整列コンベア2は間欠的に走行されることになる。そして、整列コンベア2は、所定数の袋詰め品1を受け取り終わった後、すなわち最後尾のフィン13が袋詰め品1を受け取った後、図10に示すように所定速度αまで加速され、この所定速度αで所定区間走行する。その後、整列コンベア2は減速され袋詰め品1を押し出す位置(物品押出位置)で停止する。
【0005】
一方、図6乃至図8に示すように、押し出しプレート4はフィン13との干渉を避けるためのスリット4aを備える。押し出しプレート4は、整列コンベア2上の整列された袋詰め品1を側方に押し出し、これをコ字状の中継ぎ体16を介して開閉自在のダンパー板17、17上に供給するように構成されている。押し出しプレート4は、袋詰め品1を所定数量ずつダンパー板17、17上の停止位置に押し出すと、整列コンベア2上に整列しつつある次の袋詰め品1と干渉しないように、整列コンベア2の上方を押し出し方向と逆方向にスライドして元の位置(待機位置)に戻り、次の押し出し動作の開始までその位置で待機するように構成されている。
【0006】
図11に示すように、押し出しプレート4は、待機位置からダンパー板17、17上の停止位置まで移動するとき、まず待機位置から移動開始して所定速度βまで加速される。このとき、押し出しプレート4は、加速している途中で袋詰め品1と当接する。この位置を当接位置という。押し出しプレート4は袋詰め品1と当接した後、さらに所定速度βまで加速される。そして、押し出しプレート4は所定速度βに達した後、この速度βで走行する。そのあと、押し出しプレート4は減速され、ダンパー板17、17上の停止位置で停止する。
【特許文献1】特開2000−6910号公報 (第2−3頁、第3−5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の箱詰め装置では、図10に示すように最後尾のフィン13が袋詰め品1を受け取ったあと整列コンベア2は所定速度αまで略一定の加速度で加速されるようになっている。これにより、ギャップ部14内の袋詰め品1が整列コンベア2の円弧状反転部12c上を往路部12bに向かって加速される。このとき、ギャップ部14内の袋詰め品1には、往路部12bに近づくにつれて大きな遠心力(整列コンベア2の速度の略二乗に比例する)が作用し、袋詰め品1が踊ったり、飛び跳ねたり、外方に飛び出す場合がある。これに対処するためには、最後尾のフィン13が往路部12bに至ったときの整列コンベア2の速度α1を下げる必要があり、従来は、上記所定速度αを下げることにより対処していた。そのため、箱詰め装置の処理能力が低下するという問題があった。
【0008】
また、従来の箱詰め装置では、図11に示すように押し出しプレート4が所定速度βまで略一定の加速度で加速されるために、押し出しプレート4が比較的速い速度β1で物品に衝突していた。これにより、袋詰め品1に衝撃が加わり袋詰め品1が押出方向に倒れる場合があった。この傾向は、特に、袋詰め品1の重心位置が高い場合に顕著であった。これに対処するためには、押し出しプレート4が袋詰め品1に衝突するときの速度β1を下げる必要があり、従来は、上記所定速度βを下げることにより対処していた。そのため、箱詰め装置の処理能力が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、箱詰めする物品を安定して移送することができるとともに、物品の処理能力を向上させることができる箱詰め装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明に係る箱詰め装置は、下側の復路部から上側の往路部に至るまでの間に円弧状反転部を有する無端搬送路、および、該無端搬送路上に物品を搬送する方向に物品を収容可能な間隔で設けられた一群の仕切部材を備え、各仕切部材が円弧状反転部の物品受取位置にきたときに物品を受け取るように構成された搬送装置と、該搬送装置を駆動させる第1駆動装置と、該第1駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、該制御装置が、最後尾の仕切部材が物品受取位置で物品を受け取ったあと第1駆動装置を予め設定された第1設定速度を超えないように加速させ、最後尾の仕切部材が往路部近傍に至ったとき第1駆動装置を第1設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる。
【0011】
この構成によれば、最後尾の仕切部材が物品受取位置から往路部近傍に至るまで第1駆動装置が第1設定速度を超えないように加速されるので、この第1設定速度を適宜設定することにより、各仕切部材の間に収容されている物品が遠心力などにより踊ったり飛び出たりすることを防止することができる。これにより、箱詰めする物品を安定して移送することができる。
【0012】
また、最後尾の仕切部材が往路部近傍に至ったとき、第1駆動装置が第1設定速度を超えないように加速されるときより大きい加速度で加速されるので、この加速度を適宜設定することにより、第1駆動装置を短時間に所定速度まで加速させ、この所定速度で一群のフィンを所定区間走行させることができる。しかも、この所定速度を従来よりも速い速度に設定することができる。これは、従来は、一群の仕切部材が所定数の物品を受け取ったあと上記所定速度まで略一定の加速度で加速されるため、各仕切部材の間に収容されている物品が遠心力などにより踊ったり飛び出たりしないように上記所定速度を比較的低く設定する必要があったが、本発明では、往路部上の一群の仕切部材の走行条件、および、上述した最後尾の仕切部材が物品受取位置から往路部近傍に至るまでの一群の仕切部材の走行条件をそれぞれ独立して設定し得ることからその必要がなくなったことによる。これに加えて、最後尾の仕切部材が往路部近傍に至ったあと一群の仕切部材が上記所定速度で走行する区間が上述の物品受取位置から往路部近傍に至るまでの区間より長いことから、両区間を通して一群の仕切部材が走行するのに要する時間を短縮することが可能になる。これにより、箱詰め装置の物品の処理能力を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る箱詰め装置は、物品を搬送するための搬送装置と、該搬送装置を横切るように移動して物品を搬送装置の側方に押し出すための押出部材、および、該押出部材を駆動させる第2駆動装置を有する押出装置と、該第2駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、該制御装置が、搬送装置が物品押出位置で位置で停止したあと第2駆動装置を予め設定した第2設定速度を超えないように加速させ、押出部材が物品に当接する位置から物品押出方向に所定距離を離隔した所定位置に至ったとき第2駆動装置を第2設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる。
【0014】
この構成によれば、押出部材が所定位置に至るまで第2駆動装置が第2設定速度を超えないように加速されるので、この第2設定速度を適宜設定することにより、押出部材が物品に当接したときに物品を押し倒さないようにすることができる。これにより、箱詰めする物品を安定して移送することができる。なお、所定位置は予め実験などにより設定される。
【0015】
また、押出部材が所定位置に至ったとき、第2駆動装置が第2設定速度を超えないように加速されるときより大きい加速度に加速されるので、この加速度を適宜設定することにより、第2駆動装置を短時間に所定速度まで加速させ、この所定速度で物品を所定区間押していくことができる。しかも、この所定速度を従来よりも速い速度に設定することができる。これは、従来は、押出部材が搬送装置が物品押出位置で停止したあとこの所定速度まで一定の加速度で加速されるため、押出部材が物品に当接したときに物品を押し倒さないようにこの所定速度を比較的低く設定する必要があったが、本発明では、押出部材が上記所定速度で走行する区間の走行条件、および、上述した押出部材が移動開始から所定位置に至るまでの区間の走行条件をそれぞれ独立して設定し得ることからその必要がなくなったことによる。これに加えて、押出部材が上記所定速度で走行する区間が、押出部材が移動開始から所定位置に至るまでの区間より長いことから、両区間を通して押出部材が走行するのに要する時間を短縮することが可能になる。これにより、箱詰め装置の物品の処理能力を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、箱詰めする物品を安定して移送することができるとともに、物品の処理能力を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る箱詰め装置の一実施形態を各図を参照して説明する。この実施形態に係る箱詰め装置が、図6乃至図11を参照して説明した従来の箱詰め装置と相違するところは、一群のうちの最後尾のフィン13が物品導入コンベア3から袋詰め品1を受け取ったあと整列コンベア2の往路部12bに至り略直立状態になるまで所定速度を超えないように加速され、そのあとそれ以前より大きい加速度で所定速度まで加速されるように構成されているところと、押し出しプレート4が、袋詰め品1に当接する位置から物品押出方向に所定距離を離隔した所定位置に至るまで所定速度を超えないように加速され、そのあとそれ以前より大きい加速度で所定速度まで加速されるように構成されているところである。従って、図6乃至図11に示す従来の箱詰め装置と同等の部品には、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。以下、詳細に説明する。
【0018】
図1は、整列コンベアの走行速度と整列コンベア上の最後尾のフィンの位置との関係を示す図である。図2は、押し出しプレートの速度と位置との関係を示す図である。図3は、本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の制御系の構成を示すブロック図である。図4は、整列コンベアの制御フロー図である。図5は、押し出しプレートの制御フロー図である。
【0019】
最初に、整列コンベア2の動作について図1、図6および図9を用いて説明する。
【0020】
図1中、符号L1は本実施形態の運転パターンを示し、符号L2は従来の運転パターンを示している。図1中の縦軸は整列コンベア2の走行速度を、横軸は整列コンベア2上の最後尾のフィン13の位置を示している。図1中の物品受取位置は、図9に示すように、物品導入コンベア3の袋詰め品1の排出側であって、整列コンベア2の円弧状反転部12c上で一群のフィン13が放射状に広がり、物品導入コンベア3から袋詰め品1を受け取る位置である。図1中の加速位置は、最後尾のフィン13が整列コンベア2の往路部12bに至り略直立状態になる位置である。図1中の物品押出位置は、押し出しプレート4が整列コンベア2を横切って(図6の矢符Y方向)各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1を押し出すことができるように整列コンベア2上の一群のフィン13を停止させる位置である。図1中の減速位置は、一群のフィン13を物品押出位置に停止させるために整列コンベア2を減速させる位置である。これらの位置は、実験などにより予め設定される。
【0021】
図1中の運転パターンL1で示すように、まず、整列コンベア2は、最後尾のフィン13が物品受取位置で袋詰め品1を受け取った後、加速度γ2で走行速度α2まで加速される。整列コンベア2の走行速度がα2になった後、整列コンベア2は略一定の走行速度(α2)で走行する。この走行速度α2は、一群のフィン13が整列コンベア2の円弧状反転部12cを走行するときに各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1が遠心力などによって踊ったり飛び出したりしないように、予め実験などにより設定される。これにより、図1中の従来の運転パターンL2のように最後尾のフィン13が物品受取位置から加速位置に至る途中から整列コンベア2が走行速度α2を超えて走行することを防止することができる。その結果、各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1が遠心力などにより踊ったり飛び出したりすることを防止することができる。なお、ここでは、整列コンベア2が走行速度α2まで加速された後、次の加速位置まで略一定の走行速度で走行されるようになっているが、これに限定するものではない。すなわち、整列コンベア2の走行速度が予め設定された走行速度α2を超えなければよい。
【0022】
整列コンベア2は、最後尾のフィン13が加速位置に至ったときに加速度γ3で走行速度α3まで加速される。整列コンベア2の走行速度がα3になった後、整列コンベア2は略一定の走行速度(α3)で走行する。最後尾のフィン13が加速位置に至ったあと、すなわち往路部12bに至ったあと、一群のフィン13は水平方向に直線的に走行する(図9参照)。従って、各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1には遠心力が作用しない。さらに、このとき、各フィン13は整列コンベア2の走行方向(図6の矢符X方向)に所定の間隔で略平行に配列されるので、各フィン13が袋詰め品1の走行方向の前後から挟み込むような状態になる。その結果、各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1が踊ったり飛び出したりすることがなくなる。これにより、図1に示す整列コンベア2の加速度γ3および走行速度α3を物品受取位置から加速位置までの加速度γ2および走行速度α2より大きく設定することができる。具体的には、例えば、加速度γ2=0.3(G:重力加速度)、走行速度α2=600mm/secに対して、加速度γ3=1.12(G)、走行速度α3=1830mm/secに設定することができる。
【0023】
また、この走行速度α3を、図1に示すように、従来の整列コンベア2の走行速度α(具体的には、1050mm/sec)より大きく設定することができる。これは、最後尾のフィン13が加速位置に至ったあとの整列コンベア2の走行条件(走行速度、加速度)、および、最後尾のフィン13が物品受取位置から加速位置に至るまでの整列コンベア2の走行条件をそれぞれ独立に設定することができるからである。これにより、一群のフィン13が加速位置から減速位置まで走行するのに要する時間を大幅に短縮することもできる。
【0024】
そして、一群のフィン13が減速位置に至ったときに、整列コンベア2は加速度γ4で減速する。そして、整列コンベア2は一群のフィン13が物品押出位置に至ったときに停止する。
【0025】
次に、押し出しプレート4の動作について図2および図6に基づいて説明する。図2中、符号L3は本実施形態の運転パターンを示し、符号L4は従来の運転パターンを示している。図2中の縦軸は押し出しプレート4の走行速度を、横軸は押し出しプレート4の位置を示している。図2中の待機位置は、押し出しプレート4が一群のフィン13が上述した物品押出位置に至るまで待機している位置である。この待機位置は、整列コンベア2の物品押出位置の側方(整列コンベア2の走行方向(図6の矢符X方向)に対して右側)に位置する。図2中の当接位置は、押し出しプレート4が押出方向(図6の矢符Y方向)に走行し各フィン13間のギャップ部14内の袋詰め品1に当接する位置である。図2中の加速位置は、押し出しプレート4が袋詰め品1に当接したあと袋詰め品1を安定して移送するために要する所定距離を上記当接位置から押出方向に離隔した位置である。具体的には、この加速位置として、例えば、押し出しプレート4が整列コンベア2をその走行方向に対して略直角に横切った位置を採用することができる。この位置を採用する場合、押し出しプレート4が加速位置に至ったあと、各フィン13と袋詰め品1とが互いに干渉することがないので、押し出しプレート4は袋詰め品1を安定してダンパー17、17(図6参照)上まで押し出すことができる。図2中の停止位置は、押し出しプレート4が袋詰め品1を押し出してダンパー17、17上で停止する位置である。この停止位置の押出方向には、押し出しプレート4により押し出された袋詰め品1を受け止めるストッパ(図示せず)が設けられている。これにより、押し出しプレート4が袋詰め品1を停止位置まで押し出したときに袋詰め品1が倒れることを防止している。図2中の減速位置は、押し出しプレート4を停止位置に停止させるために押し出しプレート4を減速させる位置である。これらの位置は予め実験などにより設定される。
【0026】
図2中の運転パターンL3で示すように、まず、押し出しプレート4は、上述した一群のフィン13が物品押出位置で停止した後、加速度δ2で走行速度β2まで加速される。その後、押し出しプレート4は略一定速度(β2)で走行する。この走行速度β2は、押し出しプレート4が袋詰め品1に当接したときに袋詰め品1を押し倒さない速度であり、予め実験などにより設定される。これにより、図2中の従来の運転パターンL4のように押し出しプレート4が待機位置から加速位置に至る途中からβ2を超えて走行することを防止することができる。その結果、押し出しプレート4が袋詰め品1に当接したときに袋詰め品1が押し倒されることを防止することができる。なお、ここでは、押し出しプレート4が走行速度β2まで加速された後、次の加速位置まで一定速度β2で走行するようになっているが、これに限定するものではない。すなわち、押し出しプレート4の走行速度が予め設定されたβ2を超えなければよい。
【0027】
押し出しプレート4が加速位置に至ったあと、押し出しプレート4は加速度δ3で走行速度β3まで加速される。その後、押し出しプレート4は略一定の速度(β3)で走行する。この加速度δ3および走行速度β3は待機位置から加速位置までの区間の加速度δ2および走行速度β2より大きく設定することができる。これは、押し出しプレート4が袋詰め品1を押し倒す虞のある、待機位置から加速位置までの区間を低速(β2)で走行させることにしたからである。具体的には、例えば、加速度δ2=0.73(G:重力加速度)、走行速度β2=1300mm/secに対して、加速度δ3=1.53(G)、走行速度β3=2500mm/secに設定することができる。
【0028】
また、この走行速度β3を、図2に示すように、従来の押し出しプレート4の走行速度β(具体的には、1680mm/sec)より大きく設定することができる。これは、図2に示すように、押し出しプレート4が加速位置に至ったあとの走行条件(走行速度、加速度)、および、押し出しプレート4が物品受取位置から加速位置に至るまでの走行条件をそれぞれ独立して設定することができるからである。これにより、押し出しプレート4が加速位置から減速位置まで走行するのに要する時間を大幅に短縮することができる。
【0029】
そして、押し出しプレート4が減速位置に至ったときに、押し出しプレート4は加速度δ4で減速される。そして、押し出しプレート4が停止位置に至ったときに停止する。その後、押し出しプレート4は、整列コンベア2上に整列しつつある次の袋詰め品1と干渉しないように、整列コンベア2の上方を押出方向と逆方向にスライドして元の位置(待機位置)に戻る。
【0030】
次に、上述した整列コンベア2および押し出しプレート4の動作を実現するための箱詰め装置の制御系の構成について述べる。
【0031】
図3に示すように、箱詰め装置はマイクロプロセッサを主体に構成されたコントローラ20を備える。このコントローラ20が箱詰め装置の動作を制御している。
【0032】
コントローラ20には、記憶部21が接続されている。記憶部21は、リードオンリーメモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)などを含み、コントローラ20の動作手順を規定するプログラム、または、コントローラによって処理されるべきデータを記憶する。記憶部21には、上述した整列コンベア2の速度情報(α2〜α3、0)若しくは加速度情報(γ2〜γ4)、および、最後尾のフィン13の位置情報(物品受取位置、加速位置、減速位置、物品押出位置)が予め記憶されている。さらに、記憶部21には、押し出しプレート4の速度情報(β2〜β3、0)、加速度情報(δ2〜δ4)、および位置情報(待機位置、加速位置、減速位置、停止位置)も予め記憶されている。
【0033】
コントローラ20には、袋詰め品1が物品導入コンベア3からギャップ部14内に収容されたことを検知する物品受取位置センサ15が接続されている。物品受取位置センサ15としては、例えば、光センサが使用される。
【0034】
コントローラ20には、整列コンベア2を第1サーボモータ22を介して駆動させる第1ドライバ23が接続されている。また、コントローラ20には、押し出しプレート4を第2サーボモータ24を介して駆動させる第2ドライバ25が接続されている。これらの第1および第2サーボモータ22、24には、これらの回転角度を検出する第1および第2エンコーダ22a、24aがそれぞれ設けられている。この第1および第2エンコーダ22a、24aは各回転角度の情報30、31をコントローラ20に送信可能にそれぞれ接続されている。
【0035】
次に、整列コンベアの制御フローについて図3および図4を用いて説明する。コントローラ20は、袋詰め品1が物品導入コンベア3からギャップ部14内に収容されたときに物品受取位置センサ15から出力信号32を受信する。コントローラ20は、この出力信号32によって所定数(例えば、5個)の袋詰め品1がギャップ部14内に収容されたか否かを判定する(S100)。これにより、最後尾のフィン13が物品受取位置に至ったか否かを判定する。
【0036】
コントローラ20は、ギャップ部14内に所定数の袋詰め品1が収容されたと判定したとき、整列コンベア2の走行速度および加速度をα2、γ2に設定する(S101)。コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度をα2、γ2にするための出力信号33を第1ドライバ23に出力する(S102)。この出力信号33に基づいて、第1ドライバ23は第1サーボモータ22を加速する。これにより、整列コンベア2は加速度γ2で走行速度α2まで加速され、その後略一定の速度(α2)で走行する(S103)。
【0037】
次に、コントローラ20は、エンコーダ22aから受信した回転角度の情報30に基づいて、最後尾のフィン13が加速位置に至ったか否かを判定する(S104)。最後尾のフィン13が加速位置に至ったと判定したとき、すなわち最後尾のフィン13が往路部12bに至ったとき、コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度をα3、γ3に設定する(S105)。コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度をα3、γ3にするための出力信号33を第1ドライバ23に出力する(106)。この出力信号33に基づいて、第1ドライバ23は第1サーボモータ22を加速する。これにより、整列コンベア2は加速度γ3で走行速度α3まで加速され、その後略一定の速度(α3)で走行する(S107)。
【0038】
次に、コントローラ20は、エンコーダ22aから受信した回転角度の情報30に基づいて、最後尾のフィン13が減速位置に至ったか否か判定する(S108)。最後尾のフィン13が減速位置に至ったと判定したとき、コントローラ20は、整列コンベア2の走行速度および加速度を0、γ4に設定する(S109)。コントローラ20は、整列コンベア2を減速して停止させるための出力信号33を第1ドライバ23に出力する(S110)。この出力信号33に基づいて、第1ドライバ23は第1サーボモータ22を減速する。これにより、整列コンベア2は加速度γ4で減速され停止する。(S111)。このとき、一群のフィン13は物品押出位置に停止する。
【0039】
次に、押し出しプレート4の制御フローについて図3および図5を用いて説明する。
【0040】
コントローラ20は、エンコーダ22aから受信した回転角度の情報30に基づいて、一群のフィン13が物品押出位置に至ったか否かを判定する(S200)。コントローラ20は、一群のフィン13が物品押出位置に至ったと判断したとき、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ2、δ2に設定する(S201)。コントローラ20は、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ2、δ2にするための出力信号34を第2ドライバ25に出力する(S202)。この出力信号34に基づいて、第2ドライバ25は第2サーボモータ24を加速する。これにより、押し出しプレート4は加速度δ2で走行速度β2まで加速され、その後略一定の速度(β2)で走行する(S203)。
【0041】
次に、コントローラ20は、エンコーダ24aから受信した回転速度の情報31に基づいて、押し出しプレート4が加速位置に至ったか否かを判定する(S204)。コントローラ20は、押し出しプレート4が加速位置に至ったと判定したとき、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ3、δ3に設定する(S205)。コントローラ20は、押し出しプレート4の走行速度および加速度をβ3、δ3にするための出力信号34を第2ドライバ25に出力する(S206)。この出力信号34に基づいて、第2ドライバ25は第2サーボモータ24を加速する。これにより、押し出しプレート4は加速度δ3で走行速度β3まで加速され、その後略一定の速度(β3)で走行する(S207)。
【0042】
次に、コントローラ20は、エンコーダ24aから受信した回転速度の情報31に基づいて、押し出しプレート4が減速位置に至ったか否かを判定する(S208)。コントローラ20が、押し出しプレート4が減速位置に至ったと判断したとき、押し出しプレート4の走行速度および加速度を0、δ4に設定する(S209)。コントローラ20は、押し出しプレート4を減速して停止させるための出力信号34を第2ドライバ25に出力する(S210)。この出力信号34に基づいて、第2ドライバ25は第2サーボモータ24を減速する。これにより、押し出しプレート4は加速度δ4で減速され、停止位置に停止する(S211)。
【0043】
この後、押し出しプレート4は、整列コンベア2上に整列しつつある次の袋詰め品1と干渉しないように、整列コンベア2の上方を押出方向と逆方向にスライドして元の待機位置に戻り、次の押し出し動作の開始までその位置で待機する(S212)。
【0044】
なお、上述した実施形態は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の、整列コンベアの走行速度と整列コンベア上の最後尾のフィンの位置との関係を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の押し出しプレートの速度と位置との関係を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】整列コンベアの制御フロー図である。
【図5】押し出しプレートの制御フロー図である。
【図6】従来の箱詰め装置の平面図である。
【図7】従来の箱詰め装置の正面図である。
【図8】従来の箱詰め装置の側面図である。
【図9】従来の箱詰め装置の整列コンベアの部分正面図である。
【図10】従来の箱詰め装置の整列コンベアの走行速度と整列コンベア上の最後尾のフィンの位置との関係を示す図である。
【図11】従来の箱詰め装置の押し出しプレートの速度と位置との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1…物品
2…整列コンベア
4…押し出しプレート
13…フィン
14…ギャップ部
15…物品受取位置センサ
20…コントローラ
21…記憶部
22、24…第1および第2サーボモータ
23、25…第1および第2ドライバー
22a、24a…第1および第2エンコーダ
30、31…回転角度の情報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下側の復路部から上側の往路部に至るまでの間に円弧状反転部を有する無端搬送路、および、該無端搬送路上に物品を搬送する方向に物品を収容可能な間隔で設けられた一群の仕切部材を備え、各仕切部材が円弧状反転部の物品受取位置にきたときに物品を受け取るように構成された搬送装置と、
該搬送装置を駆動させる第1駆動装置と、
該第1駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、
該制御装置が、
最後尾の仕切部材が物品受取位置で物品を受け取ったあと上記第1駆動装置を予め設定された第1設定速度を超えないように加速させ、最後尾の仕切部材が上記往路部近傍に至ったとき上記第1駆動装置を第1設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる、箱詰め装置。
【請求項2】
物品を搬送するための搬送装置と、
該搬送装置を横切るように移動して物品を搬送装置の側方に押し出すための押出部材、および、該押出部材を駆動させる第2駆動装置を有する押出装置と、
該第2駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、
該制御装置が、
上記搬送装置が物品押出位置で停止したあと上記第2駆動装置を予め設定した第2設定速度を超えないように加速させ、押出部材が物品に当接する位置から物品押出方向に所定距離を離隔した所定位置に至ったとき第2駆動装置を第2設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる、箱詰め装置。
【請求項1】
下側の復路部から上側の往路部に至るまでの間に円弧状反転部を有する無端搬送路、および、該無端搬送路上に物品を搬送する方向に物品を収容可能な間隔で設けられた一群の仕切部材を備え、各仕切部材が円弧状反転部の物品受取位置にきたときに物品を受け取るように構成された搬送装置と、
該搬送装置を駆動させる第1駆動装置と、
該第1駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、
該制御装置が、
最後尾の仕切部材が物品受取位置で物品を受け取ったあと上記第1駆動装置を予め設定された第1設定速度を超えないように加速させ、最後尾の仕切部材が上記往路部近傍に至ったとき上記第1駆動装置を第1設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる、箱詰め装置。
【請求項2】
物品を搬送するための搬送装置と、
該搬送装置を横切るように移動して物品を搬送装置の側方に押し出すための押出部材、および、該押出部材を駆動させる第2駆動装置を有する押出装置と、
該第2駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備えており、
該制御装置が、
上記搬送装置が物品押出位置で停止したあと上記第2駆動装置を予め設定した第2設定速度を超えないように加速させ、押出部材が物品に当接する位置から物品押出方向に所定距離を離隔した所定位置に至ったとき第2駆動装置を第2設定速度を超えないように加速させるときより大きい加速度で加速させるように構成されてなる、箱詰め装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−143726(P2009−143726A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332982(P2008−332982)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【分割の表示】特願2003−107282(P2003−107282)の分割
【原出願日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【分割の表示】特願2003−107282(P2003−107282)の分割
【原出願日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
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