説明

箱詰め装置

【課題】所定の異常が生じた場合に、ライン全体の処理能力が低下することを防ぐこと。
【解決手段】搬送路の一方の端部にある整列物品群の欠品及び物品の姿勢異常を検知する整列物品群異常検知器45と、箱待機位置に箱が待機しているか否かを検知する箱待機検知器24と、箱詰機構及び物品整列搬送装置6を制御する制御器31と、を備え、制御器31は、整列物品群異常検知器45で整列物品群の欠品及び姿勢異常の少なくともいずれかを検知した場合、又は箱待機検知器24で箱待機位置に箱が待機していないことを検知した後所定の条件が満たされない場合に、搬送路を搬送される整列物品群を搬送路の側方の物品押込位置へ押し出さないようにして、搬送路の一方の端部にある整列物品群を搬送路の他方の端部まで搬送するよう、箱詰機構及び物品整列搬送装置6を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の物品を並べた状態で箱詰めする箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の物品を並べた状態で箱詰めする箱詰め装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この箱詰め装置は、物品を移送する移送装置と、搬送方向に一列に並んだ物品収納部を有し、物品移送装置から移送される物品を物品収納部に収納して荷下し部に向けて搬送する搬送装置と、物品収納部に収納された物品の高さ寸法を検知する検知部と、搬送装置によって荷下し部に搬送された物品を側方に設けられた包装機に向けて押し出す押出部と、を備える。そして、高さ寸法が高すぎて包装に適さない異常物品を検知部が検知すると、後の工程において当該物品を排除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4768642号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、上述の通り後の工程において異常物品を排除すると言及しているのみであり、異常物品を排除する具体的な構成について全く言及していない。
【0006】
そこで、検知部が異常物品を検知したときは、箱詰め装置を停止させて作業者に通知し、通知を受けた作業者が異常物品を箱詰め装置から排除することが考えられる。しかし、そうすると、箱詰め装置への物品の移送を停止させるため、計量器、袋詰め機、検査器等、箱詰め装置の上流に設けられる機器も同時に停止させる必要があり、その結果、ライン全体の処理能力が低下してしまうという課題が生じることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある形態(aspect)に係る箱詰め装置は、物品を移送する物品移送装置と、搬送路を有し、前記搬送路の一方の端部において前記物品移送装置から間欠的に移送される前記物品を、整列された所定数の物品からなる整列物品群に整列し、且つ該整列物品群を該搬送路上を該搬送路の他方の端部に向けて搬送する物品整列搬送装置と、上面が開口した空の箱を箱待機位置に搬送する箱搬送装置と、前記搬送路を搬送される前記整列物品群を該搬送路の側方の物品押込位置へ押し出す押出部、及び該物品押込位置から前記箱待機位置に待機している箱に押し込む押込部を有する箱詰機構と、前記搬送路の一方の端部にある前記整列物品群の欠品及び物品の姿勢異常を検知する整列物品群異常検知器と、前記箱待機位置に箱が待機しているか否かを検知する箱待機検知器と、前記箱詰機構及び前記物品整列搬送装置を制御する制御器と、を備え、前記制御器は、前記整列物品群異常検知器で整列物品群の欠品及び姿勢異常の少なくともいずれかを検知した場合、又は箱待機検知器で前記箱待機位置に箱が待機していないことを検知した後所定の条件が満たされない場合に、前記押出部が前記整列物品群を前記搬送路の側方へ押し出さないようにして、前記搬送路の一方の端部にある前記整列物品群を該搬送路の他方の端部まで搬送するよう、前記箱詰機構及び前記物品整列搬送装置を制御する。
【0008】
この構成によれば、整列物品群異常検知器で整列物品群の欠品及び姿勢異常の少なくともいずれかを検知した場合、又は箱待機検知器で箱待機位置に箱が待機していないことを検知した後所定の条件が満たされない場合に、整列物品群の箱詰めを行わずに、整列物品群を搬送路の他方の端部から排出することができる。これによって、ラインの停止を防ぐことができ、ライン全体の処理能力が低下することを防ぐことができる。
【0009】
他の形態に係る箱詰め装置は、前記整列物品群異常検知器は、ぞれ前記搬送路の一方の側に配設された投光器と、搬送路の他方の側に配設された受光器とを備え、前記投光器及び前記受光器間の光路が遮られることによって、物品の有無を検出する遮光型検出器である第1検出器及び第2検出器を備え、前記第1検出器の光路は、姿勢が正常な状態で前記搬送路に載置された物品及び姿勢が異常な状態で前記搬送路に載置された物品の何れも検知する高さ位置に設けられ、前記搬送路に物品が載置されているか否かを検知するよう構成され、前記第2検出器の光路は、姿勢が正常な状態で前記搬送路に載置された物品又は姿勢が異常な状態で前記搬送路に載置された物品の何れかを検知する高さ位置に設けられ、前記搬送路に姿勢が正常な状態で物品が載置されているか否かを検知するよう構成されている。
【0010】
この構成によれば、構造が簡易であり、製造に有利、且つ、製造コストも安価となる。
【0011】
他の形態に係る箱詰め装置は、前記搬送路の他方の端部に搬送されて来た前記整列物品群を該端部から排出するための排出機構を備える。
【0012】
この構成によれば、物品の落下による損壊を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上に説明したように構成され、所定の異常が生じた場合に、ライン全体の処理能力が低下することを防ぐことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る箱詰め装置の構成例を示す斜視図である。
【図2】図1の箱詰め装置の整列物品群異常検知器の構成例を示す斜視図であり、(a)は、正常な姿勢の物品に対する第1検出器及び第2検出器の高さ位置を示す図、(b)は、異常な姿勢の物品に対する第1検出器及び第2検出器の高さ位置を示す図である。
【図3】図1の箱詰め装置の制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。
【図4】図1の箱詰め装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同じ参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0016】
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る箱詰め装置100の構成例を示す斜視図である。箱詰め装置100は、例えば、ピロー袋等の包装材で包装された1以上の物品Wを整列させた状態で箱詰めする装置である。本実施の形態に係る箱詰め装置100は、例えば、外装箱110に整列された状態の4個の物品Wを詰める。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態の箱詰め装置100は、移送コンベア2(物品移送装置)と、移送コンベア2から移送された物品Wを整列させて搬送する物品整列搬送装置6と、物品整列搬送装置6から4個の物品Wを整列状態で押し出す押出装置7と、押し出された物品Wと当接して停止させる止め部材17と、押し出された1以上の物品Wからなる一群の物品を整列させる押さえ装置18と、この一群の物品を挟持する挟持装置8と、挟持された一群の物品が載置されている面を開閉する床開閉装置13と、挟持された一群の物品を外装箱110に押し込む押込装置14と、外装箱を搬送する箱搬送装置20と、箱詰め装置100の動作を制御する制御装置30(制御器)と、箱詰め装置100の各構成要素を所定の位置関係に配置する枠体1と、を有している。ここで、所定の位置とは、本発明の箱詰め装置100の箱詰め動作の実施に要する位置をいう。
【0018】
そして、押出装置7、止め部材17、押さえ装置18、挟持装置8、床開閉装置13及び押込装置14が箱詰機構を構成する。
【0019】
[移送コンベアの構成]
移送コンベア2は、いわゆるベルト式コンベアであり、その上に載置された物品Wを水平方向に搬送するように配設されている。移送コンベア2は、周知のベルト式コンベアで構成することができるので、これ以上の詳しい説明を省略する。本実施の形態において、物品Wは、移送コンベア2に平面視搬送方向に対して横長の姿勢、即ち、移送コンベア2の幅方向(平面視搬送方向と直交する方向)の寸法が搬送方向の寸法よりも長い姿勢で移送コンベア2に載置される。また、物品Wは、移送コンベア2上において安定するよう、寝た姿勢、即ち、搬送方向における水平方向の寸法が鉛直方向の寸法よりも長い姿勢で移送コンベア2に載置される。
【0020】
[物品整列搬送装置の構成]
物品整列搬送装置6は、整列コンベア60と、整列コンベア60の搬送路を横切るようにして整列コンベア60の搬送面上に直立している一群の整列板61とを有している。一群の整列板61間には、整列コンベア60上に物品Wを収容できる収容部62が複数連なって一群の収容部を形成している。本実施の形態では、整列板61は5枚が一群となっている。したがって、4個の収容部62が一群となって形成されている。
【0021】
整列コンベア60は、4本の環状ベルトが一対のスプロケット(sprocket)63に巻き掛けられ、それらによって支持されている。したがって、整列コンベア60は、往路部60aと、往路部60aの下方に対向して位置する復路部60bと、往路部60a及び復路部60bのそれぞれの両端部の間、即ち、整列コンベア60の両端部に形成された円弧状の反転部60cとを備えている。整列板61は、整列コンベア60の搬送面上に直立しているので、反転部60cにおいては、スプロケット63から放射状に延びた形態を呈する。そして、4本の環状ベルトは2本ずつに分かれて第1ベルト群64及び第2ベルト群65を構成している。
【0022】
第1ベルト群64及び第2ベルト群65にはそれぞれ、整列板61が1連又は2連以上装着されている。本実施の形態では第1ベルト群64及び第2ベルト群65にはそれぞれ1連の整列板61が装着されている。各整列板61は、結合具66によって第1ベルト群64及び第2ベルト群65の何れか一方に装着されている。そして、第1ベルト群64は、駆動装置(図示せず)の駆動力により一方のスプロケット63が回転駆動されることによって回転駆動されるように構成されている。また、第2ベルト群65は、駆動装置(図示せず)の駆動力により他方のスプロケット63が回転駆動されることによって回転駆動されるように構成されている。第1及び第2のベルト群64,65の駆動装置には公知のアクチュエータ(actuator)を用いることができ、本実施の形態ではサーボモータである。このように、第1及び第2のベルト群64,65の各収容部62は、それぞれ第1及び第2のベルト群64,65の駆動装置の駆動力により、整列板61が復路部60bから搬送方向上流側の反転部60cを通って往路部60aに向かい、その後、搬送方向下流側の反転部60cを通って復路部60bに再び向かうよう循環駆動される。また、第1及び第2のベルト群64,65の駆動装置は異なるので、第1ベルト群64及び第2ベルト群65を互いに独立して循環駆動することができる。
【0023】
整列コンベア60の側方には、物品取込検出装置69が設けられている。物品取込検出装置69は、遮光型検出装置であり、一対の投光器及び受光器を備えている。そして、物品取込検出装置69は、その光路が整列コンベア60の上流側の反転部60cに設定されている物品取込待機位置Sを横切るように配設されている。この物品取込待機位置Sは、収容部62を待機させる位置であり、この収容部62の下方に隣接する整列板61が斜め上方を向く位置、即ち、整列板61の先端部が基端部よりも高く位置する位置に設定されている。そして、物品取込検出装置69は、一対の投光器及び受光器間の光路が遮られている間、検出信号を出力する。これによって、取込待機位置Sに移送された物品Wの存在を検出することができる。
【0024】
そして、整列コンベア60の上流側の反転部60cは、移送コンベア2の下流側の端部と近接するように配設される。また、往路部60aは、移送コンベア2よりも下方に位置するように配設される。これによって、移送コンベア2は、物品Wを反転部60cの物品取込待機位置Sに移送することができる。そして、移送コンベア2から寝た姿勢の物品Wが物品取込待機位置Sに移送されると、物品取込待機位置Sの下方に隣接する整列板61上に寝た姿勢のまま載置される。この整列板61が反転部60cから往路部60aに移動すると、整列板61の姿勢が寝た姿勢から往路部60a上に直立した姿勢、即ち、鉛直方向の寸法が搬送方向における水平方向の寸法よりも長い姿勢となり、これに伴って移送された物品Wの姿勢も寝た姿勢から直立した姿勢に転換される。また、これに伴って、移送コンベア2における物品Wの搬送方向の寸法が、整列コンベア60における物品Wの高さ寸法となる。
【0025】
ところで、上述の通り、物品Wは、平面視搬送方向に対して横長の姿勢で移送コンベア2に載置されているので、この姿勢のまま整列コンベア60に移送されると、往路部60aに搬送方向から見て横長、即ち、整列コンベア60の幅方向の寸法が物品Wの高さ寸法(移送コンベア2における物品Wの搬送方向の寸法)よりも長い姿勢で載置される(図2(a)参照)。しかし、物品Wが移送コンベア2によって搬送されているときに、例えば物品Wが移送コンベア2の側壁に接触して移送コンベア2上で回転し、その結果、平面視搬送方向に対して縦長、即ち、搬送方向の寸法が移送コンベア2の幅方向(平面視搬送方向と直交する方向)の寸法よりも長い姿勢となることがある。この異常な姿勢にある物品Wが整列コンベア60に移送されると、搬送方向から見て縦長の姿勢、即ち、物品Wの高さ寸法(移送コンベア2における物品Wの搬送方向の寸法)が整列コンベア60の幅方向の寸法よりも長い姿勢で往路部60aに載置される(図2(b)参照)。つまり、異常な姿勢で往路部60aに載置された物品Wの高さは、正常な姿勢で往路部60aに載置されたときに比べ高くなる。
【0026】
図2は、箱詰め装置100の異常検出装置45の構成例を示す斜視図であり、(a)は、正常な姿勢の物品に対する上側検出部46及び下側検出部47の高さ位置を示す図、(b)は、異常な姿勢の物品に対する上側検出部46及び下側検出部47の高さ位置を示す図である。
【0027】
往路部60aの上流側の端部には、異常検出装置45(整列物品群異常検知器)が設けられている。異常検出装置45は、上側検出部46(第2検出器)及び上側検出部46の下方に配設された下側検出部47(第1検出器)を備えている。上側検出部46及び下側検出部47は、それぞれ、遮光型検出装置であり、それぞれ、一対の往路部60aの一方の側に設けられた投光器と往路部60aの他方の側に設けられた受光器とを備えている。そして、上側検出部46及び下側検出部47は、一対の投光器及び受光器間の光路が遮られている間、検出信号を出力する。
【0028】
図2に示すように、上側検出部46は、その光路が往路部60aの上流側の端部に位置する正常な姿勢の物品Wの上方を横切り、且つ、異常な姿勢の物品Wを横切る高さ位置に位置するように配設される。したがって、上側検出部46の光路は、正常な姿勢の物品Wによっては遮られないが、異常な姿勢の物品Wによっては遮られるように構成されている。下側検出部47は、その光路が往路部60aの上流側の端部に位置する正常な姿勢の物品W及び異常な姿勢の物品Wを横切る高さ位置に位置するように配設される。したがって、下側検出部47の光路は、正常な姿勢の物品W及び異常な姿勢の物品Wの何れによっても遮られるように構成されている。
【0029】
よって、各収容部62が上側検出部46及び下側検出部47の光路を横切る位置に設定される異常検出位置に位置したとき、上側検出部46の光路が遮られたことを検出することによって、異常な姿勢の物品Wの存在を検出することができる。また、各収容部が異常検出位置に位置したとき、下側検出部47の光路が遮られていないことを検出することによって、物品Wが収容部62に収納されていないことを検出することができる。このように、異常検出装置45は、構造が簡易であり、製造に有利、且つ、製造コストも安価となる。
【0030】
往路部60aの中間部には、後述する押出装置7による物品Wの床開閉装置13への押し出しが行われる停止位置Tが設定されている。
【0031】
このように、物品整列搬送装置6は、収容部62が移送コンベア2から移送された4個の物品Wを受け取ることによって、搬送方向に一列に整列された4個の物品から構成される物品群(整列された所定数の物品群)を構成することができる。そして、物品整列搬送装置6は、物品Wを反転部60cの物品取込待機位置Sにおいて受け取り、収容部62を往路部60aに位置させることによって、物品Wの姿勢を寝た姿勢から直立した姿勢に転換することができる。更に、物品整列搬送装置6は、この物品群を停止位置T(下流側の反転部60c(搬送路の他方の端部))に向けて搬送することができる。そして、停止位置Tに向けて搬送するとき、異常検出位置において、異常検出装置45が異常な姿勢の物品Wの存在、及び収容部62に物品が収納されているか否かを検出することができる。
【0032】
[床開閉装置の構成]
床開閉装置13は、物品整列搬送装置6の側方に配設され、水平方向に延びる一対の床板50を備えている。床板50は、その縁部が枠体1に配設された複数のローラに支持され、互いに対向する端面同士が接触及び離間するようにして進退自在に構成されている。そして、停止位置Tの側方の閉じた一対の床板50上に物品押込位置A(詳細は後述する。)が設定されている。そして、床板50は、駆動装置(図示せず)の駆動力により開閉駆動するように構成されている。また、床板50が後退駆動されると、開口部が形成される。この駆動装置には公知のアクチュエータを用いることができ、本実施の形態ではサーボモータである。
【0033】
そして、通路部73が物品整列搬送装置6の上面と床開閉装置13の上面との間に設けられている。通路部73上には、停止位置Tの一群の整列板61のうち両端の整列板61を延長するように配設されている案内部74が設けられている。この案内部74は、枠体1に固定され、後述する物品押込位置Aの側まで延びている。
【0034】
このように床開閉装置13は、床板50を後退駆動することによって物品載置部Aの直下に開口部を形成することができる。
【0035】
[押出装置の構成]
押出装置7は、平板状の押出部材70(押出部)を備えている。そして、押出部材70は、駆動装置(図示せず)の駆動力によって平板状の押出部材70が枠体1に支持されて配設されているレール部材(図示せず)に案内されて、物品整列搬送装置6の一方の側に沿って位置する退避位置と、物品整列搬送装置6の他方の側及び通路部73を通り後述する物品押込位置Aの側に位置した進出位置との間で直線方向に進出及び退避動作するように構成されている。この押出部材70は、退避位置と進出位置との間を進出及び退避動作する際に停止位置Tに位置する一連の整列板61に接触しないよう、下端から中間部にかけて鉛直方向に延びる複数のスリット71が形成されている。本実施の形態においては、停止位置Tに位置する各整列板61の位置に対応して5つのスリット71が形成されている。押出装置7の駆動装置には公知のアクチュエータを用いることができ、本実施の形態ではサーボモータである。したがって、停止位置Tに位置する一連の収容部62に収容された複数の物品Wは、押出部材70によって押し出され、物品整列搬送装置6の搬送方向に整列した一群の物品となり、閉じた床板50上に設定された後述する物品押込位置Aに位置する。
【0036】
そして、通路部73に案内部74が設けられているので、押出部材70によって押し出された一群の物品が整列方向に散乱することを防止することができる。
【0037】
[止め部材の構成]
止め部材17は、整列コンベア60の延伸方向と同方向に延びる板状体であり、床板50の上方に進出位置に位置する押出部材70の物品押込位置A(押出部材70によって押し出された一群の物品)を介した反対側に枠体1に固定されて配設されている。したがって、押出部材70によって押し出された物品Wは、止め部材17と当接し、閉じた床板50上で停止するよう構成されている。これによって、物品押込位置Aに位置する物品Wの止め部材17方向の位置を位置決めすることができる。
【0038】
[押さえ装置の構成]
押さえ装置18は、押さえ部材55を備えている。押さえ部材55は、駆動装置(図示せず)の駆動力によって物品押込位置Aの押出部材70側に位置させた押さえ位置と押さえ位置から押さえ部材55を物品整列搬送装置6側に回動させた退避位置との間を揺動するよう構成されている。押さえ部材55を退避位置に位置させることにより、押出部材70の進退動作時における押出部材70との抵触を回避することができる。一方、押出部材70の後退後において、押さえ部材55を押さえ位置に位置させることにより、押出部材70により押し出された一群の物品の上部側面を押さえ、止め部材17と共に挟持し、物品押込位置Aに位置する一群の物品の幅方向の位置決めを行うことができる。押さえ装置18の駆動装置には公知のアクチュエータを用いることができ、本実施の形態ではサーボモータである。この駆動装置は枠体1に設けられている。なお、押さえ装置18は、駆動装置の駆動力によって押さえ部材55を上下方向に進退駆動するよう構成されていてもよい。
【0039】
[挟持装置の構成]
挟持装置8は、一対の平板状の挟持部材80を備えている。一対の挟持部材80は、床板50の上方に一対の案内部74を延長するように配設される。即ち、一対の挟持部材80は、押出部材70の移動方向と直交(交差)する方向に設けられている。そして、この一対の挟持部材80は、止め部材17の近傍にまで延伸している。即ち、床板50の上には、止め部材17、押さえ位置に位置する押さえ部材55及び一対の挟持部材80によって区画された領域が形成される。この領域が物品押込位置Aを構成する。そして、一群の物品は、押出装置7によって、物品押込位置A上に一対の挟持部材80が対向する方向、即ち、物品整列搬送装置6の整列コンベア60の延伸方向と同方向に整列状態で載置される。
【0040】
そして、軸体81が挟持部材80の背面から延びて設けられている。軸体81は挟持部材80と共に駆動装置(図示せず)の駆動力により、挟持部材80が互いに近づく方向及び互いに遠ざかる方向に進退動するように構成されている。挟持部材80が互いに近づく方向に進出することによって、物品押込位置Aに位置する一群の物品が一対の挟持部材80の間に挟持されるので、物品押込位置Aに位置する物品W同士を密着させることができる。なお、挟持部材80の駆動装置には公知のアクチュエータを用いることができ、本実施の形態においては、サーボモータを用いている。この駆動装置は枠体1に設けられている。
【0041】
[押込装置の構成]
押込装置14は、鉛直方向に延びる軸体90と、軸体90の下端がその上面に接合された平板状の押込部材91(押込部)とを有している。軸体90は、枠体1に昇降自在に支持されている。そして、軸体90は、押込部材91と共に駆動装置(図示せず)の駆動力により物品押込位置Aの鉛直方向に昇降するように構成されている。この駆動装置には公知のアクチュエータを用いることができ、本実施の形態ではサーボモータである。このように、押込装置14は、押込部材91を下降させて、押込部材91が挟圧された状態の一群の物品の上面を下方に押して一群の物品を開放した一対の挟持部材80の間の開口部に押し込み、更に、後述する箱待機位置Pに待機している外装箱110に押し込むことができるように構成されている。
【0042】
[箱搬送装置の構成]
箱搬送装置20は、外装箱110を搬送する外装箱搬送コンベア22と、その搬送路上を移動する外装箱110を停止させる制止装置23と、外装箱搬送コンベア22上に停止している外装箱110を持ち上げる外装箱昇降装置21と、箱待機検出装置24(箱待機検知器)とを有している。
【0043】
本実施の形態において、外装箱110は、いわゆるダンボール箱であり、上面に開口部を有する箱状体である。
【0044】
また、本実施の形態において、外装箱搬送コンベア22は、いわゆるローラ式コンベアであり、互いに平行に離間して配設された多数の駆動ローラを備えている。各駆動ローラは、駆動装置(図示せず)の駆動力によって駆動される。そして、外装箱搬送コンベア22は、物品整列搬送装置6と平行に延びて設けられている。これによって、箱詰め装置100をコンパクトに構成することができる。外装箱搬送コンベア22は、周知のローラコンベアで構成することができるので、これ以上の詳しい説明を省略する。
【0045】
制止装置23は、外装箱搬送コンベア22の搬送方向に直交するようにして水平方向に延びる棒体を備え、後述する連結材40b上に設けられている。即ち、制止装置23は、外装箱搬送コンベア22の側方に設けられ、後述する台座40と共に昇降するように構成されている。そして、制止装置23は、棒体の先端部を外装箱搬送コンベア22の搬送路の外に位置させた退避位置と、棒体の先端部を退避位置から外装箱搬送コンベア22の搬送路上に進出させた進出位置との間を進退動させることができるようになっており、棒体を進出位置に位置させることによって、外装箱搬送コンベア22によって搬送される外装箱の下流方向への移動を規制することができる。これによって、制止装置23は、外装箱110が物品押込位置Aの下方の箱停止位置Uに位置するよう保持する。
【0046】
外装箱昇降装置21は、外装箱110が載置される台座40を備えている。台座40は、互いに平行に離間するように同一水平面上において延びる棒材40aと、各棒材40aの一方又は両方の端部を連結する連結材40bとを備えている。この棒材40aは、箱停止位置Uの駆動ローラ間に形成されている隙間に埋没可能に構成されている。そして、台座40は、枠体1に昇降自在に支持されている。そして、台座40は、駆動装置(図示せず)の駆動力により昇降するように構成されている。この駆動装置には公知のアクチュエータを用いることができ、本実施の形態ではサーボモータである。そして、外装箱昇降装置21は、台座40を上昇させることによって箱停止位置Uに位置する外装箱110を持ち上げ、床板50を開放することにより形成される開口部の下方に設定される箱待機位置Pに位置させることができるように構成されている。
【0047】
箱待機検出装置24は、下流側検出部35及び上流側検出部36を備えている。下流側検出部35及び上流側検出部36は、それぞれ、遮光型検出装置であり、一対の投光器及び受光器を備えている。本実施の形態においては、投光器は、一方の連結材40b上に設けられ、受光器は、他方の連結材40b上に設けられている。よって、箱待機検出装置24は、台座40と共に昇降する。下流側検出部35は、その光路が箱停止位置U(台座40が上昇した状態においては箱待機位置P)の下流側の端部を横切るように配設されている。上流側検出部36は、その光路が箱停止位置U(台座40が上昇した状態においては箱待機位置P)の上流側の端部を横切るように配設されている。そして、箱待機検出装置24は、外装箱110が箱待機位置Uに位置し下流側検出部35及び上流側検出部36の光路が同時に遮られると、検出信号を出力する。また、箱待機検出装置24の検出信号は、外装箱110が箱待機位置Uから搬出されると消滅する。これによって、箱停止位置U(又は箱待機位置P)に位置する外装箱110の存在を検出することができる。
【0048】
このように箱搬送装置20は、箱詰め装置100に搬入された外装箱110を外装箱搬送コンベア22によって搬送し、制止装置23によって箱停止位置Uに位置させることができる。そして、箱搬送装置20は、台座40を上昇させることによって外装箱110を持ち上げ、箱待機位置Pに位置させることができる。そして、箱待機検出装置24は、箱待機位置Pに外装箱110が位置しているか否かを検出することができる。そして、箱搬送装置20は、台座40を下降させることによって、この外装箱110を箱停止位置Uに再び戻し、更に、外装箱110を外装箱搬送コンベア22によって搬送して箱詰め装置100から搬出することができる。
【0049】
[制御系統の構成]
図3は、箱詰め装置100の制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。以下、図3を参照しながら、箱詰め装置100の制御系統について説明する。
【0050】
箱詰め装置100が備える制御装置30は、例えば、CPU等の演算器を有する制御部31(制御器)と、ROM及びRAM等のメモリを有する記憶部32とを備えている。制御部31は、集中制御する単独の制御器で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御する複数の制御器で構成されてもよい。制御部31は、物品整列搬送装置6、押出装置7、床開閉装置13、押さえ装置18、挟持装置8、押込装置14、箱搬送装置20の各駆動装置の動作を制御し、それによって各装置の動作を制御する。記憶部32には所定の制御プログラムが記憶されていて、制御部31がこれらの制御プログラムを読み出して実行することにより、箱詰め装置100の動作が制御される。物品取込検出装置69,異常検出装置45,箱待機検出装置24より出力された検出信号は、制御部31に入力される。記憶部32は、所定の制御プログラムを記憶している。なお、図中の矢印は信号の伝達方向を示す。
【0051】
[動作例]
次に、箱詰め装置100の動作例を説明する。これらの動作は、制御装置30が物品整列搬送装置6、押出装置7、床開閉装置13、押さえ装置18、挟持装置8、押込装置14、及び箱搬送装置20の各駆動装置を制御することによって行う。
【0052】
図4は、箱詰め装置100の動作例を示すフローチャートである。
【0053】
まず、制御部31は、何れか一方のベルト群の一群の収容部62のうち先頭の収容部62を物品取込待機位置Sに位置させる。そして、移送コンベア2の下流側端部から物品取込待機位置Sに寝た姿勢の物品Wが移送され、物品取込検出装置69がこの物品Wを検出すると、制御部31は、一群の収容部の次の収容部62を物品取込待機位置Sに待機させる。このとき、整列板61の姿勢が寝た姿勢から往路部60a上に直立した姿勢となり、これに伴って移送された物品Wの姿勢も寝た姿勢から直立した姿勢に転換される。これによって、複数の物品Wは、停止位置Tにおいて、整列状態で直立した姿勢となる。そして、物品取込検出装置69が収容部の個数に応じた個数、即ち、4個の物品Wを検出すると、制御部31は、このベルト群の一群の収容部62を停止位置Tに向けて搬送する。このとき、制御部31は、各収容部62が異常検出位置に位置したときに入力された異常検出装置45の検出信号を記憶部32に収納する(ステップS1)。
【0054】
そして、第1ベルト群64及び第2ベルト群65は、互いに独立して循環駆動することができるように構成されているので、制御部31は、一方のベルト群の全ての収容部62に物品Wが収容され、これらを停止位置Tに向けて搬送し始めると、他方のベルト群の一群の収容部62のうち先頭の収容部62を物品取込待機位置Sに位置させる。これによって、移送コンベア2による物品Wの物品取込待機位置Sへの移送を継続することができる。
【0055】
一方、制御部31は、ステップS1の処理と並行して、外装箱110を箱待機位置Pに位置させる(ステップS2)。即ち、制御部31は、制止装置23を進出位置に位置させて、外装箱110を箱停止位置Uに位置させる。これによって、箱待機検出装置24は、外装箱110の検出信号を出力する。次に、制御部31は、台座40を上昇させ、箱停止位置Uに位置する外装箱110を箱待機位置Pに位置させる。これによって、後述するステップS6において床が開放されると、一群の物品の下方に外装箱110が上方に開口した状態で出現することになる。
【0056】
次に、制御部31は、記憶部32に収納された異常検出装置45の検出信号、及び箱待機検出装置24の検出信号に基づき、異常が発生しているか否かを判定する(ステップS3)。
【0057】
即ち、制御部31は、各収容部62が異常検出位置に位置したときに入力された上側検出部46の検出信号が1回以上入力されている場合は、物品Wの姿勢に異常が発生したと判定する。他方で、制御部31は、上側検出部46の検出信号が入力されていない場合は、物品Wの姿勢に異常が発生していないと判定する。
【0058】
また、制御部31は、各収容部62が異常検出位置に位置したときに入力された下側検出部47の検出信号が4回(一群の収容部を構成する収容部62の数に応じた回数)入力されていない場合は、物品の収容部62への収納に異常が発生したと判定する。他方で、制御部31は、各収容部62が異常検出位置に位置したときに入力された下側検出部47の検出信号が4回入力されている場合は、物品Wの収容部62への収納に異常が発生していないと判定する。
【0059】
更に、制御部31は、一群の収容部62が停止位置Tに位置してから所定時間が経過した後も、箱待機位置Pに位置する台座40上の箱待機検出装置24から検出信号が入力されない場合は、外装箱110の箱待機位置Pへの配置に異常が発生したと判定する。他方で、一群の収容部62が停止位置Tに位置したときに、箱待機位置Pに位置する台座40上の箱待機検出装置24から検出信号が入力されている場合、又は一群の収容部62が停止位置Tに位置してから所定時間経過するまでに、箱待機位置Pに位置する台座40上の箱待機検出装置24から検出信号が入力された場合は、外装箱110の箱待機位置Pへの配置に異常が発生していないと判定する。上記所定時間は、一方のベルト群に係る一群の収容部が他方のベルト群に係る一群の収容部を停止位置Tに向けて搬送することを妨げない時間に応じて設定される。なお、本実施の形態においては、一群の収容部62が停止位置Tに位置してから所定時間が経過した後も、箱待機検出装置24から検出信号が入力されない場合は、外装箱110の箱待機位置Pへの配置に異常が発生したと判定する構成としている。しかし、これに限られるものではなく、例えば、一方のベルト群に係る一群の収容部62が停止位置Tに位置した後、他方のベルト群に係る一群の収容部62の所定の収容部62(例えば、最後尾の収容部62)に物品が収容された後も箱待機検出装置24から検出信号が入力されない場合は、外装箱110の箱待機位置Pへの配置に異常が発生したと判定する構成としてもよい。
【0060】
そして、制御部31は、「物品の姿勢に異常が発生した」と判定したとき、「物品の収容部62への収納に異常が発生した」と判定したとき、又は「外装箱110の箱停止位置Uへの配置に異常が発生した」と判定したときは、異常が発生したと判定する(ステップS3でYES)。一方、何れにも異常が発生していないときは、制御部31は、異常が発生していない(ステップS3でNO)と判定する。
【0061】
次に、制御部31は、異常が発生していないと判定すると、押出装置7の押出部材70を退避位置から進出位置に移動させて、停止位置Tに整列状態で位置する一群の物品を床板50の物品押込位置Aに整列状態で位置させる。そして、制御部31は、押出部材70を進出位置から退避位置に戻す(ステップS4)。
【0062】
一方、制御部31は、異常が発生したと判定する(ステップS3でYES)と、排出処理(ステップS10)を実行する。排出処理については、後述する。
【0063】
次に、制御部31は、押さえ部材55を下方に揺動させ、押し出された一群の物品の上部側面を押さえる。次に、この状態において、制御部31は、一対の挟持部材80によって、一群の物品を挟持する(ステップS5)。
【0064】
次に、制御部31は、床板50を後退駆動させる(ステップS6)。これによって、床板が開放され、物品押込位置Aに位置する一群の物品の直下に開口部が形成される。
次に、制御部31は、押込部材91を下降させる(ステップS7)。これによって、押込部材91は、挟圧された状態の一群の物品の上面を下方に押し、一群の物品を床板50の間に形成された開口部に押し込む。この際、各物品Wの両端部は押出部材70及び止め部材17の表面を滑り抜ける。また、一群の物品の両端の物品Wは挟持部材80表面を滑り抜ける。
【0065】
次に、制御部31は、押さえ部材55、挟持部材80、押込部材91及び床板50を元の状態に復帰させる(ステップS8)。
【0066】
そして、制御部31は、ステップS8と並行して、台座40を下降させて箱詰めされた外装箱110を箱停止位置Uに位置させた後、外装箱搬送コンベア22の下流側端部からこの外装箱110を箱詰め装置100から搬出する(ステップS9)。これによって、箱待機検出装置24の検知信号は消滅する。
【0067】
そして、箱詰め動作が新たに繰り返される。
【0068】
一方、制御部31は、ステップS3において、異常が発生していると判定すると、一群の収容部62を下流側の反転部60cまで搬送する。そして、収容部62が反転部60cに位置し、整列板61が斜め下方を向く位置、即ち、整列板61の先端部が基端部よりも低く位置する位置に位置すると、物品Wは、整列板61の表面上を滑り、下方に落下する。これによって、一群の収容部62に収納された物品を排出することができる(ステップS10)。そして、この一群の収容部62は、復路部60bを通って上流側の反転部60cに再び向かうよう循環駆動される。これによって、収容部62に再び物品Wを収納することができる。
【0069】
以上のようにして、本発明の箱詰め装置100は、物品の姿勢に異常が発生したとき、物品Wの収容部62への収納に異常が発生したとき、又は外装箱110の箱待機位置Pへの配置に異常が発生したときは、一群の物品を物品載置部Aに向けて押し出さず、下流側の反転部60cに搬送し搬送路の他方の端部から排出することができる。これによって、ラインの停止を防ぐことができ、ライン全体の処理能力が低下することを防ぐことができる。
【0070】
(その他の実施の形態)
上記実施の形態においては、搬送方向から見て縦長の姿勢、即ち、物品Wの高さ寸法が整列コンベア60の幅方向の寸法よりも長い姿勢で往路部60aに載置された物品を異常な姿勢の物品としたがこれに限られるものではない。例えば、整列コンベア60の幅方向の寸法が物品Wの高さ寸法(移送コンベア2における物品Wの搬送方向の寸法)よりも長い姿勢で往路部60aに載置された物品を異常な姿勢の物品としてもよい。この場合、異常な姿勢で往路部60aに載置された物品Wの高さは、正常な姿勢で往路部60aに載置されたときに比べ低くなる。したがって、上側検出部46の光路は、正常な姿勢の物品Wによっては遮られるが、異常な姿勢の物品Wによっては遮られない。よって、制御部31は、ステップS2において、上側検出部46の検出信号が4回(一群の収容部を構成する収容部62の数に応じた回数)入力されていない場合は、物品Wの姿勢に異常が発生したと判定するように構成される。
【0071】
また、下流側の反転部60cにシュート(排出機構)を設け、下流側の反転部60cに搬送されてきた物品をシュートを介して排出してもよい。これによって、物品Wの落下による損壊を防ぐことができる。
【0072】
更に、上記実施の形態においては、箱搬送装置20が外装箱110を箱待機位置Pに位置させたがこれに限られるものではなく、例えば、作業員が外装箱110を箱待機位置Pに位置させてもよい。
【0073】
また、整列コンベア60をローラコンベア等の他の搬送装置で構成してもよい。
【0074】
更に、外装箱搬送コンベア22をベルトコンベア等の他の搬送装置で構成してもよい。
【0075】
また、床開閉装置13は、上述の構成例に限定されず、床を開閉できればよい。例えば、床開閉装置13を1枚の床板を一方向に進退させて床を開閉するよう構成してもよく、床板を下方及び上方に正逆回動させて床を開閉するよう構成してもよい。
【0076】
更に、整列コンベア60は、必ずしも一時停止するよう間欠的に循環動作させる必要はなく、例えば、押出部材70を進退動作させている間、ゆっくり整列コンベア60を循環動作させてもよい。
【0077】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の箱詰め装置は、製品の梱包を行うラインに有用である。
【符号の説明】
【0079】
1 枠体
2 移送コンベア
6 物品整列搬送装置
7 押出装置
8 挟持装置
13 床開閉装置
14 押込装置
17 止め部材
18 押さえ装置
20 箱搬送装置
21 外装箱昇降装置
22 外装箱搬送コンベア
23 制止装置
24 箱待機検出装置
30 制御装置
31 制御部
32 記憶部
35 下流側検出部
36 上流側検出部
40 台座
40a 棒材
40b 連結材
45 異常検出装置
46 上側検出部
47 下側検出部
50 床板
55 押さえ部材
60 整列コンベア
60a 往路部
60b 復路部
60c 反転部
61 整列板
62 収容部
63 スプロケット
64 第1ベルト群
65 第2ベルト群
66 結合具
69 物品取込検出装置
70 押出部材
71 スリット
73 通路部
74 案内部
80 挟持部材
81 軸体
90 軸体
91 押込部材
100 箱詰め装置
110 外装箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を移送する物品移送装置と、
搬送路を有し、前記搬送路の一方の端部において前記物品移送装置から間欠的に移送される前記物品を、整列された所定数の物品からなる整列物品群に整列し、且つ該整列物品群を該搬送路上を該搬送路の他方の端部に向けて搬送する物品整列搬送装置と、
上面が開口した空の箱を箱待機位置に搬送する箱搬送装置と、
前記搬送路を搬送される前記整列物品群を該搬送路の側方の物品押込位置へ押し出す押出部、及び該物品押込位置から前記箱待機位置に待機している箱に押し込む押込部を有する箱詰機構と、
前記搬送路の一方の端部にある前記整列物品群の欠品及び物品の姿勢異常を検知する整列物品群異常検知器と、
前記箱待機位置に箱が待機しているか否かを検知する箱待機検知器と、
前記箱詰機構及び前記物品整列搬送装置を制御する制御器と、を備え、
前記制御器は、前記整列物品群異常検知器で整列物品群の欠品及び姿勢異常の少なくともいずれかを検知した場合、又は箱待機検知器で前記箱待機位置に箱が待機していないことを検知した後所定の条件が満たされない場合に、前記押出部が前記整列物品群を前記搬送路の側方へ押し出さないようにして、前記搬送路の一方の端部にある前記整列物品群を該搬送路の他方の端部まで搬送するよう、前記箱詰機構及び前記物品整列搬送装置を制御する箱詰め装置。
【請求項2】
前記整列物品群異常検知器は、
ぞれ前記搬送路の一方の側に配設された投光器と、搬送路の他方の側に配設された受光器とを備え、前記投光器及び前記受光器間の光路が遮られることによって、物品の有無を検出する遮光型検出器である第1検出器及び第2検出器を備え、
前記第1検出器の光路は、姿勢が正常な状態で前記搬送路に載置された物品及び姿勢が異常な状態で前記搬送路に載置された物品の何れも検知する高さ位置に設けられ、前記搬送路に物品が載置されているか否かを検知するよう構成され、
前記第2検出器の光路は、姿勢が正常な状態で前記搬送路に載置された物品又は姿勢が異常な状態で前記搬送路に載置された物品の何れかを検知する高さ位置に設けられ、前記搬送路に姿勢が正常な状態で物品が載置されているか否かを検知するよう構成されている、請求項1に記載の箱詰め装置。
【請求項3】
前記搬送路の他方の端部に搬送されて来た前記整列物品群を該端部から排出するための排出機構を備える、請求項1又は2に記載の箱詰め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−171625(P2012−171625A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32160(P2011−32160)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】