説明

精密機器を囲う粘土質材料で得られる立体造形からなる保護カバー

【課題】精密機器を囲う粘土質材料で得られる立体造形を持つ保護カバー
【解決手段】加工可能な歪の少ない粘土質板状の代表的な樹脂などを使用して精密機器の機能部分を避ける様にして精密機器の表面を囲みこみ包む形状にすることで、精密機器と密着した立体構造を作りだし、これを乾燥させる事で得られる雌型構造を作り出し、着脱可能な状態にする事で得られる立体構造体となり、これをそのまま使用する事で、型を必要とせず素材の弾力で保護性を持ち、精密機器の操作性を損なわない3徳を有する保護カバーとなる。精密機器だけでなく、およそ保護カバーを必要とする物には、同様の手法で作ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状粘土質を精密機器の表面に剥離可能な状態で付着させ、機器の凹凸に合わせた加工をし、機器の雌型になる様にした上で、機器の機能に伴うスイッチやボタン、表示部分などの位置には、粘土質が無い状態にする事で、機器を粘土質が囲んだ状態でも機器が機能できる状態で乾燥させた物を着脱出来る保護カバーとする。
【背景技術】
【0002】
精密機器の保護カバーは、革やビニール及びプラスティックやシリコンゴムで出来ており、サイズに合わせて全体を包む様に作られている。よって保護カバーは精密機器全体の型取り、これを型にして上記材料などで型抜きされ完成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の精密機器の保護カバーには、次のような解決すべき課題があった。
1、精密機器は、性能上保護カバーを必要とする場合があるが、皮革では、加工上細かなカバーを作るのは難しい。単純に全体を包み込む程度の物が多い。
2、プラスティックケースでは、コスト上大量生産が必要な上、凹凸が多い部分では、一方向からのケースや組み立てが可能なケースでないと作れない。
3、シリコンカバーも型が必要で、大量生産が必要となる上シリコンがゴム質なので劣化や汚れが付き易い欠点がある。

【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は以上の点を解決するために、次のような構成を採用する。
〈構成1〉
樹脂を代表とする粘土質で軟性のある乾燥時の歪が少ないものを原材料に用いて、精密機器の表面を覆う。
【0005】
〈構成2〉
精密機器の表面の機能性を損なう事無く、操作ボタンや表示部分など必要とする部分を
避けて囲む事が出来る。
【0006】
〈構成3〉
乾燥時の歪や割れなどがない粘土質を使用する事で、精密機器の立体造形に則した雌型状になる為、精密機器をそのまま包み込み保護出来るカバーとなる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の粘土・樹脂質及びその板状から精密機器の表面カバーを立体で作成することには次のような効果がある。
〈具体例と効果〉
1、粘土・樹脂質で、直接及び型取りの状態で、表面板状の保護カバーを作る事が出来る為、携帯用精密機器など、保護カバーがある事で有効な精密機器を保護する役割が可能。
2、1点ないし数点以上の作成が可能な為、対象となる精密機器が1品でも量産品でも自由に保護ケースを作る事が出来る。
3、粘土・樹脂質の形状加工は自由度が大きく、精密機器の操作上必要なパーツや表示部等を避けた形状を作り上げる事が出来るので保護と同時に操作性を妨げない保護ケースとなる。
4、立体構成された保護カバーは、乾燥後粘土・樹脂質の凝固によって、その立体を弾力的に維持できる。
5、粘土・樹脂質などは、全般に弾力性がある為、これで精密機器を被う事で保護カバーの役割を果たす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を図の具体例を用いて詳細に説明する。
【実施例】
【0009】
図1に、本発明の精密機器1と粘土質樹脂等2の製作具体例斜視図を示す。図2に、本発明の具体的完成面図を示す。図1の粘土質樹脂等2は、縮小や歪の少ない粘土質で精密機器1を囲い込む様に巻いて押す4〜8などの要所部分を押す事で精密機器1の雌型の様に型採る事が出来る。精密機器1は、機能操作上の部品や表示などが当然付属している為、この機能部分を機能用の変形部分3の様に取り除く事で雌型は、粘土質樹脂等2の乾燥後つけたままで精密機器1は、通常動作が可能となり、保護カバーの役割を果たす。
図2は図1の完成体であり、雌型構造で乾燥した粘土質樹脂等2は精密機器3に対して着脱を示す矢印9の様に自由に着脱が出来る事を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の製作具体例斜視図
【図2】この発明の具体的完成面図
【符号の説明】
【0011】
1 精密機器1
2 粘土質樹脂等2
3 機能用の変形部分3
4 押す4
5 押す5
6 押す6
7 押す7
8 押す8
9 着脱を示す矢印9


【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工可能な歪の少ない粘土質板状樹脂等で精密機器の機能部分を避けて表面を囲み、精密機器と密着した立体構造を作り、これを乾燥させる事で得られる雌型構造を、着脱可能な状態にして保護カバーとする立体構造体で型を必要とせず素材の弾力で保護性を持ち、精密機器の操作性を損なわない3徳を有する保護カバー。
【請求項2】
精密機器の保護を目的とした保護カバーで、精密機器の本体に付着、侵食しない素材の粘土質材料で乾燥時に形状的歪が少なく弾性を持つものを用いて、精密機器を囲い、これを乾燥させる事で精密機器の操作や表示など機能を妨害しない範囲で囲うカバーとなり、精密機器の保護能力を持つカバー構造。
【請求項3】
精密機器の形状に合わせて粘土を付着させ、これを乾燥させた物を保護カバーとし、粘土表面には、革やビニール、繊維及び被膜になり得る材料を接着させて、カバーのすべり防止やグリップ操作、デザイン、保護性を増す等の形状加工が可能となる保護カバー。
【請求項4】
精密機器の外形に合わせた粘土質板状の雌型になり、1個づつ作る故、型や製作工程上の用意が不要で自在に作る事が可能となる保護カバー。
【請求項5】
精密機器に限らず、保護カバーが必要な物には、請求項にある同様な手法で保護カバーを
製作する事が出来る。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−17896(P2011−17896A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162485(P2009−162485)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(304008131)
【Fターム(参考)】