説明

紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法

【課題】紙葉類の放出位置を所定の領域内に収める。
【解決手段】紙葉類20が収納方向に取り込まれると、センサ1bが紙葉類20の巻取りローラ1aの幅方向の位置を検出する。修正量算出手段1cは、センサ1bが検出した紙葉類20の位置と、出入口1gのセンタリング領域w1とを比較し、放出時に紙葉類20の位置をセンタリング領域内に収めるための修正量を算出する。さらに、巻取りローラ1aの移動方向と修正量とから巻取りローラ1aの移動量を算出し、修正情報記憶手段1dに記憶する。放出時、位置制御手段1eは、移動量に基づいて移動手段1fを制御し、巻取りローラ1aの位置を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
紙葉類を一対のフィルムの間に挟み込み、このフィルムを巻取りローラで巻き取って収納する紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙幣や小切手、金券などの紙葉類を受け入れて一時保管し、その払い出し処理を行う紙葉類処理装置が知られている。例えば、紙葉類として紙幣を取り扱う装置は、紙幣入出金機などの現金処理装置として、現金自動支払機(Automated Teller Machine;ATM)などに搭載されている。
【0003】
紙葉類処理装置には、搬送路を介して送り込まれた紙葉類を一対のフィルムの間に挟み、この紙葉類を挟んだ一対のフィルムを巻取りローラで巻き取って一時的に紙葉類を収納する巻取り方式の収納部を備えたものがある。一時的に巻取りローラに巻き取ったフィルムに挟み込んだ紙葉類は、巻取りローラを逆回転させてフィルムを巻き戻して取り出すことができる。
【0004】
このような巻取り方式を採用した紙葉類処理装置には、紙葉類の収納量を増加させるため、巻取りローラの巻取り方向に対し、紙葉類の短手方向が同じ方向になるように巻取りを行う装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、紙葉類を巻き取る際に紙葉類の間隔を収納順に記憶しておき、繰り出し時に記憶した紙葉類の間隔情報に基づき、繰り出し速度を可変制御する装置もある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−69708号公報
【特許文献2】特開2006−260078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の巻取り方式の収納部を有する紙葉類処理装置では、放出時に紙葉類のばらつきを抑えなければならないため、装置の小型化や低価格化が容易ではないという問題点があった。
【0007】
巻取り方式の収納部を有する紙葉類処理装置では、投入時の紙葉類の方向やその後の処理によって、フィルムに挟みこまれる紙葉類の位置にばらつきが生じる。位置にばらつきがあるままフィルムに収納された紙幣をそのまま放出すると、紙葉類の放出位置がばらついてしまう。このため、放出した紙葉類が取り出しにくい、あるいは放出した紙葉類を収納するカセットに収まらないなどの不都合が発生した。そこで、紙葉類を出入口の中心領域に寄せる専用のセンタリング機構を搬送路上に設け、フィルムに挟み込まれる紙葉類の位置を中心領域に寄せていた。しかし、専用のセンタリング機構を設けるため、装置が大型化するばかりでなく、コストが高くなるという問題があった。
【0008】
特に、フィルムに挟んで一時的に収納した紙葉類を複数の搬送路を介して移動し、複数のカセットに取り出す場合には、カセット、または搬送路に対応する数のセンタリング機構を設けなければならず、紙葉類処理装置の大型化を避けることができなかった。
【0009】
このような点に鑑み、専用のセンタリング機構を持たずに紙葉類の放出位置を所定の領域内に収めることが可能な紙葉類処理装置及びその紙葉類処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、紙葉類を一対のフィルムの間に挟み込み、フィルムを巻取りローラで巻き取って収納する紙葉類処理装置が提供される。この紙葉類処理装置は、搬送路上の紙葉類の位置を検出するセンサと、修正量を算出する修正量算出手段と、巻取りローラの位置を制御する位置制御手段と、を有する。
【0011】
紙葉類は、フィルムの巻取り方向と直交する巻取りローラの幅方向と、紙葉類の出入口との間で紙葉類を搬送する搬送路上を移動する。センサは、搬送路上を移動する紙葉類の巻取りローラの幅方向に対応する位置を検出する。修正量算出手段は、紙葉類を巻取りローラに収納するとき、センサが検出した紙葉類の位置と、出入口に対して予め設定される所定の領域とを比較して紙葉類が所定の領域から外れているはみ出し量を算出する。そして、はみ出し量に基づいて紙葉類を所定の領域内に収めるための修正量を算出するとともに巻取りローラの移動方向を判別して巻取りローラの移動量を決定する。そして、この巻取りローラの移動量を紙葉類の収納順に関連付けた修正情報を修正情報記憶手段に記憶する。位置制御手段は、巻取りローラに収納されている紙葉類を放出するとき、修正情報記憶手段から修正情報を読み出し、収納順に基づいて次に放出する紙葉類に対応する巻取りローラの移動量を抽出する。そして、抽出した移動量に基づいて巻取りローラを巻取りローラの幅方向に移動させる移動手段を制御し、紙葉類の放出位置を所定の領域内に収める。
【0012】
また、上記課題を解決するために、上記の紙葉類処理装置の処理手順を実行する紙葉類処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
開示の紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法によれば、紙葉類を収納する際に、センタリングのための巻取りローラの移動量を算出し、ローラ移動量に基づいて巻取りローラを位置制御する。これによって、紙葉類の放出位置を所定の領域内に収めることができる。この結果、専用のセンタリング機構を持たずに紙葉類の放出位置を所定の領域内に収めることが可能となり、装置の小型化や低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態に適用される発明の概念を示す図である。
【図2】紙葉類処理装置の動作の概要を示した図である。
【図3】実施の形態の紙幣一時収納装置の構成例を示した断面図である。
【図4】図3に示した紙幣一時収納装置の上面図である。
【図5】紙幣一時収納装置の制御部のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図6】紙幣一時収納装置の制御部のソフトウェア構成を示したブロック図である。
【図7】はみ出し量算出部が検出するはみ出し量を示した図である。
【図8】紙幣を搬送路中心にセンタリングする場合を示した図である。
【図9】センタリング領域内にセンタリングする場合の修正情報を示した図である。
【図10】搬送路中心にセンタリングする場合の修正情報を示した図である。
【図11】位置制御処理を示した図である。
【図12】紙幣収納時の処理手順を示したフローチャートである。
【図13】紙幣放出時の処理手順を示したフローチャートである。
【図14】紙幣収納時にセンタリングを行う場合を示した図である。
【図15】紙幣収納時にセンタリングを行う場合の処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、実施の形態に適用される発明の概念を示す図である。
紙葉類処理装置1は、紙葉類をフィルムに挟み込み巻き取る巻取りローラ1a、紙葉類の位置を検出するセンサ1b、修正量を算出する修正量算出手段1c、修正情報を記憶する修正情報記憶手段1d、修正情報に基づいて巻取りローラ1aの位置制御を行う位置制御手段1e及び巻取りローラ1aを移動させる移動手段1fを有する。
【0016】
紙葉類20は、紙葉類処理装置1に設けられた出入口1gより取り込まれて装置内に収納され、収納された紙葉類20は出入口1gから放出される。なお、紙葉類20の放出時には、放出された紙葉類20を取り出しやすくすることなどを目的として、紙葉類20の放出位置が所定の領域内に抑えられる。以下、出入口1gの幅に対して設定されるこの所定の領域を、センタリング領域w1とする。
【0017】
巻取りローラ1aは、装置内に出入口1gと対向して配置され、紙葉類20を挟み込んだ一対のフィルムの巻取りと、巻き戻しを行う。フィルムの巻取りは紙葉類20の収納動作であり、紙葉類20は装置内を図1に示した収納方向に移動する。フィルムの巻き戻しは、収納した紙葉類20の放出動作であり、紙葉類は装置内を図1に示した放出方向に移動する。また、巻取りローラ1aは、移動手段1fによって巻取りローラ1aの幅方向に移動することができる。図1の例では、図の左右に移動することができる。
【0018】
センサ1bは、巻取りローラ1aと、出入口1gとの間を繋ぐ紙葉類20の搬送路上に配置される。そして、搬送路上を通過する紙葉類20の巻取りローラ1aの幅方向の位置を検出する。例えば、図1の左から右へ向かう位置座標であれば、通過する紙葉類20を検出すると、紙葉類20の最小点(最も左側の点)20aと、最大点(最も右側の点)20bとを検出する。検出した紙葉類20の位置は、修正量算出手段1cに通知する。
【0019】
修正量算出手段1cは、出入口1gから取り込んだ紙葉類20を巻取りローラ1aに収納するとき、センサ1bが検出した紙葉類20の位置を取得し、紙葉類20のセンタリング領域w1からのはみ出し量を算出する。例えば、センサ1bが検出した水平方向の紙葉類20の最小点(最小位置座標)20a及び最大点(最大位置座標)20bと、センタリング領域w1の範囲(両端の位置座標)と、を比較し、最小点20aまたは最大点20bがセンタリング領域w1から外れていないかどうかを判定する。外れているときは、センタリング領域w1を外れている最小点20aまたは最大点20bから、最も近いセンタリング領域w1の端までの距離をはみ出し量として算出するとともに、はみ出している部分をセンタリング領域内に収めるために必要なセンタリング修正量を算出する。最も簡単な場合、はみ出し量がセンタリング修正量になる。また、はみ出している部分をセンタリング領域内に収めるために、巻取りローラ1aを移動させる方向を巻取りローラ1aの移動方向とする。例えば、紙葉類20の最小点20aがセンタリング領域w1の外側にあるときは、最小点からセンタリング領域w1の最も近い端までの距離を修正量とする。そして、最小点20aからセンタリング領域w1に向かう方向を巻取りローラ1aの移動方向とする。なお、紙葉類20の最小点20a及び最大点20bがともにセンタリング領域w1の範囲内であるときは、修正量は0とする。こうして、算出した修正量と、巻取りローラ1aの移動方向とに基づいて、巻取りローラ移動量を算出する。巻取りローラ移動量は、巻取りローラ1aを、巻取りローラ1aの移動方向に、巻取りローラ1aが中心にある状態から修正量分移動させることを表す。算出した修正量及び巻取りローラ移動量と、対応する紙葉類20の収納順とを関連付けて修正情報を生成し、修正情報記憶手段1dに格納する。
【0020】
また、はみ出し量を紙葉類20がセンタリング領域w1からはみ出している量とする代わりに、紙葉類20の中心と、センタリング領域w1の中心とのずれをはみ出し量としてもよい。センサ1bが検出した紙葉類20の位置の座標と、センタリング領域w1の座標とに基づき、紙葉類20の中心とセンタリング領域w1の中心との距離に応じた修正量を算出する。さらに、センタリングするために巻取りローラ1aを移動させる方向を巻取りローラ1aの移動方向とする。そして、上記と同様にして、巻取りローラ移動量を算出する。なお、はみ出し量を算出するとき、所定の閾値を設定し、中心点のずれが所定の閾値を超えたときのみ、修正量を算出するとしてもよい。算出した修正量及び巻取りローラ移動量と、対応する紙葉類20の収納順と関連付けて修正情報に登録する。
【0021】
修正情報記憶手段1dは、修正量算出手段1cが生成した修正情報を記憶する。
位置制御手段1eは、巻取りローラ1aに収納されている紙葉類20を放出するとき、修正情報記憶手段1dに記憶される修正情報を読み出し、次に放出する紙葉類20の巻取りローラ移動量を抽出する。放出は、収納順とは逆順に実行されるので、収納順に基づき次の放出する紙葉類20を特定することができる。そして、次に放出する紙葉類20の巻取りローラ移動量に基づいて巻取りローラ1aを幅方向に移動させる移動手段1fを駆動し、巻取りローラ1aを所望の位置に移動させる。
【0022】
移動手段1fは、位置制御手段1eが指示した移動量(移動の大きさとその方向)に基づいて、巻取りローラ1aを巻取りローラ1aの幅方向に移動させる。
次に紙葉類処理装置の動作について説明する。図2は、紙葉類処理装置の動作の概要を示した図である。図2(A)は、紙葉類の収納時、図2(B)は紙葉類の放出時を示している。
【0023】
図2(A)収納時、紙21,22は、紙21、紙22の順に収納方向(出入口1gから巻取りローラ1aに向かう方向)に搬送路を移動する。センサ1bは、紙21、紙22と、順次取り込まれる紙葉類の巻取りローラ1aの幅方向(図では水平方向)の位置を検出する。図2の例では、巻取りローラ1aの幅方向に、最左の最小点22aの位置と、最右の最大点22bの位置が検出される。修正量算出手段1cは、センサ1bから紙22の位置として最小点22a及び最大点22bの位置を取得し、センタリング領域w1と比較し、はみ出し量を算出する。この場合、センタリング領域w1の右端と最大点22bとの距離をはみ出し量32として算出する。そして、紙22をセンタリング領域内に収めるために必要な修正量として、少なくともはみ出し量32と同じか、マージンを追加した値を算出する。また、センタリング領域w1の右方向にはみ出して巻取りローラ1aに収納される紙22を放出時にセンタリング領域内に収めるためには、巻取りローラ1aを搬送路に対して左方向に移動して放出すればよい。そこで、巻取りローラ1aの移動方向は、最大点22bからセンタリング領域w1に向かう左方向になる。この修正量(移動距離の大きさ)と、巻取りローラ1aの移動方向とを合わせたものが巻取りローラ移動量になる。修正量と巻取りローラ移動量とは、収納順に対応付け、修正情報に登録する。例えば、紙21が収納順「1」であるときは、紙22の収納順「2」に対応付けて、修正量と巻取りローラ移動量とを登録する。紙22は、巻取りローラ1aの幅方向の位置を保持したままフィルムに挟み込まれ、巻取りローラ1aに巻き取られ、収納される。
【0024】
(B)放出時、紙21,22は、紙22、紙21の順に放出方向(巻取りローラ1aから出入口1gに向かう方向)に搬送路を移動する。ここでは、紙21、紙22の順に収納された後、放出処理を行うとする。紙22を放出する前に、位置制御手段1eは、修正情報を読み出し、収納順の値が最も大きい(最も新しく収納された)紙を特定する。図2の例では、紙22の修正情報が読み出される。そして、修正情報から抽出した巻取りローラ移動量に基づいて移動手段1fに移動を指示し、巻取りローラ1aを移動させる。こうして、巻取りローラ1aの位置が搬送路及び出入口1gに対して左方向に移動したことから、紙22は出入口1gのセンタリング領域内に移動し、放出される。
【0025】
このように紙葉類処理装置1によれば、収納時に紙葉類の位置を検出して巻取りローラ移動量を算出しておき、放出時に巻取りローラ移動量に合わせて巻取りローラ1aを移動して紙葉類の放出位置をセンタリング領域内に収める。これにより、専用のセンタリング機構を設けることなく、紙葉類処理装置1から放出する際の紙葉類の位置のばらつきを抑えることが可能となる。また、専用のセンタリング機構がいらないことから、紙葉類処理装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0026】
以下、実施の形態をATMに内蔵する紙幣一時収納装置に適用した場合を例に、図面を参照して詳細に説明する。
図3は、実施の形態の紙幣一時収納装置の構成例を示した断面図である。
【0027】
紙幣一時収納装置10は、装置全体の動作を制御する制御部100と、紙幣をフィルムに挟み込んで一時的に収納する一時スタッカ200と、紙幣を搬送する搬送部と、一時スタッカ200を移動させる移動機構部と、を有する。
【0028】
制御部100は、装置全体の動作を制御する。装置に設置された各種センサからの信号と、図示しないオペレータからの指示などに応じて装置内の各種ローラの動作制御を行うとともに、一時スタッカ200の位置を制御する位置制御を行う。詳細は後述する。
【0029】
一時スタッカ200は、紙幣巻取りローラ210、巻取りフィルムローラ220a,220bを有する。紙幣収納時、巻取りフィルムローラ220a,220bは、それぞれフィルム230a,230bを引き出す方向に回転し、紙幣巻取りローラ210は、フィルム230a,230bが重なったフィルム230を巻き取る方向に回転する。一時スタッカ200では、巻取りフィルムローラ220aと、巻取りフィルムローラ220bから引き出されたフィルム230a,230bの間に、搬送路310を介して搬送された紙幣を挟み込む。そして、紙幣を挟み込んだ一対のフィルム230は、紙幣巻取りローラ210によって巻き取られる。こうして、取り込んだ紙幣を紙幣巻取りローラ210に収納する。放出時は、紙幣巻取りローラ210、巻取りフィルムローラ220a及び巻取りフィルムローラ220bは逆方向に回転し、紙幣を挟み込んだフィルム230を搬送路310に向かって移動させる。紙幣を挟み込んだフィルム230が搬送路310に向かって移動し、フィルム230aとフィルム230bに分かれ、紙幣を搬送路310に放出する。また、一時スタッカ200は、紙幣巻取りローラ210の幅方向と同一方向に延びる移動用レール410上に設置されており、移動機構部によって移動用レール410に沿って移動する。
【0030】
搬送部は、搬送路310、ローラ320a,320b、紙幣位置検出センサ330及び出入口センサ340を有する。搬送路310の外部側の端から投入された紙幣は、ローラ320a,320bによって搬送路310上を収納方向に搬送される。搬送路310の途中に設けられた紙幣位置検出センサ330は、通過する紙幣の紙幣巻取りローラ210の幅方向に対する位置を検出し、制御部100に通知する。出入口センサ340は、一時スタッカ200に到達した紙幣を検出し、制御部100に通知する。放出時には、ローラ320a,320bは逆回転し、紙幣は搬送路310を一時スタッカ200から装置の外に向かって移動する。
【0031】
移動機構部は、移動用レール410、モータ420、ベルト430及びスタッカ位置検出センサ440を有する。詳細は、次の図面で説明する。図4は、図3に示した紙幣一時収納装置の上面図である。図3と同じものには同じ番号を付す。
【0032】
移動用レール410は、紙幣巻取りローラ210の幅方向に延びており、一時スタッカ200の移動範囲に設置される。モータ420は、ベルト430を図4に示した移動方向(紙幣巻取りローラ210の幅方向)に移動させる。ベルト430は、一時スタッカ200に接続しており、モータ420によって自身が移動することにより、一時スタッカ200を移動方向に移動させる。スタッカ位置検出センサ440は、一時スタッカ200の中心位置を検出する。そして、一時スタッカ200の中心がスタッカ位置検出センサ440の中心と一致する元の状態からのずれ量を検出する。検出したずれ量は、制御部100に通知する。なお、移動機構部の構成は、図3及び図4に示した構成に限定されない。例えば、一時スタッカ200を移動方向に移動させる手段として、ラック機構やリンクを用いて構成してもよい。また、駆動手段として、モータの代りにソレノイドを使用することもできる。
【0033】
図5は、紙幣一時収納装置の制御部のハードウェア構成を示したブロック図である。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体を制御する。CPU101には、バス106を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、入力インタフェース104及びモータ制御部105が接続されている。
【0034】
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。HDD103には、OSやアプリケーションのプログラムが格納される。入力インタフェース104には、紙幣位置検出センサ330やスタッカ位置検出センサ440が接続されており、紙幣位置検出センサ330やスタッカ位置検出センサ440から送られてくる信号を、バス106を介してCPU101に送信する。モータ制御部105は、モータ420に接続されており、モータ420を駆動し、ベルト430(図示せず)を移動させる。
【0035】
このようなハードウェア構成によって、情報装置の処理機能を実現することができる。
図6は、紙幣一時収納装置の制御部のソフトウェア構成を示したブロック図である。
制御部100は、修正量選択部110、はみ出し量算出部120、修正量算出部130、位置制御部140及び収納・放出制御部150の各処理部と、修正情報記憶部160とを有する。各処理部は、CPU101が紙幣処理プログラムを実行することによりその処理機能を実現する。
【0036】
修正量選択部110は、起動時に、修正量算出部130が算出する修正量を選択する。修正量には、紙幣をセンタリング領域内にセンタリングすることを目的とする第1の修正量と、紙幣をセンタリング領域の中心(搬送路の中心)にセンタリングすることを目的とする第2の修正量とがある。第2の修正量は、例えば、取り扱う紙幣のサイズにばらつきがあるような場合、放出された紙幣の取り出しやすさを向上させることができる。しかし、一時スタッカ200の移動量としては、第1の修正量よりも大きくなる傾向がある。一時スタッカ200の移動は、紙幣が繰り出されてから次の紙幣が繰り出されるまでの間に行われるが、紙幣は、搬送路310に1枚ずつ繰り出され、紙幣間の最低間隔(距離)は予め決められている。そこで、紙幣が繰り出される間隔に基づく次の紙幣が繰り出されるまでの繰り出し時間と、一時スタッカ200の移動に要する最大時間とを比較する。そして、繰り出し時間内に一時スタッカ200の最大距離の移動が完了する場合には、第2の修正量を選択する。一旦選択した修正量の算出方法は、装置の動作条件が変わるまで、保持する。なお、どちらの修正量を用いるかは、利用者が選択し、紙幣一時収納装置10に指示するとしてもよい。修正量選択部110は、指示に従って選択された修正量の適用を修正量算出部130に通知する。
【0037】
はみ出し量算出部120は、紙幣位置検出センサ330が検出した紙幣の紙幣巻取りローラ210の幅方向の位置と、センタリング領域の両端の位置とを比較し、それぞれのはみ出し量を算出する。なお、紙幣位置検出センサ330の測定結果は、一時スタッカ200の位置は、初期状態、すなわち、本来の中心位置に固定されているときのものとする。はみ出し量の算出方法については後述する。検出したはみ出し量は、紙幣の収納順に関連付けて、修正情報記憶部160に記憶されている修正情報に登録しておく。
【0038】
修正量算出部130は、はみ出し量算出部120が算出したはみ出し量を用いて、センタリング修正量と一時スタッカ移動量とを算出し、修正情報に登録する。算出は、修正量選択部110が選択した「紙幣をセンタリング領域内にセンタリング」、または、「紙幣を搬送路中心にセンタリング」のいずれかの算出方法を用いて行う。センタリング修正量及び一時スタッカ移動量の算出方法については後述する。
【0039】
位置制御部140は、一時スタッカ200に収納されている紙幣を放出するとき、修正情報記憶部160から修正情報を読み出し、次に放出する紙幣の一時スタッカ移動量に基づき、一時スタッカ200の位置を制御する。スタッカ位置検出センサ440の検出する一時スタッカ200の位置情報に基づき、一時スタッカ200の現在位置から、修正情報に登録されている一時スタッカ移動量に基づいてモータ420を駆動し、ベルト430を動かす。
【0040】
収納・放出制御部150は、紙幣一時収納装置10が紙幣の収納処理、または放出処理のどちらを行うのかを判定し、判定結果に応じて他の処理部を起動する。オペレータなどによる紙幣の収納指示を検出したとき、または、紙幣一時収納装置10に紙幣が搬送されたときなどは、収納処理を開始する。紙幣巻取りローラ210及び巻取りフィルムローラ220a,220bを紙幣の収納方向に回転させるとともに、はみ出し量算出部120を起動する。一方、オペレータなどによる紙幣放出指示を検出したときは、位置制御部140を起動するとともに、紙幣巻取りローラ210及び巻取りフィルムローラ220a,220bを紙幣の放出方向に回転させる。
【0041】
修正情報記憶部160は、修正情報を記憶する。修正情報の詳細は後述する。
次に紙幣一時収納装置10の動作について説明する。以下の説明では、収納指示及び放出指示を受け、それぞれの処理を開始するとする。また、修正量選択部110によって、予め紙幣をセンタリング領域内にセンタリングするのか、紙幣をセンタリング領域の中心(搬送路中心)にセンタリングするのかは、選択されているとする。なお、紙幣の大きさは必ずセンタリング領域の幅よりも小さいものとする。
【0042】
制御部100では、収納・放出制御部150がオペレータまたは上位のプログラムからの指示を受け付けると、指示が紙幣の収納処理であるか、放出処理であるかを判定する。収納・放出制御部150は、指示が収納指示であるときは、搬送路310のローラ320a,320bを紙幣の収納方向に回転させる。紙幣の収納方向とは、巻取りフィルムローラ220a,220bからフィルム230a,230bを引き出し、紙幣巻取りローラ210で巻き取る方向をいう。投入された紙幣は、搬送路310を一時スタッカ200に向かう収納方向に移動する。なお、回転は、紙幣一時収納装置10の出入口1gや紙幣位置検出センサ330、もしくは紙幣投入口から紙幣が繰り出されたことを検出したときに開始するとしてもよい。紙幣位置検出センサ330は、通過する紙幣の位置を検出し、制御部100に通知する。
【0043】
制御部100では、はみ出し量算出部120が、紙幣のはみ出し量を算出する。
図7は、はみ出し量算出部が検出するはみ出し量を示した図である。図3,4と同じものには同じ番号を付す。また、X1は、センタリング領域w1の左端、X2は右端、Xcは中央の位置座標を表すとする。
【0044】
ここで、はみ出し量は、左方向については、紙幣の最左点と、センタリング領域w1の左端X1との距離とする。また、はみ出し量の方向として、紙幣の最左点の位置がセンタリング領域の左端X1よりも左側にあるときは、正方向(+)とする。逆に、センタリング領域の左端よりも右側(センタリング領域内)にあるときは、負方向(−)とする。右方向についても同様に、紙幣の最右点とセンタリング領域w1の右端X2との距離をはみ出し量とする。また、紙幣の最右点がセンタリング領域の右端よりも右側にあるとき、正方向(+)、左側にあるとき負方向(−)とする。したがって、紙幣の一方がセンタリング領域外にはみ出しているとき、そのはみ出し量の方向は、「+」で表わされる。センタリング領域内であれば、そのはみ出し量の方向は「−」で表わされる。
【0045】
収納時には、紙幣は紙幣p1,p2,p3,p4の順に紙幣巻取りローラ210に取り込まれる。紙幣p1の場合、紙幣位置検出センサ330によって検出された位置に基づき、左方向については、紙幣の最左点と、センタリング領域w1の左端X1との距離「a1」とセンタリング領域内「−」というはみ出し量が得られる。右方向については、紙幣の最右点と、センタリング領域w1の右端X2との距離「a2」とセンタリング領域外「+」というはみ出し量が得られる。以下、はみ出し量を、はみ出し量の大きさと方向とを合わせ、「−a1」、「+a2」と表記する。
【0046】
紙幣p1と同様に、紙幣p2のはみ出し量は、左方向は「−b1」、右方向は「+b2」になる。右方向がセンタリング領域よりはみ出していることを示している。紙幣p3のはみ出し量は、左方向は「+c1」、右方向は「−c2」になる。左方向がセンタリング領域よりもはみ出していることを示している。紙幣p4のはみ出し量は、左方向は「−d1」、右方向は「−d2」になる。紙幣p4はセンタリング領域内に収まっていることを示している。このようにして算出したはみ出し量は、紙幣の収納順に対応付けて、修正情報に登録する。
【0047】
続いて、修正量算出部130は、はみ出し量算出部120が算出したはみ出し量に基づいて、センタリング修正量と一時スタッカ移動量とを算出する。
紙幣をセンタリング領域内にセンタリングする場合には、紙幣の放出時に紙幣巻取りローラ210を、はみ出した方向と逆方向に、少なくともはみ出し量の大きさ分だけずらせばよい。そこで、修正量算出部130は、各紙幣について、いずれかの方向のはみ出し量に「+」がある場合には、センタリング対象と判定する。センタリング修正量として、はみ出した側のはみ出し量(方向が+のはみ出し量)を設定する。また、一時スタッカ200を移動させる方向として、左方向を「−」、右方向を「+」とし、センタリング領域w1の左端X1から外にはみ出しているときは「+」、右端X2から外にはみ出しているときは「−」とする。例えば、紙幣p1については、右方向が「+a2」でセンタリング領域w1の右端X2から外にはみ出しているので、センタリング修正量は「a2」、一時スタッカ200の移動方向は「−」になる。こうして得られたセンタリング修正量と、一時スタッカ200の移動方向とに基づいて、一時スタッカ移動量を算出する。一時スタッカ移動量は、センタリングのために一時スタッカ200を移動させる移動方向とその距離とを示した情報である。具体的には、センタリング修正量に、移動方向を付加して設定する。紙幣p1であれば、センタリング修正量「a2」と、移動方向「−」とを合わせた一時スタッカ移動量は「−a2」になる。これは、紙幣p1のセンタリングのため、一時スタッカ200を「中心地点から左方向に距離a2分ずらした位置に移動させる」ことを示している。
【0048】
同様に、紙幣p2については、センタリング領域w1の右端X2側がはみ出しているので、センタリング修正量は「b2」、一時スタッカ200の移動方向は「−」、一時スタッカ移動量は「−b2」になる。紙幣p3については、センタリング領域w1の左端X1側がはみ出しているので、センタリング修正量は「c1」、一時スタッカ200の移動方向は「+」、一時スタッカ移動量は「+c1」になる。紙幣p4については、はみ出し量は両方とも「−」であり、センタリング領域w1からはみ出していないので、修正しない。したがって、修正量は0になる。
【0049】
次に、紙幣を搬送路中心にセンタリングする場合について説明する。出入口1gは搬送路310の先にあるので、搬送路310の中心にセンタリングできれば、紙幣の中心が出入口1gの中心となるように放出される。
【0050】
図8は、紙幣を搬送路中心にセンタリングする場合を示した図である。紙幣を搬送路310の中心にセンタリングする場合には、紙幣を中心に置いたときのセンタリング領域内の右方向と左方向の空き領域の大きさが同じになるようにすればよい。ここで、各紙幣をセンタリング領域内に収めたときの空き領域は、「−」で表わされる現在のセンタリング領域w1の空き領域(紙幣が存在しない領域)から、「+」で表わされるはみ出し量分の領域を差し引いた大きさになる。図8の紙幣p2の例では、紙幣p2がセンタリング領域内にあるときの空き領域は、センタリング領域内にはみ出したはみ出し量「b1」から、センタリング領域w1の外にはみ出したはみ出し量「b2」を差し引いた値になる。この場合には、方向に合わせて「+」と「−」が設定されているので、そのまま足し合わせればよい。例えば、左方向の「−b1」と、右方向の「+b2」を足した「−b1+b2」の絶対値が空き領域になる。搬送路310の中心にセンタリングを行う場合には、はみ出した側のはみ出し量(紙幣p2の場合は「b2」)に加え、センタリング領域の端との距離が上記で算出した空き領域の半分(紙幣p2の場合は、|−b1+b2|/2)となるまで一時スタッカ200を移動すればよい。一時スタッカ200の移動方向については、はみ出し量の方向とは逆方向になるので、左端のX1側のはみ出し量が「+」のときは「+」、右端のX2側のはみ出し量が「+」のときは「−」になる。紙幣p2の例では、「−」になる。なお、一時スタッカ200の移動方向を、左方向を「−」、右方向を「+」とすることは、センタリング領域内へのセンタリングの場合と同様である。以上より、紙幣p2の場合は、センタリング修正量は「b2+|−b1+b2|/2」、一時スタッカ移動方向は「−」になる。さらに、一時スタッカ移動量を算出する。一時スタッカ移動量は、一時スタッカ200の移動方向と、中心地点からのセンタリング修正量であるので、「−b2−|−b1+b2|/2」になる。
【0051】
同様に、紙幣p1のセンタリング修正量は「a2+|−a1+a2|/2」、一時スタッカ移動方向は、「−」、一時スタッカ移動量は、「−a2−|−a1+a2|/2)」になる。紙幣p3のセンタリング修正量は「c1+|c1−c2|/2」、一時スタッカ移動方向は「+」、一時スタッカ移動量は、「c1+|c1―c2|/2)」になる。
【0052】
なお、紙幣p4については、はみ出し量は両方とも「−」であり、空き領域は、d1とd2の絶対値となる。センタリング修正量は、「d1−|d1+d2|/2」、一時スタッカ移動方向は「+」、一時スタッカ移動量は「d1−|d1+d2|/2」となる。なお、はみ出し量が両方向とも「−」、または、一方が「−」で他方が「0」の場合は、同様に算出することができる。
【0053】
こうして算出したセンタリング修正量、一時スタッカ移動方向及び一時スタッカ移動量は、紙幣の収納順に対応付けて修正情報に登録する。
図9は、センタリング領域内にセンタリングする場合の修正情報を示した図である。
【0054】
修正情報(センタリング領域内にセンタリング)1610は、紙幣1611、収納順1612、放出順1613、X1線はみ出し量1614、X2線はみ出し量1615、センタリング修正量1616、一時スタッカ移動量1617の各情報項目を有する。
【0055】
紙幣1611は、各紙幣を識別する識別情報である。収納順1612は、紙幣の収納順であり、出入口1gから取り込まれた紙幣の順番を示している。放出順1613は、紙幣を放出する際の順番であり、収納順とは逆順になる。X1線はみ出し量1614は、はみ出し量算出部120が算出した、センタリング領域w1の左端X1に対するはみ出し量を示している。X2線はみ出し量1615は、はみ出し量算出部120が算出した、センタリング領域w1の右端X2に対するはみ出し量である。センタリング修正量1616は、修正量算出部130が算出したセンタリングの修正量である。センタリング領域内にセンタリングする場合、はみ出し量が「+」となった側のはみ出し量が設定される。一時スタッカ移動量1617は、修正量算出部130が算出した一時スタッカ200の移動量である。
【0056】
図10は、搬送路中心にセンタリングする場合の修正情報を示した図である。
修正情報(搬送路中心にセンタリング)1620は、紙幣1621、収納順1622、放出順1623、X1線はみ出し量1624、X2線はみ出し量1625、センタリング修正量1626、一時スタッカ移動量1627の各情報項目を有する。
【0057】
紙幣1621は、各紙幣を識別する識別情報である。収納順1622は、紙幣の収納順であり、出入口1gから取り込まれた紙幣の順番を示している。放出順1623は、紙幣を放出する際の順番であり、収納順とは逆順になる。X1線はみ出し量1624は、はみ出し量算出部120が算出した、センタリング領域w1の左端X1に対するはみ出し量を示している。X2線はみ出し量1625は、はみ出し量算出部120が算出した、センタリング領域w1の右端X2に対するはみ出し量である。センタリング修正量1626は、修正量算出部130が算出したセンタリングの修正量である。一時スタッカ移動量1627は、修正量算出部130が算出した一時スタッカ200の移動量である。
【0058】
紙幣の放出時には、位置制御部140が放出する紙幣に関する修正情報を読み出し、位置制御を行う。
図11は、位置制御処理を示した図である。
【0059】
位置制御部140は、一時スタッカ200から搬送路310に紙幣が放出される前に、一時スタッカ200の位置を移動し、搬送路310のセンタリング領域に紙幣を放出させる。以下、センタリング領域内にセンタリングするという指定がされている場合で説明する。
【0060】
位置制御部140は、修正情報1610を読み出し、放出順1613の順に処理を行う。例えば、放出順「1」の紙幣p4は、センタリング修正量1616の値は「0」であるので、位置は移動しない。一時スタッカ200は、本来の中心位置で紙幣p4を搬送路310に放出する。紙幣p4は、収納時にセンタリング領域内にあったので、搬送路310のセンタリング領域内に放出される。出入口センサ340によって、紙幣p4が搬送路310に放出されたことを検出し、次の放出順「2」の紙幣p3の修正情報1610を読み出す。紙幣p3については、修正情報1610に、一時スタッカ移動量1617として「+c1」が設定されている。位置制御部140は、一時スタッカ200が「+」方向(右方向)に「c1」移動するように、モータ420に駆動指示を行う。これにより、一時スタッカ200とともに、紙幣巻取りローラ210が右方向に「c1」だけ移動する。これにより、搬送路310に対して紙幣p3が右方向に「c1」移動した状態で放出され、搬送路310のセンタリング領域内に放出される。以降、放出順に従って一時スタッカ移動量1617を読み出し、一時スタッカ200の位置制御を行う。
【0061】
なお、搬送路中心にセンタリングを行う場合も同様に、修正情報1620を読み出し、放出順1623の順に、一時スタッカ移動量1627を読み出し、紙幣を放出する前に一時スタッカ200を移動させる。
【0062】
このように紙幣一時収納装置10では、収納時には、一枚ごとのセンタリング修正量と収納順とを記憶しておき、放出時には収納時のデータから一枚ごとに、一時スタッカ移動量に基づいて一時スタッカ200が移動し、紙幣を放出する。
【0063】
次に、紙幣一時収納装置10による紙幣処理方法の処理手順について説明する。制御部100の収納・放出制御部150は、収納指示または放出指示を受けると、指示に応じて収納処理または放出処理を開始する。収納処理では、紙幣一時収納装置10内に投入された紙幣を一時スタッカ200に収納する収納処理を開始する。また、紙幣の放出指示を受けたときは、一時スタッカ200に収納されている紙幣を一時スタッカ200から他の収納部、例えば入出金部や固定金庫部に放出する放出処理を行う。紙幣収納時の処理及び紙幣放出時の処理について詳細に説明する。
【0064】
図12は、紙幣収納時の処理手順を示したフローチャートである。
[ステップS01] 収納・放出制御部150は、収納処理を開始し、一時スタッカ200内の紙幣巻取りローラ210及び巻取りフィルムローラ220a,220bを紙幣の巻取り方向に回転させ、収納処理を開始する。
【0065】
[ステップS02] はみ出し量算出部120は、紙幣位置検出センサ330が検出した紙幣の位置を取得する。
[ステップS03] はみ出し量算出部120は、ステップS02で検出した紙幣の位置に基づき、この紙幣のセンタリング領域からのはみ出し量を算出する。紙幣の進行方向に向かってセンタリング領域の左端と、検出された紙幣の最左点の位置とを比較し、その距離を左方向のはみ出し量とする。同様に、センタリング領域の右端と、検出された紙幣の最右点の位置とを比較し、その距離を右方向のはみ出し量とする。算出したはみ出し量は、紙幣の収納順に対応付けて修正情報に記憶する。
【0066】
[ステップS04] 修正量算出部130は、センタリング処理として、「センタリング領域内にセンタリング」が選択されているかどうかを判定する。「センタリング領域内にセンタリング」が選択されているときは、処理をステップS05に進める。「搬送路中央にセンタリング」が選択されているときは、処理をステップS06に処理を進める。
【0067】
[ステップS05] 修正量算出部130は、「センタリング領域内にセンタリング」が選択されているときは、修正情報からはみ出し量を読み出し、紙幣のはみ出し量がセンタリング領域の外側にはみ出していることを示しているときは、はみ出し量をセンタリング修正量とする。そして、図7で説明した手順で一時スタッカ移動量を算出し、処理をステップS07に進める。
【0068】
[ステップS06] 修正量算出部130は、「搬送路中央にセンタリング」が選択されているときは、はみ出し量からセンタリングを行ったときのセンタリング領域の空き領域を算出し、センタリング修正量とする。そして、図8で説明した手順で一時スタッカ移動方向と一時スタッカ移動量を算出する。
【0069】
[ステップS07] 修正量算出部130は、それぞれの算出方法で算出されたセンタリング修正量及び一時スタッカ移動量を、紙幣の収納順に対応付けて修正情報1610,1620に登録する。
【0070】
[ステップS08] 収納・放出制御部150は、収納処理の中止指示の有無を判定する。中止指示がないときは、処理をステップS02に戻し、次の紙幣の収納処理を行う。中止指示があったときは、処理を終了する。
【0071】
以上の処理手順が実行されることにより、紙幣の収納時、収納順に関連付けてそれぞれの紙幣をセンタリングするためのセンタリング修正量及び一時スタッカ移動量などが登録される。
【0072】
図13は、紙幣放出時の処理手順を示したフローチャートである。
[ステップS11] 収納・放出制御部150は、一時スタッカ200内の紙幣巻取りローラ210、巻取りフィルムローラ220a,220bを紙幣の放出方向に回転させ、紙幣放出処理を開始する。
【0073】
[ステップS12] 位置制御部140は、修正情報を読み出し、収納されている紙幣があるかどうかを判定する。収納されている紙幣があるときは、処理をステップS13に進める。収納されている紙幣がないときは、処理を終了する。
【0074】
[ステップS13] 位置制御部140は、収納されている紙幣があるときは、収納順が最も大きい、すなわち、最も新しく収納された紙幣の修正情報を読み出す。
[ステップS14] 位置制御部140は、読み出した紙幣の修正情報から、一時スタッカ移動量を抽出する。
【0075】
[ステップS15] 位置制御部140は、ステップS14で読み出した一時スタッカ移動量に基づいてモータ420を制御し、一時スタッカ210を移動させる。
[ステップS16] 位置制御部140は、出入口センサ340によって紙幣が搬送路310に放出されたことを検出した後、対象紙幣の修正情報を登録削除する。
【0076】
[ステップS17] 位置制御部140は、放出の中止指示があるかどうかを判定する。中止指示を受けたときは、処理を終了する。中止指示を受けていないときは、ステップS12に戻って、次の紙幣の放出処理を行う。
【0077】
以上の処理手順が実行されることにより、紙幣放出時、一時スタッカ200の位置が、この紙幣を収納したときに設定された修正情報に基づいて、紙幣がセンタリング領域内に放出されるように移動される。
【0078】
なお、上記の説明では、修正量算出部130がセンタリング修正量とともに一時スタッカ200の移動に関する一時スタッカ移動方向や一時スタッカ移動量などを設定するとしたが、一時スタッカ200の移動量算出は位置制御部140が行うとしてもよい。
【0079】
また、一時スタッカ200の移動を紙幣の放出時ではなく、収納時に行うとしてもよい。この場合、位置制御部140は、修正量算出部130が算出した一時スタッカ移動方向及び一時スタッカ移動量に基づいて、紙幣をフィルムに挟み込む前に一時スタッカ200を移動させる。
【0080】
図14は、紙幣収納時にセンタリングを行う場合を示した図である。
紙幣位置検出センサ330が、紙幣p2の位置を検出し、はみ出し量算出部120が、左方向のはみ出し量「−b1」と、右方向のはみ出し量「+b2」とを算出する。なお、はみ出し量の算出は、図7で説明したはみ出し量の算出処理手順と同様にして求める。
【0081】
次に、修正量算出部130がセンタリング修正量を算出する。ここでは、センタリング領域にセンタリングする場合で説明する。修正量算出部130は、センタリング領域w1からはみ出した右方向のはみ出し量「+b2」をセンタリング修正量として算出する。また、一時スタッカ移動量は、移動量の大きさはセンタリング修正量の大きさと同じであるが、一時スタッカ移動方向は放出時に一時スタッカ200の位置制御を行う場合とは逆方向になる。すなわち、紙幣p2を紙幣巻取りローラ210のセンタリング領域内で巻き取るには、紙幣巻取りローラ210を右方向に移動させなければならない。そこで、一時スタッカ移動量は、「+b2」になり、一時スタッカ200を右方向に「b2」分の距離を移動させる。この状態で、紙幣p2を巻き取ることにより、紙幣p2は、紙幣巻取りローラ210のセンタリング領域内に収納される。なお、収納時に一時スタッカ200の位置制御を行ったときは、放出時の一時スタッカ200の位置は中央に固定となる。
【0082】
図15は、紙幣収納時にセンタリングを行う場合の処理手順を示したフローチャートである。
[ステップS21] 収納・放出制御部150は、収納処理、または放出処理のどちらを行うのかを判定する。収納処理と判定したときは、処理をステップS22に進める。放出処理と判定したときは、処理をステップS28に進める。
【0083】
[ステップS22] 収納処理であるときは、収納・放出制御部150は収納処理を開始し、紙幣巻取りローラ210及び巻取りフィルムローラ220a,220bを収納方向に回転させ、紙幣一時収納装置10内に紙幣が投入されたかどうかを判定する。紙幣が投入されたことを検出したときは、はみ出し量算出部120を起動し、処理をステップS23に進める。紙幣の投入が検出されないときは、ステップS21に戻って、指示の確認からの処理を行う。
【0084】
[ステップS23] 紙幣の投入が検出された場合、はみ出し量算出部120は、紙幣位置検出センサ330が検出した紙幣の位置を取得する。
[ステップS24] はみ出し量算出部120は、ステップS23で検出した紙幣の位置に基づき、この紙幣のセンタリング領域からのはみ出し量を算出する。紙幣の進行方向に向かってセンタリング領域の左端と、検出された紙幣の最左点の位置とを比較し、その距離を左方向のはみ出し量とする。同様に、センタリング領域の右端と、検出された紙幣の最右点の位置とを比較し、その距離を右方向のはみ出し量とする。算出したはみ出し量は、紙幣の収納順に対応付けて修正情報に記憶する。
【0085】
[ステップS25] 修正量算出部130は、ステップS24で算出したはみ出し量に基づいて、センタリング修正量を算出する。そして、センタリング修正量に基づいて、一時スタッカ移動方向と一時スタッカ移動量とを算出する。センタリング修正量、一時スタッカ移動量の算出方法は、図12に示した収納処理と同様である。一時スタッカ移動方向は、図12に示した収納処理とは逆方向になる。すなわち、収納対象の紙幣がセンタリング領域の右端の外側にはみ出しているときの一時スタッカ移動方向は右方向、左端の外側にはみ出しているときの一時スタッカ移動方向は左方向になる。
【0086】
[ステップS26] 位置制御部140は、ステップS25で算出した一時スタッカ移動量に基づき、一時スタッカ200を移動する。
[ステップS27] 収納・放出制御部150は、紙幣収納処理を行う。一時スタッカ移動量は、紙幣の収納順に対応付けて修正情報1610,1620に登録する。出入口センサ340によって紙幣がフィルム230に挟み込まれたことを確認し、処理をステップS21に戻す。
【0087】
[ステップS28] 放出処理であるときは、収納・放出制御部150は、修正情報1610,1620を読み出し、収納されている紙幣があるかどうかを判定する。紙幣があるときは、処理をステップS29に進める。紙幣がないときは、ステップS21に戻って、指示の確認からの処理を行う。
【0088】
[ステップS29] 収納・放出制御部150は、修正情報1610,1620は、紙幣を放出する。このときの一時スタッカ200の位置は、中央に固定しておく。そして、出入口センサ340によって紙幣が放出されたことを検出したときは、修正情報1610,1620から該当紙幣の登録を削除する。
【0089】
以上の処理手順が実行されることにより、収納時に一時スタッカ200を移動して紙幣をセンタリングし、紙幣巻取りローラ210のセンタリング領域内に紙幣を収納する。放出時には、そのまま放出される。
【0090】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、紙葉類処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0091】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0092】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。
【符号の説明】
【0093】
1 紙葉類処理装置
1a 巻取りローラ
1b センサ
1c 修正量算出手段
1d 修正情報記憶手段
1e 位置制御手段
1f 移動手段
1g 出入口
10 紙幣一時収納装置
20 紙葉類
20a 最小点
20b 最大点
21,22 紙
22a 最小点
22b 最大点
32 はみ出し量
42 移動量
100 制御部
101 CPU
102 RAM
103 HDD
104 入力インタフェース
105 モータ制御部
106 バス
110 修正量選択部
120 はみ出し量算出部
130 修正量算出部
140 位置制御部
150 収納・放出制御部
160 修正情報記憶部
200 一時スタッカ
210 紙幣巻取りローラ
220a,220b 巻取りフィルムローラ
230,230a,230b フィルム
310 搬送路
320a,320b ローラ
330 紙幣位置検出センサ
340 出入口センサ
410 移動用レール
420 モータ
430 ベルト
440 スタッカ位置検出センサ
1610 修正情報
1611 紙幣
1612 収納順
1613 放出順
1614 X1線はみ出し量
1615 X2線はみ出し量
1616 センタリング修正量
1617 一時スタッカ移動量
1620 修正情報
1621 紙幣
1622 収納順
1623 放出順
1624 X1線はみ出し量
1625 X2線はみ出し量
1626 センタリング修正量
1627 一時スタッカ移動量
p1〜p4 紙幣
w1 センタリング領域
X1 センタリング領域w1の左端の位置座標
X2 センタリング領域w1の右端の位置座標
Xc センタリング領域w1の中央の位置座標

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類を一対のフィルムの間に挟み込み、前記フィルムを巻取りローラで巻き取って収納する紙葉類処理装置において、
前記フィルムの巻取り方向と直交する前記巻取りローラの幅方向と、前記紙葉類の出入口との間で前記紙葉類を搬送する搬送路上で、前記搬送路上を移動する前記紙葉類の前記巻取りローラの幅方向に対応する位置を検出するセンサと、
前記紙葉類を前記巻取りローラに収納するとき、前記センサが検出した前記紙葉類の位置と、前記出入口に対して予め設定される所定の領域とを比較して前記紙葉類が前記所定の領域から外れているはみ出し量を算出し、前記はみ出し量に基づいて前記紙葉類を前記所定の領域内に収めるための修正量を算出するとともに前記巻取りローラの移動方向を判別して前記巻取りローラの移動量を決定し、前記巻取りローラの移動量を該紙葉類の収納順に関連付けた修正情報を修正情報記憶手段に記憶する修正量算出手段と、
前記巻取りローラに収納されている前記紙葉類を放出するとき、前記修正情報記憶手段から前記修正情報を読み出し、前記収納順に基づいて次に放出する紙葉類に対応する前記巻取りローラの移動量を抽出し、該移動量に基づいて前記巻取りローラを該巻取りローラの幅方向に移動させる移動手段を制御し、前記紙葉類の放出位置を前記所定の領域内に収める位置制御手段と、
を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
前記修正量算出手段は、前記センサが検出した前記巻取りローラの幅方向の前記紙葉類の最大点及び最小点と、前記所定の領域とを比較し、前記紙葉類の最大点または最小点が前記所定の領域の外側にあるときは、前記所定の領域の外側の前記紙葉類の最大点または最小点から前記所定の領域までの距離に応じたはみ出し量に基づいて前記修正量を算出し、前記最大点または前記最小点から前記所定の領域に向かう方向を前記巻取りローラの移動方向とし、前記修正量と前記移動方向とに基づいて前記巻取りローラの移動量を決定する、
ことを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
【請求項3】
前記修正量算出手段は、前記センサが検出した紙葉類の位置に応じて得られる該紙葉類の中心位置と、前記所定の領域の中心位置とを比較し、該紙葉類の中心位置から前記所定の領域の中心位置までの距離に応じたはみ出し量に基づいて前記修正量を算出し、前記最大点または前記最小点から前記所定の領域に向かう方向を前記巻取りローラの移動方向とし、前記修正量と前記移動方向とに基づいて前記巻取りローラの移動量を決定する、
ことを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
【請求項4】
前記修正量算出手段は、予め設定されている前記紙葉類が前記搬送路に1枚ずつ繰り出されるときの最低間隔に応じた次の紙葉類が繰り出されるまでの繰り出し時間と、前記位置制御手段が前記巻取りローラを前記巻取りローラの幅方向に移動する最大の移動時間とに基づき、前記紙葉類を前記所定の領域内に収めるための第1に修正量、または、前記紙葉類の中心位置と前記所定の領域内の中心位置とを一致させる第2の修正量のいずれかを選択する、
ことを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
【請求項5】
紙葉類を一対のフィルムの間に挟み込み、前記フィルムを巻取りローラで巻き取って収納する紙葉類処理装置において、
前記フィルムの巻取り方向と直交する前記巻取りローラの幅方向と、前記紙葉類の出入口との間で前記紙葉類を搬送する搬送路上で、前記搬送路上を移動する前記紙葉類の前記巻取りローラの幅方向に対応する位置を検出するセンサと、
前記紙葉類が前記紙葉類を前記巻取りローラに収納する収納方向に前記搬送路上を移動しているとき、前記センサが検出した紙葉類の位置と、前記出入口に対して予め設定される所定の領域とを比較して前記紙葉類が前記所定の領域から外れているはみ出し量を算出し、前記はみ出し量に基づいて前記紙葉類を前記所定の領域内に収めるための修正量を算出するとともに前記巻取りローラの移動方向を判別して前記巻取りローラの移動量を決定する修正量算出手段と、
前記紙葉類を前記巻取りローラに収納する前に、前記修正量算出手段が算出した前記紙葉類に対応する前記巻取りローラの移動量に基づいて前記巻取りローラを該巻取りローラの幅方向に移動させる移動手段を制御し、前記紙葉類の収納位置を前記紙葉類の放出時に前記出入口の所定の領域に対応する前記巻取りローラの領域内に収める位置制御手段と、
を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項6】
紙葉類を一対のフィルムの間に挟み込み、前記フィルムを巻取りローラで巻き取って収納する紙葉類処理方法において、
前記フィルムの巻取り方向と直交する前記巻取りローラの幅方向と、前記紙葉類の出入口との間で前記紙葉類を搬送する搬送路上にあるセンサが、前記搬送路上を移動する前記紙葉類の前記巻取りローラの幅方向に対応する位置を検出し、
修正量算出手段が、前記紙葉類を前記巻取りローラに収納するとき、前記センサが検出した前記紙葉類の位置と、前記出入口に対して予め設定される所定の領域とを比較して前記紙葉類が前記所定の領域から外れているはみ出し量を算出し、前記はみ出し量に基づいて前記紙葉類を前記所定の領域内に収めるための修正量を算出するとともに前記巻取りローラの移動方向を判別して前記巻取りローラの移動量を決定し、前記巻取りローラの移動量を該紙葉類の収納順に関連付けた修正情報を修正情報記憶手段に記憶し、
位置制御手段が、前記巻取りローラに収納されている前記紙葉類を放出するとき、前記修正情報記憶手段から前記修正情報を読み出し、前記収納順に基づいて次に放出する紙葉類に対応する前記巻取りローラの移動量を抽出し、該移動量に基づいて前記巻取りローラを該巻取りローラの幅方向に移動させる移動手段を制御し、前記紙葉類の放出位置を前記所定の領域内に収める、
ことを特徴とする紙葉類処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−138338(P2011−138338A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298264(P2009−298264)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】