説明

紫外線カット性を有する包装材料

【課題】本発明は、紙を主体とする基材シートに通常の印刷インキを用いて印刷が可能で、且つ光によりそのインキが退色、変色しない耐光性を備えた紫外線カット性を有する包装材料を提供することを目的とするものである。
【解決手段】紙を主体とする基材シートからなる包装材料であって、前記基材シート(1)と、該基材シート(1)の外面に印刷インキ層(2)と、該印刷インキ層(2)を含む印刷面を被覆して設けられたオーバープリントニス層(3)とを備え、前記オーバープリントニス層(3)が、少なくともヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤(4)を含有するオーバープリントニス組成物から構成されていることを特徴とする紫外線カット性を有する包装材料である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線カット性を有する包装材料に関し、さらに詳しくは、紙を主体とする基材シートに通常の印刷インキを用いて印刷が可能で、且つ光によりそのインキが退色、変色しない耐光性を備えた紫外線カット性を有する包装材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品、非食品類などの包装に用いられる紙を主体とする基材シートからなる包装材料は、一般的に、図4に示すように、基材シート(1)の外面に印刷インキ層(2)と、該印刷インキ層(2)を含む印刷面を被覆して設けられたオーバープリントニス層(3)とを備えた構成になっている。このような包装材料には、各種の機能が要求される。例えば、印刷面の光沢向上、撥水性、耐光性、耐熱性、耐摩耗性などが挙げられる。これらの対策として、前記オーバープリントニス層(3)にポリエチレンワックスやシリコーン系の添加剤を配合した通常のオーバープリントニス(通常OPニス)や、最近では、紫外線硬化型(UV)オーバープリントニス(UVOPニス)や紫外線硬化型(UV)ハイグロスニス(UVハイグロスニス)を使用しているが必ずしも満足のいく結果は得られていない。
【0003】
そこで、特に、基材シートの外面に印刷された印刷インキが光によりインキが退色、変色しない耐光性の対策については、主に印刷インキを構成する顔料を通常の顔料でなく、特別に耐光性の強い耐光顔料に変更して作製した印刷インキを使用している。しかしながら、この耐光顔料は、単価が高いこと、また印刷適性が悪いこと、さらに色替えなどの際の切換時間が増えるなど印刷作業性が良くないデメリットがある。
【0004】
そこで、前記オーバープリントニス層(3)に用いられるオーバープリントニス組成物に、図5に示すように、ベンゾトリアゾール(BTZ)系の紫外線吸収剤を含有させる提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながら、この場合は、図6に示すように、ベンゾトリアゾール(BTZ)系の紫外線吸収剤、例えば、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「TINUVIN PS」をトルエンに添加率を振って溶解させた際の紫外線の各波長の吸収特性に見られるように、紫外線吸収剤の添加量が少ないと、透過率の値が大きくて、十分な耐光性を得ることができない。そこで、添加量を多くするとブリードによる密着不良などの問題が発生する。すなわち、単に通常のコーティング液(例えば、通常OPニス、UVOPニス、UVハイグロスニス)に紫外線吸収剤を添加したのでは、十分な量の紫外線吸収剤を包装材料に対して付与することができなかった。すなわち、紫外線吸収剤を多量に添加すると、コーティング液のコーティング適性が低下するためであり、また無理に多量の紫外線吸収剤を添加してコーティングを施しても、紫外線吸収剤がブリードアウトして脱落したりするという問題があった。
【0006】
そこで適性量を添加したコーティング液を、例えば2度コーティングしてコーティング膜の厚さを大きくすれば、紫外線カット性能は向上するが、コーティング膜が硬くなるためクラックが生じやすくなり、また包装材料の柔軟性が低下して、包装材料としての適性が損なわれるといった問題があった。
【0007】
さらに、前記ベンゾトリアゾール(BTZ)系の紫外線吸収剤は、経時劣化が大きく、長時間耐光性を保持することができなかった。
【0008】
以下に先行技術文献を示す。
【特許文献1】特開平11−277924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、紙を主体とする基材シートに通常の印刷インキを用いて印刷が可能で、且つ光によりそのインキが退色、変色しない耐光性を備えた紫外線カット性を有する包装材料を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、紙を主体とする基材シートからなる包装材料であって、前記基材シート(1)と、該基材シート(1)の外面に印刷インキ層(2)と、該印刷インキ層(2)を含む印刷面を被覆して設けられたオーバープリントニス層(3)とを備え、前記オーバープリントニス層(3)が、少なくともヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤(4)を含有するオーバープリントニス組成物から構成されていることを特徴とする紫外線カット性を有する包装材料である。
【0011】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の紫外線カット性を有する包装材料において、前記紫外線吸収剤(4)が、該オーバープリントニス組成物の固形分を基準として、0.1〜10重量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1又は2記載の紫外線カット性を有する包装材料である。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料は、紙を主体とする基材シートからなる包装材料であって、前記基材シートと、該基材シートの外面に印刷インキ層と、該印刷インキ層を含む印刷面を被覆して設けられたオーバープリントニス層とを備え、前記オーバープリントニス層が、少なくともヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤を含有するオーバープリントニス組成物から構成されていることにより、経時劣化が少なくなり、長時間耐光性を保持することができるので、通常の印刷インキでの印刷が可能となり、印刷品質の向上に寄与する。また、色替えなどの際の切換時間が少なくなり、印刷作業性が良くなるので印刷単価が安くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態を図1〜3に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料の層構成の1実施例を示す側断面図であり、図2は本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料に用いるヒドロキシフェニルトリアジン系化合物(HPT)からなる紫外線吸収剤の化学構造式の1実施例を示す図であり、図3は本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料に用いるヒドロキシフェニルトリアジン系化合物(HPT)からなる紫外線吸収剤の吸収特性を示すグラフである。
【0015】
本発明に係る1実施例を示す紫外線カット性を有する包装材料の層構成は、図1に示すように、紙を主体とする基材シートからなる包装材料であって、前記基材シート(1)と、該基材シート(1)の外面に印刷インキ層(2)と、該印刷インキ層(2)を含む印刷面を被覆して設けられたオーバープリントニス層(3)とを備え、前記オーバープリントニス層(3)が、少なくともヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤(4)を含有するオーバープリントニス組成物から構成されている紫外線カット性を有する包装材料である。
【0016】
前記基材シート(1)としては、紙を主体とする基材シート(1)が任意に使用できるが、パルプを主成分とする紙としては、例えば、コートボール、マニラボール、純白ロール紙、上質紙、クラフト紙、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、和紙等を用いることができる。このように紙のみを用いた基材シート(1)以外に、これらの紙基材に、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂等を押出ラミネーションした樹脂加工紙や前記樹脂からなるフィルムをラミネーションしたフィルム加工紙等も用いることができる。
【0017】
前記基材シート(1)の厚さは、特に制約されないが、包装材料としての適性や該基材シート(1)の印刷加工適性およびオーバープリントニス加工性を考慮すると、坪量20〜500g/m2程度の範囲内が好ましい。
【0018】
次に、前記印刷インキ層(2)を設ける方法は、周知の印刷技術を用いることができる。例えば、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、フレキソ印刷方式、凸版印刷方式などであるが、中でもオフセット印刷方式、グラビア印刷方式が好ましく用いられる。また、色数は1色に限らず、多色の印刷インキで刷り重ねられた多層構造の印刷インキ層(2)であってもよい。
【0019】
前記オフセット印刷方式に用いるオフセット印刷用インキには、油性インキと紫外線硬化型インキが有り、油性インキの組成は、顔料または染料などからなる色料と合成樹脂を溶剤に溶解したビヒクルおよび助剤(乾燥調整剤、皮膜調整剤など)から構成されている。前記ビヒクルとしては、乾性油型(例えば、ロジン変性フェノール樹脂と亜麻仁油及び高沸点石油系溶剤)などが使用される。
【0020】
紫外線硬化型インキの組成は、顔料、オリゴマー(プレポリマー、光重合性低重合体)、モノマー(反応性希釈剤、光重合性単量体)、光重合開始剤(増感剤)、添加剤等から構成されている。
【0021】
また、前記グラビア印刷方式に用いるグラビア印刷用インキの組成は、顔料または染料などからなる着色料と合成樹脂などからなるバインダー樹脂(固着剤)を溶剤に溶解したビヒクルおよび助剤(安定剤、スリップ剤など)から構成されている。
【0022】
前記バインダー樹脂(固着剤)としては、溶剤に溶解あるいは分散可能な樹脂を使用する。例えば、塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ニトロセルロース、ウレタン、ポリエステル、ポリアミドなどの樹脂が使用される。
【0023】
次に、前記印刷インキ層(2)を含む印刷面を被覆して設けられるオーバープリントニス層(3)は、少なくともヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤(4)を含有するオーバープリントニス組成物から構成されている。
【0024】
通常、紫外線吸収剤に関しては、従来、コストや紫外線吸収範囲、種類の多さ、用途範囲の現状から、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系が多く用いられてきたが、光、熱などで経時ブリードしたり、吸収種の減少により経時での退色や樹脂劣化が免れなかった。
【0025】
そこで高耐光性にするためには、高濃度になるように添加する必要があった。しかしながら、逆にブリード等による密着不良や樹脂によっては高濃度に添加できないといった制限を引き起こすこともあった。
【0026】
このようなことから、本発明のトリアジン系においては、樹脂との相溶性に問題がなければ、従来の系よりも分子量が大きく、トリアジン骨格がブリードを抑制し、従来よりもブリードが少なく揮発も少ないために長期間に亘る紫外線吸収能を保持することが可能である。
【0027】
図2に示すように、ヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系化合物、例えば、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「TINUVIN 479」の紫外線吸収剤(4)が好ましい。
【0028】
図3は、前記ヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系化合物の紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「TINUVIN 479」をトルエンに添加率を振って溶解した時の紫外線の各波長での吸収特性を現した図である。
【0029】
このように、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤(4)を含有するオーバープリントニス組成物は、図6に示す、従来のベンゾトリアゾール(BTZ)系の紫外線吸収剤、例えば、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「TINUVIN PS」の紫外線吸収特性に比較して、顕著な違いが見られ、添加量が少なくても、透過率の値が小さく、十分な耐光性を得ることができる。
【0030】
ところで、本発明における前記オーバープリントニス層(3)を形成するオーバープリントニス組成物は、通常のオフセット印刷方式、グラビア印刷方式に用いられているオーバープリントニス組成物(通常OPニス、UVOPニス、UVハイグロスニス)が適用される。
【0031】
前記通常OPニス組成物は、オフセット印刷方式で塗工する場合、紫外線吸収剤を除き、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、繊維素系樹脂、アルキッド樹脂、またはこれらの乾性油変性樹脂等の樹脂20〜80重量%、亜麻仁油、大豆油等の乾性油0〜80重量%、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、アロマチックハイドロカーボン、ナフテン、α−オレフィンまたはこれらの混合物等の溶剤0〜80重量%、ドライヤー、乾燥抑制剤等の添加剤1〜5重量%からなる(紫外線吸収剤を除き、合計100重量%)ことが好ましい。
【0032】
グラビア印刷方式で塗工する場合は、紫外線吸収剤を除き、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ゴム樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂等の中から選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜50重量%、および酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル類、ヘプタン、トルエン、ベンゼンなどの脂肪族および芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類などの汎用溶剤50〜80重量%からなる(紫外線吸収剤を除き、合計100重量%)ことが好ましい。
【0033】
次に、紫外線(UV)照射によって乾燥させるUV硬化システムに用いるUV硬化型オーバープリントニス(UVOPニス、UVハイグロスニス)組成物としては、感光性樹脂であるオリゴマー(プレポリマー)と光反応性希釈剤であるモノマーとでビヒクルを構成し、これに光重合開始剤(光増感剤)等を加えて得られるものである。
【0034】
前記オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えば、ポリエステルアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエーテルアクリレート樹脂等が用いられる。
【0035】
前記オーバープリントニス組成物は、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式、シルクスクリーン印刷方式などの公知の印刷方法やグラビアロールコーティング方式、リバースロールコーティング方式などの公知のコーティング方法で塗工することができるが、中でも塗工量の均一安定性と微妙な塗工量調整が容易なオフセット印刷方式、グラビア印刷方式が好ましい。また、その塗工されたオーバープリントニス組成物は、乾燥後実質的に無色透明の皮膜を形成するので印刷インキ層(2)の印刷品質を阻害することはない。
【0036】
前記紫外線吸収剤(4)が、該オーバープリントニス組成物の固形分を基準として、0.1〜10重量%の割合で含有されていることが好ましい。
【0037】
次に、本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料を製袋品などに成形する際に、基材シート(1)の内面にシーラント層(図示せず)を形成することが可能である。そのシーラント層に用いる材質としては、ヒートシールなどによりシール可能な熱可塑性樹脂であれば、特に、制約されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、エチレン−α−オレフィン共重合体などエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂などの選択が可能であり、また、これらのオレフィン系樹脂をグラフト重合などにより酸変性した変性ポリオレフィン樹脂も使用可能である。前述したポリオレフィン系樹脂の単体、または2種以上からなるブレンド品でも構わない。
【0038】
前記シーラント層を形成する方法には、前記樹脂を予め製膜して作製した熱可塑性樹脂フィルムを使用し、接着層を介して形成する方法と直接熱可塑性樹脂を溶融押出ししてラミネーションするエクストルージョンラミネーション法(溶融押出しラミネーション法)により形成する方法がある。該シーラント層の厚さは、20〜100μm程度の範囲内で任意に選択して形成することが好ましい。
【0039】
さらに、本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料は、収納する内容物によって、酸素ガス、水蒸気などに対する十分な耐性を求められる場合には、バリア性積層フィルム(図示せず)を前記基材シート(1)とシーラント層との中間に接着層(図示せず)を介して積層する。
【0040】
前記バリア性積層フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の支持体フィルム(図示せず)上に無機酸化物の蒸着薄膜層を積層した無機酸化物蒸着フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)などのフィルムにポリ塩化ビニリデンを塗工した塗工フィルム、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートや2軸延伸ナイロンフィルムとエチレン−ビニルアルコール共重合体の積層フィルム、さらに単一フィルムであるエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)、ポリビニルアルコールフィルム(PVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)ケン化物などのフィルム、またこれらフィルムの1種乃至それ以上を組み合わせた積層フィルムなどが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料の層構成の1実施例を示す側断面図である。
【図2】本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料に用いるヒドロキシフェニルトリアジン系化合物(HPT)からなる紫外線吸収剤の化学構造式の1実施例を示す図である。
【図3】本発明に係る紫外線カット性を有する包装材料に用いるヒドロキシフェニルトリアジン系化合物(HPT)からなる紫外線吸収剤の吸収特性を示すグラフである。
【図4】従来の紫外線カット性を有する包装材料の層構成の1実施例を示す側断面図である。
【図5】従来の紫外線カット性を有する包装材料に用いるベンゾトリアゾール(BTZ)系化合物(BTZ)からなる紫外線吸収剤の化学構造式の1実施例を示す図である。
【図6】従来の紫外線カット性を有する包装材料に用いるベンゾトリアゾール(BTZ)系化合物(BTZ)からなる紫外線吸収剤の吸収特性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0042】
1・・・基材シート
2・・・印刷インキ層
3・・・オーバープリントニス層
4・・・紫外線吸収剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙を主体とする基材シートからなる包装材料であって、前記基材シートと、該基材シートの外面に印刷インキ層と、該印刷インキ層を含む印刷面を被覆して設けられたオーバープリントニス層とを備え、前記オーバープリントニス層が、少なくともヒドロキシフェニルトリアジン系化合物からなる紫外線吸収剤を含有するオーバープリントニス組成物から構成されていることを特徴とする紫外線カット性を有する包装材料。
【請求項2】
前記紫外線吸収剤が、該オーバープリントニス組成物の固形分を基準として、0.1〜10重量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1記載の紫外線カット性を有する包装材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−51543(P2009−51543A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−220720(P2007−220720)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】