説明

細胞の未分化状態マーカーならびに幹細胞の分離および調製のための組成物および方法

ある細胞、特に組織幹細胞を含む未分化細胞が多能性または未分化性を有するかどうかのマーカーとして使用することができる遺伝子が提供される。本発明は、Stm1遺伝子を含むStmという、多能性を有する場合であれば未分化状態に特異的に発現する遺伝子を発見し本発明を完成するに至った。したがって、本発明は細胞の分化状態を判定するキットであって、(a)Stm遺伝子またはStm遺伝子産物に特異的に反応する因子;および(b)該Stm遺伝子が該細胞において発現しているかどうかを確認するための手段、を備える、キットを提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体もしくは対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子。
【請求項2】
少なくとも10の連続するヌクレオチド長を有する、請求項1に記載の核酸分子。
【請求項3】
配列番号1、3、5または29において、配列番号7もしくは9またはそれに対応するStm2の核酸配列の対応する配列と相違する配列を少なくとも1つの位置において有する、請求項1に記載の核酸分子。
【請求項4】
前記相違する配列を有する部分は、制限酵素で消化され得る、請求項3に記載の核酸分子。
【請求項5】
配列番号1、3、5または29に示される配列を含む、請求項1に記載の核酸分子。
【請求項6】
(a)配列番号3に記載の塩基配列の1037位〜1607位もしくは244位〜1126位またはそれらに対応する位置の塩基配列、あるいはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)(a)のポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(c)(a)〜(b)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子。
【請求項7】
請求項1に記載の核酸分子に対して特異的な因子。
【請求項8】
配列番号7もしくは9に示される配列を有し、またはそれに対応するStm2遺伝子の核酸分子に対しては特異的な反応しない、請求項7に記載の因子。
【請求項9】
前記因子は、核酸分子、ポリペプチド、脂質、糖鎖、有機低分子およびそれらの複合分子からなる群より選択される、請求項7に記載の因子。
【請求項10】
前記因子は、少なくとも8の連続するヌクレオチド長を有する核酸分子である、請求項7に記載の因子。
【請求項11】
前記因子は、核酸分子であり、プライマーとして使用される、請求項7に記載の因子。
【請求項12】
前記因子は、プローブとして使用される、請求項7に記載の因子。
【請求項13】
前記因子は、標識されているかまたは標識され得る、請求項7に記載の因子。
【請求項14】
前記標識は、蛍光、リン光、化学発光、放射能、酵素基質反応および抗原抗体反応からなる群より選択される技法を利用する、請求項13に記載の因子。
【請求項15】
(a)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;
(c)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチド。
【請求項16】
少なくとも3の連続するアミノ酸配列を有する、請求項15に記載のポリペプチド。
【請求項17】
配列番号2、4、6または30において、配列番号8もしくは10またはそれに対応するStm2のアミノ酸配列の対応する配列と相違する配列を少なくとも1つの位置において有する、請求項15に記載のポリペプチド。
【請求項18】
前記相違する配列を有する部分は、制限酵素で消化され得る、請求項17に記載のポリペプチド。
【請求項19】
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列の157位〜218位(ホメオドメイン)、261位〜301位(Wリッチ領域)もしくは399位〜455位(B2反復配列領域)またはそれに対応する位置のアミノ酸配列、またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;または
(c)(a)〜(b)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチド。
【請求項20】
請求項15に記載の核酸分子に対して特異的に結合する、因子。
【請求項21】
前記因子は、核酸分子、ポリペプチド、脂質、糖鎖、有機低分子およびそれらの複合分子からなる群より選択される、請求項20に記載の因子。
【請求項22】
前記因子は、抗体またはその誘導体である、請求項20に記載の因子。
【請求項23】
前記因子は、プローブとして使用される、請求項20に記載の因子。
【請求項24】
前記因子は、標識されているかまたは標識され得る、請求項20に記載の因子。
【請求項25】
前記標識は、蛍光、リン光、化学発光、放射能、酵素基質反応および抗原抗体反応からなる群より選択される技法を利用する、請求項24に記載の因子。
【請求項26】
請求項1に記載の核酸分子を含む、発現カセット。
【請求項27】
請求項1に記載の核酸分子を含む、ベクター。
【請求項28】
前記核酸分子に作動可能に連結された制御配列をさらに含む、請求項27に記載のベクター。
【請求項29】
前記制御配列は、前記核酸分子の発現を誘導する、請求項28に記載のベクター。
【請求項30】
選択マーカーをコードする配列をさらに含む、請求項28に記載のベクター。
【請求項31】
請求項1に記載の核酸分子を含む、細胞。
【請求項32】
請求項1に記載の核酸分子が発現されるように含まれる、細胞。
【請求項33】
請求項1に記載の核酸分子が発現可能に含まれ、かつ、所望のゲノム配列を有する、細胞。
【請求項34】
請求項1に記載の核酸分子を含む、動物組織。
【請求項35】
請求項1に記載の核酸分子を含む、動物。
【請求項36】
請求項1に記載の核酸分子を含む細胞が濃縮された、組成物。
【請求項37】
Stm遺伝子のプロモーター部分の配列を含む、核酸分子。
【請求項38】
請求項37に記載の核酸分子を含む、ベクター。
【請求項39】
選択マーカーをコードする配列をさらに含む、請求項18に記載のベクター。
【請求項40】
請求項37に記載の核酸分子を含む、細胞。
【請求項41】
請求項37に記載の核酸分子を含む、動物組織。
【請求項42】
請求項37に記載の核酸分子を含む、動物。
【請求項43】
請求項37に記載の核酸分子を含む細胞が濃縮された、組成物。
【請求項44】
細胞の未分化状態を判定するための組成物であって、該組成物は、Stm遺伝子またはStm遺伝子産物に特異的に反応する因子を含む、組成物。
【請求項45】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子産物は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)(a)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントにおいて、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、;
(c)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチド、である、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記細胞は、幹細胞である、請求項44に記載の組成物。
【請求項47】
前記細胞は、胚性幹細胞、多能性幹細胞、単能性幹細胞、および組織幹細胞を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項48】
前記細胞は、神経幹細胞、性腺幹細胞、造血幹細胞、表皮幹細胞および間充組織幹細胞からなる群より選択される組織幹細胞を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項49】
前記細胞は、遺伝子改変されたものかまたは遺伝子改変されていないものである、請求項44に記載の組成物。
【請求項50】
細胞の未分化状態を判定する方法であって、
(I)判定されるべき細胞を提供する工程;
(II)Stm遺伝子またはStm遺伝子産物に特異的に反応する因子を、該細胞に接触させる工程;および
(III)該因子と該Stm遺伝子またはStm遺伝子産物との特異的反応を検出することによって、該Stm遺伝子が該細胞において発現しているかどうかを確認する工程、
を包含し、ここで、該細胞における該Stm遺伝子の発現は、細胞が未分化状態にあることを示す、方法。
【請求項51】
前記未分化状態は、全能性を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子産物は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)(a)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントにおいて、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;
(c)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチドを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
さらに、他の幹細胞マーカーが発現しているかどうかを確認する工程を包含する、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記他の幹細胞マーカーは、Oct3/4を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記Stm遺伝子は、Stm1遺伝子を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項56】
前記Stm1遺伝子は、配列番号1、3、5または29に示される配列を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
未分化状態の細胞を調製する方法であって、
(I)未分化状態の細胞を含むかまたは含むと予測されるサンプルを提供する工程;
(II)Stm遺伝子またはStm遺伝子産物に特異的に反応する因子を、該サンプルに接触させる工程;
(III)該Stm遺伝子が該サンプル中の細胞において発現しているかどうかを確認する工程;および
(IV)該Stm遺伝子が発現している細胞を分離または濃縮する工程、
を包含する、方法。
【請求項58】
前記未分化状態は、全能性を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子産物は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)(a)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントにおいて、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;
(c)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチドを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
未分化状態の細胞を調製する方法であって、
(I)細胞を提供する工程;および
(II)該細胞中のStm遺伝子の発現を誘導する工程、
を包含する、方法。
【請求項61】
前記未分化状態は、全能性を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記Stm遺伝子は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
未分化状態の細胞を分離および/または増殖および/または濃縮する方法であって、
(I)細胞を提供する工程;
(II)該細胞にStm遺伝子またはStm遺伝子プロモーターを導入する工程;および
(III)該Stm遺伝子またはStm遺伝子プロモーターを発現する細胞を選択する工程、
を包含する、方法。
【請求項64】
前記未分化状態は、全能性である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子プロモーターは、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)Stm1遺伝子のプロモーター部分の配列を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
細胞の分化状態を判定するキットであって、
(a)Stm遺伝子またはStm遺伝子産物に特異的に反応する因子;および
(b)該Stm遺伝子が該細胞において発現しているかどうかを確認するための手段、
を備える、キット。
【請求項67】
前記分化状態は、多能性である、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記分化状態は、全能性である、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子産物は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)(a)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントにおいて、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;
(c)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチドを含む、請求項66に記載のキット。
【請求項70】
さらに、他の幹細胞マーカーが発現しているかどうかを確認する手段を備える、請求項64に記載のキット。
【請求項71】
前記他の幹細胞マーカーは、Oct3/4を含む、請求項70に記載のキット。
【請求項72】
前記Stm遺伝子は、Stm1遺伝子を含む、請求項66に記載のキット。
【請求項73】
未分化状態の細胞を調製するためのキットであって、
(I)Stm遺伝子またはStm遺伝子産物に特異的に反応する因子;
(II)該Stm遺伝子が該サンプル中の細胞において発現しているかどうかを確認する手段;および
(III)該Stm遺伝子が発現している細胞を分離または濃縮する手段、
を備える、キット。
【請求項74】
前記未分化状態は、全能性である、請求項73に記載のキット。
【請求項75】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子産物は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)(a)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントにおいて、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;
(c)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、
ポリペプチドを含む、請求項73に記載のキット。
【請求項76】
未分化状態の細胞を調製するキットであって、
(I)細胞中のStm遺伝子の発現を誘導する手段、
を備える、キット。
【請求項77】
前記未分化状態は、全能性である、請求項76に記載のキット。
【請求項78】
前記Stm遺伝子は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子を含む、請求項76に記載のキット。
【請求項79】
未分化状態の細胞を調製するキットであって、
(I)制御配列に作動可能に連結されたStm遺伝子を含むベクター、
を備える、キット。
【請求項80】
前記未分化状態は、全能性である、請求項79に記載のキット。
【請求項81】
前記Stm遺伝子は、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子を含む、請求項79に記載のキット。
【請求項82】
未分化状態の細胞を分離および/または増殖および/または濃縮するキットであって、
(I)Stm遺伝子またはStm遺伝子プロモーター;
(II)細胞に該Stm遺伝子またはStm遺伝子プロモーターを導入する手段;および
(III)該Stm遺伝子またはStm遺伝子プロモーターを発現する細胞を選択する手段、
を包含する、キット。
【請求項83】
前記未分化状態は、全能性である、請求項82に記載のキット。
【請求項84】
前記Stm遺伝子またはStm遺伝子プロモーターは、
(A)(a)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1、3、5または29に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2、4、6または30に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、
核酸分子;あるいは
(B)Stm1遺伝子のプロモーター部分の配列を含む、請求項82に記載のキット。

【図7】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2J】
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【図2K】
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【図2O】
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【図3A】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2006−521792(P2006−521792A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502668(P2006−502668)
【出願日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【国際出願番号】PCT/JP2004/001520
【国際公開番号】WO2004/072226
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(503341675)株式会社リプロセル (13)
【出願人】(503060880)
【出願人】(503060905)
【出願人】(503060064)
【Fターム(参考)】