説明

組織を切断するためのシステムおよび方法

無線周波数を使用し、そして最小侵襲性手順における使用に適切な、軟部組織を切断するためのデバイスおよび方法が開示される。このデバイスは、一般に、ハウジングに収容された電極、および絶縁層を備え、この電極は、可撓性であり、そして/あるいはこのハウジングから伸長可能であり、かつ/またはこのハウジング内に引き込み可能であり、そしてこの絶縁層は、この電極の少なくとも一部分を露出させるようにこの電極を部分的に囲み、少なくとも1つの切断領域を規定し、これによって、エネルギー源からのエネルギーを切断領域に集束させて、組織と接触したこの切断領域を用いての切断の開始を容易にする。この切断領域は、この電極の長さに沿った方向に延び得、そして/またはこの方向に整列し得、そして鋭利かつ/または鋸歯状の縁部を備え得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、発明の名称「Method for Cutting Tissue」の、2002年12月20日に出願された米国仮特許出願番号60/435,972(その全体が、本明細書中に参考として援用される)に対して優先権を主張する。
【0002】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、一般に、組織の切断に関する。より具体的には、無線周波数を使用し、そして最小侵襲性手順における使用に適した、軟部組織の切断のためのデバイスおよび方法が開示される。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
最小侵襲性外科手順は、閉じ込められた手術場内で軟部組織を分割する際の精巧さに対する必要性を示唆してきた。標準的な外科技術は、しばしば、狭い空間内で、または最小侵襲性手順に付随する制限された動きを伴って、不十分であるかまたは不可能であり、1つの例は、乳房における最終侵襲性手順である。最小侵襲性手順の間に乳房の実質を分割することは、振動カニューレの前方縁部における鋭利な表面を用いて、最も首尾よく達成されている。振動カニューレは、直径が一定であり、これによって、これらの型の切断デバイスが可変のサイズの標本を切除する能力を制限する。
【0004】
無線周波数または電気外科は、開胸外科手順において軟部巣折敷を分割するために使用される、通常のエネルギー形態である。無線周波数でエネルギー付与された電極は、異なる形状およびサイズのために構成され得る。さらに、これらの電極は、屈曲可能であり得、手順の間にサイズおよび/または形状を変化させることを可能にする。この電極の可撓性は、合成の切断カニューレとは異なり、異なるサイズの病巣の周りを切断する能力を改善し、無線周波数でエネルギー付与される電極を、最小侵襲性手順の間に軟部組織を切断する、望ましいデバイスおよび方法にしている。
【0005】
開胸外科手順の間、単極無線周波数が、もっとも頻繁に使用される。活性電極(しばしば、「ペンシル」チップ)は、より大きい戻り電極が患者の皮膚上のどこかに配置されている状態で、切断手順を実施する。この活性電極は、空気中で作動またはエネルギー付与される。一旦、空気中でエネルギー付与されると、この活性電極は、切断手順を開始するために、組織の近くに手動で位置決めされる。空気中でこの活性電極をエネルギー付与することは、この活性電極における開回路の電圧が上昇して、電極内の電流密度を、切断を開始するために充分なレベルまで上昇させることを可能にする。この活性電極が、すでに組織と接触しているかまたは組織内に包埋されている場合にエネルギー付与される場合、この電流は、この活性電極を通って組織内へと消散し、活性電極における電圧の低下を引き起こし、これは、切断を開始するために不十分である。切断の開始が送らされるか、または切断がまったく開始されないかもしれない。切断を開始させる試みの期間の間、エネルギー付与された活性電極は、組織の小さい領域と連続的に接触している。この組織の領域は、しばしば炭化され、そして黒くなり(すなわち、焼か)、火花、煙の発生、および危険な温度上昇を伴う。最小侵襲性手順の範囲内で、活性化前に活性電極がすでに軟部組織に挿入されているか、または他の様式で組織と接触している場合にこの活性電極にエネルギー付与する必要性から、問題が生じる。
【0006】
電気外科的方法はまた、電極について双極構成を利用し得、ここで、戻り電極が、活性電極の近くの位置に構成されて、組織を分割するための高い電流密度のゾーンを作製する。組織と接触している間に、双極電気外科方法を使用して切断を開始する際の困難がまた、単極電気外科方法と類似して起こり得る。
【0007】
無線周波数のエネルギーを使用して、活性電極が組織と接触した状態で切断を開始する1つの方法は、特定の電気特徴を有する電気外科発電機を使用することによる。1つの型の発電機は、切断を開始するための上昇した電圧の初期バーストを送達する。このような電圧の増加は、組織への電流の消散の問題を克服することを試みる。この切断は、初期の電圧のバーストなしでよりも速く開始され得るが、しばしば、増加した煙、火花、および焼か形成を伴わないわけではない。増加した電圧の波を組織に送達することによって、妨害的な筋肉の収縮が引き起こされ得、そして増加した疼痛が引き起こされ得る。安全性の問題に加えて、このような発電機は、利用可能ではないかもしれず、そして実用的ではないかもしれない。これらの発電機は、さらなる資本の出資であり、そしてしばしば、このような高電圧の安全な送達のために設計された電極と供に使用されるように、設計される。
【0008】
従って、手順の開始時、または妨害される場合、手順の任意の部分の間に、活性電極が軟部組織内に位置決めされている場合に、無線周波数でエネルギー付与された切断プロセスの開始を改善するデバイスおよび方法が、必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
無線周波数を使用し、そして最小侵襲性手順における使用に適切な、軟部組織を切断するためのデバイスおよび方法が、開示される。本発明は、多数の様式(プロセス、装置、システム、デバイス、または方法が挙げられる)で実施され得ることが明らかであるはずである。本発明のいくつかの新規実施形態が、いかに記載される。
【0010】
軟部組織の改善された切断のためのデバイスは、一般に、外部無線周波数エネルギー源によってエネルギー付与される電極を備え、このエネルギーは、組織切断プロセスを容易にし、そして特に、軟部組織内の切断の開始を容易にする。意図される手順の要件に依存して、この電極は、種々の形状および/またはサイズに構成され得、そして形状および/またはサイズが一定であっても可変であってもよい。このエネルギーは、一般に、電極の非切断領域を絶縁することによって、この電極の所定の切断領域にて集束される。この電極はまた、この電極の構成によって規定される経路に沿って、前後に往復して移動され得る。移動は、切断の効率を改善し、そして不連続な切断領域が適切に構成される場合、この動きは、切断経路内の全ての組織を、断続的な切断領域に曝露させる。
【0011】
この組織切断デバイスは、一般に、電極および絶縁層を備え、この電極は、エネルギー源と連絡し、そしてハウジング内に収容され、この電極は、可撓性であり、そして/またはこのハウジングから慎重可能であり、かつ/またはこのハウジング内に引き込み可能であり、そしてこの絶縁層は、この電極を部分的に囲んで、この電極の少なくとも一部分を露出させ、少なくとも1つの切断領域を規定し、これによって、エネルギー源からのエネルギーを切断領域に集束させて、この切断領域が組織に接触した状態で、切断の開始を容易にする。この切断領域は、電極の長さに沿った方向に伸長し得、そして/またはこの電極の長さに沿った方向に整列し得、そして鋭利かつ/または鋸歯状の縁部を備え得る。1つの例において、この切断領域は、絶縁層に規定された開口部を通って延びる、電極によって規定される突起であり得る。
【0012】
この切断領域は、絶縁層によって規定される開口部によって規定され得、そしてこの組織切断デバイスは、この絶縁層によって規定される開口部内に少なくとも部分的に配置された、断熱鯛をさらに備え得る。この絶縁層は、検極の長さに沿って間隔を空けたセグメントを備え得る。この組織切断デバイスは、必要に応じて、保護層を備え得、この保護層は、切断領域を覆い、そして電極と絶縁層との間に配置され、この保護層は、絶縁層の絶縁特性より低い絶縁特性を有する。1つの実施形態において、この電極は、各切断領域に対応する不連続な伝導性領域を備える、非伝導性材料であり得る。この不連続な伝導性領域は、非伝導性材料の表面上の連続的なコーティング、および/またはこの非伝導性材料内に配置された伝導性要素であり得る。
【0013】
上記ハウジングは、プローブであり得、電極が、このプローブから伸長可能であり、かつこのプローブ内に引き込み可能である。このプローブは、この電極がこのプローブから伸長可能かつ引き込み可能であるように、絶縁層を備え得る。この組織切断デバイスはまた、自動電極振動器を備え得、この自動電極振動器は、上記電極に接続され、そしてこの電極を、この電極の長さに沿ってほぼ規定される軸に沿って、前後に移動させるように構成される。この組織切断デバイスはまた、プローブおよび電極のうちの少なくとも1つの接続された、組織収集器(例えば、ワイヤメッシュまたは変形可能なバッグ)を備え得る。
【0014】
上記電極は、ループ電極であり得、そして上記ハウジングは、このループ電極を組織ないで位置決めおよび移動させるために、このループ電極に接続され得る。このプローブは、少なくとも1つの開口部を規定し得、この開口部から、このループ電極が、このプローブから所定および/または可変のサイズまで伸長可能であり、そしてこのプローブ内に引き込み可能である。このループ電極によってほぼ規定される面と、このプローブの長さに沿って規定される軸との間の角度は、一定であっても可変であってもよい。この組織切断デバイスはまた、自動電極振動器を備えて、このループ電極を、このループ電極によってほぼ規定される面内で前後に移動させ得る。このループ電極の遠位端は、プローブ内に収容され得、そしてこのプローブ内に収容されたばねに接続され得、その結果、このばねは、このループ電極の近位端がこのプローブから伸長する場合に伸長し、そしてこの近位端がこのプローブ内に引き込まれる場合に圧縮される。このループ電極は、プローブの長さにほぼ沿った方向、プローブの長さにほぼ直交する方向、プローブの長さにほぼ平行な軸の周りでの回転方向、プローブの長さに沿った軸にほぼ直交する軸の周りでの回転方向、電極によってほぼ規定される面、ならびに/あるいは電極の長さおよび/または幅によってほぼ規定される軸で、このプローブに対して振動するように構成され得る。
【0015】
別の例として、組織切断デバイスは、一般に、ハウジング、電極、絶縁層、および電極振動器を備え得、この電極は、エネルギー源と連絡しており、そして上記ハウジング内に収容されており、この絶縁層は、この電極を部分的に囲み、押してこの電極の少なくとも一部分を露出させて、少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されており、そしてこの電極振動器は、この電極に接続され、そしてこの電極を振動させるように構成される。この電極振動器は、この電極を、ハウジングに対して、ハウジングの長さにほぼ沿った方向、ハウジングの長さにほぼ直交する方向、ハウジングノ長さにほぼ平行な軸の周りでの回転方向、ハウジングの長さに沿った軸にほぼ直交する軸の周りでの回転方向、電極によってほぼ規定される面、ならびに/または電極の長さおよび/または幅によってほぼ規定される軸で、振動させ得る。
【0016】
組織を切断するための方法は、一般に、以下の工程を包含する:切断デバイスの少なくとも1つの切断領域を、組織に対して露出させる工程であって、この切断デバイスは、エネルギー源に接続された電極、この電極を部分的に囲み、そしてこの電極の少なくとも一部分を露出させて、少なくとも1つの切断領域を規定するように構成された絶縁層を備える、工程、外部エネルギー源からのエネルギーを電極に付与する工程であって、このエネルギーは、組織と接触した少なくとも1つの切断領域にほぼ集束される、工程、ならびに例えば、モータまたはソレノイドを使用して、少なくとも1つの切断領域を組織に対して振動させ、組織を切断する工程。この振動させる工程は、例えば、約1Hzと約100Hzとの間の周波数により得、そして約1mm未満〜約20mmの間のピーク間距離を有し得る。この振動は、所定の方向、所定の距離、および/または所定の周波数で、実施され得る。
【0017】
別の例として、組織を切断するための方法は、一般に、以下の工程を包含し得る:切断デバイスの少なくとも1つの切断領域を組織に対して露出させる工程であって、この切断デバイスは、電極、絶縁層を備え、この電極は、エネルギー源に接続され、そしてハウジングに収容されており、この絶縁層は、この電極を部分的に囲んでこの電極の少なくとも一部分を露出させ、少なくとも1つの切断領域を規定し、この電極は、可撓性であること、このハウジングから伸長可能であること、およびこのハウジング内に引き込み可能であることのうちの少なくとも1つである、肯定、ならびに外部エネルギー源からのエネルギーをこの電極に付与して組織を切断する工程であって、このエネルギーは、組織と接触した少なくとも1つの切断領域にほぼ集束される、工程。
【0018】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明の原理を例として説明する、以下の詳細な説明および添付の図において、より詳細に提示される。
【0019】
本発明は、添付の図面と組み合わせて、以下の詳細な説明によって容易に理解される。図において、同じ参照番号は、同じ構造要素を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(特定の実施形態の説明)
無線周波数を使用し、そして最小侵襲性手順における使用に適した、軟部組織の切断のためのデバイスおよび方法が開示される。以下の説明は、当業者が本発明を作製および使用することを可能にするために提供される。特定の実施形態および用途の説明は、例示としてのみ提供され、そして種々の改変が、当業者に容易に明らかである。本明細書中に規定される一般原理は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態および用途に適用され得る。従って、本発明は、本明細書中に開示される原理および特徴と一致する、多数の代替物、改変物および均等物を包含する、最も広い範囲に従うべきである。明瞭にする目的で、本発明に関連する技術分野において公知の技術的題材に関する細部は、本発明を過度に不明瞭にしないように、詳細には記載されない。
【0021】
図1A〜Cは、電極10のセグメントの実施形態を図示し、好ましくは高い誘電強度を有する絶縁層12が、外部に配置されている。電極10は、外部無線週は発生器(図示せず)と電気的に連絡しており、そしてこの発生器によってエネルギー付与される。図1Aに示される実施形態において、絶縁層12は、電極10の大部分を囲む。説明の目的で、絶縁層12のいずれかの側の電極10の露出した端部14が示される。電極10のこの例示的なセグメントにおいて、絶縁層12は、ほぼ線状の幾何学的形状を有する窓20を備え、下に重なる電極10上の切断領域16を露出させる。切断領域16は、電極10の、絶縁層12によって覆われていない部分によって規定される。例示的な実施形態において、示される切断領域16はまっすぐであるが、切断領域16は、規則的または不規則な屈曲および波形を有し得る。電極10は、種々の材料から作製され得、この材料としては、ステンレス鋼、タングステン、他の材料および合金(例えば、ニッケルチタン)が挙げられるが、これらに限定されない。電極10の断面積は、円形、楕円形、正方形、菱形、三角形、矩形または他の多角形のうちの1つであり得るが、これらに限定されない。電極10の1つ以上の縁部は、鋭利または鋸歯状であり得る。好ましくは、鋭利または鋸歯状の1つ以上の縁部が、切断領域16に位置決めされる。
【0022】
絶縁層12は、絶縁層12を構成するために使用される材料の誘電強度に依存する、所定の厚さ18のものであり得る。高い誘電強度を有する材料は、電極10を絶縁するために、低い誘電強度を有する材料よりも小さい厚さ18を必要とする。さらに、厚さ18は、電極10の異なる領域に対応して、電極10の必要とされる切断特性に依存して、絶縁層12の異なる領域において変化し得る。絶縁層12は、所望の誘電極度を有する任意の材料から構成され得、この材料は、例えば、プラスチック、ポリマー(例えば、パリレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリジメチルシロキサン)、セラミック、およびガラスであるが、これらに限定されない。電極10を絶縁層12で覆う方法は、当業者に周知であり、そしてスパッタリング、プラズマスプレー、真空蒸着、およびシース材料(例えば、熱収縮チュービング)の機械的固定が挙げられ得るが、これらに限定されない。電極10の切断領域16が絶縁層12によって覆われることを防ぐ方法は、当業者に周知であり、そして絶縁層12を適用する前に切断領域16をマスクすること、ならびに絶縁層12が適用された後に、絶縁層12の一部分を、例えば、機械的パンチ、レーザー機械加工技術、および放電機械加工を使用して切除することが挙げられ得るが、これらに限定されない。電極10の構成に依存して、絶縁層12は、合成であっても可撓性であってもよい。代替において、電極10は、電極10の外側表面に酸化物層を作製するために、化学的に処理(例えば、酸洗い)され得る。この酸化物層は、その厚さおよび誘電強度に依存して、絶縁体として働き得る。下にある切断領域を露出させる、酸化物層における窓は、この酸化物層が作製された後に、この酸化物層のセグメントを掻き取ること、またはこの酸化物層のセグメントをマスクした後に電極10を処理することによって、構成され得る。さらなる代替において、イオン注入が、電極表面の所定の領域において使用され得る。これらのイオンは、電極の外側表面の導電率を変化させて、切断領域および絶縁領域を作製し得る。
【0023】
好ましくは、絶縁層12は、電極10を活性化し、そして使用する間に時々発生し売る高いおんどによって、影響を受けないか、または最小に影響を受ける材料から作製される。電極10が、外部の無線周波数エネルギー源(図示せず)によって活性化される場合、絶縁層12は、周囲の軟部組織内への電流の消散を最小にし、これによって、より低い電圧での電極10内の電流密度のより急激な増加を可能にし、そして電極10が切断を開始する能力を改善する。この切断は、電極10の、切断領域16の近位の軟部組織の領域で開始する。電極10の活性化が、手順の間に何らかの理由で停止される場合、この切断は、一旦電極10が再度活性化されると、困難なしに再開され得る。部分的に絶縁された電極の他の利点は、改善された安全性、組織のより少ない炭化、および電極上のはんこ運おより少ない蓄積を伴う、より低い電圧要求である。高周波数回路を完結させるための戻り電極(図示せず)は、単極系として患者の皮膚上の他の箇所に位置する、大きい分散電極であり得る。代替において、この戻り電極は、双極系として、デバイス上またはデバイスの近くに配置され得る。
【0024】
図1Bに示される実施形態において、電極10を囲む絶縁層12は、複数の切断領域16を規定する、複数の窓20を有する。好ましくは、複数の窓20は、電極10の所定の領域に沿って線状に整列される。代替において、複数の窓20は、線状には整列されないかもしれず、そして図1Cに示される実施形態においてのようなパターンで配置され得るか、または無作為に配置され得る(図示せず)。いくつかの電極構成において、この電極の少なくとも一部分の窓が整列し、この窓の平坦な寸法が、切断の優先的な方向に対して直交するか、または1つ以上の角度になるようにすることが好ましくあり得る。複数の窓20は、意図される手順のために最適な切断領域16を提供する、数、形状、および/またはサイズの任意の組み合わせを含み得る。例えば、窓20は、円形、楕円形正方形、矩形、菱形、および/または多角形の形状であり得る。窓20の縁部22は、鋭利であるか、丸みを帯びているか、角度を有するか、またはテーパ状であり得る。窓20の間の距離は、一定であっても変動してもよい。絶縁層12の厚さ17は、一般に、窓の深さを規定するが、窓の縁部は、角度を有してもテーパ状であってもよい。図1Dは、例示的な窓20の断面図である。1つ以上の材料が、窓挿入物24として構成されて、少なくとも1つの窓20内にフィットし、軟部組織の切断を増強し得るか、または電極10および絶縁層12に対して安全特徴を提供し得る。例えば。窓挿入物24は、窓10の形状を改変し得るか、または窓20を通しての電流の伝導性を改善し得る。窓挿入物24は、図1Dに示されるように、絶縁層12の縁部を覆い得るか、または窓20を完全に充填し得る(図示せず)。さらなる例として、窓挿入物24は、絶縁層12を窓20の縁部において、切断プロセスの間に生じ得る高温から保護する断熱体として働き得る。断熱体として作用する窓挿入物24は、当業者に周知の種々の材料(例えば、セラミック、ガラス、ポリマー)から作製され得る。1つ以上の切断領域16は、1つ以上の縁部または1つ以上の先端のような、電流集中器を備え得る。これらの縁部は、電極内に延び得るか、またはリッジとして電極から突出し得る。これらの縁部または先端は、鋭利であり得る。
【0025】
図2A〜Bに示される実施形態において、電極10は、導電性の少なくとも1つの突起30を有するように構成される。この少なくとも1つの突起30は、可変のサイズ、形状、数、位置、および/または互いから離れた距離であり得る。好ましくは、少なくとも1つの突起30は、電極10上で線状に整列されるが、代替において、少なくとも1つの突起30は、線状に整列しないかもしれない。突起30および電極10は、図2Aに図示されるように、単一のユニットとして構成され得るが、代替において(図示せず)、突起30は、電極10に固定された別個の備品から作製され得る。図2Bに図示される実施形態において、電極10は、突起30の高さより厚さが厚い絶縁層12を有し、これによって、突起30の一部分を、絶縁層12における窓20を通して露出させる。絶縁層12の外側への突起30の露出長さは、突起30の高さおよび絶縁層12の暑さによって決定される。絶縁層12は、電極10がエネルギー付与される場合に、組織内への電流の消散を最小にし、そして電圧が、突起30において切断を開始することを可能にする。
【0026】
図3Aから3Dに示される実施形態において、複数の絶縁セグメント40が、電極10を囲む。図3Aに示される実施形態において、絶縁セグメント40の間の間隔42は、下に重なる電極10を組織に対して露出させ、これによって、切断領域16を規定する。絶縁セグメント40は、任意の数、形状、およびサイズの切断領域16を提供するように構成される。図3Bに示される実施形態において、各絶縁セグメント40の一部分は、電極10を完全に囲み、一方で、絶縁セグメント40の残りの部分は、この電極の一部分のみを絶縁する。図3Cおよび3Dに示される別の実施形態において、絶縁セグメント40は、屈曲部または丸みを帯びた形状を呈し得る電極10を絶縁するように構成される。図3Cに示されるように、絶縁セグメント10は、電極10が線状の構成である場合に、電極10を覆う。図3Dに示されるように、電極が屈曲したかまたはループした形状に構成される場合、ほぼ剛性でありかつ幾何学的形状が線状である絶縁セグメント40は、電極10を均一には覆わない。各絶縁セグメント40の間のギャップ44は、下に重なる電極10を露出させ、これによって、切断領域16を構成する。切断領域16は、この例示的な実施形態において、一般に、電極10の外周の周りに規定される。絶縁セグメント40の暑さ、長さ、および形状は、電極10の切断能力を最適にするように、予め決定される。電極10を囲むここの絶縁セグメント40はまた、種々の厚さ、長さおよび計上のものであり得る(図示せず)。代替において、1つ以上の伝導性セグメント(図示せず)が、絶縁セグメントと交互になり得る。これらの伝導性セグメントは、無線周波数エネルギーを、隣接する組織に伝道する。これらの伝導性セグメントは、大きさおよび形状が変動し得、そして電流集中器を備え得る。
【0027】
なおさらなる代替において、単一の絶縁セグメント40の、図3Fにおいて側面図で、そして図3Fにおいて上面図として示されるように、絶縁セグメント40は、1つ以上の開口部46を、好ましくは絶縁セグメント40の片側に有する。絶縁セグメント40は、好ましくは、1つ以上の開口部46が、ほぼ線状に整列するように、電極10の周りに配向される。1つ以上の開口部46は、切断領域16を規定する。断熱層12が、絶縁セグメント40および電極10を覆う。断熱層12は、下に重なる1つ以上の開口部46を露出させる、1つ以上の窓20を備える。電極10が、外部供給源(図示せず)からの無線周波数エネルギーで活性化される場合、絶縁セグメント40および断熱層12は、組織内への電流の消散を防止する。電流密度は、電極10内に集中され、これによって、切断領域16に、隣接する組織の切断を開始させ、そしてこれを継続させる。さらに、断熱セグメント40は、電極10が無線周波数エネルギーで活性化される場合に達し得る高い温度から絶縁層12を保護する、断熱体として働く。絶縁層12はまた、潤滑特性を有し得、そして絶縁セグメント40および電極10が、組織内での電極10の伸長および引き込みのために、プローブ(図示せず)内のチャネルを通って移動する能力を増強し得る。絶縁層12はまた、電極10への焼かの蓄積を防止することを容易にし得る。
【0028】
上記実施形態は、絶縁層で覆われていない電極の部分を備える切断領域を図示する。代替において(図示せず)、電極の全体または切断領域のみが、いくらかの絶縁特性を有するが電気容量結合を介して組織に電流を伝導し得る、保護層で覆われ得る。この保護層は、焼かが切断領域に蓄積することを防止する。この保護層は、当業者に周知の材料から作製され得、そしてプラスチック、ポリマー、金属、セラミック、およびガラスが挙げられ得るが、これらに限定されない。保護層の厚さおよびこの保護層を構成するために使用される材料の誘電強度は、この保護層が無線周波数エネルギーを伝導する能力を決定する。別の実施形態において(図示せず)、この電極は、非伝導性材料から作製され得、不連続な位置で表面に露出する非伝導性材料のコアに配置された伝導性コーティングまたは伝導性要素の使用によって、不連続な電極領域が、その表面上に作製される。
【0029】
無線周波数でエネルギー付与される電極は、絶縁体の少なくとも部分的なカバーありであってもなしであっても、切断の面(切断の経路または方向にほぼ直交するように規定された切断の面)に沿った前後への機械的運動のさらなるエネルギーを提供され得る。この機械的運動は、切断プロセスの間、電極の異なる領域を組織の異なる領域に接触させることによって、この切断プロセスを容易にし得る。さらに、切断領域が鋭利かつ/または鋸視座まである場合、この運動は、この鋭利または鋸歯状の切断領域を陥る組織の機械的切断を介して、切断プロセスをさらに容易にし得る。この動きはまた、組織が電極に接着することを防止することを補助し得る。この動きはまた、中断された(例えば、セグメント化された)絶縁体で覆われた電極の切断領域が切断の面全体に接触することを可能にすることを容易にし得る。
【0030】
この機械的動きは、主導で提供され得るが、好ましくは、この機械的動きは、エネルギー付与された自動機構(例えば、モータおよび/またはソレノイド)によって、例えば、このデバイスのハンドル上のレベルまたはノブを介して、提供される。このエネルギー付与された自動機構は、電極に接続され、そして電極の長さによってほぼ規定される軸に沿って前後にこの電極を移動させるように構成された、電極振動器であり得る。この移動の方向は、電極構成の構造によって規定され得る。動きの各方向の距離および周波数は、切断される組織の型に依存して、予め決定され得、そして/または可変であり得る。この動きは、好ましくは、動きのピーク間距離が低い範囲(例えば1mm未満)、中程度の範囲(例えば、1mm〜5mm)、または高い範囲(例えば、5mm〜20mm)であり得る、振動または往復運動である。さらに、この動きの周波数は、1Hz〜100Hzの範囲であり得る。この距離および周波数の変動は、例えば、このデバイスのハンドル上の1つ以上のダイヤルによって、制御され得る。
【0031】
1つの実施形態において、電極および絶縁層は、調和して振動する。別お実施形態において、絶縁層は、電極の上を前後に振動する絶縁スリーブとして働き、この電極の異なる領域を組織に対して露出させて、切断領域として働かせる。この電極が所望の形状およびサイズに構成された後に、この電極は、切断の経路に沿って進み、一方で、絶縁スリーブは、この電極上を前後に移動する。好ましくは、この絶縁スリーブは、この電極の長手方向軸に従う方向に移動するが、この絶縁スリーブはまた、この電極の長手方向軸に対して垂直に、そして/またはこの軸に対してある角度で移動するように構成され得る。電極の構成(例えば、形状、サイズ、固定されるか可変であるか)、絶縁の型、および移動のパラメータは、好ましくは、組織の型および実施されるべき手順に依存して、切断に対して最適化される。
【0032】
図4〜8は、電極10の種々の構成、および各構成に関連する移動を図示する。実証を容易にするために、絶縁層および/または絶縁セグメントは、示されていない。電極10の任意の適切な実施形態(例えば、絶縁層および/または絶縁セグメントありまたはなし)が、図4〜8における構成において使用され得ることが注目される。
【0033】
図4A〜4Dは、プローブ52内に設置された電極10の例を図示する。示されるように、電極10は、別個の絶縁層(絶縁層として働くプローブ)なしで図示されるが、電極10は、適切な任意の絶縁層(例えば、本明細書中に記載される絶縁層のうちの1つ)を有してさらに構成され得る。電極10は、電極10の長さによって規定される軸35に沿って内外に(すなわち、前後に)反復して移動するように構成される。各内外への移動の移動距離37は、予め決定されても可変であってもよい。電極10はまた、プローブ52から所定の長さまたは可変の長さまで伸長し得、図4Cおよび4Dに示されるような伸長位置において軸35に沿って前後に移動する能力を有する。電極10はまた、軸35に対して垂直にかもしくはある角度での1つ以上の方向で、あるいは円運動で(図示せず)運動するように、構成され得る。不連続な切断領域および非切断領域を備える電極を用いて、この動きは、各切断領域の得られる経路が、各隣接する切断領域の経路と少なくとも同じであり、組織が分割される連続的な経路を生じるように構成され得る。隣接する切断領域の動きの経路におけるいくらかの重なりは、組織の動きに適合するため、および組織分割の連続的な経路を確実にするために、望ましくあり得る。この動きはまた、組織が電極に固着すること(これはしばしば、黒色の焼かおよび煙を生じる)を防止し得る。電極上に蓄積した焼かは、この電極の切断か王立を低下させる。この動きは、手動で制御され得るが、好ましい代替において、この動きは、ハンドル内に収容され得るエネルギー付与機構によって制御される。このエネルギー付与された機構は、バッテリ、標準的な壁電流、ばね、空気、液圧または他の任意の機械的機構によって、モータ動力を与えられ得る。壁電流が使用される場合、好ましくは、ACアダプタが使用されて、その電流をDCに(例えば、12ボルトのDCに)変換する。各前後への動きの方向、距離、および周波数は、一定の所定のものであり得るか、または代替においては、この方向、距離および周波数は、例えば、ハンドルのダイヤルを調節することによって、変化され得る。代替において、所定または可変のエネルギー付与された移動は、1つ以上のソレノイドから送達され得る。例示的な実施形態において、電極は、図4A〜4Dに図示されるように、平坦な刃の形状で構成される。この電極はまた、多くの代替(図示せず)のうちの1つで構成され得、ワイヤ、フック、部分的な円、円、正方形、矩形、多角形、楕円形、および三角形が挙げられるが、これらに限定されない。この電極は、不規則な計上であり得るか、または不規則な特徴を有し得る。この電極の一部分または全ては、所望の構成を達成するために、手動でかまたは機械的に屈曲可能であり得る。この電極の一部分またはすべては、連続的または不連続な絶縁層を有し得る。
【0034】
図5A〜5Jならびに図6Aおよび6Bは、ループ電極50の形状の、電極10の例示的な実施形態を図示する。図5A〜5Jにおいて、ループ電極50の両岸は、図5Aおよび5Bに断面図において示されるように、プローブ52内に収容される。ループ電極50は、水平寸法54および垂直寸法56を規定する。水平寸法54および垂直寸法56は、ループ電極50の形状を規定する。図5Aおよび5Bに図示される例において、この形状は、部分的な円の1つである。水平寸法54は、所定の長さで一定であり得るか、またはプローブ52を出るに連れて、ループ電極50の一端もしくは両端の出口角度(図示せず)を制御することによって、変化され得る。ループ電極50の垂直寸法56は、所定の長さに固定され得るか、またはループ電極50を作動させてプローブ52から伸長させるかもしくはプローブ52内に引き込むことによって、変化可能であり得る。さらに、図5Cに図示されるように、ループ電極50によって規定される面58と、プローブ52によって規定されるプローブ軸65との間の関係によって規定される角度θは、一定であっても変化可能であってもよい。図5Aに示される実施形態において、経路60(ループ電極50の湾曲によってほぼ規定される)に沿ったループ電極50の動きは、手動でか、または好ましくはエネルギー付与された機構(図示せず)によって実施され得、これは、ループ電極50を、経路60に沿って前後に移動させる。好ましくは、経路60に沿った移動は、電極10がエネルギー付与される前に開始され、そして電極10が組織を切断するように前進または後退されるように続く。図5Bに示される代替の移動は、方向62および/または方向64に沿う。さらなる代替において、図5Cに示されるように、この動きは、プローブの軸65に沿い得る。
【0035】
図5Dから5Jは、ループ電極50の移動の例を図示する。図5Iおよび5Jにおいて、ループ電極50の両端が、プローブ52またはハンドル(図示せず)の近位領域に位置し、そしてエネルギー付与された機構(図示せず)に取り付けられ、そして前後に移動される。図5Iは、1方向での移動を図示し、一方で、図5Jは、逆方向での移動を図示する。ループ電極50の近位端の、プローブ軸65に沿った前後への移動は、ループ電極50の、プローブ52の外側のセグメントを、経路60において前後に移動させる。図5E〜5Hは、図5Dにおいて破線で示されるようなセクション61の種々の実施形態を、より詳細に図示する。図5Eにおいて、ループ電極50の遠位端59は、プローブ52の遠位端またはその近くに位置する区画55内に収容される。ループ電極50の近位端(図示せず)は、プローブ52またはハンドル(図示せず)の近位領域に位置し、そしてエネルギー付与される機構(図示せず)に取り付けられる。ループ電極50の遠位端59は、区画55内で前後に移動する。図5Eおよび5Fに図示されるように、遠位端59は、区画55における開口部57より大きいように構成され得、ループ電極50が方向60に沿って前後に移動する場合に、遠位端59が区画55内に残るように、ループ電極50がこの開口部を通過する。さらに、図5Gおよび5Hに図示されるように、ばね51が、遠位端59に取り付けられ得る。ばね51は、ループ電極50が方向60に沿って前後に移動するにつれて、区画55内で圧縮(図5H)および弛緩(図5G)する。
【0036】
図6Aおよび6Bに示される実施形態において、プローブ52およびループ電極50は、所定の経路68に沿って前後に、多少調和して移動する。図6Aは、プローブ52の断面図である。経路68の方向は、好ましくは、ループ電極50の湾曲によって規定される。図6紅おける実施形態の側面図に図示されるように、ハンドル90の遠位端におけるスロット92は、プローブ52およびループ電極50が、経路68によって規定される方向で前後に移動することを可能にする。経路68は、好ましくは、プローブ軸65に対して平行であり、そしてループ電極50のループ中心98と交差する、移動軸96から等距離である。ループ電極50が高さを変化させるにつれて、プローブ52に対するループ中心98の距離が変化する。好ましくは、経路68は、移動軸96は、ループ電極50の可変の高さと共に、ループ中心98と交差し続けるように、自動的にかまたは手動で調節可能である。経路68に沿った移動の距離および周波数は、一定かつ予め決定されても、一方または両方が可変であってもよい。プローブ52およびループ電極50はまた、図6Aに図示されるような方向62、方向64、および図6Bに図示されるようなプローブ軸65に沿ってのうちの少なくとも1つにおいて、単一のユニットとして移動し得る。
【0037】
図7Aおよび7Bは、プローブ10の例示的な実施形態を、ほぼ円形の電極70の形態で図示する。ワイヤメッシュ76または変形可能なバッグ(図示せず)のような組織収集器が、円形電極70に取り付けられても取り付けられなくてもよい。円形電極70は、円形経路72において回転するように構成され得るか、または湾曲経路74において前後に移動するように構成され得る。円形電極70は、方向62、方向64、および方向66で、ならびに/または方向62、方向64、および方向66に対して任意の角度でのうちの少なくとも1つにおいて、前後に移動するように構成され得る。
【0038】
図8は、プローブ52の側部のほぼ線形の溝82から作動されるように構成された側部ループ電極80の形態の、電極10の例示的な実施形態を図示する。側部ループ電極80は、プローブ52によって規定されるプローブ軸65に沿って前後に移動するように構成される。エネルギー付与される機構(図示せず)が、ハンドル(図示せず)に収容され、そして側部ループ電極80の近位端に取り付けられる。側部ループ電極80の遠位先端(図示せず)は、プローブ52の遠位端内の区画(図示せず)内に収容される。側部ループ電極80の遠位先端は、この区画における開口部より大きいように構成され得、この開口部を、側部ループ電極80が通過する。この区画は、側部ループ電極80の遠位先端に、エネルギー付与された機構によって発生する移動の各方向の距離におよそ等しい距離を横断させる。代替において、ばねが、この遠位先端に取り付けられ得る。このばねは、区画内に収容され、そして側部ループ電極の各前後の移動と共に、圧縮および伸長する。別の代替において、側部ループ電極80は、方向62、方向64、および方向66に、ならびに/または方向62、方向64、および方向66に対して任意の角度のうちの少なくとも1つで、前後に移動し得る。なおさらなる代替において、側部ループ電極80およびプローブ52は、上記所望の方向のいずれかにおいて、調和して移動するように構成され得る。
【0039】
代替において、組織切断は、鋭利または鋸歯状の縁部を備える電極10を用いて、さらなるエネルギー(例えば、無線周波数)なしで軟部組織を切断するために十分であり得るこの電極の移動と組み合わせて達成され得る。
【0040】
組織貫通器(例えば、カニューレ)が、電極およびプローブのうちの1つに取り付けられ得る。この組織貫通器は、鋭利な縁部もしくは先端であり得るか、または(例えば、無線周波数のエネルギーで)エネルギー付与され得る。さらなる代替において、組織マーキング機構および/または組織収集機構が、電極およびプローブのうちの少なくとも1つに取り付けられ得る。例えば、組織収集バッグが、電極を覆う絶縁層の一部分に取り付けられ得る。絶縁層の外部表面は、無線周波数切断に付随する高温に達しないので、組織収集バッグは、付着部位において融解または分解する危険がない。
【0041】
本発明の例示的な実施形態が本明細書中に記載および図示されたが、これらは単なる例示であり、そして改変が、本発明の精神および範囲から逸脱することなくこれらの実施形態に対してなされ得ることが、理解される。従って、本発明の範囲は、補正され得る添付の特許請求の範囲の観点でのみ規定されることが意図され、各請求項は、本発明の実施形態として、この特定の実施形態の説明に明白に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1A〜1Dは、絶縁された電極の種々の実施形態を図示する斜視図である。
【図2】図2Aおよび2Bは、外側絶縁層との関連において、改変された電極の構成を図示する斜視図である。
【図3】図3A〜3Dは、不連続な絶縁層を備える電極の種々の実施形態を図示する斜視図である。図3Eおよび3Fは、絶縁層および絶縁セグメントを備える電極の種々の実施形態を図示する、それぞれ側面図および上面図である。
【図4】図4A〜4Dは、例示的な電極の移動を図示する斜視図である。
【図5】図5A〜5Jは、例示的な電極の移動を図示する。
【図6】図6Aおよび6Bは、組み合わせた例示的な電極およびプローブの移動の可能な方向を図示する、それぞれ断面図および側面図である。
【図7】図7Aおよび7Bは、円形電極の移動の可能な方向を図示する。
【図8】図8は、プローブの側面のほぼ線状のスロットから作動するように構成された、側面ループ電極の移動を図示する側面図である。








【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織切断デバイスであって、以下:
ハウジング;
エネルギー源と連絡する電極であって、該電極は、ハウジングによって収容されており、そして可撓性であること、該ハウジングから伸長可能であること、および該ハウジング内に引き込み可能であることのうちの少なくとも1つであるように構成されている、電極;
該電極の露出部分を備える少なくとも1つの切断領域であって、該切断領域は、該エネルギー源からのエネルギーを、少なくとも1つの切断領域へとほぼ集束させて、組織と接触している該少なくとも1つの切断領域での切断の開始を容易にするように構成されている、切断領域;ならびに
該電極を部分的に囲み、そして該電極の少なくとも一部分を露出させて、該少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されている、絶縁層;
を備える、組織切断デバイス。
【請求項2】
前記切断領域が、前記電極の長さに沿った方向に延びる切断領域を備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項3】
複数の切断領域を備え、該切断領域が、前記電極の長さに沿った方向にほぼ整列している、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの切断領域が、鋭利な縁部および鋸歯状の縁部のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項5】
前記切断領域が、前記電極によって規定される突起であり、該突起が、前記絶縁層に規定された開口部を通って延びる、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの切断領域が、前記電極の長さに沿った方向にほぼ整列した複数の突起を備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの切断領域が、前記絶縁層によって規定される開口部によって規定されており、前記デバイスが、該絶縁層によって規定される該開口部内に少なくとも部分的に配置される断熱体をさらに備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項8】
前記絶縁層が、前記電極の長さに沿って配置された複数のセグメントを備え、該セグメントが、互いに対して間隔を空けており、該電極の少なくとも一部分を露出させて、前記少なくとも1つの切断領域を規定する、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項9】
前記絶縁層が、前記電極の長さに沿って配置された複数のセグメントを備え、各セグメントが、該電極を露出させるための開口部を規定して、前記少なくとも1つの切断領域を規定し、該開口部が、該セグメントが該電極の長さに沿った方向にほぼ整列されることによって規定される、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項10】
前記絶縁層が、プラスチック、ポリマー、パリレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリジメチルシロキサン、セラミック、およびガラスからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項11】
前記電極と前記絶縁層との間に配置された保護層をさらに備え、該保護層は、該絶縁層の絶縁特性より低い絶縁特性を有し、該保護層は、前記少なくとも1つの切断領域を覆う、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項12】
前記電極が、非伝導性材料、および前記少なくとも1つの切断領域に対応する少なくとも1つの不連続な伝導性領域を備え、該伝導性領域が、該非伝導性材料の表面上の伝導性コーティング、および該非伝導性材料内に配置された伝導性要素からなる群より選択される、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項13】
前記ハウジングが、プローブであり、前記電極が、該プローブから伸長可能であり、そして該プローブ内に引き込み可能である、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項14】
前記プローブが、前記絶縁層を備え、前記電極が、該プローブから伸長可能であり、そして該プローブ内に引き込み可能である、請求項13に記載の組織切断デバイス。
【請求項15】
自動電極振動器をさらに備え、該自動電極振動器が、前記電極に接続されており、そして該電極を、該電極の長さおよび該電極の幅のうちの1つによってほぼ規定される軸に沿って前後に振動させるように構成されている、請求項13に記載の組織切断デバイス。
【請求項16】
前記電極が、ループ電極であり、そして前記ハウジングが、該ループ電極を前記組織内で位置決めし、そして移動させるために、該ループ電極に接続されたプローブである、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項17】
前記プローブが、少なくとも1つの開口部を規定し、該開口部から、前記ループ電極が、該プローブから、所定の可変のサイズのうちの少なくとも1つに伸長可能であり、そして該プローブ内へと引き込み可能である、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項18】
前記ループ電極によってほぼ規定される面と、前記プローブの長さに沿って規定される軸との間の角度が、一定と可変とのうちの一方である、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項19】
自動電極振動器をさらに備え、該自動電極振動器が、前記ループ電極に接続されており、そして該ループ電極を、該ループ電極によってほぼ規定される面内で前後に移動させるように構成されている、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項20】
前記ループ電極が、近位端および遠位端を備え、そして該遠位端が、前記プローブ内に収容され、前記組織切断デバイスが、ばねをさらに備え、該ばねは、該プローブ内に収容されており、そして該ループ電極の該遠位端に接続されており、その結果、該ばねは、該ループ電極の該近位端が該プローブから伸長する場合に、該プローブ内で伸長し、そして該ループ電極の該近位端が該プローブ内に引き込まれる場合に、該プローブ内で圧縮される、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項21】
前記ループ電極が、前記プローブの長さにほぼ沿った方向、該プローブの長さにほぼ直交する方向、該プローブの長さにほぼ平行な軸の周りでの回転方向、該プローブの長さに沿った軸にほぼ直行する軸の周りでの回転方向、該電極によってほぼ規定される面、該電極の長さによってほぼ規定される軸、および該電極の幅によってほぼ規定される軸のうちの少なくとも1つで、該プローブに対して振動されるように構成されている、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項22】
前記ループ電極が、前記プローブの遠位端の1つから延び、そして該プローブの側部が、該プローブの前記遠位端に隣接する、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項23】
前記プローブに接続された組織収集器をさらに備え、該組織収集器は、ワイヤメッシュおよび変形可能バッグからなる群より選択される、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項24】
前記組織収集器が、前記ループ電極にさらに接続されている、請求項23に記載の組織切断デバイス。
【請求項25】
組織切断デバイスであって、以下:
ハウジング;
エネルギー源と連絡する電極であって、該電極は、該ハウジングに収容されている、電極;
絶縁層であって、該絶縁層は、該電極を部分的に囲んでおり、そして該電極の少なくとも一部分を露出させて、少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されている、絶縁層;および
電極振動器であって、該電極振動器は、該電極に接続され、そして該電極を、該ハウジングの長さにほぼ沿った方向、該ハウジングの長さにほぼ直交する方向、該ハウジングの長さにほぼ平行な軸の周りでの回転方向、該ハウジングの長さに沿った軸にほぼ直行する軸の周りでの回転方向、該電極によってほぼ規定される面、該電極の長さによってほぼ規定される軸、および該電極の幅によってほぼ規定される軸のうちの少なくとも1つで、該ハウジングに対して振動させるように構成されている、電極振動器、
を備える、組織切断デバイス。
【請求項26】
前記電極振動器が、約1Hzと約100Hzとの間の周波数で、前記電極を振動させる、請求項25に記載の組織切断デバイス。
【請求項27】
前記電極振動器が、約1mm未満〜約20mmの間のピーク間距離で、前記電極を振動させる、請求項25に記載の組織切断デバイス。
【請求項28】
組織を切断するための方法であって、以下の工程:
切断デバイスの少なくとも1つの切断領域を組織に対して露出させる工程であって、該切断デバイスが、エネルギー源に接続された電極、絶縁層を備え、該絶縁層が、該電極を部分的に囲み、そして該電極の少なくとも一部分を露出させて、該少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されている、工程;
外部エネルギー源から該電極へとエネルギーを付与する工程であって、該エネルギーが、該組織と接触している該少なくとも1つの切断領域にほぼ集束される、工程;ならびに
該少なくとも1つの切断領域を該組織に対して振動させて、該組織を切断する工程、
を包含する、方法。
【請求項29】
前記電極が、前記ハウジングに収容されており、そして前記振動させる工程が、該電極を、該ハウジングから伸長させ、そして該ハウジング内へと収縮させることによって実施される、請求項28に記載の組織を切断するための方法。
【請求項30】
前記振動させる工程が、前記少なくとも1つの切断領域を、前記電極を収容しているプローブに対して振動させる工程を包含し、該振動させる工程が、該電極に接続された自動電極振動器によって実施される、請求項28に記載の組織を切断するための方法。
【請求項31】
前記自動電極振動器が、約1Hzと約100Hzとの間の周波数で、前記電極を振動させる、請求項30に記載の組織を切断するための方法。
【請求項32】
前記自動電極振動器が、約1mm未満〜約20mmの間のピーク間距離で、前記電極を振動させる、請求項30に記載の組織を切断するための方法。
【請求項33】
前記自動電極振動器が、モータおよびソレノイドのうちの少なくとも1つを備える、請求項30に記載の組織を切断するための方法。
【請求項34】
前記振動させる工程が、所定の方向、所定の距離、および所定の周波数のうちの少なくとも1つで実施される、請求項28に記載の組織を切断するための方法。
【請求項35】
前記振動させる工程が、前記電極を前記プローブの内外に振動させる工程である、請求項28に記載の組織を切断するための方法。
【請求項36】
組織を切断するための方法であって、以下の工程:
切断デバイスの少なくとも1つの切断領域を組織に対して露出させる工程であって、該切断デバイスが、電極および絶縁層を備え、該電極は、エネルギー源に接続され、そしてハウジング内に収容されており、そして該絶縁層は、該電極の少なくとも一部分を露出させて該少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されており、該電極は、可撓性であること、該ハウジングから伸長可能であること、および該ハウジング内に引き込み可能であることのうちの少なくとも1つである、工程;ならびに
該組織を切断するように、外部エネルギー源から該電極にエネルギーを付与する工程であって、該エネルギーが、該組織に接触した該少なくとも1つの切断領域にほぼ集束される、工程、
を包含する、方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの切断領域を前記組織に対して振動させて、該組織の切断をさらに容易にする工程をさらに包含する、請求項36に記載の組織を切断するための方法。
【請求項38】
前記切断領域が、前記電極の長さに沿った方向に延びる切断領域を備える、請求項36に記載の組織を切断するための方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの切断領域が、前記電極の長さに沿った方向にほぼ整列した複数の切断領域を備える、請求項36に記載の組織を切断するための方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの切断領域が、鋭利な縁部および鋸歯状の縁部のうちの少なくとも1つを備える、請求項36に記載の組織を切断するための方法。
【請求項41】
前記絶縁層が、前記電極の長さに沿って配置された複数のセグメントを備え、該セグメントが、互いに対して間隔を明けて、該電極の少なくとも一部分を露出させ、前記少なくとも1つの切断領域を規定する、請求項36に記載の組織を切断するための方法。
【請求項42】
前記電極を曲げて、前記少なくとも1つの切断領域を、切断されるべき前記組織に対して露出させる工程をさらに包含する、請求項36に記載の組織を切断するための方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織切断デバイスであって、以下:
ハウジング;
エネルギー源と連絡する電極であって、該電極は、ハウジングによって収容されており、そして可撓性であること、該ハウジングから伸長可能であること、および該ハウジング内に引き込み可能であることのうちの少なくとも1つであるように構成されている、電極;
該電極の露出部分を備える少なくとも1つの切断領域であって、該切断領域は、該エネルギー源からのエネルギーを、少なくとも1つの切断領域へとほぼ集束させて、組織と接触している該少なくとも1つの切断領域での切断の開始を容易にするように構成されている、切断領域;ならびに
該電極を部分的に囲み、そして該電極の少なくとも一部分を露出させて、該少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されている、絶縁層;
を備える、組織切断デバイス。
【請求項2】
前記切断領域が、前記電極の長さに沿った方向に延びる切断領域を備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項3】
複数の切断領域を備え、該切断領域が、前記電極の長さに沿った方向にほぼ整列している、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの切断領域が、鋭利な縁部および鋸歯状の縁部のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項5】
前記切断領域が、前記電極によって規定される突起であり、該突起が、前記絶縁層に規定された開口部を通って延びる、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの切断領域が、前記電極の長さに沿った方向にほぼ整列した複数の突起を備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの切断領域が、前記絶縁層によって規定される開口部によって規定されており、前記デバイスが、該絶縁層によって規定される該開口部内に少なくとも部分的に配置される断熱体をさらに備える、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項8】
前記絶縁層が、前記電極の長さに沿って配置された複数のセグメントを備え、該セグメントが、互いに対して間隔を空けており、該電極の少なくとも一部分を露出させて、前記少なくとも1つの切断領域を規定する、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項9】
前記絶縁層が、前記電極の長さに沿って配置された複数のセグメントを備え、各セグメントが、該電極を露出させるための開口部を規定して、前記少なくとも1つの切断領域を規定し、該開口部が、該セグメントが該電極の長さに沿った方向にほぼ整列されることによって規定される、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項10】
前記絶縁層が、プラスチック、ポリマー、パリレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリジメチルシロキサン、セラミック、およびガラスからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項11】
前記電極と前記絶縁層との間に配置された保護層をさらに備え、該保護層は、該絶縁層の電気絶縁特性より低い電気絶縁特性を有し、該保護層は、前記少なくとも1つの切断領域を覆う、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項12】
前記電極が、非伝導性材料、および前記少なくとも1つの切断領域に対応する少なくとも1つの不連続な伝導性領域を備え、該伝導性領域が、該非伝導性材料の表面上の伝導性コーティング、および該非伝導性材料内に配置された伝導性要素からなる群より選択される、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項13】
前記ハウジングが、プローブであり、前記電極が、該プローブから伸長可能であり、そして該プローブ内に引き込み可能である、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項14】
前記プローブが、前記絶縁層を備え、前記電極が、該プローブから伸長可能であり、そして該プローブ内に引き込み可能である、請求項13に記載の組織切断デバイス。
【請求項15】
自動電極振動器をさらに備え、該自動電極振動器が、前記電極に接続されており、そして該電極を、該電極の長さおよび該電極の幅のうちの1つによってほぼ規定される軸に沿って前後に振動させるように構成されている、請求項13に記載の組織切断デバイス。
【請求項16】
前記電極が、ループ電極であり、そして前記ハウジングが、該ループ電極を前記組織内で位置決めし、そして移動させるために、該ループ電極に接続されたプローブである、請求項1に記載の組織切断デバイス。
【請求項17】
前記プローブが、少なくとも1つの開口部を規定し、該開口部から、前記ループ電極が、該プローブから、所定の可変のサイズのうちの少なくとも1つに伸長可能であり、そして該プローブ内へと引き込み可能である、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項18】
前記ループ電極によってほぼ規定される面と、前記プローブの長さに沿って規定される軸との間の角度が、一定と可変とのうちの一方である、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項19】
自動電極振動器をさらに備え、該自動電極振動器が、前記ループ電極に接続されており、そして該ループ電極を、該ループ電極によってほぼ規定される面内で前後に移動させるように構成されている、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項20】
前記ループ電極が、近位端および遠位端を備え、そして該遠位端が、前記プローブ内に収容され、前記組織切断デバイスが、ばねをさらに備え、該ばねは、該プローブ内に収容されており、そして該ループ電極の該遠位端に接続されており、その結果、該ばねは、該ループ電極の該近位端が該プローブから伸長する場合に、該プローブ内で伸長し、そして該ループ電極の該近位端が該プローブ内に引き込まれる場合に、該プローブ内で圧縮される、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項21】
前記ループ電極が、前記プローブの長さにほぼ沿った方向、該プローブの長さにほぼ直交する方向、該プローブの長さにほぼ平行な軸の周りでの回転方向、該プローブの長さに沿った軸にほぼ直行する軸の周りでの回転方向、該電極によってほぼ規定される面、該電極の長さによってほぼ規定される軸、および該電極の幅によってほぼ規定される軸のうちの少なくとも1つで、該プローブに対して振動されるように構成されている、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項22】
前記ループ電極が、前記プローブの遠位端の1つから延び、そして該プローブの側部が、該プローブの前記遠位端に隣接する、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項23】
前記プローブに接続された組織収集器をさらに備え、該組織収集器は、ワイヤメッシュおよび変形可能バッグからなる群より選択される、請求項16に記載の組織切断デバイス。
【請求項24】
前記組織収集器が、前記ループ電極にさらに接続されている、請求項23に記載の組織切断デバイス。
【請求項25】
組織切断デバイスであって、以下:
ハウジング;
エネルギー源と連絡する電極であって、該電極は、該ハウジングに収容されている、電極;
絶縁層であって、該絶縁層は、該電極を部分的に囲んでおり、そして該電極の少なくとも一部分を露出させて、少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されている、絶縁層;および
電極振動器であって、該電極振動器は、該電極に接続され、そして該電極を、該ハウジングの長さにほぼ沿った方向、該ハウジングの長さにほぼ直交する方向、該ハウジングの長さにほぼ平行な軸の周りでの回転方向、該ハウジングの長さに沿った軸にほぼ直行する軸の周りでの回転方向、該電極によってほぼ規定される面、該電極の長さによってほぼ規定される軸、および該電極の幅によってほぼ規定される軸のうちの少なくとも1つで、該ハウジングに対して振動させるように構成されている、電極振動器、
を備える、組織切断デバイス。
【請求項26】
前記電極振動器が、約1Hzと約100Hzとの間の周波数で、前記電極を振動させる、請求項25に記載の組織切断デバイス。
【請求項27】
前記電極振動器が、約1mm未満〜約20mmの間のピーク間距離で、前記電極を振動させる、請求項25に記載の組織切断デバイス。
【請求項28】
組織を切断するためのシステムであって、以下:
切断デバイスの少なくとも1つの切断領域を組織に対して露出させるための手段であって、該切断デバイスが、エネルギー源に接続された電極、絶縁層を備え、該絶縁層が、該電極を部分的に囲み、そして該電極の少なくとも一部分を露出させて、該少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されている、手段
外部エネルギー源から該電極へとエネルギーを付与するための手段であって、該エネルギーが、該組織と接触している該少なくとも1つの切断領域にほぼ集束される、手段;ならびに
該少なくとも1つの切断領域を該組織に対して振動させて、該組織を切断するための手段
備える、システム
【請求項29】
前記電極が、ハウジングに収容されており、そして前記振動させるための手段が、該電極を、該ハウジングから伸長させ、そして該ハウジング内へと収縮させるための手段を備える、請求項28に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項30】
前記振動させるための手段が、前記少なくとも1つの切断領域を、前記電極を収容しているプローブに対して振動させるための手段備え、該振動させるための手段が、該電極に接続された自動電極振動器を備える、請求項28に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項31】
前記自動電極振動器が、約1Hzと約100Hzとの間の周波数で、前記電極を振動させる、請求項30に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項32】
前記自動電極振動器が、約1mm未満〜約20mmの間のピーク間距離で、前記電極を振動させる、請求項30に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項33】
前記自動電極振動器が、モータおよびソレノイドのうちの少なくとも1つを備える、請求項30に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項34】
前記振動させるための手段が、所定の方向、所定の距離、および所定の周波数のうちの少なくとも1つで前記振動実施する、請求項28に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項35】
前記振動させるための手段が、前記電極を前記プローブの内外に振動させるための手段を備える、請求項28に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項36】
組織を切断するためのシステムであって、以下:
切断デバイスの少なくとも1つの切断領域を組織に対して露出させるための手段であって、該切断デバイスが、電極および絶縁層を備え、該電極は、エネルギー源に接続され、そしてハウジング内に収容されており、そして該絶縁層は、該電極の少なくとも一部分を露出させて該少なくとも1つの切断領域を規定するように構成されており、該電極は、可撓性であること、該ハウジングから伸長可能であること、および該ハウジング内に引き込み可能であることのうちの少なくとも1つである、手段;ならびに
該組織を切断するように、外部エネルギー源から該電極にエネルギーを付与するための手段であって、該エネルギーが、該組織に接触した該少なくとも1つの切断領域にほぼ集束される、手段
備える、システム
【請求項37】
前記少なくとも1つの切断領域を前記組織に対して振動させて、該組織の切断をさらに容易にするための手段をさらに備える、請求項36に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項38】
前記切断領域が、前記電極の長さに沿った方向に延びる切断領域を備える、請求項36に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項39】
前記少なくとも1つの切断領域が、前記電極の長さに沿った方向にほぼ整列した複数の切断領域を備える、請求項36に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項40】
前記少なくとも1つの切断領域が、鋭利な縁部および鋸歯状の縁部のうちの少なくとも1つを備える、請求項36に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項41】
前記絶縁層が、前記電極の長さに沿って配置された複数のセグメントを備え、該セグメントが、互いに対して間隔をけて、該電極の少なくとも一部分を露出させ、前記少なくとも1つの切断領域を規定する、請求項36に記載の組織を切断するためのシステム
【請求項42】
前記電極を曲げて、前記少なくとも1つの切断領域を、切断されるべき前記組織に対して露出させるための手段をさらに備える、請求項36に記載の組織を切断するためのシステム

【図8】
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【公表番号】特表2006−511276(P2006−511276A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563932(P2004−563932)
【出願日】平成15年12月22日(2003.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/040904
【国際公開番号】WO2004/058084
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(504096642)マノア メディカル, インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】