説明

給湯システム、給湯制御装置

【課題】給湯システム全体の熱利用効率を経済的に向上させるとともに、温度低下を抑えた温水の速やかなる給湯を可能とさせる。
【解決手段】貯湯槽22の温水を給湯管2、流路切り替え弁52の第1流路を介して補助貯湯槽54に供給する場合であって温度センサ53により検出された検出温度が所定温度を下回る場合、検出温度が所定温度を上回るまで、給水阻止弁51を閉じるとともに給湯管2、流路切り替え弁52の第2流路、連結管56を介して貯湯槽22の温水を給水管5に排出する制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯システム、給湯制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の給湯方式においては、水栓に混合栓を用いることで、設定した適温の温水を直接給湯することが可能である。しかしながら、給湯器から給湯管を介した給湯を停止すると当該給湯管内に滞留している温水の温度が徐々に低下するので、給湯を始めてから暫くの間当該給湯管内に滞留して温度が低下した温水が混合栓より出水することがある。例えば、冬季では、混合栓の蛇口をひねっても、暫くの間は冷水しか出てこないという現象が現実的に起っている。そこで、以下に示す特許文献2のように、給湯器から混合栓までの給湯管の間であって且つ混合栓の周辺に即湯器を取り付け、混合栓からの給湯時には当該即湯器により直接的且つ瞬間的に湯を沸かす、という対策が考えられる。
【特許文献1】特開2006−271097号公報
【特許文献2】特開平5−44993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、オール電化住宅を考慮に入れた場合、一般的に普及している都市ガスのエネルギーにより瞬間的に湯を沸かすガス瞬間湯沸器ではなく、ヒータを用いて冷水を加熱する電気ヒータ式即湯器を採用する必要がある。しかしながら、電気ヒータ式即湯器(特にヒータ)は、一般的な家電製品よりも非常に大きな直流電力を消費するので、一般家庭向けの契約電力では賄いきれず、一般家庭に普及しない虞がある。また、電気ヒータ式即湯器の場合、深夜時間帯の安価な夜間電力を利用しないため、給湯システムのランニングコストが増大化する。
【0004】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、電気ヒータ式即湯器を用いずに、給湯システム全体の熱利用効率を向上させるとともに、温度低下を抑えた温水の速やかなる給湯を可能とさせることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、温水を貯蔵する貯湯槽を備え、当該貯湯槽から給湯される温水と給水源から給水される冷水とを混合栓により混合して給湯する給湯システムであって、入水ポートと、第1出水ポートと、第2出水ポートと、を少なくとも有し、当該入水ポートから当該第1出水ポートへの第1流路、又は当該入水ポートから当該第2出水ポートへの第2流路に切り替え可能な流路切り替え弁と、前記貯湯槽と前記入水ポートとの間に配管される第1給湯管と、前記第1出力ポートと前記混合栓との間に配管される第2給湯管と、前記第2給湯管上に配設され、前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記貯湯槽から供給された温水を貯蔵する補助貯湯槽と、前記給水源から前記混合栓への冷水の給水を弁閉により阻止可能な給水阻止弁と、前記給水阻止弁と前記混合栓との間に配管される給水管と、前記第2出力ポートと前記給水管とを連結させる連結管と、前記第1給湯管内の温水の温度を検出する温度センサと、前記貯湯槽の温水が前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記補助貯湯槽に供給されている状態で前記温度センサにより検出された検出温度が所定温度を下回る場合、前記検出温度が前記所定温度を上回るまで、前記給水阻止弁を閉じるとともに前記第1給湯管、前記第2流路、前記連結管を介して前記貯湯槽の温水を前記給水管に排出する制御を行うコントローラと、を有することを特徴とする。
【0006】
尚、上記システムであって、前記流路切り替え弁は、第3出水ポートを更に有し、前記第1流路、前記第2流路、又は前記入水ポートから前記第3出力ポートへの第3流路に切り替え可能であり、前記第3出力ポートと接続され前記第1給湯管内の水を排出する排出管と、前記補助貯湯槽の水位を検出する水位センサと、を更に備え、前記コントローラは、前記水位センサにより検出された検出水位が所定水位を下回る場合、前記貯湯槽の温水を前記第1給湯管、前記第3流路を介して前記排出管より排出する制御を行うこと、が好ましい。
【0007】
また、本発明は、温水を貯蔵する貯湯槽を備え、当該貯湯槽から給湯される温水と給水源から給水される冷水とを混合栓により混合して給湯する給湯システムに設けられ、当該貯湯槽から当該混合栓に向けた当該貯湯槽の温水の給湯を制御する給湯制御装置であって、前記給水源と前記混合栓との間に配管される給水管上に設けられ、前記給水源から前記混合栓への冷水の給水を弁閉により阻止可能な給水阻止弁と、入水ポートと、第1出水ポートと、第2出水ポートと、を少なくとも有し、当該入水ポートから当該第1出水ポートへの第1流路、又は当該入水ポートから当該第2出水ポートへの第2流路に切り替え可能であり、当該入水ポートは、前記貯湯槽の温水を給湯する第1給湯管と接続され、当該第1出水ポートは、前記貯湯槽の温水を前記混合栓に向けて給湯する第2給湯管と接続され、当該第2出水ポートは、前記給水管と連結させる連結管と接続される流路切り替え弁と、前記第2給湯管上に配設され、前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記貯湯槽から供給された温水を貯蔵する補助貯湯槽と、前記第1給湯管内の温水の温度を検出する温度センサと、前記貯湯槽の温水が前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記補助貯湯槽に供給されている状態で前記温度センサにより検出された検出温度が所定温度を下回る場合、前記検出温度が前記所定温度を上回るまで、前記給水阻止弁を閉じるとともに前記第1給湯管、前記第2流路、前記連結管を介して前記貯湯槽の温水を前記給水管に排出する制御を行うコントローラと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、給湯システム全体の熱利用効率を経済的に向上させるとともに、温度低下を抑えた温水の速やかなる給湯を可能とさせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る給湯システムの全体構成を示した図である。
図1に示す給湯システム100は、給水源10(受水槽、給水ポンプ等)から給湯器20に向けて冷水(例えば10℃〜20℃の水)を給水するための給水管1と、給湯器20と、給湯器20から給湯制御装置50に向けて給湯器20の温水を給湯する給湯管2(本願請求項に係る第1給湯管)と、給水源10から給湯制御装置50に向けて冷水を給水するための給水管3と、給湯制御装置50から混合栓32に向けて温水(例えば70℃〜90℃の湯水)を供給するための給湯管4(本願請求項に係る第2給湯管)と、給湯制御装置50から混合栓32に向けて冷水を供給するための給水管5(本願請求項に係る給水管)と、給湯管4から給湯された温水と給水管5から給水された冷水とを混合させる混合栓32(又は給湯口)と、混合栓32より温水が給湯される給湯対象30と、給湯制御装置50と、により主に構成される。尚、給湯器20は、住宅の室外に設置され、給水管1、給湯器20、給湯管2、給水管3は、常に外気の影響を受けやすい状態にある。一方、給湯管4、給水管5、混合栓32、給湯対象30、給湯制御装置50は、住宅の室内に設置される。
【0010】
給湯器20は、給水管1により給水された冷水を貯蔵する貯湯槽22と、貯湯槽22に貯蔵された冷水を加熱して温水に代える加熱器24と、を備える。尚、貯湯槽2に貯蔵された温水が設定温度となるように加熱器24によって温度調整が行われる。
【0011】
給湯制御装置50は、給水阻止弁51と、流路切り替え弁52と、温度センサ53と、補助貯湯槽54と、給湯ポンプ55と、連結管56と、排出管57と、連結部材58と、コントローラ59と、を有する。
【0012】
給水阻止弁51は、給水源10と混合栓32との間に配管される給水管5上に設けられ、給水源10から混合栓32に向けた冷水の給水を弁閉により阻止可能である。
【0013】
流路切り替え弁52は、入水ポート520と、出水ポート521(本願請求項に係る第1出水ポート)と、出水ポート522(本願請求項に係る第2出水ポート)、出水ポート523(本願請求項に係る第3出水ポート)とを有しており、入水ポート520から出水ポート521への第1流路、入水ポート520から出水ポート522への第2流路、入水ポート520から出水ポート523への第3流路に切り替え可能である。
【0014】
入水ポート520は、貯湯槽22の温水を給湯する給湯管2と接続され、出水ポート521は、貯湯槽22の温水を混合栓32に向けて給湯する給湯管4と接続され、出水ポート522は、給水管5と連結部材58を介して連結させる連結管56と接続され、出水ポート523は、給湯管2内の温水を排出する排出管57と接続される。
【0015】
温度センサ53は、給湯管2内の温水の温度を検出する。
補助貯湯槽54は、給湯器20による給湯を補助(温水の温度調整)するための即湯器としての機能を具備する。補助貯湯槽54は、流路切り替え弁52と混合栓32との間の給湯管4上に配設され、貯湯槽22の温水を給湯管2、流路切り替え弁52を介して貯蔵する。尚、補助貯湯槽54は、貯蔵された温水の水位を検出する水位センサ541と、貯蔵された温水の温度を検出する温度センサ542を備えている。
【0016】
貯湯ポンプ55は、補助貯湯槽54と混合栓32との間の給湯管4上に配設され、その駆動によって補助貯湯槽54の温水を吸い上げて混合栓32に向けて給湯させる。
【0017】
コントローラ59は、給湯ポンプ55の駆動によって混合栓32より補助貯湯槽54の温水の給湯を開始した後、給湯ポンプ55の停止によって補助貯湯槽54の温水の給湯を終了する際に、水位センサ541により検出された検出水位Lが満水である旨を示すまで、貯湯槽22の温水を給湯管2、流路切り替え弁52の第1流路を介して補助貯湯槽54に補給する制御を行う。
【0018】
さらに、コントローラ59は、水位センサ541により検出された検出水位Lが残量の少ない旨を示す所定水位Lthを下回る場合、給湯管2内に滞留した冷めた温水を給湯管2、流路切り替え弁52の第3流路を介して排出管58より排出した後、貯湯槽22の温水を給湯管2を通して補助貯湯槽54に補給する制御を行う。
【0019】
図2は、給湯制御装置50による給湯制御処理の流れを示すフローチャートである。尚、以下の動作の主体は、特に断らない限りコントローラ59である。
【0020】
まず、コントローラ59は、給水阻止弁51を開くことで、給水源10からの冷水を混合栓32に向けて給水させる。さらに、コントローラ59は、給湯ポンプ55の駆動を開始させることで、補助貯湯槽54の温水を吸い上げて混合栓32に向けて給湯させる。これにより、混合栓32より給湯対象30に向けた温水の給湯が開始される(S200)。
【0021】
つぎに、コントローラ59は、混合栓32からの給湯開始を契機として、温度センサ53より給湯管2内に滞留される温水の検出温度Tを取得し、検出温度Tが所定温度Tthを下回るか否かを判別する(S201)。
【0022】
コントローラ59は、給湯管2内の検出温度Tが所定温度Tthを上回る場合(S201:NO)、S205に進む。一方、給湯管2内の検出温度Tが所定温度Tthを下回る場合(S201:YES)、給湯管2内に滞留した温水の温度が冷めてしまい、給湯管2を介して貯湯槽22の温水を補助貯湯槽54に補給すべき状態ではないと判定する。
【0023】
そして、給水阻止弁51を閉じることで、給水源10から混合栓32に向けた冷水の給水を阻止させる。さらに、流路切り替え弁52の第2流路を選択することで、給湯管2内の冷めた温水を、流路切り替え弁52の第2流路、連結管56を介して給水管5に排出する(S202)。
【0024】
尚、給湯管2内の冷めた温水を給水管5に排出することで、補助貯湯槽54から混合栓32に向けた温水の給湯が継続しているため、混合栓32より温水の給湯が継続することになる。即ち、給湯管2内の冷めた温水の有効利用を図っている。また、給湯管2内の冷めた温水を給水管5に排出する過程で、貯湯槽22の温水が給湯管2内に補給されるため、給湯管2内の温水の温度が直ぐに上昇する。
【0025】
コントローラ59は、給湯管2内の冷めた温水を給水管5に排出(S202)した後、給湯管2内の検出温度Tが所定温度Tthを上回る場合(S203:YES)、給湯管2を介して貯湯槽22の温水を補助貯湯槽54に補給すべき状態であると判定する。そして、給水阻止弁51を開くことで、給水源10からの冷水を混合栓32に向けて給水させる。さらに、流路切り替え弁42の第1流路を選択することで、給湯管2を介して貯湯槽22の温水を補助貯湯槽54に補給する(S204)。
【0026】
混合栓32より給湯対象30に向けた温水の給湯が終了すると(S205:YES)、コントローラ59は、給湯ポンプ55を停止させることで、混合栓32に向けた補助貯湯槽54の温水の給湯を停止させる(S206)。尚、貯湯槽22から補助貯湯槽54への温水補給は継続している。コントローラ59は、水位センサ541より補助貯湯槽54に貯蔵された温水の検出水位Lを取得し、検出水位Lが補助貯湯槽54の残量が少ない旨を示す場合、検出水位Lが補助貯湯槽54の満水を示す水位となるまで(S207:YES)、貯湯槽22から補助貯湯槽54への温水の補給を継続させる。最後に、流路切り替え弁52の全ての流路を閉鎖する(S208)。
【0027】
上記のとおり、混合栓32からの温水の給湯が終了した場合、通常、補助貯湯槽54の水位は満水となるように貯湯槽22からの補給が行われる。しかしながら、つぎの2パターンの利用形態では、混合栓32からの温水の給湯が終了した場合であっても、補助貯湯槽54の水位が所定水位Lth未満となる虞がある。
【0028】
まず、1パターン目の利用形態としては、補助貯湯槽54の温水の少量利用を繰り返す場合である。この場合、貯湯槽22から補助貯湯槽54への温水補給が行われずに、補助貯湯槽54の温水のみが利用され続けることになる。
【0029】
つぎに、2パターン目の利用形態としては、補助貯湯槽54の温水を長期間利用しなかった場合である。この場合、給湯管2内の温水の温度が下がり、また、補助貯湯槽54の温水の温度が下がることで混合栓32において混合させる冷水の量が減少する。このため、給水管5に向けた給湯管2内の冷めた温水を完全に排出するのに要する時間が長くなり、その分、貯湯槽22から補助貯湯槽54への温水の補給が遅れることになる。
【0030】
上記のように、補助貯湯槽54の水位が所定水位Lth未満となる場合、コントローラ59は、図3に示すフローチャートの処理を行う。
【0031】
まず、コントローラ59は、水位センサ541より補助貯湯槽54に貯蔵された温水の検出水位Lを取得し、検出水位Lが所定水位Lth未満であるか否かを判別する(S300)。検出水位Lが所定水位Lth未満であれば(S300:YES)、流路切り替え弁52の第3流路を選択することで、給湯管2内の冷めた温水を排出管57より排出させる(S301)。尚、この排出過程で、貯湯槽22の温水が給湯管2内に充満するため、給湯管2内の温水の温度は直ぐに上昇する。
【0032】
つぎに、コントローラ59は、温度センサ53より給湯管2内の温水の検出温度Tを取得し、検出温度Tが所定温度Tthを上回るか否かを判別する(S302)。検出温度Tが所定温度Tthを上回る場合(S302:YES)、コントローラ59は、流路切り替え弁52の第1流路を選択することで、貯湯槽22の温水を給湯管2、流路切り替え弁52の第1流路、給湯管4を介して補助貯湯槽54に補給する(S303)。そして、水位センサ541より検出された補助貯湯槽54の検出水位Lが満水を示す水位となれば(S304:YES)、補助貯湯槽54への温水補給を終了する。そして、最後に、流路切り替え弁52の全ての流路を閉鎖する(S305)。
【0033】
上記の給湯システム100によれば、貯湯槽22の高温に維持された温水を補助貯湯槽54に貯蔵しておき、補助貯湯槽54から混合栓32に向けて温水を給湯するとともに、給湯管2内の温水の温度低下がないという条件の下で、貯湯槽22から補助貯湯槽54に向けて温水を補給する仕組みを採用する。この結果、給湯停止により給湯管2内の温水の温度が低下する場合であっても、混合栓32から給湯対象30に向けて速やかに高温の温水を給湯することができる。
【0034】
また、給湯管2内の冷めた温水はただ排出されるのではなく、給水管5の冷水として混合栓32から給湯対象30に向けた温水の給湯に利用される。つまり、混合栓32から給湯対象30に向けた温水の給湯を滞らせずに済む。従って、消費電力の大きい電気ヒータ式即湯器を用いることなく、給湯システム100全体の熱利用効率を向上させるとともに、温度の低下を抑えた温水の速やかなる給湯を可能とする。
【0035】
また、補助貯湯槽54の水位が所定水位Lthを下回る場合であっても、給湯管2内に滞留する温水を、流路切り替え弁52の第3流路を介して排出管57より一旦排出した上で、貯湯槽22の高温の温水を補助貯湯槽54に補給する仕組みを採用する。この結果、補助貯湯槽54に貯蔵される温水の温度低下を抑えることができる。
【0036】
以上、本実施形態について説明したが、前述した実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る給湯システムの全体構成の一例を示した図である。
【図2】本発明の実施形態に係る給湯制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に係る給湯制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0038】
2、4 給湯管
5 給水管
10 給水源
32 混合栓
22 貯湯槽
50 給湯制御装置
51 給水阻止弁
52 流路切り替え弁
520 入力ポート
521、522、523 出力ポート
53 温度センサ
56 連結管
57 排出管
58 連結部材
59 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温水を貯蔵する貯湯槽を備え、当該貯湯槽から給湯される温水と給水源から給水される冷水とを混合栓により混合して給湯する給湯システムであって、
入水ポートと、第1出水ポートと、第2出水ポートと、を少なくとも有し、当該入水ポートから当該第1出水ポートへの第1流路、又は当該入水ポートから当該第2出水ポートへの第2流路に切り替え可能な流路切り替え弁と、
前記貯湯槽と前記入水ポートとの間に配管される第1給湯管と、
前記第1出力ポートと前記混合栓との間に配管される第2給湯管と、
前記第2給湯管上に配設され、前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記貯湯槽から供給された温水を貯蔵する補助貯湯槽と、
前記給水源から前記混合栓への冷水の給水を弁閉により阻止可能な給水阻止弁と、
前記給水阻止弁と前記混合栓との間に配管される給水管と、
前記第2出力ポートと前記給水管とを連結させる連結管と、
前記第1給湯管内の温水の温度を検出する温度センサと、
前記貯湯槽の温水が前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記補助貯湯槽に供給されている状態で前記温度センサにより検出された検出温度が所定温度を下回る場合、前記検出温度が前記所定温度を上回るまで、前記給水阻止弁を閉じるとともに前記第1給湯管、前記第2流路、前記連結管を介して前記貯湯槽の温水を前記給水管に排出する制御を行うコントローラと、
を有することを特徴とする給湯システム。
【請求項2】
請求項1に記載の給湯システムであって、
前記流路切り替え弁は、第3出水ポートを更に有し、前記第1流路、前記第2流路、又は前記入水ポートから前記第3出力ポートへの第3流路に切り替え可能であり、
前記第3出力ポートと接続され前記第1給湯管内の水を排出する排出管と、
前記補助貯湯槽の水位を検出する水位センサと、を更に備え、
前記コントローラは、前記水位センサにより検出された検出水位が所定水位を下回る場合、前記貯湯槽の温水を前記第1給湯管、前記第3流路を介して前記排出管より排出する制御を行うこと、
を特徴とする給湯システム。
【請求項3】
温水を貯蔵する貯湯槽を備え、当該貯湯槽から給湯される温水と給水源から給水される冷水とを混合栓により混合して給湯する給湯システムに設けられ、当該貯湯槽から当該混合栓に向けた当該貯湯槽の温水の給湯を制御する給湯制御装置であって、
前記給水源と前記混合栓との間に配管される給水管上に設けられ、前記給水源から前記混合栓への冷水の給水を弁閉により阻止可能な給水阻止弁と、
入水ポートと、第1出水ポートと、第2出水ポートと、を少なくとも有し、当該入水ポートから当該第1出水ポートへの第1流路、又は当該入水ポートから当該第2出水ポートへの第2流路に切り替え可能であり、当該入水ポートは、前記貯湯槽の温水を給湯する第1給湯管と接続され、当該第1出水ポートは、前記貯湯槽の温水を前記混合栓に向けて給湯する第2給湯管と接続され、当該第2出水ポートは、前記給水管と連結させる連結管と接続される流路切り替え弁と、
前記第2給湯管上に配設され、前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記貯湯槽から供給された温水を貯蔵する補助貯湯槽と、
前記第1給湯管内の温水の温度を検出する温度センサと、
前記貯湯槽の温水が前記第1給湯管、前記第1流路を介して前記補助貯湯槽に供給されている状態で前記温度センサにより検出された検出温度が所定温度を下回る場合、前記検出温度が前記所定温度を上回るまで、前記給水阻止弁を閉じるとともに前記第1給湯管、前記第2流路、前記連結管を介して前記貯湯槽の温水を前記給水管に排出する制御を行うコントローラと、
を有することを特徴とする給湯制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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