説明

線材移送装置、線材測定ユニット、先付機、および線材加工装置

【課題】簡単な構成で線材の表面の変形を抑えて、線材を移送可能な線材加工装置を提供する。
【解決手段】クランプユニット360は、往復移動可能な第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bと、第一ブロック361Aと第二ブロック361Bとの間に設けられ、線材210を挿通可能な挿通部364Aと、挿通部364Aと連続し互いに対向して、探傷装置に向かうに従って線材210の外周部から離隔して傾斜する案内面365A、365Bと、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bと相対的に往復移動可能な第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bと、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bに設けられ、案内面365A、365Bに当接するカム面368A1、368B1および線材210の外周面と対向する保持面369A、369Bを有する第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bを具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材を移送方向に移送する線材移送装置、線材を移送方向に移送するとともに線材を測定する線材測定ユニット、線材を所定時間移送する先付機、および移送された線材を加工する線材加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば長尺状の線材を所定方向に移送する線材移送装置を備え、この線材移送装置により移送する際に線材を加工する線材加工装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に記載の従来例は、加工ダイス穴型中心を軸線とする後方において、素材金属棒を挟み押込みする機構と、このダイスの前方で素材金属棒を挟み引抜きする機構と、を備えた金属棒の連続加工機である。
この連続加工機の素材金属棒を挟み押込みする機構および素材金属棒を挟み引抜きする機構は、素材金属棒を把握して駆動する一対の相互に向かい合った連続シューと、このシューにおける素材金属棒を把握する面と反対側の面から連続シューを素材金属棒に押し付ける油圧シリンダと、を有している。この素材金属棒が加圧保持された状態で連続シューが駆動することにより、素材金属棒は移送される。
特許文献2に記載の従来例は、フックの端部に係合するとともに取付軸を回動中心として回動可能とされた一対の万力を備え、フックを牽引することで、一対の万力の先端部で加工材を銜える装置である。
【0004】
【特許文献1】特開平3−254311号公報
【特許文献2】特開昭48−102062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の従来例では、例えば、油圧シリンダが素材金属棒に向かって強く連続シューを押し付けた場合、この油圧シリンダの押し付ける力が強すぎると、素材金属棒の外周部を変形させるおそれがある。
特許文献2に記載の従来例では、万力を回動させる機構であるため、万力の回動端部に押圧力が集中し、加工材の外周部を変形させるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような点などに鑑みて、簡単な構成で線材の変形を抑えて、線材を移送可能な線材移送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、線材を移送方向に移送する線材移送装置であって、前記線材の移送方向と略平行に往復移動可能に設けられた第一ブロックおよび第二ブロックと、これらの第一ブロックおよび第二ブロックとの間に形成されるとともに前記線材を移送方向に挿通可能な第一挿通部と、この第一挿通部に連続するとともに前記第一ブロックと前記第二ブロックとの互いに対向する面に前記線材の移送方向に交差する方向にそれぞれ傾斜して形成された案内面と、前記第一ブロックおよび第二ブロックに対して相対的に往復移動可能にそれぞれ設けられた第一駆動部および第二駆動部と、これらの第一駆動部および第二駆動部との間に形成されるとともに前記線材を移送方向に挿通可能な第二挿通部と、前記第一駆動部および第二駆動部にそれぞれ設けられ、前記案内面にそれぞれ案内されるとともに前記第一ブロックと前記第二ブロックとの進退に伴って互いに近接離隔させるカム面がそれぞれ形成された第一保持部材および第二保持部材と、を具備し、前記第一保持部材と前記第二保持部材との前記線材の外周面と対向する部分には前記線材を軸方向に沿って所定長さで保持する保持面がそれぞれ形成されたことを特徴とする線材移送装置である。
【0008】
この線材移送装置によれば、第一ブロックおよび第二ブロックに向かって第一駆動部および第二駆動部を移動させると、第一保持部材および第二保持部材は、案内面に案内されて、線材に近接する。そして、第一保持部材および第二保持部材に設けられた保持面は、線材の外周面に略平行に移動して線材を保持する。この状態で、第一保持部材および第二保持部材が線材の移送方向に移動すると、線材は保持面に保持された状態で移送される。
このため、第一保持部材および第二保持部材の保持面は、線材の外周面と略平行となる状態で線材を所定の長さに渡り保持するので、線材の外周面にかかる圧力が小さくなり、線材の変形を抑えることができる。
【0009】
本発明では、前記第一保持部材と前記第二保持部材とは、前記線材の移送経路を挟んで対向配置されることが好ましい。
この線材移送装置によれば、第一保持部材および第二保持部材は、一対の保持面が略平行となる状態で線材を保持することができるので、線材の変形をさらに抑えて、移送しやすくなる。
【0010】
本発明の線材測定ユニットは、前述の構成の線材移送装置と、前記第一ブロックおよび第二ブロックを駆動する駆動機構と連結され前記線材移送装置により移送された前記線材を測定する線材測定装置と、を具備したことを特徴とする。
この線材測定ユニットによれば、線材移送装置は、第一駆動機構により線材測定装置と同時に移動するので、線材測定装置に接触して干渉することがない。また、駆動機構は、線材移送装置と同時に線材測定装置を移動するので、線材測定装置を移動させるための駆動機構を新たに設ける必要がない。そして、線材移送装置が線材を移送した後、元の位置に後退すると同時に、線材測定装置も後退して線材を測定できるので、例えば、保持部材の保持面により線材に傷が付いた場合に、いち早く線材を測定することができる。
【0011】
前記線材測定装置は、前記線材の外周部の傷部分を探知する探傷装置と、前記線材の移送方向に略直交する方向である幅寸法を測定する測長装置と、を具備した構成が好ましい。
この線材測定ユニットによれば、線材測定ユニットは、後退方向へ移動する際に、線材の外周部の傷部分を探知するとともに、線材の移送方向に略直交する方向である幅寸法すなわち、直径を測定することができる。
【0012】
本発明の先付機は、前述の構成の線材測定ユニットと、この線材測定ユニットと前記線材を供給する線材供給装置との間に設けられ、前記線材供給装置から供給された前記線材を所定形状に加工する第一加工機と、前記線材移送装置を所定時間駆動させる駆動制御部と、を具備したことを特徴とする。
この先付機によれば、駆動制御部は、線材測定ユニットを所定時間駆動させることができるので、線材測定ユニットが第一加工機により加工された線材を移送する動作および移送された線材を測定する動作と、第一加工機が線材供給装置から供給された前記線材を所定形状に加工する動作と、を繰り返すことができる。そして、所定の長さ寸法分線材を加工することができる。
【0013】
本発明の線材加工装置は、前述の構成の先付機と、この先付機により移送された前記線材を所定形状に加工する第二加工機と、この第二加工機における前記線材の移送方向に設けられ、前記第二加工機により加工された前記線材を引き出し可能であるとともに、前記線材を巻き取り可能な巻取機とを具備し、前記巻取機は、前記線材を巻き取って支持する支持部と、この支持部に巻き取られた前記線材の外周部を押さえる押さえロールと、この押さえロールを前記巻取機に巻き取られた前記線材の外周部に向けて付勢する付勢機構とを具備したことを特徴とする。
この線材加工装置によれば、巻取機の支持部は、第二加工機により加工された線材を所定の巻き姿の状態に巻き取って線材を支持する。そして、第二加工機から線材の後端部が移送されると、付勢機構は、巻き取られた線材の外周部に向けて押さえロールを押しつける。この状態では、付勢機構によって押さえロールは、常時線材コイルの外周部を押さえつけているので、線材コイルにスプリングバックが生じても、線材の先端部が飛び跳ねたりしない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明にかかる一実施の形態の線材加工装置を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明における一実施の形態にかかる線材加工装置の概略構成を示す正面図である。図1において、100は、線材供給装置としてのショットブラスト200から供給された長尺断面略円形状の線材210を移送して加工する線材加工装置である。この線材加工装置100は、線材210の長手方向で略直列状に、ショットブラスト200から供給された線材210を移送する先付機300と、この先付機300により移送された線材210を加工する第二加工機としてのリアダイス400と、このリアダイス400により加工された線材210を巻き取る巻取機としての巻取ロール500と、を有している。
【0016】
先付機300は、図2および図3に示すように、線材210の移送方向であるショットブラスト200から巻取ロール500に向かう方向で略直列状に、フロントダイス310と、線材測定ユニット320と、を有している。また、先付機300は、フロントダイス310と、線材測定ユニット320を移動可能に載置する略平板状の載置台340と、載置台340を支持するテーブル330と、テーブル330の内部に設けられて、載置台340を線材210の長手方向と略平行に移動させる駆動機構としての駆動用シリンダ350と、駆動用シリンダ350を駆動制御する駆動制御部とを有している。載置台340は、具体的にはピストンロッドを介して駆動用シリンダ350に連結されている。
【0017】
フロントダイス310は、ショットブラスト200から供給された線材210が挿通されるフロントダイス本体311と、このフロントダイス本体311の側面に設けられたガイドロール312と、水平方向である線材210の移送方向と略直交する方向にフロントダイス本体311を移動可能に保持する一対のガイドレール313と、を有している。
【0018】
フロントダイス本体311には、図11に示すように、線材210が長手方向に挿通可能なフロント挿通孔314が設けられている。このフロント挿通孔314は、略円形状であり、直径が線材210の移送方向と略直交する状態に設けられている。また、フロント挿通孔314は、直径が線材210の移送方向であるショットブラスト200からクランプユニット360に向かうにしたがって、線材210の直径よりも小さくなる形状に設けられている。また、このフロント挿通孔314の直径は、所定の大きさに変更可能に設けられている。すなわち、フロント挿通孔314は、ショットブラスト200から供給された線材210の断面形状を所定の形状に加工可能に設けられている。なお、フロント挿通孔314の形状は、略円形に限られず、略楕円形、略四角形などでもよい。
【0019】
また、ガイドロール312は、略円板状に形成され、平面方向が線材210の移送方向と略平行であるとともに、鉛直方向に隣接して一対設けられている。これらのガイドロール312は、フロントダイス310をガイドレール313に沿って移動させた際、外周縁が線材210の周面に当接可能に設けられている。これらのガイドロール312は、線材210をリアダイス400で加工する際に、所定方向に回動して、線材210をリアダイス400に向かう方向に移送可能に設けられている。
【0020】
線材測定ユニット320は、線材210の移送方向であるフロントダイス310からリアダイス400に向かう方向で略直列状に、線材移送装置としてのクランプユニット360と、線材測定装置370と、を有している。すなわち、クランプユニット360および線材測定装置370は、長尺状の線材210が略直線状を維持できる状態で設けられている。
【0021】
クランプユニット360は、図3から図6に示すように、一体に形成された第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bと、これら第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bと相対的に移動するとともに、一体に形成された第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bと、を有している。
また、第一ブロック361Aと調整用シリンダ362Aとの間、および第二ブロック361Bと調整用シリンダ362Bとの間には、ガイド軸支持部367A、367Bがそれぞれ設けられている。これらガイド軸支持部367A、367Bは、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bを線材210の移送方向と略平行に案内するガイド軸366A、366Bを支持する状態でそれぞれ設けられている。
【0022】
そして、ガイド軸支持部367A、367Bにおける線材210の移送方向と略平行であるそれぞれの側面には、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bを線材210の移送方向と略平行に往復移動させる調整用シリンダ362A、362Bがそれぞれ設けられている。第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、具体的にはピストンロッドを介して調整用シリンダ362A、362Bにそれぞれ連結されている。また、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bの底部には、図6に示すように、油圧式である調整用シリンダ362A、362Bにオイルを流動させるためのオイル流動部362A1が設けられている。
【0023】
そして、第一ブロック361Aと第二ブロック361Bとの間には、線材210が、挿通可能な第一挿通部364Aが形成されている。この第一挿通部364Aには、線材210のフロントダイス310から線材測定装置370に向かうにしたがって、線材210の外周面から離隔する方向に傾斜するとともに、互いに対向する案内面365A、365Bがそれぞれ設けられている。
【0024】
第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bにおいて線材測定装置370に対向する状態でそれぞれ設けられている。また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、略長方形平板状で、平面方向が線材210の移送方向と略直交するとともに、長手方向が水平方向である状態に設けられている。
【0025】
また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bとの間には、線材210が挿通可能な第二挿通部364Bが設けられている。具体的には、第二挿通部364Bは、線材210が略直線状を維持する状態で、移送方向に移送可能に形成されている。
【0026】
また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bには、案内面365A、365Bにそれぞれ案内される略楔形状の第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bが一対配設されている。これら第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bから距離が等しい位置に設けられている。これら第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bには、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bとの移動にともなって、互いに近接離隔させるカム面368A1、368B1がそれぞれ設けられている。また、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、線材210の外周面と略平行である保持面369A、369Bをそれぞれ有している。そして、調整用シリンダ362A、362Bのそれぞれのピストンロッドを前進動作させることにより、案内面365A、365Bとカム面368A1、368B1とのそれぞれの当接部分が移動し、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、所定方向に移動して所定移動位置に位置決めされる。
【0027】
例えば、調整用シリンダ362A、362Bのそれぞれのピストンロッドを後退動作させると、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bにそれぞれ近接する。この際、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、線材測定装置370からフロントダイス310に向かって案内面365A、365Bを移動するとともに、保持面369A、369Bは、線材210の外周部にそれぞれ近接する方向に移動して、線材210の外周面に当接する。
また、例えば、調整用シリンダ362A、362Bのそれぞれのピストンロッドを前進動作させると、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bからそれぞれ離隔する方向に移動する。この際、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、フロントダイス310から線材測定装置370に向かって案内面365A、365Bを移動するとともに、保持面369A、369Bは、線材210の外周部からそれぞれ離隔する方向に移動する。
【0028】
図1から図3に戻って、測定ユニット320は、クランプユニット360における線材210の移送方向に、線材210を測定する線材測定装置370を有している。そして、線材測定装置370は、線材210の外周部の傷部分を測定する探傷装置371と、線材210の直径を測定する測長機372と、を有している。
【0029】
探傷装置371は、駆動用シリンダ350のピストンロッドを後退動作させた際、つまり載置台340がリアダイス400からショットブラスト200に向かう移動経路上で、線材210を測定可能に制御する図示しない測定制御部を有している。探傷装置371は、渦流探傷式装置であり、線材210に交流を流したコイルを接近させて渦電流を生み、傷による渦電流分布の差異から電圧の変化を検出している。探傷装置371は、例えば、放射線式装置、X線式装置、超音波式装置などでもよい。
【0030】
測長機372も同様に、駆動用シリンダ350のピストンロッドを後退動作させた際、つまり載置台340がリアダイス400からショットブラスト200に向かう移動経路上で、線材210を測定可能に制御する図示しない測定制御部を有している。この測長機372は、レーザ式測長機である。
【0031】
測長機372と巻取ロール500との間には、線材210を加工する第二加工機としてのリアダイス400が設けられている。このリアダイス400は、測長機372により測長された線材210を挿通するリアダイス本体410と、このリアダイス本体410を支持するリアダイス台420と、を有している。
【0032】
リアダイス本体410には、線材210が長手方向に挿通可能な図示しないリア挿通孔が設けられている。このリア挿通孔は、略円形状であり、直径が線材210の移送方向と略直交する状態に形成されている。そして、リア挿通孔の直径は、線材210の移送方向である測長機372から巻取ロール500に向かうにしたがって、線材210の直径よりも小さくなる形状に設けられている。また、このリア挿通孔の直径は、所定の大きさに変更可能に設けられている。すなわち、リア挿通孔は、測長機372により測定された線材210の断面形状を所定の形状に加工可能に設けられている。なお、リア挿通孔の断面形状は、略円形に限られず、略楕円形、略四角形などでもよい。
【0033】
リアダイス本体410には、図7に示すように、線材210が略直線状になる状態にリア挿通孔が形成されている。また、リアダイス台420には、支持部としての巻取ロール本体510に対向する側面において、押さえロール531Aを支持する支持片535Aが設けられている。そして、線材210の移送方向と略平行である側面には、押さえロール531Aを巻取ロール本体510に向かって押圧する付勢機構としてのロール用シリンダ540Aが設けられている。
【0034】
巻取ロール500は、リアダイス400から移送された線材210を巻き取る巻取ロール本体510と、この巻取ロール本体510の上方に隣接して設けられた略円板状の巻取ガイドロール520と、この巻取ロール本体510の下方近傍に一対設けられた略円板状の押さえロール531A、531Bと、を有している。
【0035】
巻取ロール本体510は、図7および図8に示すように、略ドラム状であり、平面方向が線材210の移送方向と略平行に設けられているとともに、所定方向に回動可能に設けられている。また、巻取ロール本体510は、外周部において、線材210が所定回数巻き取られている。そして、巻取ロール本体510は、線材210を所定回数巻き取った後、線材210の移送方向と略平行である巻取ロール500から離隔する方向に向かって、線材210を移送可能に設けられている。
【0036】
巻取ガイドロール520は、直径が巻取ロール本体510の直径よりも小さい状態に形成されている。この巻取ガイドロール520は、巻取ロール本体510の回動力により回動可能に設けられている。また、巻取ガイドロール520の外周面は、巻取ロール本体510の外周面とともに線材210の外周部に当接する状態に設けられている。
【0037】
押さえロール531Aは、略円板状で、平面が巻取ロール本体510の平面方向と略平行である。また、押さえロール531Aは、ロール軸532Aおよび支持アーム533Aを介して、支持軸534Aに回動可能に支持されている。また、この支持軸534Aは、リアダイス台420に取り付けられた支持片535Aに回動可能に設けられている。
【0038】
また、押さえロール531Bは、巻取ロール本体510に近接する位置で、巻取ロール本体510の外周部と対向する状態に設けられたロール支持部550に取り付けられている。押さえロール531Bは、平面が巻取ロール本体510の平面方向と略平行である。また、押さえロール531Bは、ロール軸532Bおよび支持アーム533Bを介して、支持軸534Bに回動可能に支持されている。また、この支持軸534Bは、ロール支持部550に取り付けられた支持片535Bに設けられている。また、ロール支持部550には、押さえロール531Bを巻取ロール本体510に向かって押圧する付勢機構としてのロール用シリンダ540Bが設けられている。
【0039】
ロール用シリンダ540A、540Bは、それぞれのピストンロッドを介して、支持アーム533A、533Bに連結している。ロール用シリンダ540A、540Bは、それぞれのピストンロッドが支持アーム533A、533Bを巻取ロール本体510に向かってそれぞれ押圧するために、長手方向が線材210の移送方向と略平行に設けられている。
例えば、ロール用シリンダ540A、540Bのそれぞれのピストンロッドを前進動作させると、押さえロール531A、531Bは、巻取ロール本体510に巻き取られた線材210の外周部から離隔した位置から外周部に近接する方向に移動する。
また、例えば、ロール用シリンダ540A、540Bのそれぞれのピストンロッドを後退動作させると、押さえロール531A、531Bは、巻取ロール本体510に巻き取られた線材210の外周部に近接する位置から離隔する方向に移動する。
【0040】
次に、本実施形態の先付機の作用を図9から図12を参照しながら説明する。図9(A)は原点位置の状態を示している。この状態では、駆動用シリンダ350のピストンロッドを後退動作させているために、駆動用シリンダ350を設けた載置台340は、フロントダイス310に近接した状態である。つまり、クランプユニット360も、フロントダイス310に近接した状態である。また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bからそれぞれ離隔する状態にある。
このとき、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、図11(A)に示すように、調整用シリンダ362A、362Bのそれぞれのピストンロッドを前進動作させているため、案内面365A、365Bにおける線材210から最も離隔する位置にあるとともに、保持面369A、369Bも線材210から離隔している。
【0041】
この状態から、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、図9(B)に示すように、調整用シリンダ362A、362Bのそれぞれのピストンロッドを後退動作させることにより探傷装置371に近接する位置から第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bに近接する方向に移動する。
このとき、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、図11(B)に示すように、案内面365A、365Bにおける線材210から離隔する位置から線材210に近接する方向に移動するとともに、保持面369A、365Bは、線材210の外周面に当接する。
【0042】
そしてこの状態から、クランプユニット360は、図9(C)に示すように、駆動用シリンダ350のピストンロッドを前進動作させることにより、フロントダイス310に近接する位置からリアダイス400に近接する方向に所定距離分移動する。また、駆動用シリンダ350を設けた載置台340は、クランプユニット360とともに、探傷装置371および測長機372も載置しているので、探傷装置371および測長機372も移送方向に所定距離分移動する。つまり、クランプユニット360と、探傷装置371との間隙幅は、それぞれ略等しい状態に維持されて移動する。
このとき、線材210は、図11(C)に示すように、一対の保持面369A、369Bにより保持されているので、フロントダイス310からリアダイス400に向かう方向に移送される。そして、ショットブラスト200から供給された線材210は、フロントダイス310のフロント挿通孔314に挿通されると同時に、所定の形状に加工される。
【0043】
第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bがフロントダイス310から所定距離分離隔すると、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、図10(D)に示すように、調整用シリンダ362A、362Bのそれぞれのピストンロッドを前進動作させることにより第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bから探傷装置371に近接する方向に移動する。
このとき、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、図12(D)に示すように、案内面365A、365Bの線材210の外周部に近接する位置から線材210の外周部から離隔する方向に移動するとともに、保持面369A、369Bは、線材210の周面から離隔する。
【0044】
そして、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bが第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bから離隔すると、クランプユニット360は、図10(E)に示すように、駆動用シリンダ350のそれぞれのピストンロッドを後退動作させることにより、線材210の移送方向に対して後退方向に所定距離分移動して、リアダイス400に近接する位置からフロントダイス310に近接する方向に移動する。また、駆動用シリンダ350を設けた載置台340も移動するので、探傷装置371および測長機372も後退方向に所定距離分移動するとともに、線材210の測定を行う。
このとき、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、図12(E)に示すように、保持面369A、369Bが線材210の周面から離隔した状態でクランプユニット360が所定距離分後退方向に移動するので、元の初期位置に復帰される。
この操作を繰り返すことにより、線材210の先端部分は、リアダイス400に移送される。
【0045】
次に、本実施形態の巻取機の作用について図13を参照しながら説明する。リアダイス本体410から移送された線材210は、巻取ロール本体510に所定回数巻き取られて、巻取ロール500から離隔する方向に移送される。この際、ロール用シリンダ540A、540Bのそれぞれのピストンロッドを後退動作させて押さえロール531A、531Bが巻取ロール本体510から最も離れた状態にして、線材210との干渉を防止する。また、巻取ガイドロール520は、線材210の外周部に当接する状態で、巻取ロール本体510の回動力により回動している。
【0046】
線材210の後端部分がリアダイス400から移送されてきたら、ロール用シリンダ540A、540Bのそれぞれのピストンロッドを前進動作させて押さえロール531A、531Bが線材210の外周部を押圧する状態にする。
【0047】
[実施形態の効果]
本実施形態の先付機300によれば、クランプユニット360は、駆動用シリンダ350により線材210の移送方向と略平行に往復可能な第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bと、これら第一ブロック361Aと第二ブロック361Bとの間に設けられ、線材210を移送方向に挿通可能な挿通部364Aと、挿通部364Aに設けられ、線材210の外周部から離隔するにしたがって、フロントダイス310に近接する位置から探傷装置371に向かう方向に傾斜した案内面365A、365Bと、調整用シリンダ362A、362Bにより駆動される第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bと、これら第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bに設けられ、案内面365A、365Bにより案内される第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bと、を備えている。そして、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、案内面365A、365Bに当接するカム面368A1、368B1および線材210の外周面と略平行である保持面369A、369Bを有している。
【0048】
このクランプユニット360によれば、保持面369A、369Bは、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bが移動して線材210を保持する状態になる。これら第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bの移動により線材210の外周部にかかる圧力は、保持面369A、369Bによりそれぞれ分散されるので、線材210は変形されにくくなる。
また、第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bが線材210を保持した状態で、駆動用シリンダ350のピストンロッドを前進動作させることにより、クランプユニット360は線材210を移送する。この際、線材210の外周部にかかる圧力は、保持面369A、369Bにより分散されるので、線材210は変形しにくくなる。
【0049】
また、フロントダイス310は、ショットブラスト200と、探傷装置371との間に設けられている。
このため、フロントダイス310は、ショットブラスト200から供給された線材210を所定の形状に加工するとともに、線材210の表面の傷部分を減少させるので、探傷装置371の誤動作を防止できる。
【0050】
また、駆動用シリンダ350を設けた載置台340は、クランプユニット360と、線材測定装置370と、を載置している。
このため、駆動用シリンダ350のピストンロッドを前進動作させても、クランプユニット360は、線材測定装置370と所定の間隙を維持した状態で移動するので、線材測定装置370と干渉しない。また、駆動用シリンダ350のピストンロッドを作動させることにより、線材210の移送および測定を繰り返し行わせることができる。
【0051】
また、調整用シリンダ362A、362Bは、ガイド軸支持部367A、367Bの側面にそれぞれ設けられている。
このため、載置台340に調整用シリンダ362A、362Bを配置する領域を設ける必要がないので、載置台340が小さくて済む。そして、先付機の設置領域を小さくできる。
【0052】
また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、案内面365A、365Bに案内される一対の第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bを有している。
このため、挿通部364Aに第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bを収容することができるので、クランプユニット360における線材210の移送方向と略平行となる長さ寸法を小さくすることができる。
【0053】
また、クランプユニット360および線材測定装置370は、長尺状の線材210が直線状を維持できる状態で設けられている。
このため、クランプユニット360は、線材210を移送する際に、線材210を保持する保持力が分散しにくい状態に設けられているので、線材210を移送しやすくなる。
【0054】
また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bには、案内面365A、365Bに案内されて、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bから距離が等しい位置に略楔形状の第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bが一対配設されている。
このため、保持面369A、369Bが線材210の外周部に当接した状態でクランプユニット360が移動すると、それぞれの第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bは、略均等に線材210からそれぞれ応力を受けるので、線材210を移送させやすくなる。
【0055】
また、巻取ロール500は、線材210を支持する巻取ロール本体510と、巻取ロール本体510の上方に隣接して設けられ線材210の外周部を押さえる巻取ガイドロール520と、この巻取ロール本体510の下方近傍に一対設けられるとともに線材210の外周部を押さえる押さえロール531A、531Bと、これら押さえロール531A、531Bを線材210の外周部に向けて付勢するロール用シリンダ540A、540Bとを備えている。
【0056】
このため、線材210の後端部がリアダイス400から移送されてきた際に、巻取ロール本体510で支持されている線材210の外周部は押さえロール531A、531Bにより常時押しつけられているため、線材210にスプリングバックが生じても、線材210の後端部が飛び跳ねることを防止できる。そのため、線材210の損傷を防止することができる。
【0057】
なお、本発明は、上述した実施の一形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0058】
例えば、前記実施の形態では、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、一体に設けられ、略長方形平板状で平面方向が線材210の移送方向と略直交しており、長手方向が水平方向である状態に設けられている構成を示したが、これに限られない。例えば、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、長手方向が鉛直方向である状態に設けられていてもよい。この場合、案内面365Aは、フロントダイス310から線材測定装置370に向かうにしたがって、載置台340に近接する位置から載置台340から離隔する方向に傾斜する。また、案内面365Bは、フロントダイス310から線材測定装置370に向かうにしたがって、載置台340から離隔する位置から載置台340に近接する方向に傾斜する。
【0059】
また、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bには、案内面365A、365Bに案内されて、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bから距離が等しい位置に略楔形状の第一保持部材368Aおよび第二保持部材368Bが一対配設されている構成を示したが、これに限られない。例えば、第一保持部材368Aは、案内面365Aに固定されていてもよい。この場合、この固定された第一保持部材368Aは、第二保持部材368Bとともに線材210を保持して移送してもよい。
【0060】
また、前記実施の形態では、案内面365A、365Bは、線材210のフロントダイス310から線材測定装置370に向かうにしたがって、線材210の外周面から離隔する方向に傾斜する構成を示したが、これに限られない。例えば、案内面365A、365Bは、線材測定装置370からフロントダイス310に向かうにしたがって、線材210の外周部から離隔する状態に設けられていてもよい。この場合、第一ブロック361Aおよび第二ブロック361Bは、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bと探傷装置371との間に設けられる。そして、第一駆動部363Aおよび第二駆動部363Bは、載置台340に連結されて、駆動用シリンダ350のピストンロッドの前進動作により線材210を移送する。
【0061】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明における一実施の形態にかかる線材加工装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】前記実施の形態における線材加工装置の先付機の正面図である。
【図3】前記実施の形態における先付機の平面図である。
【図4】前記実施の形態における先付機のクランプユニットの平面図である。
【図5】前記実施の形態における先付機のクランプユニットの正面図である。
【図6】前記実施の形態におけるクランプユニットの第二駆動部周辺の断面図である。
【図7】前記実施の形態における線材加工装置の巻取ロールの正面図である。
【図8】前記実施の形態における巻取ロールの平面図である。
【図9】前記実施の形態における先付機の動作(A)から(C)を示す正面図である。
【図10】前記実施の形態における先付機の動作(D)および(E)を示す正面図である。
【図11】前記実施の形態における先付機の動作(A)から(C)を示す平面図である。
【図12】前記実施の形態における先付機の動作(D)および(E)を示す平面図である。
【図13】前記実施の形態における巻取ロールの動作を示す正面図である。
【符号の説明】
【0063】
100…線材加工装置
210…線材
300…先付機
310…第一加工機としてのフロントダイス
320…線材測定ユニット
350…駆動機構としての駆動用シリンダ
360…線材移送装置としてのクランプユニット
361A…第一ブロック
361B…第二ブロック
363A…第一駆動部
363B…第二駆動部
364A…第一挿通部
364B…第二挿通部
365A、365B…案内面
368A…第一保持部材
368B…第二保持部材
368A1、368B1…カム面
369A、369B…保持面
370…線材測定装置
400…第二加工機としてのリアダイス
500…巻取機としての巻取ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線材を移送方向に移送する線材移送装置であって、
前記線材の移送方向と略平行に往復移動可能に設けられた第一ブロックおよび第二ブロックと、
これらの第一ブロックおよび第二ブロックとの間に形成されるとともに前記線材を移送方向に挿通可能な第一挿通部と、
この第一挿通部に連続するとともに前記第一ブロックと前記第二ブロックとの互いに対向する面に前記線材の移送方向に交差する方向にそれぞれ傾斜して形成された案内面と、
前記第一ブロックおよび第二ブロックに対して相対的に往復移動可能にそれぞれ設けられた第一駆動部および第二駆動部と、
これらの第一駆動部および第二駆動部との間に形成されるとともに前記線材を移送方向に挿通可能な第二挿通部と、
前記第一駆動部および第二駆動部にそれぞれ設けられ、前記案内面にそれぞれ案内されるとともに前記第一ブロックと前記第二ブロックとの進退に伴って互いに近接離隔させるカム面がそれぞれ形成された第一保持部材および第二保持部材と、
を具備し、
前記第一保持部材と前記第二保持部材との前記線材の外周面と対向する部分には前記線材を軸方向に沿って所定長さで保持する保持面がそれぞれ形成された
ことを特徴とする線材移送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の線材移送装置において、
前記第一保持部材と前記第二保持部材とは、前記線材の移送経路を挟んで対向配置された
ことを特徴とする線材移送装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の線材移送装置と、
前記第一ブロックおよび第二ブロックを駆動する駆動機構と連結され前記線材移送装置により移送された前記線材を測定する線材測定装置と、
を具備したことを特徴とする線材測定ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の線材測定ユニットにおいて、
前記線材測定装置は、前記線材の外周部の傷部分を探知する探傷装置と、前記線材の移送方向に略直交する方向である幅寸法を測定する測長装置と、
を具備したことを特徴とする線材測定ユニット。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の線材測定ユニットと、
この線材測定ユニットと前記線材を供給する線材供給装置との間に設けられ、前記線材供給装置から供給された前記線材を所定形状に加工する第一加工機と、
前記線材移送装置を所定時間駆動させる駆動制御部と、
を具備したことを特徴とする先付機。
【請求項6】
請求項5に記載の先付機と、
この先付機により移送された前記線材を所定形状に加工する前記第二加工機と、
この第二加工機における前記線材の移送方向に設けられ、前記第二加工機により加工された前記線材を引き出し可能であるとともに、前記線材を巻き取り可能な巻取機と
を具備し、
前記巻取機は、前記線材を巻き取って支持する支持部と、この支持部に巻き取られた前記線材の外周部を押さえる押さえロールと、この押さえロールを前記巻取機に巻き取られた前記線材の外周部に向けて付勢する付勢機構と
を具備したことを特徴とする線材加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−296232(P2008−296232A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142011(P2007−142011)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(390029089)高周波熱錬株式会社 (288)
【Fターム(参考)】