説明

締付バンド

【課題】一端部に取り付けた他端部が一端部から外れるおそれのない締付バンドを提供する。
【解決手段】 一端部25の先端を径方向外側へ起立させ、この起立部33に形成した孔29に他端部26の取付部31を挿通し、一対の爪部28を加締工具で加締めてブーツバンド16に締付力を付与することにより、取付部31の先端部位に設けた径方向内側に延びる嵌合爪32を、一端部25に形成した凹溝30に嵌合させる。起立部33の先端を周方向でに屈曲させ、この屈曲部34を取付部31に重ね合わせる。取付部31は中間部27よりも拡径させ、かつ、起立部33の孔29よりも幅狭とし、嵌合爪32は取付部31よりも幅狭とする。また、取付部31の基部37の内周面38と起立部33の基部35の内周面36をR形状とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車や各種産業機械に用いられ、回転トルクを伝達する等速自在継手のブーツ取付部などに使用される締付バンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
締付バンドは、例えば等速自在継手において、外輪とブーツの取付部分などに使用され、ブーツバンドと呼ばれることが多い。締付バンドの等速自在継手以外の使用例としては、水道の蛇口とホースの取付部分などが挙げられる。
【0003】
図6に従来の締付バンドを使用した摺動型等速自在継手の一つであるダブルオフセット型等速自在継手(DOJ)を示す(特許文献1参照)。
【0004】
この等速自在継手101は、一端が開口した外側継手部材である外輪102、内側継手部材である内輪103、ボール104、ケージ105を主要部とする。外輪102の内部には内部部品106が収容され、この内部部品106は、内輪103、ボール104、ケージ105で構成されている。外輪102の円筒状の内周面には軸方向に延びる複数の直線状のトラック溝107が形成され、内輪103の球面状の外周面には外輪102のトラック溝107と対をなす複数の直線状のトラック溝108が形成されている。外輪102のトラック溝107と内輪103のトラック溝108との間にはボール104が介在され、このボール104はケージ105のポケット109で保持されている。内輪103の軸孔111にはシャフト110がスプライン嵌合され、このシャフト110は、先端に取り付けられたサークリップ112により、軸孔111から抜け出るのが防止されている。
【0005】
外輪102の開口部は、樹脂製の蛇腹状ブーツ113で覆われている。このブーツ113は、大径端部114と、小径端部115と、大径端部114と小径端部115をつなぐ蛇腹状の中間部119とを有し、大径端部114は外輪102の開口端部120の外周面に取り付けられ、小径端部115はシャフト110の外周面に取り付けられ、それぞれの取り付け部分は締付バンドであるブーツバンド(116、117)を加締めて固定されている。
【0006】
外輪102の開口部側の内周面にはサークリップ118が取り付けられ、これにより、内部部品106が外輪102から抜け出るのが防止されている。
【0007】
さて、ブーツ113の大径端部114に取り付けられるブーツバンド116としては、図7に示すようなものが知られている。このブーツバンド116は、帯状部材を環状に成形したもので、外側重なり部125と、内側重なり部126と、外側重なり部125と内側重なり部126とをつなぐ中間部127とで主要部が構成される(特許文献2参照)。
【0008】
外側重なり部125の先端側部位には3つの係止孔132が等間隔に形成され、内側重なり部126の先端側部位には3つの係止爪131が等間隔で形成されている。ブーツバンド116を図7に示すように環状にする際、外側重なり部125を内側重なり部126に重ね合わせて、係止爪131と係止孔132が係合される。
【0009】
外側重なり部125には、係止孔132よりも中間部側に耳部128を有する。この耳部128は、外側重なり部125から立ち上がる一対の脚部129と、この一対の脚部129を先端部側でつなぐ架橋部130とで構成され、架橋部130には、耳部128の剛性を高めるために、周方向に延びる窪み部(符号省略)が形成されている。図6に示すように、ブーツ113の大径端部114を外輪102の開口端部120に取付固定する際、締付バンド116は、帯状の締付バンド116を図7に示すように環状にした後、同図中に白抜き矢印で示す方向に耳部128の脚部129を加締工具で加締めて図8(ダボ部の図示は省略)に示す状態にすることにより、締付力が付与される。なお、ブーツ113の小径端部115に取り付けられるブーツバンド117(図6参照)においても、これまでに説明したブーツバンド116と同じ形状である。
【特許文献1】特開2007−32642号公報
【特許文献2】特開2005−61586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
さて、特許文献2に開示されているブーツバンド116は、外側重なり部125の係止孔132と内側重なり部126の係止爪131を係合させて環状とするが、この構造であると、外部からの衝撃などで係止爪131が係止孔132から外れてブーツバンド116が緩み、外輪102の内部やブーツ113の内部に封入した潤滑成分が外部へ漏出するおそれがあった。
【0011】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、一端部に取り付けた他端部が一端部から外れるおそれのない締付バンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するための本発明の締付バンドは、一端部と、これに取り付ける他端部と、前記一端部と前記他端部をつなぐ中間部とを有する環状を成し、締付力の付与により縮径させる締付部を両端部側に設けた締付バンドであって、前記一端部の先端部位を径方向外側へ起立させ、その起立部に形成された孔に前記他端部の先端部位を挿通させて前記一端部に取付固定し、この他端部の取付部に、前記起立部を周方向に屈曲させた屈曲部を重ね合わせたことを特徴とする。ここで「締付力の付与により縮径させる締付部」とは、締付部で付与する締付力により、環状の締付バンドを縮径させることを意味する。
【0013】
この場合、一端部に取り付けた他端部の取付部が、外部からの衝撃などで一端部から外れようとしても、この取付部に重ね合わせた屈曲部により径方向内側へ押さえつけられるため、取付部が一端部から外れることがない。また、屈曲部を設ける際に、締付バンドに締付力を付与することもできる。
【0014】
前記他端部の取付部は、中間部よりも拡径させて形成するのが望ましい。この場合、取付部を一端部の起立部に形成された孔に挿通した後に、他端部の内径が一端部の内径よりも大きくなって浮き上がるのを防止することができる。この結果、締付バンドに締付力を付与する際、周方向で均一に締付力を付与することができるため、締付バンドの内側に配される取付部材(例えばブーツの端部)を、この取付部材の内側に配される被取付部材(例えば等速自在継手の外輪)に確実に取付固定することができる。
【0015】
前記起立部の基部の内周面は、R形状とするのが望ましい。この場合、締付バンドに締付力を付与した際、起立部の基部が締付バンドの内側に配される取付部材に食い込むことがないため、取付部材を傷つけてしまうのを防止することができる。
【0016】
前記他端部の取付部の前記一端部への取り付けは、他端部の取付部の先端部位に径方向内側に延びる嵌合爪を設け、その嵌合爪を一端部に形成した凹部に嵌合するのが望ましい。ここでいう「凹部」は、他端部を径方向に貫通する孔や、凹み・窪み等を意味する。この場合、一端部への他端部の取り付けが容易になり、締付バンドを取付部材に取り付ける際の作業性(作業のしやすさ、作業効率を意味する。)が向上する。さらに、本発明では、既に説明したように、屈曲部で取付部を固定することができるため、一端部に設ける嵌合爪と他端部に形成する凹部は簡易な形状とすることができる。この結果、締付バンドの作製が容易になり、これに伴い、締付バンドの作製に必要なコストも削減することができる。
【0017】
前記締付部は、一対の爪部とするのが望ましい。この一対の爪部は両端部に設けるが、これは、一方の爪部を一端部に設け、他方の爪部を他端部に設けることを意味する。この場合、一対の爪部に加締工具を係止させて加締めることにより、締付バンドに容易に締付力を付与することができる。
【0018】
この一対の爪部を含め、締付部は、締付バンドの本体である両端部と一体成形で設けることができる。この場合、締付部として別部品を使用する必要がないため、締付バンドの作製に必要なコストを削減することができ、また、締付部を設ける際の作業も容易になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の締付バンドは、他端部の取付部に重ね合わせた一端部の屈曲部により、外部からの衝撃などで取付部が一端部から外れようとしても、取付部は径方向内側へ押さえつけられるため、一端部から外れることがない。このため、締付バンドが周方向に緩んで締付力が低下してしまうのを防止でき、また、取付部が一端部の起立部に形成した孔から抜け出て締付バンドが緩むことがないため、締付バンドの内側に配された取付部材と、その内側に配される被取付部材との取付状態が低下することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0021】
図5に本発明の締付バンドを適用した摺動型等速自在継手の一つであるダブルオフセット型等速自在継手(DOJ)を示す。
【0022】
この等速自在継手1は、一端が開口した外側継手部材である外輪2、内側継手部材である内輪3、ボール4、ケージ5を主要部とする。外輪2の内部には内部部品6が収容され、この内部部品6は、内輪3、ボール4、ケージ5で構成されている。外輪2の円筒状の内周面には軸方向に延びる複数の直線状のトラック溝7が形成され、内輪3の球面状の外周面には外輪2のトラック溝7と対をなす複数の直線状のトラック溝8が形成されている。外輪2のトラック溝7と内輪3のトラック溝8との間にはボール4が介在され、このボール4はケージ5のポケット9で保持されている。内輪3の軸孔11にはシャフト10がスプライン嵌合されており、このシャフト10は、その先端に形成された嵌合溝22と、内輪3の軸孔11でシャフト10の嵌合溝22と対向する部位に形成された嵌合溝21との間に介在させたサークリップ12により、軸孔11から抜けるのが防止されている。
【0023】
外輪2の開口部は、樹脂製の蛇腹状ブーツ13で覆われている。このブーツ13は、大径端部14と、小径端部15と、大径端部14と小径端部15をつなぐ蛇腹状の中間部19とから成り、大径端部14は外輪2の開口端部20の外周面に取り付けられ、小径端部15はシャフト10の外周面に取り付けられ、それぞれの取り付け部分は締付バンドであるブーツバンド(16、17)を加締めて固定されている。このブーツバンド(16、17)について以下に説明するが、ブーツバンド(16、17)は共に同じ形状であり、その作用および効果も同じであるため、ブーツバンド16についてのみ、添付の図面を参照して説明する。
【0024】
ブーツバンド16は、図4(A)に示す帯状のブーツバンド16を図1に示すように環状にしたものであり、一端部25と、他端部26と、一端部25と他端部26をつなぐ中間部27とで主要部が構成される。
【0025】
一端部25においては、その先端側にバンド幅方向に延びる孔29を形成し、この孔29よりも中間部側に凹部として凹溝30を形成し、この凹溝30よりも中間部側に爪部28を形成する。また、他端部26においては、その先端を一端部25に取り付ける取付部31とし、この取付部31は一端部25の先端側に形成した孔29よりも幅狭にする。また、取付部31の先端部位に取付部31よりも幅狭にした嵌合爪32を設け、この嵌合爪32は、図4(A)に示す帯状部材のブーツバンド16の局所を径方向に変形させた図4(B)に示すように、ブーツバンド16を環状にした際に径方向内側となる方向(図面下方)に屈曲させる。
【0026】
図1および図4に示すように、取付部31よりも中間部側に、一端部25に設けた爪部28と対を成す爪部28を設ける。この一対の爪部28は、ブーツバンド16に締付力を付与する締付部としての機能を果たし、加締工具を係止させる部位である。この一対の爪部28により、ブーツバンド16に容易に締付力を付与することができる。また、一対の爪部28は、両端部(25、26)と一体で設け、具体的には、両端部を局部的に切り抜いて、この切り抜いた部分を、図4(B)に示すように、ブーツバンド16を環状にした際に径方向外側となる方向(図面上方)へ突出させて形成する。この場合、締付部として別部品を使用する必要がないため、ブーツバンド16の作製に必要なコストを削減することができ、また、締付部を設ける際の作業も容易になる。なお、一対の爪部28における中間部側の面は、加締工具を係止させやすいように曲面形状とする。
【0027】
図1および図4(B)に示すように、一端部25の孔29を含む先端は、径方向外側となる方向に起立させて起立部33とする。また、前記した他端部26の取付部31は中間部27よりも拡径させる。このため、他端部26の取付部31を、起立部33に形成された孔29に挿通した後においても、他端部26の内径が一端部25の内径よりも大きくなって浮き上がるのを防止することができる。この結果、ブーツバンド16に締付力を付与する際、周方向で均一に締付力を付与することができるため、図5に示すように、ブーツ13の大径端部14を外輪2の開口端部20の外周面に確実に取付固定することができる。
【0028】
図1およびその要部拡大図である図2(C)に示すように、取付部31の基部37の内周面38と起立部33の基部35の内周面36はR形状とする。この場合、ブーツバンド16に締付力を付与しても、基部(35、37)がブーツ13の大径端部14(図5参照)に食い込むことがないため、ブーツ13の大径端部14を傷つけてしまうのを防止することができる。
【0029】
図4(A)に示した帯状のブーツバンド16は、図4(B)に示すように局部を径方向に変形させた後、図1に示したように環状にするが、このように環状にする手段は、まず、ブーツバンド16の両端部の斜視図である図3に示すように、他端部26の取付部31の嵌合爪32を図中白抜き矢印で示す方向に、他端部25の起立部33に形成した孔29に挿通して、図2(A)に示すように、起立部33に仮に係止させる。
【0030】
この仮止めの状態で、一対の爪部28に加締工具を係止させて、一対の爪部28の距離が小さくなる方向、つまり、図中白抜き矢印で示す方向に加締めてブーツバンド16に締付力を付与することにより、図2(B)に示すように、取付部31の嵌合爪32を一端部25の凹溝30に嵌合して本止めする。本実施形態では、取付部31の幅を起立部33の孔29の幅よりも小さくするため、取付部31を孔29に挿通させやすい。そのため、図2(A)に示した嵌合爪32を起立部33に仮に係止させる作業、および、取付部31の嵌合爪32を一端部25の凹溝30に嵌合させる上述した作業が容易になる。
【0031】
次に、図中白抜き矢印で示す方向に一端部25の起立部33の先端を周方向に屈曲させ、この屈曲部34を図2(C)に示すように他端部26の取付部31に径方向外側から重ね合わせて取付部31を固定する。
【0032】
このように、本実施形態では、一端部25に取り付けられる他端部26の取付部31には、径方向外側から一端部25の起立部33の屈曲部34を重ね合わせるため、外部からの衝撃などで取付部31の嵌合爪32が一端部25の凹溝30から抜け出て、取付部31が一端部25から外れようとしても、取付部31は屈曲部34により径方向内側へ押さえつけられて一端部25に固定されるため、ブーツバンド16が周方向にゆるんで締付力が低下するのを防止することができる。
【0033】
また、取付部31は屈曲部34により径方向内側へ押さえつけられて一端部25に固定される。そのため、一端部25の起立部33に形成した孔29から取付部31が抜け出てブーツバンド16がゆるみ、ブーツ13の大径端部14と外輪2の開口端部20との取付状態が低下することがない。この結果、図5に示す外輪2やブーツ13の内部に封入された潤滑成分が外部へ漏出するのを防止することができる。
【0034】
さらに、他端部26の取付部31は一端部25の起立部33の屈曲部34で固定されるため、一端部に形成する凹溝30と、他端部の嵌合爪32は簡易な形状とすることができる。このため、ブーツバンド16の作製が容易になり、図5に示すように、ブーツバンド16をブーツ13の大径端部14に取り付ける際の作業性も向上する。
【0035】
そして、本実施形態のブーツバンド16は、図7および図8に示す従来の締付バンドのように、締付部として、脚部および架橋部を有する耳部を設ける必要がなく、また、締付バンドが緩むのを確実に防止するために、締付バンドを環状にするための手段である係止爪および係止孔を複数設ける必要もないため、形状が簡素化される。そのため、ブーツバンド16の作製を容易になり、これに伴い、ブーツバンド16の作製に必要なコストを削減することができる。
【0036】
なお、屈曲部34を設ける際に、ブーツバンド16に締付力を付与することができるため、ブーツバンド16の締付力も向上させることができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、ここで挙げた実施形態はあくまで例示であり、特許請求の範囲に記載の意味および内容の範囲内で任意に変更が可能である。
【0038】
例えば、ここで挙げた実施形態では、一端部に凹部として凹溝を形成し、この凹溝に他端部の取付部の先端部位に設けた径方向内側に延びる嵌合爪を嵌合したが、取付部の先端部位に凹溝を形成し、この凹溝に一端部に形成した嵌合爪を嵌合させることもできる。
【0039】
また、一端部に凹部として係止孔を形成し、この係止孔と他端部の取付部の内径面に設けた係止爪を係合させるようにしてもよく、また、一端部に形成した係止爪と他端部の取付部の内径面に形成した係止孔を係合させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図5に示したブーツバンド(ブーツ大径部側)の拡大正面図である。
【図2】図4(B)に示すブーツバンドを環状にする工程を説明する正面図であり、(A)は図3に示すように取付部を起立部の孔に挿通した後に、起立部に嵌合爪を仮に係止させた状態を示す正面図である。(B)は(A)の状態から起立部に形成された孔への取付部の挿通を進めて、嵌合爪を凹溝に嵌合させた状態を示す正面図である。(C)は(B)の状態から屈曲部を取付部に重ね合わせた状態を示す正面図であり、かつ、図1の要部拡大図である。
【図3】図4(B)に示すブーツバンドを環状にする工程を説明するためのもので、一端部の起立部に形成した孔に他端部の取付部を挿通する前の状態を示す斜視図である。
【図4】(A)は図5に示すブーツバンドにおいて、環状にする前の状態を示す正面図である。(B)は(A)の局所を径方向に変形させた状態の側面図である。
【図5】本発明のブーツバンドを適用した等速自在継手(DOJ)を示す断面図である。
【図6】従来のブーツバンド(締付バンド)を適用した等速自在継手(DOJ)を示す断面図である。
【図7】図6に示すブーツバンド(ブーツの大径端部側)の拡大正面図である。
【図8】図7に示すブーツバンドにおいて、耳部の脚部を加締めた状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 摺動型等速自在継手(DOJ)
25 一端部
26 他端部
27 中間部
28 爪部
29 孔(起立部)
30 凹溝(凹部)
31 取付部(他端部)
32 嵌合爪(他端部)
33 起立部(一端部)
34 屈曲部(一端部)
35 基部(一端部)
36 内周面(起立部の基部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部と、これに取り付ける他端部と、前記一端部と前記他端部をつなぐ中間部とを有する環状を成し、締付力の付与により縮径させる締付部を両端部側に設けた締付バンドであって、
前記一端部の先端部位を径方向外側へ起立させ、その起立部に形成された孔に前記他端部の先端部位を挿通させて前記一端部に取付固定し、この他端部の取付部に、前記起立部を周方向に屈曲させた屈曲部を重ね合わせたことを特徴とする締付バンド。
【請求項2】
前記他端部の取付部は、前記中間部よりも拡径させて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の締付バンド。
【請求項3】
前記起立部の基部の内周面をR形状としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の締付バンド。
【請求項4】
前記他端部の取付部の先端部位に径方向内側に延びる嵌合爪を設け、その嵌合爪が前記一端部に形成した凹部に嵌合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の締付バンド。
【請求項5】
前記締付部は、一対の爪部としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の締付バンド。
【請求項6】
前記締付部は、前記両端部と一体成形で設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の締付バンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−115239(P2009−115239A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289892(P2007−289892)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】