説明

縦型遠心分離機

【課題】回転ボウルの排出口から排出された固形分により排出口が閉塞するのを防止する縦型遠心分離機を提供する。
【解決手段】縦型遠心分離機1は、回転ボウル6の下部側面60に、固形分が排出される排出口62が形成される。下部側面60は、筒状の排出ジャケット101に囲繞されている。下部側面60と排出ジャケット101の内面との間には、掻き落とし部材11が配置される。掻き落とし部材11は、回転リング122を介して駆動モータ121に連結されており、縦型遠心分離機1の駆動時に、下部側面60の周囲を周回する。そのため、排出口62から排出された固形分が排出ジャケット101の内面に付着しても、掻き落とし部材11により付着された固形分を掻き落とすことができ、排出ジャケット101の内面に付着した固形分により排出口62が閉塞するのを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心分離機に関し、さらに詳しくは、原液スラリーから固形分を分離する縦型遠心分離機に関する。
【背景技術】
【0002】
採石処理や下水処理、土木作業等により発生する排水(原液スラリー)は、遠心分離機により固形分と液体とに分離され、処理される。このような遠心分離機の1つに、縦型のスクリューデカンタ型遠心分離機がある。
【0003】
縦型のスクリューデカンタ型遠心分離機は、上下方向に軸を有する筒状の回転ボウルと、回転ボウル内に同軸に配設され、回転ボウルの回転速度と異なる回転速度で回転するスクリューコンベアとを備える。そして、回転ボウルの回転で生じる遠心力により、回転ボウル内で原液スラリーを固形分と液体とに分離する。分離された液体は、回転ボウルの内面を伝って回転ボウルの上方に移動し、回転ボウルの上端に形成された排出口から外部に排出される。また、分離された固形分は、スクリューコンベアにより回転ボウルの下方に搬送され、回転ボウルの下端に形成された排出口から排出される。排出口を含む回転ボウルの下端部は、筒状の排出ジャケットに囲繞されている。排出ジャケットの下端は開口しており、排出口から排出された固形分は、排出ジャケットの開口部から外部に排出される。
【0004】
このように、縦型のスクリューデカンタ型遠心分離機では、固形分は回転ボウル下端の排出口から排出されるが、排出される固形分は回転ボウルにより遠心力を受けている。そのため、固形分は排出口から水平方向に飛び出し、排出ジャケットの内面に付着する。固形分の付着量が増加すれば、付着された固形分により排出口が閉塞してしまう。
【0005】
このような問題を解決するために、特開2001−334175号公報に開示された縦型遠心分離機では、排出ジャケットの内部に、回転ボウル下端部を囲繞するベルジャー形のゴムスカートが設けられ、さらに、ゴムスカートに振動を与える複数のシリンダが設けられる。排出口から排出された固形分はゴムスカートの内壁に付着するが、シリンダによりゴムスカートを振動させることにより、ゴムスカートに付着された固形分が振るい落とされる。
【0006】
しかしながら、特開2001−334175号公報の縦型遠心分離機では、ゴムスカートを振動することによってのみ付着した固形分を剥離するため、粘着力の強い固形分がゴムスカートに付着した場合、振動させても固形分が剥離しない場合がある。
【特許文献1】特開2001−334175号公報
【特許文献2】特開2001−334174号公報
【特許文献3】特開2001−246291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、回転ボウルの排出口から排出された固形分により排出口が閉塞するのを防止する縦型遠心分離機を提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明による縦型遠心分離機は、回転ボウルと、スクリューコンベアと、原液供給機構と、筒体と、固形分掻き落とし部材と、掻き落とし駆動機構とを備える。回転ボウルは、上下方向に軸心を有し、軸心を中心に回転可能であり、下部側面に固形分を排出する排出口が形成される。スクリューコンベアは、回転ボウル内に回転ボウルと同軸に配設され、回転ボウルと異なる回転速度で回転する。原液供給機構は、回転ボウル内に原液スラリーを供給する。筒体は、排出口が形成された回転ボウルの下部側面を囲繞する。固形分掻き落とし部材は、回転ボウルの下部側面と筒体の内面との間に配設される。掻き落とし駆動機構は、固形分掻き落とし部材を回転ボウル下部側面の周りに周回させる。
【0009】
本発明による縦型遠心分離機は、固形分掻き落とし部材が回転ボウル下部側面の周りを周回する。固形分は、回転ボウル下部側面に形成された排出口から排出され、筒体の内面に付着するが、付着した固形分は、回転ボウル下端部の周りを周回する固形分掻き落とし部材により、筐体内面から掻き取られ、下方に落とされる。そのため、付着した固形分の堆積により排出口が閉塞するのを防止できる。
【0010】
好ましくは、縦型遠心分離機はさらに、回転ボウル駆動機構を備える。回転ボウル駆動機構は、回転ボウルを回転する。掻き落とし駆動機構は、回転ボウル駆動機構により回転する回転ボウルの回転速度よりも遅い速度で固形分掻き落とし部材を周回させる。
【0011】
この場合、回転ボウルを回転する駆動機構と、固形分掻き落とし部材を周回させる駆動機構を別個のものとすることにより、固形分掻き落とし部材の移動速度を回転ボウルの回転速度よりも遅く設定することができる。固形分掻き落とし部材の移動速度を遅く設定することにより、固形分との接触による固形分掻き落とし部材の磨耗を抑制することができる。
【0012】
好ましくは、固形分掻き落とし部材の上下方向の長さは、排出口の上下方向の長さよりも大きい。
【0013】
筒体内面に付着する固形分の上下方向の幅は、排出口の上下方向の長さに依存する。固形分掻き落とし部材の上下方向の長さを排出口の上下方向の長さよりも大きくすることで、固形分掻き落とし部材は、筒体内面に付着した固形分をより多く掻き落とすことができる。
【0014】
好ましくは、固形分掻き落とし部材は、回転ボウルの下部側面と筒体の内面との間の中間地点よりも筒体の内面寄りに配置される。
【0015】
この場合、筒体内面に付着した固形分の付着量をより低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0017】
[全体構成]
図1及び図2を参照して、本実施の形態による縦型遠心分離機1は、いわゆる、スクリューデカンタ型の遠心分離機である。縦型遠心分離機1は、ハウジング2と、ハウジング2に支持された本体3と、主モータ4と差速モータ5とを備える。
【0018】
本体3は上下方向の軸心を有し、ハウジング2の中央部に配設される。本体3は、回転ボウル6と、スクリューコンベア7と、減速機8と、フィードチューブ9と、ジャケット10とを備える。
【0019】
回転ボウル6は、上下方向に軸心を有する筒体であり、軸心を中心に周方向に回転可能に支持される。回転ボウル6は、供給された原液スラリーを液体と固形分に分離する役割を有する。回転ボウル6の中央から下方部分の内径は、下端に向かうにしたがって徐々に小さくなる。これにより、遠心分離された液体が下方に移動するのを防止する。
【0020】
回転ボウル6の上端には、プーリ61が回転ボウル6の軸心と同軸に配設される。プーリ61は、図示しないベルトを介して主モータ4のプーリ41と連結される。主モータ4は、ハウジング2の上端縁21に配設される。主モータ4の駆動軸は上方を向き、プーリ41が取り付けられている。主モータ4は、ベルトを介して回転ボウル6を周方向に回転する。
【0021】
スクリューコンベア7は、回転ボウル6の内部に回転ボウル6と同軸に配設される。スクリューコンベア7は、回転ボウル6により分離された固形分を回転ボウル6の下方に搬送する役割を有する。
【0022】
スクリューコンベア7は、回転ボウル6内に回転ボウル6と同軸に配設される筒状のスクリュー軸体71と、スクリュー軸体71の表面上に立設されるスクリュー羽根72とを備える。スクリュー軸体71は筒状であり、上端と下端との間の中間部分に開口(以下、供給口という)73が形成されている。スクリュー羽根72は、スクリュー軸体71の軸心方向に対して螺旋状に延びている。スクリュー羽根72は、回転ボウル6内壁に付着した固形分を掻き取る。
【0023】
スクリューコンベア7の下端には、減速機8が配設され、減速機8の下端には、プーリ81が取り付けられる。差速モータ5は、駆動軸が下向きになるように、ハウジング2の下端縁22に配設され、その駆動軸にはプーリ51が取り付けられる。プーリ51は図示しないベルトを介してプーリ81と連結される。差速モータ5は、減速機8を介してスクリューコンベア7を回転させる。このとき、スクリューコンベア7は、減速機8により、回転ボウル6と所定の回転速度差を保って回転する。具体的には、スクリューコンベア7は、回転ボウル6よりも若干遅く回転する。これにより、スクリューコンベア7は、固形分を下方に搬送できる。
【0024】
回転ボウル6の下部側面60には、複数の排出口62が周方向に所定の間隔で形成されている。スクリューコンベア7により下方に搬送された固形分は、遠心力により、排出口62から排出される。
【0025】
フィードチューブ9は金属管からなり、スクリュー軸体71と同軸に配設される。フィードチューブ9は、本体3の上方からスクリュー軸体71内に挿入されており、フィードチューブ9の下端91は、スクリュー軸体71の上端及び下端の間の中央部分、つまり、供給口73が形成されている位置に配置される。縦型遠心分離機1が駆動するとき、原液スラリーは、フィードチューブ9を通って供給口73から回転ボウル6内部に供給される。
【0026】
ジャケット10は、回転ボウル6を囲繞する円筒状の筐体である。ジャケット10は、回転ボウル6のボウル下端部60以外を囲繞する上部ジャケット100と、排出口62が形成された下部側面60を囲繞する排出ジャケット101とを含む。排出ジャケット101は、排出口62から排出された固形分が縦型遠心分離機1周辺に飛散するのを防止する。
【0027】
[縦型遠心分離機の動作]
以上の構成を有する縦型遠心分離機1の動作について説明する。縦型遠心分離機1の駆動時、回転ボウル6及びスクリューコンベア7は、同じ回転方向に高速回転する。このとき、スクリューコンベア7は、減速機8により設定された所定の回転速度差を保ちつつ、回転ボウル6の回転速度よりもわずかに遅い速度で回転する。
【0028】
原液スラリーがフィードチューブ9を通って供給口73から高速回転中の回転ボウル内に供給されると、原液スラリー内の固形分は、遠心力により、回転ボウル6の内面に付着する。内面に付着した固形分は、螺旋状に形成されたスクリュー羽根72により掻き取られ、回転ボウル6の下方に搬送される。固形分は、スクリュー羽根72により下方に搬送される間も脱水され、さらに含水率を低下する。固形分が回転ボウル6の下部側面60に到達すると、遠心力により排出口62から外部に排出される。
【0029】
一方、固形分から分離された液体も、固形分と同様に遠心力により回転ボウル6の内面に付着する。しかしながら、分離された液体は比重が軽いため、内径が徐々に小さくなる回転ボウル6の下方には移動せず、遠心力により回転ボウル6の上方に移動する。そして、回転ボウル6の上端に形成された排出口63(図2参照)に到達すると、排出口63から分離液排出管64(図2参照)を通って外部に排出される。
【0030】
以上のとおり、縦型遠心分離機1は、回転ボウル6により原液スラリーを液体と固形分に分離し、スクリューコンベア7により、固形分を回転ボウル6下方に搬送する。そして、固形分を下部側面60に形成された排出口62から外部に排出する。
【0031】
[固形分掻き落とし機構]
図1〜図4を参照して、固形分掻き落とし機構120は、排出口62の周りに配設される。固形分掻き落とし機構120は、複数の掻き落とし部材11と、掻き落とし駆動機構12とを備える。
【0032】
掻き落とし機能12は、複数の掻き落とし部材11をボウル下端部60の周りに周回させる。掻き落とし駆動機構12は、駆動モータ121(図2及び図3に図示)と、回転リング122と、複数のカムフォロア123(図2〜図4に図示)と、飛散防止板124とを備える。
【0033】
回転リング122は、回転ボウル6の周りを囲む円環状の部材である。すなわち、回転ボウル6の下端部は、回転リング122の内側に挿入され、下部側面60は、回転リング122よりも下方に配置される。回転リング122は、円周上に等間隔に配設される複数のカムフォロア123で支持され、これにより、回転ボウル6の軸心を中心として回転可能となる。回転リング122の外周面の上部には、チェーン126(図2〜図4に図示)が周方向に沿って取り付けられる。一方、駆動モータ121は下方に駆動軸を有し、駆動軸の先端にはスプロケット125(図2及び図3に図示)が取り付けられている。スプロケット125は、チェーン126と噛み合わされ、これにより、駆動モータ121が回転リング122を回転する。
【0034】
回転リング122の下面には、円環状の飛散防止板124が取り付けられる。飛散防止板124は、排出口62から排出された固形分が、上方に飛散して回転リング122や、スプロケット125、チェーン126に付着するのを防止する。
【0035】
円環状の飛散防止板124の下面には、円周上を所定の間隔で配設された複数の掻き落とし部材11が取り付けられる。
【0036】
掻き落とし部材11は、板状の部材であり、下部側面60と排出ジャケット101の内面との間に配置される。掻き落とし部材11は板状の部材であり、排出口62とほぼ同じ高さに配置される。掻き落とし部材11の上部111は、飛散防止板124と並行するが、下部112は下方に曲がっており、その表面は排出ジャケット101の内面と対向する。掻き落とし部材11は、下部側面60と排出ジャケット101の内面との間の中間点よりも排出ジャケット101の内面側に配置され、その下部112は、排出ジャケット101の内面付近に配置される。
【0037】
掻き落とし部材11の上部111は、飛散防止板124の下面に固定されている。そのため、掻き落とし部材11は、回転リング122の回転とともに、回転ボウル6の周囲を周回する。
【0038】
[固形分掻き落とし機構の動作]
回転ボウル6及びスクリューコンベア7の駆動時に、固形分掻き落とし機構120も駆動する。具体的には、駆動モータ121により、回転リング122が回転する。このとき、飛散防止板124介して回転リング122に固定された複数の掻き落とし部材11は、排出口62が形成された下部側面60の周囲を周回する。
【0039】
固形分が排出口62から排出されるとき、遠心力により、固形分は排出口62から水平方向に飛び出し、排出口62とほぼ同じ高さの排出ジャケット内面に付着する。
固形分は連続して排出されるため、縦型遠心分離機1の駆動時間が長くなれば、その分、排出ジャケット内面への固形分の付着量が増加する。
【0040】
しかしながら、掻き落とし部材11が所定の速度で下部側面60と排出ジャケット101の内面との間を周回するため、排出ジャケット101の内面に固形分が付着しても、掻き落とし部材11が付着した固形分を掻き落とす。
【0041】
排出ジャケット101の内面に付着した固形分は掻き落とし部材11により下方に掻き落とされるため、排出ジャケット内面に堆積しない。そのため、堆積された固形分により排出口62が閉塞されるのを防ぐことができる。
【0042】
掻き落とし部材11の上下方向の長さH11は、排出口62の上下方向の長さH62よりも大きい。排出ジャケット101の内面に付着する固形分の上下方向の幅は、排出口62の上下方向の長さH62に依存する。掻き落とし部材11の上下方向の長さH11は排出口62の上下方向の長さH62よりも大きいため、排出ジャケット101に付着した固形分をより多く掻き落とすことができる。
【0043】
回転リング122は、回転ボウル6を駆動する主モータ4やスクリューコンベア7を駆動する差速モータ5とは別個の駆動モータ121により、回転ボウル6やスクリューコンベア7(以下、回転ボウル6等ともいう)よりも遅い速度で回転する。回転ボウル6等の回転速度は速いため、回転リング122が回転ボウル6等と同等の速度で回転すれば、堆積された固形分との接触による掻き落とし部材11の磨耗が激しくなり、掻き落とし部材11の寿命が低下するとともに、激しい振動及び騒音が発生する。縦型遠心分離機1では、回転リング122用の駆動モータ121を設けることにより、回転リング122の回転速度を回転ボウル6等から独立して調整でき、回転リング122を回転ボウル6等の回転速度よりも遅い速度で回転することができる。そのため、掻き落とし部材11の磨耗を抑えることができ、寿命を向上することができる。
【0044】
以上のとおり、本実施の形態による縦型遠心分離機1は、固形分掻き落とし機構120を備えるため、排出ジャケット101の内面に付着した固形分の堆積を防ぎ、堆積された固形分により排出口62が閉塞するのを防ぐことができる。
【0045】
本実施の形態では、掻き落とし部材11の下部112が排出ジャケット101の内面付近を周回するように、掻き落とし部材11を配置したが、掻き落とし部材11の配置位置は、排出口62が形成された下部側面60と排出ジャケット101の内面との間であればどこでもよい。たとえば、掻き落とし部材11の下部112が、下部側面60付近を周回してもよい。ただし、掻き落とし部材11は、上述のとおり、下部側面60と排出ジャケット101の内面との間の中間地点より排出ジャケット101の内面寄りに配置されるのが好ましく、排出ジャケット101の内面付近に配置されるのがさらに好ましい。排出ジャケット101の内面への固形分の堆積をより抑制できるからである。
【0046】
本実施の形態では、回転リング122をモータ121で回転することにより、掻き落とし部材11を下部側面60の周囲に周回させたが、他の機構により掻き落とし部材11を周回させてもよい。
【0047】
掻き落とし部材11の形状は、図1〜図4に示した形状に限られない。たとえば、掻き落とし部材11が矩形の板であって、その表面が回転ボウル6の側面及び排出ジャケット101の内面と対向するものであってもよいし、その表面が周方向に向いてもよい。また、掻き落とし部材11が、上下方向に延びる棒材であってもよい。要するに、掻き落とし部材の形状は、排出口62とほぼ同じ高さに配置され、その周囲を周回できる形状であれば限定されない。
【0048】
また、排出ジャケット101の形状は特に限定されず、本実施の形態のように円筒状であってもよいし、角筒状であってもよい。ただし、掻き落とし部材11は円周上を周回するため、好ましい排出ジャケット101の形状は円筒状である。
【0049】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態による縦型遠心分離機1の斜視図である。
【図2】図1に示した縦型遠心分離機の正面断面図である。
【図3】図1中の固形分掻き落とし機構の上面図である。
【図4】図3中の線分IV−IVの断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 縦型遠心分離機
4 主モータ
6 回転ボウル
7 スクリューコンベア
9 フィードチューブ
11 掻き落とし部材
12 回転リング
60 下部側面
62 排出口
101 排出ジャケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に軸心を有し、前記軸心を中心に回転可能であり、下部側面に固形分を排出する排出口が形成された筒状の回転ボウルと、
前記回転ボウル内に前記回転ボウルと同軸に配設され、前記回転ボウルと異なる回転速度で回転するスクリューコンベアと、
前記回転ボウル内に原液スラリーを供給する原液供給機構と、
前記排出口が形成された前記回転ボウルの下部側面を囲繞する筒体と、
前記回転ボウルの下部側面と前記筒体の内面との間に配設される固形分掻き落とし部材と、
前記固形分掻き落とし部材を前記回転ボウルの下部側面の周りに周回させる掻き落とし駆動機構とを備えることを特徴とする縦型遠心分離機。
【請求項2】
請求項1に記載の縦型遠心分離機であってさらに、
前記回転ボウルを回転するための回転ボウル駆動機構を備え、
前記掻き落とし駆動機構は、前記回転ボウル駆動機構により回転する回転ボウルの回転速度よりも遅い速度で前記固形分掻き落とし部材を周回させることを特徴とする縦型遠心分離機。
【請求項3】
請求項2に記載の縦型遠心分離機であって、
前記固形分掻き落とし部材の上下方向の長さは、前記排出口の上下方向の長さよりも大きいことを特徴とする縦型遠心分離機。
【請求項4】
請求項3に記載の縦型遠心分離機であって、
前記固形分掻き落とし部材は、前記回転ボウルの下部側面と前記筒体の内面との間の中間点よりも前記筒体の内面寄りに配置されることを特徴とする縦型遠心分離機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−268963(P2009−268963A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120933(P2008−120933)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【出願人】(591056569)ナイス株式会社 (10)
【出願人】(501228990)ミツワ電機株式会社 (4)
【Fターム(参考)】