説明

縫合糸アンカーと空胴充填材の組合せ

【課題】骨穴中の空胴容積部の迅速な充填を可能にする縫合糸アンカーと骨空胴充填組成物の組合せを提供する。
【解決手段】体積を備えた本体(152)を有する縫合糸アンカー(150)と、骨空胴充填組成物(180)との組合せが提供される。骨空胴充填組成物は、生分解性材料を含む。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本発明の技術分野は、スポーツ医学であり、特に、軟組織を骨に近似させる縫合糸アンカー、骨空胴充填材及び縫合糸アンカーと骨空胴充填材を用いる外科手技に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
軟組織を骨の表面に近似させる外科用縫合糸アンカーが当該技術分野において周知である。縫合糸アンカーは典型的には、損傷した関節、例えば肩関節の回旋腱板の軟組織を修復するスポーツ医学の外科手技で用いられている。縫合糸アンカーは、種々の公知の形態を取ることができ、かかる形態としては、ねじ山付きスクリュー、ウェッジ、ニチノールワイヤタングを備えた円筒形部材、リベット、プラグ等が挙げられる。縫合糸アンカーは、従来型の非吸収性生体用材料(バイオマテリアル)、例えば外科用ステンレス鋼、チタン、ニチノール等で作られる場合がある。アンカーは又、従来型生体吸収性又は生体再吸収性(即ち、生分解性)材料、例えば乳酸、ジオキサノン、カプロラクトン、グリコリド、グリコール酸等のポリマー及びコポリマーで作られる場合がある。縫合糸アンカー、縫合糸アンカーを用いる方法及び縫合糸アンカーを構成する材料は、次に記載する米国特許明細書、即ち、米国特許第4,632,100号明細書、同第4,999,074号明細書、同第5,814,051号明細書、同第5,709,708号明細書、同第5,782,864号明細書、同第6,270,518号明細書、同第5,540,718号明細書、同第6,264,674号明細書、同第6,270,518号明細書、同第6,306,158号明細書、同第5,961,538号明細書、同第5,782,863号明細書、同第5,683,418号明細書、同第5,554,171号明細書、同第5,078,730号明細書、同第4,632,100号明細書、同第5,217,486号明細書、同第5,011,473号明細書、同第4,898,156号明細書、同第4,899,743号明細書、同第4,946,468号明細書、同第4,968,315号明細書、同第5,002,550号明細書、同第5,046,513号明細書、同第5,192,303号明細書、同第5,207,679号明細書、同第5,358,511号明細書に開示されており、これら米国特許明細書の開示内容を参照によりここに引用する。
【0003】
縫合糸アンカーは、従来型開放外科手技又は関節鏡視下外科手技を用いて植え込み可能である。整形外科医は典型的には、患者に対する利点に鑑みて最小侵襲関節鏡視下方法を用いるのを好む。かかる利点としては、痛みが少ないこと、切開部サイズが最小限に抑えられること、感染の発生率が低いこと、全身麻酔に対して局所麻酔が用いられること、手技時間が短いこと、瘢痕化が少ないこと及び回復時間が短いことが挙げられる。縫合糸アンカーが植え込まれる軟組織外傷部を再建する典型的な従来型外科手技では、外科医が軟組織が再建を行うよう骨の表面に近似させられるべき部位に隣接して骨にボアホールを穴あけする。ボアホールは好ましくは、底部を有する「めくら」穴である。外科医は典型的には、縫合糸アンカーを細長い挿入部材、例えばロッドの遠位端部に取り付け、次に縫合糸アンカーをボアホール内に挿入することにより縫合糸アンカーをボアホール内に植え込む。アンカーを外側皮質の下で海綿骨のボアホール内にいったん固定すると、挿入部材をアンカーから取り外し、アンカーをボアホール内の一定の位置に設定し、するとアンカーの取り付けが完了する。骨への軟組織の取り付けは、外科用縫合糸を縫合糸アンカーと組み合わせて用い、好ましくはアンカーに取り付けられた状態で用いることにより達成され、この場合、外科用縫合糸には少なくとも1本の外科用針が取り付けられ、好ましくは、外科用針が縫合糸の各端部に取り付けられる。また、2本以上の縫合糸を縫合糸アンカーと組み合わせると共に(或いは)縫合糸アンカーに取り付けることが可能であり、しかも望ましい場合が多い。縫合糸及び針は、ボアホール内への縫合糸アンカーの挿入に先立って縫合糸アンカーに取り付けられる。外科医は、針及び縫合糸を用いて軟組織に穿刺し、軟組織を骨の表面に近似させて取り付け、それにより再建を完了する。十分に適切な再建を行うには2つ以上の縫合糸アンカーが必要な場合がある。軟組織を骨に取り付けるよう縫合糸アンカーを用いた場合の利点の1つは、骨トンネルが不要になることである。骨トンネルは、骨を貫通して穴あけされた両端が開口したトンネルであり、骨表面に対して骨組織を近似させる際に用いられる外科用縫合糸をトンネルに通すことができるようになっている。骨トンネルを用いることは、幾つかの欠点があることが知られており、かかる欠点としては、骨の構造が弱くなること、感染が発生する部位が生じること、外科手技の継続時間が長くなること、縫合糸がトンネルを形成した骨中に引っ張られ、その結果再取り付け手技の失敗が生じる所謂「チーズワイヤ効果(cheesewire effect)」が起こることである。縫合糸アンカーを用いることにより、これらの欠点のうち多くが解決され、一般に優れた軟組織固定が得られる。
【0004】
縫合糸アンカーを骨のボアホール内に取り付けた際、アンカーの体積は一般に、骨ボアホールの全体的容積よりも僅かに少なく、その結果ボアホールの容積から縫合糸アンカーの体積を引いた量に等しい空胴容積部が骨ボアホール中に生じる。時間の経過につれて、患者の身体の生まれつきの治癒反応は、ボアホールの空胴容積部を新しい骨組織で満たす場合があり、その結果アンカーが実質的に新しい骨組織で包囲されることになる。生体吸収性又は再吸収性アンカー本体の場合、新骨組織は又、これが吸収され又は再吸収されるとアンカー体積に置き換わることになる。新骨組織の内方成長は、多くの理由で望ましい。一般に、外科手技後において骨内に骨空胴を残すのは望ましくないと考えられている。かくして、骨ボアホール内に空胴容積部が存在することと関連した幾つかの問題がある。空胴容積部は、骨の一体性を損なう場合があり、その結果構造的脆弱化が生じ、それにより空胴容積部に生まれつきの骨が内方成長するようになるまで骨が骨折しやすくなる恐れを生じさせる。空胴容積部は又、外科手技中に導入された感染体の培養及び増殖の機会をもたらす場合があり、かかる空胴容積部は又、空胴容積部内へ体液により運び込まれた病原体の影響を受けやすくなる。加うるに、骨空胴容積部が完全に治癒しない可能性がある。
【0005】
どの手術についても共通の副作用は、傷ついた組織の出血に起因する周囲組織中の斑状出血である。最後に、骨及びその上に位置する骨膜の手術による外傷は、手術後の痛み及び炎症の主因であることが知られている。極端な不快さに加えて、術後痛み及び炎症は、患者の運動範囲を著しく制限し、それによりこれらの機能回復を遅れさせる。治癒プロセスが制限された運動に早期に回復させることによって容易になり、かくして痛み及び腫脹の緩和が術後治癒プロセスを容易にすることが知られている。
【0006】
したがって、当該技術分野においては、骨のボアホール中の骨空胴容積部の迅速な充填を可能にし、ボアホール内への生まれつきの新骨の迅速な内方成長を促進し、外科手技に潜在的に起因する痛み、炎症及び潜在的な感染を防止し又は緩和できる新規な縫合糸アンカーの組合せ及び外科手技が要望されている。
【特許文献1】米国特許第4,632,100号明細書
【特許文献2】米国特許第4,999,074号明細書
【特許文献3】米国特許第5,814,051号明細書
【特許文献4】米国特許第5,709,708号明細書
【特許文献5】米国特許第5,782,864号明細書
【特許文献6】米国特許第6,270,518号明細書
【特許文献7】米国特許第5,540,718号明細書
【特許文献8】米国特許第6,264,674号明細書
【特許文献9】米国特許第6,270,518号明細書
【特許文献10】米国特許第6,306,158号明細書
【特許文献11】米国特許第5,961,538号明細書
【特許文献12】米国特許第5,782,863号明細書
【特許文献13】米国特許第5,683,418号明細書
【特許文献14】米国特許第5,554,171号明細書
【特許文献15】米国特許第5,078,730号明細書
【特許文献16】米国特許第4,632,100号明細書
【特許文献17】米国特許第5,217,486号明細書
【特許文献18】米国特許第5,011,473号明細書
【特許文献19】米国特許第4,898,156号明細書
【特許文献20】米国特許第4,899,743号明細書
【特許文献21】米国特許第4,946,468号明細書
【特許文献22】米国特許第4,968,315号明細書
【特許文献23】米国特許第5,002,550号明細書
【特許文献24】米国特許第5,046,513号明細書
【特許文献25】米国特許第5,192,303号明細書
【特許文献26】米国特許第5,207,679号明細書
【特許文献27】米国特許第5,358,511号明細書
【0007】
〔発明の概要〕
したがって、縫合糸アンカーと生分解性空胴充填材の新規な組合せが開示される。この組合せは、生分解性骨空胴充填組成物を更に有する。骨空胴充填組成物は、縫合糸アンカーを収容したボアホール内の骨空胴容積部の少なくとも一部を効果的に充填するよう骨ボアホール内に挿入できる生分解性ポリマー組成物から成る。骨空胴容積は、骨ボアホールの容積とボアホール内に収容された縫合糸アンカーの体積の差に等しい。骨空胴充填組成物は、骨誘導性物質及び(又は)骨伝導性物質を含むが、このようにするかどうかは任意である。さらに、骨空胴充填材は、治療薬を含むが、このようにするかどうかは任意である。
【0008】
本発明の更に別の特徴は、縫合糸アンカーを骨内に植え込む方法である。縫合糸アンカーを用意する。アンカーは、アンカー本体を有する。アンカー本体は、体積を有する。外科用縫合糸を好ましくはアンカー本体に取り付ける。骨ボアホールを骨に穴あけする。ボアホールは、頂開口部、底部及び容積を有する。縫合糸アンカーを開口部から骨ボアホール内に挿入し、その結果ボアホール内に骨空胴容積部が生じる。骨空胴充填組成物を用意する。空胴充填材は、ボアホール内の骨空胴容積部の少なくとも一部を効果的に充填するよう骨ボアホール内に挿入できる生分解性ポリマー組成物から成る。骨充填組成物は、骨誘導性物質及び(又は)骨伝導性物質を含むが、このようにするかどうかは任意である。加うるに、骨空胴充填材は、治療薬を含むが、このようにするかどうかは任意である。空胴充填材を骨ボアホール内に挿入して空胴容積部が少なくとも部分的に満たされるようにする。
【0009】
本発明の上記特徴及び利点並びに他の特徴及び利点は、以下の説明及び添付の図面により明らかになろう。
【0010】
〔好ましい実施形態の開示〕
本発明の組合せ及び方法に用いることができる縫合糸アンカーは、従来利用されている公知の任意の縫合糸アンカー及びその均等物を含む。かかる縫合糸アンカーとしては、ウェッジ形本体を有するアンカー、ねじ山付きアンカー、円筒形本体を有していて、本体から弾性骨係合部材が延びるアンカー、リベット形アンカー、プラグ形アンカー、圧力嵌めアンカー、圧縮性アンカー、骨係合部材又は突起を備えたアンカー等が挙げられるが、これらには限定されない。かかるアンカーは、種々の生体吸収性及び非吸収性生体用材料で作られるのがよいが、かかる材料としては、外科用ステンレス鋼、チタン、ニチノール、ポリマー、例えば脂肪族ポリマー、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド及びポリアルキレンオキシド等が挙げられるが、これらには限定されない。脂肪族ポリエステルは、一般に開環重合で合成される。適当なモノマーとしては、乳酸、ラクチド(L−ラクチド、D−ラクチド、メソラクチド及びD,Lラクチド混合物を含む)、グリコール酸、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン)、デルタ−バレロラクトン、ベータ−ブチロラクトン、イプシロン−デカラクトン、2,5−ジケトモルフォリン、ピバロラクトン、アルファ−ジエチルプロピオラクトン、エチレンカーボネート、エチレンオキサレート、3−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン,3,3−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン,ガンマ−ブチロラクトン、1,4−ジオキセパン(dioxepan)−2−オン,1,5−ジオキセパン−2−オン,6,6−ジメチル−ジオキセパン−2−オン,6,8−ジオキサバイシクロクタン−7−オン、これらの組合せ等が挙げられるが、これらには限定されない。縫合糸アンカー及び縫合糸アンカーを構成する材料は、以下の米国特許明細書、即ち、米国特許第4,632,100号明細書、同第4,999,074号明細書、同第5,814,051号明細書、同第5,709,708号明細書、同第5,782,864号明細書、同第6,270,518号明細書、同第5,540,718号明細書、同第6,264,674号明細書、同第6,270,518号明細書、同第6,306,158号明細書、同第5,961,538号明細書、同第5,782,863号明細書、同第5,683,418号明細書、同第5,554,171号明細書、同第5,078,730号明細書、同第4,632,100号明細書、同第5,217,486号明細書、同第5,011,473号明細書、同第4,898,156号明細書、同第4,899,743号明細書、同第4,946,468号明細書、同第4,968,315号明細書、同第5,002,550号明細書、同第5,046,513号明細書、同第5,192,303号明細書、同第5,207,679号明細書、同第5,358,511号明細書に開示されており、これら米国特許明細書の開示内容を参照によりここに引用する。
【0011】
本明細書で用いられている「生分解性」という用語は、生体吸収性材料と生体再吸収性材料の両方を含むものと定義される。生分解性という用語は、かかる材料が体内の生理学的条件下において減成され又は分解され(化学的又は物理的に)、分解生成物が体により排泄可能であり又は吸収可能であるようになっていることを意味する。
【0012】
本発明の組合せ及び方法において用いられる骨空胴充填組成物は、当該技術分野において知られている生分解性材料から作られる。本発明の骨空胴充填組成物に用いることができる生分解性ポリマー及びコポリマーの例としては、ホモポリマー、例えば、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)及びポリ(パラ−ジオキサノン)、コポリマー、例えばポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン−コ−グリコリド)及びポリ(グリコリド−コ−トリメチレンカーボネート)が挙げられる。ポリマーは、統計学的にランダムなコポリマー、セグメント状コポリマー、ブロックコポリマー又はグラフトコポリマーであってよい。他の材料としては、アルブミン、カゼイン、ろう、例えばグリセロール、グリセロールモノステアレート及びグリセロールジステレートの脂肪酸エステル、デンプン、架橋デンプン、単純な糖類、例えばグルコース、フィコール、ポリスクロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、多糖類、キチン及びこれらの誘導体、ヒアルロン酸及びこれらの誘導体、改質セルロース、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル−エチルセルロース、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース(HPMC)、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、無水ポリマレイン酸エステル、ポリオルトエステル、ポリエチレンイミン、グリコール、例えばポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリ(1,3ビス(p−カルボキシフェノキシ)プロパン−コ−無水セバシン酸、N,N−ジエチルアミノアセテート、ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンのブロックコポリマー、これらの混合物、これらの均等物等が挙げられる。ヒドロキシエチルセルロース(HEC)から成る空胴充填材を用いることが特に好ましい。代表的には、本発明の骨空胴充填組成物は、約5〜約99重量パーセント、より代表的には約15〜約75重量パーセント、好ましくは約15〜約55重量パーセントの生分解性材料を含むであろう。骨空胴充填組成物が治療薬を更に含む場合、骨空胴充填組成物は、骨空胴を包囲する領域で有効量の治療薬を効果的に放出できるようにするのに十分な量の生分解性ポリマーを含むことになる。
【0013】
本発明の骨空胴充填組成物は、種々の物理的状態で用いることができ、かかる物理的状態としては、液体、パテ、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、液体中に懸濁させた顆粒及び(又は)粉末、押出し棒、成形され又は機械加工された形状物及び構造体等が挙げられる。液体状態における本発明の骨空胴充填材は、効果的に流動可能である。粘度は代表的には、約10〜約1,000,000センチポアズ(CP)であろう。空胴充填材を液体状態で送り込む場合、注射器を含む種々の従来方法で空胴スペース内に送り込むことができる。固体として送り込まれる場合、粉末又は顆粒を定位置で突き固めるのがよく、粉末又は顆粒を錠剤の状態に圧縮して空胴スペース内に配置するのがよく、押出しプラグを空胴スペース内に配置するのがよく、成形ボーラス(丸薬)又は構造体を空胴スペース内へ配置するのがよいこと等である。パテとして用いられる場合、空胴充填組成物を手作業で操作して定位置に配置し又はコーキングガンタイプの器具により空胴スペース内に押し込むのがよい。
【0014】
本発明の骨空胴充填組成物は、骨の内方成長を加速するための種々の骨誘導性物質を含むのがよいが、このようにするかどうかは任意である。本発明に用いるのに適した骨誘導性物質の例としては、細胞結合伝達物質、例えば細胞結合に影響を与えることが知られている“RGD”インテグリン結合シーケンスのペプチド含有異形体、特定の種々の細胞又は組織内方成長を促進する又は除外する物質が挙げられる。かかる物質の例としては、インテグリン結合シーケンス、リガンド、骨形成タンパク質、表皮成長因子、IGF−I、IGF−II、TGF−βI〜III、成長分化因子、上皮小体ホルモン、血管内皮細胞成長因子、ヒアルロン酸、糖タンパク質、リポプロテイン、bFGF、TGF−βスーパーファミリー因子、BMP−2、BMP−4、BMP−6、BMP−12、ソニックハリネズミ(sonic hedgehog)、GDF5、rhGDF5、GDF6、GDF8、PDGF、特定の成長因子のアップレギュレーション、テネイシン−C、フィブロネクチン、トロンボエラスチン、トロンビン誘導ペプチド、ヘパリン結合領域等が挙げられる。さらに、骨置換材料は、無機分減少(鉱質消失)骨基質(DBM)、多血小板血漿、骨髄穿刺液及び骨片から成る群から選択された生物学的に誘導された物質と混合される鉱質化コラーゲン粒子を含むのがよく、これらは全て、オートジェネシス源、同種異系源又は異種源からのものであるのがよい。治療的に有効な量の骨誘導性材料が骨空胴充填組成物中に混ぜ込まれる。本発明の空胴充填組成物中の骨誘導性物質の量は、空胴容積部内への加速された骨内方成長を効果的に可能にするに十分であろう。骨誘導性物質の量は、代表的には、約0.01重量パーセント〜約1重量パーセントであろう。
【0015】
骨空胴充填組成物は、空胴容積部内への加速された骨内方成長を可能にするのに十分な有効量の骨伝導性物質を含むのがよい。骨伝導性物質としては、リン酸アルファトリカルシウム(アルファ−TCP)、リン酸ベータトリカルシウム(ベータ−TCP)、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト及びこれらの混合物が挙げられるが、これらには限定されない。或る特定の実施形態では、無機充填材は、リン酸カルシウムの多形体、これらの均等物、これらの組合せ等を含む。空胴充填組成物中の骨誘導性物質の量は代表的には、約5〜約50重量パーセント、より代表的には約10〜約40重量パーセント、好ましくは約20〜約30重量パーセントであろう。本発明の空胴充填材中の骨誘導性物質の量は、骨成長を空胴スペース内へ効果的に伝えるのに十分であろう。
【0016】
本発明の骨空胴充填組成物は、空胴充填組成物中の治療薬の放出速度を調節することができる従来型高分子量親水性ポリマーを更に含むのがよい。かかる親水性ポリマーとしては、多糖類、キチン及びその誘導体、ヒアルロン酸及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸及びその誘導体、ゴム又はガム(即ち、ガーゴム又はガム、イナゴマメゴム又はガム)、デンプンから誘導したポリマーが挙げられる。これらポリマーを粉末の直接混合、溶融加工又は湿式造粒法により組成物の他の成分と組み合わせるのがよい。固体混合物を空胴スペースに送り込むのがよく、ここで固体混合物は、生理学的流体にさらされて水和してヒドロゲルになる。親水性ポリマーの量又は分子量を用いると、結果的に得られるヒドロゲルの剛性及びこの中に含まれている活性成分の放出速度を決定することができる。分子量を増大させると、その結果放出速度が減少する。
【0017】
親水性ポリマーからの拡散又はその腐食に必要な時間の長さを越えるまで薬剤のタイミングを取った放出を延ばすため、親水性ポリマー中にこれ又活性成分を含む疎水性吸収性ポリマーを分散させることが可能である。これは、疎水性ポリマー、活性剤及び親水性ポリマーを押出機内で一緒に溶融加工し、押出し物から切断されたプラグを空胴スペース内に直接配置することにより達成できる。この場合も又、ゲルの状態への親水性ポリマーの水和は、迅速であり、このゲルマトリックス内には、多くの活性剤を含む疎水性ポリマーの領域が分散して配置される。活性剤は部分的に親水性マトリックス中に位置し、この親水性マトリックスから、高濃度の活性剤を迅速に放出することができ、又活性剤は、部分的に疎水性ポリマーマトリックス中に位置し、この疎水性ポリマーマトリックスから、活性剤が長い時間をかけてゆっくりと放出される。この場合、活性剤の放出速度は、親水性ポリマーの分子量及びマトリックスの組成(親水性マトリックスと疎水性マトリックスの比)によって制御できる。空胴充填物中に混ぜ込まれる薬剤又は治療薬の放出速度を効果的に調節できるほど十分な量の親水性ポリマーが、骨空胴充填組成物中に含まれることになる。親水性ポリマーの量は代表的には、約10〜約70重量パーセント、より代表的には約15〜約60重量パーセント、好ましくは約15〜約55重量パーセントであろう。
【0018】
本発明の空胴充填材は、1以上の治療薬を含むのがよい。本発明の骨空胴充填組成物の治療薬としては、疼痛用薬剤、例えば非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、オピオイド鎮痛薬(オキシコドン、モルヒネ、フェンタニル、ヒドロコドン、ナプロキシフェン、コデイン等)、オピオイドと非オピオイドの組合せ鎮痛薬(例えば、コデイン添加アセトアミノフェン)、アセトアミノフェン、局所麻酔薬(ベンゾカイン、リドカイン、プロカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、メピバカイン、クロロプロカイン、テトラカイン、コカイン、エピドカイン、プリロカイン、プロカイン)、アルファ−2作動薬(クロニジン、キシラジン、メデトミジン、デクスメデトミジン)、VR1拮抗薬、抗感染薬、例えば抗生物質及び抗ウィルス薬、鎮痛薬、鎮痛薬の組合せ、抗炎症薬、コルチコステロイドを含むステロイド、天然に誘導され又は遺伝子工学的に得られたタンパク質、多糖類、糖タンパク質又はリポタンパク質が挙げられる。所望ならば、適応が同じ又は異なる多数の薬剤を含んでもよい。
【0019】
本発明の空胴充填物を生分解性ポリマーを滅菌するための当該技術分野において知られた従来プロセス及び方法で滅菌することができる。
【0020】
次に図1〜図7を参照すると、本発明の組合せの用途が示されている。骨10の典型的な骨部分の断面が、ボアホールを骨10に穴あけするのに先立って見えている。骨10は、表面11、上側皮質層15及び下側網状又は海綿質層20を有するように示されている。従来型外科用骨ドリル100が、骨10を穴あけして骨ボアホール50を形成している状態で図2に示されている。ドリル100は、ロッド部材102及び遠位切断端部106を有するように示されている。図3には、ドリル切断端部106を取り出した後のボアホール50が示されている。ボアホール50は、めくら又は閉鎖遠位底部52、側壁54及び頂面11を貫通して延びる開口部58を備えた開放近位端部56を有するよう示されている。ボアホール50は又、ボアホール容積部60を有するよう示されている。図4を参照すると、従来型縫合糸アンカー150が、ボアホール50内に設けられた状態で示されている。縫合糸アンカー150は、部分的にボアホール容積部60を充填するよう示されており、その結果空胴容積部65が生じている。空胴容積部65は、アンカー150の体積によりボアホール容積部60の置換に起因して生じた容積部である。アンカー150は、アンカー本体152、例えばニチノールNi−Ti合金のような材料で作られた可撓性弧状部材及び縫合糸取り付け開口部158を有するよう示されている。従来型外科用縫合糸160が、縫合糸取り付け開口部158に取り付けられている。弧状部材155のアンカーが皮質層15の底部16に係合するよう示されている。縫合糸160は、開口部58を通ってボアホール50から外へ出るように示されている。
【0021】
本発明の組合せが、図5に示されている。注射器200が、空胴充填材180をアンカー150の周りのボアホール50の空胴容積部65内へ注入している状態で示されている。十分な量の骨空胴充填組成物180が、空胴容積部65の残部を実質的に満たすようボアホール50内に注入され、充填材180がアンカー150及び壁54に接触してアンカーと空胴充填組成物の組合せの取り付けを完了するようになっている。好ましくは、空胴容積部65全体が充填される。図6で分かるように、軟組織220が、縫合糸160により頂面11に当てて近似されるように示されており、それにより外科的軟組織再建術を完了させている。図7は、十分な治癒期間後の骨10を示しており、空胴充填材180が内方成長した生まれつきの骨で実質的に置換され、残存する空胴容積部65が存在していない状態を示している。
【0022】
上述したように、物理的状態に応じて、注射器及び注入法以外の他の器具及び方法によっても骨空胴充填組成物180を施すことができ、かかる器具及び方法としては、粉末又は顆粒を空胴容積部内に注ぎ込み、粉末又は顆粒を突き固めて空胴容積部内に入れ、粉末及び(又は)顆粒を錠剤又は他の構造体の状態に圧縮し、そしてこれを空胴容積部内に配置し、空胴容積部内に配置できるプラグ(栓)を溶融押し出しすることが挙げられる。所望ならば、骨空胴充填組成物を縫合糸アンカーの挿入前にボアホール容積部内に配置してもよい。例えば、錠剤をアンカーの挿入前にボアホール内に配置してもよい。あるいは、パテ又は液体を用いて縫合糸アンカーの挿入前にボアホール容積部を完全に満たしてもよく、この場合、外科医は、アンカーによりボアホールから押し退けられた過剰のパテ又は液体量を除去するが、このようにするかどうかは任意である。
【0023】
以下の実施例は、本発明の原理及び実施の例示であるが、これには限定されない。
【0024】
実施例1:湿式造粒法
本発明の顆粒状空胴充填材を以下のようにして調製した。ヒドロキシエチルセルロース(HEC)(デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュールズ社のNatrosol 250HHR)及びリン酸トリカルシウム(TCP)(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)を45メッシュスクリーンでそれぞれふるいがけした。1.8グラムの量のふるいがけしたTCPを2.0グラムのリドカインとドライブレンドした。1ミリリットルのアリコートのイソプロパノールをドライブレンドされた混合物に添加し、リドカイン(Sigma-Aldrich)を溶解させると共にTCP粒子を懸濁させた。1.8グラムの量のふるいがけしたHECを少量この混合物に添加し、各添加後スパチュラで配合した。混合後外観が一様になるまで続行した。顆粒化混合物をアルミニウム製パイパンに移送し、ベンチトップ上に置いて3時間かけて空気乾燥させた。40℃に設定された真空オーブンを用いて夜間更に乾燥を行った。乾燥後、混合物は、白色の自由流動性顆粒の形態をしていた。顆粒をそのままの状態で用いて空所を充填し又はかかる顆粒を正確に形作られたペレットの状態に圧縮して錠剤プレスを用いて空胴に嵌め込んだ。
【0025】
実施例2:溶融加工法
本発明の実施に有用な空胴充填材を以下のようにして調製した。ヒドロキシエチルセルロース(HEC)(デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュールズ社のNatrosol 250HHR)及びリン酸トリカルシウム(TCP)(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)を45メッシュスクリーンでそれぞれふるいがけした。0.5グラムの量のふるいがけしたTCPを2.0グラムの量のリドカイン(Sigma-Aldrich)及び1グラムのふるいがけしたHECとドライブレンドした。95/5のモル比でポリ(カプロラクトン−コ−ジオキサノン)(PCL/PDS)(ニュージャージー州ソマービル所在のエシコン社)のうち1.5グラムを計量して分けた。二軸スクリュー押出機(カリフォルニア州ゴレタ所在のDACAインストラメンツ社製)を85℃に加熱し、PCL/PDSのうち半分を押出機内に供給した。ポリマーが溶融して数分間かけて混じり合うようにした。ドライブレンドをゆっくりと押出機に追加した。次に、PCL/PDSの残りの部分を添加した。混合物を窒素ブランケット下で5分間かけて押出機内で処理した。負荷は当初、500〜600Nであったが、リドカインの溶融に起因して加工中約300Nまで減少させた。押出し物が、薄い半透明の粘着性のあるロッドとして現れた。周囲大気との接触により冷えると、押出し物は、十中八九PCLの結晶化の結果として色が不透明のオフホワイトになった。押出しロッドは、冷えると脆弱であった。押出しロッドを或る特定のサイズの空胴に嵌まるよう切断するのがよく又はインペラ(羽根車)により上述した例の顆粒に似た小さな粒子の状態に細断するのがよい。変形例として、粉末状混合物をPCL/PDSと混合して圧縮成形法を用いてフィルムの状態に作製してもよい。
【0026】
実施例3:粉末の直接圧縮法
本発明の実施に有用な空胴充填材のペレット化形態を以下のようにして作製した。3グラムのTCP(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)と3グラムのHEC(デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュールズ社のNatrosol 250HHR)を200ミリリットルのガラスビーカー内で5分間かけてスパチュラで混合した。粉末混合物をIRボールミル(スペクトラ−テック・インコーポレイテッド製)で30秒かけて0.4グラムの量でフライス加工した。0.2グラムの量の粉末をIRペレットメーカー(スペクトラ−テック・インコーポレイテッド製)内に配置し、1分間かけて1,000ポンドの荷重を用いてプレス(ニュージャージー州サミット所在のフレッド・エス・カーバー・インコーポレイテッド製)で室温において圧縮した。ペレットをペレットメーカーから取り出した。
【0027】
実施例4:ポリビニルピロリドン及びTCPの直接圧縮
本発明の空胴充填材のペレット化形態を以下のようにして作製した。3グラムのTCP(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)と3グラムのポリビニルピロリドン(ニュージャージー州ウェイン所在のISP社のK29/32)を実施例3において説明したのと同一の仕方でドライブレンドして圧縮した。
【0028】
実施例5:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びTCPの直接圧縮
本発明の空胴充填材のペレット化形態を以下のようにして製造した。3グラムのTCP(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)と3グラムのHPMC(シグマ−アルドリッチ社の4000cps)を実施例3において説明したのと同一の仕方でドライブレンドして圧縮した。
【0029】
実施例6:HEC、TCP及びカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)の直接圧縮
本発明の空胴充填材のペレット化形態を以下のようにして調製した。3グラムのTCP(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)、1.5グラムのHEC(デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュールズ社のNatrosol 250HHR)及び1.5グラムのCMC(デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュールズ社の7HFPH )を実施例3において説明したのと同一の仕方でドライブレンドして圧縮した。
【0030】
実施例7:ポリマー及びTCPの溶融加工
本発明の実施に有用な空胴充填材の中実ロッドを以下のようにして製造した。ヒドロキシエチルセルロース(HEC)(デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュールズ社のNatrosol 250HHR)及びリン酸トリカルシウム(TCP)(ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社のTri-tab)を45メッシュスクリーンでそれぞれふるいがけした。1.75グラムの量のふるいがけしたTCPを1.75グラムの量のHECとドライブレンドした。95/5のモル比でポリ(カプロラクトン−コ−ジオキサノン)(PCL/PDS)(ニュージャージー州ソマービル所在のエシコン社)のうち1.5グラムを計量して分けた。二軸スクリュー押出機(カリフォルニア州ゴレタ所在のDACAインストラメンツ社製)を85℃に加熱し、PCL/PDSのうち半分を押出機内に供給した。ポリマーが溶融して数分間かけて混じり合うようにした。ドライブレンドをゆっくりと押出機に添加し、次にPCL/PDSの残りの部分を添加した。混合速度は、100rpmであり、窒素ブランケット下において行われた。負荷は、5,000Nであった。押出し物は、所定寸法に切断され又は小さな粒子の状態に細断できる脆弱なロッドとして現れた。
【0031】
実施例8:注入可能な配合
本発明の実施に有用な空胴充填材の注入可能な半粘性混合物を以下のようにして調製した。1グラムのTCP(Tri-tab、ニュージャージー州クランベリー所在のローディア社)と1グラムのポリビニルピロリドン(PVP)(K29/32、ニュージャージー州ウェイン所在のISP社)をガラスビーカー内で互いに混合した。2mlのアリコートの脱イオン水を粉末混合物に添加した。白色の半粘性混合物が結果として得られた。混合物をスプーンで5ml注射器に入れて16番径の針を用いて注射器に注入した。混合物の粘度を所望に応じてPVP又は用いられる他の親水性ポリマーの粘度等級の適当な選択により増減させることができる。
【0032】
実施例9
患者を関節鏡下回旋腱板再建術に備えて従来方法で準備する。カニューレを術部への接近のために従来方法で患者の肩内に配置した。従来型関節鏡を従来方法で患者の肩に挿入して外科医が術部を遠隔地から見ることができるようにする。滅菌塩水流を関節に吹送するよう生じさせる。外科医は、患者の近位上腕骨の大粗面上に骨ボアホールを穴あけするための部位を患者の近位上腕骨上に位置決めする。従来型ドリル案内をカニューレのうちの1つに挿入する。外科用ドリルをドリル案内に挿入し、外科医は、ボアホールを骨に穴あけする。次に、ドリルをボアホールから抜去する。ボアホールは、頂部開口部、閉鎖底部及び空胴容積部を有する。外科医は次に、従来型インサータを用いて従来型縫合糸アンカーを骨ボアホール内に挿入する。アンカーを骨ボアホール内に固定した後、インサータをアンカーから外して取り出す。アンカーの体積により押し退けられた骨ボアホールの容積は、結果として骨ボアホール内の空胴容積部となる。外科医は次に、実験例1の骨空胴充填組成物を十分な量骨ボアホール内に挿入して空胴容積部の実質的に全てを効果的に充填する。外科医は次に、縫合糸アンカーに取り付けられた外科用縫合糸を用いて軟組織(即ち、回旋腱板組織)を骨の表面に近似させることにより再建を完了させる。次に、カニューレを抜去し、カニューレ用の開口部を必要ならば包帯又は縫合糸を用いて従来方法で近接させる。ボアホールの空胴を、空胴充填組成物で効果的に充填する。所望の治療薬の溶出が、体液による空胴充填物の水和時に始まる。治療薬の溶出及びバイオポリマー成分の吸収に続き、残りの骨伝導性成分が、ボアホールへの生まれつきの骨の内方成長を促進する。
【0033】
本発明の組合せ及び外科手技又は方法は、多くの利点を有している。これら利点としては、植え込まれた縫合糸アンカー周りの過剰の骨欠損量が無いこと、感染の恐れが低いこと、術後痛みが緩和されること、術後腫脹が緩和されることが挙げられる。かかる利点には更に、経口疼痛用薬剤及び(又は)外部疼痛対策ポンプ(external pain pump)に対する依存性が低いこと、機能発揮へのより迅速な回復が得られること、物理療法が容易であること、骨の内方成長の促進に起因してアンカー部位のより迅速な機械的補強が行われること、局所薬剤の制御された放出が行われること、骨折による出血に起因する斑状出血が減少することが挙げられる。
【0034】
本発明をその詳細な実施形態を参照して開示したが、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなくかかる実施形態の形態及び細部における種々の変更を想到できることは理解されよう。
【0035】
本発明の具体的な実施態様は、以下の通りである。
(1)組合せであって、
縫合糸アンカーであって、前記アンカーがアンカー本体を有し、前記アンカー本体が体積を有する縫合糸アンカーと、
骨空胴充填組成物であって、前記骨空胴充填組成物が生分解性材料を含む骨空胴充填組成物との組合せ。
(2)前記実施態様(1)記載の組合せであって、
前記生分解性材料は、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(パラ−ジオキサノン)及びこれらの組合せから成る群から選択されたポリマーを含む、組合せ。
(3)前記実施態様(1)記載の組合せであって、
前記生分解性材料は、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン−コ−グリコリド)、ポリ(グリコリド−コ−トリメチレンカーボネート)及びこれらの組合せから成る群から選択されたコポリマーを含む、組合せ。
(4)前記実施態様(1)記載の組合せであって、
前記生分解性材料は、アルブミン、カゼイン、ろう、デンプン、架橋デンプン、単純な糖類、グルコース、フィコール、ポリスクロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、改質セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル−エチルセルロース、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸誘導体、キチン、キチン誘導体、ポリビニルピロリドン、無水ポリマレイン酸エステル、ポリオルトエステル、ポリエチレンイミン、グリコール、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリ(1,3ビス(p−カルボキシフェノキシ)プロパン−コ−無水セバシン酸、N,N−ジエチルアミノアセテート、ポリオキシレン及びポリオキシプロピレンのブロックコポリマー及びこれらの組合せから成る群から選択されている、組合せ。
(5)前記実施態様(4)記載の組合せであって、前記生分解性材料の成分は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸誘導体から成る群から選択された成分を含む、組合せ。
【0036】
(6)前記実施態様(1)記載の組合せであって、骨空胴充填材は、骨伝導性成分を更に含む、組合せ。
(7)前記実施態様(6)記載の組合せであって、前記骨伝導性成分は、リン酸トリカルシウム、リン酸アルファ−トリカルシウム、リン酸ベータ−トリカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウムの多形体及びこれらの組合せから成る群から選択される、組合せ。
(8)前記実施態様(7)記載の組合せであって、前記骨伝導性成分は、リン酸ベータ−トリカルシウムである、組合せ。
(9)前記実施態様(1)記載の組合せであって、骨空胴充填組成物は、有効量の治療薬を更に含む、組合せ。
(10)前記実施態様(9)記載の組合せであって、前記治療薬は、疼痛用薬剤、抗感染薬、鎮痛薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、コルチコステロイドを含むステロイド、糖タンパク質、リポタンパク質及びこれらの組合せから成る群から選択される、組合せ。
【0037】
(11)前記実施態様(10)記載の組合せであって、前記疼痛用薬剤は、モルヒネ、非ステロイド性抗炎症薬、オキシコドン、モルヒネ、フェンタニル、ヒドロコドン、ナプロキシフェン、コデイン、コデイン添加アセトアミノフェン、アセトアミノフェン、ベンゾカイン、リドカイン、プロカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、メピバカイン、クロロプロカイン、テトラカイン、コカイン、エチドカイン、プリロカイン、プロカイン、クロニジン、キシラジン、メデトミジン、デクスメデトミジン、VR1拮抗薬及びこれらの組合せから成る群から選択される、組合せ。
(12)前記実施態様(11)記載の組合せであって、前記疼痛用薬剤は、ブピバカインである、組合せ。
(13)前記実施態様(1)記載の組合せであって、骨空胴充填材は、骨誘導性成分を更に含む、組合せ。
(14)前記実施態様(13)記載の組合せであって、前記骨誘導性成分は、細胞結合伝達物質、細胞結合に影響を及ぼすことが知られているRGDインテグリン結合シーケンスのペプチド含有異形体、生物学的に活性なリガンド、インテグリン結合シーケンス、リガンド、骨形成タンパク質、表皮成長因子、IGF−I、IGF−II、TGF−βI〜III、成長分化因子、上皮小体ホルモン、血管内皮細胞成長因子、糖タンパク質、リポプロテイン、bFGF、TGF−βスーパーファミリー因子、BMP−2、BMP−4、BMP−6、BMP−12、BMP−14、ソニックハリネズミ、GDF6、GDF8、PDGF、テネイシン−C、フィブロネクチン、トロンボエラスチン、トロンビン誘導ペプチド及びヘパリン結合領域から成る群から選択される、組合せ。
(15)前記実施態様(1)記載の組合せであって、前記生分解性材料は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、アルギン酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、多糖類、キチン、ゼラチン、ポリアクリル酸、ガーゴム及びイナゴマメゴムから成る群から選択された親水性ポリマーを含む、組合せ。
【0038】
(16)前記実施態様(6)、(9)又は(13)記載の組合せであって、前記生分解性材料は、約15〜約75重量パーセントの骨空胴充填組成物を含む、組合せ。
(17)縫合糸アンカーを骨内に植え込む方法であって、
骨に骨ボアホールを穴あけする段階を有し、前記ボアホールは、開口頂部、閉鎖底部及び容積部を有し、
縫合糸アンカーを用意する段階を有し、前記アンカーは、アンカー本体を有し、前記アンカー本体は、体積を有し、
骨空胴充填組成物を用意する段階を有し、前記空胴充填組成物は、生分解性材料を含み、
前記アンカーを前記ボアホールに挿入する段階を有し、
前記骨空胴充填組成物を前記ボアホールに挿入する段階を有する、方法。
(18)前記実施態様(17)記載の方法であって、
前記生分解性材料は、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(パラ−ジオキサノン)及びこれらの組合せから成る群から選択されたポリマーを含む、方法。
(19)前記実施態様(17)記載の方法であって、
前記生分解性材料は、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン−コ−グリコリド)、ポリ(グリコリド−コ−トリメチレンカーボネート)及びこれらの組合せから成る群から選択されたコポリマーを含む、方法。
(20)前記実施態様(17)記載の方法であって、
前記生分解性材料は、アルブミン、カゼイン、ろう、デンプン、架橋デンプン、単純な糖類、グルコース、フィコール、ポリスクロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、改質セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル−エチルセルロース、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸誘導体、キチン、キチン誘導体、ポリビニルピロリドン、無水ポリマレイン酸エステル、ポリオルトエステル、ポリエチレンイミン、グリコール、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリ(1,3ビス(p−カルボキシフェノキシ)プロパン−コ−無水セバシン酸、N,N−ジエチルアミノアセテート、ポリオキシレン及びポリオキシプロピレンのブロックコポリマー及びこれらの組合せから成る群から選択されている、方法。
【0039】
(21)前記実施態様(20)記載の方法であって、前記生分解性材料の成分は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸誘導体から成る群から選択された成分を含む、方法。
(22)前記実施態様(17)記載の方法であって、骨空胴充填材は、骨伝導性成分を更に含む、方法。
(23)前記実施態様(22)記載の方法であって、前記骨伝導性成分は、リン酸トリカルシウム、リン酸アルファ−トリカルシウム、リン酸ベータ−トリカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウムの多形体及びこれらの組合せから成る群から選択される、方法。
(24)前記実施態様(23)記載の方法であって、前記骨伝導性成分は、リン酸ベータ−トリカルシウムである、方法。
(25)前記実施態様(17)記載の方法であって、骨空胴充填組成物は、有効量の治療薬を更に含む、方法。
【0040】
(26)前記実施態様(25)記載の方法であって、前記治療薬は、疼痛用薬剤、抗感染薬、鎮痛薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、コルチコステロイドを含むステロイド、糖タンパク質、リポタンパク質及びこれらの組合せから成る群から選択される、方法。
(27)前記実施態様(26)記載の方法であって、前記疼痛用薬剤は、モルヒネ、非ステロイド性抗炎症薬、オキシコドン、モルヒネ、フェンタニル、ヒドロコドン、ナプロキシフェン、コデイン、コデイン添加アセトアミノフェン、アセトアミノフェン、ベンゾカイン、リドカイン、プロカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、メピバカイン、クロロプロカイン、テトラカイン、コカイン、エチドカイン、プリロカイン、プロカイン、クロニジン、キシラジン、メデトミジン、デクスメデトミジン、VR1拮抗薬及びこれらの組合せから成る群から選択される、方法。
(28)前記実施態様(27)記載の方法であって、前記疼痛用薬剤は、ブピバカインである、方法。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】骨ボアホールの穴あけに先立つ骨の断面図である。
【図2】骨ボアホールを骨に穴あけしているときのドリルを示す図である。
【図3】ドリルを取り出した後の骨内のボアホールを示す図である。
【図4】従来型縫合糸アンカーを挿入した後の図3のボアホールを示す図である。
【図5】骨空胴充填組成物を挿入し、それによりボアホール容積部を実質的に充填した後の図4のアンカー及びボアホールを示す図である。
【図6】外科医がアンカーに取り付けられた縫合糸を用いて軟組織を骨の表面に取り付け、外科的再建を完了した後の図5のボアホール、アンカー及び骨空胴充填組成物を示す図である。
【図7】新骨が内方成長し、骨ボアホール内の縫合糸アンカー周りの空胴充填材に置き換わった後の図6の骨を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
10 骨
15 皮質層
20 網状又は海綿質層
50 骨穴
52 閉鎖遠位底部
58 開口部
60 骨穴容積部
65 空胴容積部
100 従来型外科用骨ドリル
160 縫合糸
150 アンカー
154 弧状部材
180 骨空胴充填材
220 軟組織

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組合せであって、
縫合糸アンカーであって、前記アンカーがアンカー本体を有し、前記アンカー本体が体積を有する縫合糸アンカーと、
骨空胴充填組成物であって、前記骨空胴充填組成物が生分解性材料を含む骨空胴充填組成物との組合せ。
【請求項2】
請求項1記載の組合せであって、
前記生分解性材料は、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(パラ−ジオキサノン)及びこれらの組合せから成る群から選択されたポリマーを含む、組合せ。
【請求項3】
請求項1記載の組合せであって、
前記生分解性材料は、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン−コ−グリコリド)、ポリ(グリコリド−コ−トリメチレンカーボネート)及びこれらの組合せから成る群から選択されたコポリマーを含む、組合せ。
【請求項4】
請求項1記載の組合せであって、
前記生分解性材料は、アルブミン、カゼイン、ろう、デンプン、架橋デンプン、単純な糖類、グルコース、フィコール、ポリスクロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、改質セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル−エチルセルロース、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸誘導体、キチン、キチン誘導体、ポリビニルピロリドン、無水ポリマレイン酸エステル、ポリオルトエステル、ポリエチレンイミン、グリコール、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリ(1,3ビス(p−カルボキシフェノキシ)プロパン−コ−無水セバシン酸、N,N−ジエチルアミノアセテート、ポリオキシレン及びポリオキシプロピレンのブロックコポリマー及びこれらの組合せから成る群から選択されている、組合せ。
【請求項5】
請求項4記載の組合せであって、前記生分解性材料の成分は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸誘導体から成る群から選択された成分を含む、組合せ。
【請求項6】
請求項1記載の組合せであって、骨空胴充填材は、骨伝導性成分を更に含む、組合せ。
【請求項7】
請求項6記載の組合せであって、前記骨伝導性成分は、リン酸トリカルシウム、リン酸アルファ−トリカルシウム、リン酸ベータ−トリカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウムの多形体及びこれらの組合せから成る群から選択される、組合せ。
【請求項8】
請求項7記載の組合せであって、前記骨伝導性成分は、リン酸ベータ−トリカルシウムである、組合せ。
【請求項9】
請求項1記載の組合せであって、骨空胴充填組成物は、有効量の治療薬を更に含む、組合せ。
【請求項10】
請求項9記載の組合せであって、前記治療薬は、疼痛用薬剤、抗感染薬、鎮痛薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、コルチコステロイドを含むステロイド、糖タンパク質、リポタンパク質及びこれらの組合せから成る群から選択される、組合せ。
【請求項11】
請求項10記載の組合せであって、前記疼痛用薬剤は、モルヒネ、非ステロイド性抗炎症薬、オキシコドン、モルヒネ、フェンタニル、ヒドロコドン、ナプロキシフェン、コデイン、コデイン添加アセトアミノフェン、アセトアミノフェン、ベンゾカイン、リドカイン、プロカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、メピバカイン、クロロプロカイン、テトラカイン、コカイン、エチドカイン、プリロカイン、プロカイン、クロニジン、キシラジン、メデトミジン、デクスメデトミジン、VR1拮抗薬及びこれらの組合せから成る群から選択される、組合せ。
【請求項12】
請求項11記載の組合せであって、前記疼痛用薬剤は、ブピバカインである、組合せ。
【請求項13】
請求項1記載の組合せであって、骨空胴充填材は、骨誘導性成分を更に含む、組合せ。
【請求項14】
請求項13記載の組合せであって、前記骨誘導性成分は、細胞結合伝達物質、細胞結合に影響を及ぼすことが知られているRGDインテグリン結合シーケンスのペプチド含有異形体、生物学的に活性なリガンド、インテグリン結合シーケンス、リガンド、骨形成タンパク質、表皮成長因子、IGF−I、IGF−II、TGF−βI〜III、成長分化因子、上皮小体ホルモン、血管内皮細胞成長因子、糖タンパク質、リポプロテイン、bFGF、TGF−βスーパーファミリー因子、BMP−2、BMP−4、BMP−6、BMP−12、BMP−14、ソニックハリネズミ、GDF6、GDF8、PDGF、テネイシン−C、フィブロネクチン、トロンボエラスチン、トロンビン誘導ペプチド及びヘパリン結合領域から成る群から選択される、組合せ。
【請求項15】
請求項1記載の組合せであって、前記生分解性材料は、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、アルギン酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、多糖類、キチン、ゼラチン、ポリアクリル酸、ガーゴム及びイナゴマメゴムから成る群から選択された親水性ポリマーを含む、組合せ。
【請求項16】
請求項6、9又は13記載の組合せであって、前記生分解性材料は、約15〜約75重量パーセントの骨空胴充填組成物を含む、組合せ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−95301(P2006−95301A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−278411(P2005−278411)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(591286579)エシコン・インコーポレイテッド (170)
【氏名又は名称原語表記】ETHICON, INCORPORATED
【Fターム(参考)】