説明

繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法

【課題】繊維強化プラスチックから、良好な効率及びコストでグラスファイバーをほぼ完全に回収する方法を提供する。
【解決手段】グラスファイバーと、前記グラスファイバーを覆うように設けられたポリマーとを備えた繊維強化プラスチックを、酸素の存在下、半導体粉末に350〜500℃で接触させ、前記ポリマーを酸化分解して除去することで、前記グラスファイバーを回収することを特徴とする繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)からのグラスファイバーの回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)製品は、熱硬化性ポリマーマトリクスで覆われた繊維質強化材を備えた複合材料で構成されている。繊維質強化材は、典型的にはグラスファイバーであるが、アラミド(ケブラー)ファイバー又はカーボンファイバー等であってもよい。熱硬化性ポリマーマトリクスは、液状樹脂として用いられ、樹脂分子を架橋する化学反応によって硬化する。繊維強化プラスチックは、耐食性や耐候性だけでなく、機械的強度が高く、軽量で、取り付け易く、耐久性が良く、個別の状況下で必要に応じて適用できるという性質を有している。従って、繊維強化プラスチックは、建築関連分野で広く用いられている。
【0003】
しかしながら、これらの特徴が、今度は逆に繊維強化プラスチックの廃棄物処理やリサイクルに深刻な問題を引き起こしている。リサイクルの問題は、主に、硬化反応が不可逆性であり、熱可塑性プラスチックのように、加熱しても硬化した固体プラスチックが元の液体の状態に戻らないという事実による。また、熱可塑性プラスチックとは異なり、繊維強化プラスチックのスクラップは、プラスチックのリサイクルでよく行われるような溶融及び再成形ができない。
【0004】
近年の繊維強化プラスチックの廃棄物処理は埋め立てが主流である。一方、セメントキルン燃料としてグラスファイバーを利用する代替法も一部では用いられている。この場合、グラスファイバーは原料にシリカを供給しつつ、ポートランドセメントを製造するのに必要なエネルギーに貢献している。また、これらと同時に、グラスファイバーを化学的に溶解又は分解する方法も研究されている(非特許文献1)。さらに、近年の他の技術としては、ポリマー分解のための超臨界流体の補助的な利用がある(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】T.Iwata, S.tokuno, M.Sasaki, M.Goto, and K.Shibata: Recycling of fiber reinforced plastics using depolymerization by solvothermo reaction with catalyst, J. Mater. Sci. 43(2008)2452-2456.
【非特許文献2】M.Goto: Chemical recycling of plastics using sub- and supercritical fluids, J.Supercritical Fluids, 47(2009)500-507.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載された方法は、ファイバーを短くするような造粒処理が必要であり、製造効率が良好とはいえず、また、毒性を示す可能性のある溶媒を多く使用している。また、非特許文献2に記載された方法は、大きな資本を必要とし、コスト面で不利である。
【0007】
そこで、本発明は、繊維強化プラスチックから、良好な効率及びコストでグラスファイバーをほぼ完全に回収する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、既に半導体を用いたポリマーの分解方法を研究開発している(特許第4517146号)。当該技術は、半導体の熱活性を利用して、熱可塑性ポリマーのみならず、熱硬化性ポリマー(3次元ポリマー)も炭酸ガスと水とに完全分解するものである。本発明では、前記技術を応用することで、繊維強化プラスチックからのグラスファイバーをほぼ完全に回収することが可能となることを見いだした。
【0009】
以上の知見を基礎として完成した本発明は、グラスファイバーと、前記グラスファイバーを覆うように設けられたポリマーとを備えた繊維強化プラスチックを、酸素の存在下、半導体粉末に100℃以上で接触させ、前記ポリマーを酸化分解して除去することで、前記グラスファイバーを回収することを特徴とする繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法である。
【0010】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は一実施形態において、半導体の高温状態で生成する熱平衡キャリアーのうち、正孔酸化力を利用する。
【0011】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は別の一実施形態において、前記繊維強化プラスチックを半導体粉末に接触させる温度が100〜600℃である。
【0012】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は別の一実施形態において、前記半導体が高温状態及び酸素雰囲気下でも安定に存在する半導体である。
【0013】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は更に別の一実施形態において、前記半導体が酸化物半導体である。
【0014】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は更に別の一実施形態において、前記酸化物半導体がCr23、NiO、TiO2、又は、Fe23である。
【0015】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は更に別の一実施形態において、前記ポリマーが熱硬化性ポリマーである。
【0016】
本発明に係るグラスファイバーの回収方法は更に別の一実施形態において、前記ポリマーが熱可塑性ポリマーである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、繊維強化プラスチックから、良好な効率及びコストでグラスファイバーをほぼ完全に回収する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ポリカーボネート(PC)の分解メカニズムの概略説明図である。
【図2】(a)は、実施例に係るルツボ内に敷いたCr23粉末上に設けた繊維強化プラスチックの小片の外観写真である。(b)は、ルツボ内の加熱後10分経過したときの状態を示す外観写真である。
【図3】(a)は、実施例に係るチョップドストランドマット状のグラスファイバーの外観写真である。(b)は、(a)をほぐしたものの外観写真である。
【図4】プレートの断面模式図と、当該模式図の上部(top)、中部(middle)及び底部(bottom)のファイバーの走査型電子顕微鏡(SEM)による写真である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(本発明の繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法)
本発明は、グラスファイバーと、グラスファイバーを覆うように設けられたポリマーとを備えた繊維強化プラスチックを、酸素の存在下、半導体粉末に100〜600℃で接触させ、前記ポリマーを酸化分解して除去することで、前記グラスファイバーを回収することを特徴とする繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法に係る。
【0020】
本発明に係る繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法は、半導体の熱活性を利用したポリマーの酸化分解による除去で達成される。まず、この酸化分解のメカニズムについて、以下に例を挙げて説明する。
【0021】
(本発明の繊維強化プラスチックにおけるポリマーの酸化分解メカニズム)
半導体を熱的に励起すると、指数関数的に電子と正孔とが生成する。この正孔をポリマーの酸化分解に応用する。例として、図1にポリカーボネート(PC)の分解メカニズムの概略説明図を示す。図1に示すポリカーボネートの分解は、半導体として酸化チタン粉末を用い、これを粒状のポリカーボネートに加えて加熱攪拌することで行っている。ポリカーボネートは約200℃で融解し、固体の酸化チタンと“固体/液体”界面を形成する。界面における様子を図1の挿絵で見ると、まず正孔からポリカーボネートから結合電子を奪い、ポリカーボネート内にカチオンラジカルを生成する。500℃の温度ではラジカルはポリマー内を伝播し、ラジカル開裂を誘起して、ポリマーはフラグメント化される。この過程におけるラジカルの増殖ならびにポリカーボネートの分子量の低下はESR測定ならびに熱重量分析で実証されている。そして、フラグメント化された分子は酸素下で完全燃焼して水と炭酸ガスとなる。熱エネルギーの役割は単に正孔の大量生成ばかりでなく、ラジカルの伝播と開裂を誘起し、最終的には裁断化された分子を酸素下で完全燃焼させることである。さらに、分解反応が継続的に起こるためには、価電子帯では正孔による酸化反応、また伝導帯では電子による還元反応(O2+e-→O2-)が起こることが必要である。
【0022】
上記ポリカーボネートの分解メカニズムのフローについて整理すると、まず、第1段階では、ポリカーボネート鎖が分子中の極性の高いカルボニル基と酸化チタンの酸素欠陥サイトとの静電的な相互作用により酸化チタン表面に吸着する。次に、第2段階では、ポリカーボネートが熱励起により生成した正孔により酸化されてポリカーボネートの低分子化が起こる。次に、第3段階では、低分子化したポリカーボネートが酸素下で完全に燃焼し、炭酸ガスと水とに分解される。
【0023】
酸化チタン表面の電子の授受について言えば、熱励起された電子は、酸素を還元し、これが酸化チタンの表面に吸着して上向きのバンドベンディング(バンドの湾曲)を誘起する。このバンドベンディングにより、熱励起された正孔は表面に集積し、PCを酸化する。電子による酸化還元のエネルギー準位は酸化チタンの伝導帯の底よりも約0.13eV上方に位置しているから、この反応は活性化過程である。しかしこの反応は350℃の状態では十分に達成されていると考えられる。これに対して正孔の表面への移動はバリヤフリー過程である。このように、酸化チタン表面の酸化サイト(伝導帯)と還元サイト(価電子帯)で反応が起こり、PCが分解するものと考えられる
【0024】
酸化チタンを熱励起し、バンド間遷移により電子と正孔とを生成するシステムでは酸化チタンのバンドギャップが3.2eVと大きいため、バンド間遷移が立ち上がる温度が高く、その結果350〜500℃を必要とする。しかしながら、酸化チタンに限らず、高温、酸素雰囲気で安定であれば、どのような半導体でも使用できるので、バンドギャップの小さな半導体であれば基本的に動作温度が低いこととなる。このため、適した加熱温度はより幅が大きく、100℃以上であってもよい。
【0025】
(本発明の繊維強化プラスチックにおけるポリマーの種類)
本発明で分解される有機化合物のうち、ポリマ−としては、金属酸化物の表面に強く吸着するようなカルボニル基にて代表される極性基を有するものが好ましいが、無極性ポリマ−にあっても十分効果をもたらす。また、ポリマ−の融点は400℃以下ものであることが好ましい。こうしたポリマーとしては熱可塑性樹脂であり、例えばポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、PET樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリイミド、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、石油樹脂、AS樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、塩化ビニリデン樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリブテン、フッ素樹脂、ポリアクリレート等を例示することができる。これら有機化合物は、溶融状態にて半導体と接触することになる。また、熱可塑性樹脂に比べ分解の温度は上がるが、熱硬化型の樹脂であるフェノール樹脂、ウレタンフォーム、ポリウレタン、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂等にも有効である。熱硬化性ポリマーの分解法としては、通常はポリマ−を微細に粉砕し、これに酸化チタンを混合して加熱することで行われる。なお、通常の熱硬化性ポリマ−の燃焼処理は700〜1000℃に加熱して行うが、燃焼炉の耐久性に問題が生ずるという点が指摘されている。しかるに、本発明にあっては、600℃以下の加熱で分解が可能であり、その効果は大きい。また、上述の種々のポリマーの混合物でも本方法が適用できる。さらに、本発明はポリ塩化ビニルを代表とするハロゲン分子含有ポリマ−の分解にも有効であり、その際発生する生成物は水、炭酸ガス及び塩素が主成分となるので、塩素は何らかの方法で捕集する必要がある。このようなハロゲン含有ポリマーの分解において、生成物中にはダイオキシン等何らの有害な有機ハロゲン化物を生成しないことは特記すべきことである。
【0026】
(半導体の種類)
以上、半導体として酸化チタンをもって説明したが、使用できる半導体は、高温状態で酸素雰囲気下にあっても安定な物質であり、例えば、次の化学式で示される物質等が挙げられる。ただし、各半導体のバンドギャップが異なるため有機化合物の分解温度はそれに伴い変化する。
BeO,MgO,CaO,SrO,BaO,CeO2,ThO2,UO3,U38,TiO2,ZrO2,V25,Y23,Y22S,Nb25,Ta25,MoO3,WO3,MnO2,Fe23,MgFe24,NiFe24,ZnFe24,ZnCo24,ZnO,CdO,Al23,MgAl24,ZnAl24,Tl23,In23,SiO2,SnO2,PbO2,UO2,Cr23,MgCr24,FeCrO4,CoCrO4,ZnCr24,WO2,MnO,Mn34,Mn23,FeO,NiO,CoO,Co34,PdO,CuO,Cu2O,Ag2O,CoAl24,NiAl24,Tl2O,GeO,PbO,TiO,Ti23,VO,MoO2,IrO2,RuO2,CdS、CdSe,CdTe。
【0027】
なかでも、酸化物半導体が好ましく、特に酸化チタンや酸化亜鉛は活性が高く、無害であるため安全性が優れるので、好ましく、特に、酸化チタンの結晶形がアナターゼ型のものは活性が高いが、ルチル型のものでも良い。また、上記の半導体の中でも光伝導を示すものは活性が高い。上記半導体は、熱が加えられると活性化し、樹脂成形品を酸化分解する機能を有する。粒径は特に限定されないが、表面反応であるので比表面積が大きく、かつ、結晶性の高いものが好ましい。
【0028】
本発明の骨子は上記半導体と被分解物との接触反応であるから、上記半導体の比率を上げると被分解物との接触頻度が増し処理時間が短くなる。また、攪拌することによっても接触頻度は格段に上昇するので、分解に要する時間は大幅に短縮される。バッチ方式で処理を行うときの酸化チタンの混入量は全体の10質量%以上が適当であるが、分解反応は10質量%以下の混合比(例えば3%)でも(処理時間は長くなるが)可能であることは言うまでもない。
【0029】
場合によっては、酸化チタンに前処理を施すのが良く、好ましくは、ポリカーボネートをトルエンに溶解し、酸化チタンを加えて攪拌し、酸化チタン表面にトルエン溶媒にてポリカーボネートを付着しておくのが良い。前処理としての良溶媒としては、トルエンが好ましいが、アセトンやクロロナフタレン等が挙げられる。
【0030】
酸化チタンにポリマーを被覆する際のポリマー調製液の最適な濃度はポリマーにより異なり、特に限定されないが、一般的には0.1〜30%程度の濃度が好適で、ポリマーにポリカーボネートを使用する場合には特に3〜5%が好適である。
【0031】
本発明の繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法は、上述のような構成により、ポリマーをほぼ完全に燃焼して除去するため、グラスファイバーの損傷を抑制して良好な状態で回収することができるため、効果なグライスファイバーの完全回収及びリサイクルが可能となる。また、反応熱を熱エネルギーとして利用することができ、製造効率が良好となる。また、非常に簡便な装置及び方法で繊維強化プラスチックからグラスファイバーを回収することができるため、製造効率及び製造コストが良好となる。
【実施例】
【0032】
次に、本発明に係る実施例を以下に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
(半導体の準備)
半導体粉末として、Cr23〔純度99%、被表面積3m2/g:和光純薬工業社製〕、TiO2〔ST−01:活性TiO2(被表面積298m2/g、アナターゼ型):石原産業社製〕、NiO〔純度99%、被表面積1m2/g:和光純薬工業社製〕、α−Fe23〔被表面積4.1m2/g:戸田工業社製〕、不飽和熱硬化性ポリエステル樹脂〔R100NP、オルトフタル酸由来:ジャパンコンポジット社製〕を準備した。
【0034】
(繊維強化プラスチックの調整)
直径約13μmのグラスファイバー(チョップドストラドマット状)と、開始剤としてのメチルエチルケトンパーオキサイド及び促進剤としてのナフテン酸コバルトとを用いて、樹脂70質量%及びグラスファイバー30質量%の繊維強化プラスチックプレート(100×100×3mm)を室温で調整した。次に、このプレートを80℃で3時間硬化した。このプレートを約10×10×3mmの大きさの小片に裁断し、粉砕等の前処理を行わずに以下の試験に用いた。
【0035】
(半導体の熱活性によるグラスファイバーの回収)
図2(a)に示すように、Cr23粉末5gをセラミックの50mm径の開口を有するルツボ内に敷き、Cr23粉末上に繊維強化プラスチックの小片を置いた。次に、ルツボを500℃のオーブン内に入れた。5分経過後、小片の色が黄色から茶色へ変わり、グラスファイバーを残したまま水及び炭酸ガスへ分解し始めた(視界から消え始めた)。10分経過後、図2(b)に示すように、ポリマーで覆われていたグラスファイバーの初めの形態(チョップドストラドマット状)が出現した。図3(a)及び(b)に、チョップドストラドマット状のグラスファイバー、及び、それをほぐしたものの外観写真を示す。図4に、プレートの断面模式図と、当該模式図の上部(top)、中部(middle)及び底部(bottom)のファイバーの走査型電子顕微鏡(SEM)による写真を示す。各部のファイバーの表面は、非常に滑らかであり、クラック等の損傷は見当たらなかった。これは、グラスファイバーが欠陥無く完全に回収されたことを示している。このように、従来のグラスファイバーのリサイクル法で生じていたファイバー表面の損傷や収縮等の問題が、本発明によれば生じないことが確認された。
【0036】
続いて、Cr23粉末を用いて行った上記試験と同様の試験を、TiO2粉末、NiO粉末及びα−Fe23粉末についても同様に行ったところ、それぞれ上記試験と同様の結果を得た。
【0037】
さらに、Cr23粉末、TiO2粉末、NiO粉末及びα−Fe23粉末について、それぞれ500℃ではなく、350℃で上記試験と同様の試験を行ったところ、分解にかかった時間は少し多くなったが、上記試験と同様の結果を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラスファイバーと、前記グラスファイバーを覆うように設けられたポリマーとを備えた繊維強化プラスチックを、酸素の存在下、半導体粉末に100℃以上で接触させ、前記ポリマーを酸化分解して除去することで、前記グラスファイバーを回収することを特徴とする繊維強化プラスチックからのグラスファイバーの回収方法。
【請求項2】
半導体の高温状態で生成する熱平衡キャリアーのうち、正孔酸化力を利用した請求項1に記載のグラスファイバーの回収方法。
【請求項3】
前記繊維強化プラスチックを半導体粉末に接触させる温度が100〜600℃である請求項1又は2に記載のグラスファイバーの回収方法。
【請求項4】
前記半導体が高温状態及び酸素雰囲気下でも安定に存在する半導体である請求項1〜3のいずれかに記載のグラスファイバーの回収方法。
【請求項5】
前記半導体が酸化物半導体である請求項1〜4のいずれかに記載のグラスファイバーの回収方法。
【請求項6】
前記酸化物半導体がCr23、NiO、TiO2、又は、Fe23である請求項5に記載のグラスファイバーの回収方法。
【請求項7】
前記ポリマーが熱硬化性ポリマーである請求項1〜6のいずれかに記載のグラスファイバーの回収方法。
【請求項8】
前記ポリマーが熱可塑性ポリマーである請求項1〜6のいずれかに記載のグラスファイバーの回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−211223(P2012−211223A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76606(P2011−76606)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(504182255)国立大学法人横浜国立大学 (429)
【Fターム(参考)】