説明

繊維束多軸組布及びその製造方法

【課題】組布の作業性に関わる問題点と施行後の脆弱性という弱点を改善すべく、最外層の糸群の剥がれ易さを抑止することで作業性に優れ、コンクリートの剥落を防止する能力に優れた組布を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の繊維束多軸組布10は、繊維束20a、30aにより構成される多軸組布であって、組布表裏の最外層20、30を構成する繊維束20a、30aが同一方向に配向し、互いに接着されてなることを特徴とするものである。また本発明の繊維束多軸組布の製造方法は、組布10の最外層20、30を構成する繊維束20a、30aを同一方向に配向させ、内層40、50を挟んで互いに接着することを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化プラスチック(FRP)の強化材やコンクリートの補強、クラック防止または剥落防止に用いられる繊維束多軸組布に関するものである。
【0002】
近年,高架橋コンクリートやトンネル覆工コンクリートのようなコンクリート構造物の経時劣化によって発生する剥落が大きな問題となり、その補修方法として多くの工法が研究開発や実用段階にある。その中で現在広く用いられている工法に有機溶剤を含む樹脂と連続繊維シートを組み合わせたいわゆるFRP工法がある。剥落防止工法においては、対象となる構造物が鉄道や道路など公共性が高く、また供用中に施工する場合が多く、時間的な制約が大きいことから、施工性がよく、かつ経済的な補修技術が求められている。
【0003】
このような用途で使用される材料の1つに組布(連続繊維シートとも呼称される)がある。組布は繊維糸を製織せずに、積層接着したものが上述以外にも繊維強化プラスチックなどの各種分野に使用されており、特に三軸組布が特性に方向性が少ないために好まれ、その用途範囲を広げている。このような背景から組布について多数の発明が行われている。例えば特許文献1では、図3に示すような斜交体4、5の上下をたて糸群2、3で挟み込み、斜交体4、5の交点にたて糸束2、3を配した三軸組布1の開示が行われている。また、特許文献2では、たて糸軸に対称で互いに逆行して斜交する斜交糸束と該斜交糸束の片側にたて方向に平行に積層配列された一層のたて糸束からなり、厚さが薄く、柔軟性に富み、炭素繊維引き揃え体などの支持体として使用できる三軸組布の開示が行われている。
【特許文献1】特公昭62−54904号公報
【特許文献2】特開平10−18146号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来の組布では、たて糸束と斜交糸束との接着が両方の交点部のみで行われているため、組布をローラーでFRP樹脂に含浸させる操作を行う場合、あるいはコテでモルタル中に伏せ込む作業を行う場合、最外層のたて糸束が容易に剥がれ易く、作業性が悪いという問題がある。また、たて糸束が剥がれた状態のままで使用されると組布に要求される性能を十分に発揮できない。さらにこのような組布は、コンクリートの剥落防止用途にも使用されているが、例えば上述した三軸組布ではたて糸束が組布から容易に剥がれ易いため、コンクリートの剥落を防止する剥落防止性能に劣るという問題も指摘されている。
【0005】
本発明者は、係る状況に鑑み、従来の組布の作業性に関わる問題点と施行後の脆弱性という弱点を改善すべく、最外層の糸群の剥がれ易さを抑止することで作業性に優れ、コンクリートの剥落を防止する能力に優れた組布を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の繊維束多軸組布は、繊維束が平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布であって、組布の最外層を構成する前記繊維束が組布の表裏面で同一方向に配向し、内層を挟んで互いに接着されていることを特徴とする。
【0007】
ここで、繊維束が平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布であって、組布の最外層を構成する前記繊維束が組布の表裏面で同一方向に配向し、内層を挟んで互いに接着されていることとは、複数の繊維を束ねた紐状物を配向し、交差状態でシート状物を複数枚重ねて積層構造とした多軸組布について、積層構造の最外層に相当する布表面を構成する2層のシートについて、同じ方向に配向した状態で互いにその表面を接着剤によって固着した状態としたものであることを意味している。
【0008】
同じ方向に配向した状態とは、複数の紐の長手方向を揃えて並べた状態としたものであって、それぞれの紐を構成する各繊維の配向方向を意味するものではない。また、互いにその表面を接着剤によって固着した状態とは、最外層の紐で内層に相当する各層をサンドイッチ状に挟み込んだ状態とし、2つの最外層の紐を互いに接着した状態としているものである。
【0009】
接着に使用する接着剤としてはどのような種類のものであっても必要となる接着機能を有し、繊維束多軸組布の取り扱い時、施工時及び施工後に剥がれたりすることのないだけの接着強度を有するものであって、組布の柔軟性を損なわないものであればよく、使用用途に応じて適宜必要となる接着剤を使用することが可能である。
【0010】
また、本発明を構成する繊維は、強度などの所望の性能を実現することができるならばどのような材質のものであってもよく、1種類であっても複数種を混合したものであってもよい。また繊維としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、金属繊維、ガラスセラミックス繊維を使用することができるものである。ただ、施工のし易さ等の諸条件を満足するものとして、ガラス繊維を採用するのは好ましい。
【0011】
また本発明の繊維束多軸組布は、上述に加え最外層の繊維束間の間隔が3〜100mmの範囲内であるならば、他の材料を繊維束多軸組布に含浸する形式で使用する場合に最適なものを選択することができるため好ましい。
【0012】
ここで、最外層の繊維束間の間隔が3〜100mmの範囲内であるとは、2つの最外層面を構成する繊維束である紐状物間の間隔が、3mmから100mmの範囲内にあることを意味している。そして、紐状物間の間隔とは、1つの紐状物と隣り合った他の紐状物に注目すると、1つの紐状物の表面から他の紐状物の表面までの直線寸法を意味するものであって、3mm以上の間隔とすることによって、他材料中にこの繊維束多軸組布を含浸刷る際に他材料が均等に含まれることになるため好ましく、一方100mmを越えると繊維束多軸組布が充分な強度を維持できなくなる場合もあるため好ましくないからである。
【0013】
さらに本発明の繊維束多軸組布は、上述に加え内層の繊維束が、最外層の繊維束に対して交差角度10°〜85°で交差するものであるならば、軸数を変化させることによって必要に応じて繊維束密度を調整することができるので、繊維束多軸組布の性状を調整することができるので好ましい。
【0014】
ここで、内層の繊維束が、最外層の繊維束に対して交差角度10°〜85°で交差するものとは、同一方向に配向した2つの最外層を構成する繊維束の配向方向に対して、この最外層を構成する繊維束の配向方向を0°とする場合に10°から85°までの角度範囲で内層を構成する繊維束の配向方向が決まることを意味している。
【0015】
またこの2つの繊維束の角度について、交差角度10°〜85°とするのは、10°から85°までの範囲内とすることによって、繊維束の軸方向を少なくとも3以上とすることで、施工された後の構造的な強度の方向性が発生しないように構成することが可能となり、所定の面密度を実現することで、他材料の含浸性を調節することが可能となるため好ましい。
【0016】
また本発明の繊維束多軸組布は、上述に加え三軸組布であるならば、特にモルタルやセメント及びコンクリート等の建築用材料と併用することが容易であるため好ましい。
【0017】
ここで、三軸組布であるとは、上述した最外層を構成する2つの繊維束シートの軸方向が1つであるため、それ以外に内層を構成する少なくとも2つ以上の繊維束シートを有し、この2つ以上の繊維束シートについては、それぞれ互いに異なる配向状態であって、すなわち残りの2軸を構成するような配向状態となっていることを意味している。よって最も単純な構成の三軸組布は、2つの最外層を構成する紐の配向方向に対して内層を構成する2つのシートがあり、内層の2つのシートはいずれも最外層のシートの配向方向とは異なり、また互いのシートを構成する紐の配向方向についても異なる状態とすることである。
【0018】
また本発明の繊維束多軸組布は、上述に加え繊維束がガラス繊維を含むものであるならば、均質な性能を有する材料を利用することができるため、強度等の藷特性を安定させることができるため好ましい。
【0019】
ガラス繊維の材質については、用途に応じて使い分けができるものであって、どのような材質でも所望の効果を確実に実現することができるものであるならば使用できる。具体的に例示するならば、Eガラス(無アルカリガラス組成)、ARガラス(耐アルカリ性ガラス組成)、Cガラス(耐酸性のアルカリ石灰含有ガラス組成)、Dガラス(低誘電率を実現する組成)、Sガラス(高強度、高弾性率を実現する組成)、Tガラス(高強度、高弾性率を実現する組成)そしてHガラス(高誘電率を実現する組成)を適用することができる。
【0020】
また本発明の繊維束多軸組布は、上述に加え繊維束が耐アルカリガラスを含むものであるならば、モルタル、コンクリート等への伏せ込み用途として、施工後にも高い化学的耐久性を実現することができるため、好ましい。
【0021】
また耐アルカリガラスの繊維材質としては、ZrO2を14質量%以上含有することが好ましい。そしてZrO2を14質量%以上含有することによって所望の性能すなわち耐アルカリ性という性能が実現できるなら、どのような材質であっても支障ないが、特に好ましい組成を例示すれば、以下のような組成となる。すなわち使用可能な耐アルカリ性に優れるガラス繊維の組成は、質量%で、SiO2 54〜65%、ZrO2 14〜25%、Li2O 0〜5%、Na2O 10〜17%、K2O 0〜8%、RO(ただし、Rは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znを表す) 0〜10%、TiO2 0〜7%、Al23 0〜2%であり、より好ましくは、質量%で、SiO2 57〜64%、ZrO2 18〜24%、Li2O 0.5〜3%、Na2O 11〜15%、K2O 1〜5%、RO(ただし、Rは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znを表す)0.2〜8%、TiO2 0.5〜5%、Al23 0〜1%である。
【0022】
本発明の繊維束多軸組布の製造方法は、繊維束により平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布の製造方法であって、組布の最外層を構成する前記繊維束を組布の表裏面で同一方向に配向させ、内層を挟んで互いに接着するものであるならば、種々の他材料と複合材料を構成することができ、優れた繊維束多軸組布を得ることが可能となるため好ましい。
【発明の効果】
【0023】
(1)本発明の繊維束多軸組布は、繊維束が平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布であって、組布の最外層を構成する前記繊維束が組布の表裏面で同一方向に配向し、内層を挟んで互いに接着されているものであるため、ローラーでFRP樹脂に含浸させる操作を行う場合、あるいはコテでモルタル中にふせ込む作業を行う場合に最外層の糸群が容易に剥がれにくく、高い作業性を実現するものである。
【0024】
(2)また本発明の繊維束多軸組布は、最外層の繊維束間の間隔が3〜100mmの範囲内であるならば、コンクリートの剥落防止用途として利用される場合に伏せ込み易く、しかも施工後に高い剥落防止性能を有する構造物となるものである。
【0025】
(3)また本発明の繊維束多軸組布は、内層の繊維束が、最外層の繊維束に対して交差角度10°〜85°で交差するものであるならば、組布への外応力に対して印加された応力を分散することによって均等な強度を実現することができ、安定した強度特性を実現することが可能なものである。
【0026】
(4)また本発明の繊維束多軸組布は、三軸組布であるため、従来の施工方法や組布製造方法を適用し易く、市場に容易に受け入れられやすいため、他用途での使用が可能となる汎用性の高い組布製品となるものである。
【0027】
(5)また本発明の繊維束多軸組布は、繊維束がガラス繊維を含むものであるため、化学的に安定した材料特性を有する繊維束により構成され、天候が厳しい環境で屋外で使用されるような場合であっても、長期間に亘り安定した性能を実現することができるものである。
【0028】
(6)また本発明の繊維束多軸組布の製造方法は、繊維束により平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布の製造方法であって、組布の最外層を構成する前記繊維束を組布の表裏面で同一方向に配向させ、内層を挟んで互いに接着するものであるため、施工時に高い作業性を有し、かつ施工後の経時的な劣化に対しても充分に信頼性のある繊維束多軸組布を確実に得ることを可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に本発明の繊維束多軸組布について、実施例に基づいて具体的に説明する。
【実施例1】
【0030】
図1に本発明の繊維束多軸組布の一例として、三軸組布10の場合について例示する。この組布10は、材質がシランカップリング処理されたARガラス製の繊維を使用したものであって、この繊維束によるシート4層を積層したものである。2つの最外層20、30は、同じ方向に配向しており、それに対して60°斜交している内層40と反対方向に60°斜交した内層50の2つの層がサンドイッチ状に挟まれた状態となっており、2つの最外層20、30とは互いにアクリル系接着剤で固着された状態となっている。図1の組布10の断面状態を図2に示す。内層の斜交繊維束40aともう一つの繊維束50aとは、いずれも最外層20、30の繊維束20a、30aに挟まれた状態となっているものの、その接着個所は交点についてではなく、繊維束どうしについて行われているため、強固であって、容易には剥がれない状態になっている。
【実施例2】
【0031】
次いで、この三軸組布について、実施例と比較例とを比較することでその性能を明瞭にする。
【0032】
[実施例]表1の試験No.1から試験No.3に本発明の繊維束多軸組布の具体例として作製した三軸組布の作製条件とその評価結果とをまとめて示す。この三軸組布は、次のようにして作製したものである。まず、酸化物の質量百分率表示で表して、SiO2 61.0%、ZrO2 19.5%、Li2O 1.5%、Na2O 12.3%、K2O 2.6%、CaO 0.5%のガラス組成となるように予め調製したガラス原料をガラス熔融炉で熔融して均質化した後、紡糸して耐アルカリ性ガラス繊維を得た。次いでこの耐アルカリ性ガラス繊維の表面に付着率0.5質量%となるよう、ポリエステル樹脂を含有する集束剤を公知の手法によって塗布し、表1の試験No1〜試験No.3に示す各番手の斜交糸用のガラスストランド、及びたて糸用のガラスストランドの表面処理を行った。そしてこの各ガラスストランドを使用して斜交糸とたて糸がそれぞれ表1に示す間隔となるよう、斜交糸を両側のたて糸で挟み込んで積層した状態とし、浸漬法によってアクリル樹脂を塗布し、乾燥固化することによって三軸組布とした。なお、樹脂の付着率については、集束剤との合量の付着率が20質量%となるように塗布量の調整を行った。
【0033】
【表1】

【0034】
三軸組布の接着強度の評価は、上述した三軸組布を使用して、幅5cm、長さ30cmの三軸組布試験片を作製した。そしてこの試験片について、強度試験機を使用して三軸組布の横方向について200mm/分の引張速度で引張試験を行い、その荷重値を計測した。
【0035】
また三軸組布を使用した成形体の強度評価として、成形体についての最大荷重、最大荷重時の変位の評価を行った。評価は以下の手順で実施した。まず、JIS A5372(プレキャスト鉄筋コンクリート)に規定するU型用ふたの1種で呼び名300(60×400×600mm)U型用ふたの中央に剥落防止工を行う面の反対側から55mmの深さに100mmφの形状、すなわちコアの部分は5mmコンクリートが残っている状態でコア抜きを行った。次いでプライマー(アクリル樹脂系吸水防止剤)処理を行なった。次に、セメントモルタルをふたの中央のプライマー処理を行った表面上に、珪砂(1000g)、速硬性セメント(1000g)、アクリルエマルジョン(70g)および水(145g)からなるセメントモルタルをふたの中央に400mm角、厚さ2mmで平坦な状態に塗布して「下塗り」とした。続いて、三軸組布を下塗りに貼り付けて下塗りを硬化した後、その上から、下塗りと同じセメントモルタルを2mmの厚さで水平に塗布して「上塗り」とし、7日間養生して試験体とした。その後、この試験体について、コア底部が破損するまで1mm/分の速度でコア抜き部を押し出し、それ以降は5mm/分の速度でコア抜き部を押し出し、コア底部が破損後に最大となる荷重を測定し、最大荷重とした。また最大荷重時の変位については、最大荷重を示した変位(mm)を測定した。
【0036】
表1より明らかなように試験No.1から試験No.3については、斜交糸を両側のたて糸で挟み込んで積層しているため、接着強度が大きかった。また、最大荷重、最大荷重時の変位とも大きくコンクリートの剥落を防止する能力に優れていることが判明した。
【0037】
[比較例]次いで実施例と同様の組成、番手を有するガラスストランドを準備し、斜交糸とたて糸が表2に示す間隔となるように斜交糸の片側にたて糸を積層し、実施例と同様の樹脂付着率、目付になるように浸漬法によってアクリル樹脂を塗布し、乾燥固化することによって三軸組布を作製した。そして、三軸組布について、実施例と同様の手順、仕様に従い一連の評価を行った。
【0038】
【表2】

【0039】
表2より明らかなように比較例として行った試験No.4から試験No.6については、斜交糸の片側にたて糸が積層されており、たて糸が容易に剥がれやすいため、接着強度が小さかった。また、実施例と同様の手順で評価した最大荷重、最大荷重時の変位ともに実施例に比べて小さく、コンクリートの剥落を防止する能力に劣っていることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の繊維束多軸組布の平面図。
【図2】本発明の繊維束多軸組布の断面図。
【図3】従来の組布の平面図。
【符号の説明】
【0041】
10 繊維束多軸組布
20 一方表面の最外層繊維束
30 他方表面の最外層繊維束
40 内層を構成する斜交する繊維束
50 内層を構成する斜交する繊維束で40の繊維束とも斜交する繊維束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維束が平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布であって、
組布の最外層を構成する前記繊維束が組布の表裏面で同一方向に配向し、内層を挟んで互いに接着されていることを特徴とする繊維束多軸組布。
【請求項2】
最外層の繊維束間の間隔が3〜100mmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の繊維束多軸組布。
【請求項3】
内層の繊維束が、最外層の繊維束に対して交差角度10°〜85°で交差していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の繊維束多軸組布。
【請求項4】
三軸組布であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の繊維束多軸組布。
【請求項5】
繊維束がガラス繊維を含むことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の繊維束多軸組布。
【請求項6】
繊維束により平行に配列された糸群が互いに交差状態に積層接着された多軸組布の製造方法であって、
組布の最外層を構成する前記繊維束を組布の表裏面で同一方向に配向させ、内層を挟んで互いに接着することを特徴とする繊維束多軸組布の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−198939(P2006−198939A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−14223(P2005−14223)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】