説明

置換されたピラゾロピリジン類、これらを含有する組成物、これらの製造方法及びこれらの使用

本発明は、置換されたピラゾロピリジン類、これらを含有する組成物、これらの製造方法及びこれらの使用に関する。本発明は、特に、置換されたピラゾロピリジン類の製造、これらを含有する組成物、これらの調製方法及び薬物、特に抗癌薬としてのこれらの使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、新規な化合物、特に新規な置換されたピラゾロピリジン類、これらを含有する組成物及び薬物としてのこれらの使用に関する。
【0002】
更に特に、第一態様に従って、本発明は、特別のキナーゼに於ける、タンパク質の活性のモジュレーションによる、抗癌活性を有する新規な特定のピラゾロピリジン類に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、化学療法で使用されている商業的化合物の大部分は、副作用及び患者耐性の重要な問題点を示す。これらの作用は、使用される薬物が、健康な細胞に影響を及ぼすことなく、癌細胞に選択的に作用するなら限定される。従って、化学療法の悪影響を限定するための一つの解決手段は、癌細胞内で優勢的に発現され、および健康な細胞内では殆ど又は全く発現されない、代謝経路又はこれらの代謝経路の構成要素で作用する薬物を使用することからなり得る。
【0004】
プロテインキナーゼは、タンパク質の特定の残基、例えば、チロシン、セリン又はトレオニン残基のヒドロキシル基のリン酸化に触媒作用する酵素のファミリーである。このようなリン酸化は、タンパク質の機能を大きく変更することができ、従って、プロテインキナーゼは、特に、代謝、細胞増殖、細胞分化、細胞移動及び細胞生存を含む、広範囲の種々の細胞プロセスを調節する際に重要な役割を果たす。プロテインキナーゼの活性が含まれる種々の細胞機能の中で、或る種のプロセスは、癌細胞及びまた他の疾患を治療するための、興味をそそる目標を表している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的の一つは、特にキナーゼに関連して作用することによる、抗癌活性を有する組成物を提案することである。活性のモジュレーションが望まれるキナーゼの中では、FAK、KDR及びTie2が好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの生成物は、下記の式(I):
【0007】
【化7】

[式中、
1)A及びArは、独立して、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、
2)Lは、結合、CO、NH、CO−NH、NH−CO、NH−SO、NH−SO、SONH、NH−CH、CH−NH、CH−CO−NH、NH−CO−CH、NH−CH−CO、CO−CH−NH、NH−CO−NH、NH−CS−NH、NH−CO−O、O−CO−NHからなる群から選択され、
3)X、Y及びZの中からの1個は、N及びNOから選択され、およびZ、Y及びXの中からの2個の他のものは、C(R5)及びC(R6)であり、
4)R5及びR6は、独立して、H、ハロゲン、R2、CN、O(R2)、OC(O)(R2)、OC(O)N(R2)(R3)、OS(O)(R2)、N(R2)(R3)、N=C(R2)(R3)、N(R2)C(O)(R3)、N(R2)C(O)O(R3)、N(R4)C(O)N(R2)(R3)、N(R4)C(S)N(R2)(R3)、N(R2)S(O)(R3)、C(O)(R2)、C(O)O(R2)、C(O)N(R2)(R3)、C(=N(R3))(R2)、C(=N(OR3))(R2)、S(R2)、S(O)(R2)、S(O)(R2)、S(O)O(R2)、S(O)N(R2)(R3)(式中、それぞれのR2、R3及びR4は、独立して、H、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクリル、アルキレン、置換アルキレン、置換アルキニルからなる群から選択され、R2及びR3は、一緒に結合して、O、N及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を含有する4から8員環を形成することができる)からなる群から選択される]
に相当する。
【0008】
式(I)の生成物に於いて、Ar−L−Aは、有利には、
【0009】
【化8】

[式中、それぞれのX1、X2、X3及びX4は、独立して、N及びC−R11(但し、R11は、上記定義されたR5と同じ定義を有する)から選択される]
である。
【0010】
Ar−L−Aは、有利には、
【0011】
【化9】

(式中、X2は、N、C−CH、CF及びCHから選択される)
である。
【0012】
H、F、Cl、メチル、NH、OCF及びCONHからなる群から選択される置換基R11が好ましい。
【0013】
好ましい置換基R5及びR6は、独立して、H、ハロゲン、OMe及びメチルから選択される。
【0014】
R5及びR6は、有利には、H及びFから選択される。
【0015】
R5及びR6は、好ましくはHである。
【0016】
好ましい置換基L−Aは、有利には、NH−CO−NH−A及びNH−SO−Aから選択される。
【0017】
特に有効である組合せL−Aは、L−AがNH−CO−NH−Aであるとき得られる。
【0018】
本発明に従った生成物は、好ましくは、場合により置換された、フェニル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル及びベンゾチアゾリルからなる群から選択される置換基Aを有する。
【0019】
更に好ましくは、Aは、場合により置換された、フェニル、ピラゾリル及びイソオキサゾリルから選択される。
【0020】
置換基Aは、非常に有利には、それぞれ、(C1−C3)アルキル、ハロゲン及びO−(C1−C3)アルキルから選択される1個以上の置換基によって場合により置換されている、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ハロアルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ハロゲン、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリール及びS−ヘテロアリールからなる第一群から選択される置換基によって置換されている。
【0021】
置換基Aは、優先的には、F、Cl、Br、I、OH、SH、SOM、COOM、CN、NO、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH及びN(R8)(R9)(式中、R8及びR9は、独立して、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−NH、(C1−C3)アルキル−COOM、(C1−C3)アルキル−SOMから選択され、R8及びR9が、同時にH以外であるとき、これらは結合して、O、N及びSから選択される0から3個のヘテロ原子を含有する5から7員環を形成することができ、Mは、H又はLi、Na及びKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり、およびR10は、H又は2から7個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を含有する、場合により置換された非芳香族複素環である)からなる第二群から選択される置換基によって置換されている。
【0022】
特に好ましい置換基Aは、フェニル及びイソオキサゾリルから選択され、該置換基Aは、おそらく、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、O−(C1−C4)アルキル、S−(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)ハロアルキル及びS−(C1−C4)ハロアルキルによって置換されている。Aが二置換されているとき、2個のAの置換基は、0から3個のヘテロ原子を含有する5から7員環を形成することができる。
【0023】
Aは、有利には、同一又は異なっていてよい、それぞれ、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、O−(C1−C3)アルキルから選択される1個以上の置換基によって場合により置換されている、F、Cl、Br、I、OH、SH、SOM、COOM、CN、NO、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH、N(R8)(R9)、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリール及びS−ヘテロアリール(式中、R8及びR9は、独立して、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−NH、(C1−C3)アルキル−COOM及び(C1−C3)アルキル−SOMから選択され、R8及びR9が、同時にH以外であるとき、これらは結合して、O、N及びSから選択される0から3個のヘテロ原子を含有する5から7員環を形成することができ、Mは、H又はLi、Na及びKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり、およびR10は、H又は2から7個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を含有する、場合により置換された非芳香族複素環である)からなる群から選択される、1個以上の置換基によって置換されている。
【0024】
一つの好ましい実施形態に従って、Aは、有利には、2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル又は2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルである。
【0025】
本発明に従った生成物は、下記のものから選択することができる。
【0026】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メチルカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メチルカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア、
3−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−メトキシ安息香酸、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−tert−ブチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−エチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−クロロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア、
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド。
【0027】
本発明に従った他の生成物は、下記のものから選択することができる。
【0028】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(フェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メチルカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレア、
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−tert−ブチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,5−ジフルオロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メチル−5−フルオロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシ−5−クロロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)ウレア。
【0029】
本発明に従った他の生成物は、下記のものから選択することができる。
【0030】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド。
【0031】
本発明に従った生成物は、アキラル形であってよく又はラセミ形であってよく又は1種の立体異性体に富んでいてよく又は1種のエナンチオマーに富んでいてよく、場合により塩化されていてよく、場合により水和されていてよくおよび場合により溶媒和されていてよい。
【0032】
本発明に従った生成物は、病理学的状態、特に癌を治療するために有用である薬物の製造のために使用することができる。
【0033】
第二態様に従って、本発明は、この第一態様に従った式(I)の生成物若しくはこの化合物と医薬的に許容される酸との付加塩又はこの代わりに式(I)の生成物の水和物若しくは溶媒和物を含む薬物に関する。
【0034】
第三態様に従って、本発明は、医薬的に許容される賦形剤と組合せて、この第一態様又はこの第二態様に従った生成物を含む薬学的組成物に関する。
【0035】
第四態様に従って、本発明は、キナーゼによって触媒作用される反応の阻害薬としての、本発明の他の態様の一つに従った生成物の使用に関する。キナーゼの中で、FAK、KDR及びTie2が好ましい。
【0036】
本発明は、また、投薬の選択される方式に従った医薬的に許容される賦形剤と組み合わせて、本発明に従った生成物を含む治療組成物に関する。この薬学的組成物は、固体若しくは液体剤形又はリポソームの剤形であってよい。
【0037】
挙げることができる固体組成物の中には、散剤、ゲルカプセル剤及び錠剤がある。また含めることができる経口剤形の中には、胃の酸性媒体に対して保護された固体剤形がある。固体剤形のために使用される支持体は、特に、無機支持体、例えば、リン酸塩若しくは炭酸塩又は有機支持体、例えば、ラクトース、セルロース、デンプン若しくはポリマーからなる。液体剤形は、水剤、懸濁剤又は分散剤からなる。これらには、分散性支持体、水若しくは有機溶媒(エタノール、NMPなど)又は界面活性剤及び溶媒の混合物若しくは錯化剤及び溶媒の混合物が含まれる。
【0038】
液体剤形は、好ましくは、注射可能であり、この結果、このような使用のために許容される配合を有する。
【0039】
注射により許容される投薬の経路には、静脈内、腹腔内、筋肉内及び皮下経路が含まれ、静脈内経路が通常好ましい。
【0040】
本発明の化合物の投薬される用量は、患者への投薬の経路及び患者の状態の関数として、医師によって適合される。
【0041】
本発明の化合物は、単独で又は他の抗癌薬との混合物として投薬することができる。挙げることができる可能な組合せの中には、下記のものがある。
【0042】
アルキル化剤、特に、シクロホスファミド、メルファラン、イホスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、チオテパ、プレドニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾトシン、デカルバジン、テモゾロミド、プロカルバジン及びヘキサメチルメラミン;
白金誘導体、例えば、特に、シスプラチン、カルボプラチン又はオキサリプラチン;
抗生物質、例えば、特に、ブレオマイシン、マイトマイシン又はダクチノマイシン;
抗微小管薬、例えば、特に、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン及びタキソイド類(パクリタキセル及びドセタキセル);
アントラサイクリン、例えば、特に、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ミトザントロン及びロソザントロン(losoxantrone);
トポイソメラーゼI型及びII型阻害薬、例えば、エトポシド、テニポシド、アムサクリン、イリノテカン、トポテカン及びトムデックス;
フルオロピリミジン、例えば、5−フルオロウラシル、UFT及びフロクスウリジン;
シチジンアナログ、例えば、5−アザシチジン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトムリン(6−mercaptomurine)及び6−チオグアニン;
アデノシンアナログ、例えば、ペントスタチン、シタラビン又はリン酸フルダラビン;
メトトレキセート及びフォリン酸;
種々の酵素及び化合物、例えば、L−アスパラギナーゼ、ヒドロキシウレア、トランス−レチノイン酸、スラミン、デクスラゾキサン、アミフォスチン及びハーセプチン並びにまた、エストロゲン系及びアンドロゲン性ホルモン;
抗血管薬、例えば、コムブレタスタチン又はこのコルヒチン誘導体及びこれらのプロドラッグ。
【0043】
本発明の化合物を、放射線治療と組み合わせることも可能である。これらの治療は、同時に、別々に又は連続的に施すことができる。この治療は、治療すべき患者の関数として、医師により適合させられる。
【0044】
本発明の生成物は、キナーゼによって触媒作用される反応の阻害薬として有用である。FAK、KDR及びTie2が、本発明の生成物が阻害薬として特に有用であるキナーゼである。
【0045】
これらのキナーゼが選択される理由を下記に示す。
【0046】
FAK
FAKは、ヘテロ二量体細胞接着受容体のファミリーであるインテグリンによって伝達されたシグナルを形質導入する際に、重要な役割を果たす細胞質チロシンキナーゼである。FAK及びインテグリンは、接着プラークとして知られている周囲膜(perimembrane)構造内に共配置されている。多くの細胞種類内で、チロシン残基上でのFAKの活性化及びこのリン酸化、特に、チロシン397上でのこの自己リン酸化が、これらの細胞外リガンドへのインテグリンの結合に依存し、このようにして細胞接着の間に誘導されることが示された[Kornberg Lら、J.Biol.Chem.第267(33)巻、第23439−442頁(1992年)]。FAKのチロシン397上での自己リン酸化は、このSH2ドメインを経由する、他のチロシンキナーゼ、Srcのための結合部位を表す[Schallerら、Mol.Cell.Biol.第14巻、第1680−1688頁、1994年;Xingら、Mol.Cell.Biol.第5巻、第413−421頁、1994年]。次いで、Srcは、チロシン925上でFAKをリン酸化することができ、このようにして、アダプタータンパク質Grb2をリクルート(recruite)し、および細胞増殖を制御する際に含まれるras及びMAPキナーゼ経路の或る種の細胞活性化に誘導することができる[Schlaepferら、Nature;第372巻、第786−791頁、1994年:Schlaepferら、Prog.Biophy.Mol.Biol.第71巻、第435−478頁、1999年;Schlaepfer及びHunter、J.Biol.Chem.第272巻、第13189−13195頁、1997年]。FAKの活性化は、また、junNH2末端キナーゼ(JNK)シグナル化経路を誘導し、および細胞サイクルのG1期の方への細胞の進行になる[Oktayら、J.Cell.Biol.第145巻、第1461−1469頁、1999年]。
【0047】
ホスファチジルイノシトール−3−OHキナーゼ(PI3−キナーゼ)もまた、チロシン397上でFAKに結合し、およびこの相互作用は、PI3−キナーゼを活性化するために必要である[Chen及びGuan、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、第91巻、第10148−10152頁、1994年;Lingら、J.Cell.Biochem.、第73巻、第533−544頁、1999年]。FAK/Src複合体は、種々の基質、例えば、パキシリン及び線維芽細胞内のp130CASをリン酸化する[Vuoriら、Mol.Cell.Biol.、第16巻、第2606−2613頁、1996年]。
【0048】
多数の研究の結果は、FAK阻害薬が、癌を治療する際に有用であるという仮説を支持している。研究は、FAKが、インビトロでの細胞増殖及び/又は生存に於いて重要な役割を果たすことを示唆した。例えば、CHO細胞内で、幾人かの著者は、p125FAKの過剰発現が、転位G1→Sの加速に至ることを示し、およびp125FAKが細胞増殖を促進することを示唆した[Zhao J.−Hら、J.Cell Biol.第143巻、第1997−2008頁、1998年]。他の著者は、FAKアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理された腫瘍細胞が、これらの接着を失い、およびアポプトーシスの中に入ることを示した(Xuら、Cell Growth Differ.、第4巻、第413−418頁、1996年)。FAKが、インビトロで細胞の移動を促進することも示された。従って、FAK発現を欠いている線維芽細胞(FAK「ノックアウト」マウス)は、走化シグナルに応答して丸まった形状及び細胞移動に於ける欠損を示し、およびこれらの欠陥はFAKの再発現によって除去される[DJ.Siegら、J.Cell Science、第112巻、第2677−91頁、1999年]。FAKのC末端ドメイン(FRNK)の過剰発現は、接着性細胞の伸長を阻止し、およびインビトロでの細胞移動を減少する[Richardson A.及びParsons J.T.、Nature、第380巻、第538−540頁、1996年]。CHO若しくはCOS細胞内又はヒト星状膠腫細胞内のFAKの過剰発現は、細胞の移動を促進する。インビトロで、多数の細胞種類中の細胞の増殖及び移動の促進中へのFAKの含有は、腫瘍プロセス内でのFAKの潜在的な役割を示唆している。最近の研究は、ヒト星状膠種細胞内でFAKの発現を誘導した後、インビボで腫瘍細胞の増殖に於ける増加を効果的に示した[Cary L.A.ら、J.Cell Sci.、第109巻、第1787−94頁、1996年;Wang Dら、J.Cell Sci.、第113巻、第4221−4230頁、2000年]。更に、ヒトバイオプシーの免疫組織化学的研究によって、FAKが、前立腺癌、乳癌、甲状腺癌、結腸癌、黒色腫、脳癌及び肺癌内で過剰発現され、FAKの発現のレベルが、腫瘍に直接的に関連し、最も攻撃的な表現型を示したことが示された。[Weiner TMら、Lancet、第342(8878)巻、第1024−1025頁、1993年;Owensら、Cancer Research、第55巻、第2752−2755頁、1995年;Maung K.ら、Oncogene、第18巻、第6824−6828頁、1999年;Wang Dら、J.Cell Sci.、第113巻、第4221−4230頁、2000年]。
【0049】
KDR
VEGF−R2(血管内皮成長因子受容体2)としても知られている、KDR(キナーゼインサートドメイン受容体)は、内皮細胞内で単独で発現される。この受容体は、血管形成成長因子VEGFに結合し、このようにして、この細胞内キナーゼドメインの活性化によって形質導入シグナルメディエータとして機能する。VEGF−R2のキナーゼ活性の直接阻害は、外因性VEGF(血管内皮成長因子)の存在下で、血管形成の現象を減少させることを可能にする(Strawnら、Cancer Research、1996年、第56巻、第3540−3545頁)。このプロセスは、特に、VEGF−R2突然変異体を使用して示された(Millauerら、Cancer Research、1996年、第56巻、第1615−1620頁)。VEGF−R2受容体は、成人に於いて、VEGFの血管形成活性に関連するもの以外の機能を有さないと思われる。従って、VEGF−R2のキナーゼ活性の選択的阻害薬は、小さい毒性のみを示す。
【0050】
動的血管形成プロセスに於けるこの中心的役割に加えて、最近の結果は、VEGFの発現が、化学療法及び放射線療法後の腫瘍細胞の生存の方に寄与し、KDR阻害薬と他の薬物との潜在的相乗効果を強調することを示唆している(Leeら、Cancer Research、2000年、第60巻、第5565−5570頁)。
【0051】
Tie2
Tie−2(TEK)は、内皮細胞に対して特異的である、チロシンキナーゼ受容体のファミリーの一員である。Tie2は、チロシンキナーゼ活性を有する第一受容体であり、このために、受容体の自己リン酸化及び細胞シグナル化を刺激する作用薬(アンギオポイエチン1又はAng1)[S.Davisら、(1996年)、Cell、第87巻、第1161−1169頁]及び拮抗薬(アンギオポイエチン2又はAng2)[P.C.Maisonpierreら、(1997年)、Science、第277巻、第55−60頁]の両方が知られている。アンギオポイエチン1は、血管新生の最終段階に於いてVEGFと相乗作用し得る[Asahara T.、Circ.Res.、(1998年)、第233−240頁]。Tie2又はAng1の発現のノックアウト実験及びトランスジェニック操作は、血管形成欠陥を表す動物に至る[D.J.Dumontら、(1994年)、Genes Dev.、第8巻、第1897−1909頁及びC.Suri、(1996年)、Cell、第87巻、第1171−1180頁]。Ang1のこの受容体への結合は、新血管形成のために並びにまた血管と周皮細胞及び平滑筋細胞とのリクルートメント及び相互作用(これらの現象は、新たに形成された血管の成熟及び安定性の方向に寄与する)のために必須である、Tie2のキナーゼドメインの自己リン酸化に至る[P.C.Maisonpierreら、(1997年)、Science、第277巻、第55−60頁]。Linら、(1997年)、J.Clin.Invest.、第100巻、第8号、第2072−2078頁及びLin P.、(1998年)、PNAS、第95巻、第8829−8834頁は、アデノウイルス感染又はTie2(Tek)の細胞外ドメインの、黒色腫及び乳腫瘍異種移植片のモデルの中への注入の間の、腫瘍成長及び血管形成の阻害並びにまた肺転移部内の減少を示した。
【0052】
Tie2阻害薬は、また、新血管形成が不適切に起こる状況(即ち、糖尿病性網膜症、慢性炎症、乾癬、カポジー肉腫、黄斑変性に起因する慢性新血管形成、関節リウマチ、乳児の血液血管腫及び癌)に於いて使用することができる。
【0053】
定義
用語「ハロゲン」は、F、Cl、Br及びIから選択される元素を指す。
【0054】
用語「アルキル」は、1から12個の炭素原子を含有する、線状又は分枝状飽和炭化水素系置換基を指す。置換基メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルが、アルキル置換基の例である。
【0055】
用語「アルキレン」は、1個以上の不飽和を含有し、および2から12個の炭素原子を含有する、線状又は分枝状炭化水素系置換基を指す。置換基エチレニル、1−メチルエチレニル、プロプ−1−エニル、プロプ−2−エニル、Z−1−メチルプロプ−1−エニル、E−1−メチルプロプ−1−エニル、Z−1,2−ジメチルプロプ−1−エニル、E−1,2−ジメチルプロプ−1−エニル、ブト−1,3−ジエニル、1−メチリデニルプロプ−2−エニル、Z−2−メチルブト−1,3−ジエニル、E−2−メチルブト−1,3−ジエニル、2−メチル−1−メチリデニルプロプ−2−エニル、ウンデク−1−エニル及びウンデク−10−エニルが、アルキレン置換基の例である。
【0056】
用語「アルキニル」は、一対のビシナル炭素原子によって形成された少なくとも2個の不飽和を含有し、および2から12個の炭素原子を含有する、線状又は分枝状炭化水素系置換基を指す。置換基エチニル、プロプ−1−イニル、プロプ−2−イニル及びブト−1−イニルが、アルキニル置換基の例である。
【0057】
用語「アリール」は、6から14個の炭素原子を含有する、単環式又は多環式芳香族置換基を指す。置換基フェニル、ナフト−1−イル、ナフト−2−イル、アントラセン−9−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−イルが、アリール置換基の例である。
【0058】
用語「ヘテロアリール」は、1から13個の炭素原子及び1から4個のヘテロ原子を含有する、単環式又は多環式ヘテロ芳香族置換基を指す。置換基ピロール−1−イル、ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、フリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、インドリル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チエニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、アザインドリル、キノリル、イソキノリル、カルバゾリル及びアクリジルが、ヘテロアリール置換基の例である。
【0059】
用語「ヘテロ原子」は、本明細書に於いて、炭素以外の少なくとも二価の原子を指す。N、O、S及びSeが、ヘテロ原子の例である。
【0060】
用語「シクロアルキル」は、3から12個の炭素原子を含有する、飽和又は部分的不飽和環式炭化水素系置換基を指す。置換基シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンチル及びペルヒドロナフチルが、シクロアルキル置換基の例である。
【0061】
用語「ヘテロシクリル」は、1から13個の炭素原子を含有し、および1から4個のヘテロ原子を含有する、飽和又は部分的不飽和環式炭化水素系置換基を指す。好ましくは、飽和又は部分的不飽和環式炭化水素系置換基は、単環式であり、および4から5個の炭素原子及び1から3個のヘテロ原子を含有する。
【0062】
用語「置換された」は、H以外の1種以上の置換基、例えば、ハロゲン、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルキレン、アルキニル、OH、O−アルキル、O−アルキレン、O−アリール、O−ヘテロアリール、NH、NH−アルキル、NH−アリール、NH−ヘテロアリール、N−アルキル−アルキル’、SH、S−アルキル、S−アリール、S(O)H、S(O)−アルキル、S(O)−アリール、SOH、SO−アルキル、SO−アリール、CHO、C(O)−アルキル、C(O)−アリール、C(O)OH、C(O)O−アルキル、C(O)O−アリール、OC(O)−アルキル、OC(O)−アリール、C(O)NH、C(O)NH−アルキル、C(O)NH−アリール、NHCHO、NHC(O)−アルキル、NHC(O)−アリール、NH−シクロアルキル、NH−ヘテロシクリル、CONH−ヘテロシクリル、CO−ヘテロアリール、CO−ヘテロシクリル、NHCO−ヘテロアリール、NHCO−ヘテロシクリル、NHCONH−アルキルを指す。
【0063】
本発明の主題は、また、式(I)の生成物の調製方法である。
【0064】
本発明に従った生成物は、有機化学の一般的な方法を使用して調製することができる。下記の反応図式1は、ピラゾロ[3,4−b]ピリジンに関する実施例1の調製のために使用された方法を例示する。この点で、特許請求の範囲に記載した化合物を調製するための方法に関連して、これは、本発明の範囲の限定を構成することはできない。
【0065】
【化10】

【0066】
下記の反応図式2は、ピラゾロ[4,3−c]ピリジンに関する実施例の調製のために使用された方法を例示する。この点で、特許請求の範囲に記載した化合物を調製するための方法に関連して、これは、本発明の範囲の限定を構成することはできない。
【0067】
【化11】

【0068】
【化12】

【0069】
下記の反応図式4は、ボロナート誘導体の鎖に関する実施例の調製のために使用された方法を例示する。
【0070】
【化13】

下記の反応図式5は、4−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミンの調製のために使用された方法を例示する。
【0071】
【化14】

【0072】
下記の反応図式6は、4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンの尿素誘導体の調製のために使用された方法を例示する。
【0073】
【化15】

【0074】
下記の反応図式7は、ピラゾロ[4,3−c]ピリジンに関する実施例の調製のために使用された代替方法を例示する。
【0075】
【化16】

【0076】
下記の反応図式8は、ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの調製のために使用された代替方法を例示する。
【0077】
【化17】

【0078】
上記の本発明に従った方法の実施のために、副反応を回避するために、アミノ、カルボキシル及びアルコール官能性のための保護基を導入する必要があるかもしれないことが、当業者によって理解される。これらの基は、分子の残部に影響を与えることなく除去できるものである。アミノ官能性のための保護基の例として、tert−ブチルカルバマートを挙げることができ、これは、トリフルオロ酢酸又はヨードトリメチルシラン及びアセチルを使用して再生することができ、酸性媒体(例えば、塩酸)中で再生することができる。カルボキシル官能性のための保護基として、エステル(例えば、メトキシメチルエステル又はベンジルエステル)を挙げることができる。アルコール官能性のための保護基として、エステル(例えば、ベンゾイルエステル)を挙げることができ、これは酸性媒体中で又は接触水素化によって再生することができる。使用することができる他の保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、1999年、Wiley−Interscience社中で、T.W.Greeneらによって記載されている。
【0079】
本発明の他の主題は、請求項1で定義された通りの一般式(I)の生成物の調製のための中間生成物としての、一般式(II):
【0080】
【化18】

(式中、X、Y、Zは、前記定義された通りであり、およびGは、スズキカップリング反応に適しているハロゲン原子である)
の化合物に関する。
【0081】
本発明の他の主題は、請求項1で定義された通りの一般式(I)の生成物の調製のための中間生成物としての、一般式(III):
【0082】
【化19】

[式中、X、Y及びZは、前記定義された通りであり、
は、Ar−L−A(式中、Ar、L及びAは、前記定義された通りである)又はAr−L(式中、Arは前記定義された通りであり、およびLはNH又はNOである)であり、
及びXは、異なっており、CN、Cl、−NH−NH、−N(Boc)−NH(Boc)及び−N(Boc)−N(Boc)から独立して選択される]
の化合物に関する。
【0083】
式(I)の化合物は、単離され、および通常の公知の方法、例えば、結晶化、クロマトグラフィー又は抽出によって精製することができる。
【0084】
式(I)の化合物のエナンチオマー及びジアステレオマーも、本発明の一部を形成する。
【0085】
塩基性残基を含む式(I)の化合物は、場合により、溶媒、例えば、有機溶媒、例えば、アルコール、ケトン、エーテル又は塩素化溶媒中の無機酸又は有機酸の作用によって、このような酸との付加塩に転換させることができる。
【0086】
酸性残基を含む式(I)の化合物は、場合により、それ自体公知である方法に従って、金属塩又は窒素塩基との付加塩に転換させることができる。これらの塩は、溶媒中での、式(I)の化合物への、金属性塩基(例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属塩基)、アンモニア、アミン又はアミン塩の作用によって得ることができる。形成された塩は、通常の方法によって分離することができる。
【0087】
これらの塩は、また、本発明の一部を形成する。
【0088】
本発明に従った生成物が、少なくとも1個の遊離塩基性官能性を含有するとき、該生成物と無機酸又は有機酸との間の反応によって、医薬的に許容される塩を調製することができる。医薬的に許容される塩には、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、アクリル酸塩、4−ヒドロキシ酪酸塩、カプリル酸塩、カプロン酸塩、デカン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、ピメリン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、サリチル酸塩、ケイ皮酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、グルクロン酸塩及びガラクツロン酸塩が含まれる。
【0089】
本発明に従った生成物が、少なくとも1個の遊離酸性官能性を含有するとき、該生成物と無機塩基又は有機塩基との間の反応によって、医薬的に許容される塩を調製することができる。医薬的に許容される塩基には、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えば、Li、Na、K、Mg又はCaのカチオンの水酸化物及び塩基性アミノ化合物、例えば、アンモニア、アルギニン、ヒスチジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン又はトリエチルアミンが含まれる。
【0090】
本発明は、また、本発明の例示として示される、下記の実施例によって説明される。
【0091】
LC/MS分析は、HP1100に連結された、LCTマイクロマス(Micromass)上で実施した。生成物のアバンダンスを、200から600nmの波長領域に亘ってHP G1315Aダイオードアレー検出器及びセデックス(Sedex)65光散乱検出器を使用して測定した。質量スペクトルは、180から800の範囲に亘って取得した。データは、マイクロマス・マスリンクス(MassLynx)ソフトウエアを使用して解析した。分離は、1mL/分の流量で、3.5分間に亘る、0.05%(v/v)のトリフルオロ酢酸(TFA)を含有する水中の、0.05%(v/v)のTFAを含有するアセトニトリルの5%から90%までの直線勾配で溶離する、ハイパーシル(Hypersil)BDS C18 3μm(50×4.6mm)カラムで実施した。カラムの再平衡化期間を含む、全分析時間は7分間である。
【0092】
質量スペクトルは、プラットフォーム(Platform)II(マイクロマス)上でエレクトロスプレー(ES)モードで取得した。観察された主イオンを記載する。
【0093】
融点は、毛細管により、メットラー(Mettler)FP62上で、2℃/分の温度上昇で、30℃から300℃の範囲に亘って測定した。
【0094】
LC/MSによる精製
生成物は、ウォーターズ(Waters)600勾配ポンプ、ウォーターズ515再生ポンプ、ウォーターズ試薬マネージャー(Reagent Manager)希釈ポンプ、ウォーターズ2700自動注入器、2個のレオダイン・ラブプロ(Rheodyne・LabPro)バルブ、ウォーターズ996ダイオードアレイ検出器、ウォーターズZMD質量分析計及びギルソン(Gilson)204フラクション・コレクターから構成された、ウォーターズ・フラクションズリンクスシステムを使用して、LC/MSにより精製することができる。このシステムは、ウォーターズ・フラクションリンクスソフトウエアによって制御した。分離は、2個のウォーターズ・シンメトリー(C18、5μM、19×50mm、カタログ参照186000210)カラム(即ち、1個のカラムは、0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する95/5(v/v)水/アセトニトリル混合物による再生を受け、一方、他方のカラムは、分離のために使用された)で、交互に実施した。これらのカラムは、10mL/分の流量で、0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する水中の、0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有するアセトニトリルの5%から95%までの直線勾配を使用して溶離した。分離カラムから出たとき、溶離液の1000分の1を、LCパッキング・アキュレート(Packing Accurate)を使用して分離し、0.5mL/分の流量でメタノールによって希釈し、および、75%の部分をダイオードアレイ検出器の方におよび残りの25%を質量分析計の方に送った。溶離液の残り(999/1000)をフラクション・コレクターの方に送り、ここで、予想された生成物の質量が、フラクションリンクスソフトウエアによって検出されない場合には、この流出液を廃棄する。予想される生成物の分子式をフラクションリンクスソフトウエアに与え、これは、検出された質量シグナルが、[M+H]イオン及び/又は[M+Na]イオンに対応するとき、生成物の捕集を開始する。或る場合には、分析LC/MS結果に依存して、[M+2H]++に対応する強いイオンが検出されたとき、計算された分子質量の半分(MW/2)に対応する値が、また、フラクションリンクスソフトウエアに与えられる。これらの条件下で、捕集は、また、[M+2H]++イオン及び/又は[M+Na+H]++イオンの質量シグナルが検出されたとき開始される。生成物を、風袋を量ったガラス管内に捕集した。捕集した後、サバント(Savant)AES2000又はジェネバック(Genevac)HT8遠心蒸発器内で、溶媒を蒸発除去し、および溶媒を蒸発させた後のこの管を秤量することによって、生成物の質量を決定した。
【実施例1】
【0095】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0096】
【化20】

【0097】
2−フルオロ−3−ヨードピリジン
−75℃の200mLのTHF中の0.103モルのLDAの溶液に、50mLのTHF中の10gの2−フルオロピリジンを添加する。この黄色溶液を、−75℃で3時間攪拌し、続いて80mLのTHF中の26.2gのヨウ素を添加する。この反応混合物を−75℃で1.5時間攪拌し、続いてこの温度で、50mLの水を添加する。温度を上昇させ、および更に100mLの水を0℃で添加する。この懸濁液を、チオ硫酸ナトリウムを添加することによって脱色させる。この混合物を、ジエチルエーテルによって抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。油状残渣をシリカSi60(40から63μm)(95/5シクロヘキサン/ジエチルエーテル)上で精製する。得られた生成物を、ジエチルエーテルの中に入れ、および不溶性のベージュ色物質を、吸引濾過によって除去する。真空下で乾燥させた後、10.21gの2−フルオロ−3−ヨードピリジンの白色粉末が得られる。
MSスペクトル(ES+):m/z=224[MH+]
【0098】
2−フルオロ−4−ヨードニコチノニトリル
−75℃の20mLのTHF中の21.5ミリモルのLDAの溶液に、20mLのTHF中の4.8gの2−フルオロ−3−ヨードピリジンを添加する。この黄色溶液を−75℃で1時間10分間撹拌し、次いで20mLのTHF中の3.9gのパラ−トルエンスルホニルシアニドを、この温度で添加する。この反応混合物を−75℃で2時間攪拌し、続いてこの温度で、20mLの水を添加する。温度を上昇させ、次いで更に40mLの水を0℃で添加する。この混合物を、ジエチルエーテルによって抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。得られた褐色樹脂をシリカSi60(40から63μm)(8/2シクロヘキサン/ジエチルエーテル)上で精製する。667mgの2−フルオロ−4−ヨードニコチノニトリルの黄色粉末の画分及び2.1gの2−フルオロ−3−ヨードイソニコチノニトリルの薄黄色粉末の第二画分が得られる。
MSスペクトル(ES+):m/z=249[MH+]
【0099】
2−ヒドラジノ−4−ヨードニコチノニトリル
20℃の20mLのMeOH中の1.2gの2−フルオロ−4−ヨードニコチノニトリルの溶液に、2.4mLのヒドラジン水和物を添加する。この黄色懸濁液を20℃で20分間撹拌し、次いで濾過する。沈殿をメタノールで洗浄して、真空下で乾燥した後、947mgの2−ヒドラジノ−4−ヨードニコチノニトリルの白色粉末を得る。
MSスペクトル(ES+):m/z=261[MH+]
【0100】
ジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラート及びトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラート
4℃の11mLのジクロロメタン中の、234mgの2−ヒドラジノ−4−ヨードニコチノニトリル、27.5mgのN,N−ジメチルアミノピリジン及び0.316mLのトリエチルアミンの混合物に、5mLのジクロロメタン中の492mgの二炭酸ジ−tert−ブチルを添加する。この反応物を4℃で30分間撹拌し、次いで温度を20℃にまで上昇させ、およびこの混合物を5時間攪拌する。水を添加し、およびこの混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。油状黄色残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージ(Biotage)KP−Silカラム(溶離剤:99.5/0.5及び次いで99/1 ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2種の主画分、即ち、110mgのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラート(MSスペクトル(ES+):m/z=561[MH+])の黄色粉末の第一画分及び202mgのジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラートを含有する薄黄色油の第二画分を得る。この黄色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:95/5及び次いで9/1 シクロヘキサン/酢酸エチル)で再精製して、114mgのジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラート、MSスペクトル(ES+):m/z=461[MH+]のベージュ色粉末を得る。
【0101】
トリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラート
4℃の45mLのジクロロメタン中の、925mgの2−ヒドラジノ−4−ヨードニコチノニトリル、109mgのN,N−ジメチルアミノピリジン及び2.6mLのトリエチルアミンの混合物に、20mLのジクロロメタン中の3.9gの二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)を添加する。この反応物を4℃で30分間撹拌し、次いで温度を20℃にまで上昇させる。水を添加し、およびこの混合物を酢酸エチルで抽出し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。油状褐色残渣を、シリカSi60(40から63μm)(98/2ジクロロメタン/メタノール)上で精製して、1.2gのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラートの黄色粉末を得る。
【0102】
m.p.=138°C(ケフラー)。
MSスペクトル(ES+):m/z=561[MH+]
【0103】
ジ−Boc誘導体とのスズキカップリング(X=C)
5.5mLのジオキサン中の、110mgのジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラート及び122mgの1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアの溶液に、1.7mLの水中の57mgのNaHCOを添加する。次いで、26mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加し、およびこの反応物を100℃で還流させる。2時間30分後に、薄黄色溶液を20℃にまで冷却し、および10mLの酢酸エチルを添加する。有機相を、8mLの水で2回、次いで8mLの食塩水で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮した後、残留する黄色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(9/1 シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製する。114mgのジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}ピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラートが得られる。
MSスペクトル(ES+):m/z=631[MH+]
【0104】
トリ−Boc誘導体とのスズキカップリング(X=C)
4.5mLのジオキサン中の、108mgのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラート及び98mgの1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアの溶液に、1.4mLの水中の45.4mgのNaHCOを添加する。次いで、20.3mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加し、およびこの反応物を100℃で還流させる。2時間30分後に、薄黄色溶液を20℃にまで冷却し、および10mLの酢酸エチルを添加する。有機相を、8mLの水で2回、次いで8mLの食塩水で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮した後、残留する黄色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(9/1及び次いで7/3 シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製する。86mgのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}ピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラートの画分及び31mgのジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}ピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラートの画分が得られる。
MSスペクトル(ES+):m/z=731[MH+]
【0105】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア(ジ−Boc誘導体から)
20℃の4mLのジクロロメタン中の111mgのジ−tert−ブチル (3−シアノ−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}ピリド−2−イル)ヒドラジンジカルボキシラートの溶液に、0.3mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加し、およびこの反応物を4時間撹拌する。反応媒体を減圧下で濃縮して、橙赤色固体を得る。この残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:95/5→90/10 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。56mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのベージュ色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0106】
IRスペクトル(KBr):3370;3300;1717;1604;1541;1443;1317;1310;1205;1184;1122;1114;1069及び818cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):4.58(ブロードs,2H);6.91(d,J=5.0Hz,1H);7.41(dm,J=9.0Hz,1H);7.52(ブロードt,J=9.0Hz,1H);7.56(ブロードd,J=8.5Hz,2H);7.68(ブロードd,J=8.5Hz,2H);8.37(d,J=5.0Hz,1H);8.62(ブロードdd,J=2.5及び7.5Hz,1H);9.13(ブロードm,1H);9.57(ブロードm,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【0107】
m.p.=175℃dec。(ケフラー)。
【0108】
同様の方法で、1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアを、下記のようにしてトリ−Boc誘導体から得ることができる。
【0109】
20℃の3mLのジクロロメタン中の81mgの誘導体トリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}ピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラートの溶液に、0.2mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加し、およびこの反応物を一晩撹拌する。反応媒体を減圧下で濃縮して、橙赤色固体を得る。この残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:95/5及び次いで90/10 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。27mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのベージュ色粉末が得られる。
【実施例2】
【0110】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0111】
【化21】

【0112】
スズキカップリング(X=N)
6.2mLのジオキサン中の、150mgのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラート及び136mgの1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレアの溶液に、1.9mLの水中の63mgのNaHCOを添加する。次いで、29mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加し、およびこの反応物を100℃で還流させる。2時間30分後に、黄色溶液を20℃にまで冷却し、および10mLの酢酸エチルを添加する。有機相を、8mLの水で2回、次いで8mLの食塩水で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮した後、残留する黄色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:98/2→95/5 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。67mgのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−{3’−シアノ−6−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド][3,4’]ビピリジル−2’−イル}ヒドラジントリカルボキシラート(MSスペクトル(ES+):m/z=732[MH+])及び55mgのジ−tert−ブチル {3’−シアノ−6−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド][3,4’]ビピリジル−2’−イル}ヒドラジンジカルボキシラート(MSスペクトル(ES+):m/z=632[MH+])が得られる。
【0113】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
20℃の2mLのジクロロメタン中の55mgのジ−tert−ブチル {3’−シアノ−6−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド][3,4’]ビピリジル−2’−イル}ヒドラジンジカルボキシラートの溶液に、0.15mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加し、およびこの反応物を2時間撹拌する。
【0114】
別に、20℃の3mLのジクロロメタン中の67mgの誘導体トリ−tert−ブチル N,N’,N’−{3’−シアノ−6−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド][3,4’]ビピリジル−2’−イル}ヒドラジントリカルボキシラートの溶液に、0.16mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加し、およびこの反応物を2時間撹拌する。
【0115】
褐赤色反応媒体を一緒にし、減圧下で濃縮して、橙赤色固体を得る。この残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:95/5→90/10及び次いで70/30 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。生成物が得られ、これを酢酸エチルの中に入れ、および水で洗浄して、トリフルオロ酢酸アンモニウムを除去する。硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮した後、58mgの1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのベージュ色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0116】
IRスペクトル(KBr):3209;1708;1610;1571;1441;1376;1302;1250;1168;1119;1071;822及び616cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):4.70(ブロードs,2H);7.00(d,J=5.0Hz,1H);7.45(dm,J=9.0Hz,1H);7.55(ブロードt,J=9.0Hz,1H);7.65(ブロードd,J=8.5Hz,1H);8.06(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);8.41(d,J=5.0Hz,1H);8.54(d,J=2.5Hz,1H);8.67(dd,J=2.5及び7.5Hz,1H);10.15(ブロードs,1H);11.15(非常にブロードm,1H);12.35(ブロードm,1H)。
【0117】
m.p.=>260℃(ケフラー)。
【実施例3】
【0118】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0119】
【化22】

【0120】
3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−オール
1.2gの2−ヒドロキシ−4−メトキシニコチノニトリル及び30mLのヒドラジン水和物の混合物を、ボンベ内で140℃で18時間維持する。次いで、反応媒体を、乾固まで蒸発させる。残渣をエチルエーテルの中に入れ、および得られた懸濁液を濾過する。1.1gの3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−オールが、グレー色固体の形で得られる。
【0121】
MS:150=M+o;m.p.=240℃dec。(ケフラー)。
【0122】
4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミン
45℃で溶融した3.5gのPOBrに、0.4gの3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−オールを添加し、次いでこの懸濁液を70℃で4時間維持する。得られた混合物を冷却し、および重炭酸ナトリウム溶液によって注意深く加水分解する。この混合物を酢酸エチルによって抽出する。有機相を単離し、および硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで減圧下で濃縮する。0.33gの4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンが、クリーム色固体の形で得られる。
【0123】
MS:212=M+o;m.p.=230℃dec。(ケフラー)。
【0124】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
6mLのジオキサン中の53mgの4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンの溶液に、127mgの1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア、1.8mLの水中の60mgの重炭酸ナトリウム及び30mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この反応物を浴中で100℃で2時間加熱する。この混合物を冷却し、次いで酢酸エチルを添加する。この混合物を水で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。油状残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:90/10→70/30 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。34mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアがクリーム色固体の形で得られ、この特性は下記の通りである。
【0125】
MS:431=MH
IRスペクトル(KBr):3354;1717;1605;1542;1442;1339;1313;1181;1119;816及び615cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO―d6,ppmでのδ):4.72(ブロードs,2H);7.20(d,J=5.5Hz,1H);7.41(ブロードm,1H);7.51(ブロードt,J=9.5Hz,1H);7.59−7.72(m,4H);8.22(d,J=5.5Hz,1H);8.65(ブロードd,J=7.5Hz,1H);8.96(ブロードs,1H);9.37(s,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【実施例4】
【0126】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0127】
【化23】

【0128】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
10mLのジオキサン中の106mgの4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンの溶液に、252mgの1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレア、3mLの水中の120mgの重炭酸ナトリウム及び60mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この反応物を浴中で100℃で2時間加熱する。この混合物を冷却し、次いで酢酸エチルを添加し、およびこの混合物を水で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。油状残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:90/10→70/30 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。35mgの1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色固体が得られ、この特性は下記の通りである。
【0129】
MS:432=MH
IRスペクトル(KBr):3404;3224;1693;1609;1572;1441;1340;1300;1246;1119;819及び615cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO―d6,ppmでのδ):4.88(ブロードs,2H);7.25(d,J=6.0Hz,1H);7.44(ブロードm,1H);7.50−7.53(m,2H);8.15(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);8.26(d,J=6.0Hz,1H);8.63(d,J=2.5Hz,1H);8.70(ブロードd,J=7.5Hz,1H);10.15(ブロードs,1H);11.3(非常にブロードm,1H);12.2(ブロードs,1H)。
【実施例5】
【0130】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0131】
【化24】

【0132】
1−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア
150mLのテトラヒドロフラン及び1.5mLのトリエチルアミン中の、1gの2−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)アニリン及び128mgの4−ジメチルアミノピリジンの溶液に、20℃で、1.28gの2−(4−イソシアナトフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを添加する。4時間後に、この反応物を、減圧下で乾固まで蒸発させる。この残渣を、酢酸エチル及び水の混合物の中に入れる。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。残留する黄色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:8/2シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製する。薄黄色粉末が得られ、これをメタノールの中に入れる。不溶性白色物質が生成され、これを濾過によって分離除去し、次いで濾液を、減圧下で乾固まで蒸発させて、0.47gの1−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアの薄黄色粉末を得る。
【0133】
MS:437=MH
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.30(s:12H);3.99(s:3H);7.22(d,J=9Hz:1H);7.34(dd,J=9及び1Hz:1H);7.50(d,J=9:2H);7.63(d,J=9Hz:2H);8.56(mt:2H);9.58(s:1H)。
【0134】
1−[4−(3−シアノ−2−ヒドラジノピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体
20℃の14mLのジオキサン中の0.27gのトリ−tert−ブチル N,N’N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラートの溶液に、273mgの1−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアを添加する。この溶液に、4mLの水中の114mgの重炭酸ナトリウムの溶液を添加し、次いで、51mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この反応物を100℃で2時間30分間還流させる。この薄黄色溶液を冷却し、および酢酸エチルを添加する。この混合物を、水で、次いで食塩水で洗浄する。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。得られた橙黄色樹脂を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:7/3シクロヘキサン/酢酸エチル次いで9/1ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。0.33gの、1−[4−(3−シアノ−2−ヒドラジノピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体の混合物の黄色粉末が得られる。
【0135】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
20℃の7.7mLのジクロロメタン中の、272mgの1−[4−(3−シアノ−2−ヒドラジノピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体の混合物の溶液に、0.62mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加する。3時間撹拌した後、橙赤色媒体を、減圧下で乾固まで濃縮する。残留する橙赤色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:90/10→70/30 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。ベージュ黄色粉末が得られ、これを酢酸エチルの中に入れる。この溶液を水で洗浄する。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、61mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアを得、この特性は下記の通りである。
【0136】
MS:443=MH
IRスペクトル(KBr):3380;1706;1675;1600;1539;1314;1269;1134;1117;822及び622cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):3.99(s,3H);4.59(ブロードs,2H);6.91(d,J=5.0Hz,1H);7.22(d,J=8.5Hz,1H);7.34(ブロードdd,J=2.0及び8.5Hz,1H);7.55(ブロードd,J=8.5Hz,2H);7.66(ブロードd,J=8.5Hz,2H);8.37(d,J=5.0Hz,1H);8.56−8.61(m,2H);9.66(s,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【0137】
m.p.=>260°C。(ケフラー)。
【実施例6】
【0138】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0139】
【化25】

【0140】
1−(5−ブロモピリド−2−イル)−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
30mLのテトラヒドロフラン中の3.32gの2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルアミンを、0℃の180mLのテトラヒドロフラン中の1.8gのトリホスゲンの溶液に、滴下により添加する。次いで、4.95mLのトリエチルアミンを添加し、およびこの反応物をこの温度で10分間撹拌する。温度を20℃にまで上昇させ、およびこの混合物を1時間15分間撹拌する。次いで、30mLのTHF中の3gの2−アミノ−5−ブロモピリジンの溶液を、滴下により添加する。16時間後、懸濁液を濾過し、次いで濾液を減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチルと水との混合物の中に入れる。不溶性白色沈殿が得られ、これを濾別し、酢酸エチルで洗浄し、次いで真空下で乾燥する。3.3gの1−(5−ブロモピリド−2−イル)−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの白色粉末が得られる。
MS:390=MH
【0141】
1−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレア
20℃の12mLのジオキサン中の51mgのトリシクロヘキシルホスフィンの溶液に、30mgのビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムを添加する。この菫褐色溶液を30分間撹拌し、次いで、500mgの1−(5−ブロモピリド−2−イル)−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア及び190mgの酢酸カリウムを添加する。この懸濁液を3時間15分間還流させ、次いで菫赤色溶液を20℃にまで冷却し、および減圧下で乾固まで濃縮する。緑グレー色残渣が得られ、これを酢酸エチルと水との混合物中で洗浄する。有機相を濾過し、黄色濾液を減圧下で濃縮する。得られた固体残渣をメタノールの中に入れる。沈殿が生成し、これを濾別し、およびメタノール及び酢酸エチルで洗浄する。244mgの1−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレアの薄黄色粉末が得られる。
【0142】
MS:437=M+o
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.32(s:12H);4.03(s:3H);7.25(d,J=9.5Hz:1H);7.34(ブロードd,J=9Hz:1H);7.39(dd,J=9.5及び1Hz:1H);7.96(dd,J=9及び2Hz:1H);8.52(d,J=1Hz:1H);8.63(d,J=2Hz:1H);10.20(s:1H);11.50(ブロードs:1H)。
【0143】
1−(3’−シアノ−2’−ヒドラジノ[3,4’]ビピリジル−6−イル)−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体
234mgの1−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレアを、20℃で、16.5mLのジオキサン中の0.3gのトリ−tert−ブチル N,N’N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラートの溶液に添加する。次いで、4.5mLの水中の126mgの重炭酸ナトリウムの溶液を添加し、続いて、57mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。得られた黄色懸濁液を100℃で2時間30分間還流させる。冷却した後、酢酸エチルを添加する。有機相を、水で、次いで食塩水で洗浄する。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で乾固まで濃縮する。残留する橙黄色樹脂を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:7/3シクロヘキサン/酢酸エチル次いで95/5ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。265mgの、1−(3’−シアノ−2’−ヒドラジノ[3,4’]ビピリジル−6−イル)−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体の混合物が、黄色粉末の形で得られる。
【0144】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
0.8mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を、20℃で、7mLのジクロロメタン中の、242mgの1−(3’−シアノ−2’−ヒドラジノ[3,4’]ビピリジル−6−イル)−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体の混合物の溶液に添加する。2時間30分間撹拌した後、橙赤色反応媒体を、減圧下で乾固まで濃縮する。残留する橙赤色油を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(勾配:90/10→70/30 ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。130mgの1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアのベージュ黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0145】
MS:444=MH
IRスペクトル(KBr):3420;3219;1684;1613;1586;1438;1303;1271;1247;1136;834及び622cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):4.02(s,3H);4.72(非常にブロードm,2H);7.01(d,J=5.0Hz,1H);7.24(d,J=8.5Hz,1H);7.37(ブロードdd,J=2.0及び8.5Hz,1H);7.48(ブロードd,J=8.5Hz,1H);8.03(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);8.41(d,J=5.0Hz,1H);8.59(d,J=2.5Hz,1H);8.64(d,J=2.0Hz,1H);10.2(s,1H);11.5(非常にブロードm,1H);12.35(ブロードs,1H)。
【0146】
m.p.=>260°C。(ケフラー)。
【実施例7】
【0147】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0148】
【化26】

【0149】
1−[4−(5−クロロ−4−シアノピリド−3−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
24mLのジオキサン中の、346mgの3,5−ジクロロイソニコチノニトリル及び959mgの1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアの溶液に、14.4mLの水中の462mgのNaHCOを添加する。次いで、462mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加し、およびこの反応物を5時間還流させ、次いで20℃で一晩放置する。次いで20mLの水を添加し、およびこの混合物を2×60mLの酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。この褐色油を、30gのSiO 15から40μmの予備充填したメルク(Merck)カートリッジ(ジクロロメタン、次いで99/1ジクロロメタン/メタノール)で精製する。290mgの1−[4−(5−クロロ−4−シアノピリド−3−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色結晶が得られる。
【0150】
MSスペクトル(ES):m/z=435[MH
ブリュッケル・アファンス(Brueker Avance)DRX−400機械で400MHzでのH NMRスペクトル、化学シフト(ppmでのδ)−溶媒:303Kの温度で2.50ppmで参照される(DMSO−d6):7.41(m,1H);7.51(dd,J=8.5及び10.5Hz,1H);7.68(ブロードs,4H);8.62(dd,J=2.0及び7.0Hz,1H);8.85(s,1H);8.94(s,1H);9.04(ブロードm,1H);9.49(ブロードm,1H)。
【0151】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
20℃の2mLのEtOH中の145mgの1−[4−(5−クロロ−4−シアノピリド−3−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの溶液に、0.05mLのヒドラジン水和物を添加する。この反応物を5時間30分間還流させる。この反応は不完全であり、更に1mLのEtOH及び0.05mLのヒドラジン水和物を添加し、および還流を更に18時間30分間続ける。この混合物を20℃にまで冷却し、および窒素を流しながら濃縮する。この残渣を、シリカゲル:30gのSiO 15から40μmの予備充填したメルクカートリッジ(ジクロロメタン、次いで95/5ジクロロメタン/メタノール;次いで1/1ジクロロメタン/メタノール;次いで82/15/3ジクロロメタン/メタノール/NHOH)上でのクロマトグラフィーによって精製する。不純なベージュ色油が回収され、これを同じ条件下で再びクロマトグラフィー処理する。この生成物は、未だ不純であり、塩基性分取HPLC:条件:カラム:ヌクレオヅル・グラビティ(Nucleodur Gravity)C18 5μm(N°catマケレイ・ナゲル(Macherey Nagel):762101;シリーズ4055902;バッチ3044);流量:20mL/分;検出254nm(UV118、ギルソン);下記のプロトコル、即ち(t(分):アセトニトリル(%)):0:10;2:10;25:95;33:95;34:10に従った、10mMのギ酸アンモニウムを含有する水中の10%から95%までの勾配によって精製する。19mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られる。
【0152】
m.p.=196°C(ケフラー)
MSスペクトル(ES):m/z=431[MH
ブリュッケル・アファンスDRX−400で400MHzでのH NMRスペクトル、化学シフト(ppmでのδ)−溶媒:303Kの温度で2.50ppmで参照される(DMSO−d6):4.61(s,2H);7.40(m,1H);7.50(m,3H);7.66(ブロードd,J=8.5Hz,2H);7.94(s,1H);8.63(dd,J=2.0及び7.0Hz,1H);8.74(s,1H);9.10(ブロードm,1H);9.51(s,1H);12.3(ブロードm,1H)。
【0153】
IR:(KBr):1610;1531;1443;1340;1314;1265;1195;1166;1118;1069;820及び615cm−1
【実施例8】
【0154】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル]フェニル]−3−フェニルウレア
反応図式2に従って調製される。
【0155】
【化27】

【0156】
1−フェニル−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア
5mLのテトラヒドロフラン中の490mgの2−(4−イソシアナトフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン及び203mgのトリエチルアミンの溶液に、198mgのアニリンを添加する。この溶液を、アルゴン下で20℃で12時間撹拌する。この反応混合物に10mLのメタノールを添加する。次いで、この混合物を20℃で15分間撹拌する。減圧下でこの混合物を濃縮した後、630mgの1−フェニル−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアが得られ、この特性は下記の通りである。
【0157】
MS:339(+)=(M+H)(+)
337(−)=(M−H)(−)
IRスペクトル(KBr):3332;2976;1656;1593;1543;1400;1361;1143;1092;963;860及び655cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):1.29(s,12H);6.98(ブロードt,J=7.5Hz,1H);7.28(ブロードt,J=8.0Hz,2H);7.41−7.49(m,4H);7.59(ブロードd,j=8.0Hz,2H);8.70(s,1H);8.82(s,1H)。
【0158】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル]フェニル]−3−フェニルウレア
3mLのジオキサン中の65mgの実施例3に記載したようにして調製した4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンの溶液に、155mgの1−フェニル−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア、1mLの水中の72mgの炭酸水素ナトリウム及び53mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この懸濁液を100℃でアルゴン下で2時間加熱する。冷却した後、この反応混合物を50mLの水の中に注ぎ、および酢酸エチルで3回抽出する。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮して、302mgの粗製生成物を得、これを、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶液A/ジクロロメタン中の5/95→30/70勾配;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。23mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル]フェニル]−3−フェニルウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0159】
MS:344(+)=M(+)(MS−EI)
IRスペクトル(KBr):3388;1672;1601;1528;1498;1442;1313;1233;1180;1045;752及び693cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):4.71(ブロードs,2H);6.99(t,J=7.5Hz,1H);7.19(d,J=5.0Hz,1H);7.30(t,J=7.5Hz,2H);7.48(d,J=7.5Hz,2H);7.62(m,4H);8.21(d,J=5.0Hz,1H);8.73(s,1H);8.89(s,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【0160】
m.p.=188℃(ケフラー)
【実施例9】
【0161】
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0162】
【化28】

【0163】
3mLのジオキサン中の70mgの4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンの溶液に、215mgの1−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレア(実施例6に記載したようにして調製した)、1mLの水中の77mgの炭酸水素ナトリウム及び38mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この懸濁液を80℃でアルゴン下で2時間加熱する。冷却した後、この反応物を50mLの水の中に注ぎ、およびこの混合物を90/10酢酸エチル/メタノール混合物で3回抽出する。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。393mgの粗製生成物を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶液A/ジクロロメタン中の5/95→30/70勾配;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。16mgの1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0164】
LC−MS:444(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):3657;3387;3308;3223;2925;1685;1610;1580;1439;1351;1302;1246;1166;1135;1116;1037;807及び542cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):4.02(s,3H);4.89(ブロードs,2H);7.21−7.28(m,2H);7.38(d,J=8.5Hz,1H);7.46(ブロードd,J=8.5Hz,1H);8.12(dd,J=2.0及び8.5Hz,1H);8.27(d,J=5.0Hz,1H);8.63(d,J=2.0Hz,1H);8.69(d,J=2.0Hz,1H);10.15(s,1H);11.65(ブロードm,1H);12.2(ブロードs,1H)。
【0165】
m.p.=228℃(ケフラー)
【実施例10】
【0166】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0167】
【化29】

【0168】
3mLのジオキサン中の50mgの4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンの溶液に、122.8mgの1−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア、1mLの水中の99.5mgの炭酸ナトリウム及び54.24mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この懸濁液を80℃でアルゴン雰囲気下で22時間攪拌する。冷却した後、この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、および水で2回洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。438mgの粗製生成物を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶液A/ジクロロメタン中の5/95→30/70勾配;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。32mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0169】
LC−MS:443(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):3326;1691;1605;1542;1447;1314;1270;1217;1120;1024;812及び623cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):3.99(s,3H);4.73(ブロードs,2H);7.19(d,J=5.0Hz,1H);7.22(d,J=8.5Hz,1H);7.33(ブロードd,J=8.5Hz,1H);7.64(m,4H);8.21(d,J=5.0Hz,1H);8.59(m,2H);9.63(s,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【0170】
m.p.=200℃(ケフラー)
【実施例11】
【0171】
N−(2−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
【0172】
【化30】

【0173】
N−(2−{3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
反応図式4に従って調製される。
【0174】
50mLのテトラヒドロフラン及び0.45mLのトリエチルアミン中の、343mgのN1−[2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド及び39mgの4−ジメチルアミノピリジンの溶液に、20℃で、385mgの2−(4−イソシアナトフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを添加する。40℃で一晩反応させた後、反応物を減圧下で乾固まで蒸発させる。この残渣を、ジクロロメタン及び水の混合物の中に入れる。有機相を1N HClで洗浄し、および白色沈殿を吸引によって濾過し、およびジクロロメタンで洗浄し、次いで真空下で乾燥して、356mgのN−(2−{3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドの白色粉末を得、この特性は下記の通りである。
【0175】
MS−ES:464(+)=(M+H)(+)
MS−ES:462(−)=(M−H)(−)
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.28(s,12H);2.15(ブロードs,3H);7.37(ブロードd,J=8.5Hz,1H);7.50(d,J=8.5Hz,2H);7.54(部分的にマスクしたd,J=8.5Hz,1H);7.61(d,J=8.5Hz,2H);8.16(ブロードs,1H);8.28(ブロードs,1H);9.43(ブロードs,1H);9.79(ブロードs,1H)。
【0176】
N−(2−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンとN−(2−{3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドとを、実施例10の調製のためのものと同様のプロトコルに従って、スズキ反応によってカップリングさせる。N−(2−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0177】
MS:470(+)=(M+H)(+)
468(−)=(M−H)(−)
514(−)=(M+ギ酸−H)(−)
IRスペクトル(KBr):3390;1667;1605;1528;1436;1336;1315;1247;1167;1126;1042;813及び684cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):2.16(s,3H);4.72(s,2H);7.19(d,J=5.0Hz,1H);7.37(ブロードd,J=8.5Hz,1H);7.56(d,J=8.5Hz,1H);7.64(m,4H);8.21(d,J=5.0Hz,1H);8.28(m,2H);9.54(ブロードs,1H);9.82(ブロードs,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【0178】
m.p.=182℃(ケフラー)
【実施例12】
【0179】
N−(2−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
【0180】
【化31】

【0181】
N−(2−{3−[4−(3−シアノ−2−ヒドラジノピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドのN,N’,N’−トリ−Boc誘導体
反応図式1に従って調製される。
【0182】
20℃の15mLのジオキサン中の278mgのトリ−tert−ブチル N,N’,N’−(3−シアノ−4−ヨードピリド−2−イル)ヒドラジントリカルボキシラート(実施例1に従って調製した)の溶液に、282mgのN−(2−{3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドを添加する。この溶液に、4.2mLの水中の117mgの重炭酸ナトリウムの溶液を添加し、続いて、53mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この反応物を100℃で2時間30分間還流させる。薄黄色の溶液を冷却し、次いで酢酸エチルを添加する。この混合物を、水で、次いで食塩水で洗浄する。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮する。得られる橙黄色樹脂を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:7/3シクロヘキサン/酢酸エチル次いで9/1ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。239mgの、N−(2−{3−[4−(3−シアノ−2−ヒドラジノピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体の混合物の黄色粉末が得られる。
【0183】
N−(2−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
反応図式1に従って調製される。
【0184】
N−(2−{3−[4−(3−シアノ−2−ヒドラジノピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドのジ−Boc誘導体及びトリ−Boc誘導体を、実施例6の調製のための手順に従って転化させる。得られる生成物は薄黄色粉末であり、この特性は下記の通りである。
【0185】
MS−ES:470(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):3363;1672;1596;1525;1435;1336;1316;1126;1078及び825cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.16(ブロードs,3H);4.58(s,2H);6.91(d,J=5.0Hz,1H);7.39(ブロードd,J=9.0Hz,1H);7.52−7.58(m,3H);7.67(d,J=8.5Hz,2H);8.21(ブロードs,1H);8.29(ブロードs,1H);8.37(d,J=5.0Hz,1H);9.52(ブロードs,1H);9.84(ブロードs,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【実施例13】
【0186】
N−(2−{3−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
【0187】
【化32】

【0188】
N−(2−{3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2イル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
反応図式4に従って調製される。
【0189】
20℃の2.5mLのジオキサン中の10mgのトリシクロヘキシルホスフィンの溶液に、6mgのビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムを添加する。この菫褐色溶液を30分間撹拌する。次いで、100mgのN−{2−[3−(5−ブロモピリド−2−イル)ウレイド]−4−トリフルオロメチルフェニル}アセトアミド、36mgの酢酸カリウム及び84mgのビス(ピナコラト)ジボロンを添加する。この懸濁液を3時間15分間還流させ、次いでこの懸濁液を20℃にまで冷却し、および減圧下で乾固まで濃縮する。緑グレー色残渣を酢酸エチルの中に入れ、および不溶性物質を濾過によって除去する。黄色濾液を水で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。88mgのN−(2−{3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2イル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドの黄白色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
MS−ES:465(+)=(M+H)(+)
【0190】
4−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミン
反応図式5に従って調製される。
【0191】
27mLのエタノール中の1.145gの2−フルオロ−4−ヨードニコチノニトリルの溶液に、2.5mLのヒドラジン水和物を添加する。ヒドラジン水和物を導入して直ぐ、白色沈殿が生成する。この懸濁液を20℃で20分間撹拌する。この沈殿を濾別し、およびエタノールで洗浄する。882mgの2−ヒドラジノ−4−ヨードニコチノニトリルのベージュ色粉末が得られる。この中間体を35mLのジクロロメタンの中に入れる。この懸濁液に、5.8mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加する。得られる橙黄色溶液を、20℃で30分間攪拌する。この反応混合物を、減圧下で乾固まで濃縮する。得られる赤色粉末を、28%の水性アンモニアを含有する水(塩基性pHを与えるために十分な量)の中に入れ、懸濁液は薄黄色に変わる。不溶性物質を濾別し、および乾燥して、862mgの4−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミンを得る。
【0192】
N−(2−{3−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
反応図式1に従って調製される。
【0193】
20℃の5.5mLのジオキサン中の70mgの4−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミンの溶液に、246mgのN−(2−{3−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリド−2−イル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドを添加する。この懸濁液に、1mLの水中の64mgの重炭酸ナトリウムの溶液を添加し、続いて、32mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この反応物を85℃で3時間30分間還流させる。薄黄色の溶液を冷却し、次いで酢酸エチルを添加する。この混合物を、水で洗浄する。不溶性物質を濾過によって単離し、次いで濾液を食塩水で洗浄する。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で乾固まで濃縮する。このようにして得られる黄色残渣及び前の不溶性物質を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:9/1次いで8/2次いで7/3ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。52mgの、N−(2−{3−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]ウレイド}−4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0194】
MS−ES:471(+)=(M+H)(+)
MS−ES−:469(−)=(M−H)(−)
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.16(s,3H);4.70(s,2H);6.97(d,J=5.0Hz,1H);7.40(d,J=9.0Hz,1H);7.47−7.54(m,2H);8.04(d,J=9.0Hz,1H);8.41(d,J=5.0Hz,1H);8.48−8.54(m,2H);9.86(s,1H);10.15(ブロードm,1H);10.85(ブロードm,1H);12.35(s,1H)。
【0195】
IRスペクトル(KBr):3440;3213;3043;2925;1706;1609;1515;1432;1332;1249;1164;1108;1080及び822cm−1
【実施例14】
【0196】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0197】
【化33】

【0198】
2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルアミンを、European Journal of Pharmaceutical Science、第22巻(2004年)、第153−164頁に従って調製した。
【0199】
1−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア
2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルアミンを、実施例5に記載した1−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアの調製に従って、2−(4−イソシアナトフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランと反応させる。精製した後、1−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアのベージュ色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0200】
MS−ES:451(+)=(M+H)(+)
MS−ES−:449(−)=(M−H)(−)
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.28(s,12H);1.45(t,J=7.0Hz,3H);4.25(q,J=7.0Hz,2H);7.18(d,J=8.5Hz,1H);7.30(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.50(d,J=8.5Hz,2H);7.61(d,J=8.5Hz,2H);8.37(s,1H);8.55(d,J=2.5Hz,1H);9.66(s,1H)。
【0201】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
1−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアを、スズキ反応によって、実施例6の調製に従って、4−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミンとカップリングさせる。1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0202】
MS−ES:457(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):3369;1672;1601;1542;1445;1315;1271;1210;1134;1043及び822cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.47(t,J=7.0Hz,3H);4.27(q,J=7.0Hz,2H);4.59(ブロードs,2H);6.91(d,J=5.0Hz,1H);7.21(d,J=8.5Hz,1H);7.31(ブロードd,J=8.5Hz,1H);7.55(d,J=8.5Hz,2H);7.68(d,J=8.5Hz,2H);8.36(d,J=5.0Hz,1H);8.44(s,1H);8.58(ブロードs,1H);9.78(s,1H);12.25(s,1H)。
【実施例15】
【0203】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア
【0204】
【化34】

【0205】
1−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレア
20℃の150mLのテトラヒドロフラン中の、1.45gの4−(4,4,5,5−テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)フェニルアミン、1.86mLのトリエチルアミン及び162mgの4−ジメチルアミノピリジンの溶液に、1gの1−フルオロ−2−イソシアナト−4−メチルベンゼンを添加する。この反応物を60℃で3時間30分間撹拌し、次いで減圧下で乾固まで濃縮する。残渣を、水とジクロロメタンとの混合物の中に入れる。有機相を1N HCl溶液で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で乾固まで濃縮する。2.13gの1−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアの白色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0206】
MS−EI:370(+)=(M)(+);125(+)=(CNF)(+)ベースピーク
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.28(s,12H);2.27(s,3H);6.81(m,1H);7.10(dd,J=8.5及び11.5Hz,1H);7.47(d,J=8.5Hz,2H);7.60(d,J=8.5Hz,2H);7.98(dd,J=2.0及び8.0Hz,1H);8.51(d,J=2.5Hz,1H);9.21(s,1H)。
【0207】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア
1−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ウレアを、スズキ反応によって、実施例3の調製のためのものと同様のプロトコルに従って、4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミンとカップリングさせる。1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0208】
MS−ES:377(+)=(M+H)(+)
MS−ES−:375(−)=(M−H)(−)
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.28(s,3H);4.57(s,2H);6.82(m,1H);6.91(d,J=5.0Hz,1H);7.11(dd,J=8.5及び11.5Hz,1H);7.54(d,J=8.5Hz,2H);7.65(d,J=8.5Hz,2H);7.99(ブロードd,J=7.5Hz,1H);8.37(d,J=5.0Hz,1H);8.56(ブロードs,1H);9.29(s,1H);12.25(s,1H)。
【0209】
IRスペクトル(KBr):3368;1709;1602;1537;1314;1217;1184;1116及び817cm−1
【実施例16】
【0210】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア
【0211】
【化35】

【0212】
4−(4−アミノフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミン
反応図式6に従って調製される。
【0213】
20mLのジオキサン中の190mgの4−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−3−イルアミン及び236mgの4−(4,4,5,5−テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)フェニルアミンの溶液に、5mLの水中の215mgの重炭酸ナトリウムの溶液を添加し、続いて、103mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この反応物を85℃で3時間30分間加熱する。暗黄色の溶液を室温にまで冷却し、30mLの酢酸エチルを添加、次いで、この混合物を、水及び食塩水で洗浄する。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で乾固まで蒸発させる。固体黄色残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:95/5次いで90/10次いで80/20ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。93mgの4−(4−アミノフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミンの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0214】
MS−EI:225(+)=(M)(+)ベースピーク
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):4.57(ブロードs,2H);5.47(ブロードs,2H);6.71(d,J=8.5Hz,2H);6.80(d,J=5.0Hz,1H);7.28(d,J=8.5Hz,2H);8.28(d,J=5.0Hz,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【0215】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア
反応図式6に従って調製される。
【0216】
20℃の17mLのテトラヒドロフラン中の、100mgの4−(4−アミノフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−3−イルアミン、125μLのトリエチルアミン及び10mgの4−ジメチルアミノピリジンの溶液に、66mgの3,4−ジメチルフェニルイソシアナートを添加する。この反応物を、80℃で6時間撹拌し、次いで減圧下で乾固まで濃縮する。残渣を水と酢酸エチルとの混合物の中に入れる。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で乾固まで濃縮する。黄色残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:95/5次いで90/10次いで80/20ジクロロメタン/溶液A;溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。29mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0217】
LC−MS:rt=3.44分:m/z373:[M+H],m/z371:[M−H],m/z417:[M−H]+HCO2H,m/z224:[M−H]−C9H10NO
MS−IE:m/z372:[M+.],m/z121:C8H10N(ベースピーク)。
【0218】
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.16(s,3H);2.20(s,3H);4.59(s,2H);6.90(d,J=5.5Hz,1H);7.04(d,J=8.5Hz,1H);7.20(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.26(d,J=2.5Hz,1H);7.52(d,J=8.5Hz,2H);7.65(d,J=8.5Hz,2H);8.36(d,J=5.5Hz,1H);8.68(s,1H);8.97(s,1H);12.25(s,1H)。
【0219】
下記の生成物を、実施例16(反応図式6)に従って調製した。
【実施例17】
【0220】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)ウレア
【0221】
【化36】

【0222】
LC−MS on ZQ:rt=3.74分:m/z431:[M+H],m/z429:[M−H]
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.28(s,9H);3.87(s,3H);4.59(s,2H);6.90(d,J=5.5Hz,1H);6.92(d,J=8.5Hz,1H);6.97(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.53(d,J=8.5Hz,2H);7.68(d,J=8.5Hz,2H);8.28(m,2H);8.37(d,J=5.5Hz,1H);9.58(s,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【実施例18】
【0223】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0224】
【化37】

【0225】
LC−MS:rt=8.84分:m/z427:[M+H],m/z425:[M−H]
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.38(s,3H);4.58(ブロードs,2H);6.90(d,J=5.5Hz,1H);7.35(d,J=8.5Hz,1H);7.53(m,3H);7.68(d,J=8.5Hz,2H);7.96(d,J=2.5Hz,1H);8.38(d,J=5.5Hz,1H);9.06(s,1H);9.09(s,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【実施例19】
【0226】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア
【0227】
【化38】

【0228】
LC−MS:rt=3.30分:m/z393:[M+H](ベースピーク),m/z391:[M−H]m/z437:[M−H]+HCO2H,m/z224:[M−H]−C8H7CINO
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.28(s,3H);4.58(ブロードs,2H);6.90(d,J=5.5Hz,1H);7.18−7.29(m,2H);7.53(d,J=8.5Hz,2H);7.66(d,J=8.5Hz,2H);7.72(ブロードs,1H);8.38(d,J=5.5Hz,1H);8.92(s,1H);9.02(s,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【実施例20】
【0229】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−エチルフェニル)ウレア
【0230】
【化39】

【0231】
MS−ES+:373(MH
保持時間DAD−TIC:3.5分
【実施例21】
【0232】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−1,3−ベンゾジオキソール−5−イルウレア
【0233】
【化40】

【0234】
MS−ES+:389(MH
保持時間DAD−TIC:2.93分
【実施例22】
【0235】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア
【0236】
【化41】

【0237】
MS−ES+:409(MH
保持時間DAD−TIC:3.24分
【実施例23】
【0238】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)ウレア
【0239】
【化42】

【0240】
MS−ES+:409(MH
保持時間DAD−TIC:3.62分
【実施例24】
【0241】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシフェニル)ウレア
【0242】
【化43】

【0243】
MS−ES+:389(MH
保持時間DAD−TIC:3.44分
【実施例25】
【0244】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア
【0245】
【化44】

【0246】
MS−ES+:389(MH
保持時間DAD−TIC:3.4分
【実施例26】
【0247】
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド
【0248】
【化45】

【0249】
MS−ES+:434(MH
保持時間DAD−TIC:
【実施例27】
【0250】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア
【0251】
【化46】

【0252】
2,4−ジクロロニコチノニトリル
50mLのオキシ塩化リン中の5.0gの市販の4−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボニトリルの溶液を、19時間還流させる。冷却した後、反応媒体を、水と氷との混合物の中に注ぐ。生成した沈殿を濾別し、濾液を、90/10酢酸エチル/メタノール溶液で2回抽出する。一緒にした有機相及び沈殿を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、6.76gの黄色みを帯びた粉末を得る。この粗製生成物を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(酢酸エチル/シクロヘキサン中の5/95→10/90勾配)で精製して、2.08gの2,4−ジクロロニコチノニトリルの白色粉末を得る。
【0253】
MS−IE:172=[M+.](ベースピーク),137=[M+.]−Cl
IRスペクトル(KBr):3072;2236;1559;1539;1445;1368;1220;1197;1069;859;818;791及び416cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)SO,ppmでのδ):7.92(d,J=5.5Hz,1H);8.67(d,J=5.5Hz,1H)。
【0254】
[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
25.5mLのジオキサン中の519mgの2,4−ジクロロニコチノニトリルの溶液に、782mgの(4−boc−アミノフェニル)ボロン酸、8.5mLの水中の693mgの重炭酸ナトリウム及び347mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加する。この懸濁液を、アルゴン下で100℃で2時間攪拌する。冷却した後、この反応混合物を水の中に注ぎ、90/10酢酸エチル/メタノール溶液で3回抽出する。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。1.58gの粗製生成物を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶液A/ジクロロメタン中の0.5/99.5から1/99までの勾配:溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)でクロマトグラフィー処理する。797mgの[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステルが得られ、この特性は下記の通りである。
【0255】
MS−EI:329(+)
IRスペクトル(CCI):3343;2981;2230;1741;1524;1501;1411;1392;1368;1316;1220;1155;1050及び844cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):1,50(s,9H);7.62(d,J=9.0Hz,2H);7.78−7.84(m,3H);8.83(d,J=5.5Hz,1H);9.67(s,1H)。
【0256】
2−(4−アミノフェニル)−4−クロロニコチノニトリル
20mLのジクロロメタン中の3.40gの[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステルの溶液に、5.5mLのトリフルオロ酢酸を添加する。この溶液を20℃で26時間攪拌する。この溶液を減圧下で乾固まで濃縮する。残渣を重炭酸ナトリウム水溶液の中に入れ、ジクロロメタンで3回抽出する。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。残渣をジエチルエーテルで洗浄する。1.678gの2−(4−アミノフェニル)−4−クロロニコチノニトリルの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0257】
MS−ES:230(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):3402;3339;3230;2223;1608;1555;1538;1520;1432;1388;1180;1066;825及び607cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):5.76(ブロードs,2H);6.67(d,J=8.5Hz,2H);7.63(d,J=5.5Hz,1H);7.68(d,J=8.5Hz,2H);8.73(d,J=5.5Hz,1H)。
【0258】
1−[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア
反応図式7に従って調製される。
【0259】
20℃の5mLのテトラヒドロフラン中の115mgの2−(4−アミノフェニル)−4−クロロニコチノニトリル及び70μLのトリエチルアミンの溶液に、65μLの2−フルオロ−5−メチルフェニルイソシアナートを添加する。20℃で3時間後に、水を添加し、およびこの混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を水、次いで食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で乾固まで濃縮する。残渣をエチルエーテルの中に入れ、および不溶性物質を濾過によって単離して、118mgの1−[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアの白色粉末を得、この特性は下記の通りである。
【0260】
MS−EI:380(+)=(M)(+);125(+)=(CNF)(+)ベースピーク
IRスペクトル(KBr):3379;2231;1687;1598;1550;1413;1315;1219;1185;1116及び810cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.28(s,3H);6.82(m,1H);7.12(dd,J=8.5及び11.5Hz,1H);7.64(d,J=8.5Hz,2H);7.81(d,J=5.5Hz,1H);7.87(d,J=8.5Hz,2H);7.99(ブロードd,J=8.0Hz,1H);8.60(ブロードs,1H);8.84(d,J=5.5Hz,1H);9.38(s,1H)。
【0261】
1−[4−(3−シアノ−4−ヒドラジノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア
反応図式7に従って調製される。
【0262】
20℃の0.5mLのエタノール中の50mgの1−[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアの混合物に、45μLのヒドラジン水和物を添加する。この白色懸濁液を20℃で2時間攪拌し、次いで80℃で4時間加熱する。この混合物を20℃にまで冷却する。不溶性物質を濾過によって単離し、およびエチルエーテルで洗浄して、33mgの1−[4−(3−シアノ−4−ヒドラジノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアのベージュ色固体を得、この特性は下記の通りである。
【0263】
MS−ES:377(+)=(M+H)(+)
MS−ES−:375(−)=(M−H)(−)
IRスペクトル(KBr):3379;2212;1700;1599;1551;1440;1314;1257;1221;1187及び816cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.28(s,3H);4.52(s,2H);6.81(m,1H);7.06(d,J=6.0Hz,1H);7.11(dd,J=8.5及び11.5Hz,1H);7.57(d,J=8.5Hz,2H);7.71(d,J=8.5Hz,2H);8.00(ブロードd,J=8.0Hz,1H);8.24(ブロードs,1H);8.27(d,J=6.0Hz,1H);8.57(ブロードs,1H);9.32(s,1H)。
【0264】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア
反応図式7に従って調製される。
【0265】
20℃の2.2mLのジクロロメタン中の55mgの1−[4−(3−シアノ−4−ヒドラジノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアの溶液に、0.25mLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸を添加する。40分間後に、溶液を減圧下で乾固まで蒸発させる。残渣を水の中に入れ、および媒体を塩基性にする。生成した沈殿を濾過によって単離する。このベージュ色固体を、固体の析出後、2gのシリカ15から40μmのAITカートリッジでクロマトグラフィー処理(100%のCHClから、60%のCHCl/40%の(CHCl38/MeOH17/NHOH3)までの勾配での溶離)する。26mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアのベージュ色固体が得られ、この特性は下記の通りである。
【0266】
m.p.:195℃
MS−ES:377(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):3351;1696;1605;1544;1313;1257;1221;1181;1045及び808cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.28(s,3H);4.73(s,2H);6.82(m,1H);7.12(dd,J=8.5及び11.5Hz,1H);7.19(d,J=6.0Hz,1H);7.59−7.67(m,4H);8.01(dd,J=2.5及び8.0Hz,1H);8.21(d,J=6.0Hz,1H);8.55(d,J=2.5Hz,1H);9.26(s,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【0267】
下記の生成物を、実施例27のものと同様のプロトコル(反応図式7)に従って調製した。
【実施例28】
【0268】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレア
【0269】
【化47】

【0270】
1−[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレア
反応図式7に従って調製される。
【0271】
2−(4−アミノフェニル)−4−クロロニコチノニトリルを、実施例27に記載したものと同様の条件下で、2,4−ジメトキシフェニルイソシアナートと反応させる。1−[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレアが白色固体の形で得られ、この特性は下記の通りである。
【0272】
MS−ES:409(+)=(M+H)(+)
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):3.74(s,3H);3.88(s,3H);6.50(dd,J=2.5及び9.0Hz,1H);6.63(d,J=2.5Hz,1H);7.62(d,J=8.5Hz,2H);7.80(d,J=5.5Hz,1H);7.85(d,J=8.5Hz,2H);7.94(d,J=9.0Hz,1H);8.12(s,1H);8.84(d,J=5.5Hz,1H);9.49(s,1H)。
【0273】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレア
反応図式7に従って調製される。
【0274】
1−[4−(4−クロロ−3−シアノピリド−2−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレアを、実施例27に記載したものと同様の条件下で、ヒドラジン水和物で、次いでトリフルオロ酢酸で処理する。1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレアがベージュ色固体の形で得られ、この特性は下記の通りである。
【0275】
MS−ES:405(+)=(M+H)(+)
IRスペクトル(KBr):1603;1526;1452;1210;1180;1157;1035及び824cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):3.74(s,3H);3.87(s,3H);4.74(ブロードs,2H);6.50(dd,J=2.5及び9.0Hz,1H);6.63(d,J=2.5Hz,1H);7.18(d,J=6.0Hz,1H);7.61(ブロードs,4H);7.95(d,J=9.0Hz,1H);8.09(s,1H);8.20(d,J=6.0Hz,1H);9.39(ブロードs,1H);12.1(ブロードm,1H)。
【実施例29】
【0276】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)ウレア
JK33913−110−1
【0277】
【化48】

【0278】
この生成物は黄色固体であり、この特性は下記の通りである。
【0279】
LC−MS:431(+)=(M+H)(+)
m.p.=181°C(ケフラー)
IRスペクトル(KBr):3333;2958;1678;1604;1525;1487;1421;1315;1249;1216;1177;1143;1042;842及び807cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):1.27(s,9H);3.87(s,3H);4.73(ブロードs,2H);6.92(d,J=8.5Hz,1H);6.97(dd,J=2.0及び8.5Hz,1H);7.19(d,J=6.0Hz,1H);7.63(s,4H);8.21(d,J=6.0Hz,1H);8.25(s,1H);8.29(d,J=2.5Hz,1H);9.51(s,1H);12.1(ブロードs,1H)。
【実施例30】
【0280】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア
【0281】
【化49】

【0282】
この生成物は黄色固体であり、この特性は下記の通りである。
【0283】
MS−ES+:
IRスペクトル(KBr):3413;1679;1621;1549;1210;1136;842;803及び724cm−1トリフルオロ酢酸を含有する
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.16(s,3H);2.20(s,3H);4.74(ブロードs,2H);7.04(d,J=8.0Hz,1H);7.18(d,J=6.0Hz,1H);7.20(部分的にマスクしたd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.26(d,J=2.5Hz,1H);7.62(s,4H);8.21(d,J=6.0Hz,1H);8.60(s,1H);8.87(s,1H);12.15(s,1H)。
【実施例31】
【0284】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0285】
【化50】

【0286】
この生成物は黄色固体であり、この特性は下記の通りである。
【0287】
MS−ES+:
IRスペクトル(KBr):3393;3319;3226;3112;1678;1621;1552;1529;1505;1319;1206;1186;1134;1054;839;802及び723cm−1トリフルオロ酢酸を含有する
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.38(q,J=2.0Hz,3H);4.74(ブロードs,2H);7.19(d,J=6.0Hz,1H);7.35(d,J=8.5Hz,1H);7.53(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.64(s,4H);7.96(d,J=2.5Hz,1H);8.21(d,J=6.0Hz,1H);8.96(s,1H);9.00(s,1H);12.15(s,1H)。
【実施例32】
【0288】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,5−ジフルオロフェニル)ウレア
【0289】
【化51】

【0290】
この生成物は黄色固体であり、この特性は下記の通りである。
【0291】
LC−MS:381(+)=(M+H)(+)
m.p.=187°C(ケフラー)
IRスペクトル(KBr):3372;1718;1606;1534;1442;1313;1208;1179;862;796及び727cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):4.74(ブロードs,2H);6.84(m,1H);7.20(d,J=6.0Hz,1H);7.31(ddd,J=5.5−9.0及び11.0Hz,1H);7.61−7.68(m,4H);8.07(ddd,J=3.0−6.5及び11.0Hz,1H);8.21(d,J=6.0Hz,1H);8.87(ブロードs,1H);9.36(s,1H);12.15(ブロードs,1H)。
【実施例33】
【0292】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア
【0293】
【化52】

【0294】
この生成物は薄黄色固体であり、この特性は下記の通りである。
【0295】
MS−ES+:
IRスペクトル(KBr):3406;3323;3110;1675;1621;1592;1528;1498;1210;1185;1139;839;803及び724cm−1トリフルオロ酢酸を含有する
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.27(s,3H);4.74(ブロードs,2H);7.19(d,J=5.5Hz,1H);7.21(dd,J=2.0及び8.5Hz,1H);7.25(d,J=2.0Hz,1H);7.63(s,4H);7.72(d,J=2.5Hz,1H);8.21(d,J=5.5Hz,1H);8.88(s,1H);8.96(s,1H);12.15(s,1H)。
【実施例34】
【0296】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)ウレア
【0297】
【化53】

【0298】
この生成物は黄色固体であり、この特性は下記の通りである。
【0299】
LC−MS:377(+)=(M+H)(+)
m.p.=>265°C(ケフラー)
IRスペクトル(KBr):3287;1639;1604;1539;1452;1312;1217;1156;1109;1046;846及び809cm−1
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):2.24(s,3H);4.74(ブロードs,2H);6.76(dt,J=3.0及び8.5Hz,1H);7.19(d,J=6.0Hz,1H);7.20(部分的にマスクしたm,1H);7.64(s,4H);7.86(dd,J=3.0及び12.0Hz,1H);8.15(ブロードs,1H);8.21(d,J=6.0Hz,1H);9.40(ブロードs,1H);12.15(ブロードs,1H)。
【実施例35】
【0300】
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド
【0301】
【化54】

【0302】
MS−ES+:434(MH+)
【実施例36】
【0303】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(5−クロロ−2,4−ジメトキシフェニル)ウレア
【0304】
【化55】

【0305】
MS−ES+:439(MH+)
【実施例37】
【0306】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)ウレア
【0307】
【化56】

【0308】
MS−ES+:445(MH+)
【実施例38】
【0309】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0310】
【化57】

【0311】
3−クロロ−5−(4−ニトロフェニル)イソニコチノニトリル
反応図式8に従って調製される。
【0312】
120mLのジオキサン中1.73gの市販の3,5−ジクロロイソニコチノニトリルの溶液に、2.74gの4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−ニトロフェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン、70mLの水中の2.31gの重炭酸ナトリウム及び1.16gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加する。この懸濁液を、100℃で1時間30分間加熱する。冷却した後、この反応混合物を40mLの水の中に注ぎ、および100mLの酢酸エチルで3回抽出する。一緒にした有機相を、50mLの水、50mLの食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で乾固まで濃縮する。残留する褐色のゴムを、ジクロロメタンで溶離する、70gのシリカ15から40μmの予備充填したメルクカートリッジでのクロマトグラフィーによって精製する。1.58gの3−クロロ−5−(4−ニトロフェニル)イソニコチノニトリルの黄色固体が得られ、この特性は下記の通りである。
【0313】
MS−EI:259(+)
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):8.02(d,J=9.0Hz,2H);8.43(d,J=9.0Hz,2H);8.91(s,1H);9.09(s,1H)。
【0314】
3−ヒドラジノ−5−(4−ニトロフェニル)イソニコチノニトリルのN,N’−ジ−Boc誘導体
反応図式8に従って調製される。
【0315】
19mLのジメチルホルムアミド中の4.43gのジ−tert−ブチル ヒドラジノジホルマートの溶液に、2.62gの炭酸カリウム及び990mgの3−クロロ−5−(4−ニトロフェニル)イソニコチノニトリルを添加する。この懸濁液を75℃で6時間加熱し、次いで20℃で18時間攪拌する。この反応混合物を、80mLの酢酸エチルで3回抽出する。有機相を、50mLの水で2回、次いで50mLの食塩水で洗浄する。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で濃縮する。褐色残渣を、25gのシリカ15から40μmの予備充填したメルクカートリッジでのクロマトグラフィー(溶離勾配:9/1→7/3シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製する。2.38gの3−ヒドラジノ−5−(4−ニトロフェニル)イソニコチノニトリルのN,N’−ジ−Boc誘導体が得られ、これを不純形で単離し、および更に精製することなく使用する。
LC−MS:456(+)=(M+H)(+)
454(−)=(M−H)(−)
【0316】
3−(4−アミノフェニル)−5−ヒドラジノイソニコチノニトリルのN,N’−ジ−Boc誘導体
反応図式8に従って調製される。
【0317】
8mLのエタノール中の1.74gの3−ヒドラジノ−5−(4−ニトロフェニル)イソニコチノニトリルのN,N’−ジ−Boc誘導体の溶液に、3mLのシクロヘキサン及び200mgの水酸化パラジウムを添加する。この懸濁液を、撹拌しながら2時間15分間還流させ、セライトに通して熱時濾過し、および減圧下で乾固まで濃縮する。ベージュ色の残渣を、8/2酢酸エチル/ジクロロメタン溶液で溶離する、70gのシリカ15から40μmのメルクカートリッジでのクロマトグラフィーによって精製する。309mgの3−(4−アミノフェニル)−5−ヒドラジノイソニコチノニトリルのN,N’−ジ−Boc誘導体の黄色固体が得られ、この特性は下記の通りである。
【0318】
LC−MS:426(+)=(M+H)(+)
H NMRスペクトル(400Mhz,(CDSO,ppmでのδ):1.45(ブロードs,18H);5.61(s,2H);6.71(d,J=9.0Hz,2H);7.31(d,J=9.0Hz,2H);8.55(ブロードs,1H);8.64(s,1H);10.05(ブロードm,1H)。
【0319】
1−[4−(4−シアノ−5−ヒドラジノピリド−3−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル]ウレアのN,N’−ジ−Boc誘導体
反応図式8に従って調製される。
【0320】
4mLのテトラヒドロフラン中の41mgトリホスゲンの溶液に、0℃でアルゴン下で、2mLのテトラヒドロフラン中の78mgの2−メトキシ−5−トリフルオロメチルアニリン及び110μLのトリエチルアミンを添加する。この懸濁液を0℃で10分間撹拌し、次いで20℃で1時間15分間攪拌する。次いで、2mLのテトラヒドロフラン中の174mgの3−(4−アミノフェニル)−5−ヒドラジノイソニコチノニトリルのN,N’−ジ−Boc誘導体の溶液を添加する。この反応混合物を8時間還流させ、次いで減圧下で乾固まで濃縮する。残渣を、12gのシリカ50μmのアナロジックス(Analogix)カートリッジでクロマトグラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン中の1/9→5/5溶離勾配)によって精製する。195mgの1−[4−(4−シアノ−5−ヒドラジノピリド−3−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル]ウレアのN,N’−ジ−Boc誘導体の黄色固体が得られ、この特性は下記の通りである。
【0321】
LC−MS:643(+)=(M+H)(+)
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):1,4−1.55(ブロードs,18H);3.99(s,3H);7.22(d,J=8.5Hz,1H);7.34(dd,J=2.0及び8.5Hz,1H);7.58(d,J=9.0Hz,2H);7.69(d,J=9.0Hz,2H);8.57(d,J=2.0Hz,1H);8.65(s,1H);8.69(ブロードs,1H);8.72(s,1H);9.78(s,1H);10.08(ブロードm,1H)。
【0322】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル]ウレア
反応図式8に従って調製される。
【0323】
8mLのジクロロメタン中の、282mgの1−[4−(4−シアノ−5−ヒドラジノピリド−3−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル]ウレアのN,N’−ジ−Boc誘導体及び600μLの、10%のアニソールを含有するトリフルオロ酢酸の溶液を、2時間30分間還流させる。冷却した後、反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和溶液の中に注ぎ、および40mLの酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、および減圧下で乾固まで濃縮する。黄色残渣をエチルエーテルの中にスラリー化する。不溶性物質を濾別し、および真空下で乾燥した後、103mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル]ウレアの黄色固体が得られ、この特性は下記の通りである。
【0324】
LC−MS:rt=2.83分:443=[M+H];441=[M−H];487=[M−H]+HCO
MS−EI:176(ベースピーク)=C;442=[M+.
IRスペクトル(KBr):3342;1696;1609;1538;1491;1447;1314;1270;1215;1177;1135;1024;837及び622cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):3.99(s,3H);4.61(s,2H);7.22(d,J=8.5Hz,1H);7.33(ブロードd,J=8.5Hz,1H);7.50(d,J=8.5Hz,2H);7.64(d,J=8.5Hz,2H);7.93(s,1H);8.58(ブロードs,2H);8.74(s,1H);9.61(s,1H);12,25(s,1H)。
【0325】
m.p.=210°C(ケフラー)
【実施例39】
【0326】
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド
反応図式6及び8に従って調製される。
【0327】
【化58】

【0328】
MS−ES=434(MH+)
【実施例40】
【0329】
3−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−メトキシ安息香酸
【0330】
【化59】

【0331】
−40℃の5mLのジクロロメタン中の、100mgの実施例5に記載した1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの溶液に、1.6mLの1M三臭化ホウ素溶液を滴下により添加し、温度を20℃に戻す。この混合物を、アルゴンの流れ下で一晩、乾固まで濃縮する。残渣を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:95/5次いで90/10次いで80/20次いで70/30ジクロロメタン/溶液A:溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。41mgの3−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−メトキシ安息香酸の黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0332】
LC−MS on Quattro Premier:rt=5.04分 m/z419:[M+H]
IRスペクトル(KBr):3354;1697;1597;1542;1431;1319;1279;1205;1122;821及び767cm−1
H NMRスペクトル(400MHz,(CDSO,ppmでのδ):3.80(s,3H);4.59(s,2H);6.90(d,J=5.5Hz,1H);6.92(d,J=8.5Hz,1H);7.51(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.54(d,J=8.5Hz,2H);7.67(d,J=8.5Hz,2H);8.38(d,J=5.5Hz,1H);8.40(s,1H);8.79(d,J=2.5Hz,1H);9.60(s,1H);10.6(非常にブロードm,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【実施例41】
【0333】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア
【0334】
【化60】

【0335】
−40℃の6mLのジクロロメタン中の、実施例5に記載した1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの溶液に、1.6mLの1M三臭化ホウ素溶液を滴下により添加し、温度を20℃に戻す。30分間後に、反応物を氷浴上で冷却し、次いで水を添加する。15分間撹拌した後、この混合物を濾別し、および不溶性橙色物質を水で及びジクロロメタンで洗浄する。固体を、60Å SiO 32から63μmの予備充填したバイオテージKP−Silカラム(溶離剤:95/5次いで90/10次いで80/20次いで70/30ジクロロメタン/溶液A:溶液A=38/17/2ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液)で精製する。29mgの1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレアの黄色粉末が得られ、この特性は下記の通りである。
【0336】
LC−MS on ZQ:rt=3.22mn m/z429[M+H](ベースピーク)
H NMRスペクトル(300MHz,(CDSO−d6,ppmでのδ):4.59(s,2H);6.90(d,J=5.5Hz,1H);7.00(d,J=8.5Hz,1H);7.18(dd,J=2.5及び8.5Hz,1H);7.54(d,J=8.5Hz,2H);7.66(d,J=8.5Hz,2H);8.37(d,J=5.5Hz,1H);8.51(m,2H);9.64(s,1H);10.7(非常にブロードm,1H);12.25(ブロードs,1H)。
【0337】
化合物の活性の決定−実験プロトコル
1.FAK
FAKへの化合物の阻害性活性は、時間分解蛍光試験(HTRF)を使用して、酵素の自己リン酸化の阻害を測定することによって決定する。
【0338】
N末端がヒスチジンによって標識されている、ヒトFAKの全cDNAを、pFastBac HTcバキュロウイルス発現ベクター内でクローン化した。このタンパク質を発現させ、および約70%均質度にまで精製した。
【0339】
キナーゼ活性は、酵素(6.6μg/mL)を異なった濃度の試験化合物と共に、50mMヘペスpH=7.2、10mM MgCl、100μm NaVO、15μM ATP緩衝液中で、37℃で1時間インキュベーションすることによって決定する。この酵素反応は、0.4mM KF、133mM EDTA、0.1%BSAを含有するヘペスpH=7.0を添加することによって停止させ、標識は、室温で1から2時間、この緩衝液に、XL665で標識した抗ヒスチジン抗体及びユーロピウムクリプテート(Eu−K)に共役させたチロシンリン特異性モノクローナル抗体を添加することによって実施する。2種の発蛍光団の特性は、G.Mathisら、Anticancer Research、1997年、第17巻、第3011−3014頁で入手できる。励起したユーロピウムクリプテートから受容体XL665へのエネルギー移動は、FAKの自己リン酸化の程度に比例する。XL−665について特異的な長継続シグナルは、パッカード・ディスカバリー(Packard Discovery)プレートカウンターで測定される。全ての試験は二重で実施し、および2回の試験の平均を計算する。本発明の化合物によるFAKの自己リン酸化活性の阻害は、この活性が試験化合物の不存在下で測定される対照に対する阻害のパーセンテージとして表される。阻害パーセンテージを計算するために、比[665nmでのシグナル/620nmでのシグナル]が考慮される。
【0340】
2.KDR
化合物の阻害性効果は、シンチレーション技術により、酵素KDRによる基質のリン酸化のインビトロ試験で決定される(96ウエルプレート、NEN)。
【0341】
ヒトKDR酵素の細胞質ドメインを、pFastBacバキュロウイルス発現ベクター内でGST融合タンパク質の形でクローン化した。このタンパク質をSF21細胞内で発現させ、および約60%均質度にまで精製した。
【0342】
KDRキナーゼ活性は、20mM MOPS、10mM MgCl、10mM MnCl、1mM DTT、2.5mM EGTA、10mM b−グリセロホスファート、pH=7.2緩衝液中で、10mM MgCl、100μm NaVO、1mM NaFの存在下で測定する。10μLの化合物を、100ngのKDR酵素を含有するキナーゼ緩衝液70μLに、4℃で添加する。反応は、2μgの基質(GST融合タンパク質の形で発現されたPLCγのSH2−SH3フラグメント)、2μCiのγ33P[ATP]及び2μmの寒冷ATPを含有する溶液20μLを添加することによって開始させる。37℃で1時間インキュベーションした後、1体積(100μL)の200mM EDTAを添加することによって、反応を停止させる。インキュベーション緩衝液を除去し、ウエルを、300μLのPBSで3回洗浄する。各ウエル内の放射能を、トップ・カウント(Top Count)NXT放射能カウンター(パッカード社)を使用して測定する。
【0343】
バックグラウンドは、放射性ATP及び基質のみを含有する4個の異なったウエル内の放射能を測定することによって決定する。
【0344】
全活性対照は、全ての試薬(γ33P−[ATP]、KDR及び基質PLCγ)を含有するが、化合物が不存在である4個の異なったウエル内で測定する。
【0345】
本発明の化合物によるKDR活性の阻害は、化合物の不存在下で決定された対照活性の阻害のパーセンテージとして表される。
【0346】
化合物SU5614(カルビオケム(Calbiochem))(1μm)が、阻害対照としてそれぞれのプレート内に含まれている。
【0347】
3.Tie2
細胞内ドメイン776−1124のアミノ酸に対応するヒトTie2のコーディング配列を、モデルとしてヒト胎盤から単離されたcDNAを使用して、PCRによって発生させた。この配列を、GST融合タンパク質の形で、pFastBacGTバキュロウイルス発現ベクターの中に導入した。
【0348】
化合物の阻害効果は、約80%均質度にまで精製したGST−Tie2の存在下で、Tie2によるPLCのリン酸化の試験で決定する。基質は、GST融合タンパク質の形で発現されたPLCのSH2−SH3フラグメントから構成されている。
【0349】
Tie2のキナーゼ活性は、10mM MgCl、10mM MnCl、1mM DTT、10mMのグリセロホスファートを含有する、MOPS 20mM、pH=7.2緩衝液中で測定する。氷の上に維持された96ウエル・フラッシュプレート(FlashPlate)プレート内で、反応混合物が堆積され、ウエル当たり100ngの酵素GST−Tie2を含有するキナーゼ緩衝液70μLから構成される。次いで、10%の最大濃度までDMSO中に希釈した試験分子10μLを添加する。所定の濃度について、それぞれの測定を4回実施する。反応は、2μgのGST−PLC、2μmの寒冷ATP及び1μCiの33P[ATP]を含有する溶液20μLを添加することによって開始させる。37℃で1時間インキュベーションした後、1体積(100μL)のEDTA 200mMを添加することによって、反応を停止させる。インキュベーション緩衝液を除去した後、ウエルを、300μLのPBSで3回洗浄する。放射能を、マイクロベータ(MicroBeta)1450ワラック社(Wallac)で測定する。
【0350】
Tie2活性の阻害は、化合物の不存在下で決定された対照活性に対する阻害のパーセンテージとして、計算され、表される。
【0351】
【表1】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式(I)に相当する生成物
【化1】

[式中、
1)A及びArは、独立して、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、
2)Lは、結合、CO、NH、CO−NH、NH−CO、NH−SO、NH−SO、SONH、NH−CH、CH−NH、CH−CO−NH、NH−CO−CH、NH−CH−CO、CO−CH−NH、NH−CO−NH、NH−CS−NH、NH−CO−O、O−CO−NHからなる群から選択され、
3)X、Y及びZの中からの1個は、N及びNOから選択され、およびZ、Y及びXの中からの2個の他のものは、C(R5)及びC(R6)であり、
4)R5及びR6は、独立して、H、ハロゲン、R2、CN、O(R2)、OC(O)(R2)、OC(O)N(R2)(R3)、OS(O)(R2)、N(R2)(R3)、N=C(R2)(R3)、N(R2)C(O)(R3)、N(R2)C(O)O(R3)、N(R4)C(O)N(R2)(R3)、N(R4)C(S)N(R2)(R3)、N(R2)S(O)(R3)、C(O)(R2)、C(O)O(R2)、C(O)N(R2)(R3)、C(=N(R3))(R2)、C(=N(OR3))(R2)、S(R2)、S(O)(R2)、S(O)(R2)、S(O)O(R2)、S(O)N(R2)(R3)(それぞれのR2、R3及びR4は、独立して、H、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクリル、アルキレン、置換アルキレン、置換アルキニルからなる群から選択され、R2及びR3は、一緒に結合して、O、N及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を含有する4から8員環を形成することができる)からなる群から選択される]。
【請求項2】
Ar−L−Aが、
【化2】

[それぞれのX1、X2、X3及びX4は、独立して、N及びC−R11(R11は、R5と同じ定義を有する)から選択される]
であることを特徴とする、請求項1に記載の生成物。
【請求項3】
Ar−L−Aが、
【化3】

(X2は、N、C−CH、CF及びCHから選択される)
であることを特徴とする、請求項2に記載の生成物。
【請求項4】
Ar−L−Aが、
【化4】

(X2はNである)
であることを特徴とする、請求項3に記載の生成物。
【請求項5】
R11が、H、F、Cl、メチル、NH、OCF及びCONHからなる群から選択されることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の生成物。
【請求項6】
X1、X2、X3及びX4がC−R11であり、およびR11がHであることを特徴とする、請求項2に記載の生成物。
【請求項7】
R5及びR6が、独立して、H、ハロゲン、OMe及びメチルから選択されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の生成物。
【請求項8】
R5及びR6が、H及びFから選択されることを特徴とする、請求項5に記載の生成物。
【請求項9】
L−Aが、NH−CO−NH−A及びNH−SO−Aから選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項10】
L−AがNH−CO−NH−Aであることを特徴とする、請求項7に記載の生成物。
【請求項11】
Aが、場合により置換された、フェニル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル及びベンゾチアゾリルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項12】
Aが、場合により置換された、フェニル、ピラゾリル及びイソオキサゾリルから選択されることを特徴とする、請求項9に記載の生成物。
【請求項13】
Aが、それぞれ、(C1−C3)アルキル、ハロゲン及びO−(C1−C3)アルキルから選択される1個以上の置換基によって場合により置換されている、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ハロアルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ハロゲン、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリール及びS−ヘテロアリールからなる第一群から選択される置換基によって置換されていることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項14】
Aが、F、Cl、Br、I、OH、SH、SOM、COOM、CN、NO、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH及びN(R8)(R9)(R8及びR9は、独立して、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−NH、(C1−C3)アルキル−COOM、(C1−C3)アルキル−SOMから選択され、R8及びR9が、同時にH以外であるとき、これらは結合して、O、N及びSから選択される0から3個のヘテロ原子を含有する5から7員環を形成することができ、Mは、H又はLi、Na及びKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり、およびR10は、H又は2から7個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を含有する、場合により置換された非芳香族複素環である)からなる第二群から選択される置換基によって置換されていることを特徴とする、請求項7から11のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項15】
Aが、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、O−(C1−C4)アルキル、S−(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)ハロアルキル又はS−(C1−C4)ハロアルキルによって置換された、フェニル又はイソオキサゾリルであることを特徴とする、請求項7から12のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項16】
Aが、同一又は異なっていてよい、それぞれ、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、O−(C1−C3)アルキルから選択される1個以上の置換基によって場合により置換されている、F、Cl、Br、I、OH、SH、SOM、COOM、CN、NO、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH、N(R8)(R9)、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリール及びS−ヘテロアリール(式中、R8及びR9は、独立して、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−NH、(C1−C3)アルキル−COOM、(C1−C3)アルキル−SOMから選択され、R8及びR9が、同時にH以外であるとき、これらは結合して、O、N及びSから選択される0から3個のヘテロ原子を含有する5から7員環を形成することができ、Mは、H又はLi、Na及びKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり、およびR10は、H又は2から7個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を含有する、場合により置換された非芳香族複素環である)からなる群から独立して選択される、1個以上の置換基によって置換されていることを特徴とする、請求項7から15のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項17】
Aが、2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル又は2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルであることを特徴とする、請求項13に記載の生成物。
【請求項18】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メチルカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メチルカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア、
3−{3−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]ウレイド}−4−メトキシ安息香酸、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−tert−ブチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−エチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−クロロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−エトキシフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア、
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド
から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の生成物。
【請求項19】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(フェニル)ウレア、
1−[5−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)ピリド−2−イル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メチルカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシフェニル)ウレア、
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−tert−ブチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,5−ジフルオロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メチル−5−フルオロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2,4−ジメトキシ−5−クロロフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(3−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)ウレア
から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の生成物。
【請求項20】
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
1−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
N−[4−(3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−4−イル)フェニル]−2,3−ジクロロベンゼンスルホンアミド
から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の生成物。
【請求項21】
1)キラル形である又は
2)ラセミ形である又は
3)1種の立体異性体に富んでいる又は
4)1種のエナンチオマーに富んでおり、
および場合により塩化されていることを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載の式(I)の生成物若しくはこの化合物と医薬的に許容される酸との付加塩又は式(I)の生成物の水和物若しくは溶媒和物を含むことを特徴とする薬物。
【請求項23】
医薬的に許容される賦形剤と組合せて、請求項1から22のいずれか一項に記載の生成物を含む薬学的組成物。
【請求項24】
キナーゼによって触媒作用される反応を阻害するための薬剤としての、請求項1から21のいずれか一項に記載の生成物の使用。
【請求項25】
キナーゼが、FAK、KDR及びTie2から選択されることを特徴とする、請求項24に記載の生成物の使用。
【請求項26】
病理学的状態を治療するために有用である薬物の製造のための、請求項1から21のいずれか一項に記載の生成物の使用。
【請求項27】
病理学的状態が癌であることを特徴とする、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
請求項1で定義された通りの一般式(I)の生成物の調製のための中間生成物としての、一般式(II):
【化5】

(式中、X、Y及びZは、前記定義された通りであり、およびGは、スズキカップリング反応に適しているハロゲン原子である)
の化合物。
【請求項29】
請求項1で定義されたような一般式(I)の生成物の調製のための中間生成物としての、一般式(III):
【化6】

[式中、X、Y、Zは、前記定義された通りであり、
は、Ar−L−A(Ar、L及びAは、前記定義された通りである)又はAr−L(Arは前記定義された通りであり、およびLはNH又はNOである)であり、
及びXは、異なっており、CN、Cl、−NH−NH、−N(Boc)−NH(Boc)、−N(Boc)−N(Boc)から独立して選択される]
の化合物。

【公表番号】特表2008−527025(P2008−527025A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551703(P2007−551703)
【出願日】平成18年1月18日(2006.1.18)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000114
【国際公開番号】WO2006/077319
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(500152119)アバンテイス・フアルマ・エス・アー (65)
【Fターム(参考)】