説明

置換ベンゾオキサゾールの製剤

本発明は、ベンゾオキサゾール含有ERβ選択的リガンドの固体投薬製剤、およびそれらの製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンゾオキサゾール(またはベンゾチアゾールもしくはベンゾイミダゾール)を含有するERβ選択的リガンドを含む固体投薬製剤、および前記製剤の製造方法に関し、より詳細には、ERβ選択的リガンド、ERB−041、を含有する新規製剤および製剤製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、エストロゲン様剤として有用である、置換ベンゾオキサゾール(ならびにベンゾチアゾールおよびベンゾジアゾール)のための製剤に関する。
【0003】
哺乳動物組織におけるエストロゲンの多面発現作用は、十分に文献に記載されており、現在ではエストロゲンが多数の器官系に影響を及ぼすと認識されている[Mendelsohn and Karas, New England Journal of Medicine 340: 1801-1811 (1999), Epperson, et al., Psychosomatic Medicine 61 : 676-697 (1999), Crandall, Journal of Women's Health & Gender Based Medicine 8: 1155-1166 (1999), Monk and Brodaty, Dementia & Geriatric Cognitive Disorders 11: 1-10 (2000), Hurn and Macrae, Journal of Cerebral Blood Flow & Metabolism 20: 631-652 (2000), Calvin, Maturitas 34: 195-210 (2000), Finking, et al., Zeitschrift fur Kardiologie 89: 442-453 (2000), Brincat, Maturitas 35: 107-117 (2000), Al-Azzawi, Postgraduate Medical Journal 77: 292-304 (2001)]。エストロゲンは、組織への効果を幾つかの方法で発揮することができ、最もよく特性付けされている作用メカニズムは、遺伝子転写の改変を導く、エストロゲン受容体とそれらの相互作用である。エストロゲン受容体は、リガンド活性化転写因子であり、核ホルモン受容体スーパーファミリーに属する。このファミリーの他のメンバーとしては、プロゲステロン、アンドロゲン、糖質コルチコイドおよび鉱質コルチコイド受容体が挙げられる。リガンドに結合すると、これらの受容体は二量体化し、ならびに(応答要素として知られている)DNAの特定の配列に直接結合することによって、または他の転写因子(例えば、AP1)と相互作用し、そして次にその転写因子が特定のDNA配列に直接結合することによって、遺伝子の転写を活性化することができる[Moggs and Orphanides, EMBO Reports 2: 775-781 (2001), Hall, et al., Journal of Biological Chemistry 276: 36869-36872 (2001), McDonnell, Principles of Molecular Regulation 351-361 (2000)]。「共調節(性)(coregulatory)」タンパク質クラスは、リガンド結合受容体とも相互作用することができ、さらにその転写活性を調節することができる[McKenna, et al., Endocrine Reviews 20: 321-344 (1999)]。エストロゲン受容体は、リガンド依存性および非依存性、両方の様式で、NFκB媒介転写を抑制することができることも証明されている[Quaedackers, et al., Endocrinology 142: 1156-1166 (2001), Bhat, et al., Journal of Steroid Biochemistry & Molecular Biology 67: 233-240 (1998), Pelzer, et al., Biochemical & Biophysical Research Communications 286: 1153-7 (2001)]。
【0004】
エストロゲン受容体をリン酸化によって活性化することもできる。このリン酸化は、EGFなどの成長因子によって媒介され、リガンド不在下で遺伝子転写を変化させる[Moggs and Orphanides, EMBO Reports 2: 775-781 (2001), Hall, et al., Journal of Biological Chemistry 276: 36869-36872 (2001)]。
【0005】
エストロゲンが細胞に作用することができる、あまりよく特性付けされていない手段は、いわゆる膜受容体による手段である。こうした受容体の存在は議論を呼んでいるが、エストロゲンが、細胞からの非常に速い非ゲノム応答を惹起できることは、十分に文献に記載されている。これらの作用を変換する責任を負う分子成分は、明確には単離されていないが、それがエストロゲン受容体の核形態に少なくとも関係していることを示唆する証拠はある[Levin, Journal of Applied Physiology 91 : 1860-1867 (2001), Levin, Trends in Endocrinology & Metabolism 10: 374-377 (1999)]。
【0006】
今日までに2つのエストロゲン受容体が発見されている。第一のエストロゲン受容体は、約15年前にクローニングされたものであり、現在はERαと呼ばれている[Green, et al., Nature 320: 134-9 (1986)]。エストロゲン受容体の第二の形態は、比較的最近発見されたものであり、ERβと呼ばれている[Kuiper, et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 93: 5925-5930 (1996)]。ERβに関する初期の研究は、様々なリガンドに対するその親和性を明らかにすることに集中しており、実際、ERαとの幾つかの相違が見られた。ERβの組織分布は、齧歯動物において十分にマッピングされており、それは、ERαとは一致しない。マウスおよびラット子宮などの組織は、ERαを主に発現し、これに対してマウスおよびラット肺は、主としてERβを発現する[Couse, et al., Endocrinology 138: 4613-4621 (1997), Kuiper, et al., Endocrinology 138: 863-870 (1997)]。同じ器官内であっても、ERαとERβの分布は、区分することができる。例えば、マウス卵巣では、ERβは、顆粒膜細胞において多く発現され、ERαは、包膜および間質細胞に限定される[Sar and Welsch, Endocrinology 140: 963-971 (1999), Fitzpatrick, et al., Endocrinology 140: 2581-2591 (1999)]。しかし、受容体が共発現する例があり、ERαおよびERβがヘテロダイマーを形成し得るという、インビトロ試験からの証拠もある[Cowley, et al., Journal of Biological Chemistry 272: 19858-19862 (1997)]。
【0007】
17β−エストラジオールの活性を模倣または遮断する、非常に多数の化合物が記載されている。17β−エストラジオール、すなわち、最も強力な内因性エストロゲン、とほぼ同じ生体効果を有する化合物は、「エストロゲン受容体アゴニスト」と呼ばれる。17β−エストラジオールと併用で投与したとき、その効果を遮断するものは、「エストロゲン受容体アンタゴニスト」と呼ばれる。実際は、エストロゲン受容体アゴニスト活性とエストロゲン受容体アンタゴニスト活性の間に連続体が存在し、実際、一部の化合物は、ある組織ではエストロゲン受容体アゴニストとして挙動し、他ではエストロゲン受容体アンタゴニストとして挙動する。混合型活性を有するこれらの化合物は、選択的エストロゲン受容体モジュレータ(SERM)と呼ばれ、治療上有用な薬剤である(例えば、EVISTA(登録商標))[McDonnell, Journal of the Society for Gynecologic Investigation 7: S10- S15 (2000), Goldstein, et al., Human Reproduction Update 6: 212-224 (2000)]。同化合物が細胞特異的効果を有することができる正確な理由は解明されていないが、受容体のコンホメーションの違いおよび/または共調節タンパク質の環境の差が、提案されている。
【0008】
エストロゲン受容体がリガンドに結合するときに異なるコンホメーションをとることは、しばらく前から知られている。しかし、これらの変化の結果および微妙な違いは、単に最近判明したにすぎない。ERαおよびERβの三次元構造は、様々なリガンドとの共結晶化によって解明されており、ならびに受容体−共調節タンパク質相互作用に必要なタンパク質配列を立体的に障害するエストロゲン受容体アンタゴニストの存在下でのヘリックス12の再配置を明確に示す[Pike, et al., EMBO 18: 4608-4618 (1999), Shiau, et al., Cell 95: 927-937 (1998)]。加えて、ファージディスプレー法を用いて、種々のリガンドの存在下でエストロゲン受容体と相互作用するポリペプチドが同定された[Paige, et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 96: 3999-4004 (1999)]。例えば、完全エストロゲン受容体アゴニスト17β−エストラジオールおよびジエチルスチルベステロールに結合したERα間の違いを識別するペプチドが同定された。別のペプチドが、ERαおよびERβに結合したクロミフェンの間の違いを識別することも証明された。これらのデータは、各リガンドが、その受容体を、別個の生物活性を有する可能性が高い独特で予測できないコンホメーションに配置させる可能性があることを示している。
【0009】
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オール(ERB−041)をはじめとする、具体例としてのERβ選択的リガンドの調製は、米国特許第6,794,403号に記載されている。前記特許は、その全文を参照して本明細書に組み込まれる。
【0010】
上述のとおり、エストロゲンは、一連の生体プロセスに影響を及ぼす。加えて、性別による差が記載されている場合(例えば、疾病頻度、攻撃に対する反応など)、その説明は、雌雄間のエストロゲンレベルの差を含む可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
医薬剤としてのこれらの化合物の重要性からして、これらの化合物の送達に有効な製剤は、極めて重要なものであることがわかるはずである。本発明は、これらならびに他の重要な目的に関する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一部の実施形態において、本発明は、医薬的有効量の活性薬物および担体または賦形剤系を含む医薬製剤を提供し、この場合、
前記担体または賦形剤系は、
a)医薬製剤の約1重量%から約60重量%を構成する可溶化剤/湿潤剤成分;
b)医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%を構成する任意の可溶化助剤成分;
c)医薬製剤の約10重量%から約60重量%の希釈剤/吸収剤成分;
d)医薬製剤の約10重量%から約88重量%を構成する任意の第二希釈剤/吸収剤成分;
e)医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%を構成する崩壊剤成分;
f)医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
g)医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%を構成する任意の滑沢剤成分
を含み、
前記活性薬物は、下記式Iまたはその医薬的に許容される塩:
【化2】

(式中、
は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、炭素原子数3〜8のシクロアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシ、炭素原子数1〜6のチオアルキル、炭素原子数1〜6のスルホキソアルキル、炭素原子数1〜6のスルホノアルキル、炭素原子数6〜10のアリール、O、NもしくはSから選択される1から4個のヘテロ原子を有する5または6員複素環、−NO、−NR、−N(R)COR、−CN、−CHFCN、−CFCN、炭素原子数2〜7のアルキニル、または炭素原子数2〜7のアルケニルであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、−CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
およびR2aは、各々、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数2〜7のアルケニル、炭素原子数2〜7のアルキニル、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、または炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
、R3aおよびRは、各々、独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数2〜7のアルケニル、炭素原子数2〜7のアルキニル、ハロゲン、炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、または炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
およびRは、各々、独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、または炭素原子数6〜10のアリールであり;
Xは、O、SまたはNRであり;ならびに
は、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、または炭素原子数6〜10のアリール、−COR、−COまたは−SOである)
を有する。
【0013】
一部の実施形態において、Xは、Oである。一部のさらなる実施形態において、Rは、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、−CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されている、炭素原子数2〜3のアルケニルである。一部の実施形態において、前記活性成分は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オール(ERB−041)またはその医薬的に許容される塩である。
【0014】
用語ハロゲンは、クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨード、好ましくはフルオロを指す。炭素原子数1〜6のアルキル(単独でまたは基の一部として用いられる(例えば、アルコキシ))は、直鎖または分枝鎖アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはn−ブチルであり得る。炭素原子数3〜8のシクロアルキルは、飽和していてもよいし、不飽和であってもよく、シクロプロピル部分、シクロブチル部分、シクロペンチル部分およびシクロヘキシル部分を含む。炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル(単独でまたは基の一部として用いられる)は、好適にはトリフルオロメチルである。炭素原子数1〜6のスルホキソアルキル(sulfoxoalkyl)は、−SO−R基を指し、ここでRは、上で定義したような炭素原子数1〜6のアルキルである。炭素原子数6〜10のアリールは、単環式または多環式芳香族基、例えば、フェニルまたはナフチルを指す。O、NまたはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5から6員複素環は、飽和、部分不飽和または芳香族環、例えば、フラニル、ピラニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チオキサゾリル、チエニルまたはピペリジニル環である。炭素原子数2〜7のアルキニルは、少なくとも1つの三重結合を有する基、例えば、エチニルである。炭素原子数2〜7のアルケニルは、少なくとも1つの二重結合を有する基、例えば、ビニルである。アルキルまたはアルケニル部分が置換されている場合、それらは、上で定義したような1またはそれ以上の置換基で、例えば、同じであってもよいし、異なっていてもよい1、2または3個の置換基によって、置換されていてもよい。
【0015】
好ましくは、前記活性薬物は、その医薬製剤の約59重量%以下を構成する。
【0016】
一部の実施形態において、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約0.5重量%から約50重量%を構成し;前記可溶化剤/湿潤剤成分は、前記医薬製剤の約20重量%から約50重量%を構成し;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約5重量%を構成し;前記希釈剤/吸収剤成分は、前記医薬製剤の約15重量%から約30重量%を構成し;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約15重量%から約30重量%を構成し;前記崩壊剤成分は、前記医薬製剤の約1重量%から約6重量%を構成し;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約1.0重量%を構成し;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.005重量%から約9重量%を構成する。
【0017】
一部の実施形態において、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約5.0重量%から約50重量%を構成し;前記可溶化剤/湿潤剤成分は、前記医薬製剤の約25重量%から約35重量%を構成し;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.5重量%から約3重量%を構成し;前記希釈剤/吸収剤成分は、前記医薬製剤の約18重量%から約27重量%を構成し;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約18重量%から約27重量%を構成し;前記崩壊剤成分は、前記医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成し;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%を構成し;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.01重量%から約8重量%を構成する。
【0018】
なお、さらなる実施形態において、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約10重量%から約30重量%を構成し;前記可溶化剤/湿潤剤成分は、前記医薬製剤の約30重量%から約40重量%を構成し;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.5重量%から約1.5重量%を構成し;前記希釈剤/吸収剤成分は、前記医薬製剤の約20重量%から約26重量%を構成し;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約20重量%から約26重量%を構成し;前記崩壊剤成分は、前記医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成し;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%を構成し;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.01重量%から約5重量%を構成する。
【0019】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分は、Poloxamer 188、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドクセートナトリウム、四級アンモニウムアミン化合物、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリド、またはポリグリコール化グリセリドのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、Poloxamer 188を含む。
【0020】
一部の実施形態において、前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、α化デンプン、プレーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、またはカルボキシメチルセルロース(CMC)のうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、ポリビニルピロリドン K17(例えば、Povidone K17)を含む。
【0021】
一部の実施形態において、前記希釈剤/吸収剤成分は、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))を含む。
【0022】
一部の実施形態において、前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、無水リン酸二カルシウム含む。
【0023】
一部の実施形態において、前記崩壊剤成分は、クロスカルメロースナトリウム、変性セルロース、α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン(crospovidone)、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、クレー、セルロースフロック、イオン交換樹脂、シリカ、または食物酸類およびアルカリ性炭酸塩成分に基づく発泡系のうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、クロスカルメロースナトリウムを含む。
【0024】
一部の実施形態において、前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、デンプン、タルク、ラクトース、ステアリン酸塩、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、または二酸化ケイ素エーロゲルのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、二酸化ケイ素(例えば、Syloid(登録商標)244FP)を含む。
【0025】
一部の実施形態において、前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、金属ステアリン酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪アルコール、グリセリルベヘナート、鉱物油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール、金属ラウリル硫酸塩、シリカ、例えば、Aerosil(登録商標)200、または塩化ナトリウムのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、ステアリン酸マグネシウムを含む。
【0026】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分は、Poloxamer 188を含み;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、Povidon K17を含み;前記希釈剤/吸収剤成分は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))を含み;前記崩壊剤成分は、クロスカルメロースナトリウムを含み;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、無水リン酸二カルシウムを含み;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、二酸化ケイ素を含み;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、ステアリン酸塩マグネシウムを含む。
【0027】
一部の実施形態において、本製剤は、約1mgから約125mg、または約1mgから約3mg、または約3mgから約7mg、または約20mgから約30mg、または約40mgから約60mg、または約70mgから約80mg、または約90mgから約110mgの活性薬物を含有する。
【0028】
本発明は、医薬的有効量の活性薬物および担体または賦形剤系を含む医薬製剤を調製するための方法を提供し、この場合、
前記担体または賦形剤系は、
a)医薬製剤の約1重量%から約60重量%を構成する可溶化剤/湿潤剤成分;
b)医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%を構成する任意の可溶化助剤成分;
c)医薬製剤の約10重量%から約60重量%の希釈剤/吸収剤成分;
d)医薬製剤の約10重量%から約88重量%を構成する任意の第二希釈剤/吸収剤成分;
e)医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%を構成する崩壊剤成分;
f)医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
g)医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%を構成する任意の滑沢剤成分
を含み;
この方法は、
i)前記希釈剤/吸収剤成分と、存在する場合には第二希釈剤/吸収剤成分の少なくとも一部と、崩壊剤成分の少なくとも一部とをブレンドして、第一混合物を形成する工程;
ii)前記可溶化剤/湿潤剤成分と、存在する場合には前記可溶化助剤成分と、前記活性薬物とを混合して、第二混合物を形成する工程;
iii)その第一混合物と第二混合物とを混合して、第三混合物を形成する工程;
iv)前記崩壊剤成分の少なくとも一部、存在する場合には流動促進剤成分、および存在する場合には前記第二希釈剤/吸収剤成分の少なくとも一部を、その第三混合物とブレンドして、第四混合物を形成する工程;ならびに
v)存在する場合には前記任意の滑沢剤成分をその第四混合物に添加して、最終ブレンドを形成する工程
を含み;ならびに
前記薬物は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オール(ERB−041)またはその医薬的に許容される塩である。
【0029】
一部の実施形態において、前記活性薬物は、微粉状である。一部の実施形態において、工程(i)は、加熱されたジャケット付きボール内で行われる。
【0030】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分は、前記活性薬物と混合される前に、別々に溶融される。さらなる実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分は、前記活性薬物と混合される前に、一緒に、好ましくは約110℃から約130℃の温度、好ましくは約120℃の温度で溶融される。
【0031】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分、可溶化助剤成分および活性薬物は、約110℃から約130℃の温度、好ましくは約120℃の温度で、好ましくは約30分から約4時間、好ましくは、実質的に透明な混合物が得られるまで溶融される。
【0032】
一部の実施形態において、工程(iii)は、約90℃から約130℃、好ましくは約100℃の温度で行われる。一般には、その後、その加熱された顆粒は、冷却される。
【0033】
一部の実施形態において、これらの方法は、最終ブレンドの少なくとも一部をカプセル封入する工程をさらに含む。
【0034】
本発明は、本明細書に記載の方法の生成物も提供する。
【0035】
一部の実施形態において、本発明の医薬製剤は、約40mgから約60mg 微粉化ERB−041;約90mgから約110mg Poloxamer 188;約2mgから約4mg Povidone K17;約55mgから約75mg Neusilin(登録商標);約55mgから約75mg 無水リン酸二カルシウム;約8mgから約12mg クロスカルメロースナトリウム;約0.01mgから約1mg Syloid(登録商標)244FP;および場合により、約1.0mgから約2.0mg ステアリン酸マグネシウムを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
一部の実施形態において、本発明は、医薬的有効量の活性薬物および担体または賦形剤系を含む医薬製剤を提供し、この場合、
前記担体または賦形剤系は、
a)医薬製剤の約1重量%から約60重量%を構成する可溶化剤/湿潤剤成分;
b)医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%を構成する任意の可溶化助剤成分;
c)医薬製剤の約10重量%から約60重量%の希釈剤/吸収剤成分;
d)医薬製剤の約10重量%から約88重量%を構成する任意の第二希釈剤/吸収剤成分;
e)医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%を構成する崩壊剤成分;
f)医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
g)医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%を構成する任意の滑沢剤成分
を含み、
前記活性薬物は、下記式Iまたはその医薬的に許容される塩:
【化3】

(式中、
は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、炭素原子数3〜8のシクロアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシ、炭素原子数1〜6のチオアルキル、炭素原子数1〜6のスルホキソアルキル、炭素原子数1〜6のスルホノアルキル、炭素原子数6〜10のアリール、O、NもしくはSから選択される1から4個のヘテロ原子を有する5または6員複素環、−NO、−NR、−N(R)COR、−CN、−CHFCN、−CFCN、炭素原子数2〜7のアルキニル、または炭素原子数2〜7のアルケニルであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、−CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
およびR2aは、各々、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数2〜7のアルケニル、炭素原子数2〜7のアルキニル、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、または炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
、R3aおよびRは、各々、独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数2〜7のアルケニル、炭素原子数2〜7のアルキニル、ハロゲン、炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、または炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
およびRは、各々、独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、または炭素原子数6〜10のアリールであり;
Xは、O、SまたはNRであり;ならびに
は、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、または炭素原子数6〜10のアリール、−COR、−COまたは−SOである)
を有する。
【0037】
一部の実施形態において、Xは、Oである。一部のさらなる実施形態において、Rは、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、−CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されている、炭素原子数2〜3のアルケニルである。一部の実施形態において、前記活性成分は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オール(ERB−041)またはその医薬的に許容される塩である。
【0038】
好ましくは、前記活性薬物は、その医薬製剤の約59重量%以下を構成する。
【0039】
一部の実施形態において、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約0.5重量%から約50重量%を構成し;前記可溶化剤/湿潤剤成分は、前記医薬製剤の約20重量%から約50重量%を構成し;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約5重量%を構成し;前記希釈剤/吸収剤成分は、前記医薬製剤の約15重量%から約30重量%を構成し;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約15重量%から約30重量%を構成し;前記崩壊剤成分は、前記医薬製剤の約1重量%から約6重量%を構成し;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約1.0重量%を構成し;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.005重量%から約9重量%を構成する。
【0040】
一部の実施形態において、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約5.0重量%から約50重量%を構成し;前記可溶化剤/湿潤剤成分は、前記医薬製剤の約25重量%から約35重量%を構成し;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.5重量%から約3重量%を構成し;前記希釈剤/吸収剤成分は、前記医薬製剤の約18重量%から約27重量%を構成し;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約18重量%から約27重量%を構成し;前記崩壊剤成分は、前記医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成し;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%を構成し;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.01重量%から約8重量%を構成する。
【0041】
なお、さらなる実施形態において、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約10重量%から約30重量%を構成し;前記可溶化剤/湿潤剤成分は、前記医薬製剤の約30重量%から約40重量%を構成し;前記任意の可溶化助剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.5重量%から約1.5重量%を構成し;前記希釈剤/吸収剤成分は、前記医薬製剤の約20重量%から約26重量%を構成し;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約20重量%から約26重量%を構成し;前記崩壊剤成分は、前記医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成し;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%を構成し;および前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、前記医薬製剤の約0.01重量%から約5重量%を構成する。
【0042】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分は、Poloxamer 188、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドクセートナトリウム、四級アンモニウムアミン化合物、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリド、またはポリグリコール化グリセリドのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、Poloxamer 188を含む。
【0043】
一部の実施形態において、前記可溶化助剤成分は、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、α化デンプン、プレーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、またはカルボキシメチルセルロース(CMC)のうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、ポリビニルピロリドン K17を含む。
【0044】
一部の実施形態において、前記希釈剤/吸収剤成分は、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、または金属炭酸塩、例えば炭酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))を含む。
【0045】
一部の実施形態において、前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、存在する場合、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、無水リン酸二カルシウム含む。
【0046】
一部の実施形態において、前記崩壊剤成分は、クロスカルメロースナトリウム、変性セルロース、α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、クレー、セルロースフロック、イオン交換樹脂、シリカ、例えばAerosil(登録商標)200、または食物酸類およびアルカリ性炭酸塩成分に基づく発泡系のうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、クロスカルメロースナトリウムを含む。
【0047】
一部の実施形態において、前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、デンプン、タルク、ラクトース、ステアリン酸塩、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、または二酸化ケイ素エーロゲルのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、二酸化ケイ素(例えば、Syloid(登録商標)244FP)を含む。
【0048】
一部の実施形態において、前記任意の滑沢剤成分は、存在する場合、金属ステアリン酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪アルコール、グリセリルベヘナート、鉱物油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール、金属ラウリル硫酸塩、シリカ、例えば、Aerosil(登録商標)200、または塩化ナトリウムのうちの1つまたはそれ以上、好ましくは、ステアリン酸マグネシウムを含む。
【0049】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分は、Poloxamer 188を含み;前記可溶化助剤成分は、Povidon K17を含み;前記希釈剤/吸収剤成分は、ケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))を含み;前記崩壊剤成分は、クロスカルメロースナトリウムを含み;前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、無水リン酸二カルシウムを含み;前記任意の流動促進剤成分は、存在する場合、二酸化ケイ素を含み;および前記任意の滑沢剤成分は、ステアリン酸塩マグネシウムを含む。
【0050】
一部の実施形態において、本製剤は、約1mgから約125mg、または約1mgから約3mg、または約3mgから約7mg、または約20mgから約30mg、または約40mgから約60mg、または約70mgから約80mg、または約90mgから約110mgの活性薬物を含有する。
【0051】
本発明は、さらに、医薬的有効量の活性薬物および担体または賦形剤系を含む医薬製剤を調製するための方法を提供し、この場合、
前記担体または賦形剤系は、
a)医薬製剤の約1重量%から約60重量%を構成する可溶化剤/湿潤剤成分;
b)医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%を構成する任意の可溶化助剤成分;
c)医薬製剤の約10重量%から約60重量%の希釈剤/吸収剤成分;
d)医薬製剤の約10重量%から約88重量%を構成する任意の第二希釈剤/吸収剤成分;
e)医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%を構成する崩壊剤成分;
f)医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
g)医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%を構成する任意の滑沢剤成分
を含み;
この方法は、
i)前記希釈剤/吸収剤成分と、存在する場合には第二希釈剤/吸収剤成分の少なくとも一部と、崩壊剤成分の少なくとも一部とをブレンドして、第一混合物を形成する工程;
ii)前記可溶化剤/湿潤剤成分と、存在する場合には前記可溶化助剤成分と、前記活性薬物とを混合して、第二混合物を形成する工程;
iii)その第一混合物と第二混合物とを混合して、第三混合物を形成する工程;
iv)前記崩壊剤成分の少なくとも一部、存在する場合には流動促進剤成分、および存在する場合には前記第二希釈剤/吸収剤成分の少なくとも一部を、その第三混合物とブレンドして、第四混合物を形成する工程;ならびに
v)存在する場合には前記任意の滑沢剤成分をその第四混合物に添加して、最終ブレンドを形成する工程
を含み;ならびに
前記薬物は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オール(ERB−041)またはその医薬的に許容される塩である。
【0052】
一部の実施形態において、前記活性薬物は、微粉状である。一部の実施形態において、工程(i)は、加熱されたジャケット付きボール内で行われる。
【0053】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分は、前記活性薬物と混合される前に、別々に溶融される。さらなる実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分は、前記活性薬物と混合される前に、一緒に、好ましくは約110℃から約130℃の温度、好ましくは約120℃の温度で溶融される。
【0054】
一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分、可溶化助剤成分および活性薬物は、約110℃から約130℃の温度、好ましくは約120℃の温度で、好ましくは約30分から約4時間、好ましくは、実質的に透明な混合物が得られるまで溶融される。
【0055】
一部の実施形態において、工程(iii)は、約90℃から約130℃、好ましくは約100℃の温度で行われる。一般には、その後、その加熱された顆粒は、冷却される。
【0056】
一部の実施形態において、これらの方法は、最終ブレンドの少なくとも一部をカプセル封入する工程をさらに含む。
【0057】
理解されるであろうが、本明細書に記載の製剤は、ワックスメルト製剤(wax melt formulations)調製について知られている様々な手順によって調製することができる。例えば、1つの実施形態では、乾燥粉末をジャケット付きボールに添加し、(粉末で存在することもあり、ポリマーで存在することもあり、または両方で存在することもある活性薬物と)混合しながら溶融ポリマーに注入、ポンピングまたは噴霧することができる。あるいは、さらなる実施形態では、前記溶融物をボールに添加することができ(またはボールの中で溶融してもよい)、混合しながら前記粉末を添加することができる。
【0058】
さらなる実施形態では、ワックスをはじめとするすべての材料を粉末としてジャケット付きボールに添加することができ、そのボールを混合しながら加熱して、溶融造粒体を形成することができる。なお、さらなる実施形態では、ワックスをはじめとするすべての材料を粉末としてジャケット付きボールに添加することができ、そのインペラを、そのインペラによって生じる剪断および熱がそのワックスを溶融するために十分であるような高速で動作させて、溶融造粒体を形成することができる。
【0059】
さらなる実施形態において、前記溶融造粒体は、流動床システムで調製することができる。例えば、乾燥粉末を流動床ボール内で流動化することができ、ならびに溶融ワックスをそれらの粉末に噴霧することができる。さらなる実施形態では、ワックスをはじめとするすべての材料を粉末として添加し、空気温度を上昇させながら流動化させて、溶融造粒体を形成することができる。さらなる適する技法としては、マイクロ波加熱および押出/球状化が挙げられる。こうした手順の例は、例えば、Heng, P. W. S., and Wong, T. W., "Melt Processes for Oral Solid Dosage Form", Encyclopedia of Pharmaceutical Technology, 1-6; Marcel Dekker, Inc., New York, 2003; Evrard, B., et al., Drug Development and Industrial Pharmacy (1999) 25 (11) 1177 - 1184; Royce. A. et al., Drug Development and Industrial Pharmacy (1996) 22(9 & 10) 917-924; Passerini, N., et al., European Journal of Pharmaceutical Sciences (2002) 15; 71-78; Gupta, M. K., et al., and Pharmaceutical Dvelopment and Technology, (2001) 6(4) 563-572(これらの各々が、その全体を参照して本明細書に組み込まれる)において見出すことができる。
【0060】
本発明は、本明細書に記載の方法の生成物も提供する。
【0061】
一部の実施形態において、本発明の医薬製剤は、約40mgから約60mgの微粉化ERB−041;約90mgから約110mgのPoloxamer 188;約2mgから約4mgのPovidone K17;約55mgから約75mgのNeusilin(登録商標);約55mgから約75mgの無水リン酸二カルシウム;約8mgから約12mgのクロスカルメロースナトリウム;約0.01mgから約1mgのSyloid(登録商標)244FP;および場合により、約1.0mgから約2.0mgのステアリン酸マグネシウムを含む。
【0062】
本明細書に開示する製剤の希釈剤/吸収剤成分、可溶化剤/湿潤剤成分、任意の可溶化助剤/湿潤剤成分、崩壊剤成分、任意の第二希釈剤/吸収剤成分、任意の流動促進剤成分、および滑沢剤成分について示した重量百分率は、錠剤コーティングまたはカプセルなどの表面被覆に一切関係なく、各成分が最終医薬製剤を構成する百分率であることは、理解されるであろう。本最終製剤の残り部分は、活性薬物から成る。
【0063】
一般に、前記活性薬物は、前記医薬製剤の約0.5重量%から約50重量%、前記医薬製剤の約5重量%から約50重量%、または前記医薬製剤の約10重量%から約30重量%で存在することができる。一部の実施形態において、前記活性薬物は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オール(ERB−041)またはその医薬的に許容される塩を含む。
【0064】
前記可溶化剤/湿潤剤は、一般に、前記医薬製剤の約1重量%から約60重量%、前記医薬製剤の約20重量%から約50重量%、または前記医薬製剤の約25重量%から約35重量%を構成する。一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分は、可溶化剤もしくは湿潤剤として有用である1つもしくはそれ以上の薬剤またはそうした薬剤の組み合わせを含む。前記可溶化剤/湿潤剤は、医薬製剤、特にワックスメルト製剤において可溶化剤および/または湿潤剤として有用である様々な化合物のいずれであってもよい。適する可溶化/湿潤剤の例としては、Poloxamer 188、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドクセートナトリウム、四級アンモニウムアミン化合物、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリド、およびポリグリコール化グリセリドが挙げられる。一部の実施形態において、前記可溶化剤/湿潤剤成分は、Poloxamer 188である。
【0065】
前記任意の可溶化助剤(co-solubilizing agent / co-solubilizer)は、一般に、前記医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%、前記医薬製剤の約0.1重量%から約5重量%、前記医薬製剤の約0.5重量%から約3重量%、または前記医薬製剤の約0.5重量%から約1.5重量%の量で存在する。前記可溶化助剤は、一般に、ワックスメルト製剤における薬剤の可溶化に有用な化合物から選択される。適する可溶化助剤の例としては、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、α化デンプン、プレーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)が挙げられる。一部の実施形態において、前記可溶化助剤成分は、ポリビニルピロリドン K17である。
【0066】
前記希釈剤/吸収剤は、一般に、前記医薬製剤の約10重量%から約60重量%、前記医薬製剤の約15重量%から約30重量%、前記医薬製剤の約18重量%から約27重量%、または前記医薬製剤の約20重量%から約26重量%の量で存在する。
【0067】
前記第二任意希釈剤/吸収剤は、一般に、前記医薬製剤の約10重量%から約88重量%、前記医薬製剤の約15重量%から約30重量%、前記医薬製剤の約18重量%から約27重量%、または前記医薬製剤の約20重量%から約26重量%の量で存在する。
【0068】
前記希釈剤/吸収剤および第二任意希釈剤/吸収剤は、両方とも、医薬品、特にワックスメルト製剤の調製に有用ないずれの希釈剤および/または吸収剤化合物(および/または充填剤化合物)であってもよい。前記医薬製剤の約10重量%から約60重量%に達する前記希釈剤/吸収剤成分は、以下の例から選択することができる1つまたはそれ以上の化合物を含む。存在する場合、前記医薬製剤の約10重量%から約88重量%に達する前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、以下の例から選択することができる1つまたはそれ以上の化合物を含む。適する希釈剤/吸収剤の例としては、置換セルロース、例えば、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、リン酸カルシウム、例えば無水リン酸二カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、例えばメタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))、糖または炭水化物含有化合物、例えば、マンニトール、ラクトース、スクロース、マルトデキストリン、ソルビトール、デンプンおよびキシリトール、ならびに金属リン酸塩および炭酸塩、例えば、炭酸マグネシウムが挙げられる。他の適する希釈剤/吸収剤(または充填剤)材料は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985 において見出すことができる。前記文献は、その全文を参照して本明細書に組み込まれる。一部の実施形態において、前記希釈剤/吸収剤成分および前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分は、希釈剤もしくは吸収剤として有用である1つまたはそれ以上の薬剤またはそうした薬剤の組み合わせを含む。使用される各希釈剤/吸収剤物質は、好ましくは、吸収特性を示す希釈剤である。一部の実施形態において、前記希釈剤/吸収剤は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))であり、前記任意の第二希釈剤/吸収剤は、無水リン酸二カルシウムである。あるいは、前記希釈剤/吸収剤成分は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))と無水リン酸二カルシウムの組み合わせであり得、前記任意の第二希釈剤/吸収剤は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(例えば、Neusilin(登録商標))と無水リン酸二カルシウムの組み合わせであり得る。
【0069】
前記崩壊剤は、一般に、前記医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%、前記医薬製剤の約1重量%から約6重量%、または前記医薬製剤の約3重量%から約5重量%の量で存在する。前記崩壊剤成分は、クロスカルメロースナトリウム、変性セルロース、α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、クレー(例えば、veegumまたはキサンタンガム)、セルロースフロック、イオン交換樹脂、シリカ(例えば、Aerosil(登録商標)200)、および発泡系、例えば食物酸類(例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、エリソルビン酸、グルタミン酸およびコハク酸)およびアルカリ性炭酸塩成分(例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムなど)を利用するもの、をはじめとする、当分野において公知の崩壊剤から選択することができる。
【0070】
本発明の製剤は、1つまたはそれ以上の流動促進剤を場合により含有することができる。一般に、前記流動促進剤は、本製剤の約5重量%以下、例えば、本医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%、本医薬製剤の約0.1重量%から約1.0重量%、または本医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%の量で存在する。適する流動促進剤としては、当分野において有用なもの、例えば、デンプン、タルク、ラクトース、ステアリン酸塩、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、および二酸化ケイ素エーロゾルが挙げられる。一部の実施形態において、前記流動促進剤は、二酸化ケイ素、例えば、Syloid(登録商標)244FPである。
【0071】
本製剤は、一般に本製剤の約10重量%以下、例えば、本医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%、本医薬製剤の約0.005重量%から約9重量%、本医薬製剤の約0.01重量%から約8重量%、または本医薬製剤の約0.01重量%から約5重量%の量で存在する、任意の滑沢剤成分も含有することができる。適する滑沢剤としては、当分野において有用であることが知られているものが挙げられる。例としては、金属ステアリン酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪アルコール、グリセリルベヘナート、鉱物油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール、金属ラウリル硫酸塩、シリカ、例えばAerosil(登録商標)200、および塩化ナトリウムが挙げられる。一部の実施形態において、前記滑沢剤は、存在する場合、ステアリン酸マグネシウムである。
【0072】
一部の実施形態において、本発明は、より低い投薬量を可能ならしめるように稀釈された、上で説明したような製剤を含む。従って、一部の実施形態において、本発明は、低用量医薬製剤を提供し、この製剤は、
i)その低用量医薬製剤の約5重量%以下、好ましくはその低用量医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成する、上で説明したような医薬製剤;
ii)その低用量医薬製剤の約95重量%以下、好ましくはその低用量医薬製剤の約90重量%から約95重量%を構成する、希釈剤/吸収剤成分;
iii)その低用量医薬製剤の約5重量%以下、好ましくはその低用量医薬製剤の約3重量%から約4重量%を構成する、任意の崩壊剤成分;
vi)その低用量医薬製剤の約0.5重量%以下、好ましくはその低用量医薬製剤の約0.2重量%から約0.5重量%を構成する、任意の流動促進剤成分;および
v)その低用量医薬製剤の約1.0重量%以下、好ましくはその低用量医薬製剤の約0.01重量%から約0.4重量%を構成する、任意の滑沢剤成分
を含む。
【0073】
本明明細書に記載の経口製剤は、錠剤、カプセル、バッカル剤形、トローチ、ロゼンジおよび経口液、懸濁液などをはじめとする、従来から使用されているあらゆる経口形態を含む。カプセルが好ましい。本製剤を含有するカプセルまたは錠剤は、他の活性化合物または不活性充填剤および/もしくは希釈剤、例えば医薬的に許容されるデンプン(例えば、トウモロコシ、バレイショまたはタピオカデンプン)、糖類、人工甘味料、粉末セルロース、例えば結晶性および微結晶性セルロース、小麦粉、ゼラチン、ゴムなどの混合物と併用することもできる。一部の実施形態において、前記製剤は、カプセルに収容され、好ましくは溶融プロセスによって製造される。
【0074】
錠剤製剤は、従来どおりの圧縮法により製造することができ、ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルギン酸、アラビアゴム、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム、複合ケイ酸塩、炭酸カルシウム、グリシン、デキストリン、スクロース、ソルビトール、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、タルク、乾燥デンプンおよび粉糖をはじめとする(しかし、これらに限定されない)医薬的に許容される稀釈剤/吸収剤(充填剤)、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、懸濁化または安定剤を利用することができる。ここで用いる経口製剤は、標準的な遅延または持効放出性製剤またはスパンスルを利用することができる。座薬製剤は、カカオ脂(坐薬の融点を変えるためにワックスの添加を伴うまたは伴わない)およびグリセリンをはじめとする、伝統的な材料から製造することができる。水溶性坐薬基剤、例えば、様々な分子量のポリエチレングリコールを使用することもできる。
【0075】
本製剤に対して有用なフィルムコーティングは、当分野では公知であり、一般に、ポリマー(通常はセルロースタイプのポリマー)、着色剤および可塑剤から成る。さらなる成分、例えば、湿潤剤、糖、着香剤、油および滑沢剤をフィルムコーティング調合物に含めて、一定の特性をそのフィルムコートに付与することができる。本明細書における製剤および処方物は、固体として併せ、加工し、その後、ゼラチンカプセルなどのカプセル形の中に入れることもできる。
【0076】
推察されるであろうが、本発明の製剤の一部の成分は、多数の機能を有することができる。例えば、ある所与の成分は、希釈剤/吸収剤としても、崩壊剤としても作用することができる。一部のこうした事例では、ある所与の成分の機能は、たとえその特性により多数の機能を果たすことができたとしても、単一の機能とみなす場合がある。
【0077】
本明細書における医薬製剤および賦形剤系は、アスコルビン酸などの酸化防止剤または酸化防止剤の混合物も含有することができる。使用することができる他の酸化防止剤としては、一定量のアスコルビン酸と場合によっては併用で、例えばアスコルビン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸パルミテートが挙げられる。酸化防止剤の範囲の例は、約15重量%以下、例えば、約0.05重量%から約15重量%、約0.5重量%から約15重量%、または約0.5重量%から約5重量%である。一部の実施形態において、本医薬製剤は、酸化防止剤を実質的に含有しない。
【0078】
本発明の固体分散体との併用に適するさらなる非常に多数の様々な賦形剤、剤形、分散剤などは、当分野では公知であり、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985 に記載されている。前記文献は、その全文を参照して本明細書に組み込まれる。
【0079】
本明細書において提示する材料、方法および例は、例証のためのものであり、本発明の範囲を限定するためのものではない。本明細書の中で言及するすべての出版物、特許出願、特許および他の参考文献は、それらの全文を参照して本明細書に組み込まれる。
【0080】
(実施例)
【実施例1】
【0081】
ERB−041を含有するカプセルの調製手順
成分の量は、下の表に示す。
1.8.516g Neusilin(登録商標)、8.516g リン酸二カルシウムおよび0.675g クロスカルメロースナトリウムを計量し、混合する。
2.14.999g Poloxamer 188を計量し、120℃の油浴の中の適する容器内で溶融する。
3.0.45g PVPを計量し、工程2の熱溶融物に添加し、溶解するまで混合する。
4.7.5g ERB−041を計量し、激しく攪拌しながらその溶融Poloxamerにゆっくりと添加する。
5.激しく攪拌しながら、均一な造粒体が形成されるまで、工程1からの混合物を工程4からの混合物にゆっくりと添加する。(造粒温度約100℃)
6.その造粒体を10分間、冷却し、その後、メッシュ#30の篩に通す。
7.残りの1.488g Neusilin(登録商標)、1.488g リン酸二カルシウム、0.064g Syloid(登録商標)および1.054g クロスカルメロースナトリウムを計量し、工程6の造粒体と混合する。
【0082】
これらのカプセルの処方を下の表に示す。このプロセスの流れ図を図1に示す。
【0083】
上の実施例では、手でカプセルに充填するため、滑沢剤は必要ない。しかし、機械充填については、上で説明したように、処方に滑沢剤を含めると有益であろう。
【0084】
【表1】

【0085】
本発明は、本明細書に記載の方法の生成物も包含する。
【0086】
当業者には理解されるように、本発明の精神を逸脱することなく、多数の変更および変形を本発明の好ましい実施形態に施すことができる。すべてのそうした変型は、本発明の範囲内に入ると解釈する。
【0087】
本発明は、2004年12月2日出願の米国特許仮出願番号60/632,466からの優先権の利益を主張するものである。前記出願は、その全文を参照して本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】湿式溶融プロセスの流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬的有効量の活性薬物および担体または賦形剤系を含む医薬製剤であって、
前記担体または賦形剤系が、
a)医薬製剤の約1重量%から約60重量%を構成する可溶化剤/湿潤剤成分;
b)医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%を構成する任意の可溶化助剤成分;
c)医薬製剤の約10重量%から約60重量%の希釈剤/吸収剤成分;
d)医薬製剤の約10重量%から約88重量%を構成する任意の第二希釈剤/吸収剤成分;
e)医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%を構成する崩壊剤成分;
f)医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
g)医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%を構成する任意の滑沢剤成分
を含み、
前記活性薬物が、下記式Iまたはその医薬的に許容される塩:
【化1】

(式中、
は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、炭素原子数3〜8のシクロアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシ、炭素原子数1〜6のチオアルキル、炭素原子数1〜6のスルホキソアルキル、炭素原子数1〜6のスルホノアルキル、炭素原子数6〜10のアリール、O、NもしくはSから選択される1から4個のヘテロ原子を有する5または6員複素環、−NO、−NR、−N(R)COR、−CN、−CHFCN、−CFCN、炭素原子数2〜7のアルキニル、または炭素原子数2〜7のアルケニルであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、−CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
およびR2aは、各々、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数2〜7のアルケニル、炭素原子数2〜7のアルキニル、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、または炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
、R3aおよびRは、各々、独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数2〜7のアルケニル、炭素原子数2〜7のアルキニル、ハロゲン、炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数1〜6のトリフルオロアルキル、または炭素原子数1〜6のトリフルオロアルコキシであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されており;
およびRは、各々、独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、または炭素原子数6〜10のアリールであり;
Xは、O、SまたはNRであり;ならびに
は、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、または炭素原子数6〜10のアリール、−COR、−COまたは−SOである)
を有する医薬製剤。
【請求項2】
Xが、Oである、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
が、ヒドロキシル、−CN、ハロゲン、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−COR、−CO、−NO、CONR、NRまたはN(R)CORで場合により置換されている、炭素原子数2〜3のアルケニルである、請求項2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
前記活性成分が、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オールまたはその医薬的に許容される塩である、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項5】
前記活性薬物が、医薬製剤の約59重量%以下を構成する、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項6】
前記活性薬物が、医薬製剤の約0.5重量%から約50重量%を構成し;
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、医薬製剤の約20重量%から約50重量%を構成し;
前記任意の可溶化助剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.1重量%から約5重量%を構成し;
前記希釈剤/吸収剤成分が、医薬製剤の約15重量%から約30重量%を構成し;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約15重量%から約30重量%を構成し;
前記崩壊剤成分が、医薬製剤の約1重量%から約6重量%を構成し;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.1重量%から約1.0重量%を構成し;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.005重量%から約9重量%を構成する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項7】
前記活性薬物が、医薬製剤の約5.0重量%から約50重量%を構成し;
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、医薬製剤の約25重量%から約35重量%を構成し;
前記任意の可溶化助剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.5重量%から約3重量%を構成し;
前記希釈剤/吸収剤成分が、医薬製剤の約18重量%から約27重量%を構成し;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約18重量%から約27重量%を構成し;
前記崩壊剤成分が、医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成し;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%を構成し;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.01重量%から約8重量%を構成する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項8】
前記活性薬物が、医薬製剤の約10重量%から約30重量%を構成し;
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、医薬製剤の約30重量%から約40重量%を構成し;
前記任意の可溶化助剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.5重量%から約1.5重量%を構成し;
前記希釈剤/吸収剤成分が、医薬製剤の約20重量%から約26重量%を構成し;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約20重量%から約26重量%を構成し;
前記崩壊剤成分が、医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成し;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.1重量%から約0.4重量%を構成し;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、医薬製剤の約0.01重量%から約5重量%を構成する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項9】
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、Poloxamer 188、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドクセートナトリウム、四級アンモニウムアミン化合物、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリド、またはポリグリコール化グリセリドのうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項10】
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、Poloxamer 188を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項11】
前記任意の可溶化助剤成分が、存在する場合、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、α化デンプン、プレーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、またはカルボキシメチルセルロース(CMC)のうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項12】
前記任意の可溶化助剤成分が、存在する場合、ポリビニルピロリドン K17を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項13】
前記希釈剤/吸収剤成分が、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項14】
前記希釈剤/吸収剤成分が、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項15】
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項16】
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、無水リン酸二カルシウム含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項17】
前記崩壊剤成分が、クロスカルメロースナトリウム、変性セルロース、α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、クレー、セルロースフロック、イオン交換樹脂、シリカ、または食物酸類およびアルカリ性炭酸塩成分に基づく発泡系のうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項18】
前記崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウムである、請求項1から16のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項19】
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、デンプン、タルク、ラクトース、ステアリン酸塩、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、または二酸化ケイ素エーロゲルのうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項20】
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、二酸化ケイ素を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項21】
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、金属ステアリン酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪アルコール、グリセリルベヘナート、鉱物油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール、金属ラウリル硫酸塩、シリカ、または塩化ナトリウムのうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項22】
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、ステアリン酸マグネシウムである、請求項1から20のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項23】
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、Poloxamer 188、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドクセートナトリウム、四級アンモニウムアミン化合物、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリド、またはポリグリコール化グリセリドのうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記の可溶化助剤成分が、存在する場合、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、α化デンプン、プレーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、またはカルボキシメチルセルロース(CMC)のうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記希釈剤/吸収剤成分が、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記崩壊剤成分が、クロスカルメロースナトリウム、変性セルロース、α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、クレー、セルロースフロック、イオン交換樹脂、シリカ、または食物酸類およびアルカリ性炭酸塩成分に基づく発泡系のうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、デンプン、タルク、ラクトース、ステアリン酸塩、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、または二酸化ケイ素エーロゲルのうちの1つまたはそれ以上を含み;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、金属ステアリン酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪アルコール、グリセリルベヘナート、鉱物油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール、金属ラウリル硫酸塩、シリカ、および塩化ナトリウムのうちの1つまたはそれ以上を含む、
請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項24】
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、Poloxamer 188を含み;
前記任意の可溶化助剤成分が、存在する場合、ポリビニルピロリドン K17を含み;
前記希釈剤/吸収剤成分が、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含み;
前記崩壊剤成分が、クロスカルメロースナトリウムを含み;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、無水リン酸二カルシウムを含み;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、二酸化ケイ素を含み;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、ステアリン酸マグネシウムを含む、
請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項25】
約1mgから約125mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項26】
約1mgから約3mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項27】
約3mgから約7mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項28】
約20mgから約30mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項29】
約40mgから約60mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項30】
約70mgから約80mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項31】
約90mgから約110mgの活性薬物を含有する、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項32】
約1mgから約125mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項33】
約1mgから約3mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項34】
約3mgから約7mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項35】
約20mgから約30mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項36】
約40mgから約60mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項37】
約70mgから約80mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項38】
約90mgから約110mgの活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項39】
医薬的有効量の活性薬物および担体または賦形剤系を含む医薬製剤を調製するための方法であって、この場合、
前記担体または賦形剤系が、
a)医薬製剤の約1重量%から約60重量%を構成する可溶化剤/湿潤剤成分;
b)医薬製剤の約0.04重量%から約15重量%を構成する任意の可溶化助剤成分;
c)医薬製剤の約10重量%から約60重量%の希釈剤/吸収剤成分;
d)医薬製剤の約10重量%から約88重量%を構成する任意の第二希釈剤/吸収剤成分;
e)医薬製剤の約0.5重量%から約8重量%を構成する崩壊剤成分;
f)医薬製剤の約0.05重量%から約5.0重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
g)医薬製剤の約0.001重量%から約10.0重量%を構成する任意の滑沢剤成分
を含み;
前記方法が、
i)前記希釈剤/吸収剤成分と、存在する場合には第二希釈剤/吸収剤成分の少なくとも一部と、崩壊剤成分の少なくとも一部とをブレンドして、第一混合物を形成する工程;
ii)前記可溶化剤/湿潤剤成分と、存在する場合には前記可溶化助剤成分と、前記活性薬物とを混合して、第二混合物を形成する工程;
iii)第一混合物と第二混合物とを混合して、第三混合物を形成する工程;
iv)前記崩壊剤成分の少なくとも一部、存在する場合には流動促進剤成分、および存在する場合には前記第二希釈剤/吸収剤成分の少なくとも一部を、第三混合物とブレンドして、第四混合物を形成する工程;ならびに
v)存在する場合には前記任意の滑沢剤成分を第四混合物に添加して、最終ブレンドを形成する工程
を含み、
前記薬物が、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−7−ビニル−1,3−ベンゾオキサゾール−5−オールまたはその医薬的に許容される塩である、方法。
【請求項40】
前記活性薬物が、微粉状である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、Poloxamer 188、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドクセートナトリウム、四級アンモニウムアミン化合物、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリド、またはポリグリコール化グリセリドのうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記の可溶化助剤成分が、存在する場合、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、α化デンプン、プレーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、またはカルボキシメチルセルロース(CMC)のうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記希釈剤/吸収剤成分が、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記崩壊剤成分が、クロスカルメロースナトリウム、変性セルロース、α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、クレー、セルロースフロック、イオン交換樹脂、シリカ、または食物酸類およびアルカリ性炭酸塩成分に基づく発泡系のうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、リン酸カルシウム、無水リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、金属アルミノケイ酸塩、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上を含み;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、デンプン、タルク、ラクトース、ステアリン酸塩、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、または二酸化ケイ素エーロゲルのうちの1つまたはそれ以上を含み;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、金属ステアリン酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪アルコール、グリセリルベヘナート、鉱物油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール、金属ラウリル硫酸塩、シリカ、または塩化ナトリウムのうちの1つまたはそれ以上を含む、
請求項39または40に記載の方法。
【請求項42】
前記可溶化剤/湿潤剤成分が、Poloxamer 188を含み;
前記の可溶化助剤成分が、存在する場合、ポリビニルピロリドン K17を含み;
前記希釈剤/吸収剤成分が、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含み;
前記崩壊剤成分が、クロスカルメロースナトリウムを含み;
前記任意の第二希釈剤/吸収剤成分が、存在する場合、無水リン酸二カルシウムを含み;
前記任意の流動促進剤成分が、存在する場合、二酸化ケイ素を含み;および
前記任意の滑沢剤成分が、存在する場合、ステアリン酸マグネシウムを含む、
請求項39または40に記載の方法。
【請求項43】
(i)が、加熱されたジャケット付きボール内で行われる、請求項39から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分が、前記活性薬物と混合される前に、別々に溶融される、請求項39から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分が、前記活性薬物と混合される前に、一緒に溶融される、請求項39から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分が、約110℃から約130℃の温度で溶融される、請求項44または45に記載の方法。
【請求項47】
前記可溶化剤/湿潤剤成分および可溶化助剤成分が、約120℃の温度で溶融される、請求項44または45に記載の方法。
【請求項48】
前記可溶化剤/湿潤剤成分、可溶化助剤成分および活性薬物が、約110℃から約130℃の温度で溶融される、請求項39から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記可溶化剤/湿潤剤成分、可溶化助剤成分および活性薬物が、約120℃の温度で溶融される、請求項39から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記可溶化剤/湿潤剤成分、可溶化助剤成分および活性薬物が、約30分から約4時間溶融される、請求項39から49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記可溶化剤/湿潤剤成分、可溶化助剤成分および活性薬物が、実質的に透明な混合物が得られるまで溶融される、請求項39から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
(iii)が、約90℃から約130℃の温度で行われる、請求項39から51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
(iii)が、約100℃の温度で行われる、請求項39から51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
最終ブレンドの少なくとも一部をカプセル封入する工程をさらに含む、請求項39から53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記製剤が、約1mgから約125mgの活性薬物を含有する、請求項39から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記製剤が、約1mgから約3mgの活性薬物を含有する、請求項39から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記製剤が、約3mgから約7mgの活性薬物を含有する、請求項39から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記製剤が、約20mgから約30mgの活性薬物を含有する、請求項39から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記製剤が、約70mgから約80mgの活性薬物を含有する、請求項39から54のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項60】
前記製剤が、約90mgから約110mgの活性薬物を含有する、請求項39から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
請求項39〜45および48〜60のいずれかに記載の方法の生成物。
【請求項62】
請求項46に記載の方法の生成物。
【請求項63】
請求項47に記載の方法の生成物。
【請求項64】
(a)約40mgから約60mg 微粉化ERB−041;
(b)約90mgから約110mg Poloxamer 188;
(c)約2mgから約4mg ポリビニルピロリドン K17;
(d)約55mgから約75mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム;
(e)約55mgから約75mg 無水リン酸二カルシウム;
(f)約8mgから約12mg クロスカルメロースナトリウム;
(g)約0.01mgから約1mg 二酸化ケイ素;および
(h)約1.0mgから約2.0mg ステアリン酸マグネシウム
を含む、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項65】
a)医薬製剤の約5重量%以下を構成する、請求項1から38および61から64のいずれか一項に記載の製剤;ならびに
b)医薬製剤の約95重量%以下を構成する希釈剤/吸収剤成分;
c)医薬製剤の約5重量%以下を構成する任意の崩壊剤成分;
d)医薬製剤の約0.5重量%以下を構成する任意の流動促進剤成分;および
f)医薬製剤の約1.0重量%以下を構成する任意の滑沢剤成分
を含む、医薬製剤。
【請求項66】
a)医薬製剤の約3重量%から約5重量%を構成する、請求項1から38および61から64のいずれか一項に記載の製剤;ならびに
b)医薬製剤の約90重量%から約95重量%を構成する任意の希釈剤/吸収剤成分;
c)存在する場合は、医薬製剤の約3重量%から約4重量%を構成する任意の崩壊剤成分;
d)存在する場合は、医薬製剤の約0.2重量%から約0.5重量%を構成する任意の流動促進剤成分;および
f)存在する場合は、医薬製剤の約0.01重量%から約0.4重量%以下を構成する任意の滑沢剤成分
を含む、請求項65に記載の医薬製剤。
【請求項67】
請求項1から38および請求項61から66のいずれか一項に記載の医薬製剤から製造されるカプセルまたは錠剤。

【図1】
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【公表番号】特表2008−521921(P2008−521921A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544498(P2007−544498)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/043419
【国際公開番号】WO2006/060542
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】