説明

羽ばたき航空機

【課題】ホバリング能力が高く、狭い場所であっても飛行することが可能な羽ばたき航空機の提供。
【解決手段】軸2aを中心として羽ばたき動作する複数の翼31L,31R,32L,32Rを備え、翼31L,31R,32L,32Rは、羽ばたき動作時に少なくとも3箇所でクラッピング動作を行う。これにより、翼面同士の間に挟み込まれた空気が翼面に平行な方向に少なくとも3箇所で噴出し、推力を発生する。これにより、本発明の羽ばたき航空機は、空中でホバリングを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽ばたきながら大気中を飛行する羽ばたき航空機に関する。
【背景技術】
【0002】
小鳥や昆虫などの比較的小型の飛行生物の活動領域においては、従来人間が開発してきたプロペラの回転によって前方に推進し、固定翼により生ずる揚力を利用して飛行する一般的な人口飛行体の飛行方式よりも、羽ばたきながら大気中を飛行する羽ばたき飛行方式の方が有利であると言われている。羽ばたき飛行方式では、翼の羽ばたきだけで揚力と推力との双方を得る。
【0003】
羽ばたきながら大気中を飛行する羽ばたき飛行機としては、例えば、特許文献1,2および非特許文献1に記載のように一対の翼の上下の羽ばたき運動により飛行するものが知られている。これらの羽ばたき飛行機では、胴体から左右に延設された一対の翼を上下に高速羽ばたき運動させることにより、揚力および推力を得るようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−118697号公報
【特許文献2】米国特許第6550716号明細書
【非特許文献1】“羽ばたき飛翔ロボット浮上!!”,[online],2006年7月,日本大学 理工学部 精密機械工学科 内木場研究室,[平成2007年4月4日検索],インターネット<URL:http://www.eme.cst.nihon-u.ac.jp/~uchikoba/flapwingrobot.htm>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらのように一対の翼の上下の羽ばたき運動により飛行する羽ばたき飛行機では、その羽ばたき運動によって揚力および推力を得るが、常に前進し続けることにより揚力を得て飛行しているため、空中で停止した状態を維持するホバリング能力が低い。そのため、これらの羽ばたき飛行機では、壁面に衝突した場合、揚力を確保できずに落下してしまう。したがって、これらの羽ばたき飛行機は、障害物のない広い場所でなければ飛行することができない。
【0006】
そこで、本発明においては、ホバリング能力が高く、狭い場所であっても飛行することが可能な羽ばたき航空機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の羽ばたき航空機は、軸を中心として羽ばたき動作する複数の翼を備え、翼が、羽ばたき動作によって少なくとも3箇所でクラッピング動作を行うものである。クラッピング動作とは翼面同士を打ち合うような動作であるが、本発明においてはクラッピング動作とは必ずしも翼面同士が接触して打ち合うことを要さず、翼面同士の間に空気を挟み込むような動作を行い、この翼面同士に挟み込まれた空気が翼面に平行な方向に噴出させる状態を含めていうものとする。
【0008】
本発明の羽ばたき航空機によれば、翼がクラッピング動作を行うことによって翼面同士の間に挟み込まれた空気が翼面に平行な方向に噴出する。この空気の噴出はクラッピング動作を行う少なくとも3箇所で行われるので、本発明の羽ばたき航空機は少なくとも3箇所で推力を発生する。これにより、本発明の羽ばたき航空機は、クラッピング動作を行う3箇所で安定的に支持されることになり、空中でホバリングを行うことが可能となる。なお、クラッピング動作を行う箇所は、3箇所以上であれば何箇所でも良い。
【0009】
ここで、翼は、2組の交叉する翼であって、それぞれ軸を中心として少なくとも2方向に延設された翼であり、互いに逆方向に羽ばたき動作するものであることが望ましい。これにより、2組の交叉する翼を羽ばたき動作させるだけで、少なくとも3箇所で翼同士がクラッピング動作を行うようになる。なお、3箇所以上で翼同士をクラッピング動作させるために、翼は何組使用しても何枚使用しても良い。
【0010】
特に、本発明の羽ばたき航空機では、翼が、2組の交叉する翼であって、それぞれ軸を中心として互いに鈍角をなす2方向に延設された翼であり、互いに逆方向に羽ばたき動作することにより水平よりも上方の位置でクラッピング動作を行うものであることが望ましい。2組の交叉する翼が互いに鈍角をなす2方向に延設された翼であることによって、翼同士が水平よりも上方の位置でクラッピング動作を行い、通常の飛行機の翼に設ける上反角と同様に、外力による乱れに対する復元力が働くようになる。
【発明の効果】
【0011】
(1)軸を中心として羽ばたき動作する複数の翼を備え、翼が、羽ばたき動作によって少なくとも3箇所でクラッピング動作を行うものであることにより、少なくとも3箇所で推力を発生し、ホバリングを行うことが可能となり、ホバリング能力が高い羽ばたき航空機が得られる。また、障害物に衝突した場合であっても、翼がクラッピング動作を行う限り、空中でホバリングを行うことが可能となるので落下することがなく、狭い場所であっても飛行することが可能となる。
【0012】
(2)翼が、2組の交叉する翼であって、それぞれ軸を中心として少なくとも2方向に延設された翼であり、互いに逆方向に羽ばたき動作するものであることにより、2組の交叉する翼を羽ばたき動作させるだけで、少なくとも3箇所で翼同士がクラッピング動作を行うようになり、簡単な構成でホバリング能力が高い羽ばたき航空機が得られる。
【0013】
(3)翼が、2組の交叉する翼であって、それぞれ軸を中心として互いに鈍角をなす2方向に延設された翼であり、互いに逆方向に羽ばたき動作することにより水平よりも上方の位置でクラッピング動作を行うものであることにより、翼同士が水平よりも上方の位置でクラッピング動作を行い、通常の飛行機の翼に設ける上反角と同様に、外力による乱れに対する復元力が働くようになるので、飛行の際の姿勢をより安定させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本発明の実施の形態における羽ばたき航空機の側面図、図2は正面端面図、図3は図1のA矢視端面図、図4は図1のB矢視図である。
【0015】
図1〜図3に示すように、本発明の実施の形態における羽ばたき航空機1は、機体の前後方向に延びるメインフレーム2aと、メインフレーム2aの後方に斜め上向きに設けられたサブフレーム2bと、メインフレーム2a上に回転可能に支持された羽ばたき翼3と、サブフレーム2b上に設けられた垂直尾翼4および水平尾翼5と、羽ばたき翼3を羽ばたき動作させる駆動部6と、後述する駆動部6のモータ60の出力および後述する垂直尾翼4のラダー4bを制御する制御部7と、動作用電源としてのバッテリ8等を備える。
【0016】
羽ばたき翼3は、軸30を中心として羽ばたき動作する翼31L,31Rの組と、翼32L,32Rの組との2組の翼から構成される。1組の翼31L,31Rは、中心で約60°曲折させた翼軸31Aと軸30とに、図5に示すような半楕円形状の2〜4μm厚の薄くて軽量な薄膜を張って形成したものである。同様に、もう1組の翼32L,32Rは、中心で約60°曲折させた翼軸32Aと軸30との間に薄膜を張って形成したものである。すなわち、これらの2組の翼は、それぞれ軸30を中心として互いに鈍角をなす2方向に延設された翼である。なお、翼軸31A,32Aには、例えば軽量なカーボン素材の棒を使用することができる。
【0017】
2組の翼は、互いに交叉しており、それぞれリンク機構62L,62Rによって逆方向に羽ばたき動作する。リンク機構62Lは翼31Lに、リンク機構62Rは翼32Rに、それぞれ連結されている。また、リンク機構62L,62Rは、クランク63(図4参照。)、ギア64a,64b,64cを介してモータ60に連結されている。モータ60は制御部7に接続されており、制御部7によって出力が制御される。駆動部6は、リンク機構62L,62R、クランク63、ギア64a,64b,64cおよびモータ60から構成されている。モータ60は、回転子に鉄心を持たないコアレスモータを使用する。コアレスモータは、携帯電話機の振動用モータとして小型化が進んでおり、本実施形態において使用したものは、外直径4.0mmの円筒型で、質量0.47gである。
【0018】
図6は正面からみた羽ばたき翼3の動作状態を示す説明図である。図6(a)に示す状態からモータ60を駆動し、ギア64aを時計回りに回転させると、クランク63の回転により、同図(b)、(c)に示すようにリンク機構62L,62Rが引き下げられ、翼31Rと翼32LとがXで示す箇所において1回クラッピングする。さらに、クランク63を回転させると、同図(d)、(a)に示すようにリンク機構62L,62Rが押し上げられ、翼31Rと翼32Rとが、翼31Lと翼32LとがそれぞれY,Zで示す2箇所において1回クラッピングする。このように、羽ばたき翼3は、2組の翼が、互いに逆方向に羽ばたき動作することにより、図6の(a)の2箇所Y,Zおよび(c)の1箇所Xの計3箇所でクラッピング動作を行う。
【0019】
垂直尾翼4は、サブフレーム2bに固定された垂直安定板4aと、垂直安定板4aに対してヒンジ4cにより取り付けられた可動のラダー(方向舵)4bとから構成される。ラダー4bは、垂直安定板4aに固定されたマグネット・アクチュエータ4dにより動作させる。図7はマグネット・アクチュエータ4dの断面図である。図7に示すように、マグネット・アクチュエータ4dは、永久磁石40と、電磁石コイル41と、ラダー4bに固定されるアーム42とから構成されたものである。永久磁石40は電磁石コイル41の中に配置されている。
【0020】
ヒンジ4cは、復元力を有する、例えば樹脂製の板ばねにより形成されたものであり、その復元力によってニュートラル(中立)位置にある。マグネット・アクチュエータ4dは、PWM(Pulse Width Modulation)方式によって電磁石コイル41に流すパルス電流のデューティー比を制御部7により加減することで永久磁石40にモーメントを生じさせ、この永久磁石40に固定されたアーム42によってラダー4bを左右に動作させる。このようなマグネット・アクチュエータ4dは、一般的なサーボモータに比べて反応速度が速く、小型軽量であるため、羽ばたき航空機1の小型化に有利である。
【0021】
水平尾翼5は、図3に示すように、水平面から約30°の下反角が設定されてサブフレーム2bに固定された水平安定板のみから構成されており、エレベータ(昇降舵)は備えていない。水平尾翼5の下反角は、旋回飛行時のローリングを抑制することを目的としている。
【0022】
また、制御部7には、モータ60およびラダー4bを遠隔操作するための受信機としての赤外線受信機(図示せず。)が接続されており、赤外線送信機(図示せず。)からこの赤外線受信機に向かって赤外線信号を送信することにより、モータ60およびラダー4bを遠隔操作することが可能となっている。このように赤外線信号の送受信によって遠隔操作を行う場合、操作可能距離は15m程度であるが、赤外線受信機の重量は軽いもので0.1g以下であり、羽ばたき航空機1の軽量化に有利である。
【0023】
上記構成の羽ばたき航空機1では、モータ60の回転により羽ばたき翼3がX,Y,Zの3箇所でクラッピング動作を行う。ここで、羽ばたき翼3を構成する翼31L,31R,32L,32Rは、いずれも機体前方側(図1の左側)が翼軸31A,32Aに固定され、機体後方側(図1の右側)は固定されていないので、クラッピング動作時に翼面同士の間に挟み込まれた空気は翼面に平行な方向のうち、主に機体後方へと噴出する。この空気の噴出は、クラッピング動作を行うX,Y,Zの3箇所で同じ方向、すなわち機体後方へ繰り返し行われ、機体を前方側へ押し出す推力を発生する。
【0024】
また、羽ばたき翼3のクラッピング動作時に翼面同士の間に挟み込まれた空気は、機体後方以外に、図6のX,Y,Zの3箇所において、翼31L,31R,32L,32Rが固定されていない翼軸31A,32Aの延長方向にも噴出し、上述の機体を前方側へ押し出す推力とともに、機体の前方を図1の上方へと回頭させる。さらに、本実施形態における羽ばたき航空機1は機体後方に重心位置があるので、図8に示すように機体前方を斜め上方へ向けて飛行する。これにより、この羽ばたき航空機1は、図8の左方向へ緩やかに前進しながらホバリングする。
【0025】
そして、モータ60の出力を上げると、羽ばたき航空機1の自重を超える推力が発生し、羽ばたき航空機1は上昇する。また、モータ60の出力を下げると、羽ばたき航空機1の自重が推力を超えるようになるため、羽ばたき航空機1は下降する。したがって、本実施形態における羽ばたき航空機1は、水平尾翼5にエレベータを備えていないが、モータ60の出力制御だけで上昇および下降することができる。また、本実施形態における羽ばたき航空機1は、その重心位置およびモータ60の出力を調整することで、推力を鉛直方向に発生させ、ヘリコプタのように空中で静止する完全なホバリングを行うことも可能である。
【0026】
また、本実施形態における羽ばたき航空機1では、羽ばたき翼3が水平よりも上方の位置でクラッピング動作を行うため、通常の飛行機の翼に設ける上反角と同様に、外力による乱れに対する復元力が働くようになるので、飛行の際の姿勢がより安定している。なお、例えば、翼軸31A,32Aの中心の曲折角度を小さくすれば、Y,Zのクラッピング位置が水平よりも下方の位置となるが、このような構成でもホバリングを行うことは可能である。
【0027】
さらに、本実施形態における羽ばたき航空機1では、モータ60を回転させるだけで、2組の交叉する翼を羽ばたき動作させ、3箇所で翼同士がクラッピング動作を行うので、簡単な構成でホバリング能力の高いものが得られる。また、この羽ばたき航空機1では、障害物に衝突した場合であっても、羽ばたき翼3が打ち合う限り、空中でその場に留まろうとする力が働くので落下することがなく、狭い場所であっても飛行することが可能である。
【0028】
また、本実施形態における羽ばたき航空機1では、羽ばたき翼3が、2組の交叉する翼を互いに逆方向に羽ばたき動作するものであるため、それぞれの翼31L,31R,32L,32Rのストローク角度は、翼同士を完全に打ち合わせてクラッピング動作を行う場合には約60°であるが、正面からみた羽ばたき翼3のストローク角度は総計して約240°となる。すなわち、従来の羽ばたき飛行機ではそれぞれの翼のストローク角度が60°であれば、正面からみた羽ばたき翼のストローク角度は左右の翼のストローク角度の合計の120°であるが、本実施形態における羽ばたき航空機1ではそれぞれの翼31L,31R,32L,32Rの2倍のストローク角度が得られる。
【0029】
なお、羽ばたき翼3のそれぞれのストローク角度は、翼同士を完全に打ち合わせる60°とせず、翼面同士の間に空気を挟み込むような動作を行い、この翼面同士に挟み込まれた空気が翼面に平行な方向に噴出させることのできる角度、例えば50°とすることも可能である。但し、このストローク角度が小さすぎると、翼面に平行な方向に噴出する空気が少なくなり、有効な推力を発生しなくなるので、少なくとも翼同士を完全に打ち合わせる状態から10°小さくする程度とするのが望ましい。
【0030】
また、本実施形態における羽ばたき航空機1では、羽ばたき翼3に薄膜を用いたが、この薄膜に代えて超薄型の太陽電池を用いることも可能である。この超薄型の太陽電池としては、例えば、シャープ社が提案している化合物フレキシブル太陽電池を使用することができる。この超薄型の太陽電池は厚さ3μm程度であり、この太陽電池を用いることで、バッテリ8を省略することが可能となり、さらに軽量な羽ばたき航空機1を実現することが可能となる。
【実施例】
【0031】
本実施形態における羽ばたき航空機1について飛行試験を行った。機体の主要部品を表1に、機体の諸数値を表2にそれぞれ示す。なお、表2における最大静止推力は、4.10[V]の電圧状態のバッテリを搭載した際に、赤外線送信機のスロットルを最大にして実際に測定した値である。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
このように、この羽ばたき航空機1では、全備質量(自重)を超える最大静止推力を発生することができ、ホバリング能力が高いことが確認できた。
【0035】
また、本実施形態における羽ばたき航空機1の静止推力について試算し、ヘリコプタなどの回転翼航空機との比較を行った。図9は本実施形態における羽ばたき航空機1の羽ばたき翼3と一般的な回転翼(プロペラ)との作動円盤を表した図である。羽ばたき翼の静止推力については、ヘリコプタなどの回転翼による運動量理論が当てはまるとされている。また、一説では、翼の位置で流速vであった風はその後方で2vに達するとされており、これによりホバリングに必要な静止推力を求める。
【0036】
まず、回転翼の面積Spは、Sp=(1/4)×π×1002であり、単位時間にSpを通過する空気(密度ρ)の質量Spρvpを初速0から速度2vpにまで加速することにより必要な静止推力Fを得ると考えると、運動方程式より、
F=ma=2mvp=2Spρvp2
となる。
このとき、速度vpおよび仕事率Wpは、
p=√(F/(2Spρ))
p=2Spρvp3=F√(F/(2Spρ)) ・・・(1)
となる。
【0037】
一方、羽ばたき翼3のストローク角度の総計が200°(図9の(a)の例では、翼同士を完全に打ち合わせずにそれぞれの翼のストローク角度を50°とし、総計で200°としている。)のとき、作動円盤の面積Sfは、
f=(200/360)Sp
したがって、(1)式より、
f=√(360/200)Wp≒1.34Wp
となり、本実施形態における羽ばたき翼3が、回転翼よりも仕事率が良いことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の羽ばたき航空機は、ホバリング能力が高く、狭い場所であっても飛行することが可能であるため、障害物が散乱していたり、倒壊の危険性があったりして、人が探索することが困難な場所の探索に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態における羽ばたき航空機の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態における羽ばたき航空機の正面端面図である。
【図3】図1のA矢視端面図である。
【図4】図1のB矢視図である。
【図5】羽ばたき翼の翼面形状を示す図である。
【図6】正面からみた羽ばたき翼の動作状態を示す説明図である。
【図7】マグネット・アクチュエータの断面図である。
【図8】本発明の実施の形態における羽ばたき航空機の飛行状態を示す図である。
【図9】本実施形態における羽ばたき航空機の羽ばたき翼と一般的な回転翼との作動円盤を表した図である。
【符号の説明】
【0040】
1 羽ばたき航空機
2a メインフレーム
2b サブフレーム
3 羽ばたき翼
30 軸
31A,32A 翼軸
31L,31R,32L,32R 翼
4 垂直尾翼
4a 垂直安定板
4b ラダー
4c ヒンジ
4d マグネット・アクチュエータ
40 永久磁石
41 電磁石コイル
42 アーム
5 水平尾翼
6 駆動部
60 モータ
62L,62R リンク機構
63 クランク
64a,64b,64c ギア
7 制御部
8 バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を中心として羽ばたき動作する複数の翼を備え、
前記翼は、前記羽ばたき動作によって少なくとも3箇所でクラッピング動作を行うものである羽ばたき航空機。
【請求項2】
前記翼は、2組の交叉する翼であって、それぞれ前記軸を中心として少なくとも2方向に延設された翼であり、互いに逆方向に羽ばたき動作するものである請求項1記載の羽ばたき航空機。
【請求項3】
前記翼は、2組の交叉する翼であって、それぞれ前記軸を中心として互いに鈍角をなす2方向に延設された翼であり、互いに逆方向に羽ばたき動作することにより水平よりも上方の位置でクラッピング動作を行うものである請求項1記載の羽ばたき航空機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−273270(P2008−273270A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116224(P2007−116224)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成19年2月26日 学校法人福岡工業大学発行の「平成十八年度 福岡工業大学 工学研究科 知能機械工学専攻 修士論文公聴会 予稿集」
【出願人】(500372717)学校法人福岡工業大学 (32)
【Fターム(参考)】