説明

耐摩耗性接着テープ

本発明はポリエステル支持体、ポリマーコーティング及び接着層を含む接着テープに関する。このポリマーコーティングは接着層の反対側にあってもよいし、支持体と接着層との間にあってもよい。本発明の接着テープは自動車産業におけるワイヤハーネス用に特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は耐磨耗性接着テープに関する。このテープは自動車産業に用いられるワイヤハーネス用テープとして特に有用である。
【背景技術】
【0002】
感圧接着剤(PSA)テープはワイヤハーネス組立体を製造するために自動車産業では広く使用されている。種々の要件を満たす製品を提供するために、様々な接着剤がフィルム、発砲体及び繊維などの特殊な裏材及び担体に塗布される。PSAテープは構成要素コスト全体のほんの一部を占めるだけであるが、費用効果の高い自動車用ワイヤハーネス組立体の製造にとっては重大なものである。2003年では1億5千万平方メートルを超えるワイヤハーネス用テープが世界の自動車産業により使用された。
【0003】
平均的な車両のワイヤハーネスシステムは約1000mのワイヤで構成され、エンジン室から乗員エリアを通ってトランクまで延在している。これらの環境は明確に異なっているため、多様な性能を有するテープが必要となる。例えば、エンジン室に用いられるテープは流体及び高温に耐えるものでなければならない。内部の計器パネル、ドアパネル及び頭上の領域におけるハーネスには、雑音、振動を減衰し、高速時のワイヤハーネスの動きに起因する軋み音及びガタつき音を最小化するテープが必要となる。
【0004】
自動車用ハーネス組立体に使用されるPSAテープは、用途、車両の組立部品の箇所及び性能要件に基づいて選択される。車両寿命の間に車両の運転及び車両の安全性を信頼できるものにするために、テープ選択はOEM(相手先商標製品の製造業者)仕様に準拠して行われる。
【0005】
これらのテープは自動車の使用中及び寿命までの間に十分に機能するために特定の要件を満たさなければならない。これらのテープが満たさなければならない機能の中でも、最も重要なものはケーブル類及びスプライシングの封じ込めである。ケーブルを包装してワイヤハーネスを構築する主要な3つの方法がある:(i)渦巻き型(spiral)、分かり易くは螺旋型(helicoidal)、(ii)フラッグ型、及び(iii)クリップ包装(clip wrapping)である。所定レベルの音響減衰性、耐摩耗性及び遮温性に応じて、これらの包装技法の1つが用いられる。ワイヤハーネスの製造中、テープは主に手で貼られるので、明確で一貫した巻き戻し特性(unwinding characteristics)、良好な柔軟性及び可撓性を有している必要があり、手で引き裂き可能でなければならない。横方向に引き裂く使用者もいれば、縦方向に引き伸ばすことによってテープを破こうとする使用者もいる。こういった問題は引裂可能な(tearable)接着テープが記載された特許文献1によって対処された。テープは引き伸ばされると一般に、応力によりU字形又はS字形の変形を引き起こすカーリング(curling)と呼ばれる挙動を示す。カーリングによりバタつき(flagging)のリスクが増大するので、ベルベットをベースにした支持体を有する接着テープが記載されている特許文献2に記載のようにこれを最小化しなければならない。
【0006】
自動車の耐用年数の間、感圧接着テープは長期にわたりケーブルへの優れた接着性を維持しなければならない。多様なケーブルへの強力な接着性に加え、適した機械的特性が必要とされる。優れた耐老化性、自動車用流体への耐性、音響減衰性及び磨耗に耐える能力は重要な特性である。テープを乗員室に用いる場合、匂い及び曇りが小さいことは一層重要である。最終的には、ハーネス用テープ製品はユーザによるコスト期待を満たさなければならない。
【0007】
特許文献1のような良好な引裂性あるいは特許文献2のようなさらに良好なカーリング性及び伸張性をもたらすテープが当該分野では知られているが、本発明の様式において優れた耐磨耗性を付与するテープは記載されていない。
特許文献3には、自動車のケーブルハーネスを結束するのに使用する高耐磨耗性のテープの記載があるように思われる。しかしながら、このテープは外層A、内層C及び任意の別の外層Bを含んでなる。外層A及びBは、同じ材料から構成されており、織られたPETフィラメント織物を含むものである。層Cは、開口を有するが安定性のある3次元構造のテキスタイルのような多孔性シート状構造から構成される。外層A及びB、ならびに内層Cは既知の熱溶着性(heat‐activable)又は自己接着性(self‐adhesive)ラミネーティング接着剤を用いるか、ラミネーティング接着剤を用いない場合には機械的結合形成により取り付けられる。層Cは層A又はB上には被覆されない。
【0008】
特許文献4は、PETの混合して編まれた平坦な編み糸を含む感圧接着テープ用ベース織物を記載している。この文書の一例はポリエチレンフィルムで積層されたPETのベース織物を記載している。次いで、この積層織物は剥離剤(releasing agent)及びアクリル系樹脂接着剤で被覆される。
【0009】
特許文献5は、異なる4つの層を含んでなる接着テープを記載している。1実施形態はポリアクリル酸エステル層に隣接するPET織物を有する。プラスチック箔がポリアクリル酸エステル層と接着層との間に存在する。第2の実施形態では、PET織物がポリアクリル酸エステル層と接着層との間に存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許第1 074 595号
【特許文献2】欧州特許第1 136 535号
【特許文献3】国際特許出願公開公報第2005/085379A号
【特許文献4】米国特許第4,439,482号
【特許文献5】イギリス特許第1 040 835号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、耐磨耗性をもたらす一方で本明細書において説明するように手による引裂性(hand tearability)などの他の所望の特性を維持するという問題を解決した。
【課題を解決するための手段】
【0012】
自動車産業によくみられる問題は、ワイヤハーネス用の適した耐摩耗性テープがないことである。この問題を解決するために、本発明者らは種々の接着テープ支持体を異なるコーティングで被覆し、その耐磨耗性能を比較するという試験を行った。驚くべきことに、ポリマーコーティングで被覆したポリエステル支持体が、その他のテープ支持体による耐磨耗性よりもずっと優れた耐磨耗性を示したことが見出された。さらに驚くべきことには、最大引張強度は僅かに増大しただけで、耐磨耗性が増大したことが見出された。
【0013】
本発明では、ポリエステル支持体を接着層でさらに被覆した後で、ポリマーコーティングで被覆して優れた耐摩耗性接着テープを形成する。この場合、コーティングとは、被覆されている層に液体のコーティング材料を塗布することを意味する。本発明において、積層プロセスによって塗布されるどのような層もコーティングとはみなさない。該テープは3層のみを含むことが好ましく、この3層とはポリエステル支持体層、ポリマーコーティング層及び接着層である。最大引張強度の増大はごく僅かであることが認められたので、この優れた耐磨耗性テープは、手による引裂性が重要な要素である用途には依然として適している。また、このポリマー被覆により得られる耐磨耗性の増大によって、テープの製造においてより薄くてより安価なポリエステル支持体を使用することが可能になる。
【0014】
このテープはその使用に限定されるものではなく、耐磨耗性の高い接着テープの使用を必要とするどのような用途にも使用することができる。このような用途の非限定的な一例は、自動車産業におけるワイヤハーネス用である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ポリエステル支持体
本発明のテープはポリエステル支持体を含んでなる。本発明には、ポリエステルの編み糸(yarn)及び/又は縫い糸(thread)から成る織られた支持体が好ましく、前記編み糸及び縫い糸はステープルファイバ(staple fiber)状又はフィラメントとしてポリエステル繊維から構成されている。織られた支持体は、タイターが200dtex未満の縦糸及び横糸から構成されるのが好ましい。縦糸及び横糸は同じタイター値を有することに限定されるものではなく、同じタイター値又は異なるタイター値を有してもよい。100dtex未満のタイターを有する縦糸が特に好ましく、10〜90dtex、特に30〜70dtexのタイターを有するものが最も好ましい。横糸に関しては、100〜200dtex、特に140〜190dtexのタイターを有する横糸が好ましい。
【0016】
編み糸又は縫い糸1本当たりの繊維本数は12乃至100本、個々の繊維の細かさ(fineness)は2乃至10dtexとすることができる。
【0017】
単位cm当たりの縦糸及び横糸の数は、織り工程において可能な縫い糸本数の実際的な制限によってのみ制限されるが、8〜85本/cmが好ましい。縦糸には単位cm当たり10〜80本、横糸には単位cm当たり10〜65本がより好ましい。平織り、繻子織り(satin)又はツイード(tweed)などの任意の織りパターンを用いて支持体を形成してもよいが、平織りが最も好ましい。
【0018】
最も好ましい実施形態では、支持体は、1cm当たり12〜70本の編み糸又は縫い糸で10〜90dtexのタイターを有する縦の編み糸又は縫い糸、及び1cm当たり12〜55本の編み糸又は縫い糸で140〜190dtexのタイターを有する横の編み糸又は縫い糸から作製された平織りのPET織物の単層から構成される。
【0019】
如何なる特定のポリエステルにも限定されるものではないが、本発明のポリエステルはポリエチレンテレフタレート(PET)であることが好ましい。本発明に適したポリエステル支持体は当該分野では周知のものであり、Milliken社、Sedatex社、Subrenat社、Chamatex社、TRP Charvet社及びThiollier社などの製造業者によって供給される。これらの会社からの適した織物の例には:Concordia社のT111860、T111887、450812、Safety、Port、Security;Subrenat社の5513、5525、5525Teint Noir、5525 calandre 40T、5525 calandre 60T;TRP社のCharvet 70006、Charvet E/16;Chamatex社のn°1;Sedatex社のInsolmides 1、Insolmides 2及びNeforが挙げられる。
【0020】
ハーネス用テープには黒色が必須であるので、テキスタイルの製造には黒色の繊維を使用し得る。黒色は当該分野では周知の異なる2つのプロセスによって付与することができる。1つの可能性としては、繊維染色では一般的なウェットプロセス(wet process)で織物を染色することである。他方の選択肢は着色した(pigmented)編み糸を織り工程に用いることであり、これにより追加の別個の染色工程を行わずに済む。
【0021】
ポリマーコーティング
ポリマーコーティングは接着層の反対側に塗布されてもよいし(以下、トップコートと呼ぶ)、支持体と接着層との間に塗布されてもよい(以下、アンダーコートと呼ぶ)。ポリマーコーティングは当該分野では既知の任意の方法によってポリエステル支持体の表面全体に塗布されるが、フローティングナイフ法、リバースロールコーティング法又はナイフオーバーブランケット法が最も好ましい。トップコートとして使用されるかアンダーコートとして使用されるかにかかわらず、ポリマーコーティングは支持体と接触しているように直接ポリエステル支持体に塗布される。
【0022】
ポリエステル支持体に塗布されるポリマーコーティングの量は特定の用途に依存するが、通常は、50g/m未満、好ましくは45g/m未満、最も好ましくは40g/m未満である。ポリマーコーティングが適した耐磨耗性を付与するには、少なくとも約1g/m、好ましくは2g/m超、より好ましくは5g/m超、最も好ましくは10g/m超で存在するべきである。
【0023】
ポリマーコーティングは、ポリエステル支持体の耐磨耗性を向上させる任意のポリマーで作製されてもよい。好ましいコーティング材料はポリウレタンポリマー、アクリルポリマー又はシリコーンポリマーを含む。
【0024】
適したポリウレタンポリマーは脂肪族又は芳香族成分を含有するものであり、一液型又は二液型ポリウレタンを含み得る。限定するものではないが、コーティング材料の一般的な例には、ポリウレタン、水性ポリウレタン懸濁剤及び実質的に無溶媒の高固体製品の溶液がある。コーティングとして使用可能なポリウレタンの例には、Bayer Material Science AG社(ドイツ国レーバークーゼン所在)のImpraperm(登録商標)及びImpranil(登録商標);ICAP‐Sira社(イタリア国ミラン所在)のIdrocap(登録商標);又はBASF(ドイツ国ルートウィヒスハーフェン所在)のLuprapret(登録商標)の商標名で販売されているポリウレタンがある。これらのポリウレタン系は支持体の可撓性を維持しながら耐摩耗性を増大させる。これらのコーティングは架橋剤を用いて硬化させることができる。例えば弾性繊維上で高い弾性が必要な場合、ポリウレタンコーティングが使用され得る。
【0025】
本発明のポリマーコーティングがアクリルコーティングである場合、コーティングは(1)アルキル‐アクリレート(アルキル基はC1〜4の直鎖又は分岐炭化水素基を含んでもよい)、(2)アルキル‐メタクリレート(アルキル基はC1〜4直鎖又は分岐炭化水素基を含んでもよい)、(3)アクリル酸、(4)メタクリル酸、(5)アクリロニトリル及び(6)スチレンの1種以上をベースとした水性アクリル系共重合体を含むことが好ましい。
【0026】
好ましいアクリルには、これに限定するものではないが、メチルメタクリレート、エチル‐アクリレート、ブチル‐アクリレート、メタクリル酸又はアクリロニトリルの1種以上からなる共重合体が挙げられる。本発明に使用するのに適したアクリル系コーティングには、Lurapret D2337、D2373、D250、D313、D420、D500、D579、DPH、DPS、DS700、DT400、DT880及びDTUなどのLurapret(登録商標)の商標でBASF社より提供されるもの、及びICAP‐Sira社のAcrilem(登録商標)がある。
【0027】
純粋なアクリル系コーティングに関し、ガラス転移温度(Tg)は軟度と相関し、Tg値が低くなると軟度は高くなる。有用なTgの範囲は−30℃〜35℃である。コーティングがアクリル系モノマーを含む場合、本発明は約−30℃以上、好ましくは約−5℃以上、より好ましくは約0℃以上、最も好ましくは約16℃以上のTgを示すコーティングを用いるときに最も良く実施される。Tgの上限は約35℃であるのが好ましい。純粋なアクリルを用いることの利点は、耐光性(light fastness)が優れていること及びソフトなグレードが利用可能であることである。スチレン‐アクリル系コーティングは純粋なアクリル系コーティングよりも安価であり、安価な製品が必要とされるときに代替コーティングとして使用することができる。
【0028】
適したシリコーン系コーティング材料には、Elastosil(登録商標)の商標名でWacker Silicones(ドイツ国ミュンヘン所在)によって提供されるもの及びDow Corning及びSilasticの商標名でDow Corning社(米国ミシガン州ミッドランド市所在)によって提供されているものがある。このような材料の例には、Elastosil LR6250 F(Wacker‐Chemie GmbHの市販品)及びDow Corning 3629、3625及び3715が挙げられる。
【0029】
ポリマーコーティングは主要なポリマー成分に加えて、難燃剤(例えば、Lubrizol Advanced Materials社(米国クリーブランド州所在)のSancure(登録商標)20037)、充填剤、顔料及び/又はシリコーン系添加剤などの1種以上の添加剤を含んでもよい。コーティングの特性を改質するために、湿潤剤(例えば、Supronil(登録商標)HN78)、消泡剤(例えば、Supronil(登録商標)HS又はHEシリーズ)、湿潤化材料のほか染料(例えば、Supron(登録商標)染料)及び増粘剤(Wesopret(登録商標)シリーズ)などの添加剤が添加されてもよい。Supronil(登録商標)及びWesopret(登録商標)はWeserland Chemie社(ドイツ国ハノーバー所在)によって提供される製品の商標名である。
【0030】
テープ最終製品の難燃性は、Sb、Al、MgO、無機又は有機リン酸塩などの適した化合物を添加するか、あるいは例えば、エチレン‐塩化ビニル共重合体のようなハロゲン化ポリマーと無機系又はリン系難燃剤とを組み合わせることによって著しく増大させることができる。Airflex 4530とアルミナ三水和物又は水酸化マグネシウムのような水和化合物とをブレンドし、ベースポリマーに塗布することができる。プラスチック材料の難燃性を改善するために、近年、ナノ充填複合材料(nano‐filled composite)が導入された。従来使用されていた重金属の代替品(例えば、三水酸化アルミニウム(ATH))は60〜65%の充填物を必要とする。その結果、機械的特性が弱められ、その化合物の処理がより難しくなる。ATHの量は、一桁のパーセンテージのNanofil(登録商標)(Sud‐Chemie社、ミュンヘン所在)のようなナノクレイを添加することによって大幅に低減することができる。Nanofil(登録商標)はモンモリロナイトを基材とした天然高純度の層状ケイ酸塩から製造される。従来の難燃剤とナノサイズの粒子との組み合わせには相乗効果があり、その成分を単独で使用することに比べて難燃性が著しく増大される。市販のナノクレイ供給業者には、Elementis社、Laviosa Chemica Mineraria社、Nanocor社、Southern Clay Products社及びSud‐Chemie社が挙げられる。
【0031】
Solvay S.A.社(ドイツ国デュッセルドルフ所在)のDIOFAN A 585は、テキスタイル及び不織布用に難燃性バインダとして使用することが意図された塩化ビニリデン/アクリル酸ブチル/アクリル酸メチルターポリマーのアニオン性水性分散剤である。米国特許第6,344514号はスチレン‐ブタジエン格子及びリン酸2アンモニウムから成る調合されたバインダを開示している。可塑化塩化ビニル共重合体エマルジョンであるNoveon社のVycar 590x4(欧州ではドイツ国ハンブルク所在のVELOX GmbHから入手可能である)の難燃性は、このラテックスを100部分のラテックス固体当たり2〜5部分の酸化アンチモンと混合すると著しく増大される。相乗的に機能するように、異なる組成を有する難燃剤を組み合わせることが好ましい。テープ最終製品に所望の難燃レベルを付与するために、上記物質及びその組み合わせをすべて用いてよい。上記物質及びその組み合わせをポリマーコーティングと一緒に適用することが最も好ましい。
【0032】
適した充填剤及び顔料にはカーボンブラック、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、ケイ酸塩又はシリカがある。
【0033】
低接着性バックサイズ(low adhesion backsize)(LAB)及び耐磨耗性のような接着表面に対して手による剥離性を改善するために、Wacker社のCT 45E、Dow Corning社のAdditives 22、23又は27あるいはIcap‐Sira社のIcasil H811のような適切なシリコーン系添加剤がテキスタイルコーティングに広く用いられている。Dow Corning社のAdditive27は、シリコーン特性及び有機特性の両方を有する無溶剤系非反応性シリコーンエチレン‐プロピレン‐グリコール共重合体界面活性剤であり、主に摩擦係数を低減するのに使用され、これを溶剤系、水溶液系、無溶剤系及びエネルギー硬化系に組み込んでもよい。これは固体全体に基づいて0.1〜1.0質量パーセントの範囲の濃度で一般に有効である。Dow Corning社のAdditive22及び23は、擦傷(mar)及び耐磨耗性を多様なコーティング系に付与するポリジメチルシロキサンエラストマー粉末である。Dow Corning社の23Additiveのエポキシ官能性により、樹脂バインダ基材への組み込みが促進される。Dow Corning社のAdditiveは水性系に適しており、コーティング固体に基づいて一般に0.5〜5%のレベルで添加される。コーティング層がトップコートとして提供される場合、シリコーン系添加剤の添加は特に好ましい。
【0034】
接着層
本発明では種々の化学組成からなる感圧接着剤を使用することができる。溶媒系、水系又はホットメルト系接着剤のいずれかの形態のアクリレート類及び天然又は合成ゴム組成物は特に適している。特別な用途に関し、Dow Corning及びGE Siliconesから入手可能なシリコーン系接着剤は低エネルギー表面に対して優れた接着性を付与し、高温耐性を示し得る。適切な感圧接着剤はD.Satas:Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology 2nd Ed.(Van Nostrand Reinhold、New York、1989)に記載されており、National Starch & Chemical社(Duro‐Tak)、Rohm & Haas社、Lucite社、Ashland Chemical社、Cytec社及びICAP‐Sira社のような種々の周知の供給業者から入手可能である。ホットメルト接着剤の重要な供給業者は、BASF社、Collano社、H.B.Fuller社又はNovamelt社である。高温に耐えるために、ホットメルト接着剤には架橋が必要になることがある。Collano UV N1の商標名でCollano AG社(スイス所在)により提供され、AcResinの商標名でBASF社より提供される種々のUV硬化性アクリル系ホットメルト接着剤が特に適している。
【0035】
接着剤の特性を最適化するために、接着剤は1種以上の添加剤(例えば、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、架橋剤、架橋促進剤又はエラストマー)とブレンドされてもよい。
【0036】
ブレンドに適したエラストマーには、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)又はEPM(エチレンプロピレンモノマー)ゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴム、エチレン酢酸ビニル、ジエン類の水素添加ブロック共重合体(スチレン‐イソプレン‐スチレン(SIS)、スチレン‐エチレン‐ブタジエン(SEB)、スチレン‐エチレン‐ブタジエン‐スチレン(SEBS)、スチレン‐エチレン‐ブタジエン‐スチレン/スチレン‐エチレン‐ブタジエン(SEBS/SEB)、スチレン‐ブタジエン‐スチレン(SBS)、スチレン‐イソプレン‐ブタジエン‐スチレン(SIBS)を含むが、これに限定するものではない)、並びにACM(エチルブチルアクリレート共重合体)などのアクリレート共重合体が挙げられる。
【0037】
適切な粘着付与剤には、(例えば、不飽和C5又はC7モノマーから成る)炭化水素樹脂、テルペン‐フェノール樹脂、ピネンなどの原材料から得られるテルペン樹脂、クマロン‐インデン樹脂などの芳香族樹脂、ロジン及びその誘導体(例えば、不均化、二量化化又はエステル化された樹脂)などのスチレンまたは−メチルスチレンから成る樹脂、トールオイル及びその誘導体のほか、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、第5版、VCH、Weinheim 1997、Weinheimに列挙されたようなものも挙げられる。オレフィン二重結合を有さない耐老化性完全飽和樹脂(aging‐resistant fully saturated resin)が特に適している。
【0038】
適切な充填剤及び顔料の例には、カーボンブラック、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、ケイ酸塩又はシリカがある。
【0039】
適切な紫外線吸収剤、光安定剤及び酸化老化防止剤が当該分野では周知である。例としては酸化防止剤Vulkanox BKF(2,2’‐メチレン‐ビス‐(4‐メチル‐6‐t‐ブチルフェノール)、酸化防止剤Irganox 1010(ペンタエリスリトールテトラキス(3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオン酸))及び紫外線安定化剤Irganox 1726、Irgafos 168、Tinuvin 234が挙げられ、これらは接着剤の安定性を向上させるために乾燥した接着剤に対して最大1質量%を組み合わせて添加するのが好ましい。
【0040】
適切な可塑剤の例には、脂肪族、脂環式及び芳香族の鉱物油、フタル酸、トリメリット酸又はアジピン酸のジエステルまたはポリエステル、液体ゴム(例えば、ニトリルゴムまたはポリイソプレンゴム)、ブテン及び/またはイソブテンの液体ポリマー、アクリレート類、ポリビニルエーテル、粘着付与剤樹脂用の原料を基材とする液体樹脂及び可塑剤樹脂、ラノリン及びその他のワックスが挙げられる。オレフィン二重結合を有さない酸化防止可塑剤が特に適している。
【0041】
架橋は化学反応、電子ビーム硬化又は紫外線硬化、あるいは硫黄硬化剤又はアルミニウム、ジルコニウム及びチタニウムのような多価金属イオンに基づいた有機金属カップリング剤の添加によって実現することができる。DuPont社のタイザー範囲(Tyzor range)が広く用いられている。別の架橋剤の例には、(ハロゲン化されていてもよい)フェノール樹脂、メラミン樹脂及びホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。適した架橋促進剤には、マレイミド、トリアリルシアヌレートなどのアリルエステル及びアクリル酸とメタクリル酸の多官能性エステルが挙げられる。架橋された接着剤の使用は、特にエンジン室におけるテープの高温用途にとって特に好ましい。
【0042】
本発明に用いる接着剤コーティング質量は20〜200g/mの範囲にあることが好ましい。この範囲内において、所望の感圧接着性は、アクリル重合体を用いるか当該産業で周知の合成又は天然ゴム系接着剤を用いて得ることができる。接着剤コーティング質量は30〜150g/mの範囲にあることがより好ましい。
【0043】
接着剤コーティングはポリエステル支持体に直接塗布されるか、ポリエステル支持体上のポリマーコーティングに直接塗布される。前者の場合、コーティング層はトップコートとして機能する。後者の場合、コーティング層はアンダーコートとして機能する。
【0044】
接着テープは、感圧接着剤を用いて、支持体を被覆するか又は支持体上にポリマーコーティングを被覆することによって製造される。使用される主な方法は、転写(transfer)又は直接コーティングのいずれかにより、ホットメルト接着剤又は液体接着剤を被覆することである。転写コーティングは、シリコーンの紙又はフィルムあるいはシリコーン処理したベルトのような中間担体を用いて、接着層を裏材に積層する前に接着層を乾燥又は部分的に乾燥させる。直接コーティングは溶解又は融解させた接着剤を担体上に転写し、その後で溶剤を冷却又は蒸発させる。中間工程のライナーが要らないので、直接コーティングは一般に経済的理由で好ましい。
【0045】
フィルム又はテキスタイルの裏材に接着剤を塗布するための多様なコーティング技法が当該産業では周知である。本発明によれば、次の技法を用いてよい:ギャップコーティング(すなわち、ナイフオーバーロール、ロールオーバーロール、フローティングナイフ、ナイフオーバーブランケット);エアナイフコーティング;カーテンコーティング;ロータリースクリーンコーティング;リバースロールコーティング;グラビアコーティング;メータリングロッド(メイヤーバー)コーティング;スロットダイ(スロット、押出)コーティング及びホットメルトコーティング。これらのコーティング方法の全てを用いて上記本発明のテープを製造することができる。ギャップコーティングを使用することが最も好ましい。ギャップコーティングによって、接着剤を裏材内へ固定することに関して最良の結果が得られると同時に、コーティング工程中の貫通が回避できる。
【0046】
自動車用途では、温度が主要な懸案事項である。ワイヤハーネス組立体に関し、自動車の温度は一般に4種類の範囲に分類される。T1用途は85℃を超えない。T2用途は86〜105℃の範囲である。T3は106〜125℃の範囲の温度を含み、T4用途は126〜150℃の温度を含む。一般に、ゴム系又は改質ゴム系接着剤を用いるテープはT1ならびにT2用途に最良である。アクリル系接着剤はT3/T4の温度範囲で十分に機能する。シリコーン類はT4以上の温度には理想的である。
【0047】
コンバーティング
ハーネステープは自己巻き型(self‐wound)ロールとしてエンドユーザに供給される。すなわち、テープはそれ自身の上に巻かれ、裏材と接着剤と次のテープ層との間にはインターリービング(interleaving)又はライナーは無い。このため、ロールを一貫して巻き戻すことが主として重要である。ロールからテープを巻き戻すのに必要な力は、下側にある不織裏材の外表面への接着層の接着性によって左右される。この接着性はいわゆる剥離剤、LAB材料又は防水剤を塗布することによって支持体の表面エネルギーを低減することによって制御することができる。
【0048】
適切な化合物には、サイジング、噴霧、フーラード(Foulard)又は他の適した方法によって支持体に塗布されるフルオロカーボン、シリコーン又は炭化水素化学物質が挙げられる。フーラード用途には防水剤の水性分散剤を0.1vol%乃至10vol%の濃度で用いる。剥離剤の量を調節することによって、裏面への接着性、ひいては巻き戻し力を所望のレベルに制御及び調製することができる。適切な防水剤には、DuPont社から入手可能なZonyl、Ciba SC社から入手可能なOleophobol、Clariant社から入手可能なNuva、及びICAP‐Sira社のポリビニルステアレート‐カルバメート共重合体Icafinish CS16が挙げられる。
【0049】
また、本発明の接着テープの耐磨耗性はポリマーコーティング層によって増大されるので、より薄い支持体を用いてテープを製造することが可能であり、比較的厚いテープの耐磨耗性を依然として維持することが可能である。テープロールは自動車産業の標準サイズでなければならないので、他のあらゆるパラメータが等しいと仮定すると、テープが厚くなれば、ロールに巻くことができるテープは少なくなることになる。ある産業上の設定では、1ロール当たりのテープの長さが短くなるために多くのロール交換が必要になり、生産性を低下させる。本発明によって単位ロール当たりのテープを長くすることが可能になり、したがって生産性が上がる。
【実施例】
【0050】
ここに記載する実施例は、以下のテキスタイルコート調合を用いて作製した。ここで使用した原料はすべてICAP‐Sira社から入手可能である。
コーティングポリマー 100g水溶液
消泡剤 Icawet N 1滴
1%アンモニア水溶液 1g
増粘剤 Acrilem 36630 3g(15000ミリパスカル秒に達するまで)
【0051】
コーティングポリマーはポリウレタン系ポリマー、アクリル系ポリマー、スチレン‐アクリル系ポリマー又はシリコーン系ポリマーでもよい。シリコーン系添加剤を用いた実施例では、5%湿潤剤を添加した。
【0052】
試料を生成するための典型的な試験手順は次の通りである。上記のようなある調合のポリマー分散剤を、約A4サイズの締付治具に保持された一枚のポリエステル織物に塗布する。ナイフオーバーエアー法を用いて手作業で被覆を行い、次に、当該分野では周知の任意の標準的手法によって乾燥させた。溶剤をベースにしたアクリル系接着剤(例えば、National Starch & Chemical社より入手可能なDurotak 1104)40g/mを有するロールオーバーロールコーティング用ヘッドを用いて、シートサンプルに接着コーティングを塗布した。
【0053】
次いで、引っ掻き磨耗試験(Scrape Abrasion Test(ISO6722:2006)を用いてサンプルの耐磨耗性を試験した。ISO 6931‐1に準拠した0.45mm径のバネ線を、6mm径のマンドレルに巻き付けたテープのサンプルと接触させる。磨耗成績をサイクル単位で報告する(1サイクルは1回の往復運動から成る)。針が接着テープを磨耗させマンドレルと接触すると、機械は停止し、テープを磨り減らすのに要するサイクル数を表示する。
【0054】
試験したテープの一部の成績を表1に示す。これらの成績にはPET、コットン及びアセテートなどの異なる支持体の成績を含む。PET支持体は「厚い」及び「薄い」PETにさらに分類される。これらの特定の試験では、「厚い」PETとは、167dtexで1cm当たり45本の縦糸及び167dtexで1cm当たり25本の横糸を含んで成るPET繊維から織られた支持体を指す。他方、「薄い」とは50dtexで1cm当たり40本の縦糸及び167dtexで1cm当たり22本の横糸を含んで成るPET繊維から織られた支持体を指す。これらの値はこの特定の2つの実施例にのみ相当するものであって、本発明のテープがそのような値に限定されるものと解釈すべきではない。これらの値の好ましい範囲の詳細な説明は、「発明を実施するための形態」の項に見付けることができる。
【0055】
市販の多数のコーティングを異なる支持体に塗布し、成績として、コーティングの有る場合を(w/)と無い場合を(w/o)として示す。比較し易いように、耐磨耗性の増大率も示す。
【0056】
コーティングを支持体に塗布した全例で、耐磨耗性が増大した。このデータをさらに精査すると、耐磨耗性の増大は支持体全てにわたって均一ではないことがわかる。特に、PET支持体に比してコットン支持体及びアセテート支持体は耐磨耗性が一貫して低い。要約すると、コットン及びアセテートの耐磨耗性の増大率(括弧内はPETの値)は、Acrilem ES8に関して11〜100%(305〜500%)、Acrilem RP6005に関して38〜75%(181〜238%)、ポリウレタンに関して43〜125%(60〜350%)の範囲である。このように、PET支持体がそのような耐磨耗性の顕著な増大を示すことは驚くべきことである。
【0057】
データが示すように、PET支持体にアクリル系コーティングを用いた場合に耐磨耗性の驚くべき増大が観察され、「薄い」PETは「厚い」PET支持体よりも大きな増大を示す。このテキスタイルコーティングの別の驚くべき且つ有益な効果は、最大引張強度の増大が非常に緩やかであることである。耐磨耗性は最大1000%まで増大し得るが、これに相応する最大引張強度の増大は小さく、常に30%以下である。このことは、テキスタイルで被覆した裏材の引裂性は基布と比べて実質的に不変であるのに、他方、耐磨耗性の並外れた改善が達成可能であることを証明するものである。
【0058】
表2は、テキスタイルコーティングがアンダーコート又はオーバーコートとして塗布された接着テープの耐磨耗性の差を比較するものである。テープの大半では耐磨耗性に関し、ポリマーのトップコート又はアンダーコートに大きな差は無い。したがって、ポリマーのトップコート又はアンダーコートを用いて本発明を実施することが可能である。
【0059】
以下の条件では、トップコートが有利である。テープの耐流体性は防水剤を添加することによって最適化することができる。織物はトップコートによって保護されているので、PET繊維への化学的攻撃を防止することができる。耐磨耗性は、表面エネルギー及び摩擦係数を低減する添加剤(上記参照)を用いることにより最適化することができる。接着剤の優れた固定が必要とされるときには、ポリマーコート表面ではなく織物表面に接着剤をコーティングすることは有利になり得る。織物への固定はテキスタイルコーティング層への固定よりも容易である。
【0060】
アンダーコートはテープのテキスタイル表面を保護する。また、アンダーコートを使用すれば、接着剤が織物へ過剰に浸透することが妨げられる。接着剤が織物内部で失われないので、所望の性能を達し得するのに必要な接着剤のコーティング質量はしたがって最小にすることができる。当該分野では周知のように、接着性能は接着剤層を裏材の上に置くことを必要とする。接着剤が織物へ浸透することにより必要な固定が得られるが、接着性は得られない。
【0061】
Acrilem 360を用いて調製したサンプルを用いて、異なるコーティング質量が耐磨耗性に与える影響を示す。これらのサンプルに関し、18、22及び25g/mを薄いPET織物上に被覆した。20g/m超のコーティング質量では、結果的に得られた耐磨耗性は、非常に高いサイクルカウントに伴って非線形的に増大する。したがって、コーティング質量を変化させることは、被覆された織物及び最終接着テープの性能特性の調節を可能にする別のパラメータである。コーティング質量を変えることによって、手による所望の引裂性、耐磨耗性及び柔軟性を得ることができる。
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリ(エチレンテレフタレート)から形成された糸から織られた支持体を含んでなる接着テープであって、前記支持体ポリマーコーティングが前記支持体と直接接触するように塗布されており、前記テープが接着剤コーティングをさらに含んでいる、接着テープ。
【請求項2】
前記ポリマーコーティングが前記接着コーティングの反対側に存在する、請求項1に記載の接着テープ。
【請求項3】
前記ポリマーコーティングが前記支持体と前記接着コーティングとの間に存在する、請求項1に記載の接着テープ。
【請求項4】
前記テープが3層(すなわち、ポリ(エチレンテレフタレート)支持体層、ポリマーコーティング層及び接着層)のみを含む、前記請求項のいずれか1項に記載の接着テープ。
【請求項5】
前記支持体がPET縦糸及びPET横糸を含み、前記縦糸及び横糸のタイターが200dtex以下であり、前記支持体が幅1cm当たり35〜65本の縦糸及び長さ1cm当たり20〜30本の横糸を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の接着テープ。
【請求項6】
前記ポリマーコーティングが5〜30g/mで塗布される、前記請求項のいずれか1項に記載の接着テープ。
【請求項7】
前記ポリマーコーティングが、可能であれば難燃剤、充填剤、顔料及び/又はシリコーン系接着剤などの添加剤と組み合わせて、アクリル又はポリウレタンあるいはこれらのポリマーの混合物から構成される、前記請求項のいずれか1項に記載の接着テープ。
【請求項8】
前記アクリルポリマーが、(1)アルキル‐アクリレート(アルキル基はC1〜4の直鎖又は分岐炭化水素基を含んでもよい)、(2)アルキル‐メタクリレート(アルキル基はC1〜4直鎖又は分岐炭化水素基を含んでもよい)、(3)アクリル酸、(4)メタクリル酸、(5)アクリロニトリル及び(6)スチレンの1種以上をベースとしたアクリル共重合体を含む、請求項7に記載の接着テープ。
【請求項9】
前記アクリル共重合体が、メチルメタクリレート、エチル‐アクリレート、ブチル‐アクリレート、メタクリル酸、アクリロニトリル及びスチレンの1種以上から構成される、請求項7又は8に記載の接着テープ。
【請求項10】
前記PET繊維及び/又は前記ポリマーコーティングが染色される、前記請求項のいずれか1項に記載の接着テープ。
【請求項11】
前記ポリマーコーティングが、フローティングナイフ法、リバースロールコーティング法又はナイフオーバーブランケット法のいずれかのような当該分野で知られた技法によって塗布される、請求項1〜10に記載の接着テープの製造法。
【請求項12】
前記テープが自動車産業におけるワイヤハーネス用に用いられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の接着テープの使用。

【公表番号】特表2010−540740(P2010−540740A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527455(P2010−527455)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063226
【国際公開番号】WO2009/043903
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(509299097)グループ スキャパ フランス (1)
【氏名又は名称原語表記】GROUPE SCAPA FRANCE
【Fターム(参考)】