説明

耐熱電線

【課題】耐熱性に優れる含フッ素共重合体を被覆した耐熱電線の提供。
【解決手段】テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位(A)、エチレンに基づく繰り返し単位(B)及びCH=CX(CFY(ここで、X、Yはそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子であり、nは1又は2である。)で表されるモノマーに基づく繰り返し単位(C)を含有し、繰り返し単位(A)/繰り返し単位(B)=40/60〜80/20(モル比)であり、((A)+(B))/(C)=99.9/0.1〜85/15(モル比)である含フッ素共重合体で導体を被覆してなる耐熱電線。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱電線に関する。
【背景技術】
【0002】
エチレン/テトラフルオロエチレン系共重合体(以下、ETFEともいう。)等のフッ素系重合体(以下、フッ素樹脂ともいう。)は、成形性、電気絶縁性、耐水性、耐薬品性、耐放射線等に優れる。また、機械的強度、特に、カットスルー抵抗性にも優れることから、ロボット用ケーブル、コンピュータ等の機器用電線、原子力発電、航空機用電線の絶縁性被覆材料として広い用途を有する(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
しかし、ETFEはエチレン(以下、Eという。)とテトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)との共重合体であるため、ポリテトラフルオロエチレン等のペルフルオロ系フッ素樹脂に比較して、耐熱性が低く、電線の耐熱性としては、UL規格1581号に定められる耐熱温度150℃にとどまる(例えば、非特許文献1を参照。)。
【0004】
ETFEの耐熱性を向上させる方法としては、ETFE中のTFEに基づく繰り返し単位の含有量を多くし、フッ素含有量を高めることが有効である。しかし、TFEに基づく繰り返し単位の含有量が多くなり、TFEに基づく繰り返し単位/Eに基づく繰り返し単位のモル比が50/50を超えるとETFEの融点が低下する(例えば、非特許文献2を参照。)。UL規格1581号の定める耐熱温度200℃の規格を満足するためには、少なくとも232℃以上の融点を有するフッ素樹脂が好ましい。融点が該温度より低いと、電線の耐熱試験中に被覆材料がメルトダウンするので、好ましくない。
【0005】
【特許文献1】特開平5−314822号公報
【非特許文献1】日立電線株式会社編「電線・ケーブルハンドブック(四訂)」80頁、山海堂、昭和59年
【非特許文献2】里川孝臣編「フッ素樹脂ハンドブック」446頁、日刊工業新聞社、1990年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、耐熱性に優れる耐熱電線の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、TFEに基づく繰り返し単位(A)、Eに基づく繰り返し単位(B)及びCH=CX(CFY(ここで、X、Yはそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子であり、nは1又は2である。)で表されるモノマーに基づく繰り返し単位(C)を含有し、繰り返し単位(A)/繰り返し単位(B)=40/60〜80/20(モル比)であり、((A)+(B))/(C)=99.9/0.1〜85/15(モル比)である含フッ素共重合体で導体を被覆してなる耐熱電線を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の耐熱電線は、溶融成形性、機械的特性、電気絶縁性、耐薬品性に優れ、耐熱性、特に232℃の耐熱老化性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明における含フッ素共重合体において、TFEに基づく繰り返し単位(A)/Eに基づく繰り返し単位(B)=40/60〜80/20(モル比)であり、45/55〜70/30が好ましく、50/50〜65/35がより好ましい。該モル比がこの範囲より小さいと含フッ素共重合体及び耐熱電線の耐熱性が低く、この範囲より大きいと含フッ素共重合体の機械的強度、溶融成形性等が低い。該モル比が、この範囲にあると耐熱性、機械的強度、溶融成形性の特性に優れる。また、((A)+(B))/(C)=99.9/0.1〜85/15(モル比)であり、99.7/0.3〜90/10が好ましく、99.5/0.5〜95/5がより好ましい。(C)のモル比がこの範囲より大きいと含フッ素共重合体及び耐熱電線の耐熱性が低く、この範囲より小さいと含フッ素共重合体の機械的強度、溶融成形性等が低い。この範囲にあると耐熱性、機械的強度、溶融成形性の特性に優れる。
【0010】
本発明におけるCH=CX(CFYで表されるモノマー(以下、FAEという。)としては、CH=CHCF、CH=CFCF、CH=CHCFH、CH=CFCFH、CH=CH(CFF、CH=CF(CFF、CH=CH(CFH、CH=CF(CFHが挙げられる。好ましくは、CH=CH(CFF、CH=CF(CFF、CH=CH(CFH及びCH=CF(CFHからなる群から選ばれる1種以上である。より好ましくは、CH=CH(CFFである。
本発明における含フッ素共重合体は、TFEに基づく繰り返し単位(A)、Eに基づく繰り返し単位(B)及びCH=CX(CFYで表されるモノマーに基づく繰り返し単位(C)からなることが好ましい。
【0011】
本発明における含フッ素共重合体は、TFEに基づく繰り返し単位(A)、Eに基づく繰り返し単位(B)及びCH=CX(CFYで表されるモノマーに基づく繰り返し単位(C)に加えて、その他のモノマーに基づく繰り返し単位(D)を含有することも好ましい。
【0012】
その他のモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPという。)、クロロトリフルオロエチレン等の不飽和基に水素原子を有しないフルオロオレフィン(ただし、TFEを除く。)、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、ペルフルオロ(ブチルビニルエーテル)等のペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロビニルエーテル等の水素原子を有する含フッ素アルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン(以下、VDFという。)等が挙げられる。その他のモノマーは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。その他のモノマーとしては、HFP、PPVE及びVDFからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、HFP及びPPVEがより好ましい。
【0013】
その他のモノマーに基づく繰り返し単位(D)が含有される場合には、(D)の含有量は、((A)+(B)+(C))に対して0.01〜10モル%が好ましく、0.1〜5モル%がより好ましい。(D)の含有量がこの範囲にあると、含フッ素共重合体は、耐熱性及び機械的強度に優れる。
【0014】
本発明における含フッ素共重合体の、297℃で測定される容量流速(以下、Q値という。)は、1〜500mm/秒である。Q値は、好ましくは5〜200mm/秒、より好ましくは10〜100mm/秒である。Q値は、含フッ素共重合体の溶融流動性を表す指標であり、分子量の目安となる。Q値が大きいと分子量が低く、小さいと分子量が高いことを示す。Q値が、この範囲より小さいと押出し成形が困難となり、大きいと含フッ素共重合体の機械的強度が低下する。
【0015】
本発明における含フッ素共重合体の製造方法は、特に制限はなく、一般に用いられているラジカル重合開始剤を用いる重合方法が用いられる。重合方法としては、塊状重合、フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等の有機溶媒を使用する溶液重合、水性媒体及び必要に応じて適当な有機溶剤を使用する懸濁重合、水性媒体及び乳化剤を使用する乳化重合等が挙げられる。特に、溶液重合が好ましい。重合条件としては、重合温度は0〜100℃が好ましく、20〜90℃がより好ましい。重合圧力は0.1〜10MPaが好ましく、0.5〜3MPaがより好ましい。重合時間は1〜30時間が好ましい。
【0016】
本発明の耐熱電線の製造方法としては、公知の技術を使用することができる。押出し機を用いて溶融させた含フッ素共重合体で導体を被覆する方法、テープ状に加工した含フッ素共重合体を導体に巻きつける方法、含フッ素共重合体の粉末を流動させた槽に導体を浸漬させた後、導体に付着した粉末を加熱溶融して被覆層を形成する方法等が挙げられる。特に、押出し機を用いて溶融させた含フッ素共重合体で導体を被覆する方法が好ましい。
【0017】
また、本発明の耐熱電線の芯線として用いられる導体としては、特に限定されず、銅、銅合金、アルミニウム及びアルミニウム合金、スズメッキ、銀メッキ、ニッケルメッキ等の各種メッキ線、より線、超電導体、半導体素子リード用メッキ線などが挙げられる。また、導体の径及び含フッ素共重合体の被覆厚さは、適宜選定できる。たとえば、UL規格 Subject 758 STYLE 10109(Extruded special copolymer of ethylene and tetrafluoroethylene insulated Wire (ETFE) )では、表1に示すように導体径に応じて最低被覆厚さが定められている。表中、AWGは、American Wire Gageを示す。
【0018】
【表1】

【0019】
本発明の耐熱電線には、その他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、酸化防止剤、安定剤、架橋剤、架橋助剤、顔料、強化繊維、加工助剤、導電性フィラー、発泡剤、発泡核剤、その他のフッ素系重合体等が挙げられる。
【実施例】
【0020】
本発明を実施例と比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。含フッ素共重合体の組成、融点及び容量流速は、下記方法により測定した。また、耐熱電線の引張り試験及び耐熱性の評価は、UL規格 Subject 758 STYLE 10109(Extruded special copolymer of ethylene and tetrafluoroethylene insulated Wire (ETFE) )を参考にして、下記方法で行った。
[含フッ素共重合体の組成]溶融NMR分析及びフッ素含有量分析で求めた。
[含フッ素共重合体の融点]示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC−220CU)を用い、試料約5mgを100℃から300℃まで10℃/分で昇温して求めた。
【0021】
[容量流速(Q値)(mm/秒)]島津製作所製フローテスタを用いて、温度297℃、荷重7kg下に直径2.1mm、長さ8mmのオリフィス中に含フッ素共重合体を押出すときの含フッ素共重合体の押出し速度を容量流速という。
[引張り試験(MPa)]含フッ素共重合体を被覆したAWG20の電線を長さ約100mmに切り、導体を抜きとり、被覆材試料を得る。被覆材試料の引張り評点間25mm、室温で、引張り速度50mm/分で、引張り試験を実施した。5個の試料について引張り試験を実施し、得られた測定値の平均値を求める。引張り強度は34.5MPa以上、伸びは200%以上であれば良好とする。
【0022】
[耐熱性評価]前記被覆材試料を232℃に保持したギヤオーブン中に7日間保持した後に、室温で引張り試験を実施し、引張り強度と伸びの保持率を算出した。引張り強度の保持率は80%以上、伸びの保持率は85%以上であれば良好である。
また、長期の耐熱老化性を評価するため、232℃、60日経過後の被覆材の伸びを測定した。伸びは200%以上であればより長期の耐熱性が良好である。
【0023】
[実施例1]
内容積が94リットルの撹拌機付き重合槽を脱気して、水の19.7kg、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの77.4kg、ペンタンの0.38kg、CH=CHCFCF(以下、PFEEという。)の0.25kgを仕込み、TFEの11.06kg、Eの0.38kgを圧入し、重合槽内を50℃に昇温し、重合開始剤溶液として(F(CF)COO)の1質量%の1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(旭硝子社製AK225cb、以下、AK225cbという。)溶液の350mLを仕込み、重合を開始させた。
【0024】
重合中圧力が一定になるようにTFE/E=60/40のモル比のモノマー混合ガスを連続的に仕込んだ。また、モノマー混合ガスの仕込みに合わせて、TFEとEの合計モル数に対して2.5モル%に相当する量のPFEEを連続的に仕込んだ。重合中、重合速度をほぼ一定になるように、前記重合開始剤溶液を仕込んだ。重合開始4.5時間後、モノマー混合ガスの11.0kgを仕込んだ時点で、重合槽内温を室温まで降温するとともに重合槽の圧力を常圧までパージした。重合開始剤溶液の仕込み総量は2680mLであった。
【0025】
得られた含フッ素共重合体1のスラリを、水の75kgを仕込んだ200Lの造粒槽に投入し、次いで撹拌しながら105℃まで昇温して溶媒を留出除去しながら造粒した。得られた造粒物を150℃で5時間乾燥することにより、含フッ素共重合体1の造粒物1の11.4kgが得られた。
含フッ素共重合体1の組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Eに基づく繰り返し単位/PFEEに基づく繰り返し単位のモル比で58.2/41.8/2.3であった。含フッ素共重合体1の融点は243℃、Q値は35mm/秒であった。
【0026】
造粒物1を20mm押出機にて、シリンダー温度260〜280℃、ダイス温度300℃、スクリュ回転数30rpmで溶融押出を行い、ペレット1を作製した。ついで、クロスヘッドダイスを設置した30mm押出機を用いて、ペレット1を溶融し、AWG20の導体を被覆させて、被覆材の厚さが約0.18mmの電線1を得た。被覆条件は、シリンダー温度270〜300℃、ダイス温度320℃、スクリュ回転数20rpm、線速30m/分であった。
【0027】
電線1の被覆材の引張り強度は53Mpa、伸びは504%であった。232℃での耐熱性は、7日後の強度の保持率が83%、伸びの保持率が107%であった。また、60日後の伸びは325%であり、保持率は64%であった。
【0028】
[比較例1]
内容積が94リットルの撹拌機付き重合槽を脱気して、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの51.2kg、AK225cbの36.7kg、CH=CH(CFF(以下、PFBEともいう。)の0.47kgを仕込み、TFEの13.13kg、Eの0.70kgを圧入し、重合槽内を66℃に昇温し、重合開始剤溶液としてtert−ブチルペルオキシイソブチレートの0.1質量%1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液1Lを圧入し、重合を開始させた。
【0029】
重合中圧力が一定になるようにTFE/E=54/46のモル比のモノマー混合ガスを連続的に仕込んだ。また、モノマー混合ガスの仕込みに合わせて、TFEとEの合計モル数に対して1.5モル%に相当する量のPFBEを連続的に仕込んだ。重合開始7.0時間後、モノマー混合ガスの7.0kgを仕込んだ時点で、重合槽内温を室温まで降温するとともに重合槽の圧力を常圧までパージした。得られた含フッ素共重合体2のスラリを、水の75kgを仕込んだ200Lの造粒槽に投入し、次いで撹拌しながら105℃まで昇温して溶媒を留出除去しながら造粒した。得られた造粒物を150℃で5時間乾燥することにより、含フッ素共重合体2の造粒物の27.2kgが得られた。
【0030】
含フッ素共重合体2の組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Eに基づく繰り返し単位/PFBEに基づく繰り返し単位のモル比で53.1/46.9/1.6であり、融点は261℃、Q値は32mm/秒であった。実施例1と同様にして、含フッ素共重合体2で被覆した電線2を得た。電線2の被覆材の引張り強度は53.4Mpa、伸びは460%であった。232℃での耐熱性は、7日後の強度の保持率が80%、伸びの保持率が120%であった。また、60日後の伸びは45%であり、保持率は9.7%であった。
【0031】
[比較例2]
内容積が94リットルの撹拌機付き重合槽を脱気して、水の19.7kg、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの47.8kg、AK225cbの23.3kg、PFBEの0.75kgを仕込み、TFEの7.95kg、Eの0.28kgを圧入し、重合槽内を65℃に昇温し、重合開始剤溶液としてtert−ブチルペルオキシイソブチレートの0.5質量%1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液1Lを圧入し、重合を開始させた。
【0032】
重合中圧力が一定になるようにTFE/E=60/40のモル比のモノマー混合ガスを連続的に仕込んだ。また、モノマー混合ガスの仕込みに合わせて、TFEとEの合計モル数に対して2.5モル%に相当する量のPFBEを連続的に仕込んだ。重合開始6.2時間後、モノマー混合ガスの11.0kgを仕込んだ時点で、重合槽内温を室温まで降温するとともに重合槽の圧力を常圧までパージした。得られた含フッ素共重合体3のスラリを、水の75kgを仕込んだ200Lの造粒槽に投入し、次いで撹拌しながら105℃まで昇温して溶媒を留出除去しながら造粒した。得られた造粒物を150℃で5時間乾燥することにより、含フッ素共重合体3の造粒物3の12.0kgを得た。
【0033】
含フッ素共重合体3の組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Eに基づく繰り返し単位/PFBEに基づく繰り返し単位のモル比で60.2/39.8/2.5、融点は225℃、Q値は38mm/秒であった。実施例1と同様にして、含フッ素共重合体3で被覆した電線3を得た。電線3の被覆材の引張り強度は49MPa、伸び510%であった。232℃の耐熱試験において、ギヤオーブン中で被覆材が溶融変形し、引張り試験に供することができなかった。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の含フッ素共重合体を被覆してなる電線は、ロボット、電動機、発電機、変圧器等の電気機械、家庭用電気機器、電話、無線機等の通信用伝送機器、コンピュータ・データ通信機器・端末機器等の電子機器等の電線等に適用できる。また、鉄道車両、自動車用電線、航空機用電線、船舶用電線、ビル・工場幹線、発電所、石油化学・製鉄プラント等のシステム構成用電線にも適用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位(A)、エチレンに基づく繰り返し単位(B)及びCH=CX(CFY(ここで、X、Yはそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子であり、nは1又は2である。)で表されるモノマーに基づく繰り返し単位(C)を含有し、繰り返し単位(A)/繰り返し単位(B)=40/60〜80/20(モル比)であり、((A)+(B))/(C)=99.9/0.1〜85/15(モル比)である含フッ素共重合体で導体を被覆してなる耐熱電線。
【請求項2】
前記含フッ素共重合体の、297℃で測定される容量流速が1〜500mm/秒である請求項1に記載の耐熱電線。
【請求項3】
前記CH=CX(CFYが、CH=CH(CFF、CH=CF(CFF、CH=CH(CFH及びCH=CF(CFHからなる群から選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載の耐熱電線。
【請求項4】
前記含フッ素共重合体が、さらに、その他のモノマーに基づく繰り返し単位(D)を含有し、該繰り返し単位(D)の含有量が((A)+(B)+(C))に対して0.01〜10モル%である請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱電線。
【請求項5】
その他のモノマーが、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)及びフッ化ビニリデンからなる群から選ばれる1種以上である請求項4に記載の耐熱電線。

【公開番号】特開2006−59645(P2006−59645A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239577(P2004−239577)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】