説明

肌の脱色および/またはライトニングのための脱分化植物細胞の凍結乾燥物の使用

【課題】肌の脱色および/またはライトニング目的ならびに再生効果のための化粧品および医薬組成物における、少なくとも1つの脱分化植物細胞の凍結乾燥物の使用の提供。
【解決手段】脱分化植物細胞がインビトロ培養によって得られるものであり、インビトロ培養によって得られた脱分化植物細胞が細胞系であること、好ましくは脱分化植物細胞が好塩性植物細胞であること、さらに好塩性植物がクリステマリン(Criste Marine)であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
肌の脱色および/またはライトニング、表皮の保護および再生のための化粧用または医薬用組成物における、脱分化植物細胞の凍結乾燥物の少なくとも1つの使用。
【0002】
本発明は、表皮の脱色および/またはライトニング目的ならびに保護および再生効果のための化粧用または医薬用組成物における、脱分化植物細胞の凍結乾燥物の少なくとも1つの使用に関する。さらに、本発明の主題は、該凍結乾燥物を少なくとも1つ含む、局所的に適用する化粧用または医薬用組成物である。
【背景技術】
【0003】
肌は保護外皮であり、外的環境と内的器官の間のインターフェースを構成する。しかしながら、肌は密封されているわけではなく、吸収器官として、毛穴および毛嚢を介し溶解物質の浸透を可能にする。
【0004】
肌は、寒さ、熱、放射線;圧力、摩擦;化学物質によって起こる損傷;微生物の侵入、水および熱の喪失から保護するものである。
【0005】
肌の紫外線に対する天然の保護効果により、茶色の色素、メラニンができる。メラニンは表皮の細胞基底層:メラニン細胞に存在する。これはアミノ酸(チロシン)から合成され、酵素(チロシナーゼ)によって修飾される。メラニン合成はUV線によって引き起こされる。肌が濃く着色するのは太陽に対する第一の天然の保護であるが、これはきれいな肌にとって非常に不適である。UVの影響により、メラニン合成におけるメラニン細胞の活性およびケラチン細胞におけるメラニンの蓄積の結果、日焼けになる。
【0006】
メラニンの量およびメラニン細胞の数は遺伝的にプログラムされた要素であり、これにより肌の色が決まる。
【0007】
過剰かつ局所的メラニン産生は、しみ:そばかす、肝斑(chloasma)、日光黒子または老化黒子などを生じさせる。実際に、最近の学名によれば、加齢しみ(aging spots)は
老化黒子(senility lentigos)であり、その他のしみは日光黒子(solar lentigos)で
ある。
【0008】
「加齢しみ」は小さく、淡褐色で、平面な、一般的に丸いしみである。それらは、顔、手の甲、首から胸元および肩(decollette)、前腕で最も頻繁に発見される。これらは太陽および加齢の組み合わせによって起こる。その数は年齢とともに増える。繰り返されるUV光作用の下、メラニン細胞はメラニン産生を増加させる。
【0009】
黒子は冬になっても消えない茶色の「そばかす」であり、非常に小さく、数が多くて、互いの間隔は非常に近い。それらは顔、肩(shoulders)、および首から胸元および肩に
もっとも頻繁に現れる。それらは紫外線に過剰に当たることによるものであり、非常に若い年齢から形成され得る。
【0010】
「肝斑(chloasma)」はでこぼこの輪郭を有する大きな茶色のしみとして、顔に最も頻繁に現れ、時にマスク(mask)の形をとる。このしみが妊娠経過中に現れたら我々は妊娠性肝斑(chloasma)と言うが、それ以外の場合は、メラニン沈着(melasma)と言う。そ
れらはホルモン刺激(妊娠、ホルモン療法)と紫外線への暴露の組み合わせによって起こ
る。
【0011】
これらのタイプのしみは全て遺伝的性質、すなわち遺伝に関連し得る。
【0012】
この過剰に集中したメラニンは不格好な外観であるため、その外観を防ぐおよび/または抑制することができる局所用製剤の有効性が最も重要である。
【0013】
化粧品および医薬製剤の製造業者は、直接または間接的にメラニンの合成を阻害またはブロックし、あるいはメラノソーマ(melanosoma)のケラチン細胞への移送を阻害またはブロックし、そしてこれらのしみをライトニングする一方でこれらのゾーンを日光による色素沈着から保護することのできる、非侵襲性(non-aggressive)有効成分をずっと探求している。さらに、化粧品製剤の製造業者は、肌保護製品を提供することによって肌の色をライトニングしたいという黒人またはアジア人の要求の高まりを満たすため、脱色のための非侵襲性有効成分を発見しようと試みている。
【0014】
その他の利用可能な、面倒くさいおよび/または侵襲性の脱色処理(レーザー、クリオセラピー(cryotherapy))の欠点を克服するため、これらの有効成分は同時に肌を保護
し、および/または肌を構成する細胞の再生を刺激すべきものである。
【0015】
実際に、皮膚保護および/または皮膚細胞再生の刺激によって、しみ(複数の原因による皮膚の老化)を悪化させる要因に同時に対抗し得る。
【0016】
皮膚の老化の第一の原因は「プログラムされた」老化であり、これはストレス、喫煙依存症および一定の疾患によって促進され得る。真皮が産生するコラーゲンおよびエラスチン繊維は次第に少なくなっていくので、年月をかけて肌は弾力性を失う。従って、結合組織は次第に弱り、肌がたるむ。表皮の再生能力もまた低下する傾向にあり、表皮は変化した代謝のためにより乾燥して薄くなる。時が経てば、肌はさらにアシネス(ashiness)に悩まされる。これはつやのない外観をもたらし、ライトニング処置の使用によって同様に対抗し得る。
【0017】
老化の第二の原因はホルモン産生の減少であり、これにより組織、細胞、および器官の機能が次第に低下する。成長ホルモン(HGH)、テストステロン、DHEAおよびメラトニンなどのホルモンは、20歳までは大量に産生され、細胞再生を助ける。
【0018】
これら異なる老化原因は環境要因(様々な汚染:排気ガス、タバコ喫煙、産業煤煙、化学製品など)と併せて、フリーラジカルの過剰な産生をもたらす。該フリーラジカルは、種々の細胞成分(タンパク質、脂質、糖およびDNA)を標的にし、これらもまた肌の老化のさらなる原因である。いくつかの外的影響に動かされて、それらは結合を形成するために絶え間なく他の分子を探している。次いでそれらは皮膚のコラーゲン繊維、細胞膜および脂肪層を攻撃する。それらは細胞の遺伝的形質を変更するため、新しい皮膚細胞の質が衰える。
【0019】
体はこれらの攻撃物から、これらの酸化反応に対する種々の酵素システム(抗酸化)によって自身を守る。しかし、20歳から天然の防御機構は次第に衰えていき、皮膚単独では自身を防御できなくなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本出願人は、脱分化植物細胞の凍結乾燥物が、驚くべきまたは予期しない方法で、この所望の効果(表皮を全く無害で脱色および/またはライトニングし、かつ表皮を保護およ
び再生すること)の組み合わせを達成し得ることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一般的形態。シンプルな再構築された表皮(simple reconstructed epidermis)SKINETHIC(登録商標、ケラチン細胞)上で、ヘマトキシリン/エオシンで染色(HES)。
【図2】一般的形態。メラニン細胞を含む、シンプルな再構築された表皮SKINETHIC(登録商標)上で、ヘマトキシリン/エオシンで染色(HES)。
【図3】フィラグリンのラベリング。
【図4】KI−67(分裂指数の評価)のラベリング。
【発明を実施するための形態】
【0022】
脱分化細胞は幹細胞としての細胞潜在力を全て維持している。それらはゲノムの全ての遺伝子、ひいては全てのタンパク質を発現する。これにより、各タイプの特殊細胞が自身を外的環境から保護できる。
【0023】
よって本発明の第一の局面は、化粧用または医薬用組成物の製造における脱分化植物細胞の凍結乾燥物の少なくとも1つの使用である。該凍結乾燥物により表皮が脱色および/またはライトニングされ、保護され、再生される。
【0024】
「脱分化植物細胞」は分化(specialization)した性質を示さないあらゆる植物細胞であって、それ自体でそれに由来する植物の新しい植物(young plant)全体を再生しうる
ものを意味する。この細胞は植物全体または外植片(explant)と呼ばれる植物の器官(
例えば、葉、茎、根、種子、花、花弁、葯、果実など)のあらゆる試料から分離することができる。
【0025】
好ましくは、葉の断片または種子を外植片として用いる。
【0026】
とりわけ好ましいのは、外植片のインビトロ培養物である。「インビトロ培養物」とは、一定の栄養培地中もしくは培地上で培養された外植片から、1つの器官または植物全体を再生する技術であって、当業者に知られている先行技術の全てを意味する。これらの完全にコントロールされたコンディションにより、新しい植物の再生性および同質性を得ることができる。とりわけ、この培養方法により永久に同一のクローンが得られる。先行技術に記載されているインビトロ培養および培地の中で、Gamborgの培地(1968年)、MurashigeおよびSkoogの培地(1962年)、Morelの培地(1970年)などの培地(これらの製法は、「Plant Culture Media: formulations and uses」(E.F. George, DJM PuttockおよびH.J. George、Exegetics Ltd出版、1987年)に記載されている)が例として言及され得る。
【0027】
特に、好塩性植物の脱分化植物細胞の使用が好ましい。そのような植物とは、サリコルニア・ラモシッシマ(Salicornia ramossisima)(サリコルネ(Salicorne))、スエダ
・ベラ(Sueda vera)、ベータ・マリチマ(Beta maritima)、オビオン・ポルトゥラコ
イド(Obione portulacoides)、アルメリア・マリチマ(Armeria maritima)、クリスマム・マリチマム(Crithmum maritimum)(クリステマリン(Christe Marine))、オフリス・スフェゴード(Ophrys sphegodes)、アルテミア・ブルガリス(Artemia vulgaris)、ムスカリス・コモサム(Muscaris comosum)、エリンギウム・マリチマム(Eryngium maritimum)、サングイソルバ・マイナー(Sanguisorba minor)、コクレアリア・オフィ
シナリス(Cochlearia officinalis)、フマリア・オフィシナリス(Fumaria officinalis)、ビンセトキシカム・フロナム(Vincetoxicum fullonum)、ディプサクス・フロナム(Dipsacus fullonum)、ヘラクレウム・スポンディリウム(Heracleum spondylium)、
イヌラ・クリスモイズ(Inula chrithmoides)、イヌラ・ブリタニカ(Inula brittanica)、イヌラ・ビスコサ(Inula viscosa)、であり、最も好ましい脱分化植物細胞はクリ
ステマリン(クリスマム・マルチマム)である。好塩性植物(塩性植物(halophytes)とも呼ばれる)は、高塩度の土壌に耐える植物である。該植物は植えられた攻撃的な外部媒体に対する防御システムを発達させている。とりわけ、塩性植物とは、高塩度の土壌、湿度、風に耐え得る海浜植物である。それらは、自己の細胞における浸透圧、原形質膜を通ってナトリウム含有量のより高い細胞外区画へ出ようとする水を維持するため、永続的に抵抗している。
【0028】
好塩性植物を用いる場合、これらの種を保護するため、永続的に再生可能なバイオマスを提供するインビトロ細胞培養を開発することが特に重要である。塩性植物は海洋汚染の危機にさらされている。
【0029】
本発明の具体的な実施態様において、特定の培養条件(pH、温度、周囲の気体組成、培養培地組成、明度)を変更することも可能である。その結果、脱分化細胞は特定の細胞内物質を多少産生する。
【0030】
本発明の第二の局面は、局所的に適用される化粧用または医薬用組成物である。該組成物は、生理学的に許容される基剤(base)中に、上述した少なくとも1つの凍結乾燥物を0.05〜2%、好ましくは0.1〜1%、最も好ましくは0.5%含む。
【0031】
実際に、そのような凍結乾燥物は本発明の組成物の唯一の有効成分として用いられ得る。しかしながら、いくつかの凍結乾燥物を本発明の組成物の基剤に加えることもできる。
【0032】
本発明の第一の具体的実施態様においては、脱分化植物細胞の少なくとも1つの凍結乾燥物を、肌の外観を若返らせるための化粧用または医薬用組成物の製造に用いる。
【0033】
本発明の第二の具体的実施態様においては、脱分化植物細胞の少なくとも1つの凍結乾燥物を、黒子(lentigos)と呼ばれるしみを処置するための化粧用または医薬用組成物の製造に用いる。
【0034】
本発明の第三の具体的実施態様においては、脱分化植物細胞の少なくとも1つの凍結乾燥物を、黒人またはアジア人の肌をライトニングするための予期される化粧用または医薬用組成物の製造に用いることができる。
【実施例】
【0035】
以下の実施例は、本発明の範囲を制限することなく、本発明を例示するものである。
【0036】
実施例1:植物組織由来の脱分化クリステマリン細胞のインビトロ培養
1.一次カルスを得る
茎、葉などの選択したゾーンにおいて組織の断片(最小で3cm)を、ハサミを用いて切り取る。この段階の操作から、層流の囲いの中で無菌雰囲気にて全ての操作を行わなければならない。
【0037】
植物材料を滅菌するため、組織を30秒間エタノールに浸漬して、次いで溶媒を除去し、組織を100mLの滅菌水で3回洗浄し、数滴のTween20を加えた次亜塩素酸ナトリウム中に15分浸漬して、100mLの滅菌水で3回洗浄する。
【0038】
組織培養のため、組織フラグメントを無菌ペトリ皿(125mm)に置き、組織フラグメントを切断し(2〜3mm)、慎重に次亜塩素酸ナトリウムで漂白した部分を取り除く。このようにして得た外植片を薄く刻んで、寒天培養培地(表1)に半分埋め込んでプレートする。
【0039】
2.カルス・リプレーティング(replating)
この段階の操作では、層流の囲いの中で無菌雰囲気にて全ての操作を行わなければならない。2〜3の細胞クラスター(1〜2cm)をカルスレベルでスパチュラを用いて取る。
【0040】
これらのクラスターを新鮮な培地上にプレートして分布させる。
【0041】
【表1】

【0042】
3.液体培地中におけるカルス細胞の拡張
<メンテナンスシード(maintenance seed)>:
カルス細胞を固形寒天フリー培地(solid agar-free medium)(表1)と同一の液体培地に移す。それらを、25℃で、継続白色光(3500 lux、蛍光管「デイライト(daylight)」)中、250mL三角フラスコ中において、1つの三角フラスコにつき50mLの割合で、撹拌しながら(110rpm/分)増殖させる。
【0043】
それらを10〜11日ごとに1:4分割(すなわち400mL中100mL)で、希釈する。
【0044】
<乾燥材料の製造>
細胞を、希釈物から1:4分割のメンテナンスシードへ、1つの三角フラスコにつき2Lの培養物の割合で、5Lの三角フラスコ中で、25℃、継続白色光(3500 lux、蛍光管「デイライト(daylight)」)中で、撹拌しながら(110rpm/分)、12〜13日増殖させる。
【0045】
注目すべきは、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸は完全に代謝され、最終産物中には見出されないことである。
【0046】
実施例2:脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物の調製
懸濁物中の細胞培養液を遠心分離して細胞ペレットを得る。
【0047】
細胞を150〜200μmの篩いにかけ、凍らせ、次いでプレート凍結乾燥器中で凍結乾燥する。
【0048】
実施例3:脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物を含有する化粧用調製物に毒性がないことを、再構築された表皮SKINETHIC(登録商標)で実証
再構築表皮SKINETHIC(登録商標)は、SkinEthic Laboratories Company (ニース、フ
ランス)が開発し市販しているヒト表皮モデルである。
1.再構築シンプル表皮(reconstructed simple epidermis)SKINETHIC(登録商標)(
ケラチン細胞のみで構成される)について
ヒト由来のケラチン細胞を規定(改良(modified)MCDB153)添加培地(supplemented medium)中の0.63cmのポリカーボネートフィルター上に播種する。細胞
を気液界面で14日間増殖させ、増殖培地は2日ごとに取り替える。
【0049】
このようにして形成した表皮を培養の17日目から始める研究に用いた。
【0050】
接触時間および再構築表皮に塗布したプロダクトの細胞毒性を引き起こさない量を調べるため、予備試験を行った。
【0051】
全ての試験は以下について2回行った:
バッチ1:プロダクトを受けていないコントロール表皮
バッチ2:PXTSクリーム+0.1%AK205を受けた処理表皮
バッチ3:PXTSクリーム+0.5%AK205を受けた処理表皮
バッチ4:プロダクト細胞凍結乾燥物(AK205)を受けた処理表皮
AK205=実施例1および2で得た脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物
PXTS=非常に乾燥した肌用
10%ホルムアルデヒド溶液で固定した表皮をパラフィンブロックに埋め込んだ。4ミクロンの縦断面をヘマトキシリン/エオシンで染色し、光学顕微鏡を介して写真に撮った。
【0052】
培養物は、基底の、棘状、粒状および無傷の角膜細胞層を示し、該層は正常角化(orthokeratosis)を示し、表皮の層化は規則正しく正常である。基底層の細胞は縦に分極している。多くのケラトヒアリン粒が顆粒層において角膜層のすぐ下に見える(紫)。
【0053】
プロダクト、PXTSクリーム+0.1%AK205、PXTSクリーム+0.5%AK205およびクリステマリン細胞のプロダクト凍結乾燥物(AK205)を、2μL/cmの割合で再構築表皮に塗布して24時間処理しても、コントロール表皮と比較して毒性を引き起こすことはなかった。ヘマトキシリン/エオシンで染色した後の、処理した表皮の組織学的イメージは、コントロール表皮のものに匹敵する(図1参照)。
【0054】
2.メラニン細胞を含む再構築表皮SKINETHIC(登録商標)について
ヒト由来のケラチン細胞およびメラニン細胞を規定(改良MCDB153)添加培地中の0.63cmのポリカーボネートフィルター上に播種する。細胞を、気液界面で10日間増殖させ、増殖培地は毎日取り替える。
【0055】
このようにして形成されたタイプIVの表皮(黒色人種のもの)を培養の10日目から用いた。
【0056】
接触時間および再構築表皮に塗布したプロダクトの細胞毒性を引き起こさない量を調べ
るため、予備試験を行った。
【0057】
試験は以下について2回行った:
バッチ1:プロダクトを受けていないコントロール表皮
バッチ2:2%コウジ酸を受けたポジティブコントロール表皮
バッチ3:PXTSクリーム+0.1%AK205を受けた処理表皮
バッチ4:PXTSクリーム+0.5%AK205を受けた処理表皮
AK205=実施例1および2で得た脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物
10%ホルムアルデヒド溶液で固定した表皮をパラフィンブロックに埋め込んだ。4ミクロンの縦断面をヘマトキシリン/エオシンで染色し、光学顕微鏡を介して写真に撮った。
【0058】
培養物は、基底の、棘状、粒状および無傷の角膜細胞層を示し、該層は正常角化を示し、表皮の層化は規則正しく正常である。基底層の細胞は縦に分極している。多くのケラトヒアリン粒が顆粒層において角膜層のすぐ下に見える(紫)。
【0059】
プロダクト、PXTSクリーム+0.1%AK205、PXTSクリーム+0.5%AK205を、2μL/cmの割合で再構築表皮に塗布して24時間処理しても、コントロール表皮と比較して毒性を引き起こすことはなかった。ヘマトキシリン/エオシンで染色した後の、処理した表皮の組織学的イメージは、コントロール表皮のものに匹敵する(図2参照)。
【0060】
実施例4.メラニン細胞を含む脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物を含有する化粧用調製物の脱色効果を、再構築表皮SKINETHIC(登録商標)で評価
1.実験プロトコール
ヒト由来のケラチン細胞およびメラニン細胞を規定(改良MCDB153)添加培地中の0.63cmのポリカーボネートフィルター上に播種する。細胞を気液界面で10日間増殖させ、増殖培地は毎日取り替える。
【0061】
このようにして形成されたタイプIVの表皮(黒色人種のもの)を培養の10日目から用いた。
【0062】
全ての試験を以下について2回行った:
バッチ1:プロダクトを受けないコントロール表皮
バッチ2:2%コウジ酸を受けたポジティブコントロール表皮
バッチ3:PXTSクリーム+0.1%AK205を受けた処理表皮
バッチ4:PXTSクリーム+0.5%AK205を受けた処理表皮
AK205=実施例1および2で得た脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物
細胞を懸濁し、次いでNaOH(1N)およびジメチルスルホキシド中に30分間溶解させた後に、475nmでの分光分析によって細胞内メラニンの合成評価(定性的研究)を行った。
【0063】
培養期間の終わりに、培養培地を取り出し、表皮をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄しトリトンX−100(Sigma、フランス)に接触させ、次いで10分間インキュベ
ートした。PBS中に10mMのCa2+およびMg2+が入っていないL−ドーパミン(Sigma、フランス)を加えることにより、酵素反応を誘発した。
【0064】
暗状態で37℃にて1時間培養した後、分光光度計を用いて475nmでの吸光を測定することにより、チロシナーゼ活性を評価した。
【0065】
2.結果
a)メラニンの定量
得られた結果を以下の表にまとめる:
【0066】
【表2】

【0067】
得られた結果は、PXTSクリーム+0.5%AK205が、メラニン細胞を組み込む(integrating melanocytes)再構築表皮のレベルにおいて、メラニンの顕著な減少率(
−37%)を促したことを示す。PXTSクリーム+0.1%AK205(−13%)はポジティブコントロールの2%コウジ酸(−44%)と比較して、この割合が少し低かった。
【0068】
b)チロシナーゼ活性の評価
得られた結果を以下の表にまとめる:
【0069】
【表3】

【0070】
得られた結果は、ポジティブコントロール(−38%)と比較して、プロダクトPXTSクリーム+0.5%AK205は、組み込まれたメラニン細胞を伴う再構築表皮のレベルにおいて、チロシナーゼ活性の顕著な減少(−32%)を促したことを示す。僅かな減少(−19%)がプロダクトPXTSクリーム+0.1%AK205の処理後において観察された。
【0071】
すなわち、使用した実験条件で、プロダクトPXTSクリーム+0.5%AK205は、メラニン細胞を組み込んだ再構築表皮において正味の脱色効果を示した。それよりは限られてはいるが、実質的な活性がPXTSクリーム+0.1%AK205でも観察された。
【0072】
実施例5:脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物を含有する化粧用調製物の抗ラジカル効果を、再構築表皮SKINETHIC(登録商標)で検出
1.なぜマロンジアルデヒドを分析するのか?
生体系では、分子状酸素は安定しており反応性は低い。それは電子受容体として機能し、その還元により水が産生される。しかし、Oの不完全な還元により、フリーラジカル、およびスーパーオキシドアニオンO-、有毒なペルヒドロキシドラジカル(perhydroxy radical)HO-(第一鉄イオン存在下での反応は非常に反応性のOH-を生じる)、または過酸化水素Hなどの代謝物の産生が誘発される。
【0073】
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)はO-をHに非常に迅速に不均化す
ることにより膜を保護する。比較的安定なHはカタラーゼおよびペルオキシダーゼによって水(HO)に還元される。Oの不完全な還元によって生まれるこれらのフリーラジカルは、二重結合のレベルにセンシティブであり、電子の非局在化によるその他のフリーラジカルと似ている。ラジカル連鎖反応はポリ不飽和脂肪酸のレベルで開始する。次いで連鎖反応は細胞膜内でも誘発され、マロンジアルデヒド(MDA)並びに分解産物であるその他のアルデヒドおよびアルカンの放出を引き起こす。これらはチオバルビツール酸(TBA)との反応で測定できる。
【0074】
酸化過程およびストレスの理由から主要な細胞毒性マーカーの1つであるMDAの分析は、与えられた物質に抗ラジカル活性があるかどうかという情報を提供するインジケーターとして利用できる。
【0075】
2.実験プロトコール
ヒト由来のケラチン細胞を規定(改良MCDB153)添加培地中の0.63cmのポリカーボネートフィルター上に播種する。細胞を気液界面で14日間増殖させ、増殖培地は2日ごとに取り替える。
【0076】
このようにして形成した表皮を培養の17日目から始める研究に用いた。
【0077】
プロダクトを表皮に24時間接触させた後に、分析を3回行った。
バッチ1:プロダクトを受けないネガティブコントロール表皮
バッチ2:プロダクトPXTSクリーム+0.1%AK205を受けた処理表皮
バッチ3:プロダクトPXTSクリーム+0.5%AK205を受けた処理表皮
バッチ4:プロダクト細胞凍結乾燥物(クリステマリン)を受けた処理表皮
試験プロダクトは各処理表皮の表面に2μL/cmの割合で塗布した。
【0078】
<マロンジアルデヒド抽出>
プロダクトを表皮に24時間接触させた後、それらを以下に懸濁した:
−250μLの50mMトリス緩衝液、pH8、20mM EDTA、0.1M NaCl含有
−25μLの7%SDS
−300μLのHCl(0.1N)
−38μLの1%リンタングステン酸水溶液
−300μLの0.67%チオバルビツール酸水溶液
暗状態、50℃で1時間インキュベートした後、氷水で冷却し、300mlのn−ブタノールを各チューブに加えた。これらを10,000g、0℃で10分間遠心分離した。上澄みをMDA分析のために回収した。
【0079】
<マロンジアルデヒド分析>
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によってMDA−TBA複合体を分離した後、蛍光測定によってMDAを分析した。
−ポンプ(Bischoff Model 2.200)
−自動インジェクター Alcoot Model 788 オートサンプラー
−Ultrasep CIS カラム(30cm×0.18cm)、多孔度6mm
−蛍光検出器(jasco 821-FI)
蛍光検出を、励起515nm、発光553nmで行った。用いた溶離剤は、メタノール:水を40:60(v/v)で含んでおり、そのpHはKOH(1M)で調整した。
【0080】
サンプル(0.125;0.25;0.5および1mM)として処理したスタンダードに関して、コンピュータープログラムICS(Pic 3)(Instrumentation, Consumable, S
ervice)を用いて定量を行った。
【0081】
<タンパク質分析>
BRADFORD法に従って、タンパク質分析を行った。595nmにおける吸光度の増加は、分光光度計UNI CAM 8625によって測定したタンパク質濃度と比例している。
【0082】
3.結果
a)生理学的脂質過酸化
得られた結果を以下の表にまとめる:
【0083】
【表4】

【0084】
この結果から、未処理のコントロールと比較すると、試験プロダクトが生理学的状況下でMDA放出を誘発しないことがわかる。
b)UVBにより誘発される脂質過酸化
得られた結果を以下の表にまとめる:
【0085】
【表5】

【0086】
得られた結果より、プロダクト、PXTSクリーム+0.1%AK205、PXTSクリーム+0.5%AK205および細胞凍結乾燥物(クリステマリン)を再構築表皮SKINETHIC(登録商標)の表面に塗布することによって、紫外線B光(150mj/cm
で誘発される脂質過酸化から有意に保護されることがわかった。
【0087】
MDA産生の減少率は、PXTSクリーム+0.1%AK205、PXTSクリーム+0.5%AK205およびプロダクト細胞凍結乾燥物(クリステマリン)それぞれにつき、照射を受けた表皮と比較して、−21、−25および−28%である。
【0088】
UVB照射(ポジティブコントロール)によりMDA産生の28%の増加が誘発されたが、照射前にプロダクトPXTSクリーム+0.1%AK205、プロダクトPXTSクリーム+0.5%AK205およびプロダクト細胞凍結乾燥物(クリステマリン)を塗布することにより、MDA産生を生理的濃度に保つことができた。
【0089】
実施例6:脱分化クリステマリン細胞の凍結乾燥物を含有する化粧用調製物の刺激効果を、再構築表皮SKINETHIC(登録商標)で測定
1.刺激の評価基準
ヒトケラチン細胞の細胞培養物は、表皮の段階的分化のマーカーに対するビタミンA誘導体の特異な効果を詳細に説明することを可能にした:基底層直上層におけるKI−67の発現が刺激され、表皮過剰増殖に特徴的なケラチン(K19、K13)の発現が誘発され、基底細胞層における極性の喪失が観察される一方で、フィラグリン(角質層におけるケラチンのパッケージングに関与するタンパク質)の合成が阻害される。顆粒層に局在し、フィラグリンを多く含有するケラトヒアリン顆粒は、培養培地中に0.05%レチノイン酸(ビタミンA酸)が存在すると24時間以内に消失する。すなわち、レチノイドが増殖の全体的刺激および表皮分化の阻害を誘発する(Rosdy, M.ら, In Vitro Toxicology, Vol. 10 n°1, p.39-47, 1997, “Retinoic acid inhibits epidermal differentiation when applied topically on the stratum corneum of epidermis formed in vitro by human keratinocytes grown on defined medium”)。
【0090】
よって、フィラグリンおよびタンパク質KI−67を表皮分化のマーカーとして用いることができる。
【0091】
2.表皮分化研究:
<プロトコール>
ヒト由来のケラチン細胞を規定(改良MCDB153)添加培地中の0.63cmのポリカーボネートフィルター上に播種する。細胞を気液界面で14日間増殖させ、増殖培地は2日ごとに取り替える。
【0092】
このようにして形成した表皮を培養の17日目から始める研究に用いた。
【0093】
プロダクトを表皮に24時間接触させた後に、分析を3回行った。
バッチ1:プロダクトを受けないネガティブコントロール表皮
バッチ2:プロダクトPXTSクリーム+0.1%AK205を受けた処理表皮
バッチ3:プロダクトPXTSクリーム+0.5%AK205を受けた処理表皮
バッチ4:プロダクト細胞凍結乾燥物(クリステマリン)を受けた処理表皮
プロダクトを受けないコントロール表皮および研究されたプロダクトを24時間の接触時間で受けた処理表皮を−80℃で凍結した。パラフィンブロックに埋め込んだ後、これらの表皮を切って、次いで免疫組織化学処理した。
【0094】
この反応は、フィラグリン組換えモノクローナル抗体を用いて行った。
【0095】
<結果:表皮細胞の分化阻害>
再構築コントロール表皮と、プロダクトPXTSクリーム+0.1%AK205、PXTSクリーム+0.5%AK205および細胞凍結乾燥物(クリステマリン)で処理した表皮とを比較観察することにより、顆粒層レベルでのラベリングしたフィラグリン密度の差が明らかになった(図3参照)。
【0096】
実際に、生理学的条件下で、表皮を以下で処理した:
−PXTSクリーム+0.1%AK205:未処理のコントロールと比較して、ラベリン
グしたフィラグリンの正味の減少に表される表皮分化の正味の減少を誘発した。
−PXTSクリーム+0.5%AK205:未処理のコントロールと比較して、ラベリングしたフィラグリンの正味の減少に表される表皮分化の正味の減少を誘発した。
−細胞凍結乾燥物(クリステマリン):未処理のコントロールと比較して、ラベリングしたフィラグリンの正味の減少に表される表皮分化の正味の減少を誘発した。
【0097】
3.表皮基底細胞層の細胞の増殖活性の研究
<プロトコール>
ヒト由来のケラチン細胞を規定(改良MCDB153)添加培地中の0.63cmのポリカーボネートフィルター上に播種する。細胞を気液界面で14日間増殖させ、増殖培地は2日ごとに取り替える。
【0098】
このようにして形成した表皮を培養の17日目から始める研究に用いた。
【0099】
プロダクトの活性は、免疫組織化学的ラベリングによって明らかになった。
【0100】
プロダクトを表皮に24時間接触させた後に、分析を3回行った。
バッチ1:プロダクトを受けないネガティブコントロール表皮
バッチ2:プロダクトPXTSクリーム+0.1%AK205を受けた処理表皮
バッチ3:プロダクトPXTSクリーム+0.5%AK205を受けた処理表皮
バッチ4:プロダクト細胞凍結乾燥物(クリステマリン)を受けた処理表皮
プロダクトを受けないコントロール表皮および試験プロダクトに24時間の接触時間受けた処理表皮を、10%ホルムアルデヒドで固定した。パラフィンブロックに埋め込んだ後、これらの表皮を切って、次いで免疫組織化学処理した。
【0101】
この反応は、抗体MIB1(Immunotech)(核抗原KI−67の組換えペプチド)を用いて行った。
【0102】
加熱前処理による抗原性デマスキング(antigenic demasking)後、ペルオキシダーゼ
−抗ペルオキシダーゼ法によって解明を行った。
【0103】
色原体DABを用いたラベリングにより、以下の期(フェーズ)に発現した増殖細胞フラクションの核サイト(nuclear sites)KI−67が茶色で表された。
G1およびS:潜伏期および細胞合成期
G2:細胞構成物質の複製期
M:有糸分裂
色の付いた核サイトを光学顕微鏡(倍率×250)で1スライドにつき10フィールドの割合で数えることにより、コントロール表皮スライドと比較して、分裂指数は6と測定された。
【0104】
<結果:表皮細胞増殖の刺激>
結果を以下の表にまとめる:
【0105】
【表6】

【0106】
免疫組織化学処理後、全てのサンプルの茶色に着色した核サイトを数えることにより、プロダクトについて以下のことがわかった:
−PXTSクリーム+0.1%AK205:基底層細胞増殖の僅かではあるが有意な上昇を誘発した。着色した核サイトの数は未処理コントロールの数に匹敵する(図4参照)。−PXTSクリーム+0.5%AK205:未処理コントロールと比較して、基底層細胞増殖の僅かではあるが有意な上昇を誘発した。着色した核サイトの数は未処理コントロールの数より多い(図4参照)。
−細胞凍結乾燥物(クリステマリン):未処理コントロールと比較して、基底層細胞増殖の有意な上昇を誘発した。着色した核サイトの数は未処理コントロールの数よりはるか多い(図4参照)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧用または医薬用組成物における少なくとも1つの脱分化植物細胞の凍結乾燥物の使用であって、該凍結乾燥物が表皮を脱色および/またはライトニング(lighten)し、保
護および再生する、使用。
【請求項2】
脱分化植物細胞がインビトロ培養によって得られるものである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
インビトロ培養によって得られた脱分化植物細胞が細胞系である、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
脱分化植物細胞が好塩性植物細胞である、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
好塩性植物がクリステマリン(Criste Marine)である、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
凍結乾燥物がチロシナーゼ活性をブロックすることにより表皮を脱色および/またはライトニングする、請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
凍結乾燥物が抗ラジカル効果により表皮を保護する、請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
凍結乾燥物が、表皮基底層の細胞増殖を刺激する効果により表皮を再生する、請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
凍結乾燥物が表皮分化の阻害効果により表皮を再生する、請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載した少なくとも1つの凍結乾燥物を、生理学的に許容される基剤(base)中に含有する、局所的に適用される化粧用または医薬用組成物。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれかに記載した少なくとも1つの凍結乾燥物を、生理学的に許容される基剤中に0.05%〜2%含有する、局所的に適用される化粧用または医薬用組成物。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれかに記載した少なくとも1つの凍結乾燥物を、生理学的に許容される基剤中に0.1%〜1%含有する、局所的に適用される化粧用または医薬用組成物。
【請求項13】
請求項1〜9のいずれかに記載した少なくとも1つの凍結乾燥物を、生理学的に許容される基剤中に0.5%含有する、局所的に適用される化粧用または医薬用組成物。
【請求項14】
肌の外観(skin aspect)を若返らすためのものである、請求項10〜13のいずれか
に記載の組成物。
【請求項15】
色素のしみを処置するためのものである、請求項10〜13のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
黒人またはアジア人の肌をライトニングするためのものである、請求項10〜13のいずれかに記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−102136(P2012−102136A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−4764(P2012−4764)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【分割の表示】特願2006−546221(P2006−546221)の分割
【原出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(506220852)
【Fターム(参考)】