説明

肥満の治療処置のための、脂質および炭水化物の代謝を刺激するヘテロ環式化合物と抗酸化剤の会合

本発明は、生物の脂質および炭水化物の代謝を刺激する誘導体と抗酸化剤を含む会合に関する。本発明は医薬に適用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、25以上を超えるの肥満度指数により特徴づけられる肥満および過体重の治療処置および/または予防に使用するための医薬組成物を得るための、ヘテロ環式化合物と抗酸化剤の新規な会合に関する。
【0002】
肥満は、全ての先進国において主な公衆衛生問題である。肥満は発展途上国でも着実に増加しつつあり、若年層の個体群さえも罹患しつつある。肥満は、心臓血管疾患における十分に確立されたリスク因子であり、脳血管性アクシデント、非インスリン依存性糖尿病、小胞状結石(vesicular calculi)、呼吸器機能不全、変形性骨関節炎、いくつかの形態の癌、および早期死亡の、有意に高いリスクに関連している。
【0003】
肥満の人においては、単球および白血球により放出される反応性酸化種の生成が、肥満ではない被験者に比べて大きく増加していることが判明した(J. Clin. Endocrinol. Metab.、2001、86、355-362)。肥満の人において、は血漿中濃度の増加したα腫瘍壊死因子(TNFα)の増加した血漿中濃度が炎症プロセスを刺激し(J. Clin. Endocrinol. Metab.、1998、83、2907-2910)、白血球による反応性酸化種の生成に関与している(Oncogene、1998、17、1639-1651)。
【0004】
肥満の病理状態は、また、脂質およびタンパク質の酸化の増加に関係しも伴い、これが、9−および13−ヒドロキシ−オクタデカジエノン酸(9−HODEおよび13−HODE)、すなわち脂質過酸化の重要な指数である(J. Clin. Endocrinol. Metab.、2001、86、355-362)9−および13−ヒドロキシ−オクタデカジエノン酸(9−HODEおよび13−HODE)の血漿中レベルが高い原因であり得る(Totowa:Humano. Press.、1998、147-155)。平行して、生体の「抗酸化」能が低下する。
【0005】
肥満患者被験者において、過剰な食物摂取が、主な脂質およびタンパク質の傷害を引き起こすことが示されているた。肥満の人による過剰なカロリーの消費が、フリーラジカルの形成の原因でありを引き起こし得、これにより彼らを有意な酸化的損傷病変にさらし、され該損傷、これが肥満の状態を維持するのに役立つ寄与する。
【0006】
酸化の特異的マーカーは、48時間の断食により、または、体重減少を伴うカロリー制限により有意に減少する(J. Clin. Endocrinol. Metab.、2001、86、355-362)。
【0007】
脂質および炭水化物の代謝を促進することにより、生体における「酸化的負荷」を減少することを目的とした戦略は、それらのにより効果の一層の悪化をがもたらし、され、結果として、肥満または過体重の患者被験者における体重減少をがもたらすされる。
【0008】
本発明は、より特定すると、生体の脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と抗酸化剤との会合に関する。
【0009】
この会合は新規であり、肥満の領域では全く驚くべきである薬理特性を示す。
【0010】
より特定すると、本発明は、ヘテロ環式構造を有する、脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と抗酸化剤との会合に関する。
【0011】
本発明による、脂質および炭水化物の代謝を促進するヘテロ環式化合物は、より特定すると、特許出願 WO01/57002号に記載の式(I):
【0012】
【化13】

【0013】
(式中、
・ Xは、酸素もしくは硫黄原子またはCHもしくは
【0014】
【化14】

【0015】
基を示し(ここでR′はRと一緒に追加する更に結合を形成する)を示し、
・ RおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、水素原子、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基、アリール基、アリール−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐であり得る)、アリールオキシ基、アリール−(C〜C)アルコキシ基(ここでアルコキシ部分は、直鎖または分岐であり得る)、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキルアミノ基、またはジアルキルアミノ基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐C〜Cである)を示すか、または
およびRは、一緒に、オキソ、チオキソ、またはイミノ基を形成し、
さらにRはR′と一緒に、追加する更に結合を形成することが可能であり、
・ Aは、(C〜C)アルキレン鎖を示し、ここでCH基は、酸素および硫黄から選択されたヘテロ原子により、NR基(ここでRは、水素原子または直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基を示す)により、またはフェニレンもしくはナフチレン基により置換され得、
・ Bは、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基または直鎖もしくは分岐(C〜C)アルケニル基を示し、これらの基は、R基により、式(II)
【0016】
【化15】

【0017】
の基により、または式(III)
【0018】
【化16】

【0019】
(式中、
− 表示
【0020】
【化17】

【0021】
は、結合が一重または二重であることを示し、
− Rは、
【0022】
【化18】

【0023】
基を示し、ここでZは、硫黄原子または酸素原子を示し、Z′はORまたはNRR′基を示し、
− Rは、
【0024】
【化19】

【0025】
基を示し、ここでZ″は、Z′またはR基を示す)
の基により置換されており、
(ここでRおよびR′は、同じであっても異なっていてもよく、各々、R″または−C(Me)COOR″基を示し、ここでR″は、水素原子または直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルケニル基、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキニル基、アリール基、アリール−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐であり得る)、アリール−(C〜C)アルケニル基(ここでアルケニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、アリール−(C〜C)アルキニル基(ここでアルキニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、ヘテロアリール基、ヘテロアリール−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐であり得る)、ヘテロアリール−(C〜C)アルケニル基(ここでアルケニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、ヘテロアリール−(C〜C)アルキニル基(ここでアルキニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、(C〜C)シクロアルキル基、(C〜C)シクロアルキル−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は直鎖または分岐であり得る)、または直鎖もしくは分岐(C〜C)ポリハロアルキル基を示す)、
・ RおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、水素原子、ハロゲン原子、またはR、OR、もしくはNRR′基(ここでRおよびR′は、前記に定義した通りである)を示すか、または
およびRは、それらを保持有する炭素原子と一緒に、それらが2つの隣接する炭素原子により保持有されている場合、5または6員環であり環を有し、酸素、硫黄、および窒素から選択されるたヘテロ原子を含み得る環を形成し、
Dは、ベンゼン核を示し、この場合、Xは、前記に定義したような
【0026】
【化20】

【0027】
の基を示さず、または
Dは、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、またはピリダジン核を示し、
これらの5つの核は、非置換であるか、または、
【0028】
【化21】

【0029】
(ここでR、R′、およびZ基は、前記に定義した通りであり、nは、0、1、または2である)、シアノ、ニトロ、およびハロゲン原子から選択される、た1〜3個つの同一または異なる基により置換されており、
ここで:
* Aが、CH基を示す場合、Bは、
【0030】
【化22】

【0031】
の基により置換された、直鎖または分岐(C〜C)アルキル基を示さず、
* AおよびB基が、それらを保持有するベンゼン核上で互いにオルト位である場合、Bは、
【0032】
【化23】

【0033】
の基により置換されるた、直鎖または分岐(C〜C)アルケニレン基を示さず、
* Aが
【0034】
【化24】

【0035】
の基を示す場合、Bは−CH−COOH基を示さず、
* アリールは、フェニル、ナフチル、またはビフェニル基として理解され、これらこの基は部分的に水素化されていてもよく、
* ヘテロアリールは、5〜10員環を含む任意の単環または二環芳香族基として理解され、それらは、二環ヘテロアリールの場合には、1個の環において部分的に水素化されていてもよく、酸素、窒素、および硫黄から選択されるた1〜3個つのヘテロ原子を含みむ、5〜10員環を含む任意の単環または二環芳香族基として理解され、
ここで、このように定義したアリールおよびヘテロアリール基は、直鎖または分岐(C〜C)アルキル、直鎖または分岐(C〜C)アルコキシ、カルボキシ、ホルミル、NR(ここでRおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、水素原子、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基を示す)、エステル、アミド、ニトロ、シアノ、O−C(Me)COOR″(ここでR″は前記に定義した通りである)、およびハロゲン原子から選択されるた1〜3個つの基により置換され得る)
で示される化合物、それらのエナンチオマー類、およびジアステレオ異性体類、ならびに、医薬理上的に許容される酸または塩基とのそれらの付加塩であるに関する。
【0036】
さらにより好ましくは、本発明に記載の会合のヘテロ環式化合物は以下:
ジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−マロネート、
3−メトキシ−2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−オキソプロパン酸、
ジメチル 2−{4−[2−(6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル)−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネート、
2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−メトキシ−3−オキソプロパン酸、
ジメチル 2−{4−[2−(6−[2−クロロフェニル)(メトキシイミノ)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル−エトキシ]ベンジリデン}マロネート、
ジメチル 2−{4−[2−(6−[(3−クロロフェニル)(メトキシイミノ)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネート、
ジメチル 2−{4−[2−(6−[(1,1′−ビフェニル]−4−イル(メトキシイミノ)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネート、
メチル 3−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−エトキシ]フェニル}プロパノエート、
メチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−(メチルアミノ)−3−オキソプロパノエート、
エチル 2−ベンゾイル−3−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]−フェニル}−2−プロペノエート、
2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロパン酸、
メチル 2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−エトキシ]ベンジル}−3−(メチルアミノ)−3−オキソプロパノエート、
メチル 2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−オキソ−フェニルプロパノエート、
2−{4−[2−(6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−メトキシ−3−オキソプロパン酸、
3−tert−ブトキシ−2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−オキソプロパン酸、
3−tert−ブトキシ−2−{4−[2−(6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−オキソプロパン酸、
3−イソプロポキシ−2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−オキソプロパン酸、
2−{4−[2−(6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−イソプロポキシ−3−オキソプロパン酸、
3−ブトキシ−2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}−3−オキソプロパン酸、
ジメチル 2−{4−[2−(6−(3−クロロベンゾイル)−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]−ベンジル}マロネート、
ジメチル 2−{4−[2−(6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネート、
それらのエナンチオマー類およびジアステレオ異性体類、ならびに、医薬理上的に許容される酸または塩基とそれらのその付加塩
である。
【0037】
本発明の抗酸化剤類は、より特定すると、抗フリーラジカル剤またはフリーラジカル捕獲剤、抗脂質過酸化剤、キレート剤、または、グルタチオン、ビタミンCまたはビタミンEなどの内因性抗酸化剤を再生できる薬剤、ならびに、医薬理上的に許容される酸または塩基とのそれらの付加塩である。
【0038】
医薬理上的に許容される酸類には、限定する意味はなくいが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ホスホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ショウノウ酸などが挙げられるを記載し得る。
【0039】
医薬理上的に許容される塩基類には、限定する意味はなくいが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、tert−ブチルアミンなどが挙げられるを記載し得る。
【0040】
本発明に記載の会合の抗酸化剤は、より好ましくは、フリーラジカル捕獲剤として作用するが、ビタミンEを再生することもできる、ユビキノンまたは補酵素Q10などのキノン化合物を意味する。
【0041】
本発明により好ましい会合は、ジメチル 2−{4−[(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネートン酸ジメチルおよび補酵素Q10である。
【0042】
さらに、脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と抗酸化剤との、本発明に記載の会合は、全く驚くべき薬理特性を有する。出願人は、会合の2つの化合物の間に相乗作用が存在することを発見し、これにより、生体脂肪の非常に有意な減少がされ低減が可能となり、25以上のを超える肥満度指数により特徴づけられる肥満および過体重の治療処置および/または予防に有用となるである。
【0043】
米国では、男性の20%および、女性の25%が肥満である。30以上または30に等しいを超えるか30の肥満度指数(BMI=体重(kg)/身長(m))を有する患者が肥満であると考えられている(Int. J. Obes.、1998、22、39-47;Obesity Lancet、1997、350、423-426)。肥満(BMI≧30)および過体重(25<BMI<30)は種々の原因となり得る:肥満は、食物摂取の非調節の後に、ホルモン障害の後に、または加療処置の投与後に(スルホニル尿素での、II型糖尿病の治療処置がすることにより患者の体重増加をもたらすが引き起こされる)に起こる。同様に、I型(インスリン依存性)糖尿病では、インスリン療法もまた、患者における体重増加の原因である(In Progress in Obesity Research、第8回、International Congress on Obesity、1999、739-746;Annals of Internal Medicine、1998、128、165-175)。
【0044】
肥満および過体重は、心臓血管疾患の十分に確立されたリスク因子であり:肥満および過体重は、脳血管性アクシデントおよび非インスリン依存性糖尿病のリスクの有意な増加に関係連している。なぜなら、それらは、インスリン耐性、脂質代謝異常、および大血管疾患(腎障害、網膜症、血管障害)の出現の素因があるからである。更なるに他の病態も肥満または過体重の結果である:特に、小胞状結石、呼吸器機能不全、いくつかの形態の癌、および非常に重度の肥満の場合には、早期死亡が挙げられるを記載し得る(N. Engl. J. Med.、1995、333、677-385;JAMA、1993、270、2207-2212)。
本発明の会合はにより、得られる体重の減少をもたらし、達成することが可能であり、これにより、それが中程度ではあるとしてもけれども、肥満に関連した全てのリスク因子を有意に減少させ低減する(Int. J. Obes.、1997、21、55-9;Int. J. Obes.、1992、21、S5-9)。
【0045】
それ故、本発明に記載の会合は、25以上のを超える肥満度指数により特徴づけられる肥満および過体重の治療処置および/または予防に有用であることが判明するであだろう。
【0046】
従って、本発明は、25以上でを超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけられる肥満および過体重の治療処置および/または予防を目的とするした医薬組成物を得るためにの、脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と抗酸化剤の会合の使用に関する。
【0047】
特に、本発明に記載の会合は、I型またはII型糖尿病の治療処置などの治療処置により引き起こされるた25以上でを超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけられる肥満および過体重の治療処置および/または予防に有用である。
【0048】
従って、本発明は、I型またはII型糖尿病の治療処置などの治療処置により引き起こされる、た25以上でを超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけられる肥満および過体重の治療処置および/または予防を目的とした医薬組成物を得るためにの、脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と抗酸化剤の会合の使用に関する。
【0049】
本発明は、また、1つ以上の医薬理上的に許容される賦形剤と組み合わせた、脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と、前記に定義したような抗酸化剤との会合を含む、医薬組成物に関する。
【0050】
本発明に記載の医薬組成物には、より特定すると、経口、非経口、または鼻腔投与に適したもの、錠剤または糖衣錠、舌下錠剤、ゼラチンカプセル、ロゼンジ、坐剤、クリーム、軟膏、皮膚ゲルなどが挙げられるを記載し得る。
【0051】
特に、本発明は、1つ以上の医薬理上的に許容される賦形剤と組み合わせた、前記に定義したような式(I)の化合物と、補酵素Q10またはビタミンEなどの抗酸化剤を含む、医薬組成物に関する。
【0052】
使用するした用量は、患者の性別、年齢、および体重、投与経路、治療適用の性質または任意の併用治療処置の性質に応じて変更し、1回以上の投与において、で24時間あたり会合の各成分につき、0.1mgから1gまでの範囲である。
【0053】
以下の実施例は本発明を説明するが、いずれにしても限定しない。
【0054】
実施例A:体重の変化
8〜12週令の雄C57 Black 6 ob/obマウスを使用した。1週間隔離所に入れた後、秤量し、その後、その体重の関数として無作為化し、6つの相同群(開始体重が有意に異ならない)を形成した。秤量した後、試験下の種々の化合物を、7日間、1日に1回、腹腔内経路により注射した。化合物は、良好な溶解が可能となるように65℃に加熱した、DMSO5%/ソルトール(Solutol)15%/qspHO中の溶液の形態で注射した。さらに、溶液をは、注射前に予め加熱した。マウスを毎日秤量し、7日間の処置後に得られた体重を記録した。会合、すなわち、のジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾイルチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネートン酸ジメチル(化合物A)+補酵素Q10およびジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾイルチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネートン酸ジメチル(化合物A)+ビタミンEで得られた結果を以下に示し、対照(7日間、注射溶媒で処置したマウスに対応する)に対する重量変化の百分率比率として表現した。
【0055】
【表1】

【0056】
得られた結果はにより明らかに以下が示された:
−会合はにより、肥満マウスの体重を有意に減少することができる可能となったこと、
−会合の2成分の間には相乗作用が存在し、見出された体重減少は、単独で投与された各々の成分のを投与した場合よりも会合の場合の方がはるかに大きいかったこと
を示す。
【0057】
実施例B:医薬組成物
各々が30mgのジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾイルチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネートン酸ジメチルおよび10mgの補酵素Q10を含む100個の錠剤
ジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾイルチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネート ン酸ジメチル 3g 3g
補酵素Q10 1g
小麦デンプン 20g
メイズデンプン 20g
ラクトース 30g
ステアリン酸マグネシウム 2g
シリカ 1g
ヒドロキシプロピルセルロース 2g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物と抗酸化剤を含む会合。
【請求項2】
脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物がは、式(I):
【化1】


(式中、
・ Xは、酸素もしくは硫黄原子または、CHもしくは
【化2】


基を示し(ここでR′はRと一緒に追加する更に結合を形成する)を示し、
・ RおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、水素原子、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基、アリール基、アリール−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐であり得る)、アリールオキシ基、アリール−(C〜C)アルコキシ基(ここでアルコキシ部分は、直鎖または分岐であり得る)、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐C〜Cである)を示すか、または
およびRは、一緒に、オキソ、チオキソ、またはイミノ基を形成し、
さらに、RはR′と一緒に追加する更に結合を形成することが可能であり、
・ Aは、(C〜C)アルキレン鎖を示し、ここでCH基は、酸素および硫黄から選択されるヘテロ原子により、NR基(ここでRは、水素原子または直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基を示す)により、またはフェニレンもしくはナフチレン基により置換され得、
・ Bは、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基または直鎖もしくは分岐(C〜C)アルケニル基を示し、これらの基は、R基により、式(II)
【化3】


の基により、または式(III)
【化4】


(式中、
− 表示
【化5】


は、結合が一重または二重であることを示し、
− Rは、
【化6】


基を示し、ここでZは、硫黄原子または酸素原子を示し、Z′は、ORまたはNRR′基を示し、
− Rは、
【化7】


基を示し、ここでZ″は、Z′またはR基を示す)
の基により置換されており、
(ここでRおよびR′は、同じであっても異なっていてもよく、各々、R″または−C(Me)COOR″基を示し、ここでR″は、水素原子または直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルケニル基、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキニル基、アリール基、アリール−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐であり得る)、アリール−(C〜C)アルケニル基(ここでアルケニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、アリール−(C〜C)アルキニル基(ここでアルキニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、ヘテロアリール基、ヘテロアリール−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は、直鎖または分岐であり得る)、ヘテロアリール−(C〜C)アルケニル基(ここでアルケニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、ヘテロアリール−(C〜C)アルキニル基(ここでアルキニル部分は、直鎖または分岐であり得る)、(C〜C)シクロアルキル基、(C〜C)シクロアルキル−(C〜C)アルキル基(ここでアルキル部分は直鎖または分岐であり得る)、または直鎖もしくは分岐(C〜C)ポリハロアルキル基を示す)、
・ RおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、水素原子、ハロゲン原子、またはR、OR、もしくはNRR′基(ここでRおよびR′は、前記に定義した通りである)を示すか、または
およびRは、それらを保持有する炭素原子と一緒に、それらが2つの隣接する炭素原子により保持有されている場合、5または6員環を有し、酸素、硫黄および窒素から選択されるヘテロ原子を含み得る環を形成し、
・ Dは、ベンゼン核を示し、この場合、Xは、前記に定義したような
【化8】


の基を示さず、または
Dは、ピリジン、ピラジン、ピリミジンまたはピリダジン核を示し、
これらの5つの核は、非置換であるか、または
【化9】


(ここでR、R′、およびZ基は、前記に定義した通りであり、nは、0、1または2である)、シアノ、ニトロ、およびハロゲン原子から選択される1〜3個つの、同一または異なる基により置換されており、
ここで:
* Aが、CH基を示す場合、Bは、
【化10】


の基により置換される、直鎖または分岐(C〜C)アルキル基を示さず、
* AおよびB基が、それらを保持有するベンゼン核上で互いにオルト位である場合、Bは、
【化11】


の基により置換される、直鎖または分岐(C〜C)アルケニレン基を示さず、
* Aが
【化12】


の基を示す場合、Bは−CH−COOH基を示さず、
* アリールは、フェニル、ナフチルまたはビフェニル基として理解され、これらの基は部分的に水素化されていてもよく、
* ヘテロアリールは、5〜10員環を含む任意の単環または二環芳香族基として理解され、それらは、二環ヘテロアリールの場合には、1個の環つにおいて、部分的に水素化されていてもよく、酸素、窒素、および硫黄から選択されるた1〜3つのヘテロ原子を含みむ、5〜10員環を含む任意の単環または二環芳香族基として理解され、
ここで、このように定義される、したアリールおよびヘテロアリール基は、直鎖または分岐(C〜C)アルキル、直鎖または分岐(C〜C)アルコキシ、カルボキシ、ホルミル、NR(ここでRおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、水素原子、直鎖もしくは分岐(C〜C)アルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基を示す)、エステル、アミド、ニトロ、シアノ、O−C(Me)COOR″(ここでR″は前記に定義した通りである)、およびハロゲン原子から選択される、た1〜3個つの基により置換され得る)
で示される化合物、それらのエナンチオマー類、およびジアステレオ異性体類、ならびに、薬理上医薬的に許容される酸または塩基とそれらのその付加塩である、請求項1に記載の会合。
【請求項3】
脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物がは、2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロン酸ジメチル、そのエナンチオマー類およびジアステレオ異性体類、ならびに、薬理上医薬的に許容される酸または塩基とそれらのその付加塩である、請求項1に記載の会合。
【請求項4】
抗酸化剤がは、補酵素Q10である、請求項1に記載の会合。
【請求項5】
抗酸化剤がは、ビタミンEである、請求項1に記載の会合。
【請求項6】
ジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネートおよび補酵素Q10である、請求項1に記載の会合。
【請求項7】
ジメチル 2−{4−[2−(6−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)エトキシ]ベンジル}マロネートおよびビタミンEである、請求項1に記載の会合。
【請求項8】
活性成分として、請求項1〜7の一項に記載の抗酸化剤と会合する、の脂質および炭水化物の代謝を促進する化合物を、請求項1〜7の一項に記載の抗酸化剤と共に、単独で、または、1つ以上の医薬理上的に許容される賦形剤と組み合わせて含む、医薬組成物。
【請求項9】
肥満の治療処置および/または予防のための医薬の製造に使用するための、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
25以上を超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけられる過体重の治療処置および/または予防のための医薬の製造に使用するための、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項11】
肥満の治療処置および/または予防をの目的とするの医薬組成物を得るための、請求項1〜7の一項に記載の会合の使用。
【請求項12】
治療処置により引き起こされる肥満の治療を処置および/または予防をする目的とするの医薬組成物を得るための、請求項1〜7の一項に記載の会合の使用。
【請求項13】
I型またはII型糖尿病の治療処置により引き起こされる肥満の治療処置および/または予防をの目的とするの医薬組成物を得るための、請求項1〜7の一項に記載の会合の使用。
【請求項14】
25以上を超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけfられる過多体重の治療処置および/または予防をの目的とするの医薬組成物を得るための、請求項1〜7の一項に記載の会合の使用。
【請求項15】
治療処置により引き起こされる25以上を超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけられる過体重の治療処置および/または予防をの目的とするの医薬組成物を得るための、請求項1〜7の一項に記載の会合の使用。
【請求項16】
I型またはII型糖尿病の治療処置により引き起こされる25以上を超え30以下未満の肥満度指数により特徴づけられる過体重の治療処置および/または予防をの目的とするの医薬組成物を得るための、請求項1〜7の一項に記載の会合の使用。

【公表番号】特表2006−505549(P2006−505549A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−542580(P2004−542580)
【出願日】平成15年10月10日(2003.10.10)
【国際出願番号】PCT/FR2003/002987
【国際公開番号】WO2004/032968
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【出願人】(595040744)サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・ルシェルシュ・シャンティフィク (88)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
【Fターム(参考)】